JP5686148B2 - 加工条件の決定方法、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
雑になってきている。これに伴い、半導体デバイスの表面は、必ずしも平坦ではなくなっ
てきている。半導体デバイスの表面における段差の存在は、配線の段切れ、局所的な抵抗
の増大等を招き、断線や電気容量の低下をもたらす。また、絶縁膜では耐電圧劣化やリー
クの発生にもつながる。
体露光装置の光源波長は、短くなり、半導体露光装置の投影レンズの開口数、いわゆるN
Aは、大きくなってきている。これにより、半導体露光装置の投影レンズの焦点深度は、
実質的に浅くなってきている。焦点深度が浅くなることに対応するためには、今まで以上
に半導体デバイスの表面の平坦化が要求されている。
ってきている。ウエハ11上に半導体デバイス14、SiO2からなる層間絶縁膜12、
Alからなる金属膜13が形成されている。図10(a)は半導体デバイスの表面の層間
絶縁膜12を平坦化する例である。図10(b)は半導体デバイスの表面の金属膜13を
研磨し、いわゆるダマシン(damascene)を形成する例である。
al Mechanical Polishing又はChemical Mechanical Planarization、以下ではCMPと称
す)技術が広く行われている。現在、CMP技術はウエハの全面を平坦化できる唯一の方
法である。
坦化)装置の概略構成図である。研磨装置は研磨部材15、研磨対象物保持部(以下、研
磨ヘッドと称すことがある)16、および研磨剤供給部18から構成されている。そして
、研磨ヘッド16には、研磨対象物であるウエハ17が取り付けられ、研磨剤供給部18
は、研磨剤(スラリー)19を供給する。研磨部材15は、定盤20の上に研磨体(以下
、研磨パッドと称すことがある)21を貼り付けたものである。
の研磨体21に所定の圧力で押し付けられる。研磨部材15も回転させ、ウエハ17との
間で相対運動を行わせる。この状態で、研磨剤19が研磨剤供給部18から研磨体21上
に供給され、研磨剤19は研磨体21上で拡散し、研磨部材15とウエハ17の相対運動
に伴って研磨体21とウエハ17の間に入り込み、ウエハ17の被研磨面を研磨する。即
ち、研磨部材15とウエハ17の相対運動による機械的研磨と、研磨剤19の化学的作用
が相乗的に作用して良好な研磨が行われる。
が下側にあり、その上にウエハ17がチャックされている。そして、研磨体21はウエハ
17より小径であり、上方に設けられた研磨定盤20に貼り付けられている。すなわち、
研磨体21は研磨定盤20と共に回転させながら揺動して、ウエハ17に所定の圧力で押
し付けられる。研磨ヘッド16とウエハ17も回転させ、研磨体21との間で相対運動を
行わせる。この状態で、研磨剤19が研磨剤供給部18からウエハ17上に供給され、研
磨剤19はウエハ17上で拡散し、研磨部材15とウエハ17の相対運動に伴って研磨体
21とウエハ17の間に入り込み、ウエハ17の被研磨面を研磨する。
条件(レシピ)を設定しなければならない。
uを研磨し、2次研磨でTaを研磨する。この際には研磨剤と研磨対象物の違いにより、
同一研磨条件でもその均一性は大きく変わるものである。したがって、その都度研磨条件
を用意する必要があるという煩雑さを持っている。更に、メタル研磨の場合には、研磨剤
以外に過酸化水素水のような、酸化剤を添加する必要があるが、同一研磨剤についてもそ
の添加剤の量により研磨プロファイルが変化するので、これらの研磨剤の種類、添加剤、
研磨対象物が変わると全ての場合について、研磨条件を変えなければならない。
回転速度、研磨ヘッドの揺動速度、研磨ヘッドの押し付け圧力等があり、研磨ヘッドと研
磨部材の回転速度、研磨ヘッドの揺動速度、研磨ヘッドの押し付け圧力については、時間
の関数となったり、研磨ヘッド位置の関数となったりする。
アルアンドエラーによる試験的研磨を行うことにより、目的の加工形状が得られる研磨条
件を見つけ出す方法が採用されており、この試験的研磨に多数のウエハを使用し、長時間
をかけて研磨条件の決定を行っていた。
