JP2014073894A - 重心位置検出装置、重心位置検出方法およびプログラム - Google Patents

重心位置検出装置、重心位置検出方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】クレーンにロープで吊るされた吊荷の高さ方向の重心位置をより正確に求められるようにする。
【解決手段】重心位置検出装置が、ロープ支持位置と当該ロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出部と、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離からロープ支持位置と吊荷上面との距離を減算して吊荷の重心の当該吊荷内における高さ(吊荷の高さ方向の重心位置)を求める吊荷内重心高算出部と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、重心位置検出装置、重心位置検出方法およびプログラムに関する。
コンテナの輸送中にコンテナ輸送車等がバランスを崩すことを防止するために、コンテナの高さ方向(上下方向)の重心位置を検出することが有用である。すなわち、コンテナの重心位置が高い場合は、重心位置が低い場合との比較においてバランスを崩し易い。そこで、コンテナの重心位置が高い場合、コンテナの積荷を並べ替えて重心位置を低くする、あるいは、コンテナ輸送車の運転手に注意を喚起するなどの対策を講じることが考えられる。
ここで、コンテナの重心位置の検出に関連して、特許文献1に記載のコンテナ重心位置検出装置では、放射線源と、放射線源との間にコンテナ進入スペースをあけて配置されるディテクタと、ディテクタの出力に基づいて演算処理を行う演算装置とを設ける。演算装置は、コンテナ進入スペースにコンテナが進入した状態での放射線源からディテクタに到達した放射線の強度分布を求めるとともに、放射線の強度分布に基づいて、コンテナの密度分布を算出し、この密度分布に基づいてコンテナの重心位置を特定する。
これにより、特許文献1に記載のコンテナ重心位置検出装置では、コンテナを開封することなしに、コンテナの重心位置を容易に特定することができる。特に、特許文献1に記載のコンテナ重心位置検出装置では、コンテナの高さ方向についても重心位置を特定することができる。
特開2006−9803号公報
コンテナに積載されている荷物の種類によっては、比較的軽い荷物でも放射線透過量が比較的少ない場合や、比較的重い荷物でも放射線透過量が比較的多い場合がある。かかる場合、コンテナを通過した放射線の強度分布からコンテナの密度分布を算出した際に、得られた密度分布に誤差が含まれ得る。従って、当該密度分布から算出したコンテナの高さ方向の重心位置にも誤差が含まれ得る。比較的軽くて放射線透過量が比較的少ない荷物や、比較的重くて放射線透過量が比較的多い荷物がコンテナに積載されている場合にも、高さ方向の重心位置をより正確に求められることが好ましい。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、高さ方向の重心位置をより正確に求めることのできる重心位置検出装置、重心位置検出方法およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による重心位置検出装置は、クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める重心位置検出装置であって、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出部と、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離から前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を減算して前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求める吊荷内重心高算出部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明のもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記支持位置重心間距離算出部は、前記吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ量および当該吊荷の加速度に基づいて、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記支持位置重心間距離算出部は、前記吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ周期に基づいて、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記吊荷に振れが発生していない場合、前記ロープ支持位置を移動させて前記吊荷に振れを発生させる支持位置移動制御部を具備することを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記ロープの長さに当該ロープの伸び量を含める補正を行い、補正後のロープの長さから前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を求めるロープ長補正部を具備し、前記吊荷内重心高算出部は、前記ロープ長補正部が求めた前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離に基づいて、前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記クレーンは前記ロープを支持するトロリを備え、前記支持位置重心間距離算出部は、前記トロリの加速度に前記吊荷の振れ加速度を加えた前記吊荷の加速度に基づいて、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記吊荷は複数の前記ロープにて吊るされており、前記ロープの各々の張力と、垂直方向に対する前記ロープの各々の傾きとに基づいて、前記ロープの各々の張力の垂直成分を求める張力垂直成分取得部と、前記ロープの各々の張力の垂直成分に基づいて、前記吊荷の重心の当該吊荷内における位置を、水平方向のうち少なくとも1方向について求める吊荷内重心水平位置算出部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記ロープ支持位置が移動する加速度と前記吊荷の荷重とに基づいて、前記ロープの各々の張力の垂直