JPH11124004A - 乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置

Info

Publication number
JPH11124004A
JPH11124004A JP9291386A JP29138697A JPH11124004A JP H11124004 A JPH11124004 A JP H11124004A JP 9291386 A JP9291386 A JP 9291386A JP 29138697 A JP29138697 A JP 29138697A JP H11124004 A JPH11124004 A JP H11124004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collision
threshold
acceleration
rough road
occupant protection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9291386A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Tsuchiya
次郎 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9291386A priority Critical patent/JPH11124004A/ja
Publication of JPH11124004A publication Critical patent/JPH11124004A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/01Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents
    • B60R21/013Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting collisions, impending collisions or roll-over
    • B60R21/0134Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting collisions, impending collisions or roll-over responsive to imminent contact with an obstacle, e.g. using radar systems

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員保護装置の作動タイミングを最適に制御
でき、且つ悪路走行や脱輪による衝撃では、乗員保護装
置が作動しないようにする。 【解決手段】 制御装置18は、上下方向加速度センサ
20、22の検出値と前後方向加速度センサ24の検出
値との組み合わせにより、悪路と衝突を判別する。この
際、上下方向の加速度に基づいて衝突判定のスレッショ
ルドを変更するための悪路ガード信号を出力するが、こ
の悪路ガード信号のディレイ時間を、レーダセンサ2
0、22で検出した障害物との相対速度に基づいて決定
する。また、乗員保護装置作動スレッショルドを変更す
るための許可条件として、現在時刻が衝突予告時刻内に
ある場合、悪路ガードが作動していない場合、前後方向
加速度が衝突判別スレッショルドを上回っている場合の
3つの条件を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等の車両に装
備される乗員保護装置に係り、特に自動車等の車両が衝
突でない衝撃を受けた場合に作動するのを防止する機構
を備えた乗員保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両の乗員保護装置に
は、加速度センサを使用して車両の衝突を検知し、例え
ば、ステアリングホイール等に配設されたエアバッグ袋
体を車室内に展開させる乗員保護装置があり、その一例
が特開平8−108820号公報に示されている。
【0003】この乗員保護装置では、加わった車両前後
方向の加速度が所定値を超えた時に、信号を出力する主
加速度センサ(以下前後方向加速度センサと呼ぶ)を有
し、前後方向加速度センサの信号が出力されると、エア
バッグの点火信号を出力するエアバッグ起動装置におい
て、上下方向に加わった加速度を検出する副加速度セン
サ(以下上下方向加速度センサと呼ぶ)を備え、上下方
向加速度センサの出力信号の大きさに応じて、前後方向
加速度センサの作動設定値(スレッショルド)が複数の
異なる値に制御されるようになっている。この結果、前
後方向加速度センサの感度を制御でき、悪路走行や脱輪
による衝撃では、エアバッグ起動装置が作動し難くな
る。つまり、上下方向加速度センサの出力信号が大きい
程、前後方向加速度センサのスレッショルドを高くし、
悪路での誤作動を防止している。
