JP5682451B2 - レンズユニットの製造方法 - Google Patents

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本発明は、少なくとも一面に複数の凹レンズ部又は凸レンズ部が形成されたウエハレンズを用いたレンズユニットの製造方法に関する。
従来、レンズユニットの製造方法としては、ガラス基板に対して硬化性樹脂(熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等)からなる凹レンズ部又は凸レンズ部を複数設けた所謂「ウエハレンズ」を作製した後、レンズ部毎にガラス基板をカットすることで、複数のレンズユニットを得る方法がある(特許文献1参照)。
ウエハレンズを製造する方法としては、例えば以下の方法がある。
まず金属等からなるマスター型と基板との間に樹脂材料を介在させて樹脂を硬化させることにより、基板上に樹脂製のレプリカを形成し、この工程を繰り返すことにより、複数のレプリカが形成された樹脂製の中間型を作製する。次に、その中間型に対して樹脂材料を塗布・硬化させることにより、樹脂製の転写型を作製する。そして、その転写型に樹脂材料を充填し、ガラス基板を押圧した後、樹脂材料を硬化させることにより、ガラス基板上に複数の樹脂製レンズ部を形成する。更に、そのレンズ部とガラス基板とを転写型から離型することにより、ガラス基板上に複数のレンズ部が形成された1枚のウエハレンズが製造される。
他のウエハレンズの製造方法として、ガラス素材を用いる方法がある。この場合、一方の金型の上にガラス素材を置き、そのガラス素材を加熱して溶融させる。その状態で、他方の金型により押圧することで複数のレンズ部が形成されたガラス素材のウエハレンズが製造される。更に、ガラス素材を用いたウエハレンズの製造方法には、溶融したガラス素材を金型の成形面に対して上部から落下させ、その後、他方の金型で押圧する方法も存在する。
また、レンズユニットとしては、スペーサー基板等を介して複数のウエハレンズを積層した積層体をレンズ部毎にカットして得られるものもある(特許文献1参照)。
このように、ウエハレンズに対して積層やダイシングなどの作業を行う場合、ウエハレンズは作業台に設置される。その際、レンズ部の破損を防止するために真空チャックを介してウエハレンズを作業台に設置する。
真空チャックは、ウエハレンズ等を真空で吸引して保持するための装置である。真空チャックにウエハレンズを配置した状態で外部から吸引することにより、真空チャックに対してウエハレンズを吸着させることができる(特許文献2参照)。
このように真空チャックを介してウエハレンズを作業台に設置する方法としては大きく2通りある。第1の方法としては、作業台に予め真空チャックを設置し、その上にウエハレンズを載置して吸引する。第2の方法としては、真空チャックにウエハレンズを載置し、それらをクリップ等で固定した状態で作業台に配置した後に吸引する。
特開2011−43605号公報 特開2003−152060号公報
ここで、第1の方法においては、作業台に設置された真空チャックの上にウエハレンズを載置する必要がある。
しかし、作業台の周辺には、接着剤を塗布するディスペンス装置や、ウエハレンズの精度を測定する測定装置等、様々な装置が設けられているため限られた作業空間しかない場合が多い。従って、ウエハレンズを真空チャックに載置する作業が行い難い。よって、載置の作業中にレンズ部が真空チャックや当該装置と接触し、破損するおそれがある。ここで、レンズ部は光学面であるため、少しでも接触すれば光学面としての機能を満たせなくなるおそれがある。つまり、真空チャックや当該装置とレンズ部とを接触させないことは非常に重要である。
一方、第2の方法では、予め作業台周辺の広いスペースで真空チャックにウエハレンズを載置できるため、ウエハレンズを真空チャックに載置する際にレンズ部が破損するおそれは低い。
しかし、ウエハレンズと真空チャックとは、クリップ等で簡易に固定されているだけであるから、ウエハレンズが載置された真空チャックを作業台に配置する際に、ウエハレンズと真空チャックとの間でズレが生じることがあった。その際、真空チャックにレンズ部が当たり破損する可能性があった。
本発明は、上記課題を解決するために、レンズ部の破損の防止を図ることが可能なレンズユニットの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、少なくとも一面に複数のレンズ部が形成されたウエハレンズを用いたレンズユニットの製造方法であって、載置ステップと、第1吸着ステップと、設置ステップと、第2吸着ステップとを有する。載置ステップは、レンズ部が配置される空間部と、空間部と外部とをそれぞれ連通する第1の経路及び第2の経路とを有する真空チャックに対し、ウエハレンズを載置する。第1吸着ステップは、ウエハレンズが真空チャックに載置された状態で、真空チャックの第1の経路から空間部内の空気を吸引し、空間部内を真空状態にすることで、ウエハレンズを真空チャックに対して吸着させる。設置ステップは、ウエハレンズが吸着された状態の真空チャックを作業台に設置する。第2吸着ステップは、第1の経路を介した吸引を終了し、且つ第2の経
路から空間部内の空気を吸引することで、ウエハレンズ真空チャックに対して吸着された状態を保つ
