JP5701633B2 - 色素増感太陽電池用電解液およびこれを利用した色素増感太陽電池 - Google Patents

色素増感太陽電池用電解液およびこれを利用した色素増感太陽電池 Download PDF

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本発明は、色素増感太陽電池用電解液に関し、さらに詳細には、広範な温度範囲で使用可能であり、耐久性に優れる色素増感太陽電池用電解液およびこれを利用した色素増感太陽電池に関する。
近年、可視光域を吸収する増感色素を半導体層に担持させた色素増感太陽電池について検討が行われている。この色素増感太陽電池は、使用する材料が安価であることや比較的シンプルなプロセスで製造できること等の利点を有しており、その実用化が期待されている。
色素増感太陽電池は、一般に、透明導電膜付き透明基体上に金属酸化物半導体の多孔質膜を形成させ、その表面に増感色素を吸着させたアノード電極(半導体電極)と、導電性基体に触媒層を形成させたカソード電極(対極)とが対向して配置され、その間に電解液が封止された構造となっている。半導体電極に光が入射すると、増感色素が可視光を吸収して励起状態となり、増感色素から半導体電極に電子が注入され、集電体を通して外部に電流が取り出される。一方、増感色素の酸化体は電解液中の酸化還元対により還元されて再生する。酸化された酸化還元対は、半導体電極に対向して設置された対極表面の触媒層で還元されてサイクルが一周する。
このような色素増感太陽電池に用いる電解液には、種々の特性が要求される。すなわち、色素増感太陽電池のセルは、電解液が漏れないように外周縁がシール材で封止されているが、電解液が分解してガスが発生するとセルが破損する恐れがあり、またガスの発生により電解液の溶媒が減少すると変換効率が低下してしまうため、電解液には分解してもガスを発生しないことが必要とされる。また、分解ガスの発生と同様に、電解液が揮発した場合もセル内の電解液容量が低下して変換効率が低下してしまうため十分な耐久性は得られない。特に揮発性の高い電解液の場合、高温条件下では電解液の蒸気圧が上昇するため、長期間にわたってセルを完全に封止し気密性を維持することは困難である。したがって、色素増感太陽電池用の電解液には、高温条件下でも揮発し難く、かつ安定性が高いことが必要とされる。一方、寒冷地などでの使用に耐え得るよう、低温でも凝固することなく、良好な変換効率を示す低温特性も望まれている。
従来、色素増感太陽電池用の電解液として、ヨウ化リチウムやヨウ化物塩とヨウ素をメトキシアセトニトリルやアセトニトリルに溶解させたものが一般的に用いられている(特許文献1)。しかしながら、ニトリル溶媒は、初期の変換効率は高いものの、蒸気圧が高く、セルから揮発してしまうため、十分な耐久性が得られないという問題点があった。
また、溶媒としてプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトンを用いた色素増感太陽電池用電解液も開示されている(特許文献2および3)。しかし、これらの電解液は揮発したり、分解するとガスが発生することから、使用可能な温度範囲が狭く、また、特にラクトン類は光により分解するという太陽電池としては致命的な欠点もあり、耐久性に劣るという問題点があった。
特開2005−347176号公報 特開2007−220608号公報 特開2000−277182号公報
したがって、ガスの発生がなく、広範な温度で使用することができ、耐久性に優れ、その上で変換効率にも優れた色素増感太陽電池用電解液が望まれており、本発明はこれらの特性を全て具備する電解液を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、酸化還元性の電解質として、スピロ型第四級アンモニウムカチオンからなるハロゲン化合物を用い、特定の鎖状スルホン化合物を溶媒として用いた電解液は、低温において凝固することなく良好な変換効率を示すとともに、高温においてもガスを発生したり揮発することがなく、耐久性に優れ、高い変換効率を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下に示すものである。
第一の発明は、有機溶媒として下記一般式(1)で表される鎖状スルホンと、酸化還元性の電解質としてハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物およびハロゲン分子を含有する色素増感太陽電池において、
ハロゲン化合物が、下記一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有することを特徴とする色素増感太陽電池用電解液である。
Figure 0005701633
(式(1)中、R、Rは独立して、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を表す。)
Figure 0005701633
(式(2)中、m、nは4から6の整数である。)
第二の発明は、一般式(1)中のRおよびRが、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基であって、それぞれのアルキル基の炭素数の合計が5以上である第一の発明に記載の色素増感太陽電池用電解液である。
第三の発明は、ハロゲン化合物が、下記化合物(A)〜(C)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有することを特徴とする第一または第二の発明に記載の色素増感太陽電池用電解液である。
Figure 0005701633
第四の発明は、ハロゲン化合物の濃度が0.05〜8.0mol/Lである第一から第三の発明のいずれかに記載の色素増感太陽電池用電解液である。
第五の発明は、ハロゲン化合物がヨウ化物塩で、ハロゲン分子がヨウ素である第一から第四の発明のいずれかに記載の色素増感太陽電池用電解液である。
第六の発明は、第一から第五の発明のいずれかに記載の色素増感太陽電池用電解液を含有することを特徴とする色素増感太陽電池である。
第七の発明は、有機溶媒として下記一般式(1)で表される鎖状スルホンと、酸化還元性の電解質としてハロゲンイオンを対イオンとする下記一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有するハロゲン化合物およびハロゲン分子を含有する色素増感太陽電池を半導体電極と対極の間に充填し封止することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法である。
