JP5685967B2 - 逓倍回路 - Google Patents

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Description

本発明は、逓倍回路に関する。
近年、ミリ波帯は利用可能な周波数帯域が広いため、広帯域デバイスの要求が高まっている。特に、60−96GHzのEバンド帯を利用するデバイスでは、超広帯域化の要求が強い。
例えば、引用文献1には、フィルタ回路を備え、入力信号を3逓倍して出力する逓倍回路の一例が開示されている。
特開2007−215247号公報
引用文献1のように、逓倍回路がLC回路によるフィルタを備える場合、良好な特性を維持したまま、3倍波の出力を広帯域で向上させることは難しい。
また、逓倍回路において、入力信号の基本波の周波数が例えば20−32GHzである信号の場合、2倍波の周波数帯が40−64GHz、3倍波の周波数帯が60−96GHzとなるため、2倍波と3倍波の周波数帯が重なってしまう。そのため、例えばフィルタやトラップ回路等を用いても、3倍波を効率よく取り出すことは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、3倍波の出力を広帯域で向上させることが可能な逓倍回路を提供することを目的とする。
本発明の逓倍回路は、入力信号を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号及び第2入力信号に分配して出力する90°カップラと、前記第1入力信号が入力され、少なくとも前記第1入力信号の2倍波及び3倍波を含む第1出力信号を出力する第1トランジスタと、前記第2入力信号が入力され、少なくとも前記第2入力信号の2倍波及び3倍波を含む第2出力信号を出力する第2トランジスタと、前記第1出力信号と前記第2出力信号とが入力されるとともに、前記第1トランジスタ側あるいは前記第2トランジスタ側のいずれか一方から他方への前記第1出力信号あるいは前記第2出力信号の漏れを抑制しつつ、前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成して前記3倍波の出力信号を出力する合成部と、を備え、前記合成部は、前記第1トランジスタの出力及び前記第2トランジスタの出力が接続される接続点と、前記接続点と前記第1トランジスタの間あるいは前記接続点と前記第2トランジスタの間のいずれか一方のみに設けられた抵抗と、を備える。これにより、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
本発明の逓倍回路は、入力信号を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号及び第2入力信号に分配して出力する90°カップラと、前記第1入力信号が入力され、少なくとも前記第1入力信号の2倍波及び3倍波を含む第1出力信号を出力する第1トランジスタと、前記第2入力信号が入力され、少なくとも前記第2入力信号の2倍波及び3倍波を含む第2出力信号を出力する第2トランジスタと、前記第1出力信号と前記第2出力信号とが入力されるとともに、前記第1トランジスタ側あるいは前記第2トランジスタ側のいずれか一方から他方への前記第1出力信号あるいは前記第2出力信号の漏れを抑制しつつ、前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成して前記3倍波の出力信号を出力する合成部と、を備え、前記合成部は、接続点と、一端が前記第1トランジスタに接続され、他端が前記接続点に接続される第1抵抗と、一端が前記第2トランジスタに接続され、他端が前記接続点に接続される第2抵抗と、を備える。
上記構成において、一端が前記第2トランジスタに接続され、他端が前記第2抵抗の一端に接続され、前記合成部において前記第1出力信号の3倍波と前記第2出力信号の3倍波とを同相に近づけるように、前記第2出力信号の3倍波の位相を調整する分布定数線路を備える構成としてもよい。
上記構成において、前記第1抵抗及び前記第2抵抗は、抵抗値が互いに等しい構成としてもよい。
本発明によれば、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
図1は、比較例に係る逓倍回路の回路図である。 図2は、比較例に係る逓倍回路の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。 図3は、実施例1に係る逓倍回路の回路図である。 図4は、実施例1に係る逓倍回路の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。 図5は、実施例2に係る逓倍回路の回路図である。 図6は、実施例2に係る逓倍回路の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。 図7は、実施例3に係る逓倍回路の回路図である。 図8は、実施例3に係る逓倍回路の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。 図9は、実施例4に係る逓倍回路の回路図である。 図10は、実施例4に係る逓倍回路の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。 図11は、実施例5に係る逓倍回路の構成を示すブロック図である。 図12は、実施例5に係る逓倍回路の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。
