JP4942540B2 - 近赤外線吸収フィルム及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ - Google Patents

近赤外線吸収フィルム及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ Download PDF

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Description

本発明は透明基材上に近赤外線吸収能を有する粘着層を設けた光学用フィルム及びその用途に関する。更に詳しくは、透明基材上に近赤外線吸収色素及び共重合体を含有した粘着剤を塗工してなる粘着層を設けた近赤外線吸収フィルム及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)用光学フィルタに関する。
PDPの原理は2枚のガラス基板で挟まれたセルに封入した希ガス(ネオン、キセノン)に電圧をかけ、プラズマ状態になった希ガスが発する紫外線がセル壁面に塗布された蛍光体を励起して、映像に必要な可視光線を発生させるものである。このようなPDPからは、可視光線と同時に人体又は電器具に有害な電磁波、例えば、電器具に有害な波長800nm〜1100nmの近赤外線、赤色光の色純度を下げる波長595nm近辺の橙色光線(以下、ネオン光と記す)等、も放射されるため、映像に必要な可視光線以外の有害なこれらの電磁波を遮蔽(カット)する光学フィルタが必要とされる。
特に近赤外線は、電気機器類の近赤外線を利用したリモートコントローラや、パソコンやコードレス電話等の近赤外線を利用した通信機器に対して誤作動を引き起こす恐れがあるため、PDPの前面に近赤外線を遮断する機能を有する光学フィルタを設置することが不可欠である。
近赤外線を遮断するフィルタとして、近赤外線吸収フィルムを構成要素とする光学フィルタを用いる方法が提案されている。この近赤外線吸収フィルムは、例えば、近赤外線吸収色素を含有するバインダー樹脂をポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明フィルム上にコーテイングすることにより作製される。使用される近赤外線吸収色素としては、800nm〜1100nmに極大吸収波長を有する、例えば、ジイモニウム系色素、シアニン系色素、インドシアニン系色素、ポリメチン系色素、スクアリリウム系色素、フタロシアニン系色素、ジチオール錯体系色素、アゾ系色素等が広く用いられている。これらの中でも近赤外線領域における吸収波長域が比較的広いジイモニウム系色素が、単独で或いはこれをベースとして他の近赤外線吸収色素を組み合わせて好ましく使用されている。
しかしながら、近赤外線吸収能のほか前記したような電磁波を吸収、遮断する能力を有する光学フィルタを調製する際に、近赤外線吸収能を有するフィルムを別途設けられる粘着層を介してガラス等の透明基板に貼り合わせる方法では、製造工程が多くなり生産効率が低下する。そこで近赤外線吸収色素を粘着層自体に含有させることが試みられ、そうすることにより、光学フィルタ製造の工程が短縮されると共に、光学フィルタを構成する任意の層間に近赤外線吸収能を付与することができ、光学フィルタ製造の効率が向上することが期待できる。例えば、特許文献1では、アクリル系樹脂粘着剤に近赤外線吸収色素を含有させた近赤外線吸収フィルムが記載されている。
しかしながら、ジイモニウム系色素等の近赤外線吸収色素を粘着層に含有させると、耐熱安定性や耐湿熱安定性が悪くなるという問題があり、粘着層中で不安定な近赤外線吸収色素を安定化する検討が種々行われている。例えば特許文献2では粘着材としてシリコン系粘着剤を用いることが提案されているが、シリコン系粘着剤は赤外線吸収色素との相溶性が十分でなく、又その取り扱い、特に粘着層の形成工程、が面倒という難がある。
特許第3621322号明細書 特開2005−62506号公報
粘着剤を塗工して設けられる層(以下粘着層という)に近赤外線吸収色素を含有し、その耐熱性や耐湿熱性に優れ、良好な光学特性が維持される近赤外線吸収フィルムを作製し、これを使用したPDP用光学フィルタを提供することが本発明の課題である。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、近赤外線吸収色素を含有する粘着層を形成するにあたり粘着剤として、特定の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体を含有するものを使用することにより、前記課題を解決出来ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は
(1)透明基材の一方の面に、近赤外線吸収色素及び(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルを必須の構成モノマーとする共重合体を含有する粘着剤により形成された粘着層を設けてなる近赤外線吸収フィルム、
(2)共重合体が、(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルの他に(メタ)アクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルを必須の構成モノマーとする共重合体である(1)に記載の近赤外線吸収フィルム、
(3)(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルが、テトラフルオロプロピルアクリレート、ヘキサフルオロプロピルアクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート又はヘプタデカフルオロデシルアクリレートである(1)又は(2)に記載の近赤外線吸収フィルム、
