JP5681440B2 - 貼付用シート製造装置およびシート貼付装置 - Google Patents
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しかしながら、接着シートは極めて薄いため、接着シートのみに切り込みを入れることは困難であり、切断刃が剥離シートの剥離処理層を突き抜けて剥離基材にまで入り込んでしまう。このような場合、貼付用シートの接着剤が切断刃と共に剥離基材にまで達してしまい、剥離シートから貼付用シートを剥離しにくくなってしまう。そこで、このような問題を解決するための検討がなされている(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明の貼付用シート製造装置は、帯状の基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを用いて貼付用シートを製造する貼付用シート製造装置であって、前記接着シートが前記接着剤層を介して剥離シート上に仮着された原反を繰り出す繰出手段と、前記繰り出される原反の接着シートに所定間隔の切り込みを形成して貼付用シートを形成する切断手段と、前記貼付用シートの切り込み部分を含む端部を剥離シートから離すように捲り上げる捲り上げ手段とを備え、前記捲り上げ手段は、前記端部を吸引し前記剥離シートから離れる方向に移動することで前記端部を捲り上げる吸引手段を備える、という構成を採用している。
また、本発明のシート貼付装置は、帯状の基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを用いて製造された貼付用シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、前記接着シートが前記接着剤層を介して剥離シート上に仮着された原反を繰り出す繰出手段と、前記繰り出される原反の接着シートに所定間隔の切り込みを形成して貼付用シートを形成する切断手段と、前記貼付用シートの前記切り込み部分を含む端部を剥離シートから離すように捲り上げる捲り上げ手段と、前記貼付用シートを前記捲り上げられた端部を始点として剥離シートから剥離する剥離手段と、前記剥離された貼付用シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、前記捲り上げ手段は、前記端部を吸引し前記剥離シートから離れる方向に移動することで前記端部を捲り上げる吸引手段を備える、という構成を採用している。
また、切り込みを形成した切断刃を原反から離間させるときに、原反の繰出方向および当該繰出方向の反対方向のうち一方向への変位を伴うようにすれば、切断刃の刃先側に貼付用シートの端部を引っ掛けて接着剤層側から起こすように捲り上げることができる。したがって、切断刃に切り込み形成機能と捲り上げ機能を持たせることができ、部品点数の増大を抑制できる。
なお、実施形態では、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」といった方位を示す用語は、図1を基準として用いる。
シート貼付装置1は、図2(A)に示すように、帯状の基材シートBSの一方の面に接着剤層ADを有する接着シートSを用いて製造された貼付用シートLを被着体Wに貼付するものである。この接着シートSは、接着剤層ADを介して帯状の剥離シートRLに仮着された原反Rとして準備されている。また、剥離シートRLは、剥離基材RB上に、シリコーン樹脂層等の剥離処理層RTが形成された構成を有している。
繰出手段6は、原反Rを巻回して支持する支持ローラ61と、原反Rを案内する2個のガイドローラ62,63と、駆動機器としての回動モータ64によって駆動する駆動ローラ65と、駆動ローラ65との間に剥離シートRLを挟み込むピンチローラ66と、駆動機器としての回動モータ67によって駆動し剥離シートRLを回収する回収ローラ68とを備えている。
押圧ローラ4は、ゴムや樹脂等の弾性変形可能な部材で構成され、図示しないベースプレートに回転自在に支持されている。
まず、図2(A)の二点鎖線で示すように、切断刃76と原反Rとが離間するように直動モータ71が調整された状態(以下、切断開始前状態ということがある)において、繰出手段6の駆動により原反Rを所定の速度で繰り出す。そして、原反Rが繰り出されている状態において、直動モータ71のみを駆動させて、図2(A)の実線で示すように、切断刃76を切込方向Q1に移動させることで、接着シートSに対して垂直に切り込みKを形成する。これにより接着シートSに剥離開始部L1が形成される。また、このとき、剥離シートRLの剥離処理層RT及び剥離基材RBにも切り込み溝RCが形成される。