【0004】また、上下方向加速度及び前後方向加速度
は、車両への上下方向加速度センサ及び前後方向加速度
センサの搭載位置及び悪路形態により出力形態が多種多
様である。このため、仮に、上下方向加速度による極悪
路判別で極悪路でないと判別しても、前後方向加速度は
高いレベルを維持していることも有り得るので、上下方
向加速度に基づいて衝突判定を禁止するための悪路ガー
ド信号を出力すると共に、この悪路ガード信号のディレ
イタイマーを所定時間に設定することで、乗員保護装置
作動信号の誤発信を無くすことができる。このことか
ら、この乗員保護装置では、悪路ガード信号のディレイ
タイマーを所定時間に予め設定し、上下方向加速度セン
サの出力がスレッショルド(高値)を越えたら、前後方
向加速度センサのスレッショルドは通常より高い設定値
に設定される(スレッショルドが高いので悪路で作動し
ない)。その後、ディレイタイマーにより予め設定した
所定時間経過後、前後方向加速度センサのスレッショル
ドが通常値に戻される。
【0005】即ち、この乗員保護装置では、上下方向加
速度センサの出力がスレッショルド(高値)を越えた後
の所定時間(予め設定された時間)は、悪路を走行中で
あることを判断する為の時間としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現実的
にはいつ悪路が現れるかまたは、悪路がなくなるかは予
測が困難である。従って、この乗員保護装置では、予め
設定した所定時間より、実際の悪路走行時間が短い場合
には、悪路を走行していない期間でも、前後方向加速度
センサのスレッショルドが高めの設定のままである(感
度が低い)。この結果、この期間に衝突が起きるとエア
バッグ等の乗員保護装置の作動タイミングが遅れる可能
性があり得る。
【0007】本発明は、上記事実を考慮し、乗員保護装
置の作動タイミングを最適に制御でき、且つ悪路走行や
脱輪による衝撃では、乗員保護装置が作動しない乗員保
護装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、上下方向の加速度を検出する上下方向加速度検知手
段と、前後方向の加速度を検出する前後方向加速度検知
手段と、前後方向の加速度に基づいて衝突判定を行うと
共に、上下方向の加速度に基づいて該衝突判定のスレッ
ショルドを変更するための悪路ガード信号を出力する衝
突判定手段と、を備えた乗員保護装置であって、障害物
との相対速度を検出する障害物検知手段を有し、前記衝
突判定手段は、前記悪路ガード信号のディレイ時間を、
前記障害物検知手段で検出した障害物との相対速度に基
づいて決定することを特徴としている。
【0009】従って、上下方向の加速度に基づいた悪路
ガード信号のディレイ時間を、障害物との相対速度に基
づいて設定することができるため、悪路ガード信号のデ
ィレイ時間を適切なタイミングでキャンセルし、衝突判
定のスレッショルドを元の値に戻すことができる。この
結果、乗員保護装置の作動判定タイミングを遅らせるこ
となく、悪路走行や脱輪による衝撃では、乗員保護装置
が作動し難くなる。
【0010】請求項2記載の本発明は、上下方向の加速
度を検出する上下方向加速度検知手段と、前後方向の加
速度を検出する前後方向加速度検知手段と、前後方向の
加速度に基づいて衝突判定を行うと共に、上下方向の加
速度に基づいて該衝突判定のスレッショルドを変更する
ための悪路ガード信号を出力する衝突判定手段と、を備
えた乗員保護装置であって、前記衝突判定手段は、前記
悪路ガード信号のディレイ時間を、上下方向の加速度が
悪路判別スレッショルドより小さく、且つ前後方向の加
速度が悪路判別スレッショルドより小さくなるまでとす
ることを特徴としている。
【0011】従って、上下方向加速度及び前後方向加速
度の各々が悪路判別スレッショルドより小さい場合に
は、非悪路として、悪路ガード信号のディレイ時間をキ
ャンセルし、衝突判定のスレッショルドを元の値に戻す
ことができる。この結果、乗員保護装置の作動判定タイ
ミングを遅らせることなく、悪路走行や脱輪による衝撃
では、乗員保護装置が作動し難くなる。
【0012】請求項3記載の本発明は、上下方向の加速
度を検出する上下方向加速度検知手段と、前後方向の加
速度を検出する前後方向加速度検知手段と、障害物との
相対速度と距離を検出する障害物検知手段と、上下方向
の加速度に基づいて、前後方向の加速度に基づく衝突判
定を禁止するための悪路ガード信号のディレイ時間を、
障害物との相対速度と距離から演算した衝突予定時刻ま
でとする衝突判定手段と、を備えたことを特徴としてい
る。
【0013】従って、上下方向の加速度に基づいた悪路
ガード信号のディレイ時間を、障害物との相対速度と距
離から演算した衝突予定時刻までとすることができるた
め、悪路ガード信号のディレイ時間を適切なタイミング
でキャンセルし、衝突判定のスレッショルドを元の値に
戻すことができる。この結果、乗員保護装置の作動判定
タイミングを遅らせることなく、悪路走行や脱輪による
