JP5680964B2 - 自閉症スペクトラム障害のためのバイオマーカー - Google Patents

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Description

本発明は、自閉症スペクトラム障害(ASD)用の遺伝子マーカーに関する。
自閉症は、社会的コミュニケーションにおける障害および反復行動を好むことを特徴とする、遺伝性の神経系発達障害である。自閉症は、明確な範疇に属する障害ではなく、広汎性発達障害(PDD)または自閉症スペクトラム障害(ASD)として定義される障害群の原型であり、アスペルガー障害、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害(PDD−NOS)およびレット症候群を含む。ASDは、女性と比較すると男性でおよそ4倍高い発症率を有し、あらゆる人種、民族および社会経済的背景の家系で診断される。全体的に見た自閉症の集団罹患率は、最新の概算では10,000人中20人までに近年上昇しており、全ての自閉症スペクトラム障害については10,000人中60人という高い発症率である。
双子および家系のいくつかの疫学的調査から得られたデータにより、自閉症が重大かつ複雑な遺伝的病因を有するという実質的証拠が提供される。一卵性双生児における一致率は、60〜90%であり(Bailey 1995)、罹患した発端者の同胞における再発率は、5〜10%の間と報告されており(Jones&Szatmari 1988)、一般集団と比較して危険性が50倍上昇することを表している。自閉症スペクトラム障害は、もっとも遺伝的に複雑な障害の1つだが、遺伝的危険性は単純なメンデルの法則では明らかに導かれない。
少数の症例(約10%)では、自閉症は、より広範なはっきりとした障害(例えば、脆弱X症候群、結節性硬化症)の一部であり、または細胞遺伝学的に検出可能な染色体異常に関連する。その上、微小欠失症候群(例えば、William−Beuren症候群およびSotos症候群)、およびその他のゲノム障害(例えば、Prader−Willi/Angelman症候群)を伴う自閉症の共罹患は、染色体の不均衡が、根本的な病因に関係していることを示唆している。もっとも頻繁に見られる細胞遺伝学的異常は、Prader Willi/Angelman症候群に決定的な領域を含む、15q11−13(1〜3%)の中間部の母系遺伝の重複である。第22染色体のq11.2およびq13.3領域中の欠失を有する多数の症例も存在する。22q11.2領域は、口蓋心臓顔面症候群に関係しており、22q13.3での欠失も臨床的に定義可能な症候群を表すようである。両欠失は、自閉症の表現型に関係する。ASDの症候性形態で観察される、より高頻度の現象を有する異常に関係する、その他の染色体遺伝子座には、7q(TCAG、www.chr7.orgを参照されたい)、2q37、5p14−15、17p11.2が挙げられる。さらに、William−Beuren症候群の欠失領域と重なる相互重複は、自閉症の表現型に関係している。
全ゲノム連鎖解析により、ほとんど全ての染色体上に感受性遺伝子座の証拠が見出されており、7qがもっとも一貫した結果をもたらす。重要な連鎖を有するその他の遺伝子座には、2q(IMGSAC2001)、3q、およびごく最近では11p(AGP10K研究)が挙げられる。いくつかの症例では、7qのように、細胞遺伝学的異常と連鎖結果との間にかなりのオーバーラップが存在する。しかし、15q11−13および22q13.3遺伝子座で見出された連鎖の欠如は、ASDにおけるかなりの不均一性を反映し、これらの再配列が、細胞遺伝学的に正常な患者の表現型に影響しない遺伝子を含む、特定のASD亜型に関与していることを示唆する。期待できる結果であるにも関わらず、これらの連鎖ピーク内にある特異的遺伝子は、自閉症に関与しないことが明白に示された。
ASDに関連する変異が、2つのニューロリギン(NLGN3およびNLGN4)遺伝子、およびより最近ではSHANK3において報告されている。しかし、これらはASDの稀な原因を説明するだけである。その他の遺伝子も関係してきたが、稀な現象を表すか、他の研究によってまだ検証されていない。
まとめると、これらのデータは、実質的な遺伝的不均一性を示唆しており、非症候性の特発性ASDのもっとも可能性の高い原因には、優位に相互作用する多数の遺伝子座が関与する。
大規模なコピー数多型(CNV)の同定により、表現型の変異と、自閉症の家系での小さな遺伝性欠失と判明し、感受性遺伝子座の可能性も示唆する疾患感受性とに対して一因となる、ヒトゲノムにおける重要な遺伝子変異源が得られる。
個人におけるASDの危険性の決定を容易にするASDの遺伝子マーカーを同定し、さらに状態の診断に役立てることが所望される。
Risi et al. J Am Acad Child Adolesc Psychiatry 2006;45(9):1094-103 Falush et al. Genetics 2003;164(4):1567-87 Pritchard et al. Genetics 2000;155(2):945-59 Kennedy et al. 2003 Nat Biotechnol. 21:1233-7 Li and Wong 2001 Genome Biology 2: 0032.1-0032.11 Nannya 2005 Cancer Res. 2005;65:6071-9 Komura 2006 Genome Res. 2006;16:1575-84 Zhao et al 2005 Cancer Res. 65:5561-70 Komura et al. Genome Res 2006;16(12):1575-84 Krawczak et al. Community Genet 2006; 9(1):55-61 Redon et al. Nature. 444:444-54 Nannya et al. Cancer Res 2005;65(14):6071-9 Pinto et al. Hum Mol Genet 2007;16 Spec No 2:R168-73 Iafrate et al.Nat Genet 2004;36(9):949-51
