JP5703869B2 - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本技術はズームレンズ及び撮像装置に関する。詳しくは、高いズーム倍率と十分な明るさを有すると共に撮影画角の十分な広角化が可能なデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ等に好適に用いられるズームレンズ及びズームレンズを備えた撮像装置の技術分野に関する。
近年、デジタルカメラ等の撮像装置の市場は非常に大きくなっており、ユーザーのデジタルカメラ等に対する要望も多岐に亘っている。例えば、高画質化、小型化、薄型化は言うまでもなく、撮影レンズの高倍率化や明るさ、さらには広角化への要望も非常に大きくなってきている。
一般に、撮像装置に備えられるズームレンズのうち、最も物体側のレンズ群が正の屈折力を有する所謂ポジティブリードタイプのズームレンズは、ズーム倍率を大きくできると言う利点や全ズーム領域における光学系を明るく設計できると言う利点がある。従って、ポジティブリードタイプのズームレンズは、例えば、ズーム倍率が10倍を超えるような高倍率化のタイプに適するものとして多く用いられている。
このようなポジティブリードタイプのズームレンズとして、物体側から像側へ順に正負正の屈折力を有する3群構成のレンズ群を含む4群以上の構成にされたズームレンズが存在する(例えば、特許文献1乃至特許文献5参照)。
特許文献1乃至特許文献4には、物体側から像側へ順に正負正正の屈折力を有する4群構成のズームレンズが記載されている。
特許文献5には、物体側から像側へ順に正負正正の屈折力を有する4群構成のズームレンズと物体側から像側へ順に正負正正正の屈折力を有する5群構成のズームレンズとが記載されている。
特開2006−23529号公報 特開2005−338740号公報 特許第3977150号 特開2010−48855号公報 特開2007−10695号公報
ところが、特許文献1及び特許文献3に記載されたズームレンズにあっては、十分な高倍率化が達成されていない。また、特許文献1乃至特許文献4に記載されたズームレンズにあっては、広角化を図る際には最も物体側に配置されたレンズの外径が大型化し易い特性を有するタイプであるため、撮影画角の十分な広角化と小型化を実現するには至っていない。
また、一般に、光学系の広角化や高倍率化には良好な収差補正を行い、かつ、製造時における誤差感度を低減する光学設計が必要になるため、レンズの枚数を多くするか、光学系の全長を大きくすることが必要である。
このような観点において、特許文献5に記載されたズームレンズにあっても、第2レンズ群のレンズの枚数の増加やズーミング時のストロークの増大に伴う光学全長の大型化が必要とされており、十分な小型化の実現には至っていない。
特に、非使用時(非撮影時)にレンズを沈胴させて良好な収納性を図った所謂沈胴式のズームレンズにおいては、レンズの枚数と厚みを削減し、かつ、ズーミング時のストロークを短縮して全体の厚みを薄くすることが極めて困難である。従って、高倍率化や広角化と同時に小型のズームレンズの必要性が高い。
また、固体撮像素子を用いた撮像装置には像側がテレセントリックに近いズームレンズが像面照度を均一にすることができるので望ましく、このようなズームレンズとしては最も像側のレンズ群が正の屈折力を有することが望ましい。
そこで、本技術ズームレンズ及び撮像装置は、上記した問題点を克服し、小型でズーム全域において明るく良好な光学性能を有しながらも、広角化及び高倍率化を図ることを課題とする。
ズームレンズは、上記した課題を解決するために、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、少なくとも前記正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成され、以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足するものである。
(1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
(2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
(3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
(4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
但し、
R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
とする。
従って、ズームレンズにあっては、正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径、空気レンズの屈折力及び空気レンズの間隔が適正化される。
そして、ズームレンズが条件式(3)を満足することにより、第2レンズ群の正レンズの屈折力が適正化される。
そして、ズームレンズが条件式(4)を満足することにより、正レンズの物体側の面の正の屈折力が適正化される。
上記したズームレンズにおいては、以下の条件式(5)及び条件式(6)を満足することが望ましい。
(5)1.0<|f2|/fW<1.5
(6)0.05<|f2|/fT<0.15
但し、
f2:第2レンズ群の焦点距離
fW:広角端における全光学系の焦点距離
fT:望遠端における全光学系の焦点距離
とする。
ズームレンズが条件式(5)及び条件式(6)を満足することにより、広角端と望遠端における全光学系の焦点距離に対する第2レンズ群の焦点距離の比がそれぞれ適正化される。
上記したズームレンズにおいては、前記第2負レンズにおける像側の面の外周部と前記正レンズにおける物体側の面の外周部とが接触されることが望ましい。 第2負レンズにおける像側の面の外周部と正レンズにおける物体側の面の外周部とが接触されることにより、第2負レンズに対する正レンズの相対的なチルト精度をレンズの成形精度により確保することが可能になる。
上記したズームレンズにおいては、前記正レンズにおける物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、前記正レンズの平面に前記第2負レンズにおける像側の面の外周部が接触されることが望ましい。
正レンズにおける物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、正レンズの平面に第2負レンズにおける像側の面の外周部が接触されることにより、撮像装置の使用時等に発生する振動により、第2負レンズと正レンズの間の相対的なチルト精度が向上する。
上記したズームレンズにおいては、前記正レンズがガラス材料によって金型成形により形成されることが望ましい。
正レンズがガラス材料によって金型成形により形成されることにより、金型の精度によって正レンズの良好な成形精度が確保される。
上記したズームレンズにおいては、広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群が前記第2レンズ群から離れるように物体側へ移動し、前記第3レンズ群が前記第2レンズ群に近付くように物体側へ移動することが望ましい。
広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群が第2レンズ群から離れるように物体側へ移動し、第3レンズ群が第2レンズ群に近付くように物体側へ移動することにより、ズーミングの際に変倍効果に大きく寄与している第2レンズ群及び第3レンズ群の当該変倍効果が最大限に引き出される。
撮像装置は、上記した課題を解決するために、ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、少なくとも前記正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成され、以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足するものである。
(1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
(2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
(3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
(4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
但し、
R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
とする。
