JP2014174021A - トラック搭載コンテナの重心計測システム及び重心計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別な計測施設を必要とすることなく、クレーンによりコンテナをトラックに搭載した段階でコンテナ重心位置を把握することができる方法および装置を提供すること。
【解決手段】 コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測システムである。コンテナ高さ方向の重心位置の計測を、コンテナクレーン上に設置のカメラを用いて、吊具上に設置のターゲットマーカーを撮影するようにしている。クレーン状態モニタ装置、演算制御コントローラ、吊荷計測装置(荷重計)を設け、クレーンによりコンテナをトラックに積み込む際(着床時)には、自然に重心回りにトラック横揺れ(ターゲットマークの動揺)挙動が生じることを利用して、このときにクレーン上のカメラにより、コンテナ着床時のトラックの横揺れ挙動(ターゲットマークの動揺)を示す画像を取得し、得られた画像データを基に、制御コントローラを用いてコンテナ重心高さを推定演算し、これを出力するようにした。
【選択図】図1
【解決手段】 コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測システムである。コンテナ高さ方向の重心位置の計測を、コンテナクレーン上に設置のカメラを用いて、吊具上に設置のターゲットマーカーを撮影するようにしている。クレーン状態モニタ装置、演算制御コントローラ、吊荷計測装置(荷重計)を設け、クレーンによりコンテナをトラックに積み込む際(着床時)には、自然に重心回りにトラック横揺れ(ターゲットマークの動揺)挙動が生じることを利用して、このときにクレーン上のカメラにより、コンテナ着床時のトラックの横揺れ挙動(ターゲットマークの動揺)を示す画像を取得し、得られた画像データを基に、制御コントローラを用いてコンテナ重心高さを推定演算し、これを出力するようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、重量物などの重心計測に関するものであり、特にコンテナ荷役に使用されるコンテナクレーンに適用するのに好適なトラック搭載コンテナの重心計測システム及び方法に関する。
港湾等において荷降ろしされるコンテナは、その重量や内容物に関しては、その情報が提供されている。ただ、重量については計測の義務がないため、正確ではない。一方で、コンテナのバンニング(荷詰め)状態は、運搬に際して問われないため、重心位置に偏りが生じたり、重心位置が高く、不安定な状態となっているものも少なくない。重心が偏移したコンテナを積載したトレーラは旋回時に横転し、重大な事故に繋がるおそれがある。
このため、トレーラの運転手には、少なくとも積載するコンテナの重心位置(特に高さ方向の重心位置)がどのような状態であるのかを認識させておくことが、横転事故を抑制する一助となると考えられている。
このような背景の下、コンテナ等の積荷の重心位置を測定する技術として、特許文献1や特許文献2に開示されているようなものが提案されている。特許文献1に開示されている技術は、コンテナを積載したトレーラをそのまま、計測装置に載せることで、その重量バランスや、車体を揺動させた際の揺れに基づいて、重心位置を算出するというものである。
また、特許文献2に開示されている技術は、クレーンを介してトレーラに荷降ろしする際に、コンテナの重心位置を算出するという技術である。具体的な構成として、特許文献2に開示されている技術では、コンテナを4本の索条(ワイヤ)により吊り上げて移載を行うことが前提とされている。そして、各ワイヤには、荷重センサーと傾斜センサーが設けられている。そして、コンテナを鉛直方向に吊上げた際に各ワイヤに掛かる重量のバランスに基づいて、コンテナの水平方向の重心を算出する。また、コンテナを水平移動させた際に、慣性により生ずるワイヤの傾斜角度とコンテナの重量、およびコンテナの水平方向のバランスに基づいて、コンテナの鉛直方向の重心を求めるというものである。
非特許文献1に記載のものは、トラックスケール上に車両を載せ、実験車両を上方に持ち上げて開放することで生じるローリング周波数を求め、かつコンテナの重心高さとローリング周波数との関係を求めることから重心高さを予測しようとするものである。
非特許文献2には、トラックスケール上にコンテナトラックを載置し、載台を加振して横揺れを発生させてコンテナ内の貨物の重心位置を測定する技術が開示されている。
非特許文献2には、トラックスケール上にコンテナトラックを載置し、載台を加振して横揺れを発生させてコンテナ内の貨物の重心位置を測定する技術が開示されている。
