JP5687001B2 - X線発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線発生装置に関する。
X線発生装置として、電子ビームを出射する電子銃部と、基板と、基板に埋設されており電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ターゲット部として、ダイヤモンドからなる基板と、基板に非貫通状態にて埋設されたタングステン等からなるターゲット部と、を備えるものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−028845号公報 米国特許第5148462号明細書
X線発生装置では、電子銃部から出射された電子ビームをターゲット体に入射させて、ターゲット体からX線を放射させているが、装置の構成部材の熱膨張等の要因により、装置の駆動開始当初と比較して、電子ビームの照射野とターゲット体との位置関係が変化してしまうことがある。電子ビームの照射野とターゲット体との位置関係が変化すると、ターゲット体の一部にしか電子ビームが照射されないため、所望のX線量を得ることが困難となってしまう。
本発明は、電子ビームの照射野とターゲット体との位置関係が変化するのを抑制して、所望のX線量を安定して得ることが可能なX線発生装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線発生装置は、電子ビームを出射する電子銃部と、基板と、該基板に埋設されており電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、電子銃部から出射された電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向部と、ターゲット体からの反射電子又はターゲット体から発生したX線又はターゲット電流を検出する検出部と、検出部の検出信号に基づいて電子ビーム偏向部を制御する制御部と、を備え、電子ビームのターゲット部での照射野がターゲット体を含んでおり、制御部は、電子ビーム偏向部を制御して、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が常に含まれるように、照射野をターゲット部上において二次元的に走査することを特徴とする。
本発明に係るX線発生装置では、制御部が電子ビーム偏向部を制御して、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が常に含まれるように、当該照射野をターゲット部上において二次元的に走査しているので、電子ビームの照射野とターゲット体との位置関係の変化が抑制されることとなる。この結果、本発明によれば、所望のX線量を安定して得ることができる。
好ましくは、制御部は、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が含まれている状態において、照射野をターゲット部上で回転走査するように電子ビーム偏向部を制御する。この場合、電子ビームの照射により得られるX線量が略一定となり、X線の発生状態が安定するように制御することができる。
好ましくは、検出部は、ターゲット体からの反射電子又はターゲット体から発生したX線を検出し、制御部は、検出部での検出量が一定であるか否かを判定し、一定でないと判定した場合に、検出量が増加する方向に回転走査の中心を移動させるように、電子ビーム偏向部を制御する。この場合、X線の発生状態を安定させるための制御を確実且つ容易に行なうことができる。
好ましくは、検出部は、ターゲット電流を検出し、制御部は、検出部での検出量が一定であるか否かを判定し、一定でないと判定した場合に、検出量が減少する方向に回転走査の中心を移動させるように、前記電子ビーム偏向部を制御する。この場合、X線の発生状態を安定させるための制御を確実且つ容易に行なうことができる。
好ましくは、制御部は、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が含まれている状態において、照射野をターゲット部上で交差する2方向に走査するように電子ビーム偏向部を制御する。この場合、電子ビームの照射により得られるX線量が最大となるように制御することができる。
好ましくは、検出部は、ターゲット体からの反射電子又はターゲット体から発生したX線を検出し、制御部は、2方向それぞれについて、検出部での検出量が最大となるように、電子ビーム偏向部を制御する。この場合、最大X線量を得るための制御を確実且つ容易に行なうことができる。
好ましくは、検出部は、ターゲット電流を検出し、制御部は、2方向それぞれについて、検出部での検出量が最小となるように、電子ビーム偏向部を制御する。この場合、最大X線量を得るための制御を確実且つ容易に行なうことができる。
好ましくは、制御部は、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が含まれていない場合、照射野内にターゲット体が含まれるまで電子ビームを二次元的に走査させ、ターゲット体の位置を特定する。この場合、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が含まれていない場合であっても、ターゲット体の位置を確実且つ容易に特定することができる。
好ましくは、制御部は、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が含まれていない場合、照射野内にターゲット体が含まれるまで電子ビームをデフォーカスさせ、ターゲット体の位置を特定する。この場合、電子ビームのターゲット部での照射野内にターゲット体が含まれていない場合であっても、ターゲット体の位置を確実且つ容易に特定することができる。
