以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態における電源制御システムの全体概要の一例を示す図である。図1を参照して、電源制御システム1は、MFP(Multi Function Peripheral)100と、電源制御装置200と、を含む。
MFP100,100A,100Bは、ハードウェア構成および機能は同じである。したがって、特に言及しない場合、MFP100を例に説明する。また、MFP100Aに言及する場合、MFP100と同じ部品および機能については、MFP100に付した符号に文字「A」を添えた符号とし、MFP100Bに言及する場合、MFP100と同じ部品および機能については、MFP100に付した符号に文字「B」を添えた符号とする。
MFP100は、商用電源から供給される電力によって駆動する電子機器の一例である。MFP100は、画像形成装置として機能し、原稿を読み取るための原稿読取機能、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成機能およびファクシミリデータを送受信するファクシミリ送受信機能ファクシミリ送受信機能を備えている。なお、本実施の形態においては電子機器の一例としてMFP100を例に説明するが、MFP100に代えて、データを送信する機能を備えた装置であれば、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、PC等であってもよい。
電源制御装置200は、商用電源とMFP100との間に接続され、商用電源から供給される電力をMFP100に供給する状態と、MFP100に供給しない状態とを切り換える。電源制御装置200は、さらに、LAN2とMFP100との間に接続され、MFP100をローカルエリアネットワーク(LAN)2に接続した状態と、MFP100をLAN2と切断した状態とを切り換える。LAN2の接続形態は有線または無線を問わない。またLAN2は、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたLAN等であってもよい。さらに、LAN2は、ゲートウェイ(G/W)を介してインターネットに接続されていてもよい。
MFP100は、電源制御装置200が、MFP100をLAN2に接続した状態において、LAN2に接続された他のコンピューター、または、LAN2を介してインターネットに接続されたコンピューターとデータの送受信が可能である。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160と、電源回路170と、を含む。
電源回路170は、電源プラグ171を介して商用電源と接続され、商用電源から供給される電力を、メイン回路110、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155、および操作パネル160に供給する。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をLAN2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してLAN2に接続された他のコンピューター、または、LAN2を介してインターネットに接続されたコンピューターとの間で通信し、データを送受信する。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM(Compact Disk ROM)118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、LAN2に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、LAN2に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、電源制御装置のハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図4を参照して、電源制御装置200は、電源制御装置200の全体を制御する中央演算装置(CPU)201と、LAN2を構成する通信ケーブルと接続される第1通信回路203と、MFP100と接続された通信ケーブルと接続される第2通信回路205と、MFP100の電源プラグ171と接続される電力出力端子215と、商用電源のソケットと接続される電源プラグ217と、電源プラグ217と接続される電源回路211と、電源プラグ217と電力出力端子215との間に設けられた第1スイッチ回路207と、電源回路211と第2通信回路205との間に設けられた第2スイッチ回路209と、操作ボタン213と、を含む。
電源回路211は、電源プラグ217と接続される。電源プラグ217は、商用電源に接続される。電源回路211は、電源プラグ217が商用電源に接続される場合に、商用電源から電力が供給される。商用電源から供給される電力は交流である。電源回路211は、交流を直流に変換する変換器である。電源回路211は、商用電源から供給される交流の電力を変換した直流の電力を、CPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209および第2通信回路205に供給する。
CPU201は、電源回路211から供給される電力で駆動し、電源制御装置200の全体を制御する。CPU201の機能の詳細は後述するが、第1スイッチ回路207を制御してMFP100の電源を切り換える制御をするとともに、第2スイッチ回路209、第1通信回路203および第2通信回路205を制御してMFP100の通信を中継する。
第1スイッチ回路207は、電源プラグ217と電力出力端子215との間に設けられる。電力出力端子215は、MFP100の電源プラグ171が接続される。第1スイッチ回路207は、電源回路211から供給される電力で駆動し、CPU201により制御されて電源プラグ217と電力出力端子215とを接続する回路を開閉する。第1スイッチ回路207が回路を閉じた状態では、電源プラグ217と電力出力端子215とを電気的に接続した状態となり、第1スイッチ回路207が回路を開いた状態では、電源プラグ217と電力出力端子215とが電気的に接続されていない状態となる。このため、電源プラグ217が商用電源に接続され、かつ、電力出力端子215がMFP100の電源プラグ171と接続される場合、第1スイッチ回路207が回路を閉じた状態では、MFP100に商用電源から電力が供給され、第1スイッチ回路207が回路を開いた状態では、MFP100に商用電源から電力が供給されない。
第1通信回路203は、電源回路211から供給される電力で駆動し、LAN2を構成する通信ケーブルと接続される。第1通信回路203は、LAN2を流れるパケットを受信し、受信されたパケットをCPU201に出力する。また、第1通信回路203は、CPU201から出力されるパケットを、LAN2に送出する。
第2スイッチ回路209は、電源回路211と第2通信回路205との間に設けられる。第2スイッチ回路209は、電源回路211から供給される電力で駆動し、CPU201により制御されて電源回路211と第2通信回路205とを接続する回路を開閉する。第2スイッチ回路209が回路を閉じた状態では、電源回路211と第2通信回路205とを電気的に接続した状態となり、第2スイッチ回路209が回路を開いた状態では、電源回路211と第2通信回路205とが電気的に接続されていない状態となる。このため、電源プラグ217が商用電源に接続される場合、第2スイッチ回路209が回路を閉じた状態では、第2通信回路205に電源回路211から電力が供給され、第2スイッチ回路209が回路を開いた状態では、第2通信回路205に電源回路211から電力が供給されない。
第2通信回路205は、第2スイッチ回路209が回路を閉じている間に電源回路211から供給される電力で駆動する。第2通信回路205は、MFP100に接続される通信ケーブルと接続される。第2通信回路205は、MFP100から送出されるパケットを受信し、受信されたパケットをCPU201に出力する。また、第2通信回路205は、CPU201から出力されるパケットを、MFP100に送信する。
操作ボタン213は、ユーザーにより操作されるボタンスイッチである。操作ボタン213は、ユーザーによって押下されていない間はCPU201にOFF信号を出力し、ユーザーによって押下されるとON信号をCPU201に出力する。
電源回路211は、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209が開いている間は、CPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209に電力を供給する。第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209が開いている間に、電源制御装置200により消費される電力は、CPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209それぞれで消費される電力の合計であり、この合計の消費電力は、予め定められた電力以下となる。予め定められた電力は、たとえば、0.5Wである。
以下の説明では、電源プラグ217が商用電源に接続され、電力出力端子215がMFP100の電源プラグ171と接続され、第1通信回路203がLAN2を構成する通信ケーブルと接続され、第2通信回路205がMFP100の通信I/F112に接続される通信ケーブルと接続される場合を例に説明する。
電源プラグ217が商用電源に接続されるため、電源回路211からCPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209には、常に直流の電力が供給される。
図5は、電源制御装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図5に示すCPU201の機能は、CPU201が、CPU201が備えるROMに記憶された電源制御プログラムを実行することによって、CPU201に形成される。図5を参照して、CPU201は、MFP100の動作モードを決定するモード決定部251と、スリープ切換部253と、起動部255と、操作ボタン213のユーザーによる押下を検出する操作受付部257と、LANにおいてMFP100に割り当てられた位置情報を取得する位置情報取得部259と、第1通信回路203によってLAN2から受信されるパケットを一時記憶する一時記憶制御部261と、第2通信回路205を制御して一時記憶されたパケットを送信させるパケット送信部263と、第1通信回路203と第2通信回路205とを接続する接続部265と、を含む。
