JP5711725B2 - ピリド[4,3−b]インドールおよびその使用方法 - Google Patents

ピリド[4,3−b]インドールおよびその使用方法 Download PDF

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Description

(関連する出願への相互参照)
本願は、2009年4月29日に出願されたインド特許出願第1136/MUM/2009号および2009年5月26日に出願された米国仮特許出願第61/181,262号に対する優先権を主張し、これらの特許出願の各々の開示は、その全体が参考として本明細書中に援用される。
(連邦政府による委託研究によって行われた発明に対する権利の表明)
該当なし。
ヒスタミン、セロトニン、ドーパミンおよびノルエピネフリンなどの神経伝達物質は、中枢神経系(CNS)およびCNSの外において多数のプロセスを媒介する。異常な神経伝達物質のレベルは、それだけに限らないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギランバレー症候群、軽度認知機能障害、統合失調症(例えば、統合失調症と関連する認知機能障害(CIAS)、ならびに統合失調症の陽性症状、解体型症状、および陰性症状)、不安、多発性硬化症、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症、双極性障害、精神病、うつ、注意集中困難症(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、および種々のアレルギー性疾患を含めた多種多様な疾患および状態と関連する。これらの神経伝達物質を調節する化合物は、有用な療法であり得る。
ヒスタミン受容体は、Gタンパク質共役7回膜貫通タンパク質のスーパーファミリーに属する。Gタンパク質共役受容体は、真核細胞において主要なシグナル伝達系の1つを構成する。アゴニスト−アンタゴニスト結合部位に寄与すると考えられているそれらの領域におけるこれらの受容体についてのコード配列は、哺乳動物種に亘って強力に保存されている。ヒスタミン受容体は、大部分の末梢組織中および中枢神経系において見出される。ヒスタミン受容体を調節することができる化合物は、治療に使用してもよく、例えば、ヒスタミンアンタゴニストは、抗ヒスタミン剤として使用し得る。
ディメボンは、とりわけ、神経変性疾患の治療に有用な神経保護剤としてまた特性決定されてきた公知の抗ヒスタミン薬である。ディメボンは、アルツハイマー病およびハンチントン病の前臨床モデルにおいて脳細胞(ニューロン)の死を阻害することが示されてきており、これによってこれらおよび他の神経変性疾患のための可能性のある新規の治療となっている。さらに、ディメボンは、細胞ストレスの背景において、非常に高い効力で細胞のミトコンドリア機能を改善することが示されてきた。例えば、ディメボンによる処理は、ミトコンドリア機能を改善し、用量依存的様式で細胞毒イオノマイシンによる処理の後に生存細胞の数を増加させた。ディメボンはまた、神経突起伸長および神経発生(新規のおよび/または増強された神経細胞接続の形成において重要なプロセスであり、さらなる疾患または状態に使用するためのディメボンの可能性の証拠である)を促進することが示されてきた。例えば、特許文献1および特許文献2およびPCT特許出願番号PCT/US2004/041081、PCT/US2007/020483、PCT/US2006/039077、PCT/US2008/077090、PCT/US2007/020516、PCT/US2007/022645、PCT/US2007/002117、PCT/US2008/006667、PCT/US2007/024626、PCT/US2008/009357、PCT/US2007/024623およびPCT/US2008/008121を参照されたい。水素化されたピリド[4,3−b]インドールおよびその使用は、PCT特許出願番号PCT/US2008/081390、PCT/US2009/032065、PCT/US2009/038142、およびPCT/US2009/062869にて開示されてきた。公開資料、特許、特許出願および公開された特許出願などの、本明細書の全体に亘って開示されている全ての参考文献は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている。
ディメボンは、神経変性疾患、ならびに/または神経突起伸長および/もしくは神経発生が治療において関係し得る疾患の治療のための薬物として大変な見込みを有するが、このような疾患または状態の治療のための新規の代替療法が必要とされている。さらに、新規の代替の抗ヒスタミン薬、好ましくは傾眠などの副作用が減少または除去されているものが必要とされている。増強されたおよび/またはディメボンより望ましい特性(例えば、優れた安全性および効力)を示す化合物は、ディメボンが有利であると考えられている少なくともそれらの適応症の治療において特に使用し得る。さらに、例えばインビトロおよび/またはインビボアッセイによって決定されるように、ディメボンと異なる治療プロファイルを示す化合物は、さらなる疾患および状態に使用し得る。
米国特許第6,187,785号明細書 米国特許第7,071,206号明細書
本明細書において詳述する化合物を、ヒスタミン受容体モジュレーターとして記載する。一態様において、ヒスタミン受容体モジュレーターは、ヒスタミン(例えば、Hおよび/もしくはHおよび/もしくはH)受容体に結合するか、またはヒスタミン受容体へのリガンドの結合を阻害するか、またはこのようなヒスタミン受容体の活性を模倣する化合物である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定すると、ヒスタミン受容体モジュレーターは、リガンドの結合を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれか1つだけ阻害する。これらの化合物を含む組成物を提供し、化合物を含むキット、ならびにこれらの化合物を使用および作製する方法も提供する。本明細書において提供する化合物は、神経変性疾患の治療に使用し得る。提供する化合物はまた、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節および/または神経突起伸長が治療に関与し得る疾患および/または状態の治療に使用し得る。本明細書において開示する化合物は、それを必要としているヒトなどの個体において認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/もしくは神経細胞障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させることにおける使用を含めて、本明細書において開示する方法に使用し得る。
式(A)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物を提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであるが、ただし、R、RおよびRが各々Hであり、XがOHであり、Yがメチルであるとき、Rは、メチルまたはクロロ以外であり、
は、非置換C〜Cアルキル、またはペルハロアルキル部分で置換されているC〜Cアルキルであり、
は、Hまたは非置換C〜Cアルキルであり、
Xは、OHもしくはC〜Cアルキルであるか、またはYと一緒になってシクロプロピル部分を形成し、
Yは、HもしくはC〜Cアルキルであるか、またはXと一緒になってシクロプロピル部分を形成する。
式(B)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、
Zは、H、ハロまたはC〜Cアルキルである。
式(C1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた包含され、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
Xは、C〜C非置換アルキルである。
式(C1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(C2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、C〜C非置換アルキルまたはCFであり、
は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
Xは、C〜C非置換n−アルキル、C〜C非置換シクロアルキルまたはC〜C非置換有枝鎖アルキルである。
別の実施形態において、式(C3)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物を提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、C〜C非置換アルキル、またはCFであり、
は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
Xは、C〜C非置換アルキルである。
式(D1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
Vは、ハロである。
式(D1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(D2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
Xは、HまたはC〜C非置換アルキルであり、
Vは、ハロである。
別の実施形態において、式(D2)の化合物を提供し、Xは、C〜C非置換アルキルである。
式(E1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた、本明細書において詳述し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、6−ピリミジル、3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、
は、非置換C〜Cアルキルである。
式(E1)の特定の変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
別の実施形態において、式(E2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物を提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、6−ピリミジル、2−ピラジニル、3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、
は、非置換C〜Cアルキルである。
式(F1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、
Figure 0005711725
であり、ここで、Tは、3または4であり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
式(F1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
別の実施形態において、式(F2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物を提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、
Figure 0005711725
であり、ここで、Tは、3または4であり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
式(G)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた、本明細書において詳述し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、メチルまたはクロロであるが、ただし、Rが置換ヘテロアリールであるとき、Rは、メチルであり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
式(G)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(H)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた、本明細書において詳述し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
、RおよびRは、各々独立に、Hまたは非置換C〜Cアルキルであり、
は、6−置換ピリジン−3−イルである。
式(H)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式Aについて定義されている通りである。
表1の化合物を含めて様々な他の化合物を、本明細書において詳述する。一変形形態において、本発明の化合物は、表1の化合物1〜4を除外する。
本発明にはまた、薬学的に許容される塩などの、本明細書において言及される化合物の全ての塩が含まれる。薬学的に許容される塩は、イオン相互作用を意図し、共有結合を意図しない。したがって、N−オキシドは、塩とは考えられない。薬学的に許容される塩の例には、Bergeら、Pharmaceutical Salts、J.Pharm.Sci.1977年1月;66巻(1号):1〜19頁に一覧表示されているものが含まれる。本発明にはまた、記載された化合物の任意のエナンチオマーまたはジアステレオマー形態を含めた、立体化学的形態のいずれかまたは全てが含まれる。立体化学配置が化学構造または名称で明示的に示されない限り、構造または名称は、示した化合物の全ての可能性のある立体異性体を包含することが意図される。化合物の結晶または非結晶形態などの、化合物の全ての形態もまた本発明に包含される。その特定の立体化学的形態を含めた実質的に純粋な化合物の組成物などの、本発明の化合物を含む組成物もまた意図される。化合物のラセミ、非ラセミ、エナンチオ強化された(enantio−enriched)およびスカレミック(scalemic)混合物、またはこれらの混合物が包含されるように、任意の比率の本発明の化合物の2種以上の立体化学的形態の混合物を含めた、任意の比率の本発明の化合物の混合物を含む組成物もまた本発明によって包含される。
本発明の化合物は、化学構造または名称の形態で示され得る。化学構造および名称は、グラフィカルソフトウェア、例えば、BeilsteinのAutoNom変換アルゴリズムに基づいてChemDraw構造からIUPAC標準名を作り出す(およびその反対)機能を含むChemBioDraw Ultra 11.0(CambridgeSoft Co.)を使用して作り出された。
本発明はまた、本発明の化合物および薬学的に許容される担体または添加剤を含む医薬組成物を対象とする。本発明の化合物および使用説明書を含むキットはまた、本発明に包含される。本明細書において詳述する化合物またはその薬学的に許容される塩はまた、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害または神経細胞障害の治療のための医薬の製造のために提供される。
一態様において、本発明の化合物を使用して、それを必要としているヒトなどの個体において下記の任意の1つまたは複数(認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害)を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。一変形形態において、本発明の化合物を使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるかもしくは有益である、疾患または状態を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。一変形形態において、本発明の化合物を使用して、神経突起伸長および/または神経発生および/または神経栄養効果が有益であると考えられるかもしくは有益である、疾患または状態の任意の1つまたは複数を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。別の変形形態において、本発明の化合物を使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節、ならびに神経突起伸長および/または神経発生および/または神経栄養効果が有益であると考えられるかもしくは有益である、疾患または状態を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。一変形形態において、疾患または状態は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害である。
別の態様において、本発明の化合物を使用して、個体において認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させ、このことは、それを必要としている個体に、認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させるのに有効な量で本明細書に記載されている化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本発明の化合物を使用して、個体において神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強し、このことは、それを必要としている個体に、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強するのに有効な量で本明細書に記載されている化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。シナプスの減少は、アルツハイマー病、統合失調症、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脳卒中、頭部外傷および脊髄損傷を含めた種々の神経変性疾患および状態と関連する。神経突起伸長を刺激する本発明の化合物は、これらの背景において利点を有し得る。
別の態様において、本明細書に記載されている化合物を使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節し、このことは、それを必要としている個体に、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節するのに有効な量の本明細書に記載されている化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。一変形形態において、本発明の化合物は、下記の受容体の少なくとも1種を調節する:アドレナリン受容体(例えば、α1D、α2Aおよび/またはα2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HTおよび/または5−HT)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、Hおよび/またはH)。別の変形形態において、下記の受容体の少なくとも2種を調節する:アドレナリン受容体(例えば、α1D、α2Aおよび/またはα2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HTおよび/または5−HT)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、Hおよび/またはH)。別の変形形態において、下記の受容体の少なくとも3種を調節する:アドレナリン受容体(例えば、α1D、α2Aおよび/またはα2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HTおよび/または5−HT)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、Hおよび/またはH)。別の変形形態において、下記の受容体の各々を調節する:アドレナリン受容体(例えば、α1D、α2Aおよび/またはα2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HTおよび/または5−HT)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、Hおよび/またはH)。別の変形形態において、下記の受容体の少なくとも1種を調節する:α1D、α2A、α2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、D2L、H、HおよびH。別の変形形態において、下記の受容体の少なくとも1種:α1D、α2A、α2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、D、H、HおよびHを調節する。別の変形形態において、下記の受容体の少なくとも2種または3種または4種または5種または6種または7種または8種または9種または10種または11種を調節する:α1D、α2A、α2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、D2L、H、HおよびH。別の変形形態において、下記の受容体の少なくとも2種または3種または4種または5種または6種または7種または8種または9種または10種または11種を調節する:α1D、α2A、α2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、D、H、HおよびHを調節する。特定の変形形態において、少なくともドーパミン受容体Dを調節する。また別の変形形態において、少なくともドーパミン受容体D2Lを調節する。別の特定の変形形態において、少なくともドーパミン受容体Dおよびセロトニン受容体5−HT2Aを調節する。別の特定の変形形態において、少なくともドーパミン受容体D2Lおよびセロトニン受容体5−HT2Aを調節する。さらなる特定の変形形態において、少なくともアドレナリン受容体α1D、α2A、α2Bおよびセロトニン受容体5−HTを調節する。別の特定の変形形態において、少なくともアドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、ならびにセロトニン受容体5−HT、5−HT2A、および5−HT2Cの1つまたは複数、ならびにヒスタミン受容体HおよびHを調節する。さらなる特定の変形形態において、ヒスタミン受容体Hを調節する。別の変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述する任意の受容体調節活性を示し、神経突起伸長および/もしくは神経発生をさらに刺激し、かつ/または神経栄養効果を増強する。一変形形態において、本明細書において詳述する化合物は、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイによって決定すると、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHへのリガンドの結合を約80%未満で阻害する。別の変形形態において、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHへのリガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイによって決定すると、約75%、70%、65%、60%、55%、または50%のいずれかの値未満だけ阻害する。さらなる変形形態において、本明細書において詳述する化合物は、(a)本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイによって決定すると、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHへのリガンドの結合を約80%未満(異なる変形形態において、約75%、70%、65%、60%、55%、または50%のいずれかの値未満でもよい)で阻害し、かつ(b)本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、ドーパミン受容体D2Lへのリガンドの結合を約80%、85%、90%、95%、もしくは100%のいずれかの値を超えて、または約85%〜約95%もしくは約90%〜約100%の間で阻害する。さらなる変形形態において、本明細書において詳述する化合物は、(a)本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイによって決定すると、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHへのリガンドの結合を約80%未満(異なる変形形態において、約75%、70%、65%、60%、55%、または50%のいずれかの値未満でもよい)で阻害し、かつ(b)本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、ドーパミン受容体Dへのリガンドの結合を約80%、85%、90%、95%、もしくは100%のいずれかを超えて、または約85%〜約95%もしくは約90%〜約100%の間で阻害する。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
式(A)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R 、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであるが、ただし、R 、R およびR が各々Hであり、XがOHであり、Yがメチルであるとき、R は、メチルまたはクロロ以外であり、
は、非置換C 〜C アルキル、またはペルハロアルキル部分で置換されているC 〜C アルキルであり、
は、Hまたは非置換C 〜C アルキルであり、
Xは、OHもしくはC 〜C アルキルであるか、またはYと一緒になってシクロプロピル部分を形成し、
Yは、HもしくはC 〜C アルキルであるか、またはXと一緒になってシクロプロピル部分を形成する)。
(項目2)
が、メチル、エチル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである、項目1に記載の化合物。
(項目3)
が、メチルである、項目2に記載の化合物。
(項目4)
が、ハロまたはC 〜C 非置換アルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目5)
が、クロロまたはメチルである、項目4に記載の化合物。
(項目6)
Xが、OHであり、Yが、C 〜C アルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目7)
Yが、メチルである、項目6に記載の化合物。
(項目8)
式(B)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C 〜C ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C 〜C アルキル、置換もしくは非置換C 〜C アルケニル、置換もしくは非置換C 〜C アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C 〜C ペルハロアルコキシ、C 〜C アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、
Zは、H、ハロまたはC 〜C アルキルである)。
(項目9)
が、ハロまたはC 〜C 非置換アルキルである、項目8に記載の化合物。
(項目10)
が、クロロまたはメチルである、項目9に記載の化合物。
(項目11)
Zが、Hまたはハロである、項目8に記載の化合物。
(項目12)
式(C2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R 、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであり、
は、C 〜C 非置換アルキルまたはCF であり、
は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
Xは、C 〜C 非置換n−アルキルもしくはシクロアルキルまたはC 〜C 非置換有枝鎖アルキルである)。
(項目13)
が、CH である、項目12に記載の化合物。
(項目14)
Xが、C 〜C 非置換n−アルキルもしくはシクロアルキルまたはC 〜C 非置換有枝鎖アルキルである、項目12に記載の化合物。
(項目15)
が、ハロまたはC 〜C 非置換アルキルである、項目12に記載の化合物。
(項目16)
が、クロロまたはメチルである、項目13に記載の化合物。
(項目17)
が、置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基である、項目16に記載の化合物。
(項目18)
式(D2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R 、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであり、
Xは、HまたはC 〜C 非置換アルキルであり、
Vは、ハロである)。
(項目19)
Xが、Hである、項目18に記載の化合物。
(項目20)
Xが、CH である、項目18に記載の化合物。
(項目21)
が、ハロまたはC 〜C 非置換アルキルである、項目18に記載の化合物。
(項目22)
が、クロロまたはメチルである、項目21に記載の化合物。
(項目23)
式(E2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R 、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであり、
は、6−ピリミジル、2−ピラジニル、または3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、
は、非置換C 〜C アルキルである)。
(項目24)
が、メチルである、項目23に記載の化合物。
(項目25)
式(F2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R 、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであり、
は、
Figure 0005711725

であり、ここで、Tは、3または4であり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC 〜C アルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである)。
(項目26)
が、ハロまたはC 〜C 非置換アルキルである、項目25に記載の化合物。
(項目27)
が、クロロまたはメチルである、項目26に記載の化合物。
(項目28)
Xが、OHであり、Yが、C 〜C アルキルである、項目25に記載の化合物。
(項目29)
Yが、メチルである、項目28に記載の化合物。
(項目30)
が、置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基である、項目25に記載の化合物。
(項目31)
式(G)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであり、
は、メチルまたはクロロであるが、ただし、R が置換ヘテロアリールであるとき、R は、メチルであり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC 〜C アルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである)。
(項目32)
が、ハロまたはC 〜C 非置換アルキルである、項目31に記載の化合物。
(項目33)
が、クロロまたはメチルである、項目31に記載の化合物。
(項目34)
Xが、OHであり、Yが、C 〜C アルキルである、項目31に記載の化合物。
(項目35)
Yが、メチルである、項目34に記載の化合物。
(項目36)
式(H)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物
Figure 0005711725

(式中、
、R 、R およびR は、独立に、H、ハロ、C 〜C 非置換アルキルまたはC 〜C 非置換アルコキシであり、
、R およびR は、各々独立に、Hまたは非置換C 〜C アルキルであり、
は、6−置換ピリジン−3−イルである)。
(項目37)
が、クロロまたはメチルである、項目36に記載の化合物。
(項目38)
が、Hまたはメチルである、項目36に記載の化合物。
(項目39)
1−シクロヘキシル−2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール;
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−シクロブチル−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール;
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
1−(8−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
1−(7−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(6−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
4−(1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェノール;
1−(8−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(7,8−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(8,9−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
(R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
(S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチル−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチル−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール;
1−(8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(6−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(7−イソプロピル−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
2−(ピリジン−4−イル)−1−(2,3,8−トリメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール;
3−(8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−イル)プロパンニトリル;
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−フェニルエタノン;
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−フェニルエタノン;
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン;
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノン;
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン
3−(5−(2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エチル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−アミン;
8−メチル−5−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
3−(8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−イル)プロパン−1−オール;
4−(8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−イル)ブタン−1−オール;
2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
2,8−ジメチル−5−(2−(ピリジン−4−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
8−クロロ−2,3−ジメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
2,8−ジメチル−5−(2−メチル−2−(ピリジン−4−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
2,8−ジメチル−5−((1−(ピリジン−4−イル)シクロプロピル)メチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
2,4,8−トリメチル−5−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(2−エチル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−3−イル)プロパン−2−オール;
1−(8−メチル−2−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロパン−2−オール;
1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−クロロフェニル)プロパン−2−オール;
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
(R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール;
(R)−1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール;
(S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
(R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール;
8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
(S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール;および
(S)−1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(項目40)
個体においてヒスタミン受容体を調節する方法であって、それを必要としている個体に、項目1から39のいずれかに記載の化合物を投与することを含む、方法。
(項目41)
(a)項目1から39のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩と、(b)薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
(項目42)
項目1から39のいずれかに記載の化合物と使用説明書とを含むキット。
(項目43)
認識力障害、または弱った認知と関連する少なくとも1つの症状をもたらすことを特徴とする障害を治療する方法であって、それを必要としている個体に、有効量の項目1から39のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
(定義)
本明細書における使用のために、他に明記しない限り、「a」、「an」などの用語の使用は、1つまたは複数を意味する。
本明細書において使用する場合、本明細書において「約」の値またはパラメータの言及には、その値またはパラメータそれ自体を対象とする実施形態を含む(および記載する)。例えば、「約X」に言及する記載には、「X」の記載が含まれる。
本明細書において使用する場合、「アミン作動性Gタンパク質共役受容体」という用語は、細胞コミュニケーションに関与する膜貫通タンパク質のファミリーを意味する。アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、生体アミンによって活性化され、7回膜貫通ヘリックスによって構造的に特徴付けられるGタンパク質共役受容体のスーパーファミリーのサブクラスを表す。アミン作動性Gタンパク質共役受容体には、それだけに限らないが、アドレナリン受容体、セロトニン受容体、ドーパミン受容体、ヒスタミン受容体およびイミダゾリン受容体が含まれる。
