JP2001269861A - 研磨方法、研磨装置、研磨加工における加工量算出方法および加工量算出装置 - Google Patents

研磨方法、研磨装置、研磨加工における加工量算出方法および加工量算出装置

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JP2001269861A
JP2001269861A JP2000087094A JP2000087094A JP2001269861A JP 2001269861 A JP2001269861 A JP 2001269861A JP 2000087094 A JP2000087094 A JP 2000087094A JP 2000087094 A JP2000087094 A JP 2000087094A JP 2001269861 A JP2001269861 A JP 2001269861A
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polishing
polished
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JP2000087094A
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Keiichi Kimura
景一 木村
Motohisa Haga
元久 羽賀
Osamu Morikawa
修 森川
Norihisa Kawamura
徳久 河村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被研磨体の被研磨面内の各点の加工量を精度よ
く、かつ、容易に制御可能な研磨装置および研磨方法を
提供する。また、被研磨体の被研磨面の各点の加工量を
精度良く、かつ、容易に算出可能な研磨加工における加
工量算出方法および加工量算出装置を提供する。 【解決手段】ウェーハWの被研磨面の目標加工量を達成
する、通過速度F、移動速度Vおよび研磨圧力Pとを算
出する加工条件算出部105と、算出された通過速度F
となるようにウェーハを回転し、かつ、ウェーハWと研
磨工具8とを相対移動させ、算出された移動速度Vとな
るように研磨工具8を回転させ、算出された研磨圧力P
となるように研磨工具8の研磨面8aをウェーハWの被
研磨面に押しつけて、被研磨面の加工を行う加工制御部
102とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨装置、研磨方
法、研磨加工における加工量算出方法および加工量算出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高集積化、多層配線化が進
むにつれて、半導体装置の製造工程では、各種層間絶縁
膜あるいはその他の膜の平坦化が重要となっている。平
坦化のための技術としては、種々の手段が提案されてい
るが、近年、シリコンウェーハのミラーポリシング技術
を応用したCMP(Chemical Mechanical Polishing:化
学的機械研磨)法が注目され、これを利用して平坦化を
図る方法が開発されている。図17はCMP法を用いた
研磨装置の構成の一例を示す図である。図17に示す研
磨装置501は、回転テーブル502上に、たとえば、
ウェーハWを研磨するための研磨パッド503が設けら
れており、研磨パッド503上には、キャリア504に
よってウェーハWが回転自在に保持されている。研磨装
置501では、回転テーブル502を回転させ、スラリ
ーを研磨パッド503上に供給しながら、ウェーハWを
研磨パッド503に押し付け、ウェーハWの表面を化学
機械研磨する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、研磨装置5
01では、研磨加工したウェーハWの加工面には均一性
および平坦性が要求される。たとえば、図18(a)に
示すように、ウェーハWに形成された配線パターン60
2上に成膜された層間絶縁膜603は、配線パターン6
02によって凹凸が存在する場合がある。このため、研
磨装置501では、層間絶縁膜603の凹凸を平坦化し
て、加工後の層間絶縁膜603の膜厚を均一にする必要
がある。一方、図18(b)に示すように、同一のウェ
ーハWにおいて、配線パターン602が存在しない場所
では、層間絶縁膜603に配線パターンによる凹凸は存
在しないが、ウェーハW自体が厚さのばらつきやひずみ
をもつ場合があり、このような場所であっても層間絶縁
膜603の下層を露出させないため、層間絶縁膜603
を均一な加工量で加工する必要がある。
【0004】一方、上記構成の研磨装置501では、ウ
ェーハWの全面を研磨パッド503に押し付けて研磨加
工を行うため、研磨パッド503の面内で圧力分布や加
工速度を局所的に変更することが難しく、均一性および
平坦性を両立することが非常に困難である。また、上記
構成の研磨装置501におけるウェーハWの表面の加工
量分布の調整方法は、たとえば、研磨パッド503やキ
ャリア504のチャック面に局所的に圧力分布や変形を
持たせてウェーハWの表面の加工量分布を加減する方法
が知られているが、この方法では、加工量分布を精度良
く制御するのが困難であった。また、加工量分布の調整
は、研磨パッド503やキャリア504のチャック面に
局所的に圧力分布や変形を持たせない状態で、まず、加
工を行った後に、ウェーハWの残存膜厚測定を行い、そ
の結果に基づいて研磨パッド503やキャリア504の
チャック面に局所的に圧力分布や変形の調整を行う必要
があり、加工量分布を最適化するのは、研磨加工、残存
膜厚測定、調整作業の一連の作業を繰り返し行う必要が
あった。
【0005】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
ものであって、被研磨体の被研磨面内の各点の加工量を
精度よく、かつ、容易に制御可能な研磨装置および研磨
方法を提供することを目的とする。また、本発明は、被
研磨体の被研磨面の各点の加工量を精度良く、かつ、容
易に算出可能な研磨加工における加工量算出方法および
加工量算出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨方法は、被
研磨体を保持する保持面に垂直な方向に対して回転軸が
所定の進行方向に向けて所定角度で傾斜した回転する研
磨工具の研磨面を、前記保持面上で回転する被研磨体の
被研磨面に押し付けて前記研磨面を前記被研磨面に部分
的に接触させ、前記研磨工具と前記被研磨体とを前記保
持面に沿って前記進行方向に相対的に移動させ、前記被
研磨面の加工を行う研磨方法であって、前記研磨工具と
前記被研磨体と前記進行方向の各相対位置と、前記被研
磨体の回転数と、前記進行方向の相対移動速度とに応じ
て規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工量と
略反比例関係にある、前記研磨面と前記被研磨面との接
触部を当該被研磨面が通過する通過速度(F)と、前記
研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前記被研磨
面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前記接触部
における研磨面の移動速度(V)と、前記研磨面と前記
被研磨面との垂直な方向の相対位置によって規定され、
かつ、前記被研磨面の任意の点の加工量と略比例関係に
ある、前記接触部に作用する研磨圧力(P)と、を独立
に調整し、前記研磨面の接触部による前記被研磨面の各
点の加工量を制御する。
【0007】前記被研磨面の目標加工量を達成する、前
記通過速度、移動速度および研磨圧力とを算出する加工
条件算出ステップと、算出された前記通過速度となるよ
うに前記被研磨体を回転し、かつ、前記被研磨体と前記
研磨工具とを前記進行方向に相対移動させ、算出された
前記移動速度となるように前記研磨工具を回転させ、算
出された前記研磨圧力となるように前記研磨工具の研磨
面を前記被研磨体の被研磨面に押しつけて、前記被研磨
面の加工を行う研磨加工ステップとを有する。
【0008】前記加工条件算出ステップは、予め設定さ
れた一定の範囲の前記通過速度、移動速度および研磨圧
力から、前記目標加工量を達成する通過速度、移動速度
および研磨圧力を探索して決定する。
【0009】前記加工条件算出ステップは、前記被研磨
面を同心円状に複数領域に分割する分割ステップと、前
記各分割領域における目標加工量をそれぞれ独立に設定
する目標加工量設定ステップと、前記各分割領域につい
て、前記所定の加工量算出式にしたがって算出される加
工量と前記目標加工量との差を最小化する通過速度、移
動速度および研磨圧力を決定する加工条件決定ステップ
とを有する。
【0010】本発明の研磨方法は、予め設定された前記
通過速度、移動速度および研磨圧力に基づいて、前記所
定の加工量算出式に従って前記被研磨面の加工量を算出
する加工量算出ステップと、研磨加工された前記被研磨
面の加工量を測定するステップと、前記測定加工量と前
記算出加工量との誤差を算出する誤差算出ステップと、
前記誤差に応じて前記所定の加工量算出式の係数を補正
する補正ステップとをさらに有する。
【0011】好適には、前記補正ステップは、前記通過
速度に乗じる係数を所定の補正量で補正する通過速度係
数補正ステップと、前記移動速度に乗じる係数を所定の
補正量で補正する移動速度係数補正ステップと、前記研
磨圧力に乗じる係数を所定の補正量で補正する研磨圧力
係数補正ステップと、前記各補正ステップで補正された
各係数から算出される加工量と前記実際の加工量との誤
差を算出し、当該誤差が所定の許容誤差値に収まるまで
