JP5703529B2 - プリント配線板、及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板、及びプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリント配線板、及びプリント配線板の製造方法に関する。
プリント配線板としては、可撓性を有するベースフィルムと、このベースフィルムに積層される導電パターン層とを備えるフレキシブルプリント配線板が公知である。このようなフレキシブルプリント配線板は、電子機器等の分野で幅広く利用されており、柔軟性を有することを利用し、折り返されて重畳状態で使用される場合も存在する(特開2012−230954号公報参照)。このように重畳状態のプリント配線板は、重畳部分に接着剤層を設けることで、重畳状態が維持されている。
特開2012−230954号公報
しかし、フレキシブルプリント配線板は、柔軟性を有するものの折り曲げられた状態から復元しようとする力が作用する。このため、重畳状態のプリント配線板は、重畳状態からスプリングバックによって口開きする可能性があり、上記接着剤層のみによっては口開きを十分に防止することができないおそれがある。
本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであり、重畳状態からの口開きを容易かつ確実に防止することのできるプリント配線板、及びプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るプリント配線板は、
導電パターン層を有する本体部と、この本体部に重畳され、導電パターン層を有する重畳部と、本体部の端縁及び重畳部の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部とを備えるプリント配線板であって、
上記本体部及び重畳部の積層体に形成される貫通孔と、
この貫通孔に挿入するカシメ部品と、
このカシメ部品及び貫通孔の間隙に充填される接合材料と
を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた別の本発明に係るプリント配線板の製造方法は、
導電パターン層を有する本体部と、この本体部に重畳され、導電パターン層を有する重畳部と、本体部の端縁及び重畳部の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部とを備えるプリント配線板の製造方法であって、
上記本体部、重畳部及びヒンジ部を有する1枚の基板を用い、上記ヒンジ部を屈曲することで本体部及び重畳部を重畳し、貫通孔を有する本体部及び重畳部の積層体を得る工程と、
上記貫通孔にカシメ部品を挿入した状態で上記カシメ部品及び貫通孔の間隙に接合材料を充填する工程と
を有することを特徴とする。
当該プリント配線板及びその製造方法は、重畳状態からの口開きを容易かつ確実に防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態のプリント配線板を示す模式的平面図である。 図2は、図1のプリント配線板の模式的要部拡大断面図である。 図3は、図1のプリント配線板に用いられるフレキシブルプリント配線板の模式的平面図である。 図4は、図3のフレキシブルプリント配線板の要部を拡大した模式的平面図である。 図5は、図3のフレキシブルプリント配線板の模式的要部拡大断面図である。 図6は、図3のフレキシブルプリント配線板を重畳して得られる積層体の模式的要部拡大断面図である。 図7は、図6の積層体に半田を供給した状態の模式的要部拡大断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明に係るプリント配線板は、
導電パターン層を有する本体部と、この本体部に重畳され、導電パターン層を有する重畳部と、本体部の端縁及び重畳部の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部とを備えるプリント配線板であって、
上記本体部及び重畳部の積層体に形成される貫通孔と、
この貫通孔に挿入するカシメ部品と、
このカシメ部品及び貫通孔の間隙に充填される接合材料と
を有することを特徴とする。
