JP5688919B2 - 積層鉄心の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、環状の鉄心片を積層して形成する固定子用の積層鉄心の製造方法に関する。
従来、固定子用の積層鉄心(以下、単に固定子鉄心ともいう)は、薄板材料から打ち抜いた環状の鉄心片を積層して形成している。なお、積層鉄心の製造方法には、薄板材料から環状一体形の鉄心片を打ち抜いて形成する方法があるが、各磁極部への巻線作業を容易とするため、周方向に分断した複数の分割鉄心片を環状一体形(周方向一体型)の鉄心片と同じように打ち抜いて形成する方法もある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−318763号公報
しかしながら、一般的な固定子鉄心は、周方向に隣り合う磁極部の先端部間が開口しており、変形し易い形状となっている。このため、以下に示すように、積層鉄心の製造工程において、変形が発生していた。
例えば、薄板材料に対し磁極片部の先端部の内形抜きがなされると、磁極片部先端は剛性が低下するため、この薄板材料を次の加工場所へ送る際に、磁極片部先端がばたつき(厚み方向への揺れ)を起こしてしまい、磁極片部がダイの開口縁や転積中の固定子鉄心に引っ掛かり、変形を起こしていた。
特に、打ち抜きスピードを上昇させると、形成される磁極片部の先端部の厚み方向のばたつきも大きくなるため、更に変形が起こり易くなり、また、薄板材料の板厚が薄く製品の外形が大きいものほど、変形の発生頻度が高くなっていた。
更に、固定子鉄心に溶接やモールド等を行う場合、固定子鉄心を加工装置へ取り付けるが、加工装置への着脱に際しては、磁極部の先端部をガイドとして使用するため、磁極部を構成する磁極片部の先端部を変形させてしまっていた。
上記した変形は、複数の分割鉄心片からなる鉄心片を積層して積層鉄心を製造する場合に起こり易かった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、鉄心片の磁極片部の先端部の変形を防止し、製品不良による生産の中断をなくして、良好な品質の製品を効率的に製造可能な積層鉄心の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第の発明に係る積層鉄心の製造方法は、薄板材料から打ち抜いた環状の鉄心片を積層して形成する固定子用の積層鉄心の製造方法において、
前記薄板材料に予め設定した数のスロットを打ち抜いて各磁極片部の先側を除く輪郭を形成するスロット抜き工程と、
前記各磁極片部を半径方向特定箇所で折り曲げると共に、該各磁極片部の先側を連結するリング状の連結部材を、前記各磁極片部から部分的に剪断分離する切り曲げ工程と、
前記薄板材料において折り曲げた部位を押し戻すことにより、前記薄板材料と面一に成形して、前記各磁極片部の先側を、分離した前記連結部材の周縁に当接させるプッシュバック工程と、
前記鉄心片の外形を前記連結部材と共に打ち抜いて、前記磁極片部の先側が前記リング状の連結部材に当接した前記鉄心片を、先に打ち抜き形成された下層の鉄心片及び連結部材に積層する外形抜き積層工程と、
前記連結部材が積層された積層連結部材を、前記鉄心片が積層された積層鉄心から除去する最終工程とを有する。
前記目的に沿う第の発明に係る積層鉄心の製造方法は、薄板材料から打ち抜いた環状の鉄心片を積層して形成する固定子用の積層鉄心の製造方法において、
前記薄板材料に予め設定した数のスロットを打ち抜いて各磁極片部の先側を除く輪郭を形成するスロット抜き工程と、
前記各磁極片部の先側を連結するリング状の連結部材を、前記各磁極片部から部分的に剪断分離する分離工程と、
前記連結部材を押し戻すことにより、前記薄板材料と面一に成形して、前記各磁極片部の先側を、分離した前記連結部材の周縁に当接させるプッシュバック工程と、
前記鉄心片の外形を前記連結部材と共に打ち抜いて、前記磁極片部の先側が前記リング状の連結部材に当接した前記鉄心片を、先に打ち抜き形成された下層の鉄心片及び連結部材に積層する外形抜き積層工程と、
前記連結部材が積層された積層連結部材を、前記鉄心片が積層された積層鉄心から除去する最終工程とを有する。
第1、第2の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記プッシュバック工程での前記連結部材の外周縁は、前記磁極片部の半径方向内側に当接し、該連結部材の内周輪郭が円形であるのがよい。
第1、第2の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記薄板材料は、予めロータが打ち抜き除去されてもよい。
