JP5693324B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング回転体を傾動させて寄り制御されるベルト部材を記録材の画像面に当接させて画像を加熱する像加熱装置、詳しくは研磨部材を当接させてベルト部材の表面状態を調整する研磨モードにおけるベルト部材の寄り制御に関する。
記録材にトナー像を転写した記録材を加熱加圧して記録材にトナー像を定着させる定着装置を搭載した画像形成装置が広く用いられている。また、半定着トナー像又は定着済トナー像を担持した記録材の画像面を加熱加圧して所定の表面状態に調整する画像表面処理装置が単体で、あるいは画像形成装置に搭載して実用化されている。像加熱装置は、定着装置と画像表面処理装置を含む。
ベルト部材を記録材の画像面に当接させて画像を加熱する像加熱装置が実用化されている。ベルト部材を用いる像加熱装置では、通常、ベルト部材が所定の寄り範囲から逸脱しないように、ベルト部材の寄り位置に応じてステアリング回転体を傾動させてベルト部材を寄り制御している(特許文献1)。
ベルト部材を用いる像加熱装置では、記録材の加熱の累積に伴って、ベルト部材の表面の記録材の縁に接触する位置に擦り傷や凹凸が発生して累積し、加熱処理された画像面に光沢ムラを発生する可能性がある。例えば、通紙幅の小さい記録材の定着処理を累積すると、記録材の幅方向の両端部が摺擦するベルト部材上の位置に帯状に擦り傷が集積する。そして、その後、通紙幅の大きな記録材の定着を行うと、擦り傷の集積が画像面に加圧転写されて、画像面に帯状の光沢度が低下した領域が発生する。
特許文献1では、ステアリング制御の寄り目標位置をシフトさせることで、擦り傷をベルト部材上の広い範囲に分散させて、画像面に形成される帯状の光沢度が低下した領域を目立たなくしている。
ところで、定着ローラを画像面に当接させるローラ加熱方式の定着装置においても同様な問題が発生している。同一サイズの記録材の定着処理の累積に伴って、記録材の端部の摺擦による帯状の擦り傷の密集領域が形成されて、その後に定着された通紙幅の大きな記録材の定着画像表面に光沢ムラが発生している。
特許文献2では、画像形成時には離間されている砥石ローラを、所定の非画像形成時において定着ローラに当接させて表面状態を調整する研磨モードを実行している。定着ローラの表面に、砥石ローラの摺擦によって無数の擦り傷を形成して、定着ローラの長手方向の表面状態を一様に調整している。
特開2010−107659号公報 特開2008−40363号公報
出力画像の表面状態に従来よりも高い光沢度が求められると、記録材の端部による摺擦傷をステアリング制御で分散させるだけでは対処できなくなった。寄り制御の範囲を拡大して擦り傷を分散させる領域を増やそうとすると、ベルト部材の幅を拡大する他なく、定着装置が大型化してしまう。
そこで、特許文献2に示されるように、定着ベルトに対して砥石ローラのような研磨部材を接離可能に配置して、所定の非画像形成時に研磨モードを実行することが提案された。ベルト部材の場合、砥石ローラにベルト部材が巻き付いて当接面積を広く確保できるため、定着ローラの場合よりも短時間で効果的な表面状態の調整を行えることが判明した。
しかし、短時間で研磨モードを実行すると、その間のステアリング回転体の傾動状態がほぼ固定されてしまうため、ステアリング回転体のその間の傾動状態に応じて研磨部材の長手方向の両端部で研磨状態に差が生じることが判明した。ステアリング回転体の傾動状態が、研磨部材の回転体の長手方向の両端部においてベルト部材との当接圧力や当接長さの格差を発生させる結果、調整された表面状態に差が生じて、その後の定着画像の光沢度の均一性を損なわせていることが判明した。
本発明は、ベルト部材に対する研磨部材の長手方向の当接状態の格差を軽減して、研磨モードで調整されたベルト部材の表面状態のばらつきを減らして、定着画像の光沢度の均一性を高めることを目的としている。
本発明の像加熱装置は、記録材の画像面に当接して画像を加熱するベルト部材と、傾動して前記ベルト部材を寄り制御するステアリング回転体と、前記ベルト部材の張架面に対して接離可能に配置された研磨部材とを備え、画像を加熱する際には前記ベルト部材から離間されている前記研磨部材を、所定の非画像形成時において前記ベルト部材に当接させて前記ベルト部材の表面状態を調整する研磨モードを実行するものである。そして、前記研磨モードでは、前記ステアリング回転体の最大傾動角度を、画像形成時よりも小さく設定する制御手段を備えている。
本発明の像加熱装置では、画像を加熱する際と研磨モード時とでステアリング回転体に設定される最大の傾動角度を異ならせている。研磨モードにおいて画像を加熱する際よりも小さな傾動角度でステアリング回転体を制御することで、研磨部材の長手方向においてステアリング回転体の傾動に伴うベルト部材の当接状態のばらつきを減らしている。
したがって、ベルト部材に対する研磨部材の長手方向の当接状態の格差が軽減されて、研磨モードで調整されたベルト部材の表面状態のばらつきが少なくなる。