成分から前記ロープ支持位置の加減速に基づく成分を減算する補正を行う加減速分張力補正部を具備し、前記吊荷内重心水平位置算出部は、補正後の張力の垂直成分に基づいて、前記吊荷の重心の当該吊荷内における位置を求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記吊荷が振れの中心に位置するタイミングを検出するタイミング検出部と、前記吊荷が振れの中心に位置するタイミングにおける前記ロープの各々の張力を取得する張力取得部とを具備し、前記張力垂直成分取得部は、前記吊荷が振れの中心に位置するタイミングにおける前記ロープの各々の張力に基づいて、前記ロープの各々の張力の垂直成分を求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出装置は、上述の重心位置検出装置であって、前記ロープの各々の張力から、前記吊荷を吊るしていない状態における前記ロープの各々の張力を減算する補正を行う吊具分張力補正部を具備し、前記張力垂直成分取得部は、補正後の前記ロープの各々の張力の垂直成分を求めることを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様による重心位置検出方法は、クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める重心位置検出装置の重心位置検出方法であって、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出ステップと、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離から前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を減算して前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求める吊荷内重心高算出ステップと、を具備することを特徴とする。
また、本発明のさらにもう一つの態様によるプログラムは、クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める重心位置検出装置としてのコンピュータに、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出ステップと、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離から前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を減算して前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求める吊荷内重心高算出ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、高さ方向の重心位置をより正確に求めることができる。
本発明の第1の実施形態における重心位置検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における、クレーンによる吊荷の吊下げの例を示す説明図である。 同実施形態のトロリ横行時におけるロープ支持位置と吊荷重心との位置関係の説明図である。 同実施形態における、重心位置検出装置が吊荷の重心の高さを求める処理手順を示すフローチャートである。 同実施形態における吊荷の振れ周期の例を示す説明図である。 同実施形態における、支持位置重心間距離算出部が吊荷の振れ周期からロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求める場合に、重心位置検出装置が吊荷の重心の高さを求める処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における重心位置検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態において、4本のロープを用いて吊荷を吊るしている状態の例を示す説明図である。 同実施形態におけるタイミング検出部が検出するタイミングの例を示す説明図である。 同実施形態における、重心位置検出装置が吊荷の重心の横行方向の位置を求める処理手順を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における重心位置検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、重心位置検出装置100は、データ取得部101と、支持位置移動制御部102と、支持位置重心間距離算出部103と、ロープ長補正部104と、吊荷内重心高算出部105と、表示部106とを具備する。
重心位置検出装置100は、クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める装置であり、特に吊荷の重心の当該吊荷内における高さ(以下、「吊荷の重心の高さ」と表記する)を求める。
ここで、図2は、クレーンによる吊荷の吊下げの例を示す説明図である。同図では、クレーンのトロリ910と、ロープ920と、スプレッダ930と、吊荷C11の一例としてのコンテナとが示されており、吊荷C11は、スプレッダ930に把持されてロープ920にてトロリ910から吊るされている。
なお、トロリ910は、自らの下面においてロープ920を支持しており、トロリ910がロープ920を支持している位置がロープ支持位置の一例に該当する。
重心位置検出装置100は、このように吊荷C11がクレーンに吊るされた状態において、吊荷C11の重心の高さを求める。
なお、重心位置検出装置100は、トロリを備えるクレーンに吊るされた吊荷に限らず、振れを生じ得る状態に吊るされた様々な吊荷の重心の高さの算出に適用し得る。例えば、重心位置検出装置100は、旋回可能なジブを有するクレーンに当該ジブから吊るされた吊荷の重心の高さを算出し得る。
データ取得部101は、クレーンに設けられた各種センサからセンシングデータを取得する。
支持位置重心間距離算出部103は、ロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離を求める。より具体的には、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷C11に振れが発生している状態での当該吊荷C11の振れ量および当該吊荷C11の加速度に基づいて、ロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離を求める。支持位置重心間距離算出部103が行う処理の更に具体的な内容については後述する。