好ましくは、制御部は、ターゲット体を含むデフォーカスされた電子ビームの照射野の輪郭に対応する円軌道に沿って、フォーカスした電子ビームを走査するように、電子ビーム偏向部を制御する。この場合、ターゲット体の位置を特定した後、電子ビームの照射野内にターゲット体が含まれるように、確実且つ容易に走査することができる。
本発明によれば、電子ビームの照射野とターゲット体との位置関係が変化するのを抑制して、所望のX線量を安定して得ることが可能なX線発生装置を提供することができる。
本実施形態に係るX線発生装置を示す概略構成図である。 ターゲット部の構成を示す図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するためのフロー図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 回転走査における円軌道上の位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 回転走査における円軌道上の位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 回転走査における円軌道上の位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するためのフロー図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 Y軸方向の走査における位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。 コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。 X軸方向の走査における位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。 ターゲット体の位置の検出を説明するための模式図である。 ターゲット体の位置の検出を説明するための模式図である。 ターゲット体の位置の検出を説明するための模式図である。 回転走査における円軌道上の位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。 ターゲット体の位置の検出を説明するための模式図である。 ターゲット体の位置の検出を説明するための模式図である。 ターゲット体の位置の検出を説明するための模式図である。 本実施形態に係るX線発生装置の変形例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るX線発生装置の変形例を示す概略構成図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るX線発生装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るX線発生装置を示す概略構成図である。
X線発生装置1は、開放型であり、使い捨てに供される閉鎖型と異なり、真空状態を任意に作り出すことができ、ターゲット部Tや電子銃部3のカソード等の交換を可能にしている。X線発生装置1は、動作時に真空状態になる円筒形状のステンレス製の筒状部5を有している。筒状部5は、下側に位置する固定部5aと上側に位置する着脱部5bとからなり、着脱部5bはヒンジ(不図示)を介して固定部5aに取り付けられている。従って、着脱部5bが、ヒンジを介して横倒しになるように回動することで、固定部5aの上部を開放させることができ、固定部5a内に収容されている電子銃部3(カソード)へのアクセスを可能にする。
着脱部5b内には、集束レンズとして機能する筒状のコイル部7と、偏向コイル(電子ビーム偏向部)として機能する筒状のコイル部9が設けられると共に、コイル部7,9の中心を通るよう、筒状部5の長手方向に電子通路11が延在している。電子通路11はコイル部7,9で包囲される。着脱部5bの下端にはディスク板13が蓋をするように固定され、ディスク板13の中心には、電子通路11の下端側に一致させる電子導入孔13aが形成されている。
着脱部5bの上端は円錐台に形成され、頂部には、電子通路11の上端側に位置して透過型のX線出射窓を形成するターゲット部Tが装着されている。ターゲット部Tは、着脱自在な回転式キャップ部(不図示)内にアースさせた状態で収容されている。従って、キャップ部の取り外しによって、消耗品であるターゲット部Tの交換も可能になる。
固定部5aには真空ポンプ17が固定され、真空ポンプ17は筒状部5内全体を高真空状態にするためのものである。すなわち、X線発生装置1が真空ポンプ17を装備することによって、ターゲット部Tやカソード等の交換が可能になっている。
筒状部5の基端側には、電子銃部3との一体化が図られたモールド電源部19が固定されている。モールド電源部19は、電気絶縁性の樹脂(例えば、エポキシ樹脂)でモールド成形させたものであると共に、金属製のケース内に収容されている。
