JP5666036B2 - 新規2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール化合物およびその使用方法 - Google Patents

新規2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール化合物およびその使用方法 Download PDF

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チャクラヴァーティ サーヴァジット
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パラシュマル ジェイン ラジェンドラ
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メディベイション テクノロジーズ, インコーポレイテッド
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関連する出願への相互参照
本願は、2008年1月25日に出願された米国仮特許出願第61/062,430号、2008年1月25日に出願された同第61/062,394号および2008年1月25日に出願されたロシア国特許出願公開第2008102993号に対する優先権を主張し、それらの各々の開示は、その全体が参考として本明細書中に援用される。
連邦政府による委託研究によって行われた発明に対する権利の表明
該当なし。
ヒスタミン、セロトニン、ドーパミンおよびノルエピネフリンなどの神経伝達物質は、中枢神経系(CNS)およびCNSの外において多数のプロセスを媒介する。異常な神経伝達物質のレベルは、それだけに限らないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギランバレー症候群、軽度認知機能障害、統合失調症、不安、多発性硬化症、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症、双極性障害、精神病、うつおよび種々のアレルギー性疾患を含めた多種多様な疾患および状態と関連する。これらの神経伝達物質を調節する化合物は、有用な療法であり得る。
ヒスタミン受容体は、Gタンパク質共役7回膜貫通タンパク質のスーパーファミリーに属する。Gタンパク質共役受容体は、真核細胞において主要なシグナル伝達系の1つを構成する。アゴニスト−アンタゴニスト結合部位に寄与すると考えられているそれらの領域におけるこれらの受容体についてのコード配列は、哺乳動物種に亘って強力に保存されている。ヒスタミン受容体は、大部分の末梢組織中および中枢神経系において見出される。ヒスタミン受容体を調節することができる化合物は、治療に使用してもよく、例えば、抗ヒスタミン剤として使用し得る。
ディメボンは、とりわけ、神経変性疾患の処置に有用な神経保護剤としてまた特性決定されてきた公知の抗ヒスタミン薬である。ディメボンは、アルツハイマー病およびハンチントン病の前臨床モデルにおいて脳細胞(ニューロン)の死を阻害することが示されてきており、これによってこれらおよび他の神経変性疾患のための新規な可能性のある処置となっている。さらに、ディメボンは、細胞ストレスの背景において、非常に高い効力で細胞のミトコンドリア機能を改善することが示されてきた。例えば、ディメボンによる処理は、ミトコンドリア機能を改善し、用量依存的様式で細胞毒イオノマイシンによる処理の後に生存細胞の数を増加させた。ディメボンはまた、神経突起伸長および神経発生(新規なおよび/または増強された神経細胞接続の形成において重要なプロセスであり、さらなる疾患または状態に使用するためのディメボンの可能性の証拠である)を促進することが示されてきた。例えば、特許文献1および特許文献2およびPCT特許出願番号PCT/US2004/041081、PCT/US2007/020483、PCT/US2006/039077、PCT/US2008/077090、PCT/US2007/020516、PCT/US2007/022645、PCT/US2007/002117、PCT/US2008/006667、PCT/US2007/024626、PCT/US2008/009357、PCT/US2007/024623およびPCT/US2008/008121を参照されたい。公開資料、特許、特許出願および公開された特許出願などの、本明細書の全体に亘って開示されている全ての参考文献は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている。
米国特許第6,187,785号明細書 米国特許第7,071,206号明細書
ディメボンは、神経変性疾患、ならびに/または神経突起伸長および/もしくは神経発生が治療において関係し得る疾患の処置のための薬物として大変な見込みを有するが、このような疾患または状態の処置のための新規な代替療法が必要とされている。さらに、新規な代替の抗ヒスタミン薬、好ましくは傾眠などの副作用が減少または除去されているものが必要とされている。増強されたおよび/またはディメボンより望ましい特性(例えば、優れた安全性および効力)を示す化合物は、ディメボンが有利であると考えられている少なくともそれらの適応症の処置において特に使用し得る。さらに、例えばインビトロおよび/またはインビボアッセイによって決定されるように、ディメボンと異なる治療プロファイルを示す化合物は、さらなる疾患および状態に使用し得る。
発明の簡単な概要
新たなヒスタミン受容体モデュレータとしての一般式(I)の化合物を記載する。また、他の化合物も本明細書において詳細に示す。該化合物を含む組成物を提供し、また、化合物を含むキット、ならびに該化合物の使用および作製方法も提供する。また、他の化合物も提供する。また、本発明の化合物は、神経変性疾患の処置における用途が見い出され得る。また、本発明の化合物は、アミン作動性Gタンパク質共役型受容体および/または神経突起伸長の調節が治療において関与し得る疾患および/または状態の処置における用途が見い出され得る。本明細書に開示した化合物は、本明細書に開示した方法における用途が見い出され得、例えば、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害(neuronal disorder)の処置、予防、その発病の遅延および/またはその発症の遅延において、それを必要とする個体(ヒトなど)に使用される。
本発明は、式(I):
Figure 0005666036
(式中: Rは、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aとR2bが一緒になってカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノもしくはニトロであるか、またはR3aとR3bが一緒になってカルボニル部分を形成しており;
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
は、NまたはCHであり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、C〜Cアルキルであるか、またはこれが結合している炭素およびジェミナルR8(e〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aとR10bが一緒になってカルボニルを形成しており;
Qは、アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;ただし、(1)XがNのとき、表1の化合物以外である、および(2)XがCHのとき、9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−3−[[[5−[[(1−メチルエチル)スルホニル]アミノ]ペンチル]アミノ]カルボニル]−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N−2−チアゾリル−;3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(2−クロロフェニル)−2−[[2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エトキシ]メチル]−1,4−ジヒドロ−6−メチル−,3−メチル5−(1−メチルエチル)エステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−N−(2−メトキシフェニル)−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N,N−ビス(3−メチルブチル)−;3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(2,3−ジクロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチルメチルエステル;9H−カルバゾール−9−ブタンアミド,N−[4−[(4−アミノフェニル)スルホニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−;カルバミン酸,[(1,2,3,4−テトラヒドロ−3−メチル−9H−カルバゾール−9−イル)アセチル]−,エチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N−(2−メチルプロピル)−N−プロピル−;9H−カルバゾール−9−ブタンアミド,N−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1−アントラセニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N,N−ジプロピル−;3,5−ピリジンジカルボン酸,1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチル1−メチルエチルエステル;1H−カルバゾール−8−カルボン酸,2,3,4,9−テトラヒドロ−9−[2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−オキソエチル]−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(シクロプロピルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N−プロピル−;3,5−ピリジンジカルボン酸,1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチル1−メチルエチルエステル;1H−カルバゾール−8−カルボン酸,9−[2−(ジエチルアミノ)−2−オキソエチル]−2,3,4,9−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N,N−ジブチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−4−メトキシ−N,N−ジプロピル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(3,3−ジメチルブチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−N−プロピル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,3−[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ]−6−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−N,N−ジメチル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−;ベンズアミド,N−[1−メチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル)プロピル]−3,5−ジニトロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−(3−メチルブチル)−5−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−ブチル−N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−(2−メチルプロピル)−5−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(シクロプロピルメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−プロピル−;アセトアミド,N−[3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−9H−カルバゾール−9−イル)プロピル]−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−シクロヘキシル−N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−(3−メチルブチル)−;カルバミン酸,[(1S)−2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル)−1−メチルエチル]−,1,1−ジメチルエチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N,N−ビス(2−メチルプロピル)−5−オキソ−;3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(2−クロロフェニル)−2−[[2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エトキシ]メチル]−1,4−ジヒドロ−6−メチル−,3−エチル5−(1−メチルエチル)エステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N,N−ジプロピル−;ベンズアミド,3,5−ジニトロ−N−[3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル)プロピル]−;カルバミン酸,[(1S)−2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル)−1−メチルエチル]−,1,1−ジメチルエチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(3,3−ジメチルブチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N−プロピル−;3,5−ピリジンジカルボン酸,2−[[2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エトキシ]メチル]−1,4−ジヒドロ−6−メチル−4−[2−(フェニルメトキシ)フェニル]−,3−エチル5−メチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(4−エトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メチル−1−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−,(R)−;グリシン,N−[(1,2,3,4−テトラヒドロ−3−メチル−9H−カルバゾール−9−イル)アセチル]−,エチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N−(3−メチルブチル)−;3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(2−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチルメチルエステル;9H−カルバゾール−9−ブタンアミド,N−(2−ベンゾイル−4−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N−(2−メチルプロピル)−;3,5−ピリジンジカルボン酸,1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチルメチルエステル;9H−カルバゾール−9−ブタンアミド,N−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−2−アントラセニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−シクロヘキシル−N−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−;3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(3−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチル1−メチルエチルエステル;1H−カルバゾール−8−カルボン酸,9−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メチル−1−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2,2−ジメチル−N,N−ビス(2−メチルプロピル)−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−;1H−カルバゾール−8−カルボン酸,9−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2,3,4,9−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4−メトキシ−N−(3−メチルブチル)−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−N−(メチルスルホニル)−,(R)−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N,N−ジブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4−メトキシ−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,3−[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ]−6−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−N−2−チアゾリル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−2−チアゾリル−;9H−カルバゾール−9−プロパンアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N,N−ビス(3−メチルブチル)−5−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−プロピ


ル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N−(2−メチルプロピル)−5−オキソ−N−プロピル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−シクロヘキシル−N−エチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,1,2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−N,N−ジプロピル−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N,N−ビス(2−メチルプロピル)−;アセトアミド,N−[2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−9H−カルバゾール−9−イル)エチル]−;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N−(シクロプロピルメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−N−プロピル−;3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−4−イル)−2−[[2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エトキシ]メチル]−1,4−ジヒドロ−6−メチル−,3−エチル5−(1−メチルエチル)エステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−N,N−ビス(3−メチルブチル)−;カルバミン酸,[(1S)−2−(7−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル)−1−メチルエチル]−,1,1−ジメチルエチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N,N−ジブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−5−オキソ−;3,5−ピリジンジカルボン酸,2−[[2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エトキシ]メチル]−1,4−ジヒドロ−6−メチル−4−(3−ニトロフェニル)−,3−エチル5−メチルエステル;9H−カルバゾール−9−アセトアミド,N,N−ジブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メトキシ−;カルバゾール−9−アセトアニリド,1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メチル−1−オキソ−;および3,5−ピリジンジカルボン酸,4−(3−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−,2−[[3−[3−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−カルバゾール−9−イル]−1−オキソプロピル]アミノ]エチルメチルエステルのいずれか以外であるものとする)
の化合物を包含する。
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
上記の但し書き条件(1)下の列挙はまた、本明細書において「但し書き条件1」とも称する。上記の但し書き条件(2)下の列挙はまた、本明細書において「但し書き条件2」とも称する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(I)のものであって、さらに1型化合物である。種々の例の別の一例において、該化合物は、式(I)のものであって、さらに2型化合物である。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、式(I)のものであって、さらに3型化合物である。種々の例のさらなる例において、該化合物は、式(I)のものであって、さらに4型化合物である。
また、他の化合物も本明細書において詳細に示しており、限定されないが、式(E):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aおよびR2bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR3aおよびR3bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
nは、0または1であり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aおよびR10bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
Qは、非環状または環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシル、アミノカルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ラクタムまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである;
ただし:(ia)m、nおよびqの各々が0のとき、Qが置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分である、および(ib)Qが置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分のとき、m、nおよびqは0である、(ii)m、nおよびqの各々が1のときのみ、Qが環状アシルアミノである、(iii)Qがカルボニルアルコキシのとき、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fはシクロアルキルおよび置換アルキル以外である;(iv)該化合物は表1の化合物以外である、ならびに(v)該化合物は5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよび5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オン以外であるものとする)
の化合物またはその塩が挙げられる。
また、式(Vc):
Figure 0005666036
(式中:Rは、メチルであり;mおよびqは、独立して0または1であり;各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;Qは、非環状もしくは環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである)の化合物またはその塩も本明細書において詳細に示す。
また、
式(Vf):
Figure 0005666036
(式中:Rは、メチルであり;Rは、クロロまたはメチルであり;mおよびqは、独立して0または1であり;各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;Qは、非環状もしくは環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;ただし、Rがメチルのとき、Qは、非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシであるものとする)の化合物またはその塩も本明細書において詳細に示す。
本発明はまた、薬学的に許容される塩などの、本明細書において言及された化合物の全ての塩を含む。本発明はまた、記載された化合物の任意のエナンチオマーまたはジアステレオマー形態および任意の互変異性体または他の形態を含めた立体化学的形態のいずれかまたは全てを含む。立体配置が化学構造または名称において明示的に示されない限り、その構造または名称は、示された化合物の全ての可能な立体異性体を包含することを意図する。さらに、特定の立体化学的形態が示されている場合、他の立体化学的形態もまた本発明によって包含されることが理解される。化合物の結晶または非結晶形態などの化合物の全ての形態もまた、本発明によって包含される。その特定の立体化学的形態を含めた実質的に純粋な化合物の組成物などの、本発明の化合物を含む組成物もまた意図される。化合物のラセミ、非ラセミ、エナンチオ濃縮およびスカレミック混合物が包含されるように、任意の比率の本発明の化合物の2種以上の立体化学的形態の混合物を含めた、任意の比率の本発明の化合物の混合物を含む組成物もまた本発明によって包含される。
一態様によれば、本発明の化合物を使用して、ヒトなどのそれを必要としている個体において、下記の任意の1つまたは複数(認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害)を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。一変形形態では、本発明の化合物を使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるもしくは有益である疾患または状態を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。一変形形態では、本発明の化合物を使用して、神経突起伸長および/もしくは神経発生および/もしくは神経栄養効果が有益であると考えられるもしくは有益である疾患または状態の任意の1つもしくは複数を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。他の変形形態では、本発明の化合物を使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体および神経突起伸長および/または神経発生および/または神経栄養効果の調節が有益であると考えられるもしくは有益である疾患または状態を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させる。一変形形態では、疾患または状態は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害である。
別の態様では、本発明の化合物を使用して、個体において認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させるが、それを必要としている個体に、認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させるのに有効な量の本明細書に記載されている化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本発明の化合物を使用して、個体において神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強するが、それを必要としている個体に、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強するのに有効な量の本明細書に記載されている化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。シナプスの減少は、アルツハイマー病、ハンチントン病、脳卒中、頭部外傷および脊髄損傷を含めた種々の神経変性疾患および状態と関連する。神経突起伸長を刺激する本発明の化合物は、これらの背景において利点を有し得る。
別の態様では、本明細書に記載されている化合物を使用して、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節するが、それを必要としている個体に、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節するのに有効な量の本明細書に記載されている化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。一変形形態では、本発明の化合物は、下記の受容体の少なくとも1種を調節する。アドレナリン受容体(例えば、a1D、a2Aおよび/またはa2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6および/または5−HT7)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H1、H2および/またはH3)。他の変形形態では、下記の受容体の少なくとも2つが調節される。アドレナリン受容体(例えば、a1D、a2Aおよび/またはa2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6および/または5−HT7)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H1、H2および/またはH3)。他の変形形態では、下記の受容体の少なくとも3種が調節される。アドレナリン受容体(例えば、a1D、a2Aおよび/またはa2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6および/または5−HT7)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H1、H2および/またはH3)。他の変形形態では、下記の受容体の各々が調節される。アドレナリン受容体(例えば、a1D、a2Aおよび/またはa2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6および/または5−HT7)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H1、H2および/またはH3)。他の変形形態では、下記の受容体の少なくとも1種が調節される。a1D、a2A、a2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6、5−HT7、D2L、H1、H2およびH3。他の変形形態では、下記の受容体の少なくとも2種または3種または4種または5種または6種または7種または8種または9種または10種または11種が調節される。a1D、a2A、a2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6、5−HT7、D2L、H1、H2およびH3。特定の変形形態では、少なくともドーパミン受容体D2Lが調節される。他の特定の変形形態では、少なくともドーパミン受容体D2Lおよびセロトニン受容体5−HT2Aが調節される。さらなる特定の変形形態では、少なくともアドレナリン受容体a1D、a2A、a2Bおよびセロトニン受容体5−HT6が調節される。他の特定の変形形態では、少なくともアドレナリン受容体a1D、a2A、a2B、セロトニン受容体5−HT6、ならびにセロトニン受容体5−HT7、5−HT2A、5−HT2Cの1種または複数、ならびにヒスタミン受容体H1およびH2が調節される。さらなる特定の変形形態では、ヒスタミン受容体H1が調節される。他の変形形態では、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体調節活性を示し、さらに神経突起伸長および/もしくは神経発生を刺激し、かつ/または神経栄養効果を増強する。
本発明はまた、本発明の化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を対象とする。本発明の化合物および使用説明書を含むキットもまた、本発明によって包含される。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
式(E):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aおよびR2bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR3aおよびR3bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
nは、0または1であり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aおよびR10bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
Qは、非環状または環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシル、アミノカルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ラクタムまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである;
ただし:(i)m、nおよびqの各々が0のとき、およびこのときのみ、Qが置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分である、(ii)m、nおよびqの各々が1のときのみ、Qが環状アシルアミノである、(iii)Qがカルボニルアルコキシのとき、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fはシクロアルキルおよび置換アルキル以外である;(iv)該化合物は表1の化合物以外である、ならびに(v)該化合物は5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよび5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オン以外であるものとする)
の化合物またはその塩。
(項目2)
化合物1〜73からなる群より選択される化合物またはその塩である、項目1に記載の化合物。
(項目3)
各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノ、アミノアシルまたはカルボニルアルコキシである、項目1に記載の化合物。
(項目4)
各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノまたはアミノアシルである、項目1に記載の化合物。
(項目5)
各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’は非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)のアシルアミノである、項目1に記載の化合物。
(項目6)
各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−NHC(O)R’(式中、R’はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アルコキシまたは置換アルコキシである)である、項目1に記載の化合物。
(項目7)
式(Vc):
Figure 0005666036
(式中:
は、メチルであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
Qは、非環状もしくは環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである)
の化合物またはその塩。
(項目8)
Qが非環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシまたはアミノアシルである、項目7に記載の化合物。
(項目9)
mとqの少なくとも一方が1である、項目7に記載の化合物。
(項目10)
式(Vf):
Figure 0005666036
(式中:
は、メチルであり;
は、クロロまたはメチルであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
Qは、非環状もしくは環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;
ただし、Rがメチルのとき、Qは、非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシであるものとする)
の化合物またはその塩。
(項目11)
がメチルであり、Rがクロロである、項目10に記載の化合物。
(項目12)
とRがメチルであり、Qが非環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである、項目10に記載の化合物。
(項目13)
式(F):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aおよびR2bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR3aおよびR3bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、または各R10aおよびR10bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;およびまたはその塩、
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
Qは、置換シクロアルキルまたはラクタム部分である)
の化合物またはその塩。
(項目14)
Qが、構造:
Figure 0005666036
から選択される部分である、項目13に記載の化合物。
(項目15)
式(G):
Figure 0005666036
(式中:
1aは、アルキルであり;
4aは、アルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
は、アルキルであり;
8gは、アルキル、置換アルキルおよびアラルキルから選択される)
の化合物またはその塩。
(項目16)
8gがアルキルである、項目15に記載の化合物。
(項目17)
以下の受容体:アドレナリン作動性受容体(例えば、a1D、a2Aおよび/またはa2B)、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2B、5−HTおよび/または5−HT)、ドーパミン受容体(例えば、D2L)ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、Hおよび/またはH)の少なくとも1種類を調節する、項目1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
(項目18)
個体の認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置する方法であって、それを必要とする個体に、有効量の式(E):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aおよびR2bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR3aおよびR3bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
nは、0または1であり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aおよびR10bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
Qは、非環状または環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシル、アミノカルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ラクタムまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである;
ただし:(i)m、nおよびqの各々が0のとき、およびこのときのみ、Qが置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分である、(ii)m、nおよびqの各々が1のときのみ、Qが環状アシルアミノである、(iii)Qがカルボニルアルコキシのとき、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fはシクロアルキルおよび置換アルキル以外であるものとする)
の化合物またはその塩を投与することを含む方法。
(項目19)
さらに、(iv)前記化合物は表1の化合物以外である、ならびに(v)該化合物は5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよび5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オン以外であるものとする、
項目18に記載の方法。
(項目20)
前記化合物が、化合物1〜73、CD1およびCD57からなる群より選択される化合物またはその塩である、項目18に記載の方法。
(項目21)
前記化合物が、化合物1〜73からなる群より選択される化合物またはその塩である、項目20に記載の方法。
(項目22)
各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノ、アミノアシルまたはカルボニルアルコキシである、項目18に記載の方法。
(項目23)
各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノまたはアミノアシルである、項目18に記載の方法。
(項目24)
各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’は非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)のアシルアミノである、項目18に記載の方法。
(項目25)
各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−NHC(O)R’(式中、R’はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アルコキシまたは置換アルコキシである)である、項目18に記載の方法。
(項目26)
個体の認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置する方法であって、それを必要とする個体に、有効量の式(Vc):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
Qは、非環状もしくは環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである)
の化合物またはその塩を投与することを含む方法。
(項目27)
がメチルである、項目26に記載の方法。
(項目28)
mとqの少なくとも一方が1である、項目26に記載の方法。
(項目29)
個体の認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置する方法であって、それを必要とする個体に、有効量の式(Vf):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
Qは、非環状もしくは環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである)
の化合物またはその塩を投与することを含む方法。
(項目30)
がメチルであり、Rがクロロである、項目29に記載の方法。
(項目31)
およびRがメチルであり、Qが非環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである、項目29に記載の方法。
(項目32)
個体の認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置する方法であって、それを必要とする個体に、有効量の式(F):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aおよびR2bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR3aおよびR3bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aおよびR10bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;およびまたはその塩、
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
Qは、置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分である)
の化合物またはその塩を投与することを含む方法。
(項目33)
Qが、構造:
Figure 0005666036
から選択される部分である、項目32に記載の方法。
(項目34)
個体の認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置する方法であって、それを必要とする個体に、有効量の式(G):
Figure 0005666036
(式中:
1aは、アルキルであり;
4aは、アルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
は、アルキルであり;
8gは、アルキル、置換アルキルおよびアラルキルから選択される)
の化合物またはその塩を投与することを含む方法。
(項目35)
項目1〜17のいずれか1項に記載の化合物および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
(項目36)
認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害の処置のための医薬の製造における項目1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
(項目37)
項目1〜17のいずれか1項に記載の化合物、および認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害の処置における使用のための使用説明書を備えるキット。
発明の詳細な説明
定義
本明細書における使用では、そうでないことが明白に示されていない限り、用語「a」、「an」などの使用は1つ以上をいう。
用語「約」は、本明細書で用いる場合、この技術分野の当業者に容易にわかるそれぞれの値に対する変動の通常の範囲をいう。本明細書において「約」を伴う値またはパラメータに対する言及は、該値またはパラメータ自体を指示する実施形態を含む(および示す)。
本明細書で用いる場合、用語「アミン作動性Gタンパク質共役型受容体」は、細胞内コミュニケーションに関与している膜貫通タンパク質の一ファミリーをいう。アミン作動性Gタンパク質共役型受容体は、生体アミンによって活性化され、7回膜貫通らせんを構造的特徴とするGタンパク質共役型受容体のスーパーファミリーのサブクラスの代表例である。アミン作動性Gタンパク質共役型受容体としては、限定されないが、アドレナリン作動性受容体、セロトニン受容体、ドーパミン受容体、ヒスタミン受容体およびイミダゾリン受容体が挙げられる。
