JP5683319B2 - 被衝突歩行者保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の上下方向の加速度と、車両の前後方向又は横方向の加速度とを検出し、被衝突体を保護する被衝突歩行者保護装置に関する。
特許文献1には、歩行者との衝突を検出する加速度センサと、車両の上下方向の加速度を検出する他の加速度センサとを前側バンパに設けた衝突検出装置が開示されている。
加速度センサを前側バンパに設けることによって、歩行者との衝突を検出し、歩行者を保護することが可能である。
特表2006−521947号公報
しかしながら、特許文献1に係る衝突検出装置においては、上下方向の加速度を検出する加速度センサの配置が前側バンパに制約されているため、該加速度センサに耐環境特性が要求され、前側バンパ破損時の修繕コストが高くなるという問題があった。
本願発明者は、鋭意検討の結果、車両の上下方向の加速度を検出する加速度センサを前側バンパ及び後輪の車軸部分よりも後方部を除く部位に配置し、所要の演算処理を実行することによって、歩行者との衝突と、悪路走行による振動とを判別でき、歩行者との衝突をより確実に検出することが可能であるという事実を見出した。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来技術に比べて、車両の上下方向の加速度を検出する加速度センサの配置自由度が大きくなり、より低い耐環境特性の加速度センサで対応でき、更に、前側バンパ破損時の修繕コストも低くなる被衝突歩行者保護装置を提供することにある。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、車両の上下方向の加速度を検出する第1検出部と、前記車両の前後方向又は横方向の加速度を検出する第2検出部と、被衝突歩行者を保護する保護部とを備え、該保護部は、前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果に基づいて動作するようにしてある被衝突歩行者保護装置において、前記第1検出部は、前側バンパの後側と、後輪の車軸部分との間の車体で囲まれた部分であって、該前側バンパに比べて剛性が高く車両の動きが伝わる箇所に直接的に配されており、前記第2検出部は、前記車両の前側バンパの前側及び後側の間に配されており、更に、前記第1検出部にて検出した加速度が、第1閾値以上であるか否かを判定する手段と、前記第2検出部にて検出した加速度が、第2閾値以上であるか否かを判定する手段とを備え、前記保護部は、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値未満であり、前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上である場合、動作するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、車両の上下方向の加速度を検出する第1検出部が、車両の前側バンパ及び後輪の車軸部分よりも後方部を除く部位に配されている。従って、第1検出部を前側バンパに配する場合に比べて、第1検出部に要求される耐環境性は低い。
本発明にあっては、第1検出部が、車両の前後方向における、前側バンパと、後輪の車軸部分との間に配されている。従って、第1検出部を他の部位に配する場合に比べて、第1検出部に要求される耐環境性をより低くすることができる。
本発明にあっては、車両の前後方向の加速度を検出する第2検出部が車両の前側バンパに配されている。従って、被衝突体の衝突をより正確に検出することが可能である。なお、車両の上下方向の加速度を検出する第1検出部とは異なり、車両の前後方向の加速度を検出する第2検出部は、被衝突体検出精度の観点から車両の前側バンパに配置するのが好ましい。
本発明にあっては、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する。車両の上下方向の加速度は、悪路走行時に高くなるが、被衝突体との衝突時には高くならない。また、第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する。車両の前後方向の加速度は、被衝突体との衝突時又は悪路走行時に高くなる。そこで、保護部は、第1検出部にて検出した加速度が第1閾値未満であり、第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上である場合、動作するようにしてある。
従って、保護部は、被衝突体との衝突時に動作し、悪路走行時に前後方向の加速度を受けても動作しない。
また、第1検出部によって、歩行者との衝突と、悪路走行とを判別することができるため、第2閾値を低く設定することができ、この意味でも歩行者との衝突検出精度を向上させることが可能である。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上であると判定した場合、計時を開始する計時部を備え、前記保護部は、前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上であり、前記計時部が所定時間以上を計時した場合、動作するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上であると判定した場合、計時部が計時を開始する。保護部は、第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上であり、計時部が所定時間以上を計時した場合、動作する。
従って、保護部は、被衝突体との衝突時に動作し、悪路走行時に前後方向の加速度を受けても動作しない。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、前記計時部は、所定時間を計時する前に、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値未満になり、再び第1閾値以上になった場合、前記計時部をリセットし、計時を開始するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、前記計時部による再計時の処理回数は所定回数以下に制限されていることを特徴とする。
