JP5704761B2 - 多出力電源回路 - Google Patents
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Description
この複数の直流出力回路の少なくとも1つは、二次巻線に誘起された交流電圧を、当該二次巻線に接続された一対の出力ラインに設けられた直流化手段(整流平滑回路)およびDC/DCコンバータによって直流安定化して、所定の出力電圧を出力するようになっている。
この過電圧保護回路は、一方の出力ラインに介装されたトランジスタと、このトランジスタの入力端とベースの間に接続された抵抗と、アノード側がこのベースに接続され、カソード側が他方の出力ラインに接続され、ゲートが過電圧検出回路に接続されたサイリスタとを備える。この過電圧保護回路では、過電圧検出時(過電圧保護動作時)に、サイリスタが導通状態となって、トランジスタがオフ状態となる。
この多出力電源回路1’は、一次巻線N1および複数の二次巻線N2、N3を有するトランスTと、複数の二次巻線N2、N3にそれぞれ接続された直流出力回路2、5’とを備える。
直流出力回路2は、整流ダイオードD1および平滑コンデンサC1からなる直流化手段3と、制御回路4とを備える。
直流出力回路5’は、二次巻線N3に接続された一対の出力ラインL1、L2に設けられた、整流ダイオードD2および平滑コンデンサC2からなる直流化手段6と、過電圧保護回路7’およびDC/DCコンバータ9からなる電圧安定化手段と、過電圧検出回路10とを備える。
直流出力回路2は、二次巻線N2に誘起された交流電圧を直流化手段3で直流化して、出力電圧Vo1を出力する。この出力電圧Vo1は、制御回路4が出力側の電圧に基づいてFETQ1をPWM制御するフィードバック制御により、安定化される。
直流出力回路5’は、二次巻線N3に誘起された交流電圧を、直流化手段6および電圧安定化手段(7’、9)によって直流安定化して、一対の出力端子から所定の出力電圧Vo2を出力する。
トランジスタQ2は、直流化手段6からのびる一方の出力ラインL1に介装されている。抵抗R2は、トランジスタQ2の入力端(コレクタ)とベースの間に接続されている。サイリスタSCRのアノード側はトランジスタQ2のベースに接続され、カソード側は直流化手段6からのびる他方の出力ラインL2に接続されている。ツェナーダイオードZD2は、他方の出力ラインL2とトランジスタQ2のベースの間に接続されている。コンデンサC3は、他方の出力ラインL2とサイリスタSCRのゲートの間に接続されている。
第1コネクタ8A’は、トランジスタQ2の出力端(エミッタ)に接続された端子P1と、サイリスタSCRのカソードに接続された端子P2と、サイリスタSCRのゲートに接続された端子P3を有する。
第2コネクタ8B’は、DC/DCコンバータ9の一方の入力部に接続された端子P4と、DC/DCコンバータ9の他方の入力部に接続された端子P5と、過電圧検出回路10のツェナーダイオードZD1および抵抗R3の接続点に接続された端子P6とを有する。
第1コネクタ8A’の端子P1、P2およびP3は、それぞれ第2コネクタ8B’の端子P4、P5およびP6と接続可能になっている。
この接続状態(端子P1、P2およびP3がそれぞれ端子P4、P5およびP6に接続された状態)において、DC/DCコンバータ9の故障等によって出力電圧Vo2が過電圧となると、抵抗R3の両端に電圧が生じ、過電圧検出回路10が出力電圧Vo2の過電圧を検出する。
そして、サイリスタSCRのゲート電圧がゲートトリガ電圧以上になって、サイリスタSCRが導通状態となり、当該導通状態を維持する保持電流が一方の出力ラインL1から抵抗R2およびサイリスタSCRを経由して他方の出力ラインL2へ至る電流経路で流れる。この時、トランジスタQ2のベースが他方の出力ラインL2に短絡され、トランジスタQ2はオフ状態となる。その結果、出力電圧Vo2はゼロとなる。