支持位置移動制御部102は、吊荷C11に振れが発生していない場合に、ロープ支持位置を移動させて吊荷C11に振れを発生させる。すなわち、支持位置重心間距離算出部103がロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離を求める際、吊荷C11に振れが発生している必要があるため、支持位置移動制御部102は、吊荷C11の振れを意図的に発生させる。
吊荷内重心高算出部105は、ロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離から、ロープ支持位置と吊荷上面との距離を減算して、吊荷上面と吊荷C11の重心との距離を求める。そして、吊荷内重心高算出部105は、吊荷C11の高さから吊荷上面と吊荷C11の重心との距離を減算して、吊荷C11の重心の高さを求める。
ロープ長補正部104は、ロープ920の長さに当該ロープ920の伸び量を含める補正を行い、補正後のロープ920の長さからロープ支持位置と吊荷上面との距離を求める。すなわち、吊荷C11等の重さによって吊荷C11を吊るしているロープ920が伸びることで、ロープ支持位置と吊荷上面との距離が伸びるので、ロープ長補正部104は、かかる伸びに対する補正を行う。ロープ長補正部104が当該補正を行うことで、吊荷内重心高算出部105は、ロープ長補正部104が求めたロープ支持位置と吊荷上面との距離に基づいて、吊荷C11の重心の高さを、より正確に求めることができる。
表示部106は、例えば液晶パネルまたは有機EL(Organic Electroluminescence)パネルなど文字を表示可能な表示画面を有し、各種情報の表示を行う。特に、表示部106は、吊荷内重心高算出部105が求めた吊荷C11の重心の高さを表示する。
次に、図3を参照して、支持位置重心間距離算出部103が行う処理について説明する。
図3は、トロリ横行時におけるロープ支持位置と吊荷重心との位置関係の説明図である。図3において、xは、トロリ910の位置(基準点からの距離)を示す。また、xは、ロープ支持位置P11を基準とした吊荷C11の振れ変位を示し、θは垂直方向の線L11を基準とした吊荷C11の振れ角度を示す。また、lは、ロープ支持位置P11と吊荷C11の重心P12との距離を示し、mは吊荷C11の荷重を示す。
以下では、図3に示すように、吊荷C11が1本のロープ920で吊るされているモデルにて、図2に示したロープ920および吊荷C11を近似する。この図3から、式(1)に示す運動方程式を得られる。
Figure 2014073894
但し、gは重力加速度を示す。また、ダブルドットは2階微分を示す。
ここで、sinθ=x/lなので、式(1)より式(2)を得られる。
Figure 2014073894
式(2)より、距離lは式(3)のように示される。
Figure 2014073894
この式(3)に基づいて、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷C11の振れ変位xと、トロリ910の加速度x(ダブルドット)と、吊荷C11の振れ加速度x(ダブルドット)とから、ロープ支持位置P11と吊荷C11の重心P12との距離lを求める。すなわち、支持位置重心間距離算出部103は、トロリ910の加速度に吊荷C11の振れ加速度を加えた吊荷C11の加速度に基づいて、ロープ支持位置P11と吊荷C11の重心P12との距離を求める。
なお、吊荷C11の振れ変位xは、例えば振れセンサを用いて求めることができる。具体的には、トロリ910から下向きに撮像するCCDカメラを設置し、吊具(例えば図2のスプレッダ930)に設けた光源を撮像し、撮像画像における光源の位置に基づいて振れ変位xを算出する。この場合、CCDカメラはトロリ910に設けられるので、吊荷C11の振れに対する衝撃対策を施す必要がなく、また、かかる衝撃を受けずに高精度に振れ変位xを求めることができる。
あるいは、吊具に加速度センサを設け、加速度センサの検出する加速度を2階積分して振れ変位xを求めるようにしてもよい。この場合、加速度センサを用いる点で設備コストの上昇を抑えることができる。
あるいは、トロリ910の横行モータのトルクから振れ変位xを求めるようにしてもよい。この場合、例えば横行モータの電流値およびモータ特性からトルクを求めることができ、新たなセンサを設ける必要がない。
また、トロリ910の加速度x(ダブルドット)は、例えばトロリ速度検出器を用いてトロリ速度を検出して微分することで得られる。特に、トロリ制御用等にトロリ速度検出器が既に備えられている場合、当該トロリ検出器を加速度検出に用いることができ、新たなセンサを設ける必要がない。
また、吊荷C11の振れ加速度x(ダブルドット)は、例えば上記の振れセンサを用いて得られる振れ変位xを2階微分して得られる。この場合、上記と同様、衝撃対策を施す必要がなく、また、かかる衝撃を受けずに高精度に振れ加速度x(ダブルドット)を求めることができる。
あるいは、吊具に加速度計を設けて振れ加速度x(ダブルドット)を測定してもよい。この場合、上記と同様、設備コストの上昇を抑えることができる。
次に、図4を参照して重心位置検出装置100の動作について説明する。
図4は、重心位置検出装置100が吊荷C11の重心の高さを求める処理手順を示すフローチャートである。重心位置検出装置100は、例えば重心位置検出装置100のユーザの指示に従って同図の処理を行う。
図4の処理において、まず、データ取得部101が、トロリ910の加速度と、吊荷C11の振れ加速度と、吊荷C11の振れ変位と、ロープ920の長さと、吊荷C11の荷重とを取得する(ステップS101)。
なお、吊荷C11の振れが小さい場合は、支持位置移動制御部102がトロリ910に横行インチング(短時間の横行)を指示する制御信号を出力して、意図的に残留振れを起こす。そして、データ取得部101は、吊荷C11に振れが生じている状態で、再びトロリ910の加速度と、吊荷C11の振れ加速度と、吊荷C11の振れ変位とを取得する。
なお、ロープ920の長さは、例えばトロリ910の巻きドラムの回転をエンコーダにて検出し、ドラムの回転数からロープ920の巻き取り長ないし巻き戻し長を算出することで求められる。特に、巻上制御のために、クレーンが巻き取り長や巻き戻し長を検出する機構を既に備えていることが期待され、この場合、新たなセンサを設ける必要がない。また、ドラムの回転数からロープ長を求める方法では、ロープ長を高精度に検出することができる。
