JP5706135B2 - ゴルフ試打装置のグリップ構造 - Google Patents

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Description

この発明は、ゴルフクラブ等のテストスイング(試打)を機械的に実行するゴルフ試打装置において、所望の球筋や弾道に打ち分けることができるグリップ構造に関するものである。
ゴルフクラブやゴルフボールの性能を評価するために、実際に、そのクラブやボールを使ってテストスイング(試打)を機械的に実行するゴルフ試打装置が特許文献1〜4によって公知である。これら公知の装置は、単にゴルフボールを打つだけでなく、より人間に近いスイングをするよう設計されている。
特許文献1・2のものは、人間の腕に相当する第1アームと、リスト(手)に相当する第2アームとによってスイングアーム機構を構成し、これらアームを同方向に連動して回転させつつ、回転軸の位置を異にすると共に、それぞれ別の駆動用モータにより回転角度や回転速度を独立的に制御することによって、多様なクラブ旋回軌跡パターンを実行可能としている。また、第2アームにクラブ軸(シャフト軸)を回転軸とする捻回機構を設け、これを更に別の駆動用モータで回転させることで、手首の返しを模したスイングを可能としている。
さらに、特許文献3に示されるゴルフ試打装置は、腰に相当する装置胴体の一部に回転駆動部を設け、該回転駆動部をオシレーティングドライブ等によって往復回転させ、ゴルフクラブのトルクを測定するものである。
特許文献4は、特許文献1・2の構成に加え、特許文献3と同様、腰の振りを擬似的に行う打力補助機構を備えたゴルフ試打装置を本出願人によって開示している。
一方、特許文献5は、ゴルフ試打装置におけるクラブ把持装置を開示する。この把持装置は、樋型溝を有する一対の保持具を備え、これら保持具を合体させることにより、ゴルフクラブのグリップ外形と相似形の貫通孔を形成するもので、グリップを前記貫通孔に収容した後、グリップエンドを押し込むことで、貫通孔の内壁に外表面を圧接させた状態でグリップを把持するものである。
特開平9−149958号公報 特許第3285484号掲載公報 特開2001−29516号公報 特開2007−73003号公報 特開平11−169501号公報
特許文献1・2のゴルフ試打装置によれば、アームの回転角度や回転速度を調整することで、複数のスイング(ショット)パターンを実現できる。これに胴体回転(腰に相当する胴体の水平旋回)を加えた特許文献3・4の装置では、より人間に近いスイングとなり、飛距離が350ヤードに達するようなドライバーショットも可能である。
ところで、実際のゴルフでは、コースやプレー環境に適応するように、プレーヤーがボールを意図的に左(ドロー、若しくはインテンショナルフック)や右(フェード、若しくはインテンショナルスライス)に曲げる場面がある。こうした所謂球筋の打ち分けは、最も基本的には、手首の曲げによりクラブヘッドのフェイス角を調整して行われる。即ち、右利きのプレーヤーがドローボールを打つ場合は、右手がかぶせ気味となるように右手首をやや内側に曲げることによってフェイス角をクローズドにする。逆に、フェードボールを打つ場合は、フェイス角をオープンにするために、右手が開き気味となるように右手首をやや外側に曲げる。こうした左右の曲げの打ち分けは、単にスタンスの向きを左右に変えてボールを直線的に打つストレートボールとは別異のものであり、ボールに所定のスピンを与えることで実現している。また、アッパーブローやダウンブローを打ち分ける場合、最も基本的には、クラブヘッドのロフト角を調整するために、プレーヤーは手首の上下の曲げで対応することができる。
しかしながら、従来のゴルフ試打装置では、ゴルフクラブの保持部(本発明のグリップ構造に相当)が(第2)アームに完全に固定されており、スイング時のクラブ最下点におけるフェイス角やロフト角も常に固定であるため、上述した上下左右の打ち分けを基本的に行うことができない。一方、特許文献3・4の装置では、胴体の回転(水平旋回)調整によって、ある程度の打ち分けができるが、人間の場合、腰の振りだけでボールを左右に変化させようとすると、曲がりが速く大きいフックやスライスといったミスショットが多くなるのと同様、胴体の水平旋回だけでは正確にドロー・フェードに打ち分けることが困難であった。また、クラブヘッドのフェイス角やロフト角が固定でも、ボールに対する装置全体あるいは、装置に対するボールの位置を前後左右に微調整すれば、ゴルフクラブのフェイス面とボールとの位置関係が変わるため、ある程度の球筋を打ち分けることも理論的に不可能ではないが、繰り返し行われるテストスイングで、その都度、装置等の位置を変更するのは手間であり、また、その位置を再現することも困難である。しかも、そのようなテストスイングでは、有効なスピンが得られず、ゴルフクラブ等の本来的な性能を評価することはできない。
