JP5701635B2 - 発光ダイオードの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光ダイオードの製造方法に関する。
特許文献1には、発光層が形成されたサファイア基板の発光領域を、側面領域と、十字溝領域と、島領域とに細分化した発光ダイオードが記載されている(図6)。そして、各領域に積層する蛍光体層を異なるものとすることにより、各領域が分担する発光色を違えてもよいことが記載されている(段落0134)。同文献では、かかる発光ダイオードの製造方法として、細分化溝を形成する工程を蛍光体形成のための工程の前の工程である溝研削工程の前後あるいは同時に実施し、また、各発光分担領域に対する蛍光体層の形成は、上記の蛍光体形成のための工程の一部或いは同様の工程を繰り返して実施することが記載されている(段落0136)。そして、蛍光体層を形成する方法として、スクリーン印刷を用いることが記載されている。
また、同文献記載の発光ダイオードにおいては、側面領域、十字溝領域及び島領域は互いに隣接しており、各領域が分担する発光色を異なるものとした場合には、異なる蛍光体層同士が隣接することとなる。
特開2004−221536号公報
特許文献1に記載された方法は、まずサファイア基板に対する研削を終えてからスクリーン印刷により蛍光体層を形成するものである。そのため、かかる方法によっては、隣接する領域に異なる蛍光体層を正確に塗り分けるのは困難であり、また各領域を微細化することができないため、均一な混合色を得るのは難しい。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、複数の異なる色変換層を有する発光ダイオードにおいて、各色変換層を平面視において分割された微細な領域に正確に形成することである。
上記課題を解決するために、本発明の発光ダイオードの製造方法は、発光ダイオード素子と、前記発光ダイオード素子の光を取り出す側の面に配置された母材層を用意するステップと、前記母材層の上面に第1の凹部を形成し、当該第1の凹部及び前記母材層の上面に前記発光ダイオード素子が発する光を第1の色に変換する第1の色変換層を充填する第1の色変換層形成ステップと、前記母材層の上面に形成された前記第1の色変換層を貫いて、前記母材層の上面に第2の凹部を形成し、当該第2の凹部及び前記第1の色変換層の上面に前記発光ダイオード素子が発する光を前記第1の色と異なる第2の色に変換する第2の色変換層を充填する第2の色変換層形成ステップと、少なくとも前記第1の色変換層及び前記第2の色変換層を上面から同時に除去する除去ステップと、を有する。
上記本発明によれば、複数の異なる色変換層を有する発光ダイオードにおいて、各色変換層を平面視において分割された微細な領域に正確に形成することができる。
本発明の第1の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオードの概略断面図である。 発光ダイオードの概略上面図である。 第1の実施形態に係る発光ダイオードの製造方法を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオードの概略断面図である。 第2の実施形態に係る発光ダイオードの製造方法を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオードの概略断面図である。 図6のVII部の部分拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオードの概略断面図である。 図8のIX部の部分拡大断面図である。 第4の実施形態に係る発光ダイオードの製造方法を説明する図である。 各凹部が格子状の溝とされている例を示す概略平面図である。 各凹部が複数の同心円状の溝とされている例を示す概略平面図である。 各凹部が複数の点状の穴とされている例を示す概略平面図である。 各凹部の配置密度が、発光ダイオード上の位置によって異なる例を示す概略平面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオード100の概略断面図である。
本実施形態での発光ダイオード100は、基板1上に発光ダイオード素子2が実装されており、発光ダイオード素子2から放射される光を主として基板1に垂直であって発光ダイオード素子2が実装された側の方向に取り出す。以後、この光を取り出す側の面を上面、その反対側の面を下面と呼び、また光が取り出される方向を上面側、その反対方向を下面方向と呼ぶ。