衝撃では、乗員保護装置が作動し難くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の乗員保護装置の一実施形
態を図1〜図6に従って説明する。
【0015】図3に示される如く、本実施形態では、車
両10の前端部、例えば、フロントバンパ12の車幅方
向両端部近傍に障害物検知手段としての左右一対のレー
ダセンサ14、16が配設されている。これらのレーダ
センサ14、16は、例えば、電波式センサで構成され
ており、樹脂バンパカバーの車幅方向両端部近傍の内側
に検知方向を車両前方に向けて配設されている。なお、
これらのレーダセンサ14、16は、コンピュータを含
んで構成された衝突判定手段としての制御装置18に接
続されており、制御装置18は、例えば、車両10のフ
ロア部の略中央に位置するコンソールボックス内等に配
設されている。また、左右一対のレーダセンサ14、1
6の車両後側には、上下方向の加速度を検出する上下方
向加速度検知手段としての上下方向加速度センサ20、
22がそれぞれ配設されており、これらの上下方向加速
度センサ20、22も制御装置18に接続されている。
【0016】車両10のフロア部には、前後方向の加速
度を検知する前後方向加速度検知手段としての前後方向
加速度センサ24が配設されており、この前後方向加速
度センサ24も制御装置18に接続されている。制御装
置18は第1乗員保護装置26に接続されている。この
第1乗員保護装置26は、ブレーキング等により乗員頭
部等の身体の一部がエアバッグに近接することを防止す
るために、衝突前にシートベルトの緩み防止を行う。具
体的には、シートベルトのロッキングと巻き取り(プリ
テンション)の2つである。
【0017】また、制御装置18は第2乗員保護装置2
8に接続されている。この第2乗員保護装置28は、ス
テアリングフォイール、インストルメントパネル等に内
設された公知の機構のエアバッグ装置であり、制御装置
18のオン信号によって作動し、エアバッグ袋体を乗員
と車室内装材との間に膨張展開させることで乗員を保護
するようになっている。
【0018】次に、本実施形態の作用を図1のブロック
図によって説明する。本実施形態の制御装置18では、
レーダセンサ14、16の検出情報である自車両10と
衝突障害物(対象物)30(図2参照)との距離Rと相
対速度Vにより、衝突予定時刻演算32にて衝突予定時
刻Ti(=R/V)を演算する。なお、この衝突予定時
刻Tiは、距離Rと相対速度Vに計測誤差を伴うため、
必然的にある程度の誤差幅を持つ。
【0019】また、自車両10と障害物30との距離R
は、レーダセンサ14、16と障害物30上の電波の反
射点との距離であるため、車両、ガードレール等の横方
向に幅のある障害物30に対して、斜め方向から衝突す
る場合のレーダセンサ14、16による距離測定は、レ
ーダセンサ14、16の検知エリアが広い程精度が悪化
する(多点反射の影響)。
【0020】よって、測距精度の向上を狙うため、レー
ダセンサ14、16の検知エリアを限定して、且つビー
ムを左右にスキャンニングするセンサ方式(スキャン型
レーダセンサ)を単独で使用するか、スキャン型レーザ
センサを併用しても良い。
【0021】衝突時刻予知部34は、レーダセンサ1
4、16の検知エリアに障害物が進入(例えば、距離3
m程度)した状況で、衝突予定時刻と現在の時刻とを比
較し、現在時刻が衝突予定時刻内にある場合には”1”
を出力する。
【0022】一方、上下方向加速度センサ20、22の
出力は、演算36において積分処理を行い、その出力で
ある演算値で悪路の判別を行う。また、悪路判別38に
おいて、演算値が悪路判別スレッショルドD1を上回っ
た場合に、悪路を走行中であることを判定し、悪路ガー
ド42をセットする。なお、悪路ガード42のディレイ
タイマー44の時間T1が実際の悪路走行時間より長過
ぎると、悪路走行時以外のところが高いスレッショルド
になってしまうため、エアバッグ装置28の作動判定ま
での時間が長くなるか、作動オフとなる可能性がある。
【0023】これを防止するため、本実施形態では、悪
路ガードのディレイタイマー44の時間T1は、レーダ
センサ14、16の検出した相対速度(V)に応じて最
適に設定できるように一定距離(ΔR:1m程度)との
比(T1=ΔR/V)を採用する。
【0024】さらに、車両10が走行する実際の場面で
は、多種多様な衝突形態、悪路の形態及びこれらが複合
された形態があり、これに対応した最適な判定を行う必
要がある。そこで、本実施形態では、この悪路ガードの
ディレイタイマー44の時間T1以外の悪路ガード42
のキャンセル方法に下記の2条件を追加している。
【0025】その第1が現在時刻が衝突予定時刻を過ぎ
た場合があり、第2が上下方向加速度(演算値)が悪路
の判別(極悪路判別スレッショルドD1)に満たないほ
ど小さく且つ、極悪路判定46にて前後方向加速度が極
悪路判別スレッショルドD2より小さい場合がある。
【0026】一方、前後方向加速度センサ24の加速度
信号は、演算50により、演算値に置き換えられ、衝突