、実際に研磨されるウエハの研磨前の表面形状は、製作ロットごとに異なっている。その
ために、製作ロットごとに、さらに試験的研磨を行って、研磨条件の微調整を行う必要が
ある。しかし、このように製作ロットごとの微調整を行っても、ロット内でのばらつきに
は対応できないという問題点が残る。
て、装置自体が大きくなるという問題があり、また、研磨パッド等のように交換が必要な
消耗部品の交換作業が、その大きさゆえに非常に困難であるという欠点を持っていた。ま
た、研磨前のウエハの表面に成膜むらに基づく凹凸がある場合に、これらに適切に対応し
て表面を平坦に研磨することは非常に困難であった。さらに、初期膜厚形状が成膜プロセ
スによってM字型やW字型等になっているウエハにおいて、残膜を均一な形状に研磨する
要求が生じる場合がある。従来の研磨装置では、このような要求に対応することが困難で
あった。
よりも小さい研磨体による研磨装置が開発され使用されるようになってきている。この研
磨装置は研磨体が小型であることから、研磨装置における研磨部を小型化することができ
るという利点を持っている。また、消耗部品の交換についても小型であることゆえに、作
業自体は非常に簡易となる。
部分における研磨体の存在確率を変えることにより、自在に研磨プロファイルを変えるこ
とが可能である。よって、研磨前のウエハの表面に凹凸がある場合に対応することができ
る。
く決定しなければならないことを意味する。すなわち、研磨条件の種類が増えると同時に
複雑化し、研磨条件の決定回数が増えると共に、一つの研磨条件を決定するためにより多
くのウエハと時間を要することになる。又、細かな調整が必要でない場合においても、研
磨体が小さいために、従来の大きな研磨体を使用した研磨装置に比べて、研磨条件が複雑
になるという状態には変わりは無い。
る存在確率を変えるために、可変速の揺動を加えたり、ウエハエッジにおける研磨速度の
上昇を抑えるために、荷重を低下させるといった荷重制御を行う必要がある。よって、こ
れらの制御が加わることにより、研磨条件が飛躍的に複雑になるのである。
ュレーションにより研磨条件を決定する方法が開発されている。しかしながら、研磨工程
においては、研磨体が弾性変形したり、また研磨体と研磨対象物間の研磨剤の流れが複雑
であったり、更には研磨時における摩擦熱が発生したりするために、全体の研磨工程を数
式化することが困難であり、汎用性のある数式モデルが得られていないのが現状である。
変動するパラメータを含むような場合に、そのパラメータを一定の条件に保って加工を行
う等、シミュレーションモデル中において、ある条件を所定条件とし、加工を簡単なもの
とすることを言う。
工条件が与えられたときの加工形状を正確に決定することができる。
ら加工条件毎に前記補正係数を定め、実際の加工に際しては、前記簡単な加工条件によっ
て決定された補正係数のうち、実施の加工形状に近くなる補正係数を使用するようにして
もよい。
とをいう。又、「加工形状」とは、最終的に得られる加工形状のみを指すものではなく、
どのような初期形状からどのような最終形状に加工するかというような(すなわち、どの
位置をどの程度研磨するかというような)、初期形状と最終形状の組み合わせを含む概念
であり、被加工物位置毎の加工量に対応する量である。
目標形状との類似度、目標形状との差分の2乗和、目標形状との差分に位置による重みを
つけて、位置に対して積分した値等があり、また、これらのいくつかを組み合わせて評価
してもよい。
方法としては、例えば、乱数を発生させて、それに基づき要素となる加工条件の組み合わ
せを求め、その加工条件の組み合わせによって得られる加工形状要素の組み合わせ(重み
付けされた和)により全体としての加工形状を求め、加工形状が許容差内に入る組み合わ
せが得られたらそれを採用するようにする方法が考えられる。
を利用して要素となる加工条件の組み合わせを求めてもよい。すなわち、要素となる加工
条件に重みをつけて加え合わせた加工条件で得られる関数化された加工形状と、目的とす
る加工形状との差を、最小二乗法で最小にするように、前記重みを決定する。
形状の組み合わせとして対応する加工条件を決定することができるので、従来のような人
