JP5456920B1 - 無フラックスろう付け用ブレージングシート - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッド率の管理が容易であり、ろう付加熱時に保護層の融け残りのない無フラックスろう付け用ブレージングシートを提供する。
【解決手段】心材と、その少なくとも一方の面のろう材層1と、ろう材層1上のろう材層2とからなり、心材は、ろう材層1より高融点のアルミニウム合金からなり、ろう材層1は、Si:4.0〜13.0%mass%(以下、「%」)、Mg:0.2〜3.0%を含有し残部Al及び不可避的不純物からなり、2.5〜220μmの層厚さを有し、ろう材層2は、Si:4.0〜13.0%を含有し残部Al及び不可避的不純物からなり、2.5〜220μmの層厚さを有し、ろう材層1、2の厚さをt1(μm)、t2(μm)、上記Mg含有量をX(%)としたとき、5≦t1+t2≦250及び0.1≦X×{t1/(t1+t2)}を満たす無フラックスろう付用ブレージングシート。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器、電子機器冷却用の構造体等に有用なアルミニウム合金ブレージングシートに関する。特に、非酸化性ガス雰囲気下でフラックスを用いずに安定的にろう付け接合することを可能とするためのアルミニウム合金ブレージングシートに関する。
熱交換器、電子機器冷却用の構造体等の製造に、アルミニウム合金ブレージングシートが用いられている。アルミニウム合金ブレージングシートとは、Al−Mn系合金等からなる心材にAl−Si系合金等からなるろう材層を設けたクラッド板であり、ろう材層により接合部材への接合がなされる。ここで、アルミニウム合金ブレージングシートを適用するろう付け方法としては、窒素等の非酸化性ガス雰囲気炉中でフラックスを用いて行われるノコロック法(NB法)が現在の主流となっている。NB法における非酸化性ガス雰囲気炉は真空炉等と比べて連続式の生産設備とし易いため、量産性に優れる点が広く用いられる理由となっている。
NB法は、フラックスでアルミニウム材表面の酸化皮膜を破壊することにより、ろう付け接合を可能とする。しかしながら、このフラックスは、Mgと反応して高融点の物質を生成してフラックスとしての効力を失う可能性がある。そのため、Mgを添加したAl合金のろう付けにはNB法が適用できないという問題がある。また、フラックス及びその塗布工程にコストがかかること、処理後の接合部や他の表面にフラックスの残渣が存在するといった問題もある。
そこで、非酸化性ガス雰囲気炉でフラックスを用いずにろう付け接合を可能とする無フラックスろう付け技術が従来から検討されている。特許文献1には、Al−Bi系合金からなる薄皮材と、Al−Si系合金ろう材の中間層と、ろう材より融点の高いAl合金からなる心材とからなるブレージングシートを用いて、無フラックスろう付けを可能とする技術が開示されている。
この薄皮材を備える無フラックスろう付け用ブレージングシートを適用するろう付け接合では、ろう溶融時に薄皮材の結晶粒界等からろうが滲みだし、ろう材に含まれるMgが相手材となるアルミニウム合金の表面を改質する。これにより、フラックスが無くてもろうの濡れ広がりを確保して健全な接合を可能とする。この従来技術において、薄皮材としてはMgが含有されない純アルミニウム系合金等が好適に用いられる。この薄皮材により、ろう溶融前に表面のMg酸化物形成が抑制され、ろう溶融時には速やかに粒界等からろうが滲出することが求められる。このような保護層付きのブレージングシートも通常の方法、即ち心材のスラブと各層の材料を組み合わせ、熱間圧延時にクラッド接合し、次いで冷間圧延等の後工程を経て製造される。
本発明者等は、工業的規模の熱間圧延機を用い、上記の無フラックスろう付け用ブレージングシートを作製して追検討を行ってきた。その結果、この構成のブレージングシートを用いることで非酸化性ガス雰囲気炉での無フラックスろう付けが可能であり、保護層によりろう材の酸化を防止する従来技術が有効であることを確認している。
US2012/0177947A1
しかしながら、上記無フラックスろう付け用ブレージングシートでは、ろう付け加熱途中において保護層としての薄皮材が溶融ろう中へ溶解する必要がある。そのためには、薄皮材の厚さを数μm程度と薄くする必要があり、製造上において低クラッド率の管理が困難となる問題があった。従って、薄皮材の厚さが数μmと薄いと、薄皮材とろう材の間に膨れと呼ばれる欠陥が多く発生し、歩留まりが低下するという問題もあった。一方、薄皮厚さを数十μmと厚く設定したブレージングシートを用いると、ろう付け時に製品の加熱が不均一になって薄皮が溶融しきれない箇所が生じ、接合不良となる問題があった。特許文献1の実施例で開示されている発明に使用されている薄皮材の厚さは8μm(4mmのブレージングシートに対するクラッド率が2%)であるため、ろう材とのクラッド性の難度が高くなってしまう。