ここで、発光ダイオード素子2は、素子基板上に発光層である複数の半導体層を積層した、いわゆる発光ダイオードチップを指す。そして、発光ダイオード100は、発光ダイオード素子2を適宜の樹脂等で封止し、後述する色変換層や散乱層等の光学部材を付加した、いわゆる発光ダイオードパッケージを指すものとする。
図示のように、発光ダイオード素子2は、封止樹脂である母材層3により封止されている。そして、母材層3の上面には、第1の凹部4及び第2の凹部5が形成され、第1の凹部4の内部には第1の色変換層6が、第2の凹部5の内部には第2の色変換層7が充填されている。また、第1の凹部4と第2の凹部5は間隔をあけて配置されており、第1の凹部4と第2の凹部5との間には、母材層3が露出する露出部8が設けられている。また母材層3の周囲には、枠9が形成されている。なお、同図では、第1の凹部4とその内部に充填された第1の色変換層6、並びに、第2の凹部5とその内部に充填された第2の色変換層7を各一つのみ符号を付して示したが、これらは、本実施形態では交互に配列されている。
ここで、発光ダイオード100を構成する各部の働き及び詳細を順に説明する。基板1は、発光ダイオード素子2が実装され、或いは形成される基板であり、その材質は、非導電性のものであれば特に問わない。本実施形態の場合、発光ダイオード素子2からの発熱を効率よく放散するため、熱伝導性の良い材質として、金属の表面に絶縁性の酸化膜を形成したものである、アルマイト処理を施したアルミニウムを用いている。しかしながらこれに限定されず、ガラスやサファイア、ガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂等を用いてもよい。また、基板1の底面には図示されない電極が形成され、発光ダイオード素子2のアノード及びカソードに接続されている。かかる電極は、表面実装用の面電極であっても、リード線を有する電極であってもよい。
発光ダイオード素子2は、本実施形態では、青色光を発する素子であり、主として上面方向にその光が取り出される。
母材層3は、本実施形態では透光性の封止樹脂である。また、母材層3中にはビーズあるいは空孔等の光を散乱する散乱構造が設けられており、発光ダイオード100からの光線の指向性を制御するようになっている。なお、この散乱構造は必要に応じて設ければよく、必ずしも必須のものではない。ここで、「母材層」という用語は、本明細書では、光変換層と発光ダイオード素子2との間に介在し、その上面に凹部が形成される層を指しており、必ずしも封止樹脂に限定されるものではない。例えば、本実施形態のように発光ダイオード素子2を実装した基板の実装側に光を取り出す、いわゆるトップエミッション型の発光ダイオード100である場合には、母材層は封止樹脂層であっても、封止樹脂層及びその上面に形成された遮光層の双方を指すものであってもよい。或いは、発光ダイオード素子2を実装した基板の実装側と反対側に光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型の発光ダイオード100である場合には、母材層はガラスあるいはサファイア等の透明基板であっても、かかる透明基板及びその上面に形成された遮光層の双方を指すものであってもよいことになる。
第1の凹部4はその内部に充填された第1の色変換層6を保持している。第1の色変換層6は蛍光体粒子を含有しており、発光ダイオード素子2から照射された光の波長を変換することによりその色を変換する。本実施形態では、第1の色変換層6は、青色の光を赤色の光に変換する。また、第2の凹部5の内部に充填された第2の色変換層7も同様に蛍光体粒子を含有しており、本実施形態では、青色の光を緑色の光に変換する。また、露出部8からは、発光ダイオード素子2からの青色光がそのまま上面に放出される。従って、発光ダイオード100からは、第1の色変換層6からの赤色光、第2の色変換層7からの緑色光及び露出部8からの青色光が放出されることになり、混色により、全体として白色の発光が得られることになる。なお、全体として得られる発光の色目は、各色変換層の面積や厚み、蛍光体粒子の種類や密度を変えることにより適宜調整すればよい。また、得られる光は、ここで示した赤、緑、青のいわゆる光の3原色に限定されるものではなく、例えば、緑に換えて、或いは追加して黄色を用いてもよいし、さらに異なる色を用いてもよい。