個人におけるASDの危険性を評価するのに有用であり、状態の診断にも有用ないくつもの遺伝子マーカーが、現在、同定されている。マーカーは、個々においても、ASDの危険性について個人をスクリーニングするためのマイクロアレイの形態においても、有用である。
したがって、本発明の一態様では、
PTCHD1をコードする遺伝子について、個人から得た核酸含有試料を探索するステップであって、前記遺伝子が、エクソン1の少なくとも一部分の欠失を含むとの決定により、その個人におけるASDの危険性を示すステップ
を含む、個人におけるASDの危険性を決定する方法を提供する。
本発明の別の態様では、
PTCHD1、SHANK3、NFIA、DPP6、DPP10、GPR98、PQBP1、ZNF41およびFTSJ1からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を変化させる変異について、個人から得た核酸含有試料を探索するステップであって、前記遺伝子の少なくとも1つの発現を変化させる変異を同定することにより、ASDの危険性を示すステップ
を含む、個人におけるASDの危険性を決定する方法を提供する。
本発明の別の態様では、
PTCHD1、SHANK3、NFIA、DPP6、DPP10、GPR98、PQBP1、ZNF41およびFTSJ1からなる群から選択される遺伝子によって発現する、少なくとも1つの遺伝子産物の異常なレベルについて、個人から得た生体試料をスクリーニングするステップであって、前記遺伝子産物の少なくとも1つが、ASDではない健康な個人におけるレベルとは異なるレベルで発現するとの決定により、ASDの危険性を示すステップ
を含む、個人におけるASDの危険性を決定する方法を提供する。
本発明のさらなる態様では、
PTCHD1の発現を変化させる、ゲノムの配列の変異について、個人から得た核酸含有試料をスクリーニングするステップ
を含む、個人におけるASDの危険性を決定する方法を提供する。
本発明のこれらの態様およびその他の態様は、以下の図を参照することにより説明する。
ASD特異的CNVを同定するために用いる方法論を描いたフローチャートである。 表3に記載のように、ASD特異的CNVのゲノム全域分布を示す図である。 自閉症染色体再配列データベースで描かれているような、染色体16p11.2領域を示す図である。 多数の新規の現象を有する発端者(a)、SHANK3遺伝子における再構成(b)、女性保因者由来のX染色体の(PTCHD1での)欠失(c)、または関係のない新規の欠失に加えて遺伝性の転座(d)を有する発端者、DPP6遺伝子座での、関係のない発端者における、新規(e)または遺伝性(f)のいずれかのオーバーラップ現象、および関係のない発端者における、染色体16p11.2での増加(h)または減少(g)のいずれかの再発性の新規の現象を含む、ASDの家系で観察されたCNVの例を示す図である。 DPP6およびDPP10のASD関連CNVの例を示す図である。 染色体22q11.2および16p11.2のASD関連CNVの例を示す図である。 PTCHD1遺伝子のcDNA配列を示す図である。 PTCHD1遺伝子のcDNA配列を示す図である。 PTCHD1遺伝子のアミノ酸配列を示す図である。 表7において同定されたASD関連のミスセンス変異を示す図である。
PTCHD1、SHANK3、NFIA、DPP6、DPP10、DPYD、GPR98、PQBP1、ZNF41およびFTSJ1からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を変化させることができる変異について、個人から得た生体試料をスクリーニングすることを含む、個人における自閉症スペクトラム障害(ASD)の危険性を決定する方法を提供する。かかる遺伝子は、本明細書では「ASD関連」遺伝子と呼ぶ。
「自閉症スペクトラム障害」または「ASD」の用語は、本明細書では、自閉症、アスペルガー障害、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害(PDD−NOS)およびレット症候群(APA DSM−IV 2000)などの個人の発達遅延を引き起こす、少なくとも1つの状態を呼ぶのに用いる。
個人におけるASDの危険性を決定する本方法では、個人から得た生体試料を利用する。適切な生体試料には、例えば、核酸含有試料またはタンパク質含有試料を挙げることができる。適切な生体試料の例には、唾液、尿、精液、その他の体液または分泌物、上皮細胞、頬細胞、髪などが挙げられる。非観血的に得た、かかる生体試料が本方法での使用に好ましいが、当業者は、例えば、血液、血清、骨髄、脳脊髄液(CSF)、ならびに小脳、脊髄、前立腺、胃、子宮、小腸および乳腺試料由来の組織などの組織生検を含む、観血的に得た生体試料も、本方法で使用できることを理解されよう。かかる試料を得る観血的な方法についての技法は、当業者に知られている。本方法は、羊水および絨毛膜絨毛などの適切な生体試料を使用する、ASDの危険性のための出生前検査に利用することもできる。
一態様では、ASDに関連する変異を検出するために、選択した遺伝子をコードする核酸について、生体試料をスクリーニングする。試料をスクリーニングする前に、生体試料から核酸を抽出することが必要または好ましい場合がある。核酸の抽出方法は、当業者によく知られており、フェノールクロロホルム(Sambrookら、1989)、グアニジン含有溶液またはCTAB含有緩衝液を利用する化学的抽出技法が挙げられる。なお、便宜上、市販のDNA抽出キットも、実験用試薬供給会社から幅広く入手でき、例えば、QIAGEN(Chatsworth、CA)から入手できるQIAamp DNA血液ミニキットまたはSigma(St.Louis、MO)から入手できるExtract−N−Amp血液キットが挙げられる。