本発明は上記問題を解消すべくなされたもので、前述の薄皮材を備える無フラックスろう付け用ブレージングシートと同等以上のろう付け性を有し、製造工程においてクラッド率管理を容易にし膨れ欠陥を抑制することで、良好な歩留まりで製造可能な無フラックスろう付け用ブレージングシートを提供することを目的とする。
上記課題の主原因は、ブレージングシート表面のMg系酸化物形成を抑制するための保護層を、ろう付け加熱途中で溶融ろう中へ全て溶解するようにクラッド率を設定しなければならないことにある。本発明者等が鋭意研究した結果、前記保護層をAl−Si系ろう材とすることによって従来技術と比較して保護層のクラッド率を大きくできることを見出し、クラッド率管理を容易とする本発明を完成するに至った。
本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートのろう付け原理について説明する。前記ろう材層1とろう材層2の溶融開始温度は、添加元素により若干相違するもののほとんど同じ温度とする。これにより、ろう付け時においてろう材層1とろう材層2はほぼ同時に溶融を開始する。このようにして、本発明では従来技術と同様に、ブレージングシート表面にはろう溶融前にはMgが存在せず、Mg系酸化物の形成が抑制される。ろう溶融後は、ろう材層1とろう材層2の溶融ろうが混ざり合ってブレージングシート表面にMgが到達する。このMgにより、ブレージングシートと接合相手材の酸化皮膜が還元破壊され、ろう付けが可能になる。
具体的には、本発明は請求項1において、心材と、当該心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材層1と、当該ろう材層1上にクラッドされたろう材層2とからなる無フラックスろう付け用ブレージングシートであって、前記心材は、前記ろう材層1より高融点のアルミニウム合金からなり、前記ろう材層1は、Si:4.0〜13.0mass%、Mg:0.2〜3.0mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるAl−Si−Mg系合金からなり、かつ、2.5〜220μmの層厚さを有し、前記ろう材層2は、Si:4.0〜12.5mass%を含有し、Na:0.0001〜0.1000mass%、Sr:0.001〜0.100mass%及びSb:0.001〜0.100mass%から選択される1種又は2種以上を更に含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるAl−Si系合金からなり、かつ、2.5〜220μmの層厚さを有し、前記ろう材層1とろう材層2の厚さをそれぞれt1(μm)、t2(μm)とし、前記ろう材層1のMg含有量をX(mass%)としたときに、5≦t1+t2≦250及び0.1≦X×{t1/(t1+t2)}を満たすことを特徴とする無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付け用ブレージングシートとした。
更に本発明は請求項2では請求項1において、前記t2に対するt1の比(t1/t2)を、0.1≦t1/t2≦10とした。
本発明は請求項3では請求項1又は2において、前記ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方が、Bi:0.01〜0.50mass%を更に含有するものとした。
本発明は請求項4では請求項1〜3のいずれか一項において、前記ろう材層1が、Na:0.0001〜0.1000mass%、Sr:0.001〜0.100mass%及びSb:0.001〜0.100mass%から選択される1種又は2種以上を更に含有するものとした。
本発明は請求項5では請求項1〜4のいずれか一項において、前記ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方が、Zn:0.1〜6.0mass%、Mn0.1〜1.5mass%、Cu:0.1〜1.0mass%、Fe:0.1〜1.0mass%及びNi:0.1〜1.0mass%から選択される1種又は2種以上を更に含有するものとした。
本発明は請求項6では請求項1〜5のいずれか一項において、前記ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方が、Ti:0.01〜0.40mass%及びB:0.001〜0.040mass%の少なくともいずれか一方を更に含有するものとした。
本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートは、保護層にAl−Si系合金のろう材層2を用いることで、従来技術と比較してクラッド工程とクラッド率管理が容易となり、かつ、ろう付け加熱時に保護層の融け残りも生じない。また、ろう材層2はMgを含有しないので製造工程及びろう付け加熱工程において、ブレージングシート表面のMg系酸化物の成長が抑制される。そして、ろう材層溶融時には下層のろう材層1からのMgがブレージングシート表面に拡散移動して酸化皮膜を破壊することにより、非酸化性ガス雰囲気での無フラックスろう付けを可能とする。
