JP5707227B2 - サイリスタ - Google Patents
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Description
また、n型半導体基板404の他方の表面側にp型半導体領域406と同等の不純物濃度のp型半導体層403が形成され、p型半導体層403の表面近傍には、p型半導体領域403より不純物濃度の高いp型半導体領域402がアノード電極Aと接合して形成されている。また、サイリスタ400の両側には、p型半導体領域410と同等の不純物濃度のp型半導体のアイソレーション405が形成されている(例えば、特許文献1参照)。なお、図8において、左右方向をx軸方向、積層方向をy軸方向とする。
さらに、p型半導体領域410は、p型半導体領域410の表面近傍でゲート電極Gと連続して接するように形成されている。p型半導体領域410のx軸方向の幅は、ゲート電極Gの幅と同じL431である。
しかしながら、従来技術によるサイリスタ400をスイッチとして用いる場合、オンオフ状態を制御するゲート電流Igを制御するために、ゲート電極Gとカソード電極K間に印加電圧源V2と、電流制御用の抵抗R2を接続する必要があった。この抵抗R2の値を用途に応じて選択することで、ゲート電流Igを制御していた。
また、本発明によれば、カソード電極に接合する第1導電型半導体層をカソード電極Kと同じ幅で連続させて形成した。これにより、カソード電極Kからアノード電極へ電荷が移動する面積を大きくでき、カソード電極とアノード電極間の電流が流れやすくなる。この結果、オン抵抗VTを低くすることができる。
図1は、本実施形態に係るサイリスタ1の断面構成図である。なお、図1において、左右方向をx軸方向、積層方向をy軸方向とする。
図1において、p型半導体基板12は、不純物濃度が高濃度となるように形成されている。p型半導体基板12の不純物濃度は、例えば、2×1019[cm−3]である。p型半導体基板12の厚みは、例えば、10[μm]である。また、p型半導体基板12は、表面近傍でアノード電極22に接合されている。なお、p型半導体基板12の不純物濃度が高いため、アノード電極22との接触抵抗値が小さい。このため、p型半導体基板12とアノード電極22とは、オーミック接触している。
裏面p型半導体基板13は、不純物濃度が高濃度となるようにp型半導体基板12の一方の表面側に形成されている。裏面p型半導体基板13の不純物濃度は、例えば、1×1018[cm−3]〜1×1020[cm−3]である。裏面p型半導体層13の厚みh1は、例えば、30〜40[μm]である。
また、n型半導体領域17とp型半導体領域18とは、互いに離れて形成されている。なお、以下、p型半導体領域18−1〜18−3を総称して、p型半導体領域18という。
図2に示すように、p型半導体領域18−1のx軸方向の幅は、L1である。p型半導体領域18−1は、破線丸101で示した領域である表面近傍で、ゲート電極21とオーミック接触が形成されている。
また、p型半導体領域18−1とp型半導体領域18−2とが離間されている破線丸111で示した領域は、p型半導体領域16とゲート電極21とにより非オーミック接触が形成されている。
また、p型半導体領域18−2とp型半導体領域18−3とが離間されている破線丸112で示した領域は、p型半導体領域16とゲート電極21とにより非オーミック接触が形成されている。
また、p型半導体領域18−1〜18−3の各幅L1〜L3は、サイリスタ1の用途に応じて、全て同じ幅でもよく、あるいは、異なる幅でもよい。また、幅L1〜L3を異なるように形成する場合、例えば、幅L1が幅L2より長く、幅L2が幅L3より長く形成するようにしてもよい。あるいは、幅L1が幅L2より長く、幅L3が幅L2より長く形成するようにしてもよい。
同様に、p型半導体領域18−1と18−2との距離L4、およびp型半導体領域18−2と18−3との距離L5もサイリスタ1の用途に応じて、同じ距離でも異なる距離に形成してもよい。
一方、p型半導体領域18−1〜18−3を、図2のように、距離L4、L5離間して、オーミック接触と非オーミック接触を交互に形成した場合、p型半導体領域18−1〜18−3は、ゲート電極21のx軸方向に対して分散して形成されている。この場合、ゲート電極への正の電圧印加時、p型半導体領域16内に、ゲート電極21のx軸方向全体に空乏層が形成される効果がある。さらに、1つp型半導体領域18を形成した場合に比べて、ゲート電極21のx軸方向全体からホールが注入される効果がある。
図3に示すように、p型半導体領域18−1は、x軸方向に辺201と202を有し、辺201と202は直線である。同様に、p型半導体領域18−2は、x軸方向に辺203と204を有し、辺203と204は直線である。同様に、p型半導体領域18−3は、x軸方向に辺205と206を有し、辺205と206は直線である。すなわち、p型半導体領域18−1〜18−3は、島状に離間間隔L4とL5で形成されている。
図3に示したように、p型半導体領域18−1〜18−3のxz平面から見た面積は、各々異なっていてもよく、あるいは同じでもよい。
図4に示すように、サイリスタ1bは、p型半導体領域16内の表面近傍に、不純物濃度が高濃度となるようにp型半導体領域18−1’〜18−3’が各々形成されている。p型半導体領域18−1’〜18−3’の不純物濃度は、図1と同様である。