適切な核酸試料を得た後、ASDを示す遺伝的変異、すなわちASD関連変異を検出するために、以下の具体的な実施例に記載されている方法などの、十分に確立したスクリーニング方法に試料を掛ける。DNAセグメント、例えば、約300と500kbの間のDNAセグメントなどの、約1kbより大きいDNAセグメントの増加および欠失を含む、ゲノムのコピー数多型(CNV)などの変異、ならびに遺伝子のコード領域および調節領域の両方での配列変異を含む、ナンセンス変異、ミスセンス変異およびスプライス部位変異などの塩基対変異が、ASDを示すことが判明した。
CNVなどのASD関連変異は、1本の染色体に制限されず、むしろX染色体、第15染色体および第21染色体などの多数の染色体上、ならびにXp11およびXp22などでの同じ染色体の様々な領域上でも検出されている。ASDに関連することを決定したCNVの例には、PTCHD1遺伝子のエクソン1の少なくとも一部分を含む、染色体Xp22上の欠失、染色体15q11上の重複、およびSHANK3遺伝子内での欠失が挙げられる。
異なる遺伝子における様々なタイプのゲノム配列変異が、ASDを示すものとして同定された。105kbのイントロンの増加などのイントロンの増加、および478kbのエクソンの減少などのエクソンの減少は、共に表1でより具体的に特定されているが、これらを含むDPP10遺伝子におけるCNVを同定し;エクソン2および3を含む66kbの減少、ならびにDPP6遺伝子全体を含むCNV、270kbのエクソンの増加(エクソン1)、および16kbのイントロンの増加などの増加など、DPP6遺伝子におけるCNV(表1を参照されたい);276kbの減少などのSHANK3遺伝子におけるCNV;遺伝子全体の減少などのDYPD遺伝子におけるCNVを同定した。
一実施形態では、PTCHD1の発現を阻害するゲノム配列変異が、ASDに関連している。「発現を阻害する」という専門用語は、転写および/または翻訳、ならびにPTCHD1タンパク質の活性のいずれか1つを、阻害または少なくとも低下させることができる配列変異を幅広く呼ぶ。例えば、PTCHD1タンパク質の発現を少なくとも低下させる結果を引き起こす、コード領域の大きな欠失を含む、PTCHD1遺伝子におけるCNVが、ASDを示すことが判明した。CNVは特に制限されないが、CNVの欠失には、例えば、エクソン1の少なくとも一部分を含んでもよいが、さらに、全体的もしくは部分的なイントロン1、またはその上流領域の一部分もしくは複数部分などの周辺領域も含むことができる。
CNV以外のゲノム配列変異もASDを示すことが判明したが、その変異には、例えば、タンパク質の発現にも影響し得る、タンパク質におけるアミノ酸の変化を引き起こすミスセンス変異が挙げられる。一実施形態では、ASDを示す、PTCHD1遺伝子におけるミスセンス変異が同定されており、Ptchd1タンパク質における次のアミノ酸の置換:L73F、I173V、V195I、ML336−337IIおよびE479Gを引き起こすミスセンス変異が挙げられる。
個人におけるASDの危険性を決定するために、前述に示すようなCNVおよびその他の変異を含む、多数のゲノム変異について、アレイ技術を適用して、スクリーニングすることが有利である場合がある。この点に関して、具体的な実施例で本明細書に例示するような十分に確立した技術を用いるゲノムのシークエンシングおよびプロファイリングを、評価対象の個人から得た適切な生体試料を用いて、ASDの危険性/診断についてその個人に対して実施することができる。ASDに関連する1つまたは複数の変異を同定することにより、ASDの危険性が示されると思われ、またはASDの診断を示すことができる。この解析は、評価されている個人の、例えば表現型特性を含む他の特性の評価と組み合わせて、実施することができる。
ASDに関連する遺伝子変異の決定を考慮して、ASD関連遺伝子変異の産物の発現または活性を、個人から得たタンパク質含有生体試料において決定する、個人におけるASDの危険性を決定するための方法も提供する。遺伝子産物の異常なレベル、またはその活性の異常なレベル、すなわちASDではない健康な個人に存在するレベルと比較して低下または上昇したレベルは、ASDの危険性を示し、またはASDを示すことができる。したがって、PTCHD1、SHANK3、NFIA、DPP6、DPP10、DYPD、GPR98、PQBP1、ZNF41およびFTSJ1の1つまたは複数の遺伝子産物のレベルおよび/または活性の決定は、個人におけるASDの危険性の決定、またはASDの診断に用いることができる。当業者であれば理解されるように、選択した遺伝子産物の存在および/または活性を同定および定量化するために、標準的アッセイを用いることができる。
本発明の実施形態を、以下の具体的な実施例を参照することにより説明するが、これを限定的であると解釈すべきではない。
DNA試料および集団の構造
