JP5700625B2 - 重心位置測定装置 - Google Patents

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本発明は、クレーンによって運搬するコンテナ等の荷物の重心位置を測定する重心位置測定装置に関する。
港湾などにおけるコンテナ貨物の輸出入の際には、クレーンによってトレーラーへのコンテナの積み下ろしが行われ、トレーラーでコンテナが輸送されるが、コンテナ内の積荷のアンバランスによって、走行中コーナーを曲がる際などにトレーラーが横転する事故が発生している。
かかる積荷のアンバランスは、トレーラーに積載されたコンテナ内の積み荷が均一でないことにより、コンテナの重心が偏っていることなどに起因している。
このため、コンテナをクレーンによってトレーラーに積載する前に、コンテナの重心位置を測定し、測定結果に基づいて、コンテナの重心のバランスを考慮してトレーラーに適正に積載することが望まれる。
従来から、吊上げた荷物の重心位置を測定する重心測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−43061号公報
しかしながら、上記特許文献1では、荷物の重心位置を測定するために、吊上げた荷物を傾斜させるという特別の操作を行わなければならず、例えば、クレーンによって荷物を吊上げ、水平方向に移動させて荷物を降ろすという一連の荷役作業とは別に、重心位置を測定するために、吊上げた荷物を傾斜させるという操作が必要となり、荷役作業の効率が低下するという課題がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、クレーンによって運搬される荷物の重心位置を、作業効率を低下させることなく測定できるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
(1)本発明にかかる重心位置測定装置は、複数の索体によって荷物を吊上げて水平方向へ移動させて運搬するクレーンの前記荷物の重心位置を測定する重心位置測定装置であって、前記複数の各索体に作用する各張力を検出する荷重センサと、前記水平方向への移動に伴う前記索体の傾斜角度を検出する傾斜センサと、前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の水平面内および鉛直面内の各重心位置を演算する演算手段とを備え、前記傾斜センサが、前記索体に設けられる
荷物とは、クレーンで運搬する物品、例えば、コンテナなどをいう。
索体とは、綱状の物をいい、例えば、ワイヤ、チェーン、ロープなどをいう。
本発明の重心位置測定装置によると、荷役作業においてクレーンの複数の索体で荷物を吊上げ、水平方向へ荷物を移動させる際に作用する慣性力によって前記索体が傾斜したときの前記索体に掛かる張力および索体の傾斜角度を検出して荷物の重心位置の演算に利用するので、従来例のように、荷物の重心位置を求めるために荷物を傾斜させるといった特別の操作を必要とせず、したがって、荷役作業の効率を低下させることなく、荷物の水平面内および鉛直面内の重心位置、すなわち、三次元的な重心位置を求めることができる。
(2)本発明の重心位置測定装置の別の実施態様では、前記クレーンは、少なくとも4本の前記索体によって前記荷物を吊上げ、前記荷重センサを前記索体毎に備えて、各索体に作用する各張力をそれぞれ検出する。
この実施態様によると、少なくも4本の各索体によって荷物を安定に吊上げて運搬すると共に、索体毎に設けた荷重センサによって、各ワイヤやチェーンに掛かる張力をそれぞれ検出して荷物の重心位置の演算に利用することができる。
(3)本発明の重心位置測定装置の好ましい実施態様では、前記演算手段は、前記荷物を吊上げた状態における前記荷重センサの検出出力に基づいて、前記荷物の水平面内の重心位置を演算し、前記水平方向への移動に伴って前記索体が傾斜した状態における前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の鉛直面内の重心位置を演算する。
この実施態様によると、荷物を吊上げた状態で、索体が鉛直方向に延びて傾斜していないときには、索体に掛かる張力を荷重センサで検出して荷物の水平面内の重心位置を演算し、水平方向への荷物の移動に伴って索体が傾斜した状態で、索体に掛かる張力を荷重センサで検出すると共に、傾斜センサで傾斜角度を検出して荷物の鉛直面内の重心位置を演算することができる。