また、上記課題を解決するために、請求項2記載の発明は、請求項1記載のレンズユニットの製造方法であって、空間部は、複数のレンズ部毎に設けられており、第1吸着ステップ及び第2吸着ステップは、真空チャックに対しウエハレンズを複数のレンズ部毎に吸着させる。
また、上記課題を解決するために、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のレンズユニットの製造方法であって、ウエハレンズは、基板と、レンズ部周辺の基板上に形成された樹脂部とを有する。載置ステップは、空間部の周囲に形成された頂面と樹脂部とを当接させることにより、真空チャックに対しウエハレンズを載置する。
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のレンズユニットの製造方法であって、ウエハレンズは、基板と、レンズ部周辺の基板上に形成された樹脂部とを有する。載置ステップは、空間部の周囲に形成された頂面と基板とを当接させることにより、真空チャックに対しウエハレンズを載置する。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載の発明は、請求項1又は2記載のレンズユニットの製造方法であって、ウエハレンズは、レンズ部がガラス素材で形成されている。
本発明によれば、ウエハレンズが真空チャックに載置された状態で、真空チャックの第1の経路から空間部内の空気を吸引し、空間部内を真空状態にすることで、ウエハレンズを真空チャックに対して吸着させる。その後、ウエハレンズが吸着された状態の真空チャックを作業台に設置し、第1の経路を介した吸引を終了し、且つ第2の経路から空間部内の空気を吸引することで、ウエハレンズ真空チャックに対して吸着された状態を保つ。これにより、ウエハレンズが載置された真空チャックを作業台に設置する際に、ウエハレンズと真空チャックとの間でズレが生じることがない。また、予め作業台周辺の広いスペースで真空チャックにウエハレンズを載置できる。従って、レンズ部の破損の防止を図ることが可能となる。
実施形態に係るウエハレンズの構成を示す図である。 実施形態に係るマスター型から中間型を成形する工程を示すフローチャートである。 図2のフローチャートの説明を補足する図である。 図2のフローチャートの説明を補足する図である。 図2のフローチャートの説明を補足する図である。 図2のフローチャートの説明を補足する図である。 図2のフローチャートの説明を補足する図である。 実施形態に係る中間型から転写型を成形する工程を示すフローチャートである。 図4のフローチャートの説明を補足する図である。 図4のフローチャートの説明を補足する図である。 実施形態に係る転写型からウエハレンズを成形する工程を示すフローチャートである。 図6のフローチャートの説明を補足する図である。 図6のフローチャートの説明を補足する図である。 図6のフローチャートの説明を補足する図である。 実施形態に係るレンズユニットを成形する工程を示すフローチャートである。 図8のフローチャートの説明を補足する図である。 図8のフローチャートの説明を補足する図である。 図8のフローチャートの説明を補足する図である。 図8のフローチャートの説明を補足する図である。 図8のフローチャートの説明を補足する図である。 実施形態に係る真空チャックの構成を示す図である。 実施形態に係る作業台の構成を示す図である。 実施形態に係るウエハレンズを作業台に固定する工程を示すフローチャートである。 図11のフローチャートの説明を補足する図である。 図11のフローチャートの説明を補足する図である。 図11のフローチャートの説明を補足する図である。 図11のフローチャートの説明を補足する図である。 変形例2に係るウエハレンズの構成を示す図である。 ガラスモールドレンズの成形工程を示すフローチャートである。 図14のフローチャートの説明を補足する図である。 図14のフローチャートの説明を補足する図である。 図14のフローチャートの説明を補足する図である。
<実施形態>
図1から図12Dを用いて、本実施形態に係るレンズユニットの製造方法について説明する。本実施形態に係るレンズユニットの製造方法は、後述の「ウエハレンズ製造工程」及び「レンズユニット製造工程」の少なくとも一方を含む。
<ウエハレンズ1の構成>
はじめに、図1を用いて、ウエハレンズ1の構成について説明する。本実施形態では、樹脂成形により得られるウエハレンズ1について述べる。
ウエハレンズ1は、基板2、レンズ部3及び平坦部3aを含んで構成されている。
本実施形態における基板2は、円形状に形成された透過性を有する部材で形成されている。基板2の材質としては透光性をもつものであればよく、ガラスが好適に用いられる。また、基板2は円形状に限らず方形状等でもよい。なお、基板2を薄くした場合などは、破損のおそれがある。従って、基板2の材質として樹脂を用いてもよい。
レンズ部3は、基板2の表面及び裏面それぞれに複数成形されている。レンズ部3は、その光軸が表面側と裏面側とで一致するように成形されている。基板2をレンズ部3毎にダイシングすることにより、個片化された複数のレンズユニットを得ることができる。レンズ部3は凹面レンズ或いは凸面レンズである。レンズ部3は、基板2の表面及び裏面で同じ種類のレンズを成形することが可能である。逆に、基板2の表面と裏面で異なる種類のレンズ(たとえば、表面は凹面レンズ、裏面は凸面レンズ)を成形することも可能である。また、レンズ部3は、基板2の一方の面のみに成形されてもよい。以下、本実施形態では、表面及び裏面共に凸面レンズが成形された構成について説明する。