(4)近赤外吸収色素が下記式(1)で表されるジイモニウム系色素である(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の近赤外線吸収フィルム、
Figure 0004942540
(式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素残基を、Xは一価の陰イオン残基をそれぞれ表す)
(5)粘着剤が架橋剤を含有するものである(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の近赤外線吸収フィルム、
(6)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の近赤外線吸収フィルム並びに電磁波遮蔽機能を有するフィルム及び/又は減反射機能を有するフィルムを構成要素とするプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ、
に関する。
本発明による粘着剤層を設けた近赤外線吸収フィルムは、近赤外線吸収性能や光学特性が良好でまたその耐熱性や安定性が優れ、更に粘着剤層を有することにより他の機能性フィルムと簡便に複合ができ、PDP用光学フィルタ等の調製も極めて容易である。
本発明を詳細に説明する。
本発明の近赤外線吸収フィルムは、透明基材の一方の面にアクリル系樹脂の粘着層を設けてなり、該粘着層を形成する粘着剤は(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルをモノマー成分として含むアクリル酸系共重合体を主要成分とし、且つ該粘着層は、前記式(1)で表されるジイモニウム系色素等の近赤外線吸収色素を含有することを特徴とする近赤外線吸収フィルムである。
本発明で使用される粘着剤は、(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルを必須の構成モノマーとする共重合体を主要な構成成分とする。そして好ましい態様においては、該共重合体は(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルを必須の構成モノマーとする共重合体である。
ここで(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルの具体例としては、例えばトリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルアクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルアクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルアクリレート又はヘプタデカフルオロデシルメタクリレート等を挙げることができる。これらのうち、テトラフルオロプロピルアクリレート、ヘキサフルオロプロピルアクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート又はヘプタデカフルオロデシルアクリレートからなる群から選択するのが好ましい。
又、(メタ)アクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルの具体例としては、例えば(メタ)アクリル酸のn−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、n−ヘキシル、2−エチルブチル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、n−デシル又はベンジル等の各エステルを挙げることができる。これらの中でアクリル酸のn−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、n−ヘキシル、2−エチルブチル、シクロヘキシル又は2−エチルヘキシルの各エステルが好ましい。これらのエステル類は、必要に応じて2種以上を併用しても良い。
更に、共重合体を合成する上で使用される上記2系統のモノマーの他に使用し得るその他のモノマーについて説明する。
官能基を有する(メタ)アクリル酸系のモノマーは、架橋剤を用いる場合の反応点として活用され、架橋反応により粘着性の改良、共重合体のガラス転移温度の制御による凝集力や耐熱性の向上等が期待できる。官能基を有する(メタ)アクリル酸系モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸又はフマール酸等のカルボキシル基を有するモノマー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル等のヒドロキシル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル又は(メタ)アクリル酸フェノキシエチル等のエーテル基を有するモノマー、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド又はモルホリルアクリルアミド等のアミド基を有するモノマー、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有するモノマー等を挙げることができる。
これらのその他のモノマーの使用する割合は共重合体を構成する全モノマー重量中に占める割合は0.5〜10重量%が好ましく、2〜6重量%がより好ましい。
