JP2000049380A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高輝度、高解像度、低消費電力、小型、軽量
の表示装置を提供する。 【解決手段】 表示装置の蛍光面を、励起子ボーア半径
の4倍以下の直径を有する結晶の微粒子からなる蛍光体
を配置して形成する。例えば、水平走査方向に直交する
方向に延びるストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10を透明基板11の表面に形成す
る。この蛍光面をGaN系レーザーダイオードによる紫
外線のレーザー光2で水平走査方向に走査し、赤色蛍光
体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10を励起して赤
色、緑色および青色を発光させ、カラー表示を行う。
の表示装置を提供する。 【解決手段】 表示装置の蛍光面を、励起子ボーア半径
の4倍以下の直径を有する結晶の微粒子からなる蛍光体
を配置して形成する。例えば、水平走査方向に直交する
方向に延びるストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10を透明基板11の表面に形成す
る。この蛍光面をGaN系レーザーダイオードによる紫
外線のレーザー光2で水平走査方向に走査し、赤色蛍光
体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10を励起して赤
色、緑色および青色を発光させ、カラー表示を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示装置に関
し、特に、紫外線により励起される蛍光体を用いた表示
装置に関する。
し、特に、紫外線により励起される蛍光体を用いた表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョン、ディジタルテレビ
(DTV)(米国)などの高画質の放送規格が提案、実
用化され、より高解像度の表示装置(以下「ディスプレ
イ」ともいう)が求められている。解像度を上げるため
には、1画素の面積、間隔を小さくすることが必要であ
るが、現在用いられている蛍光体の結晶粒子のサイズは
数μmであるので、1画素の大きさとしては数十μm程
度が限界である。結晶サイズを小さくすれば画素を小さ
くすることができるが、結晶サイズを小さくすると表面
体積比が大きくなり、結晶表面の不活性層のため発光効
率が著しく減少する。このため、結晶サイズとしては1
μm程度が限界とされている。
(DTV)(米国)などの高画質の放送規格が提案、実
用化され、より高解像度の表示装置(以下「ディスプレ
イ」ともいう)が求められている。解像度を上げるため
には、1画素の面積、間隔を小さくすることが必要であ
るが、現在用いられている蛍光体の結晶粒子のサイズは
数μmであるので、1画素の大きさとしては数十μm程
度が限界である。結晶サイズを小さくすれば画素を小さ
くすることができるが、結晶サイズを小さくすると表面
体積比が大きくなり、結晶表面の不活性層のため発光効
率が著しく減少する。このため、結晶サイズとしては1
μm程度が限界とされている。
【0003】米国特許第5455489号においては、
このような問題を解決し、より高解像度のディスプレイ
を得る技術として、10nm程度の大きさの量子サイズ
効果を示す微粒子(ナノクリスタル)から構成される蛍
光体を、陰極線管(CRT)あるいは電界放射ディスプ
レイ(FED)に用いる方法が提案されている。
このような問題を解決し、より高解像度のディスプレイ
を得る技術として、10nm程度の大きさの量子サイズ
効果を示す微粒子(ナノクリスタル)から構成される蛍
光体を、陰極線管(CRT)あるいは電界放射ディスプ
レイ(FED)に用いる方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな微粒子に電子線を照射した場合、発光効率は著しく
小さい。一例として、硫化亜鉛にマンガンを添加したZ
nS:Mnのナノクリスタルおよび数μmサイズの粒径
のバルクを電子線および紫外線で励起したときの輝度の
差を表1に示す。表1からわかるように、紫外線励起で
はナノクリスタルはバルクに比べて5倍も大きな輝度を
示すが、電子線励起では電流が10倍も大きいにもかか
わらずナノクリスタルはバルクに比べて2桁も小さな輝
度しか得られていない。
うな微粒子に電子線を照射した場合、発光効率は著しく
小さい。一例として、硫化亜鉛にマンガンを添加したZ
nS:Mnのナノクリスタルおよび数μmサイズの粒径
のバルクを電子線および紫外線で励起したときの輝度の
差を表1に示す。表1からわかるように、紫外線励起で
はナノクリスタルはバルクに比べて5倍も大きな輝度を
示すが、電子線励起では電流が10倍も大きいにもかか
わらずナノクリスタルはバルクに比べて2桁も小さな輝
度しか得られていない。
【0005】 表1 ZnS:Mnの輝度比較 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− バルク ナノクリスタル −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 紫外線励起 14Cd/m2 69Cd/m2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 電子線励起 30Cd/m2 1Cd/m2 以下 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− したがって、この発明の目的は、高輝度、高解像度、低
消費電力、小型、軽量の表示装置を提供することにあ
る。
消費電力、小型、軽量の表示装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】結晶サイズを励起子ボー
ア半径程度まで小さくすると(以降このような結晶を
「ナノクリスタル」と呼ぶ)、量子サイズ効果による励
起子の閉じ込めやバンドギャップの増大が観測される
(J.Chem.Phys.,Vol.80,No.9,p.1984)。このようなサイ
ズの半導体には、フォトルミネッセンスにおける量子効
率が大きくなるものもあることが報告されている(Phy
s.Rev.Lett.,Vol.72,No.3,p.416,1994 、MRSbulletin V
ol.23,No.2,p.18,1998および米国特許第5455489
号)。この効果を、発光波長が量子サイズ効果で変化し
ないため比較しやすいZnS:Mnを例にとって説明す
る。先に示した表1はメタクリル酸で表面処理したZn