Figure 0005701633
(式(1)中、R、Rは独立して、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を表す。)
Figure 0005701633
(式(2)中、m、nは4から6の整数である。)
第八の発明は、下記一般式(1)
Figure 0005701633
(式(1)中、R、Rは独立して、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を表す。)
で表される鎖状スルホン化合物を含有する溶媒に、下記一般式(2)
Figure 0005701633
(式(2)中、m、nは4から6の整数である。)
で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを添加することを特徴とする色素増感太陽電池用電解液の光電変換効率向上方法である。
本発明の電解液を用いた色素増感太陽電池は、低温下で凝固することなく良好な変換効率を示すとともに、高温においてもガスを発生したり揮発することがなく安定性が高いため、広範な温度で使用することができ、耐久性にも優れ、長期間にわたって良好な変換効率を維持することが可能である。
本発明の色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面模式図である。
本発明の色素増感太陽電池用電解液は、有機溶媒として下記一般式(1)で表される鎖状スルホンと、酸化還元性の電解質としてハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物およびハロゲン分子を含有する色素増感太陽電池において、
ハロゲン化合物が、下記一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有することを特徴とする色素増感太陽電池用電解液。
Figure 0005701633
一般式(1)中、R、Rは独立して、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を表す。
Figure 0005701633
一般式(2)中、m、nは4から6の整数である。
一般式(1)で表される鎖状スルホン化合物として、例えば、一般式(1)中のRおよびRがいずれも、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基である化合物が挙げられる。具体的には、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、メチルイソプロピルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホン、イソブチルイソプロピルスルホン、メトキシエチルイソプロピルスルホン、フルオロエチルイソプロピルスルホン等が例示できる。これらの中でも、エチルイソプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホン、イソブチルイソプロピルスルホン、メトキシエチルイソプロピルスルホン、フルオロエチルイソプロピルスルホン等のRおよびRの炭素数の合計が5以上、好ましくは5〜10である化合物は、広範な温度で使用でき、耐久性に優れるため特に好適に使用できる。
上記一般式(1)で表される鎖状スルホン化合物のその他の例としては、R、Rの少なくとも一方がフェニル基である化合物が挙げられ、例えば、フェニルイソプロピルスルホン、フェニルエチルスルホン、ジフェニルスルホン等が例示できる。これらの中でも、R、Rの一方がフェニル基であり、一方がハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基である化合物が、広範な温度で使用可能であり、耐久性に優れるため好ましく用いられ、より好ましくは、一方が置換されていない炭素数1〜5のアルキル基である化合物であり、特にフェニルイソプロピルスルホンが好適に使用できる。
本発明の電解液には、上記一般式(1)で表される鎖状スルホン化合物の他に、本発明の効果を損ねない範囲において他の溶媒を併用することができる。併用溶媒としては、粘度が低く、沸点が高く、揮発性が低い、かつ十分なイオン伝導性を有するものであることが好ましい。非プロトン性有機溶媒、イオン液体等を用いることができる。非プロトン性有機溶媒の例としては、スルホラン、メチルスルホラン等の環状スルホン、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル類が挙げられる。また、N−メチルピロリドンやN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルオキサゾリジノンなどが挙げられる。イオン液体の好ましい例としては、例えば、カチオンが、1−メチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム系、1−メチル−ピリジウム、1−ブチル−ピリジウム、1−ヘキシル−ピリジウム等のピリジウム系、ピラゾリウム系、脂肪族アミン系であるもの、アニオンが、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロボレート、トリフルオロメタンスルホネートなどのフッ素化スルホン酸、トリフルオロ酢酸等のフッ素化カルボン酸、シアネート系、チオシアネート系、ジシアナミド系、また、ビスフルオロスルホニルイミドやビストリフルオロメタンスルホニルイミドなどのスルホニルイミド系であるもの等を挙げることができる。これらの物質は、いずれか一種を単独で用いても良いし、複数を混合して用いても良い。本発明の電解液の溶媒全体における併用溶媒の含有量は、90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。
本発明の電解液には、酸化還元性の電解質、すなわち酸化還元対を含有するが、このような酸化還元対として、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物およびハロゲン分子が好適である。具体的には、ヨウ素とヨウ化物イオンを対イオンとするヨウ化物塩の組合せ、臭素と臭化物イオンを対イオンとする臭化物塩の組合せ、もしくはそれらの混合物が挙げられる。特に、ヨウ素とヨウ化物塩の組合せが、変換効率が高く好ましい。