(4)本発明の重心位置測定装置の別の実施態様では、前記演算手段は、前記荷物を吊上げて前記索体が傾斜した状態における前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の水平面内の重心位置を演算し、前記水平方向への移動に伴って前記索体が傾斜した状態における前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の鉛直面内の重心位置を演算する。
この実施態様によると、荷物を吊上げた状態で、索体が傾斜しているときには、索体に掛かる張力を荷重センサで検出する共に、傾斜センサで傾斜角度を検出して荷物の水平面内の重心位置を演算し、水平方向への荷物の移動に伴って索体が傾斜した状態で、索体に掛かる張力を荷重センサで検出すると共に、傾斜センサで傾斜角度を検出して荷物の鉛直面内の重心位置を演算することができる。
(5)本発明の重心位置測定装置の更に別の実施態様では、前記演算手段によって演算された重心位置のデータを出力する出力手段を備えている。
出力手段は、荷物の重心位置のデータを、表示、印字、あるいは、音の少なくともいずれか一つで出力するものであってもよいし、ネットワークを介してホストコンピュータなどに重心位置のデータを送信出力するものであってもよい。また、出力手段は、前記荷物に取付けられるRFIDタグなどに重心位置のデータを書込んだり、前記荷物に貼付けられるバーコードやQRコード(登録商標)などとして重心位置のデータを印刷するようなものであってもよい。
重心位置のデータとしては、重心位置そのものであってもよいし、重心位置のずれ量、すなわち、偏心量などであってもよい。
この実施態様によると、演算手段で演算された荷物の重心位置のデータが、出力手段によって出力されるので、作業者は、荷物の重心位置を容易に把握し、荷物の重心のバランスを考慮して、例えば、トレーラーへの荷物の積載作業が可能となる。
本発明によれば、クレーンによる荷役作業における荷物の水平方向への移動に伴う索体の傾斜角度および索体に掛かる張力を検出して、荷物の重心位置の演算に利用するので、従来例のように、荷物の重心位置を求めるために荷物を傾斜させるといった特別の操作を必要としない。これによって、荷役作業の効率を低下させることなく、荷物の水平面内および鉛直面内の重心位置を求めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る重心位置測定装置を備えるクレーンの要部の側面図である。 図2は、図1の吊上げ状態を説明するための概略的な斜視図である。 図3は、クレーンによってコンテナを水平方向へ移動させるときの図1に対応する側面図である。 図4は、図1の重心位置測定装置のブロック図である。 図5は、コンテナの水平面内の重心位置を示す平面図である。 図6は、クレーンによってコンテナを水平方向へ移動させるときの力の作用を説明するための側面図である。 図7は、コンテナの鉛直面内の重心位置を示す側面図である。 図8は、本発明の他の実施形態の図1に対応する側面図である。 図9は、図8の吊上げ状態を説明するための概略的な斜視図である。 図10は、力の作用を説明するための図8に対応する側面図である。 図11は、クレーンによってコンテナを水平方向へ移動させるときの図10に対応する側面図である。 図12は、水平方向への移動の前後におけるコンテナを拡大して示す図である。 図13は、クレーンによってコンテナを水平方向へ移動させるときのコンテナの傾斜角度γの算出方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係る重心位置測定装置を備えるクレーンと、このクレーンにより吊上げられる荷物としてのコンテナを示す側面図であり、図2は、前記クレーンによるコンテナの吊上げ状態を説明するための概略的な斜視図であり、図3は、クレーンによってコンテナを水平方向へ移動させるときの図1に対応する側面図である。
この実施形態のクレーン1は、クレーン本体2と、クレーン本体2が走行するレール3と、クレーン本体2から繰り出した4本の索体としてのワイヤ41〜44とを備えている。
このようなクレーン1においては、クレーン本体2から繰り出した各ワイヤ41〜44の各下端を、例えば、直方体状のコンテナ5の4箇所の上端隅部に係止させることで、コンテナ5を鉛直方向に吊上げると共に、クレーン本体2をレール3に沿って水平方向に移動させて運搬するものである。
コンテナ5を吊上げた静止状態では、各ワイヤ41〜44は、鉛直方向に延びており、コンテナ5は、水平に吊上げられている。
この実施形態では、コンテナ5の荷役作業中に、コンテナ5の重心位置を効率的に測定するために、図1に示すように、重心位置測定装置6を設けている。