画像形成装置の構成の説明図である。 定着装置の構成の説明図である。 ステアリングローラの動作の説明図である。 実施例1の研磨モードのフローチャートである。 実施例2の研磨モードのフローチャートである。 実施例3の研磨モードのフローチャートである。 ステアリング制御における定着ベルトの寄り位置の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、研磨モードにおけるステアリング回転体の最大傾きが画像形成時よりも小さくなる限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、ステアリング制御されるベルト部材を記録材の画像面に当接させる像加熱装置であれば、加圧側はベルト部材でもローラ部材でもよい。像加熱装置は単体でもよく、搭載する画像形成装置は、モノクロ/フルカラー、枚葉型/記録材搬送型/中間転写型、トナー像形成方式、転写方式の区別無く選択できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト6に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1(Y)にイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト6に転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1(M)にマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト6に転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1(C)、1(K)にそれぞれシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト6に転写される。
中間転写ベルト6は、駆動ローラ7、二次転写対向ローラ14、テンションローラ8に懸回して張架され、駆動ローラ7によって矢印R2方向に回転駆動される。記録材Pは、記録材カセット10からピックアップローラ11によって1枚ずつ取り出され、レジストローラ12で待機する。レジストローラ12は、中間転写ベルト6上のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。
中間転写ベルト6から四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置Fへ搬送され、定着装置Fで加熱加圧を受けてトナー像を定着された後に、排出ローラ18によって外部トレイ16へ排出される。二次転写部T2を通過した中間転写ベルト6上に残った転写残トナーは、ベルトクリーニング装置15によって除去される。
一方、記録材Pの両面にトナー像を形成する場合、定着装置Fによって一方の面のトナー像を定着された記録材Pは、フラッパ17によって上方へ案内される。記録材Pは、搬送路10cによってスイッチバック搬送されることにより表裏反転され、その後、両面搬送路10dを搬送されて、レジストローラ12で待機する。そして、二次転写部T2で他方の面にもトナー像を形成されて、定着装置Fによってトナー像を定着された後に、外部トレイ16へ排出される。
画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像装置3(Y)、3(M)、3(C)、3(K)で用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、イエローの画像形成部PYについて説明し、他の画像形成部PM、PC、PKに関する重複した説明を省略する。
画像形成部PYは、感光ドラム1の周囲に、帯電ローラ2、露光装置5、現像装置3、転写ローラ9、及びドラムクリーニング装置4を配置している。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面を一様な電位に帯電させる。露光装置5は、レーザービームを走査して感光ドラム1に画像の静電像を書き込む。現像装置3は、静電像を現像して感光ドラム1にトナー像を形成する。転写ローラ9は、電圧を印加されて感光ドラム1のトナー像を中間転写ベルト6へ転写させる。
ところで、定着装置としては熱ローラ方式の定着装置が広く用いられている。熱ローラ方式の定着装置は、加熱源を内包した定着ローラと加圧ローラのローラ対を回転させて、ローラ対の定着ニップ部に未定着画像を担持した記録材を挿通し、定着ニップ部の加熱加圧によって、未定着画像を記録材に定着させる。熱ローラ方式の定着装置は、モノクロ画像形成装置はもちろん、フルカラー画像形成装置にも用いられている。但し、フルカラー画像はモノクロ画像の場合に比べて記録材上のトナー層が厚く、トナーの付着量が多いため、定着ニップ部の搬送方向長さをできる限り広く確保することが望ましい。定着工程時において、記録材上に形成された未定着トナー画像を可能な限り低温で長時間加熱して記録材上に定着できるからである。
しかし、熱ローラ方式の定着装置において、広いニップ幅を確保すべくローラを大径化した場合、定着装置ひいては画像形成装置全体の大型化を招く問題がある。一方、耐熱弾性体表層の厚みを厚くした場合には、加熱源から定着ローラ表層への熱伝導の低下による熱供給速度の低下によって、定着ローラ表層温度が低下して、未定着トナーが記録材上に固着できない定着不良が発生する問題がある。このため、プリント速度が低下して、高スループット(単位時間当たりのプリント枚数)追従性が低下する問題がある。更に、弾性層を有する熱ローラ方式の定着方式においては、熱ローラ自体の熱容量が大きくなってしまい、定着ローラをトナー画像定着に適した温度までに昇温させるまでに必要な時間(ウォームアップタイム)が長いという問題もある。