まず、本発明の実施例との比較のため、比較例を説明する。図1は、比較例に係る逓倍回路100の回路図である。図1のように、逓倍回路100は、入力信号端子(Pin)10と、静電気放電保護回路(以下、ESD保護回路と記す)11と、入力整合回路12と、90°カップラ14と、第1トランジスタQ1と、第2トランジスタQ2と、出力整合回路24と、出力信号端子(Pout)27とを備える。入力信号30はPin10に入力され、出力信号35はPout27から出力される。
ESD保護回路11は、コンデンサC1及びC2を有する。コンデンサC1及びC2は互いに直列に接続され、コンデンサC1はPin10と接続され、コンデンサC2は入力整合回路12と接続される。ESD保護回路11は、静電気放電による回路破壊を防止する。なお、ESD保護回路11が備えるコンデンサの個数が2である例を説明したが、他の個数(例えば1)でもよい。
入力整合回路12は、分布定数線路TL1及びTL2と、抵抗R1とを有する。分布定数線路TL1は、一端がESD保護回路11と接続され、他端が接続点13を介して分布定数線路TL2の一端と接続される。分布定数線路TL2は、一端が接続点13を介して分布定数線路TL1の他端と接続され、他端が90°カップラ14と接続される。抵抗R1は、一端が接続点13と接続され、他端がグランドと接地される。入力整合回路12は、入力信号30の出力元の例えば回路等(図示せず)のインピーダンスと、逓倍回路100のインピーダンスとを整合させる。
90°カップラ14は、入力信号30を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号31及び第2入力信号32に分配して、それぞれ端子15及び20に出力する。90°カップラ14とグランドとの間に接続される抵抗R2は、90°カップラ14の終端抵抗である。
端子15から第1トランジスタQ1を経由して接続点19に至る経路(以下、第1経路と記す)の構成を説明する。分布定数線路TL3は、一端が端子15と接続され、他端が第1トランジスタQ1の第1入力端子であるゲート端子(図中のG)に接続される。分布定数線路TL3は、第1入力信号31の位相を調整する。抵抗R3は、一端が分布定数線路TL3と第1トランジスタQ1のゲート端子との接続点16と接続され、他端がグランドと接地される。抵抗R3は、第1トランジスタQ1のバイアス電圧を規定する。
第1トランジスタQ1は、第1入力端子であるゲート端子(図中のG)に第1入力信号31が入力され、第1出力端子であるドレイン端子(図中のD)から第1入力信号31の1倍波(基本波)、2倍波、3倍波、4倍波・・・等(以下、高調波成分と記す)を含む第1出力信号33を出力する。ここで、第1入力信号31のn倍波(nは1以上の整数)とは、第1入力信号31の基本波の周波数のn倍の周波数を有する信号である。第1トランジスタQ1のゲート端子は、位相が0°である第1入力信号31が入力される。第1トランジスタQ1のドレイン端子(図中のD)は、端子18を介して分布定数線路TL4と接続される。第1トランジスタQ1のソース端子(図中のS)は、抵抗R4の一端と接続され、抵抗R4の他端はグランドと接地される。第1トランジスタQ1のソース端子と抵抗R4とを接続する接続点17は、コンデンサC3の一端と接続され、コンデンサC3の他端はグランドと接地される。抵抗R4は、第1トランジスタQ1を直流的に接地する。コンデンサC3は、第1トランジスタQ1を高周波的に接地する。分布定数線路TL4は、一端が端子18と接続され、他端が接続点19と接続される。接続点19には、第1トランジスタQ1の出力及び第2トランジスタQ2の出力が接続され、第1出力信号33及び後述する第2出力信号34が共通に入力される。
端子20から第2トランジスタQ2を経由して接続点19に至る経路(以下、第2経路と記す)の構成は、第1経路の構成と同じである。第2トランジスタQ2は、第2入力端子であるゲート端子に第2入力信号32が入力され、第2出力端子であるドレイン端子から第2入力信号32の高調波成分を含む第2出力信号34を出力する。その他の構成については、第1経路と同様のため、説明を省略する。なお、第2経路の端子20及び23、分布定数線路TL5及びTL7、抵抗R6及びR7、コンデンサC4、並びに、接続点21及び22は、それぞれ第1経路の端子15及び18、分布定数線路TL3及びTL4、抵抗R3及びR4、コンデンサC3、並びに、接続点16及び17に対応する。
