JP2005012611A - 高周波増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を得る。
【解決手段】先端短絡スタブ3のドレインバイアス印加端子7側と接地との間に可変容量素子8を接続し、この可変容量素子8の容量値をドレインバイアス電圧により調整することにより先端短絡スタブ3の電気長を変化させる。そして、整合回路2及び先端短絡スタブ3とともに高周波トランジスタ1の出力インピーダンスの整合を行ない、所望の増幅特性を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】先端短絡スタブ3のドレインバイアス印加端子7側と接地との間に可変容量素子8を接続し、この可変容量素子8の容量値をドレインバイアス電圧により調整することにより先端短絡スタブ3の電気長を変化させる。そして、整合回路2及び先端短絡スタブ3とともに高周波トランジスタ1の出力インピーダンスの整合を行ない、所望の増幅特性を得る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波増幅器に係り、特に増幅素子の出力側のインピーダンス整合が調整可能な高周波増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の準ミリ波・ミリ波帯域の活用に伴い、これら帯域において良好な増幅特性を有する高周波増幅器が求められている。
【0003】
増幅素子に高周波トランジスタを用い、出力側の整合回路に先端短絡スタブを用いて構成した、従来の高周波増幅器のブロック図の一例を図2に示す。この高周波増幅器は、増幅素子として高周波トランジスタ1、誘導性リアクタンス素子からなる整合回路2、先端短絡スタブ3、及び固定コンデンサ4から構成されている。また、増幅対象の高周波信号が入力される信号入力端子5、増幅後の高周波信号が出力される信号出力端子6、及び高周波トランジスタ1のドレインバイアス印加端子7を備えている。
【0004】
高周波トランジスタ1は、高周波信号の増幅が可能な例えばFET(電界効果トランジスタ)である。そして、ソース電極(S)が接地されており、ゲート電極(G)に加えられた高周波信号を増幅してドレイン電極(D)に出力する。整合回路2は、後述の先端短絡スタブ3とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。
【0005】
先端短絡スタブ3は、高周波チョークコイルとしてドレインバイアス印加端子7への高周波信号の流出を阻止すると同時に、整合回路2とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。固定コンデンサ4は、ドレインバイアス印加端子7に供給されるドレインバイアスの交流成分を接地する。
【0006】
上述のように構成された従来の高周波増幅器では、まず、ドレインバイアス印加端子7にドレインバイアスを供給しておき、信号入力端子5に増幅対象の信号を入力すると、この入力された信号は高周波トランジスタ1により増幅され、高周波トランジスタ1のドレイン電極(D)側に現れる。高周波トランジスタ1のドレイン電極(D)は、整合回路2及び先端短絡スタブ3により所定の出力インピーダンスに整合されており、増幅後の信号は整合回路2を経由して信号出力端子6に出力される。
【0007】
ところで、一般に高周波トランジスタの製造時には、その電気的特性にばらつきが生ずる。増幅素子で増幅された信号を効率よく出力側に取り出すためには、出力側におけるインピーダンスの整合が十分に図られている必要があるが、上述した従来の高周波増幅器では、固定された回路定数を有する整合回路2及び先端短絡スタブ3により出力側のインピーダンスの整合を行なっているため、高周波トランジスタ1の製造時における電気的特性のばらつきに対してこの高周波増幅器の増幅特性が敏感に変化するという問題があった。特に、周波数特性、すなわち入力高周波信号の周波数対増幅利得の特性に影響を及ぼしていた。そして、良好な増幅特性を得るためには、例えば先端短絡スタブ3の電気長を調整するといった作業を必要としていた。
【0008】
このような課題に対処するため、高周波トランジスタ1の特性のばらつきを電気的に補償しうる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1はインピーダンスの整合を電気的に調整する事例であり、高周波トランジスタ1のドレインと接地との間に、相互に直列に接続されたインピーダンス整合回路及び可変容量素子を新たに設け、この可変容量素子への印加電圧を変化させることで出力側のインピーダンスの整合を調整している。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−86851号公報(第6頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1においては、新たにインピーダンス整合回路及び可変容量素子を必要とする。加えて、可変容量素子の容量値を調整するためにこの可変容量素子に印加する電圧とその供給端子も新たに必要とする。このため、高周波増幅器の小型化及び高集積化が困難であり、特に集積化した場合における基板の面積の増加を抑えることのできる高周波増幅器が望まれていた。