本発明における共重合体においては、(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルと(メタ)アクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルの比は重量比で前者1に対して後者が1〜20、好ましくは、3〜15である。(メタ)アクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルの使用量が1より少なくなると、粘着力の低下がおこる恐れがあり、他方(メタ)アクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルの使用量が20より多くなると粘着層に含有された近赤外線吸収色素の耐熱安定性や耐湿熱安定性が低下する懸念がある。共重合体に前記2者のエステル以外に前記したその他のモノマーを添加する場合は前記の通り、その使用量は共重合体を構成する全モノマー重量中に占める割合は0.5〜10重量%が好ましく、2〜6重量%がより好ましい。
本発明における粘着剤の主要成分となる前記共重合体の合成においては、溶液重合、懸濁重合、塊状重合等それ自体公知の重合方法をいずれも適用できる。
重合を行う際には、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。使用し得るラジカル重合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジ−tert−ブチル、tert−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウム等が挙げられ、通常のラジカル重合に使用できるものはいずれも使用することができる。重合開始剤の使用量についても特に制限されるものでないが、モノマー成分全体重量に対して0.01〜1.0重量%の範囲が好ましい。
重合温度は0〜200℃の範囲、特に50〜100℃の範囲が重合速度、反応制御、分子量等の面から好ましい。重合時間については、重合温度に依存しており、1〜48時間の範囲であり、3〜12時間の範囲が好ましい。本発明に使用される共重合体は、耐熱性や粘着特性等の点から重量平均分子量が10万以上、特に600万〜200万のものが好ましい。(以下このようにして得られた共重合体をアクリル酸系共重合体ともいう。)
本発明に使用する近赤外線吸収色素としては、800nm〜1100nmに極大吸収波長を有するものであれば特に制限はなく使用出来、使用しうる近赤外線吸収色素としては、例えば、ジイモニウム系色素、ニトロソ化合物及びその金属塩、シアニン系色素、インドシアニン系色素、ポリメチン系色素、スクアリリウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、トリアリールメタン系色素、チオールニッケル錯体系化合物、ジチオール錯体系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素又はアゾ系色素等が挙げられる。
これらの中でも近赤外線領域における吸収波長域が比較的広いジイモニウム系色素が好ましく使用される。本発明において特に好ましく使用されるジイモニウム系色素は前記式(1)で表される。式(1)中のR〜Rはそれぞれ独立に水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素残基を表す。ここで脂肪族炭化水素残基とは飽和及び不飽和の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素から水素原子を1個除いた基を意味する。炭素数は1〜12が好ましく、炭素数3〜8が有機溶剤に対する溶解性及び熱安定性の面からより好ましい。
飽和の直鎖状及び分岐状の脂肪族炭化水素残基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso―ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、デシル基又はドデシル基等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基又はネオペンチル基である.
該脂肪族炭化水素残基はアリール基(例、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基等)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アルコキシアルキル基(例、メトキシエチル基)、アリールオキシ基、アシルオキシ基(例、アセチルオキシ基、ブチリルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、N,N−ジアルキルアミノ基、シアノ基、スルホアルキル基(例、スルホメチル基)、カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル基)等の置換基を有していてもよい。
置換基を有する脂肪族炭化水素残基の好ましい具体例としては、シアノメチル基、2−シアノエチル基、2−又は3−シアノプロピル基、2−,3−又は4−シアノブチル基、2−,3−,4-又は5−シアノペンチル基等のシアノ置換アルキル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基等のアルコキシ置換アルキル基、モノフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基又はペルフルオロオクチル基等のフッ素置換アルキル基が挙げられる。
不飽和の直鎖状及び分岐状の脂肪族炭化水素残基の具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、イソヘキセニル基又はオクテニル基等が挙げられ、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基又はカルボキシ基等の置換基を有していてよい。