当該プリント配線板は、貫通孔にカシメ部品が挿入され、このカシメ部品及び貫通孔の間隙に接合材料が充填されるので、本体部及び重畳部の重畳状態が好適に維持される。つまり、ヒンジ部のスプリングバックによって本体部と重畳部とを口開きする力が生じても上記カシメ部品及び接合材料によって重畳状態を確実に維持することができる。また、上記接合材料を用いるものであるので、当該プリント配線板に実装する他の実装部品用の接合材料と同種の接合材料を、上述のようにカシメ部品と貫通孔の間隙に充填される接合材料として用いることができ、このため重畳状態の維持のための構造を容易に得ることができる。
上記カシメ部品が金属製であり、上記接合材料が半田であるとよい。接合材料として半田を用いることで、他の実装部品の実装に用いる半田と同種の半田を、上記重畳状態の維持のための構造に用いることができる。また、カシメ部品が金属製であることで、半田がこの金属製のカシメ部品の表面を流れることで、貫通孔とカシメ部品との間隙に半田が確実に充填される。
上記半田は、積層体の外面かつ貫通孔の周囲の導電パターン層を被覆していることが好ましい。つまり、当該プリント配線板にあっては、積層体の外面かつ貫通孔の周囲に上記導電パターン層を設けず、貫通孔の周囲に樹脂が外面に表出した状態とし、この貫通孔の周囲に流動状態の半田を供給することも可能であるが、この場合には流動状態の半田が貫通孔の周囲に的確に供給しにくく、このため半田を貫通孔内に的確に充填することが困難となるおそれがある。このため、上述のように貫通孔の周囲に導電パターン層が存在し、この導電パターン層の部分を半田が被覆している構成を採用することが好ましく、これにより流動状態の半田を的確に貫通孔の周囲に供給でき、半田を貫通孔内に容易かつ確実に充填することができる。
上記積層体が本体部及び重畳部間に接着剤層が積層されているとよい。これにより、カシメ部品及び接合材料のみならず接着剤層によっても、重畳状態を確実に維持することができる。
別の本発明に係るプリント配線板の製造方法は、
導電パターン層を有する本体部と、この本体部に重畳され、導電パターン層を有する重畳部と、本体部の端縁及び重畳部の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部とを備えるプリント配線板の製造方法であって、
上記本体部、重畳部及びヒンジ部を有する1枚の基板を用い、上記ヒンジ部を屈曲することで本体部及び重畳部を重畳し、貫通孔を有する本体部及び重畳部の積層体を得る工程と、
上記貫通孔にカシメ部品を挿入した状態で上記カシメ部品及び貫通孔の間隙に接合材料を充填する工程と
を有することを特徴とする。
当該製造方法によって製造された当該プリント配線板は、この貫通孔に挿入するカシメ部品と、このカシメ部品及び貫通孔の間隙に充填される接合材料とを有するので、本体部及び重畳部の重畳状態が好適に維持される。また、当該製造方法にあっては、上述のように接合材料を用いるものであるので、当該プリント配線板に実装する他の実装部品用の接合材料と同種の接合材料を、カシメ部品と貫通孔の間隙に充填される接合材料として用いることができ、このため重畳状態の維持のための構造を容易に得ることができる。
以下、本発明に係るフレキシブルプリント配線板の実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[プリント配線板]
図1のプリント配線板1は、一枚のフレキシブルプリント配線板2が屈曲されることで重畳状態とされている。つまり、当該プリント配線板1は、図2に示すように導電パターン層12を有する本体部3と、この本体部3に重畳され、導電パターン層12を有する重畳部4と、本体部3の端縁及び重畳部4の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部5とを備えている。また、重畳された本体部3及び重畳部4からなる積層体は、本体部3及び重畳部4間に接着剤層6が積層されている。
上記フレキシブルプリント配線板2は、上記本体部3、ヒンジ部5及び重畳部4を備えている。この本体部3と重畳部4とは、図3に示すように、略同寸法で線対称形状を有している。また、ヒンジ部5は、本体部3及び重畳部4よりも小さく設けられている。このヒンジ部5と本体部3及び重畳部4とは、本体部3及び重畳部4の端縁の略中央で連続している。
また、フレキシブルプリント配線板2の本体部3及び重畳部4には、重畳状態で一致する位置に対となる穿孔10が形成されている。本実施形態においては、本体部3及び重畳部4には、二対の上記穿孔10が形成されている。そして、当該プリント配線板1は、重畳された本体部3及び重畳部4の積層体に、上記穿孔10からなる貫通孔を有する。当該プリント配線板1は、貫通孔に挿入するカシメ部品20と、このカシメ部品及び貫通孔の間隙に充填される半田からなる接合材料17とを有する。