本研究には426人のASDの家系が含まれていた。全ての発端症例は、自閉症診断面接改訂版(ADI−R)および自閉症診断観察スケジュール(ADOS)基準を満たすか、臨床の最良推定値(例えば非特許文献1参照)を満たした。これらのうち32人が、細胞遺伝学的な染色体再構成を保因した。18人は、トロントのHospital for Sick Childrenの小児診断センターおよびニューファンドランド州のセントジョンズに由来する412試料のうち328試料を核型分析することにより検出され、14人は、核型異常を保因することがすでに分かっていた(この32人の患者の情報については表1を参照されたい)。罹患した、および罹患していない同胞も評価し、56%(237/426)がASDを有する1人の子供(単一性)を有し、44%(189/426)がASDを有する2人以上の子供(多重性)を有した。ほとんどの症例を脆弱X染色体変異についてスクリーニングし(75%)、検出された場合、その人たちは本研究に含めなかった。ほとんどの実験を、血液のゲノムDNAで行い(80%)、そうでない場合は、例えばリンパ芽球細胞系の細胞系をソースにした。集団の祖先を、STRUCTURE(非特許文献2、非特許文献3)を使用して評価した。
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Affymetrix社のGeneChip Human Mapping 500Kアレイセット
各試料について、製造業者の取扱説明書にしたがって、以前に記載されたように(非特許文献4、内容は参照により本明細書に組み込まれる)、組み合わせた2つのチップNsplおよびStyl GeneChip(登録商標)Human Mapping Commercial ArrayまたはEarly Access Array(Affymetrix社、Santa Clara、CA)を用い、およそ500,000のSNPの遺伝子型を同定した。簡潔には、250ngのゲノムDNAを、NsplおよびStylの制限酵素(New England Biolabs、Boston、MA)で消化し、アダプターに連結させて、PCRによって増幅した。次いで、PCR産物をDNaseIで250bpから2,000bpの範囲の大きさに断片化し、標識して、アレイにハイブリッド形成した。ハイブリッド形成後、Affymetrixのfluidics stationでアレイを洗浄し、染色して、Gene Chip Scanner 3000 7GおよびGene Chip Operating Systemを用いてスキャンした。データは、遺伝子発現オムニバスデータベースに提出している(登録はGSE9222)。標準的な臨床の診断プロトコールを用いて、核型を作成した。
コピー数多型の特徴付け
NsplおよびStylのアレイのスキャンを、DNA Chip Analyzer(dChip)(非特許文献5)、GeneChip用のコピー数解析(CNAG)(非特許文献6)、および遺伝子型解析マイクロアレイに基づくCNV解析(GEMCA)(非特許文献7)を組み合わせて用い、コピー数多型について解析した。これらの各参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
dChip(www.dchip.org)を用いる解析を、約100人からなる発端者バッチ(複数)に分けて、以前に記載されたように行った(非特許文献8)。簡潔には、不変集合の正規化方法を用いて、プローブ強度のレベルで、アレイのスキャンを正規化した。正規化の後、モデルベース法(PM/MM)を用いて、各SNPについて信号値を計算した。このアプローチでは、異常値検出のアルゴリズムによって画像アーチファクトを同定し、除去した。アレイの両セットについて、各SNPについて全ての試料にわたって、結果として生じる信号値の平均値をとり、二倍体ゲノムの平均の信号を得た。未処理のコピー数から、SNPごとに推定したコピー数を、隠れマルコフモデル(HMM)を用いて評価した。
CNAG2.0版(www.genome.umin.jp)を用いて解析するために、参照プールには全ての試料が含まれることになり、性別が一致する対照を用いて、自動的なバッチ式一対解析を行った。テスト試料を、参照プール内の全ての試料と比較し、シグナル強度の標準偏差に基づいて整合させた。各「テスト」試料についてのスキャン強度を、参照試料の平均強度(通常は5〜12試料の平均)と比較して、未処理のコピー数変化を計算するのに用いた。次いで、内在するコピー数変化を、CNAGに組み込まれている隠れマルコフモデル(HMM)を用いて推定した。
2つの指定されたDNA試料(NA10851およびNA15510)を、全ての発端者の実験と対比較するための基準として用いたことは例外として、GEMCA解析を本質的に記載されているように(非特許文献9)行った。両方の対比較実験に共通した、これらのCNVのみを含めることによって、これらの結果をさらに選別した。
プローブの外側境界を用いる2つ以上のアルゴリズムによって、CNVが同じ個人において検出された場合、それらのCNVを1つにまとめた。
対照および自閉症染色体再配列データベース(ACRD)
対照試料は、(i)ドイツのPopGenプロジェクト(非特許文献10)に由来する500人のヨーロッパ人において観察されたCNV、およびオンタリオ集団に由来する1000人のコーカソイド非疾患対照のコホートにおいて見出したCNV(24を参照)からなっていた。834人の推定CNV、またはゲノムにマップしたブレイクポイントを有するACRDを確立した。少なくとも3つのプローブを含むCNVが10kbより大きかった場合、およびCNVの全長の少なくとも20%が、対照と比較したときに固有であった場合、そのCNVはASDに特異的であるとみなした。
CNVの検証実験および均衡型再構成ブレイクポイントのマッピング
ACCN1、CFTRまたはFOXP2遺伝子座(PMID:14552656)での対照を用いて、短い蛍光性断片の定量的多重PCR(QMPSF)(非特許文献11)、またはSYBR−Green1ベースのリアルタイム定量的PCR(qPCR)を用いて、CNV決定のPCR検証を行った。両方法のために、プログラムPRIMER3(http://frodo.wi.mit.edu/)を用いてプライマーを設計した。FISH(非特許文献12)を用いて、均衡型再構成を最初にマップした。CNVの減少を記録するために、microdelプログラム(Komuraら、ibid)を用いた。