他方、スイングそのものを的確に行うにはゴルフクラブを正しく保持することが条件の一つであり、人間の場合は、両手や指の配置・折り曲げ方・力加減をそれぞれ調整してグリップを把持する。もっとも、このような複雑な握り方を機械的に正確に再現することは困難であり、ゴルフ試打装置の目的からしても、そこまでは要求されない。
しかしながら、特許文献1〜4に示されるように、より人間に近いスイングを実行するゴルフ試打装置の開発が進んでいることに鑑みれば、グリッピング手段についても、できるだけ人間の握り方に近い態様とすることが好ましい。
この点、特許文献5に開示の装置は、一対の保持具によってグリップ外表面の全面を均等に保持するものであるが、これは人間のグリッピング態様と大きく異なる。即ち、人間は両手でグリップの上下2カ所を保持するのに対して、特許文献5のものは合体した保持具でグリップ全体または一箇所を保持する点、人間は左右の手や指ごとに力加減を調整してグリップを保持するのに対して、特許文献5のものはグリップ外表面を均等に把持する、いわゆるベタ握りとなる点が大きく相違する。そして、人間の場合は、スイング時にグリップに手や指の力に応じた局部的な変形や応力集中が発生するが、特許文献5の把持装置では、こうした局部的な変形・応力集中がないとされている。従って、ゴルフ試打装置に特許文献5の把持装置を適用してテストスイングを行った場合、特に、特許文献1〜4のように手首の返しや腰の振りに相当する動きを行うゴルフ試打装置に適用した場合、グリップには人間がスイングしたときとは全く違う変形や応力が発生することになるため、人間が使用することを前提に設計されたゴルフクラブやグリップの性能評価を正確に行うことができない可能性がある。
本発明は上述した課題を解決するためのもので、その目的とするところは、ゴルフ試打装置において数種の球筋や弾道を正確に打ち分けられるグリップ構造を提供することである。尚かつ、ゴルフクラブをより人間に近い形で保持するグリップ構造とすることも目的の一つである。
上述した目的を達成するために本発明では、胴体に回転可能に設けた回転アームの静止状態、即ち、人間がプレーする場合のアドレス状態における長手方向に沿って中心軸を有し、当該中心軸回りに軸回転可能な円筒状基部の一端に、ゴルフクラブのグリップを同軸に保持する筒状のクラブ保持部を備え、当該クラブ保持部の軸線は前記円筒状基部の中心軸に対して一定角度傾けるという手段を用いた。本発明によれば、円筒状基部を軸回転させることで、クラブ保持部も円錐形の軌跡を描きながら共回りし、アドレス位置におけるゴルフクラブのフェイス角およびロフト角を変更することができる。
クラブ保持部は円筒状基部と一体成型することができるが、円筒状基部と連結可能に分割され、当該クラブ保持部を前記円筒状基部とは独立して軸回転可能とすることが好ましい。クラブ保持部を単独回転させることでフェイス角等の微調整・修正が可能だからである。
本発明において、クラブ保持部の円筒状基部に対する傾斜角度は一度決定した後は固定であるが、最初に当該傾斜角度をどの程度とするかは任意である。つまり、テストスイングするゴルフクラブの種類(ウッドかアイアンか、ドライバーかスプーンか、3番アイアンか6番アイアンか、シャフトの長さ等)や、ゴルフボールの所望する曲げ量(通常、クラブ保持部の傾斜角度を大きくすれば、それだけ曲げ量が大きくなる)等によって前記傾斜角度を設定することができる。言い換えれば、当該傾斜角度が異なる複数の本発明構造を用意しておくことで、多種多様なテストスイングが可能となる。
また、クラブ保持部におけるゴルフクラブの具体的な保持構造は従来公知の構造を採用することができるが、軸方向2カ所に、ナットの締込みにより可動部材をグリップ表面に圧着可能なチャック部を有することが好ましい。2つのチャック部によって、より人間に近い握り方となるからである。