そして、搬送手段5が被着体Wを図1の左方向に移動させるとともに、剥離された貼付用シートLの剥離開始部L1が被着体Wの上面に位置した状態において、押圧ローラ4で貼付用シートLを被着体Wに押圧する。この状態で、搬送手段5による被着体Wの移動を続行することで、貼付用シートLを被着体Wの上面に押圧して貼付する。次に、原反Rが所定長さ繰り出された時点で、上述のように切断刃76により接着シートSに別の切り込みKを形成し、次回の貼付に使用される別の貼付用シートLの剥離開始部L1が形成され、当該剥離開始部L1が捲り上げられる。次いで、別の貼付用シートLの剥離開始部L1が剥離板3の先端位置に到達した時点で原反Rの繰り出しが停止されることで、被着体Wには所定長さの貼付用シートLが貼付されることとなり、以降上記同様の動作が繰り返されることとなる。
この貼付用シート形成手段7Aと図2に示す貼付用シート形成手段7との相違点は、切断刃76の代わりに切断刃76Aを設けた点である。
切断刃76Aは、一面が保持手段75で保持されている板状の被保持部761Aと、原反Rの繰出方向上流側に傾斜した刃先部762Aとを備えている。
この後、図3(B)の実線で示すように、切断刃76Aを反時計回り方向Tに回動させることで、貼付用シートLの端部を捲り上げ、切断刃76Aを離間方向Q2に移動させる。
このような構成によれば、貼付用シートLを捲り上げる前に、切断刃76Aの刃先部762Aを貼付用シートLの剥離開始部L1よりも内側(右側)に位置させることができ、引っ掛け部分を大きくすることができ、貼付用シートLを確実に捲り上げることができる。
この貼付用シート形成手段7Bと図2に示す貼付用シート形成手段7との相違点は、保持手段75Bを出力軸72に固定して切断刃76を回動させないようにした点と、貼付用シートLを捲り上げるための捲り上げ手段としての吸引手段77Bを設けた点である。
この後、図4(B)の実線で示すように、吸引手段77Bで吸引を続けた状態で切断刃76を離間方向Q2に移動させることで、貼付用シートLの端部を捲り上げる。
この貼付用シート形成手段7Cと図2に示す貼付用シート形成手段7との相違点は、閉ループ状の切断刃76Cを設けた点である。
具体的に、上記相違点は、貼付用シート形成手段7の保持手段75と切断刃76の代わりに、一端が回動軸74により回動可能に軸支された第1保持手段75Cと、繰出方向下流側の端部に第1保持手段75Cの他端が取り付けられた第2保持手段78Cと、第2保持手段78Cに取り付けられた切断刃76Cとを設けた点である。切断刃76Cは、接着シートSに閉ループ状の切り込みKを形成することで、当該切り込みKの内側が貼付用シートLとして形成される。
この後、図5(B)の実線で示すように、第2保持手段78Cを反時計回り方向Tに回動させることで、貼付用シートLの剥離開始部L1を捲り上げる。
繰出手段6Dは、駆動機器としての回動モータ60Dによって駆動可能に設けられ、原反Rを支持する支持ローラ61と、駆動機器としての回動モータ62D,63Dによって駆動し原反Rを繰り出す2個のガイドローラ64D,65Dと、駆動機器としての回動モータ67によって駆動可能に設けられ、貼付用シートLが剥離シートRLに仮着された原反Rを回収する回収ローラ68とを備えている。
そして、貼付用シート製造装置2Dの貼付用シート形成手段7は、ガイドローラ64D,65D間の位置において、繰出方向Pに繰り出されている原反Rに切り込みKを形成して剥離開始部L1を捲り上げる。
なお、図6(B)に示すように、貼付用シート製造装置2Dにおける貼付用シート形成手段7とガイドローラ65Dとの間に、剥離プレートHPと、2個の転換ロールTRと、再仮着プレートSPと、押圧ローラORとを設け、剥離プレートHPで貼付用シートLを剥離シートRLから一旦剥離して、貼付用シートLの端縁と剥離基材RBの切り込み溝RCとが一致しないように、再仮着プレートSPと押圧ローラORとで貼付用シートLを剥離シートRLに再仮着するように構成しても良い。
さらに、切断手段は、レーザ等の別の手段を採用してもよい。
2,2D…貼付用シート製造装置
3…剥離板(剥離手段)
4…押圧ローラ(押圧手段)
6,6D…繰出手段
71…直動モータ(切断手段)
73…回動モータ(捲り上げ手段)