間の勘に頼ってトライアルアンドエラーにより加工条件を決定する方法に比して、簡単な
シミュレーションにより加工条件を求めることができる。従って、試験加工に必要な被加
工物の数が少なくて済むと共に、調整時間を大幅に短縮することができる。又、複雑な加
工形状が必要とされる場合においても、加工条件を適切に決定できるので、加工精度が向
上する。
加工する加工装置についての加工量を予測する加工量予測方法においては、研磨体の形状
、研磨対象物の形状、研磨体と研磨対象物との間の圧力、研磨剤の種類、研磨剤の供給量
、研磨体の弾性値、研磨体と研磨対象物の接触相対速度、研磨体の回転数、研磨対象物の
回転数等、種々のパラメータを加工量を決定する因子(パラメータ)として仮定し、計算
値を実測値にフィッティングさせるような計算を行うこと等により加工量を予測する。
とを関連づける係数である。これは、実際の研磨が、研磨対象物と弾性体である研磨体と
の接触面で行われるためである。従来は、この係数を決定する方法として、オフラインで
研磨体に圧力を印加し、そのときの研磨体の変形値からこの係数を求めていた。
ると、計算値を実測値にフィッティングさせる際に誤差が大きくなることが見いだされた
。発明者等の考察によれば、この理由は以下のようなものである。すなわち、研磨体は、
研磨中においては、研磨圧力による垂直方向の変形のみならず、研磨対象物面との摩擦に
よりせん断方向の力を受けることから3次元的に変形する。したがって、従来の係数の測
定における値とは大きく異なり、3次元的な変形が生じ、垂直方向への変形は静的な測定
によって求められたものに比べると小さいものとなる。よって、オフラインで測定された
係数とは異なるものとなる。
転数、研磨対象物の回転数に大きくかかわるものであり、従って、研磨体の弾性率はこれ
らに大きく依存する。
置による研磨であり、使用するCMP研磨装置は、図11や図12に示したものと変わる
ところはない。
レストンの式である。
ここで、Rは研磨レート、Vは研磨体と研磨対象物との相対速度、Pは研磨体の押し付け
圧力、Tは研磨時間であり、kは定数である。
は上式から得られる形状と実際の研磨形状はかけ離れたものになる場合が多い。よって、
高速研磨時には相対速度Vの代わりに以下のV’を用いることにする。
ここに、gは速度補正係数である。
を示す研磨体実効確率Prを
研磨体補正係数である。
R=k*V’*P*T*Pr …(4)
を使用する。研磨体又は研磨対象物の揺動、研磨体と研磨対象物との相対回転速度、研磨
体と研磨対象物との相対位置により、研磨対象物の各部分が受ける(4)式で計算される
研磨レートRは刻々変化するので、微小時間単位毎に(4)式を使用して研磨対象物の各
部分が受ける研磨レートRを計算し、これらを足し合わせて、最終的に研磨対象物の各部
分が受ける研磨量のシミュレーション値とする。
定するために、簡単な研磨条件を設定して研磨を行い、その結果得られる研磨対象物の各
部分における研磨量を測定する。そして、例えば最小二乗法を利用して、研磨対象物の各
部分における実際の研磨量と前述のシミュレーションにより得られる磨対象物の各部分が
受ける研磨量との差が最小になるように補正係数k、g、aを計算する。
が与えられた場合の研磨量を、(4)式を研磨対象物の各部分に当てはめることによって
研磨対象物の各部分の研磨量、研磨形状を求めることができる。
いたが、研磨体押し付け圧Pを、研磨体位置の関数値としてもよく、また、研磨剤流量を
変数として加えてもよい。また、研磨対象物の半径方向位置を変数として加えてもよい。
そして、これらの変数には、補正係数を導入し、実際の研磨によりこの変数の値を同定す
る。
磨形状)がシミュレーションで決定できるようになると、要素となる研磨条件と当該研磨
条件で研磨を行ったときに得られる研磨形状の関係を予め求めておくことが可能になる。
よって、要素となる研磨条件として、基本的な研磨条件を定め、そのときの研磨形状を求
めておく。そして、目的とされる研磨形状が定まったとき、それに近い研磨形状を与える
要素となる研磨条件の組み合わせを求める。そして、その組み合わせの研磨条件で研磨を
行うことにより、目的とする研磨形状を得ることができる。