このような点に鑑みて、本実施例では、定着ベルトを採用している。これにより、定着装置を大型化することなく、広いニップ幅を確保するとともに、加熱される部分の熱容量が小さくなるために、ウォームアップタイムを短縮できる。
<定着装置>
図2は定着装置の構成の説明図である。図1に示すように、トナー像を二次転写された記録材Pは、中間転写ベルト6から曲率分離され、搬送路10bを通って像加熱装置の一例である定着装置Fに導入される。定着装置Fは、トナー像が二次転写された記録材を加熱・加圧しつつ挟持搬送する過程で、トナー像を融解、押潰して記録材P上にフルカラー画像を定着させる。
図2に示すように、定着装置Fは、定着ベルト51と加圧ローラ54との間に記録材Pの定着ニップ部Nを形成する。定着ベルト51は、定着ローラ53とステアリングローラ52と押し付けローラ62との間に懸回張設され、加圧ローラ54は、定着ローラ53に圧接して定着ローラ53と共に定着ベルト51を挟持する。
定着ベルト51は、基層としてポリイミド等の耐熱樹脂、もしくはSUS、Ni等の金属製ベルトを採用している。基層の厚みは、20〜100μm程度である。基層の上には、耐熱シリコンゴムからなる弾性層を20〜500μm程度に積層し、弾性層の表面には、離型層としてPFA層を30〜100μmに積層している。
定着ローラ53は、円筒状のアルミ芯金にスポンジや耐熱シリコンゴム等の弾性層を5〜10mm有する外径φ:50mmのローラで構成され、駆動モータM53により駆動されて、定着ベルト51を矢印R3方向に回転させる。
加圧ローラ54は、定着ローラ53と同様に、円筒状のアルミ芯金にスポンジや耐熱シリコンゴム等の弾性層を2〜10mm有する外径φ:50mmのローラで構成される。加圧ローラ54の最外層には、トナーとの離型性がよく、オイルとの親和性が良いシリコンゴム離型層が形成されている。
加圧ローラ54の両端部は、不図示の付勢機構によって定着ローラ53へ向かって総圧500N〜1000Nの加圧加重で押圧されている。これにより、定着ローラ53と加圧ローラ54の弾性層を変形させて、定着ニップ部Nの出口側での記録材Pの曲率分離性能を高めている。
押し付けローラ62は、外径φ:50mm、厚みt:3mmのアルミ製シリンダからなり、定着ニップ部Nの上流に配置され、定着ベルト51を加圧ローラ54に押し付けることによって定着ニップ部Nを拡大している。押し付けローラ62が定着ベルト51を押し下げることで、押し付けローラ62から定着ローラ53までの定着ベルト51が加圧ローラ54に連続的に当接して、搬送方向に長い定着ニップ部Nを形成している。定着ベルト51と複数のローラで定着ニップ部Nを形成しているため、搬送方向に長い加熱面積を確保でき、定着装置Fを大型化することなく、また、定着ベルト51を比較的に低い温度に保って、良好な定着性能を得ることができる。
記録材分離爪57は、定着ニップ部Nの出口側において、定着ベルト51と加圧ローラ54の表面に当接または近接するようにそれぞれ配置されている。搬送ガイド58は、記録材Pを定着ニップ部Nへ搬送する。
加熱源56は、ハロゲンランプヒータで構成される熱発生素子であって、定着ローラ53の内側面を赤外線加熱する。温度検知素子(サーミスタ)61は、定着ニップ部Nの上流位置で定着ベルト51の温度を検知する。温度制御装置65は、温度検知素子61の出力信号に基づいて定着ベルト51表面の温度を判断し、判断結果に基づいて加熱源56の投入電力を制御して、定着ベルト51を所定の温度に制御する。
ところで、ベルト方式の定着装置では、定着ベルトの走行方向に直角な方向をベルト幅方向としたとき、走行中のベルトの幅方向の位置を制御する必要がある。ベルトの幅方向の位置を制御する代表的な方法は、支持回転体の両端にガイド規制板(つば)を設けて定着ベルトを幅方向の所定位置に位置決める方法である。
ガイド規制板方式は、定着装置を簡易、安価にできるというメリットはあるものの、ベルト端部が規制ガイドに当接するため、定着ベルトの端部が破損したり、座屈したりする問題のため長寿命化は困難である。特に、定着ベルトの回転速度が速い場合、それに対応して定着ベルトの寄り速度も速くなり、ベルト端部と規制ガイドにかかる力は大きくなり、長寿命化はより困難となる。
そこで、定着装置Fでは、ステアリングローラ52を傾動させて、走行中のベルトの幅方向の位置を動的に制御するアクティブステアリング方式を採用している。
<ステアリング機構>
図3はステアリングローラの動作の説明図である。本実施例では、ベルト部材を懸回張設している支持回転体のうち1本(ステアリング回転体)を傾動させることにより、ベルト部材の寄り位置を制御するアクティブステアリング方式を採用している。アクティブステアリング方式の場合は、ベルト部材の縁に力がかからないため、ベルト部材の端部が破損したり、座屈したりする問題が発生せず、定着装置の長寿命化が可能となる。
図3に示すように、ステアリングローラ52の傾動によって定着ベルト51の寄り位置を制御する方法は、定着ベルト51の縁に力がかからないため、定着ベルト51の縁が破損したり、座屈したりする問題が発生せず、定着ベルト51の長寿命化が可能となる。
