JPH0650457Y2 - 吊荷の振れ角検出装置 - Google Patents

吊荷の振れ角検出装置

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JPH0650457Y2
JPH0650457Y2 JP10262091U JP10262091U JPH0650457Y2 JP H0650457 Y2 JPH0650457 Y2 JP H0650457Y2 JP 10262091 U JP10262091 U JP 10262091U JP 10262091 U JP10262091 U JP 10262091U JP H0650457 Y2 JPH0650457 Y2 JP H0650457Y2
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雄一 寺田
克巳 舞原
衛 田渕
和彦 佐藤
明宗 佐藤
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川鉄マシナリー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はロープ吊型クレーン等に
おける吊荷の振れ角を検出する装置に係り、特に天井走
行式クレーンにおいて、ロープに懸垂された吊荷のクレ
ーン走行方向および横行方向における振れ角を光学的に
無接触で刻々正確に検出することが可能な吊荷の振れ角
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種のクレーン、例えば天井走行式クレ
ーンにおいて、その走行用ガーダ上で走行方向と直角に
移動し得る横行用クラブにロープ伝動系を仕組み、これ
により巻上げ、巻下げ操作可能に吊下げ保持された吊具
付きシーブブロックに玉掛けを行った重量物である吊荷
の昇降と移送を行うが、この移送中にしばしば吊荷の振
れが起り、特に所定位置での停止のための制動に基づく
慣性力によって吊荷の振れが助長され、振れが止まるま
での無駄な時間を費やしたり、また既知の振れ止め制御
を実施したとしても振れの実態把握が不十分なため、停
止後における吊下げ、または吊上げの位置決め精度が大
きく狂い、正規の位置に荷物が置けなかったり、吊具が
吊穴にフィットしない等の不具合が生じていた。例え
ば、実開昭61−132387号公報に示されているご
とく、製鉄所のコイルヤード等ではおびただしい大量
の、しかも多品種にわたる巨大な重量物であるストリッ
プコイル等が整然と区画されているが、コイルヤードの
広範囲の地域にわたり出し入れの激しい集積区画におい
て、厳密に番地管理され高度に合理化・省力化されてい
る環境下では、正確な吊荷の吊下げ、または吊上げの位
置決めは、従来のように、クレーン運転士の目視による
クレーン操作の補正が全くないことから、上位コンピユ
ータにより指定される番地管理指令に則った無人のコイ
ルハンドリング下で適切、かつ正確に吊荷の吊下げ、吊
上げの位置決めを行うことが不可欠となり、クレーンに
よって移送される吊荷の振れの実態を刻々精密に把握し
正確な位置決めを行う必要があった。この問題を解決す
るために、従来技術において吊荷の正確な位置決めを行
う手段として数多くの提案がなされている。例えば、ク
レーンを所定の目標位置で停止させるクレーンの走行位
置決め方法(特開昭61−235395号公報)、クレ
ーン停止時における両脚の偏差を0にしてクレーンの正
確な位置決めを行うクレーン停止姿勢の矯正装置(特開
昭54−153464号公報)、吊具の実際位置を検出
する方法(特開昭59−53389号公報)、クレーン
の制動に基づく慣性力による吊荷の揺動を自動的に制御
する装置(特開昭52−115058号公報、特開昭6
0−262790号公報)、吊荷に生じた慣性力を減衰
させてエネルギーを吸収し吊荷の振れ止めを行う方法
(実開昭63−166587号公報)、巻上げロープの
捩じれなどによる吊荷の水平面内における回転を防止し
正確な吊荷と吊具との直角度を保持する方法(特開昭6
1−37693号公報)、あるいは吊荷の振り子運動に