レンズ部3は、樹脂3Aで形成されている。この樹脂3Aとしては、硬化性樹脂を用いることが可能である。硬化性樹脂としては、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられる。これらの硬化性樹脂は、一般的に、重合性単量体などの重合性組成物と重合開始剤とを含み、かつ、未硬化の状態で流動性を有する樹脂材料を、光照射や加熱により重合させて硬化させることにより得られる。
なお、レンズ部3の光学面の表面には、回折溝や段差等の微細構造が設けられていてもよい。
平坦部3aは、レンズ部3と同じ樹脂3Aで形成されている。平坦部3aは、レンズ部3の周辺の基板2上に一様に設けられている。本実施形態における平坦部3aは、「樹脂部」の一例である。
<ウエハレンズの製造工程>
次に、図2から図7Cを参照して、ウエハレンズ1の製造工程について説明を行う。ウエハレンズ1の製造にあたって、本実施形態では、ウエハレンズ成形用の型としてマスター型10、サブマスター型20(以下、「中間型20」という場合がある)、サブサブマスター型30(以下、「転写型30」という場合がある)を用いる。本実施形態においてウエハレンズ1の製造工程は、「中間型製造工程」、「転写型製造工程」、「ウエハレンズ成形工程」の3つに分けることができる。以下、それぞれの工程について述べる。
[中間型製造工程]
図2から図3Eを参照して、マスター型10から中間型20を製造する方法を説明する。なお、図3Aから図3Eは、マスター型10を側面から見た場合の断面図である。
まず、図3Aに示すように所望のマスター型10を選択する(S10)。マスター型10の上面には、凹部11が複数個所に形成されている。また、各凹部11の周辺には、平坦部12が形成されている。マスター型10はたとえば、金属で形成されている。
図3Bに示すように、S10で選択されたマスター型10の上方にディスペンス装置40を配置する。そしてディスペンス装置40から、マスター型10の上面に流動性を有する未硬化の樹脂材料21A´を吐出する(S11)。本実施形態において、樹脂材料21A´としては光硬化性樹脂材料が用いられる。なお、図3Bでは樹脂材料21A´を複数個に分けて滴下する例を示しているが、樹脂材料21A´の吐出方法はこれに限られない。たとえば、ディスペンス装置40から樹脂材料21A´を吐出させた状態で、ディスペンス装置40の吐出口をマスター型10の形状に沿って移動させることにより、またディスペンス装置40の吐出口を金型の中心に配置することにより、連続的に吐出(マスター型10に対する樹脂材料21A´の塗布)を行ってもよい。
図3Cに示すように、製造装置(図示なし)は、S11で樹脂材料21A´が配置された状態のマスター型10を基板23に向けて上昇させ、樹脂材料21A´を基板23に押圧する(S12)。本実施形態において基板23は光を透過可能な材質(たとえばガラス)で形成されている。基板23の押圧は製造装置により、基板23の全体に均一の圧力がかかるようになされることが望ましい。なお、樹脂材料21A´を塗布した基板23に対して、マスター型10を押圧してもよい。このように、基板側に樹脂材料を塗布する方法は後述する転写型製造工程やウエハレンズ成形工程においても同様に用いることができる。
図3Dに示すように、S12で基板23とマスター型10が押圧された状態において、光源41は、基板23を介して樹脂材料21A´対して光を照射する(S13)。上述のように、樹脂材料21A´は光硬化性樹脂材料であり、基板23は光を透過可能な材質で形成されている。よって光源41からの光は基板23を透過して樹脂材料21A´に到達し、その光により重合反応が生じることで樹脂材料21A´は硬化して樹脂21Aとなる。
S13で樹脂材料21A´が硬化された後、図3Eに示すように、製造装置は、基板23と結合された状態の樹脂21Aをマスター型10から剥離させる(S14)。樹脂21Aのうち、マスター型10の凹部11に対応する部分は凸部22として成形される。また、凸部22の周辺には、平坦部24が成形される。このとき、基板23を剥離させてから樹脂21Aを剥離させてもよいが、基板23があることにより、樹脂21Aのみよりも強度が上がる。従って、基板23と樹脂21Aを一体としてマスター型10から剥離させることが望ましい。このことは、後述する転写型製造工程においても同様である。
ここで、基板23上において凸部22を成形できるスペースがある場合(S15でNの場合)、基板23の別の位置(先に凸部22が成形された位置と異なる位置)にマスター型10を移動させ(S16)、S11からS14までの工程を再度行う。基板23上で凸部22を成形できるスペースが無くなると(S15でNの場合)、基板23上に複数の凸部22を有する中間型20が完成する(S17)。