本明細書で用いる場合、用語「アドレナリン作動性受容体モデュレータ」は、アドレナリン作動性受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する化合物、またはアドレナリン作動性受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「アドレナリン作動性受容体モデュレータ」は、アドレナリン作動性受容体アンタゴニストとアドレナリン作動性受容体アゴニストの両方を包含する。一部の態様において、アドレナリン作動性受容体モデュレータは、可逆的または不可逆的様式で、α1−アドレナリン作動性受容体(例えば、α1A、α1Bおよび/またはα1D)および/またはα2−アドレナリン作動性受容体(例えば、α2A、α2Bおよび/またはα2C)に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する、および/またはα1−アドレナリン作動性受容体(例えば、α1A、α1Bおよび/またはα1D)および/またはα2−アドレナリン作動性受容体(例えば、α2A、α2Bおよび/またはα2C)の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する。一部の態様において、アドレナリン作動性受容体モデュレータは、本明細書に記載のアッセイにおいて測定したとき、リガンドの結合を、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれか1つのおおよそのパーセンテージ阻害する。一部の態様において、アドレナリン作動性受容体モデュレータにより、アドレナリン作動性受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはアドレナリン作動性受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、アドレナリン作動性受容体の活性が、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれか1つのおおよそのパーセンテージ低減される。一部の態様において、アドレナリン作動性受容体モデュレータにより、アドレナリン作動性受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはアドレナリン作動性受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、アドレナリン作動性受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ増強される。一部の態様において、アドレナリン作動性受容体モデュレータは、アドレナリン作動性受容体の活性部位(例えば、リガンドに対する結合部位)に結合する能力を有する。一部の実施形態において、アドレナリン作動性受容体モデュレータは、アドレナリン作動性受容体のアロステリック部位に結合する能力を有する。
本明細書で用いる場合、用語「ドーパミン受容体モデュレータ」は、ドーパミン受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する化合物、またはドーパミン受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「ドーパミン受容体モデュレータ」は、ドーパミン受容体アンタゴニストとドーパミン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の態様において、ドーパミン受容体モデュレータは、可逆的または不可逆的様式で、ドーパミン−1(D1)および/またはドーパミン−2(D2)受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する、またはドーパミン−1(D1)および/またはドーパミン−2(D2)受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する。ドーパミンD2受容体は、2つのカテゴリーD2LおよびD2Sに分けられ、これらは、識別的スプライシングにより単一の遺伝子で形成されている。D2L受容体は、D2Sよりも長い細胞内ドメインを有する。一部の実施形態において、ドーパミン受容体モデュレータは、本明細書に記載のアッセイにおいて測定したとき、リガンドの結合を、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれか1つのおおよそのパーセンテージ阻害する。一部の実施形態において、ドーパミン受容体モデュレータにより、ドーパミン受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはドーパミン受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、ドーパミン受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ低減される。一部の実施形態において、ドーパミン受容体モデュレータにより、ドーパミン受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはドーパミン受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、ドーパミン受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ増強される。一部の実施形態において、ドーパミン受容体モデュレータは、ドーパミン受容体の活性部位(例えば、リガンドに対する結合部位)に結合する能力を有する。一部の実施形態において、ドーパミン受容体モデュレータは、ドーパミン受容体のアロステリック部位に結合する能力を有する。
本明細書で用いる場合、用語「セロトニン受容体モデュレータ」は、セロトニン受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する化合物、またはセロトニン受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「セロトニン受容体モデュレータ」は、セロトニン受容体アンタゴニストとセロトニン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の実施形態において、セロトニン受容体モデュレータは、可逆的または不可逆的様式で、5−HT1Aおよび/または5−HT1Bおよび/または5−HT2Aおよび/または5−HT2Bおよび/または5−HT2Cおよび/または5−HT3および/または5−HT4および/または5−HT6および/または5−HT7受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する、または5−HT1Aおよび/または5−HT1Bおよび/または5−HT2Aおよび/または5−HT2Bおよび/または5−HT2Cおよび/または5−HT3および/または5−HT4および/または5−HT6および/または5−HT7受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する。一部の実施形態において、セロトニン受容体モデュレータは、本明細書に記載のアッセイにおいて測定したとき、リガンドの結合を、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれか1つのおおよそのパーセンテージ阻害する。一部の実施形態において、セロトニン受容体モデュレータにより、セロトニン受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはセロトニン受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、セロトニン受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ低減される。一部の実施形態において、セロトニン受容体モデュレータにより、セロトニン受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはセロトニン受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、セロトニン受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ増強される。一部の実施形態において、セロトニン受容体モデュレータは、セロトニン受容体の活性部位(例えば、リガンドに対する結合部位)に結合する能力を有する。一部の実施形態において、セロトニン受容体モデュレータは、セロトニン受容体のアロステリック部位に結合する能力を有する。
本明細書で用いる場合、用語「ヒスタミン受容体モデュレータ」は、ヒスタミン受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する化合物、またはヒスタミン受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する化合物を意図し、包含する。したがって、「ヒスタミン受容体モデュレータ」は、ヒスタミン受容体アンタゴニストとヒスタミン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の実施形態において、ヒスタミン受容体モデュレータは、可逆的または不可逆的様式で、ヒスタミンH1および/またはH2および/またはH3受容体に結合する、もしくは該受容体へのリガンドの結合を阻害する、またはヒスタミンH1および/またはH2および/またはH3受容体の活性を低減もしくは除去あるいは増大もしくは増強あるいは模倣する。一部の実施形態において、ヒスタミン受容体モデュレータは、本明細書に記載のアッセイにおいて測定したとき、リガンドの結合を、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれか1つのおおよそのパーセンテージ阻害する。一部の実施形態において、ヒスタミン受容体モデュレータにより、ヒスタミン受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはヒスタミン受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、ヒスタミン受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100%または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ低減される。一部の実施形態において、ヒスタミン受容体モデュレータにより、ヒスタミン受容体モデュレータでの処置前の同じ被検体における対応する活性と比較したとき、またはヒスタミン受容体モデュレータを受けていない他の被検体における対応する活性と比較したとき、ヒスタミン受容体の活性が、少なくとも、おおよそ10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%もしくは100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%もしくはそれ以上、または該パーセンテージのいずれかの前後のパーセンテージ増強される。一部の実施形態において、ヒスタミン受容体モデュレータは、ヒスタミン受容体の活性部位(例えば、リガンドに対する結合部位)に結合する能力を有する。一部の実施形態において、ヒスタミン受容体モデュレータは、ヒスタミン受容体のアロステリック部位に結合する能力を有する。
そうでないことが明白に記載されていない限り、「個体」は、本明細書で用いる場合、哺乳動物、例えば限定されないが、ヒト、ウシ、霊長類、ウマ、イヌ、ネコ、ブタ、およびヒツジ系の動物を意図する。したがって、本発明には、ヒト用医薬と獣医学的状況の両方における用途、例えば、農業用動物および室内飼育ペットにおける用途が見い出される。個体は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害と診断されたヒト、または該障害を有することが疑われるヒトであり得る。個体は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害と関連している1つ以上の症状を示すヒトであり得る。個体は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害と関連している変異遺伝子または異常遺伝子を有するヒトであり得る。個体は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害を遺伝的に発症するヒト、あるいは該障害を発症する素因のあるヒトであり得る。
本明細書で用いる場合、「処置」または「処置すること」は、有益な結果または所望の結果(例えば、臨床結果)を得るためのアプローチである。本発明の解釈上、有益な臨床結果または所望の臨床結果としては、限定されないが、疾患または状態と関連している症状の軽減および/または症状の程度の減弱および/または症状の悪化の予防が挙げられる。種々の例の一例において、有益な臨床結果または所望の臨床結果としては、限定されないが、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害と関連している症状の軽減および/または症状の程度の減弱および/または症状の悪化の予防が挙げられる。好ましくは、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩による疾患または状態の処置では、当該疾患または状態に対して現在利用可能な治療剤と比べて随伴する副作用が少ないか、もしくは副作用がない、および/または個体の生活の質が改善される。
本明細書で用いる場合、疾患または状態の発症の「遅延」は、疾患または状態の発症を、延期する、妨げる、遅延させる、遅らせる、安定化させる、および/または先延ばしすることを意味する。この遅延は、処置対象の疾患の病歴および/または個体に応じて種々の長さの期間であり得る。当業者には明白なように、充分な、または有意な遅延には、個体が当該疾患または状態を発症しないため、事実上、予防が包含され得る。例えば、アルツハイマー病の発症を「遅延させる」方法は、該方法を使用しない場合と比較したとき、所与の時間枠内での該疾患の発症の確率を低減、および/または所与の時間枠において該疾患の程度を低減させる方法である。かかる比較は、典型的には、統計学的に有意な数の被検体を用いた臨床試験に基づいたものである。例えば、アルツハイマー病の発症は、標準的な臨床手法、例えば、常套的な神経学的検査、患者への問診、神経画像処理、血清もしくは脳脊髄液中の特定のタンパク質(例えば、アミロイドペプチドおよびTau)レベルの変化の検出、コンピュータ連動断層撮影(CT)または磁気共鳴画像法(MRI)などを用いて検出され得る。他の疾患および状態についても、当該技術分野で同様の手法が知られている。また、発症は、最初は検出不可能な疾患の進行をいう示す場合があり、発生、再発および発病を包含する。
本明細書で用いる場合、「リスクのある」個体は、本発明の化合物で処置され得る認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害を発症するリスクのある個体である。「リスクのある」個体は、検出可能な疾患または状態を有する個体であってもよく、有しない個体であってもよく、本明細書に記載の方法での処置前に検出可能な疾患を示している個体であってもよく、示していない個体であってもよい。「リスクのある」とは、個体が、疾患または状態の発症と相関しており、かつ当該技術分野において知られている測定可能なパラメータである1つ以上のいわゆるリスクファクターを有することを表す。このようなリスクファクターの1つ以上を有する個体は、このようなリスクファクター(1つまたは複数)のない個体よりも疾患または状態を発症する確率が高い。このようなリスクファクターとしては、限定されないが、年齢、性別、人種、食生活、疾患の既往歴、疾患の前兆の存在、遺伝的(すなわち、遺伝性)考慮事項、および環境的曝露が挙げられる。例えば、アルツハイマー病のリスクのある個体としては、例えば、この疾患になったことがある親族を有する人、および遺伝子マーカーもしくは生化学的マーカーの解析によってリスクが判定された人が挙げられる。アルツハイマー病のリスクの遺伝子マーカーとしては、APP遺伝子における変異、特に、717位および670位と671位における変異(それぞれ、Hardy変異およびSwedish変異と称される)が挙げられる(Hardy,Trends Neurosci.,20:154−9,1997)。リスクの他のマーカーは、プレセニリン遺伝子における変異(例えば、PS1もしくはPS2)、ApoE4対立遺伝子、アルツハイマー病、高コレステロール血症および/またはアテローム性動脈硬化の家族歴である。他の疾患および状態について、他のかかる因子が当該技術分野において知られている。
本明細書で用いる場合、用語「認知促進性」としては、限定されないが、1つ以上の精神プロセス、例えば、記憶、注意、知覚および/または思考などの改善が挙げられ、これは、当該技術分野で知られた方法によって評価され得る。
本明細書で用いる場合、用語「神経栄養性」効果としては、限定されないが、ニューロンの機能、例えば、伸長、生存および/または神経伝達物質の合成などを増強する効果が挙げられる。
本明細書において使用する場合、「認知障害」という用語は、ニューロンの死を含めた、ニューロンの構造および/または機能の進行性損失に関与もしくは関連すると考えられる、またはそれに関与もしくは関連する、疾患および状態を意味し、意図し、この障害の中心的特長は、認知(例えば、記憶、注意、知覚および/または思考)の障害であり得る。これらの障害には、病原体が誘発する認知機能障害、例えば、HIVに関連する認知機能障害およびライム病に関連する認知機能障害が含まれる。認知障害の例には、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自閉症、軽度認知機能障害(MCI)、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)および加齢に伴う記憶障害(AAMI)が含まれる。
本明細書において使用する場合、「精神病性障害」という用語は、異常な思考および知覚をもたらすと考えられる、またはそれをもたらす、精神病または精神状態を意味し、意図する。精神病性障害は、妄想、幻覚(鮮明で、実質的であり、外部の対象空間にあるという点で、外部刺激の非存在下で意識があって覚醒している状態での現実の知覚の質を有する知覚)、人格変化および/または混乱した思考を伴い得る現実感の喪失によって特徴付けられる。他の共通の症状には、普通でないまたは突飛な行動、ならびに社会的相互関係に伴う困難および日常生活において活動を行なう障害が含まれる。例示的な精神病性障害は、統合失調症、双極性障害、精神病、不安およびうつである。
本明細書において使用する場合、「神経伝達物質媒介性障害」という用語は、ヒスタミン、セロトニン、ドーパミン、ノルエピネフリンなどの神経伝達物質の異常レベルまたはアミン作動性Gタンパク質共役受容体の機能障害に関与もしくは関連すると考えられる、または関与もしくは関連する疾患または状態を意味し、意図する。例示的な神経伝達物質媒介性障害には、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、アレルギー性疾患、および老化保護活性に関与する疾患(加齢に伴う脱毛(脱毛症)、加齢に伴う体重減少および加齢に伴う視覚異常(白内障)など)が含まれる。異常な神経伝達物質レベルは、これらだけに限定されないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギランバレー症候群、軽度認知機能障害、統合失調症、不安、多発性硬化症、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症、双極性障害、精神病、うつおよび種々のアレルギー性疾患を含めた多種多様な疾患および状態に関連する。
本明細書において使用する場合、「神経障害」という用語は、神経細胞死および/またはニューロン機能の障害またはニューロン機能の減少に関与もしくは関連すると考えられている、または関与もしくは関連する疾患または状態を意味し、意図する。例示的なニューロンの適応症には、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、イヌ科の認知機能障害症候群(CCDS)、レビー小体病、メンケス病、ウィルソン病、クロイツフェルトヤコブ病、ファール病、脳循環に関与する急性もしくは慢性障害(虚血性もしくは出血性脳卒中または他の脳出血性発作など)、加齢に伴う記憶障害(AAMI)、軽度認知機能障害(MCI)、損傷が関連する軽度認知機能障害(MCI)、脳震盪後症候群、心的外傷後ストレス障害、アジュバント化学療法、外傷性脳損傷(TBI)、神経細胞死が媒介する目の障害、黄斑変性症、加齢黄斑変性症、自閉症(自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、およびレット症候群を含めた)、引き抜き損傷、脊髄損傷、重症筋無力症、ギランバレー症候群、多発性硬化症、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症、脊髄損傷と関連するニューロパシー、統合失調症、双極性障害、精神病、不安ならびにうつなどの神経変性疾患および障害が含まれる。
本明細書において使用する場合、「ニューロン」という用語は、動物の神経系の任意の部分に由来する、外胚葉の胚性起源の細胞を表す。ニューロンは、ニューロフィラメントタンパク質、NeuN(ニューロン核マーカー)、MAP2、およびクラスIIIチューブリンを含めた特徴がはっきりしたニューロン特異的マーカーを発現する。ニューロンとして含められるのは、例えば、海馬、皮質、中脳ドーパミン作動性、脊髄運動、感覚、交感神経、中隔コリン作動性、および小脳ニューロンである。
本明細書において使用する場合、「神経突起伸長」または「神経突起の活性化」という用語は、現存する神経突起(例えば、軸索および樹状突起)の伸長、ならびに新規な神経突起(例えば、軸索および樹状突起)の成長または発芽を意味する。神経突起伸長または神経突起の活性化は、神経接続を変化させ、新規なシナプスの確立または現存するシナプスのリモデリングをもたらし得る。
本明細書において使用する場合、「神経発生」という用語は、多分化能ニューロン幹細胞としても公知である未分化のニューロン前駆細胞からの新しい神経細胞の生成を意味する。神経発生は、新規なニューロン、アストロサイト、グリア、シュワン細胞、オリゴデンドロサイトおよび/または他の神経系を活発に生じさせる。多くの神経発生は、ヒトの発生の初期に起こるが、後年、特に大人の脳の特定の局在的領域においてそれは継続する。
本明細書において使用する場合、「神経接続」という用語は、生物におけるニューロン間の接続(「シナプス」)の数、タイプ、および質を意味する。シナプスは、ニューロン間、ニューロンと筋肉との間(「神経筋接合部」)、ならびにニューロンと、内臓、内分泌腺などを含めた他の生物学的構造との間に形成される。シナプスは特化された構造であり、それによってニューロンは、互いに、ならびに非神経細胞、筋肉、組織、および器官に化学信号または電気的信号を伝達する。神経接続に影響を与える化合物は、新規なシナプスを確立することによって(例えば、神経突起伸長もしくは神経突起の活性化によって)、または現存するシナプスを変え、またはリモデリングすることによって影響を与え得る。シナプスのリモデリングとは、特定のシナプスにおいて伝達される信号の質、強度またはタイプの変化を意味する。
本明細書において使用する場合、「ニューロパシー」という用語は、神経系の一次病巣または他の機能障害によって開始またはもたらされる、神経系の運動、感覚、および自律神経ニューロンの機能および/または構造の変化によって特徴付けられる障害を意味する。末梢性ニューロパシーのパターンには、多発ニューロパシー、モノニューロパシー、多発性単神経炎および自律性ニューロパシーが含まれる。最も共通の形態は、足および脚に主に影響を与える(対称的)末梢性多発ニューロパシーである。神経根障害は脊髄神経根に伴って生じるが、末梢神経がまた関与している場合は、神経根ニューロパシーという用語が使用される。ニューロパシーの形態は、原因、または関与する主な線維のサイズによってさらに分類し得る(例えば大径線維または小径線維末梢性ニューロパシー)。中枢神経因性疼痛は、脊髄損傷、多発性硬化症、および脳卒中、ならびに線維筋痛症において起こることがある。ニューロパシーは、脱力感、自律神経系の変化および感覚の変化の様々な組合せに関連し得る。筋肉量の減少または線維束収縮(筋肉の特定の細かい単収縮)もまた見出し得る。感覚症状は、感覚消失と、疼痛を含めた「正の」現象とを包含する。ニューロパシーは、糖尿病(例えば、糖尿病性ニューロパシー)、線維筋痛症、多発性硬化症、および帯状疱疹感染症を含めた種々の障害、ならびに脊髄損傷および他のタイプの神経障害と関連する。
本明細書において使用する場合、「アルツハイマー病」という用語は、進行性記憶欠損、混乱、行動上の問題、自分自身の面倒を見ることができないこと、ゆっくりした身体的悪化、および究極的には死によって臨床的に特徴付けられる変性脳障害を意味する。組織学的に、この疾患は、主に連合野、辺縁系および基底核において見出される老人斑によって特徴付けられる。これらの斑の主要な成分は、βアミロイド前駆体タンパク質(βAPPまたはAPP)の分解産物であるアミロイドβペプチド(Aβ)である。APPは、大きな異所的N末端ドメイン、膜貫通ドメインおよび小さな細胞質C末端テールを含有する、1型膜貫通型糖タンパク質である。第21染色体上の単一のAPP遺伝子の転写物の選択的スプライシングは、アミノ酸の数が異なるいくつかのアイソフォームをもたらす。Aβは、アルツハイマー病の神経病理において中心的役割を有しているようである。この疾患の家族性形態は、APPおよびプレセニリン遺伝子における変異とされてきた(Tanziら、1996年、Neurobiol.Dis.、3巻:159〜168頁;Hardy、1996年、Ann.Med.、28巻:255〜258頁)。これらの遺伝子における疾患関連変異は、アミロイド斑において見出される優勢形態である、Aβの42アミノ酸型の産生の増加をもたらす。ミトコンドリア機能障害はまた、アルツハイマー病の重要な要素であると報告されてきた(Bubberら、Mitochondrial abnormalities in Alzheimer brain:Mechanistic Implications、Ann Neurol、2005年、57巻(5号)、695〜703頁;Wangら、Insights into amyloid−β−induced mitochondrial dysfunction in Alzheimer disease、Free Radical Biology & Medicine、2007年、43巻、1569〜1573頁;Swerdlowら、Mitochondria in Alzheimer’s disease、Int.Rev.Neurobiol.、2002年、53巻、341〜385頁;およびReddyら、Are mitochondria critical in the pathogenesis of Alzheimer’s disease?、Brain Res Rev.2005年、49巻(3号)、618〜32頁)。ミトコンドリア機能障害は、(神経伝達物質の合成および分泌を含めた)ニューロン機能、および生存率と因果関係を有することが提唱されてきた。したがって、ミトコンドリアを安定化する化合物は、アルツハイマーの患者に対して有益な影響を有し得る。
本明細書において使用する場合、「ハンチントン病」という用語は、不随意運動、認知障害または認知機能の喪失および広範な行動障害などの症状によって臨床的に特徴付けられる致命的な神経障害を意味する。ハンチントン病に関連する共通の運動症状には、舞踏病(不随意性のもだえおよびけいれん)、不器用、ならびに歩行、発語(例えば、不明りょうな発語を示す)、ならびに嚥下能力の進行性喪失が含まれる。ハンチントン病の他の症状には、人格変化、うつ、かんしゃく、感情の激発および感情鈍麻の範囲に及ぶことがある、知的速度、注意および短期記憶の損失などの認知症状、ならびに/または行動上の症状が含まれることがある。臨床症状は典型的には、人生の30歳代または40歳代において現れる。ハンチントン病は、破壊的で多くは長引く病気であり、症状の発症後概ね10〜20年で通常死に至る。ハンチントン病は、変異ハンチンチンタンパク質(変異したハンチンチンタンパク質は、脳の多くの異なる領域においてニューロンの変性を生じさせる)と称される異常なタンパク質をコードする変異または異常遺伝子によって遺伝する。変性は、動作の調和を含めた多くの重要な機能を制御する脳内の深部の構造である基底核中に位置するニューロン、ならびに思考、知覚および記憶を制御する脳の外側または皮質のニューロンに集中する。
「筋萎縮性側索硬化症」または「ALS」は、本明細書において、上位運動ニューロン(脳における運動ニューロン)および/または下位運動ニューロン(脊髄における運動ニューロン)に影響を与え、運動ニューロン死をもたらす進行性神経変性疾患を表すために使用される。本明細書において使用する場合、「ALS」という用語は、それだけに限らないが、古典的ALS(典型的には下位および上位運動ニューロンの両方に影響を与える)、原発性側索硬化症(PLS、典型的には上位運動ニューロンのみに影響を与える)、進行性球麻痺(PBPまたは球麻痺型、典型的には嚥下、そしゃくおよび発話の困難から始まるALSのバージョンである)、進行性筋萎縮症(PMA、典型的には下位運動ニューロンのみに影響を与える)および家族性ALS(ALSの遺伝的バージョンである)を含めた、当技術分野で公知のALSの分類の全てを含む。
「パーキンソン病」という用語は、本明細書において使用する場合、個体が、制限なく下記の症状の1つまたは複数などのパーキンソン病と関連する1種または複数の症状を体験する任意の医学的状態を意味する。静止時振戦、歯車様固縮、動作緩慢、姿勢反射障害、l−ドーパ処置に対して良好に反応する症状、顕著な動眼神経麻痺の欠如、小脳もしくは錐体路徴候、筋萎縮、統合運動障害および/または不全失語。特定の実施形態では、本発明は、ドーパミン作動性機能障害に関連する障害の処置のために用いられる。特定の実施形態では、パーキンソン病を有する個体は、パーキンソン病と関連するシヌクレイン、パーキンまたはNURR1核酸において変異または多型を有する。一実施形態では、パーキンソン病を有する個体は、ドーパミンニューロンの発達および/または生存を調節する、核酸発現の欠損もしくは減少、または核酸における変異を有する。
本明細書において使用する場合、「イヌ科の認知機能障害症候群」または「CCDS」という用語は、罹患したイヌ科の正常に機能する能力に影響を与える、複数の認知機能障害に代表される加齢に関連した精神機能の悪化を意味する。CCDSと関連する認識能力の低下は、異常増殖、感染、感覚障害、または臓器不全などの一般の医学的状態に完全に起因しないことがある。イヌなどのイヌ科におけるCCDSの診断は一般に、十分な行動および病歴、ならびに他の疾病過程と関連しないCCDSの臨床症状が存在することに基づいた除外診断である。加齢に関連した行動における変化を飼い主が観察することは、年老いた飼い犬においてCCDSの発症の可能性を検知するために使用される実用的手段である。いくつかの実験室の認知課題を使用することは、CCDSを診断する助けとなることがあり、一方、血球数測定、血液生化学的検査値および尿検査を使用して、CCDSの臨床症状を模倣することがある他の本来の疾患を除外することができる。CCDSの症状には、記憶力劣化が含まれ、それは飼い犬において、見当識障害および/または混乱、家族との交流の減少もしくは変化、および/または挨拶行動、睡眠覚醒サイクルの変化、活動レベルの減少、および家での訓練の減少、または頻繁で不適当な排せつによって顕在化し得る。CCDSをわずらっているイヌ科は、下記の臨床上または行動上の症状の1つまたは複数を示し得る。食欲の低下、環境認識の低下、馴れた場所、人もしくは他の動物を認識する能力の低下、聴力低下、階段を上がり下りする能力の減少、一匹でいることについて我慢することの減少、強迫的行動もしくは反復行動もしくは習性の発生、回転行動、振戦または振盪、見当識障害、活動レベルの低下、異常な睡眠覚醒サイクル、家での訓練の減少、家族への反応の減少もしくは変化、および挨拶行動の減少もしくは変化。CCDSは、罹患したイヌ科の健康および満足な状態に劇的に影響を与えることがある。さらに、CCDSを有するペットから示される交友は、疾患の重篤度が増し、その症状がより重篤となるにつれ、より実りないものとなることがある。
本明細書において使用する場合、「加齢に伴う記憶障害」または「AAMI」という用語は、老化作用および進行性変性認知症を7つの主要なステージに区別する包括的悪化スケール(GDS)のGDSステージ2として同定し得る状態を意味する(Reisbergら(1982年)Am.J.Psychiatry139巻:1136〜1139頁)。GDSの第1のステージは、任意の年齢の個体が認知機能障害の主観的な愁訴も、障害の客観的なエビデンスも有さないステージである。これらのGDSステージ1の個体は、正常であると考えられている。GDSの第2のステージは、5年もしくは10年前にできたように名前を思い出せない、または5年もしくは10年前にできたように物をどこに置いたのか思い出せないなどの記憶および認知機能の困難について不平を言うそれらの一般の高齢者に適用する。これらの主観的な愁訴は、その他の点では正常な高齢の個体において非常に一般なことであるようである。AAMIとは、正常であり主観的な愁訴がない、すなわちGDSステージ1の高齢者とは神経生理学的に異なり得るGDSステージ2の人を意味する。例えば、AAMIの対象は、コンピュータ分析によるEEGにおいて、GDSステージ1の高齢者よりも電気生理学的な緩徐化を示すことが見出されてきた(Prichep、John、Ferris、Reisbergら(1994年)Neurobiol.Aging15巻:85〜90頁)。
本明細書において使用する場合、「軽度認知機能障害」または「MCI」という用語は、認知機能において、通常の加齢に関連した衰えに典型的であるよりも明白な悪化によって特徴付けられる認知障害の1タイプを意味する。その結果、MCIを有する高齢または老齢患者は、複雑な毎日の課題および学習を行なうのに正常より大きな困難を有するが、アルツハイマー病、または最終的に認知症をもたらす他の同様の神経変性障害を有する患者に典型的である通常の社会的、日常的、および/または職業的機能を行なうことができないということはない。MCIは、他の障害の中で認知、記憶、および機能におけるわずかに臨床的に顕在化する欠陥(アルツハイマー病または他の認知症の診断のための基準を満たすのに十分な程度ではない)によって特徴付けられる。MCIはまた、神経損傷(すなわち、脳震盪後症候群などを含めた戦傷)、神経毒性治療(すなわち、「ケモブレイン」をもたらすアジュバント化学療法など)、および身体的損傷または他の神経変性からもたらされる組織の損傷などの、本明細書において特定のタイプの損傷からもたらされる認知機能障害と定義される損傷が関連するMCIを包含し、脳卒中、虚血、出血性発作、鈍器外傷などに起因する軽度認知機能障害から分離され、異なる。
本明細書において使用する場合、「外傷性脳損傷」または「TBI」という用語は、機能を乱し、または脳に障害する、強打または衝撃または貫通性頭部損傷などの突然の外傷によってもたらされる脳傷害を意味する。TBIの症状は、軽度、中等度から重度に及ぶことがあり、多くの認知(言語およびコミュニケーションの欠陥、情報処理、記憶、ならびに知覚能力)、身体的(歩行運動、バランス、協調、細かい運動技能、強度、および持久力)、ならびに心理学的スキルにかなり影響を与えることがある。
「神経細胞死が媒介する眼疾患」とは、ニューロンの死が全体的にまたは部分的に結びつけられる眼疾患を意図する。この疾患は、光受容体の死が関与し得る。この疾患は、網膜細胞死が関与し得る。この疾患は、アポトーシスによる視覚神経の死が関与し得る。特定の神経細胞死が媒介する眼疾患には、それだけに限らないが、黄斑変性症、緑内障、網膜色素変性症、先天性定常的夜盲症(小口病)、小児期発生の重篤な網膜ジストロフィー、レーバー先天性黒内障、バーデットビードル症候群、アッシャー症候群、視神経症からの盲目、レーバー遺伝性視神経症、色覚異常およびハンソン−ラーソン−バーグ症候群が含まれる。
本明細書において使用する場合、「黄斑変性症」という用語には、それだけに限らないが、ブルッフ膜、脈絡膜、神経網膜および/または網膜色素上皮の異常と関連する中心視力の進行性損失によって特徴付けられる疾患を含めた、当技術分野で公知の黄斑変性症の全ての形態および分類が含まれる。したがって、この用語は、加齢黄斑変性症(ARMD)、ならびにある場合には人生の初めの10年間において検知することができるよりまれなより早期に発症するジストロフィーなどの障害を包含する。他の黄斑症には、ノースカロライナ黄斑ジストロフィー、ソーズビー眼底ジストロフィー、スタルガルト病、パターンジストロフィー、ベスト病、およびハニカム網膜ジストロフィーが含まれる。
本明細書において使用する場合、「自閉症」という用語は、社会的相互作用およびコミュニケーションが損なわれ、乳児期または幼児期の間に典型的に現れる制限された行動および繰り返し行動をもたらす脳の発達障害を意味する。認知および行動の異常は、変質した神経接続から部分的にもたらされると考えられる。自閉症は、「自閉症スペクトラム障害」と称される場合がある関連する障害、ならびにアスペルガー症候群およびレット症候群を包含する。
本明細書において使用する場合、「神経損傷」または「神経障害」という用語は、引き抜き損傷(すなわち、神経もしくは神経(複数可)が切れまたは裂かれている)または脊髄損傷(すなわち、脳への感覚および脳からの感覚、ならびに運動信号を伝える白質または有髄線維束への障害)などの神経への物理的障害を意味する。脊髄損傷は、身体外傷(すなわち、自動車事故、スポーツ傷害など)、脊柱を侵す腫瘍、脊椎披裂などの発達障害などを含めた多くの原因によって生じ得る。
本明細書において使用する場合、「重症筋無力症」または「MG」という用語は、骨格筋の神経筋接合部におけるアセチルコリン受容体の免疫介在性減少によってもたらされる非認知性神経筋障害を意味する。臨床的に、MGは典型的には、概ね3分の2の患者において、通常外眼筋における時折の筋力低下として最初に現れる。これらの初期症状は、最終的に悪化して、垂れ下がった瞼(眼瞼下垂)および/または二重視(複視)がもたらされ、患者は医学的な配慮を必要とすることとなることが多い。最終的に、多くの患者は、週毎に、日毎に、またはさらにより頻繁に変動し得る全身の筋力低下が進行する。全身性MGは、表情、そしゃく、会話、嚥下、および呼吸を制御する筋肉に影響を与えることが多い。処置における最近の進歩の以前は、呼吸不全が最も共通の死因であった。
本明細書において使用する場合、「ギランバレー症候群」という用語は、体の免疫系が末梢神経系の一部を攻撃する非認知障害を意味する。この障害の第1の症状には、脚における様々な程度の脱力感またはチクチクする感じが含まれる。多くの場合、脱力感および知覚異常は、腕および上半身に広がる。これらの症状は、特定の筋肉が全く使えなくなるまで、および重篤なときは、患者は殆ど全く麻痺するまで程度が増加することがある。これらの場合において、この障害は生命が危うくなり(呼吸、時には、血圧または心拍数を潜在的に妨げる)、医学的な緊急事態と考えられる。しかし、大部分の患者は、ある程度の脱力感を持ち続ける人もあるが、ギランバレー症候群の最も重症例からでさえ回復する。
本明細書において使用する場合、「多発性硬化症」または「MS」という用語は、免疫系が中枢神経系(CNS)を攻撃し、ニューロンの脱髄をもたらす自己免疫状態を意味する。それは多数の症状をもたらすことがあり、それらの多くは非認知性であり、身体障害まで進行することが多い。MSは、白質として公知である脳および脊髄の領域に影響を与える。白質細胞は、処理が行われる灰白質領域と体の残りの部分との間の信号を伝える。さらに具体的には、MSは、ニューロンが電気的信号を伝えることを助けるミエリン鞘として公知である脂肪層の生成および維持に関与する細胞であるオリゴデンドロサイトを破壊する。MSによってミエリンが細り、または完全な減少がもたらされ、それほど多くはないがニューロンの伸長もしくは軸索の切断(切除)がもたらされる。ミエリンが失われると、ニューロンは、それらの電気的信号を効率的に伝導することがもはやできない。大部分の神経性症状は、この疾患を伴うことがある。MSは、いくつかの形態を取り、新たな症状は、別々の攻撃(再発性形態)において、または時間と共にゆっくりと蓄積されながら(進行性形態)起こる。大部分の人は、最初に再発性−寛解性MSと診断されるが、数年後に続発性−進行性MS(SPMS)が進行する。攻撃の間は、症状は完全になくなることがあるが、特に疾患が進行すると持続的な神経の問題が持続する。
本明細書において使用する場合、「統合失調症」という用語は、1種もしくは複数の陽性症状(例えば、妄想および幻覚)、ならびに/または陰性症状(例えば、鈍い感情および興味の欠如)、ならびに/または混乱した症状(例えば、混乱した思考および発話、もしくは混乱した知覚および行動)によって特徴付けられる慢性精神障害を意味する。統合失調症には、本明細書において使用する場合、それだけに限らないが、緊張型、破爪型、混乱型、妄想型、残遺型もしくは未分化型の統合失調症および欠陥症候群、ならびに/または米国精神医学会:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版、Washington D.C.、2000年、もしくはInternational Statistical Classification of Diseases and Related Health Problemsに記載されているもの、または他の点で当業者に公知のものを含めた、当技術分野で公知の統合失調症の全ての形態および分類が含まれる。
本明細書において使用する場合、「老化保護活性」または「老化保護剤」とは、生命を脅かすものではないが老化作用と関連し、高齢者に典型的である症状もしくは状態の程度の量および/またはレベルの減少によって、加齢を遅らせ、かつ/または生命を延長させ、かつ/または生活の質を向上もしくは改善する生物活性を意味する。生命を脅かさないが老化作用と関連する症状または状態には、失明(白内障)、皮膚毛髪外皮の悪化(脱毛症)、ならびに筋肉および/または死亡細胞の死による加齢に伴う体重の減少などのこのような症状または状態が含まれる。
本明細書において使用する場合、「アレルギー性疾患」とは、極度の炎症反応をもたらす、肥満細胞および好塩基球の過剰活性化、ならびにIgE免疫グロブリンの産生によって特徴付けられる免疫系の障害を意味する。それは、アレルゲンとして公知である環境物質に対する過敏性の形態を表し、後天性疾患である。共通のアレルギー反応には、湿疹、じんま疹、枯草熱、喘息、食物アレルギー、ならびにスズメバチおよびミツバチなどの刺す昆虫の毒液に対する反応が含まれる。アレルギー反応はヒスタミンの過剰な放出に付随して起こり、したがって抗ヒスタミン剤で処置することができる。
本明細書において使用する場合、「併用療法」とは、2つ以上の異なる化合物を含む治療を意味する。したがって、一態様によれば、本明細書において詳述する化合物および別の化合物を含む併用療法を提供する。いくつかの変形形態では、併用療法は、1種もしくは複数の薬学的に許容される担体または賦形剤、非医薬活性化合物、および/または不活性な物質を任意選択で含む。様々な実施形態では、併用療法による処置は、本発明の単一の化合物のみの投与と比較して、相加的または相乗的でさえある(例えば、相加的より大きい)結果をもたらし得る。いくつかの実施形態では、個々の治療のために一般に使用される量と比較して、より低い量の各化合物が、併用療法の部分として使用される。好ましくは、同じまたはよりよい治療上の利点は、個々の化合物のみのいずれかを使用するよりも併用療法を使用して達成される。いくつかの実施形態では、同じまたはよりよい治療上の利点は、個々の化合物または治療のために一般に使用される量よりも、併用療法において化合物のより少ない量(例えば、より低い用量またはより少ない頻度の投与スケジュール)を使用して達成される。好ましくは、少量の化合物の使用は、化合物と関連する1種もしくは複数の副作用の数、重篤度、頻度、および/または期間の減少をもたらす。
本明細書において使用する場合、「有効量」という用語は、効力および毒性のそのパラメータと組み合わせて、および現役の専門家の知識に基づいて、所与の治療形態において有効であるべきである本発明の化合物のそのような量を意図する。当技術分野で理解されているように、有効量は、1つまたは複数の用量でよく、すなわち、所望の処置エンドポイントを達成するために単回用量または多回用量を必要としてもよい。有効量は、1種または複数の治療剤の投与との関連で考えることができ、単一の薬剤は、有効量で与えられると考えてもよく、1種または複数の他の薬剤と合わせる場合、望ましいまたは有益な結果を達成することができ、または達成される。同時投与される化合物のいずれかの適切な用量は、化合物の総合作用(例えば、相加または相乗効果)によって任意選択で低減させてもよい。
本明細書において使用する場合、「単位剤形」とは、単位用量として適切な物理的個別単位を意味し、各ユニットは、必要な医薬担体と関連して所望の治療効果を生じるように計算された所定の量の活性成分を含有する。単位剤形は、単独または併用療法を含有し得る。
本明細書において使用する場合、「制御放出」という用語は、薬物の放出が即時でない薬物含有製剤またはその画分を意味する、すなわち、「制御放出」製剤では、投与によって吸収プールへの薬物の即時放出をもたらさない。この用語は、薬剤化合物を長期間に亘って徐々に放出するように設計された持効性製剤を包含する。制御放出製剤には、薬剤化合物を担体、ポリマーまたは所望の放出特徴(例えば、pH依存もしくは非pH依存溶解性、異なる程度の水溶性など)を有する他の化合物と混合し、所望の送達経路による混合物を製剤することを一般に伴う、多種多様な薬物送達システムを含むことができる(例えば、コーティングされたカプセル剤、埋込可能なリザーバー、生分解性カプセルを含有する注射剤など)。
本明細書において使用する場合、「薬学的に許容される」または「薬理学的に許容される」とは、生物学的にまたはその他の点で望ましくなくはない材料を意味し、例えば、その材料は、かなりの望ましくない生物学的作用をもたらさず、またはその中に含有される組成物の他の成分のどれとも有害な態様で相互作用しないで、患者に投与される医薬組成物中に組み込み得る。薬学的に許容される担体または賦形剤は、毒性および製造検査の必要な基準に好ましくは合致しており、ならびに/または米国食品医薬品局によって作成されたInactive Ingredient Guideに含まれる。
「薬学的に許容される塩」は、遊離(非塩)化合物の生物活性の少なくともいくらかを保持し、薬物または医薬品として個体に投与することができるそれらの塩である。薬学的に許容される塩は、イオン相互作用を意図し、共有結合を意図しない。したがって、N−オキシドは、塩とは考えられない。このような塩には、例えば、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と形成される;または酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸などの有機酸と形成される酸付加塩、(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンによって置き換えられるときに形成される塩;あるいは有機塩基との配位が含まれる。許容される有機塩基には、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが含まれる。許容される無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが含まれる。薬学的に許容される塩のさらなる例には、Bergeら、Pharmaceutical Salts、J.Pharm.Sci.1977年1月;66巻(1号):1〜19頁において一覧表示されているものが含まれる。薬学的に許容される塩は、製造工程においてインサイチュで、あるいはその遊離酸または遊離塩基形態の精製した本発明の化合物を、各々適切な有機もしくは無機塩基または酸と別々に反応させ、このように形成された塩をそれに続く精製の間に単離することによって調製することができる。薬学的に許容される塩への言及には、溶媒付加形態またはその結晶形、特に溶媒和物または多形が含まれることを理解すべきである。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含有し、結晶化過程の間に形成されることが多い。溶媒が水であるとき水和物が形成され、または溶媒がアルコールであるときアルコラートが形成される。多形には、同じ元素組成の化合物の異なる結晶充填配列が含まれる。多形は、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的性質、安定性、ならびに溶解性を通常有する。再結晶溶媒、結晶化速度、および保存温度などの様々な要因によって、単結晶形態が優勢となることをもたらし得る。