よる位置誤差を解消するクレーン制御装置(特開昭60
−262791号公報)などが挙げられる。このよう
に、クレーンの自動運転制御において吊荷の吊下げ、吊
上げのための位置決めは僅かな誤差をも許されず極めて
高精度の位置決めが要求されるものである。
【0003】上述のごとく、クレーンの自動運転制御に
おける吊荷のハンドリングにおいて、特にクレーンの減
速時に、最適な走行制御を行うことにより吊荷の振れを
少なくして、吊荷の吊下げ、吊上げの正確な位置決めを
行い作業能率の良いクレーンの制御を行う努力がなされ
ているが、このような制御をいっそう正確に行うために
は、クレーン吊荷の振れ止め制御実施時における吊荷の
振れ角を刻々正確に検出する必要がある。従来の吊荷の
振れ角検出装置として、例えば実開昭57−56679
号公報に提案されているごとく、クレーンの吊り荷の重
心を通る線に沿って鉛直方向に振れ検出ロープを設け、
その振れ検出ロープの中間附近に振れ検出レバーを固定
するかあるいはロープに接触させて、該検出レバーの動
きをポテンショメータ、セルシンまたは磁気式スケール
等によって電気信号に変換する方法があるが、次に示す
ような問題点があった。 (1)振れ検出レバーおよびそれを駆動させる付属機械
装置が複雑となり、取扱いならびに保守点検が面倒であ
る。 (2)振れ検出レバーを検出ロープで動かすために、検
出レバーの反力が検出ロープに加わり、検出ロープがた
わむため正確な振れ量の検出ができないこと、また上記
の反力による検出ロープのたわみを小さくするために検
出ロープにかなり大きな張力を加える必要があるという
問題が生ずる。
【0004】(3)振れ検出ロープと検出レバーとの固
縛装置が必要であり、また検出ロープの振れ支点(固定
点)の高さを巻上げワイヤロープの支点高さと一致させ
るため上下に調整する場合に、上記固縛装置の着脱作業
をしなければならないという不具合があった。一方、実
開昭56−128510号公報において、巻上げロープ
を挾んで光源と光電素子アレイからなる1組の光電検出
器を、異なる平面上にそれぞれ配置し、クレーンの走行
(Y軸)方向および横行(X軸)方向の巻上げロープの
光電素子アレイ上での結像移動量を検出し、これから巻
上げロープの振れ角を演算により求める振れ角検出装置
が提案されている。しかし、この振れ角検出装置によっ
て、巻上げロープが走行方向と横行方向に同時に振れが
生じた場合の振れ検出位置は、光電素子アレイ上の結像
移動(振れ量)に対応するY軸上またはX軸上の距離を
示すものであって、巻上げロープの振れ検出位置におけ
る座標、すなわちY軸またはX軸に直交する座標成分を
示すものではなかった。すなわち、図4に示すごとく、
振れたロープの実際の位置はA′点であるにもかかわら
ず、光電素子アレイ上でのロープの振れ位置はA″点を
示すことになり、ロープの実際位置をX軸、Y軸の座標
成分で示すものではない。したがって、上記の光電素子
アレイからなる吊荷の振れ角検出装置は、真のX軸(横
行)方向またはY軸(走行)方向の吊荷の振れ量(A′
点)を正確に求めることができないものであり、見掛け
上のX軸方向およびY軸方向の振れ量(A″点)から吊
荷の振れ角を推定する程度のものであって大きな誤差が
生じるという問題があった。さらに、上記の従来技術に
おいては、吊荷を直接昇降する巻上げロープに対して光
電検出器を設けるものであり、巻上げロープの状態変
化、例えばロープの汚れ、素線切れなどによる太さの変
化および荷重の大きさによる巻上げロープの張り具合に
より生じるロープの変形などの影響を受ける他、例えば
図8(a)、(b)[実開昭56−128510号公報
の第1図を参考にして作成した正面図(a)と側面図
(b)]に示すごとく、どのロープを検出対象とするに
しても吊荷の高さにより横行方向、走行方向ともロープ
の位置が変化するため正確な吊荷の振れ角を検出するこ
とはできないという問題がある。また、上述の実開昭6
1−132387号公報において示したごとく、製鉄所
のコイルヤードなどにおける厳密に番地管理と高度に合
理化・省力化された環境下での正確な吊荷の吊下げ、ま