前記各補正ステップを繰り返す。
【0012】前記研磨工具の研磨面の接触部は、弾性変
形によって略三日月状となる。
【0013】本発明の研磨装置は、被研磨体を保持する
保持面に垂直な方向に対して回転軸が所定の進行方向に
向けて所定角度で傾斜した回転する研磨工具の研磨面
を、前記保持面上で回転する被研磨体の被研磨面に押し
付けて前記研磨面を前記被研磨面に部分的に接触させ、
前記研磨工具と前記被研磨体とを前記保持面に沿って前
記進行方向に相対的に移動させ、前記被研磨面の加工を
行う研磨装置であって、前記研磨工具と前記被研磨体と
前記進行方向の各相対位置と、前記被研磨体の回転数
と、前記進行方向の相対移動速度とに応じて規定され、
かつ、前記被研磨面の任意の点の加工量と略反比例関係
にある、前記研磨面と前記被研磨面との接触部を当該被
研磨面が通過する通過速度(F)と、前記研磨工具の回
転数によって規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点
の加工量と略比例関係にある、前記接触部における研磨
面の移動速度(V)と、前記研磨面と前記被研磨面との
垂直な方向の相対位置によって規定され、かつ、前記被
研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前記接
触部に作用する研磨圧力(P)と、を独立に調整し、前
記研磨面の接触部による前記被研磨面の各点の加工量を
制御する加工量制御手段を有する。
【0014】本発明の研磨加工における加工量算出方法
は、被研磨体を保持する保持面に垂直な方向に対して回
転軸が所定の進行方向に向けて所定角度で傾斜した回転
する研磨工具の研磨面を、前記保持面上で回転する被研
磨体の被研磨面に押し付けて前記研磨面を前記被研磨面
に部分的に接触させ、前記研磨工具と前記被研磨体とを
前記保持面に沿って前記進行方向に相対的に移動させ、
前記被研磨面の加工を行う研磨加工における前記被研磨
面の加工量を算出する加工量算出方法であって、前記研
磨工具と前記被研磨体と前記進行方向の各相対位置と、
前記被研磨体の回転数と、前記進行方向の相対移動速度
とに応じて規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の
加工量と略反比例関係にある、前記研磨面と前記被研磨
面との接触部を当該被研磨面が通過する通過速度(F)
と、前記研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前
記被研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前
記接触部における研磨面の移動速度(V)と、前記研磨
面と前記被研磨面との垂直な方向の相対位置によって規
定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工量と略比
例関係にある、前記接触部に作用する研磨圧力(P)と
に基づいて、前記被研磨面内の各点の加工量を算出す
る。
【0015】本発明の研磨加工における加工量算出装置
は、被研磨体を保持する保持面に垂直な方向に対して回
転軸が所定の進行方向に向けて所定角度で傾斜した回転
する研磨工具の研磨面を、前記保持面上で回転する被研
磨体の被研磨面に押し付けて前記研磨面を前記被研磨面
に部分的に接触させ、前記研磨工具と前記被研磨体とを
前記保持面に沿って前記進行方向に相対的に移動させ、
前記被研磨面の加工を行う研磨加工における前記被研磨
面の加工量を算出する加工量算出装置であって、前記研
磨工具と前記被研磨体と前記進行方向の各相対位置と、
前記被研磨体の回転数と、前記進行方向の相対移動速度
とに応じて規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の
加工量と略反比例関係にある、前記研磨面と前記被研磨
面との接触部を当該被研磨面が通過する通過速度(F)
と、前記研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前
記被研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前
記接触部における研磨面の移動速度(V)と、前記研磨
面と前記被研磨面との垂直な方向の相対位置によって規
定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工量と略比
例関係にある、前記接触部に作用する研磨圧力(P)
と、に基づいて、前記被研磨面内の各点の加工量を算出
する加工量算出手段を有する
【0016】本発明の研磨方法および研磨装置では、通
過速度(F)、移動速度(V)および研磨圧力(P)を
それぞれ独立に調整して被研磨面の各点の加工量を任意
に制御する。通過速度(F)は、研磨工具と被研磨体と
の各相対位置と、各相対位置における被研磨体の回転数
および研磨工具と被研磨体との進行方向の相対移動速度
によって規定される。このため、各相対位置において被
研磨体の回転数および研磨工具と被研磨体との相対移動
速度を調整することで、通過速度(F)を移動速度
(V)および研磨圧力(P)に対して独立に調整が可能
となる。移動速度(V)は、研磨工具の回転数によって
規定されるため、研磨工具の回転数を調整することで、
通過速度(F)および研磨圧力(P)に対して独立に調
整が可能となる。研磨圧力(P)は、研磨工具の研磨面
と被研磨体の被研磨面との垂直方向の相対位置によって
規定されるため、研磨工具と被研磨体との垂直方向の相
対位置を調整することで、通過速度(F)および移動速
度(V)に対して独立に調整が可能となる。したがっ
て、加工量は通過速度(F)に略反比例し、移動速度
(V)および研磨圧力(P)に略比例することから、こ
れらの関係に基づいて、通過速度(F)、移動速度
(V)および研磨圧力(P)をそれぞれ独立に調整する
ことで、被研磨面内の各点における加工量を任意に制御
することが可能となる。
【0017】本発明の研磨加工における加工量算出方法
および加工量算出装置では、上記したように、加工量は
通過速度(F)に略反比例し、移動速度(V)および研
磨圧力(P)に略比例することから、これら通過速度
(F)、移動速度(V)および研磨圧力(P)の値から
被研磨面の各点の加工量が複雑な計算式によらず算出で
き、かつ、精度良く算出できる。さらに、通過速度
(F)、移動速度(V)および研磨圧力(P)をパラメ
ータとする加工量の加工量算出式を実際の加工量を測定
して補正することで、算出される加工量の精度をさらに
向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。研磨装置の構成 図1は、本発明の一実施形態に係る研磨装置の構成を示
す図である。図1に示す研磨装置1は、研磨工具8と、
研磨工具8を回転保持する主軸スピンドル21と、主軸
スピンドル21をZ軸方向に移動位置決めするZ軸移動
機構11と、ウェーハWを保持し回転させる保持テーブ
ル41と、保持テーブル41をX軸方向に移動させるX
軸移動機構51とを備える。
【0019】主軸スピンドル21は、研磨工具8を保持
しており、この研磨工具8を回転軸K1を中心に回転さ
せる。この主軸スピンドル21は、内部に主軸23、こ
の主軸23を回転自在に保持する静圧軸受、および主軸
22を回転させるサーボモータを内蔵している。また、
主軸スピンドル21は、スピンドルホルダ20に保持さ
れている。スピンドルホルダ20は、コラム3に対して
図示しないガイドによってZ軸方向に沿って移動自在に
保持されている。さらに、主軸スピンドル21の外周の
所定の位置には、研磨剤としてのスラリーおよび純水を
ウェーハW上に供給するスラリー/純水供給ノズル81
が設けられている。
【0020】Z軸移動機構11は、ベース2上に立設さ
れた門型のコラム3にZ軸方向(垂直方向)に沿って設
けられており、主軸スピンドル21をZ軸方向に移動自
在に保持している。Z軸移動機構11は、研磨工具8の
研磨面8aがウェーハWの被研磨面に対向する方向に保
持し、当該対向方向の研磨面8aのウェーハWの被研磨
面に対する相対位置を決定する。具体的には、Z軸移動
機構11は、コラム3に固定されたサーボモータ12
と、サーボモータ12と接続されたネジが形成されたネ
ジ軸13と、ネジ軸13と螺合するネジ部が形成されス
ピンドルホルダ20に連結されたZ軸スライダ14とを
備えている。サーボモータ12を回転駆動することによ
り、Z軸スライダ14がZ軸方向に沿って上昇または下
降し、Z軸スライダ14に連結されたスピンドルホルダ
20がZ軸方向に沿って上昇または下降する。これによ
り、サーボモータ12の回転量を制御することで、研磨
工具8のZ軸方向の位置決めを行うことができる。
【0021】保持テーブル41は、被研磨体としてのウ
ェーハWを保持する水平方向に平行に設けられた保持プ
レート41aを備えており、ウェーハWを保持プレート
41aに、たとえば、真空吸着等のチャキング手段によ
ってチャッキングする。また、保持テーブル41は、た
とえば、モータ等の駆動手段を備えており、ウェーハW
を回転させる。また、保持テーブル41の周囲には、ス
ラリー/純水ノズル81からウェーハW上に供給された
スラリーを回収するための回収パン82が設けられてい
る。
【0022】X軸移動機構51は、サーボモータ55
と、サーボモータ55に接続されたネジが形成されたネ
ジ軸54と、ネジ軸54に螺合するネジ部が形成された
X軸スライダ53と、X軸スライダ53に連結され、X
軸方向に図示しないガイドによって移動自在に保持さ
れ、上記の保持テーブル41が設置されたX軸テーブル
52とを備える。このX軸移動機構51は、保持テーブ