ステアリングローラ52は、外径φ:50mm、厚みt:3mmのアルミ製シリンダからなり、両端部を付勢機構66によって外側へ付勢されて、定着ベルト51に適当な張力を与えている。ステアリングローラ52は、奥側を支点として手前側が矢印60の向きに変位することで、全体が傾動するように構成されている。ベルト寄り位置センサ59は、フラグ式センサやCCDラインセンサなどを用いて、定着ベルト51の幅方向端部の位置を検知している。
ステアリング制御部64は、ベルト寄り位置センサ59によって検出された定着ベルト51の寄り位置に応じてステッピングモータ67を作動させて、ステアリングローラ52の傾動角を制御する。ステアリング制御部64は、ベルト寄り位置センサ59の出力を元にステアリングローラ52の傾動角を調整して定着ベルト51の寄り位置を制御する。ステアリングローラ52のホームポジションは、傾動可能な範囲の中央になっており、ホームポジションのときにステアリングローラ52、定着ローラ53、押し付けローラ62のそれぞれの軸が平行になるように配設されている。
ステアリングローラ52の手前側が上方へ移動すると、ステアリングローラ52に対する定着ベルト51の巻き付き始め位置よりも奥側へ巻き付き終わり位置が位置するように、ステアリングローラ52に対する定着ベルト51の巻き付き状態がねじれる。その結果、ステアリングローラ52の矢印R3方向の回転に伴って、定着ベルト51は奥側へ移動する。
一方、ステアリングローラ52の手前側が下方へ移動すると、ステアリングローラ52に対する定着ベルト51の巻き付き始め位置よりも手前側へ巻き付き終わり位置が位置するように、定着ベルト51の巻き付き状態がねじれる。その結果、ステアリングローラ52の矢印R3方向の回転に伴って定着ベルト51が手前側へ移動する。
ところで、アクティブステアリング方式には、所定の最大寄り位置の間で単純にベルト部材を往復移動させる両端往復方式と、ベルト部材の回転位置を所定の中央位置に収束させる中央収束方式とがある。
両端往復方式は、ベルト部材が幅方向の最大寄り位置に達する度にステアリング回転体を大きく傾動させて寄り方向を反転させることにより、ベルト部材を幅方向で無限往復運動させる。両端往復方式は、ベルト部材がステアリング回転体の長手方向に大きく移動することから、記録材の縁とベルト部材の相対位置が変化し続けるため、記録材の縁の摺擦傷がベルト部材の幅方向に分散して、ベルト部材の耐久性に有利である。反面、ベルト部材が最大寄り位置付近にいる状態でベルト部材に外乱が作用したとき、最大寄り位置を越えて脱落する可能性が出てくる。脱落を阻止するためには、最大寄り位置が検出された際に逆方向へ大きくステアリングをかける必要があり、ステアリング回転体の傾動角が大きく設定されて、ベルト部材の張架面が大きく傾いてしまう。
中央収束方式は、ベルト部材の寄り位置を連続的に検出してベルト部材の刻々の寄り量を求める。そして、ベルト部材が幅方向の中央に近づくほどステアリング回転体の傾動角を小さくしてベルト部材の寄り移動を中央で収束させる。ベルト部材が幅方向の中央から離れるにしたがってステアリング回転体の傾動角を大きくして、ベルト部材の寄り位置を幅方向の中央に案内する。中央収束方式は、ベルト部材が幅方向の中央に居続けるため、記録材の縁がベルト部材の幅方向の特定位置を摺擦し続けて、ベルト部材の寿命が短くなる。しかし、ベルト部材に外乱が作用したときに、ベルト部材が最大寄り位置を越えてステアリング回転体から脱落する可能性は低い。
<リフレッシュローラ>
ベルト部材を記録材の画像面に接触させる定着装置では、厚紙や同一サイズの連続通紙によって、記録材の先端や記録材の幅方向の縁(紙コバ)に対応するベルト部材の表面に摺擦傷が付き、これが画像表面の光沢ムラを引き起こす紙コバ傷という問題がある。
これに対し、定着装置Fでは、非画像形成時に研磨モードを実行して、ベルト部材に研磨部材を接触させることで、未定着画像と接触する面を研磨し、その表面状態を所定の状態に整えている。研磨モードを行うことで、ベルト部材の表面性が維持され、画像劣化を抑えてベルト部材の耐久性向上が可能となる。
図2に示すように、ベルト部材の一例である定着ベルト51は、記録材Pの画像面に当接して画像を加熱する。ステアリング回転体の一例であるステアリングローラ52は、傾動して定着ベルト51を寄り制御する。研磨部材の一例であるリフレッシュローラ63は、定着ベルト51の張架面に対して接離可能に配置され、画像形成時に画像を加熱する際には定着ベルト51から離間されている。しかし、所定の非画像形成時において研磨モードが実行される際には、リフレッシュローラ63が定着ベルト51に当接されて定着ベルト51の表面状態を調整する。
リフレッシュローラ63は、外径12mmのSUSの芯金に接着層を介して、研磨剤としての砥粒を密に接着して形成している。研磨剤としては、酸化アルミニウム、水酸化酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化チタン、ジルコニア、リチウムシリケート、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化鉄、酸化クロム、酸化アンチモン、ダイヤモンドが挙げられる。これらの混合物の何れかの砥粒を接着層接着処理したもの等も挙げられる。
ここでは、研磨剤として、アルミナ(酸化アルミニウム)系(「アランダム」又は「モランダム」とも称される)を用いた。アルミナ系は、最も幅広く用いられる砥粒で、定着ベルト51に比べて十分硬度が高く、鋭角形状のため切削性に優れており、研磨剤として好適である。