環状の脂肪族炭化水素残基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基が挙げられ、上記の置換基を有していてよい。
これらの基はそれぞれ独立に存在し得るものであり、例えば、RとR、RとR、RとRおよびRとRのそれぞれの組合せが異なる基の組合せであってもよい。例えば、1個のアミノ基に無置換の直鎖アルキル基と無置換の分岐アルキル基が置換したもの、無置換の直鎖アルキル基とシアノ置換アルキル基が置換したものなどでもよい。R〜Rのうち少なくとも1つが分岐鎖のアルキル基であるものが好ましく、R〜Rがすべて末端で分岐しているアルキル基であるものがより好ましい。R〜Rがすべて末端で分岐しているアルキル基であるものとしては、iso−プロピル基、iso−ブチル基、iso−ペンチル基又はiso−ヘキシル基等が挙げられ、R〜Rがすべてiso−ブチル基が特に好ましい。
前記式(1)中のXアニオンは一価のアニオンであり、例えば無機アニオン及び有機酸のアニオン及び有機金属のアニオンなどが挙げられる。
無機アニオンの具体例としては、例えばフッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオン等のハロゲンイオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、過塩素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、硝酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、チタン酸イオン、バナジン酸イオン、リン酸イオン、ホウ酸イオン、テトラフルオロタンタル酸イオン又はテトラフルオロニオブ酸イオン等が挙げられ、好ましいものは強酸のアニオンであり、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン又はヘキサフルオロアンチモン酸イオンが好ましいものとして挙げられる。
有機酸および有機金属のアニオンの具体例としては、例えば酢酸イオン、乳酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン又はステアリン酸イオン等の有機カルボン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナフタレンモノスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イオン、ニトロベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン又はトリフルオロメタンスルホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、ブチルトリフェニルホウ酸イオン等の有機ホウ酸イオン、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド酸イオン等の含フッ素有機酸イオンが挙げられる。好ましいものとしては強酸のアニオンであるビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド酸イオンが挙げられる。
これらのアニオンのうち、トリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド酸イオンが特に好ましい。
本発明で使用されるジイモニウム系色素は単独で使用してもよいが、要望される近赤外線の吸収波長域を拡げたり、吸収割合の調整等を目的として、他の1種類以上の近赤外線吸収化合物と併用してもよく、他の近赤外吸収化合物の例としては、本ジイモニウム系色素以外のジイモニウム系色素、ニトロソ化合物及びその金属塩、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、チオールニッケル錯体系化合物、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、トリアリールメタン系色素、ナフトキノン系色素又はアントラキノン系色素等が挙げられる。尚、ジイモニウム系色素以外の色素を用いる場合、全赤外線吸収色素中のジイモニウム系色素の割合は、50重量%以上であることが好ましい。
粘着剤に架橋剤(硬化剤)を配合することにより前記アクリル酸系共重合体に架橋処理を施すことができる。使用しうる架橋剤の具体例としては、例えばヘキサメチレンジイソシネナート又はヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物等の脂肪族ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート又はトリレンジイソシアナートのトリメチロールプロパン付加物等の芳香族ジイソシアナートの如きポリイソシアナート、トリメチロールメラミン等のメラミン化合物、ヘキサメチレンジアミン又はトリエチルアミン等のポリアミン、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル又はトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物、アルミニウムアセチルアセトン等の金属キレート化合物、塩化アルミニウムの如き金属塩等が用いられる。これらは2種以上を混合して用いてもよい。
架橋剤の配合量はアクリル酸系共重合体100重量部あたり0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部である。