第1、第2の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記スロット抜き工程の前工程で、前記各磁極片部を基部で連結する環状ヨーク片部は、前記各スロットの位置で切り曲げ分離することもできる。
本発明に係る積層鉄心の製造方法は、リング状の連結部材を各磁極片部から部分的に剪断分離した後、磁極片部側又は連結部材側をプッシュバックして、各磁極片部の先側を、各磁極片部から分離したリング状の連結部材の周縁に当接させているので、打ち抜き後における磁極片部の先側のばたつきを防止でき、周方向に隣り合う磁極片部の先端部間の開口をなくした状態で、薄板材料を搬送できる。これにより、例えば、薄板材料を次の打ち抜き場所へ送る際に、磁極片部がダイの開口縁に引っ掛かることによる磁極片部の変形を防止できる。
また、外形抜き積層工程では、鉄心片の外形を連結部材と共に打ち抜いて、先に打ち抜き形成された下層の鉄心片及び連結部材に積層するので、例えば、積層しようとする鉄心片の磁極片部が、先に打ち抜かれた鉄心片の磁極片部に引っ掛かることを防止できる。
そして、連結部材をリング状にして内径側(半径方向内側)を開口させている場合、切り曲げ工程又は分離工程や、プッシュバック工程において、内径側へパンチによる剪断応力を逃がすことができ、鉄心片が薄板材料と面一に形成された変形の無い積層鉄心を製造することができる。
なお、製造された積層鉄心は、各磁極部の先側に、リング状の連結部材を積層して形成された積層連結部材を配置しているので、固定子鉄心に溶接やモールド等を行う場合においても、各磁極部の先側を連結する積層連結部材をガイドとして利用でき、加工装置への着脱時に、ガイドとして使用される磁極片部の変形を、生じにくくさせることができる。
また、内径側を開口させた連結部材を積層する場合、打ち抜き時に、リング状の連結部材の内径側へ剪断応力を逃がしているので、積層連結部材を容易に取り外すことができる。
従って、鉄心片の磁極片部の先端部の変形を防止し、製品不良による生産の中断を抑制、更には防止できるので、良好な品質の製品を効率的に製造できる。
また、本発明に係る積層鉄心の製造方法において、連結部材の外周縁が磁極片部の半径方向内側に当接し、連結部材の内周輪郭が円形である場合、連結部材の内周輪郭を滑らかな形状(突出部の無い形状)にでき、薄板材料の搬送の際に、連結部材が引っ掛かることも防止できる。
そして、薄板材料は、予めロータが打ち抜き除去されている場合、薄板材料の有効利用が図れる。
更に、スロット抜き工程の前工程で、各磁極片部を基部で連結する環状ヨーク片部が、各スロットの位置で切り曲げ分離されている場合、鉄心片は分割されて引っ掛かりが発生し易い形状であるが、連結部材により、各磁極片部を一体として保持することができるため、本発明の効果がより顕著になる。
本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で製造された固定子鉄心の斜視図である。 同固定子鉄心の側断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法のヨーク部切り曲げ工程とヨーク部プッシュバック工程とスロット抜き工程の説明図である。 同積層鉄心の製造方法の切り曲げ工程とプッシュバック工程の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ同積層鉄心の製造方法の切り曲げ工程の詳細説明図、(C)〜(E)はそれぞれ同積層鉄心の製造方法のプッシュバック工程の詳細説明図である。 同積層鉄心の製造方法のかしめ部形成工程と外形抜き積層工程の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法のスロット抜き工程と切り曲げ工程とプッシュバック工程の説明図である。 同積層鉄心の製造方法のかしめ部形成工程と外形抜き積層工程の説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の切り曲げ工程とプッシュバック工程の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ同積層鉄心の製造方法の分離工程の詳細説明図である。 (A)〜(C)はそれぞれ同積層鉄心の製造方法のプッシュバック工程の詳細説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1、図2を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で製造された積層鉄心について説明する。この積層鉄心は、固定子用の積層鉄心(以下、単に固定子鉄心ともいう)10であり、回転子鉄心(ロータ)の外側に隙間を有して配置された固定子鉄心、いわゆるインナーロータ型に使用するステータである。