ここでは、説明のために第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209それぞれが回路を閉じた状態を起点にしてCPU201の機能を説明する。CPU201は、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209それぞれを制御して回路を開閉させる。
第1スイッチ回路207が閉じた状態では、MFP100に商用電源から供給される電力が入力されるので、MFP100は商用電源から供給される電力で駆動する。また、第2スイッチ回路209が閉じた状態では、第2通信回路205が駆動するので、CPU201は、MFP100と通信可能である。
モード決定部251は、第2通信回路205を介してMFP100と通信し、MFP100の動作モードを決定する。したがって、モード決定部251は、第2通信回路205が電力の供給を受けて駆動している間に、動作モードを決定する。MFP100の動作モードは、通常モードと、通常モードよりも消費電力の少ない省電力モードとを含む。なお、モード決定部251が動作モードを省電力モードに切り換えた後は、第2通信回路205に電力が供給されなくなるので、モード決定部251は、後述する起動部255から起動完了信号が入力された後に、第2通信回路205を介してMFP100と通信し、MFP100の動作モードを決定する。
MFP100が動作モードを切り換え可能な場合には、モード決定部251は、MFP100から動作モードを取得する。また、MFP100が動作モードを切り換え不可能な場合には、モード決定部251は、MFP100の動作を監視し、動作モードを決定する。たとえば、モード決定部251は、第2通信回路205を介してMFP100に動作状態を問い合わせ、MFP100が返信する動作状態を受信することによってMFPの動作状態を取得する。MFP100が画像形成処理、コピー処理、スキャン処理、ファクシミリ送受信処理およびデータ送受信処理のいずれかを実行している間、またはMFP100がユーザーによって操作されている間は、動作モードを通常モードに決定する。また、画像形成処理、コピー処理、スキャン処理、ファクシミリ送受信処理およびデータ送受信処理のいずれも実行しない状態、またはMFP100がユーザーにより操作されていない状態が継続して所定時間経過すると、動作モードを省電力モードに決定する。さらに、モード決定部251は、動作モードを省電力モードに切り換えた後は、起動部255から起動完了信号が入力された後に、第2通信回路205を介してMFP100に動作状態を問い合わせ、MFP100が返信する動作状態を受信した時点で、通常モードに決定する。具体的には、MFP100に電力が供給された後に、MFP100が起動し、データ通信処理を実行可能になった時点で、通常モードに決定する。
モード決定部251は、MFP100の動作モードとして省電力モードを決定する場合、MFP100の動作モードが通常モードから省電力モードに切り換わった時点で、スリープ切換部253にスリープ切換指示を出力する。また、モード決定部251は、動作モードを一時記憶制御部261およびパケット送信部263に出力する。換言すれば、モード決定部251は、通常モードに決定している間は、通常モードであることを一時記憶制御部261およびパケット送信部263に出力し、省電力モードに決定している間は、省電力モードであることを一時記憶制御部261およびパケット送信部263に出力する。
位置情報取得部259は、LAN2においてMFP100に対して予め割り当てられた位置情報を取得する。位置情報は、ネットワークアドレスであり、たとえば、IP(Internet Protpcol)アドレス、または、MAC(Media Access Control)アドレスである。位置情報取得部259は、第2通信回路205を介してMFP100と通信し、MFP100から位置情報を取得し、CPU201が備えるRAMに記憶する。また、第1通信回路203を介してLAN2に接続されたコンピューターによって電源制御装置200が遠隔操作される場合には、そのコンピューターからMFP100の位置情報が設定されるようにしてもよい。さらに、電源制御装置200がキーボード等のユーザーインターフェースを備える場合には、ユーザーがキーボードからMFP100の位置情報を入力するようにしてもよい。位置情報取得部259は、MFP100の位置情報を一時記憶制御部261に出力する。
一時記憶制御部261は、モード決定部251からMFP100の動作モードが入力され、位置情報取得部259からMFP100の位置情報が入力される。一時記憶制御部261は、モード決定部251から入力される動作モードが省電力モードを示す状態で、第1通信回路203がLAN2から受信するMFP100宛てのパケットをCPU201が備えるRAMに一時記憶する。具体的には、一時記憶制御部261は、第1通信回路203がLAN2から受信するパケットを監視し、受信されたパケットが、位置情報取得部259から入力されるMFP100の位置情報を含む場合に、受信されたパケットをMFP100宛てのパケットと判断する。一時記憶制御部261は、モード決定部251から入力される動作モードが省電力モードを示す状態で、第1通信回路203がLAN2からMFP100宛てのパケットを受信することに応じて、起動部255に起動指示を出力するとともに、パケット送信部263に送信指示を出力する。
パケット送信部263は、一時記憶制御部261から送信指示が入力された後に、モード決定部251から入力される動作モードが通常モードに切り換わることに応じて、一時記憶制御部261によりRAMに記憶されたパケットを第2通信回路205を介してMFP100に送信する。パケット送信部263は、一時記憶制御部261によりRAMに記憶されたパケットのすべての送信が完了することに応じて、接続部265に接続指示を出力する。
接続部265は、パケット送信部263から接続指示が入力されることに応じて、第1通信回路203と第2通信回路205とを接続する。これにより、MFP100がLAN2に接続される。また、接続部265は、後述する操作受付部257から接続指示が入力されることに応じて、第1通信回路203と第2通信回路205とを接続する。
スリープ切換部253は、モード決定部251からスリープ切換指示が入力されることに応じて、第1スイッチ回路207を制御して回路を開かせるとともに、第2スイッチ回路209を制御して回路を開かせる。第1スイッチ回路207が開くことにより、電源プラグ217と電力出力端子215とを接続する回路が開くので、MFP100に供給される電力が遮断され、MFP100で電力が消費されなくなる。また、第2スイッチ回路209が開くことにより、電源回路211と第2通信回路205とを接続する回路が開くので、第2通信回路205が駆動しなくなり、消費電力が低減する。
操作受付部257は、操作ボタン213がユーザーにより押下されると、起動部255に起動指示を出力するとともに、接続部265に接続指示を出力する。
起動部255は、起動指示が入力されることに応じて、第1スイッチ回路207を制御して回路を閉じさせるとともに、第2スイッチ回路209を制御して回路を閉じさせる。また、起動部255は、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209を閉じさせた後に、起動完了信号をモード決定部251に出力する。起動指示は、一時記憶制御部261から入力される場合と、操作受付部257から入力される場合とがある。第1スイッチ回路207が閉じることにより、電源プラグ217と電力出力端子215とを接続する回路が閉じるので、MFP100に電力が供給され、MFP100が起動する。また、第2スイッチ回路209が閉じることにより、電源回路211と第2通信回路205とを接続する回路が閉じるので、第2通信回路205が駆動し、CPU201がMFP100と通信可能になる。ただし、MFP100に電力が供給されてMFP100が起動してからMFP100が通信可能になるまでは、CPU201は通信することができない。このため、上述したように、モード決定部251は、第2通信回路205を介してMFP100に動作状態を問い合わせ、MFP100が返信する動作状態を受信した時点で、MFP100が通信可能な状態と判断し、通常モードに決定する。
図6は、電源切換制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。電源切換制御処理は、電源制御装置200が備えるCPU201が、CPU201が備えるROMに記憶されたが電源制御プログラムを実行することによって、CPU201により実行される処理である。図6を参照して、CPU201は、MFP100の位置情報を取得する(ステップS01)。第2通信回路205を介してMFP100と通信し、MFP100から位置情報を取得する。また、ユーザーが、遠隔操作または電源制御装置200が備えるユーザーインターフェースからMFP100の位置情報を入力するようにしてもよい。
次のステップS02においては、MFP100の動作モードがスリープモードか否かを判断する。第2通信回路205を介してMFP100と通信し、MFP100から動作状態を取得することによってMFP100の動作状態を監視する。MFP100が処理を実行することなく、または、ユーザーによる操作を受け付けることなく所定時間経過すれば、スリープモードと判断する。MFP100の動作モードがスリープモードと判断されるまで待機状態となり(ステップS02でNO)、スリープモードと判断されると(ステップS02でYES)、処理をステップS03に進める。
ステップS03においては、第1スイッチ回路207を開く。これにより、商用電源とMFP100とを接続する回路が開くので、MFP100へ供給されていた電力が遮断され、MFP100で電力が消費されなくなる。
次のステップS04においては、第2スイッチ回路209を開く。これにより、電源回路211と第2通信回路205とを接続する回路が開くので、第2通信回路205で消費される電力を低減することができる。MFP100は駆動していないので、第2通信回路205を駆動する必要はない。
次のステップS05においては、操作ボタン213が押下されたか否かを判断する。操作ボタン213が押下されたならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理をステップS06に進める。
ステップS06においては、MFP100宛てのパケットを受信したか否かを判断する。ステップS01において取得された位置情報が宛先に設定されたパケットを受信した場合に、MFP100宛てのパケットを受信したと判断する。MFP100宛てのパケットを受信したならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ処理をステップS05に戻す。ステップS07においては、受信されたパケットを一時記憶し、処理をステップS08に進める。CPU201が備えるRAMにパケットを記憶する。CPU201とは別に、EEPROM等の半導体メモリを設け、その半導体メモリに記憶するようにしてもよい。なお、処理がステップS08に進んだ後においても、MFP100宛てのパケットが受信される場合には、受信されるパケットのすべてをRAMに記憶する。