従って、撮像装置にあっては、正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径、空気レンズの屈折力及び空気レンズの間隔が適正化される。
本技術ズームレンズ及び撮像装置は、小型でズーム全域において明るく良好な光学性能を有しながらも、広角化及び高倍率化を図ることができる。
以下に、本技術ズームレンズ及び撮像装置を実施するための最良の形態について説明する。
[ズームレンズの構成]
本技術ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有している。
また、本技術ズームレンズは、第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、少なくとも正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成されている(図1参照)。
図1は、正レンズG6の物体側の面に形成された非球面r10の形状と正レンズG6の近軸曲率半径Rとを比較して示す模式図である。正レンズG6の非球面r10は光軸Sから外周に向かうに従って近軸曲率半径Rとの間隔が大きくなるようにされ、光軸Sから外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなるように形成されている。
このような形状の非球面を形成することにより、第2レンズ群を3枚という少ないレンズの枚数によって構成した場合においても、広角端から望遠端における周辺画角のコマ収差及び望遠端における軸上画角の球面収差を効果的に補正することが可能になるため、画質の向上を図ることができる。
さらに、本技術ズームレンズは、以下の条件式(1)及び条件式(2)を満足する。
(1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
(2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
但し、
R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
とする。
条件式(1)は、第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する空気レンズ(空気間隔)のシェイプファクターを規定する式である。
条件式(1)の上限を上回ると、正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径が小さくなり過ぎるため、全ズーム領域に亘って良好な収差補正を行って広角化及び高倍率化を図ることができなくなり、画質の劣化を来たしてしまう。
一方、条件式(1)の下限を下回ると、空気レンズの屈折力が小さくなり過ぎるため、第2レンズ群の十分な小型化を実現することが困難になり、光学系全体の大型化を来たしてしまう。
従って、ズームレンズが条件式(1)を満足することにより、正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径が適正化されて全ズーム領域に亘って良好な収差補正を行って広角化及び高倍率化を図ることができると共に空気レンズの屈折力が適正化されて光学系全体の小型化を図ることができる。
条件式(2)は、第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する空気レンズの空気間隔を規定する式である。
条件式(2)の上限を上回ると、空気レンズの間隔(光軸方向における大きさ)が大きくなり過ぎるため、第2レンズ群が大型化してしまい、光学系全体の大型化を来たしてしまう。
一方、条件式(2)の下限を下回ると、空気レンズの間隔が小さくなり過ぎるため、第2レンズ群の組立時に第2負レンズと正レンズが接触して光学面が傷付いてしまうおそれがあり、また、撮像装置において結露した水分が表面張力によりレンズの隙間に侵入するおそれもある。
従って、ズームレンズが条件式(2)を満足することにより、空気レンズの間隔が適正化され、光学系の小型化及びレンズの接触の防止等を図ることができる。
本技術ズームレンズにあっては、さらに、以下の条件式(3)を満足する。(3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
但し、
f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
とする。
条件式(3)は、第2レンズ群の正レンズの屈折力を規定する式である。
条件式(3)の上限を上回ると、正レンズの屈折力が弱くなり過ぎるため、特に、広角端における光学系の入射瞳位置を十分に物体側に配置することができなくなり、第1レンズ群及び第2レンズ群の大型化を来たしてしまう。
一方、条件式(3)の下限を下回ると、正レンズの屈折力が強くなり過ぎるため、第2レンズ群における全ズーム領域に亘る良好な収差補正を行うことができなくなり、画質の劣化を来たしてしまう。
従って、ズームレンズが条件式(3)を満足することにより、第2レンズ群の正レンズの屈折力が適正化され、第1レンズ群及び第2レンズ群の小型化を図ることができると共に第2レンズ群における全ズーム領域に亘る良好な収差補正を行うことができ画質の向上を図ることができる。
本技術ズームレンズにあっては、さらに、以下の条件式(4)を満足する。
(4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
但し、
n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
f2:第2レンズ群の焦点距離
とする。
条件式(4)は、正レンズの物体側の面における屈折力を規定する式である。
条件式(4)の下限を下回ると、正レンズの物体側の面の正の屈折力が強くなり過ぎるため、特に、広角端と望遠端におけるコマ収差と、望遠端における球面収差の補正が困難になり、また、正レンズの偏芯敏感度が高くなり過ぎてしまい、製造の難易度が高くなってしまう。
一方、条件式(4)の上限を上回ると、正レンズの物体側の面の正の屈折力が弱くなり過ぎるため、第2レンズ群の像側の主点位置を十分に物体側に配置することができなくなり、広角端における入射瞳位置も十分に物体側に配置することができなくなり、特に、第1レンズ群と第2レンズ群における径方向の大型化を来たしてしまう。
従って、ズームレンズが条件式(4)を満足することにより、正レンズの物体側の面の正の屈折力が適正化され、各収差の補正を良好に行うことができると共に偏芯敏感度の低下を図ることができ、また、第1レンズ群と第2レンズ群の小型化を図ることができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、以下の条件式(5)及び条件式(6)を満足することが望ましい。
(5)1.0<|f2|/fW<1.5
(6)0.05<|f2|/fT<0.15
但し、
f2:第2レンズ群の焦点距離
fW:広角端における全光学系の焦点距離
fT:望遠端における全光学系の焦点距離
とする。
条件式(5)は、広角端における全光学系の焦点距離に対する第2レンズ群の焦点距離の比を規定する式である。
条件式(6)は、望遠端における全光学系の焦点距離に対する第2レンズ群の焦点距離の比を規定する式である。
条件式(5)及び条件式(6)の上限を上回ると、第2レンズ群の屈折力が弱くなり過ぎるため、光学系の大型化を来たしてしまう。
一方、条件式(5)及び条件式(6)の下限を下回ると、第2レンズ群の屈折力が強くなり過ぎるため、収差補正が困難になり画質の劣化を来たしてしまう。
従って、ズームレンズが条件式(5)及び条件式(6)を満足することにより、広角端と望遠端における全光学系の焦点距離に対する第2レンズ群の焦点距離の比がそれぞれ適正化され、光学系の小型化を図ることができると共に良好な収差補正を行うことができ画質の向上を図ることができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の外周部と正レンズにおける物体側の面の外周部とが接触されることが望ましい(図2参照)。
第1負レンズG4の像側に配置された第2負レンズG5と正レンズG6は、外周部5a、6a以外の部分が所定の間隔を持って離隔されているが、第2負レンズG5の外周部5aにおける像側の面と正レンズG6の外周部6aにおける物体側の面とが接触された状態で第2レンズ群GR2が組み立てられている。
このように第2負レンズの外周部と正レンズの外周部とを接触させることにより、第2負レンズに対する正レンズの相対的なチルト精度をレンズの成形精度により確保することが可能になる。従って、各外周部によって、例えば、樹脂製の部材を挟んで二つのレンズが組み立てられる場合に比し、組立時における相対的なチルト精度が大幅に向上するため、特に、望遠端における偏芯収差の発生を抑えることが可能になり、画質の向上を図ることができる。