ル41を保持しており、研磨工具8とウェーハWとを保
持テーブル41の保持プレート41aに沿って相対的に
移動させる。すなわち、サーボモータ55を回転駆動す
ることにより、X軸スライダ53はX軸方向のいずれか
の向きに移動し、X軸テーブル52もX軸方向のいずれ
かの向きに移動し、保持テーブル41の保持プレート4
1aは水平面に沿ってX軸方向のいずれかの方向に移動
するため、ウェーハWと研磨工具8とは保持テーブル4
1の保持プレート41aに沿って相対的に移動する。
【0023】研磨工具8は、主軸22の下端面に固定さ
れており、ウェーハWに押し付けられることによって弾
性変形する弾性体からなる円筒状の部材である。研磨工
具8の形成材料としては、たとえば、発泡性ポリウレタ
ン等の樹脂や、たとえば、酸化セリウム(CeO2 )か
らなる砥粒を軟質結合材で固めたものを用いることがで
きる。軟質結合材としては、たとえば、メラミン樹脂、
ウレタン樹脂、またはフェノール樹脂を用いることがで
きる。研磨工具8は、円筒状の部材の下端面に回転軸K
1に垂直な平面に平行な環状の端面を有しており、これ
がウェーハWの被研磨面を加工する研磨面8aとなる。
研磨工具8は、直径8インチのウェーハを研磨する場合
には、たとえば、直径200×幅20×厚さ20(m
m)の寸法のものを使用することができる。すなわち、
ウェーハWの直径と研磨工具8の外径とは略同じであ
る。この研磨工具8の研磨面8aは、後述する研磨工具
8の回転軸K1の傾斜角度αに応じてフェーシングさ
れ、回転軸Kの傾斜角度αと同じ角度で傾斜した円錐面
とした状態で使用される。
【0024】図2は、上記構成の研磨装置1の主軸スピ
ンドル21とスピンドルホルダ20との間に設けられ、
主軸スピンドル21(研磨工具8)の回転軸K1を保持
テーブル41の保持プレート41aに垂直な軸K2に対
する傾斜量を調整する回転軸傾斜機構を説明するための
図である。図2において、主軸スピンドル21の外周に
はフランジ部24が形成されている。この主軸スピンド
ル21のフランジ部24の上側の挿入軸部27は、フラ
ンジ部24に近い位置では平行部となっており、上方に
いくにしたがって先細りのテーパ面となっており、この
挿入軸部27にスピンドルホルダ20の嵌合孔20bが
嵌合挿入される。また、回転軸傾斜機構61は、主軸ス
ピンドル21の外周に形成されたフランジ部24の上端
面24aとスピンドルホルダ20の下端面20aとの間
に設けられている。回転軸傾斜機構61は、たとえば、
フランジ部24の周方向の等間隔に位置する3ヶ所に設
けられている。
【0025】フランジ部24の上端面24aは、主軸ス
ピンドル21(研磨工具8))の回転軸K1に垂直な平
面に平行な面である。また、回転軸傾斜機構61は、2
つの傾斜調整用ブロック62および63を備えている。
これら傾斜調整用ブロック62と傾斜調整用ブロック6
3との相対位置関係を調整することによって、主軸スピ
ンドル21のフランジ部24の上端面24aとスピンド
ルホルダ20の下端面20aとの距離を調整できる。し
たがって、3か所に設けられた回転軸傾斜機構61を調
整することで、主軸スピンドル21(研磨工具8)の回
転軸K1の回転テーブル41の保持プレート41aに垂
直な軸K2に対する傾斜角度を任意に調整することがで
き、かつ、任意の方向に傾斜させることができる。
【0026】次に、上記構成の研磨装置を用いた研磨加
工について説明する。図3に示すように、研磨装置1の
回転軸傾斜機構61を調整して、研磨工具8の回転軸K
1を回転テーブル41の保持面41aに平行な平面に垂
直な方向に対して研磨工具8の進行方向に向けて所定の
角度傾斜させる。具体的には、研磨工具8の回転軸K1
を、回転テーブル41の保持面41aに平行な平面(X
ーY平面)に垂直な軸Oに対して研磨工具8のウェーハ
Wに対する相対的な進行方向D(研磨加工の進む方向)
に向けて角度αで傾斜させる。研磨工具8の回転軸K1
の傾斜角度αは、ウェーハWに直径8インチのものを使
用した場合に、たとえば、研磨工具8の研磨面8aのX
軸方向に関する前後端部のZ軸方向の高低差Hαが数μ
m〜数百μm/200mm程度の値に設定される。すな
わち、8インチの長さに対して数μm〜数百μm程度の
傾斜角度である。なお、研磨工具8は、回転軸K1が傾
斜角度αで傾斜した状態で、研磨面8aが水平面に沿っ
て予めフェーシング加工されており、研磨面8aが傾斜
角度αと同じ角度で傾斜した状態となっている。
【0027】次いで、回転軸K1が傾斜角度αで傾斜し
た状態の研磨装置1において、図3に示すように、ウェ
ーハWの裏面を回転テーブル41の保持プレート41a
上に固定し、回転テーブル41および研磨工具8を回転
させた状態にする。
【0028】さらに、図4に示すように、スラリーSL
をスラリー/純水供給ノズル81からウェーハW上に一
定量吐出させておく。なお、スラリーSLは研磨加工時
にも必要量だけ常時補充する。スラリーは、特に限定さ
れないが、たとえば、酸化膜用として、シリカ系のヒュ
ームドシリカと高純度セリアを水酸化カリウムをベース
とした水溶液に懸濁させたものや、配線メタル用とし
て、アルミナを研磨砥粒とした加工液に酸化力のある溶
剤を混ぜたもの等を使用することができる。
【0029】次いで、研磨工具8をZ軸方向に下降さ
せ、ウェーハWの外に位置する研磨工具8の研磨面8a
の外周端部をの外周端部に位置させ、ウェーハWの外周
縁部の加工開始点P1と研磨工具8の外周縁部をオーバ
ーラップさせた状態とする。この状態から、研磨工具8
に荷重NをウェーハWの被研磨面に垂直な方向に加えて
ウェーハWに押し付けながら、ウェーハWと研磨工具8
の研磨面8aとを回転接触させる。荷重Nは、研磨面8
aとウェーハWとのZ軸方向の相対位置で決定すること
ができる。
【0030】ウェーハWをX軸に沿った相対移動方向C
に向けて移動させると、研磨工具8の研磨面8aはウェ
ーハWの表面に対して角度αで傾斜しているので、図5
に示すように、研磨面8aはウェーハWの表面に全面的
にではなく部分的に接触する。この研磨面8aの接触部
PRは、研磨工具8の弾性変形によって略三日月形状と
なっている。図5に示す研磨面8aのウェーハWの被研
磨面との接触部PRに作用する研磨圧力Pは、圧力分布
をもっており、中心部が一番高く周辺にいくほど圧力が
低くなる。本実施形態に係る研磨加工では、狭小化され
た研磨面8aの接触部PRがウェーハWの被研磨面に対
して実効的に作用し、加工が行われる。
【0031】研磨面8aの接触部PRは、ウェーハWの
X軸に沿った相対移動方向Cへの移動に伴って、図6に
示すように、ウェーハWの外周部から内周部に向かって
移動し、ウェーハWの被研磨面の全面が研磨される。
【0032】次に、上記した本実施形態の研磨加工方式
における加工量の算出原理について説明する。図7に示
すように、矢印R1の向きに回転するウェーハWの被研
磨面内の半径rおよびX軸から角度θの位置にある任意
の点Q(r,θ)に着目すると、点Q(r,θ)は、研
磨工具8の研磨面8aの接触部Prに対して、相対移動
方向Cに沿った送り速度f1とウェーハWの回転によっ
て発生する周速度f2との合成速度Fで移動する。この
合成速度Fが本発明の通過速度に対応している。
【0033】研磨面による被研磨面の加工量は、研磨面
と被研磨面との間に作用する研磨圧力と、研磨面と被研
磨面との相対速度と、研磨面に滞留する被研磨面の滞留
時間に比例することが、いわゆるプレストンの式よって
知られている。このことから、本実施形態に係る研磨加
工方式では、点Q(r,θ)の加工量は、研磨面8aの
接触部Prから作用する研磨圧力Pと、研磨面8aの移
動速度Vと、研磨面8aの接触部Prに点Q(r,θ)
が滞留する時間とに比例すると仮定できる。
【0034】本実施形態に係る研磨加工方式では、点Q
(r,θ)が滞留する時間は、上記の通過速度Fによっ
て決まる。すなわち、通過速度Fが大きいほど、点Q
(r,θ)が研磨面8aの接触部Prを通過する時間が
短くなり、接触部Prに滞留している時間が短くなるた
め、点Q(r,θ)の加工量は少なくなり、通過速度F
が小さいほど、点Q(r,θ)が研磨面8aの接触部P
rに滞留する時間が長くなるため、点Q(r,θ)の加
工量は大きくなる。このことから、本実施形態に係る研
磨加工方式では、点Q(r,θ)の加工量は通過速度F
に略反比例する。
【0035】また、本実施形態に係る研磨加工方式にお
いて、上記のプレストンの式における研磨圧力に対応す
るのは、点Q(r,θ)に作用する研磨面8aの接触部
Prの研磨圧力Pである。プレストンの式における相対
速度に対応するのは、研磨工具8の回転による研磨面8
aの移動速度VとX軸方向の送り速度f1との合成ベク
トルであるが、移動速度Vは送り速度f1よりも十分に
大きいため、プレストンの式における相対速度は移動速
度Vに等しいと近似できる。このことから、本実施形態
に係る研磨加工方式では、点Q(r,θ)の加工量は移
動速度Vおよび研磨圧力Pに略比例する。
【0036】ここで、図8に、研磨圧力P、移動速度
V、送り速度f1およびウェーハW回転数Rwをそれぞ
れ変化させたときのウェーハWの被研磨面の平均加工量
Rを実験計画法により求めた結果を示す。なお、研磨工
具8とウェーハWのX軸方向の相対位置によって周速度
f2が変化することから、通過速度Fも変化するので、
通過速度Fの代わりに送り速度f1と加工量Rとの関係
を求めた。送り速度f1を増減すると、これに応じて通
過速度Fも増減するからである。送り速度f1は保持テ
ーブル41のX軸方向の送り速度を調整し、研磨圧力P
は研磨工具8に掛ける荷重Nを調整し、移動速度Vは研
磨工具8の回転数Rkを調整して3水準に変化させた。
【0037】図8からわかるように、ウェーハWの加工
量は、研磨圧力Pと、移動速度Vとに略比例し、送り速