、i番目の研磨条件で単位時間研磨を行ったときの研磨対象物の各部分の研磨量をf(x
,i)とする。目的とする研磨量をG(x)とすると、
磨対象物の研磨すべき領域である。また、ciは重みを示す係数で、各要素となる研磨条
件を施す時間に相当する。(5)式は最小二乗法であるので、連立方程式
解析的に解けない場合は、数値計算法により方程式を解けばよい。
要がある。そのために条件としてシンプルな条件の下で研磨を行い、そこで得られた形状
と、上記の各種係数をふったシミュレーション値で最も一致性の良いものから、各種補正
係数を決定する。
際の研磨に即した研磨形状の予測が可能になる。
ち所定の加工条件に対応して決定される加工形状のモデル式を作成する。次に、ステップ
S12において、簡単な加工条件を設定し、加工を実施する。続いて、ステップS13に
おいて加工形状を計測する。
工形状に近くなるように、補正係数を同定する。その後は、ステップ15において、同定
されたモデル式を使用して、与えられた加工条件に対応する加工形状を推定する。
フローを示すものであり、その前提として、ステップS21において、図1に示したよう
な手順により、要素となる加工条件に対応するシミュレーションモデルを作成しておく。
そして、目的とする加工形状が与えられたとき、ステップS22でそれを数値化する。次
に、ステップS23で、目的とする加工形状に近い加工形状が得られる、要素となる加工
形状の組み合わせを計算により決定する。
図であり、この加工形状決定システムは、本発明の実施の形態である加工形状推定システ
ムを含んでいる。
件に対して加工形状を決定するシミュレーションモデルが記憶されている。このシミュレ
ーションモデルは、初期の状態においては未定である補正係数を含んでいる。入力されて
いる加工条件のうち、単純な加工条件に対応するものを選定し、その条件で加工を行う。
例えば、入力されている加工条件が、いろいろなパラメータを含んでいるとき、そのパラ
メータを時間的に変動させることなく一定としたような加工条件を設定して加工を行う。
そして、そのとき得られた加工形状を、加工形状入力手段を介して加工形状推定システム
に入力する。
ーション加工形状を与える補正係数を決定し、モデル記憶手段に記憶されているシミュレ
ーションモデルを確定する。その後は、加工条件入力手段から与えられる加工条件に対応
してシミュレーションを行い、予想される加工形状を出力する。
て決定された加工条件に対して加工形状を決定するシミュレーションモデルを、加工条件
要素記憶手段の中に記憶している。要素となる加工条件としては、その組み合わせにより
なるべく多くの加工形状が得られるように選定されたなるべく単純な加工条件が、複数選
ばれる。
ような手法により、その目的加工形状に近い加工形状を与える要素となる加工条件の組み
合わせを出力する。
用すれば、計算機により実行することができる。この場合、これら加工形状の予測方法、
加工条件の決定方法は計算機プログラムとして記述することができる。このプログラムを
計算機プログラム記憶媒体に記憶しておけば、パソコン等を使用して加工形状の予測、加
工条件の決定ができるので、それを使用して人間が加工装置に指令を与え、目標とする加
工を行うことができる。又、図3に示すような加工条件決定システムを計算機で構成する
ことができ、そのときは、その計算機のプログラム記憶媒体に、このようなプログラムを
記憶させておくことができる。
を人間を介さずに直接加工装置制御手段へ入力し、加工装置制御手段が、その加工条件が
実現されるように加工装置を制御するようにしてもよい。なお、図4においては、加工条
件決定手段から出力される加工条件が加工装置制御手段に入力され、加工装置制御手段が
加工装置を制御する部分以外は図3と同様である。
圧力、速度に対して一定の値、つまり、比例定数であるとされており、今までの議論にお
いては、定数として扱ってきた。しかしながら、図12に示すような研磨装置において、
研磨剤19を研磨体21を通して供給するようにした場合、研磨体21から供給された研
磨剤19は、研磨体21の回転に従って研磨体21の外部へ排出され、また、研磨対象物
