図1は、本発明の実施形態に係る見守りサービスを提供するための見守りシステム1の概要を示している。見守りシステム1は、家屋H1に居住する人(見守られる人M1)の状況を、クラウド・コンピューティングサービスを提供するサーバ装置2を介して、複数の見守る人K1〜Kxが遠隔的に確認できるようにしたものである。見守りのパターンとしては主に二パターンある。
一つめのパターンとしては、複数の見守る人K1〜Kxが自主的に見守られる人へ安否確認情報を送信して、見守られる人M1の安否を確認するものである。このような一つめのパターンの具体例としては、見守られる人M1が居住する地域に、地震、台風、落雷等の自然現象が生じたこと、又は火災、凶悪犯が入り込んだなどの事件が発生したことをニュース等で各見守る人K1〜Kxが知ったことによって、各見守る人が安否確認を見守られる人M1に対して行う場合が考えられる。
また、二つめのパターンとしては、見守られる人M1が居住する家屋H1に設置された各センサの状況に応じてサーバ装置2が見守られる人M1に異常が発生したことを検知したことに伴って、各見守る人K1〜Kxが安否確認情報を送信して、見守られる人M1の安否を確認するものである。本実施形態において、家屋H1に設置されるセンサとしては、図1に示すように、所定のエリアに人が入ったことを検知する第1人感センサ21〜第3人感センサ23、扉の開を検知する扉センサ24aを有する冷蔵庫24、電源オン(電源入り)を検知する装置制御部25aを有するテレビジョン装置25等があり、これらの各センサ等の検知信号を集約してサーバ装置2へ送信するためのゲートウェイ装置10が設けられている。
ゲートウェイ装置10は、外部のネットワークと接続されており、それによりネットワークを通じて各種通信先と通信できるようになっている。そのため、ゲートウェイ装置10は、テレビジョン装置25と連携した処理を行うことで、ゲートウェイ装置10が外部から取得した各種情報を、テレビジョン装置25の画面に表示することも可能にしている(ゲートウェイ装置10は、各種情報の見守られる人に係る送信先に該当)。
一方、見守る人K1〜Kxは、家屋H1に居住する見守られる人M1を遠隔的に見守ることを行う人であり、それぞれ通信端末装置40〜4xを具備している。通信端末装置40〜4xは、通信機能、各種情報の表示機能、操作指示を受け付けるインタフェース機能等の各種機能を有するものであれば、種々の装置を適用することが可能であり、図1では一例として、通信端末装置40にはパーソナルコンピュータ、通信端末装置41にはスマートフォン、通信端末装置42はノート型のパーソナルコンピュータ、通信端末装置4xは携帯電話機を示している。なお、見守る人K1〜Kxとしては、見守られる人M1と離れて暮らす家族・親戚縁者、見守られる人M1が居住する地域の自治会の人、民生委員、又は見守られる人が契約する警備会社等の警備員等が相当する。
クラウド・コンピューティングサービスとして見守りサービスを提供するサーバ装置2は、見守られる人M1のゲートウェイ装置10と、複数の見守る人K1〜Kxの通信端末装置40〜4xとの間の通信を中継して、各種情報の送受を行うものである。具体的にサーバ装置2は、各見守る人K1〜Kxの通信端末装置40〜4xから、見守られる人M1に対する安否確認情報が発せられると、その安否確認情報を中継して見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ送信する処理を行ったり、見守られる人M1のゲートウェイ装置10から、安否確認情報に応じた安否応答情報が発せられると、その安否応答情報を中継して各見守る人K1〜Kxの中の所望の人へ送信する処理を行ったり、また、ゲートウェイ装置10からの各センサの検知信号の有無に基づき、見守られる人M1に異常が発生したか否かを検知し、異常を検知した場合、複数の見守る人K1〜Kxの通信端末装置40〜4xへ異常通知情報を送信し、見守られる人M1が異常であることを複数の見守る人K1〜Kxへ通知する処理等を行う(見守る人K1〜Kxの通信端末装置40〜4xは、サーバ装置2が異常通知情報等の各情報を送信する各見守る人に係る送信先に該当)。