上記貫通孔の大きさは特に限定されるものではないが、上記貫通孔(穿孔10)の内径の下限としては、100μmが好ましく、200μmがより好ましい。貫通孔の内径が上記下限未満であると、後述するカシメ部品20の挿入が困難となるおそれがある。一方、貫通孔の内径の上限としては、5mmがこのましく、2mmがより好ましい。貫通孔の内径が上記上限を超えると、口開きを防止する構造が大きくなり過ぎ、この貫通孔が導電パターン層12のパターン設計に制約となるおそれがある。
当該プリント配線板1を構成する上記フレキシブルプリント配線板2は、可撓性を有するベースフィルム11と、このベースフィルム11の一方の面に積層される上記導電パターン層12とを備えている。また、当該フレキシブルプリント配線板2は、上記導電パターン層12を被覆する保護膜13を備えている。
上記ベースフィルム11は、電気絶縁性を有するシート状部材で構成されている。このベースフィルム11としては、具体的には樹脂フィルムを採用可能である。この樹脂フィルムの材料としては、例えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等が好適に用いられる。
ベースフィルム11の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。ベースフィルム11の平均厚さが上記下限未満の場合、ベースフィルム11の強度が不十分となるおそれがある。一方、ベースフィルム11の平均厚さの上限としては、200μmが好ましく、100μmがより好ましい。ベースフィルム11の平均厚さが上記上限を超える場合、ヒンジ部5の復元力(スプリングバック)が大きくなり過ぎるおそれがある。
上記導電パターン層12は、所望の平面形状(パターン)を有し、ベースフィルム11の一方の面(重畳状態で外面となる面)に積層され、上記本体部3、ヒンジ部5及び重畳部4に連続して設けられている。また、この導電パターン層12は、上記穿孔10(貫通孔)の周囲に位置する半田載置部12aを有している。この半田載置部12aは、後述するよう接合材料としての半田によって被覆される。
上記導電パターン層12は、ベースフィルム11に積層された金属層をエッチングすることによって所望の平面形状に形成されるパターン部16と、上記半田載置部12aにおいてパターン部16の外面に積層されるカシメ部品ランド部17とを有している。上記パターン部16を形成する金属層は、導電性を有する材料で形成可能であるが、銅箔によって形成することで、容易かつ確実に平面視所望形状のパターン部16を形成することができる。このパターン部16の平面形状形成のためのエッチングとしては、ドライエッチングによることも可能であるが、ウェットエッチングによることが好ましい。これにより容易かつ確実にパターン部16を所望の平面形状に形成することができる。なお、このエッチングは、パターン部16となる部分については金属層をマスキングしておき、エッチング液を用いて金属層の所望部分(マスキングしていない部分)を除去することで行われ、このエッチング液としては、例えば硫酸過水(硫酸と過酸化水素水との混合液)、加硫酸ソーダ等を用いることができる。
なお、上記金属層をベースフィルム11に積層する方法としては、特に限定されず、例えば金属箔を接着剤で貼り合わせる接着法、金属箔上にベースフィルム11の材料である樹脂組成物を塗布するキャスト法、スパッタリングや蒸着法でベースフィルム11上に形成した厚さ数nmの薄い導電層(シード層)の上に電解メッキで金属層を形成するスパッタ/メッキ法、金属箔を熱プレスで貼り付けるラミネート法等を用いることができる。
上記パターン部16の厚さは特に限定されるものではないが、パターン部16の平均厚さの下限としては、2μmが好ましく、5μmがより好ましい。パターン部16の平均厚さが上記下限未満の場合、パターン部16の導通性が不十分となるおそれがある。一方、パターン部16の平均厚さの上限としては、60μmが好ましく、40μmがより好ましい。パターン部16の平均厚さが上記上限を超える場合、ヒンジ部5の復元力が強くなり過ぎるおそれがある。
上記カシメ部品ランド部17は、例えばメッキ処理等によって上記パターン部16の外面に積層される。このカシメ部品ランド部17を構成する金属としては、金、銅、ニッケルのようにメッキに通常用いられる金属を用いることができ、なかでも、導通性に優れる金を用いることが好ましい。