次に、図3を参照して説明したように、支持位置重心間距離算出部103が、トロリ910の加速度と、吊荷C11の振れ加速度と、吊荷C11の振れ変位とから、ロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離を求める(ステップS102)。
また、ロープ長補正部104は、吊荷C11の荷重と、ロープ920の長さと、ロープ920のヤング率とからロープ920の伸び量を算出し、算出した伸び量をロープ920の長さに含める補正を行う(ステップS103)。すなわち、ロープ長補正部104は、算出した伸び量と、データ取得部101が取得したロープ920の長さとを足し合わせる。
図2に示す例の場合、ロープ長補正部104は、例えば4本のロープ920各々について伸び量をロープ920の長さに含める補正を行い、補正後の4本のロープ920の長さの平均値をロープ920の長さとして求める。また、図2に示す例では、ロープ支持位置から吊荷C11の上面までの距離とロープ920の長さとを同視し得るので、ロープ長補正部104は、算出した平均値を、ロープ支持位置から吊荷C11の上面までの距離として吊荷内重心高算出部105へ出力する。
次に、吊荷内重心高算出部105は、支持位置重心間距離算出部103の算出したロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離から、ロープ長補正部104の算出したロープ支持位置と吊荷C11の上面(例えば、スプレッダ930の下面で近似する)との距離を減算して、吊荷上面と吊荷C11の重心との距離を求める(ステップS104)。そして、吊荷内重心高算出部105は、吊荷C11の高さから吊荷上面と吊荷C11の重心との距離を減算して、吊荷C11の重心の高さを求める。
なお、ロープ920の垂直方向からの傾きを無視できない場合、吊荷内重心高算出部105が、吊荷上面と吊荷C11の重心との距離に傾きのコサインを乗算して、吊荷上面と吊荷C11の重心との距離を補正するようにしてもよい。
そして、表示部106が、吊荷内重心高算出部105の算出した吊荷C11の重心の高さを表示する(ステップS105)。
その後、図4の処理を終了する。
以上のように、支持位置重心間距離算出部103が、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求め、吊荷内重心高算出部105は、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離からロープ支持位置と吊荷上面との距離を減算して吊荷の重心の高さを求める。
これにより、重心位置検出装置100は、放射線を用いずに吊荷の重心の高さを求めることができ、吊荷の放射線透過量にかかわらず、当該吊荷の重心の高さ(高さ方向の重心位置)をより正確に求めることができる。
また、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ量および当該吊荷の加速度に基づいて、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求める。
このように、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷の振れ量や吊荷の加速度といった容易に測定可能なデータを用いて、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求めることができる。
また、吊荷に振れが発生していない場合、支持位置移動制御部102が、ロープ支持位置を移動させて吊荷に振れを発生させる。
これにより、吊荷に振れが発生していないために支持位置重心間距離算出部103がロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求められない事態を回避できる。
また、ロープ長補正部104は、ロープの長さに当該ロープの伸び量を含める補正を行う。これにより、吊荷内重心高算出部105が、吊荷の重心の高さをより正確に求めることができる。
なお、支持位置重心間距離算出部103がロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求める方法は、図3を参照して説明した方法に限らない。例えば、支持位置重心間距離算出部103が、吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ周期に基づいて、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求めるようにしてもよい。
図5は、吊荷の振れ周期の例を示す説明図である。同図において、線L21は、トロリ910の横行速度を示し、線L22は、吊荷C11の振れ変位を示している。トロリ910は、時刻T21まで横行して停止しており、同図の領域A21にて線L22が示すように、時刻T21の後、吊荷C11に周期Tの残留振れが生じている。
この残留振れを単振り子の運動で近似すると、残留振れの周期や角振動数は、振り子の長さ(すなわち、ロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離)に依存する。より具体的には、上記の式(2)より、吊荷C11の振れの角振動数ωは、式(4)のように示される。
Figure 2014073894
また、吊荷C11の振れ周期Tは、式(5)のように示される。
Figure 2014073894
但し、πは円周率を示す。
式(4)および式(5)より式(6)を得られる。
Figure 2014073894
式(6)より、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離lは式(7)のように示される。
Figure 2014073894
この式(7)に基づいて、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷C11の振れ周期Tから、ロープ支持位置P11と吊荷C11の重心P12との距離lを求める。
なお、吊荷C11の振れ周期Tは、吊荷C11の振れ変位xの時系列から求めることができる。従って、上述したように、例えば、振れセンサ、または、吊具に設けられた加速度センサを用いて、あるいは、トロリ910の横行モータのトルクから振れ周期Tを求めることができる。
図6は、支持位置重心間距離算出部103が吊荷C11の振れ周期からロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離を求める場合に、重心位置検出装置100が吊荷C11の重心の高さを求める処理手順を示すフローチャートである。重心位置検出装置100は、トロリ910が横行を停止した状態において、図4の処理に代えて図6の処理を行う。