S:Mnナノクリスタルと、1μm以上の粒径のバルク
ZnS:Mn粒子とを同じ紫外線ランプによって励起し
たときの発光の輝度を比較したものであるが、すでに述
べたように、ZnS:Mnナノクリスタルでは、バルク
ZnS:Mn粒子の5倍近く高い輝度が得られる。
ア半径程度まで小さくすると(以降このような結晶を
「ナノクリスタル」と呼ぶ)、量子サイズ効果による励
起子の閉じ込めやバンドギャップの増大が観測される
(J.Chem.Phys.,Vol.80,No.9,p.1984)。このようなサイ
ズの半導体には、フォトルミネッセンスにおける量子効
率が大きくなるものもあることが報告されている(Phy
s.Rev.Lett.,Vol.72,No.3,p.416,1994 、MRSbulletin V
ol.23,No.2,p.18,1998および米国特許第5455489
号)。この効果を、発光波長が量子サイズ効果で変化し
ないため比較しやすいZnS:Mnを例にとって説明す
る。先に示した表1はメタクリル酸で表面処理したZn
S:Mnナノクリスタルと、1μm以上の粒径のバルク
ZnS:Mn粒子とを同じ紫外線ランプによって励起し
たときの発光の輝度を比較したものであるが、すでに述
べたように、ZnS:Mnナノクリスタルでは、バルク
ZnS:Mn粒子の5倍近く高い輝度が得られる。
【0007】このような高い量子効率と量子サイズ効果
とが物理的にどのように関係しているかは未だ明確に説
明されていないが、電子−正孔対形成による振動子強度
の増大、エネルギー準位の量子化による発光に寄与しな
い状態密度の減少、結晶格子の歪みによる発光中心付近
の結晶場の変化の影響、結晶表面処理などが関係してい
ると考えられる。これらのうちどの要素が発光効率に有
効に寄与しているかは明らかではないが、以下に説明す
る励起子ボーア半径以下の大きさの結晶で、発光効率の
増大が報告されている。ここで、励起子ボーア半径とは
励起子の存在確率の分布の広がりを示すもので、4πε
0 h2 /me2 (ただし、ε0 は材料の低周波誘電率、
hはプランク定数、mは電子および正孔の有効質量から
得られる換算質量、eは電子の電荷)で表される。例え
ば、ZnSの励起子ボーア半径は2nm程度である。
とが物理的にどのように関係しているかは未だ明確に説
明されていないが、電子−正孔対形成による振動子強度
の増大、エネルギー準位の量子化による発光に寄与しな
い状態密度の減少、結晶格子の歪みによる発光中心付近
の結晶場の変化の影響、結晶表面処理などが関係してい
ると考えられる。これらのうちどの要素が発光効率に有
効に寄与しているかは明らかではないが、以下に説明す
る励起子ボーア半径以下の大きさの結晶で、発光効率の
増大が報告されている。ここで、励起子ボーア半径とは
励起子の存在確率の分布の広がりを示すもので、4πε
0 h2 /me2 (ただし、ε0 は材料の低周波誘電率、
hはプランク定数、mは電子および正孔の有効質量から
得られる換算質量、eは電子の電荷)で表される。例え
ば、ZnSの励起子ボーア半径は2nm程度である。
【0008】最も典型的な量子サイズ効果の例として
は、バンドギャップの増大が挙げられる。図1はL.E.Br
usらの理論を基に計算したZnSのバンドギャップの結
晶サイズ依存性を示す。本来のZnSのバンドギャップ
は約3.5eVであるから、直径約8nmより小さい範
囲で量子サイズ効果が大きくなると予測することができ
る。この直径の値は励起子ボーア半径の2倍の半径を有
する結晶に相当する。したがって、励起子ボーア半径の
2倍以下の半径を有する結晶、言い換えれば、励起子ボ
ーア半径の4倍以下の直径を有する結晶からなる蛍光体
を用いることで、量子サイズ効果の発光への寄与を利用
することができる。
は、バンドギャップの増大が挙げられる。図1はL.E.Br
usらの理論を基に計算したZnSのバンドギャップの結
晶サイズ依存性を示す。本来のZnSのバンドギャップ
は約3.5eVであるから、直径約8nmより小さい範
囲で量子サイズ効果が大きくなると予測することができ
る。この直径の値は励起子ボーア半径の2倍の半径を有
する結晶に相当する。したがって、励起子ボーア半径の
2倍以下の半径を有する結晶、言い換えれば、励起子ボ
ーア半径の4倍以下の直径を有する結晶からなる蛍光体
を用いることで、量子サイズ効果の発光への寄与を利用
することができる。
【0009】一方、表面処理をしていない結晶では、表
面に存在するイオンのダングリングボンドに励起された
電子が捕獲され、非発光再結合するため、発光強度が著
しく減少する。例えば、表2に示すように、アクリル酸
によって表面処理されたZnS:Mnナノクリスタルで
は、結晶表面のダングリングボンドが有効にターミネイ
トされ、表面処理されていない試料に比べて著しく発光
強度が増大している。また、図2に示すように、ZnS
でキャッピングしたCdSeナノクリスタルでは、同じ
ように結晶表面のダングリングボンドがターミネイトさ
れているだけでなく、量子井戸構造をとることで電子−
正孔対がナノクリスタル内に強く閉じ込められ、再結合
する。この材料では、キャッピングのないCdSeナノ
クリスタルに比べ一桁以上高い発光効率が得られ、50
%程度の量子効率が得られる。
面に存在するイオンのダングリングボンドに励起された
電子が捕獲され、非発光再結合するため、発光強度が著
しく減少する。例えば、表2に示すように、アクリル酸
によって表面処理されたZnS:Mnナノクリスタルで
は、結晶表面のダングリングボンドが有効にターミネイ
トされ、表面処理されていない試料に比べて著しく発光
強度が増大している。また、図2に示すように、ZnS
でキャッピングしたCdSeナノクリスタルでは、同じ
ように結晶表面のダングリングボンドがターミネイトさ
れているだけでなく、量子井戸構造をとることで電子−
正孔対がナノクリスタル内に強く閉じ込められ、再結合
する。この材料では、キャッピングのないCdSeナノ
クリスタルに比べ一桁以上高い発光効率が得られ、50
%程度の量子効率が得られる。
【0010】 表2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 表面処理 アクリル酸 無 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 輝度 69Cd/m2 9.4Cd/m2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 蛍光体としてZnSe量子ドットを用いた場合について
説明する。本来室温ではZnSeは2.58eVのバン
ドギャップを有するが、結晶サイズを粒径8.5±1.
