JP5681590B2 - スパッタリング用酸化物焼結体ターゲット及びその製造方法並びに前記ターゲットを用いた薄膜の形成方法及び薄膜形成方法 - Google Patents

スパッタリング用酸化物焼結体ターゲット及びその製造方法並びに前記ターゲットを用いた薄膜の形成方法及び薄膜形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガリウム(Ga)、錫(Sn)、酸素(O)及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット(GTOターゲット)及びその製造方法並びに前記ターゲットを用いた薄膜の形成方法及び薄膜に関する。
一般に、TFT(Thin Film Transistor)と言われている薄膜トランジスタは、ゲート端子、ソース端子、ドレイン端子を有する三端子素子からなる。これらの素子において、基板上に形成した半導体薄膜を、電子又はホールが移動するチャンネル層として用い、ゲート端子に電圧を印加してチャンネル層に流れる電流を制御し、ソース端子とドレイン端子間に流れる電流をスイッチングする機能を持たせたものである。
現在、最も広く使用されているのは、多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜をチャンネル層とした素子である。
しかしながら、シリコン系材料(多結晶シリコン又はアモルファスシリコン)は可視光領域で吸収を起こすため、光入射によるキャリアの発生で薄膜トランジスタが誤動作を起こすという問題がある。その防止策として、金属等の光遮断層を設けているが、開口率が減少してしまうという問題がある。また、画面輝度を保つためにバックライトの高輝度化が必要となり、消費電力が増大してしまう等の欠点があった。
更に、これらのシリコン系材料の作製に際して、多結晶シリコンより低温作製が可能とされているアモルファスシリコンの成膜においても、約200°C以上の高温を必要とする、したがって、このような温度では、安価、軽量、フレキシブルという利点を有するポリマーフィルムを基材とすることはできないため、基板材料の選択の範囲が狭いという問題がある。更に、高温でのデバイス作製プロセスは、エネルギーコストがかかり、加熱のための所要時間を要する等、生産上の欠点もあった。
このようにことから、近年、シリコン系材料に代えて、透明酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタの開発が行われている。その代表的なものが、In−Ga−Zn−O系(IGZO)材料である。この材料は、電子キャリア濃度が1018/cm未満であるアモルファス酸化物が得られるということで、電界効果型トランジスタに利用する提案がなされた(特許文献1参照)。
この他、この系の酸化物を電界効果型トランジスタ利用した提案がいくつか存在する(特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8及び特許文献9参照)。
上記特許文献1では、アモルファス酸化物の成膜に際しては、スパッタリング法が最も適しているという示唆はあるが、1〜12個存在する実施例ではパルスレーザー蒸着法(PLD法)で成膜した例を示すだけで、1例のみが高周波(RF)スパッタリングを実施した例である。前記特許文献2〜9についても、単に電界効果型トランジスタの特性を開示するか、または成膜法として反応性エピタキシャル法あるいはパルスレーザー蒸着法を示すのみで、スパッタリング法の中で、特に成膜速度が高い、直流(DC)スパッタリングを提起しているものは存在しない。
この直流(DC)スパッタリングにはターゲットが必要とされるが、In−Ga−Zn−O系(IGZO)の酸化物ターゲットは、製造が容易ではない。
それは成分が多成分系であること、それぞれの酸化物粉末を混合して製造されるために粉末の性質・状態の影響を受けること、焼結条件によって焼結体の性質がことなること、焼結条件や成分の配合によって導電性を失うこと、さらにターゲットの性質・状態によって、スパッタリング時に、ノジュールや異常放電の発生が生ずることなど、多くの問題を有するからである。
このようなことから、成分系が少ないGa−Sn−O系(GTO)の酸化物ターゲットが検討されている。GTOターゲットは、透明導電膜用として知られており、下記の特許文献10と特許文献11がある。
特許文献10では、Ga、Bi、Nb、Mn、Fe、Ni、Co、Taから選択した1種の添加量が酸化物換算で、20重量%以下であるSnO系焼結体であり、その焼結密度が4.0g/cm以下である焼結体が記載されている。その用途は、プラズマディスプレイパネルやタッチパネル用の透明導電膜を形成するためのターゲットである。
GTO焼結体の例では、同文献の表1に記載されているように、焼結密度が5.07g/cmとかなり低い値であり、良好なターゲットとは言えない。
また、特許文献11では、Ga−Sn−O系(GTO)の酸化物ターゲットではあるが、Zn、Nb、Alなどの他の酸化物を添加した発明で、その中の比較例として、Ga−Sn−O(GTO)の酸化物ターゲットが説明されている。
しかし、比較例では、相対密度が89%以下と低く、バルク抵抗値が1.8kΩを超えるようなケースでは、測定ができないというような記載をしており、GTOターゲットそのものでは、強い関心が無い記載となっている。
WO2005/088726A1号公報 特開2004−103957号公報 特開2006−165527号公報 特開2006−165528号公報 特開2006−165529号公報 特開2006−165530号公報 特開2006−165532号公報 特開2006−173580号公報 特開2006−186319号公報 特開2000−273622号公報 WO2010/018707号公報