図6の処理において、まず、データ取得部101が、吊荷C11の振れ変位のデータを取得し、トロリ横行停止後の吊荷C11の残留振れの振幅を検出する(ステップS201)。
そして、支持位置移動制御部102は、データ取得部101が検出した振幅と所定の閾値とを比較することで、吊荷C11の残留振れが充分大きいか否かを判定する(ステップS202)。
残留振れが充分大きくないと判定した場合(ステップS202:NO)、支持位置移動制御部102は、トロリ910に横行インチングを指示する制御信号を出力して、意図的に残留振れを起こす(ステップS211)。
次に、データ取得部101が、吊荷C11の振れ変位のデータを取得し、トロリ横行停止後の吊荷C11の残留振れの周期を検出する(ステップS221)。
そして、図5を参照して説明したように、支持位置重心間距離算出部103が、吊荷の振れ周期に基づいて、ロープ支持位置と吊荷C11の重心との距離を求める(ステップS222)。
また、データ取得部101は、ロープ920の長さを取得する(ステップS223)。
以下、ステップS224〜S226は、図4のステップS103〜S105と同様である。ステップS226の後、図6の処理を終了する。
なお、ステップS202において、残留振れが充分大きいと判定した場合(ステップS202:YES)、ステップS221へ進む。
以上のように、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ周期に基づいて、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求める。
これにより、支持位置重心間距離算出部103は、吊荷の変位といった容易に測定可能なデータから吊荷の周期を算出して、ロープ支持位置と吊荷の重心との距離を求めることができる。
<第2の実施形態>
図7は、本発明の第2の実施形態における重心位置検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、重心位置検出装置200は、データ取得部101と、支持位置移動制御部102と、支持位置重心間距離算出部103と、ロープ長補正部104と、吊荷内重心高算出部105と、表示部106と、タイミング検出部201と、加減速分張力補正部202と、張力垂直成分取得部203と、吊具分張力補正部204と、吊荷内重心水平位置算出部205とを具備する。同図において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(101〜106)を付して説明を省略する。
なお、本実施形態におけるデータ取得部101は、本発明における張力取得部の一例に該当する。
重心位置検出装置200は、吊荷C11の重心の高さに加えて、吊荷C11の重心の当該吊荷C11内における水平方向の位置(以下、「吊荷の重心の水平方向の位置」と表記する)を求める。具体的には、重心位置検出装置200は、吊荷C11の重心の水平方向の位置を、トロリ910の横行方向と、トロリ910の走行方向(横行方向に対して直角方向)とについて求める。
張力垂直成分取得部203は、吊荷C11を吊るしている複数のロープ920の各々の張力と、垂直方向に対するロープ920の各々の傾きとに基づいて、ロープ920の各々の張力の垂直成分を求める。張力垂直成分取得部203が行う処理の具体的な内容については後述する。
吊荷内重心水平位置算出部205は、ロープ920の各々の張力の垂直成分に基づいて、吊荷C11の重心の当該吊荷内における位置を、水平方向のうち少なくとも1方向について求める。より具体的には、吊荷内重心水平位置算出部205は、張力垂直成分取得部203が求めたロープ920の各々の張力の垂直成分の比に基づいて、水平方向に関して、ロープ920が吊荷C11を支持している各点と重心との距離の比を求め、当該比から、吊荷C11の重心の水平方向の位置を求める。
タイミング検出部201は、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングを検出する。タイミング検出部201が検出したタイミングにおけるデータを用いることで、重心位置検出装置200は、吊荷C11の振れの影響を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
加減速分張力補正部202は、ロープ支持位置が移動する加速度と吊荷C11の荷重とに基づいて、ロープ920の各々の張力の垂直成分からロープ支持位置の加減速に基づく成分を減算する補正を行う。加減速分張力補正部202が当該補正を行うことで、重心位置検出装置200は、トロリ910の加減速中においても、吊荷C11の完成力の影響を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
吊具分張力補正部204は、ロープの各々の張力から、吊荷を吊るしていない状態におけるロープの各々の張力を減算する補正を行う。吊具分張力補正部204が当該補正を行うことで、重心位置検出装置200は、吊具の重さに起因する誤差を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
次に、図8を参照して、張力垂直成分取得部203が行う処理について説明する。
図8は、4本のロープを用いて吊荷を吊るしている状態の例を示す説明図である。同図において、吊荷C11は4本のロープ920にてロープ支持位置(点FR1、FL1、AR1およびAL1)から吊るされている。ここで、点FR1、FL1、AR1、AL1の座標を、それぞれ、(x1FR,y1FR,z1FR)、(x1FL,y1FL,z1FL)、(x1AR,y1AR,z1AR)、(x1AL,y1AL,z1AL)で表す。
なお、走行方向にx座標をとり、横行方向にy座標をとり、垂直方向上向きにz座標をとっている。
また、4本のロープはそれぞれ点FR2、FL2、AR2、AL2にてスプレッダ930に接続されて、スプレッダ930の把持する吊荷C11を吊るしている。ここで、点FR2、FL2、AR2、AL2の座標を、それぞれ、(x2FR,y2FR,z2FR)、(x2FL,y2FL,z2FL)、(x2AR,y2AR,z2AR)、(x2AL,y2AL,z2AL)で表す。
なお、点FR2、FL2、AR2、AL2の座標を求める方法として様々な方法を用いることができる。
例えば、点FL1、FR1が、それぞれ点FL2、FR2の真上の位置から同じ距離だけ(いわば線対称に)移動するようにし、x1FL、x1FR、点FL1と点FR1との距離、および点FL2と点FR2との距離に基づいて、x2FLおよびx2FRを求めるようにしてもよい。FL1とAL1と、FR1とAR1と、およびAL1とAR1とについても同様に移動するようにして、他の座標値についても同様に求めることができる。