本発明における粘着剤には前記した成分のほか、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフイン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、天然又は合成ゴム系樹脂、シリコン系樹脂等を必要により適宜選択の配合することが出来る。
近赤外線吸収色素を含有する粘着層の耐久性を向上させるために、酸化防止剤又は紫外線吸収剤等を添加することができ、酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、硫黄系、リン酸系、亜リン酸系又は金属錯体系等のものを、紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等のものを挙げることができる。さらに本発明の効果を損なわない範囲で、最大吸収波長が300〜800nmの範囲にある色調補正色素やネオン光吸収色素、レベリング剤、帯電防止剤等が含有されていてもよい。
本発明で使用する粘着剤は前記した成分を、例えば前記のアクリル酸系共重合体100重量部、近赤外線吸収色素0.1〜20重量部、紫外線吸収剤、架橋剤等のその他の添加剤0〜10重量部の割合で混合撹拌することにより得られる。しかしながら、透明基材への塗工処理を考慮し、例えば、前記のアクリル酸系共重合体100重量部、近赤外線吸収色素0.1〜20重量部、紫外線吸収剤、架橋剤等のその他の添加剤0〜10重量部を溶剤に溶解又は分散した粘着剤を得、必要により濾過処理等を施した後、塗工液として調製するのが好ましい。この場合、塗工液中の粘着剤の含有量が重量%で10〜30%、好ましくは15〜25%になるように調整するのが好ましい。
本発明の近赤外線吸収フィルムは、下記する透明支持フィルム上に前記した塗工液を塗工し乾燥させることにより製造できる。近赤外線吸収色素及びその他の添加剤を含有する粘着剤層の厚みは、通常1〜50μm、好ましくは10〜30μmとなるように塗布され、80〜140℃で乾燥することにより該粘着層は固定される。
又、ポリエチレンテレフタレートフィルムのような剥離(離型)フィルム上に前記同様にして近赤外線吸収色素及びその他の添加剤を含有する粘着剤層を設け、次いでこれを後記する機能性フィルムの機能性を有する層の設けられた面とは反対側の面に貼り合わせることにより粘着剤層を転写するという方法も採用できる。
前記において溶剤としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロペンタノン等のケトン類、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン類、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド等のアミド系を挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよく、必要に応じて適宜混合して用いてもよい。
前記塗工液の塗工は、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、グラビアリバースコーティング法、ローラーコーティング法、スリットダイコーティング法又はコンマコーター法等のコーティング法を用いることができる。
本発明に使用される透明支持フィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル類、ポリカーボネート(PC)類、トリアセテート類、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート(PMMA)類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフイン類、ポリスチレン類、セルロース類、ポリウレタン類、ポリ塩化ビニル類等の材料の中から適宜選択して用いることができ、好ましくはPET、PC、PMMAが用いられる。
支持フィルムの厚さは10〜500μmが作業性が良好で、好ましい範囲である。また支持フィルムの表面には塗工膜との密着性を上げるためにコロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理やアンカーコート剤、プライマー等のコーティングを施すことも出来る。
尚、透明支持フィルムが、例えば、減反射性、防眩・減反射性、帯電防止性、防汚性、電磁波遮蔽性、色調調整などの機能を単独又は複数有するフィルムであればより好ましく、光学フィルタの合理的な製造が可能になる。
本発明の近赤外線吸収フィルムは、これ単独で光学用のフィルムとして用いることもできるが、好ましい態様においては、本発明の近赤外線吸収フィルム以外の、任意の機能性を有するフィルムを2種以上積層して光学フィルタとして用いられる。ここで、任意の機能性を有する、フィルムとしては、例えば、表示部への背景の映り込み防止すると同時に表示画像のコントラストを向上させるための反射防止フィルム又は防眩フィルム、PDPなどの表示装置から発せられる電磁波をカットするための電磁波遮蔽フィルム、ネオン光をカットするためのフィルム、耐擦傷性を与えるハードコート層又は最表面の汚れを防止するための防汚層を有するフィルム、それぞれの層を積層させるための粘着又は接着フィルム等が挙げられる。
次に前記の機能性フィルムの例について以下に説明するが、機能性フィルムがこれらに限定されるものではない。
反射防止フィルムは、表面反射光と界面反射光を干渉させることにより反射光を低減するものである。PETなどの透明支持フィルムの表面に低屈折率剤、例えばフッ化マグネシウム又はシリカ等をバインダー樹脂と共にコーティングした低屈折率層を設けたフイルム又は透明支持フィルムと低屈折率層の間にハードコート層、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、ジルコニア等の高屈折剤をコーティングした高屈折率層を施し、各層による反射光を打ち消すようにコントロールして視認性を良くしたフイルムである。防眩・減反射フィルムは減反射フィルムの高屈折率層やその他の層に、例えばポリスチレン系樹脂やアクリル系樹脂等の微細粒子を分散させて、外部からの光を乱反射させて更に視認性を良くしたフィルムである。