図3との差異は、p型半導体領域18−1’〜18−3’の形状である。すなわち、図4に示すように、p型半導体領域18−1’は、x軸方向に辺211と212を有し、辺211と212は曲線である。同様に、p型半導体領域18−2’は、x軸方向に辺213と214を有し、辺213と214は曲線である。同様に、p型半導体領域18−3’は、x軸方向に辺215と216を有し、辺215と216は曲線である。
この場合においても、p型半導体領域18−1’〜18−3’のxz平面から見た面積は、各々異なっていてもよく、あるいは同じでもよい。
図5(a)に示すように、サイリスタ1cは、p型半導体領域16内に、不純物濃度が高濃度となるようにp型半導体領域18−1’’〜18−5’’が各々形成されている。p型半導体領域18−1’’〜18−5’’の不純物濃度は、図1と同様である。
図3と図4との差異は、p型半導体領域18−1’’〜18−3’’の形状である。すなわち、図5に示すように、p型半導体領域18−1’’〜18−3’’は、各々円形である。
この場合においても、p型半導体領域18−1’’〜18−5’’のxz平面から見た面積は、各々異なっていてもよく、あるいは同じでもよい。
図5(b)に示すように、サイリスタ1c’は、p型半導体領域16内の表面近傍に、不純物濃度が高濃度となるようにp型半導体領域18’が形成されている。そして、このp型半導体領域18’は、p型半導体領域16がゲート端子21と非オーミック接触を形成するように、例えば筒状の貫通穴16−1〜16−5が形成されている。このように、p型半導体領域16内の表面近傍に、ゲート電極21の下面にp型半導体領域18’を形成した後、p型半導体領域18’をy軸方向に貫通する貫通孔16−1〜16−5を形成するようにしてもよい。
この場合においても、貫通穴16−1〜16−5のxz平面から見た面積は、各々異なっていてもよく、あるいは同じでもよい。
図1において、断面図で見た場合、p型半導体領域18の形状が長方形の例を説明したがこれに限られない。例えば、図6(a)と図6(b)のように、p型半導体領域18の先端部が、ゲート電極21からy軸方向に向かって小さくなるような形状でも良く、あるいは先端部が大きくなるような形状であってもよい。
さらに、図6(a)と図6(b)において、p型半導体領域18の3つの形状は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
図7(a)のxz平面におけるレイアウト図のように、渦巻き状を含む一筆書きで形成してもよい。また、p型半導体領域18のxz平面における形状は、図7(b)のようにH状または王状、図7(c)のように同心状に所定の離間間隔で形成してもよい。すなわち、x軸方向の所定の位置の断面において、ゲート電極21とp型半導体領域18とによるオーミック接触する領域と、ゲート電極21とp型半導体領域16とによる非オーミック接触する領域とが形成さればよい。
これにより、ゲート電極21とp型半導体領域18との接合部はオーミック接触が実現され、ゲート電極21とp型半導体領域16との接合部は非オーミック接触が実現される。このため、オーミック接触が実現されるゲート電極21とp型半導体領域18との接触面積と、非オーミック接触が実現されるゲート電極21とp型半導体領域16との接触面積とを調整して形成することで、ゲート電極21の接触抵抗の値を制御できる。この結果、図8の従来技術で必要であったゲート電流Ig調整用の抵抗R2が不要になる。
本実施形態では、カソード電極20に接合するn型半導体領域17をカソード電極20と同じ幅で連続させて形成した。これにより、カソード電極20からアノード電極22へ電荷が移動する面積を大きくでき、カソード電極20とアノード電極22間の電流が流れやすくなる。この結果、オン抵抗VTを低くすることができる。
14・・・n型半導体基板、15・・・アイソレーション、
16、18・・・p型半導体領域、17・・・n型半導体領域、
20・・・カソード電極、21・・・ゲート電極、22・・・アノード電極
Claims (4)
- 第1導電型半導体基板の一方の表面近傍に第1の第2導電型半導体領域が形成され、前記第1の第2導電型半導体領域の表面近傍にカソード電極と接合する第1導電型半導体領域およびゲート電極と接合する第2の第2導電型半導体領域が形成され、前記第1導電型半導体基板の他方の表面近傍にアノード電極と接合する第3の第2導電型半導体基板が形成されたサイリスタにおいて、
前記ゲート電極と前記第2の第2導電型半導体領域とが接合してオーミック接触を形成し、前記ゲート電極と前記第1の第2導電型半導体領域とが接合して非オーミック接触を形成し、
前記第2の第2導電型半導体領域は、
複数の前記オーミック接触する領域が、前記非オーミック接触の領域と交互に形成されている
ことを特徴とするサイリスタ。 - 前記カソード電極と接合する第1導電型半導体領域は、
前記カソード電極の幅と同じ幅に連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイリスタ。 - 前記第2の第2導電型半導体領域は、
等間隔で形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイリスタ。 - 前記第2の第2導電型半導体領域は、
前記複数の前記オーミック接触する領域の不純物濃度が等しく形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のサイリスタ。
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