「コンテナの重心位置の高さと車両のローリング周波数の関係に関する考察」(徳島文理大学研究紀要第82号(2011)、横山喬ほか)
「コンテナの重心位置計測装置の活用による安全輸送に関する調査研究」(平成24年3月31日 海事検定協会)
上述したように、コンテナがトラックに積載された状態で重心計測する方法として、トラックのローリング挙動や、静止トラックにわざと横力をかけて横揺れ挙動を発生させて、これらの挙動から高さ方向の重心位置を推定しようとする方法が提示されているが、これらの従来技術ではいずれも特別な施設が必要となるという問題があった。
また、従来方法では、特別な施設が必要となるため、本船荷役場所から離れたところに設置せざるを得ず、このため、本船から荷降ろし直後にコンテナ重心高さを知ることができない不便さがあるという問題を抱えていた。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、特別な計測施設を必要とすることなく、コンテナを本船から荷降ろし直後にトラックに搭載した段階でコンテナ重心位置を把握することができる方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は次のように構成したものである。すなわち、本発明は、コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測システムである。特に、コンテナ高さ方向の重心位置の計測を、コンテナクレーンの構造部に設置のカメラを用いて、吊具上に設置のターゲットマーカーを撮影するようにしている。クレーン状態モニタ装置、制御演算コントローラ、吊荷計測装置(荷重計)を設け、クレーンによりコンテナをトラックに積み込む際(着床時)には、自然に重心回りにトラック横揺れ(ターゲットマークの動揺)挙動が生じることを利用して、このときにクレーン上のカメラにより、コンテナ着床時のトラックの横揺れ挙動(ターゲットマークの動揺)を示す画像を取得し、得られた画像データを基に、制御コントローラを用いてコンテナ重心高さを推定演算し、これを出力するようにした。更に、既存技術である吊具四隅にかかる荷重をコンテナ荷重からコンテナ重量と平面状の重心位置を演算するシステムを組み合わせることにより、コンテナ重量と重心(3次元)のデータを出力することができるようにした。
より具体的には、本発明に係るトラック積載コンテナの重心計測システムは以下のような構成を採用することができる。
すなわち、コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測システムであって、前記コンテナクレーン上に設置されたカメラと、吊具に装着されたターゲットマークと、演算制御コントローラと、を備え、前記演算制御コントローラは、前記コンテナのトラック着床時のカメラによるターゲットマークの挙動を撮影した撮像画像の入力部と、入力した撮像画像から演算した前記ターゲットマークの振動に基づいてコンテナ高さ方向の重心寸法を算出する演算部を備えている、ことを特徴とするトラック積載コンテナの重心計測システム。
すなわち、コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測システムであって、前記コンテナクレーン上に設置されたカメラと、吊具に装着されたターゲットマークと、演算制御コントローラと、を備え、前記演算制御コントローラは、前記コンテナのトラック着床時のカメラによるターゲットマークの挙動を撮影した撮像画像の入力部と、入力した撮像画像から演算した前記ターゲットマークの振動に基づいてコンテナ高さ方向の重心寸法を算出する演算部を備えている、ことを特徴とするトラック積載コンテナの重心計測システム。
また、上記構成に加えて、前記演算制御コントローラは、予め吊具とコンテナとトラックを含む振動体の振動周波数とコンテナ重心高さとの関係を求めたコンテナ挙動データベースを備え、前記演算部は撮像画像から得られた振動周波数との照合処理によりコンテナ重心高さを演算することを特徴とする。
更に、前記コンテナがトラックに着床したことを検出するクレーン状態モニタ装置を備え、前記演算制御コントローラは、前記クレーン状態モニタ装置によるトラック着床信号を入力し、これをトリガー信号として前記ターゲットマークの挙動計測を開始させるようにしてなる構成としてもよい。
加えて、前記吊具に設けられたコンテナ吊り金物の軸重を計測する荷重計を備え、前記演算制御コントローラは、コンテナ吊り金物に掛かる荷重に基づいてコンテナの平面重心を求め、前記重心高さを合わせてコンテナ重心の三次元位置を特定して出力するように構成することもできる。
また、本発明に係るトラック搭載コンテナの重心計測方法は、次のような構成を採用することができる。