ブレージングシートのろう付け性評価の説明図である。
1.無フラックスろう付け用ブレージングシートの構成
本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートは、心材と、当該心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材層1と、当該ろう材層1上にクラッドされたろう材層2とからなる。
1−1.心材
心材は、後述のろう材層1より融点が高いアルミニウム合金からなる。例えば、JIS合金分類の1000系合金(純Al系合金)である1050や1100、3000系合金(Al−Mn系合金)である3003、3005、3004等が好適に用いられる。また、6000系合金(Al−Mg−Si系合金)も適用可能である。但し、これら1000系、3000系及び6000系の合金に限定されるものではない。また、心材の厚さは50μm〜2950μmが好ましい。
1−2.ろう材層1
ろう材層1はAl−Si−Mg系合金からなり、ろう材層2と心材の間に配される。ろう材層1は、Si:4.0〜13.0%mass%(以下、単に「%」と記す)、Mg:0.2〜3.0%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるAl−Si−Mg系合金からなる。
Si:4.0〜13.0%
Siは融点を低下させ、ろうとしての特性を付与する必須元素である。Si含有量が4.0%未満では、ろうの流れ性が低下する。一方、Si含有量が13.0%を超えると、ろう付け時に心材又は接合の相手材を部分的に侵食する場合がある。
Mg:0.2〜3.0%
Mgは、ろう材層1とろう材層2の溶融時において拡散移動によりブレージングシート表面に達し、酸化皮膜を破壊する効果、或いは、接合部近傍の酸素量を低下させる効果を発揮する必須元素である。これにより、無フラックスでのろう付けを可能とする。Mg含有量が0.2%未満ではこれらの効果が不十分であり、Mg含有量が4.0%を超えるとクラッド圧延が困難となる。
1−3.ろう材層2
次に、ろう材層2について説明する。本発明で用いるろう材層2は、Al−Si系合金からなりブレージングシートの最表層に配される。ろう材層2は、Si:4.0〜13.0%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるAl−Si系合金からなる。このように、ろう材層2はMgを含有していないため、材料製造時やろう付け加熱中において、ブレージングシート表面でMg酸化物を多く含有する酸化皮膜の形成が防止される。
Si:4.0〜13.0%
Siは融点を低下させ、ろうとしての特性を付与する必須元素である。Si含有量が4.0%未満では、ろうの流れ性が低下する。一方、Si含有量が13.0%を超えると、ろう材組織中に粗大なSi粒子が形成され、ろう付け時に心材又は接合の相手材を部分的に侵食する場合がある。
2.ろう材層1とろう材層2の厚さ
次に、ろう材層1の厚さt1(μm)と、ろう材層2の厚さt2(μm)は、各々2.5〜220μmの範囲とし、5≦t1+t2≦250(式1)の関係を満たす。
まず、ろう材層1及びろう材層2の厚さが各々2.5μm未満であると、両層の厚さが薄過ぎるため両層をクラッド圧延してブレージングシートを製造するのが困難となる。一方、ろう材層1及びろう材層2の厚さが各々220μmを超えると、後述の式5で規定するMg量の制御が困難となる。
また、ろう材層1及びろう材層2の厚さの好ましい厚さは15μm以上である。ろう材層1及びろう材層2の厚さを15μm未満とするのは、クラッド工程における製造が困難になるため好ましくない。
ろう材層1とろう材層2の厚さの和(t1+t2)が5μm未満では、生成するろうが不足することによりろう付け接合が不十分となる。また、適切なクラッド率の範囲において、ろう材層1とろう材層2をクラッドすることも困難となる。(t1+t2)が250μmを超えると、生成するろうが過多になることにより、心材や相手材へのろう侵食が顕著になるので不適当である。
次に、ろう材層1とろう材層2の厚さの比について説明する。ろう材層2の厚さt2に対するろう材層1の厚さt1の比(t1/t2)は、0.1≦t1/t2≦10(式2)であるのが好ましい。t1/t2を式2の上下限の範囲外とするのは、クラッド工程における製造が困難になる場合があり好ましくない。(t1/t2)の更に好ましい範囲は、0.4≦t1/t2≦2.5(式3)である。式3の関係では、更に良好な歩留まりでブレージングシートを製造できる。(t1/t2)の最も好ましい範囲は、0.8≦t1/t2≦1.25(式4)である。式4の関係では、最良の歩留まりでブレージングシートを製造できる。製造性の観点からは、t1/t2=1が最も製造容易であるが、製造上のばらつきも含めると式4で表わされる厚さ比が最良である。