あるいは、固定点に設置されたカメラから点FL2と点FR2と点AL2と点AR2とを含む画像を撮像し、撮像画像から各点の座標を求めるようにしてもよい。
また、点FR1と点FR2とを結ぶロープ920の垂直方向との傾きを角度θFRで表す。同様に、点FL1と点FL2とを結ぶロープ920の垂直方向との傾きを角度θFLで表し、点AR1と点AR2とを結ぶロープ920の垂直方向との傾きを角度θARで表し、点AL1と点AL2とを結ぶロープ920の垂直方向との傾きを角度θALで表す。
また、点O’は、点FR2、FL2、AR2およびAL2の中心位置を示し、点Gは吊荷C11の重心を示す。
図8より、垂直方向に対するロープの傾きの角度θFRは、式(8)のように示される。
Figure 2014073894
張力垂直成分取得部203は、式(8)に基づいて、角度θFRの値を算出する。θFL、θAR、θALについても同様である。
また、傾きθFRの値と、ロープ920の張力tens_FRの値とを用いて、式(9)に基づいて張力の垂直成分を求めることができる。
Figure 2014073894
張力垂直成分取得部203は、式(9)に基づいて、張力の垂直成分MFRを算出する。MFL、MAR、MALについても同様である。
張力垂直成分取得部203が求めたロープ920の各々の張力の垂直成分の比に基づいて、吊荷内重心水平位置算出部205は、公知の手法を用いて吊荷C11の重心の水平方向の位置を求めることができる。より具体的には、吊荷内重心水平位置算出部205は、張力垂直成分取得部203が求めたロープ920の各々の張力の垂直成分の比に基づいて、水平方向に関して、ロープ920が吊荷C11を支持している各点と重心との距離の比を求め、当該比から、吊荷C11の重心の水平方向の位置を求める。
なお、横行加減速中は吊荷の慣性力がロープ920の張力の検出計(例えばロードセル)に加わるので、加減速分張力補正部202が、吊荷荷重Mallと横行加減速度x(ダブルドット)とを用いて、式(10)に基づいて補正を行う。
Figure 2014073894
ここでの荷重Mallは、トロリが横行加減速を行っていない状態での加重の合計値である。この荷重Mallは、例えばトロリの停止時または定速横行時に測定する。あるいは、巻インバータでの吊荷巻上時の荷重演算値を荷重Mallとして用いるようにしてもよい。加減速分張力補正部202が当該補正を行うことで、重心位置検出装置200は、横行加減速中の吊荷の慣性力の影響を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。張力tens_FL、tens_ARおよびtens_ALについても同様である。
あるいは、加減速分張力補正部202の補正に代えて、トロリが横行加減速を行っていない状態を待ってデータ取得部101が張力tens_FR、tens_FL、tens_ARおよびtens_ALを取得するようにしてもよい。
また、吊荷C11に振れが生じている場合、タイミング検出部201は、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングを検出し、データ取得部101は、当該タイミングでロープ920の各々の張力を取得する。
図9は、タイミング検出部201が検出するタイミングの例を示す説明図である。同図において、線L31は、吊荷C11の振れ変位を示す。また、線L32は、吊荷C11の振れの中心を示す。この振れの中心は、吊荷C11の振れが治まったときの、吊荷C11の位置に相当する。
タイミング検出部201は、時刻T31のように、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングを検出する。データ取得部101が、タイミング検出部201の検出したタイミングにおける前記ロープの各々の張力を取得することで、重心位置検出装置200は、吊荷C11の振れの影響を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
なお、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングは、吊荷C11の振れ変位xの時系列から求めることができる。従って、上述したように、例えば、振れセンサ、または、吊具に設けられた加速度センサを用いて、あるいは、トロリ910の横行モータのトルクから当該タイミングを求めることができる。
なお、振れセンサを用いて振れの中心を検出する場合、振れセンサの検出値に、振れセンサカメラの傾き等によるオフセット誤差が生じる場合がある。この場合、オフセット誤差をハイパスフィルタ等で除去して振れの中心を判定する。あるいは、タイミング検出部201が、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングとして振れ速度最大のタイミングを検出するようにしてもよい。
また、タイミング検出部201が、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングを複数回検出するようにしてもよい。例えば吊荷内重心水平位置算出部205が各タイミングで吊荷の重心の水平方向の位置を算出して平均を取るなど、複数のタイミングにおけるデータを平均化することで、タイミング検出部201が検出したタイミングと、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングとのずれの影響を低減させ得る。
なお、重心検出の目標精度に応じて、タイミング検出部201が検出するタイミングに含まれる誤差の許容範囲を設定することができる。例えば、重心位置の目標精度がプラスマイナス(±)10パーセント(%)である場合、振れ角度については、その10分の1のプラスマイナス1パーセントの範囲を許容範囲とすることができる。例えば、ロープ長が10メートル(m)の場合であれば、吊荷C11が振れの中心からプラスマイナス0.1メートルの範囲内にあるタイミングを、タイミング検出部201が検出するように設定する。
また、吊具分張力補正部204は、吊荷を吊るしている状態での張力の垂直成分MFR、MFL、MARおよびMALから、吊荷を吊るしていない状態での張力の垂直成分MFR0、MFL0、MAR0、MAL0を減算して、吊荷荷重に基づく張力の垂直成分MFRC、MFLC、MARC、MALCを求める。
そのために、吊荷を吊るしていない状態で、吊荷を吊るしている場合と同様の処理を行って張力の垂直成分(MFR0、MFL0、MAR0およびMAL0)を求め、吊具分張力補正部204が予め記憶しておく。