リフレッシュローラ63は、矢印16の方向に移動が可能となっており、離間機構68により、定着ベルト51に所定の進入量での加圧および離間が可能になっている。リフレッシュローラ63が所定の進入量で加圧されたときに、リフレッシュローラ63と定着ベルト51との間に摺擦ニップが形成される。
リフレッシュローラ63は、駆動モータ69により駆動される。回転方向は、表面移動方向が定着ベルト51に対して順方向、逆方向のいずれになるように回転させてもよいが、定着ベルト51とリフレッシュローラ63でそれぞれの表面速度に周速差を持つことが望ましい。リフレッシュローラ63が定着ベルト51に周速差をもって接する事で、定着ベルト51の表面でリフレッシュローラ63の長手方向全域(通紙域、非通紙域及びコバ部)に細かい摺擦傷を付けることで、表面状態の凹凸の差を無くす。これにより、定着ベルト51の表面に付いていた摺擦傷に細かい摺擦傷を重畳させて、記録材の出力画像ではその影響を視認不可能とすることができる。
研磨モードは、厚紙を通紙することで紙の先端や紙コバ部に傷が付いた後や、同一サイズの記録材を所定枚数以上に連続画像形成した後など、定着ベルト51の表面に傷が付いたときに行う。研磨モードは、定着ベルト51の表面の摺擦傷の影響が画像に出やすいコート紙の通紙前や、出力画像の状態を判断した使用者の直接選択操作で行っても良い。
ところで、アクティブステアリング方式のベルト部材に対して研磨モードを行う場合に、ベルト部材を懸回張設しているローラを傾けると、ベルト部材と研磨部材との相対角度が変化する。その結果、ベルト部材の幅方向でベルト部材と研磨部材との接触面積を均一にすることが困難になることがある。
例えば、ステアリングローラ52の奥側を固定して、手前側を上下に移動することでステアリングローラ52を傾動させる場合、定着ベルト51を手前側に移動させるためには、ステアリングローラ52の手前側を下方へ移動させる。このとき、定着ベルト51の奥側では、上下の移動が固定されているため、定着ベルト51の軌道の変化がほとんど無いため、定着ベルト51とリフレッシュローラ63の接触面積に変化はほとんど無い。しかし、定着ベルト51の手前側では、定着ベルト51の軌道はリフレッシュローラ63から遠ざかる方向に移動するため、定着ベルト51とリフレッシュローラ63の接触面積が減ってしまう。
逆に、定着ベルト51を奥側に移動させるためには、ステアリングローラ52の手前側を上方へ移動させる。このとき、定着ベルト51の奥側では、上下の移動が固定されているため、定着ベルト51の軌道の変化がほとんど無いため、定着ベルト51とリフレッシュローラ63の接触面積に変化はほとんど無い。しかし、定着ベルト51の幅方向手前側では、定着ベルト51の軌道はリフレッシュローラ63に近づく方向に移動するため、定着ベルト51とリフレッシュローラ63の接触面積が増えてしまう。
ステアリングローラ52を移動させることで、定着ベルト51の奥側では、定着ベルト51とリフレッシュローラ63の接触面積はほとんど変化しないが、定着ベルト51の手前側では、定着ベルト51とリフレッシュローラ63の接触面積が増減する。したがって、定着ベルト51を研磨している間に寄り制御を行うと、定着ベルト51の手前側と奥側とでリフレッシュローラ63との接触面積に違いが出てしまう。この結果、研磨モード後の定着ベルト51の表面状態が手前側と奥側とで異なってしまい、例えばコート紙にべた画像を形成したときに、光沢や色味の違いが顕著に現れてしまう。
そこで、以下の実施例では、研磨モードではステアリングローラ52の傾動角を画像形成時よりも小さくして、研磨モード後の定着ベルト51の表面状態が手前側と奥側とで異ならないようにしている。
<実施例1>
図4は実施例1の研磨モードのフローチャートである。図2を参照して図4に示すように、実施例1では、制御手段の一例であるステアリング制御部64は、研磨モードでは、ステアリングローラ52の最大傾動角度を、画像形成時よりも小さく設定して、画像形成時よりも狭い傾動角度範囲で傾動させる。
画像形成時も研磨モードでも、定着ベルト51は、両端反転方式でステアリング制御される。両端反転方式は、定着ベルト51が幅方向の移動可能な両端に達する度にステアリングローラ52を所定角度だけ傾けることで、定着ベルト51を幅方向に無限往復運動させるステアリング方式である。
例えば手前側の端部位置に定着ベルト51が達したら、ステアリングローラ52をそれまでと反対方向の所定角度に傾動させる。定着ベルト51は、手前側にいるために、ステアリングローラ52の手前側を上方へ移動させる。
これにより定着ベルトは奥側に移動を開始する。そして、定着ベルト51が奥側端部に達したら、ステアリングローラ52の手前側を下方へ移動させる。これにより、定着ベルト51は、手前側に移動を開始する。これの繰り返しで、定着ベルト51は無限往復運動を行う。
両端反転方式は、定着ベルトが長手方向に大きく移動することから、定着ベルト51の幅方向における記録材Pの縁(紙コバ)が通過する位置が記録材Pごとに変化するため、定着ベルト51の耐久性に有利である。
実施例1は、定着ベルト51のリフレッシュ時のステアリング制御において、画像形成時よりもステアリングローラ52の変位量を小さくする。具体的には、画像形成時には、ステアリングローラ52がホームポジションに対して上下方向へ±2.5mmの変位量で制御されるのに対して、リフレッシュ時には±0.5mmの変位量で制御される。