3.ろう材層1のMg含有量X(%)と、ろう材層1、2の厚さt1、t2との関係
ろう材層1のMg含有と、ろう材層1、2の厚さt1、t2との間には、0.1≦X×{t1/(t1+t2)}の関係(式5)が成立する。式5はブレージングシートのろう材層全体のMg含有量を規定したもので、式5の右辺はろう材層1とろう材層2の全体における平均Mg含有量を表わす。
ろう材層1の面積をZ(μm)、その密度をF(g/μm)とすると、ろう材層1の厚さがt1(μm)であり、Mg含有量はX(%)であるから、ろう材層1に含有されるMgの質量MMg(g)は、MMg={t1×Z×F×(X/100)}(式6)で表わされる。ここで、ろうが溶融してろう材層1と2が混ざり合い、ろう材層1に含有されるMgが、ろう材層1と2の全体に拡散して、その平均Mg含有量がAMg(%)になるものとする。ここで、ろう材層2の厚さはt2(μm)であり、ろう材層1とろう材層2の密度が同じとすると、平均Mg含有量AMg(%)は、AMg=[MMg/{(t1+t2)×Z×F}]×100で表わされる(式7)。式6と式7により、AMg(%)は式5の右辺で与えられる。
本発明者らは種々検討の結果、良好なろう付け性を得るためには、式5の右辺が0.1(%)以上、好ましくは0.5(%)以上となることを見出した。ろう材層1中のMg含有量が0.2〜3.0%の規定範囲内であって、ろう材層2と混合した際におけるろう材層1及びろう材層2の全体にわたるMg含有量が0.1%未満では良好なろう付け性が得られない。また、式5の右辺の上限については特に規定するものではないが、式5の右辺の理論的な上限は、ろう材層1の厚さを最大値である220μm、ろう材層1のMg含有量も最大値である3.0(%)とし、ろう材層2の厚さを最小値である2.5μmと設定すると、2.97%となる。また、式2も考慮に入れ、ろう材層1の厚さを最大値である220μm、ろう材層1のMg含有量も最大値である3.0(%)とし、式2を満たすようにろう材層2を22μmと設定したとき、式5の右辺は2.73(%)となる。
4.ろう材層1とろう材層2の選択的添加元素
ろう材層1とろう材層2には、上記の必須元素に選択的添加元素を加えても良い。
Bi:0.01〜0.50%
まず、第1の選択的添加元素として、ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方に、0.01〜0.50%のBiを添加しても良い。Biはろう流れ性の向上及びMgによる酸化皮膜破壊を補助する効果を発揮する。Bi含有量が0.01%未満では、これらの効果が十分に得られない場合がある。一方、Bi含有量が0.50%を超えても、ろう流れ性の更なる向上が得られない。
第2の選択的添加元素として、ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方に、Na:0.0001〜0.1000%、Sr:0.001〜0.100%及びSb:0.001〜0.100%から選択される1種又は2種以上を更に添加しても良い。これらの元素は、Si粒微細化効果を発揮してろう付け性を向上させる。Na含有量が0.0001%未満、Sr含有量が0.001%未満、Sb含有量が0.001%未満の場合には、十分なSi粒微細化効果が発揮されない場合がある。一方、Na含有量が0.1000%を超え、Sr含有量が0.100%を超え、Sb含有量が0.100%を超えても、ろう流れ性の更なる向上が得られない。
第3の選択的添加元素として、ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方に、Zn:0.1〜6.0%、Mn:0.1〜1.5%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.1〜1.0%及びNi:0.1〜1.0%から選択される1種又は2種以上を更に添加しても良い。これらの元素は、ろう付け後のろう材の電位及び強度を調整するために適宜添加される元素である。上記範囲で添加しても、ろう付け性は良好に確保される。Zn含有量が0.1%未満、Mn含有量が0.1%未満、Cu含有量が0.1%未満、Fe含有量が0.1%未満、Ni含有量が0.1%未満の場合には、ろう付け後のろう材の電位及び強度の調整が十分に図れない場合がある。一方、Zn含有量が6.0%を超え、Mn含有量が1.5%を超え、Cu含有量が1.0%を超え、Fe含有量が1.0%を超え、Ni含有量が1.0%を超える場合には、これら調整効果の更なる向上が得られない。
5.その他