モールド電源部19内には、高電圧(例えば、ターゲット部Tをアースさせる場合には最大−160kV)を発生させるようなトランスを構成させた高圧発生部(不図示)が封入されている。モールド電源部19は、下側に位置して直方体形状をなすブロック状の電源本体部19aと、電源本体部19aから上方に向けて固定部5a内に突出する円柱状のネック部19bとからなる。高圧発生部は、電源本体部19a内に封入されている。ネック部19bの先端部には、電子通路11を挟むように、ターゲット部Tに対峙させるよう配置させた電子銃部3が装着されている。モールド電源部19の電源本体部19a内には、高圧発生部に電気的に接続させた電子放出制御部(不図示)が封入されている。電子放出制御部は、電子銃部3に接続されており、電子の放出のタイミングや管電流などを制御している。
ターゲット部Tは、図2にも示されるように、基板21と、ターゲット体23と、を有している。基板21は、X線透過性および放熱性に優れた材料、例えばダイヤモンドからなり、板状である。基板21は、互いに対向する第1及び第2主面21a,21bを有している。基板21の厚みは、例えば100μm程度に設定されている。ターゲット体23は、基板21の第1主面21a側に位置している。ターゲット体23は、基板21とは異なる材料からなる金属(例えば、タングステン、金、白金等)によって円柱状に形成されており、ナノサイズ(例えば、外径が100nm程度)とされている。本実施形態では、ターゲット体23の金属として、タングステン(W)を採用している。
再び、図1を参照する。X線発生装置1は、反射電子検出部としての反射電子検出器31と、制御部としてのコントローラ33と、を備えている。反射電子検出器31は、図示しない経路を介して、又は電子通路11中における、ターゲット部Tに向かう電子ビームEBに対して互いに影響を受けないような位置に、ターゲット体23を臨むように着脱部5bの上端側に配置されており、ターゲット部T(ターゲット体23)で反射された電子(反射電子)を検出する。
コントローラ33は、モールド電源部19の高圧発生部及び電子放出制御部を制御する。これにより、電子銃部3とターゲット部T(ターゲット体23)との間に所定の電流電圧が印加され、電子銃部3から電子ビームEBが出射する。電子銃部3から出射された電子ビームEBは、コントローラ33により制御されたコイル部7にて適切に収束されて、ターゲット体23に入射する。このとき、ターゲット部Tに垂直な方向(電子入射方向)から見て、電子ビームEBのターゲット部T上での照射野内にターゲット体23が含まれるように、例えば電子ビームEBのターゲット部T上での照射野の径は、ターゲット体23の径よりも大きくされる。ターゲット体23に電子ビームEBが入射すると、ターゲット体23からX線XRが放射され、このX線XRは、基板21を透過して外部に出射される。
また、コントローラ33は、反射電子検出器31が検出する反射電子の強度をリアルタイムに監視し、ターゲット部T(ターゲット体23)からの反射電子の強度とターゲット部T(ターゲット体23)において設定された位置情報に基づいて、コイル部9を制御する。このとき、コイル部9は、電子銃部3からの電子ビームEBを、電子ビームEBの照射野がターゲット部T上で二次元的に走査するように偏向する。
電子ビームEBを物質に照射した時、物質の原子番号に依存する量の反射電子が放出される(原子番号が大きいほど、多くの反射電子を放出する)。本実施形態では、ダイヤモンドからなる基板21中にタングステンからなるターゲット体23を埋設しているので、より多くの反射電子を検出した場所をターゲット体23と判定することができる。そこで、コントローラ33は、より多くの反射電子を得られるように電子ビームEBの偏向を制御する。
続いて、図3〜図12を参照して、コントローラ33によるコイル部9の制御の一例について説明する。図3は、コントローラによるコイル部の制御を説明するためのフロー図である。図4、図5、図7、図9、図11、及び図12は、コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。図6、図8、及び図10は、回転走査における円軌道上の位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。ターゲット体23には、ハッチングを付している。
まず、コントローラ33は、ターゲット体23の位置を検出した後(S101)、電子ビームの照射野Fをターゲット部T上において回転走査するように、コイル部9を制御する(S103)。ターゲット体23の位置検出に関しては、予めターゲット体23の座標データを取得しておくことにより、ターゲット体23の位置データを検出してもよく、後述する手法により位置データを検出してもよい。
上記回転走査では、図4に示されるように、電子ビームの照射野Fに少なくともターゲット体23の一部が含まれた状態において、電子ビームの照射野Fが所定の中心C回りに所定の半径を有する円軌道に沿って走査される。このとき、電子ビームの照射野F下にターゲット体23全体が含まれた状態で、電子ビームの照射野Fが回転走査されると(図5参照)、反射電子検出器31にて検出される反射電子の量、すなわち反射電子強度は、図6に示されるように、所定の値(最大値)で一定になる。このため、反射電子強度が所定の最大値となるように電子ビームの照射位置を設定することができれば、所望のX線状態が得られることとなる。
ところで、回転走査における円軌道の中心Cと、ターゲット体23の中心とが重なった状態では(図7参照)、電子ビームの照射野F下にターゲット体23の全体を含む状態ではないものの、図8に示されるように、反射電子強度は最大値よりも小さい値で一定(図8中、破線にて示された特性)となる懼れがある。
そこで、コントローラ33は、反射電子検出器31にて検出される反射電子強度が所定の値で略一定であるか否かを判定し(S105)、反射電子強度が所定の値で略一定である場合には、図5に示されるように、電子ビームの照射野F下にターゲット体23全体が含まれた状態を保持するように、回転走査を継続する。