本発明にあっては、計時部が所定時間を計時する前に、車両の上下方向の加速度が第1閾値未満になり、再び第1閾値以上に上昇した場合、計時部をリセットし、再度計時を初めからやり直すように構成されている。つまり、悪路走行時が継続しているものとして、計時を継続するように構成されている。従って、悪路走行が継続した場合であっても、悪路走行による振動で保護部が誤動作することは無い。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上から、第1閾値未満に変化した場合、計時を開始する計時部を備え、前記保護部は、前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上であり、前記計時部が所定時間以上を計時した場合、動作するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、前記計時部は、所定時間を計時する前に、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上になり、再び第1閾値未満に変化した場合、前記計時部をリセットし、計時を開始するようにしてあり、前記計時部による再計時の処理回数は所定回数以下に制限されていることを特徴とする。
本発明にあっては、車両の上下方向の加速度が第1閾値以上になり、その後、第1閾値未満になった場合、計時部は計時を開始する。計時部が所定時間を計時し終えるまでの間、保護部の動作を制限する。つまり、車両の上下方向の加速度が第1閾値未満になっても、一定時間は、悪路走行による異常な前後方向の加速度が発生するおそれがあるため、所定時間の間、保護部の動作を制限する。従って、悪路走行時における保護部の誤動作をより確実に防止することが可能である。
本発明に係る被衝突歩行者保護装置は、前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値より大きい第3閾値以上であるか否かを判定する手段を備え、前記保護部は、前記第2検出部にて検出した加速度が第3閾値以上である場合、前記第1検出部の検出結果にかかわらず、動作するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、第2検出部にて検出した加速度が第2閾値より大きい第3閾値以上であるか否かを判定する。保護部は、第2検出部にて検出した加速度が第3閾値以上である場合、悪路走行時とは異なる不測の事態が発生したとして、第1検出部の検出結果にかかわらず、動作する。
従って、被衝突体との衝突によって、上下方向の加速度が発生し、誤って悪路であると判断されるような不測の事態が発生しても、保護部は動作し、被衝突体を保護する。
本発明によれば、従来技術に比べて、車両の上下方向の加速度を検出する加速度センサの配置自由度が大きくなり、より低い耐環境特性の加速度センサで対応でき、更に、前側バンパ破損時の修繕コストも低くすることができる。また、バンパに上下方向加速度センサが組み込まれている場合よりも車両自体の動きを適切に検出できるため、悪路の検知性能が向上する。
本実施の形態に係る被衝突体保護装置の一構成例を示した側断面図である。 本実施の形態に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 歩行者に車両が衝突した場合における上下及び前後方向の加速度の時間変化を示したグラフである。 車両が段差に乗り上げた場合における上下及び前後方向の加速度の時間変化を示したグラフである。 変形例1に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 変形例1に係るECUの処理内容を説明するためのグラフである。 変形例2に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 変形例2に係るECUの処理内容を説明するためのグラフである。 変形例3に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 変形例3に係るECUの処理内容を説明するためのグラフである。 変形例4に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 変形例4に係るECUの処理内容を説明するためのグラフである。 変形例5に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 変形例5に係るECUの処理手順を示したフローチャートである。 変形例5に係るECUの処理内容を説明するためのグラフである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施の形態に係る被衝突体保護装置の一構成例を示した側断面図である。本発明の実施の形態に係る被衝突体保護装置は、車両6に搭載されており、車両6の上下方向の加速度を検出する第1検出部1と、車両6の前後方向又は横方向の加速度を検出する第2検出部2a、2b、2cと、歩行者等の被衝突体を保護する歩行者保護部3(保護部)と、内部に計時部5を有するECU4とを備える。
第1検出部1は、車両6の前側バンパ6a及び後輪の車軸部分よりも後方部Aを除く部位、例えば、前後方向における前側バンパ6a及び後側バンパ6bの間、即ち車両6の略中央部に配されている。具体的には、第1検出部1は、センタートンネル上、センターコンソール下等、剛性がある程度あり、車両の動きが適切に伝わる所に配置すると良い。また、可能な限り、第1検出部1は車両6の横方向略中央部に配置する方が好ましい。第1検出部1を車両6の横方向略中央部に配置した場合、片輪だけが段差に乗り上げたような場合にも、上下方向の加速度を一つの第1検出部1にて検出することが可能である。第1検出部1を車両6の横方向の一方に偏在させる場合、2つの第1検出部1を横方向両側に配置すると良い。片輪だけが段差に乗り上げたような場合における上下方向の加速度を、いずれか一方の第1検出部1で検出することが可能になるためである。
第1検出部1は、例えば、静電容量方式の加速度センサであり、検出した信号、即ち車両6の上下方向の加速度を示した信号をECU4へ出力する。第1検出部1は、該第1検出部1の加速度によって変位する可動部を有し、可動部の変位による静電容量の変化を加速度として検出する。なお、第1検出部1は、静電容量方式に限定されることは無く、ピエゾ抵抗型等、その他の半導体式、光学式、機械式の加速度センサを採用しても良い。第1検出部1と、ECU4との接続は有線又は無線のいずれでも良い。