5nm程度まで小さくすると、量子サイズ効果によりバ
ンドギャップは2.8eV程度に大きくなり、波長43
5nm付近にバンド端発光が観測される(図3)。Zn
Seの励起子ボーア半径は4nm程度なので、この蛍光
体の結晶粒径はこれとほぼ同程度と考えられる。この蛍
光体は、紫外線照射により化学反応を誘起することで、
結晶表面のダングリングボンドをターミネイトすること
ができ、さらに結晶表面に生成される反応物質がポテン
シャル障壁となるので、理想的な量子井戸構造を形成す
ることができる。このため、紫外線処理により図4に示
すように発光強度を著しく増大させることができる。
説明する。本来室温ではZnSeは2.58eVのバン
ドギャップを有するが、結晶サイズを粒径8.5±1.
5nm程度まで小さくすると、量子サイズ効果によりバ
ンドギャップは2.8eV程度に大きくなり、波長43
5nm付近にバンド端発光が観測される(図3)。Zn
Seの励起子ボーア半径は4nm程度なので、この蛍光
体の結晶粒径はこれとほぼ同程度と考えられる。この蛍
光体は、紫外線照射により化学反応を誘起することで、
結晶表面のダングリングボンドをターミネイトすること
ができ、さらに結晶表面に生成される反応物質がポテン
シャル障壁となるので、理想的な量子井戸構造を形成す
ることができる。このため、紫外線処理により図4に示
すように発光強度を著しく増大させることができる。
【0011】この蛍光体の励起スペクトル(発光強度の
励起波長依存性)を図3に示す。図3より、波長270
nmおよび波長370nmのところにピークが観測され
る。これらのうち長波長側の370nmのピークはGa
Nのバンドギャップに相当していることから、GaNあ
るいはGaNにInを添加したGaInNを活性層の材
料とする紫外線発光ダイオードでこの蛍光体を励起する
ことにより高い発光効率が得られる。また、発光ピーク
の半値幅も、従来の青色蛍光体に用いられている粒径が
数μmのZnS:Agの60nmに比べ、ZnSe量子
ドットでは20nm程度と非常に狭いので、色品質の良
いディスプレイを実現することが可能である。
励起波長依存性)を図3に示す。図3より、波長270
nmおよび波長370nmのところにピークが観測され
る。これらのうち長波長側の370nmのピークはGa
Nのバンドギャップに相当していることから、GaNあ
るいはGaNにInを添加したGaInNを活性層の材
料とする紫外線発光ダイオードでこの蛍光体を励起する
ことにより高い発光効率が得られる。また、発光ピーク
の半値幅も、従来の青色蛍光体に用いられている粒径が
数μmのZnS:Agの60nmに比べ、ZnSe量子
ドットでは20nm程度と非常に狭いので、色品質の良
いディスプレイを実現することが可能である。
【0012】一方、緑色および赤色の蛍光体について
は、ZnSeの一部のZnをCdで置換したZn1-x C
dx Se(ただし、0<x≦1)量子ドットを用いるこ
とで、バンドギャップを小さくすることができる。そし
て、このZn1-x Cdx Se量子ドットにおいて、Zn
およびCdの組成比あるいは結晶サイズを変えることに
より、所望の波長の発光を得ることができる。これらの
直接バンド間遷移の発光を用いることで、フルカラーデ
ィスプレイを実現することができる。また、量子ドット
の表面処理としては、よりバンドギャップの大きいZn
Sなどの層を表面に形成することができる。
は、ZnSeの一部のZnをCdで置換したZn1-x C
dx Se(ただし、0<x≦1)量子ドットを用いるこ
とで、バンドギャップを小さくすることができる。そし
て、このZn1-x Cdx Se量子ドットにおいて、Zn
およびCdの組成比あるいは結晶サイズを変えることに
より、所望の波長の発光を得ることができる。これらの
直接バンド間遷移の発光を用いることで、フルカラーデ
ィスプレイを実現することができる。また、量子ドット
の表面処理としては、よりバンドギャップの大きいZn
Sなどの層を表面に形成することができる。
【0013】以上のように、量子サイズ効果を示すよう
な微結晶、すなわちナノクリスタルからなる蛍光体に
は、非常に大きな量子効率を示すものがあるので、この
ような蛍光体を紫外線発光素子で励起することにより、
効率の良い表示装置を実現することができる。そして、
この場合、この励起の方法としては、このようなナノク
リスタルからなる蛍光体を蛍光面に配置し、この蛍光面
を紫外線で走査しながら励起することが最も簡便で有効
である。
な微結晶、すなわちナノクリスタルからなる蛍光体に
は、非常に大きな量子効率を示すものがあるので、この
ような蛍光体を紫外線発光素子で励起することにより、
効率の良い表示装置を実現することができる。そして、
この場合、この励起の方法としては、このようなナノク
リスタルからなる蛍光体を蛍光面に配置し、この蛍光面
を紫外線で走査しながら励起することが最も簡便で有効
である。
【0014】この発明は、本発明者による以上のような
検討に基づいて案出されたものである。
検討に基づいて案出されたものである。
【0015】すなわち、上記目的を達成するために、こ
の発明は、励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有する
結晶の微粒子からなる蛍光体を配置した蛍光面を有し、
蛍光面を紫外線で走査しながら励起するようにしたこと
を特徴とする表示装置である。
の発明は、励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有する
結晶の微粒子からなる蛍光体を配置した蛍光面を有し、
蛍光面を紫外線で走査しながら励起するようにしたこと
を特徴とする表示装置である。
【0016】この発明において、量子サイズ効果をより
十分に得る観点からは、好適には、蛍光体は、励起子ボ
ーア半径の2倍以下の直径を有する結晶の微粒子により
構成する。
十分に得る観点からは、好適には、蛍光体は、励起子ボ
ーア半径の2倍以下の直径を有する結晶の微粒子により
構成する。
【0017】この発明において、表示装置は、典型的に
は、紫外線を蛍光面上に集光するための集光レンズを有
する。この場合、紫外線の走査方向における蛍光体の幅
は、好適には、10μm以下で、1.22λ/NA(た
だし、λは紫外線の波長(μm)、NAは集光レンズの