上述したように見守られる人M1は、複数の見守る人K1〜Kxから安否確認情報が送信されてくるので、複数の安否確認情報のそれぞれに対して安否応答情報を送信するのは、見守られる人M1の負担が非常に大きい。また、サーバ装置2による異常検知は、誤検知であることが起こり得る。その原因としては、見守られる人M1が、たまたま日常的な生活活動から乖離した行動を取ったため、異常判断を行う上で、異常の条件を満たした場合、若しくはセンサの故障又は断線等によりセンサ等の検知信号がゲートウェイ装置10へ届かなかった場合などが考えられる。
本発明は、上述した見守られる人M1の安否応答に関する負担軽減を図ると共に、異常の誤検知に基づく異常検知が各見守る人K1〜Kxへ広く伝わることを防止するようにしたものである。なお、本発明は、実際に異常が発生した場合には、複数の見守る人K1〜Kxの中で対応を取りやすい人へ優先的に異常を通知して、異常発生後の対応をスピーディに行いやすくしたものになっている。また、図1では、図示内容を簡潔に表すために、見守られる人M1及び見守る人K1〜Kxという1つのグループのみを示しているが、実際のサーバ装置2は、このようなグループを複数、管理できるものになっている(図示するグループ以外に、見守られる人M2及び見守る人K20〜K20xのグループ、見守られる人M3及び見守る人K30〜K30xのグループ・・・等の複数のグループをサーバ装置2は管理)。以下、本発明の詳細について順次説明する。
図2は、見守られる人M1の家屋H1に設置されたゲートウェイ装置10の主要な内部構成を示している。ゲートウェイ装置10は、通信制御部10a、メモリ10b、及び通信インタフェース10c等を内部接続線で接続した構成になっている。通信制御部10aは、メモリ10bに予め記憶されたファームウェア11が規定する内容に従って、所定の通信プロトコルに基づき各種通信処理の制御を行っており、具体的には、各センサ等の検知信号をサーバ措置2へ送信する処理を行うと共に、サーバ装置2から送信されてきた情報(見守られる人M1へ提示する必要のある情報)を受信すると、その情報をテレビジョン装置25へ送って表示させることなどの制御を行う(図4(a)(b)参照)。
図4(a)は、ゲートウェイ装置10が受信した見守る人からの安否確認情報26をテレビジョン装置25へ送り、画面25bで表示した一例を示している。図4(a)の安否確認情報26は、上述した一つめのパターンに応じたものであり、地震等の発生により、各見守る人K1〜Kxが自主的に送信する内容になっている。この安否確認情報26は、「○○さん、大丈夫ですか?」という問いかけのテキスト等と共に、ユーザ(見守られる人M1)が選択できる選択ボタンを複数有しており、第1選択ボタン26aには「大丈夫です。」というテキストが割り当てられており、第2選択ボタン26bには「問題発生です。」というテキストが割り当てられており、第3選択ボタン26cには「送信」というテキストが割り当てられている。
図4(b)の安否確認情報27は、上述した二つめのパターンに応じたものであり、異常発生した旨が各見守る人K1〜Kxに通知されることで、各見守る人K1〜Kxから送信されてくる内容になっている。この安否確認情報27は、「○○さん、元気ですか?」という問いかけのテキスト等と共に、「元気です。」というテキストが割り当てられた第1選択ボタン27aと、「調子が悪いです。」というテキストが割り当てられた第2選択ボタン27bと、「送信」というテキストが割り当てられた第3選択ボタン27cとを有したものになっている。
図2に戻って説明を続けると、ゲートウェイ装置10のメモリ10bには、上述したファームウェア11の他に、ユーザ情報12、装置ID13、接続機器テーブル14等が記憶されている。ユーザ情報12とは、見守られる人M1に関する情報であり、この情報の中には見守られる人M1を識別するためのユーザIDを含んだものになっている。見守りシステム1の見守りサービスに見守られる人M1が登録すると、サーバ装置2が登録を行った人に対してユーザIDを発行するようになっており、ユーザIDが発行されると、サーバ装置2からゲートウェイ装置10へ発行されたユーザID等を含む情報が送信され、その情報がメモリ10bに記憶されるユーザ情報12となる。また、装置ID13とは、ゲートウェイ装置10の識別コードを示す情報であり、通信を行う際、他の通信装置等と識別するために使用できる情報となっている。