QMPSFのために、推定したCNV内の短いゲノム配列(140〜220bp)を、独自の塩基配列に対応する、染色標識したプライマーを用いて、PCR増幅した。各反応には、17q11.2および7q31.2にそれぞれ位置する、ACCN1またはCFTRのいずれかに対応する、共増幅した対照の増幅産物も含まれていた。簡潔には、(Roche Molecular Systems社がApplied Biosystemsに製造した)AmpliTaq(登録商標)DNAポリメラーゼを用いて、40ngのゲノムDNAを、PCRによって最終量を25μlとして増幅した。最初のステップとして95℃で5分間変性した後、25回のPCRサイクルを94℃で30秒間、アニーリングを60℃で45秒間、伸長を72℃で30秒間という条件で行った。最後の伸長のステップは72℃で15分間続いて起きた。QMPSFの増幅産物をABI3730xlDNA Analyzer(Applied Biosystems、Foster City、CA)上に分け、ABI GeneMapper(登録商標)ソフトウェア3.7版(Applied Biosystems)を用いて解析した。対照の増幅産物を同じ高さに調整した後、テストDNAから発生したQMPSFパターンを、対照DNAのQMPSFパターンと重ね合わせた。推定された各CNVの遺伝子座について、テストDNAから得た基準化したピークの高さを、対照DNAの正規化したピークの高さで割って、コピー数の比率を決定した。ピークの比率が1.4より大きい、および0.7より小さいとき、それぞれコピー数の増加および減少を示した。少なくとも2つの独立したQMPSFアッセイを、CNVの確認のために必要とした。
SYBR GreenIを用いるリアルタイムqPCR増幅を、Mx3005P定量的PCRシステム(Stratagene、La Jolla、USA)を用いて行った。非蛍光プライマーを、推定したCNV遺伝子座において、短いゲノム断片(<140bp)を増幅するように設計した。各アッセイには、比較のために、7q31.1のFOXP2に対応する対照の増幅産物の増幅も含めた。「Brilliant(登録商標)SYBR(登録商標)Green QPCR Master Mix」(Stratagene)を用いて、対照のゲノムDNAと一体になったプライマーセットを最適化した後、7.5μlの反応混合物、1.8μlのプライマー、1.2ng/μlのゲノムDNAを6.0ng、1:500で希釈した0.225μlの参照色素、および0.475μlの水を含む、96穴プレート中の15μlの反応混合物中で、テスト試料をアッセイした。PCRの条件を95℃で10分間のポリメラーゼの活性化で構成し、後に40サイクルを95℃で15秒間、ならびにアニーリングおよび伸長のために60℃で1分間の単一のステップを続けた。次いでこれらのステップの後に、最後のサイクルを95℃で1分間、55℃で30秒間、および95℃で30秒間続けた。コピー数変化を計算するために、MxPro−Mx3005Pソフトウェア(3.20版Build340)によって、標準曲線の定量化を解析した。変動係数(CV)を全試料のCt値を元に計算し、CVが1%より大きかったときの可能な異常値を除去した。推定されたCNV遺伝子座の平均量を、FOXP2上の対照の増幅産物の平均量で割った。1.4より大きく、0.7より小さい比率は、それぞれコピー数の増加および減少を示した。推定された各CNV遺伝子座は、少なくとも2つの独立したアッセイを有した。
結果
ASD症例における構造変異特性
394人の通常の特発性症例、および細胞遺伝学的異常を有するという予備知識に基づいて登録されたその他の32人を含む、426人のASDの発端症例の全てを、CNV内容について検査した。SNPの遺伝子型およびCNVデータの両方でもっとも解像度の高い画像をもたらすので、Affymetrix 500k SNPアレイを使用した。SNPを使用して、各試料の祖先を分類した(対照の選択を導くため)。試料のバックグラウンドは、90.3%、4.5%、4.5%および0.7%が、それぞれヨーロッパ人、ヨーロッパ人/混血、アジア人またはヨルバ人であることが分かった。
CNVの発見を最大にするために、コーリング(calling)アルゴリズムを前述のように使用し(図1を参照されたい)、それらの間での共通の結果をまとめて、3389の独立したCNVの「完全な」データセットを同定した(ゲノムにつき約8種のCNV、平均サイズは390kb)(以下の表4を参照されたい)。潜在的擬陽性の可能性を最小にするために、第2のデータセットを作り、それにより2つ以上のアルゴリズムによって、および/またはNspIもしくはStyIマイクロアレイ上の両方で、CNVを検出することを必要とした(非特許文献13)。
この「厳密な」データセットは、1312のCNV(ゲノムにつき約3種のCNV、平均サイズは603kb)を含んでいた。q−PCRを用いて、48%(12/26)および96%(48/50)のランダムのCNVを、完全なコレクションおよび厳密なコレクションにおいてそれぞれ検証した。
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500人のヨーロッパ人の対照試料を、かれらのCNV内容について検査し、類似のCNVの数(完全なデータセット中の3695種、および厳密なデータセット中の1558種)を、ASD症例中のものに見出した(表4)。これは、生殖系列染色体の不安定性が、重大に寄与する機構ではないことを示唆した。ASDのCNVを次いで500人のヨーロッパ人/コーカソイド対照、およびゲノム変異データベース(「疾患のない」集団における構造変異の保管庫)(非特許文献14)と比較し、自閉症に特異的なCNVのデータセットを確立した。次いでそれに続く解析では、詳細は以下の表3にある、23染色体の全てにわたってマップした(図2)、厳密な自閉症特異的カテゴリーにおける276のCNVに焦点を当てた。ASDに関連するさらなるCNVデータも、表5の他のカテゴリー中にある(後述した)。