用語「賦形剤」は、本明細書で用いる場合、本発明の化合物を活性成分として含む薬物または医薬(錠剤など)の作製に使用され得る不活性な(inertまたはinactive)物質を意味する。種々の物質が賦形剤という用語に包含され得、限定されないが、結合剤、崩壊剤、コーティング、圧縮/カプセル封入助剤、クリーム剤もしくはローション剤、滑沢剤、非経口投与用の溶液、チュアブル錠剤用の物質、甘味料もしくはフレーバー剤、懸濁化/ゲル化剤、または湿式造粒剤として使用される任意の物質が含まれる。結合剤としては、例えば、カルボマー、ポビドン、キサンタンガムなどが挙げられ;コーティングとしては、例えば、フタル酸酢酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶性コーティングなどが挙げられ;圧縮/カプセル封入助剤としては、例えば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc=「直接圧縮可能」)、蜂蜜dc、ラクトース(無水和物もしくは一水和物;任意選択で、アスパルテーム、セルロース、もしくは微晶質セルロースとの組み合わせで)、デンプンdc、スクロースなどが挙げられ;崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ゲランガム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが挙げられ;クリーム剤もしくはローション剤としては、例えば、マルトデキストリン、カラギーナンなどが挙げられ;滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウムなどが挙げられ;チュアブル錠剤用の物質としては、例えば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物、任意選択で、アスパルテームもしくはセルロースとの組み合わせで)などが挙げられ;懸濁化/ゲル化薬剤としては、例えば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムなどが挙げられ;甘味料としては、例えば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが挙げられ;湿式造粒剤としては、例えば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微晶質セルロースなどが挙げられる。
「アルキル」は、直鎖、分枝鎖または環状の一価の飽和炭化水素構造およびその組合せをいい、包含する。特定のアルキル基は、1〜20個の炭素原子を有するもの(「C〜C20アルキル」)である。より特定のアルキル基は、1〜8個の炭素原子を有するもの(「C〜Cアルキル」)である。特定の数の炭素を有するアルキル原子団の名称を示している場合、その数の炭素を有するあらゆる幾何異性体を包含し、記載していることを意図する;したがって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルおよびシクロブチルを含むことを意図し;「プロピル」は、n−プロピル、イソプロピルおよびシクロプロピルを含む。この用語は、例えば、メチル、t−ブチル、n−ヘプチル、オクチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルなどの基が例示される。シクロアルキルは、アルキルのサブセットであり、1つの環からなるもの(シクロヘキシルなど)、または多数の環からなるもの(アダマンチルなど)であり得る。1つより多くの環を含むシクロアルキルは、縮合したもの、スピロもしくは橋絡、またはその組合せであり得る。縮合環系において、環の1つ以上はアリールまたはヘテロアリールであり得る。1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が芳香族であるシクロアルキルは親構造に、非芳香族環の位置と芳香族環の位置のどちらで連結されていてもよい。種々の例の一例において、1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が芳香族であるシクロアルキルは親構造に、非芳香族環の位置で連結されている。好ましいシクロアルキルは、3〜13個の環内炭素原子を有する飽和環状炭化水素である。より好ましいシクロアルキルは、3〜7個の環内炭素原子を有する飽和環状炭化水素(「C〜Cシクロアルキル」)である。シクロアルキル基の例としては、アダマンチル、デカヒドロナフタレニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどが挙げられる。
「アルキレン」は、アルキルと同じ原子団であるが、二価を有するものをいう。アルキレンの例としては、エチレン(−CHCH−)およびプロピレン(−CHCHCH−)が挙げられる。
「アルケニル」は、少なくとも1つのオレフィン性不飽和部位を有し(すなわち、少なくとも1つの式C=C部分を有する)、好ましくは2〜10個の炭素原子を有し、より好ましくは2〜8個の炭素原子を有する不飽和炭化水素基をいう。アルケニルの例としては、限定されないが、−CH−CH=CH−CHおよび−CH−CH−シクロヘキセニルが挙げられ、ここで、後者の例のエチル基はシクロヘキセニル部分に、該環内の任意の利用可能な位置において結合され得る。
「アルキニル」は、少なくとも1つのアセチレン性不飽和部位を有し(すなわち、少なくとも1つの式C=C部分)、好ましくは2〜10個の炭素原子を有し、より好ましくは3〜8個の炭素原子を有する不飽和炭化水素基をいう。
「置換アルキル」は、1〜5個の置換基、例えば限定されないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を有するアルキル基をいう。
「置換アルケニル」は、1〜5個の置換基、例えば限定されないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を有するアルケニル基をいう。
「置換アルキニル」は、1〜5個の置換基、例えば限定されないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を有するアルキニル基をいう。
「アシル」は、基H−C(O)−、アルキル−C(O)−、置換アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、置換アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−、置換アルキニル−C(O)−、アリール−C(O)−、置換アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−、置換ヘテロアリール−C(O)−、複素環式−C(O)−、および置換複素環式−C(O)−をいい、該アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式は本明細書に規定のとおりである。
「アシルオキシ」は、基H−C(O)O−、アルキル−C(O)O−、置換アルキル−C(O)O−、アルケニル−C(O)O−、置換アルケニル−C(O)O−、アルキニル−C(O)O−、置換アルキニル−C(O)O−、アリール−C(O)O−、置換アリール−C(O)O−、ヘテロアリール−C(O)O−、置換ヘテロアリール−C(O)O−、複素環式−C(O)O−、および置換複素環式−C(O)O−をいい、該アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式は本明細書に規定のとおりである。
「複素環」、「複素環式」、または「ヘテロシクリル」は、単環または多環縮合環を有し、1〜10個の環内炭素原子および1〜4個の環内ヘテロ原子(窒素、イオウまたは酸素など)を有する飽和または不飽和非芳香族基をいう。1つより多くの環を含む複素環は、縮合したもの、スピロもしくは橋絡、またはその任意の組合せであり得る。縮合環系において、環の1つ以上はアリールまたはヘテロアリールであり得る。1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が芳香族である複素環は親構造に、非芳香族環の位置と芳香族環の位置のどちらで連結されていてもよい。種々の例の一例において、1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が芳香族である複素環は親構造に、非芳香族環の位置で連結されている。
「置換複素環式」または「置換ヘテロシクリル」は、1〜3個の置換基、例えば限定されないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノ スルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基で置換された複素環基をいう。種々の例の一例において、置換複素環は、さらなる環で置換された複素環である。該さらなる環は芳香族であっても非芳香族であってもよい。
「アリール」または「Ar」は、単環(例えば、フェニル)または多環縮合環(例えば、ナフチルもしくはアントリル)を有する不飽和芳香族炭素環式基をいい、該縮合環は、芳香族であってもよく、そうでなくてもよい。種々の例の一例において、アリール基は6〜14個の環内炭素原子を含む。1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が非芳香族であるアリール基は親構造に、芳香族環の位置と非芳香族環の位置のどちらで連結されていてもよい。種々の例の一例において、1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が非芳香族であるアリール基は親構造に、芳香族環の位置で連結されている。
「ヘテロアリール」または「HetAr」は、2〜10個の環内炭素原子および少なくとも1個の環内ヘテロ原子(例えば限定されないが、窒素、酸素およびイオウなどのヘテロ原子)を有する不飽和芳香族炭素環式基をいう。ヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジル、フリル)または多環縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)を有するものであり得、該縮合環は芳香族であってもよく、そうでなくてもよい。1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が非芳香族であるヘテロアリール基は親構造に、芳香族環の位置と非芳香族環の位置のどちらで連結されていてもよい。種々の例の一例において、1つより多くの環を有し、少なくとも1つの環が非芳香族であるヘテロアリール基は親構造に、芳香族環の位置で連結されている。
「置換アリール」は、1〜5個の置換基、例えば限定されないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を有するアリール基をいう。
「置換ヘテロアリール」は、1〜5個の置換基、例えば限定されないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を有するヘテロアリール基をいう。
「アラルキル」は、アリール部分がアルキル原子団に結合されている原子団をいい、アラルキル基は親構造に、アリールまたはアルキル原子団のどちらで結合されていてもよい。好ましくは、アラルキルは親構造に、アルキル部分によって連結されている。「置換アラルキル」は、アリール部分が置換アルキル原子団に結合されている原子団をいい、アラルキル基は親構造に、アリールまたはアルキル原子団のどちらで結合されていてもよい。アラルキルが親構造にアルキル部分によって連結されている場合、「アルカリール」と称されることもあり得る。より特定のアルカリール基は、アルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するもの(「C〜Cアルカリール」)である。
「アルコキシ」は、アルキル−O−基をいい、一例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどが挙げられる。同様に、アルケニルオキシは「アルケニル−O−」基をいい、アルキニルオキシは、「アルキニル−O−」基をいう。「置換アルコキシ」は、置換アルキル−O基をいう。
「非置換アミノ」は−NH基をいう。
「置換アミノ」は−NR基をいい、式中、(a)各RおよびR基は、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式からなる群より選択される、ただし、RおよびR基の両方がHではないものとするか;または(b)RおよびRが窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成しているかのいずれかである。
「アシルアミノ」は−C(O)NR基をいい、式中、RおよびRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式からなる群より選択されるか、またはRおよびR基が窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成していてもよい。
「非環状アシルアミノ」は−C(O)NR基をいい、式中、RおよびRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式からなる群より選択される。
「環状アシルアミノ」は−C(O)NR基をいい、式中、RおよびR基は窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成している。環状アシルアミノ基の例としては、限定されないが、−C(O)(1−ピペリジニル)、−C(O)(1−ピペラジニル)、−C(O)(4−メチル−1−ピペラジニル)および−C(O)(1−ピロリジニル)が挙げられる。
「アミノカルボニルアルコキシ」は−NRC(O)OR基をいい、式中、各RおよびR基は、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換ヘテロシクリルからなる群より選択される。
「アミノアシル」は、−NRC(O)R基をいい、式中、各RおよびR基は、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式からなる群より選択される。好ましくは、Rは、Hまたはアルキルである。
「アミノスルホニル」は、基−NRSO−アルキル、−NRSO置換アルキル、−NRSO−アルケニル、−NRSO−置換アルケニル、−NRSO−アルキニル、−NRSO−置換アルキニル、−NRSO−アリール、−NRSO−置換アリール、−NRSO−ヘテロアリール、−NRSO−置換ヘテロアリール、−NRSO−複素環式、および−NRSO−置換複素環式をいい、式中、RはHまたはアルキルであり、該アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式は本明細書に規定のとおりである。
「スルホニルアミノ」は、基−SONH、−SONR−アルキル、−SONR−置換アルキル、−SONR−アルケニル、−SONR−置換アルケニル、−SONR−アルキニル、−SONR−置換アルキニル、−SONR−アリール、−SONR−置換アリール、−SONR−ヘテロアリール、−SONR−置換ヘテロアリール、−SONR−複素環式、および−SONR−置換複素環式をいい、式中、RはHまたはアルキルまたは−SONR(式中、2つのR基は一緒になって、これらが結合している窒素原子とともに複素環式または置換複素環式環を形成している)である。
「スルホニル」は、基−SO−アルキル、−SO−置換アルキル、−SO−アルケニル、−SO−置換アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−置換アルキニル、−SO−アリール、−SO−置換アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−置換ヘテロアリール、−SO−複素環式、および−SO−置換複素環式をいう。
「カルボニルアルキレンアルコキシ」は、基−C(=O)−(CH−ORをいい、式中、Rは置換もしくは非置換アルキルであり、nは1〜100の整数であり、より好ましくは、nは1〜10または1〜5の整数である。
「ハロ」または「ハロゲン」は、原子番号9〜85を有する第17族系列の元素をいう。好ましいハロ基としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素のラジカルが挙げられる。原子団が1個より多くのハロゲンで置換されている場合、結合されたハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することにより呼称され得、例えば、ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは、2つ(「ジ」)または3つ(「トリ」)のハロ基(これは、必ずしも同じハロゲンでなくてもよい)で置換されたアリールおよびアルキルをいう;したがって、4−クロロ−3−フルオロフェニルはジハロアリールの範囲内である。各Hがハロ基で置き換えられたアルキル基は「ペルハロアルキル」と称される。好ましいペルハロアルキル基はトリフルオロアルキル(−CF)である。同様に、「ペルハロアルコキシ」は、アルコキシ基のアルキル部分を構成している炭化水素において、各Hがハロゲンで置き換えられたアルコキシ基をいう。ペルハロアルコキシ基の一例はトリフルオロメトキシ(−OCF)である。
「カルボニル」は、C=O基をいう。
「シアノ」は、−CN基をいう。
「オキソ」は、=O部分をいう。
「ニトロ」は、−NO基をいう。
「チオアルキル」は、−S−アルキル基をいう。
「アルキルスルホニルアミノ」は、基−RSONRをいい、式中、RおよびRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式からなる群より選択されるか、またはRおよびR基が窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成していてもよく、Rはアルキル基である。
「カルボニルアルコキシ」は、本明細書で用いる場合、基−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−アルケニル、−C(O)O−置換アルケニル、−C(O)O−アルキニル、−C(O)O−置換アルキニル、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−C(O)O−複素環式または−C(O)O−置換複素環式をいう。
「ジェミナル」は、同じ原子に結合されている2つの部分間の関係をいう。例えば、原子団−CH−CHRにおいて、RとRはジェミナルであり、Rは、Rに対してジェミナルR基と称され得る。
「ビシナル」は、隣接した原子に結合されている2つの部分間の関係をいう。例えば、原子団−CHR−CHにおいて、RとRはビシナルであり、Rは、Rに対してビシナルR基と称され得る。
「実質的に純粋な」化合物の組成物は、該組成物に含まれる不純物が15%以下または好ましくは10%以下またはより好ましくは5%以下またはさらにより好ましくは3%以下および最も好ましくは1%以下であることを意味し、該不純物は、異なる立体化学的形態の化合物であり得る。例えば、実質的に純粋なS化合物の組成物は、該組成物に含まれるR型の該化合物が15%以下または10%以下または5%以下または3%以下または1%以下であることを意味する。
本発明の化合物
本発明による化合物は、発明の簡単な概要および添付の特許請求の範囲を含む本明細書において詳述したものである。したがって、本発明の化合物は、本明細書において詳述した任意の化合物を含む。本発明は、本明細書に記載のあらゆる化合物(例えば、ヒスタミン受容体モデュレータとして記載した化合物の任意のあらゆる立体異性体、塩および溶媒和物)の使用を含む。本発明の化合物のさらなる使用方法は、至る箇所において詳述している。
本発明は、式(I):
Figure 0005666036
化合物を包含し、式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロであるか、またはR2aとR2bが一緒になってカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノもしくはニトロであるか、またはR3aとR3bが一緒になってカルボニル部分を形成しており;
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
は、NまたはCHであり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、C〜Cアルキルであるか、またはこれが結合している炭素およびジェミナルR8(e〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aとR10bが一緒になってカルボニルを形成しており;
Qは、アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;ただし、該化合物は、但し書き条件1および但し書き条件2による化合物以外のものとする。種々の例の一例において、該化合物は、式(I)のものであるが、化合物1x〜6xのいずれかおよび但し書き条件2の化合物以外のものとする。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、但し書き条件1または但し書き条件2に記載のものを含む式(I)の任意の化合物またはその塩を包含する。種々の例の一例において、該化合物は式(I)のものであるが、式(X):
Figure 0005666036
(式中:
5cは、アルキル、置換アルキル、およびアラルキルから選択され;
5bは、アルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
5aは、アルキルであり;
5dは、アルキルである)
の化合物以外のものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は式(I)のものであり、式(X)の化合物を含む。
種々の例の別の一例において、本発明は、式(A):
Figure 0005666036
(式中、X、X、XおよびX10;R、R2a、R2b、R3a、R3b、R、R8a、R8b、R8c、R8d、R8e、R8f、R10aおよびR10b;ならびにmおよびqは、式(I)において規定のとおりである)の化合物またはその塩を包含するが、該化合物は表1の化合物以外であるものとする。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したものを含む式(A)の任意の化合物またはその塩を包含する。種々の例の別の一例において、本発明は、式(A)であるが、X、X、XおよびX10の少なくとも1つはCH以外であるものとする化合物を包含する。種々の例の別の一例において、本発明は、XがCR以外である(式中、Rは、H、4−メチル−1−ピペリジニルカルボニルまたはホルミル基である)式(A)の化合物を包含する。
また、本発明は、式(B):
Figure 0005666036
(式中、X、X、XおよびX10;R、R2a、R2b、R3a、R3b、R、R8c、R8d、R8e、R8f、R10aおよびR10bは、式(I)において規定のとおりである)の化合物またはその塩を包含するが、該化合物は、7x、10x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、70x、71x、72x、73x、74x、75x、76x、77x、78x、79x、80x、81x、82x、83x、84x、85x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、93x、94x、95x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xおよび106xのいずれかの化合物以外であるものとする。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(B)の任意の化合物、例えば、化合物7x、10x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、70x、71x、72x、73x、74x、75x、76x、77x、78x、79x、80x、81x、82x、83x、84x、85x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、93x、94x、95x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xまたは106xまたはその塩を包含する。
また、本発明は、式(C):
Figure 0005666036
(式中、X、X、XおよびX10;R、R2a、R2b、R3a、R3b、R、R8a、R8b、R8c、R8d、R8e、R8f、R10aおよびR10bは式(I)において規定のとおりである)の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、X、X、XおよびX10のうちの1つがNである式(C)のものである。種々の例のかかる一例において、XはNであり、X、XおよびX10はCHである。種々の例の一例において、該化合物は、XがNであり、X、XおよびX10がCHであり、Rがアルキル(例えば、メチル)である式(C)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがアルキルであり、Qがカルボニルアルコキシ、アシルアミノまたはアミノアシルである式(C)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがアルキルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、Qがカルボニルアルコキシ、アシルアミノまたはアミノアシルである式(C)のものである。種々の例の具体的な一例において、該化合物は、X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10b、R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり、Qがカルボニルアルコキシ、アシルアミノまたはアミノアシルである式(C)のものである。種々の例のかかる具体的な一例において、Qはアシルアミノ、例えば、−C(O)NHR’(式中、R’は置換もしくは非置換アルキルまたはシクロアルキルである)である。
種々の例の一例において、該化合物は、X、X、XおよびX10の各々がCR(式中、Rは、式(I)において規定のとおりである)またはその種々の例の任意の一例である式(C)のものである。種々の例のかかる一例において、X、XおよびX10はCHであり、XはCR(式中、Rはアルキルである)である。種々の例の別の一例において、該化合物は、X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがアルキルである式(C)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがアルキルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、Qがアシルアミノまたはカルボニルアルコキシである式(C)のものである。種々の例の具体的な一例において、該化合物は、X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10b、R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり、Qがアシルアミノまたはカルボニルアルコキシである式(C)のものである。種々の例のかかる具体的な一例において、Qはアシルアミノ、例えば、−C(O)NHR’(式中、R’は置換もしくは非置換アルキルである)である。
また、本発明は、式(D):
Figure 0005666036
(式中、X、X、XおよびX10;R、R2a、R2b、R3a、R3b、R、R8e、R8f、R10aおよびR10bは、式(I)において規定のとおりである)の化合物を包含するが、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、8x、9x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、25x、26x、27x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、38x、39x、40x、41x、42x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、49x、50x、51x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、107x、108x、109xおよび110x
のいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(D)の任意の化合物、例えば、化合物
1x、2x、3x、4x、5x、6x、8x、9x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、25x、26x、27x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、38x、39x、40x、41x、42x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、49x、50x、51x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、107x、108x、109xまたは110x
またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、本発明の化合物は、Rが置換もしくは非置換C〜Cアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アリールであり;各R2aおよびR2bが、独立して、H、メチル、フルオロであるか、またはR2aとR2bが一緒になってカルボニル部分を形成しており;各R3aおよびR3bが独立して、Hまたはフルオロであり;各R10aおよびR10bが、独立して、H、ハロ、ヒドロキシルもしくはメチルであるか、またはR10aとR10bが一緒になってカルボニルを形成している式(I)のものである。式(I)の種々の例のこの一例を、本明細書では式「(Ia)」と称する。式(I)と称される種々の例はすべて、適用可能な場合は、種々の例の個々の各例が具体的に個々に列挙されているかのように、任意の式(A)〜(D)に対して等しく適用され得る。
特定の一実施形態において、該化合物は、X、X、XおよびX10がCRである式(I)または(Ia)のものである。別の実施形態において、該化合物は、X、X、XおよびX10の少なくとも1つがNである式(I)または(Ia)のものである。種々の例の別の一例では、X、X、XおよびX10の少なくとも2つがNである式(I)または(Ia)の化合物を提供する。種々の例のさらなる一例では、X、X、XおよびX10の2つがNであり、X、X、XおよびX10の2つがCRである式(I)または(Ia)の化合物を提供する。X、X、XおよびX10の1つがNであり、X、X、XおよびX10の3つがCRである式(I)または(Ia)の化合物もまた本発明に包含される。
さらに、本発明は、式(E):
Figure 0005666036
(式中:
は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C〜Cペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
各R2aおよびR2bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR2aおよびR2bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各R3aおよびR3bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR3aおよびR3bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
各X、X、XおよびX10は、独立して、NまたはCRであり;
mおよびqは、独立して0または1であり;
nは、0または1であり;
各Rは、独立して、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR8(a〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
各R10aおよびR10bは、独立して、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR10aおよびR10bは、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
Qは、非環状または環状アシルアミノ、カルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシル、アミノカルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ラクタムまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである;
ただし:(ia)m、nおよびqの各々が0のとき、Qは、置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分である、および(ib)Qが置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分のとき、m、nおよびqは0である、(ii)m、nおよびqの各々が1のときのみ、Qが環状アシルアミノである、(iii)Qがカルボニルアルコキシのとき、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fはシクロアルキルおよび置換アルキル以外である;(iv)該化合物は表1の化合物以外である、ならびに(v)該化合物は5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよび5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オン以外であるものとする)
の化合物またはその塩を包含する。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの、5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール、または5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オンを含む式(E)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、XがNである式(E)のものであるが、該化合物は化合物109xおよび110x以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがイソプロピル以外の置換アルキルまたは非置換アルキルである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、XがNであり、nが1であり、mとqの少なくとも一方が1である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Qがアシルアミノ以外である式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、Qがアミノアシル、カルボニルアルコキシまたはアシルオキシである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHである(存在する場合)式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各m、nおよびqが1であり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHである式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、qが0であり、mとnが1であり、各R8c、R8d、R8eおよびR8fがHである式(E)のものである。種々の例の特定の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNであり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノ、アミノアシルまたはカルボニルアルコキシである式(E)のものである。
種々の例の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはクロロである)である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、nが1である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、nが1であり、mとqの一方が1であり、他方が0である式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、nが1であり、mとqが0である式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがアルキル(例えば、メチル)である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Qがアシルアミノまたはカルボニルアルコキシである)式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはハロである)であり、Rがメチルであり、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはハロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはハロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはハロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、qが0であり、mとnが1であり、各R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはハロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノまたはアミノアシルである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがアルキルである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがアルキルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがアルキルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHである(存在する場合)式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがアルキルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各m、nおよびqが1であり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHである式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがアルキルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、qが0であり、mとnが1であり、各R8c、R8d、R8eおよびR8fがHである式(E)のものである。種々の例の特定の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはクロロである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノ、アミノアシルまたはカルボニルアルコキシである式(E)のものである。
種々の例の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rがアルキルであり、各n、mおよびqが1である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがアルキルである式(E)のものであるが、該化合物は、13x、20xおよび73xのいずれかの化合物以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、Qが−C(O)OCHCH以外である式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rがアルキルである)であり、Qが置換アシルアミノである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Qが非環状アシルアミノであり、Rがイソプロピル以外の置換アルキルまたは非置換アルキルである式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、Qが非環状アシルアミノ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、qが0であり、mとnが1であり、各R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり、Qがエトキシカルボニル以外である式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはアルキルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノまたはアミノアシルである式(E)のものである。種々の例の特定の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノまたはアミノアシルである式(E)のものである。
種々の例の一例において、該化合物は、Rがイソプロピル以外の置換アルキルまたは非置換アルキルであり、Qが−C(O)NMeおよび−C(O)NH以外の非環状アシルアミノである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Rがイソプロピル以外の置換アルキルまたは非置換アルキルであり、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’はH以外である)のアシルアミノである式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’は非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)のアシルアミノである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、Qが非環状アシルアミノである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、Qが非環状アシルアミノである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが非環状アシルアミノである式(E)のものである。種々の例の特定の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’は非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)のアシルアミノである式(E)のものである。
種々の例の一例において、該化合物は、Qがアミノアシルである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Qがアミノカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’は非置換もしくは置換アルキル、置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)のアシルアミノである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Qが−C(O)OCHCH以外のカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、Qが式−C(O)OR’(式中、R’が非置換C〜Cアルキル、置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)のカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、Qが−C(O)NHであり、Rがメチルであり、X、X、XおよびX10の少なくとも1つがCH以外である式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Qが−C(O)NMeであり、Rがメチルである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Qが−C(O)NMeであり、X、X、XおよびX10の少なくとも1つがCR(式中、Rはハロまたはアルキルである)式(E)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはクロロもしくはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(E)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−NHC(O)R’(式中、R’はH、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルである)のアミノアシルである式(E)のものである。種々の例の特定の一例において、該化合物は、各X、XおよびX10がCHであり、XがNまたはCR(式中、Rはメチルである)であり、Rがメチルであり、各R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bがHであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fがHであり(存在する場合)、Qが式−NHC(O)R’(式中、R’はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アルコキシまたは置換アルコキシである)のものである式(E)のものである。
種々の例の一例において、本発明は、式(F):
Figure 0005666036
(式中、R、X’ X、X、X10、R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10bおよびRは、式(E)またはその種々の例の任意の適用可能な一例に規定のとおりであり、Qは、置換もしくは非置換シクロアルキルまたはラクタム部分である)の化合物またはその塩を包含するが、該化合物は、5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよび5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オンのいずれか以外であるものとする。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、5−シクロヘキシル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよび5−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−[(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−1H−ピリド[4,3−b]インドール−1−オンまたはその塩を含む任意の式(F)の化合物を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、Qが置換シクロアルキルまたはラクタム部分である式(F)のものである。ラクタム部分は、置換ラクタム(1astam)部分であっても非置換ラクタム部分であってもよい。ラクタムが置換されたものである場合、種々の例の一例において、置換基は、ラクタム環の窒素に結合される(例えば、N−メチルラクタム)。種々の例の別の一例において、該化合物は、X、X、XおよびX10の少なくとも1つがCH以外である式(F)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Qが、構造:
Figure 0005666036
から選択される部分である式(F)のものである。
他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)または(Ia)の化合物であり、X、X、XおよびX10は、一緒になって下記の構造から選択される芳香族部分を提供し、
Figure 0005666036
式中、各Rは、式(I)もしくは(Ia)について定義されている通りであり、あるいは特定の変形形態では、各Rは、独立に、ヒドロキシル、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、あるいはまたさらなる変形形態では、Rは、独立に、ハロ、非置換C〜CアルキルまたはC〜Cペルハロアルキルである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、X、X、XおよびX10が一緒になって構造:
Figure 0005666036
の芳香族部分を提供している式(I)または(Ia)のものであり、式中、各Rは、式(I)もしくは(Ia)で規定のとおりである;または種々の例の特定の一例において、式中、各Rは独立してアルキルもしくはハロである、または種々の例のなおさらに特定の一例において、式中、各Rは独立してメチルまたはクロロである。
またさらなる変形形態では、本発明の化合物は、式(I)または(Ia)の化合物であり、X、X、XおよびX10は、一緒になって下記の構造から選択される芳香族部分を提供し、
Figure 0005666036
式中、Rは、式(I)、または特定の変形形態において定義されている通りであり、Rは、ヒドロキシル、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C〜Cペルハロアルコキシ、C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、またはまたさらなる変形形態では、各Rは、独立に、ハロ、非置換C〜CアルキルまたはC〜Cペルハロアルキルである。
種々の例のなおさらなる一例において、本発明の化合物は、X、X、XおよびX10が一緒になって構造:
Figure 0005666036