図3は、メモリ10bに記憶されている接続機器テーブル14の中身の一例を示している。接続機器テーブル14は、ゲートウェイ装置10の通信インタフェース10cに接続中の機器を管理するためのものであり、接続中の機器を識別するための接続ID、接続されている機器自身の機器ID、及び接続されている機器の機器名称等が、それぞれ対応付けて格納された内容になっている。なお、このような接続機器テーブル14は、上述した通信制御部10aの制御に基づき作成されており、通信インタフェース10cに機器が接続されると、その接続された機器と、ゲートウェイ装置10とが相互に情報の送受を行って接続が確立できると、通信制御部10aは、その確立された接続に対して接続IDを発行して接続対象に係る情報と対応づけて接続機器テーブル14へ新たに追加するようにしている。また、接続されていた機器が外されると、通信制御部10aは、その外された機器に係る情報を接続機器テーブル14から削除するようにしている。
ゲートウェイ装置10の通信インタフェース10cは、周知の通信規格(例えば、Ethernet(登録商標)等による有線の通信規格、若しくはWi-Fi、ZigBee等による無線の通信規格)に基づく通信処理を通信制御部10aの制御に従って行うものであり、本実施形態ではLANケーブルのような通信ケーブルを接続できる複数の接続ポートを有するものになっている。この通信インタフェース10cの各接続ポートのそれぞれに、サーバ装置2等と繋がる外部ネットワークへの接続用の接続線L10、第1人感センサ21との接続線L1、第2人感センサ22との接続線L2、第3人感センサ23との接続線L3、冷蔵庫24との接続線L4、及びテレビジョン装置25との接続線L5を接続している。
なお、本実施形態において、第1人感センサ21は、家屋H1の居間の天井に設置されており、居間に人が入ると、第1人感センサ21は人の入りを検知し、検知した旨を示す検知信号を自身の機器IDと共に接続線L1を介してゲートウェイ装置10へ送信する。また、第2人感センサ22は、家屋H1の台所の天井に設置されており、第1人感センサ21と同様に、台所に人が入ると、検知した旨を示す検知信号を自身の機器IDと共に接続線L2を介してゲートウェイ装置10へ送信する。さらに、第3人感センサ23は、家屋H1の洗面室の天井に設置されており、第1人感センサ21及び第2人感センサ22と同様に、洗面室に人が入ると、検知した旨を示す検知信号を自身の機器IDと共に接続線L3を介してゲートウェイ装置10へ送信する。
接続線L4を介してゲートウェイ装置10と接続される冷蔵庫24は、通信機能を具備しており、扉センサ24aが扉の開を検知すると、冷蔵庫24の通信機能により、検知した旨を示す検知信号を冷蔵庫24の機器IDと共に接続線L4を介してゲートウェイ装置10へ送信する。
接続線L5を介してゲートウェイ装置10と接続されるテレビジョン装置25は通信機能を具備しており、装置制御部25aがリモコン装置(図示せず)又は装置本体に設けた電源スイッチの電源オン/オフ操作を検知しており、電源オンの操作がユーザによりなされると、装置制御部25aは電源オンを検知して、テレビジョン装置25の通信機能により、検知した旨を示す検知信号をテレビジョン装置25の機器IDと共に接続線L5を介してゲートウェイ装置10へ送信する。
テレビジョン装置25は、ゲートウェイ装置10から提示すべき指示のある情報を受信すると、予めインストールされた見守りシステム用のアプリケーションプログラムにより、受信した情報を画面25bに表示するようになっている。図4(a)(b)に示す安否確認情報26、27は、提示すべき指示のある情報の一例であるが、特に、この安否確認情報26、27は、テレビジョン装置25で受信されると、割り込み処理により強制的に一定時間(例えば、1分間)表示されるようになっていると共に、テレビジョン装置25がリモコン装置の電源オン操作待ちの電源オフ状態であっても、安否確認情報26、27の受信に伴い、電源オンとなって画面25bに表示されるように、アプリケーションプログラムはプログラミングしている。なお、割り込み処理により表示される安否確認情報の表示時間は、図示しないメニューにより適宜設定可能にしてある。
また、表示された安否確認情報26、27に含まれる各選択ボタン26a〜26c、27a〜27cは、リモコン装置(図示せず)に設けられた数字キー、上下左右キー、決定キー等を適宜操作することで、選択できるようになっている。具体的には、第1選択ボタン26a、27a、又は第2選択ボタン26b、27bのいずれかが選択された状態で、第3選択ボタン26c、27cが選択されると、「大丈夫です。(又は、元気です。)」、若しくは「問題発生です。(又は、調子が悪いです。)」のいずれかを示す信号を、テレビジョン装置25の装置IDと共に、ゲートウェイ装置10へ安否応答情報として送信することをアプリケーションプログラムはプログラミングしている。