【0011】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の高周波増幅器は、高周波信号が入力される増幅素子と、一方の端子が前記増幅素子の出力側電極に接続された第1の誘導性リアクタンス素子と、一方の端子が前記第1の誘導性リアクタンス素子の他方の端子に接続された第2の誘導性リアクタンス素子と、一方の端子が前記第2の誘導性リアクタンス素子の他方の端子に接続され、他方の端子が接地された可変容量性リアクタンス素子とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の高周波増幅器によれば、増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る高周波増幅器の実施の形態を、図1を参照して説明する。なお、図2に示した従来の高周波増幅器と同一構成には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明に係る高周波増幅器の一実施の形態を示すブロック図である。この高周波増幅器は、増幅素子として高周波トランジスタ1、第1の誘導性リアクタンス素子からなる整合回路2、第2の誘導性リアクタンス素子としての先端短絡スタブ3、固定コンデンサ4、及び可変容量性リアクタンス素子としての可変容量素子8から構成されている。また、増幅対象の高周波信号が入力される信号入力端子5、増幅後の高周波信号が出力される信号出力端子6、及びドレインバイアス印加端子7を備えている。
【0016】
高周波トランジスタ1は、本実施の形態においてはFETとし、ソース電極(S)が接地されていて、ゲート電極(G)に加えられた高周波信号を増幅してドレイン電極(D)に出力する。整合回路2は誘導性リアクタンスを有し、先端短絡スタブ3及び後述する可変容量素子8とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。
【0017】
先端短絡スタブ3は誘導性リアクタンスを有し、高周波チョークコイルとしてドレインバイアス印加端子7への高周波信号の流出を阻止すると同時に、整合回路2及び後述する可変容量素子8とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。固定コンデンサ4は、ドレインバイアス印加端子7に供給されるドレインバイアスの交流成分を接地する。
【0018】
可変容量素子8は、先端短絡スタブ3のドレインバイアス印加端子7側と接地との間に接続され、整合回路2及び先端短絡スタブ3とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。本実施の形態では、可変容量素子8は、電気的に容量値を変化させることのできる例えばバラクタダイオードとしている。
【0019】
次に、上述のように構成された本実施の形態による高周波増幅器の動作について図1を参照して説明する。まず、ドレインバイアス印加端子7に、高周波トランジスタ1の増幅動作に必要な所定のドレインバイアス電圧を印加する。このドレインバイアス電圧は、固定コンデンサ4及び先端短絡スタブ3により交流成分が阻止され、直流成分のみが高周波トランジスタ1のドレイン電極(D)に印加される。
【0020】
信号入力端子5に入力された高周波信号は、高周波トランジスタ1のゲート電極(G)に印加され、この高周波トランジスタ1により増幅されてドレイン電極側(D)に現れる。ドレイン電極(D)側は、整合回路2、先端短絡スタブ3及び可変容量素子8により所定の出力インピーダンスに整合されており、増幅された信号は整合回路2を経由して信号出力端子6に出力される。
【0021】
ここで、高周波トランジスタ1の製造時における電気的特性のばらつきにより出力インピーダンスの整合が十分でなく所望の増幅特性が得られない場合には、所定のインピーダンスの整合を得るために、可変容量素子8に印加される電圧、すなわちドレインバイアス印加端子7に印加されているドレインバイアス電圧を所定の範囲内で調整する。そして、可変容量素子8の容量値を変化させることにより、等価的に先端短絡スタブ3の電気長を補正し、出力インピーダンスの整合を行なって所望の増幅特性を得ている。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態による高周波増幅器においては、可変容量素子の容量値を電気的に変化させて増幅素子の出力側のインピーダンスを整合させている。これにより、増幅素子の製造時における電気的特性のばらつきを補償して、所望の増幅特性を有する高周波増幅器を得ることができる。
【0023】
また、可変容量素子の容量値を変化させるための電圧は、増幅素子に供給するドレインバイアス電圧と共用し、ドレインバイアス電圧を所定の範囲内で調整することにより電気的に変化させている。このため、可変容量素子の容量値を変化させるための新たなバイアス電圧やその供給回路を必要とせず、集積時における基板の面積の増加を抑えることができ、高周波増幅器の小型化・高集積化を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の高周波増幅器によれば、容量値を変化させるための電圧を増幅素子に供給するバイアス電圧と共用した可変容量素子を用いて増幅素子の出力側のインピーダンス整合を行なうことにより、増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波増幅器の一実施の形態を示すブロック図。
【図2】従来の高周波増幅器の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 高周波トランジスタ
2 整合回路
3 先端短絡スタブ
4 固定コンデンサ
5 信号入力端子
6 信号出力端子
7 ドレインバイアス印加端子
8 可変容量素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波増幅器に係り、特に増幅素子の出力側のインピーダンス整合が調整可能な高周波増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の準ミリ波・ミリ波帯域の活用に伴い、これら帯域において良好な増幅特性を有する高周波増幅器が求められている。
【0003】
増幅素子に高周波トランジスタを用い、出力側の整合回路に先端短絡スタブを用いて構成した、従来の高周波増幅器のブロック図の一例を図2に示す。この高周波増幅器は、増幅素子として高周波トランジスタ1、誘導性リアクタンス素子からなる整合回路2、先端短絡スタブ3、及び固定コンデンサ4から構成されている。また、増幅対象の高周波信号が入力される信号入力端子5、増幅後の高周波信号が出力される信号出力端子6、及び高周波トランジスタ1のドレインバイアス印加端子7を備えている。