本発明は、ガリウム(Ga)、錫(Sn)、酸素(O)及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットにおいて、焼結体ターゲットの組織を改良し、ノジュールの発生源となる相の形成を最小限に押さえると共に、バルク抵抗値を下げ、高密度で、異常放電を抑制でき、かつDCスパッタリングが可能であるGTOターゲット及びその製造方法並びに前記ターゲットを用いた薄膜の形成方法及び薄膜を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、GTOターゲットにおいて、ターゲットの組織を改善することが、極めて有効であるとの知見を得た。
1)Gaが1〜20mol%、残部SnO及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットであって、当該酸化物焼結体ターゲットの相対密度が97%以上、バルク抵抗率が1000Ωcm以下であり、Zrを2000wtppm以下(但し、0wtppmを除く)含有することを特徴とするスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
2)不純物であるClの含有量が5wtppm以下であることを特徴とする上記1)に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
3)FPDに使用する透明導電膜、薄膜トランジスタの半導体層、半導体のバッファ層のいずれかに使用する薄膜を形成するためのターゲットであることを特徴とする上記1)〜2)のいずれか一項に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
4)酸化物焼結体ターゲットの組織に観察される相において、SnO相からなるマトリックスの中に、アスペクト比が3〜15である、矩形のSnとGaとOからなる化合物相を有することを特徴とする上記1)〜2)のいずれか一項に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
5)SnO相からなるマトリックスに対する、矩形のSnとGaとOからなる化合物相の面積率が、30〜70%であることを特徴とする上記4)に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
6)焼結体ターゲット中に、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が存在しないことを特徴とする上記1)〜4)のいずれか一項に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
7)上記1)に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットの製造方法であって、粒径が1.5μm以下、BET比表面積が4〜7m/gである酸化スズ(SnO)と粒径が3.0μm以下、BET比表面積が10〜20m/gである酸化ガリウム(Ga)の原料粉末を調整すると共に、これらの粉末を混合し、さらに粉砕した後、1450〜1600°Cの温度範囲で焼結することを特徴とするスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットの製造方法。
8)上記1〜6のいずれか一項に記載の酸化物焼結体ターゲットを用いてスパッタリングし、基板上にGTO薄膜を形成することを特徴とする薄膜の形成方法。
9)基板温度を室温以上200°C以下の温度に加熱してスパッタリングし、基板上にアモルファス構造のGTO薄膜を形成することを特徴とする請求項8に記載の薄膜の形成方法。
10)上記1)〜6)のいずれか一項に記載の酸化物焼結体ターゲットを用いてスパッタリングする際に、スパッタ雰囲気ガス中の酸素濃度を1〜6%に調節してスパッタリングし、GTO膜の抵抗率及び又はGTO膜の透過率若しくは屈折率を制御することを特徴とする薄膜の形成方法
上記によって、ガリウム(Ga)、錫(Sn)、酸素(O)及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットにおいて、焼結体ターゲットの組織を改良し、ノジュールの発生源となる相の形成を最小限に押さえると共に、バルク抵抗値を下げ、高密度で、異常放電を抑制でき、かつDCスパッタリングが可能であるGTOターゲット及びその製造方法並びに前記ターゲットを用いた薄膜の形成方法及び薄膜を提供できるという優れた効果を有する。
GTO焼結体のXRDスペクトルを示す図である。 各焼結温度での焼結体のSEM像である。 GTO膜の抵抗率の酸素濃度依存性を示す図である。 GTO膜の透過率の酸素濃度依存性を示す図である。 GTO膜の屈折率の波長依存性を示す図である。 焼結体中のGaの粗大粒子のSEM像である。
本発明のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットは、Gaが1〜20mol%、残部SnO及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットである。
問題は、このような成分組成を有するスパッタリングターゲットにおいて、異常放電の原因となるノジュールが発生することである。この異常放電は、スパッタ膜における異物発生の原因となり、膜特性を低下させる原因となる。したがって、GTOターゲットでのこのノジュールの発生原因を究明することが必要であった。
本願発明は、導電性ターゲットを得ることを一つの目標にしており、そのためにはバルク抵抗値を下げる必要がある。Gaの粗大粒子が多くなるとバルク抵抗値の増加する傾向にある。本願発明においては、バルク抵抗値が1000Ω・cm以下が達成できる。これはDCスパッタリングができる条件でもあり、本願発明の有用性の、大きな特徴の一つである。さらに、安定なスパッタリングを可能とするためには、ターゲットの密度が高い方が望ましく、本願発明においては、相対密度97%以上を達成することが可能である。