第2検出部2a、2b、2cは、車両6の前側バンパ6aの横方向両側と、横方向略中央部とに配されている。第2検出部2a、2b、2cは、検出した信号、即ち車両6の前後方向の加速度を示した信号をECU4へ出力する。第2検出部2a、2b、2cの構造は、基本的に第1検出部1と同様である。
歩行者保護部3は、例えば車両6のフードの後端部を上昇可能に支持するとともに、該フードの後端下方に袋状のエアバッグを折り畳んで収納している。そして、歩行者保護部3は、歩行者との衝突の際に、ガスを供給してエアバッグを展開させ、該エアバッグでフードの後端部を持ち上げる。車両との衝突で、はね上げられた歩行者がフードに二次衝突した際、ボンネットフードと、フード下のエアバッグとによって、歩行者に加わる衝撃が緩和される。
また、他の例としては、歩行者保護部3は、車両6に衝突した歩行者に加わる衝撃を緩和させる装置であり、ECU4からの制御信号に従って動作する。歩行者保護部3は、歩行者への衝撃の緩和を図るいわゆる歩行者保護エアバッグを備えている。
例えば、歩行者保護部3は、前側バンパ6aに折り畳まれたエアバッグを有する。歩行者保護部3は、歩行者との衝突の際に、ガスを供給してエアバッグを車両6の前方かつ斜め下方へ展開させることによって、歩行者の脚部が前側バンパ6aに巻き込まれる等の事故を防止することができる。
なお、上述の歩行者保護部3は、一例であり、車両6と衝突した歩行者を保護するあらゆる装置が歩行者保護部3に含まれる。
ECU4は、CPU(Central Processing Unit)、歩行者の衝突を検出して歩行者保護部を動作させるためのプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)と、データ一時記憶用のRAM(Random Access Memory)と、第1検出部1及び第2検出部2a、2b、2cからの信号が入力される入力部、歩行者保護部3へ制御信号を出力するための出力部等を有するマイクロプロセッサである。また、EEPROMは、悪路走行時の衝撃を判定するための第1閾値と、歩行者との衝突を判定するための第2閾値とを記憶している。ECU4のCPUは、入力部から入力した信号に基づいて、後述する処理を実行し、歩行者との衝突を検出する。CPUは、歩行者との衝突を検出した場合、出力部を介して、歩行者保護部3へ制御信号を出力し、歩行者保護部3を動作させる。
計時部5は、時間を計時するCPU内で実行されるプログラムであり、ECU4からの制御命令に従って、計時を開始し、ECU4からの要求に応じて、計時結果をECU4へ出力する。
図2は、本実施の形態に係るECU4の処理手順を示したフローチャートである。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出する(ステップS11)。次いで、ECU4は、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS12:YES)、ECU4は、ステップS11に戻り、再度このループを実行する。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS12:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出し(ステップS13)、第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS14)。前後方向の加速度が第2閾値未満である場合(ステップS14:NO)、ECU4は、ステップS11に戻り、再度このループを実行する。
前後方向の加速度が第2閾値以上である場合(ステップS14:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS15)、処理を終える。ECU4は、以上の処理を実行することによって、歩行者保護部3の動作を制御している。
図3は、歩行者に車両6が衝突した場合における上下及び前後方向の加速度の時間変化を示したグラフ、図4は、車両6が段差に乗り上げた場合における上下及び前後方向の加速度の時間変化を示したグラフである。図3及び図4は、第1検出部1を車両6の略中央部、第2検出部2a、2b、2cを前側バンパ6aに配置して行った実際の実験結果を模式的に示したものである。図3A及び図4A中、横軸は時間を、縦軸は第1検出部1にて検出した車両6の上下方向の加速度を示している。同様に、図3B及び図4B中、横軸は時間を、縦軸は第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度を示している。
図3に示すように、歩行者と衝突した場合、前後方向の加速度が発生するが、上下方向の大きな加速度は発生しない。他方、図4に示すように、悪路走行時においては、前後方向の加速度が発生するのに先だって、上下方向の加速度が発生する。
従来、歩行者との衝突及び悪路走行を判別するためには、上下方向の加速度を検出する第1検出部1を前側バンパ6aに配置する必要があると考えられていたが、実験の結果、第1検出部1を車両6の略中央部に配置しても、図3及び図4に示すように、歩行者との衝突を判別することが可能であることが判明した。
従って、上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定することによって、前後方向の加速度が、歩行者との衝突又は悪路走行のいずれに起因するものであるか判定することができる。
第1検出部1がバンパに配置されていると、バンパ自体が不測の変形や動きをした時に誤ってそれを検出してしまうことがある。本発明では、車体で囲まれた部分に直接的に第1検出部1が設置されるため、車両本体の本当の動きを検出できる。従って、悪路の検出性能を向上させることが可能である。
このように構成された本実施の形態に係る被衝突体保護装置にあっては、第1検出部1を前側バンパ6aに配置する場合に比べて、より低い耐環境特性の第1検出部1で対応でき、更に、前側バンパ6a破損時の修繕コストも低くすることができる。
また、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度によって、歩行者との衝突と、悪路走行とを判別することができるため、第2閾値を低く設定することができ、歩行者との衝突検出精度を向上させることができる。つまり、悪路走行に対する頑強性を保ったまま、歩行者の衝突検出までの時間を短縮できる。