度f1に略反比例している。このことから、上記した仮
定と実験結果が一致していることがわかる。
【0038】本実施形態に係る研磨加工方式では、後述
するように、加工量の算出および加工条件の算出を、上
記の研磨面8aの接触部PRの加工量が研磨圧力Pと移
動速度Vとに略比例し、通過速度Fに略反比例するとい
う前提で行う。すなわち、加工量をRcとすると、加工
量Rtは、基本的に、次式(1)によって算出される。
【0039】
【数1】Rc=K・P・V/F …(1) なお、Kは定数である。
【0040】上記の加工量算出式(1)によって求めら
れる加工量Rcを時間積分したものが点Q(r,θ)の
加工量となる。すなわち、点Q(r,θ)が接触部PR
を通過した総時間で加工量Rcを積分したものが点Q
(r,θ)の総加工量となる。したがって、ウェーハW
の被研磨面内のすべての点について、加工量算出式
(1)にしたがって加工量を算出すると、ウェーハWの
被研磨面の全面についてのの加工量が得られる。
【0041】しかしながら、ウェーハWの被研磨面内の
すべての点について加工量を算出すると、演算量が膨大
となるため、より簡単にウェーハWの被研磨面の総加工
量を算出する方法について以下に説明する。
【0042】まず、図9に示すように、研磨面8aの接
触部PRを、接触部PRに存在する研磨圧力Pの分布の
勾配方向に要素分割して、複数の作用領域SPR1〜S
PR11に分ける。分割された各作用領域SPRは、そ
れぞれ、独立に、研磨圧力Pをもつ。たとえば、図9に
示すように、接触部Prの中央部が最大の研磨圧力P
MAX をもち、周辺部にいくにしたがって、直線的に減少
する。また、ウェーハWの被研磨面の各作用領域SPR
を通過する通過速度もそれぞれ独立に存在する。各作用
領域SPRによる加工量rcは、上記の加工量算出式
(1)によって算出することができる。
【0043】一方、図9に示すように、ウェーハWの被
研磨面を同心円状に等間隔に複数領域BR1〜BR10
に分割する。上記の各作用領域SPRの中心座標をMと
すると、この中心座標Mが分割された各分割領域BRを
通過する通過時間tは、各分割領域BRの幅Lと各作用
領域SPRのX軸方向の送り速度f1から次式(2)に
よって算出することができる。
【0044】
【数2】t=L/f1 …(2)
【0045】したがって、作用領域SPRが一の分割領
域BRを通過することによる加工量rcは、次式(3)
によって算出することができる。
【0046】
【数3】 rc=K・P・V/F・t =K・P・V/F・(L/f1) …(3)
【0047】各作用領域SPR1〜SPR11による一
の分割領域BRの加工量raは、各作用領域SPR1〜
SPR11の総和であり、次式(4)で算出することが
できる。
【0048】
【数4】
【0049】すべての分割領域BR1〜BR10を接触
部PRが通過したときの接触部PRの総加工量Raは、
各分割領域BRのそれぞれの総加工量raの総和であ
り、次式(5)によって算出することができる。
【0050】
【数5】
【0051】図9は、上記研磨装置を駆動する制御装置
の構成を示す構成図である。図9に示すように、制御装
置101は、加工制御部102と、加工量算出部103
と、加工条件入力部104と、加工条件算出部105
と、パラメータ入力部106と、係数補正部107と、
加工量測定部108と、データベース部109と、表示
部110とを備えている。ここで、加工制御部102は
本発明の加工制御部、加工量算出部103は本発明の加
工量算出部、加工条件算出部105は本発明の加工条件
算出部、パラメータ入力部106は本発明のパラメータ
入力部、係数補正部107は本発明の係数補正部、加工
量測定部108は本発明の加工量測定部のそれぞれ一具
体例に対応している。また、データベース部109は本
発明のデータ保持部を構成している。
【0052】加工制御部102は、研磨装置1を総合的
に駆動制御し、具体的には、主軸スピンドル21による
研磨工具8の回転制御、Z軸移動機構11による研磨工
具8のZ軸方向の位置決め制御、保持テーブル41によ
るウェーハWの回転制御、X軸移動機構51によるウェ
ーハWのX軸方向の送り速度制御を行う。また、加工制
御部102は、スラリー/純水ノズル81からのスラリ
ーの供給および遮断を制御する。
【0053】加工制御部102は、加工条件算出部10
5で算出された通過速度FとなるようにウェーハWの回
転数RwおよびX軸方向の送り速度f1を算出して、ウ
ェーハWを回転させ、かつ、X軸方向に移動させる。加
工制御部102は、加工条件算出部105で算出された
研磨圧力Pとなるように、研磨工具8の研磨面8aのウ
ェーハWの被研磨面に対するZ軸方向の位置を算出し
て、研磨工具8のZ軸方向の位置決めを行う。すなわ
ち、研磨工具8の研磨面8aとウェーハWの被研磨面と
の接触部PRの研磨圧力Pは、研磨面8aとウェーハW
の被研磨面とのZ軸方向の相対位置で規定されるからで
ある。加工制御部102は、加工条件算出部105で算
出された移動速度Vとなる研磨工具8の回転数Rkを算
出して、研磨工具8を回転数Rkで回転させる。
【0054】加工量算出部103は、上記の通過速度
F、移動速度Vおよび研磨圧力Pに基づいて、上記の加
工量算出式(1)や全面加工量算出式(5)にしたがっ
て、ウェーハWの各点の加工量や被研磨面の全面加工量
を算出する。
【0055】加工条件入力部104は、加工量算出部1
03において加工量を算出するのに必要な各種加工条件
データを入力する。具体的には、通過速度F、移動速度
Vおよび研磨圧力Pを特定するための各種データであ
る。加工条件データの入力は、オペレータが直接入力し
たり、データベース部109に記憶された各種データか
ら選択して入力することが可能である。通過速度Fを特
定するためには、保持テーブル41のX軸方向の送り速
度f1のデータ、ウェーハWの回転数Rwのデータ等が
必要である。移動速度Vを特定するためには、研磨工具
8の回転数Rkのデータが必要である。
【0056】研磨圧力Pの分布データは、予め実験から
特定したものをデータベース部109に保持しておく。
研磨圧力Pの分布データは、たとえば、マトリックス状
に平面配置された複数の圧力センサをもつフィルム状の
検出器をウェーハWの表面に押し付けて、接触部PRの
圧力分布を測定することで得られる。また、研磨工具8
とウェーハWの接触は、弾性体同士の接触であることか
ら、有限要素法を用いて研磨工具8の研磨面8aとウェ
ーハWの被研磨面との接触部PRに発生する圧力を解析
し、接触部PRの圧力分布を特定することも可能であ
る。さらに、予め実験から特定した接触部PRの圧力分
布データと有限要素法によって解析して特定した接触部
PRの圧力分布データとを照合して、実際の圧力分布デ
ータに近づけたものを用いることも可能である。
【0057】また、研磨圧力Pは、研磨するウェーハW
に形成された膜質等に応じて変化することがあるため、
研磨圧力Pの分布データは、ウェーハWに形成された膜
質等に応じてデータベース部109に保持しておくこと
が好ましい。
【0058】加工条件算出部105は、ウェーハWの被
研磨面の目標加工量を達成するための通過速度F、移動
速度Vおよび研磨圧力Pとを算出する。具体的には、研
磨工具8の研磨面8aの接触部PRによる目標加工量を
達成するための通過速度F、移動速度Vおよび研磨圧力
Pを、予め設定された一定の範囲の通過速度F、移動速
度Vおよび研磨圧力Pから探索して決定する。なお、よ
り詳細な加工条件算出方法については後述する。
【0059】パラメータ入力部106と、加工条件算出
部105において目標加工量を達成するための通過速度
F、移動速度Vおよび研磨圧力Pを算出するのに必要な
パラメータを入力する。具体的には、上記した目標加工
量や、通過速度F、移動速度Vおよび研磨圧力Pを特定
するための各種データであり、オペレータによる直接入
力およびデータベース部109に記憶された各種データ
から選択して入力することが可能である。
【0060】加工量測定部108は、設定された加工条
件で研磨加工されたウェーハWを測定して得られた加工
量データあるいは残存膜厚データが入力され、この測定
データを係数補正部107に出力する。また、加工量測
定部108は、得られた測定データをデータベース部1
09に出力し、データベース部109はこれを記憶保持
する。加工量測定部108に入力される測定データは、
たとえば、非接触の膜厚計や光学式表面測定器等で測定
される。
【0061】係数補正部107は、加工量測定部108
で得られた測定加工量と、加工量算出部103で算出さ
れた算出加工量との誤差を算出し、当該誤差に応じて上
記の加工量算出式(1)の係数Kを補正する。すなわ
ち、加工量算出式(1)で算出される算出加工量と実際
の加工量との誤差を小さくするように、加工量算出式
(1)を補正する。ここで、上記の加工量算出式(1)
は、次式(6)によって表すことができる。
【0062】 Rc=K・(Kv・V’)・(Kp・P’)/(Kf・F’) …(6)
【0063】(6)式において、K、Kv、Kp、Kf
は定数であり、これらの定数の積が(1)式のKに対応
している。また、V’は基本移動速度であり、P’は基
本研磨圧力であり、F’は基本通過速度である。
【0064】係数補正部107は、上記の基本通過速度
F’に乗じる通過速度係数Kf、基本移動速度V’に乗
じる移動速度係数Kvおよび基本研磨圧力P’に乗じる
研磨圧力係数Kpをそれぞれ補正する。具体的には、係
数補正部107は、通過速度係数Kfを所定の補正量Δ
Kvで補正し、移動速度係数Kvを所定の補正量ΔKv
で補正し、研磨圧力係数Kpを所定の補正量ΔKpで補
正し、補正された各係数Kv、Kp、Kfから算出され
る加工量と測定加工量との誤差ΔRを算出し、誤差ΔR