この重心位置測定装置6は、4本の各ワイヤ41〜44に作用する張力をそれぞれ検出する4個の荷重センサとしての引張り型のロードセル71〜74と、各ワイヤ41〜44の傾斜角度をそれぞれ検出する4個の傾斜センサ81〜84と、これらセンサ71〜74,81〜84の検出出力に基づいて、コンテナ5の三次元的な重心位置、すなわち、水平面内(水平方向)の重心位置および鉛直面内(鉛直方向)の重心位置を演算する演算装置9とを備えている。
重心位置測定装置6において、各ロードセル71〜74は、図1に示すように、各ワイヤ41〜44のクレーン1側とコンテナ5側との間に連結されており、図2に示す各ワイヤ41〜44に掛かる引張り荷重、すなわち、張力T11,T12,T21,T22をそれぞれ検出する。なお、図1及び図3では、左側のワイヤ41,42の張力T11,T12の和T1(=T11+T12)及び右側のワイヤ43,44の張力T21,T22の和T2(=T21+T22)を示している。
各傾斜センサ81〜84は、各ワイヤ41〜44の鉛直方向に対する傾斜角度θをそれぞれ検出するものであって、例えば、ジャイロセンサなどからなる。
クレーン本体2をレール3に沿って、例えば水平方向の一方H1の方向へ走行させようとすると、コンテナ5に作用する慣性力によって、ワイヤ41〜44は、クレーン本体2とコンテナ5との間で図3に示すように鉛直方向(z方向)に対して傾斜角度θで傾斜する。ワイヤ41〜44が傾斜状態にあるときに各ワイヤ41〜44に作用する張力はそれぞれ各ロードセル71〜74によりそれぞれ検出され、また、ワイヤ41〜44それぞれの傾斜角度θは各傾斜センサ81〜84でそれぞれ検出される。
演算装置9は、コンテナ5がクレーン1によって吊上げられて図1に示す静止状態にあるときの各ロードセル71〜74の検出出力に基づいて、コンテナ5の水平面内の重心位置を演算する。
更に、演算装置9は、コンテナ5がクレーン1によって水平方向の一方H1の方向へ移動する際の、水平方向の慣性力によって図3に示すようにワイヤ41〜44が傾斜した傾斜状態にあるときの各ロードセル71〜74の検出出力及び各傾斜センサ81〜84の検出出力に基づいて、コンテナ5の鉛直面内の重心位置を演算する。
以上の構成を有する重心位置測定装置6のブロック構成を、図4を参照して説明する。図4は、重心位置測定装置6の構成を詳細に示すブロック図であり、上述の図1〜図3に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この重心位置測定装置6は、上述のように、4個のロードセル71〜74と、4個の傾斜センサ81〜84と、各ロードセル71〜74の検出出力及び各傾斜センサ81〜84の検出出力に基づいて、コンテナ5の重心位置を演算する演算装置9とを備えている。
演算装置9は、各ロードセル71〜74の検出出力をそれぞれA/D変換するA/D変換器10と、各傾斜センサ81〜84の検出出力をそれぞれA/D変換するA/D変換器11と、入出力(I/O)回路12を介して入力される前記A/D変換器10,11からのデジタル出力に基づいて、後述のようにしてコンテナ5の水平面内の重心位置及び鉛直面内の重心位置を演算する演算手段13と、演算結果である重心位置のデータを表示する、例えば液晶ディスプレイからなる表示部14とを備えている。
演算手段13は、例えば、CPU15及びメモリ16等を備えるマイクロコンピュータによって構成されている。
次に、重心位置測定装置6の演算装置9による重心位置の演算処理の手順について説明する。
先ず、コンテナ5の水平面内の重心位置を求める手順について説明する。水平面内の重心位置は、クレーン1によってコンテナ5が吊上げられた図1に示される静止状態で、各ロードセル71〜74でそれぞれ検出される各ワイヤ41〜44の張力T11〜T22に基づいて算出される。
図5は、コンテナ5の水平面内の重心位置を示す平面図である。
ここで、コンテナ5は、図2に示されるように、横方向(x方向)の長さがa、縦方向(y方向)の長さがb、高さ方向(z方向)の長さhの直方体にモデル化して説明する。
図5に示すように、水平面内の重心Gの位置(xG,yG)、すなわち、x方向の長さがa、y方向の長さbの長方形の中心を原点0としたときのx方向及びy方向の位置(xG,yG)は、図1及び図2に示される静止状態における4本のワイヤ41〜44にかかる張力T11〜T22を測定することによって、次のようにして求めることができる。
先ず、x方向の重心位置xGは、図5においてy軸回りのモーメントの釣り合いを考えると、
mg×xG+(T11+T12)×(a/2)=(T21+T22)×(a/2)
の関係が成立する。
従って、x方向の重心位置xGは、以下の式によって求めることができる。
G=[(a/2)[(T21+T22)−(T11+T12)]]/mg
=[a[(T21+T22)−(T11+T12)]]/{2(T11+T12+T21+T22)}