上記のハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物(以下、単に「ハロゲン化合物」ということがある)、具体的にはヨウ化物塩や臭化物塩等のハロゲン化物塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム等の金属カチオンやイミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、ピラゾリウム等のオニウムカチオンが挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して用いることもできる。これらのうち、オニウムカチオンが好適に用いられる。
一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンとしは、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムカチオン、スピロ[ピペリジン−(1,1’)−ピロリジニウム]カチオン、スピロ−(1,1’)−ビピペリジニウムカチオン、アザシクロブタン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルカチオン、ピロリジン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルカチオン、ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロリジニウムカチオン、3−エチルピロリジニウム−1−スピロ−1’−ピロリジニウムカチオン、3−エチルピロリジニウム−1−スピロ−1’−(3’−エチル)ピロリジニウムカチオン、2,4−ジフルオロピロリジニウム−1−スピロ−1’−ピロリジニウムカチオン、2,4−ジフルオロピロリジニウム−1−スピロ−1’−(2’,4’−ジフルオロ)ピロリジニウムカチオンなどが挙げられる。
特に、イオン伝導性に優れ、高い変換効率を有することから、ハロゲン化合物のカチオンとして、下記化合物(A)〜(C)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも一つを含有することが好ましい。
Figure 0005701633
これらの中でも最も好ましいスピロ型第四級アンモニウムカチオンは、溶解性の面から化合物(A)で表されるスピロ−(1,1’)−ビピロリジウムカチオンである。
スピロ型第四級アンモニウムカチオンが好ましい理由は必ずしも明確ではないが、以下の理由が考えられる。すなわち、従来用いられているプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン、中でもニトリル溶媒は非常に粘度が低いのに対し、本発明の一般式(1)で表される鎖状スルホン化合物は、これら従来使用の溶媒よりも粘度が高く、カチオンサイズの大きなものはイオン伝導度が低下してしまう。そのため、一般式(1)で表される鎖状スルホン化合物を溶媒として用いる場合、カチオンサイズが小さな、前項記載のスピロ型第四級アンモニウム化合物を用いる場合に電導度の向上が達せられ、高い変換効率を与える電解液を得られる。
上記一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを有するハロゲン化合物としては、特にヨウ化物塩が望ましい。ハロゲン化合物の濃度は、太陽電池として用いる際の入射光量などによって発生する電流量が異なるため最適な濃度は必ずしも一定ではないが、好ましくは0.05〜8.0mol/Lであり、特に好ましくは0.5〜4.0mol/Lである。濃度が0.05mol/Lより小さいと十分な性能が得られない場合があり、一方、濃度が8.0mol/Lより大きいと溶媒に溶解しにくい場合がある。
本発明の電解液には酸化還元対として作用させるためハロゲン分子が用いられる。具体的にはヨウ素(I)または臭素(Br)が好ましい。特に、ハロゲン化合物としてヨウ化物塩を用いる場合にはハロゲン分子としてヨウ素を用いることが望ましい。この場合ヨウ化物塩とともに、I/I の酸化還元対として作用する。電解液中のハロゲン分子の含有量は、太陽電池として用いる際の入射光量などによって発生する電流量が異なるため最適な含有量は必ずしも一定ではないが、イオン導電性及び光エネルギー変換効率の観点から、好ましくは0.005〜0.5mol/Lであり、特に0.01〜0.3mol/Lが好ましい。
また、本発明の電解液には、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーや低分子のゲル化剤などを溶媒中に添加したり、エチレン性不飽和基を有した多官能性モノマーを溶媒中で重合させる等の方法でこれらの溶媒をゲル化することで、電解質層をゲル電解質として形成しても構わない。溶媒をゲル化させるためのポリマーはイオン性を有していても構わないが、電解質の移動を妨げる場合にはイオン性を有さないことが望ましい。
また、ポリマーではなく、粒子を添加させてチクソトロピー性を持たせることで、セルに構成した際に固体状・ペースト性状・ゲル性状を持たせても構わない。このような粒子の材料としては、特には限定されず公知の材料を使用することができる。例えば、酸化インジウム、酸化スズと酸化インジウムの混合体(以下、「ITO」と略記する。)、シリカ等の無機酸化物、ケッチェンブラックやカーボンブラック、カーボンナノチューブ等のカーボン材料、また、カオリナイトやモンモリロナイト等の層状無機化合物、すなわち粘土鉱物でも構わない。
また、本発明の電解液には添加剤として、4−t−ブチルピリジンなどのアルキルピリジン類、N−メチルベンズイミダゾールなどのイミダゾール類などの塩基性材料を添加することができる。その他の任意成分としては、例えば、界面活性剤、防食材等が例示できる。
本発明の電解液は、常法に従って上記鎖状スルホン化合物を含む溶媒中に上記ヨウ化物塩等のハロゲン化合物やヨウ素等のハロゲン分子を添加・溶解させることによって得ることができる。一方、本発明の色素増感太陽電池は、この電解液を用いたものであるが、電解液以外は、一般的な色素増感太陽電池の構成を採用すればよい。図1に本発明の色素増感太陽電池の構成の一例を示す。図1中、1は電極基体、2は透明基体、3は透明導電膜、4は多孔質金属酸化物半導体層、5は増感色素層、6は半導体電極、7は本発明の電解液を含む電解質層、8は対極、9は電極基体、10は触媒活性層、11はスペーサー、12は周縁シール部をそれぞれ示す。
電極基体1は、透明基板2に透明導電膜3を形成させた、導電性ガラスなどの透明電極基体である。透明導電膜3には多孔質金属酸化物半導体層4が形成されており、金属酸化物半導体の表面に色素を吸着させた増感色素層5を有している。これらから、アノード電極である半導体電極6が構成される。