出力整合回路24は、分布定数線路TL8、TL9及びTL10を有する。出力整合回路24は、逓倍回路100のインピーダンスと、出力信号35の出力先の例えば回路等(図示せず)のインピーダンスとを整合させる。分布定数線路TL8は、一端が接続点19と接続され、他端が分布定数線路TL9及びTL10との接続点25と接続される。分布定数線路TL9は、一端が接続点25と接続され、他端が抵抗R9の一端と接続される。分布定数線路TL10は、一端が接続点25と接続され、他端がコンデンサC6の一端と接続される。電源Vdは、第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2のバイアス電圧を供給する。抵抗R9は、一端が接続点26と接続され、他端が電源Vdと接続され、バイアス電圧を調整する。コンデンサC5は、一端が接続点26と接続され、他端がグランドと接地され、分布定数線路TL9及び抵抗R9を高周波的に接地する。コンデンサC6は、一端が分布定数線路TL10の他端と接続され、他端が減衰器ATTの一端と接続され、出力信号35の直流成分を遮断する。減衰器ATTは、一端がコンデンサC6の他端と接続され、他端がPout27と接続される。Pout27は、出力信号35を出力する。減衰器ATTは、Pout27からの信号のアイソレーション用であって、減衰量は例えば−2dBである。
図1を参照して、逓倍回路100の動作を説明する。Pin10に入力信号30が入力される。入力信号30は、ESD保護回路11及び入力整合回路12を経由して、90°カップラ14に入力する。90°カップラ14は、入力信号30を互いの位相差が90°である第1入力信号31及び第2入力信号32に分配して、それぞれ第1経路の端子15及び第2経路の端子20に出力する。以下の説明では、第1入力信号31及び第2入力信号32の基本波(1倍波)の位相をそれぞれ0°及び90°とする。第1トランジスタQ1は、ゲート端子に第1入力信号31が入力し、ドレイン端子から第1入力信号31の高調波成分を含む第1出力信号33を出力する。第2トランジスタQ2は、ゲート端子に第2入力信号32が入力し、ドレイン端子から第2入力信号32の高調波成分を含む第2出力信号34を出力する。
以下、第1出力信号33及び第2出力信号34が有する高調波のうち、2倍波、3倍波及び4倍波を例に説明する。ここで、基本波の位相をφとすると、そのn倍波の位相はn×φである。例えば、基本波の位相を90°とすると、その2倍波の位相は、180°(=90°×2)である。第1出力信号33の基本波の位相は0°であるため、その2倍波、3倍波及び4倍波の位相は、いずれも0°である。第2出力信号34の基本波の位相は90°であるため、その2倍波、3倍波及び4倍波の位相は、それぞれ180°、270°及び360°である。よって、第1出力信号33及び第2出力信号34の2倍波、3倍波及び4倍波の各位相差は、それぞれ180°、270°及び360°である。第1出力信号33の2倍波と第2出力信号34の2倍波との位相差は180°であるため、2倍波の出力は抑圧されるはずである。
第1出力信号33は、分布定数線路TL4を経由して、接続点19に入力される。第2出力信号34は、分布定数線路TL7を経由して、接続点19に入力される。第1出力信号33及び第2出力信号34は、接続点19に共通に入力し、合成される。合成された信号である出力信号35は、出力整合回路24、コンデンサC6及び減衰器ATTを経由して、出力信号端子Pout27から出力される。
以下の表1に、比較例に係る逓倍回路100の周波数特性のシミュレーションを行った際の各素子のパラメータの一例を示す。表1は、抵抗の抵抗値[Ω]、各コンデンサの容量[pF]、並びに、各分布定数線路の長さ(L)[μm]及び幅(W)[μm]を示す。なお、各分布定数線路は例えばマイクロストリップラインを使用する。なお、この分布定数線路が設けられる誘電体には例えばポリイミドを使用する。本比較例では、誘電体の厚さは4.5[μm]、比誘電率は3.5である。
Figure 0005685967
図2は、比較例に係る逓倍回路100の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。図2において、横軸は周波数[GHz]、縦軸は出力[dBm]を示す。実線41、破線42、実線43及び破線44が、それぞれ逓倍回路100の出力信号35における基本波、2倍波、3倍波及び4倍波の各出力の変化を示す。
図2より、低い周波数帯(例えば約20〜24GHz)では、3倍波の出力は2倍波の出力より大きい。しかしながら、高い周波数帯(例えば約24〜32GHz)では、3倍波の出力は2倍波の出力より小さくなってしまう。このように、逓倍回路100では、予想に反し、高い周波数帯では2倍波の出力が抑圧されない。よって、3倍波の出力を広帯域で向上させることが難しい。
以下に、上記課題を解決する本発明の実施例について詳細に説明する。
図3を参照して、実施例1に係る逓倍回路の構成の一例を説明する。図3は、実施例1に係る逓倍回路200の回路図である。図3において、図1と同一の構成については、同一の符号を付している。以下、比較例に係る逓倍回路100との差異について説明して、その他の説明を省略する。