判定52に入力される。衝突判定52は、ある程度のダ
メージを有する衝突を検出するものであり、乗員保護装
置の作動スレンショルドHより低い値に設定する。そし
て、演算値は衝突判別スレッショルドJと比較され、演
算値が衝突判別スレッショルドJを越えた場合”1”を
出力する。
【0027】第2乗員保護装置28(エアバッグ装置)
は、乗員保獲装置作動判定56において、前後方向加速
度の演算値が乗員保護装置スレッショルドHを越えた場
合に作動する。ここで、乗員保護装置スレッショルドH
は、スレッショルド設定部59において、次のように設
定される。
【0028】図5に示される如く、レーダセンサで検出
された相対速度Vが、所定値VLより低い場合には乗員
保護装置スレッショルドHがHIに設定され、相対速度
Vが所定値VHより高い場合には乗員保護装置スレッシ
ョルドHがLOに設定され、相対速度Vが所定値VLと
値VHとの間にある場合には乗員保護装置スレッショル
ドHがMIDに設定される。
【0029】しかし、図1に示される如く、スレッショ
ルド変更許可信号Xが有効でない場合(論理積の出力
が”0”の場合)には、乗員保護装置スレッショルドH
は変更されない。即ち、この場合、乗員保護装置スレッ
ショルドHは最も高いスレッショルド”HI(悪路でも
衝突判定しない程の高い値)”に固定される。また、こ
のスレッショルド変更許可信号Xは、次の3条件を全て
満たした時のみ出力される。
【0030】1、現在時刻が衝突予告時刻内にある時。 2、悪路ガードのディレイタイマーT1がタイムアップ
した時。
【0031】3、前後方向加速度の演算値が衝突判別ス
レッショルドJを越えている時。 従って、上記のロジックにより、乗員保護装置スレッシ
ョルドHを変更する必要のない、段ボールのような路上
落下物への衝突、或は悪路走行時には、乗員保護装置作
動スレッショルドHはHIに固定さたままになり、誤作
動することがない。
【0032】なお、第1乗員保護装置26としてのプリ
テンショナーの作動タイミングは、例えば、衝突前約
0.2秒(速度64km/hで距離約3m手前)にシー
トベルトをロックし、衝突前約0.1秒(速度64km
/hで距離約2m手前)からシートベルトを巻き取る。
【0033】次に、図2のタイミングチャートにおい
て、車両10が、悪路60の凸部60Aを走行した直後
に障害物30ヘ衝突した例を示す。レーダセンサ14、
16の検知エリアに障害物30が入ると、レーダセンサ
出力には相対速度Vと、車両10と障害物30との距離
(図2の相対距離)Rが現れる(ただし、極近距離では
計測が困難になるため、約1m以下のデータは意味を持
たなくなる)。
【0034】悪路60の凸部60Aでは、上下方向加速
度及び前後方向加速度が発生し、上下方向加速度演算値
Cが極悪路判定スレッショルドD1を越えると、悪路ガ
ード信号Eを”1”にセットし、上下方向加速度演算値
Cが極悪路判定スレッショルドD1を下回ってからディ
レイタイマー44の時間T1だけホールドする。一方、
前後方向加速度演算値Fは、先ず極悪路判定スレッショ
ルドD2と比較される。
【0035】この結果、図4に示される如く、極悪路と
衝突の双方の部分で前後方向加速度演算値Fは極悪路判
定スレッショルドD2を越えているが、極悪路において
は、悪路ガード信号Eが”1”にセットされており、ガ
ードされている。
【0036】一方、障害物30への衝突時の上下方向加
速度演算値Cは、極悪路判別スレッショルドD1に満た
ないため悪路ガード信号Eはリセットされ悪路ガードが
解除される(悪路ガードは、解除条件の3条件のうち、
悪路ガードのホールドタイマーT1のタイムアップが最
も早い)。
【0037】そして、図2に示される如く、障害物30
への衝突後は、前後方向加速度演算値Fが衝突判別スレ
ッショルドJを上回っているため、第2乗員保護装置の
作動信号Kを出力する。なお、乗員保護装置作動スレッ
ショルドHは、図5に示される如く、相対速度(V)の
値により、高い設定値(HI)から中間の設定値(MI
D)又は低い設定値(LO)に切り替えられている。
【0038】従って、本実施形態では、上下方向加速度
及び前後方向加速度の組み合わせにより、悪路と衝突を
精度良く判別し、更に、悪路ガードを3つの条件、即
ち、悪路ガードのディレイタイマーの時間T1がタイム
アップした場合、現在時刻が衝突予告時刻を過ぎた場
合、上下方向加速度が悪路の判別に満たないほど小さく
且つ悪路判定にて前後方向加速度が悪路判別スレッショ
ルドより小さい場合、により解除するため、乗員保護装
置の作動遅れ及び不作動を低減できる。
【0039】また、本実施形態では、乗員保護装置作動
スレッショルドHを変更するための許可条件として、3
つの条件、即ち、現在時刻が衝突予告時刻内にある場
合、悪路ガードが作動していない場合、前後方向加速度
が衝突判別スレッショルドを上回っている場合を設けた
ことにより、悪路、或は空き缶等のセンサが誤検出する
可能性のある路上落下物による誤判定を低減できる。
【0040】この様に、本実施形態では、乗員保護装置