ステップS08においては、第1スイッチ回路207を閉じる。これにより、商用電源とMFP100とを接続する回路が閉じるので、MFP100に商用電源から電力が供給される。これにより、MFP100が駆動可能になる。
次のステップS09においては、第2スイッチ回路209を閉じる。これにより、電源回路211と第2通信回路205とを接続する回路が閉じるので、第2通信回路205を介してMFP100と通信可能になる。
ステップS10においては、MFP100の動作モードが通常モードか否かを判断する。第2通信回路205を介してMFP100と通信し、MFP100から動作状態を取得する。MFP100から動作状態が受信されると、通常モードと判断する。MFP100の動作モードが通常モードと判断されるまで待機状態となり(ステップS10でNO)、通常モードと判断されると(ステップS10でYES)、処理をステップS11に進める。したがって、ステップS06が実行されてMFP100宛てのパケットが受信される場合、そのパケットが受信されてからステップS10において通常モードと判断されるまでの間に、第1通信回路203が受信するMFP100宛てのパケットのすべてが、RAMに記憶される。このため、MFP100宛てのパケットが失われるのを防止することができる。
ステップS11においては、RAMにMFP100宛てのパケットが記憶されているか否かを判断する。RAMにMFP100宛てのパケットが記憶されているならば処理をステップS12に進むが、そうでなければ処理をステップS14に進める。ステップS12においては、RAMに記憶されたパケットを第2通信回路205を介して送信する。これにより、MFP100においてパケットが受信される。RAMに記憶されているパケットのすべての送信が完了したか否かを判断する(ステップS13)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS13でNO)、処理をステップS12に戻し、パケットの送信が完了したならば(ステップS13でYES)、処理をステップS14に戻す。
ステップS14においては、第1通信回路203と第2通信回路205とを接続し、処理をステップS02に戻す。
以上説明したように、第1の実施の形態における電源制御装置200は、商用電源とMFP100との間に配置され、商用電源から供給される電力を交流から直流に変換する電源回路211と、電源回路211から電力が供給されるCPU201と、電源回路211から電力が供給され、LAN2と接続される第1通信回路203と、MFP100と接続される第2通信回路205と、商用電源とMFP100との間に配置される第1スイッチ回路207と、を備え、CPU201は、第2通信回路205を介してMFP100と通信することによってMFP100の状態を取得し、通常モードと通常モードよりも消費電力が小さい省電力モードのいずれであるかを決定するモード決定部251と、MFP100に対して予め割り当てられたネットワークアドレスを取得する位置情報取得部259と、モード決定部251によりスリープモードが決定される場合に、第1スイッチ回路207を開くスリープ切換部253と、モード決定部251によりスリープモードが決定された後、第1通信回路203によってネットワークからMFP100のネットワークアドレスを含むパケットが受信されることに応じて、第1スイッチ回路207を閉じる起動部255と、モード決定部251によりスリープモードが決定された後、第1通信回路203によってネットワークから受信されるパケットのうちMFP100のネットワークアドレスを含むパケットを一時記憶する一時記憶制御部261と、モード決定部251によって通常モードが決定されることに応じて、一時記憶されたパケットを第2通信回路295を介してMFP100に送信するパケット送信部263と、パケット送信部263による送信が終了した後に、第1通信回路203に接続されたLAN2を第2通信回路205に接続する接続部265と、を備える。
このため、MFP100の動作モードがスリープモードに決定される場合に、第1スイッチ回路207を開くので、MFP100の消費電力を低減することができる。また、スリープモードが決定された後、LAN2からMFP100のネットワークアドレスを含むパケットが受信されることに応じて、第1スイッチ回路207を閉じるので、MFP100を駆動することができる。さらに、LAN2から受信されるパケットのうちMFP100のネットワークアドレスを含むパケットを一時記憶し、MFP100の通常モードが決定されることに応じて、一時記憶されたパケットをMFP100に送信し、送信が終了した後に、LAN2を第2通信回路205に接続する。このため、MFP100に送信されるパケットをMFP100によって確実に受信させることができる。
また、第2通信回路205と電源回路211との間に設けられる第2スイッチ回路209をさらに備え、モード決定部251は、第1スイッチ回路207が閉じている間に第2通信回路205を介してMFP100と通信し、スリープ切換部253は、モード決定部251によりスリープモードが決定される場合に、第1スイッチ回路207に加えて第2スイッチ回路209を開き、起動手段は、モード決定部251によりスリープモードが決定された後、第1通信回路203によってLAN2からMFP100のネットワークアドレスを含むパケットが受信されることに応じて、第1スイッチ回路207に加えて第2スイッチ回路209を閉じる。
このため、MFP100と通信するために消費される電力を低減することができる。
また、ユーザーによる操作を受け付ける操作スイッチ213を、さらに備え、起動部255は、操作スイッチ213がユーザーにより押下されることに応じて、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209を閉じ、接続手段265は、操作スイッチ213がユーザーにより押下されることに応じて、第1通信回路203に接続されたLAN2を第2通信回路205に接続する。
このため、ユーザーによる操作が受け付けられると、第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209を閉じるとともに、LAN2が第2通信回路205に接続されるので、ユーザーの操作によってMFP100を通信可能な状態にすることができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における電源制御システム1においては、1台のMFP100の電源を制御するものであった。第2の実施の形態における電源制御システム1Aは、複数のMFP100,100A,100Bそれぞれの電源を制御するようにしたものである。以下、第1の実施の形態における電源制御システム1と異なる点を主に説明する。また、第2の実施の形態における電源制御システム1において、第1の実施の形態における電源制御システム1と同一の部品および機能には同一の符号を付す。
図7は、第2の実施の形態における電源制御システム1Aの全体概要の一例を示す図である。図7を参照して、第2の実施の形態における電源制御システム1Aは、3台のMFP100,100A,100Bと、電源制御装置200Aと、2台のサブ電源制御装置230,230Aと、を含む。
MFP100,100A,100Bは、商用電源から供給される電力によって駆動する電子機器であり、ここでは、ハードウェア構成および機能は同一としている。
電源制御装置200Aは、商用電源とMFP100との間に接続され、商用電源から供給される電力をMFP100に供給する状態と、MFP100に供給しない状態とを切り換える。電源制御装置200Aは、さらに、LAN2とMFP100との間に接続され、MFP100をLAN2に接続した状態と、MFP100をLAN2と切断した状態とを切り換える。さらに、電源制御装置200Aは、LAN2を複数に分岐するハブコントローラを有する。電源制御装置200AのハブコントローラによってLAN2を分岐した1つが、通信ケールを介してサブ電源制御装置230と接続され、別の1つが、通信ケーブルを介してサブ電源制御装置230Aと接続される。
サブ電源制御装置230は、商用電源とMFP100Aとの間に接続され、商用電源から供給される電力をMFP100Aに供給する状態と、MFP100Aに供給しない状態とを切り換える。サブ電源制御装置230は、さらに、電源制御装置200とMFP100Aとの間に接続され、MFP100AをLAN2に接続した状態と、MFP100AをLAN2と切断した状態とを切り換える。
サブ電源制御装置230Aは、商用電源とMFP100Bとの間に接続され、商用電源から供給される電力をMFP100Bに供給する状態と、MFP100Bに供給しない状態とを切り換える。サブ電源制御装置230Aは、さらに、電源制御装置200とMFP100Bとの間に接続され、MFP100BをLAN2に接続した状態と、MFP100BをLAN2と切断した状態とを切り換える。
サブ電源制御装置230とサブ電源制御装置230Aとは、接続される装置がMFP100A,100Bとで異なるのみで、ハードウェアおよび機能は同じなので、以下の説明では特に言及しない限りサブ電源制御装置230を例に説明する。
図8は、第2の実施の形態における電源制御装置のハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図8を参照して、電源制御装置200Aが、図4に示した第1の実施の形態における電源制御装置200と異なる点は、CPU201がCPU201Aに変更された点、MFP100Aと接続された通信ケーブルと接続される第3通信回路221、MFP100Bと接続された通信ケーブルと接続される第4通信回路221A、ハブコントローラ227と、第1サブ通信用電源スイッチ回路225と、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aと、電圧センサー223,223Aと、が追加された点である。
CPU201Aは、電源回路211から供給される電力で駆動し、電源制御装置200Aの全体を制御する。CPU201Aの機能の詳細は後述するが、第1スイッチ回路207を制御してMFP100の電源を切り換える制御をするとともに、第2スイッチ回路209、第1通信回路203および第2通信回路205を制御してMFP100の通信を中継する。さらに、CPU201Aは、第1サブ通信用電源スイッチ回路225、第1通信回路203および第3通信回路221を制御してMFP100Aの通信を中継し、第2サブ通信用電源スイッチ回路225A、第1通信回路203および第4通信回路221Aを制御してMFP100Bの通信を中継する。
第1通信回路203は、電源回路211から供給される電力で駆動し、LAN2を構成する通信ケーブルと接続される。第1通信回路203は、LAN2を流れるパケットを受信し、受信されたパケットをCPU201Aに出力する。また、第1通信回路203は、CPU201Aから出力されるパケットを、LAN2に送出する。