円軌道の位置によって電子ビームの照射野Fに含まれるターゲット体23の領域の大きさが変化する場合(図9参照)、反射電子強度は、図10に示されるように、変動する。そこで、反射電子強度が所定の値で略一定でない場合には、反射電子強度の変動データと円軌道上の位置情報とを照合し、値が増加する方向に円軌道の中心Cを移動させる(S107)。そして、S103に戻り、中心Cを移動させた新たな円軌道に沿って電子ビームの照射野Fが走査され、制御を継続する。
電子ビームの照射野Fにターゲット体23の少なくとも一部が含まれている場合、回転走査の円軌道の半径を必要以上に大きく設定する必要はない。したがって、回転走査における円軌道CO(電子ビームの照射野Fの中心の軌道)の中心Cは、図11に示されるように、電子ビームの照射野F内(照射野Fの境界線も含む)に設定することが好ましい。回転走査における円軌道の半径(円軌道の中心Cと電子ビーム照射野Fの中心との距離)は、電子ビームの照射野Fの半径より小さいことがより好ましい。
回転走査における円軌道の半径は、予め決められた一定の値でもよく、また、反射電子強度の値に基づいて徐々に小さくしてもよい。回転走査における円軌道の半径を小さくすることにより、より適切な電子ビームの照射が可能となる。特に、回転走査における円軌道の中心がターゲット体23の中心と一致している場合、上述したように、反射電子強度が一定となるものの、図12に示されるように、円軌道の半径を小さくしていくことにより、反射電子強度が大きくなる。
上述した回転走査は、常に継続して行なう必要はない。例えば、反射電子強度が所望の値で略一定である場合には、回転走査を中止し、電子ビームの照射野Fの位置を固定してもよい。そして、所定の時間(例えば、5分等)の経過後に、再度回転走査を開始してもよい。または、反射電子検出器31にて照射野Fの位置を固定している状態での反射電子強度をモニタリングしておき、反射電子強度が低下した場合に、再度回転走査を始めてもよい。
X線発生装置では、次のような要因により、装置の駆動開始当初と比較して、電子ビームの照射野Fとターゲット体との位置関係が変化してしまう懼れがある。
例えば、電子銃部のカソードが自身の発熱により膨張変形して、電子ビームを出射する位置が移動してしまう。これにより、ターゲット部(ターゲット体)に対する電子ビームの到達位置が変化してしまう。
例えば、電子軌道や電子ビームの集束を制御する各コイル部の発熱膨張により、電子レンズ形状が変化してしまう。これにより、電子ビーム軌道が変化してしまう。
例えば、電子ビームの照射により炭化物(X線発生装置の封止箇所に使用する真空グリース等に起因)が分解され、分解された炭化物が電子通過路等の筐体内部に付着することにより、チャージアップが発生する。このチャージアップによって電界が不均一となり、電子ビームの軌道が変化してしまう。
しかしながら、本実施形態のX線発生装置1では、コントローラ33がコイル部9を制御して、電子ビームの照射野Fをターゲット部T上において二次元的に走査することで、ターゲット体23の位置を特定し、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が常に含まれるように制御している。これにより、電子ビームの照射野Fとターゲット体23との位置関係の変化が抑制されることとなる。この結果、本実施形態によれば、所望のX線量やX線焦点径を安定して得ることができる。
特に、本実施形態では、コントローラ33は、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が含まれている状態において、電子ビームの照射野Fをターゲット部T上で回転走査するようにコイル部9を制御している。これにより、X線発生装置1では、電子ビームの照射により得られるX線量が略一定となり、X線の発生状態が安定するように制御することができる。
本実施形態においては、コントローラ33は、反射電子検出器31が検出する反射電子の量(反射電子強度)が一定であるか否かを判定し、一定でないと判定した場合に、反射電子強度が増加する方向に回転走査における円軌道の中心を移動させるように、コイル部9を制御している。これにより、X線発生装置1では、X線の発生状態を安定させるための制御を確実且つ容易に行なうことができる。
本実施形態のX線発生装置1では、ターゲット体23のサイズで決まる分解能が得られることとなる。ターゲット体23がナノサイズとされていることから、X線焦点径が拡がるようなことはなく、分解能の劣化が抑制される。したがって、X線発生装置1では、X線量を増やしつつ、ナノオーダー(数十〜数百nm)での分解能を得ることができる。
次に、図13〜図18を参照して、コントローラ33によるコイル部9の制御の他の一例について説明する。図13は、コントローラによるコイル部の制御を説明するためのフロー図である。図14、図15、及び図17は、コントローラによるコイル部の制御を説明するための模式図である。図16及び図18は、XY方向の走査における直線軌道上の位置と、反射電子強度との関係の一例を示す線図である。
まず、コントローラ33は、ターゲット体23の位置を検出した後(S201)、電子ビームの照射野Fをターゲット部T上において交差する2方向うち一方の方向に走査するように、コイル部9を制御する(S203)。ターゲット体23の位置検出に関しては、上述したように、予めターゲット体23の座標データを取得しておくことにより、ターゲット体23の位置データを検出してもよく、後述する手法により位置データを検出してもよい。以下、本例では、交差する2方向を互いに直交する方向とし、一方の方向をY方向、他方の方向をX方向とする。
