JP5701552B2 - 近赤外線吸収色素及び近赤外線遮断フィルター - Google Patents

近赤外線吸収色素及び近赤外線遮断フィルター Download PDF

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Description

本発明は、ジイモニウム塩からなる近赤外線吸収色素とそれを用いた近赤外線遮断フィルターに関し、さらに詳細には、耐熱性及び耐湿熱性に優れた近赤外線遮断フィルターに関する。
近年、ディスプレーの大型化、薄型化の要求が高まる中、プラズマディスプレーパネル(以下、「PDP」と略記する)が一般に広く普及している。PDPからは近赤外線が放出され、近赤外線リモコンを使用した電子機器が誤動作を起こしてしまうことから、近赤外線吸収色素を含むフィルターで近赤外線を遮断する必要がある。また、CCDカメラ等に使用される光半導体素子は近赤外線領域の感度が高いため、近赤外線の除去が必要である。更に近赤外線吸収色素は、太陽光の熱線吸収効果を示し、自動車用ガラス、建材用ガラス等の用途に近赤外線遮断フィルターとして利用されており、太陽電池モジュールにおける温度上昇による出力低下を防止するためにも近赤外線遮断フィルターが必要である。これらの用途に用いられる近赤外線遮断フィルターは、可視光領域を透過しつつ、効果的に近赤外光領域を吸収でき、更に、高い耐熱性及び耐湿熱性が要求される。
近赤外線を吸収する近赤外線吸収色素としては、従来、シアニン系色素、ポリメチン系色素、スクアリリウム系色素、ポルフィリン系色素、金属ジチオール錯体系色素、フタロシアニン系色素、ジイモニウム塩系色素、無機酸化物粒子等が使用されている。中でもジイモニウム塩系色素は近赤外線の吸収能が高く、可視光領域での透明性が高いことから多用されている。
特許文献1に開示されているジイモニウム塩系の近赤外線吸収色素の中でも比較的耐熱性、耐湿性に優れたものとして、例えばジイモニウム塩カチオンの末端の窒素への置換基がn−ブチル基であるN,N、N’,N’−テトラキス{p−ジ(n−ブチル)アミノフェニル}−p−フェニレンジイモニウム塩が知られており、一般的に用いられている。
また、特許文献2には、直鎖状のアルキル基を有する化合物よりも、耐熱性が高い、末端基として分岐鎖状のアルキル基を有するジイモニウム塩を用いることも既に開示されている。
ところで、PDPに用いられる近赤外線遮断フィルターには、通常近赤外線吸収層の他に、電磁波遮蔽層、反射防止層、ハードコート層等が設けられている。このため、PDP用近赤外線遮断フィルターは、近赤外線吸収フィルム、電磁波遮蔽フィルム及び反射防止フィルムを、支持体であるガラスや衝撃吸収材の上に積層して作製されることが一般的である。このようなPDP用近赤外線遮断フィルターは、PDPの前面側に載置される。このようなPDP用近赤外線遮断フィルターは、接着剤や粘着剤を用いて、支持体であるガラスや衝撃吸収材の上に直接貼合わされて使用される。
特許文献3では、近赤外線遮断フィルターの薄層化や、近赤外線遮断フィルターの製造工程を簡略化することを目的として、粘着剤に近赤外線吸収色素を含有させることにより、近赤外線吸収層と粘着剤層とを一体化させる試みがなされている。
ところが、ジイモニウム塩系色素を粘着剤層等の近赤外線吸収樹脂層に含有すると、ポリエステル樹脂やアクリル樹脂等の高分子体からなる塗布用バインダー樹脂への含有とは異なり、耐熱試験あるいは耐湿熱試験後の色素の劣化が大きく近赤外線吸収性能が損なわれるといった問題があり、これまで以上に、高い耐熱性及び耐湿熱性を有するジイモニウム塩系色素が望まれている。
特開平10−180922号公報 特開2005−234558号公報 特開2001−207142号公報
本発明の目的は、ジイモニウム塩からなる近赤外線吸収色素とそれを用いた近赤外線遮断フィルターを提供すること。及び、該近赤外線吸収樹脂組成物を用いて製造した、耐熱性及び耐湿熱性に優れた近赤外線遮断フィルターを提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、一般式(1)で表されるジイモニウム塩を含む近赤外線吸収色素を樹脂中に含有させることで、それを用いた近赤外線遮断フィルターが優れた耐熱性及び耐湿熱性を持つことを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第一の発明は、下記一般式(1)で表されるジイモニウム塩からなることを特徴とする近赤外線吸収色素である。
Figure 0005701552
Figure 0005701552
(式(1)中、A、B、Cはそれぞれ同一でも異なっても良い水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはアニオンを表す。lは3〜8の整数であり、m〜rはそれぞれ1〜8の整数である。)