第2通信回路205は、第2スイッチ回路209が回路を閉じている間に電源回路211から供給される電力で駆動する。第2通信回路205は、MFP100に接続される通信ケーブルと接続される。第2通信回路205は、MFP100から送出されるパケットを受信し、受信されたパケットをハブコントローラ227を介してCPU201Aに出力する。また、第2通信回路205は、CPU201Aから出力されるパケットを、ハブコントローラを介して受信し、通信ケーブルを介してMFP100に送信する。
第1サブ通信用電源スイッチ回路225は、電源回路211と第3通信回路221との間に設けられる。第1サブ通信用電源スイッチ回路225は、電源回路211から供給される電力で駆動し、CPU201Aにより制御されて電源回路211と第3通信回路221とを接続する回路を開閉する。第1サブ通信用電源スイッチ回路225は、電源回路211の第1の端子と第3通信回路221の電源入力端子とを接続する回路を開閉する駆動電源切換スイッチと、電源回路211の第2の端子と第3通信回路221の通信ケーブルと接続されるコネクタの所定の端子とを接続する回路を開閉する信号切換スイッチと、を含む。第1サブ通信用電源スイッチ回路225は、駆動電源切換スイッチと信号切換スイッチとを同時に開閉する。なお、第1サブ通信用電源スイッチ回路225は、駆動電源切換スイッチと信号切換スイッチとを別々に開閉するようにしてもよい。電源回路211の第1の端子は、第3通信回路221を駆動するための電圧の電力を出力し、電源回路211の第2の端子は、PoE(Power over Ethernet(登録商標))規格で定められた電圧の電力を出力する。通信ケーブルと接続されるコネクタの所定の端子は、PoE規格で定められた端子である。以下、PoE規格で定められた電圧をPeE電圧といい、通信ケーブルと接続されるコネクタの所定の端子をPoE端子という。
第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが回路を閉じた状態では、電源回路211の第1の端子と第3通信回路221とを電気的に接続した状態となり、信号切換スイッチが回路を閉じた状態では、電源回路211の第2の端子と第3通信回路221の通信ケーブルと接続されるコネクタのPoE端子とが電気的に接続した状態となる。また、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが回路を開いた状態では、電源回路211の第1の端子と第3通信回路221とが電気的に接続しない状態となり、信号切換スイッチが回路を閉じた状態では、電源回路211の第2の端子と第3通信回路221のPoE端子とが電気的に接続しない状態となる。このため、電源プラグ217が商用電源に接続される場合、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが回路を閉じた状態では、第3通信回路221に電源回路211から電力が供給され、信号切換スイッチが回路を閉じた状態では、第3通信回路221のPoE端子にPoE電圧が印加される。第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが回路を開いた状態では、第3通信回路221に電源回路211から電力が供給されず、信号切換スイッチが回路を開いた状態では、第3通信回路221のPoE端子にPoE電圧が印加されない。
第3通信回路221は、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが回路を閉じている間に電源回路211から供給される電力で駆動する。第3通信回路221は、MFP100Aに接続される通信ケーブルと接続される。第3通信回路221は、MFP100Aから送出されるパケットを受信し、受信されたパケットをハブコントローラ227を介してCPU201Aに出力する。また、第3通信回路221は、CPU201Aから出力されるパケットを、ハブコントローラ227を介して受信し、通信ケーブルを介してMFP100Aに送信する。
電圧センサー223は、第3通信回路221のPoE端子と、第1サブ通信用電源スイッチ回路225との間に設けられ、第3通信回路221のPoE端子の電圧を検出する。電圧センサー223は、検出された電圧をCPU201Aに出力する。
第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aは、電源回路211と第4通信回路221Aとの間に設けられる。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aは、電源回路211から供給される電力で駆動し、CPU201Aにより制御されて電源回路211と第3通信回路221Aとを接続する回路を開閉する。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aは、電源回路211の第1の端子と第4通信回路221Aの電源入力端子とを接続する回路を開閉する駆動電源切換スイッチと、電源回路211の第2の端子と第4通信回路221Aの通信ケーブルと接続されるコネクタの所定の端子とを接続する回路を開閉する信号切換スイッチと、を含む。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aは、駆動電源切換スイッチと信号切換スイッチとを同時に開閉する。なお、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aは、駆動電源切換スイッチと信号切換スイッチとを別々に開閉するようにしてもよい。
第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチが回路を閉じた状態では、電源回路211の第1の端子と第4通信回路221Aとを電気的に接続した状態となり、信号切換スイッチが回路を閉じた状態では、電源回路211の第2の端子と第4通信回路221Aの通信ケーブルと接続されるコネクタのPoE端子とが電気的に接続した状態となる。また、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチが回路を開いた状態では、電源回路211の第1の端子と第4通信回路221Aとが電気的に接続しない状態となり、信号切換スイッチが回路を閉じた状態では、電源回路211の第2の端子と第3通信回路221AのPoE端子とが電気的に接続しない状態となる。このため、電源プラグ217が商用電源に接続される場合、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチが回路を閉じた状態では、第4通信回路221Aに電源回路211から電力が供給され、信号切換スイッチが回路を閉じた状態では、第4通信回路221AのPoE端子にPoE電圧が印加される。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチが回路を開いた状態では、第4通信回路221Aに電源回路211から電力が供給されず、信号切換スイッチが回路を開いた状態では、第4通信回路221AのPoE端子にPoE電圧が印加されない。
第4通信回路221Aは、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源用スイッチが回路を閉じている間に電源回路211から供給される電力で駆動する。第4通信回路221Aは、MFP100Bに接続される通信ケーブルと接続される。第4通信回路221Aは、MFP100Bから送出されるパケットを受信し、受信されたパケットをハブコントローラ227を介してCPU201Aに出力する。また、第4通信回路221Aは、CPU201Aから出力されるパケットを、ハブコントローラ227を介して受信し、通信ケーブルを介してMFP100Bに送信する。
電圧センサー223Aは、第4通信回路221AのPoE端子と、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aとの間に設けられ、第4通信回路221AのPoE端子の電圧を検出する。電圧センサー223Aは、検出された電圧をCPU201Aに出力する。
電源回路211は、第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aが開いている間は、CPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aに電力を供給する。第1スイッチ回路207および第2スイッチ回路209が開いている間に、電源制御装置200により消費される電力は、CPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aそれぞれで消費される電力の合計であり、この合計の消費電力は、予め定められた電力以下となる。予め定められた電力は、たとえば、0.5Wである。
以下の説明では、電源プラグ217が商用電源に接続され、電力出力端子215がMFP100の電源プラグ171と接続され、第1通信回路203がLAN2を構成する通信ケーブルと接続され、第2通信回路205がMFP100の通信I/F112に接続される通信ケーブルと接続され、第3通信回路221がMFP100Aの通信I/F112に接続される通信ケーブルと接続され、第4通信回路221AがMFP100Bの通信I/F112に接続される通信ケーブルと接続される場合を例に説明する。
電源プラグ217が商用電源に接続されるため、電源回路211からCPU201、第1通信回路203、第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aには、常に直流の電力が供給される。
図9は、第2の実施の形態におけるサブ電源制御装置のハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図9を参照して、サブ電源制御装置230は、サブ電源制御装置230の全体を制御するサブCPU231と、電源制御装置200Aの第3通信回路221と通信ケーブルで接続される第1コネクタ233と、MFP100Aと接続された通信ケーブルが接続される第2コネクタ234と、商用電源のソケットと接続されるサブ電源プラグ241と、サブ電源プラグ241と接続されるサブ電源回路237と、MFP100Aの電源プラグ171Aと接続されるサブ電力出力端子239と、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239との間に設けられたサブ装置用スイッチ回路235と、サブ操作ボタン243と、を含む。