更に、第2検出部2a,2b,2cを前側バンパ6aに配置することによって、歩行者との衝突時に発生する車両6の前後方向の加速度に対する検出精度が向上し、歩行者をより確実に検出することができる。
更にまた、車両6の略中央部に、車両6の上下方向の加速度検出が必要な他のECUが配置されている場合、本実施の形態に係るECU4と、他の前記ECUとで、第1検出部1を共用することができ、低コスト化することができる。例えば、エアバッグECUは、ロールオーバー用などに、上下方向の加速度検出を必要としているため、ECU4と、エアバッグECUとで第1検出部1を共用することができる。
なお、実施の形態では、第1検出部1を車両6の略中央部に配置する例を説明したが、前側バンパ6a及び後輪の車軸部分よりも後方部Aを除く部位に設けても良い。車両6が段差に乗り上げる等、悪路走行時には、車両6は後輪の車軸部分を中心に上下回動する。前側バンパ6a及び後輪の車軸部分の後方部Aを除く部位に第1検出部1を設けることによって、本発明を実現することが可能である。
(変形例1)
図5は、変形例1に係るECU4の処理手順を示したフローチャートである。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS31)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS32)。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS32:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出し(ステップS33)、第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS34)。前後方向の加速度が第2閾値未満である場合(ステップS34:NO)、ECU4は、ステップS31に戻り、再度このループを実行する。
前後方向の加速度が第2閾値以上である場合(ステップS34:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ、処理を終える。
上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS32:YES)、ECU4は、計時部5に計時を開始させる(ステップS36)。そして、ECU4は、計時部5による計時時間が所定時間T1を経過したか否かを判定する(ステップS37)。なお、所定時間T1は、例えば、数m秒〜数十m秒であり、ECU4のEEPROMが記憶している。所定時間T1を経過していないと判定した場合(ステップS37:NO)、ECU4は、処理をステップS37へ戻す。所定時間T1を経過したと判定した場合(ステップS37:YES)、ECU4は、処理をステップS31へ戻す。ECU4は、以上の処理を繰り返し実行することによって、歩行者保護部3の動作を制御している。
図6は、変形例1に係るECU4の処理内容を説明するためのグラフである。図6Aは、車両6の上下方向の加速度変化を示し、図6Bは、車両6の前後方向の加速度変化を示している。また、図6Cは、計時部5の計時状態を示している。変形例1では、ハッチングで示した期間、即ち、上下方向の加速度が第1閾値を超えた時点から所定時間T1の間は、悪路走行時における衝撃が発生する期間として、歩行者検出を行わないように構成されている。つまり、ハッチングが付された期間においては、図6Bに示すように車両6の前後方向の加速度が第2閾値を超えても、歩行者との衝突が発生したとは判定しないように構成されている。上下方向の加速度が第1閾値を超えた時点から所定時間T1が経過した場合、再び、歩行者の検出を再開し、車両6の前後方向の加速度が第2閾値を超えた場合、歩行者との衝突が発生したと判定する。
変形例1に係る被衝突体保護装置にあっては、実施の形態と同様、第1検出部1を前側バンパ6aに配置する場合に比べて、より低い耐環境特性の第1検出部1で対応でき、更に、前側バンパ6a破損時の修繕コストも低くすることができる。
また、上下方向の加速度が第1閾値を超えた時点から所定時間T1の間は、車両6の前後方向の加速度検出及び歩行者との衝突判定処理を実行しないように構成してあるが、実際には他の制御や、記録などの為にデータを取り続け、フィルタ処理等を続けている。
(変形例2)
図7は、変形例2に係るECU4の処理手順を示したフローチャートである。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS51)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS52)。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS52:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出し(ステップS53)、第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS54)。前後方向の加速度が第2閾値未満である場合(ステップS54:NO)、ECU4は、ステップS51に戻り、再度ループを実行する。
前後方向の加速度が第2閾値以上である場合(ステップS54:YES)、ECU4は、歩行者保護部3へ制御信号を出力することによって、歩行者保護部3を動作させ(ステップS55)、処理を終える。
ステップS52で上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS52:YES)、ECU4は、計時部5に計時を開始させる(ステップS56)。そして、ECU4は、計時部5による計時時間が所定時間T1を経過したか否かを判定する(ステップS57)。所定時間T1を経過したと判定した場合(ステップS57:YES)、ECU4は、処理をステップS51へ戻す。