第二の発明は、一般式(1)中のXが、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンからなる群より選ばれる一種であることを特徴とする第一の発明に記載の近赤外線吸収色素である。
第三の発明は、透明基板上に近赤外線吸収樹脂層を形成させた近赤外線遮断フィルターにおいて、
近赤外線吸収樹脂層が、第一又は第二の発明に記載の近赤外線吸収色素と樹脂を含有してなることを特徴とする近赤外線遮断フィルターである。
本発明によれば、一般式(1)で表されるジイモニウム塩を近赤外線吸収色素として用いることで、耐熱性及び耐湿熱性に優れた近赤外線遮断フィルターを得ることができる。
本発明の一般式(1)で表されるジイモニウム塩からなる近赤外線吸収色素は疎水性が高く、樹脂中にて安定に存在しうることから、該近赤外線吸収色素を含有する近赤外線吸収樹脂組成物層を含有する近赤外線遮断フィルターは耐熱性及び耐湿熱性に極めて優れたものとなる。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
[近赤外線吸収色素]
本発明に係る近赤外線吸収色素は下記一般式(1)で表されるジイモニウム塩からなることを特徴としている。なお、本発明において、近赤外線とは、波長750〜2000nmの範囲の光を意味する。
Figure 0005701552
Figure 0005701552
上記一般式(1)中、A、B、Cはそれぞれ同一でも異なっても良い水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはアニオンを表す。lは3〜8の整数であり、m〜rはそれぞれ1〜8の整数である。
lは3〜8の整数であり、好ましくは、4又は5である。m〜rは1〜8の整数であり、好ましくは1又は2である。
一般式(1)中のRは、具体的には、以下に示す置換基(1)〜(8)が挙げられる。
Figure 0005701552
A〜Cの好ましいハロゲン基としては、フッ素、塩素、臭素、フッ素等が挙げられる。
A〜Cの好ましい有機基としては、ハロゲン原子で置換されても良い直鎖又は分岐状のC1−10のアルキル基、C3−12のシクロアルキル基、シクロアルキル環が置換されていてもよいC3−12シクロアルキル−C1−10のアルキル基等が挙げられる。
一般式(1)中のXはジイモニウムカチオンの電荷を中和させるのに必要なアニオンであり、有機酸アニオン、無機アニオン等が使用できる。
アニオンとして具体的には、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオン、過塩素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオン等が挙げられる。
これらの内、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンが特に好ましく用いられる。得られる近赤外線遮断フィルターの耐熱性及び耐湿熱性が高いためである。
一般式(1)で表されるジイモニウム塩は、以下の方法によって製造することができる。
すなわち、ウルマン反応及び還元反応で得られる、下記一般式(2)で表されるアミノ体を、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と略記する)、ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と略記する)等の極性溶剤中、Rに対応する塩素、臭素、ヨウ素等のジハロゲン化物と、脱ハロゲン化剤としてアルカリ金属の炭酸塩を加え、30〜150℃、好ましくは70〜120℃で反応させ、下記一般式(3)で表される置換体を得る。例えば、Rが置換基(1)の場合は、対応するジハロゲン化物として1,4−ジクロロブタンを反応させる。
Figure 0005701552
Figure 0005701552
Figure 0005701552
次いで、一般式(3)で示される置換体及び対応するアニオンXの銀塩を、アセトニトリル等の有機溶媒中、温度30〜150℃、好ましくは40〜80℃で反応させ、析出した銀を濾別した後、水、酢酸エチル、ヘキサン等の溶媒を加え生じた沈殿を濾過して、一般式(1)で表されるジイモニウム塩を得ることができる。
[樹脂]
本発明で用いられる樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、粘着剤樹脂から選ばれる少なくとも1種である。
熱可塑性樹脂として、具体的には、ポリアミド、ポリアセタール、ポリスルホン、ABS、アクリル、ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
熱硬化性樹脂として、具体的には、エポキシ、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、フェノキシ、ウレタン、ビスマレイミド、シアネートエステル等が挙げられる。