上記カシメ部品ランド部17の厚さは特に限定されるものではないが、カシメ部品ランド部17の平均厚さの下限としては、3μmが好ましく、5μmがより好ましい。カシメ部品ランド部17の平均厚さが上記下限未満であると、カシメ部品ランド部17を設けることによる効果を十分に奏することができないおそれがある。一方、カシメ部品ランド部17の平均厚さの上限としては、30μmが好ましく、25μmがより好ましい。カシメ部品ランド部17の平均厚さが上記上限を超えると、カシメ部品ランド部17の形成のためにコストがかかり過ぎるおそれがあり、またプリント配線板1が厚くなり過ぎるおそれがある。
上記カシメ部品ランド部17を形成するメッキ処理は、無電解メッキでも電解メッキでもよいが、無電解メッキが好ましい。なお、カシメ部品ランド部17が所望の厚さとなるようにメッキの条件(時間、溶液濃度等)を調整することが好ましい。
さらに、上記導電パターン層12は、他の実装部品が実装されるランド部(図示省略)を有している。この実装部品用のランド部は、重畳状態の表面側と裏面側との何れに設けてもよく、また表面側及び裏面側の双方に設けることも可能である。上記ランド部は、上記カシメ部品ランド部17と同様の構成を採用することが可能である。また、当該ブリント配線板は、上記ランド部に実装される実装部品をさらに備えるとよい。
上記保護膜13は、上記穿孔10よりも大径の孔を有し、この孔部分から上記導電パターン層12の半田載置部12aが表出している(図4参照)。
この保護膜13としては、例えばカバーレイを用いることができる。このカバーレイは、絶縁層と接着層とを有している。この絶縁層の材質としては、特に限定されるものではないが、ベースフィルム11を構成する樹脂フィルムと同様のものを使用することができる。
カバーレイの絶縁層の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。カバーレイの絶縁層の平均厚さが上記下限未満の場合、絶縁性が不十分となるおそれがある。一方、カバーレイの絶縁層の平均厚さの上限としては、25μmが好ましく、12.5μmがより好ましい。カバーレイの絶縁層の平均厚さが上記上限を超える場合、ヒンジ部5の復元力が強くなり過ぎるおそれがある。
また、カバーレイの接着層を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、柔軟性や耐熱性に優れたものが好ましく、かかる接着剤としては、例えば、ナイロン系、エポキシ樹脂系、ブチラール樹脂系、アクリル樹脂系などの、各種の樹脂系の接着剤が挙げられる。カバーレイの接着層の平均厚さとしては、特に限定されるものではないが、20μm以上30μm以下が好ましい。カバーレイの接着層の平均厚さが上記下限未満であると接着性が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えるとヒンジ部5の復元力が強くなり過ぎるおそれがある。
なお、上記接合材料15としては、導電性を有する材料が好適に用いることができるが、半田が好適に用いられる。この半田としては、他の実装部品を実装するために用いられるものと同一のものを用いることができ、この半田の材料としては錫を含む合金が好適に用いられ、SnAgCu合金、SnZnBi合金、SnCu合金、SnAgInBi合金等の鉛フリー半田がより好適に用いられる。
上記カシメ部品20は、貫通孔に挿入される軸部20aと、この軸部20aより大径で貫通孔の外面側に位置する頭部20bとを有している。上記半田は、上記軸部20aと貫通孔の内面との間に充填される。また、上記半田は、上記頭部20bとカシメ部品ランド部17との間にも充填される。
上記軸部20aの外径は特に限定されるものではないが、貫通孔の内径より10μm以上大きいことが好ましい。この軸部20aの外径と貫通孔の内径との差の下限は、100μmがより好ましい。上記差が上記下限未満であると、カシメ部品20の貫通孔への挿入作業が困難となるおそれがある。一方、上記差の上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。上記差が上記上限を超えると、貫通孔と軸部20aとの間に接合材料を的確に充填することが困難となるおそれがある。なお、上記頭部20bの外径は特に限定されるものではないが、上記貫通孔の内径よりも大きいことが好ましい。