本明細書において使用する場合、「アドレナリン受容体モジュレーター」という用語は、アドレナリン受容体に結合し、あるいはアドレナリン受容体へのリガンドの結合を阻害し、あるいはアドレナリン受容体の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「アドレナリン受容体モジュレーター」は、アドレナリン受容体アンタゴニストおよびアドレナリン受容体アゴニストの両方を包含する。いくつかの態様では、アドレナリン受容体モジュレーターは、可逆的または不可逆的態様で、α−アドレナリン受容体(例えば、α1A、α1Bおよび/もしくはα1D)ならびに/またはα−アドレナリン受容体(例えば、α2A、α2Bおよび/もしくはα2C)に結合し、あるいは上記受容体へのリガンドの結合を阻害し、ならびに/あるいはα−アドレナリン受容体(例えば、α1A、α1Bおよび/もしくはα1D)ならびに/またはα−アドレナリン受容体(例えば、α2A、α2Bおよび/もしくはα2C)の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する。いくつかの態様では、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定すると、アドレナリン受容体モジュレーターは、リガンドの結合を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれか1つだけ阻害する。いくつかの態様では、アドレナリン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはアドレナリン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、アドレナリン受容体モジュレーターは、アドレナリン受容体の活性を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれかだけ減少させる。いくつかの態様では、アドレナリン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはアドレナリン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、アドレナリン受容体モジュレーターは、アドレナリン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上のいずれかだけ増強する。いくつかの態様では、アドレナリン受容体モジュレーターは、アドレナリン受容体の活性部位に結合することができる(例えば、リガンドについての結合部位)。いくつかの実施形態では、アドレナリン受容体モジュレーターは、アドレナリン受容体のアロステリック部位に結合することができる。
本明細書において使用する場合、「ドーパミン受容体モジュレーター」という用語は、ドーパミン受容体に結合し、あるいはドーパミン受容体へのリガンドの結合を阻害し、あるいはドーパミン受容体の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「ドーパミン受容体モジュレーター」は、ドーパミン受容体アンタゴニストおよびドーパミン受容体アゴニストの両方を包含する。いくつかの態様では、ドーパミン受容体モジュレーターは、可逆的または不可逆的態様で、ドーパミン−1(D)および/またはドーパミン−2(D)受容体に結合し、あるいは上記受容体へのリガンドの結合を阻害し、あるいはドーパミン−1(D)および/またはドーパミン−2(D)受容体の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する。ドーパミンD受容体は、差次的スプライシングによって単一の遺伝子から形成される2つのカテゴリーであるD2LおよびD2Sに分けられる。D2L受容体は、D2Sより長い細胞内ドメインを有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定すると、ドーパミン受容体モジュレーターは、リガンドの結合を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれか1つだけ阻害する。いくつかの実施形態では、ドーパミン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはドーパミン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、ドーパミン受容体モジュレーターは、ドーパミン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれかだけ減少させる。いくつかの実施形態では、ドーパミン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはドーパミン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、ドーパミン受容体モジュレーターは、ドーパミン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上のいずれかだけ増強する。いくつかの実施形態では、ドーパミン受容体モジュレーターは、ドーパミン受容体の活性部位に結合することができる(例えば、リガンドについての結合部位)。いくつかの実施形態では、ドーパミン受容体モジュレーターは、ドーパミン受容体のアロステリック部位に結合することができる。
本明細書において使用する場合、「セロトニン受容体モジュレーター」という用語は、セロトニン受容体に結合し、あるいはセロトニン受容体へのリガンドの結合を阻害し、あるいはセロトニン受容体の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「セロトニン受容体モジュレーター」は、セロトニン受容体アンタゴニストおよびセロトニン受容体アゴニストの両方を包含する。いくつかの実施形態では、セロトニン受容体モジュレーターは、可逆的または不可逆的態様で、5−HT1Aおよび/または5−HT1Bおよび/または5−HT2Aおよび/または5−HT2Bおよび/または5−HT2Cおよび/または5−HTおよび/または5−HTおよび/または5−HTおよび/または5−HT受容体に結合し、あるいは上記受容体へのリガンドの結合を阻害し、あるいは5−HT1Aおよび/または5−HT1Bおよび/または5−HT2Aおよび/または5−HT2Bおよび/または5−HT2Cおよび/または5−HTおよび/または5−HTおよび/または5−HTおよび/または5−HT受容体の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定すると、セロトニン受容体モジュレーターは、リガンドの結合を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれか1つだけ阻害する。いくつかの実施形態では、セロトニン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはセロトニン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、セロトニン受容体モジュレーターは、セロトニン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれかだけ減少させる。いくつかの実施形態では、セロトニン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはセロトニン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、セロトニン受容体モジュレーターは、セロトニン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上のいずれかだけ増強する。いくつかの実施形態では、セロトニン受容体モジュレーターは、セロトニン受容体の活性部位に結合することができる(例えば、リガンドについての結合部位)。いくつかの実施形態では、セロトニン受容体モジュレーターは、セロトニン受容体のアロステリック部位に結合することができる。
本明細書において使用する場合、「ヒスタミン受容体モジュレーター」という用語は、ヒスタミン受容体に結合し、あるいはヒスタミン受容体へのリガンドの結合を阻害し、あるいはヒスタミン受容体の活性を減少または除去または増加または増強または模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「ヒスタミン受容体モジュレーター」は、ヒスタミン受容体アンタゴニストおよびヒスタミン受容体アゴニストの両方を包含する。いくつかの実施形態では、ヒスタミン受容体モジュレーターは、可逆的または不可逆的態様でヒスタミン受容体の活性を減少または除去または増加または増強する。いくつかの実施形態では、ヒスタミン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはヒスタミン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、ヒスタミン受容体モジュレーターは、ヒスタミン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%のいずれかだけ減少させる。いくつかの実施形態では、ヒスタミン受容体モジュレーターによる処理の前の同じ対象における相当する活性と比較すると、またはヒスタミン受容体モジュレーターを受けていない他の対象における相当する活性と比較すると、ヒスタミン受容体モジュレーターは、ヒスタミン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上のいずれかだけ増強する。いくつかの実施形態では、ヒスタミン受容体モジュレーターは、ヒスタミン受容体の活性部位(例えば、リガンドについての結合部位)に結合することができる。いくつかの実施形態では、ヒスタミン受容体モジュレーターは、ヒスタミン受容体のアロステリック部位に結合することができる。
他に明記しない限り、本明細書において使用する場合、「個体」とは、それだけに限らないが、ヒトを含めた哺乳動物を意図する。個体としてヒト、ウシ、霊長類、ウマ、イヌ、ネコ、ブタ、およびヒツジ動物が挙げられるがこれらに限定されない。したがって、本発明は、農業用動物およびペットにおける使用を含めて、ヒトの医薬および獣医学関連の両方において使用される。個体は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害と診断された、あるいはそれらを有していると疑われるヒトであり得る。個体は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害と関連する1種または複数の症状を示すヒトであり得る。個体は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害と関連する変異または異常遺伝子を有するヒトであり得る。個体は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害が進行することに遺伝的にまたはその他の点で罹患しやすいヒトであり得る。
本明細書において使用する場合、「治療」または「治療する」は、臨床結果などの有益または所望の結果を得るためのアプローチである。
本発明の目的のために、有益または所望の臨床結果には、これらに限定されないが、症状の軽減および/または症状の程度の減少および/または疾患もしくは状態と関連する症状の悪化の予防が含まれる。一変形形態において、有益または所望の臨床結果には、これらに限定されないが、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/もしくは神経細胞障害と関連する、症状の軽減、および/または症状の程度の減少、および/または症状の悪化の予防が含まれる。好ましくは、本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩による疾患もしくは状態の治療は、副作用がないか、または疾患もしくは状態のために現在利用可能な治療と関連するよりも少ない副作用を伴い、かつ/または個体の生活の質を改善する。
本明細書において使用する場合、疾患もしくは状態の進行を「遅延」させるとは、疾患もしくは状態の進行を延期し、妨げ、遅くし、遅延させ、安定化させ、かつ/または延期することを意味する。この遅延は、治療される疾患および/または個体の病歴によって様々な期間となることがある。当業者にとっては明らかであるように、十分なまたは相当な遅延は、個体が疾患または状態を進行させないという点で、実際には、予防を包含することがある。例えば、アルツハイマー病の進行を「遅延」させる方法は、この方法を使用しないことと比較して、所与の時間枠における疾患進行の可能性を減少させ、かつ/または所与の時間枠における疾患の程度を軽減する方法である。このような比較は典型的には、統計的に有意な数の対象を使用した臨床研究に基づいている。例えば、アルツハイマー病の進行は、通常の神経学的検査、患者インタビュー、神経イメージング、血清または脳脊髄液中の特定のタンパク質レベルの変化(例えば、アミロイドペプチドおよびTau)、コンピュータ断層撮影法(CT)または磁気共鳴映像法(MRI)などの標準的な臨床技術を使用して検出することができる。同様の技術は、他の疾患および状態について当技術分野において公知である。進行はまた、初期には検出不能であり得る疾患の悪化と称してもよく、発生、再発および発症が含まれる。
本明細書において使用する場合、「危険性のある」個体とは、本発明の化合物で治療することができる認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害が進行する危険性のある個体である。「危険性のある」個体とは、検出可能な疾患もしくは状態を有することがあり、または有さないことがあり、および本明細書に記載されている治療方法の前に検出可能な疾患を示すことがあり、または示さないことがある。「危険性のある」とは、個体が1つもしくは複数のいわゆる危険因子(疾患または状態の進行と相関する測定可能なパラメータであり、当技術分野において公知である)を有することを表す。これらの危険因子の1つもしくは複数を有する個体は、これらの危険因子(複数可)を有さない個体より、疾患または状態が進行するより高い可能性を有する。これらの危険因子には、それだけに限らないが、年齢、性別、人種、食事、これまでの病歴、前駆疾患の存在、遺伝的に(すなわち、遺伝性の)考慮すべき要素、および環境曝露が含まれる。例えば、アルツハイマー病の危険性のある個体には、例えば、この疾患を経験した親類を有するもの、およびその危険性が遺伝または生化学マーカーの分析によって決定されるものが含まれる。アルツハイマー病についての危険性の遺伝子マーカーには、APP遺伝子における変異、特に、HardyおよびSwedish変異と各々称される717位ならびに670および671位における変異が含まれる(Hardy、Trends Neurosci.、20巻:154〜9頁、1997年)。危険性の他のマーカーは、プレセニリン遺伝子(例えば、PS1またはPS2)、ApoE4対立遺伝子の変異、アルツハイマー病、高コレステロール血症および/またはアテローム性動脈硬化症の家族歴である。他のこのような要因は、他の疾患および状態について当技術分野において公知である。
本明細書において使用する場合、「認知促進」という用語には、それだけに限らないが、当技術分野で公知の方法によって評価し得る、記憶、注意、知覚および/または思考などの1種または複数の精神過程の改善が含まれる。
本明細書において使用する場合、「神経栄養性」効果という用語には、それだけに限らないが、増殖、生存および/または神経伝達物質合成などのニューロン機能を増強させる効果が含まれる。
本明細書において使用する場合、「認識力障害」という用語は、ニューロンの死を含めた、ニューロンの構造および/または機能の進行性損失に関与もしくは関連すると考えられる、またはそれに関与もしくは関連する、疾患および状態を意味し、意図し、この障害の中心的特長は、認知(例えば、記憶、注意、知覚および/または思考)の障害であり得る。これらの障害には、病原体が誘発する認知機能障害、例えば、HIVに関連する認知機能障害およびライム病に関連する認知機能障害が含まれる。認識力障害の例には、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自閉症、軽度認知機能障害(MCI)、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)および加齢に伴う記憶障害(AAMI)が含まれる。
本明細書において使用する場合、「精神病性障害」という用語は、異常な思考および知覚をもたらすと考えられる、またはそれをもたらす、精神病または精神状態を意味し、意図する。精神病性障害は、妄想、幻覚(鮮明で、実質的であり、外部の対象空間にあるという点で、外部刺激の非存在下で意識があって覚醒している状態での現実の知覚の質を有する知覚)、人格変化および/または混乱した思考を伴い得る現実感の喪失によって特徴付けられる。他の共通の症状には、普通でないまたは突飛な行動、ならびに社会的相互関係に伴う困難および日常生活において活動を行なう障害が含まれる。例示的な精神病性障害は、統合失調症、双極性障害、精神病、不安およびうつである。
本明細書において使用する場合、「神経伝達物質が媒介する障害」という用語は、ヒスタミン、セロトニン、ドーパミン、ノルエピネフリンなどの神経伝達物質の異常レベルまたはアミン作動性Gタンパク質共役受容体の機能障害に関与もしくは関連すると考えられる、または関与もしくは関連する疾患または状態を意味し、意図する。例示的な神経伝達物質が媒介する障害には、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、アレルギー性疾患、および老化保護活性に関与する疾患(加齢に伴う脱毛(脱毛症)、加齢に伴う体重減少および加齢に伴う視覚異常(白内障)など)が含まれる。異常な神経伝達物質レベルは、これらだけに限定されないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギランバレー症候群、軽度認知機能障害、統合失調症、不安、多発性硬化症、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症、双極性障害、精神病、うつおよび種々のアレルギー性疾患を含めた多種多様な疾患および状態に関連する。
本明細書において使用する場合、「神経細胞障害」という用語は、神経細胞死および/またはニューロン機能の障害またはニューロン機能の減少に関与もしくは関連すると考えられている、または関与もしくは関連する疾患または状態を意味し、意図する。例示的なニューロンの適応症には、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、イヌ科の認知機能障害症候群(CCDS)、レビー小体病、メンケス病、ウィルソン病、クロイツフェルトヤコブ病、ファール病、脳循環に関与する急性もしくは慢性障害(虚血性もしくは出血性脳卒中または他の脳出血性発作など)、加齢に伴う記憶障害(AAMI)、軽度認知機能障害(MCI)、損傷が関連する軽度認知機能障害(MCI)、脳震盪後症候群、心的外傷後ストレス障害、アジュバント化学療法、外傷性脳損傷(TBI)、神経細胞死が媒介する目の障害、黄斑変性症、加齢黄斑変性症、自閉症(自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、およびレット症候群を含めた)、引き抜き損傷、脊髄損傷、重症筋無力症、ギランバレー症候群、多発性硬化症、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症、脊髄損傷と関連するニューロパシー、統合失調症、双極性障害、精神病、不安ならびにうつなどの神経変性疾患および障害が含まれる。
本明細書において使用する場合、「ニューロン」という用語は、動物の神経系の任意の部分に由来する、外胚葉の胚性起源の細胞を表す。ニューロンは、ニューロフィラメントタンパク質、NeuN(ニューロン核マーカー)、MAP2、およびクラスIIIチューブリンを含めた特徴がはっきりしたニューロン特異的マーカーを発現する。ニューロンとして含められるのは、例えば、海馬、皮質、中脳ドーパミン作動性、脊髄運動、感覚、交感神経、中隔コリン作動性、および小脳ニューロンである。
本明細書において使用する場合、「神経突起伸長」または「神経突起の活性化」という用語は、現存する神経突起(例えば、軸索および樹状突起)の伸長、ならびに新規の神経突起(例えば、軸索および樹状突起)の成長または発芽を意味する。神経突起伸長または神経突起の活性化は、神経接続を変化させ、新規のシナプスの確立または現存するシナプスのリモデリングをもたらし得る。
本明細書において使用する場合、「神経発生」という用語は、多分化能ニューロン幹細胞としても公知である未分化のニューロン前駆細胞からの新しい神経細胞の生成を意味する。神経発生は、新規のニューロン、アストロサイト、グリア、シュワン細胞、オリゴデンドロサイトおよび/または他の神経系を活発に生じさせる。多くの神経発生は、ヒトの発生の初期に起こるが、後年、特に大人の脳の特定の局在的領域においてそれは継続する。
本明細書において使用する場合、「神経接続」という用語は、生物におけるニューロン間の接続(「シナプス」)の数、タイプ、および質を意味する。シナプスは、ニューロン間、ニューロンと筋肉との間(「神経筋接合部」)、ならびにニューロンと、内臓、内分泌腺などを含めた他の生物学的構造との間に形成される。シナプスは特化された構造であり、それによってニューロンは、互いに、ならびに非神経細胞、筋肉、組織、および器官に化学信号または電気的信号を伝達する。神経接続に影響を与える化合物は、新規のシナプスを確立することによって(例えば、神経突起伸長もしくは神経突起の活性化によって)、または現存するシナプスを変え、またはリモデリングすることによって影響を与え得る。シナプスのリモデリングとは、特定のシナプスにおいて伝達される信号の質、強度またはタイプの変化を意味する。
本明細書において使用する場合、「ニューロパシー」という用語は、神経系の一次病巣または他の機能障害によって開始またはもたらされる、神経系の運動、感覚、および自律神経ニューロンの機能および/または構造の変化によって特徴付けられる障害を意味する。末梢性ニューロパシーのパターンには、多発ニューロパシー、モノニューロパシー、多発性単神経炎および自律性ニューロパシーが含まれる。最も共通の形態は、足および脚に主に影響を与える(対称的)末梢性多発ニューロパシーである。神経根障害は脊髄神経根に伴って生じるが、末梢神経がまた関与している場合は、神経根ニューロパシーという用語が使用される。ニューロパシーの形態は、原因、または関与する主な線維のサイズによってさらに分類し得る(例えば大径線維または小径線維末梢性ニューロパシー)。中枢神経因性疼痛は、脊髄損傷、多発性硬化症、および脳卒中、ならびに線維筋痛症において起こることがある。ニューロパシーは、脱力感、自律神経系の変化および感覚の変化の様々な組合せに関連し得る。筋肉量の減少または線維束収縮(筋肉の特定の細かい単収縮)もまた見出し得る。感覚症状は、感覚消失と、疼痛を含めた「正の」現象とを包含する。ニューロパシーは、糖尿病(例えば、糖尿病性ニューロパシー)、線維筋痛症、多発性硬化症、および帯状疱疹感染症を含めた種々の障害、ならびに脊髄損傷および他のタイプの神経障害と関連する。
本明細書において使用する場合、「アルツハイマー病」という用語は、進行性記憶欠損、混乱、行動上の問題、自分自身の面倒を見ることができないこと、ゆっくりした身体的悪化、および究極的には死によって臨床的に特徴付けられる変性脳障害を意味する。組織学的に、この疾患は、主に連合野、辺縁系および基底核において見出される老人斑によって特徴付けられる。これらの斑の主要な成分は、βアミロイド前駆体タンパク質(βAPPまたはAPP)の分解産物であるアミロイドβペプチド(Aβ)である。APPは、大きな異所的N末端ドメイン、膜貫通ドメインおよび小さな細胞質C末端テールを含有する、1型膜貫通型糖タンパク質である。第21染色体上の単一のAPP遺伝子の転写物の選択的スプライシングは、アミノ酸の数が異なるいくつかのアイソフォームをもたらす。Aβは、アルツハイマー病の神経病理において中心的役割を有しているようである。この疾患の家族性形態は、APPおよびプレセニリン遺伝子における変異とされてきた(Tanziら、1996年、Neurobiol.Dis.、3巻:159〜168頁;Hardy、1996年、Ann.Med.、28巻:255〜258頁)。これらの遺伝子における疾患関連変異は、アミロイド斑において見出される優勢形態である、Aβの42アミノ酸型の産生の増加をもたらす。ミトコンドリア機能障害はまた、アルツハイマー病の重要な要素であると報告されてきた(Bubberら、Mitochondrial abnormalities in Alzheimer brain:Mechanistic Implications、Ann Neurol.、2005年、57巻(5号)、695〜703頁;Wangら、「Insights into amyloid−β−induced mitochondrial dysfunction in Alzheimer disease」、Free Radical Biology & Medicine、2007年、43巻、1569〜1573頁;Swerdlowら、「Mitochondria in Alzheimer’s disease」、Int.Rev.Neurobiol.、2002年、53巻、341〜385頁;およびReddyら、「Are mitochondria critical in the pathogenesis of Alzheimer’s disease?」、Brain Res Rev.2005年、49巻(3号)、618〜32頁)。ミトコンドリア機能障害は、(神経伝達物質の合成および分泌を含めた)ニューロン機能、および生存率と因果関係を有することが提唱されてきた。したがって、ミトコンドリアを安定化する化合物は、アルツハイマーの患者に対して有益な影響を有し得る。
本明細書において使用する場合、「ハンチントン病」という用語は、不随意運動、認知障害または認知機能の喪失および広範な行動障害などの症状によって臨床的に特徴付けられる致命的な神経障害を意味する。ハンチントン病に関連する共通の運動症状には、舞踏病(不随意性のもだえおよびけいれん)、不器用、ならびに歩行、発語(例えば、不明りょうな発語を示す)、ならびに嚥下能力の進行性喪失が含まれる。ハンチントン病の他の症状には、人格変化、うつ、かんしゃく、感情の激発および感情鈍麻の範囲に及ぶことがある、知的速度、注意および短期記憶の損失などの認知症状、ならびに/または行動上の症状が含まれることがある。臨床症状は典型的には、人生の30歳代または40歳代において現れる。ハンチントン病は、破壊的で多くは長引く病気であり、症状の発症後概ね10〜20年で通常死に至る。ハンチントン病は、変異ハンチンチンタンパク質(変異したハンチンチンタンパク質は、脳の多くの異なる領域においてニューロンの変性を生じさせる)と称される異常なタンパク質をコードする変異または異常遺伝子によって遺伝する。変性は、動作の調和を含めた多くの重要な機能を制御する脳内の深部の構造である基底核中に位置するニューロン、ならびに思考、知覚および記憶を制御する脳の外側または皮質のニューロンに集中する。
「筋萎縮性側索硬化症」または「ALS」は、本明細書において、上位運動ニューロン(脳における運動ニューロン)および/または下位運動ニューロン(脊髄における運動ニューロン)に影響を与え、運動ニューロン死をもたらす進行性神経変性疾患を表すために使用される。本明細書において使用する場合、「ALS」という用語は、それだけに限らないが、古典的ALS(典型的には下位および上位運動ニューロンの両方に影響を与える)、原発性側索硬化症(PLS、典型的には上位運動ニューロンのみに影響を与える)、進行性球麻痺(PBPまたは球麻痺型、典型的には嚥下、そしゃくおよび発話の困難から始まるALSのバージョンである)、進行性筋萎縮症(PMA、典型的には下位運動ニューロンのみに影響を与える)および家族性ALS(ALSの遺伝的バージョンである)を含めた、当技術分野で公知のALSの分類の全てを含む。
「パーキンソン病」という用語は、本明細書において使用する場合、個体が、制限なく下記の症状の1つまたは複数などのパーキンソン病と関連する1種または複数の症状を体験する任意の医学的状態を意味する:静止時振戦、歯車様固縮、動作緩慢、姿勢反射障害、l−ドーパ治療に対して良好に反応する症状、顕著な動眼神経麻痺の欠如、小脳もしくは錐体路徴候、筋萎縮、統合運動障害および/または不全失語。特定の実施形態では、本発明は、ドーパミン作動性機能障害に関連する障害の治療のために用いられる。特定の実施形態では、パーキンソン病を有する個体は、パーキンソン病と関連するシヌクレイン、パーキンまたはNURR1核酸において変異または多型を有する。一実施形態では、パーキンソン病を有する個体は、ドーパミンニューロンの発達および/または生存を調節する、核酸発現の欠損もしくは減少、または核酸における変異を有する。
本明細書において使用する場合、「イヌ科の認知機能障害症候群」または「CCDS」という用語は、罹患したイヌ科の正常に機能する能力に影響を与える、複数の認知機能障害に代表される加齢に関連した精神機能の悪化を意味する。CCDSと関連する認識能力の低下は、異常増殖、感染、感覚障害、または臓器不全などの一般の医学的状態に完全に起因しないことがある。イヌなどのイヌ科におけるCCDSの診断は一般に、十分な行動および病歴、ならびに他の疾病過程と関連しないCCDSの臨床症状が存在することに基づいた除外診断である。加齢に関連した行動における変化を飼い主が観察することは、年老いた飼い犬においてCCDSの発症の可能性を検知するために使用される実用的手段である。いくつかの実験室の認知課題を使用することは、CCDSを診断する助けとなることがあり、一方、血球数測定、血液生化学的検査値および尿検査を使用して、CCDSの臨床症状を模倣することがある他の本来の疾患を除外することができる。CCDSの症状には、記憶力劣化が含まれ、それは飼い犬において、見当識障害および/または混乱、家族との交流の減少もしくは変化、および/または挨拶行動、睡眠覚醒サイクルの変化、活動レベルの減少、および家での訓練の減少、または頻繁で不適当な排せつによって顕在化し得る。CCDSをわずらっているイヌ科は、下記の臨床上または行動上の症状の1つまたは複数を示し得る:食欲の低下、環境認識の低下、馴れた場所、人もしくは他の動物を認識する能力の低下、聴力低下、階段を上がり下りする能力の減少、一匹でいることについて我慢することの減少、強迫的行動もしくは反復行動もしくは習性の発生、回転行動、振戦または振盪、見当識障害、活動レベルの低下、異常な睡眠覚醒サイクル、家での訓練の減少、家族への反応の減少もしくは変化、および挨拶行動の減少もしくは変化。CCDSは、罹患したイヌ科の健康および満足な状態に劇的に影響を与えることがある。さらに、CCDSを有するペットから示される交友は、疾患の重篤度が増し、その症状がより重篤となるにつれ、より実りないものとなることがある。
本明細書において使用する場合、「加齢に伴う記憶障害」または「AAMI」という用語は、老化作用および進行性変性認知症を7つの主要なステージに区別する包括的悪化スケール(GDS)のGDSステージ2として同定し得る状態を意味する(Reisbergら(1982年)Am.J.Psychiatry 139巻:1136〜1139頁)。GDSの第1のステージは、任意の年齢の個体が認知機能障害の主観的な愁訴も、障害の客観的なエビデンスも有さないステージである。これらのGDSステージ1の個体は、正常であると考えられている。GDSの第2のステージは、5年もしくは10年前にできたように名前を思い出せない、または5年もしくは10年前にできたように物をどこに置いたのか思い出せないなどの記憶および認知機能の困難について不平を言うそれらの一般の高齢者に適用する。これらの主観的な愁訴は、その他の点では正常な高齢の個体において非常に一般なことであるようである。AAMIとは、正常であり主観的な愁訴がない、すなわちGDSステージ1の高齢者とは神経生理学的に異なり得るGDSステージ2の人を意味する。例えば、AAMIの対象は、コンピュータ分析によるEEGにおいて、GDSステージ1の高齢者よりも電気生理学的な緩徐化を示すことが見出されてきた(Prichep、John、Ferris、Reisbergら(1994年)Neurobiol.Aging 15巻:85〜90頁)。
本明細書において使用する場合、「軽度認知機能障害」または「MCI」という用語は、認知機能において、通常の加齢に関連した衰えに典型的であるよりも明白な悪化によって特徴付けられる認識力障害の1タイプを意味する。その結果、MCIを有する高齢または老齢患者は、複雑な毎日の課題および学習を行なうのに正常より大きな困難を有するが、アルツハイマー病、または最終的に認知症をもたらす他の同様の神経変性障害を有する患者に典型的である通常の社会的、日常的、および/または職業的機能を行なうことができないということはない。MCIは、他の障害の中で認知、記憶、および機能におけるわずかに臨床的に顕在化する欠陥(アルツハイマー病または他の認知症の診断のための基準を満たすのに十分な程度ではない)によって特徴付けられる。MCIはまた、神経損傷(すなわち、脳震盪後症候群などを含めた戦傷)、神経毒性治療(すなわち、「ケモブレイン」をもたらすアジュバント化学療法など)、および身体的損傷または他の神経変性からもたらされる組織の損傷などの、本明細書において特定のタイプの損傷からもたらされる認知機能障害と定義される損傷が関連するMCIを包含し、脳卒中、虚血、出血性発作、鈍器外傷などに起因する軽度認知機能障害から分離され、異なる。
本明細書において使用する場合、「外傷性脳損傷」または「TBI」という用語は、機能を乱すかまたは脳に損傷を与える、強打または衝撃または貫通性頭部損傷などの突然の外傷によってもたらされる脳傷害を意味する。TBIの症状は、軽度、中等度から重度に及ぶことがあり、多くの認知(言語およびコミュニケーションの欠陥、情報処理、記憶、ならびに知覚能力)、身体的(歩行運動、バランス、協調、細かい運動技能、強度、および持久力)、ならびに心理学的スキルにかなり影響を与えることがある。
「神経細胞死が媒介する眼疾患」とは、ニューロンの死が全体的にまたは部分的に結びつけられる眼疾患を意図する。この疾患は、光受容体の死が関与し得る。この疾患は、網膜細胞死が関与し得る。この疾患は、アポトーシスによる視覚神経の死が関与し得る。特定の神経細胞死が媒介する眼疾患には、それだけに限らないが、黄斑変性症、緑内障、網膜色素変性症、先天性定常的夜盲症(小口病)、小児期発生の重篤な網膜ジストロフィー、レーバー先天性黒内障、バーデットビードル症候群、アッシャー症候群、視神経症からの盲目、レーバー遺伝性視神経症、色覚異常およびハンソン−ラーソン−バーグ症候群が含まれる。
本明細書において使用する場合、「黄斑変性症」という用語には、それだけに限らないが、ブルッフ膜、脈絡膜、神経網膜および/または網膜色素上皮の異常と関連する中心視力の進行性損失によって特徴付けられる疾患を含めた、当技術分野で公知の黄斑変性症の全ての形態および分類が含まれる。したがって、この用語は、加齢黄斑変性症(ARMD)、ならびにある場合には人生の初めの10年間において検知することができるよりまれなより早期に発症するジストロフィーなどの障害を包含する。他の黄斑症には、ノースカロライナ黄斑ジストロフィー、ソーズビー眼底ジストロフィー、スタルガルト病、パターンジストロフィー、ベスト病、およびハニカム網膜ジストロフィーが含まれる。
本明細書において使用する場合、「自閉症」という用語は、社会的相互作用およびコミュニケーションが損なわれ、乳児期または幼児期の間に典型的に現れる制限された行動および繰り返し行動をもたらす脳の発達障害を意味する。認知および行動の異常は、変質した神経接続から部分的にもたらされると考えられる。自閉症は、「自閉症スペクトラム障害」と称される場合がある関連する障害、ならびにアスペルガー症候群およびレット症候群を包含する。
本明細書において使用する場合、「神経損傷」または「神経障害」という用語は、引き抜き損傷(すなわち、神経もしくは神経(複数可)が切れまたは裂かれている)または脊髄損傷(すなわち、脳への感覚および脳からの感覚、ならびに運動信号を伝える白質または有髄線維束への障害)などの神経への物理的障害を意味する。脊髄損傷は、身体外傷(すなわち、自動車事故、スポーツ傷害など)、脊柱を侵す腫瘍、脊椎披裂などの発達障害などを含めた多くの原因によって生じ得る。
本明細書において使用する場合、「重症筋無力症」または「MG」という用語は、骨格筋の神経筋接合部におけるアセチルコリン受容体の免疫介在性減少によってもたらされる非認知性神経筋障害を意味する。臨床的に、MGは典型的には、概ね3分の2の患者において、通常外眼筋における時折の筋力低下として最初に現れる。これらの初期症状は、最終的に悪化して、垂れ下がった瞼(眼瞼下垂)および/または二重視(複視)がもたらされ、患者は医学的な配慮を必要とすることとなることが多い。最終的に、多くの患者は、週毎に、日毎に、またはさらにより頻繁に変動し得る全身の筋力低下が進行する。全身性MGは、表情、そしゃく、会話、嚥下、および呼吸を制御する筋肉に影響を与えることが多い。治療における最近の進歩の以前は、呼吸不全が最も共通の死因であった。
本明細書において使用する場合、「ギランバレー症候群」という用語は、体の免疫系が末梢神経系の一部を攻撃する非認知障害を意味する。この障害の第1の症状には、脚における様々な程度の脱力感またはチクチクする感じが含まれる。多くの場合、脱力感および知覚異常は、腕および上半身に広がる。これらの症状は、特定の筋肉が全く使えなくなるまで、および重篤なときは、患者は殆ど全く麻痺するまで程度が増加することがある。これらの場合において、この障害は生命が危うくなり(呼吸、時には、血圧または心拍数を潜在的に妨げる)、医学的な緊急事態と考えられる。しかし、大部分の患者は、ある程度の脱力感を持ち続ける人もあるが、ギランバレー症候群の最も重症例からでさえ回復する。
本明細書において使用する場合、「多発性硬化症」または「MS」という用語は、免疫系が中枢神経系(CNS)を攻撃し、ニューロンの脱髄をもたらす自己免疫状態を意味する。それは多数の症状をもたらすことがあり、それらの多くは非認知性であり、身体障害まで進行することが多い。MSは、白質として公知である脳および脊髄の領域に影響を与える。白質細胞は、処理が行われる灰白質領域と体の残りの部分との間の信号を伝える。さらに具体的には、MSは、ニューロンが電気的信号を伝えることを助けるミエリン鞘として公知である脂肪層の生成および維持に関与する細胞であるオリゴデンドロサイトを破壊する。MSによってミエリンが細り、または完全な減少がもたらされ、それほど多くはないがニューロンの伸長もしくは軸索の切断(切除)がもたらされる。ミエリンが失われると、ニューロンは、それらの電気的信号を効率的に伝導することがもはやできない。大部分の神経性症状は、この疾患を伴うことがある。MSは、いくつかの形態を取り、新たな症状は、別々の攻撃(再発性形態)において、または時間と共にゆっくりと蓄積されながら(進行性形態)起こる。大部分の人は、最初に再発性−寛解性MSと診断されるが、数年後に続発性−進行性MS(SPMS)が進行する。攻撃の間は、症状は完全になくなることがあるが、特に疾患が進行すると持続的な神経の問題が持続する。
本明細書において使用する場合、「統合失調症」という用語は、1種もしくは複数の陽性症状(例えば、妄想および幻覚)、ならびに/または陰性症状(例えば、鈍い感情および興味の欠如)、ならびに/または混乱した症状(例えば、混乱した思考および発話、もしくは混乱した知覚および行動)によって特徴付けられる慢性精神障害を意味する。統合失調症には、本明細書において使用する場合、それだけに限らないが、緊張型、破爪型、混乱型、妄想型、残遺型もしくは未分化型の統合失調症および欠陥症候群、ならびに/または米国精神医学会:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版、Washington D.C.、2000年、もしくはInternational Statistical Classification of Diseases and Related Health Problemsに記載されているもの、または他の点で当業者に公知のものを含めた、当技術分野で公知の統合失調症の全ての形態および分類が含まれる。
「統合失調症と関連する認知機能障害」または「CIAS」には、注意、作業記憶、言語学習、および問題解決における神経心理学的欠損が含まれる。これらの欠損は、機能状態(例えば、社会的行動、職務遂行能力、および日常生活の活動)における障害と関連すると考えられる。
本明細書において使用する場合、「老化保護活性」または「老化保護剤」とは、生命を脅かすものではないが老化作用と関連し、高齢者に典型的である症状もしくは状態の程度の量および/またはレベルの減少によって、加齢を遅らせ、かつ/または生命を延長させ、かつ/または生活の質を向上もしくは改善する生物活性を意味する。生命を脅かさないが老化作用と関連する症状または状態には、失明(白内障)、皮膚毛髪外皮の悪化(脱毛症)、ならびに筋肉および/または死亡細胞の死による加齢に伴う体重の減少などのこのような症状または状態が含まれる。
本明細書において使用する場合、注意欠陥多動性障害(ADHD)は、学校に行く年齢の小児に現れる最も一般的な小児の神経精神状態であり、この集団の約5〜8%に影響を及ぼしている。ADHDは、小児期に最初に顕在化し、かつ多動性、衝動性、および/または不注意を特徴とする慢性障害を意味する。ADHDは、同じ発達レベルまたは段階の個体において観察されるものよりもはるかに極端である不注意および/または多動性−衝動性の持続的なパターンを特徴とする。家族および双子の研究から、ADHDが有意な遺伝要素を有するという考慮すべき証拠がある。この障害は、環境的要素および遺伝要素の相互作用によるものと考えられる。ADHDには、全ての公知のタイプのADHDが含まれる。例えば、Diagnostic & Statistical Manual for Mental Disorders(DSM−IV)は、ADHDの3つのサブタイプを同定する:(1)不注意症状および多動性−衝動性症状の両方を特徴とする、混合性タイプのADHD;(2)多動性−衝動性症状ではなく不注意症状を特徴とする、主として不注意タイプのADHD;および(3)不注意症状ではなく多動性−衝動性症状を特徴とする、主として多動性−衝動性タイプのADHD。
本明細書において使用する場合、注意欠陥障害(ADD)とは、行動の制御不能をもたらす可能性があり、かつ個体の社会的、学問的、または職業的機能および発達を損なう可能性がある、転導性および衝動性を特徴とする神経刺激の処理における障害を意味する。ADDは、行動の観察および診断面接技術を含めてもよい公知の方法によって診断し得る。
本明細書において使用する場合、「アレルギー性疾患」とは、極度の炎症反応をもたらす、肥満細胞および好塩基球の過剰活性化、ならびにIgE免疫グロブリンの産生によって特徴付けられる免疫系の障害を意味する。それは、アレルゲンとして公知である環境物質に対する過敏性の形態を表し、後天性疾患である。共通のアレルギー反応には、湿疹、じんま疹、枯草熱、喘息、食物アレルギー、ならびにスズメバチおよびミツバチなどの刺す昆虫の毒液に対する反応が含まれる。アレルギー反応はヒスタミンの過剰な放出に付随して起こり、したがって抗ヒスタミン剤で治療することができる。