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細胞遺伝学的に検出可能なASDにおける染色体異常の、広範囲にわたる普及の頻発、およびマイクロアレイのスキャンで均衡した異常を見つけられないことにより、核型分析の実行が促進した。核型分析(およびFISH)は、いくつかのCNV領域の染色体構成(例えば、環状染色体)を特徴付けること、すなわちマイクロアレイの使用だけでは不可能なこともできるようにした。したがって、血液が得られる313人の無作為の特発性症例を検査し、5.8%(18/313)の症例が、均衡した(11)または不均衡な(7)核型(全ての不均衡した核型変化(7)はマイクロアレイ分析でも発見され、CNV統計に含まれる)を有することが分かった。全CNVのゲノムの特徴を、自閉症染色体再構成データベース(図3を参照されたい)に示している。本研究では、CNVの減少および増加は、通常、標準の欠失または重複と同じであろう。いくつかの症例では、ある遺伝子の部分のみの重複により、その破壊が引き起こされる場合があり(表5)、遺伝子発現への位置的な影響も考慮しなければならない。
新規、オーバーラップ/再発性、および遺伝性の構造変異体
もし、ASD症例で見つかった構造変異体が対照になければ、それらの変異体を、(i)元々新規(25症例)(以下の表5を参照されたい)、(ii)2つ以上の関係のない試料におけるオーバーラップ(13遺伝子座で27症例)(以下の表7を参照されたい)、(iii)2つ以上の関係のない試料における再発性(2遺伝子座で4症例)(同じブレイクポイント)、(iv)または遺伝性(残り)と、病因の可能性で最初に優先順位付けをした。原則証明解析では、それぞれカテゴリーi、ii、iiiおよびiv中の既知のASD遺伝子座:NLGN4および22q、15q、SHANK3ならびにNRXN1でCNVを発見した。対照で発見したASDの構造変異体(例えば、NRXN1)も関与し得た。
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親のDNAを試験し、CNVを検証することによって、7.1%(4/56)および2.0%(1/49)の新規の変異率を、特発の単一性および多重性の家系でそれぞれ観察した。細胞遺伝学的異常を保因することを発見した、18症例のうち13症例については親の情報があり、これらのうち7症例(単一性が6、多重性が1)が元々新規であった。これらのうちたった1/7(単一性の家系に由来)が均衡であり、遺伝子を直接妨害していたため、この再構成の種類は、本コホートにおける新規の構造の合計変異率への関与が、CNVよりずっと小さいことが予測された。
集めたデータは25の新規の症例を同定し(表5)、3つのうち2つ以上の現象を同定した。とりわけ、SK0152の家系(図4a)では、4つの新規の現象があった。MM019(図4b)では、2つの新規の欠失があり、1つはSHANK3のハプロ不全を引き起こしていた。
ASDに特異的なCNVにオーバーラップすることを発見した13の遺伝子座は、それらが2組以上の関係のない家系で生じるため、おそらくASD感受性を示しているであろう。6つの遺伝子座では、しばしば遺伝子全体を含む増加および減少が、同じ遺伝子座で観察され(表6)、一般的な遺伝子の調節不全が関与していることを示唆した。
q−PCRを用いるか、SNPパターンを評価することによって、196の遺伝性CNV(90が母系性、106が父系性)を確認した。これらのサブグループ化で、明らかな親起源の影響(検出された染色体15q11−q13の2つの重複は共に元々新規であった)を実際に示すものはなかった。発端者およびその二卵性双生児の兄弟においてPTCHD1欠損を引き起こす、160kbの欠失を、保因者である母親から遺伝した男性で検出した(図4c)。明らかに均衡した遺伝性の転座が、子孫における新規の欠失に付随して起こる事例もあった(例えば、DPYD)(図4d)。
同定された候補ASD感受性遺伝子および遺伝子座
同定された新しいASD候補は、ANKRD11、DLGAP2、DPP6、DPP10、DPYD、PCDH9およびPTCHD1を含む、その遺伝子に特異的な構造変化(新規の、もしくは2つ以上の関係のないASD症例で見つかったもののいずれか、またはX染色体について、罹患していない保因者から母系遺伝した対立遺伝子)を有するものであった(表5および6)。前述の通り、NLGN4、SHANK3およびNRXN1も同定した。DGV(ゲノム変異データベース)中の対照において、PCDH9およびNRXN1遺伝子もCNVとして見出される。
同定されたさらなる位置的な候補遺伝子は、NEGR1、PIP5K1B、GABRG1、KLHL3、STK3、ST7、SATB2を含め、均衡した細胞遺伝学的ブレイクポイントによって妨害されていることが分かった遺伝子であった(表1)。その上、厳密なデータセット中の77のCNVは、関与の証拠となる第2の系を提供する、自閉症染色体再配列データベースとオーバーラップした(図2)。例えば、Xp11.23−11.22での4.6Mbの新規の重複を、女性SK0306−004(表5)およびデータベース中の男性で検出した。
DPP6およびDPP10は、位置的および機能的な候補として明らかになっている。DPP6(2q14.1にある約1.5Mbの大きさ)およびDPP10(7q36.2にある約1.3Mbの大きさ)は、Kv4.2チャンネル(KCND2)の発現およびゲート開閉に影響する、アクセサリー膜貫通ジペプチジルペプチダーゼ様サブユニットをコードする。Kv4.2チャンネルは、SHANK3およびNLGN遺伝子産物が見つかる同じ部位の、グルタミン酸作動性シナプス中で、神経伝達物質の放出、および神経細胞の興奮性の調節に働く。さらに、自閉症の均衡したブレイクポイントは、7q31のKCND2付近にマップされている。