次に、図10を参照して重心位置検出装置200の動作について説明する。
図10は、重心位置検出装置200が吊荷C11の重心の横行方向の位置を求める処理手順を示すフローチャートである。重心位置検出装置200は、例えば重心位置検出装置200のユーザの指示に従って同図の処理を行う。
図10の処理において、まず、データ取得部101が吊荷C11の振れ変位を取得し、図9を参照して説明したように、タイミング検出部201は、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングを検出する(ステップS301)。
次に、データ取得部101は、ロープ920の各々のロープ支持位置における張力を取得する(ステップS302)。
なお、ロープ920の各々のロープ支持位置における張力は、例えばロープ支持位置の各々に設置した張力計(例えばロードセル)を用いて測定することができる。ロードセルを用いて張力の測定を行うことで、ロープの張力を精度よく検出することができる。また、ロープ支持位置に既にロードセルが設けられている場合、新たなセンサを設ける必要がない。
あるいは、歪ゲージを用いるなど、ロードセルを用いる方法以外の方法でロープ支持位置における張力を求めるようにしてもよい。
また、データ取得部101は、各ロープ支持位置の座標を取得する(ステップS303)。例えば、各ロープ支持位置はシーブ開閉シリンダにて移動可能に設けられており、データ取得部101は、当該シリンダの変位を検出するエンコーダからの信号を受けて、ロープ支持位置の座標を算出する。
また、データ取得部101は、ロープ920の各々の長さを取得する(ステップS304)。
次に、張力垂直成分取得部203は、ロープ920の各々について、垂直方向に対する傾きを算出する(ステップS305)。
また、データ取得部101は、トロリ910の加速度を取得して、トロリ910が横行加減速中か否かを判定する(ステップS306)。
横行加減速中であると判定した場合(ステップS306:YES)、加減速分張力補正部202は、ロープ支持位置が移動する加速度と吊荷C11の荷重とに基づいて、ロープ920の各々の張力の垂直成分からロープ支持位置の加減速に基づく成分を減算する補正を行う(ステップS307)。あるいは、ステップS306へ戻って横行加減速の終了を待ち受けるようにしてもよい。
次に、張力垂直成分取得部203は、ステップS305で求めた傾きに基づいて、ロープ920の各々の張力(加減速分張力補正部202が補正を行った場合は補正後の張力)の垂直成分を算出する(ステップS308)。
そして、吊具分張力補正部204は、張力垂直成分取得部203が求めたロープ920の各々の張力の垂直成分から、吊具分の垂直成分を減算する補正を行う(ステップS309)。ここで、吊荷C11を吊るしていない状態でステップS301〜S308の処理を行って吊具分の垂直成分を求めておき、吊具分張力補正部204が予め記憶しておく。
なお、吊荷の重さに対して吊具の重さを無視し得る場合は、ステップS309を省略し得る。
次に、吊荷内重心水平位置算出部205は、吊具分張力補正部204の補正後の垂直成分に基づいて、吊荷C11の重心の横行方向の位置を算出する(ステップS310)。
そして、表示部106が、吊荷内重心水平位置算出部205の算出した吊荷C11の重心の横行方向の位置を表示する(ステップS311)。
その後、図10の処理を終了する。
なお、ステップS306において、トロリ910が横行加減速中でないと判定した場合(ステップS306:NO)、ステップS308へ進む。すなわち、加減速分張力補正部202の処理を省略する。
重心位置検出装置200は、X方向(走行方向)についても、Y方向の場合と同様に重心位置を求める。但し、横行加減速については、走行加減速に置き換える。また、横行モータトルクについては、走行モータトルクに置き換える。また、横行方向振れについては、走行方向振れに置き換える。また、重心位置を求める際は、右側の前後2点分(図8の例では、FR1およびAR1)の張力の和と、左側の前後2点分(図8の例では、FL1およびAL1)の張力の和との比から、重心位置を求める。
以上のように、張力垂直成分取得部203は、ロープ920の各々の張力と、垂直方向に対するロープ920の各々の傾きとに基づいて、ロープ920の各々の張力の垂直成分を求める。そして、吊荷内重心水平位置算出部205は、ロープ920の各々の張力の垂直成分に基づいて、吊荷C11の重心の水平位置を求める。
これにより、重心位置検出装置200は、ロープ支持位置やロープ920の長さやロープ920の張力など容易に測定できるデータに基づいて、吊荷C11の重心の水平位置を求めることができる。
また、加減速分張力補正部202は、ロープ支持位置が移動する加速度と吊荷C11の荷重とに基づいて、ロープ920の各々の張力の垂直成分からロープ支持位置の加減速に基づく成分を減算する補正を行う。
これにより、重心位置検出装置200は、トロリ910の加減速中においても、吊荷C11の完成力の影響を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
また、タイミング検出部201は、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングを検出し、データ取得部101は、吊荷C11が振れの中心に位置するタイミングにおけるロープ920の各々の張力を取得する。タイミング検出部201が検出したタイミングにおけるデータを用いることで、重心位置検出装置200は、吊荷C11の振れの影響を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
また、吊具分張力補正部204は、ロープ920の各々の張力から、吊荷C11を吊るしていない状態におけるロープ920の各々の張力を減算する補正を行う。これにより、重心位置検出装置200は、吊具の重さに起因する誤差を低減させて、吊荷の重心の水平方向の位置をより正確に求めることができる。
なお、第2の実施形態を第1の実施形態と独立に実施することも可能である。例えば、図7に示す構成から支持位置重心間距離算出部103とロープ長補正部104と吊荷内重心高算出部105とを除いた重心位置検出装置が、吊荷C11の重心の水平方向の位置を求めるようにできる。
なお、重心位置検出装置100や200の各部の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
100、200 重心位置検出装置
101 データ取得部
102 支持位置移動制御部
103 支持位置重心間距離算出部