枠9は発光ダイオード100の補強及び側面への光の漏えいを防止するものであり、任意の合成樹脂を用いてよい。なお、枠9は不要であれば省略しても差し支えない。
上記の発光ダイオード100は、トップエミッション型のものとして示したが、これをボトムエミッション型のものとしてもよい。また、発光ダイオード素子2は基板1に実装されるチップ型のものとして示したが、基板1上に直接形成されるものであってもよい。
図2は、発光ダイオード100の概略上面図である。図1は同図中のI−I線による断面である。同図に示すように、本実施形態では、第1の色変換層6及び第2の色変換層7は、ストライプ状に形成されている。従って、図1の第1の凹部4及び第2の凹部5は、複数の直線状の溝であることになる。また、第1の凹部4及び第2の凹部5の寸法は、その幅が10乃至200μm、深さが5乃至100μm程度であることが好ましい。また、露出部8の幅についても同様に10乃至200μm程度とする。なお、第1の凹部4、第2の凹部5の寸法は互いに等しくなくともよい。
ところで、一般に光の波長を蛍光体等の波長変換材料を用いて変換する場合には、変換しようとする光より短波長の(すなわち、エネルギー順位が高い)光が、かかる波長変換材料に入射すると、吸収が起こる。そのため、例えば、青色光を赤色光に変換する目的で設けられた蛍光体に、意図しない緑色光が入射した場合にも、緑色光は吸収される。
すなわち、例えば、緑色光を発する蛍光体層と赤色光を発する蛍光体層が隣接していると、緑色側の蛍光体層から赤色側の蛍光体層に入射した光が吸収されてロスとなるため発光効率が低下する。また、緑色光の一部が失われ、赤色側の蛍光体層において意図せぬ蛍光励起が発生するため、色目の調整が難しくなる。
本実施形態の発光ダイオード100では、第1の色変換層6と第2の色変換層7との間に露出部8が設けられ、色変換層同士が隣接しないため、上述した光のロスが発生せず、高い発光効率が得られる。
続いて、本実施形態の発光ダイオード100の製造方法を図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態に係る発光ダイオード100の製造方法を説明する図である。
まず同図(a)において、発光ダイオード素子2を基板1上に実装し、発光ダイオード素子2の上面に封止樹脂からなる母材層3を形成する。すなわち、この工程は、発光ダイオード素子2と、発光ダイオード素子2の光を取り出す側の面に配置された母材層3を用意する工程である。なお、同図においては説明の都合上、発光ダイオード100を1つのみ示して製造方法を説明しているが、複数の発光ダイオード100を集合基板上に同時並行的に作成し、最後に各発光ダイオード100を切り離すようにしてもよい。
続いて、同図(b)において、母材層3の上面に第1の凹部4を形成する。第1の凹部4は、本実施形態では断面矩形の直線状の溝であり、かかる溝は例えば、半導体ウェハーのダイシングに用いられるダイシングソーを用いて形成してよい。溝の断面形状は特に限定はされないが、底面が発光ダイオード素子2の発光面と平行となる形状とすると、後述する第1の色変換層6が一定深さとなり、色目の調整が容易となるためよい。
そして、同図(c)に示すように、母材層3の上面に第1の色変換層6を形成する。この第1の色変換層6は、蛍光体粒子を含有する樹脂溶液を母材層3上に塗布し、硬化させることにより得られる。なお、樹脂溶液の塗布方法は特に限定されず、単純に樹脂溶液を母材層3上に滴下するポッティングによっても、ニードルノズル或いはスリットノズルから樹脂溶液を吐出しつつ走査することによっても、スピンコート、ディップコートあるいはロールコート等の方法を用いてもよい。なお、ニードルノズル或いはスリットノズルから樹脂溶液を吐出しつつ走査する場合、第1の凹部4の直上に、第1の凹部4の延在方向と平行にノズルを走査させつつ吐出するようにすると、第1の凹部4に気泡が混入しにくく、また樹脂溶液の利用効率も高いものとなる。
すなわち、図3の(b)及び(c)は、母材層3の上面に第1の凹部4を形成し、第1の凹部4に発光ダイオード素子2が発する光を第1の色に変換する第1の色変換層6を充填する第1の色変換層形成工程を示している。
続いて、同図(d)において、母材層3及び第1の色変換層6の上面に第2の凹部5を形成する。第2の凹部5は、すでに述べたように、第1の凹部4とは間隔を開けるように形成される。第2の凹部5もまた、ダイシングソーを用いて形成するとよい。