逓倍回路200は、逓倍回路100と比較して、合成部28を備える点が異なる。合成部28は、第1トランジスタQ1の出力及び第2トランジスタQ2の出力が接続される接続点19と、第1抵抗である抵抗R5と、第2抵抗である抵抗R8と、を備える。合成部28は、第1トランジスタQ1の第1出力端子であるドレイン端子及び第2トランジスタQ2の第2出力端子であるドレイン端子とそれぞれ分布定数線路TL4及びTL7を介して接続される。合成部28は、第1出力信号33と第2出力信号34とが入力されるとともに、第1トランジスタQ1側あるいは第2トランジスタQ2側のいずれか一方から他方への第1出力信号33あるいは第2出力信号34の漏れを抑制しつつ、第1出力信号33と第2出力信号34とを合成して3倍波の出力信号35を、接続点19から出力整合回路24、コンデンサC6及び減衰器ATTを介してPout27へ出力する。抵抗R5は、一端が分布定数線路TL4と接続され、他端が接続点19と接続される。抵抗R8は、一端が分布定数線路TL7と接続され、他端が接続点19と接続される。接続点19には、第1出力信号33及び第2出力信号34が共通に入力される。
以下の表2に、実施例1に係る逓倍回路200の周波数特性のシミュレーションを行った際の各素子のパラメータの一例を示す。なお、表1と重複する素子の記載は省略する。抵抗R5及びR8は、第1出力信号33と第2出力信号34との合成のバランスや、第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2のバイアスを同じにするため、表2のように抵抗値を互いに等しくすることが好ましい。
Figure 0005685967
図4は、実施例1に係る逓倍回路200の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。図4において、横軸及び縦軸は図2と同様である。実線51、破線52、実線53及び破線54は、それぞれ逓倍回路200の出力信号35における基本波、2倍波、3倍波及び4倍波の各出力の変化を示す。
図4より、比較例の図2と比較して、出力信号35の2倍波の出力が抑制されている。また、出力信号35の3倍波の出力が、出力信号35の2倍波の出力と比較して、広帯域で大きくなっている。
比較例の場合、第1トランジスタQ1が出力する第1出力信号33は、第2トランジスタQ2が設けられた第2経路へ流入してしまう。したがって、第1出力信号33と第2出力信号34の各高周波成分が干渉してしまい、位相がずれてしまう。これと同様の現象は、第2トランジスタQ2が出力する第2出力信号34が、第1トランジスタQ1が設けられた第1経路へ流入することにより、第2経路においても発生する。よって、位相がずれなければ互いに逆相であるため打ち消しあうはずの2倍波の出力が、比較例では大きくなってしまう。これにより、3倍波の出力を広帯域で向上させることが難しかった。
一方、実施例1では、合成部28の抵抗R5及び抵抗R8により、第1出力信号33及び第2出力信号34がそれぞれ第2経路及び第1経路へ流入しにくくなる。したがって、第1トランジスタQ1と第2トランジスタQ2との間で相互に与える影響が軽減される。よって、第1出力信号33及び第2出力信号34の各高周波成分は、位相のずれが緩和される。以上より、互いに逆相である第1出力信号33の2倍波と第2出力信号34の2倍波とは、広帯域で互いに打ち消しあうため、出力信号35の2倍波の出力が広帯域で抑制される。よって、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
実施例1によれば、逓倍回路200は、90°カップラ14と、第1トランジスタQ1と、第2トランジスタQ2と、合成部28とを備える。90°カップラ14は、入力信号端子Pin10に入力される入力信号30を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号31及び第2入力信号32に分配して出力する。第1トランジスタQ1は、第1入力端子であるゲート端子に第1入力信号31が入力され、第1出力端子であるドレイン端子から少なくとも第1入力信号31の2倍波及び3倍波を含む第1出力信号33を出力する。第2トランジスタQ2は、第2入力端子であるゲート端子に第2入力信号32が入力され、第2出力端子であるドレイン端子から少なくとも第2入力信号32の2倍波及び3倍波を含む第2出力信号34を出力する。合成部28は、第1出力信号33及び第2出力信号34が共通に入力される接続点19と、第1抵抗である抵抗R5と、第2抵抗である抵抗R8と、を備える。合成部28は、第1出力信号33と第2出力信号34とが入力されるとともに、第1トランジスタQ1側あるいは第2トランジスタQ2側のいずれか一方から他方への第1出力信号33あるいは第2出力信号34の漏れを抑制しつつ、第1出力信号33と第2出力信号34とを合成して3倍波の出力信号35を接続点19から出力する。抵抗R5は、一端が第1トランジスタQ1のドレイン端子に接続され、他端が接続点19に接続される。抵抗R8は、一端が第2トランジスタQ2のドレイン端子に接続され、他端が接続点19に接続される。これにより、第1出力信号33及び第2出力信号34の各高周波成分は、相互の影響が軽減され、位相のずれが緩和される。したがって、例えば図6のように、第1出力信号33及び第2出力信号34の各2倍波が互いに打ち消しあって、出力信号35の2倍波の出力が広帯域で抑制される。よって、出力信号35の3倍波の出力を、出力信号35の2倍波の出力と比較して、広帯域で向上させることができる。