本明細書において使用する場合、「併用療法」とは、2つ以上の異なる化合物を含む治療を意味する。したがって、一態様によれば、本明細書において詳述する化合物および別の化合物を含む併用療法を提供する。いくつかの変形形態では、併用療法は、1種もしくは複数の薬学的に許容される担体または添加剤、非医薬活性化合物、および/または不活性な物質を任意選択で含む。様々な実施形態では、併用療法による治療は、本発明の単一の化合物のみの投与と比較して、相加的または相乗的でさえある(例えば、相加的より大きい)結果をもたらし得る。いくつかの実施形態では、個々の治療のために一般に使用される量と比較して、より低い量の各化合物が、併用療法の部分として使用される。好ましくは、同じまたはよりよい治療上の利点は、個々の化合物のみのいずれかを使用するよりも併用療法を使用して達成される。いくつかの実施形態では、同じまたはよりよい治療上の利点は、個々の化合物または治療のために一般に使用される量よりも、併用療法において化合物のより少ない量(例えば、より低い用量またはより少ない頻度の投与スケジュール)を使用して達成される。好ましくは、少量の化合物の使用は、化合物と関連する1種もしくは複数の副作用の数、重篤度、頻度、および/または期間の減少をもたらす。
本明細書において使用する場合、「有効量」という用語は、効力および毒性のそのパラメータと組み合わせて、および現役の専門家の知識に基づいて、所与の治療形態において有効であるべきである本発明の化合物のそのような量を意図する。当技術分野で理解されているように、有効量は、1つまたは複数の用量でよく、すなわち、所望の治療エンドポイントを達成するために単回用量または多回用量を必要としてもよい。有効量は、1種または複数の治療剤の投与との関連で考えることができ、単一の薬剤は、有効量で与えられると考えてもよく、1種または複数の他の薬剤と合わせる場合、望ましいまたは有益な結果を達成することができ、または達成される。同時投与される化合物のいずれかの適切な用量は、化合物の総合作用(例えば、相加または相乗効果)によって任意選択で低減させてもよい。
本明細書において使用する場合、「単位剤形」とは、単位用量として適切な物理的個別単位を意味し、各ユニットは、必要な医薬担体と関連して所望の治療効果を生じるように計算された所定の量の活性成分を含有する。単位剤形は、単独または併用療法を含有し得る。
本明細書において使用する場合、「制御放出」という用語は、薬物の放出が即時でない薬物含有製剤またはその画分を意味する。すなわち、「制御放出」製剤では、投与によって吸収プールへの薬物の即時放出をもたらさない。この用語は、薬剤化合物を長期間に亘って徐々に放出するように設計された持効性製剤を包含する。制御放出製剤には、薬剤化合物を担体、ポリマーまたは所望の放出特徴(例えば、pH依存もしくは非pH依存溶解性、異なる程度の水溶性など)を有する他の化合物と混合し、所望の送達経路に応じて混合物を製剤化することを一般に伴う、多種多様な薬物送達システム(例えば、コーティングされたカプセル剤、埋込可能なリザーバー、生分解性カプセルを含有する注射剤など)を含むことができる。
本明細書において使用する場合、「薬学的に許容される」または「薬理学的に許容される」とは、生物学的にまたはその他の点で望ましくなくはない材料を意味し、例えば、その材料は、かなりの望ましくない生物学的作用をもたらさず、またはその中に含有される組成物の他の成分のどれとも有害な態様で相互作用しないで、患者に投与される医薬組成物中に組み込み得る。薬学的に許容される担体または添加剤は、毒性および製造検査の必要な基準に好ましくは合致しており、ならびに/または米国食品医薬品局によって作成されたInactive Ingredient Guideに含まれる。
「薬学的に許容される塩」は、遊離(非塩)化合物の生物活性の少なくともいくらかを保持し、薬物または医薬品として個体に投与することができるそれらの塩である。したがって、N−オキシドは、塩とは考えられない。このような塩には、例えば、(1)塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と形成されるか、または酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸などの有機酸と形成される酸付加塩、(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンによって置き換えられるときに形成される塩;あるいは有機塩基との配位が含まれる。許容される有機塩基には、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが含まれる。許容される無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが含まれる。薬学的に許容される塩のさらなる例には、Bergeら、Pharmaceutical Salts、J.Pharm.Sci.1977年1月;66巻(1号):1〜19頁において一覧表示されているものが含まれる。薬学的に許容される塩は、製造工程においてインサイチュで、あるいはその遊離酸または遊離塩基形態の精製した本発明の化合物を、各々適切な有機もしくは無機塩基または酸と別々に反応させ、このように形成された塩をそれに続く精製の間に単離することによって調製することができる。薬学的に許容される塩への言及には、溶媒付加形態またはその結晶形、特に溶媒和物または多形が含まれることを理解すべきである。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含有し、結晶化過程の間に形成されることが多い。溶媒が水であるとき水和物が形成されるか、または溶媒がアルコールであるときアルコラートが形成される。多形には、同じ元素組成の化合物の異なる結晶充填配列が含まれる。多形は、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的性質、安定性、ならびに溶解性を通常有する。再結晶溶媒、結晶化速度、および保存温度などの様々な要因によって、単結晶形態が優勢となることをもたらし得る。
「添加剤」という用語は、本明細書において使用する場合、本発明の化合物を活性成分として含有する錠剤などの薬物または医薬品の生産において使用し得る不活性または不活発な物質を意味する。様々な物質が添加剤という用語に包含され得、上記物質としては、例えば、これらだけに限定されないが、結合剤、崩壊剤、コーティング、圧縮/カプセル化補助剤、クリームもしくはローション、滑沢剤、非経口投与のための溶液、咀嚼錠のための材料、甘味料もしくは香味剤、懸濁化剤/ゲル化剤、または湿式造粒剤として使用される任意の物質が挙げられる。結合剤には、例えば、カルボマー、ポビドン、キサンタンガムなどが含まれ、コーティングには、例えば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶性コーティングなどが含まれ、圧縮/カプセル化補助剤には、例えば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc=「直接圧縮性」)、はちみつdc、ラクトース(無水物または一水和物;任意選択でアスパルテーム、セルロース、または微結晶性セルロースと組み合わせる)、デンプンdc、スクロースなどが含まれ、崩壊剤には、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ジェランガム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが含まれ、クリームまたはローションには、例えば、マルトデキストリン、カラギーナンなどが含まれ、滑沢剤には、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウムなどが含まれ、咀嚼錠のための材料には、例えば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物、任意選択でアスパルテームまたはセルロースと組み合わせる)などが含まれ、懸濁化剤/ゲル化剤には、例えば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムなどが含まれ、甘味料には、例えば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが含まれ、湿式造粒剤には例えば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶性セルロースなどが含まれる。
「アルキル」とは、飽和直鎖状、有枝鎖状、または環式一価炭化水素構造およびこれらの組合せを意味し、含む。特定のアルキル基は、1〜20個の炭素原子を有するものである(「C〜C20アルキル」)。より特定のアルキル基は、1〜8個の炭素原子を有するものである(「C〜Cアルキル」)。特定の数の炭素を有するアルキル残基が命名されているとき、その数の炭素を有する全ての幾何異性体が包含され、記載されることを意図する。したがって、例えば、「ブチル」には、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチルおよびシクロブチルが含まれ、「プロピル」には、n−プロピル、イソプロピルおよびシクロプロピルが含まれることを意味する。この用語は、メチル、t−ブチル、n−ヘプチル、オクチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルなどの基によって例示される。シクロアルキルは、アルキルのサブセットであり、シクロヘキシルなどの1個の環、またはアダマンチルなどの複数の環からなることができる。複数の環を含むシクロアルキルは、縮合していても、スピロであっても、架橋していてもよく、またはこれらの組合せであってもよい。好ましいシクロアルキルは、3〜13個の環状炭素原子を有する飽和環状炭化水素である。より好ましいシクロアルキルは、3〜7個の環状炭素原子を有する飽和環状炭化水素である(「C〜Cシクロアルキル」)。3〜8個の環状炭素原子を有する飽和環状炭化水素もまた包含される(「C〜Cシクロアルキル」)。シクロアルキル基の例には、アダマンチル、デカヒドロナフタレニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。
「アルキレン」とは、アルキルと同じ残基を意味するが、二原子価を有する。アルキレンの例には、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、およびブチレン(−CHCHCHCH−)などが含まれる。
「アルケニル」とは、オレフィン性不飽和の部位を少なくとも1つ有し(すなわち、式C=Cの部分を少なくとも1つ有する)、好ましくは2〜10個の炭素原子、さらに好ましくは2〜8個の炭素原子を有する不飽和炭化水素基を意味する。アルケニルの例には、それだけに限らないが、−CH−CH=CH−CHおよび−CH−CH−シクロヘキセニルが含まれ、後者の例のエチル基は、環上の任意の利用可能な位置においてシクロヘキセニル部分に結合することができる。
シクロアルケニルはアルケニルのサブセットであり、1つの環(シクロヘキシルなど)からなっても、または複数の環(ノルボルネニルなど)からなってもよい。より好ましいシクロアルケニルは、3〜8個の環状炭素原子を有する不飽和環状炭化水素である(「C〜Cシクロアルケニル」)。シクロアルケニル基の例には、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが含まれる。
「アルキニル」とは、アセチレン不飽和の部位を少なくとも1つ有し(すなわち、式C=Cの部分を少なくとも1つ有する)、好ましくは2〜10個の炭素原子、さらに好ましくは3〜8個の炭素原子を有する不飽和炭化水素基を意味する。2〜8個の炭素原子を有するアルキル基などが包含される。
「置換アルキル」とは、それだけに限らないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を含めた1〜5個の置換基を有するアルキル基を意味する。
「置換アルケニル」とは、それだけに限らないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を含めた1〜5個の置換基を有するアルケニル基を意味する。
「置換アルキニル」とは、それだけに限らないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を含めた1〜5個の置換基を有するアルキニル基を意味する。
「アシル」とは、基H−C(O)−、アルキル−C(O)−、置換アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、置換アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−、置換アルキニル−C(O)−、アリール−C(O)−、置換アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−、置換ヘテロアリール−C(O)−、複素環−C(O)−、および置換複素環−C(O)−を意味し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されている通りである。
「アシルオキシ」は、基H−C(O)O−、アルキル−C(O)O−、置換アルキル−C(O)O−、アルケニル−C(O)O−、置換アルケニル−C(O)O−、アルキニル−C(O)O−、置換アルキニル−C(O)O−、アリール−C(O)O−、置換アリール−C(O)O−、ヘテロアリール−C(O)O−、置換ヘテロアリール−C(O)O−、複素環−C(O)O−、および置換複素環−C(O)O−を意味し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されている通りである。
一変形形態において、アシルオキシは、シクロアルキル−C(O)O−、置換シクロアルキル−C(O)O−部分である。
「複素環」、「複素環式」、または「ヘテロシクリル」とは、単一の環または複数の縮合環を有し、1〜10個の環状炭素原子および窒素、硫黄または酸素などの1〜4個の環構成ヘテロ原子を有する、飽和または不飽和非芳香族基を意味する。複数の環を含む複素環は、縮合していても、スピロであっても、架橋していてもよく、または任意のこれらの組合せであってもよい。縮合環系において、環の1つまたは複数は、アリールまたはヘテロアリールでよい。少なくとも1個の環が芳香族である複数の環を有する複素環は、非芳香環位置または芳香環位置において親構造に結合し得る。一変形形態では、少なくとも1個の環が芳香族である複数の環を有する複素環は、非芳香環位置において親構造に結合している。
「置換複素環式」または「置換ヘテロシクリル」とは、それだけに限らないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を含めた1〜3個の置換基で置換されている複素環基を意味する。一変形形態では、置換複素環は、さらなる環で置換されている複素環であり、さらなる環は、芳香族または非芳香族でよい。
「アリール」または「Ar」とは、単一の環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する不飽和芳香族炭素環基を意味し、縮合環は、芳香族でもよく、またはそうでなくてもよい。一変形形態では、アリール基は、6〜14個の環状炭素原子を含有する。少なくとも1個の環が非芳香族である複数の環を有するアリール基は、親構造に芳香環位置または非芳香環位置において結合し得る。一変形形態では、少なくとも1個の環が非芳香族である複数の環を有するアリール基は、親構造に芳香環位置において結合している。
「ヘテロアリール」または「HetAr」とは、2〜10個の環状炭素原子、ならびにそれだけに限らないが、窒素、酸素および硫黄などのヘテロ原子を含めた少なくとも1個の環構成ヘテロ原子を有する不飽和芳香族炭素環基を意味する。ヘテロアリール基は、単一の環(例えば、ピリジル、フリル)または複数の縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)を有してもよく、縮合環は、芳香族でもよく、またはそうでなくてもよい。少なくとも1個の環が非芳香族である複数の環を有するヘテロアリール基は、親構造に芳香環位置または非芳香環位置において結合し得る。一変形形態では、少なくとも1個の環が非芳香族である複数の環を有するヘテロアリール基は、親構造に芳香環位置において結合している。
「置換アリール」とは、それだけに限らないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を含めた1〜5個の置換基を有するアリール基を意味する。
一変形形態において、置換アリールは、アリールおよび/または置換アリール置換基で置換されているアリール基を含む。
「置換ヘテロアリール」とは、それだけに限らないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を含めた、1〜5個の置換基を有するヘテロアリール基を意味する。
一変形形態において、置換ヘテロアリールは、ヘテロアリールおよび/または置換ヘテロアリール置換基で置換されているヘテロアリール基を含む。
「アラルキル」とは、アリール部分がアルキル残基に結合しており、アラルキル基が親構造にアリールまたはアルキル残基において結合し得る残基を意味する。好ましくは、アラルキルは、親構造にアルキル部分を介して結合している。「置換アラルキル」とは、アリール部分が置換アルキル残基に結合しており、アラルキル基が親構造にアリールまたはアルキル残基において結合し得る残基を意味する。
一変形形態において、アラルキルは、少なくとも1つのシクロアルキル部分が少なくとも1つのアリール部分に縮合している縮合環系である。
アラルキルがアルキル部分を介して親構造に結合しているとき、これはまた「アルカリール」と称される。より具体的なアルカリール基は、アルキル部分において1〜3個の炭素原子を有するものである(「C〜Cアルカリール」)。
「アルコキシ」とは、例示として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどを含むアルキル−O−基を意味する。同様に、アルケニルオキシとは、基「アルケニル−O−」を意味し、アルキニルオキシとは、基「アルキニル−O−」を意味する。「置換アルコキシ」とは、置換アルキル−O基を意味する。
「非置換アミノ」とは、基−NHを意味する。
「置換アミノ」とは、基−NRを意味し、(a)RおよびR基はそれぞれ、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環からなる群から独立に選択されるが、ただし、RおよびR基の両方が、Hではなく、あるいは(b)RおよびRは、窒素原子と一緒に結合して複素環または置換複素環を形成する。
「アシルアミノ」とは、基−C(O)NRを意味し、RおよびRは、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環からなる群から独立に選択されるか、またはRおよびR基は、窒素原子と一緒に結合して複素環または置換複素環を形成することができる。
「アミノカルボニルアルコキシ」は、基−NRC(O)OR(RおよびR基はそれぞれ、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル(heterocyclic)および置換ヘテロシクリルからなる群から独立に選択される)を意味する。
「アミノアシル」とは、基−NRC(O)Rを意味し、RおよびR基は、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環からなる群から独立に選択される。好ましくは、Rは、Hまたはアルキルである。
「アミノスルホニル」とは、基−NRSO−アルキル、−NRSO置換アルキル、−NRSO−アルケニル、−NRSO−置換アルケニル、−NRSO−アルキニル、−NRSO−置換アルキニル、−NRSO−アリール、−NRSO−置換アリール、−NRSO−ヘテロアリール、−NRSO−置換ヘテロアリール、−NRSO−複素環、および−NRSO−置換複素環を意味し、Rは、Hまたはアルキルであり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されている通りである。
一変形形態において、アミノスルホニル(aminosulonyl)は、−NRSO−シクロアルキルまたは−NRSO−置換シクロアルキルである。
「スルホニルアミノ」とは、基−SONH、−SONR−アルキル、−SONR−置換アルキル、−SONR−アルケニル、−SONR−置換アルケニル、−SONR−アルキニル、−SONR−置換アルキニル、−SONR−アリール、−SONR−置換アリール、−SONR−ヘテロアリール、−SONR−置換ヘテロアリール、−SONR−複素環、および−SONR−置換複素環を意味し、Rは、Hまたはアルキルまたは−SONRであり、2個のR基は、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環または置換複素環を形成する。
「スルホニル」とは、基−SO−アルキル、−SO−置換アルキル、−SO−アルケニル、−SO−置換アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−置換アルキニル、−SO−アリール、−SO−置換アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−置換ヘテロアリール、−SO−複素環、および−SO−置換複素環を意味する。
「カルボニルアルキレンアルコキシ」とは、基−C(=O)−(CH−ORを意味し、Rは置換もしくは非置換アルキルであり、nは1から100の整数であり、さらに好ましくは、nは1から10または1から5の整数である。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、原子番号9〜85を有する一連の第17族の元素を意味する。好ましいハロ基には、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の基が含まれる。残基が複数のハロゲンで置換されている場合、結合しているハロゲン部分の数に相当する接頭辞を使用することによって称し得る。例えば、ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは、同じハロゲンであってもよいが、必ずしも同じでない2個(「ジ」)または3個(「トリ」)のハロ基で置換されているアリールおよびアルキルを意味し、したがって4−クロロ−3−フルオロフェニルは、ジハロアリールの範囲内である。各Hがハロ基で置き換えられているアルキル基は、「ペルハロアルキル」と称される。好ましいペルハロアルキル基は、トリフルオロアルキル(−CF)である。同様に、「ペルハロアルコキシ」とは、ハロゲンが、アルコキシ基のアルキル部分を構成する炭化水素中の各Hに取って代わるアルコキシ基を意味する。ペルハロアルコキシ基の一例は、トリフルオロメトキシ(−OCF)である。
「カルボニル」とは、基C=Oを意味する。
「シアノ」とは、基−CNを意味する。
「オキソ」とは、部分=Oを意味する。
「ニトロ」とは、基−NOを意味する。
「チオアルキル」とは、基−S−アルキルを意味する。
「アルキルスルホニルアミノ」とは、基−RSONRを意味し、RおよびRは、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環からなる群から独立に選択されるか、またはRおよびR基は、窒素原子と一緒に結合して、複素環または置換複素環を形成することができ、Rは、アルキル基である。
「カルボニルアルコキシ」は、本明細書において使用する場合、基−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−アルケニル、−C(O)O−置換アルケニル、−C(O)O−アルキニル、−C(O)O−置換アルキニル、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−C(O)O−複素環または−C(O)O−置換複素環を意味する。
「ジェミナル」とは、同じ原子に結合している2つの部分の間の関係を意味する。例えば、残基−CH−CHRにおいて、RおよびRはジェミナルであり、RはRに対してジェミナルR基と称してもよい。
「ビシナル」とは、隣接する原子に結合している2つの部分の間の関係を意味する。例えば、残基−CHR−CHにおいて、RおよびRはビシナルであり、RはRに対してビシナルR基と称してもよい。
「実質的に純粋な」化合物の組成とは、組成が、15%以下、または好ましくは10%以下、またはさらに好ましくは5%以下、またはよりさらに好ましくは3%以下、最も好ましくは1%以下の不純物を含み、この不純物は、異なる立体化学的形態の化合物であり得ることを意味する。例えば、実質的に純粋なS化合物の組成とは、組成が、15%以下、または10%以下、または5%以下、または3%以下、または1%以下のR形態の化合物を含むことを意味する。
本発明の化合物
本発明による化合物を、発明の概要および添付の特許請求の範囲を含めて本明細書において詳述する。本発明には、本明細書に記載されている化合物のありとあらゆる立体異性体、塩および溶媒和物を含めた、本明細書に記載されている化合物の全ての使用、ならびにこのような化合物の作製方法が含まれる。
式(A)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物を提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであるが、ただし、R、RおよびRが各々Hであり、XがOHであり、Yがメチルであるとき、Rは、メチルまたはクロロ以外であり、
は、非置換C〜Cアルキル、またはペルハロアルキル部分で置換されているC〜Cアルキルであり、
は、Hまたは非置換C〜Cアルキルであり、
Xは、OHもしくはC〜Cアルキルであるか、またはYと一緒になってシクロプロピル部分を形成し、
Yは、HもしくはC〜Cアルキルであるか、またはXと一緒になってシクロプロピル部分を形成する。
式(A)の特定の変形形態において、RはHである。式(A)の一変形形態において、RはH、ハロまたはC〜C非置換アルコキシであり、RはHであり、RはH、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであるが、ただし、R、RおよびRが各々Hであり、XがOHであり、Yがメチルであるとき、Rはメチルまたはクロロ以外であり、RはHまたはハロであり、Rはメチルであり、RはHまたはメチルであり、XはOHもしくはC〜Cアルキルであるか、またはYと一緒になってシクロプロピル部分を形成し、Yは、HもしくはC〜Cアルキルであるか、またはXと一緒になってシクロプロピル部分を形成する。式(A)の別の変形形態において、R、R、RおよびRの少なくとも2つはハロである(例えば、RおよびRがクロロであるとき)。式(A)の別の変形形態において、Xは、OHであり、Yは、H、メチル、エチルまたはイソプロピルである。式(A)のさらなる変形形態において、R、RおよびRは、Hである。式(A)の別の変形形態において、R、R、RおよびRの3つは、Hであり、1つは、メチル、メトキシ、イソプロピル、クロロまたはフルオロである。
式(B)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、
Zは、H、ハロまたはC〜Cアルキルである。
式(B)の一変形形態において、Rは、非置換C〜Cアルキルまたはハロである。式(B)の別の変形形態において、Zは、Hまたはハロである。式(B)のさらなる変形形態において、Rは、非置換C〜Cアルキルまたはハロであり、Zは、Hまたはハロである。特定の変形形態において、Rは、メチルまたはクロロであり、Zは、H、クロロまたはフルオロである。
式(C1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物を提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
Xは、C〜C非置換アルキルである。
式(C1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(C2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、C〜C非置換アルキルまたはCFであり、
は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
Xは、C〜C非置換n−アルキルもしくはシクロアルキルまたはC〜C非置換有枝鎖アルキルである。
式(C1)または(C2)の一変形形態において、R、RおよびRは、各々Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)である。式(C1)または(C2)の別の変形形態において、Xは、シクロヘキシル、シクロブチル、n−ブチルまたはイソ−プロピルである。式(C1)または(C2)の特定の変形形態において、R、RおよびRは、各々Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキルまたはハロであり、Xは、シクロヘキシル、シクロブチル、n−ブチルまたはイソ−プロピルである。式(C1)または(C2)のさらなる変形形態において、Rは、置換アリールまたは非置換ヘテロアリールである。一態様において、式(C1)または(C2)のRは、置換フェニルまたは非置換ピリジルである。特定の態様において、式(C1)または(C2)のRは、4−ハロ−フェニルまたは4−ピリジルである。式(C1)または(C2)の別の変形形態において、R、RおよびRは、各々Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキルまたはハロであり、Xは、シクロヘキシル、シクロブチル、n−ブチルであり、Rは、置換フェニルである。式(C1)または(C2)の別の変形形態において、R、RおよびRは、各々Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキルまたはハロであり、Xは、イソプロピルであり、Rは、非置換ピリジルである。
式(C2)の別の変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りであり、Rは、CHまたはCFであり、Rは、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、Xは、C〜C非置換アルキルである。
式(D1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
Vは、ハロである。
(D1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(D2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
Xは、HまたはC〜C非置換アルキルであり、
Vは、ハロである。
式(D1)または(D2)の一変形形態において、R、RおよびRは、Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキル(例えばメチルなど)である。式(D1)または(D2)の別の変形形態において、Vは、フルオロである。
式(D2)の別の変形形態において、R、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであるか、あるいは式(A)について定義されている通りであり、Xは、C〜C非置換アルキルであり、Vは、ハロである。
式(E1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた、本明細書において詳述し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、6−ピリミジル、または3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、
は、非置換C〜Cアルキルである。
(E1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(E2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた、本明細書において詳述し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、6−ピリミジル、2−ピラジニル、または3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、
は、非置換C〜Cアルキルである。
式(E1)または(E2)の一変形形態において、R、RおよびRは、各々Hである。式(E1)または(E2)の別の変形形態において、Rは、メチルである。式(E1)または(E2)のさらなる変形形態において、R、RおよびRは、各々Hであり、Rは、メチルである。式(E1)または(E2)の別の変形形態において、Rは、少なくとも1個の非置換C〜Cアルコキシ基(例えばメトキシなど)で置換されているフェニルである。式(E1)または(E2)の一態様において、R、RおよびRは、各々Hであり、Rは、メトキシ置換フェニルである。式(E1)または(E2)の別の態様において、Rは、メチルであり、Rは、メトキシまたはヒドロキシル置換フェニルである。別の変形形態において、Rは、少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、R、RおよびRは、各々Hである。
式(E2)の別の変形形態において、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りであり、Rは、6−ピリミジル、2−ピラジニル、または3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、Rは、メチルである。
式(F1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、
Figure 0005711725
であり、ここで、Tは、3または4であり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
(F1)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(F2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた提供し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、
Figure 0005711725
であり、ここで、Tは、3または4であり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
式(F1)または(F2)の一変形形態において、R、RおよびRは、Hである。式(F1)または(F2)別の変形形態において、Rは、非置換C〜Cアルキルである。式(F1)または(F2)別の変形形態において、R、RおよびRは、Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキルである。式(F1)または(F2)別の変形形態において、Rは、置換もしくは非置換ピリジルである。Rが非置換ピリジルであるとき、これは任意の利用可能な位置で親構造に結合していてもよい(例えば、4−ピリジル)。Rが置換ピリジルであるとき、一態様において、ピリジルは、非置換C〜Cアルキル(例えばメチルなど)で置換されている。Rが置換ピリジルであるとき、これは任意の利用可能な環位置で親構造に結合していてもよい(例えば、6−メチル−3−ピリジル)。式(F1)または(F2)の特定の変形形態において、R、RおよびRは、Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキルであり、Rは、置換もしくは非置換ピリジルである。式(F1)または(F2)のさらなる変形形態において、XおよびYは、両方ともHである。例えば、一態様において、化合物は、式(F1)または(F2)の化合物であり、R、RおよびRは、Hであり、Rは、非置換C〜Cアルキルであり、Rは、置換もしくは非置換ピリジルであり、XおよびYは、両方ともHである。
式(G)の化合物、またはその薬学的に許容される塩などのその塩、または前述のものの溶媒和物もまた、本明細書において詳述し、
Figure 0005711725
式中、
、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、C〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
は、メチルまたはクロロであるが、ただし、Rが置換ヘテロアリールであるとき、Rは、メチルであり、
Xは、HまたはOHであり、
Yは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
式(G)の一変形形態において、R、R、RおよびRは、式(A)について定義されている通りである。
式(G)の一態様において、R、RおよびRは、各々Hである。式(G)の別の態様において、Xは、Hであり、Yは、非置換C〜Cアルキルである。式(G)の別の態様において、XおよびYは、両方ともHである。式(G)の特定の変形形態において、R、RおよびRは、各々Hであり、(i)XおよびYは、両方ともHであるか、または(ii)Xは、Hであり、Yは、非置換C〜Cアルキル(例えばメチルなど)である。特定の変形形態において、Rは、置換もしくは非置換ピリジルである。式(G)の特定の変形形態において、Rは、置換もしくは非置換ピリジルであり、(i)XおよびYは、両方ともHであるか、または(ii)Xは、Hであり、Yは、非置換C〜Cアルキルである。
さらなる化合物を、本明細書において詳述する。
本発明による化合物の例を表1に示す。示された化合物は、たとえ塩が示されていなくても塩として存在してもよく、当業者によってよく理解されているように、本発明は、本明細書で示されている化合物の全ての塩および溶媒和物、ならびにこの化合物の非塩形態および非溶媒和物形態を包含することが理解される。
Figure 0005711725
Figure 0005711725
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Figure 0005711725
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Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
Figure 0005711725
本明細書において詳述する化合物のいずれかの医薬組成物は、本発明に包含される。したがって、本発明には、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩と薬学的に許容される担体または添加剤とを含む医薬組成物が含まれる。一態様において、薬学的に許容される塩は、無機酸または有機酸と形成される塩などの酸付加塩である。本発明による医薬組成物は、経口、口腔、非経口、経鼻、局所もしくは直腸投与に適した形態、または吸入による投与に適した形態を取り得る。
本明細書において詳述するような化合物は、一態様において精製した形態でよく、精製した形態の化合物を含む組成物を、本明細書において詳述する。実質的に純粋な化合物の組成物などの本明細書において詳述するような化合物またはその塩を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書において詳述するような化合物またはその塩を含有する組成物は、実質的に純粋な形態である。特に明記しない限り、「実質的に純粋な」は、35%以下の不純物を含む組成を意図し、不純物は、組成の大部分を構成する化合物またはその塩以外の化合物を意味する。化合物1を例にとると、実質的に純粋な化合物1の組成は、35%以下の不純物を含む組成を意図し、不純物は、化合物1またはその塩以外の化合物を意味する。一変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、25%以下の不純物を含む。別の変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、20%以下の不純物を含む。また別の変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、10%以下の不純物を含む。さらなる変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、5%以下の不純物を含む。別の変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、3%以下の不純物を含む。また別の変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、1%以下の不純物を含む。さらなる変形形態において、ある組成の実質的に純粋な化合物またはその塩を提供し、この組成は、0.5%以下の不純物を含む。
一変形形態において、本明細書における化合物は、個体への投与のために調製される合成化合物である。別の変形形態において、実質的に純粋な形態の化合物を含有する組成物を提供する。別の変形形態において、本発明は、本明細書において詳述する化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を包含する。別の変形形態において、化合物を投与する方法を提供する。精製した形態、医薬組成物、および化合物を投与する方法は、本明細書において詳述する任意の化合物またはその形態に適している。
(生物学的アッセイの概要)
アドレナリン受容体、ドーパミン受容体、セロトニン受容体、ヒスタミン受容体およびイミダゾリン受容体を含めた一連のアミン作動性Gタンパク質共役受容体に対して、本明細書において開示されている化合物の結合特性を決定し得る。結合特性は、競合結合アッセイなどの当技術分野で公知の方法によって評価し得る。一変形形態では、この化合物は、本明細書において詳述する結合アッセイによって評価される。本明細書において開示されている化合物はまた、さらなる特性決定のためのセルベースアッセイまたはインビボモデルにおいて試験し得る。一態様によれば、本明細書において開示されている化合物は、本明細書において詳述する任意の式の化合物であり、下記の特徴の1つまたは複数をさらに示す:アドレナリン受容体(例えば、α1D、α2Aおよびα2B)へのリガンドの結合の阻害、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HTおよび5−HT)へのリガンドの結合の阻害、ドーパミン受容体(例えば、D2L)へのリガンドの結合の阻害、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、HおよびH)へのリガンドの結合の阻害、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT)へのアゴニスト/アンタゴニスト活性;ドーパミン受容体(例えば、D2L、D2S)へのアゴニスト/アンタゴニスト活性;ヒスタミン受容体(例えば、H)へのアゴニスト/アンタゴニスト活性;神経突起伸長アッセイにおける活性;コリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおける効力;注意衝動性および実行機能の前臨床モデルにおける効力;ならびに統合失調症の前臨床モデルにおける効力。