また、本発明に係るトラック搭載コンテナの重心計測方法は、次のような構成を採用することができる。
コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測方法において、前記コンテナのトラックへの着床時におけるコンテナ挙動の撮像画像を取得し、この撮像画像から前記吊具を含むコンテナ挙動の振動周波数を求め、当該振動周波数に基づいてコンテナの重心高さを求めるようにしたことを特徴とするトラック搭載コンテナの重心計測方法。
この場合において、前記重心高さは、予め吊具とコンテナとトラックを含む振動体の振動周波数とコンテナ重心高さとの関係を求めたデータベースとの照合処理により求めるようにすればよい。
この場合において、前記重心高さは、予め吊具とコンテナとトラックを含む振動体の振動周波数とコンテナ重心高さとの関係を求めたデータベースとの照合処理により求めるようにすればよい。
また、前記コンテナ挙動の撮像画像は、コンテナがトラックに着床したことをトリガーとして取得することを特徴とする。
更に、前記吊具におけるコンテナ吊り金物に掛かる荷重を検出することでコンテナの平面重心を求め、前記重心高さを合わせてコンテナ重心の三次元位置を特定して出力するようにすればよい。
更に、前記吊具におけるコンテナ吊り金物に掛かる荷重を検出することでコンテナの平面重心を求め、前記重心高さを合わせてコンテナ重心の三次元位置を特定して出力するようにすればよい。
これにより、本発明では、特別な計測施設を必要とすることなく、また、トラックへの荷積みした段階で重心高さを運転手に伝えることができ安全運転に寄与することができる。
すなわち、第1に、コンテナ高さ方向の重心計測が、コンテナがクレーンによる本船から荷降ろしされ、トラック上に着床した時点で行なえる。このため、別途取得された該当コンテナの情報と、これらコンテナ重心高さ情報とを、リアルタイムに、かつ容易に紐付けすることができる。
第2には、コンテナ高さ方向の重心計測が、クレーンによりトラックに積載された時に、コンテナが走行中のローリング挙動や静止トラックにわざと横力を掛けて横揺れ挙動を発生させる必要性と比べると、本システムはコンテナの重心高さの計測が通常の荷役作業の中で行なわれるため、荷役動線に無駄がなく、荷役効率を高く維持することができる。
第3には、コンテナ高さ方向の重心計測が、クレーンに装備された装置により行なえる。このため、従来の特別に設置されるコンテナ計測施設などを建設する必要性がない。これにより省スペース、省人化の効果がある。
以下に、本発明に係るトラック搭載コンテナの重心計測システム及び方法の具体的実施形態につき、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係るトラック搭載コンテナの重心計測システムは、図2に示すように、コンテナ輸送船(本船)10からコンテナクレーン12によりコンテナ14を搬出し、地上で待機しているコンテナトラック16に搭載する場合に適用した構成として示されている。
本実施形態に係るトラック搭載コンテナの重心計測システムは、図2に示すように、コンテナ輸送船(本船)10からコンテナクレーン12によりコンテナ14を搬出し、地上で待機しているコンテナトラック16に搭載する場合に適用した構成として示されている。
前記コンテナクレーン12は、コンテナ吊具18を用いて吊荷であるコンテナ14を本船10からコンテナトラック16へ積み降ろす。このコンテナクレーン12には、詳細を図示していないが、主巻ロープ20を作動させる主巻装置と、この主巻ロープ20を支持し本船10と地上側のコンテナトラック16の上方位置の間を横行するトロリが装備されている。前記トロリから垂下される主巻ロープ20の下端には、コンテナ14を掴むコンテナ吊具18が連結されており、コンテナ14はコンテナ吊具18の四隅に設けられた金具(ツイストロック)22によりコンテナ吊具18に固定された状態で吊下げられて荷役されるようになっている。コンテナ吊具18とコンテナ14とは搬送形態では一体化されている。
上述したコンテナクレーン12には、クレーン状態モニタ装置24(図1参照)が例えばクレーン機械室(図示せず)に搭載されている。これは、主巻用ロープ張力を計測するセンサー、クレーンの主巻、横行の状態(位置、動作速度、ブレーキ作動状態)、コンテナサイズのセット値、コンテナ掴み検出センサー、コンテナ着床センサーから得られるクレーンステータスデータを入力・計測するものである。