そして、ゴルフクラブのシャフト寄りのチャック部は、グリップの外表面に装着可能な半割筒部材を備え、当該半割筒部材を介して可動部材をグリップ表面に圧着することが、より好ましいものである。可動部材の押圧力によってグリップを保持しながらも、半割筒部材によってグリップ全体に押圧力を作用させることができるからである。
本発明によれば、クラブ保持部が一定角度傾いているため、その円筒状基部を軸回転させることにより、フェイス角をオープン・クローズドの状態にしてフェード・ドローの打ち分けが可能となる。また、初期位置から180度回転させると、ダウンブローとアッパーブローの打ち分けも可能となる。クラブ保持部を単独回転させれば、フェイス角の微調整あるいは修正にも対応する。さらに、クラブ保持部の2カ所にチャック部を設けることで、グリップの保持態様が、両手でグリップを保持する人間の握り方に近似し、より正確なテスト結果を得ることができる。また、半割筒部材を介してグリップを可動部材でチャックするようにしたので、半割筒部材によって可動部材の圧着力がグリップ全体に分散されると共に、グリップ表面も保護される。また仮に、可動部材を省略し、半割筒部材をナットの締込みによって直接グリップに圧着させた場合、前記ナットを緩めても半割筒部材の密着が解除されず、クラブ保持部からグリップを抜き出すことが困難となるが、本発明では、半割筒部材をナットの締込みにより可動部材を介して間接的に押圧してグリップに圧着させるようにしたため、ナットを緩めるだけで、前記可動部材の押圧力が弱まると共に、半割筒部材の圧着力も弱まり、ゴルフクラブをクラブ保持部から容易に抜き出すことができる。
本発明のグリップ構造を適用したゴルフ試打装置の全体斜視図 同装置の全体正面図 同装置の全体右側面図 同装置の中胴体より下を示す平面図 同装置の回転リストを示す拡大説明図 本発明のグリップ構造を示す拡大断面図 図6のA−A線断面図 本発明のグリップ構造の動作説明図 クラブ保持部の拡大断面図 グリップ構造の別実施形態を示した断面図
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1〜3は、本発明のグリップ構造Gを適用したゴルフ試打装置(右利き)を示した全体図であり、グリップ構造Gは回転アームAの自由端側に設けた回転リストWrに取り付けてある。なお、この実施形態においてゴルフ試打装置は、ボルトアンカーBにより固定設置される四本脚の脚台Lpに対して円筒状の下胴体Lbを非回転の状態で立設固定して装置の安定機構を構成すると共に、この安定機構に対してスイング機構を構成している。スイング機構は、前記下胴体Lbの上側に水平旋回可能に設けた円筒状の中胴体Cbと、この中胴体Cb上に前傾角度を調整可能に固定した角柱状の上胴体Ubと、この上胴体Ubの上面に一端を枢支して正逆に回動可能に設けた回転アームAと、この回転アームAの他端(前記自由端)側に一端を枢支して正逆に回動可能に設けた回転リストWrとを備える。
上記ゴルフ試打装置を更に詳述すると、固定機構における下胴体Lbは、その下方周囲4カ所をL字型の固定金具Fmにより脚台Lpに固定している。固定金具Fmの下胴体Lb側の垂直部には上下に長孔状のボルト孔Bhが形成されており、ボルトを緩めた状態で脚台Lpに設けたジャッキハンドルJhを回転操作することで、ボルト孔Bhをガイドとして下胴体Lbを上下動させることができ、テストスイング前にスイング機構全体の高さを調整することができる。ただし、油圧等でジャッキアップすることであってもよいし、高さ調整機構そのものを省略することもできる。
これに対して中胴体Cbは、図4に示すように、外周に回転ギアCgを備え、この回転ギアCgに適宜数の減速ギアRg1・2を介してモータM1のピニオンPを歯合させて、モータM1の動力により装置正中線Clを中心として、同図上、左右双方に水平旋回するように構成している。この中胴体Cbの水平旋回動作は、いわば人間の腰の振りに相当するもので、この実施形態では、テイクバック時の最大回転角度を図4上でアドレス位置、即ちインパクト位置を示す正中線Clから左方向(逆転方向)に20度、フォロースルー時の最大回転角度を図4上で正中線Clから右方向(正転方向)に60度に設定している。そして、テストスイング時に中胴体Cbを水平旋回させることでスイング機構全体が正逆に回転し、こうした腰の振りに相当する動作を行わない試打装置と比べて、ゴルフボールの打力やスピン量を向上させることができる。このように中胴体Cbの水平旋回動作は打力を補助するものであるが、モータM1を適宜制御することで、当該中胴体Cbの水平旋回動作をキャンセルするようなテストスイングも可能であり、これによって飛距離よりも方向性を重視したアプローチショットのテストも行うことができる。
