JP5710786B2 - 燃料電池スタック - Google Patents
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Description
本発明は、電解質の両側にそれぞれ電極が設けられる電解質・電極構造体とセパレータとが積層される単位セルを備え、複数の前記単位セルが水平方向に積層される燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード電極及びカソード電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、一対のセパレータによって挟持した単位セルを備えている。この種の燃料電池は、通常、所定の数の単位セルを積層するとともに、積層方向両端には、ターミナルプレート、絶縁プレート及びエンドプレートが配設されて、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
上記の燃料電池スタックは、単位セルの積層方向に沿って燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体を流通させる連通孔が形成される、所謂、内部マニホールド型燃料電池スタックを構成する場合がある。このため、燃料電池スタックでは、エンドプレートに、連通孔に連なるマニホールド部材が取り付けられている。
ところで、燃料電池スタックは、前記燃料電池スタックを燃料電池車両等の設置部位に固定するために、種々のマウント構造を採用している。例えば、特許第4165876号公報に開示されている燃料電池スタックでは、図11に示すように、複数の単位セルが積層された積層体1は、箱状ケーシング2内に収容されるとともに、前記ケーシング2は、端板としてエンドプレート3a、3bを有している。
一方のエンドプレート3aには、マニホールド配管部材4a、4bが複数のねじ(締結部材)5aにより装着されている。さらに、エンドプレート3a、3bの下部側には、それぞれマウントブラケット6がねじ5bを介して固着されている。各マウントブラケット6は、複数のねじ5cを介して設置部位(例えば、自動車車体)に取り付けられている。
ところで、上記の燃料電池スタックでは、各マウントブラケット6は、ねじ5bのみを介してエンドプレート3a、3bに固定されているため、前記マウントブラケット6自体が十分な剛性を確保する必要がある。従って、マウントブラケット6が相当に大型化するおそれがある。
しかも、マウントブラケット6は、ねじ5bを介してエンドプレート3a、3bに固定されている。このため、ねじ5bを配置するために相当なスペースが必要になり、エンドプレート3a、3b自体が大型化する場合がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単且つコンパクトな構成で、燃料電池スタックを設置部位に良好に設置することが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側にそれぞれ電極が設けられる電解質・電極構造体とセパレータとが積層される単位セルを備え、複数の前記単位セルが水平方向に積層されるとともに、積層方向に沿って少なくとも燃料ガス、酸化剤ガス又は冷却媒体が流通する連通孔が形成される積層体と、前記積層体の積層方向両端に配置されるエンドプレートとを有する燃料電池スタックに関するものである。
この燃料電池スタックでは、少なくとも一方のエンドプレートには、連通孔に連なるマニホールド部材が締結部材により固定されるとともに、前記エンドプレートは、下端部に凹部が設けられることにより、前記下端部に前記凹部を挟んで前記連通孔の下方に且つ前記マニホールド部材の真下に突出する一対のマウント部が一体に設けられ、前記エンドプレートは、前記マウント部の底部がねじにより固定されている。そして、一対のマウント部は、燃料電池スタックを設置するための設置部位に固定されている。
また、この燃料電池スタックでは、一対のマウント部には、締結部材の少なくとも一部が配置されることが好ましい。
さらに、この燃料電池スタックでは、エンドプレートは、マニホールド部材を取り付ける表面が、マウント部を含んで平坦面に形成されることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池スタックでは、エンドプレートの下端部に、凹部が複数設けられることが好ましい。
また、この燃料電池スタックでは、一対のマウント部には、締結部材の少なくとも一部が配置されることが好ましい。
さらに、この燃料電池スタックでは、エンドプレートは、マニホールド部材を取り付ける表面が、マウント部を含んで平坦面に形成されることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池スタックでは、エンドプレートの下端部に、凹部が複数設けられることが好ましい。
本発明によれば、エンドプレートの下端部両側に下方に突出して一対のマウント部が一体に設けられているため、前記一対のマウント部の構成が簡素化するとともに、部品点数が良好に削減される。従って、簡単且つコンパクトな構成で、燃料電池スタックを設置部位に良好に設置することが可能になる。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10は、単位セル12を備え、複数の前記単位セル12が立位姿勢で水平方向(矢印A方向)に積層されて積層体14を構成する。積層体14の積層方向両端には、エンドプレート16a、16bが配置されるとともに、前記エンドプレート16a、16bは、複数本の連結バー18の両端にねじ20を介して固定され、積層体14に積層方向に締め付け荷重を付与する。
なお、連結バー18に代えて、タイロッドを使用したり、又は、ボックス内に積層体14を収容したりしてもよい。また、図示しないが、積層体14とエンドプレート16a、16bとの間には、ターミナルプレート及び絶縁プレートが配置される。
図2に示すように、単位セル12は、電解質膜・電極構造体22と、前記電解質膜・電極構造体22を挟持する第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26とを備える。