尚、一般に、物体側から像側へ順に配置された正負正の第1レンズ群乃至第3レンズ群を有するズームレンズの場合には、第2レンズ群と第3レンズ群が最も変倍に寄与するレンズ群であるため、屈折力が最も大きくなる傾向にあり、同時に、これらのレンズ群における収差補正が全ズーム領域における画質の向上を図る上で重要になる。
従って、第2レンズ群の正レンズに非球面を形成することは、画質の向上の観点から収差補正に極めて効果的であるが、一方で、製造時における偏芯敏感度の低減が困難になるため、偏芯敏感度の低減を図るためには上記したような各レンズの外周部を接触させて組み立てることが特に有効である。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、正レンズにおける物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、正レンズの平面に第2負レンズにおける像側の面の外周部が接触されることが望ましい(図2参照)。
正レンズG6の外周部6aにおける像側の面が光軸に垂直な平面6bとして形成され、第2負レンズG5の外周部5aが正レンズG6の平面6bに接触された状態で第2レンズ群が組み立てられている。
このように第2負レンズの外周部が正レンズの平面に接触されることにより、撮像装置の使用時等に発生する振動により、第2負レンズに対して正レンズが光軸に直交する方向へ相対的に変位されたときに、相対的なチルト精度の低下を抑制することができる。
尚、上記した条件式(1)及び条件式(2)の構成は、上記した第2負レンズと正レンズの一部が接触された状態で組み立てられる方法を実現するためにも有効である。
即ち、条件式(1)の上限を上回ると、第2負レンズと正レンズの接触位置が光軸から離れ過ぎてしまうため、第2レンズ群が径方向に大型化してしまう。
また、条件式(2)の上限を上回ると、第2負レンズの像側の面と正レンズの物体側の面の間隔が離れ過ぎてしまうため、第2負レンズと正レンズの接触位置が光軸から離れ過ぎてしまい、やはり第2レンズ群が径方向に大型化してしまう。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第2レンズ群の正レンズがガラス材料によって金型成形により形成されることが望ましい。
第2レンズ群の正レンズがガラス材料によって金型成形により形成されることにより、金型の精度によって正レンズを高精度に成形することが可能となり、第2負レンズとの間の高い組付精度を確保することができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群が第2レンズ群から離れるように物体側へ移動し、第3レンズ群が第2レンズ群に近付くように物体側へ移動することが望ましい。
ズームレンズをこのように構成することにより、ズーミングの際に変倍効果に大きく寄与している第2レンズ群及び第3レンズ群の当該変倍効果を最大限に引き出すことができる上、光学系の全長を短縮化し小型化を図ることもできる。
[ズームレンズの数値実施例]
以下に、本技術ズームレンズの具体的な実施の形態及び実施の形態に具体的な数値を適用した数値実施例について、図面及び表を参照して説明する。
尚、以下の各表や説明において示した記号の意味等については、下記に示す通りである。
「si」は物体側から像側へ数えた第i番目の面の面番号、「ri」は第i番目の面の近軸曲率半径、「di」は第i番目の面と第i+1番目の面の間の軸上面間隔(レンズの中心の厚み又は空気間隔)、「ni」は第i番目の面から始まるレンズ等のd線(λ=587.6nm)における屈折率、「νi」は第i番目の面から始まるレンズ等のd線におけるアッベ数を示す。
「si」に関し「ASP」は当該面が非球面であることを示し、「ri」に関し「INFINITY」は当該面が平面であることを示す。
「f」は焦点距離、「Fno」はFナンバー、「ω」は半画角を示す。
「K」は円錐定数(コーニック定数)、「A」、「B」、「C」、「D」はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数を示す。
尚、以下の非球面係数を示す各表において、「E−n」は10を底とする指数表現、即ち、「10のマイナスn乗」を表しており、例えば、「0.12345E−05」は「0.12345×(10のマイナス五乗)」を表している。
各実施の形態において用いられたズームレンズには、レンズ面が非球面に形成されたものがある。非球面形状は、「x」をレンズ面の頂点からの光軸方向における距離(サグ量)、「y」を光軸方向に垂直な方向における高さ(像高)、「c」をレンズの頂点における近軸曲率(曲率半径の逆数)、「K」を円錐定数(コーニック定数)、「A」、「B」、「C」、「D」をそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数とすると、以下の数式1によって定義される。
Figure 0005703869
図3、図6、図9、図12、図15、図18、図21及び図24は、それぞれ本技術ズームレンズの第1の実施の形態乃至第8の実施の形態におけるズームレンズ1乃至ズームレンズ8のレンズ構成を示している。
これらの各図において、矢印はズーミングに際して移動する方向を示す。
<第1の実施の形態>
図3は、本技術の第1の実施の形態におけるズームレンズ1のレンズ構成を示している。
ズームレンズ1は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ1はズーム倍率が10.8倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG7と像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG8とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正レンズG9とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG10が配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表1に、第1の実施の形態におけるズームレンズ1に具体的数値を適用した数値実施例1のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ1において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17及び第4レンズ群GR4とカバーガラスCGの間の面間隔d19が変化する。
数値実施例1の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表2に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ1において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG7の物体側の面(第13面)、第4レンズ群GR4の正レンズG10の物体側の面(第18面)は非球面に形成されている。数値実施例1における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表3に示す。
Figure 0005703869
図4及び図5は数値実施例1の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図4は広角端状態、図5は望遠端状態における諸収差図を示す。
図4及び図5には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例1は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第2の実施の形態>
図6は、本技術の第2の実施の形態におけるズームレンズ2のレンズ構成を示している。
ズームレンズ2は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ2はズーム倍率が10.8倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG7と像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG8とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正レンズG9とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG10が配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表4に、第2の実施の形態におけるズームレンズ2に具体的数値を適用した数値実施例2のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ2において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17及び第4レンズ群GR4とカバーガラスCGの間の面間隔d19が変化する。