図1〜3に戻り、上胴体Ubは、中胴体Cbに固定される、前面を開放した箱形の固定部Ub1に対して、角柱状の本体Ub2を互いの側面に設けた角度調整機構(回転軸、その周囲2カ所に設けた円弧状ボルト孔およびボルト)によって前傾角度を調整可能に設けており、下胴体Lbによる高さ調整とによって、シャフト長等が異なる数種のゴルフクラブに対応するものである。
回転アームAは、上胴体Ubと同じ角度だけで傾斜しており(図面上、傾斜角度は45度)、上胴体Ubの上面に一端を正逆に回転可能に枢支している。この実施形態では、図示しないモータとその動力伝達機構によって、テストスイング時にテイクバック動作では正中線Clから左方向(逆転方向)に160〜170度、フォロースルー動作では右方向(正転方向)に200〜220度の範囲で最大回転角度を設定している(図2参照)。この回転アームAは、人間の腕(正確には、利き腕とは反対の、スイング時に肘が伸びた状態となる方の腕)に相当するもので、テストスイングの主たる動作を司る部分である。
回転リストWrは、本発明のグリップ構造Gを保持して、回転アームAの自由端で正逆に回転するもので、その動作はいわば人間の手首に相当する。その具体的構成は、図5に示すように、板状のベースWr1を回転アームAの自由端に設けた回転体(この実施形態ではギアA1)にボルト固定しており、当該ベースWr1の表面前後にグリップ構造Gを挿通保持するブラケットWr2・Wr3を立設したものである。前記回転アームAのギアA1は、当該回転アームAの回転用モータとは別のモータを動力として回転するもので、当該構成により回転リストWr1は、図2を参照すれば、テイクバック位置では回転アームAに対して90度、フォロースルー位置では回転アームAに対して120度を最大回転角度として、回転アームAと連動して正逆に回転する。
なお、この実施形態では、手首の返しに相当するグリップ構造Gのローリング(捻回)手段として、ベースWr1の後端側ブラケットWr2のさらに後端側に、ベースWr1の裏面に位置して、前記回転アームAのギアA1と歯合するギアWr4を設けると共に、共通の回転軸Wr5を介して、ベースWr1の表面側にウォームギアWr6を上向きに設け、このウォームギアWr6をグリップ構造Gの後端外周に一体的に設けた軸方向のウォームギアG1に歯合させている。当該構成によって、グリップ構造Gは、回転アームAおよび回転リストWrの動作と連動して、ウォームギアG1の軸回りに正逆に回転することにより、飛距離向上に寄与する。
上記ゴルフ試打装置は、随所に可動部を設けて、胴体の高さ、傾斜の調整だけでなく、スイング機構における各種回転角度や速度をコンピュータでシーケンス制御するようにした最も好ましい一例を示したものであるが、中胴体Cbの水平旋回構造やグリップGのローリング構造を省略して、回転アームAの回動動作のみでテストスイングを行うような、より簡易な構成のゴルフ試打装置であっても本発明のグリップ構造Gを適用し得る。
次に、上記ゴルフ試打装置に適用した本発明のグリップ構造Gを図6に従って詳述する。このグリップ構造Gは、回転アームAが静止状態、即ちアドレス位置にある状態において、当該回転アームAの長手方向に沿って、回転リストWrのベースWr1(回転アームAと同義)と平行な軸線Ax1を有する円筒状基部10の先端側に、ゴルフクラブを挿入保持する円筒状のクラブ保持部20を一定角度斜めに傾けて備えることを基本的な構成とする。本実施形態では、クラブ保持部20の軸線Ax2の基部10の軸線Ax1に対する傾斜角度θを2度としている。
円筒状基部10とクラブ保持部20は、本実施形態において別部材として分割され、クラブ保持部20の後端に形成した円筒状の連結軸21を円筒状基部10の先端に形成した連結孔11に差し込んでいる。このように連結された基部10とクラブ保持部20それぞれは、回転リストWrのベースWr1表面に設けたアーチ状のブラケットWr2・Wr3に回転可能に挿通保持している。このうちクラブ保持部20側のブラケットWr3は、中心に向かって凸条Wr3aを形成した支持盤Wr3bを内部に備え、この支持盤Wr3bの前記凸条Wr3aをクラブ保持部20の外周面に凹設した凹溝20aに係合することで、クラブ保持部20を、その前後移動を規制しながら回転可能に支持している。