また、上述したコンテナクレーン12には、1台または複数台のカメラ26が装備され、更にコンテナ吊具18の外側面に1個または複数個のターゲットマーク28が装着されている。基本的には、コンテナ吊具18の後面部の中央にターゲットマーク28を配置し、カメラ26はコンテナトラック16にコンテナ14が搭載された状態のときに、トラック後方からターゲットマーク28を撮影するように配置されている。このカメラ26は動画撮影が可能とされ、トラック後方からターゲットマーク28を撮影することにより、コンテナ14の挙動(基本的にはローリング挙動)を観測できるようになっている。カメラ26はコンテナ14の側面側を撮影するようにしてもよく、この場合はターゲットマーク28をコンテナ吊具18の側面側の中央部に取り付け設定すればよい。この場合には、トラック搭載コンテナ14のピッチング挙動が観測できる。このカメラ26は、図1に示した演算制御コントローラ30にデータ接続されている。これにより撮影された画像は、演算制御コントローラ30に入力され、画像データとして取り込まれて処理されるようになっている。
更に、このシステムには、吊荷計測装置32が装備されている。この吊荷計測装置32は、コンテナ吊具18の四隅に設けられたツイストロック22の各々に設置された荷重計測センサー(図示せず)から検出される軸重データが入力され、使用しているコンテナ吊具18と吊下げているコンテナ14の寸法データを基に、コンテナ水平面(X−Y平面)における重心位置(Gxy)を算出し、これを後述するコンテナ挙動データベース34に出力するようにしている。
上述したカメラ26、クレーン状態モニタ装置24、及び吊荷計測装置32は演算制御コントローラ30に接続されているが、図1に示されているように、この演算制御コントローラ30には、前記カメラ26により撮影された画像を入力するコンテナ挙動解析モジュール36が設けられている。このモジュール36には、更に、クレーン状態モニタ装置24からコンテナトラック16へのコンテナ着床信号が入力され、この着床信号をトリガー信号として、カメラ26による撮影画像を取り込み開始し、画像処理によってターゲットマーク28の振動周波数を求めるようにしている。
コンテナ14をコンテナクレーン12によりコンテナ吊具18を介して搬送し、コンテナトラック16に搭載すると、搭載した直後は、コンテナトラック16の後方から観察するとローリング振動する。このローリング振動の周波数を求めるようにしているのである。これはターゲットマーク28の周期的運動を計測することによって算出することができる。
ところで、コンテナトラック16にコンテナ吊具18ともどもコンテナ14に搭載することで生じるローリング振動をコンテナトラック16の背後から観察すると、コンテナ14の重心高さ位置によって振動周波数が異なり、倒立振り子を等価モデルと看做すことができる。このような等価モデルでは、重心位置が高いと低い周波数で、重心位置が低いと高い周波数で振動する。したがって、振動周波数と重心高さとは相関があるので、予め、これをデータベースとして持っておくことで、画像から求められた周波数をデータベースと照合することによって、重心高さ(Gz)を推定することができる。このことは、コンテナトラック16の側面から観察した場合のピッチング運動でも同様である。
このようなことから、実施例に係る重心計測システムの演算制御コントローラ30には、コンテナ挙動データベース34が装備されている。このコンテナ挙動データベース34には、使用するコンテナ吊具18やコンテナ14、コンテナトラック16のタイプ別に、コンテナ14の重心高さの変化に伴う振動周波数を予めシミュレーションや実験等で求めておき、振動周波数に対応するコンテナ重心高さを直接読み取れるデータ列として記録保持されている。
上記コンテナ挙動データベース34には、クレーン状態モニタ装置24から現用のコンテナクレーン12に使用されているコンテナ吊具18や、搬送しているコンテナ14の状態を示すデータが出力され、搬送しているコンテナ14に相応する振動周波数と重心高さの関係表を照合選択できるようにしている。この照合結果によって選択されたデータ列は図1に示しているコンテナ重心高さ推定演算部38に出力される。
また、コンテナ挙動解析モジュール36には、前述したように、前記クレーン状態モニタ装置24から、コンテナ14がコンテナトラック16に着床したことを知らせる信号を出力するようにしている。これは、クレーン状態モニタ装置24で計測されているワイヤ張力やツイストロック22による検出荷重が「0」若しくは急激に減少したことなど、コンテナ14が着床したことに伴う何らかの信号を取り出し、これをトリガー信号としてコンテナ挙動解析モジュール36に出力する。このトリガー信号を入力したコンテナ挙動解析モジュール36は、カメラ26から入力している撮像画像を取り込んで画像解析を行ない、ターゲットマーク28の挙動解析に入り、ターゲットマーク28の振動周波数をFFTなどを利用して求めるようにしている。これによって求められた振動周波数は、コンテナ重心高さ推定演算部38に出力され、ここで、前記現用設備(吊具、コンテナ)に対応する対応データベースがコンテナ挙動データベース34から出力されているので、求めた振動周波数に対応する重心高さ(Gz)を照合選択し、コンテナ高さ方向の重心寸法として演算制御コントローラ30からの出力とするものとしている。