が所定の許容誤差値Rtに収まるまで前記補正を繰り返
す。
【0065】係数補正部107で補正された、通過速度
係数Kf、移動速度係数Kvおよび研磨圧力係数Kpを
上記の加工量算出部103および加工条件算出部105
にそれぞれ出力する。これにより、加工量算出部103
および加工条件算出部105において使用される加工量
算出式(1)の係数Kが補正された通過速度係数Kf、
移動速度係数Kvおよび研磨圧力係数Kpの積で特定さ
れ、更新される。
【0066】データベース部109は、研磨加工に必要
な各種データを保持しており、また、研磨加工の結果得
られる各種の測定データを保持している。また、データ
ベース部109には、加工量算出部103、加工条件算
出部105、係数補正部107で算出された結果が適宜
保持される。表示部110は、加工量算出部103、加
工条件算出部105、係数補正部107等で算出された
結果を、たとえば、グラフ化して画面に表示したり、加
工量測定部108から得られた測定データをグラフ化し
て画面に表示したりする。
【0067】次に、上記構成の制御装置101の加工量
算出部103による加工量算出方法について図11に示
すフローチャートを参照して説明する。まず、加工条件
入力部104によって、加工量の算出に必要な加工条件
を加工量算出部103に入力する(ステップS1)。ま
た、図9において説明した、研磨工具8の研磨面8aの
接触部PRを複数の作用領域SPRに分割するための分
割数を入力する(ステップS2)。なお、この分割数
を、たとえば、11とした場合について説明する。さら
に、ウェーハWの被研磨面を同心円状の複数の分割領域
BRに分割するときの分割数を入力する(ステップS
3)。なお、この分割数を、たとえば、10とした場合
について説明する。
【0068】加工量算出部103では、研磨面8aの接
触部PRの複数の作用領域のうち座標nに位置する作用
領域をSPR(n)とし、分割領域BRのうち座標nに
位置する分割領域をBR(i)とし、座標n、iを初期
化する(ステップS4)。座標n、iを初期化した状態
では、作用領域SPR(1)の中心座標Mは、分割領域
BR(1)の外周端位置にある。
【0069】次いで、入力された加工条件にしたがっ
て、作用領域SPR(n)による分割領域BR(i)の
加工量rcを、上記した加工量算出式(3)によって算
出する(ステップS5)。作用領域SPRの座標を移動
し(ステップS6)、加工量算出式(3)による加工量
rcの算出をすべての作用領域SPRについて行う(ス
テップS7)。
【0070】すべての作用領域SPRによる加工量rc
の算出が終了したら、分割領域Br(i)における加工
量rcの総和ra(i)を上記した加工量算出式(4)
から算出する(ステップS8)。
【0071】次いで、加工量を算出する分割領域BR
(i)の座標を移動し(ステップS9)、上記したのと
同様に、移動した分割領域BR(i)についての加工量
rcの総和ra(i)を算出する処理を繰り返し行う。
全ての分割領域BR(1)〜BR(10)について、加
工量rcの総和raが終了したら、分割領域BRにおけ
る加工量raの総和Raを上記した加工量算出式(5)
から算出する(ステップS11)。
【0072】なお、上記した各処理において用いる加工
量算出式の係数Kは、分割領域BR(1)〜BR(1
0)についてそれぞれ独立に設定してもよいし、共通し
た値としてもよいが、分割領域BR(1)〜BR(1
0)についてそれぞれ独立に設定することでより加工量
の算出精度を高めることができる。
【0073】次に、上記構成の制御装置101の係数補
正部107による加工量算出式(2)の係数補正方法を
図12〜図14に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、係数補正に必要な各種条件を設定する(ステ
ップS21)。具体的には、上記した加工量算出式
(6)に必要な、定数K、基本通過速度F’、基本移動
速度V’、基本研磨圧力P’、通過速度係数Kf、移動
速度係数Kv、研磨圧力係数Kpを適宜設定する。ま
た、通過速度係数Kfの補正量ΔKf、移動速度係数K
vの補正量ΔKv、研磨圧力係数Kpの補正量ΔKpを
適宜設定する。さらに、許容誤差値Rtを適宜設定す
る。また、各係数Kf、Kv、Kpと基本通過速度
F’、基本移動速度V’、基本研磨圧力P’との積から
求まる通過速度F、移動速度V、研磨圧力Pの範囲を制
限するため、上限値Fmax 、Vmax 、Pmax および下限
値Fmin 、Vmin 、Pmin を適宜設定する。
【0074】次いで、加工量Rcを上記した加工量算出
式(6)から算出する(ステップS22)。なお、加工
量Rcは、ウェーハWの被研磨面の任意の点の加工量で
ある。
【0075】次いで、加工量測定部108で得られたウ
ェーハWの被研磨面の任意の点の測定加工量Rと算出し
た加工量Rcとの誤差ΔRを算出する(ステップS2
3)。なお、測定された加工量Rは、加工量Rcを算出
する際に用いられる研磨圧力P、移動速度V、通過速度
Fで決まる加工条件で加工されたウェーハWの加工量で
ある。
【0076】次いで、算出した誤差ΔRが予め設定した
許容誤差量±Rtの範囲に収まっているかを判断する
(ステップS24)。許容誤差量±Rtの範囲に収まっ
ている場合には、加工量算出式(6)の各係数Kv,K
p,Kfの補正処理を終了する。
【0077】許容誤差量±Rtの範囲に収まっていない
場合には、算出した加工量Rcが測定された実加工量R
より過剰研磨の状態にあるのか、研磨不足の状態にある
のかを判断する(ステップS25)。算出した加工量R
cが、過剰研磨の状態の場合には、図13に示すよう
に、移動速度係数Kvと基準移動速度V’の積(Kv・
V’)から特定される移動速度Vを下げる余地があるか
を下限値Vmin を基準に判断する。移動速度Vを下げる
余地がある場合には、移動速度係数Kvから補正量ΔK
vを減算し、この結果を新たに補正された移動速度係数
Kvとする(ステップS32)。
【0078】移動速度Vを下げる余地がない場合には、
通過速度係数Kfと基準通過速度F’の積(Kf・
F’)から求まる通過速度を上げる余地があるかを上限
値Fmaxを基準に判断する(ステップS34)。通過速
度Fを上げる余地がある場合には、通過速度係数Kfに
補正量ΔKfを加算し、この結果を新たに補正された通
過速度係数Kfとする(ステップS35)。
【0079】通過速度Fを上げる余地がない場合には、
研磨圧力係数Kpと基準研磨圧力P’の積(Kp・
P’)から特定される研磨圧力Pを下げる余地があるか
を下限値Pmin を基準に判断する(ステップS37)。
研磨圧力Pを下げる余地がある場合には、研磨圧力係数
Kpから補正量ΔKpを減算し、この結果を新たに補正
した研磨圧力係数Kpとする(ステップS38)。
【0080】一方、ステップS25において、研磨不足
と判断された場合には、図14に示すように、移動速度
係数Kvと基準移動速度V’の積(Kv・V’)から特
定される移動速度Vを上げる余地があるかを上限値Vma
x を基準に判断する(ステップS41)。移動速度Vを
上げる余地がある場合には、移動速度係数Kvに補正量
ΔKvを加算し、この結果を新たに補正された移動速度
係数Kvとする(ステップS42)。
【0081】移動速度Vを上げる余地がない場合には、
通過速度係数Kfと基準通過速度F’の積(Kf・
F’)から求まる通過速度を下げる余地があるかを下限
値Fminを基準に判断する(ステップS44)。通過
速度Fを下げる余地がある場合には、通過速度係数Kf
から補正量ΔKfを減算し、この結果を新たに補正した
通過速度係数Kfとする(ステップS45)。
【0082】通過速度Fを下げる余地がない場合には、
研磨圧力係数Kpと基準研磨圧力P’の積(Kp・
P’)から特定される研磨圧力Pを上げる余地があるか
を上限値Pmax を基準に判断する(ステップS4
7)。研磨圧力Pを上げる余地がある場合には、研磨圧
力係数Kpに補正量ΔKpを加算し、この結果を新たに
補正した研磨圧力係数Kpとする(ステップS48)。
【0083】上記のようにして、各係数Kp、Kv、K
fを補正したら、ステップS22に戻って、補正した係
数Kp、Kv、Kfを用いて再度上記加工量算出式
(6)によって加工量Rcを算出する。次いで、算出し
た加工量Rcと実加工量Rとの誤差ΔRが許容誤差±R
tの範囲に収まるまで上記したと同様の処理を繰り返す
る。
【0084】このような処理によって、加工量算出式
(6)の各係数Kp、Kv、Kfは補正され、加工量算
出部103に送られる。加工量算出部103では、補正
した係数Kp、Kv、Kfによって加工量算出式の係数
が補正される。
【0085】次に、上記構成の制御装置101における
加工条件算出部105による加工条件算出方法につい
て、図15に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、パラメータ入力部106において、ウェーハWの
被研磨面を同心円状に等間隔に複数領域BRに分割する
ときの分割数を入力する(ステップS61)。この分割
数の入力により、加工条件算出部105では、ウェーハ
Wの被研磨面を複数の分割領域BRに分割する。
【0086】さらに、パラメータ入力部106におい
て、加工条件の算出に必要なパラメータを入力する(ス
テップS62)。なお、この加工条件の算出に必要なパ
ラメータの入力は、上記の分割領域BRに対してそれぞ
れ行われる。また、このステップS62に続くステップ
S69までの各処理は、各分割領域BRについてそれぞ
れ行われる。具体的には、加工条件の算出に必要なパラ
メータは、ウェーハWの研磨すべき膜の膜質、各分割領
域BRの目標加工量δt、目標加工範囲±δtおよび初