固定子鉄心10は、固定子鉄心10を周方向に複数個(ここでは、9個)に分割した分割積層鉄心11を環状に並べて形成されるものである。
この各分割積層鉄心11は、複数(通常多数)の分割鉄心片12をかしめ積層して形成されるものであり、円弧状の分割ヨーク部13と、この分割ヨーク部13の内側中央に一体的に連接する磁極部14とを有している。
各分割鉄心片12は、両側に連結部15、16が形成された分割ヨーク片部17と、分割ヨーク片部17の中央内側に一体的に連接する磁極片部18とを有している。なお、連結部15には凸部が、また連結部16には凸部に嵌合する凹部が、それぞれ形成されている。
固定子鉄心10の半径方向内側(各磁極部14の先側)には、複数(通常多数)のリング(環)状の連結部材19を積層して形成されるリング状の積層連結部材20が配置されている。この連結部材19は、その内周輪郭21が円形のもの(内側円)で、半径方向の幅が、例えば、0.5〜10mm程度である。なお、連結部材19は、磁極片部18の半径方向内側に位置する先側から一旦切り離(分離)された外周縁22を、磁極片部18の先端面23に当接させている。
そして、隣り合う分割積層鉄心11を連結するため、固定子鉄心10に溶接やモールド等を行うことで、固定子鉄心10が完成する。
このように、固定子鉄心10の製造が完了した後に、固定子鉄心10から積層連結部材20を除去する。なお、積層連結部材20は、前記したように、磁極部14から事前に切り離されて(剪断されて)いるため、固定子鉄心10の軸方向から積層連結部材20に力を加えることで、固定子鉄心10から積層連結部材20を、容易に取り外すことができる。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法について説明する。なお、製造する固定子鉄心10は、インナーロータ型に使用するステータであるため、以下の説明においては、磁極片部18の先側が半径方向内側となる。
まず、図3に示すように、幅方向両側に予め設定した間隔でパイロット孔26が形成され、予めロータ27が打ち抜き除去された板厚0.15〜0.5mm程度の薄板材料28(電磁鋼板)を、ヨーク部切り曲げ工程に搬送する。
ここでは、図3の二点鎖線で示す環状配置された複数の分割鉄心片12の分割ヨーク片部17の形成領域において、隣接する分割鉄心片12の連結部15、16を剪断分離すると共に、分離した一方側の連結部16を曲げ加工する。
なお、図3に示す符号29は、剪断分離された部位の切り曲げ線を示している。
次に、上記したヨーク部切り曲げ工程が終了した薄板材料28を、ヨーク部プッシュバック工程へ搬送する。
ここでは、ヨーク部切り曲げ工程において曲げ加工した部位30を、平パンチ又はストリッパ下面(図示しない)によって押し戻すことにより、切り曲げした部位30を、薄板材料28と面一、即ち、切り曲げした部位30の表裏面を、薄板材料28の表裏面に一致させる。なお、符号31は、周方向に複数分割した分割鉄心片12からなる環状の鉄心片(固定子鉄心10を構成する1層の鉄心片)である。
上記したヨーク部切り曲げ工程及びヨーク部プッシュバック工程は、例えば、特開2005−318763号公報に記載の方法で実施できるが、この方法に限定されない。
続いて、ヨーク部プッシュバック工程が終了した薄板材料28を、スロット抜き工程へ搬送する。
ここでは、薄板材料28に予め設定した数(ここでは、9個)のスロット32を打ち抜き形成すると同時に、隣接する磁極片部18の先端位置より半径方向内側まで打ち抜いて凹部33を設け、磁極片部18の先端を除く輪郭を形成する。なお、図3、図4に示すように、磁極片部18の先端面23で構成される内孔34から、半径方向内側へ突出する凹部33の突出代は、例えば、連結部材19の半径方向の幅の10〜50%程度である。
以上に示したように、各磁極片部18を半径方向外側に位置する基部で連結する環状ヨーク片部は、スロット抜き工程の前工程で、各スロット32の位置で切り曲げ分離され、各磁極片部18の先端は、連結部材19で連結される。
ここで、スロット抜き工程を、ヨーク部切り曲げ工程の前工程として行ってもよく、その場合、スロットが先に形成されるので、切り曲げ加工時のパンチにかかる負荷を小さくすることができ、その結果、刃物寿命を伸ばすことができる。
そして、上記したスロット抜き工程が終了した薄板材料28を、磁極片部18の切り曲げ工程へ搬送する。
ここでは、図4、図5(A)、(B)に示すように、パンチ35とダイ36によって、各磁極片部18の先側を連結するリング状の連結部材19を、各磁極片部18の先端部37から、磁極片部18の内孔34に沿って部分的に剪断分離すると共に、パンチ35の下降により、磁極片部18をその半径方向中央部(半径方向特定箇所)で折り曲げ、磁極片部18の先端部37を下方に向ける。