第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成される。第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26は、平面が矩形状を有するとともに、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状に成形される。なお、第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26に代えて、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26は、横長形状を有するとともに、長辺が水平方向(矢印B方向)に向かい且つ短辺が重力方向(矢印C方向)に向かう(水平方向の積層)ように構成される。なお、短辺が水平方向に向かい且つ長辺が重力方向に向かうように構成してもよい。
単位セル12の長辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔28aと、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔30aとが設けられる。
単位セル12の長辺方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔30bと、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔28bとが設けられる。
単位セル12の短辺方向(矢印C方向)の両端縁部一方(反応ガス入口側)には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための2つの冷却媒体供給連通孔32aが設けられる。単位セル12の短辺方向の両端縁部他方(反応ガス出口側)には、冷却媒体を排出するための2つの冷却媒体排出連通孔32bが設けられる。
電解質膜・電極構造体22は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜34と、前記固体高分子電解質膜34を挟持するカソード電極36及びアノード電極38とを備える。
カソード電極36及びアノード電極38は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜34の両面に形成される。
第1金属セパレータ24の電解質膜・電極構造体22に向かう面24aには、酸化剤ガス供給連通孔28aと酸化剤ガス排出連通孔28bとを連通する酸化剤ガス流路40が形成される。酸化剤ガス流路40は、矢印B方向に延在する複数本の波状流路溝により形成される。
第2金属セパレータ26の電解質膜・電極構造体22に向かう面26aには、燃料ガス供給連通孔30aと燃料ガス排出連通孔30bとを連通する燃料ガス流路42が形成される。燃料ガス流路42は、矢印B方向に延在する複数本の波状流路溝により形成される。
第2金属セパレータ26の面26bと第1金属セパレータ24の面24bとの間には、冷却媒体供給連通孔32a、32aと冷却媒体排出連通孔32b、32bとに連通する冷却媒体流路44が形成される。この冷却媒体流路44は、電解質膜・電極構造体22の電極範囲にわたって冷却媒体を流通させる。
第1金属セパレータ24の面24a、24bには、この第1金属セパレータ24の外周端縁部を周回して第1シール部材46が一体成形される。第2金属セパレータ26の面26a、26bには、この第2金属セパレータ26の外周端縁部を周回して第2シール部材48が一体成形される。第1シール部材46及び第2シール部材48としては、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材が用いられる。
図1及び図3に示すように、エンドプレート16a、16bは、各下端部中央に凹部50a、50bが設けられることにより、下端部両側に下方に突出するそれぞれ一対のマウント部52a、52bが一体に設けられる。凹部50a、50bは、エンドプレート16a、16bの下端位置から上方に距離Lだけ離間するとともに、水平方向に距離Hだけ離間する範囲に矩形状の開口形状を有して設けられる。距離L及びHは、後述するように、マニホールド部材の取り付け位置に応じて設定される。
各マウント部52a、52bの底部には、ねじ穴54a、54bが形成される。ねじ穴54a、54bは、それぞれ複数個設けてもよい。ねじ穴54a、54bには、ねじ56が螺合することにより、マウント部52a、52bは、設置部位、例えば、図示しない燃料電池自動車の車体フレームに、直接、又は、カバー部材(図示せず)やブラケット等の他の部材を介装して固定される。エンドプレート16a、16bは、マウント部52a、52bを含む表面全体が平坦面に形成される。
エンドプレート16aには、長辺方向一端縁部に、マニホールド部材60、62がそれぞれ複数本のねじ(締結部材)63を介して上下に装着される。マニホールド部材60には、酸化剤ガス供給連通孔28aに連通する配管60aが設けられる一方、マニホールド部材62には、燃料ガス供給連通孔30aに連通する配管62aが設けられる。なお、締結部材は、ねじ63に限定されるものではなく、一般的な機械的クランプ機構を用いてもよい。
エンドプレート16aの長辺方向他端縁部には、マニホールド部材64、66がそれぞれ複数本のねじ63を介して上下に装着される。マニホールド部材64には、燃料ガス排出連通孔30bに連通する配管64aが設けられる一方、マニホールド部材66には、酸化剤ガス排出連通孔28bに連通する配管66aが設けられる。
エンドプレート16aの短辺方向上端縁部には、マニホールド部材68が複数本のねじ63を介して装着されるとともに、前記エンドプレート16aの短辺方向下端縁部には、マニホールド部材70が複数本のねじ63を介して装着される。マニホールド部材68には、冷却媒体供給連通孔32aに連通する配管68aと、冷却媒体排出連通孔32bに連通する配管68bとが設けられる。マニホールド部材70には、冷却媒体供給連通孔32aに連通する配管70aと、冷却媒体排出連通孔32bに連通する配管70bとが設けられる。