であるウエハ17の回転によって、研磨に寄与する系の外部へ排出される。この研磨剤1
9の排出は、研磨装置の形態に大きく依存するものであり、図12のように小径パッドの
ような研磨装置においては、その研磨剤の供給、排出の影響は非常に大きい。
た研磨剤のある時間における状態を示したものである。研磨開始状態において、1(丸枠
)に示すように、研磨ヘッドの研磨剤供給口から研磨体21、研磨対象物17の界面に研
磨剤19が供給される。そして、研磨時間が進行すると、研磨体21の揺動にしたがって
、1(丸枠)で供給された研磨剤19の一部が、2(丸枠)に示すように研磨の系の外部
に排出される。
回転による遠心力によって拡散する。そして、3(丸枠)に示すように研磨対象物17上
に広がった研磨剤19は、研磨対象物19の回転に伴う遠心力によって、4(丸枠)に示
すように研磨の系の外部に排出される。この4(丸枠)のプロセスで排出されなかった一
部の研磨剤19は、再び1(丸枠)に示す研磨体21と研磨対象物17の界面に導入され
ようとするが(5(丸枠)→1(丸枠))、研磨剤の流れに波状のうねりが生じ、一部は
、6(丸枠)に示すように、そのまま研磨の系の外部に排出される。
な状態で研磨の系外に排出される研磨剤量は、研磨体の遠心力に比例するとし、
A*VH 2
でモデル化する。ここでAは定数、VHは研磨体の回転数である。
心力に比例するとし、
B*VW 2
でモデル化する。ここでBは定数、VWは研磨対象物の回転数である。
対象物の速度差に比例するとし、
C*|VH−VW|
でモデル化する。ここにCは定数である。
(A*VH 2+B*VW 2+C*|VH−VW|)
となり、
W={1−(A*VH 2+B*VW 2+C*|VH−VW|)}
だけの流量が排出されずに研磨の系内に残ることになる。
給量に応じて、回転数の関数として表される。残った研磨剤が循環使用されると考えると
、単位時間当たり1だけ研磨剤を供給すると、
1/(1−W)
だけの研磨剤を供給していることと同じになる。このWを決定する定数A、B、Cは、研
磨レシピによって変わるので、同じだけ研磨剤を供給しても、実際に研磨に使用されてい
る研磨剤の量は、研磨レシピによって変わることになる。
R=k*V’*P*T*Pr/(1−W) …(4’)
を採用すれば、研磨剤の使用効率を考慮したシミュレーションが可能になる。
図6は、半導体デバイス製造プロセスを示すフローチャートである。半導体デバイス製造
プロセスをスタートして、まずステップS200で、次に挙げるステップS201〜S2
04の中から適切な処理工程を選択する。選択に従って、ステップS201〜S204の
いずれかに進む。
VD等によりウエハ表面に絶縁膜を形成するCVD工程である。ステップS203はウエ
ハ上に電極を蒸着等の工程で形成する電極形成工程である。ステップS204はウエハに
イオンを打ち込むイオン打ち込み工程である。
はCMP工程である。CMP工程では本発明による加工システムにより、層間絶縁膜の平
坦化や、半導体デバイスの表面の金属膜の研磨によるダマシン(damascene)の形成等が
行われる。
トリソ工程である。フォトリソ工程では、ウエハへのレジストの塗布、露光装置を用いた
露光によるウエハへの回路パターンの焼き付け、露光したウエハの現像が行われる。更に
次のステップS207は現像したレジスト像以外の部分をエッチングにより削り、その後
レジスト剥離が行われ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くエッチング
工程である。
ップS200に戻り、先のステップを繰り返して、ウエハ上に回路パターンが形成される
。ステップS208で全工程が完了したと判断されればエンドとなる。
研磨パッドがウエハよりも小さい小径パッドである図12に示すような研磨装置を用い
て研磨を行った。研磨パッドは外形170mm、内径60mmのドーナツ型のものを用い
、200mmφの熱酸化膜ウエハを研磨した。ウエハの周囲にはリテーナを置き、その表
面高さはウエハ表面から−15μmとした。使用スラリーは、SS25(キャボットIL
Dスラリー)であった。
R=k*P*V*T*Pr …(8)