なお、ダイ36には、磁極片部18の先端部37の曲げ成形をサポートするため、バネ38によって上方へ付勢されるプッシュバックスライダ39が設けられている。また、番号40は、薄板材料28を上方から押さえるストリッパプレートである。
ここで、部分的に剪断分離とは、連結部材19を磁極片部18の先端部37から半抜きしているか、もしくは完全に切り離すと共に、磁極片部18の先端部37から連結部材19が落下しないように、磁極片部18の先端面23と、連結部材19の外周縁22とを、薄板材料28の厚み方向で重複させることを意味する。具体的には、図5(B)に示すように、磁極片部18の先端面23と、連結部材19の外周縁22との厚み方向の重複代Xが、薄板材料28の厚みTの30〜80%程度となるように行う。この重複代が80%を超える場合、パンチの下降距離が短くなり、連結部材を磁極片部から完全に切り離せなくなる。一方、重複代が30%未満の場合、重複代が少な過ぎて、各磁極片部が連結部材を支持する力が弱くなり、連結部材が落下する恐れがある。従って、下限を40%、上限を60%とすることが好ましい。
なお、重複代Xの調整は、連結部材19を磁極片部18の先端部37の下方まで打ち抜くことなく実施できるが、連結部材19を磁極片部18の先端部37の下方まで打ち抜いた後、磁極片部18の弾性力とプッシュバックスライダ39により実施することもできる。
また、連結部材19の半径方向の幅は、前記したように、例えば、0.5〜10mm程度とする。この半径方向の幅が0.5mm未満の場合、連結部材の幅が狭過ぎて、例えば、スロット形成の際に連結部材が切断される恐れがある。一方、半径方向の幅が10mmを超える場合、例えば、中央部の打ち抜き片をロータ製造に使用する際に、材料を十分に確保できなくなる。従って、下限を0.5mm、上限を7mmとすることが好ましい。
なお、上記した磁極片部18の切り曲げ工程は、各磁極片部18と連結部材19とを剪断分離し、かつ曲げ加工可能な装置構成であれば、上記した実施の形態の構成に限定されるものではない。
また、磁極片部の折り曲げ位置は、磁極片部の半径方向中央部に限定されるものではなく、磁極片部の先端部を下方に向けることができる特定箇所であれば、磁極片部の先側又は基側(基部)でもよい。
そして、上記した切り曲げ工程の代わりに、リング状の連結部材を各磁極片部から部分的に剪断分離する分離工程を行ってもよい。この場合、ダイとストリッパプレートで磁極片部を挟み付けると共に、ダイとパンチで連結部材を打ち抜く。
このように、切り曲げ工程が終了した薄板材料28を、磁極片部18のプッシュバック工程へ搬送する。
ここでは、図4、図5(C)〜(E)に示すように、薄板材料28をダイ41とストリッパプレート42とで挟み付け、磁極片部18の折り曲げた部位、即ち半径方向中央部を、ストリッパプレート42の下面で面打ちして押し戻すことにより、磁極片部18を薄板材料28と面一に成形する。なお、面一とは、切り曲げた磁極片部18の表裏を、薄板材料28の表裏面に一致させることを意味する。
これにより、各磁極片部18の先端部37の先端面23全体を、分離した連結部材19の外周縁22に当接させることができる。
上記したプッシュバック工程が終了した薄板材料28を、かしめ部形成工程へ搬送する。
ここでは、図6に示すように、各分割鉄心片12に、複数のかしめ部43を形成する。このかしめ部43は、半抜きかしめ、V字かしめ等、周知のかしめ構造を適用できる。なお、最下部の分割鉄心片のかしめ部は、周知の通り、かしめ貫通孔としておく(図2参照)。
このかしめ部形成工程は、その次に行う外形抜き積層工程の上流側であれば、設置位置は任意であるが、例えば、分割鉄心片をかしめ以外の手段で連結する場合(例えば、溶接、ピン)には、かしめ部形成工程を省略することもできる。
そして、上記したかしめ部形成工程が終了した薄板材料28を、外形抜き積層工程へ搬送する。
ここでは、図6に示すように、鉄心片31の外形を打ち抜いて、この鉄心片31を連結部材19と共に分離成形し、先に打ち抜き形成された下層の鉄心片31及び連結部材19に積層して、積層方向に隣り合う鉄心片31同士を結合する。
なお、積層するに際しては、各鉄心片の転積やスキューを行うこともできる。なお、転積やスキューについては周知であるので、説明を省略する。
以上の方法によって製造された図1、図2に示す固定子鉄心10を、金型装置(図示しない)から排出して、最終工程へ搬送する。
金型装置から排出された固定子鉄心10の各分割積層鉄心11は、積層連結部材20により一体に形成されるので、金型装置からの排出が極めてスムーズとなる。