実施例1によれば、合成部28は、第1出力信号33及び第2出力信号34が共通に入力される接続点19と、第1抵抗である抵抗R5と、第2抵抗である抵抗R8と、を備える。合成部28は、第1トランジスタQ1の出力及び第2トランジスタQ2の出力が接続される接続点19と、接続点19と第1トランジスタQ1の間あるいは接続点19と第2トランジスタQ2の間のいずれか一方のみに設けられた抵抗(抵抗R5及び抵抗R8のいずれか一方)と、を備えるようにしてもよい。なお、第1出力信号33と第2出力信号34との合成のバランスや第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2に供給されるバイアス電圧を同じにするため、抵抗R5及びR8の両方を備えるようにする方が好ましい。抵抗R5及びR8の両方の抵抗値を等しくすることにより、さらに高い効果を得ることができる。
図5を参照して、実施例2に係る逓倍回路の構成の一例を説明する。図5は、実施例2に係る逓倍回路300の回路図である。図5において、図1と同一の構成については、同一の符号を付している。以下、実施例1に係る逓倍回路200との差異について説明して、その他の説明を省略する。
逓倍回路300は、実施例1に係る逓倍回路200と比較して、分布定数線路TL6を備える点が異なる。分布定数線路TL6は、一端が端子23を介して第2トランジスタQ2の第2出力端子であるドレイン端子に接続され、他端が分布定数線路TL7を介して第2抵抗である抵抗R8の一端に接続され、第2出力信号34の3倍波の位相(270°)を同相(例えば360°又は720°等)に近づけるように調整する。これにより、第1出力信号33の3倍波の位相(0°)と第2出力信号34の3倍波の位相との位相差が小さくなる。よって、第1出力信号33の3倍波と第2出力信号34の3倍波とが互いに強めあうため、出力信号35の3倍波の出力が向上する。
以下の表3に、実施例2に係る逓倍回路300の周波数特性のシミュレーションを行った際の各素子のパラメータの一例を示す。なお、表1及び2と重複する素子の記載は省略する。分布定数線路TL6は例えばマイクロストリップラインを使用する。なお、この分布定数線路が設けられる誘電体には例えばポリイミドを使用する。本比較例では、誘電体の厚さは4.5[μm]、比誘電率は3.5である。
Figure 0005685967
図6は、実施例2に係る逓倍回路300の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。図6において、横軸及び縦軸は図2と同様である。実線61、破線62、実線63及び破線64は、それぞれ逓倍回路300の出力信号における基本波、2倍波、3倍波及び4倍波の各出力の変化を示す。図6より、実施例1の図4と比較して、出力信号35の3倍波の出力がさらに向上している。よって、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
実施例2によれば、逓倍回路300は、逓倍回路200の構成に加え、分布定数線路TL6を備える。分布定数線路TL6は、一端が第2トランジスタQ2のドレイン端子に接続され、他端が分布定数線路TL7を介して第2抵抗である抵抗R8の一端に接続され、第1出力信号33の3倍波と第2出力信号34の3倍波との位相差を同相に近づけるように、第2出力信号34の3倍波の位相(270°)を調整する。これにより、例えば図6のように、第1出力信号33の3倍波と第2出力信号34の3倍波とが互いに強めあうため、出力信号35の3倍波の出力が向上する。よって、逓倍回路300は、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
実施例2によれば、逓倍回路300は、第2経路側に分布定数線路TL6を備える。第1経路側に分布定数線路を設けるようにしてもよいが、第2経路側に分布定数線路TL6を備えるようにして、第2出力信号34の位相を遅らせる方が、位相を簡易に調整できるため、好ましい。
図7を参照して、実施例3に係る逓倍回路の構成の一例を説明する。図7は、実施例3に係る逓倍回路400の回路図である。図7において、図3と同一の構成については、同一の符号を付している。以下、実施例1に係る逓倍回路200との差異について説明して、その他の説明を省略する。