図4に示すように、画像形成時(S13のNO)のステアリング制御(S11)では、ステアリングローラ52の変位量は2.5mmである(S12)。定着ベルト51が幅方向の移動可能な両端に達する度に、ステアリングローラ52をホームポジションから上下にそれぞれ2.5mmの位置に移動させることで、定着ベルト51に無限往復運動をさせる。
ステアリング制御部64は、リフレッシュ開始のジョブが入ったら(S13のYES)、まずはリフレッシュローラ63を定着ベルト51に接触させる(S14)。リフレッシュ時のステアリング制御(S15)へ移行して、ステアリングローラ52の変位量は0.5mmに設定する(S16)。
これにより、ステアリングローラ52を現状のホームポジションから2.5mmの位置から、ホームポジションから同じ方向の0.5mmの位置に移動させることになる。もし、定着ベルト51が往復移動範囲の端部に達したら、ホームポジションに対して反対側の0.5mmの位置に、ステアリングローラ52の手前側を移動させる。
定着ベルト51のリフレッシュが終了したら、まずはリフレッシュローラ63を離間させる(S18)。次に、画像形成時のステアリング制御に戻るため(S11)、ステアリングローラ52を現状のホームポジションから0.5mmの位置から、ホームポジションから同じ方向の2.5mmの位置に移動させる。
その後(S13のNO)は、定着ベルト51が幅方向の移動可能な両端に達する度にステアリングローラ52の軸をホームポジションからそれぞれ2.5mmの位置に移動させる(S11)。
リフレッシュ時にステアリングローラ52の変位量が大きいままだと、定着ベルト51の軌道が手前側と奥側で高さ方向に大きく異なってしまう。その結果、定着ベルト51の幅方向で、定着ベルト51とリフレッシュローラ63との接触面積が手前側と奥側で大きく異なってしまう。
実施例1では、リフレッシュ時にステアリングローラ52の変位量を小さくすることで、定着ベルト51の軌道の差が、手前側と奥側で小さくなる。その結果、定着ベルト51の幅方向で、定着ベルト51とリフレッシュローラ63との接触面積の差を手前側と奥側で小さくすることができる。
この接触面積の差が小さいことから、定着ローラ53の表面全域にほぼ同様の摺擦傷が付けられるため、コート紙に最高階調の全面画像(べた画像)を形成したときに、通紙幅方向で光沢や色味の違いが発生することを防止できる。
また、定着ベルト51の周長や支持回転体径には、ばらつきがある。更には、ヒータ発熱分布のばらつきや通紙等によって、定着ベルト51の幅方向に温度分布ができると、定着ベルト51の幅方向に熱膨張による周長の違いが発生する場合がある。これらによって、定着ベルト51が手前か奥に移動し易くなることがある。
もし、画像形成時のステアリング制御時に、ステアリングローラ52の変位量を小さくすると、定着ベルト51の寄り移動を反転させる力が弱くなるため、ステアリング制御ができなくなってしまう場合がある。
しかし、リフレッシュローラ63は摩擦抵抗が大きく、リフレッシュローラ63が定着ベルト51に接触しているときは、定着ベルト51の幅方向の寄り速度は遅くなる。また、リフレッシュに要する時間は通常15〜60秒程度と短い時間である。
したがって、定着ベルト51のリフレッシュ時という限られた状況では、ステアリング制御におけるステアリングローラ52の変位量を小さくすることができる。1の寄り移動を反転させる力が弱くなっても、定着ベルト51の幅方向の移動速度が遅く、所要時間も短いことから、オーバーシュートする距離は短いため、問題とならないからである。
実施例1の制御によれば、定着ベルト51を使用した像加熱装置において、紙コバ傷を防止すると共に、リフレッシュ後は光沢度の一様性が高い出力画像を得ることができる。
<実施例2>
図5は実施例2の研磨モードのフローチャートである。実施例2において、ステアリング制御部64は、研磨モードでは、画像形成時よりも定着ベルト51の寄り速度を小さくした状態でステアリングローラ52の傾動角度を固定している。ただし、研磨モードにて定着ベルト51が所定の寄り位置に達すると、寄り切りを回避すべく、リフレッシュローラ63を定着ベルト51から離間させて、ステアリングローラ52による寄り制御を行う。そして、定着ベルト51を幅方向の中心側へ移動させた後、再びリフレッシュローラ63を定着ベルト51に当接させる。
具体的には、定着ベルト51のリフレッシュ時のステアリング制御において、定着ベルト51を幅方向の中央に位置決めて寄り移動を停止させ、ステアリングローラ52の傾動角を0度に保持する。定着ベルト51が幅方向の中央位置に移動するのを待って、ステアリングローラ52の手前側の高さをホームポジションに移動させ、定着ベルト51のリフレッシュ中はホームポジションの位置に固定する。
図5に示すように、画像形成時(S23のNO)のステアリング制御(S21)では、ステアリングローラ52の変位量は2.5mmである(S22)。定着ベルト51が幅方向の移動可能な両端に達する度に、ステアリングローラ52をホームポジションから上下にそれぞれ2.5mmの位置に移動させることで、定着ベルト51に無限往復運動をさせる。
ステアリング制御部64は、リフレッシュ開始のジョブが入ったら(S13のYES)、まずは定着ベルト51を幅方向の中央付近の位置に移動させる(S25)。ステアリングローラ52の手前側の移動量を反転させて定着ベルト51の寄り移動を反転させた後、通常の片道移動時間の半分に相当する時間の経過を待ってステアリングローラ52の手前側の移動量を0mm(ホームポジション)に設定する。