電磁波遮蔽フィルムには、銅などの金属の極細線を網目のような幾何学模様に透明支持フィルムに保持させたメッシュタイプと、可視光線透過性を有する範囲で金属の極薄膜を透明支持フィルムに保持させた薄膜タイプがあり、薄膜タイプは一般に近赤外線を反射して透過させないので、近赤外線吸収フィルムは必要としないため、本発明の近赤外線吸収フイルムに積層する電磁波遮蔽フィルムはメッシュタイプのものが使用できる。
PDPにおいて、加電圧時に発生するNeガス等に由来する波長550〜620nmのネオン光は、赤色光の色純度を下げるためデイスプレー前面である程度カットする必要があり、ネオン光吸収化合物を透明支持フィルムに保持させたネオン光吸収フィルタが使用される。ネオン光吸収化合物としては、例えばアザポルフィリン系、シアニン系、スクアリリウム系、アゾメチン系、キサンテン系又はアゾ系等の化合物が挙げられる。
尚、前記した近赤外線吸収能を有する粘着剤層にネオン光吸収能を有する化合物を含有させることにより、近赤外線とネオン光を同時に吸収できる層を得る方法も採用しうる。
本発明の光学フィルタは、透明基材上に本発明の近赤外線吸収フィルムを最低の構成要素として、電磁波遮蔽機能、減反射機能等その他の機能を有する前記フィルムを順次積層して得られる。本発明の光学フイルタはあらかじめ硝子板やプラスチック板に貼合してPDPの前面に取り付けても、PDPの前面に直接貼合してもよい。
本発明の近赤外線吸収フィルムは、その製造法が簡便で、近赤外線吸収能の経時性にすぐれると同時に、光学用機能性フィルムの基板として用いられるガラス、PETフィルム、ポリカーボネート等に対する接着能力に優れている。又、この近赤外線吸収フィルムに他の機能性フィルムを積層して得られる光学フィルタはPDP用の光学フィルタとして他の機能と相まって優れた近赤外線吸収効果を与える。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。尚、実施例中、特に断りのない限り、「部」は重量部を、「%」は重量%をそれぞれ示す。
参考例1(共重合体1の合成)
攪拌機、コンデンサ、温度センサー、窒素導入管を備えた1lのフラスコに、アクリル酸ブチル80部、アクリル酸オクタフルオロペンチル16部、アクリル酸4部、酢酸エチル100部を仕込み攪拌溶解した。窒素を導入して気相の酸素濃度を0.1%以下とした後、80℃に加熱し、少量の酢酸エチルに溶解した重合開始剤の過酸化ベンゾイル0.03部を加えて、85℃に保って7時間加熱重合することによりアクリル酸ブチル、アクリル酸オクタフルオロペンチル、アクリル酸の共重合体を得た。この共重合物にメチルエチルケトンを加えて、共重合体濃度25%となるように溶解した樹脂溶液とした。GPCによる重量平均分子量は130万であった。
参考例2(共重合体2の合成)
参考例1においてアクリル酸ブチル88部、アクリル酸ヘプタデカフルオロデシル8部、アクリル酸4部を使用する以外は参考例1と同様の方法で、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘプタデカフルオロデシル、アクリル酸の共重合体を得た。この共重合物にメチルエチルケトンを加えて、共重合体濃度25%となるように溶解した樹脂溶液とした。GPCによる重量平均分子量は110万であった
参考例3(比較用共重合体の合成)
参考例1において、アクリル酸ブチル96部、アクリル酸4部を使用する以外は、参考例1と同様の方法で、アクリル酸ブチル、アクリル酸の共重合体を得た。この共重合物にメチルエチルケトンを加えて、共重合体濃度25%となるように溶解した樹脂溶液とした。GPCによる重量平均分子量は150万であった。
実施例1(近赤外線吸収フイルムの作製)
表1に示す各原料を均一になるように混合溶解した塗工液を、PET・3811(商品名、剥離PETフイルム、リンテック製)上にコンマコーターで0.8m/分の塗工速度、乾燥温度110℃により、粘着剤層の厚さが18μmになるように塗工して粘着剤層を形成し、この粘着剤層を介してKAYACOAT ARS−D511(商品名、減反射フイルム、日本化薬製)の減反射面の反対面に貼り合わせることによって減反射性を有する本発明の近赤外線吸収フイルムを得た。
表1
原 料 使用量
粘着剤(参考例1の共重合体1) 120.0部
近赤外線吸収色素(ジイモニウム色素、式(1)中のR1〜R8がiso−ブチルとn−プロピルの混合、Xがトリストリフルオロメタンスルホニルメチド酸イオン残基) 1.5部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.0部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.37部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 0.45部
メチルエチルケトン 76.7部
(註)商品名チヌビン109;ベンゾトリアゾール系化合物、商品名M12ATY;金属キレート化合物、商品名L45EY;イソシアネート化合物、
(PDP用光学フイルタの作製)