本願発明は、GTO焼結体ターゲットであるが、後述する比較例に示すように、通常は均一な組織の中に、Gaの粗大粒子が存在する。このGa粗大粒子は、原料粉の粒径が大きかったり、BET比表面積が小さかったり、粉砕が不十分であったりすると、その粗大粒子の周囲でSnOとの反応が不十分となり、GaとSnとOの化合物(GaSnOを主とする複合酸化物)が生成されずにGa粗大粒子が残存する。GTO焼結体ターゲットでは、この残存するGa粗大粒子が、大きな問題となる。
図6に、粗大粒子が発生したGTO焼結体の表面を鏡面研磨し、電子顕微鏡(500倍)で表面を観察したSEM画像を示す。この図6に示すように、中心部分にGaの粗大粒子があり、その周りはSnOとの反応が悪く、ポアが多い組織となっている。
すなわち、Gaの周囲は密度が低い、粗い組織となっている。このような粗大粒子が多い場合は、これを起点として、ノジュールの発生原因となり、異常放電が起こり易くなる。
GTO焼結体の中で、このようなGa粗大粒子が多く存在すると、全体的にターゲットの密度が低下すると共に、バルク抵抗値が大きくなることは必然と言える。換言すれば、ターゲットの密度を向上させ、バルク抵抗値を低下させることが重要であり、これにより従来技術の問題点を克服できるものと言える。
本願発明は、このような観点からなされたもので、酸化物焼結体ターゲットの相対密度が97%以上、バルク抵抗率が1000Ωcm以下であることが重要な要件であり、本願発明のGTOスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットこれを達成したものである。
このように、調節したスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットは、ノジュールの発生を抑制し、ノジュールを起点とする異常放電を減少させることが可能となった。これは、最も効果的なノジュール抑制手段である。
後述するように、スパッタリング用酸化物焼結体ターゲットを製造する段階で、焼結原料である酸化ガリウム(Ga)及び酸化錫(SnO)を水に投入し分散させ、スラリー化させるが、そのスラリーを、湿式媒体攪拌ミル(ビーズミル等)を用いて微粉砕する。この工程で、酸化ジルコニウム(ZrO)ビーズを用いることが多いが、Zrの混入量が2000wtppm以下であれば、GTOスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット特に問題となることはない。
また、不純物であるClの含有量が5wtppmを超えると密度が上がらないという現象が起きるので、特に不純物として注意すべきもので、Clの含有量が5wtppm以下とすることが必要である。
以上に説明したスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットは、FPDに使用する透明導電膜、薄膜トランジスタの半導体層、半導体のバッファ層に使用する薄膜を形成するためのターゲットとして、特に有効である。
酸化物焼結体ターゲットの相対密度が97%以上、バルク抵抗率が1000Ωcm以下を達成できる本願発明のGTOスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットは、特有の組織を有する。図1は、XRDによる含有相を示す図であるが、一定温度以上(図1では1500°C)で焼結したGTO焼結体では、マトリックスとなるSnO相とGaSnOの酸化物相のピークが見られるが、1400°CではGaSnOの酸化物相のピークは見られない。図1で、1500°Cのスペクトルの○で囲んだ部分が、GaSnOの酸化物相のピークである。
この場合、GaSnOの酸化物相以外にも、僅かではあるが他の酸化物相が存在するが、これらを含めてSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)と定義する。この相の存在が、相対密度の向上とバルク抵抗率の低減下に大きく影響している。
図2は、1400°C、1450°C、1500°C、1550°Cで、焼結したGTO焼結体の表面を鏡面研磨し、電子顕微鏡(2000倍)で表面を観察したSEM画像である。この図2で、色のやや濃いところがSnとGaとOからなる化合物相である。この図から明らかなように、固有の組織が観察できる。
1400°Cの焼結では、本願発明の酸化物焼結体ターゲットの相対密度が97%以上、バルク抵抗率が1000Ωcm以下を達成できないが、1450°C、1500°C、1550°Cで、焼結したGTO焼結体は、この条件を達成できる。そして、図2のSEM組織が、ターゲットの相対密度及びバルク抵抗率と、相関があることである。
すなわち、酸化物焼結体ターゲットの組織に観察される相において、SnO相からなるマトリックスの中に、SnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)を有するが、この相を観察すると、アスペクト比が3〜15である矩形の相となっていることである。この相の形状は、GTO焼結体の表面を鏡面研磨面であるが、焼結体ターゲットの中では、直方体、柱状体、棒状体等の形状を有すると考えられる。これが、SnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)であり、高温の焼結になるに従って、その形状は大きくなっているのが分かる。
これが、SnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)であり、高温の焼結になるに従って、その形状は大きくなっているのが分かる。
SnO相からなるマトリックスに対する、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)の面積率が、およそ30〜70%である。これらが、本願発明のGTO酸化物焼結体ターゲットの相対密度の向上と、バルク抵抗率の低減化に影響していると考えられる。