ゲートウェイ装置10は、上述したように通信インタフェース10cに接続された各接続線L1〜L5を介して、検知信号及び機器IDを受信すると、通信制御部10aは、受信した検知信号及び機器IDと、メモリ10bに記憶するユーザID及びゲートウェイ装置10の装置ID13とをセットにした検知情報を、接続線L10を通じてサーバ装置2へ向けて送信する制御処理を行うことになる。また、ゲートウェイ装置10は、接続線L10を通じて、ユーザに提示すべき情報を受信すると、接続線L5を介して、受信した情報を、提示すべき指示と共にテレビジョン装置25へ送信する制御処理も行う。
なお、上述したゲートウェイ装置10等を家屋H1に設置する見守られる人M1は、サーバ装置2が提供する見守りシステム1の見守りサービスにユーザ登録する際に、見守られる人M1の「氏名」、「住所(GPS情報)」、「電話番号」、「メールアドレス」、「ネットワークを用いた通信アドレス」、「年齢」、「性別」、「見守る人の氏名」、「見守る人の電話番号」、「見守る人の通信アドレス」、「各センサに係る異常時・正常時の条件」等を、サーバ装置2から提供される質問形式の登録メニューで回答を行うことで、サーバ装置2へ送信しているものとする。この際、見守られる人M1は、テレビジョン装置25を用いてこのような登録メニューを画面25bに表示して、各質問に対して、リモコン装置(図示せず)の適宜操作で回答を行うことになり、回答を送信する際には、テレビジョン装置25の装置ID及びゲートウェイ装置10の装置ID13を、回答と共に送信することになる。見守りサービスの提供を受けることを希望する各ユーザ(例えば、見守られる人)は、上記のようなユーザ登録の作業を事前に行っておく必要がある。
次に、図1の見守る人K1〜Kxが用いる通信端末装置40〜4xについて説明する。上述したように、通信端末装置40〜40xとしては様々なものが適用可能であるので、見守る人K2が使用する通信端末装置41のスマートフォンを例にして説明する。
図5(a)〜(c)は、見守る人K2が有する通信端末装置41(スマートフォン)の外観及び表示画面を示し、図6は、通信端末装置41(スマートフォン)の本発明の見守りサービスに関係する部分の内部構成を示している。通信端末装置41(スマートフォン)は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU41aに、各種デバイス等を内部接続線で接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール41b、RAM41c、ROM41d、インタフェース部41e、位置検出部41f、記憶部41g等がある。
通信モジュール41bは、無線アンテナを具備しており、ネットワークの中継基地局と無線で通信・通話等を行うための処理を行う通信デバイスである。RAM41cは、CPU41aの処理に伴うデータ、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM41dは、CPU41aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。
インタフェース部41eは、表示パネル41h及び操作部41iを接続するものであり、表示用の各種情報をタッチパネル式の表示パネル41hへ出力して、表示すべき内容を表示パネル41hで表示可能にすると共に(図5(a)〜(c)の表示例参照)、表示パネル41h又は操作部41iで受け付けたユーザからの操作内容をCPU41aへ伝える処理を行う。例えば、図5(a)に示すような第1ボタン50a(確認ボタン)及び第2ボタン50b(キャンセルボタン)を有する異常通知情報に応じた異常通知画面50が表示パネル41hに表示された場合で、ユーザが第1ボタン50aに触れると、第1ボタン50aの選択操作がなされた旨がCPU41aへ伝えられることになる。