粘着剤樹脂としては、粘着剤を含有するものであり、粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤が挙げられ、それらの中でも透明性や耐熱性の点からアクリル系粘着剤が特に好ましく挙げられる。
アクリル系粘着剤としては、好ましくは炭素数1〜14のアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートを主成分とするアクリル系ポリマーを含有したものが挙げられ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アクリル系粘着剤を用いる場合、アクリル系粘着剤を適宜架橋することで、耐熱性に優れた樹脂層が得られる。架橋方法の具体的手段としてはポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物等のアクリル系ポリマーに適宜架橋化基点として含ませたヒドロキシル基、アミノ基、アミド基等と反応しうる基を有する化合物を添加し反応させるいわゆる架橋剤を用いる方法がある。中でも、ポリイソシアネート化合物やエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。
近赤外線吸収色素の樹脂への配合割合は特に制限されない。この配合割合は、所望の性質、特に効率のよい近赤外線吸収能、可視光領域における優れた透明性、耐熱性及び耐湿熱性が達成できるように調整されれば良い。例えば、樹脂層が1〜20μmに設定される場合、好ましいジイモニウム塩の配合割合は、樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部、より好ましくは0.5〜20質量部、最も好ましくは1〜15質量部である。この配合割合が0.1質量部未満であると優れた近赤外線吸収能が得られにくく、逆に、配合割合が30質量部を超えた場合、添加量に見合う上記性能の向上が認められず経済的でなく、更に可視領域の透明性が失われる可能性がある。なお、ジイモニウム塩の配合割合は、目的とする樹脂等における可視及び近赤外域の透過率の設定や樹脂層の厚みによって変えることができる。
[溶媒]
近赤外線吸収色素と樹脂を含有する近赤外線吸収樹脂組成物は、溶媒を含んでいてもよい。塗工性を高める観点から、近赤外線樹脂組成物が塗布される際には、溶媒が用いられるのが好ましい。
溶媒は特に限定されず、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤:エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等のグリコール系溶剤:前記グリコール系溶剤のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のエーテルアルコール系溶剤:前記グリコール系溶剤のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル等のポリエーテル系溶剤:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等:ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤等が挙げられる。
これらの溶媒は1種で使用されても良く、2種以上の混合溶媒として使用されても良い。好ましくは沸点200℃以下の有機溶媒がよい。溶媒の水分含有量は5質量%以下であることが望ましい。
[添加剤]
近赤外線吸収樹脂組成物は、目的に応じて、適切な添加剤を含有しても良い。添加剤の具体例としては、硬化剤、レベリング剤、顔料、顔料分散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、耐光安定剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤、充填剤、補強材、可塑剤、潤滑剤、防食剤、防錆剤、乳化剤、鋳型脱型剤、蛍光性増白剤、有機防炎剤、無機防炎剤、滴下防止剤、溶融流改質剤、静電防止剤、すべり付与剤、密着性付与剤、防汚剤、界面活性剤、消泡剤、重合禁止剤、光増感剤、表面改良剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
近赤外線吸収組成物は、任意の適切な有機微粒子又は無機微粒子を含有してもよい。典型的には、これらの有機微粒子又は無機微粒子は、目的に応じた機能(屈折率、導電性等)を付与するために用いられる。