たは吊上げの位置決めに適用するには無理があり、クレ
ーンの無人運転による吊荷の確実な把持または着床がで
きないという問題があった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上述したごとく、従来
技術においては、クレーンの吊荷の走行(Y軸)方向お
よび横行(X軸)方向における正確な振れ角を検出する
ことが難しく、そのため、例えばストリップコイルヤー
ドにおける厳密な番地管理下におけるコイルハンドリン
グにおいて、必要とされる吊荷のコイル置場での巻下げ
もしくは巻上げのための位置決め精度に充分な保証を与
えることができず、クレーンの無人運転による自動化が
行えないという問題があった。
【0006】本考案の目的は、上記従来技術における問
題点を解消し、クレーン吊荷の振れ検出用ロープと光学
的手段とを用いて非接触でクレーンの走行および横行方
向の吊荷の振れ角を正確に求める吊荷の振れ角検出装置
を提案するものであって、まず、見掛け上の走行(Y
軸)方向および横行(X軸)方向の振れ量を検出し、こ
の見掛け上の振れ量から設定の演算手法を用いて、振れ
検出専用ロープの振れ検出位置からX軸およびY軸方向
と直交する位置における振れ量を算出し、これを基準に
してクレーン吊荷のX軸およびY軸方向における正確な
振れ角を刻々演算し求めることができる吊荷の振れ角検
出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記本考案の目的を達成
するために、ロープ吊型クレーンの走行と横行が同時に
生じる場合の吊荷の振れ角検出装置において、上記クレ
ーンのクラブと吊具との間に、鉛直方向に振れ検出用ロ
ープを巻取り巻戻しが自在な構造に取付け、上記検出用
ロープを挾んで、第1の投光器と第1のイメージセン
サ、第2の投光器と第2のイメージセンサそれぞれ2組
を、上記クラブと吊具との間の空間の平行でない2軸上
にそれぞれ配置し、上記検出用ロープの振れ支点の鉛直
線上の1点からの上記第1のイメージセンサの最大出力
に対応する距離と、上記検出用ロープの振れ支点の鉛直
線上の1点からの上記第2のイメージセンサの最大出力
に対応する距離から上記第1、第2のイメージセンサの
特性を示す直線の勾配を求め、上記直線の勾配を基準に
して上記検出用ロープの振れ位置に対応する、上記検出
用ロープの振れ支点の鉛直線上の1点である原点で交わ
るY軸、X軸上の距離を求める手段と、上記Y軸上の距
離とX軸上の距離、および上記原点と上記第1、第2の
イメージセンサとの距離から上記検出用ロープの振れ位
置における座標値を求め、該座標値と、上記検出用ロー
プの振れ支点から上記原点までの距離から振れ角を演算
し出力する手段を少なくとも備えたクレーン吊荷の振れ
角検出装置とするものである。本考案のクレーン吊荷の
振れ角検出装置によれば、ロープ吊型クレーンの走行と
横行が同時に生じた場合においても、走行と横行方向に
おける吊荷の振れ角を正確に求めることができるので、
厳密な番地管理下におけるストリップコイルなどの吊荷
のハンドリングにおいて、吊荷のコイル置場での巻下
げ、または巻上げのための位置決め精度が一段と向上す
るので、クレーンの無人の自動運転が可能となる。
【0008】
【実施例】次に、本考案の一実施例を図面によって説明
する。図1は、本考案を天井走行式クレーンに適用した
場合の正面図で、図2は図1のA−A矢視図である。図
から明らかなごとく、クレーンガーダ1は走行レール2
4上を走行用車輪23を介して走行する。クラブ3は、
クレーンガーダ1上に設けられた横行レール2上を、横
行用車輪4を介して横行する。クラブ3の上には、上部
シーブ5および巻上ドラム6が設けられており、巻上ド
ラム6を巻上駆動装置(図示せず)を回動させることに
よって、吊具22はワイヤロープ9、吊具シーブ21を
介して昇降する。振れ検出用ロープ18の上部一端は、
クレーンの静止状態における吊具22の重心を通る鉛直
線上で、クラブ3に固定されている支持台7に、上下に
調節可能に取付けられているボルト8に係合され、振れ