位置検出部41fは、GPS(Global Positioning System)を利用して、通信端末装置41の現在位置を示す位置情報(緯度経度情報等)を取得するものであり、取得した位置情報は、RAM41cへ適宜、一時的に記憶されるようになっている。なお、通信端末装置41の設定によっては、この位置検出部41fで所定の時間間隔(例えば、15分ごと)で、位置情報の取得を行うようにすることも可能であり、また、取得した位置情報はRAM41cに記憶され、新たな位置情報の取得ごとに記憶する位置情報は更新される。また、通信端末装置41は設定により、位置情報を取得するごと(更新するごと)に、通信モジュール41bを用いて、サーバ装置2へ位置情報を送信することも可能である。このように位置情報をサーバ装置2へ送信することで、サーバ装置2では、通信端末装置41の現在位置を把握できるようになる。
記憶部41gは、登録情報41k、装置ID41n、ファームウェアプログラムP1、及び見守りプログラムP2等を記憶するメモリである。登録情報41kとは、サーバ装置2から送られてくる見守り人K2に関する情報であり、上述したように見守られる人M1は、見守りサービスに登録するために各種情報をサーバ装置2へ送信することになるが、その情報の中には、見守られる人M1の見守る人K1〜Kxの情報も含まれている。そのため、見守られる人M1の登録が完了すると、サーバ装置2は、各見守る人K1〜Kxにも識別用のID(見守り人ID)を発行し、その見守り人ID等を含む見守り人に関する情報を、見守る人K1〜Kxが使用する通信端末装置40〜4xへ送信する。このようにサーバ装置2から送信されてきた見守り人に関する情報が、見守りサービスの登録情報41kとして記憶部41gに記憶され、通信端末装置41がサーバ装置2と通信を行うときに、見守り人K2を識別するために、見守り人ID等が通信対象の情報(例えば、位置情報等)と共に送信されることになる。装置ID41nは、通信端末装置41の識別コードを示す情報であり、通信を行う際、他の通信装置等と識別するために使用できる情報となっている。
また、ファームウェアプログラムP1は、スマートフォンを携帯電話機及び情報端末として機能させるためにCPU41aが行う各種処理を規定したものである。見守りプログラムP2は、アプリケーションプログラムの一つであり、本発明に係る見守りサービスを実施する上で、見守る人が用いる通信端末装置用(CPU41a用)の処理を規定したものである。具体的には、トップメニュー(図示せず)の中で、見守り問い合わせを示すアイコンが選択されると、「○○さん、大丈夫ですか?」という問い合わせ画面(図示せず)が表示されるようになっている。この問い合わせ画面は、丁度、後述する図5(b)に関する内容と同等なものであり、送信ボタン及び編集ボタンを有したものになっており、送信ボタンが押されると、そのテキスト内容が安否確認情報として、で見守られる人M1の元へ送信されるようになっており、また、編集ボタンが押されると、テキスト内容を自由に編集できるようになっており、アプリケーションプログラムは、このような処理内容を規定したものになっている。なお、このような処理は、上述した一つめのパターンに対応したものである。
また、アプリケーションプログラムは、サーバ装置2から送信されてくる各種通知情報の受信に基づき、図5(a)〜(c)に示す各種表示画面50〜52等の表示制御をCPU41aを行うことを規定すると共に、各種表示画面50〜52等に設けられたボタン50a〜52a等が選択されると、CPU41aが所要の制御処理を行うことも規定している。このような処理は、上述した二つめのパターンに対応したものである。
なお、図5(a)は、サーバ装置2から送信された異常通知情報を受信すると、割り込み処理により表示パネル41hへ強制的に表示される異常通知情報50の表示内容である。この異常通知情報50の表示内容において、第1ボタン50a(確認ボタン)が選択されると、図5(b)の問い合わせ画面51へ表示が遷移するようになっており、第2ボタン50b(キャンセルボタン)が選択されると、異常通知情報50の表示内容が消去され、それ以前の状態に戻るようになっている。
図5(b)の問い合わせ画面51は、見守られる人M1への安否確認情報の内容を示すデフォルトのテキストと、送信ボタン51a及び編集ボタン51bを有したものになっている。送信ボタン51aが選択されると、デフォルトのテキスト内容の安否確認情報がサーバ装置2を経由して、見守られる人M1が使用する装置へ送信されるようになっており、編集ボタン51bが選択されると、別途、テキストの編集画面が表示され、自由に安否確認情報のテキスト内容を編集でき、編集した内容で確定すると、再度、問い合わせ画面51と同等の送信ボタン51a及び編集ボタン51bを有する表示内容に切り替わるようになっている(なお、切り替わった画面では、デフォルトのテキストではなく、編集されたテキストが表示され、この編集されたテキストは、送信ボタンの選択により送信できる)。