として、研磨量Rを算出した、k、P、V、Tは、(1)式と同じ意味の変数である。補
正係数を変化させて算出した研磨量と、実施の研磨量が最良の一致をみる補正係数を最小
二乗法で算出したところ、a=240、b=0.2、d=0.3を得た。
回転数100rpm、ウエハの回転数100rpm、研磨パッドの揺動スタート位置25
mm、揺動ストローク40mmであった。
一致度は良く、研磨量の3%に相当する値が、研磨量のばらつきの1σに相当した。この
一連の条件出しに使用したウエハは1枚であり、その所要時間は計算のみで1分、研磨、
計測作業も含めると約30分であった。
実施例1と同じ研磨装置を用いて研磨を行った。研磨パッドは外形170mm、内径6
0mmのドーナツ型のものを用い、200mmφの熱酸化膜ウエハを研磨した。ウエハの
周囲にはリテーナを置き、その表面高さはウエハ表面から−15μmとした。使用スラリ
ーは、SS25(キャボットILDスラリー)であった。
pm、パッドとウエハの中心間距離を23mmとして、揺動なしの条件にて研磨を行った
。
pm、パッドとウエハの中心間距離を23mmとして、揺動なしの条件にて研磨を行った
。
V’=1−exp(−gV) …(2)
(gは速度補正係数)とし、また、研磨剤の供給排出に応じた実効的な研磨パッド位置の
研磨効率の違いをしめす研磨体実効確率Prを、
正係数である。
R=k*V’*P*T*Pr …(4)
に代入し、補正係数を変化させて算出した研磨量と、実施の研磨量が最良の一致をみる補
正係数を最小二乗法で算出したところ、a=50、g=15であった。
回転数100rpm、ウエハの回転数100rpm、研磨パッドの揺動スタート位置25
mm、揺動ストローク40mmであった。
一致度は良く、研磨量の3%に相当する値が、研磨量のばらつきの1σに相当した。この
一連の条件出しに使用したウエハは1枚であり、その所要時間は計算のみで1分、研磨、
計測作業も含めると約30分であった。
実施例に用いた研磨装置を用い、シミュレーションによる推定を使用せず、従来のよう
に人間の経験と勘により、研磨形状を均一にする条件を探索した。その結果、研磨量の3
%に相当する値が、研磨量のばらつきの1σに相当するという、実施例と同じ研磨条件を
見つけることができた。しかし、この条件を見つけるまでに20枚のウエハを使用し、所
要時間は3時間であった。
最も一般的な研磨の式である下記のプレストンの式によるシミュレーションを行った。
このシミュレーションで、研磨均一性が最良な条件を抽出し、その条件にて研磨を行った
。その結果、研磨量の10%に相当する値が、研磨量のばらつきの1σに相当し、シミュ
レーションとは全くかけ離れた形状となった。
研磨体回転数と研磨対象物回転数をパラメータとして研磨体のヤング率を計算する式を
作り、この式に基づいて決定されたヤング率を使用して研磨量の計算を行い、実測値との
誤差を求めた。
.5μmの銅薄膜を形成したものを研磨対象物として用いた。研磨体としては外径170
mm、内径60mmのドーナツ型のロデール・ニッタ製IC1400を用いた。ウエハ回
転速度は500rpm、研磨体回転速度は150rpmとし、加工圧力として19.8k
Paを加えた。研磨中、研磨剤としてフジミ製PL7101を100mL/min供給し
た。また、研磨体を5〜55mmの範囲に亘って40mm/secの速度で揺動(往復運
動)させた。加工時間は、0.5minとした。このとき、研磨体のヤング率として、計
算により求まった4.41kPa/μmを使用した。
計算値であり、四角で示されたものが実測値である。両者は非常に良く一致していること
が分かる。
研磨体回転数と研磨対象物回転数をパラメータとして研磨体のヤング率を計算する式を
作り、この式に基づいて決定されたヤング率を使用して研磨量の計算を行い、実測値との
誤差を求めた。このときの研磨条件は実施例3に示したものと同じである。ただし、研磨
体のヤング率としては、オフラインで実測により求められた値である1.47kPa/μ
mを使用した。この計算結果を図7において破線で示す。図7を見ると分かるように、実
測データである四角の値と、中央部において大きな乖離が見られる。