開口数)以上とする。ここで、1.22λ/NAは、焦
点における紫外線のスポットサイズである。
は、紫外線を蛍光面上に集光するための集光レンズを有
する。この場合、紫外線の走査方向における蛍光体の幅
は、好適には、10μm以下で、1.22λ/NA(た
だし、λは紫外線の波長(μm)、NAは集光レンズの
開口数)以上とする。ここで、1.22λ/NAは、焦
点における紫外線のスポットサイズである。
【0018】この発明においては、蛍光面に蛍光体が紫
外線の走査方向と交差する方向、典型的には紫外線の走
査方向と直交する方向に延在するストライプ状に形成さ
れることもあるし、蛍光面に蛍光体が紫外線の走査方向
および紫外線の走査方向と交差する方向、典型的には紫
外線の走査方向と直交する方向に二次元アレイ状に形成
される。
外線の走査方向と交差する方向、典型的には紫外線の走
査方向と直交する方向に延在するストライプ状に形成さ
れることもあるし、蛍光面に蛍光体が紫外線の走査方向
および紫外線の走査方向と交差する方向、典型的には紫
外線の走査方向と直交する方向に二次元アレイ状に形成
される。
【0019】この発明において、典型的には、蛍光体は
蛍光面の赤色発光部、緑色発光部および青色発光部にそ
れぞれ設けられた赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍
光体からなり、これらの赤色蛍光体、緑色蛍光体および
青色蛍光体を横断するように蛍光面を紫外線で走査しな
がらこれらの赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体
を励起してそれぞれ赤色、緑色および青色を発光するよ
うに構成される。
蛍光面の赤色発光部、緑色発光部および青色発光部にそ
れぞれ設けられた赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍
光体からなり、これらの赤色蛍光体、緑色蛍光体および
青色蛍光体を横断するように蛍光面を紫外線で走査しな
がらこれらの赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体
を励起してそれぞれ赤色、緑色および青色を発光するよ
うに構成される。
【0020】この発明において、赤色蛍光体および緑色
蛍光体を構成する微粒子は例えばZn1-x Cdx Se
(ただし、0<x≦1)からなり、青色蛍光体を構成す
る結晶は例えばZnSeからなる。
蛍光体を構成する微粒子は例えばZn1-x Cdx Se
(ただし、0<x≦1)からなり、青色蛍光体を構成す
る結晶は例えばZnSeからなる。
【0021】この発明において、好適には、蛍光体を構
成する微粒子の表面のダングリングボンドがターミネイ
トされる。また、典型的には、微粒子は量子井戸構造を
有する。
成する微粒子の表面のダングリングボンドがターミネイ
トされる。また、典型的には、微粒子は量子井戸構造を
有する。
【0022】この発明において、典型的には、紫外線の
光源として窒化物系III−V族化合物半導体を用いた
発光素子を有する。ここで、この窒化物系III−V族
化合物半導体は、Ga、Al、InおよびBからなる群
より選ばれた少なくとも一種類のIII族元素と、少な
くともNを含み、場合によってさらにAsまたはPを含
むV族元素とからなる。この窒化物系III−V族化合
物半導体の具体例を挙げると、GaN、AlGaN、A
lN、GaInN、AlGaInN、InNなどであ
る。
光源として窒化物系III−V族化合物半導体を用いた
発光素子を有する。ここで、この窒化物系III−V族
化合物半導体は、Ga、Al、InおよびBからなる群
より選ばれた少なくとも一種類のIII族元素と、少な
くともNを含み、場合によってさらにAsまたはPを含
むV族元素とからなる。この窒化物系III−V族化合
物半導体の具体例を挙げると、GaN、AlGaN、A
lN、GaInN、AlGaInN、InNなどであ
る。
【0023】上述のように構成されたこの発明によれ
ば、蛍光体が励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有す
る結晶の微粒子からなることにより、蛍光体の量子効率
を高くすることができ、高輝度化を図ることができると
ともに、低消費電力化を図ることができる。また、蛍光
体を構成する結晶の微粒子のサイズが極めて小さいこと
から、これまでは蛍光体の結晶のサイズで制約されてい
た画素の大きさを、励起光である紫外線の波長と集光レ
ンズの開口数とで決まってくる焦点のスポットサイズ程
度まで小さくすることができ、高解像度化することがで
きる。さらに、紫外線の光源としては、小型、軽量の窒
化物系III−V族化合物半導体を用いた発光素子を用
いることができ、これによって表示装置を小型化、軽量
化することができる。
ば、蛍光体が励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有す
る結晶の微粒子からなることにより、蛍光体の量子効率
を高くすることができ、高輝度化を図ることができると
ともに、低消費電力化を図ることができる。また、蛍光
体を構成する結晶の微粒子のサイズが極めて小さいこと
から、これまでは蛍光体の結晶のサイズで制約されてい
た画素の大きさを、励起光である紫外線の波長と集光レ
ンズの開口数とで決まってくる焦点のスポットサイズ程
度まで小さくすることができ、高解像度化することがで
きる。さらに、紫外線の光源としては、小型、軽量の窒
化物系III−V族化合物半導体を用いた発光素子を用
いることができ、これによって表示装置を小型化、軽量
化することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態につ
いて図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全
図において、同一または対応する部分には同一の符号を
付す。
いて図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全
図において、同一または対応する部分には同一の符号を
付す。
【0025】図5にこの発明の一実施形態によるカラー
表示装置の全体構成を示す。図5に示すように、この一