そして、同図(e)において、母材層3及び第1の色変換層6の上面に第2の色変換層7を形成する。第2の色変換層7も第1の色変換層6と同様に、蛍光体粒子を含有する樹脂溶液を塗布し、硬化させることにより得られる。これにより、第2の凹部5に第2の色変換層7が充填される。
すなわち、図3の(d)及び(e)は、母材層3の上面に第2の凹部5を形成し、第2の凹部5に発光ダイオード素子2が発する光を第1の色と異なる第2の色に変換する第2の色変換層7を充填する第2の色変換層形成工程を示している。
続いて、同図(f)に示すように、第1の色変換層6及び第2の色変換層7を、母材層3が露出部8において露出するまで上面から除去する。これにより、発光ダイオード100の上面が平坦面となり、また、第1の色変換層6の平面形状は第1の凹部4に、第2の色変換層7の平面形状は第2の凹部5に一致することとなり、各色変換層の正確な塗り分けがなされる。この除去工程は、切削、研削、研磨等のいかなる方法によって行ってもよい。
最後に、同図(g)に示すように枠9が付加され、発光ダイオード100が得られる。枠9の付加は、母材層3の外周を切削あるいは研削等により除去し、適宜の樹脂を塗布し硬化するか、固体の樹脂枠を接着、圧着あるいは溶着により固定するなどすればよい。前述の通り、枠9自体を省略する場合には、この(g)に示す工程は不要である。
続いて、本発明の第2の実施形態を説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオード200の概略断面図である。本実施形態に係る発光ダイオード200は、発光ダイオード素子2の発光色が異なること、色変換層の構造が異なることを除き、先の第1の実施形態に係る発光ダイオード100と同様であるから、共通する構成については同符号を付し、重複する説明を省略することとする。
本実施形態では、発光ダイオード素子2は、紫外光を発光する素子である。そのため、発光ダイオード200から白色光を得るため、紫外光を赤色光に変換する第1の色変換層6、紫外光を緑色光に変換する第2の色変換層7に加え、紫外光を青色光に変換する第3の色変換層10が設けられている。各色変換層は平面視直線状のストライプ形状となっており、また、隣接する色変換層同士は図示のように接している。なお、同図では各色変換層のそれぞれ一つのみに符号を付したが、この順番で各色変換層は繰り返すように配列されている。なお、本実施形態においても、色変換層の種類及びその数は任意である。例えば、第2の色変換層7を、紫外光を黄色光に変換するものとしてもよいし、さらに第4、第5の色変換層を追加し、黄色光や、紫色光をも発色するものとし、演色性を向上させてもよい。
図5は、本実施形態に係る発光ダイオード200の製造方法を説明する図である。同図において、(a)乃至(e)に示す工程は、第1の実施形態における図3に示した(a)乃至(e)の工程と同じものである。ただし、(d)にしめす第2の凹部5を作成する際に、第1の凹部4と隣接するように第2の凹部5が設けられる。これにより、母材層3上に形成された第1の凹部4に第1の色変換層6が充填されるとともに、母材層3及び第1の色変換層6上に形成された第2の凹部5に第2の色変換層7が充填された状態となる。
そして、(f)において、母材層3、第1の色変換層6及び第2の色変換層7上に、第3の凹部11が形成される。第3の凹部11もまた、ダイシングソーにより形成するとよい。また、第3の凹部11は、第1の凹部4と第2の凹部5の間の領域を除去するように形成されるため、その両側面に第1の色変換層6及び第2の色変換層7が露出する。
さらに、(g)において、母材層3、第1の色変換層6及び第2の色変換層7の上面に第3の色変換層10を形成する。第3の色変換層10も第1の色変換層6、第2の色変換層7と同様に、蛍光体粒子を含有する樹脂溶液を塗布し、硬化させることにより得られる。これにより、第3の凹部11に第3の色変換層10が充填される。
すなわち、図5の(f)及び(g)は、母材層3の上面に第3の凹部11を形成し、第3の凹部11に発光ダイオード素子2が発する光を第1の及び第2の色と異なる第3の色に変換する第3の色変換層10を充填する第3の色変換層形成工程を示している。