スパッタリング用酸化物焼結体ターゲットの製造に際しては、粒径が1.5μm以下、BET比表面積が4〜7m/gである酸化スズ(SnO)と粒径が3.0μm以下、BET比表面積が10〜20m/gである酸化ガリウム(Ga)の原料粉末を調整すると共に、これらの粉末を混合し、さらに粉砕した後、1450〜1600°Cの温度範囲で焼結する。
原料粉末の調整とその数値限定は、それぞれ条件を満たしていなければ、焼結体の密度低下を招く事や焼結体中の粗大粒子の存在確率が高まり、スパッタ時のアーキングの原因となり得る等の焼結体特性に悪影響を与えるという理由からである。
上記の酸化物焼結体ターゲットを用いてスパッタリングし、基板上にGTO薄膜を形成することができる。この場合、基板温度を室温以上200°C以下の温度に加熱してスパッタリングすることにより、基板上にアモルファス構造のGTO薄膜を形成することができる。さらに、酸化物焼結体ターゲットを用いてスパッタリングする際に、スパッタ雰囲気ガス中の酸素濃度を1〜6%に調節してスパッタリングし、GTO膜の抵抗率及び又はGTO膜の透過率若しくは屈折率を制御することができる。
図3に、スパッタ膜の抵抗率と酸素濃度の関係を示す。室温成膜(Ts=RT)と基板加熱成膜(Ts=200°C)の場合であり、酸素濃度を調節することにより、抵抗率を100倍程度にコントロール可能である。図3に示すように、酸素濃度1%で0.350Ω・cm、2%で0.094Ω・cm、4%で0.025Ω・cm、6%で0.037Ω・cmである。基板を加熱して成膜した場合には、さらにスパッタリング膜の抵抗を上げることができる。
図4に、可視光の波長とスパッタ膜の透過率との関係を示す。室温成膜と200°C基板加熱成膜の場合で、成膜中の酸素導入により、低波長側の透過率が改善される。
図5に、可視光の波長とスパッタ膜の屈折率との関係を示す。この場合は、室温成膜であり、酸素濃度4%とした場合のGTO膜の屈折率を示す。このように、スパッタリング時の酸素量により、GTO膜の抵抗率及び又はGTO膜の透過率若しくは屈折率を制御することができる。酸素量は、1〜6%の範囲で調節する。本願発明のGTO薄膜の透過率は550nmで80%以上、400nmで68〜75%を達成でき、また薄膜の屈折率は可視光550nmで2.08以上を達成できる。
本願発明は、導電性ターゲットを得ることを一つの目標にしており、そのためにはバルク抵抗値を下げる必要がある。Gaの粗大粒子が多くなるとバルク抵抗値の増加する傾向にある。本願発明においては、バルク抵抗値が1000Ω・cm以下が達成できる。これはDCスパッタリングができる条件でもあり、本願発明の有用性の、大きな特徴の一つである。さらに、安定なスパッタリングを可能とするためには、ターゲットの密度が高い方が望ましく、本願発明においては、相対密度97%以上を達成することが可能である。
上記の本発明に係る酸化物焼結体の製造工程の代表例を示すと、次のようになる。原料としては、酸化ガリウム(Ga)及び酸化錫(SnO)を使用することができる。不純物による電気特性への悪影響を避けるために、純度4N以上の原料を用いることが望ましい。各々の原料粉を所望の組成比となるように秤量する。なお、上記の通り、これらに不可避的に含有される不純物は含まれるものである。
次に、混合と粉砕を行う。粉砕が不十分であると、製造したターゲット中に各成分が偏析して、高抵抗率領域と低抵抗率領域が存在することになり、スパッタ成膜時に高抵抗率領域での帯電等によるアーキングなどの異常放電の原因となってしまうので、充分な混合と粉砕が必要である。酸化ガリウム(Ga)及び酸化錫(SnO)を水に投入し分散させ、スラリー化させる。そのスラリーを、湿式媒体攪拌ミル(ビーズミル等)を用いて微粉砕する。
次に、微粉砕後のスラリーを熱風乾燥機で、100〜150°C×5〜48hr乾燥して、目開き250μm篩で篩別して粉を回収する。なお、微粉砕の前後で、それぞれの粉末の比表面積を測定する。1000gのGTO粉にPVA水溶液(PVA固形分3%)を125cc混合し、目開き500μm篩で篩別する。
次に、φ210mmの金型に、粉末1000gを充填し、面圧400〜1000kgf・cmでプレスして成型体を得る。そして、所定の温度で焼結を行ない(保持時間5〜24hr、酸素雰囲気中)、焼結体を得る。ターゲットの製作に際しては、上記によって得られた酸化物焼結体の外周の円筒研削、面側の平面研削をすることによって、例えば152.4φ×5tmmのターゲットに加工する。これをさらに、例えば銅製のバッキングプレートに、インジウム系合金などをボンディングメタルとして、貼り合わせることでスパッタリングターゲットとする。
以下、実施例および比較例に基づいて説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例によって何ら制限されるものではない。すなわち、本発明は特許請求の範囲によってのみ制限されるものであり、本発明に含まれる実施例以外の種々の変形を包含するものである。
(実施例及び比較例の概要説明)
実施例及び比較例に使用した原料粉の性状は、次の通りである。原料粉の粉砕は、アトライターによる粉砕、φ3mmジルコニアビーズを使用。
Ga原料 :平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/g
SnO原料 :平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/g
これらの原料について、GTOをモル比で、例えばGa:SnO=10:90となるよう原料を調合し、これらの原料組合せと製造条件(微粉砕、焼結温度)を変えて、ターゲットを作製し、各種の試験を行った。これらの詳細を、実施例及び比較例に示す。
なお、上記配合比(10:90)は、GTOターゲットの代表的なものである。本発明の目的とするターゲットのノジュール発生を防止するためには、GTOの配合比は特に問題とはならないが、Gaが1〜20mol%、残部SnO及び不可避的不純物からなるように原料を調合して実施した。
下記に示す実施例及び比較例において、各種の測定や評価が必要となるが、その条件を以下に示す。