期計算領域を規定する通過速度F、移動速度V、研磨圧
力Pの上限値Fmax 、Vmax、Pmax および下限値Fmin
、Vmin 、Pmin である。目標加工量δtを達成する
ための通過速度F、移動速度Vおよび研磨圧力Pは、上
限値Fmax 、Vmax 、Pmax および下限値Fmin 、Vmi
n 、Pmin で規定される範囲の中から決定される。
【0087】次いで、加工条件の算出の際に必要な計算
ステップ幅を設定する(ステップS63)。計算ステッ
プ幅は、通過速度F、移動速度V、研磨圧力Pのそれぞ
れについてΔF、ΔV、ΔPを設定する。
【0088】次いで、上限値Fmax 、Vmax 、Pmax お
よび下限値Fmin 、Vmin 、Pminで規定される範囲の
中から計算ポイントを設定する(ステップS64)。計
算ポイントは、Fmax 〜Fmin 、Vmax 〜Vmin 、Pma
x 〜Pmin で規定される初期計算領域を上記の計算ステ
ップ幅ΔF、ΔV、ΔPで分割した点である。
【0089】次いで、設定された各計算ポイントの加工
量δを算出する(ステップS65)。この加工量δの算
出は、上記の加工量計算式(3)を用いて行われる。加
工量計算式(3)における係数Kは、係数補正部107
によって最適化されている。
【0090】各計算ポイントの加工量δの算出が終了し
たら(ステップS67)、算出した加工量δと目標加工
量δtとの差(δ−δt)が最小となる計算ポイントを
探索し、この計算ポイントにおける通過速度F、移動速
度V、研磨圧力Pを記憶する(ステップS68)。
【0091】次いで、算出した差(δ−δt)が最小と
なる加工量δが目標加工範囲±δtの範囲にあるかを判
断し(ステップS69)、目標加工範囲±δtの範囲内
であれば、次の分割領域BRでの加工条件の算出を行
い、全ての分割領域BRについて加工条件を算出する
(ステップS70)。
【0092】算出した差(δ−δt)が最小となる加工
量δが目標加工範囲±δtの範囲にない場合には、ステ
ップS63〜S68の各処理を繰り返し行う。このと
き、計算ステップ幅の設定する際(ステップS63)
に、計算ステップ幅ΔF、ΔV、ΔPを前回の算出のと
きよりも、たとえば、1/5程度に縮小しながら行う。
これは、最初は一定範囲の通過速度F、移動速度V、研
磨圧力Pの全域をある程度粗いステップで計算し、2回
目以降の計算では、前回の計算で求めた最も目標加工量
δtに近い点の周辺で細かいステップで目標加工量δt
に近い点を探索するためである。
【0093】さらに、計算ポイントを設定する際(ステ
ップS63)に、前回の計算で算出した差(δ−δt)
を最小とする通過速度Fj 、移動速度Vj 、研磨圧力P
j を出発点とし、これらを次式のように変化させる。
【0094】Fj+1 =Fj ±k・ΔF Vj+1 =Vj ±k・ΔV Pj+1 =Pj ±k・ΔP 但し、k=1〜4
【0095】kを1〜4に変化させることで、8点のF
j+1 、Vj+1 、Pj+1 が得られ、これら8点の計算ポイ
ントについて加工量δを算出する。
【0096】以上のような処理によって、各分割領域B
Rについて目標加工量δtを達成する通過速度F、移動
速度V、研磨圧力Pが得られる。たとえば、ウェーハW
の被研磨面の加工量を全面均一にしたい場合の加工条件
である通過速度F、移動速度V、研磨圧力Pを算出した
いときは、各分割領域BRの目標加工量δtを同じ値に
すればよい。また、加工後のウェーハWの被研磨面の残
存膜厚を一定にしたい場合の加工条件である通過速度
F、移動速度V、研磨圧力Pを算出したいときは、加工
前のウェーハWの被研磨面の形状に応じて各分割領域B
Rに設定する目標加工量δtを変化させればよい。すな
わち、配線等のよって凸部がある分割領域BRの目標加
工量δtは凸部の高さに合わせて大きくし、凸部がない
分割領域BRでは目標加工量δtを小さくする。
【0097】次に、上記構成の研磨装置1および制御装
置101を用いた本発明の研磨方法について説明する。
加工条件算出部105で得られた加工条件である通過速
度Fと、移動速度Vと、研磨圧力Pとは、加工制御部1
02に送られる。加工制御部102では、それぞれ独立
に調整された通過速度F、移動速度V、および研磨圧力
Pに応じて、算出された通過速度Fとなるようにウェー
ハWを回転し、かつ、ウェーハWと研磨工具8とをX軸
方向に相対移動させる。すなわち、算出された通過速度
FとなるようにウェーハWを保持する保持テーブル41
のX軸方向の送り速度f1および保持テーブル41の回
転数を制御する。また、加工制御部102は、算出され
た移動速度Vとなるように、研磨工具8を回転させる。
さらに、加工制御部102は、算出された研磨圧力Pと
なるように、研磨工具8のZ軸方向の位置を制御して荷
重Nを調整する。
【0098】この結果、研磨工具8の回転数Rk、研磨
圧力P、ウェーハ回転数Rw、ウェーハWの送り速度f
1は、ウェーハWの被研磨面の各点の加工量が目標加工
量δtとなるように制御される。
【0099】ここで、図16は、本実施形態に係る研磨
装置1および制御装置101を用いて目標加工量δtを
ウェーハWの全面で一定になるように設定し、加工条件
算出部105で加工条件を算出して加工を行ったときの
残存膜厚の結果と、研磨工具8の回転数Rk、研磨圧力
P、ウェーハ回転数Rw、ウェーハWの送り速度f1を
一定として加工を行ったときの残存膜厚の結果を示すグ
ラフである。図16からわかるように、加工条件を最適
化しない場合には、ウェーハWの外周で加工量が少な
く、ウェーハWの中心にいくと加工量が過剰になるのが
わかる。これは、ウェーハWの外周では通過速度Fが大
きく、したがって、研磨工具8の接触部PRにウェーハ
Wの表面が滞留する時間が短く、逆にウェーハWの中心
部にいくほど通過速度Fが小さくなり、接触部PRにウ
ェーハWの表面が滞留する時間が長くなるためである。
一方、通過速度F、移動速度V、および研磨圧力Pから
なる加工条件を最適化することにより、ウェーハWの全
面で略一定の加工量を得られることがわかる。
【0100】以上のように、本実施形態の研磨方法およ
び研磨装置によれば、ウェーハWの被研磨面の各点の加
工量が、通過速度Fに反比例し、移動速度Vおよび研磨
圧力Pに比例することを前提として、これらの加工条件
を調整することで、ウェーハWの被研磨面の各点の加工
量を任意に、かつ、精度よく制御することが可能とな
る。すなわち、本実施形態によれば、通過速度F、移動
速度Vおよび研磨圧力Pは、研磨工具8の回転数Rk、
研磨圧力P、ウェーハ回転数Rw、ウェーハWの送り速
度f1から定量的に求めることができ、したがって、ウ
ェーハWの被研磨面の各点の加工量を研磨工具8の回転
数Rk、研磨圧力P、ウェーハ回転数Rw、ウェーハW
の送り速度f1の調整によって精度良く制御することが
できる。また、本実施形態によれば、目標加工量δtを
設定すれば、加工条件算出部105において最適化され
た加工条件が得られるため、加工、測定、調整という作
業を繰り返し行なう必要がなくなる、あるいは、このよ
うな作業の回数を大幅に削減できる。また、本実施形態
によれば、ウェーハWの被研磨面を複数に分割して各分
割領域BRにそれぞれ目標加工量δtを設定できるの
で、加工面の均一性および平坦性のいずれにも対応でき
る。
【0101】また、本実施形態の加工量算出方法および
加工量算出装置によれば、ウェーハWの被研磨面の各点
の加工量が、通過速度Fに反比例し、移動速度Vおよび
研磨圧力Pに比例することを前提として、加工量算出を
算出するため、通過速度F、移動速度Vおよび研磨圧力
Pの加工量への寄与度合いが定量的に判断でき、この結
果、算出した加工量が実際の加工量と非常に良く一致す
る。また、本実施形態によれば、加工量算出式の係数を
実加工データに基づき、係数補正部107で補正するた
め、加工量算出式の算出精度を向上させることができ、
算出される加工量および加工条件の精度が信頼性の高い
ものとなる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、被研磨体の被研磨面内
の各点の加工量を精度よく、かつ、容易に制御すること
ができる。また、本発明によれば、被研磨体の被研磨面
の各点の加工量を精度良く、かつ、容易に算出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る研磨装置の構成を示
す図である。
【図2】研磨装置1の回転軸傾斜機構を説明するための
図である。
【図3】研磨装置1による研磨加工を説明するための図
である。
【図4】研磨装置1による研磨加工を説明するための図
である。
【図5】ウェーハWと研磨工具8との関係を示す図であ
る。
【図6】図5に示す状態から研磨加工が進行した状態を
示す図である。
【図7】本実施形態の研磨加工方式における加工量の算
出原理について説明する。
【図8】研磨工具回転数、送り速度、荷重、ウェーハ回
転数と加工量との関係を示すグラフである。
【図9】本実施形態の研磨加工方式における加工量の算
出方法の一例について説明するための図である。
【図10】本発明の研磨装置の制御装置の構成を示す構
成図である。
【図11】本発明の加工量算出方法を説明するためのフ
ローチャートである。
【図12】本発明の加工量算出方法における加工量算出
式の係数補正方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【図13】図12に続く処理を示すフローチャートであ
る。
【図14】図12に続く処理を示すフローチャートであ
る。
【図15】加工条件算出部105における加工条件算出
方法を説明するためのフローチャートである。
【図16】研磨装置1および制御装置101を用いて目
標加工量δtをウェーハWの全面で一定になるように設