DPP10については、遺伝性のCNV増加および減少が存在する(表5、図4)。新規で遺伝性のCNVを、多重転写物DPP6遺伝子で発見した。エクソン2およびエクソン3を含む、66kbの新規の減少は、家系NA0002の男性で見つかる(図4e)。家系SK0190では、男性発端者および罹患していない女性姉妹の両方が、DPP6全体を含む、罹患していない母から遺伝したCNV増加を保因する(図4f)。(機能性遺伝子を破壊することができる)第1エクソンにわたる270kbの増加を、SK0115−003で発見した。SK0058−003は、母系遺伝性の16kbのイントロンのCNV増加を保因する(表1、図5)。
遺伝医学
ワーデンブルグ型IIA(3q14.1)、発話および言語障害(7q31)、精神遅滞(MR)(15q23−q24、16p11.2)および口蓋心臓顔面症候群(VCFS)(22q13)をとりわけ含む、遺伝医学的な状態に関与する、構造変異体のオーバーラップ遺伝子座を同定した(表5)。これらの遺伝子座において構造変異体を同定することにより、臨床の再評価、およびさらなる症候性の特色について、診断の同定または改良のいずれかをもたらした。その他の事例(例えば、SK0186−PTCHD1の欠失)(図4c)により、家系全体の再テストが促進され、以前に診断未確定の同胞における軽症のASDの診断がようやく促進された。次いでこの家系を、単一性とは反対に多重性と再指定した。
2人のASDの兄弟において、22q11.2の新規の欠失(2.7Mb)を同定することにより、かれらの再検査およびVCFSについての診断につながった。再テストにより、兄弟がASDスペクトラムとは正反対の位置関係にあることもさらに定義した(図6)。その他の2組のASDの家系(SK0289およびSK0091)において、この同じ領域のより大きな重複(4.3Mb)は、VCFSを引き起こさなかった(表6)が、SK0091では、この変異が正常な父親から遺伝し、罹患した男性兄弟では見つからなかった。
2組のASDの家系(SK0102およびNA0133)における、16p11.2の再発性の約500kbの重複(図4および図5)も発見した。DPP6/DPP10および22q11.2と同様に、ASDではなくてこれらの構造の変異をもつ保因者が存在した。3組目の家系(MM0088)では、発端者はより大きな676kbの新規の欠失を有し、これは、2人のASDの同胞のうち1人のみで検出されている(図4g)。
つまり、ゲノム全域スキャン手法を用いて、多数の新しい推定ASD遺伝子座(表4および表5、図2)を同定した。一般的に、ASD遺伝子座には、(i)PSDで機能する遺伝子、(ii)および/または精神遅延に関与することが以前に示されている染色体領域を含み、(iii)遺伝子発現の調節不全を伴う遺伝子座が含まれる。
ASDの遺伝子座に関係しているCNVは、SHANK3、NLGNおよびNRXN1−PSDの各遺伝子を含み、(完全なデータセットから、とりわけPCDH9、RPS6KA2、RETを含む)DPP6およびDPP10にある新しい遺伝子座も同定した。
最後に、SHANK3およびWilliams−Beuren症候群の遺伝子座にある遺伝子などで、遺伝子の領域での遺伝子発現が、発話および言語の発達、および/またはヒトの社会コミュニケーションに関連していることを示す、同じ遺伝子座のCNVの増加または減少のいずれかを有する、6つの関係のないASDの症例を同定した(表6)。
ASDのマーカーとしてのPTCHD1
上述したように、PTCHD1遺伝子のエクソン1に及ぶ、染色体Xp22.11上のCNVの欠失を同定するために、Affymetrix 500K SNP Arrayを用いるゲノムスキャンを使用した。ヌクレオチド位置1−359に及ぶエクソン1を、図7にボールド体で示す。PTCHD1遺伝子のCdna配列(NM_173495)、および対応するコード化タンパク質のアミノ酸配列を図7に例示し、59325のゲノムの大きさ、エクソン/783アミノ酸からなるタンパク質をコードする3つのコードエクソンを例示する。
この欠失が、男性発端者のXp22.11上の約156kbの欠失であることを決定した。このCNVの物理的位置は、chrX:22,962,800〜23,119,000(UCSC 2004 Assembly)である。欠失は、SNPのプローブrs7055928およびrs1918560(それぞれXp終端から22.956および23.133Mbにある)に挟まれている。欠失領域内で(Affymetrix SNPマイクロアレイから)もっとも近位および遠位のSNPは、SNPマイクロアレイ解析で決定したように、rs7879064(23.119Mb)およびrs4828958(22.972Mb)である。欠失領域内からのPCR増幅産物を使用し、Qpcrによって欠失を確認した(PCRプライマーおよび位置は以下の通りである)。この欠失は、PTCHD1遺伝子のエクソン1全体に及ぶ(NM_173495)。StyおよびNspチップの両データを解析することにより、この現象を同定し、PCRおよびQPCR技法を用いてさらに検証した。以下のプライマーを使用した。
PTCHD−CNV1F ATTCGCAGTTCCTTCGTCTT(配列番号1)
PTCHD−CNV1R AAAGTGGATTGATCGGTTCC(配列番号2)
PTCHD−CNV2F GCTTGAGGACGTGTTTCTCC(配列番号3)
PTCHD−CNV2R CTAGGAGAGGTGGCGCTCT(配列番号4)
CNVがゲノム変異データベース(DGV)およびその他の対照に存在しなかったとき、このCNVは自閉症に特異的である。さらに、この欠失の分離は、家系において特徴付けられ、欠失がヘテロ接合型の母親から伝達されることを特定した。男性の兄弟も言語障害を有した。