逓倍回路400は、実施例1に係る逓倍回路200と比較して、合成部28の代わりに、合成部として機能する3倍波の90°カップラ29を備える点が異なる。90°カップラ29と接続される抵抗R13は、終端抵抗である。90°カップラ29は、合成部28と同様に、第1出力信号33と第2出力信号34とが入力されるとともに、第1トランジスタQ1側あるいは第2トランジスタQ2側のいずれか一方から他方への第1出力信号33あるいは第2出力信号34の漏れを抑制する。90°カップラ29は、第1出力信号33の3倍波及び第2出力信号34の3倍波のうち第2出力信号34の3倍波の位相(270°)を第1出力信号33の3倍波の位相に対して90°ずらして合成した出力信号35をPout27に出力する。90°カップラ29により、第1出力信号33の3倍波と第2出力信号34の3倍波とは同相となって強めあうため、合成される出力信号35の3倍波の出力を向上させることができる。
逓倍回路400は、実施例1に係る逓倍回路200と比較して、第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2にバイアス電圧を供給する電源Vdと接続されたバイアスラインを90°カップラ29の前段に設けている点が異なる。これは、90°カップラ29が直流電圧を遮断するためである。電源Vdから抵抗R12、分布定数線路TL13及びTL12並びに抵抗R10を介して第1トランジスタQ1に至るバイアスラインは、第1トランジスタQ1にバイアス電圧を供給する。電源Vdから抵抗R12、分布定数線路TL13及び抵抗R11を介して第2トランジスタQ2に至るバイアスラインは、第2トランジスタQ2にバイアス電圧を供給する。上記のバイアスラインと90°カップラ29との間に接続されるコンデンサC7及びC8は、90°カップラ29へ流れる直流電流を遮断する。
以下の表4に、実施例3に係る逓倍回路400の周波数特性のシミュレーションを行った際の各素子のパラメータの一例を示す。なお、表1、2及び3と重複する素子の記載は省略する。分布定数線路TL12及び13は例えばマイクロストリップラインを使用する。なお、この分布定数線路が設けられる誘電体には例えばポリイミドを使用する。本比較例では、誘電体の厚さは4.5[μm]、比誘電率は3.5である。
Figure 0005685967
図8は、実施例3に係る逓倍回路400の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。図8において、横軸及び縦軸は図3と同様である。実線71、破線72、実線73及び破線74は、それぞれ逓倍回路400の出力信号35における基本波、2倍波、3倍波及び4倍波の各出力の変化を示す。図12より、出力信号35の2倍波の出力が抑制されて、広帯域で出力信号35の3倍波の出力が出力信号35の2倍波の出力より向上している。よって、逓倍回路400は、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
実施例3によれば、逓倍回路400は、第1出力信号33の3倍波及び第2出力信号34の3倍波のいずれか一方である第2出力信号34の3倍波の位相(270°)を他方である第1出力信号33の3倍波の位相に対して90°ずらして合成した出力信号35をPout27に出力する3倍波の90°カップラを備える。これにより、3倍波の出力を広帯域で向上させることができる。
図9を参照して、実施例4に係る逓倍回路の構成の一例を説明する。図9は、実施例4に係る逓倍回路500の回路図である。図9において、図7と同一の構成については、同一の符号を付している。以下、実施例3に係る逓倍回路400との差異について説明して、その他の説明を省略する。
逓倍回路500は、実施例3に係る逓倍回路400と比較して、第1トランジスタQ1のドレイン端子と分布定数線路TL4との間に、分布定数線路TL11を備える点が異なる。分布定数線路TL11は、第1出力信号33の2倍波の位相が第2出力信号34の2倍波の位相とが90°カップラ29の出力において逆相で合成されるように調整する。
以下の表5に、実施例4に係る逓倍回路500の周波数特性のシミュレーションを行った際の各素子のパラメータの一例を示す。なお、表1、2、3及び4と重複する素子の記載は省略する。分布定数線路TL11は例えばマイクロストリップラインを使用する。なお、この分布定数線路が設けられる誘電体には例えばポリイミドを使用する。本比較例では、誘電体の厚さは4.5[μm]、比誘電率は3.5である。
Figure 0005685967
図10は、実施例4に係る逓倍回路500の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。図10において、横軸及び縦軸は図3と同様である。実線81、破線82、実線83及び破線84が、それぞれ逓倍回路500の出力信号35における基本波、2倍波、3倍波及び4倍波の各出力の変化を示す。図10より、実施例3に係る図8と比較して、出力信号35の2倍波の出力が広帯域で大きく抑制されている。よって、逓倍回路500は、広帯域で出力信号35の3倍波の出力を出力信号35の2倍波の出力より向上させることができる。