実施形態によるカラー表示装置においては、GaNある
いはInGaNを活性層とするGaN系レーザーダイオ
ード1に輝度信号に応じた電流を流すことにより発振す
る波長約380nmのレーザー光2は、コリメーターレ
ンズ3で平行光となり、さらに集光レンズ4で集光され
る。この集光レンズ4の焦点の手前に音響光学偏向器
(AOD)5とガルバノミラー6とが設置されている。
そして、音響光学偏向器5にはFM変調された水平方向
の走査信号が、ガルバノミラー6には垂直方向の走査信
号が入力され、蛍光面7上に焦点を結んだレーザー光2
が蛍光面7を走査し、表示を行うようになっている。
表示装置の全体構成を示す。図5に示すように、この一
実施形態によるカラー表示装置においては、GaNある
いはInGaNを活性層とするGaN系レーザーダイオ
ード1に輝度信号に応じた電流を流すことにより発振す
る波長約380nmのレーザー光2は、コリメーターレ
ンズ3で平行光となり、さらに集光レンズ4で集光され
る。この集光レンズ4の焦点の手前に音響光学偏向器
(AOD)5とガルバノミラー6とが設置されている。
そして、音響光学偏向器5にはFM変調された水平方向
の走査信号が、ガルバノミラー6には垂直方向の走査信
号が入力され、蛍光面7上に焦点を結んだレーザー光2
が蛍光面7を走査し、表示を行うようになっている。
【0026】図6は蛍光面7の詳細構造を示す。図6に
示すように、蛍光面7には、水平走査方向と直交する方
向に延在するストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10が互いに平行に配置されてい
る。これらのストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10は、蛍光面7の水平走査方向と
直交する方向の全長にわたり延在している。これらの赤
色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10を一組
にしたものが、水平走査方向に必要な画素数に応じた数
だけ設けられている。ここで、赤色蛍光体8としては、
例えば粒径6〜10nmの例えばx=0.90のZn
1-x Cdx SeからなるナノクリスタルあるいはZn
1-x Cdx Se量子ドットからなるものが用いられる。
また、緑色蛍光体9としては、例えば粒径6〜10nm
の例えばx=0.38のZn1-x CdxSeからなるナ
ノクリスタルあるいはZn1-x Cdx Se量子ドットか
らなるものが用いられる。また、青色蛍光体10として
は、例えば粒径6〜10nm程度のZnSeからなるナ
ノクリスタルあるいはZnSe量子ドットからなるもの
が用いられる。また、ストライプ状の赤色蛍光体8、緑
色蛍光体9および青色蛍光体10のそれぞれの幅は、1
0μm以下で、レーザー光2の波長(λ(μm))と集
光レンズ4の開口数(NA)とで決まるレーザー光2の
焦点でのスポットサイズ(1.22×λ/NA)以上と
する。一例を挙げると、λ=380nm、NA=0.1
の場合、このストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10のそれぞれの幅を約5μm程度
とする。
示すように、蛍光面7には、水平走査方向と直交する方
向に延在するストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10が互いに平行に配置されてい
る。これらのストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10は、蛍光面7の水平走査方向と
直交する方向の全長にわたり延在している。これらの赤
色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10を一組
にしたものが、水平走査方向に必要な画素数に応じた数
だけ設けられている。ここで、赤色蛍光体8としては、
例えば粒径6〜10nmの例えばx=0.90のZn
1-x Cdx SeからなるナノクリスタルあるいはZn
1-x Cdx Se量子ドットからなるものが用いられる。
また、緑色蛍光体9としては、例えば粒径6〜10nm
の例えばx=0.38のZn1-x CdxSeからなるナ
ノクリスタルあるいはZn1-x Cdx Se量子ドットか
らなるものが用いられる。また、青色蛍光体10として
は、例えば粒径6〜10nm程度のZnSeからなるナ
ノクリスタルあるいはZnSe量子ドットからなるもの
が用いられる。また、ストライプ状の赤色蛍光体8、緑
色蛍光体9および青色蛍光体10のそれぞれの幅は、1
0μm以下で、レーザー光2の波長(λ(μm))と集
光レンズ4の開口数(NA)とで決まるレーザー光2の
焦点でのスポットサイズ(1.22×λ/NA)以上と
する。一例を挙げると、λ=380nm、NA=0.1
の場合、このストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10のそれぞれの幅を約5μm程度
とする。
【0027】ストライプ状の赤色蛍光体8、緑色蛍光体
9および青色蛍光体10は、透明基板11の表面に互い
に平行に形成されたストライプ状の溝12に埋め込まれ
ている。この透明基板11の材料としては、可視光に対
して透明であれば基本的にはどのようなものを用いても
よいが、具体例を挙げると、サファイア、溶融石英など
である。また、この透明基板11の裏面には、紫外線遮
断フィルター13が設けられている。この紫外線遮断フ
ィルター13は、赤色蛍光体8、緑色蛍光体9および青
色蛍光体10が吸収しきれない紫外線のレーザー光2
が、スクリーンから発せられるのを防止するためのもの
である。
9および青色蛍光体10は、透明基板11の表面に互い
に平行に形成されたストライプ状の溝12に埋め込まれ
ている。この透明基板11の材料としては、可視光に対
して透明であれば基本的にはどのようなものを用いても
よいが、具体例を挙げると、サファイア、溶融石英など
である。また、この透明基板11の裏面には、紫外線遮
断フィルター13が設けられている。この紫外線遮断フ
ィルター13は、赤色蛍光体8、緑色蛍光体9および青
色蛍光体10が吸収しきれない紫外線のレーザー光2
が、スクリーンから発せられるのを防止するためのもの
である。