∵mg=T11+T12+T21+T22
次にy方向の重心位置yGは、図5においてx軸回りのモーメントの釣り合いを考えると、
mg×yG+(T11+T21)×(b/2)=(T12+T22)×(b/2)
の関係が成立する。
したがって、y方向の重心位置yGは、以下の式によって求めることができる。
G=[(b/2)[(T12+T22)−(T11+T21)]]/mg
=[b[(T12+T22)−(T11+T21)]]/{2(T11+T12+T21+T22)}
次に、コンテナ5の鉛直面内の重心位置を求める原理を、図6及び図7に基づいて説明する。
図6は、クレーン1によってコンテナ5を水平方向の一方H1の方向へ移動させようとするときの、コンテナ5に作用する慣性力によってワイヤ41〜44が鉛直方向に対して傾斜角度θで傾斜した状態を示す図であり、図7は、コンテナ5の鉛直面内の重心Gの位置、すなわち、コンテナ5の上面からの位置eを示す側面図である。この図6では、左側のワイヤ41,42の張力T11,T12の和T1(=T11+T12)及び右側のワイヤ43,44の張力T21,T22の和T2(=T21+T22)を示している。
水平方向xにおける力の釣り合いから、
Figure 0005700625
の関係が成立する。
また、点Qまわりのモーメントの釣り合いから、
Figure 0005700625
の関係が成立する。
従って、上記2式からコンテナ5の鉛直面内の重心位置eは、
e=(T1acosθ−mgc)/{(T1+T2)sinθ} ……(3)
上記(3)式において、静止状態の張力からコンテナ5の重量mg、水平方向xでの重心位置cを演算し、クレーン1が移動してコンテナ5が角度θだけ傾斜しているときのワイヤ41,42;43,44の張力T1,T2と傾斜角度θを測定することによってコンテナ5の上面からのz方向の重心位置eを測定することができる。
なお、クレーン1によるコンテナ5の水平方向への移動に伴ってワイヤ41,42;43,44の張力T1,T2と傾斜角度θとが変化し、それに応じた重心位置eがそれぞれ得られることになるので、例えば、それぞれ得られる重心位置の平均値を、最終的な重心位置eとしてもよいし、傾斜角度θが最大となったときに得られる重心位置を最終的な重心位置eとしてもよい。また、傾斜角度θも、各ワイヤ41〜44にそれぞれ対応する傾斜センサ81〜84によってそれぞれ検出されることになるので、例えば、それらの平均値を傾斜角度θとすればよい。なお、傾斜センサを1個としていずれかのワイヤの傾斜角度を検出するようにしてもよい。
この実施形態によると、クレーン1がコンテナ5を水平方向へ移動させる際の加減速時及びコンテナ5が自由振動している時にも重心位置を求めることができる。
以上のようにして、演算装置9では、コンテナ5の水平面内の重心位置(水平方向の重心位置)及び鉛直面内の重心位置(鉛直方向の重心位置)、すなわち、三次元的な重心位置を演算算出する。
この実施形態では、算出した水平面内の重心位置及び鉛直面内の重心位置を、表示部14に表示するようにしている。
また、演算装置9をI/O回路12を介してプリンタに接続し、重心位置のデータを印字出力できるようにしてもよい。
本発明の他の実施形態として、演算装置9によって算出された重心位置のデータを、ネットワークを介してホストコンピュータなどに送信し、ホストコンピュータなどでコンテナ5の重心位置に基づいて、コンテナ5の積載の管理などを行うようにしてもよい。
また、演算装置9によって算出された重心位置のデータを、RFIDライタによってRFIDタグに書込み、このRFIDタグをコンテナ5に取付けるようにし、コンテナ5に取付けられたRFIDタグから重心位置のデータを読み出せるようにしてもよい。あるいは、演算装置9によって算出された重心位置のデータを、バーコードやQRコード(登録商標)として印刷し、コンテナ5に貼り付けるようにしてもよい。
演算装置9では、上述のように、重心位置に限らず、コンテナ5の重量を算出できるので、重心位置のデータに加えてコンテナ5の重量データを表示や印字できるようにしてもよい。
このようにコンテナ5の水平面内の重心位置および鉛直面内の重心位置が、表示部14に表示されるので、コンテナ5の水平及び垂直方向の偏心状態を確認することができる。これによって、例えば、コンテナ5をトレーラーに積載する際に、重心のバランスを考慮して安定した積載を行えることになり、安全な輸送が可能となる。
(実施形態2)