また、平坦部12には予め離型剤を塗布し、S11で吐出された樹脂材料21A´とマスター型10との離型性を上げることが望ましい。このように、離型剤の塗布等によって離型層がマスター型に設けられていると、樹脂材料の粘度が小さい場合でも吐出された樹脂材料が滴状になりやすくなるため、後述する樹脂配置方法を適用する意義がより高まるといえる。離型剤を用いる場合、平坦部12に対してUVオゾン洗浄や酸素プラズマアッシング等の表面改質処理を行うことにより、OH基(水酸基)を立たせる。そして平坦部12に対して、末端に加水分解可能な官能基が結合した材料(例えばシランカップリング構造を有する材料)を塗布する。するとその官能基と平坦部12の表面に存在するOH基との間で脱水縮合又は水素結合等が起こり、離型剤が平坦部12の表面に固着されることとなる。
[転写型製造工程]
図4から図5Bを参照して、本実施形態における中間型20から転写型30を製造する方法を説明する。なお、図5A及び図5Bは、中間型20及び転写型30を側面から見た場合の断面図である。また、中間型製造工程と同様の工程については詳細な説明を省略する場合がある。
まず、S17で得られた中間型20の下方に、中間型20の凸部22に面するように基板33を配置する(S20)。基板33上には、流動性を有する未硬化の樹脂材料31A´が予め塗布されているものとする。本実施形態において樹脂材料31A´としては光硬化性樹脂材料が用いられる。
製造装置(図示なし)は、S20で樹脂材料31A´が塗布された状態の基板33に対して、中間型20を押圧する(S21)。本実施形態において基板33は光を透過可能な材質(例えばガラス)で形成されている。基板33の押圧は製造装置により、基板33の全体に均一の圧力がかかるようになされることが望ましい。
図5Aに示すように、S21で基板33と中間型20が押圧された状態において、光源41は、基板33を介して光を照射する(S22)。上述のように、樹脂材料31A´は光硬化性樹脂材料であり、基板33は光を透過可能な材質で形成されている。よって光源41からの光は基板33を透過して樹脂材料31A´に到達し、その光により重合反応が生じることで樹脂材料31A´は硬化し、樹脂31Aとなる。
S22で樹脂材料31A´が硬化された後、製造装置は、基板33と結合された状態の樹脂31Aを中間型20から剥離する。その結果、図5Bに示すように、転写型30が完成する(S23)。樹脂31Aのうち、中間型20の凸部22に対応する部分は凹部32として成形される。また、凹部32の周辺には、平坦部34が成形される。
なお、平坦部34に予め離型剤を塗布するなどして、樹脂31Aと中間型20との離型性を上げることが望ましい。離型剤を塗布する場合には、更に平坦部34の表面改質処理を行うことが望ましい。
[ウエハレンズ成形工程]
図6から図7Cを参照して、本実施形態における転写型30からウエハレンズ1を成形する方法を説明する。なお、図7A〜図7Cは、転写型30及びウエハレンズ1を側面から見た場合の断面図である。また、中間型製造工程及び転写型製造工程と同様の工程については詳細な説明を省略する場合がある。
まず、S23で得られた転写型30の上方に基板2を配置する。転写型30の上面には、流動性を有する未硬化の樹脂材料3A´が予め塗布されているものとする(S30)。本実施形態において樹脂材料3A´としては光硬化性樹脂材料が用いられる。
製造装置(図示なし)は、S30で樹脂材料3A´が塗布された状態の転写型30を基板2に対して上昇させ、樹脂材料3A´を基板2に押圧する(S31)。本実施形態において、基板2は光を透過可能な材質(例えばガラス)で形成されている。基板2の押圧は製造装置により、基板2の全体に均一の圧力がかかるようになされることが望ましい。
図7Aに示すように、S31で基板2と転写型30が押圧された状態において、光源41は、基板2を介して光を照射する(S32)。上述のように、樹脂材料3A´は光硬化性樹脂材料であり、基板2は光を透過可能な材質で形成されている。よって光源41からの光は基板2を透過して樹脂材料3A´に到達し、その光により重合反応が生じることで樹脂材料3A´は硬化し樹脂3Aとなる。
S32で樹脂材料3A´が硬化された後、製造装置は、基板2と結合された状態の樹脂3Aを転写型30から剥離させる。その結果、図7Bに示すように、基板2の片面にレンズ部3及び平坦部3aが形成されたウエハレンズ中間体1´が完成する(S33)。樹脂3Aのうち、転写型30の凹部32に対応する部分はレンズ部3として成形される。また、レンズ部3の周辺には、平坦部3aが成形される。
そして、ウエハレンズ中間体1´のレンズ部3等が成形されていない面に対して、上述のS30〜S32の工程を行うことにより、図7Cに示すような基板2の両面にレンズ部3及び平坦部3aが形成されたウエハレンズ1が完成する(S34)。
なお、平坦部34に予め離型剤を塗布するなどして、樹脂3Aと転写型30との離型性を上げることが望ましい。離型剤を塗布する場合には、更に平坦部34の表面改質処理を行うことが望ましい。
<レンズユニットの製造工程>
次に、図8から図9Eを参照して、レンズユニット100の製造工程について説明する。本実施形態におけるレンズユニット100は、スペーサー50を介して2つのウエハレンズ1を積層してなる積層体を個片化することにより、取得することができる。なお、図9A〜図9Dは、ウエハレンズ1等を側面から見た場合の断面図である。
まず、図9Aに示すように、ウエハレンズ1の平坦部3aに対し、ディスペンス装置40により、接着剤4aを塗布する(S40)。接着剤4aとしては、たとえば、紫外線硬化特性を有するものを用いる。