所定時間T1を経過していないと判定した場合(ステップS57:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出する(ステップS58)。次いで、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて検出した前後方向の加速度が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS59)。なお、第3閾値は、第2閾値より大きな値であり、ECU4のEEPROMが第3閾値を記憶している。前後方向の加速度が第3閾値未満であると判定した場合(ステップS59:NO)、ECU4は、処理をステップS57へ戻す。前後方向の加速度が第3閾値以上であると判定した場合(ステップS59:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS55)、処理を終える。ECU4は、以上の処理を繰り返し実行することによって、歩行者保護部3の動作を制御している。
図8は、変形例2に係るECU4の処理内容を説明するためのグラフである。図8Aは、車両6の上下方向の加速度変化を示し、図8Bは、車両6の前後方向の加速度変化を示している。変形例2では、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合であっても、車両6の前後方向の加速度が第3閾値を超えるような強い衝撃があった場合、歩行者との衝突が発生したものと判定し、歩行者保護部3を動作させるように構成されている。
変形例2に係る被衝突体保護装置にあっては、悪路走行時とは異なる不測の事態が発生して、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合であっても、歩行者保護部3を動作させ、歩行者を保護することができる。
(変形例3)
図9は、変形例3に係るECU4の処理手順を示したフローチャートである。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS71)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS72)。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS72:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出し(ステップS73)、第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS74)。前後方向の加速度が第2閾値未満である場合(ステップS74:NO)、ECU4は、ステップS71に戻り、再度ループを実行する。
前後方向の加速度が第2閾値以上である場合(ステップS74:YES)、ECU4は、歩行者保護部3へ制御信号を出力することによって、歩行者保護部3を動作させ(ステップS75)、処理を終える。
ステップS72で上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS72:YES)、ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS76)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS77)。
第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS77:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出する(ステップS78)。次いで、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて検出した前後方向の加速度が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS79)。第3閾値は、変形例2と同様の値であり、ECU4のEEPROMが第3閾値を記憶している。前後方向の加速度が第3閾値未満であると判定した場合(ステップS79:NO)、ECU4は、処理をステップS76へ戻す。前後方向の加速度が第3閾値以上であると判定した場合(ステップS79:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS75)、処理を終える。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS77:YES)、ECU4は、計時部5に計時を開始させる(ステップS80)。そして、ECU4は、計時部5による計時時間が所定時間T2を経過したか否かを判定する(ステップS81)。所定時間T2を経過したと判定した場合(ステップS81:YES)、ECU4は、処理をステップS71へ戻す。
所定時間T2を経過していないと判定した場合(ステップS81:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出する(ステップS82)。次いで、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて検出した前後方向の加速度が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS83)。前後方向の加速度が第3閾値未満であると判定した場合(ステップS83:NO)、ECU4は、処理をステップS81へ戻す。前後方向の加速度が第3閾値以上であると判定した場合(ステップS83:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS75)、処理を終える。ECU4は、以上の処理を実行することによって、歩行者保護部3の動作を制御している。
図10は、変形例3に係るECU4の処理内容を説明するためのグラフである。図10Aは、車両6の上下方向の加速度変化を示し、図10Bは、計時部5の計時状態を示している。変形例3では、ハッチングで示した期間は、悪路走行時における衝撃が発生する期間として、歩行者検出を行わないように構成されている。変形例3では、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、ECU4は、悪路を走行している状態にあると判断し、前後方向の加速度が第2閾値を超えても、歩行者保護部3を動作させないようにする。具体的には、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、計時部5は、計時開始待ち状態に入り、該加速度が第1閾値を下回った時点で計時を開始し、所定時間T2を計時する。ECU4は、計時部5が所定時間T2を計時するまでの間、車両6の前後方向の加速度が第2閾値を超えても、歩行者保護部3を動作させない。