また、アルミニウム鋳造時の結晶粒微細化剤として、Ti:0.01〜0.40%、B:0.001〜0.040%を更に添加しても良い。Ti及びBはアルミニウムの鋳造時において鋳造組織の結晶微細化剤として作用しアルミニウムの強度を向上させる効果を発揮する。Ti含有量が0.01%未満、B含有量が0.001%未満では、結晶微細化作用による強度向上効果十分に得られない場合がある。一方、Ti含有量が0.40%を超え、B含有量が0.040%を超えても、微細化作用による強度向上効果が飽和してしまうため不適当である。なお、ろう材層1及びろう材層2には、一定の不可避的不純物の含有を許容する。例えば、Cr、Zr、V等を各々0.05%以下で全体として1.5%以下含有していても良い。
6.無フラックスろう付け用ブレージングシートの層構造
以上のように、本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートは、心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材層1と、このろう材層1上にクラッドされたろう材層2とからなる構造を有する。すなわち、心材の一方の面にのみろう材層1とろう材層2を配した3層構造であっても良く、心材の両面にそれぞれろう材層1とろう材層2を配した5層構造であっても良い。また、心材の一方の面にろう材層1とろう材層2を配し、他方の面に犠牲層をクラッドした4層構造であっても良い。なお、本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートの板厚は、0.1〜3mmが好ましく、0.2〜1.5mmがより好ましい。本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートでは、ろう材層1及びろう材層2のクラッド率はそれぞれ、好ましくは0.3〜25%、より好ましくは2〜15%である。ここで、ろう材層1のクラッド率とは、ブレージングシートの全体厚さに対する片面のろう材層1厚さの割合をいい、ろう材層2のクラッド率とは、ブレージングシートの全体厚さに対する片面のろう材層2厚さの割合をいう。
7.ブレージングシートの製造性
次に、ろう材層1とろう材層2の合金組成と、ブレージングシートの製造性の関係について説明する。強度等の機械的特性が類似する合金板同士をクラッドするのは、通常は困難である。ろう材層1とろう材層2のSi含有量が同程度の場合がこれに該当し、このようなろう材層1とろう材層2のクラッドは困難である。本発明者らは、ろう材層1にMgを添加することにより、このような困難性を回避することを見出した。ろう材層1とろう材層2のSi含有量の差が2.0%以下である本発明に係るブレージングシートを製造する際には、ろう材層1にMgを好ましくは0.5%以上、より好ましくは1.0%以上含有させることにより、両層を比較的容易にクラッドできることを見出した。また、Zn、Cu、Mn、Fe等の元素を、ろう材層1又はろう材層2のいずれか一方のみに添加することにより、或いは、ろう材層1とろう材層2においてこれら元素の含有量の差を大きくすることにより、これまた両層を比較的容易にクラッドできることを見出した。なお、ろう材層1とろう材層2のSi含有量の差が2.0%を超える場合は、他の元素の添加に関わらず両層のクラッドは容易となる。
8.ブレージングシートの製造方法
次に本発明のブレージングシートの好適な製造方法を示す。
心材、ろう材層1及びろう材層2に関して、各々規定の組成に調整したアルミニウム合金溶湯を半連続鋳造法により鋳塊とする。心材用鋳塊に関しては均質化処理を520〜610℃程度の温度、0.5〜10時間程度の時間で実施することが好ましい。鋳造後又は均質化処理後に、鋳塊の表面部分を除去する面削を実施する。その後、目的のクラッド率を得るために、各ろう材層用鋳塊を熱間圧延により所定の厚さとし、心材用鋳塊と、厚さ調整後の各ろう材層を組み合わせて予備加熱した後、熱間圧延によりクラッド材とする。熱間圧延の開始温度は特に規定するものではないが、400〜530℃程度が好ましい。通常、熱間圧延後に冷間圧延、最終焼鈍を実施し、目的の板厚を有する調質されたブレージングシートを得る。最終焼鈍は200〜450℃で0.5〜10時間程度実施することが好ましい。また、レべリング、トリミング、スリッティング、カッティング等を適宜実施してもよい。
製造工程中において、本発明に係るブレージングシートの酸化皮膜の成長を抑制し、或いは、成長した酸化皮膜を除去することにより、ろう付け性の向上を図ることができる。
具体的には、最終焼鈍の熱処理雰囲気を不活性雰囲気又は真空とすることにより、酸化皮膜の成長が抑制される。不活性雰囲気としては、窒素等の不活性ガス雰囲気、天然ガスやプロパン等の炭化水素ガスと空気とを混合して酸素濃度を調整した、いわゆるDXガス等が好適に用いられる。