図9Bに示すように、接着剤4aが塗布された平坦部3aに対してスペーサー50の突出部51を突き当て、その状態で紫外線を照射する(S41)。接着剤4aは、紫外線により硬化する。よって、ウエハレンズ1とスペーサー50とは、平坦部3a及び突出部51を介して接合され、ユニット52が成形される。スペーサー50の取付はレンズ部3の成形が片面のみ完了した段階で行ってもよい。
別のウエハレンズ1についても、S40と同様に、平坦部3aに対し、ディスペンス装置40により、接着剤4aを塗布する(S42)。
図9Cに示すように、S41で形成されたユニット52のスペーサー50において接合されていない側の突出部51を、S42で接着剤4aが塗布された平坦部3aに対して突き当て、その状態で紫外線を照射する(S43)。このようにして、スペーサー50の両側にウエハレンズ1が接合されたユニット53が成形される。各ウエハレンズ1には、位置基準となるマークが基板2又は平坦部3a(樹脂部)に設けられており、当該マークの位置を合致させることでレンズ部3の光軸を合わせる。また、スペーサー50についてもマークを設け、レンズ部3との位置合わせを行なう。
図9Dに示すように、ダイシングブレードDBにより、ユニット53をレンズ部3単位(図9Dの破線)で切断する(S44)。その結果、図9Eに示すようなレンズユニット100がレンズ部3の数だけ完成する(S45。図9Eでは1つのレンズユニット100のみ図示している)。
<真空チャックを用いたレンズユニットの製造方法>
次に、図10Aから図12Dを参照して、本実施形態に係るレンズユニット100の製造方法において真空チャック60及び作業台70を用いる例について説明する。なお、図10Aは、真空チャック60を側面から見た場合の断面図である。図10Bは、作業台70を側面から見た場合の断面図である。図12Aから図12Dは、ウエハレンズ1等を側面から見た場合の断面図である。
[真空チャック及び作業台の構成]
図10Aに示すように、真空チャック60は、空間部60a、頂面60b、第1の経路60c、第2の経路60d、バルブ60e、第1の弁60f及び第2の弁60gを含んで構成されている。真空チャック60は、たとえば、ガラスやセラミックにより形成されている。
空間部60aは、真空チャック60の上面に複数設けられた方形状の凹部である。真空チャック60にウエハレンズ1が載置された場合、空間部60a内にレンズ部3が配置される。本実施形態において、空間部60aは、ウエハレンズ1に設けられた複数のレンズ部3と同じ数だけ設けられている。空間部60aの形状は方形状に限らない。空間部60aは、その内部と干渉しない状態でレンズ部3を配置できる形状(たとえば円形状)であればよい。なお、空間部60aは、1つの空間部60a内に複数のレンズ部3を配置できるような構成でもよい。
頂面60bは、空間部60aの周囲に形成された平坦部分(真空チャック60の上面のうち、空間部60aが設けられていない部分)である。真空チャック60にウエハレンズ1が載置された場合に、頂面60bは、ウエハレンズ1の平坦部3aに当接する。このとき、空間部60a内を真空状態にし易くするよう、真空チャック60(頂面60b)とウエハレンズ1(平坦部3a)とが隙間なく当接されていることが望ましい。たとえば、真空チャック60をガラスやセラミックで形成することにより、頂面60bを平坦に形成し易くなる。従って、真空チャック60(頂面60b)とウエハレンズ1(平坦部3a)とを隙間なく当接させることができる。
第1の経路60c及び第2の経路60dは、空間部60aと真空チャック60の外部とを連通する。第1の経路60cの一端は空間部60aの下面に開口部を有し、他端は真空チャック60の側面に開口部を有する。第2の経路60dの一端は空間部60aの下面に開口部を有し、他端は真空チャック60の下面に開口部を有する。つまり、第1の経路60c及び第2の経路60dは、空間部60a内部から真空チャック60の外部へと連通する経路を形成している。空間部60aそれぞれの下面から延びる複数の経路は、真空チャック60内で一つの経路にまとめられ、バルブ60eの位置まで延出している。この経路(空間部60aの下面からバルブ60eまでの経路)は、第1の経路60c及び第2の経路60dで共通となっている。
バルブ60eは、第1の経路60c及び第2の経路60dの分岐点に設けられている。バルブ60eは、第1の経路60cと第2の経路60dとを切り替える(たとえば、第1の経路60cに切り替えた場合には、第2の経路60dは遮断される)。本実施形態において、通常時は第2の経路60dが遮断されている。バルブ60eは、2つの経路を切り替えることができればよく、公知のバルブを用いることが可能である。
第1の弁60fは、第1の経路60cに設けられている。第2の弁60gは、第2の経路60dに設けられている。第1の弁60fは、第1の経路60cと外部との連通状態を切り替える。第2の弁60gは、第2の経路60dと外部との連通状態を切り替える。本実施形態において、通常時は第1の弁60f及び第2の弁60gが閉じられた状態にある。
図10Bに示すように、作業台70は、上面70a及び第3の経路70bを含んで構成されている。作業台70は、床Fに固定配置される。なお、作業台70は、真空チャンバー(図示なし)内に設けられていてもよい。