また、円筒状基部10とクラブ保持部20とはクラッチ機構30を介して一体的に連結される。即ち、クラブ保持部20の連結軸21を円筒状基部10の連結孔11に差し込んだ状態で、基部10の先端外周に螺合するナット31を締め込むことで、両者10・20間に位置するクラッチ体32をクラブ保持部20側に押圧する。前記連結軸21基部側の段差面には摩擦板22が設けられており、上記ナット31の締込みにより、この摩擦板22に対してクラッチ体32を密接により摩擦係合することで、円筒状基部10とクラブ保持部20とを強固に連結することができる。このとき、ナット31の締込みによるクラブ保持部20の前方への移動は、上述のように、ブラケットWr3との係合構造によって規制される。なお、クラブ保持部20の連結軸21は軸線Ax2と方向が一致しており、このようなクラブ保持部20を基部10に斜めに取り付けるために、本実施形態では基部10側の連結孔11を基部軸線Ax1に対して一定角度(2度)、傾斜して設けている。
このようなクラッチ機構により基部10と連結されたクラブ保持部20は、ナット31を緩めることで、単独で回転する。そして、その回転量を使用者が認識できるように、クラブ保持部20を回転したときにクリック音が発生するように構成している。即ち、クラッチ体31は内周面から突出する先端が中心に向うように弾性付勢したピン33を備え、これに対して、クラブ保持部20の連結軸21の基部周囲には、外周に数度ごと浅い溝を形成したギア23を設けており、このギア23の溝に前記ピン33の先端をクラブ保持部20が単独回転可能に係合している。
これに加えて、本発明のグリップ構造Gの基本的構成として、基部10の後端側に軸回転機構40を備え、当該機構40によって当該グリップ構造G全体を軸回転可能としている。この軸回転機構40は、基部10の軸線Ax1上に回転軸を有するウォームホイール41を基部10後端に埋め込み固定すると共に、軸線Ax1の直交線上に回転軸を有するウォーム42を前記ウォームホイール41と歯合させてなる。ウォーム42は、図7に示すように、一端軸に設けたツマミ43を操作することで回転し、その回転力がウォームホイール41に伝達されることで、グリップ構造G全体を基部10の軸線Ax1を回転軸として正逆に回転させることができる。
なお、軸回転機構40は、そのツマミ43を操作したときのみグリップ構造Gが回転し、それ以外のときはグリップ構造Gが回転しないような構成とすることが好ましい。このため、本実施形態では基部10の後端面側に軸回転機構40の停止補助機構44を設けている。この停止補助機構44は、ウォーム42の中心に螺入するねじ軸44aの後端にツマミ44bを偏芯して設けてなり、ツマミ44bの操作により螺入するねじ軸44aがその偏芯によってウォーム42を内側から拡径して、ウォームホイール41との歯合を強めることで、軸回転機構40の不用意な回転を防止する。逆に、停止補助機構44のツマミ44bを緩め方向に操作すると、軸回転機構40によりグリップ構造Gを軸回転させることができる。
続いて、グリップ構造Gの作用効果について説明する。上述のように、本発明のグリップ構造Gは、基部10の先端にクラブ保持部20を2度傾けて斜めに設け、基部10側に設けた軸回転機構40によって、クラブ保持部20を含めたグリップ構造G全体を基部10の軸線Ax1を回転軸として軸回転させるもので、グリップ構造Gを360度回転させると、クラブ保持部20は、円錐形の軌跡を描く。このクラブ保持部20に保持させたゴルフクラブGCも、グリップ構造G全体の軸回転により、当然、図8に示すような円錐形の軌跡を描き、その円形底面がゴルフクラブのクラブヘッドの回転軌跡を示すが、この回転軌跡において、12時位置をストレートボールを打つノーマル位置、即ちボールインパクトの基本と言われるレベルブロー位置またはダウンブロー位置とすれば、ここからグリップ構造Gを正逆に90度軸回転させると、図2に示すように、ゴルフクラブGCのシャフト軸は左右それぞれに2度ずつ傾いた状態となる。これによって、フェイス角をオープンまたはクローズドの状態とすることができ、ドローボールやフェードボールの打ち分けが可能となる。