一変形形態において、受容体へのリガンドの結合の阻害を、本明細書に記載されているアッセイにおいて測定する。別の変形形態において、リガンドの結合の阻害を、当技術分野において公知のアッセイにおいて測定する。一変形形態において、受容体へのリガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、少なくとも約80%阻害する。一変形形態において、受容体へのリガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、約80%、85%、90%、95%、もしくは100%のいずれかを超えて、または約85%〜約95%もしくは約90〜約100%の間で阻害する。一変形形態において、受容体へのリガンドの結合を、当技術分野において公知のアッセイにおいて決定すると、少なくとも約80%±20%阻害する。
一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体(例えば、α1D、α2A、α2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、D2L、H、H、H)へのリガンドの結合を阻害する。一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体(例えば、α1D、α2A、α2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、D、H、H、H)へのリガンドの結合を阻害する。一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書に記載されているアッセイにおいて測定すると、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体(例えば、セロトニン受容体5−HT2A、セロトニン受容体5−HT、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体H)に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示す。一変形形態において、セロトニン受容体5−HT2Aのアゴニスト応答を、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて決定すると、本発明の化合物によって少なくとも約50%、50%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%のいずれか1つの値だけ阻害する。
一変形形態において、本発明の化合物は、例えば、本明細書に記載されているアッセイによって測定すると、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、例えば、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、神経突起伸長をさらに刺激する。本発明の特定の化合物は、培養物中の一次ニューロンを使用する神経突起伸長アッセイにおいて活性を示した。本発明の化合物は、脳由来神経栄養因子(BDNF)および神経成長因子(NGF)などの天然の原型神経栄養性タンパク質の活性に大きさの点で匹敵する活性を有することを示すデータを提示する。特に、神経突起伸長は、新規のシナプス形成という重大な役割を果たし、これは神経細胞障害の治療のために有益である。一変形形態において、神経細胞障害には、ADHDが含まれる。一変形形態において、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて測定すると、神経突起伸長は、約1μMの効力で観察される。他の変形形態において、神経突起伸長は、約500nMの効力で観察される。さらなる変形形態において、神経突起伸長は、約50nMの効力で観察される。他の変形形態において、神経突起伸長は、約5nMの効力で観察される。
別の変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示し、神経突起伸長をさらに刺激する。
さらなる変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、かつ/または上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、コリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、例えば、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示す。本発明の化合物は、コリン作動性機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効であることが示されてきた。H拮抗は鎮静、体重増加および認知低下の一因となり得るため、この受容体に対する低親和性(本明細書に記載されているアッセイにおける、1μMでのピリラミンの結合の約80%未満での阻害)は、認知促進効果およびより望ましい副作用プロファイルと関連し得る。さらに、5−HTアンタゴニストとして増加した効力を有する本発明の化合物は、この受容体を通して作用するセロトニンが記憶を弱め得るため、認知増強効果を有し得る。
別の変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、コリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、例えば、記憶機能障害の前臨床モデル、注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示す。
さらなる変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、コリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、例えば、記憶機能障害の前臨床モデル、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、神経突起伸長をさらに刺激する。
別の変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体を阻害し、コリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、例えば、記憶機能障害の前臨床モデル、注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示し、神経突起伸長をさらに刺激する。
さらなる変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて測定すると抗精神病性効果をさらに有し、例えば、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示す。
別の変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示す。
さらなる変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、神経突起伸長をさらに刺激する。
さらなる変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
別の変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
別の変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、神経突起伸長をさらに刺激し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
さらなる変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述するような少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示し、神経突起伸長をさらに刺激し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
別の変形形態において、本発明の化合物は、少なくとも1種の受容体および11種もの受容体へのリガンドの結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示し、本明細書において詳述する1種もしくは複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性をさらに示し、神経突起伸長をさらに刺激し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデル、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
別の変形形態において、本発明の化合物は、神経突起伸長を刺激する。別の変形形態において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、神経突起伸長をさらに刺激する。別の変形形態において、本発明の化合物は、神経突起伸長を刺激し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。別の変形形態において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、神経突起伸長をさらに刺激し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
一態様において、本発明の化合物は、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2Bへのリガンドの結合を阻害し、セロトニン受容体5−HTへのリガンドの結合を阻害する。別の変形形態において、本発明の化合物は、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、ならびに下記受容体(セロトニン受容体5−HT、5−HT2Aおよび5−HT2C)の任意の1つまたは複数へのリガンドの結合を阻害する。別の変形形態において、本発明の化合物は、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、ならびに下記受容体(セロトニン受容体5−HT、5−HT2Aおよび5−HT2C)の任意の1つまたは複数へのリガンドの結合を阻害し、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHへのリガンドの結合の弱い阻害をさらに示す。一変形形態において、セロトニン受容体5−HTへのリガンド結合の強力な阻害もまた示す本発明の化合物が、特に望ましい。別の変形形態において、本発明の化合物は、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HTへのリガンドの結合を阻害し、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHへのリガンドの結合の弱い阻害をさらに示す。この受容体のアゴニストは体重増加および記憶の刺激に関係付けられてきたため、ヒスタミンH受容体へのリガンドの結合の弱い阻害は許容される。一変形形態において、ヒスタミン受容体Hへの結合を、約80%未満で阻害する。別の変形形態において、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイによって決定すると、ヒスタミン受容体Hへのリガンドの結合を、約75%、70%、65%、60%、55%、または50%のいずれかの値未満で阻害する。
別の変形形態において、本発明の化合物は、ドーパミン受容体Dへのリガンドの結合を阻害する。別の変形形態において、本発明の化合物は、ドーパミン受容体D2Lへのリガンドの結合を阻害する。別の変形形態において、本発明の化合物は、ドーパミン受容体Dおよびセロトニン受容体5−HT2Aへのリガンドの結合を阻害する。別の変形形態において、本発明の化合物は、ドーパミン受容体D2Lおよびセロトニン受容体5−HT2Aへのリガンドの結合を阻害する。別の変形形態において、本発明の化合物は、ヒスタミン受容体Hへのリガンドの結合を阻害する。特定の態様において、本発明の化合物は、下記の特性の1つまたは複数をさらに示す:セロトニン5−HT受容体へのリガンドの結合の強力な阻害、セロトニン5−HT2A受容体へのリガンドの結合の強力な阻害、セロトニン5−HT2C受容体へのリガンドの結合の強力な阻害、ヒスタミンH受容体へのリガンドの結合の弱い阻害、ヒスタミンH受容体へのリガンドの結合の弱い阻害、およびセロトニン受容体5−HT2Aへのアンタゴニスト活性。
一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、下記受容体(セロトニン受容体5−HT2A、セロトニン受容体5−HT、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体H)の1つまたは複数へのアゴニスト/アンタゴニスト活性をさらに示す。一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、神経突起伸長をさらに刺激する。一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などのコリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて、ならびに注意/衝動性および実行機能の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、統合失調症の前臨床モデルおいて有効性をさらに示す。一変形形態において、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、アゴニスト/アンタゴニストアッセイの任意の1つまたは複数(例えば、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体Hに対する)、神経突起伸長、コリン作動性機能障害/機能低下と関連する記憶機能障害の前臨床モデル、および統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性をさらに示す。
いくつかの態様において、本発明の化合物は、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、およびドーパミン受容体Dへのリガンドの結合を少なくとも約80%阻害する。一変形形態において、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、結合を少なくとも約80%阻害する。いくつかの態様において、本発明の化合物は、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、およびドーパミン受容体D2Lへのリガンドの結合を少なくとも約80%阻害する。一変形形態において、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、結合を少なくとも約80%阻害する。一変形形態において、受容体へのリガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイなどの当技術分野において公知の適切なアッセイにおいて決定すると、約80%、85%、90%、95%、もしくは100%のいずれかを超えて、または約85%〜約95%もしくは約90%〜約100%の間で阻害する。
いくつかの態様において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、抗精神病効果をさらに示す。本発明の化合物は、抗精神病性活性を有する化合物と同様の結合プロファイルを有し、本発明のいくつかの化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効であることが示されたことが認識される。さらに、本発明の化合物は、ディメボンの認知増強特性を有し、したがってこれらの抗精神病分子の有益な薬理学プロファイルに加え得る。一変形形態において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、記憶保持の増強および記憶障害の減少などの記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果をさらに示す。別の変形形態において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、記憶機能障害、学習および記憶の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示さない。
一変形形態において、本発明の化合物は、記憶機能障害、学習および記憶の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示す。さらなる変形形態において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて抗精神病性効果を有する。さらなる変形形態において、本発明の化合物は、記憶機能障害、学習および記憶の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、統合失調症の前臨床モデルにおいて抗精神病性効果をさらに有する。
(方法の概要)
ヒトなどの個体へ本発明の化合物を投与する方法を本明細書において詳述し、この方法は、それを必要としている個体に、有効量の化合物またはその塩を投与することを含む。本明細書に記載されている化合物を使用して、ヒトなどの個体において認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一態様において、本明細書に記載されている化合物を使用して、認識力障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一変形形態において、認識力障害には、本明細書において使用する場合、認知的要素を含む障害(認知的要素を含む精神病性障害(例えば、統合失調症)(例えば、CIAS)など)が含まれ、かつ認識力障害はそれを意図する。一変形形態において、認識力障害には、ADHDが含まれる。別の態様において、本明細書に記載されている化合物を使用して、精神病性障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一変形形態において、精神病性障害には、本明細書において使用する場合、精神病性要素を含む障害、例えば、精神病性要素(例えば、アルツハイマー病または認知症の精神病)を含む認識力障害(例えば、アルツハイマー病)が含まれ、かつ精神病性障害はそれを意図する。一変形形態において、統合失調症と関連する少なくとも1つの認知および/または精神病の症状を改善する方法を提供する。一態様において、CIASを有するもしくは有することを疑われている個体における認知を改善する方法を提供する。特定の態様において、統合失調症を治療する方法を提供し、この治療は、統合失調症の1つもしくは複数の陰性症状および/または1つもしくは複数の陽性症状および/または1つもしくは複数の解体型症状の改善を提供する。さらに別の態様において、本明細書に記載されている化合物を使用して、神経伝達物質が媒介する障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一態様において、神経伝達物質が媒介する障害には、ADHDが含まれる。一実施形態において、神経伝達物質が媒介する障害には、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、アレルギー性疾患(食物アレルギーを含めた)、ならびに老化保護活性が関与する疾患(加齢に伴う脱毛(脱毛症)、加齢に伴う体重減少、および加齢に伴う視覚異常(白内障)など)が含まれる。別の変形形態において、神経伝達物質が媒介する障害には、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症およびアレルギー性疾患(食物アレルギーを含めた)が含まれる。さらに別の実施形態において、神経伝達物質が媒介する障害には、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギランバレー症候群、軽度認知機能障害、多発性硬化症、脳卒中および外傷性脳損傷が含まれる。さらに別の実施形態において、神経伝達物質が媒介する障害には、統合失調症、不安、双極性障害、精神病、うつ病およびADHDが含まれる。一変形形態において、うつ病には、本明細書において使用する場合、治療の効かないうつ病、精神病性障害に関連するうつ病、または双極性障害に関連するうつ病が含まれ、かつうつ病はそれを意図する。別の態様において、本明細書に記載されている化合物を使用して、神経細胞障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一態様において、本明細書に記載されている化合物もまた使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるかもしくは有益である、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害を治療し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。
本発明はまた、認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させる方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体に、認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させるのに有効な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。特定の変形形態において、統合失調症を治療する方法を提供し、この治療は、少なくとも1つの認知機能の改善(例えば、CIASを有するもしくは有すると疑われている個体における認知機能の改善など)を提供する。さらなる変形形態において、統合失調症を治療する方法を提供し、この方法は、統合失調症と関連する精神病性効果を減少させる。一実施形態において、統合失調症を治療する方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体において統合失調症の陰性症状を改善する。一実施形態において、統合失調症を治療する方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体において統合失調症の陽性症状を改善する。さらなる変形形態において、統合失調症を治療する方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体において、認知機能を改善すること、および精神病性効果を減少させることの両方を行う。統合失調症の1つもしくは複数の陰性症状、陽性症状および解体型症状を改善する方法もまた提供し、この方法は、本明細書において詳述するような化合物、またはその薬学的に許容される塩を、このような改善を必要としている個体に投与することを伴う。一変形形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を改善する方法を提供し、この方法は、本明細書において詳述するような化合物、またはその薬学的に許容される塩を、このような改善を必要としている個体に投与することを伴う。別の変形形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状および少なくとも1つの陽性症状を改善する方法を提供し、この方法は、本明細書において詳述するような化合物、またはその薬学的に許容される塩を、このような改善を必要としている個体に投与することを伴う。また別の変形形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状および少なくとも1つの解体型症状を改善する方法もまた提供し、この方法は、本明細書において詳述するような化合物、またはその薬学的に許容される塩を、このような改善を必要としている個体に投与することを伴う。また別の変形形態において、統合失調症の少なくとも1つの陽性症状および少なくとも1つの解体型症状を改善する方法もまた提供し、この方法は、本明細書において詳述するような化合物、またはその薬学的に許容される塩を、このような改善を必要としている個体に投与することを伴う。またさらなる変形形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状、少なくとも1つの陽性症状、および少なくとも1つの解体型症状を改善する方法を提供し、この方法は、本明細書において詳述するような化合物、またはその薬学的に許容される塩を、このような改善を必要としている個体に投与することを伴う。
本発明はまた、個体において神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強する方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体に、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強するのに有効な量の本発明の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
本発明はさらに、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節する方法であって、それを必要としている個体に、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節するのに有効な量の本発明の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法を包含する。
本明細書に記載されている方法はまた、本発明の化合物を含む組成物を投与する方法を包含することを理解すべきである。
(認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害を治療、予防、発症を遅延、および/または進行を遅延させる方法)
一態様によれば、本発明は、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるかもしくは有益である、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害を治療、予防、発症を遅延、および/または進行を遅延させる方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体に本発明の化合物を投与することを含む。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT、5HT、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHの調節は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害のために有益であると期待されるか、または有益である。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2Bおよびセロトニン受容体5−HT受容体の調節は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害のために有益であると期待されるか、または有益である。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、およびセロトニン受容体5−HT受容体の調節、ならびに下記受容体(セロトニン5−HT、5−HT2A、および5−HT2CならびにヒスタミンHおよびH)の1種または複数の調節は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害のために有益であると期待されるか、または有益である。いくつかの変形形態では、ドーパミン受容体Dの調節は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害のために有益であると期待されるか、または有益である。いくつかの変形形態では、ドーパミン受容体D2Lの調節は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害のために有益であると期待されるか、または有益である。特定の変形形態では、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン受容体5−HT2Aの調節は、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害のために有益であると期待されるか、または有益である。いくつかの変形形態では、認識力障害、精神病性障害、神経伝達物質が媒介する障害および/または神経細胞障害は、本発明の化合物を投与することによって治療、予防され、かつ/またはそれらの発症もしくは進行が遅延する。
(認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させる方法)
本発明は、本発明の化合物を、それを必要としている個体に投与することによって、認知機能を改善するための方法を提供する。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT、5HT、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHの1種または複数の調節は、認知機能を改善するために望ましく、または望ましいことが期待されている。いくつかの変形形態では、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン5−HT受容体の調節は、認知機能を改善するために望ましく、または望ましいことが期待されている。いくつかの変形形態では、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン受容体5−HTの調節、ならびに下記受容体(セロトニン受容体5−HT、5−HT2A、および5−HT2C、ならびにヒスタミン受容体HおよびH)の1種または複数の調節は、認知機能を改善するために望ましく、または望ましいことが期待されている。別の態様では、本発明は、本発明の化合物を、それを必要としている個体に投与することによって、精神病性効果を減少させる方法を包含する。いくつかの実施形態では、ドーパミンD受容体の調節は、精神病性効果を減少させるために望ましいことが期待されており、または望ましい。いくつかの実施形態では、ドーパミンD2L受容体の調節は、精神病性効果を減少させるために望ましいことが期待されており、または望ましい。いくつかの実施形態では、ドーパミンD受容体およびセロトニン5−HT2A受容体の調節は、精神病性効果を減少させるために望ましいことが期待されており、または望ましい。いくつかの実施形態では、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン5−HT2A受容体の調節は、精神病性効果を減少させるために望ましいことが期待されており、または望ましい。いくつかの変形形態では、本発明の化合物が、それを必要としている個体に投与される。
(神経突起伸長を刺激し、神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強する方法)
さらなる態様において、本発明は、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を増強し、かつ/または神経栄養効果を増強するのに十分な条件下で、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩を、それを必要としている個体に投与することを含む、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を増強し、かつ/または神経栄養効果を増強する方法を提供する。いくつかの変形形態では、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、本発明の化合物は、約1μMの効力で神経突起伸長を刺激する。いくつかの変形形態では、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、本発明の化合物は、約500nMの効力で神経突起伸長を刺激する。いくつかの変形形態では、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、本発明の化合物は、約50nMの効力で神経突起伸長を刺激する。いくつかの変形形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、約5nMの効力で神経突起伸長を刺激する。
(アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節する方法)
本発明はさらに、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の活性を調節するのに十分な条件下で、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の活性を調節する方法を意図する。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン5−HT受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン5−HTおよび5−HT受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体、セロトニン5−HTおよび下記受容体(セロトニン5−HT、5−HT2Aおよび5−HT2CならびにヒスタミンHおよびH受容体)の1種または複数である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD2L受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD受容体およびセロトニン5−HT2A受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン5−HT2A受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ヒスタミンH受容体である。
(一般合成法)
本発明の化合物は、ピリド[4,3−b]インドールについての合成法に関して、参照により本明細書中にその全体が具体的に組み込まれている米国特許出願第12/259,234号(2008年10月27日に出願された)に記載されているような方法によって調製し得る。
本発明の化合物は、下記、さらに具体的には以下の実施例において一般に記載されているように、いくつかの方法によって調製し得る。下記の方法の記載において、示された式で使用されるとき、記号は、他に明記しない限り上記式に関してこれまでに記載したそれらの基を表すと理解される。
化合物の特定のエナンチオマーを得ることが望ましい場合、エナンチオマーを分離または分割するための任意の適切な従来の手順を使用して、エナンチオマーの相当する混合物からこれを達成し得る。したがって、例えば、ジアステレオマー誘導体は、エナンチオマーの混合物、例えばラセミ体と、適当なキラル化合物との反応によって生成し得る。次いで、ジアステレオマーは、任意の便利な手段、例えば結晶化によって分離することができ、所望のエナンチオマーが回収される。別の分割方法では、ラセミ体は、キラル高速液体クロマトグラフィーを使用して分離され得る。あるいは、必要に応じて、特定のエナンチオマーは、記載した方法の1つにおいて適当なキラル中間体を使用することによって得てもよい。
クロマトグラフィー、再結晶および他の従来の分離手順はまた、中間体または最終生成物でも使用してもよく、化合物の特定の異性体を得ること、または反応生成物を別の方法で精製することが望ましい。
下記の略語を本明細書において使用する。薄層クロマトグラフィー(TLC);時間(h);分(min);秒(sec);エタノール(EtOH);ジメチルスルホキシド(DMSO);N,N−ジメチルホルムアミド(DMF);トリフルオロ酢酸(TFA);テトラヒドロフラン(THF);酢酸エチル(EtOAc);規定(N);水性(aq.);メタノール(MeOH);ジクロロメタン(DCM);保持係数(Rf);室温(RT)。
本発明による化合物を調製する一般法を、下記の例示した方法に示す。
本発明の化合物の合成において使用するカルボリン中間体の合成方法を、一般法1として示す。RおよびRなどの識別子を下記の方法において示すが、たとえ異なる識別子が他で使用されていても、これらの部分を本明細書において詳述する化合物に適用することが理解される(例えば、式Aは、下記の識別子Rによって示される位置でRを使用し、一変形形態において、一般法1のRは、Rについて本明細書において詳述される部分であってよいことが理解される。同様に、式Aは、環上の置換基について識別子R〜Rを使用し、Rが下記で使用されており、一変形形態において、一般法1のRは、R、R、RおよびRについて本明細書において詳述される部分でよく、したがって、複数のRを下記に詳述する一般法において用い得ることが理解される)。
一般法1
Figure 0005711725
化合物A(1当量)および化合物B(0.76〜1.4当量)をEtOHなどの適切な溶媒中で混合し、80℃で16h(一晩)加熱し、その後溶媒を真空中で除去する。残りの残渣を、例えば、飽和NaHCO水溶液で塩基性化する。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、例えば、メタノール−ジクロロメタン勾配または酢酸エチル−ヘキサン勾配などの適切な溶媒勾配を使用して、シリカゲルクロマトグラフィー(230〜400メッシュ)によって精製して化合物Cを得る。
本発明の特定の化合物の合成において使用するエポキシド中間体の合成方法を、一般法2として示す。識別子Rを下記の方法において示すが、たとえ異なる識別子が他に使用されていても、この部分を本明細書において詳述する化合物に適用することが理解される。
一般法2
Figure 0005711725
DMSOをNaH(油中の60%分散物)(1〜1.8当量)に加え、それを65℃に1時間加熱する。THF(10mL)を65℃で溶液に加え、加熱をさらに10分間続ける。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、トリメチルスルホニウムヨージド(1〜1.2当量)を加える。反応混合物をさらに10分間撹拌し、その後適当なアルデヒド/ケトン(1当量)をTHF中の溶液として加える。反応が完了するまで反応混合物をRTでさらに撹拌する(TLCおよびLCMSによってモニターする)。次いで、反応混合物を氷水中に注ぎ、生成物を有機溶媒(エーテルまたはEtOAc)中で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、25℃で濃縮し、生成物Lを得る。
カルボリンを使用したエポキシド開環による、本明細書において詳述する特定の化合物を合成する一般法を、一般法3として示す。識別子R〜Rを下記の方法において示すが、たとえ異なる識別子が他に使用されていても、これらの部分を本明細書において詳述する化合物に適用することが理解される。
一般法3
Figure 0005711725
化合物C(1当量)、化合物L(2〜7.5当量)、およびNaH(1〜3当量)を、DMF中で120℃にて16h加熱する。内容物をMeOHでクエンチし、乾固するまで蒸発させる。得られた粗生成物Mを、メタノール−ジクロロメタン勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィー(230〜400メッシュ)に続いて逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中の0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入量:5mL)によって精製する。
表1のインド−5−イルアルコール化合物は、一般法3によって調製し得る。
本明細書において詳述する化合物に達するのに適合し得るさらなる合成法は、米国特許出願第12/259,234号およびPCT出願第PCT/US2008/081390号(両方とも2008年10月27日に出願された)に見出される。
上記で詳述された方法は、当業者にとって公知であるように適合し得る。各一般法の特定の例を、下記の実施例において提供する。
下記の実施例を例示のために提供するが、本発明を限定しない。
本明細書において開示されている全ての参考文献は、参照によりその全体が組み込まれている。
(実施例1)
3−(8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−イル)プロパンニトリル(化合物番号1−34)の調製
8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(250mg、8.19mmol)を、アクリロニトリル(0.065mL、0.982mmol)と共に水(3mL)に溶解させ、10分間撹拌した。それに硝酸セリウムアンモニウム(Ceric ammonium nitrite)(133mg、0.245mmol)を1度に加え、反応混合物を2h撹拌した。生成物を、LCMSおよびTLCによって検出した。反応混合物を飽和NaHCO溶液で塩基性化し、EtOAc中に抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中2〜4%MeOH)によって精製し、生成物180mg(61.43%)を得た。これをシュウ酸塩(143mg)に変換した。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 7.88 (s,1H),7.68−7.64 (d,1H),7.38−7.34 (d,1H),7.22 (s,1H),7.18−7.15 (d,1H),7.02−6.97 (d,1H),4.42 (s,2H),4.40−4.36 (t,2H),3.58−3.38 (m,4H),3.19−3.08 (m,4H),2.88−2.80 (t,2H),2.53 (s,3H),2.40 (s,3H).