なお、出力電圧Vo2がゼロとなると、抵抗R3の両端電圧がゼロとなって、サイリスタSCRのゲート電圧もゲートトリガ電圧以下となるが、平滑コンデンサC2の両端電圧が比較的高い状態では、上記電流経路で保持電流が流れ続けるので、サイリスタSCRは導通状態となったままである。このため、この導通状態を解除するためには、(1)入力電圧Viの供給を一時的に停止して、平滑コンデンサC2の両端電圧を十分低下させて、保持電流をゼロにするか、あるいは、(2)保持電流と逆方向の逆電流を強制的に流して、サイリスタSCRを強制的に消弧させる消弧手段(図示略)を用いなければならない。
最後に、故障の原因と推定されるDC/DCコンバータ9を交換して新たなDC/DCコンバータ9を接続した第2コネクタ8B’と第1コネクタ8A’を再び接続する。
したがって、この構成によれば、従来技術のように、入力電圧の供給を一時的に停止したり消弧手段を用いたりすることなく、接続手段による過電圧保護回路とDC−DCコンバータの分離のみを行うことによって、過電圧保護動作を実行する過電圧保護回路におけるサイリスタの導通状態を簡単に解除することができる。
したがって、過電圧検出回路による過電圧検出時に、過電圧保護動作を実行する過電圧保護回路におけるサイリスタの導通状態を簡単に解除することができる。
この構成によれば、コネクタは一般的に回路間(過電圧保護回路およびDC−DCコンバータ間)の複数の接続および分離(切り離し)を同時的に安定して行うことができるものであるため、サイリスタの導通状態の解除をより瞬時に確実に行うことができる。
図1は、本発明に係る多出力電源回路を示す回路図である。図1に示すように、この多出力電源回路1は、一次巻線N1および複数の二次巻線N2、N3を有するトランスTと、複数の二次巻線N2、N3にそれぞれ接続された直流出力回路2、5とを備える。
直流出力回路2は、整流ダイオードD1および平滑コンデンサC1からなる直流化手段(整流平滑回路)3と、制御回路4とを備える。
直流出力回路5は、二次巻線N3に接続された一対の出力ラインL1、L2に設けられた、整流ダイオードD2および平滑コンデンサC2からなる直流化手段6と、過電圧保護回路7およびDC/DCコンバータ9からなる電圧安定化手段と、過電圧検出回路10とを備える。
直流出力回路2は、二次巻線N2に誘起された交流電圧を直流化手段3によって直流化して、出力電圧Vo1を出力する。この出力電圧Vo1は、制御回路4が出力側の電圧に基づいてFETQ1をPWM制御するフィードバック制御により、安定化される。
直流出力回路5は、二次巻線N3に誘起された交流電圧を、直流化手段6および電圧安定化手段(7、9)によって直流安定化して、一対の出力端子から所定の出力電圧Vo2を出力する。
第1コネクタ8Aは、トランジスタQ2の出力端に接続された端子P1と、ツェナーダイオードZD2のアノードに接続された端子P2と、サイリスタSCRのゲートに接続された端子P3と、サイリスタSCRのカソードに接続された端子P7とを有する。
第2コネクタ8Bは、DC/DCコンバータ9の一方の入力部に接続された端子P4と、DC/DCコンバータ9の他方の入力部に接続された端子P5と、過電圧検出回路10のツェナーダイオードZD1および抵抗R3の接続点に接続された端子P6と、他方の出力ラインL2(DC/DCコンバータ9の他方の入力部)に接続された端子P8と、を有する。
第1コネクタ8Aの端子P1、P2、P3およびP7は、それぞれ第2コネクタ8Bの端子P4、P5、P6およびP8と接続可能になっている。
ここで、図1および図2を参照して、この多出力電源回路1の一連の動作(過電圧検出から過電圧保護解除に至るまでの動作)について、詳細に説明する。なお、多出力電源回路1は入力電圧Viの供給を受けているものとする。
この接続状態(端子P1、P2、P3およびP7がそれぞれ端子P4、P5、P6およびP8に接続された状態)において、DC/DCコンバータ9の故障等によって出力電圧Vo2が過電圧となると、抵抗R3の両端に電圧が生じ、過電圧検出回路10が出力電圧Vo2の過電圧を検出する(図2のステップS1参照)。