続く(h)では、第1の色変換層6、第2の色変換層7及び第3の色変換層10を上面から除去する。この除去は、第1の色変換層6、第2の色変換層7及び第3の色変換層10が厚さ方向に積層されている部分がなくなるまで行うとよい。これにより、発光ダイオード100の上面が平坦面となり、また、第1の色変換層6の平面形状は第1の凹部4に、第2の色変換層7の平面形状は第2の凹部5に、さらに、第3の色変換層10の平面形状は第3の凹部11に一致することとなり、各色変換層の正確な塗り分けがなされる。この除去工程は、先の実施形態におけると同様、切削、研削、研磨等のいかなる方法によって行ってもよい。
最後に、(i)において、必要に応じて、枠9を付加し、発光ダイオード200が得られる。この枠9の付加工程は、先の実施形態において説明したと同様であるから、その説明は省略する。
以上説明した第2の実施形態に係る発光ダイオード200の製造方法により製造される発光ダイオード200では、紫外光を異なる色に変換する色変換層同士が隣接している。そのため、前述したように、変換後の光が、紫外光をより長波長の光に変換する色変換層に入射すると、吸収されてロスを生じる。例えば、第2の色変換層7により変換された緑色光が、隣接する第1の色変換層6に入射したり、第3の色変換層10により変換された青色光が、隣接する第1の色変換層6又は第2の色変換層7に入射したりする場合である。そこで、以下に述べる実施形態では、このように発光ダイオード素子2からの光を異なる色の光に変換する色変換層同士が隣接しないようにして、光量のロスを低減し、高い発光効率が得られる発光ダイオードの製造方法を説明する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオード300の概略断面図である。発光ダイオード300は、第2の実施形態における発光ダイオード200と同様、基板1上に実装された紫外光を発する発光ダイオード素子2を透光性の封止樹脂である母材層3で覆い、母材層3の上面に紫外光を赤色光に変換する第1の色変換層6、紫外光を緑色に変換する第2の色変換層7及び紫外光を青色光に変換する第3の色変換層10が形成された構造を有している。従って、共通する構成には同符号を付し、その重複する説明は省略する。
ここで、発光ダイオード300は、第1の色変換層6、第2の色変換層7及び第3の色変換層10が互いに隣接しておらず、各色変換層の間において、母材層3が露出している。この構造を図7を用いてより詳細に説明する。
図7は、図6のVII部の部分拡大断面図である。同図に示すように、第1の色変換層6と第2の色変換層7との間に母材層3の一部が入り込み、第1の色変換層6と第2の色変換層7とは隣接することなく隔てられている。ここで、本実施形態における母材層3は散乱構造を有する透光性の封止樹脂である。従って、第1の色変換層6と第2の色変換層7に入り込んでいる母材層3は、透光性を有する透光層12となっている。このような構造であると、第2の色変換層7により変換された緑色光のうち、第2の色変換層7の側面から出射するものは、透光層12へと入射し、透光層12により散乱される。これにより、第2の色変換層7により変換された緑色光が第1の色変換層6に入射する割合は大幅に減少し、吸収による光量のロスが低減される。この透光層12は、図示の第1の色変換層6と第2の色変換層7間のみならず、第1の色変換層6と第3の色変換層10間及び第2の色変換層7と第3の色変換層10間にも設けられる。
なお、発光ダイオード300では、発光ダイオード素子2からの紫外光の一部が透光層12を通過して上面に出射することとなるが、このようにあえて紫外光を出射するようにすることにより、より短波長側、すなわち、紫色についての演色性の向上も期待できる。
発光ダイオード300の製造方法は、第2の実施形態における発光ダイオード200の製造方法とほぼ同じであるので、図5を参照し、第2の実施形態に係る方法との相違点のみ説明することとする。その相違点は、第2の色変換層形成工程において、同図中(d)に示す第2の凹部5を作成する際に、第1の凹部4と間隔を開けるようにして第2の凹部5を設ける点と、第3の色変換層形成工程において、同図中(f)に示す第3の凹部11を作成する際に、第1の凹部4及び第2の凹部5と間隔を開けるようにして第3の凹部11を設ける点である。このようにすると、第1の凹部4、第2の凹部5及び第3の凹部11の間に設けられた間隔に相当する部分では、除去工程後も母材層3が残存し、透光層12が形成されることとなる。