サブ電源回路237は、サブ電源プラグ241と接続される。サブ電源プラグ241は、商用電源に接続される。サブ電源回路237は、サブ電源プラグ241が商用電源に接続される場合に、商用電源から電力が供給される。商用電源から供給される電力は交流である。サブ電源回路237は、交流を直流に変換する変換器である。サブ電源回路237は、商用電源から供給される交流の電力を変換した直流の電力を、サブCPU231およびサブ装置用スイッチ回路235に供給する。
サブCPU231は、サブ電源回路231から供給される電力で駆動し、サブ電源制御装置230の全体を制御する。サブCPU231の機能の詳細は後述するが、サブ装置用スイッチ回路235を制御してMFP100の電源を切り換える制御をする。また、サブCPU231は、第1コネクタ233のPoE端子の電圧を検出するとともに、第1コネクタ233のPoE端子にPoE電圧を印加する。
サブ装置用スイッチ回路235は、サブ電源プラグ241と、サブ電力出力端子239との間に設けられる。サブ電力出力端子239は、MFP100Aの電源プラグ171Aが接続される。サブ装置用スイッチ回路235は、サブ電源回路237から供給される電力で駆動し、サブCPU231により制御されてサブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とを接続する回路を開閉する。サブ装置用スイッチ回路235が回路を閉じた状態では、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とを電気的に接続した状態となり、サブ装置用スイッチ回路235が回路を開いた状態では、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とが電気的に接続されていない状態となる。このため、サブ電源プラグ241が商用電源に接続され、かつ、サブ電力出力端子239がMFP100Aの電源プラグ171Aと接続される場合、サブ装置用スイッチ回路235が回路を閉じた状態では、MFP100Aに商用電源から電力が供給され、サブ装置用スイッチ回路235が回路を開いた状態では、MFP100Aに商用電源から電力が供給されない。
第1コネクタ233と第2コネクタ234とは接続されている。このため、第2コネクタ234にMFP100Aと接続された通信ケーブルが接続され、第1コネクタ233に電源制御装置200の第3通信回路221に接続された通信ケーブルが接続される場合、MFP100Aは、電源制御装置200を介してLAN2に接続される。
図10は、第2の実施の形態における電源制御装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図10に示すCPU201Aの機能が、図5に示すCPU201の機能と異なる点は、モード決定部251、スリープ切換部253、起動部255、位置情報取得部259、一時記憶制御部261、パケット送信部263および接続部265が、モード決定部251A、スリープ切換部253A、起動部255A、位置情報取得部259A、一時記憶制御部261A、パケット送信部263Aおよび接続部265Aに変更された点、信号出力制御部267、起動状態信号検出部269が追加された点である。
ここでは、説明のために第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aそれぞれが回路を閉じた状態を起点にしてCPU201Aの機能を説明する。CPU201Aは、第1スイッチ回路207、第2スイッチ回路209、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aそれぞれを制御して回路を開閉させる。
第1スイッチ回路207が閉じた状態では、MFP100に商用電源から供給される電力が入力されるので、MFP100は商用電源から供給される電力で駆動する。また、第2スイッチ回路209が閉じた状態では、第2通信回路205が駆動するので、CPU201Aは、MFP100と通信可能である。第1サブ通信用電源スイッチ回路225が閉じた状態では、第3通信回路221が駆動するので、CPU201Aは、MFP100Aと通信可能である。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aが閉じた状態では、第4通信回路221Aが駆動するので、CPU201Aは、MFP100Bと通信可能である。
モード決定部251Aは、第1の実施の形態におけるモード決定部251が有する機能に加えて、遠隔モード決定部271を含む。遠隔モード決定部271は、第3通信回路221を介してMFP100Aと通信し、MFP100Aの動作モードを決定する。したがって、遠隔モード決定部271は、第3通信回路221が電力の供給を受けて駆動している間に、MFP100Aの動作モードを決定する。さらに、遠隔モード決定部271は、第4通信回路221Aを介してMFP100Bと通信し、MFP100Bの動作モードを決定する。したがって、遠隔モード決定部271は、第4通信回路221Aが電力の供給を受けて駆動している間に、MFP100Bの動作モードを決定する。
なお、遠隔モード決定部271がMFP100Aの動作モードを省電力モードに決定した後は、第3通信回路221に電力が供給されなくなるので、後述する遠隔起動部275からMFP100Aに対する起動完了信号が入力された後に、第3通信回路221を介してMFP100Aと通信し、MFP100Aの動作モードを決定する。また、遠隔モード決定部271がMFP100Bの動作モードを省電力モードに決定した後は、第4通信回路221Aに電力が供給されなくなるので、後述する遠隔起動部275からMFP100Bに対する起動完了信号が入力された後に、第4通信回路221Aを介してMFP100Bと通信し、MFP100Bの動作モードを決定する。
遠隔モード決定部271は、MFP100Aの動作モードとして省電力モードを決定する場合、MFP100Aの動作モードが通常モードから省電力モードに切り換わった時点で、スリープ切換部253AにMFP100Aを特定したスリープ切換指示を出力する。また、遠隔モード決定部271は、MFP100Bの動作モードとして省電力モードを決定する場合、MFP100Bの動作モードが通常モードから省電力モードに切り換わった時点で、スリープ切換部253AにMFP100Bを特定したスリープ切換指示を出力する。
また、遠隔モード決定部271は、MFP100AおよびMFP100Bそれぞれの動作モードを一時記憶制御部261およびパケット送信部263に出力する。換言すれば、遠隔モード決定部271は、MFP100Aの動作モードを通常モードに決定している間は、MFP100Aが通常モードであることを一時記憶制御部261Aおよびパケット送信部263Aに出力し、MFP100Aの動作モードを省電力モードに決定している間は、MFP100Aが省電力モードであることを一時記憶制御部261Aおよびパケット送信部263Aに出力する。同様に、遠隔モード決定部271は、MFP100Bの動作モードを通常モードに決定している間は、MFP100Bが通常モードであることを一時記憶制御部261Aおよびパケット送信部263Aに出力し、MFP100Aの動作モードを省電力モードに決定している間は、MFP100Aが省電力モードであることを一時記憶制御部261Aおよびパケット送信部263Aに出力する。
位置情報取得部259Aは、LAN2においてMFP100AおよびMFP100Bそれぞれに対して予め割り当てられた位置情報を取得する。位置情報取得部259Aは、第3通信回路221を介してMFP100Aと通信することによってMFP100Aから位置情報を取得し、第4通信回路221Aを介してMFP100Bと通信することによってMFP100Bから位置情報を取得し、CPU201Aが備えるRAMにMFP100Aの位置情報およびMFP100Bの位置情報を記憶する。また、第1通信回路203を介してLAN2に接続されたコンピューターによって電源制御装置200Aが遠隔操作される場合には、そのコンピューターからMFP100AおよびMFP100Bそれぞれの位置情報を設定するようにしてもよい。さらに、電源制御装置200Aがキーボード等のユーザーインターフェースを備える場合には、ユーザーがキーボードからMFP100AおよびMFP100Bの位置情報を入力するようにしてもよい。位置情報取得部259Aは、MFP100AおよびMFP100Bそれぞれの位置情報を一時記憶制御部261Aに出力する。
一時記憶制御部261Aは、第1の実施の形態における一時記憶制御部261が有する機能に加えて、遠隔一時記憶制御部277を含む。遠隔一時記憶制御部277は、遠隔モード決定部271からMFP100AおよびMFP100Bそれぞれの動作モードが入力され、位置情報取得部259AからMFP100AおよびMFP100Bそれぞれの位置情報が入力される。遠隔一時記憶制御部277は、遠隔モード決定部271から入力されるMFP100Aの動作モードが省電力モードを示す状態で、第1通信回路203がLAN2から受信するMFP100A宛てのパケットをCPU201Aが備えるRAMに一時記憶し、遠隔モード決定部271から入力されるMFP100Bの動作モードが省電力モードを示す状態で、第1通信回路203がLAN2から受信するMFP100B宛てのパケットをCPU201Aが備えるRAMに一時記憶する。具体的には、遠隔一時記憶制御部277は、第1通信回路203がLAN2から受信するパケットを監視し、受信されたパケットが、位置情報取得部259から入力されるMFP100Aの位置情報を含む場合に、受信されたパケットをMFP100A宛てのパケットと判断し、受信されたパケットが、位置情報取得部259から入力されるMFP100Bの位置情報を含む場合に、受信されたパケットをMFP100B宛てのパケットと判断する。
遠隔一時記憶制御部277は、遠隔モード決定部271から入力されるMFP100Aの動作モードが省電力モードを示す状態で、第1通信回路203がLAN2からMFP100A宛てのパケットを受信することに応じて、起動部255AにMFP100Aを特定した起動指示を出力するとともに、パケット送信部263AにMFP100Aを特定した送信指示を出力する。同様に、遠隔一時記憶制御部277は、遠隔モード決定部271から入力されるMFP100Bの動作モードが省電力モードを示す状態で、第1通信回路203がLAN2からMFP100B宛てのパケットを受信することに応じて、起動部255AにMFP100Bを特定した起動指示を出力するとともに、パケット送信部263AにMFP100Bを特定した送信指示を出力する。