また、図5(c)の安否応答情報52の表示内容は、見守る人が安否確認情報を送信したことに対して見守られる人M1から送信されてきた安否応答情報を示し、終了ボタン52aを含んだものになっている。この終了ボタン52aが選択されると、図5(a)の異常通知情報50の表示で開始された見守る人側の一連の処理が終了し、一連の処理の開始以前の状態へ戻る。なお、上述した一つめのパターンにおいて、見守られる人M1から送られてくる安否応答情報の内容も、図5(c)とテキスト以外は基本的に同等なものであり、表示されるテキストは『○○さんから応答がありました「大丈夫です。(又は、問題発生です。)」』等の内容になっており、これは上述した図4(a)(b)のテレビジョン装置25で表示された選択ボタン26a、26b、27a、27bに割り当てられたテキスト対応したものになっている。
見守る人K2以外の他の見守る人K1等が使用する通信端末装置40等は、基本的に上述した通信端末装置41と同等であるが、位置検出部41fは、携帯式でない通信端末装置40等には具備されないので、そのような装置では、予め登録した住所を示す情報が位置情報としてサーバ装置2へ送信されるようになっている。
次に図7は、見守りサービスを提供するサーバ装置2の主要な内部構成を示す。本実施形態のサーバ装置2には一般的なサーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU2aに、各種デバイス等を内部接続線2hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール2b、RAM2c、ROM2d、入力インタフェース2e、出力インタフェース2f、大容量記憶システム(HDDシステム)2g等がある。
通信モジュール2bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール2bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークと接続されており、見守られる人M1のゲートウェイ装置10、及び見守る人K1〜Kxが使用する通信端末装置40〜4xとの通信を可能にしている。
RAM2c(記憶手段に相当)は、MPU2aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、本実施形態では、見守られる人M1から送られてきた安否応答情報、計時時間などを記憶する。ROM2dは、MPU2aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース2eは、サーバ装置2のオペレータからの操作指示等を受け付けるキーボード2i、マウス等が接続されるものであり、オペレータから受け付けた操作指示等をMPU2aへ伝える。出力インタフェース2fは、ディスプレイ2j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU2aの処理に伴う内容をディスプレイ2jへ出力し、オペレータが現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム2gは、見守りサービスを提供するに当たり必要なデータを含む各種データベース(DB)及びプログラム等を記憶するものであり、具体的には、サーバプログラムP10、見守りサービスプログラムP11、見守られる人DB3、異常判断DB4、見守る人DB5、順序DB6、異常発生DB7、表示情報テーブル8、閾値時間9、30等を記憶している。
サーバプログラムP10は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU2aが行うことで、サーバ装置2はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。見守りサービスプログラムP11の説明は後述し、先に、見守られる人DB3等の説明を行う。