(実施例2)
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−フェニルエタノン(化合物番号1−35)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(100mg、5mmol)を、NMP(1mL)に溶解させた。次いで、それにKOH(280mg、5mmol)を加え、続いて2−ブロモアセトフェノン(208mg、1mmol)を加えた。反応物を一晩RTで維持し、TLCおよびLC/MSによってモニターした。水を加えることによって反応物をクエンチし、EtOAcを使用して化合物を抽出し、それを水(2〜3×)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮し、10mgの濃茶色の粗製油状物を得て、次いでそれを5%MeOH:DCMを用いる100〜200メッシュのシリカを使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.15 (m,1H),7.70 (m,1H),7.60 (m,2H),7.28 (d,1H),7.20 (m,1H),7.0 (m,1H),5.80 (m,2H),4.70 (m,1H),4.40 (m,1H),4.20 (m,1H),3.80 (m,1H),3.60 (m,2H),3.10 (s,1H),2.40 (s,3H),2.30 (m,1H),2.0 (m,1H),1.80 (m,1H).
(実施例3)
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−フェニルエタノン(化合物番号1−36)の調製
8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(220mg、10mmol)を、NMP(2mL)に溶解させた。次いでKOH(560mg、0.010mol)を加え、続いて2−ブロモアセトフェノン(199mg、0.001mol)を加えた。反応物をRTで一晩維持し、TLCおよびLC/MSによってモニターした。水を加えることによって反応物をクエンチし、EtOAcを使用して抽出し、次いでそれを水(2〜3×)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮し、60mgの濃茶色の粗製油状物を得て、それを、溶離液として4%MeOH:DCMを用いる100〜200メッシュのシリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。HNMR (CDCl,TFA salt) δ (ppm): 8.0 (m,2H),7.70 (m,1H),7.60 (m,2H),7.40 (d,1H),7.20 (m,1H),7.05 (m,1H),5.60 (m,1H),5.38 (m,1H),4.80 (m,1H),4.20 (m,1H),3.90 (m,1H),3.40 (m,2H),3.05 (s,3H),1.90 (m,1H).
(実施例4)
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(化合物番号1−37)の調製
8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(220mg、1mmol)を2mLのNMPに溶解させ、これにKOH(560mg、10mmol)、続いて4−フルオロ−2−ブロモアセトフェノン(217mg、1mmol)を加えた。反応物をRTで一晩維持した。水を加え、化合物をEtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、濃縮し、溶離液として0〜3%MeOH:DCMを用いるシリカゲル(#100〜200メッシュ)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.22 (m,2H),7.50 (s,1H),7.30 (m,3H),7.18 (m,1H),5.80 (m,2H),4.75 (m,1H),4.40 (m,1H),3.85 (m,1H),3.55 (m,1H),3.10 (m,5H).
(実施例5)
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノン(化合物番号1−38)の調製
8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(220mg、1mmol)を2mLのNMPに溶解させ、これにKOH(560mg、10mmol)、続けて2−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(233mg、1mmol)を加えた。反応物をRTで一晩維持した。水を加え、化合物をEtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、濃縮し、0〜3%MeOH:DCMを溶離液として使用したシリカゲル(#100〜200メッシュ)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製した。化合物を逆相クロマトグラフィーによってさらに精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.10 (m,2H),7.60 (d,2H),7.50 (s,1H),7.30 (d,1H),7.10 (m,1H),5.80 (m,2H),4.70 (m,1H),4.40 (m,1H),3.80 (m,1H),3.60 (m,1H),3.05 (s,5H).
(実施例6)
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(化合物番号1−39)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(7g、0.032mol)のNMP(3mL)溶液に、KOH(12.7g、0.226mol)をRTで加えた。反応混合物をRTで20分間よく撹拌した。次いで、2−ブロモ−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(6.5g、0.032mol)のNMP(2mL)溶液を、反応混合物中にRTにて2〜4hに亘り滴下で添加した。反応を、LCMSおよびTLCによってモニターした。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物(1.2g、11.02%)を得た。HNMR (CDCl,TFA salt) δ (ppm): 8.18−8.01 (m,2H),7.71 (s,1H),7.30 (s,1H),7.22−7.10 (m,2H),7.00 (d,1H),3.60−3.31 (m,4H),3.20−3.06 (m,2H),2.85−2.70 (m,2H),2.45 (s,6H).
(実施例7)
3−(5−(2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エチル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−アミン(化合物番号1−40)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(100mg、0.005mol)をNMP(3mL)に溶解させ、それに細かく砕いたKOH(280mg、0.005mol)および2−(3−(5−ビニルピリジン−2−イル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(146mg、0.005mol)を加えた。反応物を120℃で12h加熱した。反応を、LCMSによってモニターした。12h後、2mLの水を反応混合物に加え、120℃で12h加熱した。反応をLCMSによってモニターした。反応の完了後、混合物を冷却し、水を加え、続いてEtOAcによって抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、800mgの粗生成物を得た。HNMR (CDCl,Oxalate salt) δ (ppm): 8.17 (s,1H),7.22 (s,1H),1.18 (d,1H),7.15 (d,1H),6.95 (m,2H),4.20 (t,2H),3.70 (s,2H),3.0 (t,2H),2.90 (t,2H),2.80 (t,2H),2.70 (t,2H),2.58 (s,3H),2.40 (s,3H),2.37 (m,2H),1.80 (t,2H).
(実施例8)
8−メチル−5−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−41)の調製
5−(2−(1−p−トリルヒドラジニル)エチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(88mg、0.29mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解させ、4−ピペリドン水和物塩酸塩を1滴のTFAと共に加えた。反応混合物は、酸性となった。混合物を100℃で2h加熱した。反応を、TLCおよびLCMSによってモニターした。反応の完了後、混合物を飽和NaHCO溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。化合物を逆相クロマトグラフィーによって精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.20 (s,1H),7.60 (m,2H),7.25 (d,1H),7.18 (d,1H),6.98 (d,1H),4.40 (m,4H),3.50 (t,2H),3.20 (m,2H),2.82 (t,2H),2.40 (s,3H).
(実施例9)
3−(8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−イル)プロパン−1−オール(化合物番号1−42)の調製
2−メチル−5−(2−(1−p−トリルヒドラジニル)エチル)ピリジン塩酸塩(0.6g、0.00216mol)、1−(3−ヒドロキシプロピル)ピペリジン−4−オン(0.2g、0.00127mol)、およびイソプロパノール(10mL)の混合物を、95℃で1h加熱した。反応を、TLCによってモニターした。完了後、反応混合物をRTに冷却し、NaOH水溶液(10mL)で塩基性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ100〜200メッシュ、所望の生成物を7%MeOH/DCMで溶出した)によって精製した。分取TLCによるさらなる精製によって、生成物を黄色の油(0.22g、54%収率)として得た。生成物(0.1g、0.311mmol)をTHF(1.0mL)に溶解させた。シュウ酸二水和物(0.039g、0.311mmol)のTHF(2mL)溶液を加え、RTで30分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、乾燥させ、シュウ酸塩を黄色の固体(0.040g、31%収率)として得た。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 7.90 (m,1H),7.60 (d,1H),7.38 (d,1H),7.22 (s,1H),7.18 (d,1H),7.0 (d,1H),4.50 (m,2H),4.38 (m,2H),3.75 (m,2H),3.42 (m,3H),3.15 (m,2H),2.80 (m,2H),2.50 (s,3H),2,40 (s,3H),2.0 (m,2H),1.30 (m,2H).
(実施例10)
4−(8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−イル)ブタン−1−オール(化合物番号1−43)の調製
イソプロパノール(10mL)中の2−メチル−5−(2−(1−p−トリルヒドラジニル)エチル)ピリジン塩酸塩(0.6g、0.00216mol)、および1−(4−ヒドロキシブチル)ピペリジン−4−オン(0.24g、0.00108mol)の混合物を、95℃で5h加熱した。反応の完了後(TLCによってモニターする)、2NのNaOH水溶液(30mL)を加えることによって反応混合物を塩基性化し、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物は、シリカゲル(100〜200メッシュ)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を10%MeOH/DCMで溶出した。HPLCによるさらなる精製によって、表題化合物をTFA塩(0.08g)として得た。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.22 (s,1H),8.10 (d,1H),7.70 (d,1H),7.25 (s,1H),7.10 (d,1H),6.90 (d,1H),4.70 (m,1H),4.45 (m,2H),4.38 (m,1H),3.90 (m,1H),3.70 (t,2H),3.55 (m,2H),3.40 (t,2H),3.20 (m,3H),2.70 (s,3H),2.40 (s,3H),2.0 (m,2H),1.70 (m,2H).
(実施例11)
2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−44)の調製
N−[2−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−エチル]−N−p−トリル−ヒドラジン(200mg、0.829mmol)のジオキサン(7mL)溶液に、ジオキサン(3mL)中の1,2−ジメチル−ピペリジン−4−オン(137mg、1.078mmol)をRTで加えた。この混合物に硫酸(0.1mL)をRTで加えた。完全に加えた後、混合物を85℃で1h撹拌した。反応を、TLCによってモニターした。反応の完了後、混合物をNaHCO溶液で塩基性化し、EtOAc(300mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、HPLCによって精製し、28.5mgの所望の化合物をTFA塩として得た。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.20 (s,1H),8.05 (d,1H),7.63 (d,1H),7.25 (s,1H),7.10 (d,1H),6.95 (d,1H),4.70 (m,1H),4.45 (t,2H),4.36 (m,1H),4.05 (m,1H),3.75 (m,1H),3.20 (m,2H),3.0 (m,3H),2.90 (m,1H),2.62 (s,3H),2.40 (s,3H),1.50 (d,3H).
(実施例12)
2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−45)の調製
2,3,8−トリメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(200mg、0.935mmol)のN−メチル−2−ピロリドン(2.5mL)溶液に、粉末KOH(463mg、8.27mmol)を加え、RTで10分間撹拌した。2−トリフルオロメチル−5−ビニルピリジン(300mg、1.73mmol)を加え、RTでさらに4h撹拌した。反応を、TLCによってモニターした。反応の完了後、水(10mL)を混合物に加え、次いでそれを濾過した。水を濾液に加え、次いでそれをEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュのシリカゲル)によって精製し、20mgの所望の化合物を得た。遊離塩基化合物を、シュウ酸塩に変換した。HNMR (CDCl,Freebase) δ (ppm): 8.40 (s,1H),7.45 (d,1H),7.25 (m,2H),7.10 (d,1H),6.98 (d,1H),4.22 (t,2H),3.82 (d,1H),3.62 (d,1H),3.50 (m,1H),3.10 (t,2H),2.80 (m,1H),2.45 (s,3H),2.38 (s,3H),2.10 (dd,1H),1.10 (d,3H).
(実施例13)
2,8−ジメチル−5−(2−(ピリジン−4−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール)(化合物番号1−46)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(100mg、0.5mmol)をNMP(3mL)に溶解させ、KOH(280mg、5mmol)を、ビニル4−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン(178mg、1.5mmol)と共に加えた。反応物をRTで14h撹拌した。完了後、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、濃縮し、残渣をHPLCによって精製した。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 8.4 (d,2H),7.25−7.15 (m,4H),7.05 (d,1H),4.4−4.2 (m,3H),3.80−3.79 (m,2H),3.50−3.40 (m,2H),3.15(m,1H),3.05 (s,3H) 2.70 (m,1H),2.40 (s,3H),1.40 (d,3H).
(実施例14)
2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−47)の調製
フラスコを、NMP(2mL)中の2,3,8−トリメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(117mg、0.5mmol)およびKOH(392mg、7mmol)で充填し、140℃で10分間加熱した。混合物を0℃に冷却し、それに2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン(199mg、1.5mmol)を滴下で添加した。混合物を140℃で2h加熱した。反応の進行を、LCMSによってモニターした(5%の変換)。混合物をRTに冷却し、水を加え、混合物を濾過し、蒸発させた。得られた固体を、HPLCによって精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.10 (m,2H),7.60 (m,1H),7.22 (s,1H),7.10 (d,1H),6.96 (d,1H),4.62 (m,1H),4.38 (m,2H),4.22 (m,2H),3.50 (m,2H),3.0 (s,3H),2.80 (s,3H),2.40 (s,3H),1.60−1.30 (m,7H).
(実施例15)
8−クロロ−2,3−ジメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−48)の調製
撹拌した1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)ヒドラジン(1g、3.83mmol)のジオキサン(10mL)溶液に、1,2−ジメチルピペリジン−4−オン(0.538g、4.59mmol)および0.5mLの濃硫酸をRTで加えた。反応物を90℃で2h加熱した。反応の完了後、NaHCOの飽和溶液を加えることによって混合物を塩基性化した。生成物をEtOAcで抽出し、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた固体を、HPLCによって精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.30 (s,1H),8.05 (d,1H),7.64 (d,1H),7.50 (s,1H),7.24 (d,1H),7.10 (d,1H),4.50 (t,2H),4.40 (m,1H),4.0 (m,1H),3.80 (m,1H),3.30 (m,3H),3.0 (m,4H),2.62 (s,3H),1.50 (d,3H).
(実施例16)
2,8−ジメチル−5−(2−メチル−2−(ピリジン−4−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−49)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(145mg、0.727mmol)、テトラn−ブチルアンモニウムブロミド(11mg、0.036mmol)、および2−メチル−2−(ピリジン−4−イル)プロピルメタンスルホネート(200mg、1.20mmol)を、50%NaOH(6mL)に溶解させた。反応混合物を、100℃で一晩加熱した。反応を、TLCおよびLCMSによってモニターした。反応の完了後、反応混合物をEtOAcおよび水で抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、30mgの生成物を得た。H NMR (CDCl,Freebase) δ (ppm): 8.50 (d,2H),7.2−7.13 (m,3H),6.88 (d,2H),4.03 (s,2H),3.62 (s,2H),2.63 (t,2H),2.50 (s,3H),2.42 (s,3H),2.25 (t,2H),1.43 (s,6H).
(実施例17)
2,8−ジメチル−5−((1−(ピリジン−4−イル)シクロプロピル)メチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−50)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(183mg、0.917mmol)、テトラn−ブチルアンモニウムブロミド(14mg、0.045mmol)、および(1−(ピリジン−4−イル)シクロプロピル)メチルメタンスルホネート(250mg、1.10mmol)を、50%NaOH(6mL)に溶解させた。反応混合物を、100℃で一晩撹拌した。反応を、TLCおよびLCMSによってモニターした。反応の完了後、反応混合物をEtOAcおよび水で抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、37mgの生成物を得た。H NMR (CDCl,Freebase) δ (ppm): 8.45 (d,2H),7.1−7.0 (m,3H),6.9 (d,2H),4.28 (s,2H),3.63 (s,2H),2.7 (t,2H),2.5−2.6 (m,5H),2.42 (s,3H),1.0 −0.85 (m,4H).
(実施例18)
2,4,8−トリメチル−5−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−51)の調製
2,3,4,5−テトラヒドロ−2,4,8−トリメチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(200mg、0.934mmol)のN−メチル−2−ピロリドン(2.5mL)溶液に、粉末KOH(463mg、8.27mmol)を加え、RTで10分間撹拌した。2−トリフルオロメチル−5−ビニルピリジン(323mg、1.87mmol)を加え、RTでさらに12h撹拌した。反応を、TLCによってモニターした。反応の完了後、水(10mL)を加え、混合物を濾過した。水を濾液に加え、生成物をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させ、HPLCによって精製し、生成物を得た。
(実施例19)
1−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−2−フェニルプロパン−2−オールの調製
水素化ナトリウム(38mg、1.6mmol、1.1当量)を、2,3,4,5−テトラヒドロ−2,8−ジメチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(290mg、1.4mmol、1.0当量)のDMF(6mL)溶液に加え、撹拌しながら120℃に1h加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、2−メチル−2−フェニルオキシラン(400mg、2.98mmol、2.1当量)を、5分に亘り滴下で添加した。温度を120℃に上げ、2h撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、酢酸エチル(60mL)および水(15mL)に分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(1×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびそれに続いてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、粗生成物を得た。生成物を、5〜15%メタノール/酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、1%トリエチルアミン/ヘキサンで不活性化)によって精製し、遊離塩基を得た。純粋な化合物を、そのシュウ酸塩に変換した。分析試料を、遊離塩基を10mLのTHFに溶解させ、1当量のシュウ酸二水和物で処理することによって調製した。
(実施例20)
1−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−59)の調製
水素化ナトリウム(38mg、1.6mmol、1.2当量)を、8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(290mg、1.31mmol、1.0当量)のDMF(6mL)溶液に加え、撹拌しながら120℃に1h加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン(400mg、2.2mmol、1.7当量)を5分に亘り滴下で添加した。温度を120℃に上げ、2h撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、EtOAc(60mL)および水(15mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(1×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびそれに続いてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、粗生成物を得た。生成物を、5〜15%MeOH/EtOAcの勾配を使用するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、1%トリエチルアミン/ヘキサンで不活性化)によって精製し、遊離塩基を得た。純粋な化合物を、そのシュウ酸塩に変換した。分析試料を、遊離塩基を10mLのTHFに溶解させ、1当量のシュウ酸二水和物で処理することによって調製した。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 7.45 (m,2H),7.24 (m,2H),7.07 (m,2H),4.24 (m,2H),4.11 (m,2H),3.88 (s,3H),2.97 (m,4H),2.84 (s,3H),1.45 (s,3H).
(実施例21)
1−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−2−(ピリジン−3−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−54)の調製
水素化ナトリウム(38mg、1.6mmol、1.2当量)を、8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(290mg、1.3mmol、1.0当量)のDMF(6mL)溶液に加え、撹拌しながら120℃に1h加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、3−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(400mg、2.96mmol、2.3当量)を5分に亘り滴下で添加した。温度を120℃に上げ、2h撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、EtOAc(60mL)および水(15mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(1×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびそれに続いてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、粗生成物を得た。生成物を、5〜15%MeOH/EtOAcの勾配を使用するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、1%トリエチルアミン/ヘキサンで不活性化)によって精製し、遊離塩基を得た。純粋な化合物をそのシュウ酸塩に変換した。分析試料を、遊離塩基を10mLのTHFに溶解させ、1当量のシュウ酸二水和物で処理することによって調製した。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 8.43 (s,1H),8.34 (d,1H),7.87 (d,1H),7.37 (s,1H),7.30 (m,1H),6.97 (m,1H),6.93 (d,1H),4.48 (m,2H),4.32 (m,2H),3.71 (m,2H),3.12 (s,3H),2.81 (m,2H),1.70 (s,3H).
(実施例22)
1−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−52)の調製
水素化ナトリウム(38mg、1.6mmol、1.14当量)を、2,3,4,5−テトラヒドロ−2,8−ジメチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(290mg、1.4mmol、1.0当量)のDMF(6mL)溶液に加え、撹拌しながら120℃に1h加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(400mg、2.96mmol、2.1当量)を5分に亘り滴下で添加した。温度を120℃に上げ、2h撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、EtOAc(60mL)および水(15mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(1×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびそれに続いてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、粗生成物を得た。生成物を、5〜15%MeOH/EtOAcの勾配を使用したシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、1%トリエチルアミン/ヘキサンで不活性化)によって精製し、遊離塩基を得た。純粋な化合物を、そのシュウ酸塩に変換した。分析試料を、遊離塩基を10mLのTHFに溶解させ、1当量のシュウ酸二水和物で処理することによって調製した。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 8.38 (d,2H),7.50 (d,2H),7.15 (s,1H),7.06 (d,1H),6.86 (d,1H),4.45 (m,2H),4.31 (m,1H),4.22 (m,1H),3.61 (m,2H),3.19 (m,1H),3.06 (s,3H),2.78 (m,2H),2.35 (s,3H),1.60 (s,3H).
(実施例23)
1−シクロヘキシル−2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール(化合物番号1−1)の調製
活性化マグネシウム(削り状)(480mg、20g/原子)およびヨウ素の2〜3の結晶を、無水条件下にて撹拌した。過剰なヨウ素を、ヒートガンによる加熱によって除去した。マグネシウム(削り状)の色はその時黄色であった。これにジエチルエーテル(15mL)を0℃で加え、15分間撹拌した(マグネシウムの色が白になるまで)。これにシクロヘキシルブロミド(2.5mL、20mmol)を絶え間なく撹拌しながら滴下で添加した。濃い灰色の溶液が得られるまで、反応混合物を撹拌した。別々のフラスコに、THF中の2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(168mg、5mmol)を無水条件下にて入れた。調製したシクロヘキシルマグネシウムブロミドの溶液(5mL)を滴下で添加した。添加後、混合物をRTにし、RTで2h撹拌した。反応を、TLCおよびNMRによってモニターした。反応物を氷水でクエンチし、生成物をEtOAc中に抽出した。有機抽出物を濃縮し、残渣を、0〜3%MeOH:DCMを溶離液として用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(#100〜200メッシュ)によって精製した。化合物をHPLCによってさらに精製した。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 7.25 (m,2H),7.10 (d,1H),6.92 (m,1H),6.80 (m,3H),4.60 (m,1H),4.65 (m,1H),4.22 (m,2H),3.70 (m,1H),3.40 (m,1H),3.20 (m,2H),3.0 (s,3H),2.70 (m,1H),2.38 (s,3H),2.20 (m,2H),1.80 (m,2H),1.70 (m,3H),1.50−1.20 (m,4H).