の芳香族部分を提供している式(I)または(Ia)のものであり、式中、Rは、式(I)において規定のとおりである、または本明細書の種々の例の任意の特定の一例において、例えば、各Rは独立してアルキルもしくはハロである、または種々の例のなおさらに特定の一例において、式中、各Rは独立してメチルもしくはクロロである。種々の例のまた別の一例において、本発明の化合物は、X、X、XおよびX10が一緒になって構造:
Figure 0005666036
の芳香族部分を提供している式(I)または(Ia)のものである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10は、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、Rは、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキルである。さらなる実施形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10は、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、Rは、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アリールである。特定の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10は、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、Rは、メチル、エチル、シクロプロピル、プロピレート、トリフルオロメチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、プロパナール、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエタナール、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、置換フェニル、ピペリジン−4−イル、ヒドロキシシクロペンタ−3−イル、ヒドロキシシクロペンタ−2−イル、ヒドロキシシクロプロパ−2−イル、1−ヒドロキシ−1−メチルシクロプロパ−2−イルまたは1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル−シクロプロパ−3−イルである。別の特定の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10は、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、Rは、メチル、エチル、シクロプロピル、プロピル、トリフルオロメチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、プロパノイル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエタノイル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、置換フェニル、ピペリジン−4−イル、ヒドロキシシクロペンタ−3−イル、ヒドロキシシクロペンタ−2−イル、ヒドロキシシクロプロパ−2−イル、1−ヒドロキシ−1−メチルシクロプロパ−2−イルまたは1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル−シクロプロパ−3−イルである。
他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R2aおよびR2bは、独立に、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ニトロであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニル部分を形成し、各R3aおよびR3bは、独立に、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノまたはニトロである。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、各R2aおよびR2bは、独立に、H、非置換C〜Cアルキル、ハロであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニル部分を形成し、各R3aおよびR3bは、独立に、H、非置換C〜Cアルキル、ハロであり、またはR3aおよびR3bは、一緒になってカルボニル部分を形成する。またさらなる変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、各R2aおよびR2bは、独立に、H、非置換C〜Cアルキル、ハロであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニル部分を形成し、各R3aおよびR3bは、独立に、H、非置換C〜Cアルキル、ハロであり、またはR3aおよびR3bは、一緒になってカルボニル部分を形成する。本発明はまた、式(I)による本発明の化合物を包含し、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、各R2aおよびR2bは、独立に、H、メチル、ハロであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニル部分を形成し、各R3aおよびR3bは、独立に、H、メチル、ハロであり、またはR3aおよびR3bは、一緒になってカルボニル部分を形成する。本発明は、式(I)による本発明の化合物をさらに包含し、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R2a、R2b、R3aおよびR3bの各々は、Hである。一変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R2a、R2b、R3aおよびR3bの少なくとも1つは、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ニトロであり、またはジェミナルRもしくはRと一緒になってカルボニル部分を形成する。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R2a、R2b、R3aおよびR3bの少なくとも2つは、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ニトロであり、またはジェミナルRもしくはRと一緒になってカルボニル部分を形成する。また他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R2a、R2b、R3aおよびR3bの少なくとも1つは、フルオロもしくはメチルであり、またはジェミナルRもしくはRと一緒になってカルボニル部分を形成する。さらに他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10およびRは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R2aおよびR2b、またはR3aおよびR3bは、各メチルまたはフルオロであり(例えば、両方のR2aおよびR2bは、メチルであり、または一方は、フルオロであり、一方は、メチルである)、あるいは一緒になってカルボニル部分を形成する。一変形形態では、R2aおよびR2bは、一緒になってカルボニル部分を形成する。他の変形形態では、R2aおよびR2bの少なくとも1つは、ヒドロキシルまたはアルコキシである。特定の変形形態では、各R2aおよびR2bは、独立に、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ニトロであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニルを形成する。他の変形形態では、XがNであるとき、各R2aおよびR2bは、独立に、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、ニトロであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニルを形成する。
本発明はまた、式(I)による化合物を包含し、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、各R10aおよびR10bは、独立に、H、ハロ、非置換C〜Cアルキル、ヒドロキシルであり、またはR10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成する。また包含されるのは、式(I)による化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、各R10aおよびR10bは、独立に、H、ハロ、非置換C〜Cアルキル、ヒドロキシルであり、またはR10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成する。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、各R10aおよびR10bは、独立に、H、ブロモ、メチル、ヒドロキシルであり、またはR10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成する。また他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R10aおよびR10bの少なくとも1つは、非置換C〜Cアルキル、ヒドロキシル、ハロであり、またはR10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成する。またさらなる変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R10aおよびR10bの少なくとも1つは、メチル、ブロモ、ヒドロキシルであり、またはR10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成する。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R10aおよびR10bの両方は、メチルである。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成する。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R10aは、Hであり、R10bは、メチルである。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、X〜X10、R、R2a、R2b、R3aおよびR3bは、式(I)において定義されている通りであり、または本明細書における任意の変形形態において詳述されている通りであり、R10aは、Hであり、R10bは、ブロモである。R10aおよびR10bを担持している式(I)の炭素が光学活性であるとき、それはSまたはR配置中でもよく、実質的に純粋なRもしくはS化合物またはその混合物を任意の量で含む組成物は、本発明に包含される。
種々の例の特定の一例において、本発明の化合物は、R2a、R2b、X、R10a、R10b、R3aとR3bが一緒になって構造:
Figure 0005666036
(式中、上記の構造内のRは、本明細書において詳述した式(I)または種々の例の任意の特定の一例で規定のとおりである)
から選択される環を形成している式(I)のものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、R2a、R2b、X、R10a、R10b、R3aとR3bが一緒になって式:
Figure 0005666036
(式中、Rは、本明細書において詳述した式(I)または種々の例の任意の一例において規定のとおりである)
の環を形成している式(I)のものである。種々の例のまた別の一例において、本発明の化合物は、R2a、R2b、X、R10a、R10b、R3aとR3bが一緒になって式:
Figure 0005666036
の環を形成しており、X、X、XおよびX10が一緒になって構造:
Figure 0005666036
の芳香族部分を提供している式(I)のものであり、式中、Rは、本明細書において詳述した式(I)または種々の例の任意の一例において規定のとおりである、例えば、Rはアルキル基である、または種々の例のさらに特定の一例ではRはメチルである、およびRは、本明細書の式(I)または種々の例の任意の特定の一例において規定のとおりである、例えば、各Rは独立して、アルキルまたはハロである、または種々の例のまたさらに特定の一例では、各Rは独立して、メチルまたはクロロである。
また、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh):
Figure 0005666036
Figure 0005666036
の化合物も本発明に包含され、式中、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh)の各々において、R、R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10b、R8a〜R8f、m、qおよびQは、式(I)またはその種々の例の任意の適用可能な一例で記載のとおりである。種々の例の一例において、本発明は式(IIa)の化合物に関する。種々の例の別の一例において、本発明は式(IIc)の化合物に関する。適用可能な場合は、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh)の各々において、R、R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10b、R8a〜R8f、m、qおよびQはまた、本明細書において詳述した任意の式またはその種々の例の任意の適用可能な一例、例えば限定されないが、式(A)〜(G)で記載のものであってもよい。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIa)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xおよび91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIa)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(IIa)の任意の化合物、例えば、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xまたは91xなど)またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIc)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、109xおよび110xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルである式(IIc)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Qがカルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIc)のものである。種々の例のかかる一例において、該化合物は、XがNであり、RがC〜Cアルキル(例えば、メチル)であり、Qがカルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIc)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(IIc)の任意の化合物、例えば、表1に列挙したもの(109xまたは110xなど)またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IId)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、107xおよび108xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルである式(IId)のものである。種々の例のさらなる例において、該化合物は、XがNであり、Qがカルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IId)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(IId)の任意の化合物、例えば、表1に列挙したもの(107xまたは108xなど)またはその塩を包含する。
さらに、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)、(IIIi)、(IIIj)、(IIIk)、(IIIl)および(IIIm)の化合物:
Figure 0005666036
Figure 0005666036
は、本発明に包含され、式中、各(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)、(IIIi)、(IIIj)、(IIIk)、(IIIl)および(IIIm)において、R、R、R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10b、R8a〜R8f、m、qおよびQは、式(I)またはその種々の例の任意の適用可能な一例で記載のとおりである。適用可能な場合は、各(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)、(IIIi)、(IIIj)、(IIIk)、(IIIl)および(IIIm)において、R、R、R2a、R2b、R3a、R3b、R10a、R10b、R8a〜R8f、m、qおよびQは、本明細書において詳述した任意の式またはその種々の例の任意の適用可能な一例、例えば限定されないが、式(A)〜(G)で記載のものであってもよい。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIa)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xおよび106x
のいずれかの化合物またはその塩以外である。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、RがH以外であり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIa)のものである。種々の例のかかる一例において、該化合物は、以下の構造的特徴:Rが置換もしくは非置換C〜Cアルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること、R2a、R2b、R3a、R3b、R10aおよびR10bが各々Hであることの1つ以上を含むものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xまたは106x
など)を含む式(IIIa)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIb)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがクロロである式(IIIb)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがクロロであり、Rがメチルである式(IIIb)のものである。種々の例のさらに別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがクロロであり、Rがメチルであり、qが0である式(IIIb)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、RおよびRが各々メチルであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIb)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、RおよびRが各々メチルであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIb)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xなど)を含む式(IIIb)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIc)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、28x、34x、35x、36x、37x、44x、52x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、RがH以外であり、Rがメチルである式(IIIc)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、28x、34x、35x、36x、37x、44x、52x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xなど)を含む式(IIIc)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIId)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、25x、27x、34x、35x、36x、37x、38x、42x、44x、49x、50x、51x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、71x、72x、74x、76x、77x、79x、83x、85x、86x、91x、93x、94xもしくは95xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の(anther)一例において、該化合物は、XがNであり、Rが水素以外であり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIId)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、25x、27x、34x、35x、36x、37x、38x、42x、44x、49x、50x、51x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、71x、72x、74x、76x、77x、79x、83x、85x、86x、91x、93x、94xもしくは95xなど)を含む式(IIId)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIe)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x,82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、96x、97x、98x、99x、100x、l0lx、102x、103x、104x、105xおよび106x
のいずれかの化合物またはその塩以外である。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Rの少なくとも1つがクロロである式(IIIe)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIe)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Rの少なくとも1つがメチルであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIe)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Rの少なくとも1つがメチルであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノである式(IIIe)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xまたは106x
など)を含む式(IIIe)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIf)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、107xおよび108xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルである式(IIIf)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、mとqの少なくとも一方が1である式(IIIf)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(IIIf)の任意の化合物、例えば、表1に列挙したもの(107xまたは108xなど)またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIk)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、25x、26x、27x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、38x、39x、40x、41x、42x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、49x、50x、51x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、70x、71x、72x、73x、74x、75x、76x、77x、78x、79x、80x、81x、82x、83x、84x、85x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、93x、94x、95x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xおよび106x
のいずれかの化合物またはその塩以外である。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Rの少なくとも1つがメチルまたはクロロであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIk)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Rの少なくとも1つがメチルまたはクロロであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIk)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、25x、26x、27x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、38x、39x、40x、41x、42x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、49x、50x、51x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、70x、71x、72x、73x、74x、75x、76x、77x、78x、79x、80x、81x、82x、83x、84x、85x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、93x、94x、95x、96x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xまたは106x
など)を含む式(IIIk)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIl)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、28x、34x、35x、36x、37x、44x、52x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xおよび91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Rの少なくとも1つがH以外である式(IIIl)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、28x、34x、35x、36x、37x、44x、52x、63x、64x、65x、66x、67x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xなど)を含む式(IIIl)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IIIm)のものであるが、XがNのとき、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、25x、27x、34x、35x、36x、37x、38x、42x、44x、49x、50x、51x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、71x、72x、74x、76x、77x、79x、83x、85x、86x、91x、93x、94xおよび95xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、各RがH以外である式(IIIm)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、XがNであり、Rがメチルであり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IIIm)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、25x、27x、34x、35x、36x、37x、38x、42x、44x、49x、50x、51x、63x、64x、65x、66x、67x、68x、69x、71x、72x、74x、76x、77x、79x、83x、85x、86x、91x、93x、94xもしくは95xなど)を含む式(IIIm)の任意の化合物またはその塩を包含する。
さらに、式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)および(IVk)の化合物:
Figure 0005666036
Figure 0005666036
が本発明に包含され、式中、各(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)および(IVk)において、R、X、X、X、X10、R8a〜R8f、m、qおよびQは、式(I)またはその種々の例の任意の適用可能な一例で記載のとおりである。適用可能な場合は、各(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)および(IVk)において、R、X7,、X、X10、R8a〜R8f、m、qおよびQは、本明細書において詳述した任意の式またはその種々の例の任意の適用可能な一例、例えば限定されないが、式(A)〜(G)で記載のものであってもよい。
種々の例の一例において、該化合物は、式(IVa)のものであるが、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、25x、26x、27x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、38x、39x、40x、41x、42x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、49x、50x、51x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、68x、69x、70x、71x、72x、73x、74x、75x、76x、77x、78x、79x、80x、81x、82x、83x、84x、85x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、93x、94x、95x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105x、106x、107x、108x、109xおよび110x
のいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、種々の例のかかる一例において、mとqの各々が1であり、Rがメチルであるmとqの各々が1である式(IVa)のものである。種々の例の別のかかる一例において、mとqの各々が1であり、Rがメチルであり、XがNまたはCR(式中、RはC〜Cアルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)である)である。種々の例の別の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(IVa)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、X〜X10の少なくとも1つがCR(式中、Rはクロロである)である式(IVa)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、25x、26x、27x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、38x、39x、40x、41x、42x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、49x、50x、51x、52x、53x,54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、68x、69x、70x、71x、72x、73x、74x、75x、76x、77x、78x、79x、80x、81x、82x、83x、84x、85x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、93x、94x、95x、97x、98x、99x、100x、l0lx、102x、103x、104x、105x、106x、107x、108x、109xまたは110x
など)を含む式(IVa)の任意の化合物またはその塩を包含する。
また、本発明は、式(Va)〜(Vzf):
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
の化合物を包含し、式中、各(Va)〜(Vzf)において、R、R、R8a〜R8f、m、qおよびQは、式(I)またはその種々の例の任意の適用可能な一例で記載のとおりである。種々の例の一例において、本発明は、式(Vc)または(Vf)の化合物に関する。適用可能な場合は、各(Va)〜(Vzf)において、R、R、R8a〜R8f、m、qおよびQは、本明細書において詳述した任意の式またはその種々の例の任意の適用可能な一例、例えば限定されないが、式(A)〜(G)で記載のものであってもよい。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Va)のものであるが、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、69x、72x、74x、76x、86xおよび91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、(i)〜(iv):(i)mとqの少なくとも一方が1であり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;(ii)Qがアミノアシルまたはアミノカルボニル(carvonyl)アルコキシである;(iii)Rがメチルであり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;(iv)mとqの両方が1であることの少なくとも1つが適用される式(Va)のものである。種々の例の一例において、(i)〜(iv)の少なくとも2つが適用される。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、69x、72x、74x、76x、86xまたは91xなど)を含む式(Va)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vc)のものであるが、該化合物は、109xおよび110xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、(i)〜(iii):(i)Rがメチルである;(ii)mとqの少なくとも一方が1である;(iii)Qがカルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシであることの少なくとも1つが適用される式(Vc)のものである。種々の例のかかる一例において、(i)〜(iii)の少なくとも2つが適用される。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、Qがアミノアシルまたはカルボニルアルコキシである式(Vc)のものである。種々の例のさらに別の一例において、該化合物は、Qがアミノアシルまたはカルボニルアルコキシであり、Rがメチルである式(Vc)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、Rがイソプロピル以外である式(Vc)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(109xもしくは110xなど)を含む式(Vc)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vd)のものであるが、該化合物は、107xおよび108xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の別の一例において、該化合物は、Qがカルボニルアルコキシ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(Vd)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(107xもしくは108xなど)を含む式(Vd)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Ve)のものであるが、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、69x、72x、74x、76x、86xおよび91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(Ve)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、34x、35x、36x、37x、44x、63x、64x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xなど)を含む式(Ve)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vf)のものであるが、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xおよび106x
のいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(Vf)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、mとqの各々が1である式(Vf)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、Rがクロロである式(Vf)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、Rがメチルであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(Vf)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、Rがメチルであり、Qが非環状または環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(Vf)のものである。種々の例の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、RがH以外であり、Qが−C(O)O−エチル以外である式(Vf)のものである。種々の例の別の一例において、該化合物は、RとRがメチルであり、Qが−C(O)O−エチル以外である式(Vf)のものである。種々の例のまた別の一例において、該化合物は、RとRがメチルであり、Qが非環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである式(Vf)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xまたは106x
など)を含む式(Vf)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vg)のものであるが、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、28x、34x、35x、36x、37x、44x、52x、63x、64x、69x、72x、74x、76x、86xおよび91xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、(i)〜(iii):(1)mとqの両方が1である;(2)mとqの一方が1であり、他方が0のとき、RがH以外である;(3)Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシであることの少なくとも1つが適用される式(Vg)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、28x、34x、35x、36x、37x、44x、52x、63x、64x、69x、72x、74x、76x、86xもしくは91xなど)を含む式(Vg)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vh)のものであるが、該化合物は、11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、25x、27x、34x、35x、36x、37x、38x、42x、44x、49x、50x、51x、63x、64x、68x、69x、71x、72x、74x、76x、77x、79x、83x、85x、86x、91x、93x、94xおよび95xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、(i)〜(iii):(1)mとqの両方が1である;(2)mとqの一方が1であり、他方が0のとき、Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシである;(3)Qがアミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシであることの少なくとも1つが適用される式(Vh)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(11x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、21x、22x、23x、24x、25x、27x、34x、35x、36x、37x、38x、42x、44x、49x、50x、51x、63x、64x、68x、69x、71x、72x、74x、76x、77x、79x、83x、85x、86x、91x、93x、94xおよび95xなど)を含む式(Vh)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vn)のものであるが、該化合物は、
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x、39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、97x、98x、99x、100x、101x、102x、103x、104x、105xおよび106x
のいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、Rがメチルであり、(i)〜(iii):(i)Rの少なくとも1つがクロロであり;(ii)mとqが各々1である;および(iii)Qが環状アシルアミノ、アシルオキシ、アミノアシルまたはアミノカルボニルアルコキシであることの少なくとも1つが適用される式(Vn)のものである。種々の例のかかる一例において、(i)〜(iii)の少なくとも2つが適用される。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、表1に列挙したもの(
1x、2x、3x、4x、5x、6x、7x、8x、9x、10x、11x、12x、13x、14x、15x、16x、17x、18x、19x、20x、21x、22x、23x、24x、26x、28x、29x、30x、31x、32x、33x、34x、35x、36x、37x,39x、40x、41x、43x、44x、45x、46x、47x、48x、52x、53x、54x、55x、56x、57x、58x、59x、60x、61x、62x、63x、64x、69x、70x、72x、73x、74x、75x、76x、78x、80x、81x、82x、84x、86x、87x、88x、89x、90x、91x、92x、97x、98x、99x、100x、l0lx、102x、103x、104x、105xまたは106x
など)を含む式(Vn)の任意の化合物またはその塩を包含する。
種々の例の一例において、該化合物は、式(Vo)のものであるが、該化合物は、107xおよび108xのいずれかの化合物またはその塩以外であるものとする。種々の例の一例において、該化合物は、Rがメチルである式(Vo)のものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物および本明細書において詳述した化合物の使用方法は、式(Vo)の任意の化合物、例えば、表1に列挙したもの(107xまたは108xなど)またはその塩を包含する。
一変形形態では、本発明の化合物は、式(I)もしくは(Ia)の化合物または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態であり、あるいは式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれかの1つの化合物であり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立に、H、ヒドロキシル、非置換C〜Cアルキルであり、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR8(e〜f)と一緒になってシクロアルキル部分を形成する。適用可能な場合、このような変形形態は、式(A)〜(G)などの本明細書において詳述する任意の式に等しく適用される。他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)もしくは(Ia)の化合物または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態であり、あるいは式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれかの1つの化合物であり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、独立に、H、ヒドロキシル、メチルであり、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR8(e〜f)と一緒になってシクロプロピル部分を形成する。適用可能な場合、このような変形形態は、式(A)〜(G)などの本明細書において詳述する任意の式に等しく適用される。また他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)もしくは(Ia)の化合物または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態であり、あるいは式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つであり、qは、0であり、mは、1である。適用可能な場合、このような変形形態は、式(A)〜(G)などの本明細書において詳述する任意の式に等しく適用される。本発明はまた、式(I)もしくは(Ia)による本発明の化合物、または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態、または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含し、qおよびmは、両方とも0である。適用可能な場合、このような変形形態は、式(A)〜(G)などの本明細書において詳述する任意の式に等しく適用される。本発明はさらに、式(I)もしくは(Ia)による化合物、または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態、または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含し、q、m、R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、一緒になって−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(OH)−、−C(H)(OH)−CH−、−CH−C(OH)(CH)−、−C(OH)(CH)−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−CH−、−CH−C(CH)(CH)−、−C(CHCH)−CH−および−CH−C(CHCH)−からなる群から選択される部分を形成する。適用可能な場合、このような変形形態は、式(A)〜(G)などの本明細書において詳述する任意の式に等しく適用される。