上記Y方向走査では、図14に示されるように、電子ビームの照射野Fに少なくともターゲット体23の一部が含まれた状態において、電子ビームの照射野FがY方向に沿ってライン状に往復走査される。例えば、図15に示されたような状態で、電子ビームの照射野F下にターゲット体23全体が含まれた状態で、電子ビームの照射野Fが下方から上方へY軸方向に走査されると、反射電子検出器31にて検出される反射電子の量、すなわち反射電子強度は、図16に示されるように、電子ビームの照射野Fが最下方にある位置から電子ビームの照射野Fの中心とターゲット体23の中心とのY軸方向での位置が一致する位置までは、増加する。そして、電子ビームの照射野Fの中心とターゲット体23の中心とのY軸方向での位置が一致する位置から上方に走査されると、反射電子強度は減少していく。そこで、反射電子強度が減少すると、走査方向を反転させ、電子ビームの照射野Fを上方から下方へY軸方向に走査させる。このような操作を繰り返すことにより、反射電子強度が最大となるY軸方向での位置を特定することが可能となる。
つまり、コントローラ33は、S203において、電子ビームの照射野FがY軸のプラス方向に所定の長さだけ移動するように、コイル部9を制御する。そして、コントローラ33は、反射電子検出器31にて検出される反射電子強度が減少したか否かを判定し(S205)、反射電子強度が減少していないと判断した場合には、S203に戻り、電子ビームの照射野FがY軸のプラス方向に更に所定の長さだけ移動するように、コイル部9を制御し、処理を繰り返す。
一方、コントローラ33は、S205にて、反射電子強度が減少したと判断した場合には、電子ビームの照射野FがY軸のマイナス方向に所定の長さだけ移動するように、コイル部9を制御する(S207)。そして、コントローラ33は、反射電子検出器31にて検出される反射電子強度が減少したか否かを判定し(S209)、反射電子強度が減少していないと判断した場合には、S207に戻り、電子ビームの照射野FがY軸のマイナス方向に更に所定の長さだけ移動するように、コイル部9を制御し、処理を繰り返す。
そして、コントローラ33は、S209にて、反射電子強度が減少したと判断した場合には、S203に戻り、電子ビームの照射野FがY軸のプラス方向に更に所定の長さだけ移動するように、コイル部9を制御し、処理を繰り返す。
このようにして、電子ビームの照射野Fにおける、反射電子強度が最大となるY軸方向での位置を特定し、Y軸方向での電子ビーム固定位置を決定する。また、コントローラ33において、電子ビームの照射野FのY軸方向での位置と、反射電子強度とが関係付けることが可能な場合には、コントローラ33は、電子ビームの照射野FのY軸方向への一度の走査により、反射電子強度が最大となる位置を取得し、当該位置に電子ビームの照射野Fが一致するように、コイル部9を制御してもよい。
そして、Y軸方向における電子ビームの位置を固定した後、X軸方向への走査を開始する。図17に示されるように、電子ビームの照射野Fが左側から右側へX軸方向に走査されると、反射電子検出器31にて検出される反射電子の量、すなわち反射電子強度は、図18に示されるように、電子ビームの照射野Fが最下方にある位置から電子ビームの照射野Fの中心とターゲット体23の中心とのX軸方向での位置が一致する位置までは、増加する。そして、電子ビームの照射野Fの中心とターゲット体23の中心とのX軸方向での位置が一致する位置から右側に走査されると、反射電子強度は減少していく。そこで、反射電子強度が減少すると、走査方向を反転させ、電子ビームの照射野Fを右側から左側へX軸方向に走査させる。このような操作を繰り返すことにより、反射電子強度が最大となるX軸方向での位置を特定することが可能となる。
したがって、コントローラ33は、X軸方向についても、上述したY軸方向への走査と同様に、電子ビームの照射野Fを走査するように、コイル部9を制御する。これにより、X軸方向についても、反射電子強度が最大となる位置を特定することが可能となる。X軸方向の走査に関しては、図13における対応するステップに「X軸」を括弧書きで追記することにより、詳細な説明を省略する。このようにして、X軸上においてもY軸上においても反射電子強度が最大となる位置を特定することができる。また、X軸方向およびY軸方向の走査の順番は逆でもよい。
上述したXY方向の走査は、常に継続して行なう必要はない。例えば、反射電子強度が所望の値で略一定である場合には、走査を中止し、電子ビームの照射野Fの位置を固定してもよい。そして、所定の時間(例えば、5分等)の経過後に、再度走査を開始してもよい。または、反射電子検出器31にて照射野Fの位置を固定している状態での反射電子強度をモニタリングしておき、反射電子強度が低下した場合に、再度走査を始めてもよい。
以上のように、本例においては、コントローラ33がコイル部9を制御して、電子ビームの照射野Fをターゲット部T上において二次元的に走査することで、ターゲット体23の位置を特定し、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が常に含まれるように制御している。これにより、電子ビームの照射野Fとターゲット体23との位置関係の変化が抑制されることとなり、所望のX線量及びX線焦点径を安定して得ることができる。