の作動スレッショルドHが、衝突速度などの情報により
最適に設定されているため、乗員保護装置の不要作動の
低減と、最適な作動タイミングによる作動により乗員保
護性能の増大に効果がある。
【0041】さらに、本実施形態では、衝突予告時刻の
導入により、衝突前に第1乗員保護装置26(シートベ
ルトのロッキングと巻き取り)を制御し、エアバッグ等
の乗員保護装置の保護効果を高めることができる。
【0042】なお、上下方向加速度信号及び前後方向加
速度信号には、多くのノイズが含まれ複雑に変化してい
るので、このままではスレッショルドとの比較が困難で
ある。このため、本実施形態では、5〜20msec程
度の積分処理による演算値を代用して判断しており、こ
の5〜20msec程度の積分処理により、必然的にデ
ィレイタイムT1が発生している。
【0043】また、距離ΔRとしては、図6に示される
如く、車両10が悪路(縁石70を乗り越えた)直後
に、ポール等の障害物72に衝突する場合で、衝突角度
θ=30°以内において確実にスレッショルド変更によ
る効果が出る距離を設定する、例えば、ΔR=1mとす
る。但し、実際の距離がΔR以下の障害物でも、スレッ
ショルドHI以上の上下方向加速度が発生すれば、従来
通りエアバッグ装置は作動する。
【0044】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。
【0045】例えば、図7に示される如く、上下方向加
速度センサ20を車両10のフロント中央部に搭載して
も良い。また、図8に示される如く、上下方向加速度セ
ンサ20を、制御装置18及び前後方向加速度センサ2
4ともにフロア部に搭載しても良い。なお、図8に示す
構成の場合には、上下方向加速度センサ20、前後方向
加速度センサ24及び制御装置18を一つのユニット7
0にできるため、図3、図7に示す構成と比較して搭載
スペース上有利である。また、本実施形態では、障害物
検知手段として電波式のレーダセンサ14、16を使用
したが、電波式のレーダセンサ14、16に代えて、光
式のレーダセンサ、超音波センサ等の他の障害物検知手
段を使用しても良い。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、上下方向の加
速度を検出する上下方向加速度検知手段と、前後方向の
加速度を検出する前後方向加速度検知手段と、前後方向
の加速度に基づいて衝突判定を行うと共に、上下方向の
加速度に基づいて該衝突判定のスレッショルドを変更す
るための悪路ガード信号を出力する衝突判定手段と、を
備えた乗員保護装置であって、障害物との相対速度を検
出する障害物検知手段を有し、衝突判定手段は、悪路ガ
ード信号のディレイ時間を、障害物検知手段で検出した
障害物との相対速度に基づいて決定するため、乗員保護
装置の作動判定タイミングを遅らせることなく、悪路走
行や脱輪による衝撃では、乗員保護装置が作動し難くな
るという優れた効果を有する。
【0047】請求項2記載は、上下方向の加速度を検出
する上下方向加速度検知手段と、前後方向の加速度を検
出する前後方向加速度検知手段と、前後方向の加速度に
基づいて衝突判定を行うと共に、上下方向の加速度に基
づいて該衝突判定のスレッショルドを変更するための悪
路ガード信号を出力する衝突判定手段と、を備えた乗員
保護装置であって、衝突判定手段は、悪路ガード信号の
ディレイ時間を、上下方向の加速度が悪路判別スレッシ
ョルドより小さく、且つ前後方向の加速度が悪路判別ス
レッショルドより小さくなるまでとするため、乗員保護
装置の作動判定タイミングを遅らせることなく、悪路走
行や脱輪による衝撃では、乗員保護装置が作動し難くな
るという優れた効果を有する。
【0048】請求項3記載の本発明は、上下方向の加速
度を検出する上下方向加速度検知手段と、前後方向の加
速度を検出する前後方向加速度検知手段と、前後方向の
加速度に基づいて衝突判定を行うと共に、上下方向の加
速度に基づいて該衝突判定のスレッショルドを変更する
ための悪路ガード信号を出力する衝突判定手段と、を備
えた乗員保護装置であって、障害物との相対速度と距離
を検出する障害物検知手段を有し、衝突判定手段は、悪
路ガード信号のディレイ時間を、障害物との相対速度と
距離から演算した衝突予定時刻までとするため、乗員保
護装置の作動判定タイミングを遅らせることなく、悪路
走行や脱輪による衝撃では、乗員保護装置が作動し難く
なるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る乗員保護装置のブロ
ック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る乗員保護装置のタイ
ミングチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る乗員保護装置が適用
された車両を示す概略平面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る乗員保護装置におけ