(実施例24)
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール(化合物番号1−2)の調製
活性化マグネシウム(削り状)(480mg、20g/原子)およびヨウ素の2〜3個の結晶を無水条件下にて撹拌した。過剰なヨウ素を、ヒートガンによる加熱によって除去した。マグネシウム(削り状)の色はその時黄色であった。これにジエチルエーテル(15mL)を0℃で加え、15分間撹拌した(マグネシウムの色が白になるまで)。これにシクロペンチルブロミド(480mg、20g/原子)を絶え間なく撹拌しながら滴下で添加した。濃い灰色の溶液が得られるまで、反応混合物を撹拌した。別々のフラスコに、THF中の出発物質(168mg、5mmol)を無水条件下にて入れた。調製したシクロペンチルマグネシウムブロミドの溶液(5mL)を滴下で添加した。添加後、混合物をRTにし、RTで2h撹拌した。反応を、TLCおよびNMRによってモニターした。反応物を氷水でクエンチし、生成物をEtOAc中に抽出した。有機抽出物を濃縮し、残渣を、0〜3%MeOH:DCMを溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(#100〜200メッシュ)によって精製した。(注:所望の化合物は形成されないが、ケト基の還元が起こる)。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 7.55 (m,3H),7.18 (m,3H),6.95 (d,1H),4.85 (s,1H),4.30 (m,2H),4.15 (m,2H),3.60 (m,2H),3.10 (m,3H),2.90 (s,3H),2.40 (s,3H).
(実施例25)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−3)の調製
フラスコに、DMF中の水素化ナトリウム60%(461mg、1.15mmol)を入れ、RTで10分間撹拌した。2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(0.76g、3.8mmol)を加え、混合物をRTで1h撹拌した。2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン(1g、5.4mmol)を加え、混合物をRTで一晩撹拌した。氷水を加え、混合物をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を水(4×)で洗浄し、濃縮し、続いて0〜5%MeOH:DCMを溶離液として使用してシリカゲル(#100〜200メッシュ)で生成物を精製した。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 7.30 (m,3H),7.18 (s,1H),7.10 (d,1H),6.90 (d,1H),4.30 (m,2H),4.18 (d,1H),4.05 (d,1H),3.80 (s,3H),3.60 (m,2H),3.0 (m,2H),2.80 (s,3H),2.35 (s,3H),1.70 (m,1H),1.40 (s,3H).
(実施例26)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−4)の調製
フラスコに、DMF中の水素化ナトリウム60%(0.803mg、20.12mmol)を入れ、RTで10分間撹拌した。2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.28g、6.4mmol)を加え、混合物をRTで1h撹拌した。2−(4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン(1.5g、9.14mmol)を加え、混合物をRTで一晩撹拌した。氷水を加え、混合物を酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機層を水(4×)で洗浄し、濃縮し、続いて0〜5%MeOH:DCMを溶離液として使用してシリカゲル(#100〜200メッシュ)で生成物を精製した。
(実施例27a)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール(化合物番号1−5)の調製
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(168mg、5mmol)を10mLの無水THFに溶解させた。次いで、エチルマグネシウムブロミド(1.5mL、0.0015mol)をRTにて窒素下にて滴下で添加した。反応混合物をRTで2h撹拌した。反応を、LCMSによってモニターした。反応が完了すると、水(3mL)を反応混合物に加え、生成物を酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物を得て、それを、HPLCによって精製した。純粋な化合物を、TFA塩として単離した。
(実施例27b)
(R)および(S)1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール(化合物番号1−66および1−60)の調製
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(168mg、5mmol)を10mLの無水THFに溶解させた。次いで、エチルマグネシウムブロミド(1.5mL、0.0015mol)を、RTにて窒素下にて滴下で添加した。反応混合物をRTで2h撹拌した。反応を、LCMSによってモニターした。反応が完了すると、水(3mL)を反応混合物に加え、生成物をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物を得て、それを、HPLCによって精製した。純粋な化合物を、TFA塩として単離した。(R)および(S)エナンチオマーの分離を、キラルHPLCによって行った。HNMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 7.38 (m,2H),7.18 (d,1H),7.10 (m,1H),7.0 (m,2H),6.85 (d,1H),4.60 (m,1H),4.30 (m,2H),3.75 (m,1H),3.42 (m,1H),3.10 (s,3H),2.90 (m,2H),2.42 (d,1H),2.38 (s,3H),2.20 (m,1H),1.80 (m,2H),0.8 (t,3H).
(実施例28)
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−シクロブチル−1−(4−フルオロフェニル)エタノール(化合物番号1−6)の調製
8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.5g、6mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、5分間撹拌した。次いで、それに水素化ナトリウム(720mg、10mmol)を窒素下で少しずつ加えた。これに続いて2−シクロブチル−2−(4−フルオロフェニル)オキシラン(1.906g、18mmol)をRTで加え、反応混合物を18h撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水に注ぎ、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物を得て、それをDCM中の1%MeOHを溶離液として使用するシリカゲル(#100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な化合物を、シュウ酸塩に変換した。HNMR (CDCl,Oxalate salt) δ (ppm): 7.30 (d,1H),7.20 (m,2H),6.95 (m,4H),4.20 (m,1H),4.0 (m,1H),3.80 (m,2H),3.10 (m,1H),2.70 (m,4H),2.50 (s,3H),2.20 (m,2H),2.0 (d,1H),1.80 (t,2H),1.70 (m,1H).
(実施例29a)
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール(化合物番号1−7)の調製
8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.3g、5mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、5分間撹拌した。次いで、水素化ナトリウム(709mg、17.7mmol)を、窒素下でそれに少しずつ加えた。これに続いて2−ブチル−2−(4−フルオロフェニル)オキシラン(3.4g、17.7mmol)をRTで加え、反応混合物を18h撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物を得て、それを溶離液としてDCM中の1%メタノールを使用するシリカゲル(#100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な化合物を、シュウ酸塩に変換した。
(実施例29b)
(R)および(S)1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール(化合物番号1−67および1−61)の調製
8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.3g、5mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、5分間撹拌した。次いで、それに水素化ナトリウム(709mg、17.7mmol)を窒素下で少しずつ加えた。これに続いて2−ブチル−2−(4−フルオロフェニル)オキシラン(3.4g、17.7mmol)をRTで加え、反応混合物を18h撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水に注ぎ、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物を得て、それを溶離液としてDCM中の1%MeOHを使用するシリカゲル(#100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な化合物を、シュウ酸塩に変換した。(R)および(S)エナンチオマーの分離は、キラルHPLCによって行った。HNMR (CDCl,Oxalate salt) δ (ppm): 7.30 (m,3H),7.10 (d,1H),6.95 (m,3H),4.20 (m,1H),4.0 (m,1H),3.62 (m,2H),2.70 (m,3H),2.50 (s,3H),2.20 (m,1H),2.0 (m,1H),1.80 (m,1H),1.22 (m,3H),1.0 (m,1H),0.80 (t,3H).
(実施例30)
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール(化合物番号1−8)の調製
水素化ナトリウム(2.4g、100mmol)をヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させた。これにDMF(15mL)を加え、0℃に冷却した。次いでこれに、2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(4g、20mmol)を加え、混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、4−オキシラニル(oxirannyl)−ピリジン(2.90g、23.96mmol)を5mLのDMFに溶解させ、混合物に滴下で添加し、次いでそれをRTで一晩撹拌した。反応を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成した固体物質をヘキサンで洗浄し、エタノールおよびエーテルから結晶化させた。HNMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.70 (d,2H),7.70 (d,2H),7.38 (m,1H),7.20 (s,1H),6.90 (d,1H),5.05 (m,1H),4.58 (m,1H),4.30 (m,1H),4.20 (m,2H),3.70 (m,2H),3.20 (m,4H),2.90 (s,1H),2.38 (s,3H).
(実施例31)
1−(8−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−9)の調製
フラスコに、DMF(20mL)中の6−フルオロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.9g、4.5mmol)を入れ、5分間撹拌した。これにNaH(ヘキサン中60%)(1.16g、27.9mmol)を加え、RTで10分間撹拌し、続いて4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(2.5g、18.6mmol)を加え、RTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣をエーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.78 (d,2H),8.0 (d,2H),7.40 (s,1H),7.20 (d,1H),6.80 (m,1H),6.10 (m,1H),4.50 (m,1H),4.30 (m,2H),4.20 (m,1H),3.70 (m,2H),3.20 (m,2H),2.90 (s,3H),1.60 (s,3H).
(実施例32)
1−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−10)の調製
フラスコに、DMF(10mL)中の6−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.0g、4.5mmol)を入れ、5分間撹拌した。これにNaH(ヘキサン中60%)(220mg、6.8mmol)を加え、RTで10分間撹拌し、続いて4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(1.08g、9mmol)を加え、RTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、エーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.70 (d,2H),7.90 (d,2H),7.40 (m,1H),7.0 (m,2H),6.0 (m,1H),4.80 (m,1H),4.60 (m,2H),4.25 (m,2H),3.80 (m,2H),2.90 (s,3H),1.60 (s,3H).
(実施例33)
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール(化合物番号1−11)の調製
水素化ナトリウム(2.72g、113.33mmol)をヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させた。これにDMF(15mL)を加え、混合物を0℃に冷却した。8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(5g、22.72mmol)を加え、混合物を0℃で30分間撹拌し、続いて5mLのDMFに溶解させた4−オキシラニル−ピリジン(3.3g、27.27mmol)を滴下で添加した。反応混合物をRTで一晩撹拌した。反応を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、生成物をEtOAc(3×)中に抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成した固体物質をヘキサンで洗浄し、エタノールおよびエーテルから結晶化させた。HNMR (CDOD,HCl salt) δ (ppm): 8.80 (d,2H),8.18 (d,2H),7.50 (s,1H),7.30 (m,1H),7.10 (d,1H),5.30 (m,1H),4.70 (m,1H),4.50 (m,1H),4.40 (m,2H),3.90 (m,1H),3.60 (m,2H),3.40 (m,2H),3.10 (s,3H).
(実施例34)
1−(7−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−12)の調製
フラスコに、DMF(10mL)中の7−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.2g、5.0mmol)を入れ、5分間撹拌した。NaH(ヘキサン中60%)(654mg、16mmol)を加え、混合物をRTで10分間撹拌した。次いで、4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(1.35g、10mmol)を加え、混合物をRTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣をエーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.70 (d,2H),7.95 (d,2H),7.50 (m,1H),7.40 (m,1H),7.0 (t,1H),6.10 (m,1H),4.60 (m,1H),4.42−4.20 (m,3H),3.30 (m,3H),2.90 (s,3H),1.60 (d,3H).
(実施例35)
1−(6−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−13)の調製
フラスコに、DMF(10mL)中の6−フルオロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.2g、5.8mmol)を入れ、5分間撹拌した。NaH(ヘキサン中60%)(705mg、17.6mmol)を加え、混合物をRTで10分間撹拌した。次いで、4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(1.56g、11.6mmol)を加え、混合物をRTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、エーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.70 (d,2H),8.0 (d,2H),7.40 (m,1H),7.20 (d,1H),6.85 (m,1H),6.10 (m,1H),4.58 (d,1H),4.38 (m,2H),4.22 (m,1H),3.20 (m,3H),2.90 (s,3H),1.60 (d,3H).
(実施例36)
1−(2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−14)の調製
2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(740mg、3.9mmol)をDMFに溶解させ、混合物を5分間撹拌した。NaH(油中60%、468mg、11.7mmol)を加え、混合物を10分間撹拌し、続いて4−(オキシラン−2−イル)ピリジン(1.0g、7.9mmol)を加え、混合物をRTで3h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、エーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (CDOD,HCl salt) δ (ppm): 8.70 (d,2H),8.20 (d,2H),7.40 (m,1H),7.10 (m,1H),7.0 (m,2H),4.70 (d,1H),4.45 (m,2H),4.38 (m,1H),3.90 (m,1H),3.45 (m,2H),3.40 (m,1H),3.10 (s,3H),1.70 (d,3H).
(実施例37)
4−(1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェノール(化合物番号1−15)の調製
撹拌した1−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(0.145g、0.39mmol)のDCM(10mL)溶液に、−78℃にて三臭化ホウ素(5mLのDCM中0.293g)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間、次いで25℃で1h撹拌した。溶液を氷水に注ぎ、飽和NaHCOを加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜75%MeOH:DCM)によって精製し、生成物をオフホワイトの固体(20mg)として得た。HNMR (CDCl,Freebase) δ (ppm): 7.25 (d,1H),7.10 (m,3H),6.98 (d,1H),6.70 (d,2H),4.10 (m,2H),3.82 (m,2H),2.80 (m,2H),2.60 (s,3H),2.42 (s,3H),2.38 (m,2H),1.60 (s,3H).
(実施例38)
1−(8−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−16)の調製
フラスコに、DMF(15mL)中の8−メトキシ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.5g、6.9mmol)を入れ、5分間撹拌した。これにNaH(ヘキサン中60%)(828mg、20mmol)を加え、混合物をRTで10分間撹拌した。4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(1.89g、13.8mmol)を加え、混合物をRTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、エーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (DMSO,Di−HCl salt) δ (ppm): 8.75 (m,2H),8.0 (dd,2H),7.30 (d,1H),6.90 (s,1H),6.60 (t,1H),6.10 (bs,1H),4.50 (m,1H),4.30 (m,2H),4.18 (m,1H),3.80 (s,3H),3.60 (m,2H),3.25 (m,1H),2.10 (m,1H),2.95 (s,3H),1.60 (s,3H).
(実施例39)
1−(7,8−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−17)の調製
フラスコに、DMF(10mL)中の7,8−ジクロロ−2−メチル−2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1g、3.9mmol)を入れ、5分間撹拌した。これにNaH(ヘキサン中60%)(470mg、11.7mmol)を加え、混合物をRTで10分間撹拌した。4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(795mg、5.8mmol)を加え、混合物をRTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、エーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (CDOD,Formate salt) δ (ppm): 8.38 (d,2H),7.56 (s,1H),7.48 (d,2H),7.30 (s,1H),4.60 (m,2H),4.30 (m,2H),3.58 (m,1H),3.50 (m,1H),3.35 (m,1H),3.10 (m,1H),3.0 (s,3H),1.70 (s,3H).
(実施例40)
1−(8,9−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−18)の調製
フラスコに、DMF(10mL)中の7,8−ジクロロ−2−メチル−2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1g、3.9mmol)を入れ、5分間撹拌した。これにNaH(ヘキサン中60%)(470mg、11.7mmol)を加え、混合物をRTで10分間撹拌した。4−(2−メチルオキシラン−2−イル)ピリジン(795mg、5.8mmol)を加え、混合物をRTで16h撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過した。濾液を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、エーテルから再結晶化させ、純粋な生成物を得た。HNMR (CDOD,Formate salt) δ (ppm): 8.40 (m,2H),7.50 (d,2H),7.10 (m,2H),4.60 (m,2H),4.35 (m,2H),3.60 (m,2H),3.16 (m,2H),3.10 (s,3H),1.62 (s,3H).
(実施例41)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−19)の調製
フラスコに、DMF中の水素化ナトリウム60%(0.803mg、20.12mmol)を入れ、RTで10分間撹拌した。これに2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.28g、6.4mmol)を加え、RTで1h再び撹拌した。2−(4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン(1.5g、9.14mmol)を加え、混合物をRTで一晩撹拌した。氷水を加え、混合物をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を水(4×)で洗浄し、濃縮した。生成物を、溶離液として0〜5%MeOH:DCMを使用するシリカゲル(#100〜200メッシュ)で精製した。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 7.40 (d,2H),7.35 (d,1H),7.15 (s,1H),6.86 (m,3H),4.30 (m,2H),4.18 (d,1H),4.0 (d,1H),3.80 (s,3H),3.40 (m,3H),2.90 (m,1H),2.82 (s,3H),2.38 (s,3H),1.40 (s,3H).
(実施例42)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−20)の調製
フラスコに、DMF中の水素化ナトリウム60%(0.803mg、20.12mmol)を入れ、RTで10分間撹拌した。これに2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.28g、6.4mmol)を加え、RTで1h再び撹拌した。2−(4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン(1.5g、9.14mmol)を加え、混合物をRTで一晩撹拌した。氷水を加え、混合物をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を水(4×)で洗浄し、濃縮した。生成物を、溶離液として0〜5%MeOH:DCMを使用するシリカゲル(#100〜200メッシュ)で精製した。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 7.40 (d,2H),7.35 (d,1H),7.15 (s,1H),6.86 (m,3H),4.30 (m,2H),4.18 (d,1H),4.0 (d,1H),3.80 (s,3H),3.40 (m,3H),2.90 (m,1H),2.82 (s,3H),2.38 (s,3H),1.40 (s,3H).
(実施例43)
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチル−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール(化合物番号1−21)の調製
撹拌した水素化ナトリウム(0.261g、50〜60%)の乾燥DMF(5mL)溶液に、0℃にて8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(0.3g)を加えた。反応混合物をRTで30分間撹拌した。反応混合物に、4−(2−イソプロピルオキシラン−2−イル)ピリジン(2mLのDMF中0.288g)をRTで加えた。12hの撹拌後、反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。粗生成物をジエチルエーテルで粉砕し、純粋な生成物(90mg)を得た。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 8.30 (d,2H),7.30 (m,3H),7.10 (d,1H),6.82 (d,1H),4.50 (m,2H),4.22 (m,2H),3.42 (m,1H),3.30 (m,2H),2.80 (s,3H),2.62 (m,1H),1.78 (m,1H),1.15 (d,3H),0.6 (d,3H).
(実施例44)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチル−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール(化合物番号1−22)の調製
撹拌した水素化ナトリウム(0.192g、50〜60%)の乾燥DMF(5mL)溶液に、0℃で2,3,4,5−テトラヒドロ−2,8−ジメチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(0.3g)を加えた。反応混合物をRTで30分間撹拌した。反応混合物に、4−(2−イソプロピルオキシラン−2−イル)ピリジン(2mLのDMF中0.317g)をRTで加えた。12h撹拌した後、反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100〜200メッシュ、5%MeOH:DCM)によって精製し、純粋な生成物(50mg)を得た。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 8.30 (d,2H),7.30 (d,2H),7.15 (s,1H),7.10 (d,1H),6.82 (d,1H),4.40 (m,2H),4.22 (m,2H),3.4 (m,2H),3.20 (m,1H),2.80 (s,3H),2.62 (m,1H),2.5 (m,1H),2.25 (s,3H),1.15 (d,3H),0.6 (d,3H).
(実施例45)
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール(化合物番号1−23)の調製
フラスコに乾燥DMF(10mL)中の水素化ナトリウム(0.581g、50〜60%)を0℃にて入れ、それに8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(0.8g)を加えた。反応混合物をRTで30分間撹拌し、次いでこれに、DMF(2mL)に溶解した4−(2−エチルオキシラン−2−イル)ピリジン(0.758g)を加え、RTで12h撹拌した。反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。粗生成物をジエチルエーテルで粉砕し、所望の化合物を得た。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 8.45 (d,2H),7.40 (m,4H),7.0 (d,1H),4.38 (m,1H),4.22 (m,1H),3.60 (m,2H),3.35 (m,2H),3.10 (m,2H),2.90 (s,3H),2.10 (m,2H),0.6 (t,3H).
(実施例46)
±、(R)および(S)1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール(化合物番号1−24、1−62および1−63)の調製
フラスコに乾燥DMF(10mL)中の水素化ナトリウム(0.640g、50〜60%)を0℃にて入れ、これに2,8−ジメチル−2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(0.8g)を加えた。混合物をRTで30分間撹拌し、次いでDMF(2mL)に溶解させた4−(2−エチルオキシラン−2−イル)ピリジン(0.834g)を加え、RTで12h撹拌した。反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。粗生成物をジエチルエーテルで粉砕し、所望の化合物を得た。キラルHPLCを使用することによって、ラセミ化合物を(R)および(S)エナンチオマーにさらに分離した。HNMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 8.45 (d,2H),7.42 (d,2H),7.30 (d,1H),7.10 (s,1H),6.82 (d,1H),4.30 (d,1H),4.18 (d,1H),3.60 (s,2H),3.50 (m,2H),3.38 (m,1H),3.0 (m,2H),2.90 (s,3H),3.32 (s,3H),2.10 (m,1H),0.6 (t,3H).
(実施例47)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−25)の調製
水素化ナトリウム(200mg、8.33mmol)をヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させた。DMF(4mL)を加えると、懸濁液となった。2mLのDMF中の2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(400mg、2mmol)を滴下で添加し、RTで30分間撹拌した。2mLのDMF中の4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリミジン(490mg、3.60mmol)を滴下で添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷冷水でクエンチし、EtOAcで3度抽出した。合わせた有機層を水で数度、続いてブラインで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残渣をヘキサンで洗浄し、エーテル−DCMおよびヘキサンから結晶化させ、350mgの所望の生成物を得た。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 9.10 (s,1H),8.50 (d,1H),7.50 (d,1H),7.10 (s,1H),6.95 (d,1H),6.80 (d,1H),4.40 (m,4H),3.60 (m,2H),3.40 (m,1H),3.20 (m,1H),3.0 (s,3H),2.50 (s,3H),1.60 (s,3H).
(実施例48)
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−26)の調製
水素化ナトリウム(275mg、11.45mmol)をヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させた。DMF(4mL)を加えると、懸濁液となった。DMF(2mL)に溶解させた2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−8−クロロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(500mg、2.27mmol)を滴下で添加し、反応混合物をRTで30分間撹拌した。DMF(2mL)に溶解させた4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリミジン(620mg、4.55mmol)を滴下で添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌した。反応の進行を、TLCによってモニターした。混合物を氷冷水でクエンチし、混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(4×20mL)、それに続いてブライン(1×20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をヘキサンで洗浄し、エーテル:DCMおよびヘキサンから結晶化させた。HNMR (CDOD,Oxalate salt) δ (ppm): 9.10 (s,1H),8.50 (d,1H),7.50 (d,1H),7.36 (s,1H),7.10 (d,1H),6.95 (d,1H), 4.40 (m,4H),3.60 (m,2H),3.40 (m,1H),3.20 (m,1H),3.05 (s,3H),1.60 (s,3H).
(実施例49)
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−27)の調製
8−クロロ2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド(4,3−b)インドール(1.0g、4.54mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(600mg、13.63mmol)を加えた。RTで10分間撹拌した後、2−(2−メチルオキシラニル)ピラジン(804mg、5.9mmol)を0〜10℃にて滴下で添加し、反応混合物をRTで16h撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(3×150mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、それをエーテル−ヘキサン中で結晶化させて、黄色の固体生成物を遊離塩基(1.2g)として得た。H NMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 8.65 (s,1H),8.55 (s,1H),8.50 (d,1H),7.42 (s,1H),7.05 (d,1H),6.95 (d,1H),4.40 (m,4H),3.20 (m,2H),3.0 (m,2H),2.90 (s,3H),1.58 (s,3H).
(実施例50)
1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−28)の調製
撹拌した2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド(4,3−b)インドール(350mg、1.75mmol)のDMF(4mL)溶液に、水素化ナトリウム(210mg、5.25mmol)を加え、続いて2−(2−メチルオキシラニル)ピラジン(310mg、2.275mmol)を10℃にて滴下で添加し、反応混合物をRTで16hさらに撹拌した。完了後、反応混合物を氷で冷却した水に注ぎ、EtOAc(3×75mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗生成物を得て、それをエーテルおよびヘキサン中で再結晶化させて、黄色の固体生成物(350mg)を得た。H NMR (DMSO,Oxalate salt) δ (ppm): 8.65 (s,1H),8.55 (s,1H),8.50 (d,1H),7.10 (s,1H),6.90 (d,1H),6.78 (d,1H),4.30 (m,4H),3.20 (m,2H),3.0 (m,2H),2.90 (s,3H),2.30 (s,3H),1.50 (s,3H).
(実施例51)
1−(8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−29)の調製
ステップ1:撹拌した8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(0.9g、0.00319mol)の乾燥THF(45mL)溶液に、ボラン−ジメチルスルフィド溶液(0.63mL、0.00638mol)を0℃にて加えた。反応物全体を80℃で2h加熱した。完了後、反応混合物をRTに冷却し、MeOH(20mL)でクエンチした。溶媒を減圧下で除去し、8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールを黄色の油(0.7g、82%収率)として得た。
ステップ2:8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3b]インドール(500mg、1.8mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(216mg、5.4mmol)を加え、RTで10分間撹拌し、続いて4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリジン(377mg、2.7mmol)を加え、16h撹拌を続けた。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製物質を得て、それをエーテルおよびヘキサン中で再結晶化させ、1−(8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(320mg)を得た。H NMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.65 (d,2H),8.05 (d,2H),7.10 (m,2H),6.78 (d,1H),4.25 (m,2H),4.0 (s,2H),3.60 (m,2H),3.16 (m,2H),2.85 (m,2H),2.30 (s,3H),1.58 (s,3H).
(実施例52)
1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−30)の調製
ステップ1:ジオキサン(20mL)中の7%硫酸中の(4−メチルフェニル)ヒドラジン塩酸塩(1.5g、0.00948mol)および1−シクロプロピルピペリジン−4−オン(1.3g、0.00948mol)の溶液を、80℃で2h加熱した。反応の進行を、TLCによってモニターした。完了後、反応混合物をRTに冷却し、ジオキサン層をデカントした。残渣を10%水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製物質を得て、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2%MeOH:DCM)によって精製し、2−シクロプロピル−8−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.4g、66%収率)を得た。
ステップ2:撹拌した2−シクロプロピル−8−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(500mg、2.2mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(264mg、6.6mmol)を加えた。RTで10分間撹拌した後、4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリジン(448mg、3.3mmol)を加え、さらに16h撹拌を続けた。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製物質を得て、それをエーテルおよびヘキサン中で再結晶化し、1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(600mg)を得た。H NMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.62 (d,2H),8.18 (d,2H),7.20 (s,1H),6.95 (d,1H),6.80 (d,1H),4.50 (m,1H),4.40 (s,2H),4.0 (m,1H),3.70 (m,1H),3.30 (m,3H),3.10 (m,1H),2.36 (s,3H),1.78 (s,3H),1.20 (m,4H).