また、ブレージングシート表面の酸化皮膜を機械的又は化学的に除去することにより、ろう付け性の向上が図られる。具体的な酸化皮膜除去方法は、機械的方法としては切削や研磨等が適用でき、化学的方法としては酸やアルカリによるエッチングが適用できる。機械的又は化学的な酸化皮膜除去はクラッド工程後に行う必要であり、最終焼鈍の前後いずれで行っても良いが最終焼鈍の後に行うのが好ましい。
本発明に係る無フラックスろう付け用ブレージングシートを用いた接合工程では、接合する相手材と組み合わせて組み上げた後に、非酸化性ガス雰囲気中においてフラックスを用いずにろう付けされる。ブレージングシート及び相手材は、必要形状にプレス等で成形しても良い。ろう付け前の各素材については、油分等を表面から除去するための洗浄を行うのが好ましい。ろう付け雰囲気ガスとしては、窒素や不活性ガスが使用可能であり、ろう付け炉内の酸素濃度を100ppm以下に低下するのが好ましい。ろう付け炉は、工業的に普及しているフラックスブレージングの一種であるノコロックブレージング用の窒素雰囲気炉等が適用でき、ろう付け温度は、590〜610℃とするのが好ましい。
次に、実施例と比較例に基づいて本発明を具体的に説明する。実施例では、複数の心材、ろう材を組み合わせて無フラックスろう付用ブレージングシートを製造し、その接合性と製造性を評価した。まず、表1に示す組成のアルミニウム合金を用いて、心材とろう材の各構成部材用の鋳塊を半連続鋳造法により作製した。
Figure 0005456920
次いで、心材鋳塊を530℃で8時間均質化処理した後に、上下の両面を面削した。ろう材層1、2用の鋳塊を430℃で熱間圧延を開始して、圧延板の厚さをそれぞれ調整した。心材鋳塊の一方の面にろう材層1用の圧延板を、更に、ろう材層1用の圧延板にろう材層2用の圧延板を組み合わせて予備加熱した後に、熱間圧延を行って3層クラッド材を作製した。また、心材鋳塊の両方の面において、上記同様にろう材層1用の圧延板とろう材層2用の圧延板を組み合わせて、同様に予備加熱後に熱間圧延を行って5層クラッド材を作製した。熱間圧延の予備加熱は、露点5℃以下の乾燥空気雰囲気中において470〜500℃で1〜2時間保持した。熱間圧延は、開始温度を430℃とし板厚5.0mmの圧延板とした。次いで、熱間圧延板を冷間圧延により所望の最終板厚とし、更に380℃で2時間の最終焼鈍を行った。以上の工程により、表2〜4に示す組み合わせのブレージングシートを作製した。なお、5層クラッド材では両面におけるろう材層1の厚さは同一とし、また、ろう材層2の厚さも同一とした。
Figure 0005456920
Figure 0005456920
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以上のようにして作製した同一のブレージングシート(幅500mm、長さ40〜80m)からは、次のようにして合計24個の試料を切り取って試料とした。すなわち、最終圧延板の長さ方向に沿って一方の端部から他方の端部まで等間隔に8箇所の長さ方向位置を定め、これら各位置を通り長さ方向に直交する8本の縦線を引いた。次に、最終圧延板の幅方向の中央位置、ならびに、幅方向の両端から各々40mmの3箇所の幅方向位置を定め、これら各位置を通り幅方向に直交する3本の横線を引いた。そして、これら縦線と横線とが交わる24の点の位置から、4cm×4cmの試料を各々採取した。なお、比較例4、7、9、12及び14では、最終板厚材が作製できなかった。
各ブレージングシート試料のろう付性は、図1のような継手接合を作製し、ブレージングシート試料と相手材との接合面{(接合長さL(cm)}の接合率、ならびに、フィレットの形成程度で評価した。ろう付は、酸素濃度50ppm以下の窒素ガス雰囲気中で、600℃で1分間の加熱で実施した。ブレージングシートと相手材は溶剤を用いた洗浄により脱脂し、乾燥した後に、所定のサンプル形状に組み上げ、ステンレス冶具で固定してろう付試験に供した。
具体的には、24個の各試料を用いた継手試験片をろう付けした後に、接合面の幅方向の中央部を長さ方向に沿って切断した断面を顕微鏡観察し、接合長さLのうちボイドが存在しない部分の長さをMcmとして、(M/L)×100(%)を接合率として求めた。接合率が90%以上を合格とし、それ未満を不合格とした。
また、24個の試料のうち接合部周囲においてフィレットが全周にわたって途切れずに存在しているか否かを観察した。24個の全試料においてフィレットの途切れが無かったものを合格とし、それ以外を不合格とした。ろう付性評価の結果を表2〜4に示す。なお、これら表において、フィレット形成の欄の括弧内の分数における分母(24)は全試料数である24を表わし、分子はフィレットの途切れが無かった試料の数を表わす。
更に、多量の溶融ろうが心材や相手材を侵食し、製品として不適当なものを製品性が不合格(×)とし、このようなろうの侵食が発生しなかったものを製品性を合格(○)とした。
ブレージングシートの製造性を以下の基準に基づいて評価した。◎、○1、○2及び○12を合格とし、△及び×を不合格とした。