他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)もしくは(Ia)の化合物または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態であり、あるいは式(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物であり、各Rは、独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アリールである。また他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)もしくは(Ia)の化合物または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態であり、あるいは式(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物であり、各Rは、独立に、Hまたは置換もしくは非置換C〜Cアルキルである。さらに他の変形形態では、本発明の化合物は、式(I)もしくは(Ia)の化合物または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態であり、あるいは式(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物であり、各Rは、Hである。本発明はまた、式(I)もしくは(Ia)の化合物、または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態、または式(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含し、各Rは、独立に、H、ハロ、非置換C〜Cアルキル、C〜Cペルハロアルキルまたは置換もしくは非置換アリールである。本発明はさらに、式(I)もしくは(Ia)の化合物、または本明細書において詳述する上記の任意の変形形態、または式(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含し、各Rは、独立に、H、ハロ、メチル、ペルフルオロメチルまたはシクロプロピルである。
また、本発明は、本明細書において詳述した式(I)、(E)もしくは(Ia)または前述のものの種々の例の任意の一例の化合物、あるいはQがアミノアシル部分である式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。種々の例の一例において、Qは、RとRの少なくとも一方がHであるアミノアシル基(例えば、Qが式−NHC(O)Rの場合)である。種々の例の一例において、Qは、−NHC(O)−ヘテロシクリル、−NHC(O)−置換ヘテロシクリル、−NHC(O)−アルキル、−NHC(O)−シクロアルキル、−NHC(O)−アルカリールおよび−NHC(O)−置換アリールからなる群より選択されるアミノアシル部分である。種々の例の別の一例において、Qは、−NHC(O)−C〜Cヘテロシクリル、−NHC(O)−C〜Cアルキル、−NHC(O)−C〜Cシクロアルキル、−NHC(O)−C〜Cアルカリールおよび−NHC(O)−置換フェニルからなる群より選択されるアミノアシル部分である。種々の例の特定の一例において、Qは、式:
Figure 0005666036
の部分である。
種々の例の一例において、本発明の化合物は、式(I)、(E)もしくは(Ia)または本明細書において詳述した前述の式の種々の例の任意の一例のもの、あるいはQがアシルオキシである式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。
種々の例の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述した式(I)、(E)もしくは(Ia)または前述のものの種々の例の任意の一例のもの、あるいはQがカルボニルアルコキシ部分である式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。種々の例の一例において、Qは、式−C(O)−O−R(式中、RはH、アルキル、置換アルキルまたはアルカリールである)のカルボニルアルコキシ部分である。種々の例の一例において、Qは、式−C(O)−O−C〜Cアルキルのカルボニルアルコキシ部分である。種々の例の特定の一例において、Qは、式−C(O)−O−Cのカルボニルアルコキシ部分である。種々の例の一例において、Qは、−C(O)−O−C〜C10アルキル、−C(O)−O−C〜Cアルカリール、−C(O)−O−C〜C置換アルキルおよび−C(O)−OHからなる群より選択されるカルボニルアルコキシ部分である。種々の例の別の一例において、Qは−C(O)−O−C〜Cアルキルである。種々の例の特定の一例において、Qは、式:
Figure 0005666036
の部分である。種々の例の別の特定の一例において、Qは、式:
Figure 0005666036
の部分である。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述した式(I)、(E)もしくは(Ia)または前述のものの種々の例の任意の一例のもの、あるいはQがアミノカルボニルアルコキシ部分である式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。種々の例の一例において、Qは、式−NHC(O)−O−Rのアミノカルボニルアルコキシ部分である。種々の例の別の一例において、Qは、式−NHC(O)−O−R(式中、Rは置換アルキル基である)のアミノカルボニルアルコキシ部分である。種々の例の特定の一例において、Qは式−NH−C(O)−O−CH−C(Cl)の部分である。
また、本発明は、本明細書において詳述した式(I)、(E)もしくは(Ia)または前述のものの種々の例の任意の一例の化合物、あるいはQがアシルアミノ部分である式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIm)、(IVa)〜(IVk)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。種々の例の一例において、Qは、RとRの少なくとも一方がHであるアシルアミノ基(Qが式−C(O)N(H)(R)の場合など)である。種々の例の別の一例において、Qは、RとRの両方がアルキルであるアシルアミノ基である。種々の例の一例において、Qは、−C(O)−N(H)(アルキル)、−C(O)−N(アルキル)、−C(O)−N(H)(アルカリール)および−C(O)−N(H)(アリール)からなる群より選択されるアシルアミノ部分である。種々の例の別の一例において、Qは、−C(O)−N(H)、−C(O)−N(H)(C〜Cアルキル)、−C(O)−N(C〜Cアルキル)および−C(O)−N(H)(C〜Cアルカリール)からなる群より選択されるアシルアミノ部分である。種々の例の特定の一例において、Qは、式:
Figure 0005666036
の部分である。
種々の例のまたさらなる一例において、本発明の化合物は、Rが置換もしくは非置換C〜Cアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールであり;各R2aおよびR2bが、独立して、H、非置換C〜Cアルキル、またはハロであり;各R3aおよびR3bが独立して、Hまたはハロであり;各X、X、XおよびX10がCR(式中Rは、式(I)において規定のとおりであるか、または種々の例の特定の一例においてRはH、ハロ、ピリジル、メチルもしくはトリフルオロメチルである)であり;R10aおよびR10bがともにHである式(I)のものである。種々の例の一例において、Rがプロピレート、メチル、エチル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、プロパナール、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエタナール、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、置換フェニル、ピペリジン−4−イル、ヒドロキシシクロペンタ−3−イル、ヒドロキシシクロペンタ−2−イル、ヒドロキシシクロプロパ−2−イル、1−ヒドロキシ−1−メチルシクロプロパ−2−イル、または1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル−シクロプロパ−3−イルである本明細書において詳述した種々の例の化合物が提供される。種々の例の別の一例において、Rがプロピル、メチル、エチル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、プロパノイル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエタノイル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、置換フェニル、ピペリジン−4−イル、ヒドロキシシクロペンタ−3−イル、ヒドロキシシクロペンタ−2−イル、ヒドロキシシクロプロパ−2−イル、1−ヒドロキシ−1−メチルシクロプロパ−2−イル、または1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル−シクロプロパ−3−イルである本明細書において詳述した種々の例の化合物が提供される。
またさらなる変形形態では、本発明の化合物は、式(I)の化合物であり、Rは、置換もしくは非置換C〜Cアルキルであり、各R2a、R2b、R3aおよびR3bは、独立に、Hまたはハロであり、Xは、Nであり、各Rは、独立に、H、ハロ、C〜Cペルハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルキルであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、Hである。本発明はまた、式(I)の化合物を包含し、Rは、メチルであり、X、X、XおよびX10の少なくとも1つは、CRであり、各Rは、独立に、H、ハロ、メチルまたはトリフルオロメチルである。
特定の変形形態では、この化合物は、式(I)の化合物であり、Rは、置換もしくは非置換C〜Cアルキルであり、各R2aおよびR2bは、独立に、H、置換もしくは非置換C〜Cアルキルであり、またはR2aおよびR2bは、一緒になってカルボニル部分を形成し、R3aおよびR3bは、両方ともHであり、Xは、Nであり、各Rは、独立に、H、ハロまたは置換もしくは非置換C〜Cアルキルであり、各R8a、R8b、R8c、R8d、R8eおよびR8fは、Hであり、各R10aおよびR10bは、独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであり、またはR10aおよびR10bは、一緒になってカルボニルを形成し、ただし、R10aおよびR10bの少なくとも1つは、H以外である。この変形形態のまた別の態様では、X、X、XおよびX10は、CRであり、各Rは、独立に、H、ハロまたはメチルである。
本発明による化合物の例を、表2に示す。示された化合物は、たとえ塩が示されていなくても塩として存在してもよく、当業者によってよく理解されているように、本発明は、本明細書で示されている化合物の全ての塩および溶媒和物、ならびにこの化合物の非塩および非溶媒和物形態を包含することが理解される。
Figure 0005666036
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Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
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Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
また、本発明には、式(G):
Figure 0005666036
(式中:
1aは、アルキルであり;
4aは、アルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
は、アルキルであり;
8gは、アルキル、置換アルキルおよびアラルキルから選択される)
の化合物またはその塩が包含される。
式(G)の種々の例の一例において、R8gはアルキル、例えば、メチルまたはイソプロピルである。式(G)の種々の例の別の一例において、R8gは、1つ以上のアルキルまたはアルコキシ基で置換された置換アルキルである。式(G)の種々の例のまた別の一例において、R8gは、アルコキシ基で置換された置換アルキル、例えばメトキシメチルである。種々の例のまた別の一例において、R8gは、アラルキルのアリール部分が、R8gが結合された炭素を除く少なくとも3個の炭素原子である置換アラルキル、例えば3−フェニルプロピルである。
一部の実施形態において、R8gは、アルキル、置換アルキル、およびアルキル−フェニルから選択される。一部の実施形態において、R8gは、C〜Cアルキル、置換C〜Cアルキル、およびC〜Cアルキル−フェニルから選択される。一部の実施形態において、R8gは、メチル、イソプロピル、メトキシメチル、およびベンジルから選択される。
一部の実施形態において、R4aは、アルキル、フェニル、および置換フェニルから選択される。一部の実施形態において、R4aは、C〜Cアルキル、フェニル、およびC〜CアルコキシまたはC〜Cアルキル部分で置換されたフェニルから選択される。一部の実施形態において、R4aは、メチル、フェニル、4−メトキシフェニル、および4−メチルフェニルから選択される。
一部の実施形態において、R1aはC〜Cアルキルである。一部の実施形態において、R1aはメチルである。
一部の実施形態において、RはC〜Cアルキルである。一部の実施形態において、Rはエチルである。
種々の例の一例において、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R8gおよびR4aは、本明細書の種々の例の任意の一例によって規定されるとおりである。
一部の実施形態において、R4aはメチルであり、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R8gは、アルキル、置換アルキル、およびC〜Cアラルキル(該アラルキル基は親原子団にアルキル部分によって結合されている)から選択される。
一部の実施形態において、R4aはメチルであり、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R8gは、C〜Cアルキル、置換C〜Cアルキル、およびC〜Cアルキル−フェニルから選択される。
一部の実施形態において、R4aはメチルであり、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R8gは、メチル、イソプロピル、メトキシメチル、およびベンジルから選択される。
一部の実施形態において、R8gはメチルであり、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R4aは、アルキル、フェニル、および置換フェニルから選択される。
一部の実施形態において、R8gはメチルであり、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R4aは、C〜Cアルキル、フェニル、およびC〜CアルコキシまたはC〜Cアルキル部分で置換されたフェニルから選択される。
一部の実施形態において、R8gはメチルであり、R1aはメチルであり、Rはエチルであり、R4aは、メチル、フェニル、4−メトキシフェニル、および4−メチルフェニルから選択される。
一部の実施形態において、該化合物は、2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン酸エチル;2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メチルブタン酸エチル;2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−フェニルプロパン酸エチル;2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)−3−メトキシプロパン酸エチル;2−(2−メチル−8−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン酸エチル;2−(8−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン酸エチル;および2−(2−メチル−8−p−トリル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン酸エチルから選択される。
本発明による化合物の一部の特定の例を表3に示す。表示した化合物は、塩を示していなくても塩として存在させてもよく、本発明は、本明細書に示す化合物のあらゆる塩、水和物および溶媒和物、ならびに当業者には充分理解されている該化合物の非塩、非水和物、非溶媒和物形態、を包含することは理解されよう。したがって、本発明による化合物の薬学的に許容され得る塩が意図されることは理解されよう。
Figure 0005666036
本明細書において詳述する化合物のいずれかを含む医薬組成物は、本発明によって包含される。したがって、本発明には、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物が含まれる。本発明による医薬組成物は、経口、口腔、非経口、経鼻、局所もしくは直腸投与に適した形態、または吸入による投与に適した形態を取ってもよい。
生物学的アッセイの一般的な説明
アドレナリン受容体、ドーパミン受容体、セロトニン受容体、ヒスタミン受容体およびイミダゾリン受容体を含めた一連のアミン作動性Gタンパク質共役受容体に対して、本明細書において開示されている化合物の結合特性を決定し得る。結合特性は、競合結合アッセイなどの当技術分野で公知の方法によって評価し得る。一変形形態では、この化合物は、本明細書において詳述する結合アッセイによって評価される。本明細書において開示されている化合物はまた、さらなる特性決定のためのセルベースアッセイまたはインビボモデルにおいて試験し得る。一態様によれば、本明細書において開示されている化合物は、本明細書において詳述する任意の式の化合物であり、下記の特徴の1つまたは複数をさらに示す。アドレナリン受容体(例えば、α1D、α2Aおよびα2B)へのリガンドの結合の阻害、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HTおよび5−HT)へのリガンドの結合の阻害、ドーパミン受容体(例えば、D2L)へのリガンドの結合の阻害、ならびにヒスタミン受容体(例えば、H、HおよびH)へのリガンドの結合の阻害、セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT6)へのアゴニスト/アンタゴニスト活性;ドーパミン受容体(例えば、D2L、D2S)へのアゴニスト/アンタゴニスト活性;ヒスタミン受容体(例えば、H)へのアゴニスト/アンタゴニスト活性;神経突起伸長アッセイにおける活性;コリン作動性機能亢進と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおける効力;ならびに統合失調症の前臨床モデルにおける効力。
種々の例の一例において、受容体へのリガンドの結合の阻害は、本明細書に記載のアッセイにおいて測定される。種々の例の別の一例において、リガンドの結合の阻害は、当該技術分野で知られたアッセイにおいて測定される。種々の例の一例において、受容体へのリガンドの結合は、当該技術分野で知られた適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、少なくとも、おおよそ80%阻害される。種々の例の一例において、受容体へのリガンドの結合は、当該技術分野で知られた適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、約80%、85%、90%、95%、100%のいずれか1つのパーセンテージより大きく、または約85〜95%の間または約90〜100%の間で阻害される。種々の例の一例において、受容体へのリガンドの結合は、当該技術分野で知られたアッセイにおいて測定したとき、少なくとも約80%±20%阻害される。
種々の例の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述したような少なくとも1種類の受容体および11種類もの多く(例えば、a1D、a2A、a2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6、5−HT、D2L、H、H、H)へのリガンドの結合を阻害するものである。種々の例の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述した少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体へのリガンドの結合を阻害し、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体(例えば、セロトニン受容体5−HT2A、セロトニン受容体5−HT、ドーパミン受容体D2L、およびドーパミン受容体D2S、ヒスタミン受容体H)に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性(本明細書に記載のアッセイにおいて測定される)を示すものである。種々の例の一例において、セロトニン受容体5−HT2Aのアゴニスト応答は、適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、本発明の化合物によって、少なくとも、おおよそ50%、50%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%のいずれか1つのパーセンテージ阻害される。
種々の例の一例において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロフィールを示すもの、すなわち、本明細書において詳述したような少なくとも1種類の受容体および11種類もの多くへのリガンドの結合を阻害し、さらに、神経突起伸長(例えば、本明細書に記載のアッセイによって測定される)を刺激するものである。種々の例の一例において、本発明の化合物は、ニューロン初代培養物を用いた神経突起伸長アッセイにおいて活性を示すものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、天然に存在するプロトタイプの神経栄養性のタンパク質(脳由来神経栄養因子(BDNF)および神経成長因子(NGF)など)のものと大きさが同等の活性を有するものである。注目すべきことに、神経突起伸長は、神経障害の処置に有益である新たなシナプス形成に重要な役割を果たす。種々の例の一例において、神経突起伸長は、当該技術分野で知られた適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、約1μMの効力で観察される。種々の例の別の一例において、神経突起伸長は、約500nMの効力で観察される。種々の例のさらなる例において、神経突起伸長は、約50nMの効力で観察される。種々の例の別の一例において、神経突起伸長は、約5nMの効力で観察される。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述したような少なくとも1種類の受容体および11種類もの多くへのリガンドの結合を阻害し、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激するものである。
種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述したような少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体へのリガンドの結合を阻害する、および/または上記の神経伝達物質受容体結合プロフィールを示す、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示す、すなわち、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示す。種々の例の一例において、本発明の化合物は、コリン作動性機能低下と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効である。H拮抗作用は、鎮静、体重増加および認知低下に寄与することがあり得るため、この受容体に対する低い親和性(本明細書に記載のアッセイにおいて、1μMにおけるピリラミンの結合の阻害が約80%未満)は、認知促進効果およびより望ましい副作用プロフィールと関連したものであり得る。さらに、この受容体を介して作用するセロトニンによって記憶が障害され得るため、5−HTアンタゴニストとしての効力が増大した本発明の化合物は認知向上効果を有し得る。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述したような少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体を阻害し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示す、すなわち、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示すものである。
種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述したような少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体へのリガンドの結合を阻害し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示す、すなわち、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、さらに、神経突起伸長を刺激するものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述したような少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体を阻害し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示す、すなわち、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示す、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激するものである。
種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて測定したとき抗精神病効果を有する、すなわち、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示すものである。
種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激するものである。
種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示す、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、本明細書において詳述した少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対する結合を阻害し、さらに、本明細書において詳述した1種類以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、少なくとも1種類および11種類もの多くの受容体に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示す、さらに、本明細書において詳述した1つ以上の受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は神経突起伸長を刺激するものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激するものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、神経突起伸長を刺激し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激し、さらに、コリン作動性機能亢進と関連している記憶機能障害の前臨床モデルにおいて有効性を示すものである。
一態様において、本発明の化合物は、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2Bに対するリガンドの結合を阻害し、セロトニン受容体5−HT6に対するリガンドの結合を阻害するものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、ならびに以下の受容体:セロトニン受容体5−HT、5−HT2Aおよび5−HT2Cの任意の1つ以上に対するリガンドの結合を阻害するものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT、ならびに以下の受容体:セロトニン受容体5−HT、5−HT2Aおよび5−HT2Cの任意の1つ以上に対するリガンドの結合を阻害し、さらに、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHに対するリガンドの結合の弱い阻害を示すものである。種々の例の一例において、セロトニン受容体5−HTに対するリガンドの結合の強い阻害も示す本発明の化合物は、特に望ましい。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HTに対するリガンドの結合を阻害し、さらに、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHに対するリガンドの結合の弱い阻害を示すものである。ヒスタミンH受容体に対するリガンドの結合の弱い阻害は、この受容体のアゴニストが記憶の刺激ならびに体重増加に関与しているため許容される。種々の例の一例において、ヒスタミン受容体Hに対する結合の阻害は約80%未満である。種々の例の別の一例において、ヒスタミン受容体Hに対するリガンドの結合の阻害は、当該技術分野で知られた適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)によって測定したとき、約75%、70%、65%、60%、55%または50%のいずれか1つのパーセンテージ未満である。
種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、ドーパミン受容体D2Lに対するリガンドの結合を阻害するものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、ドーパミン受容体D2Lおよびセロトニン受容体5−HT2Aに対するリガンドの結合を阻害するものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、ヒスタミン受容体Hに対するリガンドの結合を阻害するものである。一部の特定の態様において、本発明の化合物さらに、以下の特性:セロトニン5−HT受容体に対するリガンドの結合の強い阻害、セロトニン5−HT2A受容体に対するリガンドの結合の強い阻害、セロトニン5−HT2C受容体に対するリガンドの結合の強い阻害、ヒスタミンH受容体に対するリガンドの結合の弱い阻害、ヒスタミンH受容体に対するリガンドの結合の弱い阻害、およびセロトニン受容体5−HT2Aに対するアンタゴニスト活性の1つ以上を示すものである。
一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、下記の受容体(セロトニン受容体5−HT2A、セロトニン受容体5−HT6、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体H)の1種または複数へのアゴニスト/アンタゴニスト活性をさらに示す。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、神経突起伸長をさらに刺激する。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、コリン作動性機能亢進と関連する記憶機能障害の前臨床モデルにおいて効力をさらに示す。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力をさらに示す。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書において詳述する受容体結合の態様のいずれかを示し、アゴニスト/アンタゴニストアッセイ(例えば、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT6、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体Hに対する)、神経突起伸長、コリン作動性機能亢進と関連する記憶機能障害の前臨床モデル、ならびに統合失調症の前臨床モデルの任意の1つまたは複数において効力をさらに示す。
一部の態様において、本発明の化合物は、アドレナリン作動性受容体a1D、a2A、a2B、セロトニン受容体5−HTおよびドーパミン受容体D2Lに対するリガンドの結合を、当該技術分野で知られた適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、少なくとも約80%阻害するものである。種々の例の一例において、結合は、適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、少なくとも約80%阻害される。種々の例の一例において、受容体へのリガンドの結合は、当該技術分野で知られた適当なアッセイ(本明細書に記載のアッセイなど)において測定したとき、約80%、85%、90%、95%、100%のいずれか1つのパーセンテージより大きく、または約85〜95%の間または約90〜100%の間で阻害される。
一部の態様において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロフィールを示し、さらに、抗精神病効果を示す。種々の例の一例において、本発明の化合物は、抗精神病活性を有する化合物と同様の結合プロフィールを有する。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて有効である。また、本発明の化合物は、ディメボンの認知向上特性を有し、したがって、このような抗精神病性分子の有益な薬理学的プロフィールを増大させる。種々の例の一例において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロフィールを示し、さらに、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示すものである。種々の例の別の一例において、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロフィールを示し、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示さないものである。
種々の例の一例において、本発明の化合物は、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示すものである。種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて抗精神病効果を有するものである。種々の例のさらなる例において、本発明の化合物は、記憶機能障害の前臨床モデルにおいて認知促進効果を示し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて抗精神病効果を有するものである。
方法の概要
本明細書に記載されている化合物を使用して、ヒトなどの個体において認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/もしくは神経障害を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一態様によれば、本明細書に記載されている化合物を使用して、認知障害を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。別の態様では、本明細書に記載されている化合物を使用して、精神病性障害を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。さらに別の態様では、本明細書に記載されている化合物を使用して、神経伝達物質媒介性障害を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一実施形態では、神経伝達物質媒介性障害には、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、アレルギー性疾患(食物アレルギーを含めた)、ならびに老化保護活性が関与する疾患(加齢に伴う脱毛(脱毛症)、加齢に伴う体重減少および加齢に伴う視覚異常(白内障)など)が含まれる。他の変形形態では、神経伝達物質媒介性障害には、脊髄損傷、糖尿病性ニューロパシー、線維筋痛症およびアレルギー性疾患(食物アレルギーを含めた)が含まれる。さらに別の実施形態では、神経伝達物質媒介性障害には、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギランバレー症候群、軽度認知機能障害、多発性硬化症、脳卒中および外傷性脳損傷が含まれる。さらに別の実施形態では、神経伝達物質媒介性障害には、統合失調症、不安、双極性障害、精神病およびうつが含まれる。別の態様では、本明細書に記載されている化合物を使用して、神経障害を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させ得る。一態様によれば、本明細書に記載されている化合物はまた、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるもしくは有益である、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害を処置し、予防し、発症を遅延させ、かつ/または進行を遅延させるために使用し得る。
本発明はまた、それを必要としている個体に、認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させるのに有効な量の本発明の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させる方法を提供する。
本発明はまた、それを必要としている個体に、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強するのに有効な量の本発明の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、個体において神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強する方法を提供する。
本発明はさらに、それを必要としている個体に、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節するのに有効な量の本発明の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節する方法を包含する。
本明細書に記載されている方法はまた、本発明の化合物を含む組成物を投与する方法を包含することを理解すべきである。
認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害を処置、予防、発症を遅延、および/または進行を遅延させる方法
一態様によれば、本発明は、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるもしくは有益である、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害を処置、予防、発症を遅延、および/または進行を遅延させる方法を提供し、この方法は、それを必要としている個体に本発明の化合物を投与することを含む。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT6、5HT7、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHの調節は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害のために有益であると期待され、または有益である。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2Bおよびセロトニン受容体5−HT受容体の調節は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害のために有益であると期待され、または有益である。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、およびセロトニン受容体5−HT受容体の調節、ならびに下記の受容体(セロトニン5−HT、5−HT2A、5−HT2CおよびヒスタミンHおよびH)の1種または複数の調節は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害のために有益であると期待され、または有益である。いくつかの変形形態では、ドーパミン受容体D2Lの調節は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害のために有益であると期待され、または有益である。特定の変形形態では、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン受容体5−HT2Aの調節は、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害のために有益であると期待され、または有益である。いくつかの変形形態では、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害および/または神経障害は、本発明の化合物を投与することによって処置、予防され、かつ/またはそれらの発症もしくは進行が遅延する。
認知機能を改善し、かつ/または精神病性効果を減少させる方法
本発明は、本発明の化合物を、それを必要としている個体に投与することによって、認知機能を改善するための方法を提供する。いくつかの変形形態では、アドレナリン受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT6、5HT7、ヒスタミン受容体Hおよび/またはHの1種または複数の調節は、認知機能を改善するために望ましく、または望ましいことが期待されている。いくつかの変形形態では、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン5−HT受容体の調節は、認知機能を改善するために望ましく、または望ましいことが期待されている。いくつかの変形形態では、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン受容体5−HTの調節、ならびに下記の受容体(セロトニン受容体5−HT、5−HT2A、5−HT2C、ならびにヒスタミン受容体HおよびH)の1種または複数の調節は、認知機能を改善するために望ましく、または望ましいことが期待されている。別の態様では、本発明は、本発明の化合物をそれを必要としている個体に投与することによって、精神病性効果を減少させる方法を包含する。いくつかの実施形態では、ドーパミンD2L受容体の調節は、精神病性効果を減少させるために望ましいことが期待されており、または望ましい。いくつかの実施形態では、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン5−HT2A受容体の調節は、精神病性効果を減少させるために望ましいことが期待されており、または望ましい。いくつかの変形形態では、本発明の化合物は、それを必要としている個体に投与される。
神経突起伸長を刺激し、神経発生を促進し、かつ/または神経栄養効果を増強する方法
さらなる態様において、本発明は、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を増強し、かつ/または神経栄養効果を増強するのに十分な条件下で、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩を、それを必要としている個体に投与することを含む、神経突起伸長を刺激し、かつ/または神経発生を増強し、かつ/または神経栄養効果を増強する方法を提供する。いくつかの変形形態では、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、本発明の化合物は、約1μMの効力で神経突起伸長を刺激する。いくつかの変形形態では、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、本発明の化合物は、約500nMの効力で神経突起伸長を刺激する。いくつかの変形形態では、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、本発明の化合物は、約50nMの効力で神経突起伸長を刺激する。いくつかの変形形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイにおいて測定すると、約5nMの効力で神経突起伸長を刺激する。
アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節する方法
本発明はさらに、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の活性を調節するのに十分な条件下で、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の活性を調節する方法を意図する。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン5−HT受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体およびセロトニン5−HTおよび5−HT受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン受容体、セロトニン5−HTおよび下記の受容体(セロトニン5−HT−7、5−HT2Aおよび5−HT2CおよびヒスタミンHおよびH受容体)の1種または複数である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD2L受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン5−HT2A受容体である。いくつかの変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ヒスタミンH受容体である。
一般合成法
本発明の化合物は、下記、さらに具体的には以下の実施例において一般に記載されているように、いくつかの方法によって調製し得る。下記の方法の記載において、示された式で使用されるとき、記号は、他に明記しない限り式(I)またはその変形形態に関して上記に記載したそれらの基を表すと理解される。
化合物の特定のエナンチオマーを得ることが望ましい場合、エナンチオマーを分離または分割するための任意の適切な従来の手順を使用して、エナンチオマーの相当する混合物からこれを達成し得る。したがって、例えば、ジアステレオマー誘導体は、エナンチオマーの混合物、例えばラセミ体と、適当なキラル化合物との反応によって生成し得る。次いで、ジアステレオマーは、任意の便利な手段、例えば結晶化によって分離することができ、所望のエナンチオマーが回収される。別の分割方法では、ラセミ体は、キラル高速液体クロマトグラフィーを使用して分離し得る。代わりに必要に応じて、特定のエナンチオマーは、記載した方法の1つにおいて適当なキラル中間体を使用することによって得てもよい。
クロマトグラフィー、再結晶および他の従来の分離手順はまた、中間体または最終生成物でも使用してもよく、化合物の特定の異性体を得ること、または反応生成物を別の方法で精製することが望ましい。
下記の略語を本明細書において使用する。薄層クロマトグラフィー(TLC);時間(h);エタノール(EtOH);ジメチルスルホキシド(DMSO);N,N−ジメチルホルムアミド(DMF);トリフルオロ酢酸(TFA);テトラヒドロフラン(THF);ノルマル(N);水性(aq.);メタノール(MeOH);ジクロロメタン(DCM);保持係数(Rf)。
一般法1および8によって作製される化合物は、本発明の他の化合物の合成の中間体としても使用され得る。
一般法1
スキーム1−A
Figure 0005666036
スキーム1−B
Figure 0005666036