実施例4によれば、逓倍回路500は、一端が第1トランジスタQ1の第1出力端子であるドレイン端子に接続され、他端が90°カップラ29と接続され、第1出力信号33の2倍波の位相と第2出力信号34の2倍波の位相とが合成部として機能する90°カップラ29の出力において逆相で合成されるように、第1出力信号33の2倍波の位相を調整する分布定数線路TL11を備える。これにより、90°カップラ29の出力において、第1出力信号33と第2出力信号34とが合成される際に、第1出力信号33の2倍波と第2出力信号34の2倍波とが互いに打ち消しあい、出力信号35の2倍波の出力が抑制される。したがって、逓倍回路500は、逓倍回路400のように、3倍波の出力を広帯域で向上させることができることに加え、出力信号35の2倍波の出力を広帯域で抑制することができる。
図11を参照して、実施例5に係る逓倍回路の構成の一例を説明する。図11は、実施例5に係る逓倍回路600の構成を示すブロック図である。図11のように、逓倍回路600は、入力信号端子Pin106と、実施例1で示した逓倍回路200と、アンプ102と、アンプ104と、出力信号端子Pout108と、を備える。なお、逓倍回路200を、逓倍回路300、逓倍回路400及び逓倍回路500のいずれかとしてもよい。
逓倍回路200の構成は、実施例1に示す構成と同一であり、入力信号端子Pin106から信号110が入力され、信号112を出力する。逓倍回路200により、信号112の2倍波の出力は抑制され、3倍波の出力が向上する。
アンプ102は、逓倍回路200が出力する信号112を増幅して、信号114を出力する。アンプ102は、逓倍回路100の出力信号端子Pout27と接続され、信号110の基本波におけるゲインよりも3倍波におけるゲインの方が大きい帯域を有する。例えば、アンプ102のゲインの最大値から、その−3dBとなる範囲の周波数帯域において、3倍波は含まれるが、基本波は含まれない特性を有するように設計すればよい。これにより、アンプ102からの基本波成分の出力が抑制される。アンプ104は、アンプ102と同様に、アンプ102が出力する信号114をさらに増幅して、出力信号116を出力信号端子Pout108に出力する。図13のように、アンプを2段とすることにより、出力信号116の3倍波をより増幅することができる。なお、アンプ102及び104のようにアンプを2段とする例を説明したが、アンプの段数はこれに限らない。
図12は、実施例5に係る逓倍回路600の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。図12において、横軸及び縦軸は図3と同様である。破線92、実線93及び破線94は、それぞれ逓倍回路600の出力信号35における2倍波、3倍波及び4倍波の各出力の変化を示す。なお、基本波の出力を示すグラフは、基本波の出力が−20.0[dBm]未満であるために、図12では示していない。図12より、出力信号35の2倍波及び4倍波の出力が抑制されて、広帯域で出力信号35の3倍波の出力が向上している。よって、逓倍回路600は、基本波の出力を抑制して、3倍波を効率よく取り出すことができる。
実施例5によれば、逓倍回路600は、増幅器であるアンプ102を備える。アンプ102は、逓倍回路200の合成部28と接続され、信号110の基本波の帯域よりも3倍波の帯域の方がゲインが大きい。アンプ102の後段に接続されるアンプ104もアンプ102と同様の特性を有する。これにより、基本波の出力を抑制して、3倍波を効率よく取り出すことができる。
実施例5によれば、アンプ102は、ゲインの最大値から−3dBのゲインが得られる範囲において、信号110の3倍波の帯域が含まれ、信号110の基本波の帯域が含まれないようにしてもよい。
比較例及び実施例において、基本波、2倍波、3倍波及び4倍波の各位相が、0°、90°、180°、270°及び360°のいずれかとなる例を説明したが、本発明の効果と同等の効果を奏することができる範囲内であれば、位相は上記の例からシフトしてもよく、例えば、±20°の範囲内でシフトしてもよい。好ましくは±10°、より好ましくは±5°の範囲内でのシフトが望ましい。
比較例及び実施例において、第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2は、GaAs系のHEMT(High Electron Mobility Transistor)の他に、例えばバイポーラトランジスタやFET(Field Effect Transistor)等でもよい。第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2は、第1出力信号33及び第2出力信号34の位相を除く特性が同じとなるように、大きさ及び接続方式を同じとすることが好ましい。第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2の接続方式の一例として、ソース接地の例を説明したが、ゲート接地又はドレイン接地でもよい。第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2をバイポーラトランジスタとする場合は、接続方式をエミッタ接地、ベース接地及びコレクタ接地のいずれかとすればよい。分布定数線路の例として、マイクロストリップラインを説明したが、例えばコプレーナストリップライン等でもよい。比較例及び実施例の表1、2、3、4及び5で示した各素子のパラメータは一例であって、これに限られず、他の値としてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