<透明基体>
電極基体1を構成する透明基体2は、可視光を透過するものが使用でき、透明なガラスが好適に利用できる。また、ガラス表面を加工して入射光を散乱させるようにしたもの、半透明なすりガラス状のものも使用できる。また、ガラスに限らず、光を透過するものであればプラスチック板やプラスチックフィルム等も使用できる。
透明基体2の厚さは、太陽電池の形状や使用条件により異なるため特に限定はされないが、例えばガラスやプラスチック等を用いた場合では、使用時の耐久性を考慮して1mm〜1cm程度であり、フレキシブル性が必要とされ、プラスチックフィルムなどを使用した場合は、25μm〜1mm程度である。また、必要に応じて耐候性を高めるハードコート等の処理を用いても構わない。
<透明導電膜>
透明導電膜3としては、可視光を透過して、かつ導電性を有するものが使用でき、このような材料としては、例えば金属酸化物が挙げられる。特に限定はされないが、例えばフッ素をドープした酸化スズ(以下、「FTO」と略記する。)や、酸化インジウム、ITO、アンチモンをドープした酸化スズ(以下、「ATO」と略記する。)、酸化亜鉛等を好適に用いることができる。
また、分散させるなどの処理により可視光が透過すれば、不透明な導電性材料を用いることもできる。このような材料としては炭素材料や金属が挙げられる。炭素材料としては、特に限定はされないが、例えば黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、グラッシーカーボン、カーボンナノチューブやフラーレン等が挙げられる。また、金属としては、特に限定はされないが、例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、クロム、鉄、モリブデン、チタン又はそれらの合金等が挙げられる。
ここで、電解液中に含まれる酸化還元対として、ハロゲン分子とハロゲン化合物、より具体的にはヨウ素とヨウ化物塩や臭素と臭化物塩を用いる場合には、透明導電膜に使用する導電性材料は電解液に対する耐蝕性が高いことが望ましい。したがって、特に金属酸化物、中でもFTOやITOが特に好適である。
透明導電膜3としては、上記の導電性材料のうち少なくとも1種類以上からなるものを、透明基体1の表面に設けて形成することができる。あるいは透明基体2を構成する材料の中へ上記導電性材料を組み込んで、透明基体と透明導電膜を一体化して電極基体1とすることも可能である。
透明基体2上に透明導電膜3を形成する方法として、金属酸化物を形成する場合は、ゾルゲル法や、スパッタやCVD等の気相法、分散ペーストのコーティング等がある。また、不透明な導電性材料を使用する場合は、粉体等を、透明なバインダー等とともに固着させる方法が挙げられる。
透明基体と透明導電膜を一体化させるには、透明基体の成形時に導電性のフィラーとして上記導電膜材料を混合させる方法などがある。
透明導電膜3の厚さは、用いる材料により導電性が異なるため特には限定されないが、一般的に使用されるFTO被膜付ガラスでは、0.01μm〜5μmであり、好ましくは0.1μm〜1μmである。また、必要とされる導電性は、使用する電極の面積により異なり、大面積電極ほど低抵抗であることが求められるが、一般的に100Ω/□以下、好ましくは10Ω/□以下、より好ましくは5Ω/□以下である。100Ω/□を超えると太陽電池の内部抵抗が上がるため好ましくない。
透明基体及び透明導電膜から構成される電極基体1、又は透明基体と透明導電膜とを一体化した電極基体1の厚さは、上記のように太陽電池の形状や使用条件により異なるため特に限定はされないが、一般的に1μm〜1cm程度である。
<多孔質金属酸化物半導体>
多孔質金属酸化物半導体層4を形成する金属酸化物半導体としては、従来公知のものが使用できる。即ち、Ti、Nb、Zn、Sn、Zr、Y、La、Taなどの遷移金属の酸化物の他、SrTiO、CaTiOなどのペロブスカイト系酸化物などが挙げられる。特に限定はされないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ等が挙げられ、特に二酸化チタン、さらにはアナターゼ型二酸化チタンが好適である。
このような金属酸化物半導体を用いて、多孔質金属酸化物半導体層4は、特に限定されず既知の方法で透明導電膜3上に設けることができる。例えば、ゾルゲル法や、分散体ペーストの塗布、また、電析や電着させる方法がある。さらに、電気抵抗値を下げるため、金属酸化物の粒界は少ないことが望ましく、塗布した金属酸化物を焼結させることが望ましい。焼結条件は用いる金属酸化物半導体の種類や形成方法、基板の耐熱温度により異なるため、適宜変更して構わないが、二酸化チタンを用いた場合、450〜550℃で焼結させることが望ましい。
また、増感色素をより多く吸着させるために、当該半導体層4は多孔質になっていることが望ましく、具体的には比表面積が10〜200m/gであることが望ましい。また、増感色素の吸光量を増加させるため、使用する金属酸化物の粒径に幅を持たせて光を散乱させることが望ましい。前記半導体層4の厚さは、用いる金属酸化物及びその性状により最適値が異なるため特には限定されないが、0.1μm〜50μm、好ましくは5〜30μmである。
<増感色素>
増感色素層5を構成する増感色素としては、太陽光により励起されて前記金属酸化物半導体層4に電子注入できるものであればよく、一般的に色素増感太陽電池に用いられている色素を用いることができるが、変換効率を向上させるためには、その吸収スペクトルが太陽光スペクトルと広波長域で重なっていて、耐光性が高いことが望ましい。
増感色素は、特に限定はされないが、ルテニウム錯体、特にルテニウムポリピリジン系錯体が望ましく、さらに望ましいのは、Ru(L)(L’)(X)2で表されるルテニウム錯体である。ここでLは4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン、もしくはその4級アンモニウム塩及びカルボキシル基が導入されたポリピリジン系配位子であり、L’はLと同一、もしくは4,4’−置換2,2’−ビピリジンであり、L’の4,4’位の置換基は、長鎖アルキル基、アルキル置換ビニルチエニル基、アルキル又はアルコキシ置換スチリル基、チエニル基誘導体などが挙げられる。また、XはSCN、Cl、CNである。例えば、ビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン)ジイソチオシアネートルテニウム錯体等が挙げられる。