76,76A,76C…切断刃(切断手段、捲り上げ手段)
77B…吸引手段(捲り上げ手段)
AD…接着剤層
BS…基材シート
K…切り込み
L…貼付用シート
R…原反
RL…剥離シート
S…接着シート
W…被着体
Claims (4)
- 帯状の基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを用いて貼付用シートを製造する貼付用シート製造装置であって、
前記接着シートが前記接着剤層を介して剥離シート上に仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰り出される原反の接着シートに所定間隔の切り込みを形成して貼付用シートを形成する切断手段と、
前記貼付用シートの切り込み部分を含む端部を剥離シートから離すように捲り上げる捲り上げ手段とを備え、
前記切断手段は、前記原反の接着シートに切断刃を接近させることで、前記原反の繰出方向と交差する方向に延びる切り込みを形成し、
前記捲り上げ手段は、前記切断刃を原反の繰出方向および当該繰出方向と反対方向のうち一方向への変位を伴って原反から離間させることを特徴とする貼付用シート製造装置。 - 帯状の基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを用いて製造された貼付用シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、
前記接着シートが前記接着剤層を介して剥離シート上に仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰り出される原反の接着シートに所定間隔の切り込みを形成して貼付用シートを形成する切断手段と、
前記貼付用シートの前記切り込み部分を含む端部を剥離シートから離すように捲り上げる捲り上げ手段と、
前記貼付用シートを前記捲り上げられた端部を始点として剥離シートから剥離する剥離手段と、
前記剥離された貼付用シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、
前記切断手段は、前記原反の接着シートに切断刃を接近させることで、前記原反の繰出方向と交差する方向に延びる切り込みを形成し、
前記捲り上げ手段は、前記切断刃を原反の繰出方向および当該繰出方向と反対方向のうち一方向への変位を伴って原反から離間させることを特徴とするシート貼付装置。 - 帯状の基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを用いて貼付用シートを製造する貼付用シート製造装置であって、
前記接着シートが前記接着剤層を介して剥離シート上に仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰り出される原反の接着シートに所定間隔の切り込みを形成して貼付用シートを形成する切断手段と、
前記貼付用シートの切り込み部分を含む端部を剥離シートから離すように捲り上げる捲り上げ手段とを備え、
前記捲り上げ手段は、前記端部を吸引し前記剥離シートから離れる方向に移動することで前記端部を捲り上げる吸引手段を備えることを特徴とする貼付用シート製造装置。 - 帯状の基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを用いて製造された貼付用シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、
前記接着シートが前記接着剤層を介して剥離シート上に仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰り出される原反の接着シートに所定間隔の切り込みを形成して貼付用シートを形成する切断手段と、
前記貼付用シートの前記切り込み部分を含む端部を剥離シートから離すように捲り上げる捲り上げ手段と、
前記貼付用シートを前記捲り上げられた端部を始点として剥離シートから剥離する剥離手段と、
前記剥離された貼付用シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、
前記捲り上げ手段は、前記端部を吸引し前記剥離シートから離れる方向に移動することで前記端部を捲り上げる吸引手段を備えることを特徴とするシート貼付装置。
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