(粒径の測定)
粒径の測定は、エタノールを分散媒とし1分間の超音波分散後、レーザー回折散乱法粒度測定装置(日機装株式会社製、Microtrac MT3000)を用いて行った。本発明における、粒径(もしくは平均粒径)とはメジアン径(体積基準、D50とも表す) を指している。
(比表面積の測定)
BET比表面積の測定は、自動表面積計ベータソープ(日機装株式会社製、MODEL-4200)で行なった。ここで言うBET比表面積は、BET法(一点法)を用いた測定結果である。
(バルク抵抗の測定)
バルク抵抗の測定については、直流四探針法を用いた抵抗率測定器(エヌピーエス株式会社製、Σ―5+)を使用した。
(画像解析と組織評価)
作製したターゲットの試験片については、研磨機により鏡面まで研磨した。そして、この試験片について、FE−EPMA(日本電子株式会社製、JXA-8500F電子プローブマイクロアナライザー)にて、電子銃の加速電圧15(kV)、照射電流約2.0×10−8(A)の条件で組織観察を行った。
観察後の組織写真(SEM像)は、画像処理ソフトにてGaとSnとOの化合物相のアスペクト比を測定した。画像処理ソフトはanalySIS ver.5 (Soft Imaging System GmbH製)を使用した。アスペクト比はSEM像で見られる、長軸方向サイズ/短軸方向サイズをあらわす。
(スパッタリング条件)
作製したターゲットの試験片については、表1に示すスパッタリング条件でスパッタリングし、ノジュールの発生を目視観察した。
スパッタリング装置には、φ8“スパッタリング装置を使用、背圧:0.1mPa、ターゲットサイズ:φ8“×5mmt、ガス圧:0.5Pa、スパッタガス:Ar+Oガス、DC電力(密度):735W(2.3W/cm)、ガラス基板:(150mmSq.)、膜厚:〜55nm、成膜中の基板温度:無加熱、200°C加熱の2種で成膜した。
(実施例1)
本実施例1では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.84μm、比表面積は7.55m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は680wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:98.5%と高密度であり、バルク抵抗値は17.1Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像の代表例を図2に示す。矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は9であった。また、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子は存在しなかった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は54個であり、後述する比較例に比べ、1/4以下であった。スパッタリング中のアーキング回数は201回と、後述する比較例に比べて少なかった。以上の結果を、表2に示す。
(実施例2)
本実施例2では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.84μm、比表面積は7.55m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は680wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1450°Cで実施した。以上の結果、相対密度:98.1%と高密度であり、バルク抵抗値は850Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像の代表例を図2に示す。矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は4であった。また、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子は存在しなかった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は103個であり、後述する比較例に比べ、1/2以下であった。スパッタリング中のアーキング回数は314回と、後述する比較例に比べて少なかった。以上の結果を、同様に表2に示す。
(実施例3)
本実施例3では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.84μm、比表面積は7.55m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は710wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1550°Cで実施した。以上の結果、相対密度:98.0%と高密度であり、バルク抵抗値は9.2Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像の代表例を図2に示す。矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は11であった。また、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子は存在しなかった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は60個であり、後述する比較例に比べ、1/4以下であった。スパッタリング中のアーキング回数は233回と、後述する比較例に比べて少なかった。以上の結果を、同様に表2に示す。
(実施例4)