そして、隣り合う分割積層鉄心11を連結するため、固定子鉄心10に溶接やモールド等を行った後、固定子鉄心10から積層連結部材20を除去する。また、組立てにあっては、各分割積層鉄心11の積層連結部24、25の凸部及び凹部を結合させることによって、容易に環状に形成できる。その後、この固定子鉄心10を製品として出荷する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法について説明するが、この方法を用いて製造する固定子用の積層鉄心(以下、単に固定子鉄心ともいう)は、前記した固定子鉄心10とは、使用する鉄心片の形状が異なるのみであるため、同一部材には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
図7、図8に示すように、固定子鉄心を構成する鉄心片50は、周方向に複数に分割されていない環状一体形のものである。このため、図7に示すように、幅方向両側に予め設定した間隔でパイロット孔26が形成され、中央部が打ち抜かれた板厚0.15〜0.5mm程度の薄板材料51(薄板材料28と同一構成)を、直接、スロット抜き工程に搬送する。なお、スロット抜き工程では、前記実施の形態と同様の方法で、スロット32を形成する。
そして、スロット抜き工程が終了した薄板材料51を、図7に示す切り曲げ工程とプッシュバック工程、及び図8に示すかしめ部形成工程と外形抜き積層工程へと順次搬送し、前記実施の形態と同様の方法で、連結部材19及びかしめ部43の形成と外形抜きを行うことにより、固定子鉄心が製造される(図1に示す固定子鉄心10を構成する隣り合う分割積層鉄心11の積層連結部24、25が無い固定子鉄心)。
上記した方法で製造した固定子鉄心から、積層された連結部材19で構成された積層連結部材を取り外して、製品として出荷する。
続いて、本発明の第3の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法について説明するが、この製造方法は、前記した第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法とは、製造する鉄心片を構成する分割鉄心片の形状(特に、磁極片部の形状)のみが異なるため、この異なる部分の製造方法についてのみ説明する。
図9に示すように、固定子鉄心を構成する鉄心片60は、この鉄心片60を周方向に複数(18個)分割した分割鉄心片61で構成されるものである。なお、各分割鉄心片61は、両側に連結部(図示しない)が形成された分割ヨーク片部62と、分割ヨーク片部62の中央内側に一体的に連接する磁極片部63とを有している。ここで、隣り合う磁極片部63の間隔は、大きく開いている。
磁極片部63は、スロット抜き工程において、スロット64を打ち抜き形成する。このスロット64の打ち抜きは、隣接する磁極片部63の半径方向外側に位置する基端から、半径方向内側に位置する先端部を除く部分までの領域(図9に示す間隔が広い斜線領域)に対して行う。
これにより、磁極片部63の先側を除く輪郭を形成すると共に、鉄心片60の内側にリング状の連結部材65が配置され、この連結部材65が、各磁極片部63の先端及び先端部66の側面を連結する(図9に示す間隔が狭い斜線領域)。なお、連結部材65の内周輪郭67は円形となっている。
ここで、各磁極片部63の先端部66の側面へ突出する連結部材65の周縁部68の突出量(半径方向の突出量)は、例えば、各磁極片部63の先端から、磁極片部63の半径方向の幅の1〜20%程度である。
そして、図10(A)、(B)に示す分離工程において、パンチ69とダイ70により、リング状の連結部材65を、各磁極片部63から部分的に剪断分離する。なお、ダイ70には、連結部材65の落下を防ぐため、バネ71によって上方へ付勢されるプッシュバックスライダ72が設けられており、図11(A)に示すように、各磁極片部63の先端部66の先端面73と、連結部材65の外周縁74との厚み方向の重複代X1を、薄板材料75(薄板材料28と同一構成)の厚みT1の30〜80%程度としている。
また、連結部材65は、各磁極片部63の先端部66の側面まで接続しているため、パンチには、スロット64内まで突出した形状のもの(図9に示す二点鎖線)を使用する。
次に、剪断分離された連結部材65を、図11(A)〜(C)に示すプッシュバック工程において、ダイ76とストリッパプレート77の下面で面打ちして押し戻すことにより、連結部材65の周縁部68を薄板材料75と面一に成形する。
なお、ここでは、連結部材65に対し、分離工程とプッシュバック工程を行ったが、各磁極片部63に対して、前記した切り曲げ工程とプッシュバック工程を行ってもよい。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の積層鉄心の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、連結部材の内周輪郭が円形の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、楕円形や多角形等でもよい。