図8は、本発明の第4の実施形態に係る方法により製造される発光ダイオード400の概略断面図である。発光ダイオード400は、第3の実施形態における発光ダイオード300とは、母材層3が透光層13と遮光層14からなっており、各色変換層の間に遮光層14が形成されている点が相違し、他の点では同じである。従って、共通する構成には同符号を付し、その重複する説明は省略する。
図9は、図8のIX部の部分拡大断面図である。図示のように、本実施形態では、第1の色変換層6と第2の色変換層7間に遮光層14が設けられる。この遮光層14は光線を遮る性質を有するため、本実施形態では、発光ダイオード素子2からの紫外光が直接上面に出射することがない。なお、遮光層14の材質や性状は、光線を遮るものであれば特に限定されないが、例えば、黒色等の光を吸収する性質のものを用いると、光の吸収による光量のロスが生じ、発光効率が低下する。そこで、遮光層14は光を反射する性質の材料、例えば、反射シート等に用いられる白色PET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂が好適に用いられる。このようにすれば、紫外光を発光ダイオード400の上面に出射させることなく、高い発光効率が得られる。
なお、遮光層14は第1の色変換層6と第3の色変換層10間及び第2の色変換層7と第3の色変換層10間にも設けられる。また、第1の色変換層6、第2の色変換層7、第3の色変換層10及び遮光層14の下部には、透光性の封止樹脂である透光層13が設けられている。本実施形態では、母材層3は、透光層13と遮光層14を併せたものである。
図10は、第4の実施形態に係る発光ダイオード400の製造方法を説明する図である。この方法は、母材層3を用意する工程が異なる他は、第3の実施形態に係る方法と同様である。
まず、同図(a)において発光ダイオード素子2が実装された基板1上に、母材層3を用意する。母材層3を得るには、まず透光性の封止樹脂により発光ダイオード素子2を封止し、透光層13を形成し、その後透光層13上に遮光層14を形成する。遮光層14の形成はどのように行ってもよいが、遮光層14の材料となる樹脂の溶液或いは溶融液を塗布し硬化させたり、シート状の材料を接着あるいは溶着したりする等が例示される。
その後は、第3の実施形態に係る方法と同様である。なお、このとき、第1乃至第3の凹部を形成する際に、各凹部の深さを、透光層13の上面が露出する程度としておくことが必要である。
ここまで説明した各実施形態において、各色変換層の平面形状は、全て図2に示したようなストライプ状であった。すなわち、第1の実施形態における第1の凹部4及び第2の凹部5の形状、及び、第2乃至第4の実施形態における第1の凹部4、第2の凹部5及び第3の凹部11の形状は、等間隔に配置される複数の直線状の溝であった。しかしながら、各凹部の形状は、必ずしもこれに限定されるものではない。
図11A乃至11Dは、各凹部の形状の種々の変形例を示す平面図である。なお、同図中に示した符号は、上述した第1乃至第4の実施形態において説明した部材と同じ部材を示す場合には同符号を付してある。
図11Aは、各凹部が格子状の溝とされている例を示す概略平面図である。かかる格子状の溝は、例えば、ダイシングソーを用いて、直交する2方向に溝を形成することにより得られる。
図11Bは、各凹部が複数の同心円状の溝とされている例を示す概略平面図である。かかる同心円上の溝は、例えば、円形の工具を用いて所定の深さまで切削するか、微細なエンドミルを用いて溝を形成することにより得られる。
図11Cは、各凹部が複数の点状の穴とされている例を示す概略平面図である。かかる複数の点状の穴は、例えば、ドリルを用いて穿孔することにより得られる。
図11Dは、各凹部の配置密度が、発光ダイオード100上の位置によって異なる例を示す概略平面図である。同図においては、各凹部は、複数の直線状の溝であるが、各溝同士の間隔は一定でなく、密に配置されている部分と疎に配置されている部分とが存在する。これは、同図に示す発光ダイオード素子2の直上に位置する部分と、そうでない部分とでは、出射する光線の強度が異なるため、色変換層の配置を違える必要がある場合があるためである。なお、本例では、発光ダイオード素子2の直上では各色変換層、すなわち、各凹部の配置密度が、その他の場所に比して高くなっている。