上面70aには、真空チャック60が設置される。上面70aは、真空チャック60の下面と当接するよう平坦に形成されている。第3の経路70bは、真空チャック60が設置された状態で第2の経路60dと接続される。当該接続された状態で、バルブ60eを第2の経路60dに切り替え、且つ第2の経路60dに設けられた第2の弁60gが開放されると、第3の経路70bと第2の経路60dとが連通される。
[具体例]
次に、図11から図12Dを参照し、本実施形態に係るレンズユニット100の製造方法において真空チャック60及び作業台70を用いる具体例について説明する。以下では、S40の工程を真空チャック60及び作業台70を用いて行う場合を例に説明する。
まず、図12Aに示すように、真空チャック60に対し、ウエハレンズ1を載置する(S50)。このとき、ウエハレンズ1の平坦部3aと真空チャック60の頂面60bとが当接することにより、真空チャック60とウエハレンズ1とが密着される。本実施形態におけるS50が「載置ステップ」の一例である。
図12Bに示すように、第1の弁60fを開放し、真空チャック60の側面から第1の経路60cを通じて、空間部60a内の空気を吸引する(S51。図12Bの矢印参照)。空間部60a内の空気が吸引されることにより、真空チャック60に対してウエハレンズ1が吸着される。このとき、真空チャック60とウエハレンズ1とは密着状態にあるため、空間部60a内及び第1の経路60c内は真空状態に保たれる。空気の吸引は、たとえば、真空チャック60側面にある第1の経路60cの開口部にチューブ(図示なし)を接続し、吸引装置(図示なし)を用いて行う。本実施形態におけるS51が「第1吸着ステップ」の一例である。なお、本実施形態における「真空」とは、完全な真空状態である絶対真空である必要はなく、大気圧より低い状態である負圧状態であればよい。
図12Cに示すように、S51の状態のまま(真空状態を保ったまま)、作業台70に真空チャック60を設置する(S52)。なお、S52では、第2の弁60gが開放された場合に第2の経路60dと第3の経路70bとが連通するように、真空チャック60を設置する。本実施形態におけるS52が「設置ステップ」の一例である。
図12Dに示すように、S51の状態から第1の弁60fを閉じ、第1の経路60cからの吸引を終了する。一方、バルブ60eを第2の経路60dに切り替え、第2の弁60gを開放し(図12D参照)、作業台70の外部から第3の経路70bを介して空間部60a内の空気を吸引する(S53。図12Dの矢印参照)。空間部60a内の空気を吸引することにより、真空チャック60に対してウエハレンズ1が吸着された状態(S51の状態)を保つことができる。すなわち、真空チャック60に対するウエハレンズ1の位置決め精度を保つことができる。このとき、空間部60a内及び第3の経路70b内は真空状態に保たれている。その後、S40のステップが開始される。本実施形態におけるS53が「第2吸着ステップ」の一例である。真空チャック60と作業台70との接続には、吸引と合わせて、脱落防止のためのメカクランプ(不図示)を用いてもよい。
なお、第1の経路60cからの吸引の終了と、第2の経路60d(第3の経路70b)からの吸引の開始はいずれが先に行われてもよい。或いは同時に行うことも可能である。
たとえば、作業台70が真空チャンバー(図示なし)内に設置されている場合について説明する。真空チャンバーの扉を開放し、真空チャック60を作業台70に載置した際に、チューブが第1の経路60cに接続されたままになっていると、当該チューブが扉に挟まれることで真空チャンバーに隙間が形成される。よって、真空チャンバー内を真空状態にしようとしても、当該隙間を介して外部からの空気が真空チャンバー内に流入するため、真空チャンバー内を真空に保つことができない。
このような場合、まず、S51の状態から第1の弁60fを閉じ、チューブを外す。その後、真空チャンバーの扉を閉める。それにより、チューブが扉に挟まれ、隙間ができることがなくなる。また、S51の状態において、バルブ60eは第1の経路60cに切り替えられているため、チューブが外されたとしても空間部60a内及び第1の経路60c内は、真空状態に保たれる。その後、バルブ60eを第2の経路60dに切り替え、第2の弁60gを開放し、作業台70の外部から第3の経路70bを介して空間部60a内部を吸引することにより、空間部60a内の真空状態を維持することができる。また、真空チャンバー内を真空にすることも可能となるため、真空チャンバー内での作業を行うことが可能となる。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るレンズユニット100の製造方法は、少なくとも一面に複数のレンズ部3が形成されたウエハレンズ1を用いる。レンズユニット100の製造方法は、載置ステップ(S50)と、第1吸着ステップ(S51)と、設置ステップ(S52)と、第2吸着ステップ(S53)とを有する。載置ステップは、レンズ部3が配置される空間部60aと、空間部60aと外部とをそれぞれ連通する第1の経路60c及び第2の経路60dとを有する真空チャック60に対し、ウエハレンズ1を載置する。第1吸着ステップは、ウエハレンズ1が真空チャック60に載置された状態で、真空チャック60の第1の経路60cから空間部60a内の空気を吸引し、空間部60a内を真空状態にすることで、ウエハレンズ1を真空チャック60に対して吸着させる。設置ステップは、ウエハレンズ1が吸着された状態の真空チャック60を作業台70に設置する。第2吸着ステップは、第1の経路60cを介した吸引を終了し、且つ第2の経路60dから空間部60a内の空気を吸引することで、ウエハレンズ1真空チャック60に対して吸着された状態を保つ