る上下方向加速度及び前後方向加速度と極悪路判別スレ
ッショルドとの関係を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る乗員保護装置におけ
る車両と障害物との相対速度と乗員保護装置スレッショ
ルドとの関係を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る乗員保護装置が適用
された車両が縁石を超えて障害物に衝突する状態を示す
概略平面図である。
【図7】本発明の一実施形態の変形例に係る乗員保護装
置が適用された車両を示す概略平面図である。
【図8】本発明の一実施形態の他の変形例に係る乗員保
護装置が適用された車両を示す概略平面図である。
【符号の説明】
10 車両 14 レーダセンサ(障害物検知手段) 16 レーダセンサ(障害物検知手段) 18 制御装置(衝突判定手段) 20 上下方向加速度センサ(上下方向加速度検知手
段) 22 上下方向加速度センサ(上下方向加速度検知手
段) 24 前後方向加速度センサ(前後方向加速度検知手
段) 26 第1乗員保護装置 28 第2乗員保護装置 30 障害物 60 悪路 60A 悪路の凸部 70 縁石 72 障害物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向の加速度を検出する上下方向加
    速度検知手段と、 前後方向の加速度を検出する前後方向加速度検知手段
    と、 前後方向の加速度に基づいて衝突判定を行うと共に、上
    下方向の加速度に基づいて該衝突判定のスレッショルド
    を変更するための悪路ガード信号を出力する衝突判定手
    段と、 を備えた乗員保護装置であって、 障害物との相対速度を検出する障害物検知手段を有し、
    前記衝突判定手段は、前記悪路ガード信号のディレイ時
    間を、前記障害物検知手段で検出した障害物との相対速
    度に基づいて決定することを特徴とする乗員保護装置。
  2. 【請求項2】 上下方向の加速度を検出する上下方向加
    速度検知手段と、 前後方向の加速度を検出する前後方向加速度検知手段
    と、 前後方向の加速度に基づいて衝突判定を行うと共に、上
    下方向の加速度に基づいて該衝突判定のスレッショルド
    を変更するための悪路ガード信号を出力する衝突判定手
    段と、 を備えた乗員保護装置であって、 前記衝突判定手段は、前記悪路ガード信号のディレイ時
    間を、上下方向の加速度が悪路判別スレッショルドより
    小さく、且つ前後方向の加速度が悪路判別スレッショル
    ドより小さくなるまでとすることを特徴とする乗員保護
    装置。
  3. 【請求項3】 上下方向の加速度を検出する上下方向加
    速度検知手段と、 前後方向の加速度を検出する前後方向加速度検知手段
    と、 前後方向の加速度に基づいて衝突判定を行うと共に、上
    下方向の加速度に基づいて該衝突判定のスレッショルド
    を変更するための悪路ガード信号を出力する衝突判定手
    段と、 を備えた乗員保護装置であって、 障害物との相対速度と距離を検出する障害物検知手段を
    有し、前記衝突判定手段は、前記悪路ガード信号のディ
    レイ時間を、障害物との相対速度と距離から演算した衝
    突予定時刻までとすることを特徴とする乗員保護装置。
JP9291386A 1997-10-23 1997-10-23 乗員保護装置 Pending JPH11124004A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9291386A JPH11124004A (ja) 1997-10-23 1997-10-23 乗員保護装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9291386A JPH11124004A (ja) 1997-10-23 1997-10-23 乗員保護装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11124004A true JPH11124004A (ja) 1999-05-11

Family

ID=17768251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9291386A Pending JPH11124004A (ja) 1997-10-23 1997-10-23 乗員保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11124004A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6980097B2 (en) 2000-10-10 2005-12-27 Daimlerchrysler Ag Method and device for activating passenger protection device