特に、本例では、コントローラ33は、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が含まれている状態において、照射野Fをターゲット部T上で交差する2方向(XY軸方向)に走査するようにコイル部9を制御している。これにより、本例においては、電子ビームの照射により得られるX線量が最大となるように制御することができる。
本例においては、コントローラ33は、2方向それぞれについて、反射電子検出器31での検出量が最大となるように、コイル部9を制御している。これにより、最大X線量を得るための制御を確実且つ容易に行なうことができる。
また、ターゲット体23に対して電子ビームの照射野Fが完全に外れ、電子ビームの照射野Fにターゲット体23が含まれていない場合、照射野Fの大きさを維持した状態で、ターゲット部T上を二次元的に走査し、反射電子検出器31の反射電子強度を元に、ターゲット体23の位置の検出を行ってもよい。その際の二次元的な走査は、回転走査でも、照射野Fをターゲット部T上で交差する2方向に走査してもよい。すなわち、照射野F内にターゲット体23が一部でも含むような位置を検出できればよい。これらの場合、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が含まれていない場合であっても、ターゲット体の位置を確実且つ容易に特定することができる。
ところで、ターゲット体23の位置の検出は、次の手法により行なうことも可能である。
図19(a)に示されるように、ターゲット体23に対して電子ビームの照射野Fが完全に外れ、電子ビームの照射野Fにターゲット体23が含まれていない場合、図19(b)に示されるように、電子ビームの照射野Fにターゲット体23の一部が含まれて、反射電子検出器31にて反射電子が検出される領域(図19(b)中、実線にて示した領域)まで電子ビームをデフォーカスする。これにより、少なくともターゲット体23を含む領域が特定され、走査すべき領域を特定することができる。このとき、ターゲット体23は上記領域の縁部に位置していることは自明なので、図20に示されるように、デフォーカスした領域(図中、一点鎖線にて表示)に内接するように回転走査するのが好ましい。そして、この走査により、ターゲット体23の位置を検出することができる。
また、図21に示されるように、電子ビームの照射野Fにターゲット体23の全体が含まれるまで、デフォーカスしてもよい。電子ビームの照射野Fにターゲット体23の全体が含まれるまでデフォーカスした場合、反射電子強度は、図22に示されるように、所定の大きさの半径を超えれば、ターゲット体23全体を含むようになるので、略一定となる。
このため、図23に示されるように、反射電子強度が略一定となり始める円(図中、一点鎖線にて表示)に内接するように回転走査することで、ほぼターゲット体23全体を含む位置を特定することができる。この場合は、データが最大値を示す位置がターゲット体23の位置となる。
実際には、デフォーカスすることにより単位面積あたりの電子量が減少するため、一定の管電流では上記したグラフのように一定値とはならない。しかしながら、反射電子強度の変化の傾向は把握することができ、凡そでの位置検出は可能である。また、デフォーカスするにつれて管電流値を大きくし、同一の電子量となるように制御してもよい。
図24に示されるように、反射電子強度が略一定となり始める円の半径よりも僅かに大きい半径の円(図中、一点鎖線にて表示)に沿って回転走査すると、完全にターゲットを内部に含んだ状態の電子ビームを得ることができる。管電流の制御によって、データに正確性があれば、最大値を示す位置を最終目的位置とすることもできる。上述した僅かに大きいとは、図25に示されるように、電子ビームの照射野Fの直径からターゲット体23の直径を引いた値を超えない値である。
以上のように、本実施形態でのコントローラ33は、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が含まれていない場合、照射野F内にターゲット体23が含まれるまで電子ビームをデフォーカスさせ、ターゲット体23の位置を特定してもよい。これにより、電子ビームのターゲット部Tでの照射野F内にターゲット体23が含まれていない場合であっても、ターゲット体の位置を確実且つ容易に特定することができる。
特に、コントローラ33は、ターゲット体23を含むデフォーカスされた電子ビームの照射野Fの輪郭に対応する円軌道に沿って、フォーカスした電子ビームを走査するように、コイル部9を制御する。これにより、ターゲット体23の位置を特定した後、電子ビームの照射野F内にターゲット体23が含まれるように、確実且つ容易に走査することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態では、コントローラ33は、反射電子強度に基づいてコイル部9を制御していたが、これに限られることなく、特性X線量に基づいてコイル部9を制御してもよい。この場合、図26に示されるように、反射電子検出器31に代えて、X線検出器41を用いることが好ましい。電子ビームを物質に照射したとき、X線が発生する。X線は連続スペクトルの制動X線と線スペクトルの特性X線に分けられ、特性X線は元素に固有のエネルギーを有する。ターゲット体23を構成するWのK列特性X線のエネルギーは略59.3keVであり、L列特性X線のエネルギーは略8.4keV、略9.7keVである。したがって、コントローラ33は、上述した反射電子強度と同様に、X線検出器41にて検出される特性X線量が所定の値で一定、もしくは最大となるように電子ビームの偏向を制御する。