N=400の自閉症患者における、PTCHD1の変異スクリーニングは、通常の方法で行った。以下のプライマーを使用した。
PTCHD1−x1F AGCGTGCGCCTCGCCCT(配列番号5)
PTCHD1−x1R TCCTTGTCCAGGAGGCTGGGA(配列番号6)
PTCHD1−x1Bf GCGCCCGCTCTGCTCTA(配列番号7)
PTCHD1−x1Br TCCTTGTCCAGGAGGCTGGGA(配列番号8)
PTCHD1−x2−F GAATGTCCACCCTCTCCAAA(配列番号9)
PTCHD1−x2−R AAGGCTACTCCTGGCCTTTT(配列番号10)
PTCHD1−x3a−F CTTTGACCCAGTAGTCCCTCA(配列番号11)
PTCHD1−x3a−R GCACAAACCCCTTGGTGTA(配列番号12)
PTCHD1−x3b−F TGTGATTGGGTTTTACATATATGAGTC(配列番号13)
PTCHD1−x3b−R AGGTCAGATTTGAAGGCACAG(配列番号14)
PTCHD1−x3c−F AAAAATGCCCTGGAAGTGC(配列番号15)
PTCHD1−x3c−R TGTGTGAATTCTCATAACAACTCCT(配列番号16)
変異スクリーニングにより、I173V変異が明らかになった。
さらなるASDマーカーの同定
900の関係のないASD症例において、PTCHD1のコード領域全体をシークエンスすることによって、6人の関係のないASD発端者において、6つのミスセンス変異を同定した(表7、図8)。臨床的な詳細については表8を参照されたい。
Figure 0005680964
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これらの全ての変異は、高度に保存されたアミノ酸の置換を引き起こし、罹患していない保因する母親から遺伝した。コンピューター内でのタンパク質モデリングに基づくと、3つの変異(L73F、I173V、V195I)が、細胞膜の外側に位置する、予測されたアミノ酸ループに存在する。このループは、リガンドであるHhと相互作用することが推測される。別の変異である2つのアミノ酸の置換ML336−337IIが、予測された膜貫通領域内に存在した。最後に、E479Gの変異が、予測された細胞質内のアミノ酸ループ内に存在した。6組のうち5組の家系において、これらの変異が表現型でわかれた。I173VおよびV195Iの変異については対照(439)、ML336−337IIについては500の対照、およびL73FおよびE479Gについては282の対照を試験した。これらの変異は対照では存在しなかった。さらに、これらの変異が全て、男性発端者への母系遺伝であり、我々の対照集団では観察されなかったという事実は、これらの変異がASDに関連していることを示す。したがって、これらの変異が自閉症の病因に関与しており、おそらくその他の疾患に関連する遺伝子座との組合せにより、ASDの表現型を生じると仮定することは理にかなっている。
興味深いことに、表7/8に報告したASDの家系のうち2組(家系2および家系4)では、その他のASD関連CNVを同定した。家系2では、I173Vの変異に加えて、DPYD遺伝子全体の欠失を引き起こす、1p21.3の約1.0Mbの新規の減少を同定した(NM_000110.3)。DPYDは、ピリミジン代謝に関与する律速酵素であるジヒドロピリミジン脱水素酵素(DPD)をコードする。完全なDPDの欠損は、痙攣性障害、運動遅滞、およびもっとも頻繁な所見である精神遅滞を伴う、非常に多様な臨床結果を引き起こす。家系4では、V195Iの変異に加えて、DPP6のエクソン3、およびDPP6タンパク質のN末端の終末側の33アミノ酸の欠失を引き起こす、7q36.2の66Kbの新規の減少を同定した。これらの症例はASDへの2つの遺伝子の(digenic)関与を証明する。
Gli2の発現を抑制するこれらのPTCHD1変異体の能力を、野生型と比較して、変異体において機能の減少が見られるかどうかを決定した。線維芽細胞NIH10T1/2にCMVの空ベクター、ルシフェラーゼ遺伝子と融合したGli応答性プロモーター(Gli2 pro)、β−Gal(正規化)、およびPTCHD1変異体発現プラスミドをトランスフェクトした。少なくともE479GおよびML336−7II変異体の機能の軽度の減少により、野生型と比較してGli2の発現の増加が引き起こされた。

Claims (2)

  1. ASD関連遺伝子PTCHD1におけるゲノム配列の変異を同定する方法であって、
    核酸含有試料を探索するステップと、
    PTCHD1の発現を変化させる変異を同定するステップと、
    を含み、
    前記ゲノム配列の変異が、PTCHD1のエクソン1の少なくとも一部の欠失、又は、
    前記ゲノム配列の変異が、配列番号18に示されたコードタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の置換を引き起こす、L73F、I173V、V195I、ML336−337IIおよびE479Gからなる群から選択されるPTCHD1における少なくとも1つのミスセンス変異、
    であることを特徴とする方法。
  2. ASD関連遺伝子PTCHD1によって発現する遺伝子産物の異常なレベルを決定する方法であって、
    タンパク質含有試料をスクリーニングするステップと、および、
    前記遺伝子産物の少なくとも1つが、ASDではない健康な個人での発現のレベルとは異なるレベルで発現することを決定するステップと、を含むことを特徴とする方法。
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