なお、定着ベルト51の幅方向の寄り位置を連続的に検出可能なベルト寄り位置センサの出力に基づいてステアリングローラ52の手前側の高さ位置を制御して、定着ベルト51の寄り移動を幅方向の中央位置で収束させてもよい。
あるいは、±2.5mmの移動量を用いたステアリング制御において、定着ベルト51の手前側から奥側への移動時間と、奥側から手前側への移動時間を比較し、定着ベルト51の寄り移動し易さを判断してもよい。寄り移動し易さの判断結果に基づいてリフレッシュ時のステアリングローラ52の手前側の高さ位置を設定することで、リフレッシュ時の定着ベルト51の寄り移動速度を低下させることができる。
いずれにせよ、定着ベルト51を幅方向の中央に位置決めて往復移動をほぼ停止させ、ステアリングローラ52の傾動角をほぼ0度に固定した状態で、リフレッシュローラ63による定着ベルト51のリフレッシュを実行する。
定着ベルト51が中央付近に移動したら(S25)、リフレッシュローラ63を定着ベルト51に接触させる(S26)。次に、ステアリングローラ52の手前側の高さ位置をホームポジションに移動させ、リフレッシュが終了するまで、その位置で固定する(S27)。
リフレッシュが終了したら(S28のYES)、まずはリフレッシュローラ63を離間させる(S29)。その後は通常のステアリング制御に戻る(S21)。
実施例2では、定着ベルト51のリフレッシュ時は、ステアリングローラ52の軸の位置はホームポジションにあるため、定着ベルト51の軌道の高さは手前側と奥側が同じとなる。その結果、定着ベルト51の幅方向で定着ベルト51とリフレッシュローラ63との接触面積の差を手前側と奥側でなくすことができる。接触面積の差がないことから、定着ベルト51の表面全域に同様の摺擦傷が付けられるため、例えばコート紙に全面最高濃度画像を形成したときに、画像面に光沢や色味の違いが発生しない。
ここで、ステアリングローラ52の手前側の高さ位置をホームポジションにすると、ステアリングローラ52、定着ローラ53、押し付けローラ61それぞれの軸が平行になるため、本来は定着ベルト51は手前にも奥にも行かないはずである。しかし、実際には、定着ベルト51の周長や支持回転体径のばらつき、ヒータ発熱量分布のばらつきがなどで、前後どちらかの方向に寄り移動してしまう場合がある。
この点、実施例2では、定着ベルト51が中央付近に移動した時点で、摩擦抵抗の大きいリフレッシュローラ63が接触するため、仮に寄り移動速度が残っていても、定着ベルト51の幅方向の寄り移動速度は遅くなる。また、リフレッシュに要する時間は短いため、その移動距離は非常に短く、中央付近から、端部まで定着ベルトが移動することは稀である。
しかし、定着ベルト51のリフレッシュ中に、定着ベルト51が幅方向の限界位置に達することもあり得る。この場合、ステアリング制御部64は、リフレッシュローラ63を離間させてリフレッシュを中断させると同時に、±2.5mmの通常のステアリング制御を再開させる。そして、再び定着ベルト51を中央位置に移動させて、ステアリングローラ52の手前位置をホームポジションに固定した状態で残りのリフレッシュを再開させる。
<実施例3>
図6は実施例3の研磨モードのフローチャートである。図7はステアリング制御における定着ベルトの寄り位置の説明図である。実施例3において、ステアリング制御部64は、画像形成時には、ステアリングローラ52の傾動角度を二値に反転して定着ベルト51を幅方向の二つの所定位置間で往復移動させる両端往復方式の制御を行う。しかし、研磨モードでは、定着ベルト51が幅方向の中央に近づくほどステアリングローラ52の傾動角度を小さくする中央収束方式の制御を行う。
具体的には、画像形成時のステアリング制御は、実施例1、2と同様に両端往復方式を採用している。しかし、定着ベルト51のリフレッシュ時には、定着ベルト51が中央から離れるほどステアリングローラの軸の傾動量を大きくする中央収束方式に切り替えている。
図6に示すように、画像形成時(S33のNO)の定着ベルト51のステアリング制御(S31)におけるステアリングローラ52の手前側の高さの変位量は±2.5mmである。定着ベルト51が幅方向の移動可能な両端に達する度にステアリングローラ52をホームポジションからそれぞれ2.5mmの位置に移動させることで、定着ベルト51に無限往復運動をさせている(S32)。
図7に示すように、定着ベルト51の幅方向の位置は、ベルト寄り位置センサ59の出力に応じて7区画に分けられている。一番奥をR1、奥から2番目をR2、奥から3番目をR3、中央をC、一番手前をF1、手前から2番目をF2、手前から3番目をF3としている。
(1)定着ベルト51が最も奥側のR1で検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側を下方へ3.0mm移動させる。
(2)定着ベルト51が次に奥側のR2で検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側を下方へ2.0mm移動させる。
(3)定着ベルト51がさらに内側のR3で検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側を下方へ0.5mm移動させる。