本実施例4では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.84μm、比表面積は7.55m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は680wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1580°Cで実施した。以上の結果、相対密度:97.9%と高密度であり、バルク抵抗値は4.5Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は13であった。また、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子は存在しなかった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は71個であり、後述する比較例に比べ、1/4程度であった。スパッタリング中のアーキング回数は251回と、後述する比較例に比べて少なかった。以上の結果を、同様に表2に示す。
(実施例5)
本実施例5では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=5:95となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.77μm、比表面積は7.25m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は1220wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:98.3%と高密度であり、バルク抵抗値は20.3Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は5であった。また、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子は存在しなかった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は51個であり、後述する比較例に比べ、1/4以下であった。スパッタリング中のアーキング回数は209回と、後述する比較例に比べて少なかった。以上の結果を、同様に表2に示す。
(実施例6)
本実施例6では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=20:80となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.92μm、比表面積は7.95m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は530wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:97.8%と高密度であり、バルク抵抗値は940Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は10であった。また、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子は存在しなかった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は86個であり、後述する比較例に比べ、1/3程度であった。スパッタリング中のアーキング回数は274回と、後述する比較例に比べて少なかった。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例1)
本比較例1では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.84μm、比表面積は7.55m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は680wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1400°Cで実施した。以上の結果、相対密度:96.5%と密度が低下し、バルク抵抗値は測定不能であった。DCスパッタリングも不能であった。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は2であった。また、焼結体中に多数のポア及び平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子散見された。スパッタリングは実施していない。
GTO焼結体のこれらの悪い結果は、焼結温度が低いため、未反応の平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が発生して、密度低下を引き起こしたのが原因と考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例2)
本比較例2では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径2.64μm、比表面積3.67m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は1.32μm、比表面積は5.57m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は1510wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:95.4%と密度が低下し、バルク抵抗値は53.8Ω・cmであった。DCスパッタリングは可能であった。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は9であった。また、焼結体中に、SnOの平均粒径が大きかったため、SnOとGaの反応性が悪く、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が散見された。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は244個と実施例に比べて大きく増加した。スパッタリング中のアーキング回数は689回と、これも実施例に比べて大きく増加した。GTO焼結体の、これらの悪い結果は、SnO原料粉末の平均粒径2.64μmと大きく、同粉末の比表面積3.67m/gと小さいことが原因と考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例3)