◎:問題なく容易に製造できたもの
○1:ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方のクラッド率が2%を下回るもの
○2:最終圧延板の長さ方向に沿って任意に8箇所の長さ方向位置を定め、これら各位置において、幅500mm、長さ500mmの大きさの試料板を8枚採取し、採取した試料板中の1枚又は2枚に膨れの欠陥が確認されたもの
○12:○1と○2の欠陥を併せ持つもの
△:最終圧延板の長さ方向に沿って任意に8箇所の長さ方向位置を定め、これら各位置において、幅500mm、長さ500mmの大きさの試料板を8枚採取し、採取した試料板中の3枚以上に膨れの欠陥が確認されたもの
×:最終圧延板まで製造できなかったもの
実施例1〜8、11〜15、17〜22では、ろう材層1のSiとMgの含有量、ろう材層2のSi含有量、ならびに、ろう材層1とろう材層2の厚さの条件を種々に変化させたものである。これら実施例では上記条件が請求項1の構成を満たすので、ろう付性及び製造性が合格であった。
実施例1〜5では、ろう材層1のSiとMgの含有量、ならびに、ろう材層2のSi含有量を工業的に通常用いられるレベルとし、ろう材層1とろう材層2の厚さを変化させたものである。実施例6〜8では、ろう材層1とろう材層2のSi含有量を下限近傍とし、ろう材層1とろう材層2の厚さを変化させたものである。
実施例11、12、21及び22では、ろう材層1のMg含有量を下限近傍としたものであり、ろう付性は良好であった。しかしながら、これらの実施例においては、従来技術である比較例13と比較して頻度は低いものの、製造時に膨れの欠陥が発生した。これは、ろう材層1とろう材層2の組成の差が小さく、ろう材層1とろう材層2の強度等の機械的特性がほとんど同じなためである。
実施例13、20では、ろう材層1とろう材層2におけるSi含有量の差が大きくなっており製造性が良好であった。
実施例14、15では、ろう材層1のMg含有量が上限近傍であり、ろう付性が良好であった。実施例17〜19では、ろう材層1とろう材層2におけるSi含有量の差が大きくなっておりろう付性が良好であった。
実施例23〜28は、製造が比較的容易な条件で製造した例である。具体的には、ろう材層1とろう材層2の厚さを工業的に通常用いられるものとし、両層における組成に大きな差を設けた。
実施例23と24では、ブレージングシートの構成を同一とし、実施例24ではAr雰囲気中でろう付加熱を行った。
実施例26〜28においても、ブレージングシートの構成を同一とした。
実施例27は、10g/lの水酸化ナトリウム水溶液に55℃で30秒浸漬後に、250g/lの硝酸水溶液によりデスマットを施し、次いで水洗、乾燥を行ったものである。
また、実施例28は、スチールワイヤブラシで表面研磨し、硫酸エッチングを施したものである。実施例27、28では、実施例23と比較して良好なろう付性を示している。
一方、比較例1では、ろう材層1のSi含有量が下限未満であり、ろう材層1がろうとしての役割を果たさないため、ろうの供給が不十分であった。その結果、ろう付け性におけるフィレット形成が不合格であった。
比較例2では、ろう材層1のSi含有量が上限を超えており、主に心材をろうが侵食してしまい、製品性が不合格であった。
比較例3では、ろう材層1のMg含有量が下限未満であり、さらに式5の関係も満たしていないことから、Mgによる酸化皮膜の還元・破壊効果が十分に作用しなかった。その結果、ろう付け性が不合格であった。
比較例4では、ろう材層1のMg量が上限を超えており、クラッド圧延前にろう材層1の表面にMg系酸化皮膜が厚く成長した。その結果、ろう材層1と心材、ならびに、ろう材層1とろう材層2のクラッド圧延ができず、ブレージングシートを製造できなかった。
比較例5では、ろう材層2のSi含有量が下限未満であり、ろう材層2がろうとしての役割を果たさないため、ろうの供給が不十分であった。その結果、ろう付け性が不合格であった。
比較例6では、ろう材層2のSi含有量が上限を超えており、主に接合相手材をろうが侵食してしまい、製品性が不合格であった。
比較例7では、ろう材層1の厚さが下限未満であり、このような厚さではろう材層1をクラッドすることは困難であり、ブレージングシートを製造できなかった。
比較例8では、ろう材層1の厚さが上限を超えており、かつ、式1を満たしていないため、ろう供給が過多になった。その結果、心材及び接合相手材へのろう侵食を引き起こし、製品性が不合格であった。
比較例9では、ろう材層2の厚さが下限未満であり、このような厚さではろう材層2をクラッドすることは困難であり、ブレージングシートを製造できなかった。
比較例10では、ろう材層2の厚さが上限を超えており、かつ、式1を満たしていないため、ろう供給が過多になった。その結果、心材及び接合相手材へのろう侵食を引き起こし、製品性が不合格であった。