また、求められたコンテナ重心高さ(Gz)とともに、前述した吊荷計測装置32によって算出されている平面重心位置(Gxy)とあわせ、三次元の重心位置を出力することができるようにしている。
なお、演算制御コントローラ30には、トラック・吊具データベース40が設けられており、このデータはコンテナ挙動データベース34に取り込まれ、使用されるコンテナトラック16の種別、コンテナ吊具18の種別による振動周波数・周波数との関係を示すデータが作成されている。
このように構成されたトラック搭載コンテナの重心計測システムを用いた計測方法は次のように行なわれる。
コンテナクレーン12がコンテナ吊具18を用いてコンテナ14を本船10からコンテナトラック16に積み降ろす際、コンテナ14が地上のコンテナトラック16に着床した直後に、コンテナ(及び吊具の一体構造)14はその重心位置に起因して横揺れ挙動が生じ、これをコンテナクレーン12に搭載したカメラ26により撮影し観測することができる。
コンテナクレーン12がコンテナ吊具18を用いてコンテナ14を本船10からコンテナトラック16に積み降ろす際、コンテナ14が地上のコンテナトラック16に着床した直後に、コンテナ(及び吊具の一体構造)14はその重心位置に起因して横揺れ挙動が生じ、これをコンテナクレーン12に搭載したカメラ26により撮影し観測することができる。
上記コンテナクレーン12では、コンテナ吊具18の四隅に設けられた金物(ツイストロック)22にそれぞれ荷重計測センサー(図示せず)を設置して、コンテナ吊下げ時に四隅の重量を計測する。これにより「コンテナ水平面の重心」と、「コンテナ重量」を演算し、コンテナ挙動データベース34に出力する。また、ロープ張力計測センサーにより、コンテナ着床時の状態計測を行い、「コンテナ着床検出」をトリガー信号として出力する。なお、コンテナの着床検出はコンテナ着床センサーを使っても行なえる。更に、クレーン上における主巻、横行の状態(位置、動作速度、ブレーキ作動状況)をモニタすることにより、コンテナがトラック上にあることが確認できる。
前記コンテナクレーン12に装備されたカメラ26によりトラック積載コンテナ14を撮像するが、コンテナ吊具18上にはターゲットマーク28が設けられているので、これをカメラ視野に入れて観測するようになっている。したがって、カメラ26は予め地上のコンテナトラック16を捉え、コンテナ14の着床時のコンテナ吊具18の映像(カメラ26によりターゲットマーク28が計測視野に入っている映像)が視野に入るように配置しておく。コンテナ着床時をトリガーとしたターゲットマーク28の挙動を撮影し収録する。コンテナクレーン12上における主巻、横行の状態(位置、動作速度、ブレーキ作動状況)をモニタすることにより、コンテナがトラック上にあることを確認できる。
収録されたターゲットマーク画像データを演算制御コントローラ30に取り込む。これをコンテナ挙動解析モジュール36により画像解析し、コンテナ挙動データとして振動周波数を出力する。
演算制御コントローラ30は、カメラ26からターゲットマーク28の画像データ、クレーン状態モニタ装置24から「クレーンステータスデータ」と、「トリガー信号」、吊荷計測装置32から「コンテナ重量」と「水平面重心位置データ」を入力し、最終的に「コンテナ高さ方向の重心寸法」を出力するものとなっている。
演算制御コントローラ30は、前述したように、コンテナ挙動データベース34と、コンテナ挙動解析モジュール36と、コンテナ重心高さ推定演算部38と、トラック・吊具データベース40とを具備している。
コンテナ挙動データベース34は、吊具重量および重心位置(既知情報)、コンテナ重量(変数)、コンテナ高さ方向の重心寸法(変数)、コンテナ挙動(実際はターゲットマークの挙動を照準)、の関係の様々なデータを集積したもの(データベース)で、必要なデータ、すなわち、クレーン状態モニタ装置24によって得られたコンテナクレーン12の状態を示すデータや、トラック・吊具データベース40から得られたデータに基づいて構築されている振動周波数と重心高さの相関データから現用設備に対応する必要なデータを選択してコンテナ重心高さ演算部38に出力する。このデータベースは、実験や過去の実績や、演算、シミュレーションなどによる知識データベースである。