図8は、見守られる人DB3の中身を示している。見守られる人DB3は、見守りサービスに登録している見守られる人に関する情報を格納したものであり、登録した見守られる人を識別するための「ユーザID」に、見守られる人が使用する通信用装置(例えば、上述したゲートウェイ装置10)を識別する「装置ID」、ユーザの「氏名」、「住所(GPS情報も含んでよい)」、「電話番号」、「メールアドレス」、「通信アドレス(サーバ装置2との通信を行う際のアドレス)」、「年齢」、及び「性別」等が格納されている。なお、これらの情報は、見守りサービスの登録時に見守られる人から送られてくる情報であり、この中の必要事項が、上述したユーザ情報12としてサーバ装置2から各見守られる人の通信用装置(例えば、ゲートウェイ装置10)へ送信され、保存されている。
図9(a)は異常判断DB4の概要を示している。異常判断DB4は、上述した二つめのパターンで使用されるものであり、登録した見守られる人の異常発生を判断するための情報を格納した異常判断テーブル4a〜4c等を複数格納したものになっており、これら異常判断テーブル4a〜4c等のそれぞれは、登録した見守られる人専用のものとなっており、それぞれのユーザIDと対応付けて各異常判断テーブル4a〜4c等が異常判断DB4の中に格納されている。そのため、ユーザIDに基づき、そのユーザIDに対応付けられた一つの異常判断デーブルを検索できるようになっている。なお、各異常判断テーブル4a〜4c等の中身は、見守りサービスに登録する際に、見守られる人から回答された情報に基づき構成されている。
図9(b)は一例として、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1用の異常判断テーブル4aの中身を示している。異常判断テーブル4aは、機器ID(図3に示す検知を行うセンサ、装置の機器ID)ごとに、正常及び異常の条件が格納されたものになっている。例えば、第1人感センサ21については、「6:00〜12:00の間に1回以上オン(即ち、見守られる人の立ち入りを検知)」した場合は正常と規定し、「6:00〜12:00の間にオフのまま(即ち、見守られる人の立ち入りを検知しない)」の場合は異常であると規定した条件になっている。また、第2人感センサ22及び第3人感センサ23も、第1人感センサ21と同等の条件になっている。
冷蔵庫24に関しては、「9:00〜12:00の間に1回以上扉開(冷蔵庫の扉を1回以上開けたことを検知)」した場合は正常と規定し、「9:00〜12:00の間に扉閉のまま(冷蔵庫の扉を開けたことを検知しない)」の場合は異常であると規定した条件になっている。さらに、テレビジョン装置25に関しては、「7:00〜12:00の間に1回以上電源オン(即ち、テレビジョン装置を1回以上電源オンしたことを検知)」した場合は正常と規定し、「7:00〜12:00の間にオフのまま(即ち、テレビジョン装置の電源オンを検知しない)」の場合は異常であると規定した条件になっている。上述した一例の条件は、ユーザIDが「U000001」である見守られる人M1の場合であり、他の見守られる人の条件は、その人の生活様式及び宅内のセンサ等に関する構成等に合わせた内容になっている。
図10(a)は見守る人DB5の概要を示している。見守る人DB5は、登録した見守られる人の見守りを行う人の情報を格納した見守る人テーブル5a〜5c等を複数格納したものになっており、これら見守る人テーブル5a〜5c等のそれぞれは、登録した見守られる人専用のものとなっており、それぞれのユーザIDと対応付けて各見守る人テーブル5a〜5c等が見守る人DB5の中に格納されている。そのため、ユーザIDに基づき、そのユーザIDに対応付けられた一つの見守る人テーブルを検索できるようになっている。なお、各見守る人テーブル5a〜5c等の中身は、見守りサービスに登録する際に、見守られる人から回答された情報に基づき構成されている。
図10(b)は一例として、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1用の見守る人テーブル5a(送信先記憶手段、送信済み記憶手段に該当)の中身を示している。見守る人テーブル5aは、ユーザID「U000001」に対応づけられたものであり、その中身は、見守る人を示す「見守る人ID」ごとに、見守る人の「氏名」、「電話(電話番号)」、「メールアドレス」、「通信アドレス(サーバ装置2との通信を行う際に必要なアドレス。送信先記憶手段として機能)」、「位置情報(住所)」、「装置ID」「送信済」等が格納されたものになっている。