比較例11では、式1の上限を超えており、ろう供給が過多になった。その結果、心材及び接合相手材へのろう侵食を引き起こし、製品性が不合格であった。
また、比較例12では、ろう材層1とろう材層2の厚さが共に下限未満であり、かつ、式1を満たしていなかった。その結果、このような厚さではろう材層1、2をクラッドすることは困難であり、ブレージングシートを製造できなかった。
比較例13及び16では、ろう材層2のSi含有量が下限未満であり、製造時に膨れが特に多く発生して歩留まりが低く製造性が不合格であった。なお、比較例16は特許文献1に記載の例である。
比較例14では、ろう材層2のSi含有量が下限未満であり、ろう材層2がろうとしての役割を果たさないためろうの供給が不十分であり、ろう付け性が不合格であった。更に、製造性も不合格となった。
比較例15では、ろう材層2のSi含有量が下限未満であり、ろう付け加熱条件が600℃×1分であると、1050合金の皮材が溶け残り接合不良を生じ、ろう付け性が不合格であった。なお参考ではあるが、比較例15で示したブレージングシートは、ろう付け加熱を600℃×6分とすると皮材がすべて溶融し、ろう付け性は合格であった。
本発明により、無フラックスで均一なろう付け性を有する無フラックスろう付け用ブレージングシートが得られる。本発明に係る無フラックスろう付用ブレージングシートは、熱交換器等のろう付け構造体の製造に有用である。

Claims (6)

  1. 心材と、当該心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材層1と、当該ろう材層1上にクラッドされたろう材層2とからなる無フラックスろう付用ブレージングシートであって、前記心材は、前記ろう材層1より高融点のアルミニウム合金からなり、前記ろう材層1は、Si:4.0〜13.0mass%、Mg:0.2〜3.0mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるAl−Si−Mg系合金からなり、かつ、2.5〜220μmの層厚さを有し、前記ろう材層2は、Si:4.0〜12.5mass%を含有し、Na:0.0001〜0.1000mass%、Sr:0.001〜0.100mass%及びSb:0.001〜0.100mass%から選択される1種又は2種以上を更に含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるAl−Si系合金からなり、かつ、2.5〜220μmの層厚さを有し、前記ろう材層1とろう材層2の厚さをそれぞれt1(μm)、t2(μm)とし、前記ろう材層1のMg含有量をX(mass%)としたときに、5≦t1+t2≦250及び0.1≦X×{t1/(t1+t2)}を満たすことを特徴とする無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付用ブレージングシート。
  2. 前記t2に対するt1の比(t1/t2)が、0.1≦t1/t2≦10である、請求項1に記載の無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付用ブレージングシート
  3. 前記ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方が、Bi:0.01〜0.50mass%を更に含有する、請求項1又は2に記載の無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付用ブレージングシート。
  4. 前記ろう材層1が、Na:0.0001〜0.1000mass%、Sr:0.001〜0.100mass%及びSb:0.001〜0.100mass%から選択される1種又は2種以上を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付用ブレージングシート。
  5. 前記ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方が、Zn:0.1〜6.0mass%、Mn0.1〜1.5mass%、Cu:0.1〜1.0mass%、Fe:0.1〜1.0mass%及びNi:0.1〜1.0mass%から選択される1種又は2種以上を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付用ブレージングシート。
  6. 前記ろう材層1及びろう材層2の少なくとも一方が、Ti:0.01〜0.40mass%及びB:0.001〜0.040mass%の少なくともいずれか一方を更に含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の無フラックス非酸化性ガス雰囲気ろう付用ブレージングシート。
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