本比較例3では、Ga原料として、平均粒径3.50μm、比表面積7.43m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は 1.08μm、比表面積は7.12m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は860wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:94.3%と密度が低下し、バルク抵抗値は70.7Ω・cmであった。DCスパッタリングは可能であった。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は8であった。また、焼結体中に、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が多く観察された。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は390個と実施例に比べて大きく増加した。スパッタリング中のアーキング回数は871回と、これも実施例に比べて大きく増加した。GTO焼結体の、これらの悪い結果は、Ga原料粉末の平均粒径3.50μmと大きく、同粉末の比表面積7.43m/gと小さく、さらに図6に示すような、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子の存在が原因と考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例4)
本比較例4では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=30:70となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は1.11μm、比表面積は8.31m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は420wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:93.0%と密度が低下し、バルク抵抗値は測定不能であった。DCスパッタリングは不能であった。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は10であった。また、焼結体中に、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が多く観察された。
GTO焼結体の、これらの悪い結果は、Ga原料粉末の混合量が多いため、結果として図6に示すような、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が多く存在したことが原因と考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例5)
本比較例5では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=90:10となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は1.59μm、比表面積は12.03m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満、ジルコニウム(Zr)の含有量は200wtppmで、いずれも問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:93.5%と密度が低下し、バルク抵抗値は測定不能であった。DCスパッタリングは不能であった。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は12であった。また、焼結体中に、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が多く観察された。
GTO焼結体の、これらの悪い結果は、実施例4と同様にGa原料粉末の混合量が多いため、結果として図6に示すような、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が多く存在したことが原因と考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例6)
本比較例6では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.84μm、比表面積は7.55m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は8wtppmと多量に含有されていた。一方、ジルコニウム(Zr)の含有量は680wtppmで、問題となるレベルの含有量ではなかった。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:94.8%と密度が低下し、バルク抵抗値は測定不能であった。DCスパッタリングは不能であった。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は7であった。また、焼結体中にはポアが多数存在していた。
GTO焼結体の、これらの悪い結果は、原料粉末にClが8wtppmと多量に混入しており、焼結中にClが蒸発しそれがポアとなり、低密度な焼結体となってしまう事が原因と考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例7)