(実施例53)
1−(6−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−31)の調製
ステップ1:撹拌した(2−メトキシフェニル)ヒドラジン塩酸塩(5g、0.0286mol)および1−メチル−4−ピペリドン(2.83mL、0.0229mol)のエタノール(50mL)溶液に、エタノール性塩化水素酸(5mL)を加えた。反応混合物を80℃で2h加熱した。完了後、反応混合物をRTに冷却し、溶媒を減圧下除去した。残渣を10%水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得て、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(6%MeOH:DCM)によって精製し、6−メトキシ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.5g、24%収率)を得た。
ステップ2:撹拌した6−メトキシ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(500mg、2.3mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(276mg、6.9mmol)を加え、RTで10分間撹拌し、続いて4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリジン(468mg、3.4mmol)を加え、さらに16h撹拌を続けた。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製物質を得て、それをエーテルおよびヘキサン中で再結晶化させ、1−(6−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オールを得た。H NMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.60 (m,2H),7.95 (m,2H),6.95 (m,2H),6.50 (m,1H),4.65 (m,2H),4.30 (m,2H),3.90 (m,2H),3.80 (s,3H),3.60 (m,2H),3.10 (s,3H),1.70 (s,3H).
(実施例54)
1−(7−イソプロピル−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−32)の調製
ステップ1:ジオキサン(100mL)中の7%硫酸中の(3−イソプロピルフェニル)ヒドラジン塩酸塩(5g、0.0267mol)および1−メチル−4−ピペリドン(3.3mL、0.0267mol)の溶液を、80℃で1h加熱した。完了後、反応混合物をRTに冷却し、有機層をデカントした。残渣を10%水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得て、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(6%MeOH:DCM)によって精製し、7−イソプロピル−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.1g、18%収率)を得た。
ステップ2:7−イソプロピル−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(500mg、2.1mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(252mg、6.3mmol)を加えた。RTで10分間撹拌した後、4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリジン(444mg、3.2mmol)を加え、撹拌をさらに16h続けた。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、それをエーテルおよびヘキサン中で再結晶化させ、1−(7−イソプロピル−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オールを得た。H NMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.60 (d,2H),8.05 (d,2H),7.25 (d,1H),6.90 (d,1H),6.78 (s,1H),4.65 (m,1H),4.42 (s,2H),4.30 (m,1H),3.90 (m,1H),3.60 (m,2H),3.30 (m,1H),3.10 (s,3H),2.85 (m,1H),1.80 (s,3H),1.18 (m,6H).
(実施例55)
2−(ピリジン−4−イル)−1−(2,3,8−トリメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−33)の調製
ステップ1:4−トリルヒドラジン(hyadrazine)塩酸塩(1.39g、8.814mmol)のジオキサン(15mL)溶液に、1,2−ジメチル−ピペリジン−4−オン(1.350g、10.62mmol)のジオキサン(5mL)溶液をRTで加え、続いて硫酸(0.69mL)を加えた。反応混合物を85℃で1h撹拌した。反応の完了後、反応混合物をNaHCO溶液で塩基性化し、EtOAc(300mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製物質を得て、それをエーテル/ヘキサンで再結晶化させ、2,3,8−トリメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(852mg)を得た。
ステップ2:2,3,8−トリメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(500mg、2.3mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(276mg、6.9mmol)を加えた。RTで10分間撹拌した後、4−(2−メチル−オキシラニル)−ピリジン(473mg、3.5mmol)を加え、撹拌をさらに16h続けた。反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製物質を得て、それをエーテル−ヘキサン中で再結晶化させ、2−(ピリジン−4−イル)−1−(2,3,8−トリメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オールを得た。H NMR (DMSO,HCl salt) δ (ppm): 8.62 (d,2H),8.10 (d,2H),7.18 (s,1H),6.90 (m,1H),6.80 (m,1H),4.62 (m,2H),4.40 (m,3H),4.05 (m,1H),3.80 (m,1H),3.05 (s,3H),2.38 (s,3H),1.75 (d,3H),1.70−1.50 (m,3H).
(実施例56)
1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール(化合物番号1−64)の調製
8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.3g、5mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(709mg、17.7mmol)を少量ずつ加え、続いて2−ブチル−2−(4−フルオロフェニル)オキシラン(3.4g、17.7mmol)を加え、反応混合物をRTで18h撹拌した。完了後、反応混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得て、それを1%MeOH−DCMを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製した。エタノール中のシュウ酸で処理することによって、純粋な化合物をシュウ酸塩に変換した。H NMR (CDCl,Oxalate salt) δ (ppm): 7.30 (m,3H),7.10 (d,1H),6.95 (m,3H),4.20 (m,1H),4.0 (m,1H),3.62 (m,2H),2.70 (m,3H),2.50 (s,3H),2.20 (m,1H),2.0 (m,1H),1.80 (m,1H),1.22 (m,3H),1.0 (m,1H),0.80 (t,3H).
(実施例57)
8−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物番号1−65)の調製
8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(100mg、0.372mmol)のDMF(2mL)溶液に、水素化ナトリウム(50mg、1.11mmol)および2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル4−メチルベンゼンスルホネート(271.3mg、0.932mmol)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器中で90℃にて1h照射した。反応混合物をRTに冷却し、水でクエンチし、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層を水(2×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得て、それを逆相HPLCによって精製した。H NMR (CDOD,TFA salt) δ (ppm): 8.16 (s,1H),8.1 (d,1H),7.65 (d,1H),7.2 (s,1H),7.0 (d,1H),6.9 (d,1H),4.48 (s,2H),4.4 (t,2H),4.17 (q,2H),3.62 (t,2H),3.2 (t,2H),3.08 (t,2H),2.64 (s,3H),2.4 (s,3H).
(実施例58)
化合物番号1−53;1−55;1−56;1−57;および1−58の調製
下記の化合物を、一般法3によって調製する。
1−(2−エチル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−53);
1−(8−メチル−2−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−55);
1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−56);
1−(8−クロロ−2−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−クロロフェニル)プロパン−2−オール(化合物番号1−57);および
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール(化合物番号1−58)。
(実施例B1)
ヒスタミン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
ヒスタミンH
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、2mMのMgCl、100mMのNaCl、250mMのスクロース)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(De Backer,M.D.ら、Biochem.Biophys.Res.Comm.197巻(3号):1601頁、1993年)を使用した。本発明の化合物を、1.2nMの[H]ピリラミンと共に25℃で180分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのピリラミンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]ピリラミンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMでスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表2において特異的結合の阻害率として示す。
ヒスタミンH
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのリン酸緩衝液(pH7.4)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)K1細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(Ruat,M.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.87巻(5号):1658頁、1990年)を使用した。本発明の化合物を、0.1nMの[125I]アミノポテンチジンと共に25℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、3μMのチオチジンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[125I]アミノポテンチジンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMでスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表2において特異的結合の阻害率として示す。
ヒスタミンH
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、5mMのMgCl、0.04%BSA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(Yanai Kら、Jpn J Pharmacol.65巻(2号):107頁、1994年;Zhu Yら、Mol Pharmacol.59巻(3号):434頁、2001年)を使用する。本発明の化合物を、3nMの[H]R(−)−α−メチルヒスタミンと共に25℃で90分間インキュベートする。非特異的結合を、1μMのR(−)−α−メチルヒスタミンの存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]R(−)−α−メチルヒスタミンを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
(実施例B2)
イミダゾリンI受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
中枢イミダゾリンI
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変Tris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4、0.5mMのEDTA)中のWistar系ラット大脳皮質から得たラット中枢イミダゾリンI受容体(Brown,C.M.ら、Br.J.Pharmacol.99巻:803頁、1990年)を使用する。本発明の化合物を、2nMの[H]イダゾキサンと共に25℃で30分間インキュベートする。非特異的結合を、1μMのイダゾキサンの存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]イダゾキサンを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
Figure 0005711725
Figure 0005711725
(実施例B3)
アドレナリン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
アドレナリン作動性α1A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4、0.5mMのEDTA)中のWistar系ラット顎下腺から得たラットアドレナリン作動性α1A受容体(Michel,A.D.ら、Br.J.Pharmacol.98巻:883頁、1989年)を使用する。本発明の化合物を、0.25nMの[H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのフェントラミンの存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]プロゾシンを決定する。本発明の化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
アドレナリン作動性α1B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4、0.5mMのEDTA)中のWistar系ラット肝臓から得たラットアドレナリン作動性α1B受容体(Garcia−S’ainz,J.A.ら、Biochem.Biophys.Res.Commun.186巻:760頁、1992年;Michel A.D.ら、Br.J.Pharmacol.98巻:883頁、1989年)を使用する。本発明の化合物を、0.25nMの[H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのフェントラミンの存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]プロゾシンを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
アドレナリン作動性α1D
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのTris−HCl緩衝液(pH7.4)中のヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α1D受容体(Kenny,B.A.ら、Br.J.Pharmacol.115巻(6号):981頁、1995年)を使用した。本発明の化合物を、0.6nMの[H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのフェントラミンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]プロゾシンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表3において特異的結合の阻害率として示す。
アドレナリン作動性α2A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、12.5mMのMgCl、2mMのEDTA)中の昆虫Sf9細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α2A受容体(Uhlen Sら、J.Pharmacol.Exp.Ther.271巻:1558頁、1994年)を使用した。本発明の化合物を、1nMの[H]MK−912と共に25℃で60分間インキュベートした。MK912は、(2S−trans)−1,3,4,5’,6,6’,7,12b−オクタヒドロ−1’,3’−ジメチル−スピロ[2H−ベンゾフロ[2,3−a]キノリジン−2,4’(1’H)−ピリミジン]−2’(3’H)−オン塩酸塩である。非特異的結合を、10μMのWB−4101(2−(2,6−ジメトキシフェノキシエチル)アミノメチル−1,4−ベンゾジオキサン塩酸塩)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]MK−912を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表3において特異的結合の阻害率として示す。
アドレナリン作動性α2B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、12.5mMのMgCl、1mMのEDTA、0.2%BSA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α2B受容体(Uhlen Sら、Eur.J.Pharmacol.343巻(1号):93頁、1998年)を使用した。本発明の化合物を、2.5nMの[H]ラウオルシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのプラゾシンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]ラウオルシンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表3において特異的結合の阻害率として示す。
アドレナリン作動性α2C
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、12.5mMのMgCl、2mMのEDTA)中の昆虫Sf9細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α2C受容体(Uhlen Sら、J.Pharmacol.Exp.Ther.271巻:1558頁、1994年)を使用する。本発明の化合物を、1nMの[H]MK−912と共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのWB−4101の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]MK−912を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
(実施例B4)
ドーパミン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
ドーパミンD2L
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、1.4mMのアスコルビン酸、0.001%BSA、150mMのNaCl)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現しているヒト組換えドーパミンD2L受容体(Grandy,D.K.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.86巻:9762頁、1989年;Hayes,G.ら、Mol.Endocrinol.6巻:920頁、1992年)を使用した。本発明の化合物を、0.16nMの[H]スピペロンと共に25℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのハロペリドールの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]スピペロンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表3において特異的結合の阻害率として示す。
Figure 0005711725
Figure 0005711725
(実施例B5)
セロトニン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、0.1%アスコルビン酸、0.5mMのEDTA、10mMのMgSO)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1A受容体(Martin GRおよびHumphrey PPA.Neuropharmacol.33巻:261頁、1994年;May JAら、J.Pharmacol.Exp.Ther.306巻(1号):301頁、2003年)を使用する。本発明の化合物を、1.5nMの[H]8−OH−DPATと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのメテルゴリンの存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]8−OH−DPATを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、154mMのNaCl、10μMのパルギリン、30μMのイソプレナリン)中のWistar系ラット大脳皮質からのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1B受容体(Hoyerら、Eur.J.Pharmacol.118巻:1頁、1985年;Pazosら、Eur.J.Pharmacol.106巻:531頁、1985年)を使用する。本発明の化合物を、10pMの[125I]シアノピンドロールと共に37℃で90分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのセレトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[125I]シアノピンドロールを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのTris−HCl緩衝液(pH7.4)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2A受容体(Bonhaus,D.W.ら、Br.J.Pharmacol.115巻:622頁、1995年;Saucier,C.およびAlbert,P.R.、J.Neurochem.68巻:1998頁、1997年)を使用した。本発明の化合物を、0.5nMの[H]ケタンセリンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのミアンセリンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]ケタンセリンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表4において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、4mMのCaCl、0.1%アスコルビン酸)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2B受容体(Bonhaus,D.W.ら、Br.J.Pharmacol.115巻:622頁、1995年)を使用する。本発明の化合物を、1.2nMの[H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]LSDを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2C
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、0.1%アスコルビン酸、10μMのパルギリン)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2C受容体(Wolf,W.A.およびSchutz,J.S.、J.Neurochem.69巻:1449頁、1997年)を使用した。本発明の化合物を、1nMの[H]メスレルギンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのミアンセリンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]メスレルギンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表4において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、1mMのEDTA、5mMのMgCl)中のヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Miller Kら、Synapase.11巻:58頁、1992年;Boess FGら、Neuropharmacology.36巻:637頁、1997年)を使用する。本発明の化合物を、0.69nMの[H]GR−65630と共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのMDL−72222の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]GR−65630を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのTris−HCl(pH7.4)中のダンカンハートレイ由来のモルモット線条体からのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Grossman CJら、Br.J.Pharmacol.109巻:618頁、1993年)を使用する。本発明の化合物を、0.7nMの[H]GR−113808と共に25℃で30分間インキュベートする。非特異的結合を、30μMのセレトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]GR−113808を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT5A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、10mMのMgCl、0.5mMのEDTA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT5A受容体(Rees,S.ら、FEBS Lett.355巻:242頁、1994年)を使用した。本発明の化合物を、1.7nMの[H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、100μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]LSDを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定した。生化学的アッセイの結果を、表4において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、150mMのNaCl、2mMのアスコルビン酸、0.001%BSA)中のヒトHeLa細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Monsma,F.J.Jr.ら、Mol.Pharmacol.43巻:320頁、1993年)を使用した。本発明の化合物を、1.5nMの[3H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、5μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[3H]LSDを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表4において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、10mMのMgCl、0.5mMのEDTA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Roth,B.L.ら、J.Pharmacol.Exp.Ther.268巻:1403頁、1994年;Shen,Y.ら、J.Biol.Chem.268巻:18200頁、1993年)を使用した。本発明の化合物を、5.5nMの[H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に25℃で2時間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、特異的に結合した[H]LSDを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表4において特異的結合の阻害率として示す。
Figure 0005711725
Figure 0005711725
(実施例B6)
本発明の化合物のセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2Aアゴニスト/アンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン5−HT2A受容体(Jerman JC、Brough SJ、Gager T、Wood M、Coldwell MC、Smart DおよびMiddlemiss DN.Eur.J.Pharmacol.、414巻:23〜30頁、2001年)を使用する。細胞をDMEM緩衝液に懸濁させ、マイクロプレートに分配する。遊離サイトゾルCa2+イオン濃度に対して比例的に変化する細胞質カルシウム蛍光指示薬を、20mMのHEPES(pH7.4)を補足したHBSS緩衝液中でプロベニシドと混合し、各ウェルに加え、37℃で30分間、続いて22℃で30分間細胞と平衡化する。
アゴニスト効果を測定するために、本発明の化合物、参照アゴニストまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を細胞に加え、マイクロプレートリーダーを使用して蛍光強度の変化を測定する。刺激を受けた対照測定のために、5−HTを100nMで別々のアッセイウェル中に加える。
結果を、100nMの5−HTへの対照反応の割合として示す。標準参照アゴニストは、5−HTであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのEC50値を計算する。
アンタゴニスト効果を測定するために、本発明の化合物、参照アンタゴニストまたはHBSS緩衝液を加え、それに続き3nMの5−HTまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を加え、その後蛍光測定する。結果を、3nMの5−HTへの対照反応の阻害率として表す。標準参照アンタゴニストはケタンセリンであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのIC50値を計算する。化合物を、DMSOをビヒクルとして使用して3μM以下でスクリーニングする。
(実施例B7)
本発明の化合物のセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HTアゴニスト/アンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト組換え5−HT受容体をCHO細胞にトランスフェクトし(Kohen,R.、Metcalf,M.A.、Khan,N.、Druck,T.、Huebner,K.、Lachowicz,J.E.、Meltzer,H.Y.、Sibley,D.R.、Roth,B.L.およびHamblin,M.W.「Cloning,characterization and chromosomal localization of a human5−HT serotonin receptor」、J.Neurochem.、66巻:47頁、1996年)、本発明の化合物の活性を、均一時間分解蛍光(HTRF)検出法を使用して、cAMP産生に対するそれらの効果を測定することによって決定する。細胞を、20mMのHEPES(pH7.4)および500μMのIBMXを補足したHBSS緩衝液に懸濁させ、次いでマイクロプレートに分配し、本発明の化合物または参照アゴニストもしくはアンタゴニストの非存在下(対照)または存在下で37℃にて45分間インキュベートする。
アゴニスト決定、刺激を受けた対照測定のために、別々のアッセイウェルは、10μMの5−HTを含有する。インキュベーションの後に、細胞を溶解させ、蛍光アクセプター(D2で標識したcAMP)および蛍光ドナー(ユウロピウムクリプテートで標識した抗cAMP抗体)を加える。60分後室温でマイクロプレートリーダーを使用してlex=337nmおよびlem=620および665nmで蛍光移動を測定する。665nmで測定した信号を620nmで測定した信号で割ること(割合)によって、cAMP濃度を決定する。
結果を、10μMの5−HTへの対照反応の割合として表す。標準参照アゴニストは5−HTであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのEC50値を計算する。
アンタゴニスト決定のために、参照アゴニスト5−HTを、100nMの最終濃度で加える。基礎測定のために、別々のアッセイウェルは、5−HTを含有しない。45分のインキュベーションの後に37℃で細胞を溶解させ、蛍光アクセプター(D2で標識したcAMP)および蛍光ドナー(ユウロピウムクリプテートで標識した抗cAMP抗体)を加える。
蛍光移動を、60分後室温で上記のように測定する。結果を100nMの5−HTに対する対照反応の阻害率として表す。標準参照アンタゴニストは、メチオテピンである。
(実施例B8)
化合物のドーパミンD2Lアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において安定的に発現しているヒト組換えドーパミンD2L受容体(Senogles SEら、J.Biol.Chem.265巻(8号):4507頁、1990年)を使用した。本発明の化合物を、改変したHEPES緩衝液(20mMのHEPES、pH7.4、100mMのNaCl、10mMのMgCl、1mMのDTT、1mMのEDTA)中で膜(0.1mg/ml)および10mMのGDPと共に20分間プレインキュベートし、シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを、30℃でさらに60分間加える。さらなる15分のインキュベーション期間に、0.3nMの[35S]GTPγSによって反応を開始する。本発明の化合物による1mMのドーパミン反応と比較して[35S]GTPγS結合の50パーセントまたはそれ以上(350%)の増加は、潜在的なドーパミンD2L受容体アゴニスト活性を示す。本発明の化合物による10μMのドーパミンが誘発する[35S]GTPγS結合反応の増加の50パーセントまたはそれ以上(350%)の阻害は、受容体アンタゴニスト活性を示す。化合物を、0.4%DMSOをビヒクルとして使用して3μM以下でスクリーニングする。アッセイの結果を、特異的結合の反応率として示す。
(実施例B9)
本発明の化合物のドーパミンD2Sアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において安定的に発現しているヒト組換えドーパミンD2S受容体(Gilliland SLおよびAlper RH.Naunyn−Schmiedeberg’s Archives of Pharmacology.361巻:498頁、2000年)を使用する。本発明の化合物を、改変したHEPES緩衝液(20mMのHEPES、pH7.4、100mMのNaCl、10mMのMgCl、1mMのDTT、1mMのEDTA)中で膜(0.05mg/mL)および3μMのGDPと共に20分間プレインキュベートし、次いでシンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを30℃でさらに60分間加える。さらなる30分のインキュベーション期間に、0.3nMの[35S]GTPγSによって反応を開始する。本発明の化合物による100μMのドーパミン反応と比較して[35S]GTPγS結合の50パーセントまたはそれ以上(350%)の増加は、潜在的なドーパミンD2S受容体アゴニスト活性を示す。本発明の化合物による3μMのドーパミンが誘発する[35S]GTPγS結合反応の増加の50パーセントまたはそれ以上(350%)の阻害は、受容体アンタゴニスト活性を示す。化合物を、0.4%DMSOをビヒクルとして使用して3μM以下でスクリーニングする。アッセイの結果を、特異的結合の反応率として示す。
(実施例B10)
ヒスタミンH1機能アッセイにおける本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(Miller,T.R.、Witte,D.G.、Ireland,L.M.、Kang,C.H.、Roch,J.M.、Masters,J.N.、Esbenshade,T.AおよびHancock,A.A.J.Biomol.Screen.、4巻:249〜258頁、1999年)を使用する。細胞をDMEM緩衝液に懸濁させ、次いでマイクロプレートに分配する。細胞質カルシウム蛍光指示薬(遊離サイトゾルCa2+イオン濃度に対して比例的に変化する)を、20mMのHEPES(pH7.4)を補足したHBSS緩衝液中でプロベニシドと混合し、次いで各ウェル中に加え、37℃で30分間、次いで22℃でさらに30分間細胞と平衡化させる。アゴニスト効果を測定するために、本発明の化合物、参照アゴニストまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を細胞に加え、マイクロプレートリーダーを使用して蛍光強度の変化を測定する。刺激を受けた対照測定のために、ヒスタミンを別々のアッセイウェル中に10μMで加える。
結果を10μMのヒスタミンへの対照反応の割合として表す。標準参照アゴニストはヒスタミンであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのEC50値を計算する。
アンタゴニスト効果を測定するために、蛍光測定の前に、本発明の化合物、参照アンタゴニストまたはHBSS緩衝液を加え、それに続き300nMのヒスタミンまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を加える。結果を、300nMのヒスタミンへの対照反応の阻害率として表す。標準参照アンタゴニストはケタンセリンであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのIC50値を計算する。DMSOをビヒクルとして使用して、化合物を3μM以下でスクリーニングする。
(実施例B11)
本発明の化合物と共に培養したニューロンの神経突起伸長の増加
皮質ニューロンにおける神経突起伸長
化合物を試験して、皮質ニューロンの神経突起伸長を刺激するそれらの能力を決定する。標準的方法を使用して、皮質ニューロンを単離する。初代ラット皮質ニューロンの単離のために、妊娠期間の17日目の妊娠中のラットからの胎生期の脳を、レイボビッツ培地(L15;Gibco)中で調製する。皮質を切開し、髄膜を除去する。トリプシン(Gibco)を使用して、DNアーゼIで皮質Cを分離する。細胞を、10%ウシ胎児血清(「FBS」)(Gibco)を有するダルベッコ改変イーグル培地(「DMEM」;Gibco)中、ピペットで30分間粉砕し、350×gで10分間室温にて遠心分離する。2%B27(Gibco)および0.5mMのL−グルタミン(Gibco)を補足したNeurobasal培地中で細胞を懸濁させる。細胞は、5%CO−95%空気雰囲気下で37℃にてポリ−L−リシンコーティングしたプレートのウェル毎に30,000細胞で維持する。接着後、ビヒクル対照または本発明の化合物を、異なる濃度で培地に加える。BDNF(50ng/mL)を、神経突起伸長についての正の対照として使用する。処理後、培養物をリン酸緩衝生理食塩水(「PBS」;Gibco)中で洗浄し、PBS中の2.5%グルタルアルデヒド中で固定した。3日の成長後細胞を固定する。神経突起を有する細胞のいくつかの写真(約80)を、条件毎にカメラで撮る。長さ測定を、Image−Pro Plus(France)からのソフトウェアを使用して写真を分析することによって行う。結果を、平均(s.e.m.)として表す。データの統計解析を、一元配置分散分析法(ANOVA)を使用して行う。
ラット混合皮質培養物中の神経突起伸長
皮質混合培養物を、E18Wistar系ラットの胚から調製する。皮質を切開し、組織を小片に切断する。細胞を、DNアーゼおよびパパインとの15分のインキュベーションによって分離する。細胞を、遠心分離(1500rpm、5分)によって集める。組織をピペットで粉砕し、micro−isletプロトコル(25μlの培地中20000細胞)を使用して、2mMのグルタミン、0,1μg/mlのゲンタマイシン、10%の熱失活したウシ胎児血清(FBS−HI)および10%の熱失活したウマ血清(HS−HI)を補足したMEM中、ポリ−L−リシンでコーティングした48ウェル上に細胞を蒔く。細胞がウェルに付着した後、250μlの培地をウェルに加える。蒔いた4時間後に、試験化合物を0.5nM、5nMおよび50nMの濃度で含有する新鮮な培地(補足物および5%HS−HIを有するMEM)に、培地を変更する。正の対照として、BDNF(50、100および/もしくは150ng/ml)、ならびに/またはNGF(50ng/mlおよび/もしくは100ng/ml)を使用する。2日後インビトロで、細胞を固定する前に、細胞の条件培地をプレートから集める。培地試料を、13000rpmで3分遠心分離し、細胞片を除去する。その後の分析のために、試料を−20℃で保存する。細胞をホルムアルデヒドで固定し、免疫細胞化学のために処理する。条件培地中でのBDNFレベルを、メーカー(Promega、BDNF Emax(登録商標)免疫アッセイシステム、カタログ番号:G7610)の説明書を使用してBDNF ELISAで決定する。