他の色素としては、ルテニウム以外の金属錯体色素、例えば鉄錯体、銅錯体等が挙げられる。さらに、シアン系色素、ポルフィリン系色素、ポリエン系色素、クマリン系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、スチリル系色素、エオシン系色素等の有機色素が挙げられ、具体的には三菱製紙株式会社製色素(商品名:D149色素)等が挙げられる。これらの色素は、該金属酸化物半導体層4への電子注入効率を向上させるため、該金属酸化物半導体層4との結合基を有していることが望ましい。該結合基としては、特に限定はされないが、カルボキシル基、スルホニル基等が望ましい。
増感色素を前記多孔質金属酸化物半導体層4に吸着させる方法は、特には限定されるものではなく、例としては、室温条件、大気圧下において、色素を溶解させた溶液中に、透明導電膜2上に形成させた金属酸化物半導体層4を浸漬する方法が挙げられる。浸漬時間は、使用する半導体、色素、溶媒の種類、色素の濃度により、半導体層4に均一に色素の単分子膜が形成されるよう、適宜調整することが望ましい。なお、吸着を効果的に行なうには加熱下での浸漬を行なえばよい。
増感色素は多孔質金属酸化物半導体層4の表面上で会合しないことが望ましい。色素単独で吸着させると会合が起きる場合には、必要に応じて、共吸着剤を吸着させても構わない。このような吸着剤としては、用いる色素により最適な種類や濃度が変わるため特には限定されないが、例えばデオキシコール酸等の有機カルボン酸が挙げられる。共吸着剤を吸着させる方法としては、特には限定されないが、増感色素を溶解させる溶媒に、増感色素とともに共吸着剤を溶解させてから金属酸化物半導体層4を浸漬させることで、色素の吸着工程と同時に共吸着剤を吸着させることができる。
増感色素を溶解するために用いる溶媒の例としては、エタノール等のアルコール類、アセトニトリル等の窒素化合物、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル等のエーテル類、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。溶液中の色素濃度は、使用する色素及び溶媒の種類により適宜調整することが望ましい。例えば、5×10−5mol/L以上の濃度が望ましい。
<対極>
上記電極基体1、多孔質金属酸化物半導体層4および増感色素層5から構成される半導体電極6に対向して、カソード電極である対極8が電解質層7およびスペーサー11を介して配置される。
<対極−基体>
太陽電池の内部抵抗を小さくするため対極の基体9は電気伝導度が高いことが望ましい。また、上記のように電解質中に酸化還元対としてハロゲン分子およびハロゲン化合物を用いている場合には、該導電性の電極基体9には電解液に対する耐蝕性が高い材質を用いることが望ましい。
このような導電性基体9の材質としては、具体的には、表面に酸化皮膜を形成し耐蝕性が良好なクロム、ニッケルや、チタン、タンタル、ニオブ、及びそれらの合金であるステンレスや、表面に酸化皮膜を形成して耐蝕性を高めたアルミニウム等が挙げられる。
また、他の好適な材料としては、導電性金属酸化物が挙げられる。特に限定はされないが、例えばITOやFTO、ATO、また、酸化亜鉛や酸化チタン等が好適に用いることができる。中でもFTO、ITOを好適に用いることができる。
上記導電性の電極基体9は、耐久性やハンドリング性を高めること等を目的として支持体を備えていてもよい。例えば、透明性を求める場合にはガラスや透明なプラスチック樹脂板を用いることができる。また、軽量性を求める場合にはプラスチック樹脂板、フレキシブル性を求める場合にはプラスチック樹脂フィルム等を用いることができる。また、強度を高める場合には、金属板等を用いることもできる。
支持体の配置方法は特には限定されないが、導電性の電極基体9の表面には対極の作用部分として触媒活性層10が形成されるため、支持体は該触媒活性層10が担持されない部分、特に電極基体9の裏面に配置することが好ましい。また、支持体表面に導電性材料の粉末やフィラーを埋め込む等の方法で担持することにより、導電性の電極基体と支持体を一体化することもできる。
支持体の厚さは、対極の形状や使用条件により異なるため特に限定はされないが、例えばガラスやプラスチック等を用いた場合では、実使用時の耐久性を考慮して1mm〜1cm程度であり、フレキシブル性が必要とされ、プラスチックフィルム等を使用した場合は、25μm〜1mm程度である。また、必要に応じて耐候性を高めるハードコートなどの処理や、フィルム添付処理を用いても構わない。また、金属材料を支持体にした場合には、10μm〜1cm程度である。
導電性の電極基体9の形態や厚みについては、電極として用いる際の形状や使用条件、また、用いる材料により導電性が異なるため特には限定されず、任意の形態を選択することができる。例えば、上記支持体を用いることで実用上の強度が保持される場合、電極として使用する上で必要な電導度が確保できていれば、100nm程度の厚みでも構わない。また、支持体を用いず、導電性の電極基体9のみにて強度を確保する場合は、1mm程度以上の厚さが好ましい。
また、必要とされる導電性は、使用する電極の面積により異なり、大面積電極ほど低抵抗であることが求められるが、一般的に100Ω/□以下、好ましくは5Ω/□以下、より好ましくは1Ω/□以下である。100Ω/□を超えると太陽電池の内部抵抗が増大するため、好ましくない。
<触媒活性層>
導電性の電極基体9の表面に担持される触媒材料は、電解質層7中に含まれる酸化還元対として含まれるハロゲン化合物等の酸化体を還元体に十分な速度で還元することができればよく、具体的には、例えば三ヨウ化物アニオン(I )をヨウ化物アニオン(I)に、もしくは三臭化物アニオン(Br )を臭化物アニオン(Br)に還元することができれば特に限定はされず、既知の物質が使用できるが、例えば、遷移金属、導電性高分子材料、又は炭素材料等を好適に用いることができる。
その形状は、用いる触媒の種類により異なるため特には限定されない。上述の触媒材料のうち少なくとも1種類以上からなる触媒材料を、電極基体9の表面に設けて触媒活性層10を形成することができる。あるいは電極基体9を構成する材料の中へ上記触媒材料を組み込むことも可能である。
触媒となる遷移金属としては、白金やパラジウム、ルテニウム、ロジウム等が好適に利用でき、また、それらを合金としても構わない。それらの中でも特に白金、もしくは白金合金が好適である。遷移金属の導電性基体9上への担持は既知の方法により行うことができる。例えば、スパッタや蒸着、電析により直接形成する方法や、塩化白金酸等の前駆体を熱分解する方法等を用いて導電性基体9上へ遷移金属を担持させ、触媒活性層10を形成することができる。