本比較例7では、Ga原料として、平均粒径2.60μm、比表面積11.60m/gの粉末を用い、またSnO原料として、平均粒径1.25μm、比表面積5.46m/gの粉末を用いた。これらの粉末を、モル比で、Ga:SnO=10:90となるよう原料を調合した。次に、これらの粉末を混合し粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.55μm、比表面積は8.85m/gとなった。
その他、粉末の混合、粉砕、焼結、ターゲット製造は、上記段落[0047]、段落[0048]に示す条件で実施した。ここでは、条件の主なものを記載する。また、各種の測定や評価は、上記段落[0049]、段落[0050]に記載する方法により実施した。塩素(Cl)の含有量は、1wtppm未満であり、特に問題となるレベルではなかった。しかし、ジルコニウム(Zr)の含有量は2500wtppmと、多量に含有されていた。
焼結は1500°Cで実施した。以上の結果、相対密度:97.5%、バルク抵抗値は60.8Ω・cmで、DCスパッタリングが可能である低バルク抵抗値を有していた。組織のSEM像からの、矩形のSnとGaとOからなる化合物相(GaSnOを主とする複合酸化物相)のアスペクト比の平均は9であった。
次に、DCスパッタリングを上記条件(段落[0051])で行った結果、ノジュール数は250個と実施例に比べて大きく増加した。スパッタリング中のアーキング回数は759回と、これも実施例に比べて大きく増加した。GTO焼結体の、これらの悪い結果は、粉砕で使用するメディアであるZrOビーズからのZrコンタミが2500wtppmと多いため、スパッタリング中のアーキングの原因になったためと考えられる。以上の結果を、同様に表2に示す。
本発明は、ガリウム(Ga)、錫(Sn)、酸素(O)及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットにおいて、焼結体ターゲットの組織を改良し、ノジュールの発生源となる相の形成を最小限に押さえると共に、バルク抵抗値を下げ、高密度で、異常放電を抑制でき、かつDCスパッタリングが可能であるGTOターゲット及びその製造方法並びに前記ターゲットを用いた薄膜の形成方法及び薄膜を提供できる効果を有する。このGa−Sn−O系(GTO)材料は、品質が良好なので、産業上の利用価値は高く、GTOターゲットとして、FPDに使用する透明導電膜、薄膜トランジスタの半導体層、半導体のバッファ層等の薄膜形成用スパッタリングターゲットとして有用であり、アモルファス酸化物が得られるので、電界効果型トランジスタにも使用することができる。

Claims (10)

  1. Gaが1〜20mol%、残部SnO及び不可避的不純物からなるスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットであって、当該酸化物焼結体ターゲットの相対密度が97%以上、バルク抵抗率が1000Ωcm以下であり、Zrを2000wtppm以下(但し、0wtppmを除く)含有することを特徴とするスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
  2. 不純物であるClの含有量が5wtppm以下であることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
  3. FPDに使用する透明導電膜、薄膜トランジスタの半導体層、半導体のバッファ層のいずれかに使用する薄膜を形成するためのターゲットであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
  4. 酸化物焼結体ターゲットの組織に観察される相において、SnO相からなるマトリックスの中に、アスペクト比が3〜15である、矩形のSnとGaとOからなる化合物相を有することを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
  5. SnO相からなるマトリックスに対する、矩形のSnとGaとOからなる化合物相の面積率が、30〜70%であることを特徴とする請求項4に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
  6. 焼結体ターゲット中に、平均粒径が10μm以上のGaの粗大粒子が存在しないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲット。
  7. 請求項1に記載のスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットの製造方法であって、粒径が1.5μm以下、BET比表面積が4〜7m/gである酸化スズ(SnO)と粒径が3.0μm以下、BET比表面積が10〜20m/gである酸化ガリウム(Ga)の原料粉末を調整すると共に、これらの粉末を混合し、さらに粉砕した後、1450〜1600°Cの温度範囲で焼結することを特徴とするスパッタリング用酸化物焼結体ターゲットの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の酸化物焼結体ターゲットを用いてスパッタリングし、基板上にGTO薄膜を形成することを特徴とする薄膜の形成方法。
  9. 基板温度を室温以上200°C以下の温度に加熱してスパッタリングし、基板上にアモルファス構造のGTO薄膜を形成することを特徴とする請求項8に記載の薄膜の形成方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の酸化物焼結体ターゲットを用いてスパッタリングする際に、スパッタ雰囲気ガス中の酸素濃度を1〜6%に調節してスパッタリングし、GTO膜の抵抗率及び又はGTO膜の透過率若しくは屈折率を制御することを特徴とする薄膜の形成方法。
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