【0028】上述のように構成されたこの一実施形態に
よるカラー表示装置においては、水平走査信号および垂
直走査信号に応じてレーザー光2が蛍光面7上を走査す
るとき、その位置における蛍光体が発すべき光の輝度に
相当する電流がGaN系レーザーダイオード1に注入さ
れるように制御が行われる。そして、これによって、注
入電流に応じた強度のレーザー光2がGaN系レーザー
ダイオード1から発せられ、これにより蛍光面7上の赤
色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10が励起
され、それぞれ赤色、緑色および青色を発光する。この
ような動作を、蛍光面7上をレーザー光2を順次走査し
ながら行うことにより、画像情報を表示する。
よるカラー表示装置においては、水平走査信号および垂
直走査信号に応じてレーザー光2が蛍光面7上を走査す
るとき、その位置における蛍光体が発すべき光の輝度に
相当する電流がGaN系レーザーダイオード1に注入さ
れるように制御が行われる。そして、これによって、注
入電流に応じた強度のレーザー光2がGaN系レーザー
ダイオード1から発せられ、これにより蛍光面7上の赤
色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10が励起
され、それぞれ赤色、緑色および青色を発光する。この
ような動作を、蛍光面7上をレーザー光2を順次走査し
ながら行うことにより、画像情報を表示する。
【0029】次に、上述のように構成されたこの一実施
形態によるカラー表示装置の製造方法について説明す
る。図7〜図18にこの製造方法を示す。ここでは、一
例として、透明基板11としてサファイア基板を用いる
場合について説明する。
形態によるカラー表示装置の製造方法について説明す
る。図7〜図18にこの製造方法を示す。ここでは、一
例として、透明基板11としてサファイア基板を用いる
場合について説明する。
【0030】まず、図7に示すように、サファイア基板
である透明基板11の表面にポジ型のフォトレジスト1
4を塗布する。
である透明基板11の表面にポジ型のフォトレジスト1
4を塗布する。
【0031】次に、図8に示すように、所定のフォトマ
スク15を用いてフォトレジスト14をストライプ状に
露光する。
スク15を用いてフォトレジスト14をストライプ状に
露光する。
【0032】次に、フォトレジスト14の現像を行い、
露光部を除去する。これによって、図9に示すように、
ストライプ状のレジストパターン16が形成される。
露光部を除去する。これによって、図9に示すように、
ストライプ状のレジストパターン16が形成される。
【0033】次に、図10に示すように、レジストパタ
ーン16をマスクとして例えば反応性イオンエッチング
(RIE)法により透明基板11を所定の深さまでエッ
チングし、ストライプ状の溝12を形成する。
ーン16をマスクとして例えば反応性イオンエッチング
(RIE)法により透明基板11を所定の深さまでエッ
チングし、ストライプ状の溝12を形成する。
【0034】次に、図11に示すように、レジストパタ
ーン16を例えばアセトンなどを用いて除去する。
ーン16を例えばアセトンなどを用いて除去する。
【0035】次に、図12に示すように、例えば二クロ
ム酸アンモニウム(ADC)およびポリビニルアルコー
ル(PVA)の水溶液中に上述の半導体ナノクリスタル
からなる蛍光体を分散させた液体原料を入れた容器の底
に透明基板11を設置し、この透明基板11の表面に遠
心分離により赤色蛍光体8を沈降させる。
ム酸アンモニウム(ADC)およびポリビニルアルコー
ル(PVA)の水溶液中に上述の半導体ナノクリスタル
からなる蛍光体を分散させた液体原料を入れた容器の底
に透明基板11を設置し、この透明基板11の表面に遠
心分離により赤色蛍光体8を沈降させる。
【0036】次に、透明基板11を液体原料から取り出
し、この透明基板11に付着した水を蒸発させた後、図
13に示すように、透明基板11の赤色発光部に対応す
る部分に開口を有するフォトマスク17を用いて露光を
行い、二クロム酸アンモニウムとポリビニルアルコール
とを架橋させ、赤色蛍光体8を水に不溶にする。
し、この透明基板11に付着した水を蒸発させた後、図
13に示すように、透明基板11の赤色発光部に対応す
る部分に開口を有するフォトマスク17を用いて露光を
行い、二クロム酸アンモニウムとポリビニルアルコール
とを架橋させ、赤色蛍光体8を水に不溶にする。
【0037】次に、図14に示すように、透明基板11
を水で洗浄し、赤色発光部の溝12以外の部分の赤色蛍
光体8を除去する。
を水で洗浄し、赤色発光部の溝12以外の部分の赤色蛍
光体8を除去する。
【0038】次に、図15に示すように、図12と同様
なプロセスで、透明基板11の表面に緑色蛍光体9を沈
降させる。
なプロセスで、透明基板11の表面に緑色蛍光体9を沈
降させる。
【0039】次に、図16に示すように、図13と同様
のプロセスで、透明基板11の緑色発光部に対応する部
分に開口を有するフォトマスク18を用いて露光を行
い、二クロム酸アンモニウムとポリビニルアルコールと
を架橋させ、緑色蛍光体9を水に不溶にする。
のプロセスで、透明基板11の緑色発光部に対応する部
分に開口を有するフォトマスク18を用いて露光を行
い、二クロム酸アンモニウムとポリビニルアルコールと
を架橋させ、緑色蛍光体9を水に不溶にする。
【0040】次に、図17に示すように、透明基板11
を水で洗浄し、緑色発光部の溝12以外の部分の緑色蛍
光体9を除去する。
を水で洗浄し、緑色発光部の溝12以外の部分の緑色蛍
光体9を除去する。
【0041】次に、図18に示すように、以上と同様な
プロセスをもう一度繰り返し、透明基板11の青色発光
部の溝12内に青色蛍光体10を形成する。
プロセスをもう一度繰り返し、透明基板11の青色発光
部の溝12内に青色蛍光体10を形成する。
【0042】この後、透明基板11の裏面に紫外線遮断
フィルター13を形成し、目的とするカラー表示装置を
完成させる。
フィルター13を形成し、目的とするカラー表示装置を
完成させる。
【0043】以上のように、この一実施形態によれば、
赤色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10と