パケット送信部263Aは、第1の実施の形態におけるパケット送信部263が有する機能に加えて、遠隔パケット送信部279を含む。遠隔パケット送信部279は、遠隔一時記憶制御部277からMFP100Aを特定した送信指示が入力された後に、遠隔モード決定部271から入力されるMFP100Aの動作モードが通常モードに切り換わることに応じて、遠隔一時記憶制御部277によりRAMに記憶されたMFP100A宛てのパケットを第3通信回路221を介してMFP100Aに送信する。遠隔パケット送信部279は、一時記憶制御部261によりRAMに記憶されたMFP100A宛てのパケットのすべての送信が完了することに応じて、接続部265AにMFP100Aを特定した接続指示を出力する。同様に、遠隔パケット送信部279は、遠隔一時記憶制御部277からMFP100Bを特定した送信指示が入力された後に、遠隔モード決定部271から入力されるMFP100Bの動作モードが通常モードに切り換わることに応じて、遠隔一時記憶制御部277によりRAMに記憶されたMFP100B宛てのパケットを第4通信回路221Aを介してMFP100Bに送信する。遠隔パケット送信部279は、一時記憶制御部261によりRAMに記憶されたMFP100B宛てのパケットのすべての送信が完了することに応じて、接続部265AにMFP100Bを特定した接続指示を出力する。
接続部265Aは、第1の実施の形態における接続部265が有する機能に加えて、遠隔接続部281を含む。遠隔接続部281は、遠隔パケット送信部279からMFP100Aを特定する接続指示が入力されることに応じて、第1通信回路203と第3通信回路221とを接続する。また、遠隔接続部281は、後述する起動状態信号検出部269からMFP100Aを特定する接続指示が入力されることに応じて、第1通信回路203と第3通信回路221とを接続する。これにより、MFP100AがLAN2に接続される。
同様に、遠隔接続部281は、遠隔パケット送信部279からMFP100Bを特定する接続指示が入力されることに応じて、第1通信回路203と第4通信回路221Aとを接続する。また、遠隔接続部281は、後述する起動状態信号検出部269からMFP100Bを特定する接続指示が入力されることに応じて、第1通信回路203と第4通信回路221Aとを接続する。これにより、MFP100BがLAN2に接続される。
信号出力制御部267は、MFP100AおよびMFP100Bそれぞれに、起動信号またはスリープ移行信号を出力する。ここでは、信号出力制御部267は、第3通信回路221のPoE端子にPeE電圧を印加することによりMFP100Aに起動信号を出力し、第3通信回路221のPoE端子にPeE電圧を印加しないことによりMFP100Aにスリープ移行信号を出力する。同様に、信号出力制御部267は、第4通信回路221AのPoE端子にPeE電圧を印加することによりMFP100Bに起動信号を出力し、第4通信回路221AのPoE端子にPeE電圧を印加しないことによりMFP100Bにスリープ移行信号を出力する。具体的には、信号出力制御部267は、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の信号切換スイッチを閉じることにより、MFP100Aに起動信号を出力し、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の信号切換スイッチを開くことにより、MFP100Aにスリープ切換信号を出力する。同様に、信号出力制御部267は、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの信号切換スイッチを閉じることにより、MFP100Bに起動信号を出力し、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの信号切換スイッチを開くことにより、MFP100Bにスリープ切換信号を出力する。
スリープ切換部253Aは、第1の実施の形態におけるスリープ切換部253が有する機能に加えて、遠隔スリープ切換部273を含む。遠隔スリープ切換部273は、遠隔モード決定部271からMFP100Aを特定したスリープ切換指示が入力されることに応じて、信号出力制御部267を制御してMFP100Aにスリープ移行信号を出力させるとともに、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチを開く。第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが回路を開くことにより、第3通信回路221が駆動しなくなり、消費電力が低減する。同様に、遠隔スリープ切換部273は、遠隔モード決定部271からMFP100Bを特定したスリープ切換指示が入力されることに応じて、信号出力制御部267を制御してMFP100Bにスリープ移行信号を出力させるとともに、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチを開く。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチが開くことにより、第4通信回路221Aが駆動しなくなり、消費電力が低減する。
起動状態信号検出部269は、サブ電源制御装置230,230Aそれぞれから出力される起動状態信号を検出する。具体的には、起動状態信号検出部269は、電圧センサー223によって検出される電圧がPoE電圧ならばサブ電源制御装置230が出力する起動状態信号を検出する。起動状態信号検出部269は、サブ電源制御装置230が出力する起動状態信号を検出すると、起動部255AにMFP100Aを特定した起動指示を出力するとともに、接続部265AにMFP100Aを特定した接続指示を出力する。同様に、起動状態信号検出部269は、電圧センサー223Aによって検出される電圧がPoE電圧ならばサブ電源制御装置230Aが出力する起動状態信号を検出する。起動状態信号検出部269は、サブ電源制御装置230Aが出力する起動状態信号を検出すると、起動部255AにMFP100Bを特定した起動指示を出力するとともに、接続部265AにMFP100Bを特定した接続指示を出力する。
起動部255Aは、第1の実施の形態における起動部255が有する機能に加えて、遠隔起動部275を含む。遠隔起動部275は、MFP100Aを特定した起動指示が入力されることに応じて、信号出力制御部267を制御してMFP100Aに起動信号を出力させるとともに、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチを閉じる。MFP100Aを特定した起動指示は、遠隔一時記憶制御部277から入力される場合と、起動状態信号検出部269から入力される場合とがある。遠隔起動部275は、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチを閉じた後に、MFP100Aを特定した起動完了信号を遠隔モード決定部271に出力する。第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチが閉じることにより、電源回路211と第3通信回路221とを接続する回路が閉じるので、第3通信回路221が駆動し、CPU201AがMFP100Aと通信可能になる。ただし、MFP100Aに電力が供給されてMFP100Aが起動してからMFP100Aが通信可能になるまでは、CPU201Aは通信することができない。このため、上述したように、遠隔モード決定部271は、第3通信回路221を介してMFP100Aに動作状態を問い合わせ、MFP100Aが返信する動作状態を受信した時点で、MFP100Aが通信可能な状態と判断し、通常モードに決定する。
同様に、遠隔起動部275は、MFP100Bを特定した起動指示が入力されることに応じて、信号出力制御部267を制御してMFP100Bに起動信号を出力させるとともに、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチを閉じる。MFP100Bを特定した起動指示は、遠隔一時記憶制御部277から入力される場合と、起動状態信号検出部269から入力される場合とがある。遠隔起動部275は、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチを閉じた後に、MFP100Bを特定した起動完了信号を遠隔モード決定部271に出力する。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aの駆動電源切換スイッチが閉じることにより、電源回路211と第4通信回路221Aとを接続する回路が閉じるので、第4通信回路221Aが駆動し、CPU201AがMFP100Bと通信可能になる。ただし、MFP100Bに電力が供給されてMFP100Bが起動してからMFP100Bが通信可能になるまでは、CPU201Aは通信することができない。このため、上述したように、遠隔モード決定部271は、第4通信回路221Aを介してMFP100Bに動作状態を問い合わせ、MFP100Bが返信する動作状態を受信した時点で、MFP100Bが通信可能な状態と判断し、通常モードに決定する。
なお、第2の実施の形態においては、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aそれぞれは、駆動電源切換スイッチと信号切換スイッチとを別々に開閉するようにしたが、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aそれぞれは、駆動電源切換スイッチと信号切換スイッチとを同時に開閉するようにしてもよい。この場合は、遠隔スリープ切換部273が、第1サブ通信用電源スイッチ回路225および第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aを開閉させればよいので、信号出力制御部267は不要である。具体的には、第1サブ通信用電源スイッチ回路225が回路を閉じた状態では、電源回路211と第3通信回路221とを電気的に接続した状態で、かつ、第3通信回路221のPoE端子にPoE電圧が印加される状態となる。第1サブ通信用電源スイッチ回路225が回路を開いた状態では、電源回路211と第3通信回路221とが電気的に接続されていない状態となるとともに、第3通信回路221のPoE端子にPoE電圧が印加されない状態となる。同様に、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aが回路を閉じた状態では、電源回路211と第4通信回路221Aとを電気的に接続した状態で、かつ、第4通信回路221AのPoE端子にPoE電圧が印加される状態となる。第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aが回路を開いた状態では、電源回路211と第4通信回路221Aとが電気的に接続されていない状態となるとともに、第3通信回路221のPoE端子にPoE電圧が印加されない状態となる。このため、遠隔スリープ切換部273は、遠隔モード決定部271からMFP100Aを特定したスリープ切換指示が入力されることに応じて、第1サブ通信用電源スイッチ回路225に回路を開かせ、遠隔モード決定部271からMFP100Bを特定したスリープ切換指示が入力されることに応じて、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aに回路を開かせる。同様に、遠隔起動部275は、遠隔一時記憶制御部277または起動状態信号検出部269からMFP100Aを特定した起動指示が入力されることに応じて、第1サブ通信用電源スイッチ回路225に回路を閉じさせ、遠隔一時記憶制御部277または起動状態信号検出部269からMFP100Bを特定した起動指示が入力されることに応じて、第2サブ通信用電源スイッチ回路225Aに回路を閉じさせる。