図8は、本発明の他の実施形態の重心位置測定装置を備えるクレーンの側面図であり、図9は、吊上げ状態を説明するための概略的な斜視図であり、上述の実施形態に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この実施形態では、クレーン本体2aのワイヤの吊上げ支点の間隔が狭くなっており、上述の実施形態では、コンテナ5を吊上げた静止状態では、各ワイヤ41〜44は、傾斜することなく、鉛直方向に延びていたけれども、この実施形態では、コンテナ5を吊上げた静止状態で各ワイヤ41〜44が傾斜している。
また、左側の2本のワイヤ41,42と、右側の2本のワイヤ43,44の長さが相違しており、コンテナ5を吊上げた静止状態では、左側のワイヤ41,42は、鉛直方向に対して、反時計回りにθ1傾斜し、右側のワイヤ43,44は、鉛直方向に対して、時計回りにθ2傾斜している。
このように、コンテナ5を吊上げた静止状態で各ワイヤ41〜44が傾斜している場合のコンテナ5の重心位置を次のようにして求めることができる。
図10は、力の釣り合いを示す図8に対応する側面図であり、この図10では、左側のワイヤ41,42の張力T11,T12の和T1(=T11+T12)及び右側のワイヤ43,44の張力T21,T22の和T2(=T21+T22)を示している。
先ず、静止状態におけるz方向の力の釣り合いから
1cosθ1+T2cosθ2=mg ……(4)
点Qまわりのモーメントの釣り合いから
mgc−T1acosθ1=0 ……(5)
(5)式より
c=T1acosθ1/mg ……(6)
図11は、クレーン1によってコンテナ5を水平方向の一方H1の方向へ移動させるときの慣性力によってワイヤ41〜44が傾斜した状態を示す図10に対応する図であり、図12は、移動の前後におけるコンテナ5のモデルを拡大して示す図である。
図11において、θ1’、θ2’は、クレーン1を水平方向の一方H1方向へ移動させるときの左側のワイヤ41,42及び右側のワイヤ43,44の傾斜角度であり、T1’,T2’は、そのときの左側のワイヤ41,42の張力の和及び右側のワイヤ43,44の張力の和であり、γは、そのときのコンテナ5の水平方向に対する傾斜角度である。
図12において、cは静止状態におけるコンテナ5の右側上辺を基準とした水平面内の重心の位置、c’は移動時におけるコンテナ5の前記右側上辺を基準とした水平面内の重心の位置、eは静止状態におけるコンテナ5の前記右側上辺を基準とした鉛直面内の重心の位置、e’は移動時における前記右側上辺を基準とした鉛直面内の重心位置である。
図11において、x方向の力の釣り合いから、
Figure 0005700625
の関係が成立する。
点Qまわりのモーメントの釣り合いから
Figure 0005700625
の関係が成立する。
また、図12に示される幾何学的関係から、以下の式が成立する。
c=x1+x2 ……(9)
1=c’/cosγ ……(10)
2=etanγ ……(11)
e’=x1sinγ+(e/cosγ) ……(12)
(7)式を(8)式に代入すると、
(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)e’+mg×c’
=T1’a(cosθ1’cosγ+sinθ1’sinγ) ……(8’)
(9),(10),(11)式より
c’=ccosγ−esinγ ……(13)
(13)式を(8’)式に代入すると、
(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)e’+mg(ccosγ−esinγ)
=T1’a(cosθ1’cosγ+sinθ1’sinγ)……(8’’)
また、(10),(12),(13)式より、
e’=(c’/cosγ)sinγ+(e/cosγ)
=(ccosγ−esinγ)tanγ+(e/cosγ)
=csinγ+ecosγ
上式を、(8’’)式に代入すると、
(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)(csinγ+ecosγ)+mg(ccosγ−esinγ)=T1’a(cosθ1’cosγ+sinθ1’sinγ)
e{(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)cosγ−mgsinγ}
=T1’a(cosθ1’cosγ+sinθ1’sinγ)−c{(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)sinγ+mgcosγ}
したがって、
e=[T1’a(cosθ1’cosγ+sinθ1’sinγ)−c{(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)sinγ+mgcosγ}]/{(T2’sinθ2’+T1’sinθ1’)cosγ−mgsinγ} ……(14)