研磨体回転数と研磨対象物回転数をパラメータとして研磨体のヤング率を計算する式を
作り、この式に基づいて決定されたヤング率を使用して研磨量の計算を行い、実測値との
誤差を求めた。このとき、実施例3におけるウエハの周りに、外径325mm、内径20
1.5mmで、ウエハ面と20μmの段差(ウエハ面に対して凹み)を有するリテーナを
設置し、実施例3と同じ条件で研磨を行い、研磨量の計算値と実測値を求めた。このとき
、研磨体のヤング率として、計算により求まった4.41kPa/μmを使用した。その
結果を図8に示す。図8において実線で示されたデータがウエハ半径方向の加工量計算値
であり、四角で示されたものが実測値である。両者は非常に良く一致していることが分か
る。
研磨体回転数と研磨対象物回転数をパラメータとして研磨体のヤング率を計算する式を
作り、この式に基づいて決定されたヤング率を使用して研磨量の計算を行い、実測値との
誤差を求めた。研磨は実施例4と同じ条件で行い、計算値を求めるに当たっては、研磨体
のヤング率として、オフラインで実測により求められた値である1.47kPa/μmを
使用した。この計算結果を図8において破線で示す。図8を見ると分かるように、実測デ
ータである四角の値と、中央部及び周辺部において大きな乖離が見られる。
研磨パッドがウエハよりも小径パッドである図12に示すような研磨装置を用いて研磨
を行った。研磨パッドは外形170mm、内径60mmのドーナツ型のものを用い、20
0mmφのCuウエハを研磨した。研磨剤はフジミ社製PL7102使用し、研磨体を通
して100ml/minの流量を供給した。
ハの回転数は、100、200、300、−100、−200、−300rpmの6条件
とし、これらを組み合わせた18条件(サンプル)で研磨を行った。このときの揺動条件
はスタートポジション20mm、揺動幅は50mm、荷重は190g/cm2とした。ま
た、研磨時間は60秒とした。
fer sp)を表1に示す。
さらに実際に研磨した研磨量(体積)を測定し、(研磨量)/(計算による研磨量)を求
めた。その結果を図9に白抜きの棒グラフで示す。図9において横軸はサンプル番号(1
〜18)を示し、縦軸は、(研磨量)/(計算による研磨量)をサンプル番号4で規格化
した値を示す。もし、プレストンの式が成り立つのであれば、(研磨量)/(計算による
研磨量)=1となるはずであるが、各サンプルにおいて、この値は1を大きく外れている
(表1にPolishとして示す)。これは、実際の研磨がプレストンの式では表されないこと
を示している。
においてA=0.006、B=0.040、C=0.040とすることにより、最小二乗
法における最適フィッティングができた。フィッティングにより求まった各係数を用いて
研磨量を計算により求めた。この研磨量のことを「補正計算による研磨量」と称する。
材、16…研磨対象物保持部(研磨ヘッド)、17…ウエハ、18…研磨剤供給部、19
…研磨剤(スラリー)、20…定盤、21…研磨体(研磨パッド)
Claims (3)
- 被加工物を加工する加工条件によって決定される加工形状を予測するシミュレーションモデルを用い、要素となる加工条件と、前記要素となる加工条件で加工を行ったときに得られる加工形状要素との関係が予め求められ、当該加工形状要素の組み合わせが目的とする所定の加工形状に近くなるような、前記要素となる加工条件の組み合わせが求められ、その組み合わせによって得られた加工条件を決定する工程を有し、
前記シミュレーションモデルは、研磨剤の使用効率を変数とする関数を含むことを特徴とする加工条件の決定方法。 - 前記研磨剤の使用効率を変数とする関数は、
VHを研磨体の回転数、VWを研磨対象物の回転数、A、BおよびCを補正係数として、
W={1−(A*VH 2+B*VW 2+C*|VH−VW|)}
で表現されることを特徴とする請求項1に記載の加工条件の決定方法。 - 請求項1または2に記載の加工条件の決定方法を用いて決定された加工条件によって、ウエハを加工する工程を有する半導体デバイスの製造方法。
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