数値実施例2の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表5に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ2において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG7の物体側の面(第13面)、第4レンズ群GR4の正レンズG10の物体側の面(第18面)は非球面に形成されている。数値実施例2における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表6に示す。
Figure 0005703869
図7及び図8は数値実施例2の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図7は広角端状態、図8は望遠端状態における諸収差図を示す。
図7及び図8には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例2は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第3の実施の形態>
図9は、本技術の第3の実施の形態におけるズームレンズ3のレンズ構成を示している。
ズームレンズ3は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ3はズーム倍率が9.0倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG7と像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG8とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正レンズG9とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG10が配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表7に、第3の実施の形態におけるズームレンズ3に具体的数値を適用した数値実施例3のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ3において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17及び第4レンズ群GR4とカバーガラスCGの間の面間隔d19が変化する。
数値実施例3の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表8に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ3において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG7の物体側の面(第13面)、第4レンズ群GR4の正レンズG10の物体側の面(第18面)は非球面に形成されている。数値実施例3における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表9に示す。
Figure 0005703869
図10及び図11は数値実施例3の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図10は広角端状態、図11は望遠端状態における諸収差図を示す。
図10及び図11には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例3は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第4の実施の形態>
図12は、本技術の第4の実施の形態におけるズームレンズ4のレンズ構成を示している。
ズームレンズ4は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ4はズーム倍率が12.1倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG7と像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG8とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正レンズG9とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は両凸形状の正レンズG10と物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG11とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表10に、第4の実施の形態におけるズームレンズ4に具体的数値を適用した数値実施例4のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ4において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17及び第4レンズ群GR4とカバーガラスCGの間の面間隔d20が変化する。
数値実施例4の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表11に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ4において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG7の物体側の面(第13面)、第4レンズ群GR4の正レンズG10の物体側の面(第18面)は非球面に形成されている。数値実施例4における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表12に示す。
Figure 0005703869
図13及び図14は数値実施例4の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図13は広角端状態、図14は望遠端状態における諸収差図を示す。
図13及び図14には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例4は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第5の実施の形態>
図15は、本技術の第5の実施の形態におけるズームレンズ5のレンズ構成を示している。
ズームレンズ5は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ5はズーム倍率が17.9倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、両凸形状の正レンズG7と、物体側に位置する両凸形状の正レンズG8と像側に位置する両凹形状の負レンズG9とが接合されて成る接合レンズとが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG10と像側に位置し物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG11とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第5レンズ群GR5は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG12と像側に位置する両凹形状の負レンズG13とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第5レンズ群GR5と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表13に、第5の実施の形態におけるズームレンズ5に具体的数値を適用した数値実施例5のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ5において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17、第4レンズ群GR4と第5レンズ群GR5の間の面間隔d20及び第5レンズ群GR5とカバーガラスCGの間の面間隔d23が変化する。