また、コネクタ8は一般的に回路間(過電圧保護回路7およびDC−DCコンバータ9間)の複数の接続および分離(切り離し)を同時的に安定して行うことができるものであるため、サイリスタSCRの導通状態の解除をより瞬時に確実に行うことができる。
例えば、以下の変形例のように、接続手段8の構成を適宜変更してもよい。
図3は、本発明に係る多出力電源回路の変形例を示す回路図である。図3の多出力電源回路1Bは、接続手段8を、機械的な接続を行うコネクタの代わりに、電気的な接続を行うリレースイッチ等のスイッチ回路に変更した点のみが、図1のものと異なる。
この多出力電源回路1Bによれば、スイッチ回路8が切り離されると、その各スイッチが制御信号等によって同時にオフすることにより、サイリスタSCRの保持電流の電流経路が遮断されるので、サイリスタSCRの導通状態が簡単に解除される。但し、本発明に係る多出力電源回路では、出力電圧Vo2に過電圧が発生した場合、DC/DCコンバータ9の破損が疑われ、その対応にはスイッチ回路よりコネクタが適している。
2 直流出力回路
3 直流化手段(整流平滑回路)
4 制御回路
5 直流出力回路
6 直流化手段(整流平滑回路)
7、7’ 過電圧保護回路
8 接続手段(コネクタ、スイッチ回路)
8’ コネクタ
8A、8A’ 第1コネクタ
8B、8B’ 第2コネクタ
9 DC/DCコンバータ
10 過電圧検出回路
C1、C2 平滑コンデンサ
Ci、C3〜C5 コンデンサ
D1、D2 整流ダイオード
L1 一方の出力ライン
L2 他方の出力ライン
N1 一次巻線
N2、N3 二次巻線
P1〜P8 端子
Q1 FET(スイッチング手段)
Q2 トランジスタ(スイッチング手段)
R1〜R3 抵抗
SCR サイリスタ
ZD1、ZD2 ツェナーダイオード(定電圧素子)
Claims (3)
- 入力電圧をスイッチング手段によってスイッチングしたスイッチング電圧が入力される一次巻線、および、複数の二次巻線を有するトランスと、
前記複数の二次巻線のうちの少なくとも1つに誘起された交流電圧を直流化手段で直流化して、所定の出力電圧を出力する直流出力回路と、
前記直流化手段の出力側に接続されたトランジスタを、サイリスタを非導通状態から導通状態にしてオフさせることで過電圧保護動作を実行する過電圧保護回路と、
前記過電圧保護回路の出力側に分離自在に設けられ、該過電圧保護回路から出力された直流電圧が入力されるDC−DCコンバータと、
前記過電圧保護回路の出力側と前記DC−DCコンバータの入力側とを分離可能にする接続手段と
を備え、
前記接続手段によって前記過電圧保護回路の出力側と前記DC−DCコンバータの入力側とが分離されるとき、前記サイリスタを通じて流れる電流経路が遮断されることを特徴とする多出力電源回路。 - 前記DC/DCコンバータから出力される出力電圧の過電圧を検出する過電圧検出回路
をさらに備え、
前記過電圧保護回路が、
前記直流化手段からのびる一対の出力ラインのうちの一方の出力ラインに介装されたトランジスタ、前記トランジスタの入力端とベースの間に接続された抵抗、および、前記トランジスタのベースにアノード側が接続されたサイリスタを含み、
前記接続手段の接続状態において、
前記サイリスタのカソード側と前記一対の出力ラインのうちの他方の出力ラインとが接続され、前記サイリスタのゲートと前記過電圧検出回路とが接続され、
前記接続手段の分離状態において、
前記サイリスタのカソード側と前記他方の出力ラインとの接続が切り離されることを特徴とする請求項1に記載の多出力電源回路。 - 前記接続手段は前記過電圧保護回路の出力側と前記DC−DCコンバータの入力側とを着脱自在なコネクタからなることを特徴とする請求項1または2に記載の多出力電源回路。
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