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フイルム、日立化成工業製)の保護フイルムの反対面に、上記赤外線吸収フイルムの剥離PETフイルムを剥し、上記粘着層を介して貼合し、PDP用光学フイルタを得た。この光学フイルタは保護フイルムを剥し、PDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けても、いずれもPDPフイルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例2(近赤外線吸収フイルムの作製)
表2に示す各原料を均一になるように混合溶解した塗工液を、PET・3811(商品名、剥離PETフイルム、リンテック製)上にコンマコーターで0.8m/分の塗工速度、乾燥温度110℃により、粘着剤層の厚さが18μmになるように塗工して粘着剤層を形成し、この粘着剤層を介してKAYACOAT ARS−D511(商品名、減反射フイルム、日本化薬製)の減反射面の反対面に貼り合わせることによって減反射性を有する本発明の近赤外線吸収フイルムを得た。
表2
原 料 使用量
粘着剤(参考例2の共重合体2) 120.0部
近赤外線吸収色素(ジイモニウム色素、式(1)中のR1〜R8がiso―ブチルとn―プロピルの混合、Xがトリストリフルオロメタンスルホニルメチド酸イオン残基) 1.5部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.0部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.37部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 0.45部
メチルエチルケトン 76.7部
(註)商品名チヌビン109;ベンゾトリアゾール系化合物、商品名M12ATY;金属キレート化合物、商品名L45EY;イソシアネート化合物、
(PDP用光学フイルタの作製)
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フイルム、日立化成工業製)の保護フイルムの反対面に、上記赤外線吸収フイルムの剥離PETフイルムを剥し、上記粘着層を介して貼合し、PDP用光学フイルタを得た。この光学フイルタは保護フイルムを剥し、PDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、PDPフイルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
比較例1(近赤外線吸収フイルムの作製)
表1に示す組成において、粘着剤を参考例3の比較用共重合物に代えた以外は、実施例1と同様の方法で減反射性を有する近赤外線吸収フイルムを得た。
(試験方法)
実施例1,2及び比較例1の近赤外線吸収フイルムについて、製造直後(0時間)及び耐熱性及び耐湿熱性の試験(500時間)実施した後の視感透過率(Y/%)、近赤外線領域波長950nmの透過率及びヘーズの変化を測定した。耐熱性試験は80℃、耐湿熱性試験は60℃、相対湿度90%の恒温・恒湿槽内に500時間保管した。耐久試験の結果を表3及び表4に示した。
各表において、視感透過率(Y/%)、近赤外線領域波長950nmの透過率の測定は、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を、又ヘーズの測定は、TC−HIIIDPK(商品名、ヘーズメーター、東京電色製)をそれぞれ使用した。
Figure 0004942540
Figure 0004942540
(結果の考察)
表3及び表4の結果から分かるように、実施例1及び実施例2の近赤外線吸収フィルムは比較例のものと比べて視感透過率が良好で、耐久試験後の変化が少なく、特にヘーズ並びに波長950nm透過率の変化は少なく良好であった。

Claims (6)

  1. 透明基材の一方の面に、近赤外線吸収色素及び(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルを必須の構成モノマーとする共重合体を含有する粘着剤により形成された粘着層を設けてなる近赤外線吸収フィルム。
  2. 共重合体が、(メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルの他にアクリル酸(C3〜C10)アルキルエステルを必須の構成モノマーとする共重合体である請求項1に記載の近赤外線吸収フィルム。
  3. (メタ)アクリル酸フッ素化アルキルエステルが、テトラフルオロプロピルアクリレート、ヘキサフルオロプロピルアクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート又はヘプタデカフルオロデシルアクリレートである請求項1又は請求項2に記載の近赤外線吸収フィルム。
  4. 近赤外線吸収色素が下記式(1)で表されるジイモニウム系色素である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の近赤外線吸収フィルム。
    Figure 0004942540
    (式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素残基を、Xは一価の陰イオン残基をそれぞれ表す。)
  5. 粘着剤が架橋剤を含有するものである請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の近赤外線吸収フィルム。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の近赤外線吸収フィルム並びに電磁波遮蔽機能を有するフィルム及び/又は減反射機能を有するフィルムを構成要素とするプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ。
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