定して加工したときの残存膜厚の結果と、研磨工具8の
回転数Rk、研磨圧力P、ウェーハ回転数Rw、ウェー
ハWの送り速度f1を一定として加工を行ったときの残
存膜厚の結果とを示すグラフである。
【図17】従来の研磨装置の一例を示す構成図である。
【図18】ウェーハWの研磨加工における平坦性、均一
性を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1…研磨装置、8…研磨工具、8a…研磨面、101…
制御装置、102…加工制御部、103…加工量算出
部、104…加工条件入力部、105…加工条件算出
部、106…パラメータ入力部、107…係数補正部、
108…加工量測定部、109…データベース部、11
0…表示部、W…ウェーハ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 修 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 河村 徳久 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA12 AA13 AA14 BA04 BA05 BA07 BB02 BB06 BB08 BB09 BC02 DA17

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被研磨体を保持する保持面に垂直な方向に
    対して回転軸が所定の進行方向に向けて所定角度で傾斜
    した回転する研磨工具の研磨面を、前記保持面上で回転
    する被研磨体の被研磨面に押し付けて前記研磨面を前記
    被研磨面に部分的に接触させ、前記研磨工具と前記被研
    磨体とを前記保持面に沿って前記進行方向に相対的に移
    動させ、前記被研磨面の加工を行う研磨方法であって、 前記研磨工具と前記被研磨体と前記進行方向の各相対位
    置と、前記被研磨体の回転数と、前記進行方向の相対移
    動速度とに応じて規定され、かつ、前記被研磨面の任意
    の点の加工量と略反比例関係にある、前記研磨面と前記
    被研磨面との接触部を当該被研磨面が通過する通過速度
    (F)と、 前記研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前記被
    研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前記接
    触部における研磨面の移動速度(V)と、 前記研磨面と前記被研磨面との垂直な方向の相対位置に
    よって規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工
    量と略比例関係にある、前記接触部に作用する研磨圧力
    (P)と、を独立に調整し、前記研磨面の接触部による
    前記被研磨面の各点の加工量を制御する研磨方法。
  2. 【請求項2】前記被研磨面の目標加工量を達成する、前
    記通過速度、移動速度および研磨圧力とを算出する加工
    条件算出ステップと、 算出された前記通過速度となるように前記被研磨体を回
    転し、かつ、前記被研磨体と前記研磨工具とを前記進行
    方向に相対移動させ、算出された前記移動速度となるよ
    うに前記研磨工具を回転させ、算出された前記研磨圧力
    となるように前記研磨工具の研磨面を前記被研磨体の被
    研磨面に押しつけて、前記被研磨面の加工を行う研磨加
    工ステップとを有する請求項1に記載の研磨方法。
  3. 【請求項3】前記加工条件算出ステップは、予め設定さ
    れた一定の範囲の前記通過速度、移動速度および研磨圧
    力から、前記目標加工量を達成する通過速度、移動速度
    および研磨圧力を探索して決定する請求項2に記載の研
    磨方法。
  4. 【請求項4】前記加工条件算出ステップは、前記被研磨
    面を同心円状に複数領域に分割する分割ステップと、 前記各分割領域における目標加工量をそれぞれ独立に設
    定する目標加工量設定ステップと、 前記各分割領域について、前記所定の加工量算出式にし
    たがって算出される加工量と前記目標加工量との差を最
    小化する通過速度、移動速度および研磨圧力を決定する
    加工条件決定ステップとを有する請求項3に記載の研磨
    方法。
  5. 【請求項5】予め設定された前記通過速度、移動速度お
    よび研磨圧力に基づいて、前記所定の加工量算出式に従
    って前記被研磨面の加工量を算出する加工量算出ステッ
    プと、 研磨加工された前記被研磨面の加工量を測定するステッ
    プと、 前記測定加工量と前記算出加工量との誤差を算出する誤
    差算出ステップと、 前記誤差に応じて前記所定の加工量算出式の係数を補正
    する補正ステップとをさらに有する請求項3に記載の研
    磨方法。
  6. 【請求項6】前記補正ステップは、前記通過速度に乗じ
    る係数を所定の補正量で補正する通過速度係数補正ステ
    ップと、 前記移動速度に乗じる係数を所定の補正量で補正する移
    動速度係数補正ステップと、 前記研磨圧力に乗じる係数を所定の補正量で補正する研
    磨圧力係数補正ステップと、 前記各補正ステップで補正された各係数から算出される
    加工量と前記実際の加工量との誤差を算出し、当該誤差
    が所定の許容誤差値に収まるまで前記各補正ステップを
    繰り返す請求項5に記載の研磨方法。
  7. 【請求項7】前記研磨工具の研磨面の接触部は、弾性変
    形によって略三日月状となる請求項1に記載の研磨方
    法。
  8. 【請求項8】被研磨体を保持する保持面に垂直な方向に
    対して回転軸が所定の進行方向に向けて所定角度で傾斜
    した回転する研磨工具の研磨面を、前記保持面上で回転
    する被研磨体の被研磨面に押し付けて前記研磨面を前記
    被研磨面に部分的に接触させ、前記研磨工具と前記被研
    磨体とを前記保持面に沿って前記進行方向に相対的に移
    動させ、前記被研磨面の加工を行う研磨装置であって、 前記研磨工具と前記被研磨体と前記進行方向の各相対位
    置と、前記被研磨体の回転数と、前記進行方向の相対移
    動速度とに応じて規定され、かつ、前記被研磨面の任意
    の点の加工量と略反比例関係にある、前記研磨面と前記
    被研磨面との接触部を当該被研磨面が通過する通過速度
    (F)と、 前記研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前記被
    研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前記接
    触部における研磨面の移動速度(V)と、 前記研磨面と前記被研磨面との垂直な方向の相対位置に
    よって規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工
    量と略比例関係にある、前記接触部に作用する研磨圧力
    (P)と、を独立に調整し、前記研磨面の接触部による
    前記被研磨面の各点の加工量を制御する加工量制御手段
    を有する研磨装置。
  9. 【請求項9】前記被研磨面の目標加工量を達成する、前
    記通過速度、移動速度および研磨圧力とを算出する加工
    条件算出部と、 算出された前記通過速度となるように前記被研磨体を回
    転し、かつ、前記被研磨体と前記研磨工具とを前記進行
    方向に相対移動させ、算出された前記移動速度となるよ
    うに前記研磨工具を回転させ、算出された前記研磨圧力
    となるように前記研磨工具の研磨面を前記被研磨体の被
    研磨面に押しつけて、前記被研磨面の加工を行う加工制
    御部とを有する請求項8に記載の研磨装置。
  10. 【請求項10】前記加工条件算出部は、前記研磨面の接
    触部による加工量を前記通過速度、移動速度および研磨
    圧力をパラメータとする所定の加工量算出式にしたがっ
    て算出し、予め設定された一定の範囲の前記通過速度、
    移動速度および研磨圧力から、前記目標加工量を達成す
    る通過速度、移動速度および研磨圧力を探索して決定す
    る請求項9に記載の研磨装置。
  11. 【請求項11】前記被研磨面を同心円状に複数領域に分
    割し、前記各分割領域における目標加工量をそれぞれ独
    立に設定するパラメータ入力部をさらに有し、 前記加工条件算出部は、前記各分割領域について、前記
    所定の加工量算出式にしたがって算出される加工量と前
    記目標加工量との差を最小化する通過速度、移動速度お
    よび研磨圧力を決定する請求項10に記載の研磨装置。
  12. 【請求項12】予め設定された前記通過速度、移動速度
    および研磨圧力にしたがって実際に研磨加工された前記
    被研磨面の測定された加工量を取得する加工量測定部
    と、 予め設定された前記通過速度、移動速度および研磨圧力
    に基づいて、前記所定の加工量算出式にしたがって前記
    研磨面内の加工量を算出する加工量算出部と、 前記測定加工量と前記算出加工量との誤差を算出し、当
    該誤差に応じて前記所定の加工量算出式の係数を補正す
    る係数補正部とをさらに有する請求項10に記載の研磨
    装置。
  13. 【請求項13】前記係数補正部は、前記通過速度に乗じ
    る係数を所定の補正量で補正し、前記移動速度に乗じる
    係数を所定の補正量で補正し、前記研磨圧力に乗じる係
    数を所定の補正量で補正し、前記補正された各係数から