上記カシメ部品20の材質は特に限定されるものではないが、金属又は表面がめっき処理された金属であることが好ましい。カシメ部品20の少なくとも表面、特に半田と接する表面の一部が、半田との反応性の高い金属、例えば、すず、金、銀、銅、黄銅、鉛、ニッケル等であることが好ましい。さらに、カシメ部品20の半田と接触する表面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.05μm以下であることが好ましい。なお、この算術平均粗さ(Ra)は、JIS−B0601(2001)に準拠して求められる値であり、評価長さ3mm、カットオフ値λs2.5μm、λc0.8mmの条件で測定することができる。
上記接着剤層6を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、例えばナイロン系、エポキシ樹脂系、ブチラール樹脂系、アクリル樹脂系などの、各種の樹脂系の接着剤が挙げられる。接着剤層6の平均厚さとしては、特に限定されるものではないが、20μm以上30μm以下が好ましい。
[当該プリント配線板の製造方法]
当該プリント配線板1の製造方法は、
導電パターン層12を有する本体部3と、この本体部3に重畳され、導電パターン層12を有する重畳部4と、本体部3の端縁及び重畳部4の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部5とを備えるプリント配線板1の製造方法であって、
上記本体部3、重畳部4及びヒンジ部5を有する1枚の基板を用い、上記ヒンジ部5を屈曲することで本体部3及び重畳部4を重畳し、貫通孔を有する本体部3及び重畳部4の積層体を得る工程と、
上記貫通孔にカシメ部品20を挿入した状態で上記カシメ部品20及び貫通孔の間隙に接合材料を充填する工程と
を有する。
上記積層体を得る工程は、本体部3及び重畳部4の対応位置(重畳状態で一致する位置)に一対又は複数対の穿孔10を形成する工程と、ヒンジ部5を屈曲することで上記穿孔10が一致する状態に本体部3及び重畳部4を重畳する工程とを有している(図6参照)。上記穿孔10の形成は、例えばNC旋盤によって行われる。また、上記重畳工程に際しては、予め本体部3又は重畳部4の重畳時に対向する面に接着剤層6を形成しておき、重畳工程において接着剤層6によって本体部3及び両者が貼り合わされる。なお、この積層体を得る工程では、先に本体部3と重畳部4とを重畳し、その後、本体部3と重畳部4との積層体に貫通孔を形成することも可能である。
上記接合材料充填工程は、位置が一致した上記穿孔10からなる貫通孔に半田を供給する工程と、この貫通孔にカシメ部品20を挿入する工程とを有する。この接合材料充填工程は、当該プリント配線板1に実装される他の実装部品の実装工程と同一工程で行われる。上記半田供給工程において、上記積層体の貫通孔及びその周囲に流動状態の半田を供給する。そして、上記カシメ部品挿入工程においては、上述のように流動状態の半田が供給された貫通孔にカシメ部品20を挿入することで、貫通孔とカシメ部品20との間に流動状態の半田を流し込む。そして、上記接合材料充填工程は、貫通孔とカシメ部品20との間に流し込まれた流動状態の半田を固化する工程をさらに有している。
具体的には、上記半田供給工程においては、図7に示すように、印刷機を用いて流動状態の半田を上記積層体に印刷(塗布)する。ここで、印刷機としては、クリーム半田を印刷するクリーム半田印刷機を用いることができる。上記半田充填工程においては、チップマウンター等によってカシメ部品20の軸部20aを貫通孔に挿入する。上記半田固化工程においては、例えばリフロー炉によって上記カシメ部品20が実装された積層体を予備加熱し、その後本加熱することで流動状態の半田を固化することができる。
[利点]
当該プリント配線板1は、貫通孔にカシメ部品20が挿入され、このカシメ部品20及び貫通孔の間隙に半田が充填されるので、ヒンジ部5のスプリングバックによって本体部3と重畳部4とを口開きする力が生じても上記カシメ部品20及び半田によって重畳状態を確実に維持することができる。また、本体部3及び重畳部4間に接着剤層6が積層されているので、カシメ部品20及び半田のみならず接着剤層6によっても、重畳状態を確実に維持することができる。
また、上述のようにカシメ部品20及び貫通孔の間隙に半田を充填する工程は、当該プリント配線板1に実装する他の実装部品の実装と同一工程で行うことができるため、新たに工程を設けることなく重畳状態の維持のための構造を容易に得ることができる。
さらに、カシメ部品20が金属製であるので、ベースフィルム11のように貫通孔内面の樹脂部分には半田は流れにくいものの、金属製のカシメ部品20の表面を半田が流れやすく、このため貫通孔とカシメ部品20との間隙に半田を確実に充填することができる。