数値実施例5の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表14に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ5において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG8の物体側の面(第15面)、第5レンズ群GR5の正レンズG12の物体側の面(第21面)は非球面に形成されている。数値実施例5における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表15に示す。
Figure 0005703869
図16及び図17は数値実施例5の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図16は広角端状態、図17は望遠端状態における諸収差図を示す。
図16及び図17には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例5は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第6の実施の形態>
図18は、本技術の第6の実施の形態におけるズームレンズ6のレンズ構成を示している。
ズームレンズ6は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ6はズーム倍率が17.9倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、両凸形状の正レンズG7と、物体側に位置する両凸形状の正レンズG8と像側に位置する両凹形状の負レンズG9とが接合されて成る接合レンズとが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG10と像側に位置し物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズG11とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第5レンズ群GR5は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG12と像側に位置する両凹形状の負レンズG13とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第5レンズ群GR5と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表16に、第6の実施の形態におけるズームレンズ6に具体的数値を適用した数値実施例6のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ6において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17、第4レンズ群GR4と第5レンズ群GR5の間の面間隔d20及び第5レンズ群GR5とカバーガラスCGの間の面間隔d23が変化する。
数値実施例6の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表17に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ6において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG8の物体側の面(第15面)、第5レンズ群GR5の正レンズG12の物体側の面(第21面)は非球面に形成されている。数値実施例6における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表18に示す。
Figure 0005703869
図19及び図20は数値実施例6の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図19は広角端状態、図20は望遠端状態における諸収差図を示す。
図19及び図20には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例6は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第7の実施の形態>
図21は、本技術の第7の実施の形態におけるズームレンズ7のレンズ構成を示している。
ズームレンズ7は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ7はズーム倍率が17.8倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、両凸形状の正レンズG7と、物体側に位置する両凸形状の正レンズG8と像側に位置する両凹形状の負レンズG9とが接合されて成る接合レンズとが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG10が配置されて構成されている。
第5レンズ群GR5は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG11と像側に位置する両凹形状の負レンズG12とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第5レンズ群GR5と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表19に、第7の実施の形態におけるズームレンズ7に具体的数値を適用した数値実施例7のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ7において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d17、第4レンズ群GR4と第5レンズ群GR5の間の面間隔d19及び第5レンズ群GR5とカバーガラスCGの間の面間隔d22が変化する。
数値実施例7の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表20に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ7において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG8の物体側の面(第15面)、第5レンズ群GR5の正レンズG11の物体側の面(第20面)は非球面に形成されている。数値実施例7における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表21に示す。
Figure 0005703869
図22及び図23は数値実施例7の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図22は広角端状態、図23は望遠端状態における諸収差図を示す。
図22及び図23には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例7は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第8の実施の形態>
図24は、本技術の第8の実施の形態におけるズームレンズ8のレンズ構成を示している。
ズームレンズ8は、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが物体側から像側へ順に配置されて成る。
ズームレンズ8はズーム倍率が17.8倍にされている。
第1レンズ群GR1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズG1と両凸形状の正レンズG2とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG3とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズG4と、両凹形状の第2負レンズG5と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズG6とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第2レンズ群GR2は、図示は省略するが、第2負レンズG5における像側の面の外周部と正レンズG6における物体側の面の外周部とが接触された状態で組み立てられている。
正レンズG6には物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、この平面に第2負レンズG5における像側の面の外周部が接触されている。