本実施形態では、基板21がダイヤモンドからなり、ターゲット体23がタングステンからなる。この場合、電子ビームの照射により基板21から発生するX線量と、電子ビームの照射によりターゲット体23から発生するX線量と、が大きく異なる。このように、基板21から発生するX線量とターゲット体23から発生するX線量とが大きく異なる場合には、特性X線量のみではなく、X線検出器41にて全体的なX線量を検出し、X線検出器41にて検出される全体的なX線量が所定の値で一定、もしくは最大となるように電子ビームの偏向を制御してもよい。
コントローラ33は、ターゲット部Tから検出されるターゲット電流値に基づいてコイル部9を制御してもよい。この場合、図27に示されるように、ターゲット電流を検出する電流検出器51(電流検出部)を設け、コントローラ33にターゲット部Tからの検出信号(ターゲット電流値)が入力される。電流検出部は、コントローラ33自体が備えていてもよい。
電子ビームを物質に照射した時、物質の原子番号に依存する量の電子が吸収される。すなわち、原子番号が大きいほどターゲット電流値は小さく、原子番号が小さいほどターゲット電流値は大きい。本実施形態では、ダイヤモンドからなる基板21中にタングステンからなるターゲット体23を埋設しているので、ターゲット電流値が小さい場所をターゲット体23と判定することができる。そこで、コントローラ33は、ターゲット電流値がより小さくなるように電子ビームEBの偏向を制御する。例えば、コントローラ33は、ターゲット電流値が一定であるか否かを判定し、一定でないと判定した場合に、ターゲット電流値が減少する方向に回転走査の中心を移動させるように、電子ビームEBの偏向を制御する。また、コントローラ33は、Y軸方向及びX軸方向それぞれについて、ターゲット電流値が最小となるように、電子ビームEBの偏向を制御する。
ターゲット体23の数は、一つに限られことなく、複数であってもよい。また、複数のターゲット体23の材料をそれぞれ異ならせ、異なるエネルギーのX線を発生させてもよい。また、ターゲット部T上における電子ビームの照射野Fの形状は円形に限らず、楕円形であってもよい。
1…X線発生装置、3…電子銃部、9…コイル部、21…基板、23…ターゲット体、31…反射電子検出器、33…コントローラ、41…X線検出器、51…電流検出器、EB…電子ビーム、F…照射野、T…ターゲット部。

Claims (8)

  1. 電子ビームを出射する電子銃部と、
    基板と、該基板に埋設されており前記電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、
    前記電子銃部から出射された前記電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向部と、
    前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線又はターゲット電流を検出する検出部と、
    前記検出部の検出信号に基づいて前記電子ビーム偏向部を制御する制御部と、を備え、
    電子入射方向から見て、前記電子ビームの前記ターゲット部上での照射野内に前記ターゲット体が含まれるように、前記電子ビームの前記ターゲット部上での照射野の径は、前記ターゲット体の径よりも大きく、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での照射野が前記ターゲット体を含んでおり、
    前記制御部は、
    前記電子ビーム偏向部を制御して、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が常に含まれるように、前記照射野を前記ターゲット部上において二次元的に走査し、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が含まれている状態において、前記照射野を前記ターゲット部上で交差する2方向に走査するように前記電子ビーム偏向部を制御することを特徴とするX線発生装置。
  2. 前記検出部は、前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線を検出し、
    前記制御部は、前記2方向それぞれについて、前記検出部での検出量が最大となるように、前記電子ビーム偏向部を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 電子ビームを出射する電子銃部と、
    基板と、該基板に埋設されており前記電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、
    前記電子銃部から出射された前記電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向部と、
    前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線又はターゲット電流を検出する検出部と、
    前記検出部の検出信号に基づいて前記電子ビーム偏向部を制御する制御部と、を備え、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での照射野が前記ターゲット体を含んでおり、
    前記検出部は、前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線を検出し、
    前記制御部は、
    前記電子ビーム偏向部を制御して、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が常に含まれるように、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が含まれている状態において、前記照射野を前記ターゲット部上で回転走査し、