図11は、第2の実施の形態におけるサブ電源制御装置が備えるサブCPUの機能の概要を示すブロック図である。図11を参照して、サブ電源制御装置230が備えるサブCPU231は、サブ装置用スイッチ回路235を制御する電源切換制御部291と、サブ電圧検出部299と、スリープ移行信号検出部293と、起動信号検出部295と、サブ操作受付部301と、操作時起動部297と、を含む。
サブ電圧検出部299は、第1コネクタ233のPoE端子の電圧を検出する。サブ電圧検出部299は、検出された第1コネクタ233のPoE端子の電圧をスリープ移行信号検出部293および起動信号検出部295に出力する。
スリープ移行信号検出部293は、サブ電圧検出部299から入力される電圧値がPoE電圧からPoE電圧とは異なる電圧に変更することに応じてスリープ移行信号を検出し、スリープ移行信号を検出することに応じて、電源切換制御部291にスリープ移行指示を出力する。
起動信号検出部295は、サブ電圧検出部299から入力される電圧値が、PoE電圧とは異なる電圧からPoE電圧に変更することに応じて起動信号を検出し、起動信号を検出することに応じて、電源切換制御部291に起動指示を出力する。起動信号検出部295は、サブ電圧検出部299から入力される電圧値がPoE電圧である間、電源切換制御部291に起動指示を出力する。
サブ操作受付部301は、サブ操作ボタン243がユーザーにより押下されると、操作時起動部297に起動指示を出力する。操作時起動部297は、起動指示が入力されることに応じて、電源制御装置200に起動状態信号を出力する。具体的には、操作時起動部297は、第1コネクタ233のPoE端子にPoE電圧を印加することによって、起動状態信号を出力する。
電源切換制御部291は、スリープ移行信号検出部293からスリープ移行指示が入力されることに応じて、サブ装置用スイッチ回路235を制御して回路を開かせる。サブ装置用スイッチ回路235が回路を開いた状態では、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とが電気的に接続されていない状態となる。このため、サブ電源プラグ241が商用電源に接続され、かつ、サブ電力出力端子239がMFP100Aの電源プラグ171Aと接続される場合、サブ装置用スイッチ回路235が回路を開いた状態では、MFP100Aに商用電源から電力が供給されないので、MFP100Aによって消費される電力を低減することができる。
電源切換制御部291は、起動信号検出部295から起動指示が入力されることに応じて、サブ装置用スイッチ回路235を制御して回路を閉じさせる。電源切換制御部291は、起動信号検出部295から起動指示が入力されている間、サブ装置用スイッチ回路235に回路を閉じさせる。サブ装置用スイッチ回路235が回路を閉じた状態では、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とが電気的に接続される状態となる。このため、サブ電源プラグ241が商用電源に接続され、かつ、サブ電力出力端子239がMFP100Aの電源プラグ171と接続される場合、サブ装置用スイッチ回路235が回路を閉じた状態では、MFP100Aに商用電源から電力が供給され、MFP100Aが駆動する。
図12は、サブ操作ボタン、PoE端子の入出力電圧およびサブ装置用スイッチ回路の開閉状態の時間的な流れの一例を示す図である。図12を参照して、PoE端子出力電圧は、サブCPU231が第1コネクタのPoE端子に印加する電圧を示し、PoE端子入力電圧は、サブCPU231が検出する第1コネクタのPoE端子の電圧を示す。
時刻T1までは、PoE端子入力電圧は0であり、サブ装置用スイッチ回路235は開いている。時刻T1において、ユーザーがサブ操作ボタン243を押下すれば、PoE端子出力電圧が0VからPoE電圧である−48Vに変化する。ユーザーがサブ操作ボタン243を押下している時刻T1から時刻T2までの期間、PoE端子出力電圧が−48Vとなり、ユーザーがサブ操作ボタン243の押下を終了した時刻T2において、PoE端子出力電圧が0Vとなる。
PoE入力電圧が、時刻T2において−48Vとなり、サブ装置用スイッチ回路235が回路を開いた状態から回路を閉じた状態に変化する。そして、MFP100Aが処理を実行しない期間が所定時間経過した時刻T3において、PoE入力電圧が−48Vから0Vに変化し、サブ装置用スイッチ回路235が回路を閉じた状態から回路を開いた状態に変化する。なお、時刻T2から時刻T3の期間において、ユーザーが、サブ操作ボタン243を押下したとしても、PoE入力電圧が−48Vなので、PoE端子出力電圧は0Vが維持され、−48Vに変化しない。
図13は、サブ電源制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。サブ電源切換制御処理は、第2の実施の形態における電源制御装置200Aが備えるCPU201Aが、CPU201Aが備えるROMに記憶されたが電源制御プログラムを実行することによって、CPU201Aにより実行される処理である。なお、第2の実施の形態における電源制御装置200Aが備えるCPU201Aは、図6に示した電源制御処理を実行するとともに、図13に示すサブ電源制御処理を、MFP100AおよびMFP100Bそれぞれに対して実行する。CPU201AがMFP100Aに対して実行するサブ電源制御処理と、CPU201AがMFP100Bに対して実行するサブ電源制御処理とは同じなので、ここでは、CPU201AがMFP100Aに対して実行するサブ電源制御処理について説明する。
図13を参照して、CPU201Aは、MFP100Aの位置情報を取得する(ステップS21)。第3通信回路221を介してMFP100Aと通信し、MFP100Aから位置情報を取得する。また、ユーザーが、遠隔操作または電源制御装置200が備えるユーザーインターフェースからMFP100Aの位置情報を入力するようにしてもよい。
次のステップS22においては、MFP100Aの動作モードがスリープモードか否かを判断する。第3通信回路221を介してMFP100Aと通信し、MFP100Aから動作状態を取得する。MFP100Aが処理を実行することなく、または、ユーザーによる操作を受け付けることなく所定時間経過すれば、スリープモードと判断する。MFP100Aの動作モードがスリープモードと判断されるまで待機状態となり(ステップS22でNO)、スリープモードと判断されると(ステップS22でYES)、処理をステップS23に進める。
ステップS23においては、MFP100Aにスリープ切換信号を出力する。具体的には、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の信号切換スイッチを開く。これにより、第3通信回路221のPoE端子に印加されていたPoE電圧が0になる。換言すれば、MFP100Aにスリープ切換信号を出力する。
次のステップS24においては、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチを開く。これにより、電源回路211から第3通信回路221に供給されていた電力が遮断されるので、第3通信回路221によって消費される電力を低減することができる。
次のステップS25においては、起動状態信号を検出したか否かを判断する。具体的には、第3通信回路221のPoE端子の電圧がPoE電圧に変化したならば起動状態信号を検出する。起動状態信号を検出したならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS26に進める。
ステップS26においては、MFP100A宛てのパケットを受信したか否かを判断する。ステップS21において取得された位置情報が宛先に設定されたパケットを受信した場合に、MFP100A宛てのパケットを受信したと判断する。MFP100A宛てのパケットを受信したならば処理をステップS27に進めるが、そうでなければ処理をステップS28に進める。ステップS27においては、受信されたパケットを一時記憶し、処理をステップS28に進める。CPU201Aが備えるRAMにパケットを記憶する。CPU201Aとは別に、EEPROM等の半導体メモリを設け、その半導体メモリに記憶するようにしてもよい。なお、処理がステップS28に進んだ後においても、MFP100A宛てのパケットが受信される場合には、受信されるパケットのすべてをRAMに記憶する。
ステップS28においては、起動信号を出力する。具体的には、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の信号切換スイッチを閉じる。これにより、第3通信回路221のPoE端子にPoE電圧が印加される。
次のステップS29においては、第1サブ通信用電源スイッチ回路225の駆動電源切換スイッチを閉じる。これにより、電源回路211から第3通信回路221に電力が供給されるので、第3通信回路221を介してMFP100Aと通信可能になる。
ステップS30においては、MFP100Aの動作モードが通常モードか否かを判断する。第3通信回路221を介してMFP100Aと通信し、MFP100Aから動作状態を取得する。MFP100Aから動作状態が受信されると、通常モードと判断する。MFP100Aの動作モードが通常モードと判断されるまで待機状態となり(ステップS30でNO)、通常モードと判断されると(ステップS30でYES)、処理をステップS31に進める。ステップS26においてMFP100A宛てのパケットが受信されてからステップS30において通常モードと判断されるまでの間に、第1通信回路203が受信するMFP100A宛てのパケットのすべてが、RAMに記憶される。このため、MFP100A宛てのパケットが失われるのを防止することができる。
ステップS31においては、RAMにMFP100A宛てのパケットが記憶されているか否かを判断する。RAMにMFP100A宛てのパケットが記憶されているならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS34に進める。ステップS32においては、RAMに記憶されたパケットを第3通信回路221を介してMFP100Aに送信する。これにより、MFP100Aにおいてパケットが受信される。RAMに記憶されているパケットのすべての送信が完了したか否かを判断する(ステップS33)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS33でNO)、処理をステップS32に戻し、パケットの送信が完了したならば(ステップS33でYES)、処理をステップS34に進める。