【0004】
高周波トランジスタ1は、高周波信号の増幅が可能な例えばFET(電界効果トランジスタ)である。そして、ソース電極(S)が接地されており、ゲート電極(G)に加えられた高周波信号を増幅してドレイン電極(D)に出力する。整合回路2は、後述の先端短絡スタブ3とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。
【0005】
先端短絡スタブ3は、高周波チョークコイルとしてドレインバイアス印加端子7への高周波信号の流出を阻止すると同時に、整合回路2とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。固定コンデンサ4は、ドレインバイアス印加端子7に供給されるドレインバイアスの交流成分を接地する。
【0006】
上述のように構成された従来の高周波増幅器では、まず、ドレインバイアス印加端子7にドレインバイアスを供給しておき、信号入力端子5に増幅対象の信号を入力すると、この入力された信号は高周波トランジスタ1により増幅され、高周波トランジスタ1のドレイン電極(D)側に現れる。高周波トランジスタ1のドレイン電極(D)は、整合回路2及び先端短絡スタブ3により所定の出力インピーダンスに整合されており、増幅後の信号は整合回路2を経由して信号出力端子6に出力される。
【0007】
ところで、一般に高周波トランジスタの製造時には、その電気的特性にばらつきが生ずる。増幅素子で増幅された信号を効率よく出力側に取り出すためには、出力側におけるインピーダンスの整合が十分に図られている必要があるが、上述した従来の高周波増幅器では、固定された回路定数を有する整合回路2及び先端短絡スタブ3により出力側のインピーダンスの整合を行なっているため、高周波トランジスタ1の製造時における電気的特性のばらつきに対してこの高周波増幅器の増幅特性が敏感に変化するという問題があった。特に、周波数特性、すなわち入力高周波信号の周波数対増幅利得の特性に影響を及ぼしていた。そして、良好な増幅特性を得るためには、例えば先端短絡スタブ3の電気長を調整するといった作業を必要としていた。
【0008】
このような課題に対処するため、高周波トランジスタ1の特性のばらつきを電気的に補償しうる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1はインピーダンスの整合を電気的に調整する事例であり、高周波トランジスタ1のドレインと接地との間に、相互に直列に接続されたインピーダンス整合回路及び可変容量素子を新たに設け、この可変容量素子への印加電圧を変化させることで出力側のインピーダンスの整合を調整している。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−86851号公報(第6頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1においては、新たにインピーダンス整合回路及び可変容量素子を必要とする。加えて、可変容量素子の容量値を調整するためにこの可変容量素子に印加する電圧とその供給端子も新たに必要とする。このため、高周波増幅器の小型化及び高集積化が困難であり、特に集積化した場合における基板の面積の増加を抑えることのできる高周波増幅器が望まれていた。
【0011】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の高周波増幅器は、高周波信号が入力される増幅素子と、一方の端子が前記増幅素子の出力側電極に接続された第1の誘導性リアクタンス素子と、一方の端子が前記第1の誘導性リアクタンス素子の他方の端子に接続された第2の誘導性リアクタンス素子と、一方の端子が前記第2の誘導性リアクタンス素子の他方の端子に接続され、他方の端子が接地された可変容量性リアクタンス素子とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の高周波増幅器によれば、増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る高周波増幅器の実施の形態を、図1を参照して説明する。なお、図2に示した従来の高周波増幅器と同一構成には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明に係る高周波増幅器の一実施の形態を示すブロック図である。この高周波増幅器は、増幅素子として高周波トランジスタ1、第1の誘導性リアクタンス素子からなる整合回路2、第2の誘導性リアクタンス素子としての先端短絡スタブ3、固定コンデンサ4、及び可変容量性リアクタンス素子としての可変容量素子8から構成されている。また、増幅対象の高周波信号が入力される信号入力端子5、増幅後の高周波信号が出力される信号出力端子6、及びドレインバイアス印加端子7を備えている。
【0016】
高周波トランジスタ1は、本実施の形態においてはFETとし、ソース電極(S)が接地されていて、ゲート電極(G)に加えられた高周波信号を増幅してドレイン電極(D)に出力する。整合回路2は誘導性リアクタンスを有し、先端短絡スタブ3及び後述する可変容量素子8とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。
【0017】
先端短絡スタブ3は誘導性リアクタンスを有し、高周波チョークコイルとしてドレインバイアス印加端子7への高周波信号の流出を阻止すると同時に、整合回路2及び後述する可変容量素子8とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。固定コンデンサ4は、ドレインバイアス印加端子7に供給されるドレインバイアスの交流成分を接地する。
【0018】