も、励起子ボーア半径の4倍以下の粒径の結晶、すなわ
ちナノクリスタルからなることにより、高輝度、低消費
電力のフルカラーフラット型ディスプレイを実現するこ
とができる。また、このように赤色蛍光体8、緑色蛍光
体9および青色蛍光体10がナノクリスタルからなるこ
とにより、これまでは蛍光体の結晶のサイズで制約され
ていた画素の大きさを、レーザー光2の波長λと集光レ
ンズ3の開口数NAとで決まってくる焦点でのスポット
サイズ程度まで小さくすることができ、高解像度化を図
ることができる。また、紫外線のレーザー光2の光源と
して小型、軽量のGaN系レーザーダイオード1を用い
ていることにより、カラー表示装置の小型化、軽量化を
図ることができる。
赤色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10と
も、励起子ボーア半径の4倍以下の粒径の結晶、すなわ
ちナノクリスタルからなることにより、高輝度、低消費
電力のフルカラーフラット型ディスプレイを実現するこ
とができる。また、このように赤色蛍光体8、緑色蛍光
体9および青色蛍光体10がナノクリスタルからなるこ
とにより、これまでは蛍光体の結晶のサイズで制約され
ていた画素の大きさを、レーザー光2の波長λと集光レ
ンズ3の開口数NAとで決まってくる焦点でのスポット
サイズ程度まで小さくすることができ、高解像度化を図
ることができる。また、紫外線のレーザー光2の光源と
して小型、軽量のGaN系レーザーダイオード1を用い
ていることにより、カラー表示装置の小型化、軽量化を
図ることができる。
【0044】以上、この発明の一実施形態について具体
的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種
の変形が可能である。
的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種
の変形が可能である。
【0045】例えば、上述の一実施形態において挙げた
数値、構造、形状、基板、プロセスなどはあくまでも例
に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形
状、基板、プロセスなどを用いてもよい。
数値、構造、形状、基板、プロセスなどはあくまでも例
に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形
状、基板、プロセスなどを用いてもよい。
【0046】具体的には、例えば、透明基板11の材料
として紫外線に対して不透明なもの(樹脂など)を用い
る場合には、紫外線遮断フィルター13を形成しなくて
もよい。
として紫外線に対して不透明なもの(樹脂など)を用い
る場合には、紫外線遮断フィルター13を形成しなくて
もよい。
【0047】また、上述の一実施形態においては、赤色
蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10を蛍光面
7の水平走査方向と直交する方向の全長にわたって延在
するストライプ状に形成しているが、これらの赤色蛍光
体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10は、蛍光面7
の水平走査方向と直交する方向に分割して形成してもよ
く、さらには、赤色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色
蛍光体10をストライプ状に形成しないで、水平走査方
向と直交する方向に1画素分の長さを有する島状に形成
してもよい。
蛍光体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10を蛍光面
7の水平走査方向と直交する方向の全長にわたって延在
するストライプ状に形成しているが、これらの赤色蛍光
体8、緑色蛍光体9および青色蛍光体10は、蛍光面7
の水平走査方向と直交する方向に分割して形成してもよ
く、さらには、赤色蛍光体8、緑色蛍光体9および青色
蛍光体10をストライプ状に形成しないで、水平走査方
向と直交する方向に1画素分の長さを有する島状に形成
してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、蛍光体が励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有す
る結晶の微粒子からなることにより、高輝度、高解像
度、低消費電力、小型、軽量の表示装置を実現すること
ができる。
ば、蛍光体が励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有す
る結晶の微粒子からなることにより、高輝度、高解像
度、低消費電力、小型、軽量の表示装置を実現すること
ができる。
【図1】ZnSのバンドギャップエネルギーの結晶サイ
ズ依存性を示す略線図である。
ズ依存性を示す略線図である。
【図2】CdSe量子ドットを示す断面図およびエネル
ギーバンド図である。
ギーバンド図である。
【図3】室温で測定されたフォトルミネッセンススペク
トルおよび励起スペクトルを示す略線図である。
トルおよび励起スペクトルを示す略線図である。
【図4】ZnSe量子ドットのフォトルミネッセンス強
度を紫外線照射時間の関数として表した略線図である。
度を紫外線照射時間の関数として表した略線図である。
【図5】この発明の一実施形態によるカラー表示装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図6】この発明の一実施形態によるカラー表示装置に
おける蛍光面の詳細構造を示す斜視図である。
おける蛍光面の詳細構造を示す斜視図である。
【図7】この発明の一実施形態によるカラー表示装置の
製造方法を説明するための断面図である。
製造方法を説明するための断面図である。
【図8】この発明の一実施形態によるカラー表示装置の
製造方法を説明するための断面図である。
製造方法を説明するための断面図である。
【図9】この発明の一実施形態によるカラー表示装置の
製造方法を説明するための断面図である。
製造方法を説明するための断面図である。