第3レンズ群GR3は、物体側に凸面を向けた正レンズG7と、物体側に位置する両凸形状の正レンズG8と像側に位置する両凹形状の負レンズG9とが接合されて成る接合レンズと、像側に凸面を向けた正レンズG10とが物体側から像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4は、物体側に位置する両凸形状の正レンズG11と像側に位置する両凹形状の負レンズG12とが接合されて成る接合レンズが配置されて構成されている。
第4レンズ群GR4と像面IMGの間にはカバーガラスCGが配置されている。尚、像面IMGとカバーガラスCGの間には赤外線カットフィルター等の各種のフィルターが配置されていてもよく、また、カバーガラスCGを赤外線カットフィルター等と同等の機能を有するように構成することも可能である。
開口絞りSTOは第3レンズ群GR3の物体側における近傍に配置され、第3レンズ群と一体に移動される。
表22に、第8の実施の形態におけるズームレンズ8に具体的数値を適用した数値実施例8のレンズデータを示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ8において、広角端状態と望遠端状態の間の変倍に際して、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2の間の面間隔d5、第2レンズ群GR2と第3レンズ群GR3の間の面間隔d11、第3レンズ群GR3と第4レンズ群GR4の間の面間隔d19、第4レンズ群GR4とカバーガラスCGの間の面間隔d22が変化する。
数値実施例8の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における可変間隔をFナンバーFno及び半画角ωと共に表23に示す。
Figure 0005703869
ズームレンズ8において、第2レンズ群GR2の第1負レンズG4の両面(第6面、第7面)、正レンズG6の両面(第10面、第11面)、第3レンズ群GR3の正レンズG8の物体側の面(第15面)、第3レンズ群GR3の正レンズG10の像側の面(第19面)、第4レンズ群GR4の正レンズG11の物体側の面(第20面)は非球面に形成されている。数値実施例8における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数A、B、C、Dを円錐定数Kと共に表24に示す。
Figure 0005703869
図25及び図26は数値実施例8の無限遠合焦状態における諸収差図を示し、図25は広角端状態、図26は望遠端状態における諸収差図を示す。
図25及び図26には、球面収差図に実線でd線(波長587.6nm)における値を示し破線でg線(波長435.8nm)における値を示し、非点収差図に実線でサジタル像面における値を示し点線でメリディオナル像面における値を示す。
各収差図から、数値実施例8は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
[ズームレンズの条件式の各値]
以下に、本技術ズームレンズの条件式の各値について説明する。
表25にズームレンズ1乃至ズームレンズ8における前記条件式(1)乃至条件式(6)の各値を示す。
Figure 0005703869
表25から明らかなように、ズームレンズ1乃至ズームレンズ8は条件式(1)乃至条件式(6)を満足するようにされている。
[第2レンズ群における正レンズの面形状]
本技術ズームレンズは、上記したように、第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成されている。
従って、このような形状の非球面を正レンズに形成することにより、第2レンズ群のレンズの枚数を少なくした場合においても、広角端から望遠端における周辺画角のコマ収差及び望遠端における軸上画角の球面収差を効果的に補正することが可能になり、画質の向上を図ることができる。
図27は、ズームレンズ1乃至ズームレンズ8の各正レンズG6の物体側の面に形成された非球面r10の形状と正レンズG6の近軸曲率半径Rとを比較して示す模式図である。図27において、縦軸、横軸とも単位はmmであり、ASPは非球面r10の形状を示し、SPは近軸曲率半径Rを示す。
図27に示すように、ズームレンズ1乃至ズームレンズ8の各正レンズG6においては、物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成されている。
従って、ズームレンズ1乃至ズームレンズ8にあっては、第2レンズ群のレンズの枚数を少なくした場合においても、広角端から望遠端における周辺画角のコマ収差及び望遠端における軸上画角の球面収差を効果的に補正することが可能になり、画質の向上を図ることができる。
また、広角端においてFナンバー3.5以下、かつ、望遠端においてFナンバー6.0以下と言った通常の撮影時において十分に明るいズームレンズを設計する際に、上記した非球面形状の効果は有効である。
さらに、ズームレンズ1乃至ズームレンズ4のように、広角端におけるFナンバー2.9以下、かつ、望遠端におけるFナンバー5.0以下と言った特に明るい大口径のズームレンズを設計する際においても、上記した非球面形状の効果は有効である。
[撮像装置の構成]
本技術撮像装置は、ズームレンズとズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、ズームレンズが、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有している。
また、本技術撮像装置は、ズームレンズが、第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、少なくとも正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成されている。
このような形状の非球面を形成することにより、第2レンズ群を3枚という少ないレンズの枚数によって構成した場合においても、広角端から望遠端における周辺画角のコマ収差及び望遠端における軸上画角の球面収差を効果的に補正することが可能になるため、画質の向上を図ることができる。
さらに、本技術撮像装置は、ズームレンズが、以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足する。
(1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
(2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
(3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
(4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
但し、
R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
とする。
条件式(1)は、第2レンズ群の第1負レンズと正レンズの間に存在する空気レンズ(空気間隔)のシェイプファクターを規定する式である。
条件式(1)の上限を上回ると、正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径が小さくなり過ぎるため、全ズーム領域に亘って良好な収差補正を行って広角化及び高倍率化を図ることができなくなり、画質の劣化を来たしてしまう。
一方、条件式(1)の下限を下回ると、空気レンズの屈折力が小さくなり過ぎるため、第2レンズ群の十分な小型化を実現することが困難になり、光学系全体の大型化を来たしてしまう。
従って、ズームレンズが条件式(1)を満足することにより、正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径が適正化されて全ズーム領域に亘って良好な収差補正を行って広角化及び高倍率化を図ることができると共に空気レンズの屈折力が適正化されて光学系全体の小型化を図ることができる。
条件式(2)は、第2レンズ群の第1負レンズと正レンズの間に存在する空気レンズの空気間隔を規定する式である。
条件式(2)の上限を上回ると、空気レンズの間隔(光軸方向における大きさ)が大きくなり過ぎるため、第2レンズ群が大型化してしまい、光学系全体の大型化を来たしてしまう。
一方、条件式(2)の下限を下回ると、空気レンズの間隔が小さくなり過ぎるため、第2レンズ群の組立時に第1負レンズと正レンズが接触して光学面が傷付いてしまうおそれがあり、また、撮像装置において結露した水分が表面張力によりレンズの隙間に侵入するおそれもある。