JP2008505014A (ja) * 2004-07-07 2008-02-21 バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト 自動車両用のエアバッグ作動電子系
JP2012176688A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Autoliv Development Ab 被衝突体保護装置
JP2019535572A (ja) * 2016-11-10 2019-12-12 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 乗員保護装置を制御する方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6980097B2 (en) 2000-10-10 2005-12-27 Daimlerchrysler Ag Method and device for activating passenger protection device
JP2008505014A (ja) * 2004-07-07 2008-02-21 バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト 自動車両用のエアバッグ作動電子系
JP4677448B2 (ja) * 2004-07-07 2011-04-27 バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト 自動車両用のエアバッグ作動電子系
JP2012176688A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Autoliv Development Ab 被衝突体保護装置
JP2019535572A (ja) * 2016-11-10 2019-12-12 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 乗員保護装置を制御する方法
US11247626B2 (en) 2016-11-10 2022-02-15 Robert Bosch Gmbh Method for controlling a passenger protection device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1705078B1 (en) Object detection system and pedestrian protection system.
KR101206196B1 (ko) 레이다 센서 및 비젼 센서를 갖는 센서 시스템
JP4072059B2 (ja) 自動車における乗員拘束手段のトリガのための方法
US20180178745A1 (en) Method and device in a motor vehicle for protecting pedestrians
JP3912163B2 (ja) 車両の衝突対策システム
JP2011037308A (ja) 車両用乗員保護システム
KR102021023B1 (ko) 차량용 탑승자 보호 장치 및 차량용 탑승자 보호 방법
WO1999008902A1 (en) Proactive exterior airbag system and its deployment method for a motor vehicle
JP2003182509A (ja) 乗員保護システム
JP3212841B2 (ja) 歩行者保護用エアバッグ装置
US20090204294A1 (en) Method for Generating a Triggering Signal for a Passenger Protection Device
JP2008514496A (ja) 乗員保護手段の駆動制御方法および乗員保護手段の駆動制御装置
JP2021142975A (ja) 一体型アクティブ−パッシブ正面衝撃制御アルゴリズムを実行する車両安全システム
JP3204201B2 (ja) 車両の衝突判定方法及び衝突判定装置
JP2007003369A (ja) 衝突判定装置
US9751483B2 (en) Control device for occupant protection device
JP3632619B2 (ja) 乗員保護装置の起動装置
US20060162982A1 (en) Device for recognising an obstacle underride
JP5002406B2 (ja) 車両の衝突判定装置
JPH11124004A (ja) 乗員保護装置
JP5119045B2 (ja) 乗員保護装置、乗員保護方法
JP6963025B2 (ja) 外部保護機能をトリガするための装置
JP4803044B2 (ja) 車両の障害物検知装置
JPH07223505A (ja) 乗員保護装置の作動制御装置
JP4171883B2 (ja) 衝突予測制御装置