    算出される加工量と前記測定加工量との誤差を算出し、
    当該誤差が所定の許容誤差値に収まるまで前記補正を繰
    り返す請求項12に記載の研磨装置。
  14. 【請求項14】前記研磨工具の研磨面の接触部は、弾性
    変形によって略三日月状となる請求項10に記載の研磨
    装置。
  15. 【請求項15】被研磨体を保持する保持面に垂直な方向
    に対して回転軸が所定の進行方向に向けて所定角度で傾
    斜した回転する研磨工具の研磨面を、前記保持面上で回
    転する被研磨体の被研磨面に押し付けて前記研磨面を前
    記被研磨面に部分的に接触させ、前記研磨工具と前記被
    研磨体とを前記保持面に沿って前記進行方向に相対的に
    移動させ、前記被研磨面の加工を行う研磨加工における
    前記被研磨面の加工量を算出する加工量算出方法であっ
    て、 前記研磨工具と前記被研磨体と前記進行方向の各相対位
    置と、前記被研磨体の回転数と、前記進行方向の相対移
    動速度とに応じて規定され、かつ、前記被研磨面の任意
    の点の加工量と略反比例関係にある、前記研磨面と前記
    被研磨面との接触部を当該被研磨面が通過する通過速度
    (F)と、 前記研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前記被
    研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前記接
    触部における研磨面の移動速度(V)と、 前記研磨面と前記被研磨面との垂直な方向の相対位置に
    よって規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工
    量と略比例関係にある、前記接触部に作用する研磨圧力
    (P)とに基づいて、前記被研磨面内の各点の加工量を
    算出する研磨加工における加工量算出方法。
  16. 【請求項16】前記研磨面の接触部を複数の作用領域に
    分割し、当該各分割作用領域による加工量を前記通過速
    度、移動速度および研磨圧力に基づいて算出し、算出さ
    れた各分割作用領域による加工量の総和から前記研磨面
    の接触部による加工量を算出する請求項15に記載の研
    磨加工における加工量算出方法。
  17. 【請求項17】前記研磨圧力の勾配が存在する向きに前
    記研磨面の接触部を複数の作用領域に分割する請求項1
    6に記載の研磨加工における加工量算出方法。
  18. 【請求項18】前記研磨面の接触部の研磨圧力分布デー
    タを予め保持しておき、当該研磨圧力分布データから前
    記接触部の各分割作用領域の研磨圧力を特定し、前記被
    研磨面内の加工量を算出する請求項16に記載の研磨加
    工における加工量算出方法。
  19. 【請求項19】前記研磨面の接触部の研磨圧力分布デー
    タは、前記被研磨面を構成する膜質に応じて用意する請
    求項20に記載の研磨加工における加工量算出方法。
  20. 【請求項20】前記被研磨面を同心円状に複数領域に分
    割し、 前記各分割領域における通過速度、移動速度および研磨
    圧力から前記研磨面の接触部による加工量を算出し、 前記研磨面の接触部が前記各分割領域を通過するのに要
    する通過時間を当該接触部の前記進行方向の相対移動速
    度から算出し、 算出された通過時間と前記加工量との積から前記研磨面
    の接触部による前記各分割領域の加工量を算出し、 算出された各分割領域の加工量の総和から前記被研磨面
    の加工量を算出する請求項15に記載の研磨加工におけ
    る加工量算出方法。
  21. 【請求項21】予め設定された前記通過速度、移動速度
    および研磨圧力に基づいて前記被研磨面内の加工量を算
    出する加工量算出ステップと、 予め設定された前記通過速度、移動速度および研磨圧力
    にしたがって、前記被研磨面の加工を実際に行う実加工
    ステップと、 前記被研磨面の加工量を測定するステップと、 前記測定加工量と前記算出加工量との誤差を算出する誤
    差算出ステップと、 前記加工量差に応じて、前記加工量算出式の係数を補正
    する補正ステップとを有する請求項15に記載の研磨加
    工における加工量算出方法。
  22. 【請求項22】前記補正ステップは、前記加工量算出式
    における通過速度に乗じる係数を所定の補正量で補正す
    る通過速度係数補正ステップと、 前記加工量算出式における移動速度に乗じる係数を所定
    の補正量で補正する移動速度係数補正ステップと、 前記加工量算出式における前記研磨圧力に乗じる係数を
    所定の補正量で補正する研磨圧力係数補正ステップと、 前記各補正ステップで補正された各係数から算出される
    加工量と前記実際の加工量との誤差を算出し、当該誤差
    が所定の許容誤差値に収まるまで前記各補正ステップを
    繰り返す請求項21に記載の研磨加工における加工量算
    出方法。
  23. 【請求項23】被研磨体を保持する保持面に垂直な方向
    に対して回転軸が所定の進行方向に向けて所定角度で傾
    斜した回転する研磨工具の研磨面を、前記保持面上で回
    転する被研磨体の被研磨面に押し付けて前記研磨面を前
    記被研磨面に部分的に接触させ、前記研磨工具と前記被
    研磨体とを前記保持面に沿って前記進行方向に相対的に
    移動させ、前記被研磨面の加工を行う研磨加工における
    前記被研磨面の加工量を算出する加工量算出装置であっ
    て、 前記研磨工具と前記被研磨体と前記進行方向の各相対位
    置と、前記被研磨体の回転数と、前記進行方向の相対移
    動速度とに応じて規定され、かつ、前記被研磨面の任意
    の点の加工量と略反比例関係にある、前記研磨面と前記
    被研磨面との接触部を当該被研磨面が通過する通過速度
    (F)と、 前記研磨工具の回転数によって規定され、かつ、前記被
    研磨面の任意の点の加工量と略比例関係にある、前記接
    触部における研磨面の移動速度(V)と、 前記研磨面と前記被研磨面との垂直な方向の相対位置に
    よって規定され、かつ、前記被研磨面の任意の点の加工
    量と略比例関係にある、前記接触部に作用する研磨圧力
    (P)と、に基づいて、 前記被研磨面内の各点の加工量を算出する加工量算出手
    段を有する研磨加工における加工量算出装置。
  24. 【請求項24】前記加工量算出手段は、前記研磨面の接
    触部を複数の作用領域に分割し、当該各分割作用領域に
    よる加工量を前記通過速度、移動速度および研磨圧力に
    基づいて算出し、算出された各分割作用領域による加工
    量の総和から前記研磨面の接触部による加工量を算出す
    る請求項23に記載の研磨加工における加工量算出装
    置。
  25. 【請求項25】前記加工量算出手段は、前記研磨圧力の
    勾配が存在する向きに前記研磨面の接触部を複数の作用
    領域に分割する請求項24に記載の研磨加工における加
    工量算出装置。
  26. 【請求項26】前記加工量算出手段は、予め用意された
    前記研磨面の接触部の研磨圧力分布データを保持するデ
    ータ保持部を有し、 前記研磨圧力分布データから前記接触部の各分割作用領
    域の研磨圧力を特定し、前記被研磨面内の加工量を算出
    する請求項24に記載の研磨加工における加工量算出装
    置。
  27. 【請求項27】前記研磨面の接触部の研磨圧力分布デー
    タは、前記被研磨面を構成する膜質に応じて用意されて
    いる請求項26に記載の研磨加工における加工量算出装
    置。
  28. 【請求項28】前記加工量算出手段は、前記被研磨面を
    同心円状に複数領域に分割し、 前記各分割領域における通過速度、移動速度および研磨
    圧力から前記研磨面の接触部による加工量を算出し、 前記研磨面の接触部が前記各分割領域を通過するのに要
    する通過時間を当該接触部の前記進行方向の相対移動速
    度から算出し、 算出された通過時間と前記加工量との積から前記研磨面
    の接触部による前記各分割領域の加工量を算出し、 算出された各分割領域の加工量の総和から前記被研磨面
    の加工量を算出する請求項22に記載の研磨加工におけ
    る加工量算出装置。
  29. 【請求項29】予め設定された前記通過速度、移動速度
    および研磨圧力にしたがって、前記被研磨面の加工を実
    際に行なって測定された前記被研磨面の測定加工量を取
    得する測定部と、 前記加工量算出手段によって算出された算出加工量と、
    前記測定部から得られた測定加工量との誤差を算出し、
    当該誤差に応じて、前記加工量算出式の係数を補正する
    係数補正部とをさらに有する請求項22に記載の研磨加
    工における加工量算出装置。
  30. 【請求項30】前記係数補正部は、前記加工量算出式に
    おける通過速度に乗じる係数を所定の補正量で補正し、
    前記加工量算出式における移動速度に乗じる係数を所定
    の補正量で補正し、前記加工量算出式における前記研磨
    圧力に乗じる係数を所定の補正量で補正し、前記各補正
    された各係数から算出される加工量と前記実際の加工量
    との誤差を算出し、当該誤差が所定の許容誤差値に収ま
    るまで前記各補正を繰り返す請求項29に記載の研磨加
    工における加工量算出装置。
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