従って、ズームレンズが条件式(2)を満足することにより、空気レンズの間隔が適正化され、光学系の小型化及びレンズの接触の防止等を図ることができる。
[撮像装置の一実施形態]
図28に、本技術撮像装置の一実施形態によるデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
撮像装置(デジタルスチルカメラ)100は、撮像機能を担うカメラブロック10と、撮影された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部20と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部30とを有している。また、撮像装置100は、撮影された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)40と、メモリーカード1000への画像信号の書込及び読出を行うR/W(リーダ/ライタ)50と、撮像装置の全体を制御するCPU(Central Processing Unit)60と、ユーザーによって所要の操作が行われる各種のスイッチ等から成る入力部70と、カメラブロック10に配置されたレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部80とを備えている。
カメラブロック10は、ズームレンズ11(本技術が適用されるズームレンズ1、2、3、4、5、6、7、8)を含む光学系や、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子12等とによって構成されている。
カメラ信号処理部20は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の各種の信号処理を行う。
画像処理部30は、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理等を行う。
LCD40はユーザーの入力部70に対する操作状態や撮影した画像等の各種のデータを表示する機能を有している。
R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データのメモリーカード1000への書込及びメモリーカード1000に記録された画像データの読出を行う。
CPU60は、撮像装置100に設けられた各回路ブロックを制御する制御処理部として機能し、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
入力部70は、例えば、シャッター操作を行うためのシャッターレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等によって構成され、ユーザーによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力する。
レンズ駆動制御部80は、CPU60からの制御信号に基づいてズームレンズ11の各レンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
メモリーカード1000は、例えば、R/W50に接続されたスロットに対して着脱可能な半導体メモリーである。
以下に、撮像装置100における動作を説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮影された画像信号が、カメラ信号処理部20を介してLCD40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、入力部70からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいてズームレンズ11の所定のレンズが移動される。
入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッターが動作されると、撮影された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリーカード1000に書き込まれる。
フォーカシングは、例えば、入力部70のシャッターレリーズボタンが半押しされた場合や記録(撮影)のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80がズームレンズ11の所定のレンズを移動させることにより行われる。
メモリーカード1000に記録された画像データを再生する場合には、入力部70に対する操作に応じて、R/W50によってメモリーカード1000から所定の画像データが読み出され、画像処理部30によって伸張復号化処理が行われた後、再生画像信号がLCD40に出力されて再生画像が表示される。
尚、上記した実施の形態においては、撮像装置をデジタルスチルカメラに適用した例を示したが、撮像装置の適用範囲はデジタルスチルカメラに限られることはなく、デジタルビデオカメラ、カメラが組み込まれた携帯電話、カメラが組み込まれたPDA(Personal Digital Assistant)等のデジタル入出力機器のカメラ部等として広く適用することができる。
[本技術]
本技術は、以下の構成にすることができる。
<1>物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、少なくとも前記正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成され、以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足するズームレンズ。
(1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
(2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
(3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
(4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
但し、
R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
とする。
<2>以下の条件式(5)及び条件式(6)を満足する前記<1>に記載のズームレンズ。
(5)1.0<|f2|/fW<1.5
(6)0.05<|f2|/fT<0.15
但し、
f2:第2レンズ群の焦点距離
fW:広角端における全光学系の焦点距離
fT:望遠端における全光学系の焦点距離
とする。
<3>前記第2負レンズにおける像側の面の外周部と前記正レンズにおける物体側の面の外周部とが接触された前記<1>又は<2>に記載のズームレンズ。
<4>前記正レンズにおける物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、前記正レンズの平面に前記第2負レンズにおける像側の面の外周部が接触された前記<3>に記載のズームレンズ。
<5>前記正レンズがガラス材料によって金型成形により形成された前記<1>から<4>の何れかに記載のズームレンズ。
<6>広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群が前記第2レンズ群から離れるように物体側へ移動し、前記第3レンズ群が前記第2レンズ群に近付くように物体側へ移動する前記<1>から<5>の何れかに記載のズームレンズ。
<7>ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、少なくとも前記正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成され、以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足する撮像装置。
(1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
(2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
(3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
(4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
但し、
R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
とする。
[その他]
尚、上記には、本技術ズームレンズの実施例としてズームレンズ1乃至ズームレンズ8を示したが、本技術は、これらのズームレンズ以外にも、物体側から像側へ順に配置された正負正の第1レンズ群乃至第3レンズ群を有するズームレンズに適用することが可能である。