マニホールド部材62、66では、締結点である下方のねじ63が、マウント部52a、52bの領域内に設けられる。下方のねじ63は、水平方向に沿って凹部50aの範囲内に、すなわち、前記凹部50aの高さ(矢印C方向)Lの範囲内に位置している。凹部50aの距離L及びHは、特にマニホールド部材62、66及び70をねじ63によりエンドプレート16aに効率的に固定し得る最大寸法に設定される。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1及び図3に示すように、配管60aから酸化剤ガス供給連通孔28aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、配管62aから燃料ガス供給連通孔30aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、配管68a、70aから一対の冷却媒体供給連通孔32aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、図2に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔28aから第1金属セパレータ24の酸化剤ガス流路40に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路40に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体22のカソード電極36に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔30aから第2金属セパレータ26の燃料ガス流路42に供給される。燃料ガスは、燃料ガス流路42に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体22のアノード電極38に供給される。
従って、電解質膜・電極構造体22では、カソード電極36に供給される酸化剤ガスと、アノード電極38に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、電解質膜・電極構造体22のカソード電極36に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔28bに沿って矢印A方向に流通し、配管66aから排出される(図3参照)。一方、電解質膜・電極構造体22のアノード電極38に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔30bに沿って矢印A方向に流通し、配管64aから排出される(図3参照)。
また、一対の冷却媒体供給連通孔32aに供給された冷却媒体は、図2に示すように、第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26間の冷却媒体流路44に導入される。冷却媒体は、一旦矢印C方向内方に沿って流動した後、矢印B方向に移動して電解質膜・電極構造体22を冷却する。この冷却媒体は、矢印C方向外方に移動した後、一対の冷却媒体排出連通孔32bを流通し、配管68b、70bから排出される。
この場合、第1の実施形態では、図1及び図3に示すように、エンドプレート16a、16bは、各下端部中央に凹部50a、50bが設けられることにより、下端部両側に下方に突出するそれぞれ一対のマウント部52a、52bが一体に設けられている。このため、マウント構造をエンドプレート16a、16bとは別部材で構成する場合に比べ、マウント部52a、52bの構成が一挙に簡素化するとともに、部品点数が良好に削減されて経済的である。
しかも、図3に示すように、燃料電池スタック10の燃料ガス供給連通孔30a及び酸化剤ガス排出連通孔28bに連なるマニホールド部材62、66をエンドプレート16aに固定するためのねじ(締結部材)63は、マウント部52aの領域に配置されている。従って、エンドプレート16a、16bの高さ方向(矢印C方向)の寸法が可及的に短尺化され、簡単且つコンパクトな構成で、燃料電池スタック10を設置部位に良好に設置することが可能になるという効果が得られる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタック80の概略斜視説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック80は、複数の単位セル82が立位姿勢で水平方向(矢印A方向)に積層された積層体14を備える。
燃料電池スタック80は、複数の単位セル82が立位姿勢で水平方向(矢印A方向)に積層された積層体14を備える。
積層体14の積層方向両端には、エンドプレート84a、84bが配置されるとともに、前記エンドプレート84a、84bは、複数本の連結バー18により固定される。連結バー18は、両端面をエンドプレート84a、84bの内側プレート面に当接させ、各端面には、エンドプレート84a、84bの外側プレート面から積層方向にねじ20がねじ込まれる。
図5に示すように、単位セル82は、電解質膜・電極構造体86を第1金属セパレータ88と第2金属セパレータ90とにより挟持する。単位セル82では、酸化剤ガス供給連通孔28aの酸化剤ガス流れ方向及び燃料ガス供給連通孔30aの燃料ガス流れ方向と、冷却媒体供給連通孔32aの冷却媒体流れ方向とが、積層方向において逆方向に設定される。同様に、酸化剤ガス排出連通孔28bの酸化剤ガス流れ方向及び燃料ガス排出連通孔30bの燃料ガス流れ方向と、冷却媒体排出連通孔32bの冷却媒体流れ方向とが、積層方向において逆方向に設定される。
図4及び図6に示すように、エンドプレート84a、84bは、各下端部中央に凹部92a、92bが設けられる。凹部92aの両側には、所定距離離間して凹部94a、96aが設けられるとともに、凹部92bの両側には、所定距離離間して凹部94b、96bが設けられる。
