JP5709380B2 - フッ素樹脂水性分散体および塗料組成物 - Google Patents
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生成したポリマー、ポリマー溶液、残存モノマー量の分析およびモノマー仕込み量から、ポリマー中のモノマー組成を算出する。つぎに、その全モノマー組成と水酸基含有モノマーの組成からポリマー中の水酸基価を算出する。
生成したポリマー、ポリマー溶液、残存モノマー量の分析およびモノマー仕込み量から、ポリマー中のモノマー組成を算出する。つぎに、その全モノマー組成とカルボキシル基含有モノマーの組成からポリマー中の酸価を算出する。
CH2=CHR1 (I)
(式中、R1は−OR2または−CH2OR2(ただし、R2は水酸基を有するアルキル基である))で表わされる水酸基含有アルキルビニルエーテルや水酸基含有アルキルアリルエーテルがあげられる。R2としては、たとえば炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基に1〜3個、好ましくは1個の水酸基が結合したものである。これらの例としては、たとえば2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどがあげられる。これらのなかでも、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが重合反応性、硬化性が優れる点で好ましい。
2Lステンレス製オートクレーブに酢酸ブチル900g、安息香酸ビニル21.3g、ピバリン酸ビニル36.8g、ヒドロキシブチルビニルエーテル67.1g、ウンデシレン酸21.4gを加え、窒素置換し、イソブチレン42.3g、テトラフルオロエチレン100gを加え、槽内を60℃まで昇温した。これに撹拌下パーブチルPV(日本油脂(株)製のラジカル重合開始剤)3gを加え、反応を開始した。反応中は槽内が0.80MPaとなるようにテトラフルオロエチレンを連続供給した。反応開始1時間後に槽内の温度を65℃へ、反応開始2時間後には槽内の温度を70℃へ上昇させた。反応開始後3.5時間後にパーブチルPV1.5gを追加し、反応を継続した。重合開始6時間後にテトラフルオロエチレンが合計228g供給された時点でテトラフルオロエチレンの供給を止め、槽内を80℃で1時間加熱した。その後槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、含フッ素共重合体の酢酸ブチル溶液1247g(固形分濃度28質量%)を得た。
2Lステンレス製オートクレーブにアセトン850g、ピバリン酸ビニル185.9g、ヒドロキシブチルビニルエーテル57.1g、ウンデシレン酸46.7gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン119gを加え、槽内を65℃まで昇温した。これに撹拌下にパーブチルPV3.16gを加え、反応を開始した。反応中は槽内が0.80MPaとなるようにテトラフルオロエチレンを連続供給した。反応開始0.5時間後に槽内の温度を70℃へ上昇させた。重合開始1時間後にテトラフルオロエチレンが合計200g供給された時点でテトラフルオロエチレンの供給を止め、パーブチルPV0.5gを加え、槽内を75℃で1時間加熱した。その後槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、含フッ素共重合体のアセトン溶液1251g(固形分濃度30質量%)を得た。これを含フッ素共重合体2とする。
3000mlのステンレス製オートクレーブの中に250gの酢酸ブチル、35gのピバリン酸ビニル、32gのヒドロキシブチルビニルエーテル、20gの安息香酸ビニル、3.5gのクロトン酸および4.0gのイソプロポキシカルボニルパーオキシドを注入し、0℃へ水冷し、その後減圧下で脱気した。そこにイソブチレン40gおよびテトラフルオロエチレン140gを添加し、25時間撹拌しながら40℃に加熱した。反応器の内部の圧力が0.44MPaから0.24MPaに減少したときに反応を終了した。
フッ素樹脂水性分散体1を70質量部、Bayhydur 3100(住化バイエルウレタン(株)製:イソシアネート硬化剤)14質量部、純水14質量部を充分に混合して塗料組成物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用い、ガラス板に塗布し、80℃で4時間乾燥させ、硬化塗膜(乾燥膜厚:23μm)を得た。
フッ素樹脂水性分散体2を70質量部、Bayhydur 3100(住化バイエルウレタン(株)製:イソシアネート硬化剤)9.2質量部、純水27質量部を充分に混合して塗料組成物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用い、ガラス板に塗布し、80℃で4時間乾燥させ、硬化塗膜(乾燥膜厚:25μm)を得た。
OH基含有アクリル樹脂水性分散体であるバイヒドロールA−145(住化バイエルウレタン(株)製:固形分濃度45質量%、水酸基価109mgKOH/g、酸価10mgKOH/g)70質量部、Bayhydur 3100(住化バイエルウレタン(株)製:イソシアネート硬化剤)22質量部、純水50質量部を充分に混合して塗料組成物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用い、ガラス板に塗布し、80℃で4時間乾燥させ、バイヒドロールA−145の硬化塗膜(乾燥膜厚:25μm)を得た。
目視で塗膜外観を観察する。
A:艶むらがなく、くすみもない
B:艶むらがある、または多少くすみがある
C:艶むらがある、またはくすみが多い
塗膜表面をメチルエチルケトン(MEK)を含浸させた不織布で拭き取る操作を行なう。拭き取り操作は100回往復が終了するまで行なう。試験終了後、目視により塗膜を観察し、以下の基準で評価する。
A:塗膜に溶解または光沢低下が見られない
B:塗膜に僅かな溶解、または光沢低下が認められる
C:著しい溶解、または光沢低下が認められる
赤色インクのフェルトペン(サクラクレパス(株)製のサクラペンタッチ。商品名)により、塗膜の10mm×10mmの面積を塗りつぶし、40℃で24時間放置した後にエタノールで拭き取り、赤色インクの残存状態を目視で観察する。評価は次の段階で行なう。
A:完全に除去された。
B:僅かに残った。
C:やや残った。
D:著しく残った。
水性分散体をサンプル瓶に入れ、密封し、50℃の恒温槽で30日間放置し、30日後のエマルションの状態を目視で確認する。評価は次の段階で行なう。
A:固形分の沈降が見られない
B:固形分の沈降が少し見られる
C:多くの固形分の沈降が見られる
Claims (7)
- パーハロオレフィン単位と炭素数2〜4の非フッ素ビニル単量体単位とウンデシレン酸単位と水酸基含有ビニル単量体単位を含む含フッ素共重合体またはその中和物を含み、含フッ素共重合体が、パーハロオレフィン単位を30〜70モル%と非フッ素ビニル単量体単位を5〜35モル%、水酸基価を10〜200mgKOH/gの範囲にする量の水酸基含有ビニル単量体単位を含み、かつ酸価を10〜100mgKOH/gの範囲にする量のウンデシレン酸単位を含み、含フッ素共重合体の数平均分子量が4000以上、50000以下であるフッ素樹脂水性分散体。
- パーハロオレフィンが、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の水性分散体。
- 非フッ素ビニル単量体が、イソブチレン、エチレン、プロピレン、n−ブチレンおよび酢酸ビニルよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の水性分散体。
- 水酸基含有ビニル単量体が、水酸基含有アルキルビニルエーテル、水酸基含有ビニルエステルおよび水酸基含有アリルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれかに記載の水性分散体。
- 含フッ素共重合体が、芳香族ビニル単量体、水酸基非含有ビニルエステル、水酸基非含有ビニルエーテルおよび水酸基非含有アリルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体単位を含む請求項1〜4のいずれかに記載の水性分散体。
- 含フッ素共重合体が溶液重合で得られた共重合体である請求項1〜5のいずれかに記載の水性分散体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の含フッ素共重合体またはその中和物の水性分散体と硬化剤とを含むフッ素樹脂水性塗料組成物。
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