104 ロープ長補正部
105 吊荷内重心高算出部
106 表示部
201 タイミング検出部
202 吊具分張力補正部
203 張力垂直成分取得部
204 加減速分張力補正部
205 吊荷内重心水平位置算出部

Claims (12)

  1. クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める重心位置検出装置であって、
    前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出部と、
    前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離から前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を減算して前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求める吊荷内重心高算出部と、
    を具備することを特徴とする重心位置検出装置。
  2. 前記支持位置重心間距離算出部は、前記吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ量および当該吊荷の加速度に基づいて、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の重心位置検出装置。
  3. 前記支持位置重心間距離算出部は、前記吊荷に振れが発生している状態での当該吊荷の振れ周期に基づいて、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の重心位置検出装置。
  4. 前記吊荷に振れが発生していない場合、前記ロープ支持位置を移動させて前記吊荷に振れを発生させる支持位置移動制御部を具備することを特徴とする請求項2または3に記載の重心位置検出装置。
  5. 前記ロープの長さに当該ロープの伸び量を含める補正を行い、補正後のロープの長さから前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を求めるロープ長補正部を具備し、
    前記吊荷内重心高算出部は、前記ロープ長補正部が求めた前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離に基づいて、前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求めることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の重心位置検出装置。
  6. 前記クレーンは前記ロープを支持するトロリを備え、
    前記支持位置重心間距離算出部は、前記トロリの加速度に前記吊荷の振れ加速度を加えた前記吊荷の加速度に基づいて、前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求めることを特徴とする請求項2に記載の重心位置検出装置。
  7. 前記吊荷は複数の前記ロープにて吊るされており、
    前記ロープの各々の張力と、垂直方向に対する前記ロープの各々の傾きとに基づいて、前記ロープの各々の張力の垂直成分を求める張力垂直成分取得部と、
    前記ロープの各々の張力の垂直成分に基づいて、前記吊荷の重心の当該吊荷内における位置を、水平方向のうち少なくとも1方向について求める吊荷内重心水平位置算出部と、
    を具備することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の重心位置検出装置。
  8. 前記ロープ支持位置が移動する加速度と前記吊荷の荷重とに基づいて、前記ロープの各々の張力の垂直成分から前記ロープ支持位置の加減速に基づく成分を減算する補正を行う加減速分張力補正部を具備し、
    前記吊荷内重心水平位置算出部は、補正後の張力の垂直成分に基づいて、前記吊荷の重心の当該吊荷内における位置を求めることを特徴とする請求項7に記載の重心位置検出装置。
  9. 前記吊荷が振れの中心に位置するタイミングを検出するタイミング検出部と、
    前記吊荷が振れの中心に位置するタイミングにおける前記ロープの各々の張力を取得する張力取得部とを具備し、
    前記張力垂直成分取得部は、前記吊荷が振れの中心に位置するタイミングにおける前記ロープの各々の張力に基づいて、前記ロープの各々の張力の垂直成分を求めることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の重心位置検出装置。
  10. 前記ロープの各々の張力から、前記吊荷を吊るしていない状態における前記ロープの各々の張力を減算する補正を行う吊具分張力補正部を具備し、
    前記張力垂直成分取得部は、補正後の前記ロープの各々の張力の垂直成分を求めることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の重心位置検出装置。
  11. クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める重心位置検出装置の重心位置検出方法であって、
    前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出ステップと、
    前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離から前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を減算して前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求める吊荷内重心高算出ステップと、
    を具備することを特徴とする重心位置検出方法。
  12. クレーンでロープ支持位置からロープにより吊るされた吊荷の重心位置を求める重心位置検出装置としてのコンピュータに、
    前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離を求める支持位置重心間距離算出ステップと、
    前記ロープ支持位置と前記吊荷の重心との距離から前記ロープ支持位置と前記吊荷上面との距離を減算して前記吊荷の重心の当該吊荷内における高さを求める吊荷内重心高算出ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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