化合物A(1当量)、トリエチルアミン(3当量)および化合物B(1当量)をEtOHに溶解させ、25℃で1時間、次いで90℃で3時間攪拌した後、内容物を25℃まで冷却し、蒸発乾固させ、粗製Cを得る。この残渣をエタノール性HClで酸性化し、揮発性物質を減圧除去する。エタノールを添加した後、化合物D(1〜1.5当量)を添加し、内容物を90℃でさらに16時間加熱する。溶媒を真空除去する。残っている残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄する。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮する。得られた粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)(メタノール−ジクロロメタン勾配を使用)、中性アルミナ(酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用)、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)によって精製する。同様の合成詳細事項が、スキーム1−Bに従って作製される化合物に対して使用され得る。この手順を、化合物CD11、CD17、CD19、CD27およびCD29の合成によって例示する。
一般法2
スキーム2−A
Figure 0005666036
スキーム2−B
Figure 0005666036
化合物E(1当量)とF(そのまままたは水性、10〜25倍w/v)の混合物を100〜120℃で3〜4時間加熱した後、反応混合物を蒸発乾固させる。得られた粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)(メタノール−ジクロロメタン勾配を使用)、中性アルミナ(酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用)、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)によって精製する。同様の合成詳細事項が、スキーム2−Bに従って作製される化合物に対して使用され得る。
一般法3
スキーム3−Aおよび3−Bによる一般法を、以下にCD63の合成により例示する。
スキーム3−A
Figure 0005666036
スキーム3−B
Figure 0005666036
スキーム3−C−CD63の合成
Figure 0005666036
4−クロロフェニルヒドラジン(これは、任意の適切に置換されたフェニルヒドラジン(HまたはH−1など)に拡張され得る)に対する上記の反応では、ブロモ(またはクロロ)酢酸エチルを用いて適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(I38)の形成がもたらされる。(I38)をN−メチル−4−ピペリドンと反応させるとカルボリン(II38)の形成がもたらされる。(II38)の加水分解により酸38が得られる。同様の合成詳細事項が、スキーム3−Aまたは3−Bによる反応において使用され得る。
一般法4
スキーム4−Aおよび4−Bによる一般法を以下に、CD55の合成により例示する。
スキーム4−A
Figure 0005666036
スキーム4−B−CD55の合成
Figure 0005666036
4−クロロフェニルヒドラジン(これは、任意の適切に置換されたフェニルヒドラジン(H−2など)に拡張され得る)を、3−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸エチルと適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(III39)の形成がもたらされる。(III39)をN−メチル−4−ピペリドンと反応させるとカルボリン(IV39)の形成がもたらされる。(IV39)の加水分解により酸(39)が得られる。同様の合成詳細事項が、スキーム4−Aによる反応において使用され得る。
一般法5
本発明の一部の特定の化合物は、スキーム5−Aおよび5−Bに従い、スキーム5−Cおよび5−Dによる方法で例示したようにして合成される。スキーム5−A〜5−Dに示したDMFに代わり、または加えてジクロロメタンが溶媒として使用され得る。例えば、ジクロロメタンは、化合物CD13およびCD15の合成に溶媒として使用される。
スキーム5−A
Figure 0005666036
スキーム5−B
Figure 0005666036
スキーム5−C
Figure 0005666036
スキーム5−D
Figure 0005666036
上記の一般構造のカルボン酸(3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸の場合で上記に例示)を適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処理した後、所望のアルコール(R−OH)で処理すると、対応するエステルが得られ得る。このようなエステルの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
一般法6
本発明の一部の特定の化合物は、スキーム6−Aおよび6−Bに従い、スキーム6−Cおよび6−Dによる方法で例示したようにして合成される。スキーム6−A〜6−Dに示したDMFに代わり、または加えてジクロロメタンが溶媒として使用され得る。例えば、ジクロロメタンは、化合物CD25の合成に溶媒として使用される。
スキーム6−A
Figure 0005666036
スキーム6−B
Figure 0005666036
スキーム6−C
Figure 0005666036
スキーム6−D
Figure 0005666036
上記の一般構造のカルボン酸(3−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン酸の場合で上記に例示)を適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処理した後、所望のアミン(R−NH)で処理すると、対応するアミドが得られ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
一般法7
スキーム7−Aによる一般法を、CD33〜CD35(エステル)およびCD36〜CD38(アミン)の合成により例示する。
スキーム7−A
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンを4−ブロモ(またはクロロ)ブタン酸エチルと適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(i)の形成がもたらされる。(i)をN−メチル−4−ピペリドンと反応させるとカルボリン(ii)の形成がもたらされる。(ii)の加水分解により酸(iii)が得られる。(iii)などのカルボン酸を適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処理した後、(a)所望のアルコール(R−OH)で処理すると対応するエステルが得られ、または(b)所望のアミン(R−NH)で処理すると対応するアミドが得られ得る。このようなエステルの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
一般法8
スキーム8−Aによる一般法をCD39〜CD41の合成により例示する。
スキーム8−A
Figure 0005666036
スキーム8−B
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンを3−ブロモ(またはクロロ)プロピオニトリルと適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(V)の形成がもたらされ、これをN−メチル−4−ピペリドンで処理し、対応するカルボリンに還元すると、アミン(42)の形成がもたらされる。アミン(42)の上記のアミドへの変換は、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中での標準的なペプチドカップリング条件を使用した後、所望の酸で処理して対応するアミドを得ることにより行なわれ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
スキーム8−C−一般法(化合物CD42〜CD45の合成によって例示)
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンをブロモ(またはクロロ)アセトニトリルと適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(VI)の形成がもたらされ、これをN−メチル−4−ピペリドンで処理し、対応するカルボリンに還元すると、アミン(43)の形成がもたらされる。アミン(43)の上記のアミドへの変換は、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中での標準的なペプチドカップリング条件を使用した後、所望の酸で処理して対応するアミドを得ることにより行なわれ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
一般法9
スキーム9
Figure 0005666036
本発明の一部の特定の化合物は、酸塩化物中間体を使用し、スキーム9に示すようにして合成される。この一般法を、化合物CD16、CD18およびCD20〜CD22の合成により例示する。
一般法10
スキーム10
Figure 0005666036
本発明の一部の特定の化合物は、スキーム10に示すような酸アミン転移法を用いて合成される。この一般法を、化合物CD2、CD3、CD5、CD23およびCD24の合成により例示する。
一般法11
スキーム11
Figure 0005666036
本発明の一部の特定の化合物は、EDCIをカップリング試薬として使用し、スキームに示すようにして合成される。反応のための溶媒(例えば、DMFまたはジクロロメタン)は、当業者により、例えば、選択された出発材料に基づいて選択され得る。この一般法を、化合物CD4、CD12、CD14、CD26、CD30、CD31およびCD54の合成により例示する。
一般法12
Figure 0005666036
構造103の化合物は、一般法1に概要を示した一般合成プロトコルを用いて合成され得る。適切に置換された構造101の化合物(式中、RおよびRは本明細書において上記のとおりである)を、標準的なアルキル化条件下、適切に置換された構造102の化合物(式中、RおよびRは本明細書において上記のとおりであり、Xは、Cl、BrおよびIから選択されるハロゲンである)と反応させると、構造103の化合物が得られ得る。
種々の例の一例において、水素化ナトリウム(260mmol)を101のDMF(150ml)溶液に、攪拌および冷却しながら添加する。30分間後、102(260mmol)のDMF(20ml)溶液を10〜15分間かけて反応混合物に滴下する。得られた混合物を70℃で10時間攪拌する。反応混合物を真空下で蒸発乾固させる;残渣を氷水(100ml)に注入し、塩化メチレン(3×100ml)で抽出する。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空下でエバポレートし、残渣をベンゼンからの再結晶、または乾燥カラムでのクロマトグラフィー処理(石油エーテル−酢酸エチル系中、後者が15%までの濃度勾配で)により、103が得られる。
一般法13a
Figure 0005666036
また、構造103の化合物は、一般法2aに概要を示した一般合成プロトコルを用いても合成され得る。適切に置換された構造201の化合物(式中、Rは本明細書において上記のとおりである)を、標準的なアルキル化条件下、適切に置換された構造102の化合物(式中、RおよびRは本明細書において上記のとおりであり、Xは、Cl、BrおよびIから選択される)と反応させると、構造202の化合物が得られ得る。構造202の化合物を、標準的なフィッシャーのインドール合成条件下、構造203の化合物(式中、Rは本明細書において上記のとおりである)と反応させると、構造103の化合物が得られる。
一般法13b
Figure 0005666036
種々の例の別の一例において、構造103の該化合物は、一般法2bに概要を示した一般合成プロトコルに従って合成され得る。アニリン(10mmol)、102のエステル(10mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(10mmol)のTHF(40ml)溶液を24時間還流する。反応混合物を氷水(100ml)に注入し、塩化メチレン(4×50ml)で抽出する。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空下でエバポレートし、残渣をエタノールに溶解させ、過剰の塩化水素のエーテル溶液を添加する。揮発成分を真空除去し、残渣をエタノール−エーテル混合物から再結晶させ、構造200の化合物を得る。
200の塩酸塩(5.2mmol)を全部一度に、冷却および激しく攪拌しながら、50mlの水酸化カリウム(5.2mmol)低温水溶液に添加する。アミンをエーテル(3×50ml)で抽出し、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を減圧除去し、残渣を無水THF(10ml)に溶解させ、得られた溶液に、亜硝酸エチルのアルコール(約7.2mmol)14%溶液を冷却および攪拌しながら分割して添加する。反応混合物を室温で12時間暗所に保持する。40℃の浴温度で揮発成分を真空除去し、式201の化合物を得る。この化合物を、さらに精製せずに後の変換に使用する。
濃HCl(72ml)および(激しく攪拌しながら分割して)亜鉛粉(75mmol)を、201(9mmol)のニトロソアミンの無水メタノール(100ml)溶液に、−80℃まで冷却しながらアルゴン雰囲気中で添加する。反応混合物を、アルゴン雰囲気中で、−80℃〜−70℃の温度で6〜8時間激しく攪拌する。還元の完了をTLCによってモニターする。過剰の亜鉛を濾別し、残渣をメタノール(20ml)で洗浄し、濾液を真空下、室温でエバポレートして約20mlの容量にし、氷水(100ml)に注入し、アンモニア(20ml)の24%水溶液の添加によってアルカリ性にする。これを塩化メチレン(4×50ml)で抽出し、抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を真空除去後、式202の化合物が得られる。この物質は、さらに精製せずに使用する。
構造203(4mmol)の化合物と触媒量のp−トルエンスルホン酸を、化合物202(4mmol)のベンゼン(10ml)溶液に添加し、混合物をディーン・スタークスチルヘッド(still head)で8時間煮沸する。ヒドラゾンの形成をLC−MSによって確認する。ベンゼンを減圧除去し、残渣をトルエン(40ml)に溶解させ、Amberlist 15(3g)を添加し、混合物を90〜100℃で3時間激しく攪拌する。この樹脂を濾別(filtered of)し、酢酸エチル(60ml)で洗浄し、濾液を真空にてエバポレートし、残渣をシリカゲルカラムにてクロマトグラフィー処理し(石油エーテル−酢酸エチル系中、後者が15%までの濃度勾配で)、式103の化合物を得る。
化合物G1〜G7は、一般法12、13aもしくは13b、または適用可能な本明細書に記載の一般法および合成手順を用いて合成される。化合物18(CD19)は一般法1に従って調製される。化合物55(CD65)および58(CD69)は、一般法6に従って調製される。化合物57(CD67)は一般法8に従って調製される(式中、XはCRである)。
上記に詳述した方法は、当業者にはわかるようにして適合され得る。各一般法の具体的な例を、本実施例において以下に示す。
以下の実施例は、例示のために示したものであって、本発明を限定するものではない。
本明細書に開示した参考文献はすべて、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる。
実施例1
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(CD1)の調製
標題化合物の調製は、一般法1に従って行なった。p−トリルヒドラジン塩酸塩(20g,126mmol)、3−ブロモプロピオン酸エチル(22.8g,126mmol)およびトリエチルアミン(38.1g,378mmol)を入れたエタノール(200ml)を25℃で1時間攪拌した後、内容物を90℃で3時間加熱した。内容物を25℃まで冷却し、蒸発乾固させた。残渣をエタノール性HClで酸性化し、揮発性物質を減圧除去した。エタノール(200mL)を添加した後、N−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(2.87g,18.9mmol)を添加した。加熱を90℃で16時間継続した。内容物を真空濃縮し、飽和NaHCO水溶液を添加することにより塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を中性アルミナ上でのクロマトグラフィー(メタノール−ジクロロメタン勾配を使用)によって精製し、1.5gの3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチルを得た。
実施例2
4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)ブタン酸エチル(CD6)の調製
標題化合物の調製は、一般法1に従って、p−トリルヒドラジン塩酸塩(600mg,3.7mmol)、4−クロロ酪酸エチル(0.54ml,3.7mmol)、トリエチルアミン(1.5ml,11.3mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(0.563g,3.7mmol)をエタノール(10ml)に入れて使用することにより行ない、シリカゲル(230〜400メッシュ)クロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、130mgの4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)ブタン酸エチルを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例3
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(CP11)の調製
標題化合物の調製は、一般法1に従って、4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩(5g,27.9mmol)、ブロモ酢酸エチル(4.6g,27.9mmol)、トリエチルアミン(11.6mL,83.2mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(5.2g,34.9mmol)をエタノール(50ml)に入れて使用することにより行ない、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(ジクロロメタン−ヘキサン勾配で溶出)後、1.3gの2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチルを得た。
実施例4
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(CD59)の調製
標題化合物の調製は、一般法1に従って、4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩(10g,55mmol)、3−ブロモプロピオン酸エチル(7.2mL,55mmol)、トリエチルアミン(23mL,165mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(8.3g,55mmol)をエタノール(100ml)に入れて使用することにより行ない、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(ジクロロメタン−ヘキサン勾配で溶出)後、1.4gの3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチルを得た。
実施例5
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトニトリル(CD61)の調製
標題化合物の調製は、一般法8に従って、p−トリルヒドラジン塩酸塩(10g,63mmol)、ブロモアセトニトリル(7.56ml,63mmol)、トリエチルアミン(19.1g,189mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(2.54g,17mmol)をエタノール(30ml)入れて使用することにより行ない、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、1.8gの2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトニトリルを得た。この物質のTFA塩を、逆相クロマトグラフィー(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)によって得た。
実施例6
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバミン酸2,2,2−トリクロロエチル(CD9)の調製
Figure 0005666036
標題化合物の調製は、p−トリルヒドラジン塩酸塩(396mg,2.5mmol)、2−ブロモエチルカルバミン酸2,2,2−トリクロロエチル(750mg,2.5mmol)、トリエチルアミン(1ml,7.4mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(394mg,2.6mmol)をエタノール−HCl(15ml)に入れて使用して行ない、シリカゲル(230〜400メッシュ)クロマトグラフィー(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)、続いて逆相クロマトグラフィー(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)での精製後、160mgの2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバミン酸2,2,2−トリクロロエチルをTFA塩として得た。
実施例7
N−(4−フルオロフェニル)−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミド(CD50)の調製
Figure 0005666036
標題化合物の調製は、p−トリルヒドラジン塩酸塩(1.1g,7.4mmol)、3−クロロ−N−(4−フルオロフェニル)プロパンアミド(1.5g,7.4mmol)、トリエチルアミン(2.2g,22.3mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(1.1g,7.4mmol)をエタノール−HCl(12ml)に入れて使用して行ない、シリカゲル(230〜400メッシュ)クロマトグラフィー(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)、続いて逆相クロマトグラフィー(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)での精製後、N−(4−フルオロフェニル)−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドをTFA塩として得た。
実施例8
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−メチルプロパンアミド(CD2)の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(100mg,0.33mmol)とメチルアミン(40%水溶液、2.5ml)の混合物を、100〜120℃で3〜4時間加熱した。反応混合物を蒸発乾固させ、残渣を中性アルミナクロマトグラフィー(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)によって精製し、10mgの3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−メチルプロパンアミドを得た。
実施例9
N−エチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミド(CD3)の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(100mg,0.33mmol)およびエチルアミン(40%水溶液、2.5ml)の混合物を、100〜120℃で3〜4時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、19mgのN−エチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドを得た。
実施例10
N−シクロペンチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミド(CD5)の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(100mg,0.33mmol)とシクロペンチルアミン(1ml,10mmol)の混合物を、100〜120℃で3〜4時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、17mgのN−シクロペンチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドを得た。
実施例11
N−エチル−4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)ブタンアミド(CD7)の調製
4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)ブタン酸エチル(80mg,0.2mmol)をエチルアミン(0.8ml)とともに、100〜120℃で3〜4時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、40mgのN−エチル−4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)ブタンアミドを得た。
Figure 0005666036
実施例12
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(CD62)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトニトリル(500mg,2mmol)を、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(6.2ml,6.2mmol)含有トルエン(10ml)で80℃にて処理し、シリカゲル(230〜400メッシュ)クロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、250mgの2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミンを得た。
実施例13
3−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(CD8)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(100mg,0.4mmol)を、EDCI(78mg,0.4mmol)およびN−Boc−(S)−ニペコチン酸(94mg,0.4mmol)含有ジクロロメタン(3ml)と混合し、反応混合物を16時間攪拌し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)後、3−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルをTFA塩として得た。
実施例14
N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ピペリジン−3−カルボキサミド(CD10)の調製
3−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(40mg,0.08mmol)を、トリフルオロ酢酸(0.1mL)含有ジクロロメタン(2ml)とともに攪拌し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5mL)後、10mgのN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ピペリジン−3−カルボキサミドを二TFA塩として得た。
実施例14A
化合物54(CD64)の調製
Figure 0005666036
実施例14B
化合物56(CD66)の調製
Figure 0005666036
実施例15
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸(CD47)の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(100mg,0.33mmol)(1.5g)とNaOH(3N,30ml)含有エタノール(30ml)の混合物を、50℃で3時間攪拌した後、室温まで冷却し、濃HClで中和した。溶媒を減圧除去し、粗製3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸を得た。
実施例16
CD63の調製
Figure 0005666036
4−クロロフェニルヒドラジンでの上記の反応は、任意の適切に置換されたフェニルヒドラジンに拡張することができ、ブロモ(またはクロロ)酢酸エチルを使用し、適切なアルキル化条件下で、内部置換ヒドラジン(I)の形成がもたらされる。(I)とN−メチル−4−ピペリドンとの反応により、カルボリン(II)の形成がもたらされる。(II)の加水分解により酸38が得られる。
実施例17
CD23〜CD27およびCD54の調製
Figure 0005666036
上記の一般構造のカルボン酸(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸の場合で上記に例示)を、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処置した後、所望のアミン(R−NH)で処理すると、対応するアミドが得られ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
実施例18
CD2〜CD5およびCD29〜CD31の調製
Figure 0005666036
上記の一般構造のカルボン酸(3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸の場合で上記に例示)を、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処理した後、所望のアミン(R−NH)で処理すると、対応するアミドが得られ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
実施例19
CD33、CD34およびCD35の調製
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンを4−ブロモ(またはクロロ)ブタン酸エチルと、適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(i)の形成がもたらされる。(i)をN−メチル−4−ピペリドンと反応させると、カルボリン(ii)の形成がもたらされる。(ii)の加水分解により酸(iii)が得られる。(iii)などのカルボン酸を適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処理した後、所望のアルコール(R−OH)で処理すると、対応するエステルが得られ得る。このようなエステルの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
実施例20
CD36、CD37およびCD38の調製
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンを4−ブロモ(またはクロロ)ブタン酸エチルと適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(i)の形成がもたらされる。(i)をN−メチル−4−ピペリドンと反応させると、カルボリン(ii)の形成がもたらされる。(ii)の加水分解により酸(iii)が得られる。(iii)などのカルボン酸を、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中でDCC/DMAPにて処理した後、所望のアミン(R−NH)で処理すると、対応するアミドが得られ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
実施例21
CD39、CD40およびCD41の調製
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンを3−ブロモ(またはクロロ)プロピオニトリルと適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(V)の形成がもたらされ、これをN−メチル−4−ピペリドンで処理し、対応するカルボリンに還元すると、アミン(CD68)の形成がもたらされる。アミン(CD68)の上記のアミドへの変換は、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中での標準的なペプチドカップリング条件を使用した後、所望の酸で処理して対応するアミドを得ることにより行なわれ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
実施例22
CD42、CD43、CD44およびCD45の調製
Figure 0005666036
4−ピリジルヒドラジンとブロモ(またはクロロ)アセトニトリルを適切なアルキル化条件下で反応させると、内部置換ヒドラジン(VI)の形成がもたらされ、これをN−メチル−4−ピペリドンで処理し、対応するカルボリンに還元すると、アミン(CD70)の形成がもたらされる。アミン(CD70)の上記のアミドへの変換は、適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたは塩化メチレン)中での標準的なペプチドカップリング条件を使用した後、所望の酸で処理して対応するアミドを得ることにより行なわれ得る。このようなアミドの単離および精製は、標準的な調製法および順相または逆相クロマトグラフィー法を用いて行なわれ得る。
実施例23
CD46の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチルとNaOH含有エタノールの混合物を、50℃で3時間攪拌した後、室温まで冷却し、濃HClで中和した。溶媒を減圧除去し、粗製2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸を得た。
実施例24
CD51の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(100mg)とジメチルアミン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N,N−ジメチルアセトアミドを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例25
CD17の調製
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩、3−ブロモプロピオン酸エチルおよびトリエチルアミンを含むエタノールを25℃で1時間攪拌した後、内容物を90℃で3時間加熱した。内容物を25℃まで冷却し、蒸発乾固させた。残渣をエタノール性HClで酸性化し、揮発性物質を減圧除去した。エタノールを添加した後、N−メチル−4−ピペリドン塩酸塩を添加した。加熱を90℃で16時間継続した。内容物を真空濃縮し、飽和NaHCO3水溶液を添加することにより塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を、中性アルミナ上でのクロマトグラフィー(メタノール−ジクロロメタン勾配を使用)によって精製し、3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチルを得た。
実施例26
CD52およびCD60の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(CD17)(100mg)とジメチルアミン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド(CD52)を得た。遊離塩基を、エタノール−HClでの処置によってHCl塩に変換させた。
化合物CD60は、適切に置換された試薬を使用し、本明細書に記載の方法に従って調製される。
実施例27
CD57の調製
標題化合物の調製は、p−トリルヒドラジン塩酸塩、ブロモ酢酸エチル、トリエチルアミンおよびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩をエタノールに入れて使用することにより(according by using)行ない、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(ジクロロメタン−ヘキサン勾配で溶出)後、2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチルを得た。
実施例28
CD58の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチルとNaOH含有エタノールの混合物を、50℃で3時間攪拌した後、室温まで冷却し、濃HClで中和した。溶媒を減圧除去し、粗製2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸を得た。
実施例29
CD23の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(100mg)とエチルアミン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、N−エチル−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミド(CD23)を得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例30
CD26の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸(CD58)を、EDCIおよびベンジルアミンと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、N−ベンジル−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例31
CD28の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(100mg)とシクロペンチルアミン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−シクロペンチルアセトアミドを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例32
CD53の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミンを、EDCIおよびピリジン−4−カルボン酸含有ジクロロメタンと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05)後、N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)イソニコチンアミドをTFA塩として得た。
実施例33
CD54の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸(CD58)を、EDCIおよび4−フルオロアニリンと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、N−(4−フルオロフェニル)−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例34
CD12の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸を、EDCIおよびイソプロパノールと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸イソプロピルを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例35
CD30の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸を、EDCIおよびアニリン含有ジクロロメタンと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、CD30を得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例36
CD32の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(CD17)(100mg)とシクロペンチルアミン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−シクロペンチルプロパンアミド(CD32)を得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例37
CD55の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(CD17)とNaOH含有エタノールの混合物を、50℃で3時間攪拌した後、室温まで冷却し、濃HClで中和した。溶媒を減圧除去し、粗製3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸を得た。
実施例38
CD56の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸を、EDCIおよび1−ブタノールと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸ブチルを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例39
CD4の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸を、EDCI(78mg,0.4mmol)およびシクロヘキシルアミン含有ジクロロメタンと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、N−シクロヘキシル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドを得た。
実施例40
CD48の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(0.1g,0.35mmol)を4mlの水性アンモニアに溶解させ、マイクロ波にて120℃で5分間加熱した。反応後に析出した固形生成物をブフナー漏斗に通して濾過し、10%重炭酸ナトリウム(10ml×2)で洗浄した後、脱塩水(10ml×2)で洗浄した。生成物を真空乾燥させ、5mlのエタノール性HClに溶解させ、15分間攪拌し、真空濃縮し、38mgの2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドを塩酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例40A
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(100mg)とピペリジン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05)後、2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノンをTFA塩として得た。
実施例41
CD14の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸を、EDCIおよびベンジルアルコールと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸ベンジルを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例42
CD24の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(100mg)とイソプロピルアミン(1ml)の混合物を、120℃で15時間加熱し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−イソプロピルアセトアミドを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
実施例43
CD31の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸を、EDCIおよびシクロヘキシルメタンアミン含有ジクロロメタンと混合し、反応混合物を16時間攪拌し、中性アルミナクロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、N−(シクロヘキシルメチル)−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドを得た。遊離塩基を、シュウ酸(1当量)含有無水THFでの処理によってシュウ酸塩に変換させた。
本実施例に従って調製した化合物を表4に、さらに詳細に示す。
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
本明細書に記載の一般法に従って調製される化合物および合成手順を、以下にさらに詳述する。
実施例44
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−1−メチルピロリジン−2−オン(化合物71)の調製
NaH(36mg,1.5mmol)と2,3,4,5−テトラヒドロ−2,8−ジメチル−1H−ピリド[4,3−b]インドール(100mg,0.5mmol)のDMF(5mL)懸濁液を0℃で攪拌した。3−ブロモ−1−メチルピロリジン−2−オン(176mg,1.0mmol)含有DMF(3mL)を反応混合物に滴下し、これをを室温で12時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷冷水でクエンチし、生成物を酢酸エチルで抽出した。単離した有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、得られた粗製物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、20mgの3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−1−メチルピロリジン−2−オンを得た。
Figure 0005666036
化合物70(CD72)および化合物72は、化合物71での手順に従い、適切な出発材料を用いて調製される。
実施例45
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)シクロヘキサノール(化合物73)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1g,5mmol)をDMF(10ml)に溶解させた。これにNaH(300mg,12.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で15分間攪拌した。7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(0.9ml,9.0mmol)をDMF(3ml)に溶解させ、反応混合物に滴下した。添加終了後、反応混合物を60〜65℃で一晩加熱した。反応をLCMSによってモニターした。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、水でクエンチし、酢酸エチル(3×25ml)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮し、粗製生成物を得た。この粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(溶離剤:20%メタノール含有DCM)、900mgの2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)シクロヘキサノールを黄色半固形物として得た。
Figure 0005666036
実施例46
2,8−ジメチル−5−(プロパ−2−イニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(CD73)の調製
p−トリルヒドラジン塩酸塩(600mg,3.7mmol)、臭化プロパルギル(トルエン中80wt%溶液、0.34ml,3.7mmol)、トリエチルアミン(1.5ml,11.3mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(316mg,2.1mmol)をエタノール(15ml)に溶解させ、シリカゲル(230〜400メッシュ)クロマトグラフィーでの精製(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)後、80mgの2,3,4,5−テトラヒドロ−2,8−ジメチル−5−(プロパ−2−イニル)−1H−ピリド[4,3−b]インドールを得た。
Figure 0005666036
実施例47