一方、コンテナ挙動解析モジュール36では、「ターゲットマーク画像データ」と、「トリガー信号」を入力し、「コンテナ挙動データ」を出力する。トリガー信号直後のターゲットマークの横揺れ挙動を計測した画像データを画像解析してターゲットマークの振動挙動(周波数)をデータ化している。この解析データは前述のコンテナ挙動データベース34から選択されたデータと共にコンテナ重心高さ推定演算部38に出力される。
コンテナ重心高さ推定演算部38は、コンテナ挙動解析モジュール36により得られた振動周波数をコンテナ挙動データベース34から出力されているデータと照合し、コンテナトラック16に搭載されている未知のコンテナの高さ方向の重心寸法Gzを演算し出力する。
また、コンテナ重心高さ推定演算部38は、吊荷計測装置32で得られたコンテナ重量及び水平面重心位置Gxyを、コンテナ高さ方向の重心寸法Gzと合わせることによりコンテナ重量と重心(3次元)データを出力できる。
このように、本実施形態では、コンテナクレーン12により本船10からコンテナ14を搬送し、コンテナトラック16に積載したときに生じるコンテナ挙動からその重心高さを出力することができるので、コンテナ搭載直後には運転手にコンテナ重心高さを含む情報を伝えることができる。これにより、特別な計測施設を設けることなく、コンテナ搭載直後にトラックによる安全走行ができるための情報を運転手が知ることができるという効果が発揮される。
コンテナをトラック積載するクレーン設備に利用し、コンテナ輸送時の安全運行業務に適用できる。
10………コンテナ輸送船、12………コンテナクレーン、14………コンテナ、16………コンテナトラック、18………コンテナ吊具、20………主巻ロープ、22………ツイストロック、24………クレーン状態モニタ装置、26………カメラ、28………ターゲットマーク、30………演算制御コントローラ、32………吊荷計測装置、34………コンテナ挙動データベース、36………コンテナ挙動解析モジュール、38………コンテナ重心高さ推定演算部、40………トラック・吊具データベース。
Claims (8)
- コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測システムであって、
前記コンテナクレーン上に設置されたカメラと、
吊具に装着されたターゲットマークと、
演算制御コントローラと、を備え、
前記演算制御コントローラは、前記コンテナのトラック着床時のカメラによるターゲットマークの挙動を撮影した撮像画像の入力部と、入力した撮像画像から演算した前記ターゲットマークの振動に基づいてコンテナ高さ方向の重心寸法を算出する演算部を備えている、
ことを特徴とするトラック積載コンテナの重心計測システム。 - 前記演算制御コントローラは、予め吊具とコンテナとトラックを含む振動体の振動周波数とコンテナ重心高さとの関係を求めたコンテナ挙動データベースを備え、
前記演算部は撮像画像から得られた振動周波数との照合処理によりコンテナ重心高さを演算することを特徴とする請求項1に記載のトラック積載コンテナの重心計測システム。 - 前記コンテナがトラックに着床したことを検出するクレーン状態モニタ装置を備え、
前記演算制御コントローラは、前記クレーン状態モニタ装置によるトラック着床信号を入力し、これをトリガー信号として前記ターゲットマークの挙動計測を開始させるようにしてなることを特徴とする請求項1に記載のトラック積載コンテナの重心計測システム。 - 前記吊具に設けられたコンテナ吊り金物の軸重を計測する荷重計を備え、
前記演算制御コントローラは、コンテナ吊り金物に掛かる荷重に基づいてコンテナの平面重心を求め、前記重心高さを合わせてコンテナ重心の三次元位置を特定して出力することを特徴とする請求項1に記載のトラック積載コンテナの重心計測システム。 - コンテナクレーンにより吊具を介してトラックに積載されるコンテナの重心計測方法であって、
前記コンテナのトラックへの着床時におけるコンテナ挙動の撮像画像を取得し、この撮像画像から前記吊具を含むコンテナ挙動の振動周波数を求め、当該振動周波数に基づいてコンテナの重心高さを求めるようにしたことを特徴とするトラック搭載コンテナの重心計測方法。 - 前記重心高さは、予め吊具とコンテナを含む振動体の振動周波数とコンテナ重心高さとの関係を求めたデータベースとの照合処理により求めることを特徴とする請求項5に記載のトラック搭載コンテナの重心計測方法。
- 前記コンテナ挙動の撮像画像は、コンテナがトラックに着床したことをトリガーとして取得することを特徴とする請求項5に記載のトラック搭載コンテナの重心計測方法。
- 前記吊具におけるコンテナ吊り金物に掛かる荷重を検出することでコンテナの平面重心を求め、前記重心高さを合わせてコンテナ重心の三次元位置を特定して出力することを特徴とする請求項5に記載のトラック搭載コンテナの重心計測方法。
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