    前記検出部での検出量が一定であるか否かを判定し、一定でないと判定した場合に、前記検出量が増加する方向に回転走査の中心を移動させるように、前記電子ビーム偏向部を制御することを特徴とするX線発生装置。
  4. 電子ビームを出射する電子銃部と、
    基板と、該基板に埋設されており前記電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、
    前記電子銃部から出射された前記電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向部と、
    前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線又はターゲット電流を検出する検出部と、
    前記検出部の検出信号に基づいて前記電子ビーム偏向部を制御する制御部と、を備え、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での照射野が前記ターゲット体を含んでおり、
    前記検出部は、ターゲット電流を検出し、
    前記制御部は、
    前記電子ビーム偏向部を制御して、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が常に含まれるように、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が含まれている状態において、前記照射野を前記ターゲット部上で回転走査し、
    前記検出部での検出量が一定であるか否かを判定し、一定でないと判定した場合に、前記検出量が減少する方向に回転走査の中心を移動させるように、前記電子ビーム偏向部を制御することを特徴とするX線発生装置。
  5. 電子ビームを出射する電子銃部と、
    基板と、該基板に埋設されており前記電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、
    前記電子銃部から出射された前記電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向部と、
    前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線又はターゲット電流を検出する検出部と、
    前記検出部の検出信号に基づいて前記電子ビーム偏向部を制御する制御部と、を備え、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での照射野が前記ターゲット体を含んでおり、
    前記検出部は、ターゲット電流を検出し、
    前記制御部は、
    前記電子ビーム偏向部を制御して、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が常に含まれるように、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が含まれている状態において、前記照射野を前記ターゲット部上で交差する2方向に走査し、
    前記2方向それぞれについて、前記検出部での検出量が最小となるように、前記電子ビーム偏向部を制御することを特徴とするX線発生装置。
  6. 前記制御部は、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が含まれていない場合、前記照射野内に前記ターゲット体が含まれるまで電子ビームを二次元的に走査させ、前記ターゲット体の位置を特定することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  7. 電子ビームを出射する電子銃部と、
    基板と、該基板に埋設されており前記電子ビームの入射によりX線を発生する材料からなるターゲット体と、を有するターゲット部と、
    前記電子銃部から出射された前記電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向部と、
    前記ターゲット体からの反射電子又は前記ターゲット体から発生したX線又はターゲット電流を検出する検出部と、
    前記検出部の検出信号に基づいて前記電子ビーム偏向部を制御する制御部と、を備え、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での照射野が前記ターゲット体を含んでおり、
    前記制御部は、
    前記電子ビーム偏向部を制御して、前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が常に含まれるように、前記照射野を前記ターゲット部上において二次元的に走査し、
    前記電子ビームの前記ターゲット部での前記照射野内に前記ターゲット体が含まれていない場合、前記照射野内に前記ターゲット体が含まれるまで電子ビームをデフォーカスさせ、前記ターゲット体の位置を特定することを特徴とするX線発生装置。
  8. 前記制御部は、前記ターゲット体を含むデフォーカスされた電子ビームの照射野の輪郭に対応する円軌道に沿って、フォーカスした電子ビームを走査するように、前記電子ビーム偏向部を制御することを特徴とする請求項に記載のX線発生装置。
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