これにより、ウエハレンズ1が載置された真空チャック60を作業台70に設置する際に、ウエハレンズ1と真空チャック60との間でズレが生じることがない。また、予め作業台70周辺の広いスペースで真空チャック60にウエハレンズ1を載置できる。従って、レンズ部3の破損の防止を図ることが可能となる。
また、本実施形態において、空間部60aは、複数のレンズ部3毎に設けられている。第1吸着ステップ(S51)及び第2吸着ステップ(S53)は、真空チャック60に対しウエハレンズ1を複数のレンズ部3毎に吸着させる。
一般に、ウエハレンズ1は非常に薄い。従って、複数のレンズ部3を1つの空間部60aに配置して吸引を行なうと、ウエハレンズ1が変形し、レンズ部3が破損するおそれがある。特に、レンズ部3の数が多いほど少しのずれでも破損する確率が増えるためより厳格にする必要がある。そこで、本実施形態のように、レンズ部3毎に吸着させることで、ウエハレンズ1の変形を極力抑えつつ、レンズ部3の破損の防止を図ることができる。また、レンズ部3毎に吸着させることにより、各レンズ部3の位置決めが容易となる。従って、芯出しを正確に行うことが可能となる。
また、本実施形態において、ウエハレンズ1は、基板2と、レンズ部3周辺の基板2上に形成された樹脂部(平坦部3a)とを有する。載置ステップ(S50)は、空間部60aの周囲に形成された頂面60bと樹脂部(平坦部3a)とを当接させることにより、真空チャック60に対しウエハレンズ1を載置する。
ウエハレンズ1を真空チャック60に載置した際、その間に隙間があると、空間部60a内の空気を吸引してもその隙間から外部の空気が流入する。このような状態で、ウエハレンズ1を載置した真空チャック60を作業台70に設置するために移動させると、ウエハレンズ1と真空チャック60にズレが生じ、レンズ部3が破損するおそれがある。ここで、本実施形態では、平坦部3aは樹脂成形によって成形されるため、平坦にすることが容易である。また、上述の通り、真空チャック60をガラスやセラミックで形成する場合、その頂面60bを平坦にすることができる。従って、平坦部3aに頂面60bを当接させることで、ウエハレンズ1と真空チャック60の密着度合いを高くすることができる。それにより、空間部60a内の空気を吸引する際にウエハレンズ1と真空チャック60との隙間から外部の空気が流入するおそれを低減できる。よって、空間部60a内部の真空状態を形成しやすくなるため、ウエハレンズ1と真空チャック60にズレが生じる可能性を低くできる。よって、レンズ部3の破損の防止を図ることができる。
<変形例1>
上述の実施形態においては、真空チャック60及び作業台70に載置されたウエハレンズ1に対してS40の工程を行う場合を例に説明したが、真空チャック60及び作業台70を用いる場合はこれに限られない。レンズ部3の成形の工程、ウエハレンズ1に対するスペーサー50の積層の工程、及びウエハレンズ1同士がスペーサー50を介して接合されたユニット53の精度を確認するための測定の工程等、レンズ部3が破損する可能性がある全ての工程で応用可能である。
具体例として、ウエハレンズ中間体1´のレンズ部3が成形されていない面に対してレンズ部3を成形する場合(S34の工程)、既に形成されたレンズ部3を真空チャック60の空間部60aに配置し、吸引を行って真空状態を形成する。この場合、ウエハレンズ中間体1´が載置された真空チャック60を移動させてもレンズ部3が破損するおそれは低い。
<変形例2>
上述の実施形態においては、平坦部3aが基板2上のレンズ部3以外の領域に一様に設けられた構成について説明したが、平坦部3aの構成はこれに限られない。たとえば、図13に示すように、平坦部3aは、レンズ部3周辺にのみ設けられていてもよい。つまり、基板2上には、樹脂材料21A´で被複されていない領域E(基板2の表面が露出している領域)が存在する。この場合、真空チャック60の頂面60bは、上記実施形態と同様、ウエハレンズ1の平坦部3aに当接させることができる。
或いは、真空チャック60の頂面60bを領域Eに当接させてもよい。つまり、載置ステップにおいて、頂面60bと基板2(領域E)とを当接させることにより、真空チャック60に対しウエハレンズ1を載置することも可能である。
<変形例3>
レンズユニットの製造方法は実施形態で説明したものに限られない。たとえば、転写型製造工程を挟まない場合や、中間型製造工程、転写型工程の両方を挟まない場合であっても適用可能である。
<変形例4>
上記実施形態等では、樹脂成形されたウエハレンズ1について説明したが、ウエハレンズ1の材質はこれに限られない。たとえば、レンズ部3がガラス素材で形成されるガラスモールドレンズIM1をウエハレンズ1として用いてもよい。以下に、図14から図15Cを参照してガラスモールドレンズIM1の製造方法を説明する。
図14は、本変形例に係るガラスモールドレンズIM1の成形工程を示すフローチャートである。図15Aから図15Cは、金型及びガラスモールドレンズIM1を側面から見た図である。
図15Aに示すように、上金型80は、底板81、スペーサー部82、コア支持部材83及びコア84を含んで構成されている。