上記(14)式より、鉛直面内の重心位置、すなわち、コンテナ5の上面からのz方向の重心位置eを求めることができる。
しかしながら、上記(14)式で重心位置eを求めるためには、コンテナ5の水平方向に対する傾斜角度γが必要である。
そこで、鉛直面内の重心位置の算出に必要なコンテナ5の水平方向の傾斜角度γの算出方法について説明する。
図11に対応する図13において、原点Oを、図のようにとり、点Pの座標を、(xp,zp)、点Qの座標を、(xq,z q )とし、点P側のワイヤの長さをL1、点Q側のワイヤの長さをL2、上側の支点間距離をrとすると、点P及び点Qの座標は、次のようになる。
p=L1sin(−θ1)=−L1sinθ1
p=−L1cos(−θ1)=−L1cosθ1
q=L2sinθ2+r
q=−L2cosθ2
上式から傾斜角γは以下のように表すことができる。
tanγ=(zq−zp)/(xq−xp
=(L1cosθ1−L2cosθ2)/(L2sinθ2+r+L1sinθ1
γ=tan-1{(L1cosθ1−L2cosθ2)/(L2sinθ2+r+L1sinθ1)}
以上のようにしてコンテナ5の傾斜角度γを算出することができ、これによって、コンテナ5の鉛直面内の重心位置eを算出することができる。
また、水平面内の重心位置は、上述の実施形態と同様に、モーメントの釣り合いから算出することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態2では、クレーン本体2aのワイヤの吊上げ支点の間隔が狭くなっていたけれども、本発明は、クレーン本体2aのワイヤの吊上げ支点の間隔が広くなっている場合にも同様に適用できるものである。
ロードセルには、傾斜センサを備えたものがあるので、かかるロードセルを使用して傾斜センサ81〜84を省略してもよい。
上述の各実施形態では、荷物としてコンテナ5に適用して説明したけれども、コンテナに限らず、クレーンによって運搬される各種の物品に適用できるものである。
上述の各実施形態では、荷物を、4本のワイヤ41〜44で吊上げたけれども、少なくとも2本のワイヤやチェーンによって吊上げるようにしてもよい。また、3本あるいは5本以上のワイヤ等によって荷物を吊上げるようにしてもよい。
本発明は、クレーンによって運搬される荷物の重心位置の測定に有用である。
1 クレーン
3 レール
1〜44 ワイヤ
5 コンテナ
6 重心位置測定装置
1〜74 ロードセル
1〜84 傾斜センサ
9 演算装置

Claims (5)

  1. 複数の索体によって荷物を吊上げて水平方向へ移動させて運搬するクレーンの前記荷物の重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
    前記複数の各索体に作用する各張力を検出する荷重センサと、
    前記水平方向への移動に伴う前記索体の傾斜角度を検出する傾斜センサと、
    前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の水平面内および鉛直面内の各重心位置を演算する演算手段とを備え、
    前記傾斜センサが、前記索体に設けられる、
    ことを特徴とする重心位置測定装置。
  2. 前記クレーンは、少なくとも4本の前記索体によって前記荷物を吊上げ、
    前記荷重センサを前記索体毎に備えて、各索体に作用する各張力をそれぞれ検出する、
    請求項1に記載の重心位置測定装置。
  3. 前記演算手段は、前記荷物を吊上げた状態における前記荷重センサの検出出力に基づいて、前記荷物の水平面内の重心位置を演算し、前記水平方向への移動に伴って前記索体が傾斜した状態における前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の鉛直面内の重心位置を演算する、
    請求項1または2に記載の重心位置測定装置。
  4. 前記演算手段は、前記荷物を吊上げて前記索体が傾斜した状態における前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の水平面内の重心位置を演算し、前記水平方向への移動に伴って前記索体が傾斜した状態における前記荷重センサおよび前記傾斜センサの検出出力に基づいて、前記荷物の鉛直面内の重心位置を演算する、
    請求項1または2に記載の重心位置測定装置。
  5. 前記演算手段によって演算された重心位置のデータを出力する出力手段を備える、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の重心位置測定装置。
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