なお、前後方向の加速度が第3閾値以上になった場合、所定時間T2が経過する前であっても、歩行者保護部3を動作させ、歩行者を保護することができる。
変形例3にあっては、上下方向の加速度が第1閾値を下回ってからも所定時間T2の時間が経過するまでの間、歩行者保護部3を動作させないように構成しているため、より確実に歩行者保護部3の誤動作を防止することができる。
(変形例4)
図11は、変形例4に係るECU4の処理手順を示したフローチャートである。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS91)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS92)。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS92:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出し(ステップS93)、第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS94)。前後方向の加速度が第2閾値未満である場合(ステップS94:NO)、ECU4は、ステップS91に戻り、再度ループを実行する。
前後方向の加速度が第2閾値以上である場合(ステップS94:YES)、ECU4は、歩行者保護部3へ制御信号を出力することによって、歩行者保護部3を動作させ(ステップS95)、処理を終える。
ステップS92で上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS92:YES)、ECU4は、変数Nに1を代入する(ステップS96)。ステップS96以下の処理は、悪路走行時における歩行者保護部3の動作を制限するための処理である。また、変数Nは、歩行者保護部3の動作を制限する期間の更新回数を示すための変数である。そして、ECU4は、計時部5をリセットし、計時部5に計時を開始させる(ステップS97)。
次いで、ECU4は、計時部5による計時時間が所定時間T1を経過したか否かを判定する(ステップS98)。所定時間T1を経過したと判定した場合(ステップS98:YES)、ECU4は、処理をステップS91へ戻す。
所定時間T1を経過していないと判定した場合(ステップS98:NO)、ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS99)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値未満になり、再び低い値の側から第1閾値以上に上昇したか否かを判定する(ステップS100)。
第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値未満になり、再び低い値の側から第1閾値以上に上昇した場合(ステップS100::YES)、ECU4は、変数Nに1を加算し(ステップS101)、加算後の変数Nが所定回数以下であるか否かを判定する(ステップS102)。後述するように、変形例4では、歩行者保護部3の動作を制限する期間を更新することができるが、その更新回数の上限値が前記所定回数であり、ECU4のEEPROMが該所定回数を記憶している。変数Nが所定回数以下であると判定した場合(ステップS102:YES)、ECU4は、処理をステップS97へ戻す。
変数Nが所定回数より大きいと判定した場合(ステップS102:NO)、又はステップS100で上下方向の加速度が第1閾値未満の状態、又は第1閾値以上の状態で継続していると判定した場合(ステップS100:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出する(ステップS103)。次いで、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて検出した前後方向の加速度が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS104)。前後方向の加速度が第3閾値未満であると判定した場合(ステップS104:NO)、ECU4は、処理をステップS98へ戻す。前後方向の加速度が第3閾値以上であると判定した場合(ステップS104:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS95)、処理を終える。ECU4は、以上の処理を実行することによって、歩行者保護部3の動作を制御している。
図12は、変形例4に係るECU4の処理内容を説明するためのグラフである。図12Aは、車両6の上下方向の加速度変化を示し、図12Bは、計時部5の計時状態を示している。変形例4では、ハッチングで示した期間は、悪路走行時における衝撃が発生する期間として、歩行者検出を行わないように構成されている。変形例4では、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、その後、所定時間T1が経過するまでの間は、ECU4は、悪路を走行している状態にあると判断し、前後方向の加速度が第2閾値を超えても、歩行者保護部3を動作させないようにする。
また、変形例4では、上下方向の加速度が第1閾値を越えてから所定時間T1が経過する前に、加速度が第1閾値未満になり、再び、該加速度が第1閾値を越えた場合、所定時間T1を再度計時し直す処理を行う。つまり、歩行者保護部3の動作を制限させる期間を、上下方向の加速度が第1閾値を越える都度、更新するようにしてある。但し、所定時間T1の再計時は、所定回数以下に制限されている。
なお、前後方向の加速度が第3閾値以上になった場合、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、所定時間T1が経過する前であっても、歩行者保護部3を動作させ、歩行者を保護することができる。
変形例4にあっては、上下方向の加速度が第1閾値を超えた時点から所定時間T1の間は、車両6の前後方向の加速度検出及び歩行者との衝突判定処理を実行しないように構成してあり、上下方向の加速度が第1閾値を越えた場合に所定時間T1を再計時するように構成してあるため、悪路走行期間が継続した場合であっても歩行者保護部の誤作動を防止することができる。
