JP5695490B2 - アルミニウム合金製ブレージングシート - Google Patents
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Description
ろう材のSi含有量は5〜15%とする必要がある。ろう材のSi含有量が5%未満の場合には、ろう付温度において生成する溶融ろう材の量が少なくなりろう付性が低下する。一方、ろう材のSi含有量が15%を超える場合には、ろう材の液相温度が上昇するとともに心材へのろう拡散が顕著になりろう付性が低下する。
ろう材のMgはろう材の溶融時に材料表面の酸化膜およびろう付相手材の酸化膜を還元破壊する作用があり、Mg含有量は0.1〜5%とする必要がある。ろう材のMg含有量が0.1%未満の場合には、酸化膜の破壊作用が不十分であり、ろう付性は低下する。一方、ろう材のMg含有量が5%を超える場合には、ろう材の溶融後に酸化マグネシウムの生成が顕著になり、ろう付性が低下する。
薄皮材のSiはろう付加熱によりろう材が溶融した時に、速やかに薄皮材が溶融することにより、Mgを含有するろう材を材料表面に到達させるために必要である。薄皮材のSi含有量は2〜10%とする必要がある。薄皮材のSi含有量が2%未満の場合には、ろう材溶融しても薄皮材はほとんど溶解せずに残っているため、ろう材中のMgが材料表面に到達する経路が十分に確保できないため、材料表面の酸化皮膜を破壊することができず、ろう付性が低下する。一方、薄皮材のSi含有量が10%以上の場合、溶融したろう材の流動と、溶融した薄皮材の流動がほぼ同時に発生するため、材料表面のMg濃度が一気に上昇し、材料表面に酸化マグネシウムを形成するため、ろう付性が低下する。
薄皮材のMg含有量は0.05%未満とする必要がある。薄皮材のMg含有量が0.05%以上だとろう付の昇温中に材料表面に酸化マグネシウムを生成し、ろう付性は低下する。
薄皮材の厚さは1〜500μmが好ましい。薄皮材の厚さが1μm未満だと、ろう付の昇温中にろう材から薄皮材へのMgの固相拡散により、薄皮材のMg濃度が上昇してしまうため、材料表面に酸化マグネシウムを形成してろう付性は低下する。一方、薄皮材の厚さが500μmを超えると、ろう材のMgが薄皮材を通って材料表面に到達するのに時間を要し、酸化膜の還元破壊作用が十分に行われないため、ろう付性は低下する。
心材に用いるアルミニウム合金はろう付加熱温度よりも高い固相線温度を有するアルミニウム合金を用いる。フラックスを用いるろう付ではフラックスとの反応によりろう付性を低下させるMg量は規制されるが、本発明はフラックスを用いないのでMg量は規制されず、ろう付後強度の高い合金を用いることができる。
ろう付は、ろう材の溶融温度以上の温度に加熱すればよく、本発明においては590〜610℃に加熱することによりろう付が可能となる。保持時間は3〜10分が適当である。
○:隙間充填長さが20以上30mm未満
△:隙間充填長さが16以上20mm未満
×:隙間充填長さが16mm未満
◎と○と△を合格とし、×を不合格とした。
2 ろう材
3 心材
4 垂直材
5 水平材
6 スペーサー
7 フィレット
8 隙間充填長さ
9 接触部
Claims (1)
- 心材の片面または両面にろう材をクラッドし、ろう材の心材と接する反対の面に薄皮材をクラッドしたブレージングシートにおいて、ろう材はSiを5〜15mass%、Mgを0.1〜5mass%含有し、残部がAlと不可避的不純物からなるAl−Si−Mg系合金であり、薄皮材はSiを2〜10mass%含有し、残部がAlと不可避的不純物からなるAl−Si系合金であり、Mgを0.05mass%以下とすることを特徴とする不活性ガス中でフラックスを使わないろう付用のアルミニウム合金製ブレージングシート。
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JP2011105475A JP5695490B2 (ja) | 2011-05-10 | 2011-05-10 | アルミニウム合金製ブレージングシート |
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JP2011105475A JP5695490B2 (ja) | 2011-05-10 | 2011-05-10 | アルミニウム合金製ブレージングシート |
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JP2012236201A JP2012236201A (ja) | 2012-12-06 |
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