【図10】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図11】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図12】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図13】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図14】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図15】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図16】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図17】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
【図18】この発明の一実施形態によるカラー表示装置
の製造方法を説明するための断面図である。
の製造方法を説明するための断面図である。
1・・・GaN系レーザーダイオード、2・・・レーザ
ー光、4・・・集光レンズ、5・・・音響光学偏向器、
6・・・ガルバノミラー、8・・・赤色蛍光体、9・・
・緑色蛍光体、10・・・青色蛍光体、11・・・透明
基板、12・・・溝、13・・・紫外線遮断フィルター
ー光、4・・・集光レンズ、5・・・音響光学偏向器、
6・・・ガルバノミラー、8・・・赤色蛍光体、9・・
・緑色蛍光体、10・・・青色蛍光体、11・・・透明
基板、12・・・溝、13・・・紫外線遮断フィルター
Claims (11)
- 【請求項1】 励起子ボーア半径の4倍以下の直径を有
する結晶の微粒子からなる蛍光体を配置した蛍光面を有
し、 上記蛍光面を紫外線で走査しながら励起するようにした
ことを特徴とする表示装置。 - 【請求項2】 上記蛍光体が励起子ボーア半径の2倍以
下の直径を有する結晶の微粒子からなることを特徴とす
る請求項1記載の表示装置。 - 【請求項3】 上記紫外線を上記蛍光面上に集光するた
めの集光レンズを有し、上記紫外線の走査方向における
上記蛍光体の幅が、10μm以下で、1.22λ/NA
(ただし、λは上記紫外線の波長(μm)、NAは上記
集光レンズの開口数)以上であることを特徴とする請求
項1記載の表示装置。 - 【請求項4】 上記蛍光面に上記蛍光体が上記紫外線の
走査方向と交差する方向に延在するストライプ状に形成
されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 【請求項5】 上記蛍光面に上記蛍光体が上記紫外線の
走査方向と直交する方向に延在するストライプ状に形成
されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 【請求項6】 上記蛍光面に上記蛍光体が上記紫外線の
走査方向および上記紫外線の走査方向と交差する方向に
二次元アレイ状に形成されていることを特徴とする請求
項1記載の表示装置。 - 【請求項7】 上記蛍光体は上記蛍光面の赤色発光部、
緑色発光部および青色発光部にそれぞれ設けられた赤色
蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体からなり、これら
の赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体を横断する
ように上記蛍光面を上記紫外線で走査しながらこれらの
赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体を励起してそ
れぞれ赤色、緑色および青色を発光するように構成され
ていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 【請求項8】 上記赤色蛍光体および上記緑色蛍光体を
構成する上記微粒子はZn1-x Cdx Se(ただし、0
<x≦1)からなり、上記青色蛍光体を構成する上記微
粒子結晶はZnSeからなることを特徴とする請求項7
記載の表示装置。 - 【請求項9】 上記微粒子の表面のダングリングボンド
がターミネイトされていることを特徴とする請求項1記
載の照明装置。 - 【請求項10】 上記微粒子が量子井戸構造を有するこ
とを特徴とする請求項1記載の照明装置。 - 【請求項11】 上記紫外線の光源として窒化物系II
I−V族化合物半導体を用いた発光素子を有することを
特徴とする請求項1記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21582298A JP2000049380A (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21582298A JP2000049380A (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000049380A true JP2000049380A (ja) | 2000-02-18 |
Family
ID=16678841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21582298A Pending JP2000049380A (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000049380A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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US9525850B2 (en) | 2007-03-20 | 2016-12-20 | Prysm, Inc. | Delivering and displaying advertisement or other application data to display systems |
-
1998
- 1998-07-30 JP JP21582298A patent/JP2000049380A/ja active Pending
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