また、グリップ構造Gを前記ノーマル位置から180度軸回転させると、図3に示すように、ゴルフクラブGCのシャフト軸は基部10の軸線AX1に対して下方に2度傾いた状態、即ちシャフト軸を立てた状態となって、アッパーブローのショットを行うことができる。さらに、本実施形態では、円筒状基部10に対するクラブ保持部20の傾斜角度を2度としたので、上記打ち分けが正確に行えるうえ、クラブ保持部20の円錐軌跡も比較的小さくなることから、クラブ保持部20を保持する回転リストWrのブケットWr3も大型化せず、装置全体としてスイングの安定性に優れる。ここで、クラブ保持部20の円筒状基部10に対する傾斜角度は、クラブ種や球筋の所望する変化量等に応じて設定することが基本的に重要で、必ずしも2度である必要はなく、テストスイングするクラブ等によっては、2度未満、および2度超とする。ただし、このような角度調整機能はないため、当該傾斜角度が異なる複数のグリップ構造を用意することで、傾斜角度の変更に対応することができる。なお、図面上、正中線Clは何れも、アッパーブロー位置(クラブ保持部20が円筒状基部10に対して下向き傾斜)を示している。
ここで、ゴルフクラブGCの装着とグリップ構造Gの軸回転とで、どちらを先に行うかは任意であるが、仮に、クラブ保持部20にゴルフクラブGCを保持したままグリップ構造G全体を軸回転させると、ゴルフクラブGCも軸回転し、ノーマル位置で向き等が適切にセッティングされていたクラブヘッドが、例えばアッパーブロー位置では180度回転することにより、ボールとは全く反対方向を向くことになる。この向きを修正するには、ゴルフクラブGCをクラブ保持部20から一旦取り外して、クラブヘッドを適切な方向としたうえでクラブ保持部20に着け直すことが考えられるが、当該付け替えは手間である。また、クラブフェイスを微調整したい場合も、後述するチャック部を解除しなければならず、同様に手間である。そこで、本実施形態では、次のようにして、クラブ保持部20に保持したままでゴルフクラブGCの向きを修正できるように構成している。
即ち、本実施形態におけるグリップ構造Gは、クラブ保持部20が基部10と分割され、クラッチ部30により一体的に連結しているが、クラッチ部30のナット31を緩めることで連結を解除でき、差込軸21を回転軸としてクラブ保持部20を基部10から独立して軸回転させることができる。そして、クラブ保持部20を単独回転させると、これに保持したゴルフクラブGも軸回転して、そのヘッド向きを修正することができて、向き修正を簡便に行うことができる。なお、クラブ保持部20の単独回転時にクリック音が発生することは上述したとおりである。
なお、本発明において、クラブ保持部20におけるゴルフクラブのグリップの挿入保持構造は、テストスイング時にゴルフクラブが抜け出さないように保持できるものであれば、特に限定されない。しかし、本実施形態では、人間の握り方に近づけるために、グリップの二カ所を別々のチャック構造により保持するようにしている。
即ち、本実施形態では、図9に示すように、クラブ保持部20の軸方向前後2カ所に第1のチャック部50および第2のチャック部60を設けている。
クラブ保持部20は、中心にゴルフクラブのグリップが抜き差し可能な径の挿入孔23が形成され、奥端側に底壁24を設けて、グリップの過剰な差込みを規制している。
さらに、クラブ保持部20の外周面には長さ方向2カ所に雄ネジ部25・26を設けている。挿入孔23の入口側の雄ネジ部25は第1チャック部50に対応するものであり、後端側の雄ネジ部26は第2チャック部60に対応する。各雄ネジ部25・26に位置して、挿入孔23まで貫通する、長手方向に沿った長孔状のスリット27を複数等間隔に形成している。この実施形態では、120度間隔で3つのスリット27を設けている。
このスリット27それぞれには、可動部材51・61が回動可能に取り付けられている。第1チャック部50では可動部材51の後端を、第2チャック部60では可動部材61の先端を、それぞれスリット27内に枢支することで、クラブ保持部20の内外方向に回動可能としている。また、可動部材51・61は、挿入孔23側の内面を歯面51a・61aとして、その反対側の外面には水平面51b・61bと連続して、クラブ保持部20の中央から互いに反対向きに登り勾配となる傾斜面51c・61cを形成している。この構成において、グリップを挿入孔23に挿入した状態では、前記水平面51b・61bはスリット27内に位置する一方、傾斜面51c・61cはスリット27から外方に露出する。