なお、変形例4においては、上下方向の加速度が継続的に上下変動しているような状態で、歩行者保護部3の動作を制限している状態を解除する条件として、更新回数を所定回数以下に制限する方法を説明したが、あくまで一例であり、他のロジックで、歩行者保護部3の動作の制限を解除するように構成しても良い。上下方向の加速度の大きさ、変動パターン、その他の走行条件等を加味して判断すると良い。
(変形例5)
図13及び図14は、変形例5に係るECU4の処理手順を示したフローチャートである。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS111)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS112)。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS112:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出し(ステップS113)、第2検出部2a、2b、2cにて検出した車両6の前後方向の加速度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS114)。前後方向の加速度が第2閾値未満である場合(ステップS114:NO)、ECU4は、ステップS111に戻り、再度ループを実行する。
前後方向の加速度が第2閾値以上である場合(ステップS114:YES)、ECU4は、歩行者保護部3へ制御信号を出力することによって、歩行者保護部3を動作させ(ステップS115)、処理を終える。
ステップS112で上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS112:YES)、ECU4は、変数Nに1を代入する(ステップS116)。ステップS116以下の処理は、悪路走行時における歩行者保護部3の動作を制限するための処理である。ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS117)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS118)。
第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS118:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出する(ステップS119)。次いで、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて検出した前後方向の加速度が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS120)。第3閾値は、変形例5と同様の値であり、ECU4のEEPROMが第3閾値を記憶している。前後方向の加速度が第3閾値未満であると判定した場合(ステップS120:NO)、ECU4は、処理をステップS117へ戻す。前後方向の加速度が第3閾値以上であると判定した場合(ステップS120:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS115)、処理を終える。
上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS118:YES)、ECU4は、計時部5をリセットし、計時部5に計時を開始させる(ステップS121)。そして、ECU4は、計時部5による計時時間が所定時間T2を経過したか否かを判定する(ステップS122)。所定時間T2を経過したと判定した場合(ステップS122:YES)、ECU4は、処理をステップS111へ戻す。
所定時間T2を経過していないと判定した場合(ステップS122:NO)、ECU4は、第1検出部1にて、車両6の上下方向の加速度を検出し(ステップS123)、第1検出部1にて検出した上下方向の加速度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS124)。つまり、上下方向の加速度が第1閾値を下回ったものの、再び第1閾値を超え、悪路走行状態に入ったか否かを判定する。
ステップS124で上下方向の加速度が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS124:YES)、ECU4は、変数Nに1を加算し(ステップS125)、加算後の変数Nが所定回数以下であるか否かを判定する(ステップS126)。後述するように、変形例5では、歩行者保護部3の動作を制限する期間を更新することができるが、その更新回数の上限値が前記所定回数であり、ECU4のEEPROMが該所定回数を記憶している。変数Nが所定回数以下であると判定した場合(ステップS126:YES)、ECU4は、処理をステップS117へ戻す。
変数Nが所定回数より大きいと判定した場合(ステップS126:NO)、又はステップS124で上下方向の加速度が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS124:NO)、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて、車両6の前後方向の加速度を検出する(ステップS127)。次いで、ECU4は、第2検出部2a、2b、2cにて検出した前後方向の加速度が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS128)。前後方向の加速度が第3閾値未満であると判定した場合(ステップS128:NO)、ECU4は、処理をステップS122へ戻す。前後方向の加速度が第3閾値以上であると判定した場合(ステップS128:YES)、ECU4は、歩行者保護部3を動作させ(ステップS115)、処理を終える。ECU4は、以上の処理を実行することによって、歩行者保護部3の動作を制御している。