近赤外線吸収組成物よりなる層の高屈折率化や導電性付与に有用な微粒子の具体例として、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ、インジウムドープ酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモン等が挙げられる。粘着剤組成物よりなる層の低屈折率化に有用な微粒子の具体例として、フッ化マグネシウム、シリカ、中空シリカ等が挙げられる。防眩性付与に有用な微粒子の具体例としては、上記の微粒子に加え、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン等の無機粒子:シリコン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂及びこれらの共重合樹脂等の有機微粒子が挙げられる。これらの微粒子は、単独で用いられても良く、2種以上が組み合わされても良い。
[透明基材]
本発明の近赤外線遮断フィルターは、透明基材と近赤外線吸収層とを少なくとも含む構造である。透明基材として、シート状、フィルム状又は板状の透明基材が用いられうる。透明基材の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、メチルメタクリレート系共重合物等のアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ガラス等が挙げられる。
特に好ましい透明基材は、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムである。
[近赤外線遮断フィルター]
本発明の近赤外線遮断フィルターは、波長800〜1100nmの近赤外線の透過率が20%以下になるよう設計されるのが好ましく、ジイモニウム塩もそれに合わせた量を使用すれば良く、樹脂に対して0.1〜10質量%になるように含有させればよい。必要に応じて他の1種類以上の近赤外線吸収色素と併用してもよく、樹脂に対して0.01〜5質量%になるように樹脂中に含有させればよい。
本発明の近赤外線遮断フィルターを製造するには、例えば上記の樹脂100質量部、ジイモニウム塩0.1〜10質量部、紫外線吸収剤や硬化剤等のその他の添加剤0〜10質量部を溶剤中に分散させて得られる塗工液を、透明基材上に塗工し、乾燥すれば良い。
近赤外線吸収樹脂組成物の塗工は、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、リップコート法又はダイコーター法等の公知の塗工方法で塗布される。例えば、粘着剤樹脂の場合は、仕上がりの膜厚が通常5〜50μm、好ましくは15〜30μmとなるように塗付され、80〜140℃、好ましくは100〜130℃で乾燥することによって処理層が固定される。通常、この後エージング処理が行われる。エージング処理の条件は使用する粘着剤と架橋剤の種類によって条件が異なるが、近赤外線吸収粘着剤樹脂組成物については25〜50℃の恒温槽中、1日〜1週間程度保管するのが好ましい。
本発明の近赤外線遮断フィルターは、透明基材上に近赤外線吸収樹脂層を設けられている構成を最低の構成要件として、その他の機能を有する透明基材、硝子、フィルター等を積層してもよい。
以下、本発明について実施例を挙げ、より詳細に説明する。なお、本発明は本実施例により何ら限定されるものでない。
参考例1)
DMF100部にN,N,N’,N’−テトラキス(p−アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン10部、1,4−ジクロロブタン7部、ヨウ化ナトリウム7部及び炭酸カリウム30部を加え、120℃で10時間反応させた。次いで、上記反応液を水500部中に加え、生じた沈殿を濾過し、メチルアルコール500部で洗浄後、100℃で乾燥し、置換体13部を得た。
得られた置換体13部に、アセトニトリル200部とビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸銀17部を加えて、60℃で3時間反応させ、生成した銀を濾別した。次いで、該濾液に水200部を添加し、生成させた沈殿を濾過後、乾燥させて、Rが置換基(1)であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム塩20部を得た。
得られたジイモニウム塩0.03部をアクリル系粘着剤SKダイン1811L(綜研化学社製)9.8部、メチルエチルケトン2.5部、酢酸エチル2.5部、硬化剤TD−75(綜研化学社製)0.02部の溶液中に加えて近赤外線吸収粘着剤組成物を得た。これを25μm厚の離型フィルムE7006(東洋紡績社製)にバーコーターNo.60を用いて塗工し、100℃の熱風循環オーブン中にて3分間乾燥させた後、粘着剤層側に透明基材である50μm厚のPETフィルムA4300(東洋紡績社製)を貼り合せて、これを40℃、2日間養生させた後、ガラスに貼り付けて近赤外線遮断フィルターを得た。
(実施例