検出用ロープ18の他端は、吊具22に取付けられた回
転可能なロープガイドシーブ19を介して、ロープ巻取
リール20によって一定の張力を与え、かつ巻取り巻戻
し可能に取付けられている。なお、図1および図2にお
いて、ロープ巻取リール20が吊具22に取付けられて
いる場合を示したが、クラブ3にロープ巻取リール20
を取付けることも可能である。図3は、吊荷が振れた状
態における振れ検出用ロープ18、投光器13、17お
よびイメージセンサ10、16のそれぞれの位置関係を
示す説明図である。図から明らかなごとく、振れ検出用
ロープ18の走行方向(以下Y軸という)の振れ量を検
出する走行用イメージセンサ10、および振れ検出用ロ
ープ18の横行方向(以下X軸という)の振れ量を検出
する横行用イメージセンサ16は、振れ検出用ロープ1
8の振れ支点の鉛直線上の1点を原点Aとして直交する
2軸、すなわちX軸、Y軸上にそれぞれ設置され、走行
用投光器13は原点Aを中心に走行用イメージセンサ1
0と対向してX軸上に、横行用投光器17は原点Aを中
心に横行用イメージセンサ16と対向してY軸上に配置
される。そして、走行用イメージセンサ10と走行用投
光器13、および横行用イメージセンサ16と横行用投
光器17は、それぞれクラブ3に固定された走行用イメ
ージセンサ取付台12と走行用投光器取付台11、およ
び横行用イメージセンサ取付台14と横行用投光器取付
台15に固定されている。次にクレーンが走行および横
行した場合の吊荷の振れ角検出作用について説明する。
図3は、振れ検出用ロープがX軸およびY軸方向に振れ
た状態を示し、B点は振れ中心で、LはB点より原点A
までの距離を示し、θxはX軸成分の振れ角、XはX軸
成分の振れ量を示し、θyはY軸成分の振れ角、YはY
軸成分の振れ量を示す。図4は、図3におけるX軸、Y
軸平面での走行用イメージセンサ10および横行用イメ
ージセンサ16と振れ検出用ロープ18の位置関係を示
す。図に示すごとく、振れ検出用ロープ18の振れ位置
をA′点(X、Y)とすれば、横行用イメージセンサ1
6および走行用イメージセンサ10の出力はvxおよび
yであり、これに対応するX軸およびY軸の成分は
x′およびy′である。すなわち、振れ検出用ロープ1
8の振れ位置はA′点(X、Y)であるのに、走行用イ
メージセンサ10および横行用イメージセンサ16によ
って検出される検出用ロープ18の位置は、あたかも振
れ検出用ロープ18の振れ位置がA″点(x′、y′)
にあるかのごとく観察される。そして、mおよびlは原
点Aより横行用イメージセンサ16および走行用イメー
ジセンサ10までの取付け距離を示す。 ここで、v
maxは横行用イメージセンサ16の最大出力でX軸上の
最大位置xmaxに対応し、横行用イメージセンサ16と
しての視野を表わす。また、Vmaxは走行用イメージセ
ンサ10の最大出力でY軸上の最大位置ymaxに対応
し、走行用イメージセンサ10としての視野を表わす。
図5は、X軸の位置に対応する横行用イメージセンサ1
6の出力関係を示し、図6はY軸の位置に対応する走行
用イメージセンサ10の出力関係を示す。図7は、イメ
ージセンサの出力をもとに、振れ検出用ロープ18の振
れ角を演算するブロック図であって、横行用イメージセ
ンサ16および走行用イメージセンサ10の出力信号2
5と、 既知の定数26であるxmax、vmax
max、Vmax、l、m、x′、y′、Lとを演算回路2
7に入力し、振れ角θx28および振れ角θy29を演算
出力する装置である。
【0009】次に、上述の実施例によって振れ検出用ロ
ープの振れ角が算出される根拠について説明する。横行
用イメージセンサ16および走行用イメージセンサ10
は、その特性が、図5および図6に示すように直線的に
変化するものを使用し、図4に示すごとく原点Aよりm
およびlの距離に配置されているので、横行用イメージ
センサ16の最大出力vmax および走行用イメージセ
ンサ10の最大出力Vmaxに対応するX軸上の距離xmax
およびY軸上の距離ymaxを測定することにより、 横
行用および走行用イメージセンサの特性を示す直線の勾