底板81は上金型80の上底を覆う板状部材である。スペーサー部82はコア84の突き出し量を調整する。コア支持部材83は、上金型80内に設けられ、コア84を支持する。コア84は、転写面84a(本実施形態では、凸形状)を有し、ガラスGLに対して押圧されることにより、その形状を転写する。コア84は、上金型80の下面80aに配置されている。
図15Aに示すように、下金型90は、底板91、スペーサー部92、コア支持部材93及びコア94を含んで構成されている。
底板91は下金型90の下底を覆う板状部材である。スペーサー部92はコア94の突き出し量を調整する。コア支持部材93は、下金型90内に設けられ、コア94を支持する。コア94は、転写面94a(本実施形態では、凹形状)を有し、ガラスGLに対して押圧されることにより、その形状を転写する。コア94は、下金型90の上面90aに配置されている。
ガラスモールドレンズIM1の成形は、まず、図15Aに示すように、溶融させたガラスGLを貯蔵する貯蔵部(不図示)に連通する白金ノズルNZの下方に下金型90を位置させる。そして、白金ノズルNZから溶融したガラスGLの液滴を、下金型90の上面90a上に一括滴下させる(S60)。かかる状態では、ガラスGLの粘度は低いので、落下したガラスGLは、上面90a上に広がり、コア94の転写面94a内に容易に進入する。それにより、ガラスGLに転写面94aの形状が転写される(S61)。
次いで、S60でガラスGLが滴下された下金型90を、ガラスGLが冷却する前に、上金型80の下方位置まで移動させて上金型80と下金型90とを対向させる。そして、位置決めガイド(不図示)を用いて上金型80と下金型90との位置合わせを行う(S62)。
更に、図15Bに示すように、上金型80と下金型90とを接近させて、ガラスGLの成形を行う。これにより、コア84の転写面84aの形状がガラスGLに転写される(S63)。このとき、上金型80の下面80aと下金型90の上面90aとが、所定の距離で離間するように保持してガラスGLを冷却させる。ガラスGLは、周囲に回り込んでテーパ部95を覆った状態で固化する。
その後、図15Cに示すように、上金型80と下金型90とを離間させ、ガラスGLを取り出すことで、ガラスモールドレンズIM1が成形される(S64)。
図15Cに示すように、ガラスモールドレンズIM1は、上金型80の転写面84aにより転写成形された凹状光学面IM1bと、下金型90の転写面94aにより転写形成された凸状光学面IM1eとを有する。本変形例において、凹状光学面IM1b及び凸状光学面IM1eがレンズ部3を構成する。
1 ウエハレンズ
2、23、33 基板
3 レンズ部
3A、21A、31A 樹脂
4a 接着剤
10 マスター型
11、32 凹部
3a、12、24、34 平坦部
20 中間型
22 凸部
30 転写型
40 ディスペンス装置
41 光源
50 スペーサー
51 突出部
60 真空チャック
60a 空間部
60b 頂面
60c 第1の経路
60d 第2の経路
60e バルブ
60f 第1の弁
60g 第2の弁
70 作業台
70a 上面
70b 第3の経路

Claims (5)

  1. 少なくとも一面に複数のレンズ部が形成されたウエハレンズを用いたレンズユニットの製造方法であって、
    前記レンズ部が配置される空間部と、前記空間部と外部とをそれぞれ連通する第1の経路及び第2の経路とを有する真空チャックに対し、前記ウエハレンズを載置する載置ステップと、
    前記ウエハレンズが前記真空チャックに載置された状態で、前記真空チャックの前記第1の経路から前記空間部内の空気を吸引し、前記空間部内を真空状態にすることで、前記ウエハレンズを前記真空チャックに対して吸着させる第1吸着ステップと、
    前記ウエハレンズが吸着された状態の前記真空チャックを作業台に設置する設置ステップと、
    前記第1の経路を介した吸引を終了し、且つ前記第2の経路から前記空間部内の空気を吸引することで、前記ウエハレンズ前記真空チャックに対して吸着された状態を保つ第2吸着ステップと、
    を有することを特徴とするレンズユニットの製造方法。
  2. 前記空間部は、前記複数のレンズ部毎に設けられており、前記第1吸着ステップ及び前記第2吸着ステップは、前記真空チャックに対し前記ウエハレンズを前記複数のレンズ部毎に吸着させることを特徴とする請求項1記載のレンズユニットの製造方法。
  3. 前記ウエハレンズは、基板と、前記レンズ部周辺の基板上に形成された樹脂部とを有し、
    前記載置ステップは、前記空間部の周囲に形成された頂面と前記樹脂部とを当接させることにより、前記真空チャックに対し前記ウエハレンズを載置することを特徴とする請求項1又は2記載のレンズユニットの製造方法。
  4. 前記ウエハレンズは、基板と、前記レンズ部周辺の基板上に形成された樹脂部とを有し、
    前記載置ステップは、前記空間部の周囲に形成された頂面と基板とを当接させることにより、前記真空チャックに対し前記ウエハレンズを載置することを特徴とする請求項1又は2記載のレンズユニットの製造方法。
  5. 前記ウエハレンズは、前記レンズ部がガラス素材で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズユニットの製造方法。
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