可変容量素子8は、先端短絡スタブ3のドレインバイアス印加端子7側と接地との間に接続され、整合回路2及び先端短絡スタブ3とともに高周波トランジスタ1の出力とこの高周波増幅器の後段に接続される機器との間のインピーダンス整合を行なう。本実施の形態では、可変容量素子8は、電気的に容量値を変化させることのできる例えばバラクタダイオードとしている。
【0019】
次に、上述のように構成された本実施の形態による高周波増幅器の動作について図1を参照して説明する。まず、ドレインバイアス印加端子7に、高周波トランジスタ1の増幅動作に必要な所定のドレインバイアス電圧を印加する。このドレインバイアス電圧は、固定コンデンサ4及び先端短絡スタブ3により交流成分が阻止され、直流成分のみが高周波トランジスタ1のドレイン電極(D)に印加される。
【0020】
信号入力端子5に入力された高周波信号は、高周波トランジスタ1のゲート電極(G)に印加され、この高周波トランジスタ1により増幅されてドレイン電極側(D)に現れる。ドレイン電極(D)側は、整合回路2、先端短絡スタブ3及び可変容量素子8により所定の出力インピーダンスに整合されており、増幅された信号は整合回路2を経由して信号出力端子6に出力される。
【0021】
ここで、高周波トランジスタ1の製造時における電気的特性のばらつきにより出力インピーダンスの整合が十分でなく所望の増幅特性が得られない場合には、所定のインピーダンスの整合を得るために、可変容量素子8に印加される電圧、すなわちドレインバイアス印加端子7に印加されているドレインバイアス電圧を所定の範囲内で調整する。そして、可変容量素子8の容量値を変化させることにより、等価的に先端短絡スタブ3の電気長を補正し、出力インピーダンスの整合を行なって所望の増幅特性を得ている。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態による高周波増幅器においては、可変容量素子の容量値を電気的に変化させて増幅素子の出力側のインピーダンスを整合させている。これにより、増幅素子の製造時における電気的特性のばらつきを補償して、所望の増幅特性を有する高周波増幅器を得ることができる。
【0023】
また、可変容量素子の容量値を変化させるための電圧は、増幅素子に供給するドレインバイアス電圧と共用し、ドレインバイアス電圧を所定の範囲内で調整することにより電気的に変化させている。このため、可変容量素子の容量値を変化させるための新たなバイアス電圧やその供給回路を必要とせず、集積時における基板の面積の増加を抑えることができ、高周波増幅器の小型化・高集積化を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の高周波増幅器によれば、容量値を変化させるための電圧を増幅素子に供給するバイアス電圧と共用した可変容量素子を用いて増幅素子の出力側のインピーダンス整合を行なうことにより、増幅素子の製造時における特性のばらつきを補償して所望の増幅特性を有し、かつ小型化・高集積化を図ることのできる高周波増幅器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波増幅器の一実施の形態を示すブロック図。
【図2】従来の高周波増幅器の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 高周波トランジスタ
2 整合回路
3 先端短絡スタブ
4 固定コンデンサ
5 信号入力端子
6 信号出力端子
7 ドレインバイアス印加端子
8 可変容量素子
Claims (3)
- 高周波信号が入力される増幅素子と、
一方の端子が前記増幅素子の出力側電極に接続された第1の誘導性リアクタンス素子と、
一方の端子が前記第1の誘導性リアクタンス素子の他方の端子に接続された第2の誘導性リアクタンス素子と、
一方の端子が前記第2の誘導性リアクタンス素子の他方の端子に接続され、他方の端子が接地された可変容量性リアクタンス素子と
を備えたことを特徴とする高周波増幅器。 - 前記第2の誘導性リアクタンス素子は先端短絡スタブにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の高周波増幅器。
- 前記増幅素子をFET(電界効果トランジスタ)とし、前記増幅素子の出力側電極をドレイン電極としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周波増幅器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003176072A JP2005012611A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 高周波増幅器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003176072A JP2005012611A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 高周波増幅器 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005012611A true JP2005012611A (ja) | 2005-01-13 |
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ID=34099051
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003176072A Pending JP2005012611A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 高周波増幅器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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