また、各凹部の配置密度は、本例に示したように、各凹部が複数の直線状の溝である場合に限られず、前述の種々の例、すなわち、格子状の溝、複数の同心円上の溝、複数の点状の穴等である場合にも同様に、発光ダイオード100上の位置によって異ならしめてよい。
なお、これまで説明した実施形態は、いずれも本発明を実施する上での例であり、これらの具体的構成に本発明を限定するものではない。従って、本明細書の記載は、具体的な構成、たとえば、例えば凹部の数や配置位置等の変更を妨げるものではない。
1 基板、2 発光ダイオード素子、3 母材層、4 第1の凹部、5 第2の凹部、6 第1の色変換層、7 第2の色変換層、8 露出部、9 枠、10 第3の色変換層、11 第3の凹部、12 透光層、13 透光層、14 遮光層、100,200,300,400 発光ダイオード。

Claims (9)

  1. 発光ダイオード素子と、前記発光ダイオード素子の光を取り出す側の面に配置された母材層を用意するステップと、
    前記母材層の上面に第1の凹部を形成し、当該第1の凹部及び前記母材層の上面に前記発光ダイオード素子が発する光を第1の色に変換する第1の色変換層を充填する第1の色変換層形成ステップと、
    前記母材層の上面に形成された前記第1の色変換層を貫いて、前記母材層の上面に第2の凹部を形成し、当該第2の凹部及び前記第1の色変換層の上面に前記発光ダイオード素子が発する光を前記第1の色と異なる第2の色に変換する第2の色変換層を充填する第2の色変換層形成ステップと、
    少なくとも前記第1の色変換層及び前記第2の色変換層を上面から同時に除去する除去ステップと、
    を有する発光ダイオードの製造方法。
  2. 前記発光ダイオード素子は、青色光を発する素子であり、
    前記第2の色変換層形成ステップにおいて、前記第2の凹部は前記第1の凹部と間隔をあけて形成され、
    前記除去ステップにおいて、前記第1の色変換層及び前記第2の色変換層は、少なくとも前記第1の凹部と前記第2の凹部の間の前記母材層が露出するまで除去される
    請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  3. 前記第1の凹部及び第2の凹部は、複数の直線状の溝、格子状の溝、複数の円状の溝、複数の点状の穴の少なくともいずれかである請求項1又は2記載の発光ダイオードの製造方法。
  4. 前記第1の凹部及び第2の凹部の配置密度が、前記発光ダイオード上の位置によって異なる請求項1乃至3の何れかに記載の発光ダイオードの製造方法。
  5. 前記発光ダイオード素子は、紫外光を発する素子であり、
    前記母材層の上面に形成された前記第1の色変換層及び前記第2の色変換層を貫いて、さらに前記母材層の上面に第3の凹部を形成し、当該第3の凹部、前記第1の色変換層及び前記第2の色変換層の上面に前記発光ダイオード素子が発する光を前記第1の色及び前記第2の色と異なる第3の色に変換する第3の色変換層を充填する第3の色変換層形成ステップを有する請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  6. 前記第2の色変換層形成ステップにおいて、前記第2の凹部は前記第1の凹部と間隔をあけて形成され、
    前記第3の色変換層形成ステップにおいて、前記第3の凹部は前記第1の凹部及び第の凹部と間隔をあけて形成され、
    前記除去ステップにおいて、前記第1の色変換層、前記第2の色変換層及び前記第3の色変換層は、少なくとも前記第1の凹部、前記第2の凹部及び前記第3の凹部の間の前記母材層が露出するまで除去され、
    前記第1の凹部、前記第2の凹部及び前記第3の凹部の間の前記母材層は、透光層又は遮光層である請求項3記載の発光ダイオードの製造方法。
  7. 前記第1の凹部、第2の凹部及び前記第3の凹部は、複数の直線状の溝、格子状の溝、複数の円状の溝、複数の点状の穴の少なくともいずれかである請求項5又は6記載の発光ダイオードの製造方法。
  8. 前記第1の凹部、第2の凹部及び前記第3の凹部の配置密度が、前記発光ダイオード上の位置によって異なる請求項5又は6に記載の発光ダイオードの製造方法。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の発光ダイオードの製造方法によって製造される発光ダイオード。
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