N−ベンジル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミド(CD74)の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(200mg,0.66mmol)をベンジルアミン(2.0ml,過剰)に添加し、反応混合物を100℃で14時間加熱した。反応終了後(LCMSによってモニター)、これを濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離剤:10%MeOH含有ジクロロメタン)、70mg(収率:29.16%)のN−ベンジル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドを遊離塩基として得た。THF(5.0ml)に溶解させたこの遊離塩基(40mg,0.11mmol)に、シュウ酸(13mg,0.10mmol)含有THF(5.0ml)をゆっくりと添加し、混合物を室温で20分間攪拌し、得られた固形物を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させ、35mg(収率:71.4%)のN−ベンジル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例48
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−シクロヘキシルアセトアミド(CD75)の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(500mg,1.63mmol)の塩化オキサリル(2.0g,16.33mmol)溶液を25℃で3時間攪拌した。反応終了後(LCMSによってモニター)、これにシクロヘキシルアミン(1.0ml,過剰)を添加し、反応混合物を80℃で3時間加熱した。反応混合物を濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた粗製物を逆相クロマトグラフィーによって精製し(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)、10mg(収率:2.0%)の2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)−N−シクロヘキシルアセトアミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例49
N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)イソブチルアミド(CD76)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(100mg,0.411mmol)、イソ酪酸(36mg,0.411mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(93mg,0.452mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(55mg,0.452mmol)の乾燥ジクロロメタン(5.0ml)中の混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、回転式エバポレーターを用いて濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、16mgのN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)イソブチルアミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例50
N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(CD77)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(100mg,0.41mmol)、シクロヘキサンカルボン酸(52mg,0.41mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(93mg,0.45mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(55mg,0.45mmol)の乾燥ジクロロメタン(2.5ml)中の混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、回転式エバポレーターを用いて濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、10mgのN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例51
2−クロロ−4−フルオロ−N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ベンズアミド(CD78)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(100mg,0.41mmol)、2−クロロ4−フルオロ安息香酸(71.8mg,0.41mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(93mg,0.45mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(55.22mg,0.45mmol)の乾燥ジクロロメタン(2.5ml)中の混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、回転式エバポレーションによって濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量0.5ml)後、2.93mgの2−クロロ−4−フルオロ−N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ベンズアミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例52
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミド(CD79)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(0.5g,1.75mmol)を4mlの水性アンモニアに溶解させ、Initiator(Biotage Microwave)を用いて120℃で5分間マイクロ波処理した。反応後に析出した固形生成物をブフナー漏斗に通して濾過し、10%重炭酸ナトリウム(10ml×2)で洗浄した後、脱塩水(10ml×2)で洗浄した。生成物を真空乾燥させ、5mlのエタノール性HClに溶解させ、15分間攪拌し、真空濃縮し、13mgの2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドをHCl塩として得た。
Figure 0005666036
実施例53
4−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルおよびN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキサミド(CD80)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(100mg,0.41mmol)、1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸(94mg,0.41mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(93mg,0.45mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(55mg,0.45mmol)の乾燥ジクロロメタン(2.5ml)中の混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、回転式エバポレーターを用いて濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、14mgの4−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。得られた化合物を3mlのHCl含有ジオキサンに溶解させ、1時間攪拌し、5mgのN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキサミドをHCl塩として得た。
Figure 0005666036
実施例54
4−フルオロ−N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ベンズアミド(CD81)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(0.1g,0.41mmol)、4−フルオロ安息香酸(57mg,0.41mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(93mg,0.45mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(55mg,0.45mmol)の乾燥ジクロロメタン(2.5ml)中の混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、回転式エバポレーションによって濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、19.22mgの4−フルオロ−N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)ベンズアミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例55
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミド(CD82)の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(0.1g,0.315mmol)を4mlの水性アンモニアに溶解させ、120℃で5分間マイクロ波処理した。反応後に析出した固形生成物をブフナー漏斗に通して濾過し、10%重炭酸ナトリウム(10ml×2)で洗浄した後、脱塩水(10ml×2)で洗浄し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、1.25mgの3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例56
N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)シクロペンタンカルボキサミド(CD83)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(100mg,0.41mmol)、シクロペンタンカルボン酸(46mg,0.41mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(93mg,0.45mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(55mg,0.45mmol)の乾燥ジクロロメタン(2.5ml)中の混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量0.5ml)後、40mgのN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)シクロペンタンカルボキサミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例57
N−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)−3−メチルピリジン−4−カルボキサミド(CD84)の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エタンアミン(0.1g,0.411mmol)、3−メチルピリジン−4−カルボン酸(0.056g,0.411mmol)、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.093g,0.452mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.055g,0.452mmol)の乾燥ジクロロメタン(2.0ml)中の混合物を、室温で4時間攪拌した。この反応混合物に10mlの水を添加し、生成物をジクロロメタン(10ml×3)で抽出した。合わせたジクロロメタン層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、7mgのN−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)エチル)−3−メチルピリジン−4−カルボキサミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例58
3−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−1−オール(CD87)の調製
5−アリル−8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(300mg,1.15mmol,1当量)の乾燥THF(6ml)溶液に、0.5Mの9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(2.54ml,1.26mmol,1.1当量)を室温で滴下した。90分後、第2の一部の9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(2.3ml,1.15mmol)を添加し、16時間攪拌した。これを、8mlの20%NaOHおよび4mlの30%H2O2溶液により、5〜10℃で攪拌下、30分間クエンチした。反応混合物を酢酸エチル(20ml)で希釈した後、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、これを、分取用HPLCによって精製し、3−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパン−1−オールをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例59
5−(2−ブロモエチル)−8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(CD88)の調製
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノール(0.2g,0.75mmol)の水性HBr(2mL)溶液を120℃で15時間加熱した。反応をTLCおよびLCMSによってモニターした。固体重炭酸ナトリウムを用いて反応混合物を塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、これをシリカゲル(100〜200メッシュ)クロマトグラフィー、続いて分取用TLCによって精製し、5mgの5−(2−ブロモエチル)−8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールを遊離塩基として得た。この遊離塩基(0.005g 0.0152mmol)を、さらに2mLのTHFに溶解させ、これにシュウ酸(0.001g,0.015mmol)含有THF(1mL)を添加し、得られた混合物を室温で30分間攪拌した。得られた沈殿物を濾過し、真空乾燥させ、1.5mgの5−(2−ブロモエチル)−8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[4,3−b]インドールをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例60
2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノール(CD89)の調製
水素化アルミニウムリチウム(0.059g,1.5mmol)のTHF(30mL)溶液に、2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)酢酸エチル(0.4g,1.3mmol)含有THF(10mL)を0℃で滴下した。反応混合物を100℃で6時間さらに加熱した。反応をTLCおよびLCMSによってモニターした。反応が終了したら、反応混合物をH2O:NaOH:H2O(1:1:3)でクエンチし、内容物を濾過した。得られた濾液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物(300mg)を得た。100mgの粗製物を分取用TLCによって精製し、5mgの2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノールを遊離塩基として得た。この遊離塩基(0.015g 0.056mmol)を、さらにTHF(2mL)に溶解させ、これにシュウ酸(0.007g,0.056mmol)含有THF(1mL)を添加し、得られた混合物を室温で30分間さらに攪拌した。得られた沈殿物を濾過し、真空乾燥させ、20mgの2−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノールをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例61
2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノール(CD90)の調製
水素化アルミニウムリチウム(0.088g,2.3mmol)を乾燥THF(5mL)中に仕込み、内容物を0℃まで冷却した。次いで、これに2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)酢酸(0.2g,0.77mmol)を分割して添加した。反応混合物を一晩還流した。反応混合物を0℃まで冷却し、硫酸ナトリウム水溶液でクエンチした。形成された固形物をセライトに通して濾過し、THFで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、次いで、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノールを得た。そのうち10mgを乾燥THF(2mL)に溶解させ、これにシュウ酸(5mg)を添加した。溶媒を減圧下でエバポレートし、0.1gの2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノールをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例62
(2−ブロモエチル)−2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(CD91)の調製
水性HBr(0.9ml,10回)を2−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)エタノール(0.09g,0.368モル)に添加し、内容物を120℃まで10時間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、飽和NaOH溶液で塩基性化した。生成物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、粗製生成物を得、これを分取用HPLCによって精製し、5−(2−ブロモエチル)−2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例63
3−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパンニトリル(CD92)の調製
2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.5g,7.5mmol)を、アクリロニトリル(1ml,15mmol)とともに20mlのベンゼン:トルエン混合物(1:1)に溶解させ、0℃まで冷却した後、triton塩基(0.3ml)を添加した。内容物を15分間攪拌した。アクリロニトリルおよびtriton塩基(同量)を添加し、室温で1時間攪拌した。反応をTLCおよびLCMSによってモニターした。反応が終了したら、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下でエバポレートし、固形物質を得、これを、ジエチルエーテルを用いて晶析し、3−(2,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパンニトリルを得た(収量:1g)。
Figure 0005666036
実施例64
3−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパンニトリル(CD94)の調製
8−クロロ−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.00g,4.5mmol)を、ベンゼン(15mL)およびトルエン(20mL)中で攪拌した。この溶液に、アクリロニトリル(0.5mL,7.5mmol)を添加した。得られた反応混合物を0℃で10分間攪拌した。これに、1mlのTriton−B(登録商標)の氷冷溶液を添加した。反応混合物を再度室温で4時間攪拌した。反応をTLC(10%メタノール−ジクロロメタン)によってモニターした。反応混合物に水を添加し、抽出した有機層を水で洗浄した(3回)。次いで、有機層を濃縮し、シリカゲル(100〜200メッシュ)クロマトグラフィーによって精製した(0〜10%メタノール:ジクロロメタンを溶離剤として使用)。得られた3−(8−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−5(2H)−イル)プロパンニトリルをそのシュウ酸塩に変換させた。
Figure 0005666036
実施例65
CD12の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸エチル(100mg,0.32mmol)をプロパン−2−オール(1.0ml,過剰)に添加し、反応混合物を100℃で14時間加熱した。反応終了後(LCMSによってモニター)、反応混合物を濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離剤:10%MeOH含有ジクロロメタン)、10mg(収率:10%)の2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸イソプロピルを得た。この遊離塩基生成物(10mg,0.03mmol)をTHF(1.0ml)に溶解させ、シュウ酸(4mg,0.03mmol)含有THF(1.0ml)をゆっくりと添加し、混合物を室温で20分間攪拌し、得られた固形物を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させ、10mg(収率:83%)の2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸イソプロピルをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例66
CD13の調製
Figure 0005666036
8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−カルボン酸(150mg,0.540mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(133mg,0.647mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(99mg,0.810mmol)の乾燥ジクロロメタン(4.0ml)中の混合物を、室温で15分間攪拌した。この反応混合物にt−ブタノール(48mg,0.647mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。生成物をジクロロメタンで抽出し、水で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量0.5ml)後、85mgの2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸tert−ブチルをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例67
CD15の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸(200mg,0.7mmol)とシクロヘキシルメタノール(80mg,0.7mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液に、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(177mg,0.86mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(105mg,0.86mmol)を添加し、内容物を25℃で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮乾固し、粗製化合物を得、これを逆相クロマトグラフィーによって精製し(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)し、30mg(11.3%)の2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸シクロヘキシルメチルをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例68
CD16の調製
2−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸(150mg,0.53mmol)、塩化チオニル(0.6ml)およびシクロペンタノール(1.5ml,16.48mmol)の混合物を、90℃で3時間加熱した。反応終了後(LCMSによってモニター)、溶媒を真空除去し、シリカゲル(230〜400メッシュ)クロマトグラフィーによって精製し(メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出)、30mgの標題化合物を遊離塩基として得た。標題化合物(30mg,0.08)の乾燥THF(5ml)溶液に、シュウ酸(11mg,0.08mmol)のTHF(2ml)溶液を滴下した。得られた混合物を10分間攪拌し、得られた固形物を濾過し、乾燥させ、15mgの標題化合物をシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例69
CD18の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸(0.1g,0.34mmol)含有ジクロロメタン(3ml)を0℃まで冷却した。この反応混合物に塩化オキサリル(0.04ml,0.41mmol)を滴下した。この反応混合物に触媒量(1滴)のジメチルホルムアミドを添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。過剰の塩化オキサリルを減圧下で留去した。この残渣に、イソプロピルアルコール(0.028ml,0.374mmol)を含むジクロロメタン(2ml)と4−ジメチルアミノピリジン(0.055g,0.45mmol)の溶液を窒素下、室温で添加し、反応物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、10%重炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチル(10ml×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、これを、さらにフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し(メタノール:ジクロロメタン(5:95)を溶離剤として使用)、27mgの生成物を得た。この生成物をTHF(2ml)およびシュウ酸(10mg,0.080mmol)中で15分間攪拌し、混合物を真空濃縮し、31mgの3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸イソプロピルをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例70
CD20の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸(0.1g,0.34mmol)含有ジクロロメタン(3ml)を0℃まで冷却した。この反応混合物に塩化オキサリル(0.04ml,0.41mmol)を滴下した。この反応混合物に触媒量(1滴)のジメチルホルムアミドを添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。過剰の塩化オキサリルを減圧下で留去した。この残渣に、ベンジルアルコール(0.038ml,0.374mmol)を含むジクロロメタン(2ml)と4−ジメチルアミノピリジン(0.055g,0.45mmol)の溶液を窒素下、室温で添加し、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、10%重炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチル(10ml×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、これを、さらにフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し(メタノール:ジクロロメタン(5:95)を溶離剤として使用)、23mgの生成物を得た。この生成物をTHF(2ml)およびシュウ酸(7mg,0.06mmol)中で15分間攪拌し、混合物を真空濃縮し、35mgの3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸ベンジルをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例71
CD21の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸(0.1g,0.34mmol)をジクロロメタン(3ml)に溶解させ、0℃まで冷却した。この反応混合物に塩化オキサリル(0.04ml,0.41mmol)を滴下した。この反応混合物に触媒量(1滴)のジメチルホルムアミドを添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。過剰の塩化オキサリルを減圧下で留去した。この残渣に、シクロヘキシルメタノール(0.046ml,0.374mmol)を含むジクロロメタン(2ml)と4−ジメチルアミノピリジン(0.055g,0.45mmol)の溶液を窒素下、室温で添加し、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、10%重炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチル(10ml×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、これを、さらにフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し(メタノール:ジクロロメタン(5:95)を溶離剤として使用)、−20mgの生成物を得た。この生成物をTHF(2ml)およびシュウ酸(6mg,0.0515mol)中で15分間攪拌し、混合物を真空濃縮し、26mgの3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸シクロヘキシルメチルをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例72
CD22の調製
3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸(0.1g,0.34mmol)をジクロロメタン(3ml)に溶解させ、0℃まで冷却した。この反応混合物に塩化オキサリル(0.04ml,0.41mmol)を滴下した。この反応混合物に触媒量(1滴)のジメチルホルムアミドを添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。過剰の塩化オキサリルを減圧下で留去した。この残渣に、シクロペンタノール(0.034g,0.374mmol)を含むジクロロメタン(2ml)と4−ジメチルアミノピリジン(0.055g,0.45mmol)の溶液を窒素下、室温で添加し、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、10%重炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチル(10ml×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し、粗製生成物を得、これを、さらにフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し(メタノール:ジクロロメタン(5:95)を溶離剤として使用)、20mgの生成物を得た。この生成物をTHF(2ml)およびシュウ酸(7mg,0.0555mol)中で15分間攪拌し、混合物を真空濃縮し、27mgの3−(8−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸シクロペンチルをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例73
CD49の調製
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパン酸エチル(0.1g,0.33mmol)を4mlの水性アンモニアに溶解させ、マイクロ波を用いて120℃で5分間加熱した。反応後に析出した固形生成物をブフナー漏斗に通して濾過し、10%重炭酸ナトリウム(10ml×2)で洗浄した後、脱塩水(10ml×2)で洗浄し、逆相クロマトグラフィーによる精製(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)後、1.25mgの3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)プロパンアミドをTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例74
CD25の調製
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)酢酸(200mg,0.77mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(191mg,0.92mmol)を添加した後、4−ジメチルアミノピリジン(113mg,0.93mmol)およびtertブチルアミン(67mg,0.93mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で14時間攪拌した。溶媒を真空除去し、逆相クロマトグラフィーによって精製し(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)、35mgのN−tert−ブチル−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドをトリフルオロ酢酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例75
CD27の調製
p−トリルヒドラジン塩酸塩(500mg,3.16mmol)、2−クロロ−N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド(600mg,3.16mmol)、トリエチルアミン(1.31ml,9.4mmol)およびエタノール(20ml)を一緒に攪拌し、870mgの2−(1−p−トリルヒドラジニル)−N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミドを得た。この中間体(870mg,3.15mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(471mg,3.16mmol)をエタノール性HCl(20ml)に溶解させ、室温で15分間攪拌した後、溶媒を真空除去した。得られた反応混合物をエタノールに溶解させ、90℃で14時間加熱した。反応終了後(LCMSによってモニター)、反応混合物を濃縮乾固し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、粗製生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離剤:10%MeOH含有ジクロロメタン)、70mg(収率:6.27%)のN−(シクロヘキシルメチル)−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドを得た。得られた遊離塩基(70mg,0.19mmol)をTHF(10.0ml)に溶解させ、シュウ酸(24mg,0.19mmol)含有THF(10.0ml)をゆっくりと添加し、混合物を室温で20分間攪拌し、得られた固形物を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させ、70mg(収率:80.4%)のN−(シクロヘキシルメチル)−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,8−ジメチルピリド[4,3−b]インドール−5−イル)アセトアミドをシュウ酸塩として得た。
Figure 0005666036
実施例76
CD29の調製
tert−ブチルアミン(1.0g,13.6mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液に、塩化3−クロロプロピオニル(2.06g,16.3mmol)とNaOH(650mg,2.0mlのH2O中16.25)溶液を同時に−20℃で1時間添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。有機層を5%HClで洗浄した後、5%重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮し、2.23g(収率:99%)N−tert−ブチル−3−クロロプロパンアミドを白色固形物として得た。p−トリルヒドラジン塩酸塩(500mg,3.16mmol)のエタノール(15ml)溶液に、トリエチルアミン(1.31ml,9.4mmol)およびN−tert−ブチル−3−クロロプロパンアミド(510mg,3.12mmol)添加した。得られた反応混合物を90℃で14時間加熱した。反応混合物を濃縮乾固し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、粗製物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離剤:10%MeOH含有ジクロロメタン)、500mg(収率:63.3%)の3−(1−p−トリルヒドラジニル)−N−tert−ブチルプロパンアミドを得た。得られたアミド(500mg,2.0mmol)およびN−メチル−4−ピペリドン塩酸塩(298mg,2.0mmol)をエタノール性HCl(20ml)に溶解させ、室温で15分間攪拌した。溶媒を真空除去した。得られた反応混合物をエタノールに溶解させ、90℃で14時間加熱した。反応終了後(LCMSによってモニター)、反応混合物を濃縮乾固し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。得られた粗製物を逆相クロマトグラフィーによって精製し(C−18,500mm×50mm、移動相A=0.05%のTFAを含む水、B=0.05%のTFAを含むアセトニトリル、勾配:30分間で10%Bから80%B、注入容量5ml)、10mg(収率:1.12%)の所望の生成物をTFA塩として得た。
Figure 0005666036
実施例77
ヒスタミン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
ヒスタミンH
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、2mMのMgCl、100mMのNaCl、250mMのスクロース)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(De Backer M.D.ら.Biochem.Biophys.Res Comm.197巻(3号):1601頁、1993年)を使用した。本発明の化合物を、1.2nMの[H]ピリラミンと共に25℃で180分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのピリラミンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]ピリラミン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMでスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表5において特異的結合の阻害率として示す。
ヒスタミンH
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのリン酸緩衝液(pH7.4)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)K1細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(Ruat M.Proc.Natl.Acad.Sci.USA.87巻(5号):1658頁、1990年)を使用した。本発明の化合物を、0.1nMの[125I]アミノポテンチジンと共に25℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、3μMのチオチジンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[125I]アミノポテンチジン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表5において特異的結合の阻害率として示す。
ヒスタミンH
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するため、改変Tris−HClバッファー(50mM Tris−HCl,pH7.4,5mM MgCl,0.04%BSA)中で、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−Kl)細胞(Yanai Kら Jpn J Pharmacol.65(2):107,1994;Zhu Yら Mol Pharmacol.59(3):434,2001)において発現させたヒト組換えヒスタミンH受容体を使用する。本発明の化合物を3nMの[H]R(−)−α−メチルヒスタミンとともに、25℃で90分間インキュベートする。非特異的結合を、1μMのR(−)−α−メチルヒスタミンの存在下で推定する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、特異的に結合された[H]R(−)−α−メチルヒスタミンを測定するためにフィルターの計数を行なう。1%DMSOをビヒクルとして使用し、化合物を1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物を、この生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害の割合を測定する。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として示す。
実施例78
本発明の化合物がイミダゾリンI受容体に結合する能力の測定
中枢イミダゾリンI
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するため、改変Tris−HClバッファー(50mM Tris−HClバッファー,pH7.4,0.5mM EDTA)中で、Wistarラットの大脳皮質(Brown,C.M.ら,Br.J.Pharmacol.99:803,1990)から採取したラット中枢イミダゾリンI受容体を使用した。本発明の化合物を2nMの[H]イダゾキサンとともに25℃で30分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのイダゾキサンの存在下で推定した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、特異的に結合された[H]イダゾキサンを測定するためにフィルターの計数を行なった。1%DMSOをビヒクルとして使用し、化合物を1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害の割合を調べた。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として表5に示す。
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
Figure 0005666036
実施例79
アドレナリン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
アドレナリン作動性α1A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4、0.5mMのEDTA)中のWistar系ラット顎下腺から得たラットアドレナリン作動性α1A受容体(Michel,A.D.ら、Br.J.Pharmacol.98巻:883頁、1989年)を使用した。本発明の化合物を、0.25nMの[H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのフェントラミンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]プロゾシン特異的結合を決定した。本発明の化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定した。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として表6に示す。
アドレナリン作動性α1B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4、0.5mMのEDTA)中のWistar系ラット肝臓から得たラットアドレナリン作動性α1B受容体(Garcia−S’ainz,J.A.ら、Biochem.Biophys.Res.Commun.186巻:760頁、1992年;Michel A.D.ら、Br.J.Pharmacol.98巻:883頁、1989年)を使用した。本発明の化合物を、0.25nMの[H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのフェントラミンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]プロゾシン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定した。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として表6に示す。
アドレナリン作動性α1D
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのTris−HCl緩衝液(pH7.4)中のヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α1D受容体(Kenny,B.A.ら.Br.J.Pharmacol.115巻(6号):981頁、1995年)を使用した。本発明の化合物を、0.6nMの[H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのフェントラミンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]プロゾシン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表6において特異的結合の阻害率として示す。
アドレナリン作動性α2A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、12.5mMのMgCl、2mMのEDTA)中の昆虫Sf9細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α2A受容体(Uhlen Sら.J Pharmacol Exp Ther.271巻:1558頁、1994年)を使用した。本発明の化合物を、1nMの[H]MK−912と共に25℃で60分間インキュベートした。MK912は、(2S−trans)−1,3,4,5’,6,6’,7,12b−オクタヒドロ−1’,3’−ジメチル−スピロ[2H−ベンゾフロ[2,3−a]キノリジン−2,4’(1’H)−ピリミジン]−2’(3’H)−オン塩酸塩である。非特異的結合を、10μMのWB−4101(2−(2,6−ジメトキシフェノキシエチル)アミノメチル−1,4−ベンゾジオキサン塩酸塩)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]MK−912特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表6において特異的結合の阻害率として示す。