上記した各実施の形態において示した各部の形状及び数値は、何れも本技術を実施するための具体化のほんの一例に過ぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
正レンズの物体側の面に形成された非球面の形状と正レンズの近軸曲率半径とを比較して示す模式図である。 第2負レンズの外周部における像側の面と正レンズの外周部における物体側の面とが接触されて第2レンズ群が組み立てられた状態を示す拡大図である。 ズームレンズの第1の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図5と共に第1の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第2の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図8と共に第2の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第3の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図11と共に第3の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第4の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図14と共に第4の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第5の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図17と共に第5の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第6の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図20と共に第6の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第7の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図23と共に第7の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 ズームレンズの第8の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図26と共に第8の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例の収差図を示し、本図は、広角端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 望遠端状態における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図である。 各ズームレンズについて、正レンズの物体側の面に形成された非球面の形状と正レンズの近軸曲率半径とを比較して示す模式図である。 撮像装置の一例を示すブロック図である。
1…ズームレンズ、2…ズームレンズ、3…ズームレンズ、4…ズームレンズ、5…ズームレンズ、6…ズームレンズ、7…ズームレンズ、8…ズームレンズ、GR1…第1レンズ群、GR2…第2レンズ群、GR3…第3レンズ群、GR4…第4レンズ群、GR5…第5レンズ群、G4…第1負レンズ、G5…第2負レンズ、G6…正レンズ、100…撮像装置、11…ズームレンズ、12…撮像素子

Claims (7)

  1. 物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、
    少なくとも前記正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成され、
    以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足する
    ズームレンズ。
    (1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
    (2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
    (3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
    (4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
    但し、
    R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
    R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
    D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
    TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
    f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
    f2:第2レンズ群の焦点距離
    n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
    とする。
  2. 以下の条件式(5)及び条件式(6)を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    (5)1.0<|f2|/fW<1.5
    (6)0.05<|f2|/fT<0.15
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離
    fW:広角端における全光学系の焦点距離
    fT:望遠端における全光学系の焦点距離
    とする。
  3. 前記第2負レンズにおける像側の面の外周部と前記正レンズにおける物体側の面の外周部とが接触された
    請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ。
  4. 前記正レンズにおける物体側の面の外周部に光軸に垂直な平面が形成され、
    前記正レンズの平面に前記第2負レンズにおける像側の面の外周部が接触された
    請求項3に記載のズームレンズ。
  5. 前記正レンズがガラス材料によって金型成形により形成された
    請求項1乃至請求項4の何れかに記載のズームレンズ。
  6. 広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群が前記第2レンズ群から離れるように物体側へ移動し、前記第3レンズ群が前記第2レンズ群に近付くように物体側へ移動する
    請求項1乃至請求項5の何れかに記載のズームレンズ。
  7. ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
    前記ズームレンズは、
    物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へ順に配置された第1負レンズと第2負レンズと正レンズの3枚のレンズにより構成され、
    少なくとも前記正レンズの物体側の面に光軸から外周に向かうに従って漸次曲率が小さくなる形状の非球面が形成され、
    以下の条件式(1)、条件式(2)、条件式(3)及び条件式(4)を満足する
    撮像装置。
    (1)0.8<10×(R22r−R23f)/(R22r+R23f)<1.8
    (2)3.0<100×{D(2、23)/TH2}<7.0
    (3)1.6<f(2、3)/|f2|<2.5
    (4)1.1<{R23f/(n23−1)}/|f2|≦1.564
    但し、
    R22r:第2レンズ群の第2負レンズにおける像側の面の近軸曲率半径
    R23f:第2レンズ群の正レンズにおける物体側の面の近軸曲率半径
    D(2、23):第2レンズ群の第2負レンズと正レンズの間に存在する光軸上の空気間隔
    TH2:第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚み
    f(2、3):第2レンズ群の正レンズの焦点距離
    f2:第2レンズ群の焦点距離
    n23:第2レンズ群の正レンズの屈折率
    とする。
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