1,4−ジクロロブタンをα,α’−ジクロロ−o−キシレン(和光化学工業社製)に代えた以外は参考例1と同様にして作製し、Rが置換基(3)であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム23部を得た。
得られたジイモニウム塩を用いて、参考例1と同様にして近赤外線遮断フィルターを得た。
(実施例
1,4−ジクロロブタンを2,3−ビス(クロロメチル)ナフタレン(和光化学工業社製)に代えた以外は参考例1と同様にして作製し、Rが置換基(5)であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム24部を得た。
得られたジイモニウム塩を用いて、参考例1と同様にして近赤外線遮断フィルターを得た。
(実施例
1,4−ジクロロブタンを1,8−ビス(クロロメチル)ナフタレンに代えた以外は参考例1と同様にして作製し、Rが置換基(7)であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム24部を得た。
得られたジイモニウム塩を用いて、参考例1と同様にして近赤外線遮断フィルターを得た。
(比較例1)
1,4−ジクロロブタンを1−ヨードプロパンに代えた以外は参考例1と同様にして作製し、Rがジプロピルアミノ基であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム23部を得た。
得られたジイモニウム塩を用いて、参考例1と同様にして近赤外線遮断フィルターを得た。
(比較例2)
1,4−ジクロロブタンを1−ヨードブタンに代えた以外は参考例1と同様にして作製し、Rがジブチルアミノ基であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム23部を得た。
得られたジイモニウム塩を用いて、参考例1と同様にして近赤外線遮断フィルターを得た。
(比較例3)
1,4−ジクロロブタンを1−ヨード−2−メチルプロパンに代えた以外は参考例1と同様にして作製し、Rがジイソブチルアミノ基であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸ジイモニウム23部を得た。
得られたジイモニウム塩を用いて、参考例1と同様にして近赤外線遮断フィルターを得た。
(耐熱性試験)
参考例1、実施例1〜3及び比較例1〜3より得られた近赤外線遮断フィルターを温度80℃、湿度0%の雰囲気下に500時間保存して、耐熱性試験を行い、波長1000nm及び480nmにおける透過率を測定した。耐熱性の評価は、試験前後の透過率の差が1%未満の場合は◎、1%以上〜5%未満の場合は○、5%以上〜9%未満の場合は△、9%以上の場合は×とした。
(耐湿熱性試験)
参考例1、実施例1〜3及び比較例1〜3より得られた近赤外線遮断フィルターを温度60℃、湿度95%の雰囲気下に500時間保存して耐湿熱性試験を行い、波長1000nm及び480nmにおける透過率を測定した。耐熱湿性の評価は、試験前後の透過率の差が1%未満の場合は◎、1%以上〜5%未満の場合は○、5%以上〜9%未満の場合は△、9%以上の場合は×とした。
近赤外線遮断フィルターの耐熱性試験と耐湿熱性試験の結果を表1、2に示す。
Figure 0005701552
Figure 0005701552
表1、2より、比較例1〜3より実施例1〜3の方が、耐熱性及び耐湿熱性に優れていることがわかる。
本発明のジイモニウム塩からなる近赤外線吸収色素を用いた近赤外線遮断フィルターは、耐熱性及び耐湿熱性に優れ、長期間にわたって近赤外線吸能が低下しないものである。そのため、PDP用、自動車ガラス用、建材ガラス用等種々の用途に用いることが可能である。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表されるジイモニウム塩からなることを特徴とする近赤外線吸収色素。
    Figure 0005701552
    Figure 0005701552
    (式(1)中、A、B、Cはそれぞれ同一でも異なっても良い水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはアニオンを表す。m〜rはそれぞれ1〜8の整数である。
  2. 一般式(1)中のXが、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンからなる群より選ばれる一種であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線吸収色素。
  3. 透明基板上に近赤外線吸収樹脂層を形成させた近赤外線遮断フィルターにおいて、
    近赤外線吸収樹脂層が、請求項1又は2に記載の近赤外線吸収色素と樹脂を含有してなることを特徴とする近赤外線遮断フィルター。
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