導電性高分子のモノマーとして、ピロール、アニリン、チオフェン、及びそれらの誘導体の中から、少なくとも1種類以上のモノマーを重合してなる導電性高分子を触媒として使用することができる。特に、ポリアニリンやポリ(エチレンジオキシチオフェン)であることが望ましい。導電性高分子の電極基体9への担持は、既知の方法を用いることができる。例えば、前記導電性基体9を、前記モノマーを含有する溶液中に浸漬して電気化学的に重合する方法や、Fe(III)イオンや過硫酸アンモニウム等の酸化剤と前記モノマーを含む溶液とを、該電極基体9上で反応させる化学重合法、導電性高分子を溶融状態もしくは溶解させた溶液から成膜する方法、また、導電性高分子の粒体をペースト状、もしくはエマルジョン状、もしくは高分子溶液及びバインダーを含む混合物形態に処理した後に、該電極基体9上へスクリーン印刷、スプレー塗布、刷毛塗り等により形成させる方法が挙げられる。
また、炭素材料としては特に制限されず、酸化還元対の酸化体である三ヨウ化物アニオン(I )を還元する触媒能を有する、従来公知の炭素材料を使用することができるが、中でもカーボンナノチューブやカーボンブラック、活性炭等が望ましい。炭素材料の導電性基体9への担持方法としては、フッ素系のバインダー等を用いたペーストを塗布・乾燥する方法等、既知の方法を用いることができる。
半導体電極6と対極8の間にはスペーサー11が配置され、その空間に電解液が充填されて電解質層7が形成され、周縁シール部12によって封止されている。
<スペーサー>
スペーサー11は、半導体電極と対極が接触して短絡することのないように電極間距離を制御・固定するものであり、電解液、または熱・光などにより劣化しない材質であれば特には限定されず既知の材料を任意の形状で用いることができる。材質としては例えば、ガラスやセラミック材料、フッ素系樹脂や光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などが挙げられる。また、周辺シール部12中に、微小なガラスやセラミック材料などを混合するなどの方法で周辺シール部がスペーサーを兼ねることもできる。
<周辺シール>
周辺シール部12は、本発明の電解液が漏洩しないよう、半導体電極と対極を貼合せて封止するものであり、電解液、または熱・光などにより劣化しない材質であれば特に制限されない。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、金属、ゴム等を例示することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
以下のようにして電解液の調製および色素増感太陽電池の作製を行った。
<電解液の調製>
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物1.0mol/l、4−tert−ブチルピリジン0.25mol/l、ヨウ素0.03mol/lの割合で、エチルイソプロピルスルホンとN−メチルピロリドン混合溶媒(体積比8:2)に溶解して電解液を調製した。
<多孔質金属酸化物半導体層の形成>
透明導電膜付きの透明基体としてFTOガラス(日本板ガラス製25mm×50mm)を用い、その表面に酸化チタンペースト(日揮触媒化成工業株式会社製チタニアペースト PST−18NR)を、スクリーン印刷による印刷工程と90℃30分の乾燥工程とを3回繰り返して重ね塗りした後、大気雰囲気下500℃で60分間焼成することで15μm前後の厚さの多孔質酸化チタン層を形成させた。さらに、前記多孔質酸化チタン層の上に、酸化チタンペースト(日揮触媒化成工業株式会社製チタニアペースト PST−400C)をスクリーン印刷で重ね塗りした後、同様に焼成を行なって、20μm前後の厚さとした多孔質金属酸化物半導体層を完成させ、多孔質酸化チタン半導体電極とした。
<増感色素の吸着>
増感色素として、一般にN719dyeと呼ばれるビス(4−カルボキシ−4’−テトラブチルアンモニウムカルボキシ−2,2’−ビピリジン)ジイソチオシアネートルテニウム錯体(Solaronix社製)を使用した。80℃にした前記多孔質酸化チタン半導体電極を、色素濃度0.5mmol/Lのアセトニトリル・t−ブチルアルコール(1:1)混合溶液中でゆっくりと振盪させながら遮光下48時間浸漬させた。その後脱水アセトニトリルにて余分な色素を洗浄してから風乾することで、太陽電池の光電極(アノード電極)として完成させた。
<対極>
対極として、アンカー層として、スパッタ法によりガラス基板上にTi(膜厚50nm)を成膜したのち、該Ti層上にスパッタ法によりPt(膜厚150nm)を成膜させた白金対極(ジオマテック製)を使用した。
<太陽電池セルの組み立て>
前記のように作製した光電極と、電気ドリルで0.6mmφの電解液注入孔を2個設けた対極を対向するよう設置し、両電極間に、スペーサーとして厚み50μmのFEP樹脂シートと、スペーサーの外周に熱可塑性シート(Dupont製 bynel、膜厚50μm)を重ならないように挟み、熱圧着する事により両電極を接着した。次に、前記のように作製した電解液を電解液注入孔から毛管現象にて両電極間に含浸させ、電解液注入孔上に可塑性シートを挟んで1mm厚のガラス板を置き、再度加熱圧着することで封止を実施し、太陽電池セルを作製した。
(実施例2)
エチルイソプロピルスルホンに代えてエチルイソブチルスルホン(住友精化(株)社製)を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(実施例3)
エチルイソプロピルスルホンに代えてイソプロピルイソブチルスルホン(住友精化(株)社製)を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(実施例4)
(メトキシエチルイソプロピルスルホンの調製)
メトキシエチルイソプロピルスルホンは、まず臭化メトキシエチルと硫化水素ナトリウムを反応させてメトキシエチルメルカプタンを得、それを蒸留精製後に金属ナトリウムと反応させてナトリウムメトキシチオエトキシドに変換し、それをヨウ化イソプロピルと反応させた後に酸化剤にて酸化し、酸化物を蒸留精製して得た。
(太陽電池セルの作製)
エチルイソプロピルスルホンに代えて、得られたメトキシエチルイソプロピルスルホンを用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(実施例5)
(フェニルイソプロピルスルホンの調製)