培養物を、0.01MのPBS中の4%ホルムアルデヒドで30分間固定し、PBSで一度洗浄する。固定細胞を最初に透過処理し、非特異的結合を、PBS中の1%ウシ血清アルブミンおよび0.3%Triton X−100を含有するブロッキング緩衝液と共に30分間インキュベーションすることによってブロックする。ウサギ抗MAP−2(希釈度1:1000、AB5622、Chemicon、ブロッキング緩衝液中)を、一次抗体として使用する。細胞を、一次抗体と共に+4℃で48hインキュベートし、PBSで洗浄し、Alexa Fluor568(1:200、A11036、Molecular Probes)に共役している二次抗体ヤギ抗ウサギIgGと共に室温で2hインキュベートする。免疫陽性細胞を、適当なフィルターセットを備えた蛍光顕微鏡によって視覚化し、高解像度画像キャプチャによって記録を取る。フィールド毎(ウェル毎に4つのフィールド)の細胞の数を計数し、神経突起伸長をImage Pro Plusソフトウェアを使用して定量化する。
使用した化合物の濃度毎のウェルの数は6である(n=6)。全てのデータは平均±標準偏差(SD)または平均の標準誤差(SEM)として示す。差異は、p<0.05レベルで統計的に有意であると考えられる。StatsDirect統計ソフトウェアを使用して統計解析を行う。群平均の間の差異を、一元配置ANOVA、続いてダネット検定(ビヒクル処理群との比較)を使用して分析する。
(実施例B12)
スコポラミン処理ラットにおける認知、学習および記憶を増強させる化合物の能力を評価するためのインビボモデルの使用
EnnaceurおよびDelacourによって開発されたラットにおける2つのトライアルの物体認識パラダイムを、エピソード記憶のモデルとして使用する。Ennaceur,A.およびDelacour,J.(1988年)、Behav.Brain Res.31巻:47〜59頁。そのパラダイムはげっ歯類の自発的探索活動に基づいており、ルール学習または強化は関与しない。物体認識パラダイムは、加齢の作用およびコリン作動性機能障害に敏感である。例えば、Scali,Cら、(1994年)、Neurosci.Letts.170巻:117〜120頁;およびBartolini,L.ら、(1996年)、Biochem.Behav.53巻:277〜283頁を参照されたい。
220〜300グラム重量の6〜7週齢雄性Sprague−Dawleyラットは、Centre d’Elevage(Rue Janvier、B.P.55、Le Genest−Saint−Isle53940、France)から入手する。動物は、標準条件下(室温(22±2℃)、12時間明/12時間暗サイクル下、食物および水を自由に与える)でポリプロピレンケージ(1032cmの床面積)中に2〜4匹の群で収容する。実験を開始する前に、動物を少なくとも5日間環境条件に順応させ、それらの尾に消すことのできないマーカーで番号付けする。
実験アリーナは、透明なプレキシガラスの床下に15cm×15cmの黒い四角を有する、濃青色に塗った四角の木製箱(60cm×60cm×40cm)である。アリーナおよびアリーナの中においた物体を、各トライアルの間に水で清掃し、ラットによって残された匂い道を除去する。ボックス中で概ね60ルクスの均一でほのかな明かりを生じさせるために、天井に向けられたハロゲンランプのみによって照らされた暗室中にアリーナを置く。試験の前日、動物に、2個の物体の存在下で実験アリーナを3分間自由に探索させる(馴化)。試験する動物を、試験の少なくとも30分前に実験室に入れる。
新規の物体認識試験は、120分または24hの間隔をあけた2つのトライアルからなる。コリン作動性アンタゴニストであるスコポラミンなどの記憶を混乱させる薬剤が使用されるとき、120分のトライアルの間の間隔が好ましい。あるいは、新規の物体認識課題についての自然な忘却の作用を研究するときに、24hのトライアルの間の間隔を使用する。第1のトライアル、または獲得トライアル(T)の間に、2つの同一の物体を前もって置いてあるアリーナにラットを入れる。各動物が15秒の物体探索を完了するのに必要な時間を、カットオフ時間を4分として決定する。探索は、物体から2センチメートル(「cm」)未満の距離で鼻を向け、かつ/または物体を触ることであると考える。第2トライアル、または試験トライアル(T)の間に、第1のトライアルにおいて提示した物体の1つを、未知または新規の物体と交換し、一方第2の馴れた物体はそこに残しておく。ラットをアリーナに3分間戻し、両方の物体の探索を決定する。ラットの自発運動活性(透明なプレキシグラス(Plexiglas)の床下で目に見える、ラットがグリッド線を越える回数)を、TおよびTの間にスコアリングする。実験の終わりに、腹腔内投与する過量のペントバルビタールによってラットを屠殺する。
下記のパラメータを、新規の物体認識課題の一部として測定する。(1)Tの間に15秒の物体探索を達成するのに必要な時間、(2)Tの間の自発運動活性(線を越える数)、(3)Tの間に馴れた物体の活発な探索に費やす時間(T馴れた)、(4)Tの間に新規の物体の活発な探索に費やす時間(T新規)、および(5)Tの間の自発運動活性(線を越える数)。Tの間に新規の物体の活発な探索に費やす時間と、Tの間に馴れた物体の活発な探索に費やす時間との差異(△T新規−T馴れた)を評価する。各群における5秒以上のT新規−T馴れたの動物のパーセントもまた導き、物覚えが良好であるパーセントとして記載する。
最低レベルの物体探索を満たさない動物を、生まれながら低レベルの自発的探索を有するものとして研究から除外する。したがって、少なくとも5秒間(T新規+T馴れた>5秒)物体を探索するラットのみを、研究に含めた。
動物を、14匹の群に無作為に割り付ける。本発明の化合物および対照を、下記のように動物群に投与する。化合物の溶液を、精製水または食塩水をビヒクルとして使用して、0.25mg/mlの濃度で毎日新しく調製する。正の対照として使用するドネペジルおよびスコポラミンを、毎日新たに調製した食塩水の単一の溶液(5mL/kg)中で同時に投与する。スコポラミンは、Sigma Chemical Co.(カタログ番号S−1875;St.Quentin Fallavier、France)から購入し、0.06mg/mlの濃度まで食塩水に溶解させる。
ドネペジルまたはそのビヒクルおよびスコポラミンを、獲得トライアル(T)の40分前に腹腔内投与する。化合物またはそれらのビヒクルを、獲得トライアル(T)の25分前、例えば、スコポラミンの投与の5分後に、チューブによる補給によって投与する。投与量は、腹腔内投与される化合物については5mL/kg体重であり、経口投与される化合物については10mL/kgである。本発明の化合物についての認識スコアおよび物覚えが良好であるパーセントを決定する。
(実施例B13)
PCP処理動物における統合失調症を治療し、予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる化合物の能力を決定するためのインビボモデルの使用
統合失調症のインビボモデルを使用して、本明細書に記載されている化合物の統合失調症を治療し、かつ/または予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる能力を決定することができる。
統合失調症を治療し、かつ/または予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる本明細書に記載されている1種または複数の化合物の活性を試験するための1つの例示的なモデルは、フェンシクリジン(PCP)を用い、これは動物(例えば、非霊長類(ラット)または霊長類(サル))に投与され、統合失調症のヒトにおいて見られるのと同様な機能障害をもたらす。Jentschら、1997年、Science 277巻:953〜955頁およびPierceyら、1988年、Life Sci.43巻(4号):375〜385頁)を参照されたい。標準的な実験プロトコルを、これまたは他の動物モデルにおいて用いてもよい。1つのプロトコルは、PCPが誘発する運動過剰が関与する。
適当な供給業者(例えば、Jackson Laboratories(Bar Harbor、Maine)からの雄性マウス(様々な系統、例えば、C57Bl/6J)を使用する。マウスは6週齢で受け入れる。受け入れ次第、マウスに独自の識別番号を割り当て(尾にマークする)、OPTIマウス換気ケージ中に4匹のマウス/ケージで群にて収容する。全ての動物は、研究の残りの期間4匹の群で収容し続ける。全てのマウスを試験の前少なくとも2週間コロニー室に順応させ、続いて8週の平均齢で試験する。順応期間の間、マウスを定期的に試験し、扱い、秤量し、適当な健康および適合性を確認する。動物を12/12の明/暗サイクルに保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究期間中、食料および水を自由に与える。各試験において、動物を処理群に無作為に割り付ける。
オープンフィールド(OF)試験によって、移動行動を評価する。オープンフィールドチャンバーは、水平および垂直方向の活動を測定するための、赤外光ビーム(16×16×16)によって囲まれたプレキシグラスの四角いチャンバー(27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc.、St Albans、VT)である。オープンフィールドを中央および周辺ゾーンに分けるように解析が設計され、その結果、赤外光ビームがフィールドの中央および周辺における活動を測定することを可能にする。マウスが動くにつれ水平のビーム中断からの移動距離を測定し、一方立ち上がり活動は、垂直のビーム中断から測定する。
マウス(投与群毎に10〜12匹の動物)を、試験の前に少なくとも1時間の実験室条件への順応のために活動実験室に入れる。各試験において8匹の動物を試験する。マウスにビヒクル(10%DMSOまたは5%PEG200および1%Tween80)、本発明の化合物、クロザピン(陽性対照、1mg/kg、腹腔内)を投与し、OFチャンバーに30分間入れ、その後水またはPCPを注射し、60分のセッションのためにOFチャンバーに戻す。各OF試験セッションの終わりに、OFチャンバーを完全に清掃する。
統合失調症のPCP多動性マウスモデル
所望の用量の試験化合物を適当なビヒクル、例えば、5%PEG200、1%Tween80に溶解させ、PCP注射の30分前に経口的に投与する。クロザピン(1mg/kg)を10%DMSOに溶解させ、PCP注射の30分前に腹腔内投与する。PCP(5mg/kg)を無菌の注射可能な食塩水に溶解させ、腹腔内投与する。
データを、分散分析法(ANOVA)、それに続いて適当な場合、フィッシャー検定との事後比較によって分析する。ベースライン活性を、PCP注射の前に試験の最初の30分の間に測定する。PCP注射の後にPCPが誘発する活性を60分間測定する。平均からの2標準偏差を超えるまたは2標準偏差未満にあたる統計的異常値を、最終分析から除外する。p<0.05である場合、効果は有意であると考える。PCP投与後の総移動距離および総立ち上がりを、化合物で処理した群と、ビヒクルおよび陽性対照クロザピンで処理した群との間で比較する。
下記の通りである処理群を除いて、プロトコルは上記の通りである。全ての注射は、10mL/kgの投与量である。所望の用量の試験化合物をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解させ、PCP注射の30分前に経口的に投与する。クロザピン(0.5および1.0mg/kg)を10%DMSOに溶解させ、フェンシクリジン(PCP)注射の30分前に腹腔内投与する。PCP(5.0mg/kg)を無菌の注射可能な食塩水に溶解させ、腹腔内投与する。総移動距離を決定する。
(実施例B14)
アンフェタミン処理された動物において統合失調症を治療し、予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる化合物の能力を決定するための、インビボモデルの使用
適当な供給業者(例えば、Jackson Laboratories、Bar Harbor、Maine)からの雄性マウス(様々な系統、例えば、C57Bl/6J)を使用する。マウスは典型的には、6週齢で受け入れる。マウスを試験の前少なくとも2週間コロニー室に順応させる。順応期間の間、マウスを定期的に試験し、扱い、秤量し、適当な健康および適合性を確認し、12/12の明/暗サイクルに保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究期間中、食料および水を自由に与える。各試験において、動物を処理群に無作為に割り付ける。
オープンフィールド試験(OF)を使用して、運動活動を評価する。オープンフィールドチャンバーは、赤外光ビーム源(16×16×16)で囲まれたプレキシグラスの四角いチャンバー(例えば、27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc.、St Albans、VT)である。囲いは、オープンフィールドを中心および周辺ゾーンに分割するように構成され、光電管ビームはOFチャンバーの中心および周辺における活動を測定するようにセットされる。水平方向の活動(移動距離)および垂直方向の活動(立ち上がり)を、連続したビームの中断から測定する。
試験の日、処置開始の前に少なくとも1hの順応のために動物を実験室に入れる。動物にビヒクル、ハロペリドール(陽性対照、0.1mg/kg、腹腔内)または試験化合物を投与し、OF中に入れる。各動物に対象化合物を投与する時間を記録する。ベースライン活性を30分間記録し、その後マウスにアンフェタミン(4mg/kg)または水を与え、60分のセッションのためにOFチャンバーにもどす。各オープンフィールド試験セッションの終わりに、OFチャンバーを完全に清掃する。典型的には10匹〜12匹のマウスを各群において試験する。試験化合物の用量は、典型的には0.01mg/kg〜60mg/kgの範囲である。
データを、分散分析法(ANOVA)、それに続いて適当な場合、フィッシャー検定との事後比較によって分析する。ベースライン活性を、アンフェタミン注射の前に試験の最初の30分の間に測定する。アンフェタミン注射の後にアンフェタミンが誘発する活性を60分間測定する。平均からの2標準偏差を超えるまたは2標準偏差未満にあたる統計的異常値を、最終分析から除外する。p<0.05である場合、効果は有意であると考える。アンフェタミン投与後の総移動距離および総立ち上がりを、化合物で処理する群と、ビヒクルおよび陽性対照ハロペリドールで処理する群との間で比較する。
(実施例B15)
統合失調症を治療し、予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる化合物の能力を決定するための、インビボの条件回避反応(CAR)モデルの使用
全ての現在承認されている抗精神病剤(典型および非典型)は、ラットにおいて条件回避反応(CAR)行動を選択的に抑制する能力を有することが公知である。この証拠によって、CARは、新規化合物の抗精神病性活性を評価する主要な試験の1つとなっている。
ラット(様々な系統、2ヶ月齢)を訓練し、コンピュータを使った二方向能動的回避装置(シャトルボックス)において試験する。このボックスは、7×7cmの開口部を備えるステンレス鋼の仕切りで分割された同じサイズの2つのコンパートメントからなる。各コンパートメントは、1cmの間隔をおいたステンレス鋼ロッド製の電気の流れているグリッド床を備える。フットショックを避けるように訓練したラットを、4分の馴化期間として毎日シャトルボックス中に入れ、その後トライアル間に間隔(無作為に20〜30秒で変動する)を開けて30のトライアルを行う。各トライアルは、10秒の刺激光(条件刺激、CS)、それに続いてラットが入っているコンパートメント中に与えられた光の存在下での10秒のフットショック(無条件刺激、US)からなる。動物がフットショックを与える前にコンパートメントを出た場合、その反応は回避反応と考える。ラットが10秒の光期間および10秒のショック+光期間にコンパートメントを変えない場合、回避の失敗として記録する。この試験は、動物を5日/週訓練することを必要とする。各訓練日に、ラットを30のトライアルのうちの1訓練セッションにかける。少なくとも2つの連続した訓練セッションでラットの回避動作が少なくとも80%に達するときのみ、試験化合物による処理を開始する。試験化合物を、(特定の薬物動態特性に応じて)様々な用量および様々な処理前時間で経口的に投与する。
抗精神病性プロファイルを有する化合物は、回避の失敗の増加を伴ってまたは伴わずに条件回避反応を阻害する。順位によるFriedman二元配置ANOVA、続いてWilcoxonマッチドペア符号付順位検定を使用して統計解析を行い、各用量の試験化合物を投与したラット対ビヒクル対照処理ラットを試験する。
(実施例B16)
統合失調症の陰性症状の動物モデル:亜慢性PCPが誘発する社会的相互作用欠損
ヒトおよび実験動物に投与されるフェンシクリジン(PCP)は、陰性症状および認知欠損を含めた広範囲の統合失調症の症状を誘発する。統合失調症の主要な症状は、一群の陰性症状の一部としての社会的隔離/引きこもりであると考えられる。ラットにおけるPCPによる亜慢性処理は、ケージに侵入したラットとの相互作用時間の不足によって測定されるような、社会的引きこもりの明らかな徴候の進行をもたらす。雄性Sprague−Dawleyラット(約150g、異なる供給業者、例えばHarlan(Indiana)から入手)を、この研究において使用する。受け入れ次第、ラットをOPTIラット換気ケージ中に群にて収容する。研究の残りの期間、ケージ毎に2〜3匹の群でラットを収容する。順応期間の間、ラットを定期的に試験し、扱い、秤量し、適当な健康および適合性を確認する。ラットを12/12の明/暗サイクル(午前7:00に光をつける)に保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究期間中、食料および水を自由に与える。動物を処理群に無作為に割り付け、月齢によって釣り合わせる。
試験の前5日間、ラットにPCP(2mg/kg;皮下)または食塩水(皮下)を毎日2回注射する。6日目に、ビヒクル、陽性対照としてクロザピン(2.5mg/kg、腹腔内、5%PEG:5%Tween80に溶解させる)、および適当なビヒクルに溶解させた所望の用量の試験化合物による30分の事前処理の後に、同じ処理を受けた互いに馴れていない1対のラットを、白色のプレキシグラスのオープンフィールドアリーナ(24”×17”×8”)中に入れ、6分間互いに相互作用させる。社会的相互作用(「SI」)には、他のラットを嗅ぐこと、他のラットを毛づくろいすること、他のラットの上もしくは下もしくは周りに登ること、他のラットを追跡すること、または他のラットの肛門生殖器の領域を探索することが含まれる。受動的接触および攻撃的接触は、社会的相互作用の尺度とは考えない。6分の試験の間にラットが互いに相互作用するのに費やす時間を、訓練された観察者が記録する。異なるラットの間に、社会的相互作用チャンバーを徹底的に清掃する。データを、分散分析法(ANOVA)、続いて適当なときは事後分析(例えば、Fischer、Dunnett)によって分析する。p<0.05である場合、効果は有意であると考える。
(実施例B17)
錐体外路症候群(EPS)の動物モデル:マウスバー試験におけるカタレプシーの測定
抗精神病薬は、動物およびヒトにおいて錐体外路症候群(EPS)を誘発することが公知である。EPSの予言に役立つと考えられる動物モデルは、薬剤に対するカタレプシー反応を測定するマウスバー試験である。適当な供給業者(例えば、Jackson Laboratories(Bar Harbor、Maine)からの雄性マウス(様々な系統)を使用する。マウスは6週齢で受け入れる。受け入れ次第、マウスに独自の識別番号を割り当て(尾にマークする)、OPTIマウス換気ケージ中にケージ毎に4匹のマウスで群にて収容する。全ての動物は、研究の残りの期間4匹の群で収容し続ける。全てのマウスを試験の前少なくとも2週間コロニー室に順応させ、続いて8週の平均齢で試験する。順応期間の間、マウスを定期的に試験し、扱い、秤量し、適当な健康および適合性を確認する。動物を12/12の明/暗サイクルに保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究期間中、食料および水を自由に与える。各試験において、動物を処理群に無作為に割り付ける。
マウスバー試験において、マウスの前足をプレキシグラスのプラットフォームの上2”に上げた水平バーに置き、トライアル毎に30秒まで時間を記録する。動物の前足がプラットフォームに戻ったとき、または30秒後に、試験を終了する。試験を3度繰り返し、3つのトライアルの平均をカタレプシーの指標として記録する。これらの研究において、典型的な抗精神病剤であるハロペリドール(2mg/kg、腹腔内、10%DMSOに溶解)を陽性対照として使用し、硬直およびカタレプシーを誘発し、バーにつかまっていることに費やした時間が測定される。トライアルの30分前、所望の用量で適当なビヒクルに溶解させた試験化合物を経口で投与し、ビヒクルおよび陽性対照であるハロペリドール(2mg/kg、腹腔内)を別の群のマウスに投与する。カタレプシー反応を、処理後30分、1時間および3時間で測定する。訓練された観察者が、30秒のトライアルの間にバーにつかまっていることに費やした時間を測定する。データを、分散分析法(ANOVA)、続いて適当なときは事後分析(例えば、Fischer、Dunnett)によって分析する。p<0.05である場合、効果は有意であると考える。
(実施例B18)
高架式十字迷路(EPM)試験を使用した、化合物の抗不安効果を試験する動物モデル
この研究を使用して、C57Bl/6Jマウスにおいて高架式十字迷路(EPM)試験を使用した本明細書において詳述する化合物の抗不安特性を試験し得る。
Jackson Laboratories(Bar Harbor、Maine)からの雄性C57Bl/6Jマウスを、オープンフィールド研究のために使用する。マウスは6週齢で受け入れる。受け入れ次第、マウスに独自の識別番号を割り当て(尾にマークする)、OPTIマウス換気ケージ中に4匹のマウス/ケージで群にて収容する。全ての動物は、研究の残りの期間4匹の群で収容し続ける。全てのマウスは、試験の前概ね2週間コロニー室に順応させ、続いて8週の平均齢で試験する。順応期間の間、マウスおよびラットを定期的に試験し、扱い、秤量し、適当な健康および適合性を確認する。動物を12時間/12時間の明/暗サイクルに保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究期間中、固形飼料および水を自由に与える。各試験において、動物を処理群に無作為に割り付ける。研究の完了後、全ての動物を安楽死させる。
化合物を、5%PEG200/HOに溶解させ、試験の30分前に10mL/kgの投与量で経口的に投与してもよく、2)ジアゼパム(2.5mg/kg)を、45%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンに溶解させ、試験の30分前に10mL/kgの投与量で経口的に投与する。
高架式十字迷路試験は、不安を評価する。迷路(Hamilton Kinder)は、四角い中央プラットフォーム(6×6cm)を有し十字形を形成する2つの閉鎖アーム(高さ14.5×幅5×長さ35cm)および2つの開放アーム(幅6×長さ35cm)からなる。全ての目に見える表面は、黒いアクリルでできている。迷路の各アームを床上56cmの支持柱上に置く。静電気防止した黒いビニルカーテン(高さ7’)がEPMを囲んで、5’×5”の囲いとなる。試験の少なくとも1時間前に、動物を実験室に順応させる。マウスを、閉鎖アームの方に向かせて5分の操作の間高架式十字迷路の中央に置く。全ての動物を1度試験する。各アーム中で費やした時間、移動距離および侵入を、コンピュータによって自動記録する。各マウスの後に、EPMを完全に清掃する。
分散分析法(ANOVA)、続いて適当なときはFisherのLSD事後分析を使用してデータを分析する。p<0.05である場合、効果は有意であると考える。
公開資料、特許、特許出願および公開された特許出願などの全体に亘る全ての参考文献は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている。
上記の発明は、理解を明確にする目的のために例示および例として詳しく記載してきたが、特定の軽微な変更および修正が行われるであろうことは当業者には明らかである。したがって、記載および実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (48)

  1. 式(A)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであるが、ただし、R、RおよびRが各々Hであり、XがOHであり、Yがメチルであるとき、Rは、メチルまたはクロロ以外であり、
    は、直鎖状もしくは有枝鎖状の非置換C 〜C アルキル、または環式の非置換C 〜Cアルキル、またはペルハロアルキル部分で置換されている直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキルまたは環式のC 〜Cアルキルであり、
    は、Hまたは直鎖状もしくは有枝鎖状の非置換C 〜C アルキル、または環式の非置換C 〜Cアルキルであり、
    Xは、OHまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルであるか、またはYと一緒になってシクロプロピル部分を形成し、
    Yは、Hまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルであるか、またはXと一緒になってシクロプロピル部分を形成する)。
  2. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3. が、メチル、エチル、シクロプロピル、トリフルオロエチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである、請求項1〜2のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  4. が、メチルである、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  5. が、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルである、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  6. が、クロロまたはメチルである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  7. Xが、OHであり、Yが、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルである、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  8. Yが、メチルである、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  9. 式(B)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキルまたは環式のC 〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、
    Zは、H、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルである)。
  10. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項9に記載の化合物またはその塩。
  11. が、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルである、請求項9〜10のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  12. が、クロロまたはメチルである、請求項9〜11のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  13. Zが、Hまたはハロである、請求項9〜12のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  14. 式(C1)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
    は、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
    Xは、直鎖状、有枝鎖状、または環式のC〜C非置換アルキルである)。
  15. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項14に記載の化合物またはその塩。
  16. が、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルである、請求項14〜15のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  17. が、クロロまたはメチルである、請求項14〜16のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  18. が、置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基である、請求項14〜17のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  19. 式(D1)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
    Vは、ハロである)。
  20. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項19に記載の化合物またはその塩。
  21. が、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルである、請求項19〜20のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  22. が、クロロまたはメチルである、請求項19〜21のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  23. 式(E1)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    、R、およびRは、独立に、H、ハロ、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
    は、6−ピリミジル、または3−メチル−4−ピリジル、あるいは(i)少なくとも1個のアルコキシもしくはヒドロキシル基、または(ii)少なくとも2個のハロ基で置換されているフェニルであり、
    は、直鎖状もしくは有枝鎖状の非置換C 〜C アルキル、または環式の非置換 アルキルである)。
  24. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項23に記載の化合物またはその塩。
  25. が、メチルである、請求項23〜24のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  26. 式(F1)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    、R、RおよびRは、独立に、H、ハロ、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
    は、
    Figure 0005711725
    であり、ここで、Tは、3または4であり、
    Xは、OHであり、
    Yは、Hまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルであり、
    は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである)。
  27. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項26に記載の化合物またはその塩。
  28. が、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルである、請求項26〜27のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  29. が、クロロまたはメチルである、請求項26〜28のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  30. Xが、OHであり、Yが、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルである、請求項26〜29のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  31. Yが、メチルである、請求項26〜30のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  32. が、置換もしくは非置換ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基である、請求項26〜31のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  33. 式(G)の化合物、またはその塩、または前述のものの溶媒和物
    Figure 0005711725
    (式中、
    、RおよびRは、独立に、H、ハロ、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルまたはC〜C非置換アルコキシであり、
    は、メチルまたはクロロであるが、ただし、Rが置換ヘテロアリールであるとき、Rは、メチルであり、
    Xは、OHであり、
    Yは、Hまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルであり、
    は、置換もしくは非置換ヘテロアリールである)。
  34. 前記塩が、薬学的に許容される塩である、請求項33に記載の化合物またはその塩。
  35. が、ハロまたは直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C 非置換アルキル、または環式のC 〜C非置換アルキルである、請求項33〜34のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  36. が、クロロまたはメチルである、請求項33〜35のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  37. Xが、OHであり、Yが、直鎖状もしくは有枝鎖状のC 〜C アルキル、または環式のC 〜Cアルキルである、請求項33〜36のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  38. Yが、メチルである、請求項33〜37のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  39. Xは、OHであり、Yは、Hである、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  40. Xは、OHである、請求項1〜6および8のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  41. Yは、Hである、請求項1〜6または40に記載の化合物またはその塩。
  42. 1−シクロヘキシル−2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−シクロブチル−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール;
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
    1−(8−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
    1−(7−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(6−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    4−(1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェノール;
    1−(8−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(7,8−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8,9−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    (R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    (S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチル−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチル−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(6−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(7−イソプロピル−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    2−(ピリジン−4−イル)−1−(2,3,8−トリメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール;
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−フェニルエタノン;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−フェニルエタノン;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノン;
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン;
    2,8−ジメチル−5−(2−(ピリジン−4−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
    2,3,8−トリメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
    2,8−ジメチル−5−(2−メチル−2−(ピリジン−4−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
    2,8−ジメチル−5−((1−(ピリジン−4−イル)シクロプロピル)メチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2−エチル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−3−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−メチル−2−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2−シクロプロピル−8−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−クロロフェニル)プロパン−2−オール;
    2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    (R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール;
    (R)−1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール;
    (S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
    (R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール;
    (S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ブタン−2−オール;および
    (S)−1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)ヘキサン−2−オール
    からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  43. 前記化合物は、
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
    1−(8−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
    1−(7−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(6−フルオロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    4−(1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェノール;
    1−(8−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(7,8−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8,9−ジクロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    (R)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    (S)−1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリミジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピラジン−2−イル)プロパン−2−オール;
    1−(6−メトキシ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    2−(ピリジン−4−イル)−1−(2,3,8−トリメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−2−オール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−3−イル)プロパン−2−オール;および
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール
    からなる群から選択される、請求項42に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  44. 前記化合物は、
    2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
    2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−1−(ピリジン−4−イル)エタノール;
    1−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−4−イル)プロパン−2−オール;および
    1−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−2−(ピリジン−3−イル)プロパン−2−オール
    からなる群から選択される、請求項42または43に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  45. 個体においてヒスタミン受容体を調節するための組成物であって、請求項1から44のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  46. (a)請求項1から44のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩と、(b)薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  47. 請求項1から44のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と使用説明書とを含むキット。
  48. 認識力障害、または弱った認知と関連する少なくとも1つの症状をもたらすことを特徴とする障害を治療するための組成物であって、有効量の請求項1から44のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
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