アドレナリン作動性α2B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、12.5mMのMgCl、1mMのEDTA、0.2%BSA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α2B受容体(Uhlen Sら.Eur J Pharmacol.343巻(1号):93頁、1998年)を使用した。本発明の化合物を、2.5nMの[H]ラウオルシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのプラゾシンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]ラウオルシン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表6において特異的結合の阻害率として示す。
アドレナリン作動性α2C
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、12.5mMのMgCl、2mMのEDTA)中の昆虫Sf9細胞において発現しているヒト組換えアドレナリン作動性α2C受容体(Uhlen Sら.J Pharmacol Exp Ther.271巻:1558頁、1994年)を使用した。本発明の化合物を、1nMの[H]MK−912と共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのWB−4101の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]MK−912特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定した。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として表6に示す。
実施例80
ドーパミン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
ドーパミンD2L
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、1.4mMのアスコルビン酸、0.001%BSA、150mMのNaCl)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現しているヒト組換えドーパミンD2L受容体(Grandy,D.K.ら.Proc.Natl.Acad.Sci.USA.86巻:9762頁、1989年;Hayes,G.ら、Mol.Endocrinol.6巻:920頁、1992年)を使用した。本発明の化合物を、0.16nMの[H]スピペロンと共に25℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのハロペリドールの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]スピペロン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表6において特異的結合の阻害率として示す。
Figure 0005666036
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実施例81
セロトニン受容体に結合する本発明の化合物の能力の決定。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、0.1%アスコルビン酸、0.5mMのEDTA、10mMのMgSO)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1A受容体(Martin GRおよびHumphrey PPA.Neuropharmacol.33巻:261頁、1994年;May JAら.J Pharmacol Exp Ther.306巻(1号):301頁、2003年)を使用する。本発明の化合物を、1.5nMの[H]8−OH−DPATと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのメテルゴリンの存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]8−OH−DPAT特異的結合を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、154mMのNaCl、10μMのパルギリン、30μMのイソプレナリン)中のWistar系ラット大脳皮質からのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT1B受容体(Hoyerら.Eur J Pharmacol.118巻:1頁、1985年;Pazosら.Eur J Pharmacol.106巻:531頁、1985年)を使用する。本発明の化合物を、10pMの[125I]シアノピンドロールと共に37℃で90分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[125I]シアノピンドロール特異的結合を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのTris−HCl緩衝液(pH7.4)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2A受容体(Bonhaus,D.W.ら.Br.J.Pharmacol.115巻:622頁、1995年;Saucier,C.およびAlbert,P.R.、J.Neurochem.68巻:1998頁、1997年)を使用した。本発明の化合物を、0.5nMの[H]ケタンセリンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのミアンセリンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]ケタンセリン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表7において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、4mMのCaCl、0.1%アスコルビン酸)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2B受容体(Bonhaus,D.W.ら、Br.J.Pharmacol.115巻:622頁、1995年)を使用した。本発明の化合物を、1.2nMの[H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]LSD特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定した。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として表7に示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2C
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、0.1%アスコルビン酸、10μMのパルギリン)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2C受容体(Wolf,W.A.およびSchutz,J.S.、J.Neurochem.69巻:1449頁、1997年)を使用した。本発明の化合物を、1nMの[H]メスレルギンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、1μMのミアンセリンの存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]メスレルギン特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表7において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、1mMのEDTA、5mMのMgCl)中のヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Miller
Kら.Synapase.11巻:58頁、1992年;Boess FGら.Neuropharmacol.36巻:637頁、1997年)を使用する。本発明の化合物を、0.69nMの[H]GR−65630と共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を、10μMのMDL−72222の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]GR−65630特異的結合を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、50mMのTris−HCl(pH7.4)中のダンカンハートレイ由来のモルモット線条体からのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Grossman CJら.Br J Pharmacol.109巻:618頁、1993年)を使用する。本発明の化合物を、0.7nMの[H]GR−113808と共に25℃で30分間インキュベートする。非特異的結合を、30μMのセレトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]GR−113808特異的結合を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT5A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、10mMのMgCl、0.5mMのEDTA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT5A受容体(Rees,S.ら、FEBS Lett.355巻:242頁、1994年)を使用した。本発明の化合物を、1.7nMの[H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、100μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]LSD特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて試験し、特異的結合の阻害率を決定した。生物学的アッセイの結果を、特異的結合の阻害の割合として表7に示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、150mMのNaCl、2mMのアスコルビン酸、0.001%BSA)中のヒトHeLa細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Monsma,FJ.Jr.ら、Mol.Pharmacol.43巻:320頁、1993年)を使用した。本発明の化合物を、1.5nMの[3H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、5μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[3H]LSD特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表7において特異的結合の阻害率として示す。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、改変したTris−HCl緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.4、10mMのMgCl、0.5mMのEDTA)中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT受容体(Roth,B.L.ら、J.Pharmacol.Exp.Ther.268巻:1403頁、1994年;Shen,Y.ら、J.Biol.Chem.268巻:18200頁、1993年)を使用した。本発明の化合物を、5.5nMの[H]リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)と共に25℃で2時間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパクを濾過し、洗浄し、次いでフィルターを計数し、[H]LSD特異的結合を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μM以下でスクリーニングした。生化学的アッセイの結果を、表7において特異的結合の阻害率として示す。
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実施例82
本発明の化合物のセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT2Aアゴニスト/アンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて試験化合物、例えば、本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えセロトニン5−HT2A受容体(Jerman JC、Brough SJ、Gager T、Wood M、Coldwell MC、Smart DおよびMiddlemiss DN.Eur J Pharmacol、414巻:23〜30頁、2001年)を使用する。細胞をDMEM緩衝液に懸濁させ、マイクロプレートに分配する。遊離サイトゾルCa2+イオン濃度に対して比例的に変化する細胞質カルシウム蛍光指示薬を、20mMのHEPES(pH7.4)を補足したHBSS緩衝液中でプロベニシドと混合し、各ウェルに加え、37℃で30分間、続いて22℃で30分間細胞と平衡化する。
アゴニスト効果を測定するために、試験化合物、参照アゴニストまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を細胞に加え、マイクロプレートリーダーを使用して蛍光強度の変化を測定する。刺激を受けた対照測定のために、5−HTを100nMで別々のアッセイウェル中に加える。
結果を、100nMの5−HTへの対照反応の割合として示す。標準参照アゴニストは、5−HTであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのEC50値を計算する。
アンタゴニスト効果を測定するために、試験化合物、参照アンタゴニストまたはHBSS緩衝液を加え、それに続き3nMの5−HTまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を加え、その後蛍光測定する。結果を、3nMの5−HTへの対照反応の阻害率として表す。標準参照アンタゴニストはケタンセリンであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのIC50値を計算する。化合物を、DMSOをビヒクルとして使用して3μM以下でスクリーニングする。
実施例83
本発明の化合物のセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HTアゴニスト/アンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて試験化合物、例えば、本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト組換え5−HT受容体をCHO細胞にトランスフェクトし(Kohen,R.、Metcalf,M.A.、Khan,N.、Druck,T.、Huebner,K.、Lachowicz,J.E.、Meltzer,H.Y.、Sibley,D.R.、Roth,B.L.およびHamblin,M.W.Cloning,characterisation and chromosomal localization of a human5−HT6 serotonin receptor、J.Neurochem.、66巻:47頁、1996年)および試験化合物の活性を、均一時間分解蛍光(HTRF)検出法を使用して、cAMP産生に対するそれらの効果を測定することによって決定する。細胞を、20mMのHEPES(pH7.4)および500μMのIBMXを補足したHBSS緩衝液に懸濁させ、次いでマイクロプレートに分配し、試験化合物または参照アゴニストもしくはアンタゴニストの非存在下(対照)または存在下で37℃にて45分間インキュベートする。
アゴニスト決定、刺激を受けた対照測定のために、別々のアッセイウェルは、10μMの5−HTを含有する。インキュベーションの後に、細胞を溶解し、蛍光アクセプター(D2で標識したcAMP)および蛍光ドナー(ユウロピウムクリプテートで標識した抗cAMP抗体)を加える。60分後室温でマイクロプレートリーダーを使用してlex=337nmおよびlem=620および665nmで蛍光移動を測定する。665nmで測定した信号を620nmで測定した信号で割ること(割合)によって、cAMP濃度を決定する。
結果を、10μMの5−HTへの対照反応の割合として表す。標準参照アゴニストは5−HTであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのEC50値を計算する。
アンタゴニスト決定のために、参照アゴニスト5−HTを、100nMの最終濃度で加える。基礎測定のために、別々のアッセイウェルは、5−HTを含有しない。45分のインキュベーションの後に37℃で細胞を溶解し、蛍光アクセプター(D2で標識したcAMP)および蛍光ドナー(ユウロピウムクリプテートで標識した抗cAMP抗体)を加える。
蛍光移動を、60分後室温で上記のように測定する。結果を100nMの5−HTに対する対照反応の阻害率として表す。標準参照アンタゴニストは、メチオテピンである。
実施例84
化合物のドーパミンD2Lアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて試験化合物、例えば本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において安定的に発現しているヒト組換えドーパミンD2L受容体(Senogles SEら、J Biol Chem.265巻(8号):4507頁、1990年)を使用する。試験化合物を、改変したHEPES緩衝液(20mMのHEPES、pH7.4、100mMのNaCl、10mMのMgCl、1mMのDTT、1mMのEDTA)中で膜(0.1mg/ml)および10mMのGDPと共に20分間プレインキュベートし、シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを、30℃でさらに60分間加える。さらなる15分のインキュベーション期間に、0.3nMの[35S]GTPγSによって反応を開始する。試験化合物による1mMのドーパミン反応と比較した[35S]GTPγS結合の50パーセントまたはそれ以上(350%)の増加は、可能なドーパミンD2L受容体アゴニスト活性を示す。試験化合物による10μMのドーパミンが誘発する[35S]GTPγS結合反応の増加の50パーセントまたはそれ以上(350%)の阻害は、受容体アンタゴニスト活性を示した。化合物を、0.4%DMSOをビヒクルとして使用して3μM以下でスクリーニングする。アッセイの結果を、特異的結合の反応率として示す。
実施例85
化合物のドーパミンD2Sアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて試験化合物、例えば本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において安定的に発現しているヒト組換えドーパミンD2S受容体(Gilliland SLおよびAlper RH.Naunyn−Schmiedeberg’s Archives of Pharmacology.361巻:498頁、2000年)を使用する。試験化合物を、改変したHEPES緩衝液(20mMのHEPES、pH7.4、100mMのNaCl、10mMのMgCl、1mMのDTT、1mMのEDTA)中で膜(0.05mg/ml)および3μMのGDPと共に20分間プレインキュベートし、次いでシンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを30℃でさらに60分間加える。さらなる30分のインキュベーション期間に、0.3nMの[35S]GTPγSによって反応を開始する。試験化合物による100μMのドーパミン反応と比較した[35S]GTPγS結合の50パーセントまたはそれ以上(350%)の増加は、可能なドーパミンD2S受容体アゴニスト活性を示す。試験化合物による3μMのドーパミンが誘発する[35S]GTPγS結合反応の増加の50パーセントまたはそれ以上(350%)の阻害は、受容体アンタゴニスト活性を示した。化合物を、0.4%DMSOをビヒクルとして使用して3μM以下でスクリーニングする。アッセイの結果を、特異的結合の反応率として示す。
実施例86
ヒスタミンH機能アッセイにおける化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて試験化合物、例えば本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト胎児腎(HEK−293)細胞において発現しているヒト組換えヒスタミンH受容体(Miller,T.R.、Witte,D.G.、Ireland,L.M.、Kang,C.H.、Roch,J.M.、Masters,J.N.、Esbenshade,T.AおよびHancock,A.A.J.Biomol.Screen.、4巻:249〜258頁、1999年)を使用する。細胞をDMEM緩衝液に懸濁させ、次いでマイクロプレートに分配する。細胞質カルシウム蛍光指示薬(遊離サイトゾルCa2+イオン濃度に対して比例的に変化する)を、20mMのHEPES(pH7.4)を補足したHBSS緩衝液中でプロベニシドと混合し、次いで各ウェル中に加え、37℃で30分間、次いで22℃でさらに30分間細胞と平衡化させた。アゴニスト効果を測定するために、本発明の化合物、参照アゴニストまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を細胞に加え、マイクロプレートリーダーを使用して蛍光強度の変化を測定する。刺激を受けた対照測定のために、ヒスタミンを別々のアッセイウェル中に10μMで加える。
結果を10μMのヒスタミンへの対照反応の割合として表す。標準参照アゴニストはヒスタミンであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのEC50値を計算する。
アンタゴニスト効果を測定するために、蛍光測定の前に、試験化合物、参照アンタゴニストまたはHBSS緩衝液を加え、それに続き300nMのヒスタミンまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を加える。結果を、300nMのヒスタミンへの対照反応の阻害率として表す。標準参照アンタゴニストはケタンセリンであり、それを各実験においていくつかの濃度で試験し、濃度反応曲線を作成し、そこからそのIC50値を計算する。DMSOをビヒクルとして使用して、化合物を3μM以下でスクリーニングする。
実施例87
試験化合物と共に培養したニューロンの神経突起伸長の増加
皮質ニューロンにおける神経突起伸長
化合物を試験して、皮質ニューロンの神経突起伸長を刺激するそれらの能力を決定する。標準的方法を使用して、皮質ニューロンを単離する。初代ラット皮質ニューロンの単離のために、妊娠期間の17日目の妊娠中のラットからの胎生期の脳を、レイボビッツ培地(L15;Gibco)中で調製する。皮質を切開し、髄膜を除去する。トリプシン(Gibco)を使用して、DNアーゼIで皮質Cを分離する。細胞を、10%ウシ胎児血清(「FBS」)(Gibco)を有するダルベッコ改変イーグル培地(「DMEM」;Gibco)中、ピペットで30分間粉砕し、350×gで10分間室温にて遠心分離する。2%B27(Gibco)および0.5mMのL−グルタミン(Gibco)を補足したNeurobasal培地中で細胞を懸濁させる。細胞は、5%CO−95%空気雰囲気下で37℃にてポリ−L−リシンコーティングしたプレートのウェル毎に30,000細胞で維持する。接着後、ビヒクル対照または試験化合物、例えば本発明の化合物を、異なる濃度で培地に加える。BDNF(50ng/mL)を、神経突起成長についての正の対照として使用する。処理後、培養物をリン酸緩衝生理食塩水(「PBS」;Gibco)中で洗浄し、PBS中の2.5%グルタルアルデヒド中で固定する。3日の成長後細胞を固定した。神経突起を有する細胞のいくつかの写真(約80)を、条件毎にカメラで撮る。長さ測定を、Image−Pro Plus(France)からのソフトウェアを使用して写真を分析することによって行なう。結果を、平均(s.e.m.)として表した。データの統計解析を、一元配置分散分析法(ANOVA)を使用して行う。
ラット混合皮質培養物中の神経突起伸長
皮質混合培養物を、E18Wistar系ラットの胚から調製する。皮質を切開し、組織を小片に切断する。細胞を、DNアーゼおよびパパインとの15分のインキュベーションによって分離する。細胞を、遠心分離(1500rpm、5分)によって集めた。組織をピペットで粉砕し、micro−isletプロトコル(25μlの培地中20000細胞)を使用して、2mMのグルタミン、0,1μg/mlのゲンタマイシン、10%の熱失活したウシ胎児血清(FBS−HI)および10%の熱失活したウマ血清(HS−HI)を補足したMEM中、ポリ−L−リシンでコーティングした48ウェル上に細胞を蒔く。細胞がウェルに付着した後、250μlの培地をウェルに加える。蒔いた4時間後に、試験化合物を0.5nM、5nMおよび50nMの濃度で含有する新鮮な培地(補足物および5%HS−HIを有するMEM)に、培地を変更した。正の対照として、BDNF(50、100および/もしくは150ng/ml)、ならびに/またはNGF(50ng/mlおよび/もしくは100ng/ml)を使用した。2日後インビトロで、細胞を固定する前に、細胞の条件培地をプレートから集める。培地試料を、13000rpmで3分遠心分離し、細胞片を除去する。その後の分析のために、試料を−20Cで保存する。細胞をホルムアルデヒドで固定し、免疫細胞化学のために処理する。条件培地中でのBDNFレベルを、メーカー(Promega、BDNF Emax(登録商標)免疫アッセイシステム、カタログ番号:G7610)の説明書を使用してBDNF ELISAで決定する。
培養物を、0.01MのPBS中の4%ホルムアルデヒドで30分間固定し、PBSで一度洗浄する。固定細胞を最初に透過処理し、非特異的結合を、PBS中の1%ウシ血清アルブミンおよび0.3%Triton X−100を含有するブロッキング緩衝液と共に30分間インキュベーションすることによってブロックする。ウサギ抗MAP−2(希釈度1:1000、AB5622、Chemicon、ブロッキング緩衝液中)を、一次抗体として使用する。細胞を、一次抗体と共に+4℃で48hインキュベートし、PBSで洗浄し、Alexa Fluor568(1:200、A11036、Molecular Probes)に共役している二次抗体ヤギ抗ウサギIgGと共に室温で2hインキュベートする。免疫陽性細胞を、適当なフィルターセットを備えた蛍光顕微鏡によって視覚化し、高解像度画像キャプチャによって記録を取った。フィールド毎(ウェル毎に4つのフィールド)の細胞の数を計数し、神経突起伸長をImage Pro Plusソフトウェアを使用して定量化する。
使用した化合物の濃度毎のウェルの数は6である(n=6)。全てのデータは平均±標準偏差(SD)または平均の標準誤差(SEM)として示す。差異は、p<0.05レベルで統計的に有意であると考えられる。StatsDirect統計ソフトウェアを使用して統計解析を行なう。群平均の間の差異を、一元配置ANOVA、続いてダネット検定(ビヒクル処理群との比較)を使用して分析した。
実施例88
スコポラミン処理ラットにおける認知、学習および記憶を増強させる化合物の能力を評価するためのインビボモデルの使用
EnnaceurおよびDelacourによって開発されたラットにおける2つのトライアルの物体認識パラダイムを、エピソード記憶のモデルとして使用する。Ennaceur,A.およびDelacour,J.(1988年)、Behav.Brain Res.31巻:47〜59頁。そのパラダイムはげっ歯類の自発的探索活動に基づいており、ルール学習または強化は関与しない。物体認識パラダイムは、加齢の作用およびコリン作動性機能障害に敏感である。例えば、Scali,Cら、(1994年)、Neurosci.Lett.170巻:117〜120頁;およびBartolini,L.ら、(1996年)、Biochem.Behav.53巻:277〜283頁を参照されたい。
220〜300グラム重量の6〜7週齢雄性Sprague−Dawleyラットは、Centre d’Elevage(Rue Janvier、B.P.55、Le Genest−Saint−Isle53940、France)から入手する。動物は、標準条件下(室温(22±2℃)、12時間明/12時間暗サイクル下、食物および水を自由に与える)でポリプロピレンケージ(1032cmの床面積)中に2〜4匹の群で収容する。治療開始の前に、動物を少なくとも5日間環境条件に順応させ、それらの尾に消すことのできないマーカーで番号付けする。
実験アリーナは、透明なプレキシガラスの床下に15cm×15cmの黒い四角を有する、濃青色に塗った四角の木製箱(60cm×60cm×40cm)である。アリーナおよびアリーナの中においた物体を、各トライアルの間に水で清掃し、ラットによって残された匂い道を除去する。ボックス中で概ね60ルクスの均一でほのかな明かりを生じさせるために、天井に向けられたハロゲンランプのみによって照らされた暗室中にアリーナを置く。試験の前日、動物に、2個の物体の存在下で実験アリーナを3分間自由に探索させる(馴化)。試験する動物を、試験の少なくとも30分前に実験室に入れる。
実験の日に、動物を120分の間隔をあけた2つのトライアルに供する。第1または獲得トライアル(T)の間に、2つの同一の物体と共に調製したアリーナにラットを入れる。各動物が15秒の物体探索を完了するのに必要な時間を、カットオフ時間を4分として決定する。探索は、物体から2センチメートル(「cm」)未満の距離で鼻を向け、かつ/または物体を触ることであると考えられる。第2または試験トライアル(T)の間に、第1のトライアルにおいて提示した物体の1つを、未知または新規な物体と交換し、一方第2の馴れた物体はそこに残しておく。ラットをアリーナに3分間戻し、両方の物体の探索を測定する。ラットの自発運動(透明なプレキシガラスの床下で目に見える、ラットがグリッド線を越える回数)を、TおよびTの間にスコアリングする。実験の終わりに、腹腔内投与した過量のペントバルビタールによってラットを屠殺する。
下記のパラメータを測定する。(1)Tの間に15秒の物体探索を達成するのに必要な時間;(2)Tの間の自発運動(線を越える数);(3)Tの間に馴れた物体の活発な探索に費やした時間(T馴れた);(4)Tの間に新規な物体の活発な探索に費やした時間(T新規な);および(5)Tの間の自発運動(線を越える数)。Tの間に新規な物体の活発な探索に費やした時間と、Tの間に馴れた物体の活発な探索に費やした時間との差異(△T新規な−T馴れた)を評価する。各群における5秒以上のT新規な−T馴れたの動物の%をまた導き、物覚えが良好である%として記載する。
最低レベルの物体探索を満たさない動物を、生まれながら低レベルの自発的探索を有するものとして研究から除外する。したがって、少なくとも5秒間(T新規な+T馴れた>5秒)物体を探索するラットのみを、研究に含める。
動物を、14匹の群に無作為に割り付ける。試験化合物、例えば本発明の化合物および対照を、下記のように動物群に投与する。化合物の溶液を、精製水または食塩水をビヒクルとして使用して、0.25mg/mlの濃度で毎日新しく調製する。正の対照として使用するドネペジルおよびスコポラミンを、毎日新たに調製した食塩水の単一の溶液(5mL/kg)中で同時に投与する。スコポラミンは、Sigma Chemical Co.(カタログ番号S−1875;St.Quentin Fallavier、France)から購入し、0.06mg/mlの濃度まで食塩水に溶解する。
ドネペジルまたはそのビヒクルおよびスコポラミンを、獲得トライアル(T)の40分前に腹腔内投与する。化合物またはそれらのビヒクルを、獲得トライアル(T)の25分前、すなわち、スコポラミンの投与の5分後にチューブによる補給によって投与する。投与容量は、腹腔内投与された化合物について5ml/kg体重および経口投与された化合物について10ml/kgである。認識スコアおよび物覚えが良好である%を示す。
実施例89
PCP処理動物における統合失調症を処置し、予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる化合物の能力を決定するためのインビボモデルの使用
統合失調症のインビボモデルを使用して、本明細書に記載されている化合物の統合失調症を処置し、かつ/または予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる能力を決定することができる。
統合失調症を処置し、かつ/または予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる本明細書に記載されている1種または複数の化合物の活性を試験するための1つの例示的なモデルは、フェンシクリデンを用い、これは動物(例えば、非霊長類(ラット)または霊長類(サル))に投与され、統合失調症のヒトにおいて見られるのと同様な機能障害をもたらす。Jentschら、1997年、Science277巻:953〜955頁およびPierceyら、1988年、Life Sci.43巻(4号):375〜385頁)を参照されたい。標準的な実験プロトコルを、これまたは他の動物モデルにおいて用いてもよい。1つのプロトコルは、PCPが誘発する運動過剰が関与する。
Jackson Laboratories(Bar Harbor、Maine)からの雄性C57B1/6Jマウスを使用する。マウスは6週齢で受け入れた。受け入れると、マウスに独自の識別番号を割り当て(尾にマークする)、OPTIマウスの換気したケージ中に4匹のマウス/ケージで群にて収容する。全ての動物は、研究の残りの間4匹の群で収容し続ける。全てのマウスを試験の前少なくとも2週間コロニー室に順応させ、続いて8週齢の平均齢で試験する。順応期間の間、マウスを定期的に試験し、扱い、秤量し、適切な健康および適合性を確認する。動物を12/12明/暗サイクルに保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究の期間中食物および水を自由に与える。各試験において、動物を投与群に無作為に割り付けた。
オープンフィールド(OF)試験によって、移動行動を評価する。オープンフィールドチャンバーは、水平および垂直方向の活動を測定するための、赤外光ビーム(16×16×16)によって囲まれたプレキシグラスの四角いチャンバー(27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc.、St Albans、VT)である。オープンフィールドを中央および周辺ゾーンに分けるように分析を構成する。マウスが動くにつれ水平のビーム中断からの移動距離を測定し、一方立ち上がり活動は、垂直のビーム中断から測定する。
マウス(投与群毎に10〜12匹の動物)を、試験の前に少なくとも1時間の実験室条件への順応のために活動実験室に入れる。各試験において8匹の動物を試験する。マウスにビヒクル(10%DMSOまたは5%PEG200および1%Tween80)、5%PEG200に溶解した試験化合物、1%Tween80を、PCP注射の30分前に経口投与する。クロザピン(1mg/kg)を10%DMSOに溶解し、PCP注射の30分前に腹腔内投与する。マウスを、OFチャンバーに30分間入れ、その後水または滅菌の注射可能な水に溶解したPCP(5mg/kg)のいずれかを腹腔内投与し、60分のセッションのためにOFチャンバーに戻す。各OF試験セッションの終わりに、OFチャンバーを完全に清掃する。
データを、分散分析法(ANOVA)、それに続いて適当な場合、フィッシャー検定との事後比較によって分析する。ベースライン活性を、PCP注射の前に試験の最初の30分の間に測定する。PCP注射の後にPCPが誘発する活動を60分間測定する。平均からの2標準偏差を超えるまたは2標準偏差未満にあたる統計的異常値を、最終分析から除外す。p<0.05である場合、効果は有意であると考えた。試験化合物についての総移動距離および総立ち上がりを、決定する。
代替の方法において、下記のようであった投与群を除いて、プロトコルは上記の通りである。全ての注射は、10ml/kgの投与量である。試験化合物をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解し、PCP注射の30分前に経口投与する。クロザピン(0.5および1.0mg/kg)を10%DMSOに溶解し、フェンシクリジン(PCP)注射の30分前に腹腔内投与する。PCP(5.0mg/kg)を無菌の注射可能な水に溶解し、腹腔内投与する。試験化合物についての総移動距離を、決定する。
実施例90
アンフェタミン処置動物における統合失調症を処置し、予防し、かつ/または発症および/もしくは進行を遅延させる化合物の能力を決定するためのインビボモデルの使用
適当な供給者(例えば、Jackson Laboratories、Bar Harbor、Maine)からの雄性C57B1/6Jマウスを使用する。マウスを典型的には6週齢で受け入れる。マウスをコロニー室に試験の前少なくとも2週間順応させる。順応期間の間、マウスを定期的に試験し、扱い、秤量し、適切な健康および適合性を確認し、12/12明/暗サイクルに保持する。室温を20〜23℃に維持し、相対湿度を30%〜70%に維持する。研究期間中食料および水を自由に与える。各試験において、動物を投与群に無作為に割り付ける。
オープンフィールド試験(OF)を使用して、運動活性を評価する。オープンフィールドチャンバーは、赤外の光ビーム源(16×16×16)で囲まれたプレキシグラスの四角いチャンバー(例えば、27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc.、St Albans、VT)である。囲いは、オープンフィールドを中心および周辺ゾーンに分割し、光電管ビームをセットしてOFチャンバーの中心および周辺における活動を測定するように構成されている。水平方向の活動(移動距離)および垂直方向の活動(立ち上がり)を、連続したビーム中断から測定する。
試験の日、処置開始の前に少なくとも1時間の順応のために動物を実験室に入れる。動物にビヒクル、クロザピンまたは試験化合物を投与し、OF中に入れる。各動物に対象化合物を投与する時間を記録する。ベースライン活性を30分間記録し、その後マウスにアンフェタミン(4mg/kg)または水を与え、60分セッションのためにOFチャンバーにもどす。各オープンフィールド試験セッションの終わりに、OFチャンバーを完全に清掃する。典型的には10匹〜12匹のマウスを各群において試験する。試験化合物の用量は、典型的には0.01mg/kg〜50mg/kgの範囲である。
分散分析法(ANOVA)、続いて必要に応じて事後比較によってデータを分析する。p<.05である場合、効果は有意であると考えられる。平均および平均値の標準誤差(s.e.m)としてデータを示す。
本発明はさらに、本明細書に記載の処置方法のいずれかのために有用な医薬、例えば、認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置するための医薬の製造における、化合物の使用に関する。
上記の発明は、理解を明確にする目的のために例示および例として詳しく記載してきたが、特定の軽微な変更および修正が行われるであろうことは当業者には明らかである。したがって、記載および実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (17)

  1. 式(E):
    Figure 0005666036

    (式中:
    は、メチルであり;
    各R 2a およびR 2b は、独立して、H、置換もしくは非置換C 〜C アルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR 2a およびR 2b は、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
    各R 3a およびR 3b は、独立して、H、置換もしくは非置換C 〜C アルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR 3a およびR 3b は、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
    各X 、X およびX 10 は、CR であり、R は、Hであり;
    は、NまたはCR であり、R は、独立して、ハロ、置換もしくは非置換C 〜C アルキルであり;
    mおよびqは、独立して0または1であり;
    nは、1であり;
    各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f は、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR 8(a〜f) と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
    各R 10a およびR 10b は、独立して、H、置換もしくは非置換C 〜C アルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR 10a およびR 10b は、これらが結合している炭素と一緒になってシクロアルキル部分もしくはカルボニル部分を形成しており;
    Qは、−C(O)NR 、−C(O)NR 、−NR C(O)R 、または−NR C(O)OR であり、
    各R およびR は、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式からなる群より選択され;
    およびR 基は、該窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成する;
    ただし:m、nおよびqの各々が1のときのみ、Qが−C(O)NR である)
    の化合物またはその塩。
  2. がNまたはCR (式中、R はクロロである)であり、各R 2a 、R 2b 、R 3a 、R 3b 、R 10a およびR 10b がHであり、各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f がHであり(存在する場合)、Qが−C(O)NR または−NR C(O)R である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3. がCR (式中、R はメチルである)であり、各R 2a 、R 2b 、R 3a 、R 3b 、R 10a およびR 10b がHであり、各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f がHであり(存在する場合)、Qが−C(O)NR または−NR C(O)R である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  4. がNまたはCR (式中、R はクロロもしくはメチルである)であり、各R 2a 、R 2b 、R 3a 、R 3b 、R 10a およびR 10b がHであり、各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f がHであり(存在する場合)、Qが式−C(O)NHR’(式中、R’は非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリルである)である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  5. R’のアルキルが、シクロアルキルである、請求項4に記載の化合物。
  6. 式(E):
    Figure 0005666036

    (式中:
    は、メチルであり;
    各X 、X およびX 10 は、CR であり、R は、Hであり;
    mおよびqは、独立して0または1であり;
    nは、1であり;
    がNまたはCR (式中、R はメチルである)であり、各R 2a 、R 2b 、R 3a 、R 3b 、R 10a およびR 10b がHであり、各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f がHであり(存在する場合)、Qが式−NHC(O)R’(式中、R’はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アルコキシまたは置換アルコキシである)である)の化合物またはその塩。
  7. 式(Vc):
    Figure 0005666036

    (式中:
    は、メチルであり;
    mおよびqは、独立して0または1であり;
    各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f は、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR 8(a〜f) と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
    Qは、−C(O)NR 、−C(O)NR 、−NR C(O)R 、または−NR C(O)OR であり、
    各R およびR は、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式からなる群より選択され;
    およびR 基は、該窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成する;
    ただし、mおよびqの各々が1のときのみ、Qが−C(O)NR である)
    の化合物またはその塩。
  8. Qが−C(O)NR または−NR C(O)R である、請求項7に記載の化合物またはその塩。
  9. mとqの少なくとも一方が1である、請求項7に記載の化合物またはその塩。
  10. 式(Vf):
    Figure 0005666036

    (式中:
    は、メチルであり;
    は、クロロまたはメチルであり;
    mおよびqは、独立して0または1であり;
    各R 8a 、R 8b 、R 8c 、R 8d 、R 8e およびR 8f は、独立して、H、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルキルであるか、または、これが結合している炭素およびジェミナルR 8(a〜f) と一緒になってシクロアルキル部分を形成しており;
    Qは、−C(O)NR 、−C(O)NR 、−NR C(O)R 、または−NR C(O)OR であり、
    各R およびR は、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式からなる群より選択され;
    およびR 基は、該窒素原子と一緒に結合して複素環式または置換複素環式環を形成する;
    ただし、mおよびqの各々が1のときのみ、Qが−C(O)NR である)
    の化合物またはその塩。
  11. がクロロである、請求項10に記載の化合物またはその塩。
  12. がメチルであり、Qが−C(O)NR 、−NR C(O)R 、または−NR C(O)OR である、請求項10に記載の化合物またはその塩。
  13. 化合物1〜4、6〜9、22〜31、35〜51および53〜69
    Figure 0005666036

    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036

    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  14. 化合物1〜4、6〜9、22〜31、45〜51および53〜69
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036
    Figure 0005666036

    Figure 0005666036

    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  15. 個体の認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害を処置するための組成物であって、有効量の請求項1〜6、10〜12および14のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含む、組成物。
  16. 請求項1〜6、10〜12および14のいずれか1項に記載の化合物またはその塩および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
  17. 請求項1〜6、10〜12および14のいずれか1項に記載の化合物またはその塩、および認知障害、精神病性障害、神経伝達物質媒介性障害または神経障害の処置における使用のための使用説明書を備えるキット。
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