フェニルイソプロピルスルホンは、フェニルメルカプタンを金属ナトリウムと反応させてナトリウムチオフェノキシドを得、それをヨウ化イソプロピルと反応させた後に酸化剤にて酸化し、酸化物を蒸留精製して得た。
(太陽電池セルの作製)
エチルイソプロピルスルホンに代えて、得られたフェニルイソプロピルスルホンを用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(実施例6)
(フルオロエチルイソプロピルスルホンの調製)
フルオロエチルイソプロピルスルホンは、まずエチルメルカプタンをフッ素ガスと反応させた後に蒸留精製を行ってフッ化エチルメルカプタンとし、それを金属ナトリウムと反応させてナトリウムフッ化エトキシドを得、それをヨウ化イソプロピルと反応させた後に酸化剤にて酸化し、酸化物を蒸留精製して得た。
(太陽電池セルの作製)
エチルイソプロピルスルホンに代えて、得られたフルオロエチルイソプロピルスルホンを用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(実施例7)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、スピロ[ピペリジン−(1,1’)−ピロリジニウム]ヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(実施例8)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、スピロ−(1,1’)−ビピペリジニウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例1)
エチルイソプロピルスルホンに代えてエチレングリコールジメチルエーテルを用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例2)
エチルイソプロピルスルホンに代えてN,N−ジメチルホルムアミドを用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例3)
エチルイソプロピルスルホンに代えてγ−ブチロラクトンを用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例4)
エチルイソプロピルスルホンに代えてプロピレンカーボネートを用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例5)
エチルイソプロピルスルホンに代えてジメチルスルホキシドを用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例6)
エチルイソプロピルスルホンに代えてメトキシアセトニトリルを用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例7)
エチルイソプロピルスルホンに代えてメトキシプロピオニトリルを用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例8)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−ブチル−3−ヘキシルイミダゾリウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例9)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例10)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例11)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えてトリエチルメチルアンモニウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例12)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、スピロ[アゼチジン−(1,1’)−ピロリジニウム]ヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例13)
スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、スピロ[アジリジン−(1,1’)−ピロリジニウム]ヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例14)
エチルイソプロピルスルホンに代えてエチレングリコールジメチルエーテルを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例15)
エチルイソプロピルスルホンに代えてN,N−ジメチルホルムアミドを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて電解液を調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例16)
エチルイソプロピルスルホンに代えてγ−ブチロラクトンを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例17)
エチルイソプロピルスルホンに代えてプロピレンカーボネートを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例18)
エチルイソプロピルスルホンに代えてジメチルスルホキシドを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例19)
エチルイソプロピルスルホンに代えてメトキシアセトニトリルを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
(比較例20)
エチルイソプロピルスルホンに代えてメトキシプロピオニトリルを用い、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムヨウ化物に代えて、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物を用いて調製した以外は実施例1と同様にして太陽電池セルを作製した。
<太陽電池セルの初期変換効率の測定>
実施例1〜8および比較例1〜20で作製した色素増感太陽電池に対し、25℃にて、5mm角の窓をつけた光照射面積規定用マスクを装着させた上で、分光計器製ソーラシュミレータを用い、光量100mW/cm2、AM1.5の条件で光源の照射強度を調整した擬似太陽光を照射しながら、エーディーシー製直流電圧電流発生装置を用いて初期変換効率を評価した。初期変換効率の各測定値については、より大きい値が太陽電池セルの性能として好ましいことを表す。