エンドプレート84aの下端部には、凹部92aと凹部94a、96aとの間に一対のマウント部98a、100aが設けられ、前記凹部94a、96aの外方には、一対のマウント部102a、104aが設けられる。エンドプレート84bには、同様に、凹部92b、94b及び96bを介してマウント部98b、100b、102b及び104bが設けられる。
エンドプレート84aには、長辺方向一端縁部にマニホールド部材106、108が、それぞれねじ63を介して上下に装着される。マニホールド部材106には、酸化剤ガス供給連通孔28aに連通する配管106aが設けられる一方、マニホールド部材108には、燃料ガス供給連通孔30aに連通する配管108aが設けられる。エンドプレート84aの長辺方向他端縁部には、マニホールド部材110、112がねじ63を介して上下に装着される。マニホールド部材110には、燃料ガス排出連通孔30bに連通する配管110aが設けられる一方、マニホールド部材112には、酸化剤ガス排出連通孔28bに連通する配管112aが設けられる。
図7に示すように、エンドプレート84bには、短辺方向上端縁部にマニホールド部材114、116がねじ63を介して装着されるとともに、前記エンドプレート84bの短辺方向下端縁部には、マニホールド部材118、120がねじ63を介して装着される。上下に配置されるマニホールド部材114、118は、各冷却媒体供給連通孔32aに連通する配管114a、118aを有し、これらが単一の配管122に接続される。上下に配置されるマニホールド部材116、120は、各冷却媒体排出連通孔32bに連通する配管116a、120aを有し、これらが単一の配管124に接続される。
このように構成される第2の実施形態では、エンドプレート84aの下端部には、凹部92aを挟んで一対のマウント部98a、100aが一体に設けられるとともに、凹部94a、96aを挟んで一対のマウント部102a、104aが一体に設けられている。さらに、エンドプレート84bには、凹部92bを挟んでマウント部98b、100bが一体に設けられるとともに、凹部94b、96bを挟んでマウント部102b、104bが一体に設けられている。このため、マウント構造をエンドプレート84a、84bとは別部材で構成する場合に比べ、構成が一挙に簡素化する等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタック130の概略斜視説明図である。なお、第2の実施形態に係る燃料電池スタック80と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック130は、積層体14の積層方向両端にエンドプレート132a、132bを配置する。図9に示すように、エンドプレート132aは、下部中央部側を挟んで凹部134a、136aを設けるとともに、前記凹部134a、136aから所定間隔外方に離間して凹部138a、140aが設けられる。凹部134a、138a間には、マウント部142aが形成されるとともに、凹部136a、140a間には、マウント部144aが形成される。
凹部138a、140aの外方には、それぞれマウント部146a、148aが形成される。凹部134a、136aの深さは、エンドプレート132aの下端位置から上方に距離L1だけ離間する。
エンドプレート132bは、同様に、凹部134b、136b、138b及び140bを設けることにより、マウント部142b、144b、146b及び148bが形成される。エンドプレート132aには、マニホールド部材106、108、110及び112がねじ63により固定される。
図10に示すように、エンドプレート132bには、マニホールド部材114、116がねじ63により固定される。凹部134b、136bの深さは、エンドプレート132bの下端位置から上方に距離L1だけ離間するとともに、この距離L1内には、マニホールド部材118、120を固定する下方のねじ63が配置される。
距離L1と距離Lとは、同一の寸法に設定されてもよく、又は、取り付け部材の形状等によって、前記距離L1と前記距離Lとは、異なる寸法に設定されてもよい。このように構成される第3の実施形態では、上記の第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
Claims (4)
- 電解質(34)の両側にそれぞれ電極(36、38)が設けられる電解質・電極構造体(22)とセパレータ(24、26)とが積層される単位セル(12)を備え、複数の前記単位セル(12)が水平方向に積層されるとともに、積層方向に沿って少なくとも燃料ガス、酸化剤ガス又は冷却媒体が流通する連通孔(30a)が形成される積層体(14)と、前記積層体(14)の積層方向両端に配置されるエンドプレート(16a、16b)とを有する燃料電池スタック(10)であって、
少なくとも一方の前記エンドプレート(16a)には、前記連通孔(30a)に連なるマニホールド部材(62)が締結部材(63)により固定されるとともに、
前記エンドプレート(16a)は、下端部に凹部(50a)が設けられることにより、前記下端部に前記凹部(50a)を挟んで前記連通孔(30a)の下方に且つ前記マニホールド部材(62)の真下に突出する一対のマウント部(52a)が一体に設けられ、
前記エンドプレート(16a)は、前記マウント部(52a)の底部がねじ(56)により固定されることを特徴とする燃料電池スタック。 - 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記一対のマウント部(52a)には、前記締結部材(63)の少なくとも一部が配置されることを特徴とする燃料電池スタック。
- 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、前記エンドプレート(16a)は、前記マニホールド部材(62)を取り付ける表面が、前記マウント部(52a)を含んで平坦面に形成されることを特徴とする燃料電池スタック。
- 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記エンドプレート(84a)の下端部に、前記凹部(94a、96a)が複数設けられることを特徴とする燃料電池スタック。
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