また、前記実施の形態においては、固定子鉄心がインナーロータ型に使用するステータである場合について説明したが、回転子鉄心の内側に隙間を有して配置された固定子鉄心、いわゆるアウターロータ型に使用するステータでもよい。この場合、固定子鉄心の半径方向外側に、複数の磁極部が突出するが、この磁極部を構成する磁極片部から分離した連結部材は、その内周縁が磁極片部の半径方向外側(先側)に当接するように、磁極片部の先端部を外側から取り囲むように配置される。
10:積層鉄心、11:分割積層鉄心、12:分割鉄心片、13:分割ヨーク部、14:磁極部、15、16:連結部、17:分割ヨーク片部、18:磁極片部、19:連結部材、20:積層連結部材、21:内周輪郭、22:外周縁、23:先端面、24、25:積層連結部、26:パイロット孔、27:ロータ、28:薄板材料、29:切り曲げ線、30:部位、31:鉄心片、32:スロット、33:凹部、34:内孔、35:パンチ、36:ダイ、37:先端部、38:バネ、39:プッシュバックスライダ、40:ストリッパプレート、41:ダイ、42:ストリッパプレート、43:かしめ部、50:鉄心片、51:薄板材料、60:鉄心片、61:分割鉄心片、62:分割ヨーク片部、63:磁極片部、64:スロット、65:連結部材、66:先端部、67:内周輪郭、68:周縁部、69:パンチ、70:ダイ、71:バネ、72:プッシュバックスライダ、73:先端面、74:外周縁、75:薄板材料、76:ダイ、77:ストリッパプレート

Claims (5)

  1. 薄板材料から打ち抜いた環状の鉄心片を積層して形成する固定子用の積層鉄心の製造方法において、
    前記薄板材料に予め設定した数のスロットを打ち抜いて各磁極片部の先側を除く輪郭を形成するスロット抜き工程と、
    前記各磁極片部を半径方向特定箇所で折り曲げると共に、該各磁極片部の先側を連結するリング状の連結部材を、前記各磁極片部から部分的に剪断分離する切り曲げ工程と、
    前記薄板材料において折り曲げた部位を押し戻すことにより、前記薄板材料と面一に成形して、前記各磁極片部の先側を、分離した前記連結部材の周縁に当接させるプッシュバック工程と、
    前記鉄心片の外形を前記連結部材と共に打ち抜いて、前記磁極片部の先側が前記リング状の連結部材に当接した前記鉄心片を、先に打ち抜き形成された下層の鉄心片及び連結部材に積層する外形抜き積層工程と、
    前記連結部材が積層された積層連結部材を、前記鉄心片が積層された積層鉄心から除去する最終工程とを有することを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  2. 薄板材料から打ち抜いた環状の鉄心片を積層して形成する固定子用の積層鉄心の製造方法において、
    前記薄板材料に予め設定した数のスロットを打ち抜いて各磁極片部の先側を除く輪郭を形成するスロット抜き工程と、
    前記各磁極片部の先側を連結するリング状の連結部材を、前記各磁極片部から部分的に剪断分離する分離工程と、
    前記連結部材を押し戻すことにより、前記薄板材料と面一に成形して、前記各磁極片部の先側を、分離した前記連結部材の周縁に当接させるプッシュバック工程と、
    前記鉄心片の外形を前記連結部材と共に打ち抜いて、前記磁極片部の先側が前記リング状の連結部材に当接した前記鉄心片を、先に打ち抜き形成された下層の鉄心片及び連結部材に積層する外形抜き積層工程と、
    前記連結部材が積層された積層連結部材を、前記鉄心片が積層された積層鉄心から除去する最終工程とを有することを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の積層鉄心の製造方法において、前記プッシュバック工程での前記連結部材の外周縁は、前記磁極片部の半径方向内側に当接し、該連結部材の内周輪郭が円形であることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法において、前記薄板材料は、予めロータが打ち抜き除去されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法において、前記スロット抜き工程の前工程で、前記各磁極片部を基部で連結する環状ヨーク片部は、前記各スロットの位置で切り曲げ分離されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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