<太陽電池セルの耐久性試験>
その後、85℃の条件下にて照射強度100mW/cmの光を1000h照射後、照射開始前と1000h経過後の変換効率を25℃にて測定した。
<太陽電池セルの耐冷試験と耐冷試験時の変換効率測定>
また、−25℃における電解液凍結・凝固の有無を評価した。凍結の有無については、凍結・凝固しなかったものを○、凍結・凝固したものを×とした。さらに、凍結しなかったものを−25℃の冷凍庫より取出し、耐冷試験時の変換効率を測定した。ただし、冷却されたセルの表面に結露しないよう、窒素を吹き付けながら測定を行った。
<ガス発生の有無>
ガス発生の有無は、測定中の電解液を目視で観察して判断した。ガス発生の有無については、ガスが発生しなかったものを○、ガスが発生したものを×とした。
実施例1〜8および比較例1〜20に用いた電解液(主溶媒、ヨウ化物塩)を表1に示した。また、太陽電池セルの測定結果を表2に示した。
Figure 0005701633
Figure 0005701633
実施例1〜8では、本発明の鎖状スルホン化合物を溶媒とし、かつスピロ型第四級アンモニウムヨウ化物を電解質として含んだ電解液を用いており、これを色素増感太陽電池に用いることによって、低温でも凝固することなく、また、ガス発生もない高い耐久性を付与できることが示された。さらに、変換効率が高いことから、これらの電解液を用いた色素増感太陽電池は、広い温度範囲において良好な性能にて使用可能であることが示された。これに対し、比較例1〜7の電解液を用いた色素増感太陽電池は耐久性に劣り、また比較例8〜11は、鎖状スルホン化合物を溶媒として用いているため高い耐久性は得られているが、本発明のスピロ型第四級アンモニウム塩と併用していないため、変換効率は低いものであった。
特許文献3では、スピロ型第四級アンモニウム塩を用いた電解液が開示されているが、本発明者が追試を行った結果、比較例1〜7と比較例14〜20による比較が示すように、鎖状スルホン化合物を溶媒とした場合においてのみ、従来一般的に使用されているイミダゾリウム塩を用いた場合よりも優れた変換効率が得られている。これに対し、鎖状スルホン化合物ではなく従来の電解液溶媒を用いた場合には、スピロ型第四級アンモニウム塩を用いても従来一般的に使用されているイミダゾリウム塩を用いた場合と同程度の初期性能であって、特段優れた初期性能は得られなかった。
また、比較例12、13に示すように、特許文献3で示されているスピロ型第四級アンモニウム塩のうち、アゼチジニウム環又はアジリジニウム環を含むものは、鎖状スルホン化合物を溶媒とすると従来のイミダゾリウム塩を用いたものよりも変換効率が劣るうえに、これらの塩は耐久性が著しく低いことが判明した。
耐久性に関しても、上述の比較例1〜7に示すように、本発明のスピロ型第四級アンモニウム塩を用いても鎖状スルホン化合物を溶媒としない限り、太陽電池セルとしては高い耐久性が得られなかった。すなわち、本発明の鎖状スルホン化合物とスピロ型第四級アンモニウム塩を組み合わせた場合においてのみ、高い耐久性と良好な低温特性、そして優れた変換効率を全て備えた電解液が得られることが明らかとなった。
本発明の電解液は、低温特性に優れ、また高温でも光照射下でもガスを発生したり揮発したりすることがなく安定性が高い上、優れた変換効率が得られるものであるため、色素増感太陽電池用の電解液として好適に利用可能である。
1 電極基体
2 透明基体
3 透明導電膜
4 多孔質金属酸化物半導体層
5 増感色素層
6 半導体電極
7 電解質層
8 対極
9 電極基体
10 触媒活性層
11 スペーサー
12 周縁シール部

Claims (7)

  1. 有機溶媒として下記一般式(1)で表される鎖状スルホンと、酸化還元性の電解質としてハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物およびハロゲン分子を含有する色素増感太陽電池において、
    前記ハロゲン化合物が、下記一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有することを特徴とする色素増感太陽電池用電解液。
    Figure 0005701633
    (式(1)中、R、Rは独立して、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を表す。)
    Figure 0005701633
    (式(2)中、m、nは4から6の整数である。)
  2. 一般式(1)中のRおよびRが、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基であって、 とR の合計の炭素数が5以上である請求項1に記載の色素増感太陽電池用電解液。
  3. ハロゲン化合物が、下記化合物(A)〜(C)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感太陽電池用電解液。
    Figure 0005701633
  4. ハロゲン化合物の濃度が0.05〜8.0mol/Lである請求項1から3のいずれかに記載の色素増感太陽電池用電解液。
  5. ハロゲン化合物がヨウ化物塩で、ハロゲン分子がヨウ素である請求項1から4のいずれかに記載の色素増感太陽電池用電解液。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の色素増感太陽電池用電解液を含有することを特徴とする色素増感太陽電池。
  7. 有機溶媒として下記一般式(1)で表される鎖状スルホンと、酸化還元性の電解質としてハロゲンイオンを対イオンとする下記一般式(2)で表されるスピロ型第四級アンモニウムカチオンを含有するハロゲン化合物およびハロゲン分子を含有する色素増感太陽電池を半導体電極と対極の間に充填し封止することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
    Figure 0005701633
    (式(1)中、R、Rは独立して、ハロゲン、アルコキシ基若しくは芳香環で一部置換されていても良い炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を表す。)
    Figure 0005701633
    (式(2)中、m、nは4から6の整数である。)
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