図15は、変形例5に係るECU4の処理内容を説明するためのグラフである。図15Aは、車両6の上下方向の加速度変化を示し、図15Bは、計時部5の計時状態を示している。変形例5では、変形例3と同様、ハッチングで示した期間は、悪路走行時における衝撃が発生する期間として、歩行者検出を行わないように構成されている。変形例5では、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、ECU4は、悪路を走行している状態にあると判断し、前後方向の加速度が第2閾値を超えても、歩行者保護部3を動作させないようにする。上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、計時部5は、計時開始待ち状態に入り、該加速度が第1閾値を下回った時点で計時を開始し、所定時間T2を計時する。ECU4は、計時部5が所定時間T2を計時するまでの間、車両6の前後方向の加速度が第2閾値を超えても、歩行者との衝突が発生したとは判定しないように構成されている。
更に、変形例5では、所定時間T2が経過する前に、再び上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、再度、計時開始待ち状態に入り、同様の手順で所定時間T2の計時を行う。つまり、悪路走行時に歩行者保護部3を動作させない無効状態の期間を、都度更新する処理を行う。ただし、無効状態の期間を更新することができる回数は、前記所定回数までである。
なお、前後方向の加速度が第3閾値以上になった場合、上下方向の加速度が第1閾値を超えた場合、所定時間T2が経過する前であっても、歩行者保護部3を動作させ、歩行者を保護することができる。
変形例5にあっては、上下方向の加速度が第1閾値を下回ってからも所定時間T2の時間が経過するまでの間、基本的に歩行者保護部3を動作させないように構成しているため、より確実に歩行者保護部3の誤動作を防止することができる。また、上下方向の加速度が第1閾値を超える状態が続いた場合、その都度、歩行者保護部3の動作を制限する期間を更新するように構成しているため、悪路走行を続けることによる歩行者保護部3の誤動作も防止することができる。
なお、変形例5においては、上下方向の加速度が継続的に上下変動しているような状態で、歩行者保護部3の動作を制限している状態を解除する条件として、更新回数を所定回数以下に制限する方法を説明したが、変形例4同様、あくまで一例である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1検出部
2a、2b、2c 第2検出部
3 歩行者保護部(保護部)
4 ECU(判定する手段)
5 計時部
6 車両
6a 前側バンパ
6b 後側バンパ
A 後輪の車軸部分よりも後方部

Claims (7)

  1. 車両の上下方向の加速度を検出する第1検出部と、前記車両の前後方向又は横方向の加速度を検出する第2検出部と、被衝突歩行者を保護する保護部とを備え、該保護部は、前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果に基づいて動作するようにしてある被衝突歩行者保護装置において、
    前記第1検出部は、前側バンパの後側と、後輪の車軸部分との間の車体で囲まれた部分であって、該前側バンパに比べて剛性が高く車両の動きが伝わる箇所に直接的に配されており、
    前記第2検出部は、前記車両の前側バンパの前側及び後側の間に配されており、
    更に、
    前記第1検出部にて検出した加速度が、第1閾値以上であるか否かを判定する手段と、
    前記第2検出部にて検出した加速度が、第2閾値以上であるか否かを判定する手段と
    を備え、
    前記保護部は、
    前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値未満であり、前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上である場合、動作するようにしてある
    ことを特徴とする被衝突歩行者保護装置。
  2. 前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上であると判定した場合、計時を開始する計時部を備え、
    前記保護部は、
    前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上であり、前記計時部が所定時間以上を計時した場合、動作するようにしてある
    ことを特徴とする請求項1に記載の被衝突歩行者保護装置。
  3. 前記計時部は、
    所定時間を計時する前に、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値未満になり、再び第1閾値以上になった場合、前記計時部をリセットし、計時を開始するようにしてある
    ことを特徴とする請求項2に記載の被衝突歩行者保護装置。
  4. 前記計時部による再計時の処理回数は所定回数以下に制限されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の被衝突歩行者保護装置。
  5. 前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上から、第1閾値未満に変化した場合、計時を開始する計時部を備え、
    前記保護部は、
    前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値以上であり、前記計時部が所定時間以上を計時した場合、動作するようにしてある
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の被衝突歩行者保護装置。
  6. 前記計時部は、
    所定時間を計時する前に、前記第1検出部にて検出した加速度が第1閾値以上になり、再び第1閾値未満に変化した場合、前記計時部をリセットし、計時を開始するようにしてあり、
    前記計時部による再計時の処理回数は所定回数以下に制限されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の被衝突歩行者保護装置。
  7. 前記第2検出部にて検出した加速度が第2閾値より大きい第3閾値以上であるか否かを判定する手段を備え、
    前記保護部は、
    前記第2検出部にて検出した加速度が第3閾値以上である場合、前記第1検出部の検出結果にかかわらず、動作するようにしてある
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の被衝突歩行者保護装置。
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