(4)定着ベルト51が中心のCで検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側をホームポジションに移動する。
(5)定着ベルト51が最も手前側のF1で検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側を上方へ3.0mm移動させる。
(6)定着ベルト51が次に手前側のF2で検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側を上方へ2.0mm移動させる。
(7)定着ベルト51がさらに内側のF3で検出された場合は、ステアリングローラ52の手前側を上方へ0.5mm移動させる。
このような制御にすることで、画像形成時は、定着ベルト51は、例えばF1、R1、F2、R2、F3、R3で順次検出されて中央位置に収束して寄り移動を停止させる。また、何かしらの外乱を受けて定着ベルト51が中央から外れても、幅方向の端部へ行くほど中央へ移動させようとする力が強くなるため、端部まで移動して寄り切ることは起こらない。
ステアリング制御部64は、リフレッシュ開始のジョブが入ったら(S33のYES)、両端往復方式(S32)を中央収束方式(S35)に切り替える。
中央収束方式にして、定着ベルト51がCの位置に移動したところで(S36のYES)、リフレッシュローラ63を転写ベルト51に接触させて(S37)、定着ベルト51のリフレッシュを実行する。リフレッシュが終了したら(S38のYES)、まずはリフレッシュローラ63を定着ベルト51離間させる(S39)。その後は、通常のステアリング制御である両端往復方式(S32)に戻る。
実施例3においては、通常時には両端往復方式のステアリング制御を行うため、転写ベルト51が幅方向に大きく移動して通紙による紙コバの位置が変化するため、転写ベルト51の耐久性に有利である。
そして、リフレッシュ中は中央収束方式のステアリング制御を行うため、定着ベルト51は、中央付近のステアリングローラ52傾動量が小さい場所にいるため、定着ベルト51の手前側と奥側で軌道の高さの差が小さくなる。
その結果、定着ベルト51の幅方向で、定着ベルト51とリフレッシュローラ63との接触面積の差も手前側と奥側で小さくすることができる。接触面積の差が小さいことから、リフレッシュローラ63によって、定着ローラ53の表面全域にほぼ同様の摺擦傷が付けられる。このため、コート紙に高濃度のフルカラー画像を形成したときに、光沢や色味の違いが発生することを防止できる。
また、リフレッシュ中には、定着ベルト51が中央位置から離れるほどステアリングローラ52の軸の傾動角が大きくなり、中央への移動する力が強くなることから、移動可能な限界を越えて、定着ベルト51の端部が破損することがない。
6 中間転写ベルト、13 二次転写ローラ、14 対向ローラ
51 定着ベルト、52 ステアリングローラ、53 定着ローラ
54 加圧ローラ、59 ベルト寄り位置センサ、61 温度検知素子
62 押し付けローラ、63 リフレッシュローラ、64 ステアリング制御部
65 温度制御装置、66 付勢機構、67 ステッピングモータ
100 画像形成装置、F 定着装置(像加熱装置)、T2 二次転写部
PY、PM、PC、PK 画像形成部、P 記録材

Claims (5)

  1. 記録材の画像面に当接して画像を加熱するベルト部材と、傾動して前記ベルト部材を寄り制御するステアリング回転体と、前記ベルト部材の張架面に対して接離可能に配置された研磨部材とを備え、
    画像を加熱する際には前記ベルト部材から離間されている前記研磨部材を、所定の非画像形成時において前記ベルト部材に当接させて前記ベルト部材の表面状態を調整する研磨モードを実行する像加熱装置であって、
    前記研磨モードでは、前記ステアリング回転体の最大傾動角度を、画像形成時よりも小さく設定する制御手段を備えたことを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記制御手段は、前記研磨モードでは、前記ステアリング回転体を、画像形成時よりも狭い傾動角度範囲で傾動させることを特徴とする請求項1記載の像加熱装置。
  3. 前記制御手段は、前記研磨モードでは、画像形成時よりも前記ベルト部材の寄り速度を小さくした状態で前記ステアリング回転体の傾動角度を固定していることを特徴とする請求項2記載の像加熱装置。
  4. 前記制御手段は、前記研磨モードにて前記ベルト部材が所定の寄り位置に達すると、前記研磨部材を前記ベルト部材から離間させて、前記ステアリング回転体による寄り制御を行って前記ベルト部材を幅方向の中心側へ移動させ、その後、再び前記研磨部材を前記ベルト部材に当接させることを特徴とする請求項3記載の像加熱装置。
  5. 前記制御手段は、画像形成時には、前記ステアリング回転体の傾動角度を二値に反転して前記ベルト部材を幅方向の二つの所定位置間で往復移動させる両端往復方式の制御を行い、前記研磨モードでは、前記ベルト部材が幅方向の中央に近づくほど前記ステアリング回転体の傾動角度を小さくする中央収束方式の制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の像加熱装置。
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