配、xmax/vmaxおよびymax/Vmaxが分かる。いま、
振れ検出用ロープ18が振れてA′点に位置した場合
は、図4に示すごとく、横行用イメージセンサ16およ
び走行用イメージセンサ10の出力は、それぞれvx
よびVyであるので、これに対応する距離は、(xmax
max)vxおよび(ymax/Vmax)Vyとなる。A′点の
座標はX、Yであるから、x′=(xmax/vmax)vx
y′=(ymax/Vmax)Vyとおけば、X=〔lx′(m
−y′)〕/〔ml−x′y′〕、Y=〔my′(l−
x′)〕/〔ml−x′y′〕により算出される。そし
て、振れ検出用ロープ18の振れ角度を求めるには、図
3に示すように、振れ支点Bより鉛直線上にある振れ検
出位置A点までの距離Lは既知であり、X軸成分の振れ
角θx、Y軸成分の振れ角θyは、θx=tan?1(X/
L)、θy=tan?1(Y/L)により算出されることにな
る。以上を、図7に示す演算回路27に組み込み、横行
用イメージセンサ16および走行用イメージセンサ10
とに接続すれば、振れ検出用ロープ18の振れによる角
度または距離を信号として取り出すことができ、この信
号を利用してクレーンの吊荷振れ止め制御を行うことが
できるし、また計測器に入力すれば、吊荷の振れ状態を
刻々定量的に把握することもでき、クレーンの振れ止め
ならびに位置決め制御が可能となる。本考案はイメージ
センサ使用による非接触での振れ量検出装置であり、か
つ振れ検出用ロープがたるまないように、ロープガイド
シーブ19およびロープ巻取リールによって所定の張力
がかかるようにコントロールされているので、より正確
な検出信号を取り出すことができる。なお、上述の実施
例では走行用イメージセンサ10と走行用投光器13お
よび横行用イメージセンサ16と横行用投光器17を、
振れ検出用ロープ18の鉛直線上を原点Aとする平面直
交2軸上に配置しているが、走行および横行イメージセ
ンサとそれぞれの投光器とを結ぶ2軸の交点をそれぞれ
の原点として、この原点から任意の離れた位置に、振れ
検出用ロープが取付けられた場合においても、振れ検出
用ロープの上記2軸の交点からの距離を、演算回路の入
力として与えて演算させることにより、振れ検出用ロー
プ取付け位置における、吊荷の振れ角を検出することも
容易に行い得る。さらに、上述の実施例では、振れ角の
検出演算をシンプルにして説明し易くするために、振れ
検出用ロープを、吊具の重心を通る鉛直線上にセット
し、かつ投光器とイメージセンサ2組の取付け位置を、
水平の平面で、直交する2軸上に配置した場合の例につ
いて述べたが、必ずしもこの条件にする必要はなく、振
れ検出用ロープの取付位置あるいは投光器とイメージセ
ンサの配置が平行でない限り任意であってもよく、それ
ぞれの既知である任意の補正値を、演算回路へ入力し換
算することによって、正確な振れ角を求めることができ
ることは言うまでもない。
【0010】
【考案の効果】以上詳細に説明したごとく、本考案のク
レーン吊荷の振れ角検出装置によれば、ロープ吊型クレ
ーンの走行と横行が同時に生じた場合においても、走行
方向(Y軸成分)と横行方向(X軸成分)における吊荷
の振れ角を極めて高精度に刻々検出することができるの
で、厳密な番地管理下におかれたストリップコイルヤー
ド等におけるコイル等の吊荷のハンドリングにおいて、
吊荷のコイル置場での巻下げ、巻上げのための振れ止め
ならびに位置決め精度が向上し、クレーンの完全無人化
が実現され作業能率の向上と吊荷の安全移送が行える効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例で例示した天井走行式クレーン
に吊荷の振れ角検出装置の取付け構成を示す模式図。
【図2】図1のA−A矢視図。
【図3】本考案の実施例で例示した吊荷が振れた状態に
おける振れ検出用ロープ、投光器およびイメージセンサ
の位置関係を示す説明図。
【図4】図3におけるX軸Y軸平面での位置関係を示す
説明図。
【図5】本考案の実施例におけるX軸の位置に対応する
横行用イメージセンサの出力関係を示す説明図。