ステップS34においては、第1通信回路203と第3通信回路221とを接続し、処理をステップS22に戻す。
図14は、サブ装置用電源切換制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。サブ装置用電源切換制御処理は、第2の実施の形態におけるサブ電源制御装置230,230Aそれぞれが備えるサブCPU231が、CPU231が備えるROMに記憶されたサブ装置用電源切換制御プログラムを実行することによって、サブCPU231により実行される処理である。なお、サブ電源制御装置230,230Aそれぞれが備えるサブCPU231が実行する処理は同じなので、ここでは、サブ電源制御装置230が備えるサブCPU231が実行する処理を説明する。
図14を参照して、サブCPU231は、電源制御装置200Aから出力されるスリープ切換信号を検出したか否かを判断する(ステップS41)。スリープ切換信号を検出するまで待機状態となり(ステップS41でNO)、スリープ切換信号を検出したならば(ステップS41でYES)、処理をステップS42に進める。第1コネクタ233のPoE端子がPoE電圧から0に変化したならばスリープ切換信号を検出する。
ステップS42においては、サブ装置用スイッチ回路235を開く。これにより、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とが電気的に接続されていない状態となるので、MFP100Aに商用電源から電力が供給されなくなり、MFP100Aで消費される電力を低減することができる。
ステップS43においては、サブ操作ボタン243が押下されたか否かを判断する。サブ操作ボタン243が押下されたならば処理をステップS44に進めるが、そうでなければステップS44をスキップして処理をステップS45に進める。ステップS44においては、起動状態信号を出力する。具体的には、第1コネクタ233のPoE端子にPoE電圧を印加する。これによって、電源制御装置200Aにおいて、起動状態信号が検出される。
ステップS45においては、起動信号を検出したか否かを判断する。起動信号を検出したならば処理をステップS46に進めるが、そうでなければ処理をステップS43に戻す。第1コネクタ233のPoE端子が0からPoE電圧に変化したならば起動信号を検出する。
ステップS46においては、サブ装置用スイッチ回路235を閉じ、処理をステップS41に戻す。これにより、サブ電源プラグ241とサブ電力出力端子239とが電気的に接続された状態となるので、MFP100Aに商用電源から電力が供給され、MFP100Aが起動する。
第2の実施の形態における電源制御装置200Aは、第1の実施の形態における電源制御装置200に加えて、MFP100Aと接続される第3通信回路211と、サブ電源制御装置230に起動信号またはスリープ移行信号を出力する信号出力制御部267と、をさらに備え、サブ電源制御装置230は、商用電源から供給される電力を交流から直流に変換するサブ電源回路237と、サブ電源回路237から電力が供給されるサブCPU231と、商用電源とMFP100Aとの間に配置されるサブ装置用スイッチ回路235と、を備え、電源制御装置200AのCPU201Aが備えるモード決定部251Aは、第3通信回路211を介してMFP100Aと通信することによってMFP100Aの状態を取得し、通常モードと通常モードよりも消費電力が小さい省電力モードのいずれであるかを決定する遠隔モード決定部271を含み、スリープ切換部253Aは、遠隔モード決定部271によりMFP100Aの状態としてスリープモードが決定される場合に、信号出力制御部267にスリープ移行信号を出力させる遠隔スリープ切換部273を含み、起動部255Aは、遠隔モード決定部271によりMFP100Aの状態としてスリープモードが決定された後、第1通信回路203によってLAN2からMFP100Aのネットワークアドレスを含むパケットが受信されることが検出されることに応じて、信号出力制御部267に起動信号を出力させる遠隔起動部275を含み、一時記憶制御部261Aは、遠隔モード決定部271によりMFP100Aの状態としてスリープモードが決定された後、第1通信回路203によってLAN2から受信されるパケットのうちMFP100Aのネットワークアドレスを含むパケットを一時記憶する遠隔一時記憶制御部277を含み、パケット送信部263は、遠隔モード決定部271によってMFP100Aの状態として通常モードが決定されることに応じて、遠隔一時記憶制御部277により一時記憶されたパケットを第3通信回路211を介してMFP100Aに送信する遠隔パケット送信部279を含み、接続部265Aは、遠隔パケット送信部279による送信が終了した後に、第1通信回路203に接続されたLAN2を第3通信回路221に接続する遠隔接続部281を含み、サブCPU231は、電源制御装置200Aから出力されるスリープ移行信号が検出されることに応じてサブ装置用スイッチ回路235を開き、電源制御装置200Aから出力される起動信号が検出されることに応じてサブ装置用スイッチ回路235を閉じる電源切換制御部291を含む。
このため、MFP100Aの消費電力を低減することができる。また、MFP100Aの動作モードがスリープモードに決定された後、LAN2からMFP100Aのネットワークアドレスを含むパケットが受信されることに応じて、サブ電源制御装置230に起動信号が出力され、サブ電源制御装置230は、起動信号が検出されることに応じてサブ装置用スイッチ回路235を閉じるので、MFP100Aを起動することができる。さらに、MFP100Aの動作モードがスリープモードに決定された後、LAN2から受信されるパケットのうちMFP100Aのネットワークアドレスを含むパケットを一時記憶し、通常モードが決定されることに応じて、一時記憶されたパケットを送信し、送信が終了した後に、LAN2を第3通信回路221に接続する。このため、MFP100Aに送信されるパケットをMFP100Aによって確実に受信させることができる。その結果、MFP100Aの消費電力を低減するとともにMFP100Aに確実にパケットを受信させることができる。
また、電源制御装置200Aは、第3通信回路221と電源回路211との間に設けられる第1サブ通信用電源スイッチ回路225を、さらに備え、遠隔モード決定部271は、第1サブ通信用電源スイッチ回路225が閉じている間に第3通信回路221を介してMFP100Aと通信することによってMFP100Aの状態を取得し、遠隔スリープ切換部273は、遠隔モード決定部271によりMFP100Aの状態としてスリープモードが決定される場合に、信号出力制御部267にスリープ移行信号を出力させるとともに、第1サブ通信用電源スイッチ回路225を開き、遠隔起動部275は、遠隔モード決定部271によりMFP100Aの状態としてスリープモードが決定された後、第1通信回路203によってLAN2からMFP100Aのネットワークアドレスを含むパケットが受信されることに応じて、信号出力制御部267に起動信号を出力させるとともに、第1サブ通信用電源スイッチ回路225を閉じる。このため、MFP100Aと通信するために消費される電力を低減することができる。
また、サブ電源制御装置230は、第3通信回路221が備えるPoE端子の電圧を検出するサブ電圧検出部299を、さらに備え、信号出力制御部267は、第3通信回路221が備えるPoE端子に印加する電圧をPoE電圧(−48V)に変更することによって起動信号を出力し、第3通信回路221えるPoE端子に印加する電圧をPoE電圧(−48V)からPoE電圧とは異なる電圧(0V)に変更することによってスリープ移行信号を出力し、サブ制御手段は、サブ電圧検出部299によって検出される電圧がPoE電圧(−48V)に変化することに応じて起動信号を検出する起動信号検出部295と、サブ電圧検出部299によって検出される電圧がPoE電圧(−48V)からPoE電圧と異なる電圧(0V)に変化することに応じてスリープ移行信号を検出するスリープ移行信号検出部293と、を含む。
このため、電源制御装置200AとMFP100Aとを接続する通信ケーブルを用いて、電源制御装置200Aとサブ電源制御装置230との間で信号を送受信することができ、電源制御装置とサブ電源制御装置とを接続する配線を少なくすることができる。
また、電源制御装置200Aは、サブ電源制御装置230から出力される起動状態信号を検出する起動状態信号検出部269を、さらに備え、サブ電源制御装置230は、ユーザーによる操作を受け付けるサブ操作スイッチ243を、さらに備え、サブCPU231は、サブ操作スイッチ243がユーザーにより押下されることに応じて、電源制御装置200Aに起動状態信号を出力するとともに、第1サブ通信用電源スイッチ回路225を閉じる操作時起動部297を含み、遠隔接続部281は、遠隔モード決定部271によってMFP100Aの状態としてスリープモードが決定された後、起動状態信号検出269により起動状態信号が検出されることに応じて、第1通信回路203に接続されたLAN2を第3通信回路221に接続する。
このため、サブ電源制御装置230は、ユーザーによる操作が受け付けられると、電源制御装置200Aに起動状態信号を出力するとともに、第1サブ通信用電源スイッチ回路225を閉じるので、MFP100Aが起動する。また、電源制御装置200Aは、サブ電源制御装置230から出力される起動状態信号を検出すると、LAN2をMFP100Aに接続する。このため、サブ電源制御装置230に入力されるユーザーの操作によってMFP100Aを通信可能な状態にすることができる。
また、電源制御装置200Aは、第3通信回路221と第1サブ通信用電源スイッチ回路225との間に設けられ、第3通信回路221が備えるPoE端子の電圧を検出する電圧センサー223を、さらに備え、操作時起動部297は、第3通信回路221が備えるPoE端子に印加する電圧をPoE電圧(−48)に変更することによって起動状態信号を出力し、起動状態信号検出部269は、電圧センサー223によって検出される電圧がPoE電圧(−48V)に変化することに応じて起動状態信号を検出する。
このため、サブ電源制御装置230において、MFP100Aと接続されるPoE端子の電圧を変化させることにより起動状態信号が出力され、電源制御装置200Aにおいて、MFP100Aと接続されるPoE端子の電圧の変化を検出することによって起動状態信号が検出される。したがって、電源制御装置200AとMFP100Aとを接続する通信ケーブルを用いて、電源制御装置200Aとサブ電源制御装置230との間で信号を送受信することができ、電源制御装置200Aとサブ電源制御装置230とを接続する配線を少なくすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。