14 90°カップラ(基本波)
28 合成部
29 90°カップラ(3倍波)
100、200、300、400、500 逓倍回路
102、104 アンプ
Q1 第1トランジスタ
Q2 第2トランジスタ
R5 第1抵抗
R8 第2抵抗
TL6 分布定数線路
TL11 分布定数線路

Claims (5)

  1. 入力信号を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号及び第2入力信号に分配して出力する90°カップラと、
    前記第1入力信号が入力され、少なくとも前記第1入力信号の2倍波及び3倍波を含む第1出力信号を出力する第1トランジスタと、
    前記第2入力信号が入力され、少なくとも前記第2入力信号の2倍波及び3倍波を含む第2出力信号を出力する第2トランジスタと、
    前記第1出力信号と前記第2出力信号とが入力されるとともに、前記第1トランジスタ側あるいは前記第2トランジスタ側のいずれか一方から他方への前記第1出力信号あるいは前記第2出力信号の漏れを抑制しつつ、前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成して前記3倍波の出力信号を出力する合成部と、
    を備え
    前記合成部は、前記第1トランジスタの出力及び前記第2トランジスタの出力が接続される接続点と、前記接続点と前記第1トランジスタの間あるいは前記接続点と前記第2トランジスタの間のいずれか一方のみに設けられた抵抗と、を備えることを特徴とする逓倍回路。
  2. 入力信号を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号及び第2入力信号に分配して出力する90°カップラと、
    前記第1入力信号が入力され、少なくとも前記第1入力信号の2倍波及び3倍波を含む第1出力信号を出力する第1トランジスタと、
    前記第2入力信号が入力され、少なくとも前記第2入力信号の2倍波及び3倍波を含む第2出力信号を出力する第2トランジスタと、
    前記第1出力信号と前記第2出力信号とが入力されるとともに、前記第1トランジスタ側あるいは前記第2トランジスタ側のいずれか一方から他方への前記第1出力信号あるいは前記第2出力信号の漏れを抑制しつつ、前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成して前記3倍波の出力信号を出力する合成部と、
    を備え、
    前記合成部は、接続点と、一端が前記第1トランジスタに接続され、他端が前記接続点に接続される第1抵抗と、一端が前記第2トランジスタに接続され、他端が前記接続点に接続される第2抵抗と、を備えることを特徴とする逓倍回路
  3. 入力信号を、その基本波において互いの位相差が90°である関係で、第1入力信号及び第2入力信号に分配して出力する90°カップラと、
    前記第1入力信号が入力され、少なくとも前記第1入力信号の2倍波及び3倍波を含む第1出力信号を出力する第1トランジスタと、
    前記第2入力信号が入力され、少なくとも前記第2入力信号の2倍波及び3倍波を含む第2出力信号を出力する第2トランジスタと、
    前記第1出力信号と前記第2出力信号とが入力されるとともに、前記第1トランジスタ側あるいは前記第2トランジスタ側のいずれか一方から他方への前記第1出力信号あるいは前記第2出力信号の漏れを抑制しつつ、前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成して前記3倍波の出力信号を出力する合成部と、
    を備え、
    前記合成部は、前記第1トランジスタの出力及び前記第2トランジスタの出力が接続される接続点と、前記接続点と前記第1トランジスタとの間と、前記接続点と前記第2トランジスタの間と、のうち前記接続点と前記第2トランジスタとの間のみに設けられた抵抗と、を備え、
    一端が前記第2トランジスタに接続され、他端が前記抵抗の一端に接続され、前記合成部において前記第1出力信号の3倍波と前記第2出力信号の3倍波とを同相に近づけるように、前記第2出力信号の3倍波の位相を調整する分布定数線路を備えることを特徴とする逓倍回路
  4. 一端が前記第2トランジスタに接続され、他端が前記第2抵抗の一端に接続され、前記合成部において前記第1出力信号の3倍波と前記第2出力信号の3倍波とを同相に近づけるように、前記第2出力信号の3倍波の位相を調整する分布定数線路を備えることを特徴とする請求項に記載の逓倍回路。
  5. 前記第1抵抗及び前記第2抵抗は、抵抗値が互いに等しいことを特徴とする請求項に記載の逓倍回路。
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