また、各チャック部50・60は、雄ネジ部25・26に螺合するナット52・62を備えており、これらナット52・62をクラブ保持部20の中央から互いに離間する方向に締め込むことで、適宜採用するサポート53・63を介して、その内面が可動部材51・61の水平面51b・61bを経由して、傾斜面51c・61cに乗り上げ、可動部材51・61をスリット27の下方に押圧する。
これによって、クラブ保持部20の後端側の第2チャック部60については、挿入孔23に挿通したグリップ表面に可動部材61の歯面61aが食い込み、その保持操作が完了する。
一方、第1のチャック部50は、断面円弧状の半割筒部材54を二個一対備え、これをゴルフクラブのグリップに装着した状態で、ナット52の締込みを行う。ナット52を締め込むと、可動部材51が押圧力によって2つの半割筒部材54がグリップ全周に密着して、より強固にグリップを保持することができる。特に、第1チャック部50について、半割筒部材54を構成することによって、スイング時に最も力が加わるグリップ先端(シャフト寄り)を変形や傷みから防護することができる。
逆に、各チャック部50・60のナット52・62を緩めることで、可動部材51・61の押圧が解除され、ゴルフクラブをクラブ保持部20に抜き差しすることができる。
ここで、ナット52・62は手回しで作業してもよいが、ナット外周面にレンチ孔を形成しておき、ここにレンチを差し込んで最終作業をすれば、締込み量の増加によって、可動部材51・62にかかる押圧力も高まり、より確実にゴルフクラブを保持することができる。
このように本実施形態のグリップ構造Gによれば、クラブ保持部20が長手方向2カ所に設けた第1・第2のチャック部50・60によりゴルフクラブのグリップを保持し、且つ、それぞれのチャック部50・60は異なるチャッキング態様および圧着力によってグリップを保持するため、人間が両手でグリップの長手方向2カ所を握り、且つ、左右の手や指ごとに握る力を異にしてグリップを保持する態様を機械的に再現したものとなる。従って、本発明のグリップ構造Gによれば、人間がテストスイングしたときと近似したテスト結果が得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。上記実施形態では、基部10とクラブ保持部20を連結可能な二部材としたが、図10に示すように、一体的に成型することも可能である。
G グリップ構造
A 回転アーム
10 基部
20 クラブ保持部
30 クラッチ機構
40 軸回転機構
50・60 チャック部

Claims (4)

  1. 胴体に回転可能に設けた回転アームの静止状態における長手方向に沿って中心軸を有し、当該中心軸回りに軸回転可能とした円筒状基部の一端に、ゴルフクラブのグリップを同軸に保持する筒状のクラブ保持部を備え、
    前記クラブ保持部に同軸上に設けた連結軸を前記円筒状基部の前記一端に前記中心軸に対して一定角度に傾斜して設けた連結孔に差し込むことで、前記クラブ保持部を前記円筒状基部に対して前記角度傾けて連結可能に分割すると共に、
    前記円筒状基部とクラブ保持部の間に位置してクラッチ体を設け、前記円筒状基部の前記一端外周に螺合するナットを締め込むことで、前記クラッチ体を前記クラブ保持部側に押圧して前記クラブ保持部を前記円筒状基部と一体的に連結する一方、前記ナットを緩めることで、前記連結を解除して前記クラブ保持部を前記円筒状基部とは独立して軸回転可能としたことを特徴とするゴルフ試打装置のグリップ構造。
  2. 円筒状基部に対するクラブ保持部の傾斜角度は、ゴルフクラブの種類あるいはゴルフボールの所望する曲げ量等と対応する任意の角度に設定した請求項記載のゴルフ試打装置のグリップ構造。
  3. クラブ保持部は、グリップの挿入孔を備えると共に、軸方向2カ所にチャック部を備え、当該チャック部は、ナットの締込みにより可動部材を前記挿入孔に向かって押圧可能に構成してなる請求項1または記載のゴルフ試打装置のグリップ構造。
  4. ゴルフクラブのシャフト寄りのチャック部は、グリップの外表面に装着可能な半割筒部材を備え、当該半割筒部材を介して可動部材をグリップ表面に圧着する請求項記載のゴルフ試打装置のグリップ構造。
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