また、半田は導電パターン層12のカシメ部品ランド部17を被覆するので、当該プリント配線板1はこの貫通孔の部分で表裏の導通が得られる。このように表裏の導通が得られることで、この貫通孔の部分を用いてアース効果を図る等の種々の設計が可能となり、設計の自由度が高まる。また、このように半田がカシメ部品ランド部17を被覆する、つまり貫通孔の周囲には樹脂が外面に表出せずに導電パターン層12(カシメ部品ランド部17)が配設されるので、この貫通孔の周囲に流動状態の半田を容易かつ確実に供給することができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば上記実施形態においては、接合材料充填工程において、先に流動状態の半田を供給し、その後カシメ部品を貫通孔に挿入したものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先に貫通孔にカシメ部品を挿入し、その後貫通孔に流動状態の半田を供給することも可能である。
また、上記実施形態においては保護膜を有するものについて説明したが、保護膜は本発明の必須の構成要件ではない。また、保護膜を設ける場合にあっても、保護膜としてカバーレイを用いるものに限定されず、保護膜として例えばソルダーレジスト等を用いることも可能であり、また保護膜としてカバーレイとソルダーレジストとの双方を用いることも適宜設計変更可能な事項である。
さらに、上記実施形態においては、本体部に対して一つの重畳部が重畳されるものについて説明したが、本体部に対して複数の重畳部が複数のヒンジ部を介して重畳されるものも本発明の意図する範囲内である。
また、上記実施形態においては、本体部及び重畳部よりも小さいヒンジ部を有するものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヒンジ部が本体部及び重畳部と同幅、つまりは長方形状のフレキシブルプリント配線板を折り曲げて重畳状態を得たプリント配線板であっても良い。
本発明は、フレキシブルプリント配線板を重畳した状態で用いられるプリント配線板として好適に用いることができる。
1 プリント配線板
2 フレキシブルプリント配線板
3 本体部
4 重畳部
5 ヒンジ部
6 接着剤層
10 穿孔
11 ベースフィルム
12 導電パターン
12a 半田載置部
13 保護膜
15 接合材料
16 パターン部
17 カシメ部品ランド部
20 カシメ部品
20a 軸部
20b 頭部

Claims (4)

  1. 導電パターン層を有する本体部と、この本体部に重畳され、導電パターン層を有する重畳部と、本体部の端縁及び重畳部の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部とを備えるプリント配線板であって、
    上記本体部及び重畳部の積層体に形成される貫通孔と、
    この貫通孔に挿入するカシメ部品と、
    このカシメ部品及び貫通孔の間隙に充填される接合材料と
    を有し、
    上記カシメ部品が金属製であり、上記接合材料が半田であり、
    上記積層体の外面かつ貫通孔の周囲の導電パターン層を上記半田が被覆していることを特徴とするプリント配線板。
  2. 上記カシメ部品が、貫通孔に挿入される軸部と、この軸部より大径で貫通孔の外面側に位置する頭部とを有する請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 上記積層体が本体部及び重畳部間に接着剤層が積層されている請求項1又は請求項2に記載のプリント配線板。
  4. 導電パターン層を有する本体部と、この本体部に重畳され、導電パターン層を有する重畳部と、本体部の端縁及び重畳部の端縁間に屈曲状態で連続するヒンジ部とを備えるプリント配線板の製造方法であって、
    上記本体部、重畳部及びヒンジ部を有する1枚の基板を用い、上記ヒンジ部を屈曲することで本体部及び重畳部を重畳し、貫通孔を有する本体部及び重畳部の積層体を得る工程と、
    上記貫通孔にカシメ部品を挿入した状態で上記カシメ部品及び貫通孔の間隙に接合材料を充填する工程と
    を有し、
    上記カシメ部品が金属製であり、上記接合材料が半田であり、
    上記積層体の外面かつ貫通孔の周囲の導電パターン層を上記半田が被覆することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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