【図6】本考案の実施例におけるY軸の位置に対応する
走行用イメージセンサの出力関係を示す説明図。
【図7】本考案の実施例における吊荷の振れ角を演算す
るブロック図。
【図8】従来のクレーンにおける吊荷の高さによって巻
上ロープの位置が変化することを示す模式図。
【符号の説明】
1…クレーンガーダ 2…横行レール 3…クラブ 4…横行用車輪 5…上部シーブ 6…巻上ドラム 7…支持台 8…ボルト 9…ワイヤロープ 10…走行用イメージセンサ 11…走行用投光器取付台 12…走行用イメージセンサ取付台 13…走行用投光器 14…横行用イメージセンサ取付け台 15…横行用投光器取付台 16…横行用イメージセンサ 17…横行用投光器 18…振れ検出用ロープ 19…ロープガイドシーブ 20…ロープ巻取リール 21…吊具シーブ 22…吊具 23…走行用車輪 24…走行レール 25…イメージセンサの出力信号 26…既知の定数 27…演算回路 28…振れ角θxの出力信号 29…振れ角θyの出力信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 田渕 衛 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目川崎製鉄株 式会社 水島製鉄所内 (72)考案者 佐藤 和彦 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目川崎製鉄株 式会社 水島製鉄所内 (72)考案者 佐藤 明宗 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目川崎製鉄株 式会社 水島製鉄所内 (72)考案者 野村 哲 愛知県名古屋市東区矢田南五丁目1番14 号三菱電機株式会社 名古屋製作所内 (56)参考文献 特開 昭57−160004(JP,A) 実開 昭60−48107(JP,U) 実開 昭56−128510(JP,U) 実開 昭57−56679(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロープ吊型クレーンの走行と横行が同時に
    生じる場合の吊荷の振れ角検出装置において、上記クレ
    ーンのクラブと吊具との間に、鉛直方向に振れ検出用ロ
    ープを巻取り巻戻しが自在な構造に取付け、上記検出用
    ロープを挾んで、第1の投光器と第1のイメージセン
    サ、第2の投光器と第2のイメージセンサそれぞれ2組
    を、上記クラブと吊具との間の空間の平行でない2軸上
    にそれぞれ配置し、上記検出用ロープの振れ支点の鉛直
    線上の1点からの上記第1のイメージセンサの最大出力
    に対応する距離と、上記検出用ロープの振れ支点の鉛直
    線上の1点からの上記第2のイメージセンサの最大出力
    に対応する距離から上記第1、第2のイメージセンサの
    特性を示す直線の勾配を求め、上記直線の勾配を基準に
    して上記検出用ロープの振れ位置に対応する、上記検出
    用ロープの振れ支点の鉛直線上の1点である原点で交わ
    るY軸、X軸上の距離を求める手段と、上記Y軸上の距
    離とX軸上の距離、および上記原点と上記第1、第2の
    イメージセンサとの距離から上記検出用ロープの振れ位
    置における座標値を求め、該座標値と、上記検出用ロー
    プの振れ支点から上記原点までの距離から振れ角を演算
    し出力する手段を少なくとも備えたことを特徴とする吊
    荷の振れ角検出装置。
JP10262091U 1991-12-12 1991-12-12 吊荷の振れ角検出装置 Expired - Lifetime JPH0650457Y2 (ja)

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JPH0572883U JPH0572883U (ja) 1993-10-05
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