この中で「位置情報(住所)」は、見守る人の位置を示す情報であり、見守り人の使用する通信端末装置の位置検出部がGPSを利用して位置情報の検出が可能なものであれば、通信端末装置から送信されてくる位置情報が格納されており、GPSによる位置情報の検出が不可な装置の場合には、登録時にサーバ装置2へ送信された住所の情報が格納されることになる。なお、サーバ装置2は、通信端末装置から位置情報が送信されてくるごとに、「位置情報(住所)」の項目に格納する位置情報を、新たに受信した位置情報に更新している。また、「送信済」の欄は送信済み記憶手段として機能し、一つめのパターンに応じた処理を行う際に、安否応答情報を全ての見守る人へ送信したか否かを示す情報が格納されるものであり、「○」が送信済を示し、空欄のときは、未送信を示す。なお、この「送信済」の各欄は、一つめのパターンに応じた処理が一旦終了するとリセットされて空欄になる。
図11(a)は順序DB6の概要を示している。順序DB6は、複数の見守る人K1〜Kxの中で、サーバ装置2が異常通知情報を送信する順序を規定したものであり、登録した見守られる人ごとの順序テーブル6a〜6c等が複数格納される。各順序テーブル6a〜6c等は、見守られる人のそれぞれのユーザIDと対応付けられて順序DB6の中に格納されているので、ユーザIDにより検索可能となっている。なお、各順序テーブル6a〜6c等の中身も、見守りサービスに登録する際に、見守られる人から回答された情報に基づき構成されている。
図11(b)は一例として、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1用の順序テーブル6aの中身を示している。順序テーブル6aは、第1順序情報部6a−1及び第2順序情報部6a−2を含んでおり、第1順序情報部6a−1は月曜日から金曜日用のものであり、第2順序情報部6a−2は週末の土・日曜日用のものになっている。各順序情報部6a−1、2は、順序ごとに見守る人IDを対応付けて、送信先の順序を規定したものになっている(各順序情報部6a−1、2が複数の順序情報に該当)。なお、第1順序情報部6a−1の順序付けは、月曜日から金曜日の平日において見守りの時間を割ける人を優先的に並べたものになっており、第2順序情報部6a−2の順序付けは、土・日曜日の週末において、見守りの時間を割ける人を優先的に並べたものになっている。
図12(a)は異常発生DB7の概要を示している。異常発生DB7は、上述した二つめのパターンで使用されるものであり、サーバ装置2が各見守られる人に対して異常検知を行う中で、異常を検知した場合、検知した異常ごとに、その異常を識別するための異常IDを発行して、検知した異常の状況を管理するための情報を格納した異常発生テーブル7a〜7c等を含んだものになっている。そのため、異常発生テーブル7a〜7c等は異常が発生するごとに、格納される情報が増えていくことになる。なお、各異常発生テーブル7a〜7c等は、見守られる人のそれぞれのユーザIDと対応付けられて異常発生DB7の中に格納されているので、ユーザIDにより検索可能となっている。
図12(b)は一例として、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1用の異常発生テーブル7aの中身を示している。異常発生テーブル7aは、ユーザID「U000001」に対応づけられたものであり、その中身は、検知された異常ごとにサーバ装置2のMPU2aで発行された「異常ID」ごとに、異常を検知した「検知日時」、検知した異常に対する見守られる人の「応答内容」、及び「応答日時」をそれぞれ対応づけたものになっている。
また、図7の大容量記憶システム2gに記憶される表示情報テーブル8は、見守られる人又は見守る人へ提示(表示)すべき情報を格納したテーブルになっている。表示情報テーブル8が格納する提示すべき情報の例としては、図5(a)の異常通知情報50等がある。さらに、図7の大容量記憶システム2gに記憶される閾値時間9とは、上述した一つめのパターンにおいて使用されるものであり、デフォルトの値として15分が設定されているが、図示しないメニューにより閾値時間9が適宜、変更可能になっている。
次に、図7の大容量記憶システム2gに記憶される見守りサービスプログラムP11について説明する。見守りサービスプログラムP11は、サーバコンピュータであるサーバ装置2が、見守りサービスを提供できるようにするためのプログラムであり、サーバ装置2が見守りサービスに関する各種機能を発揮するように、MPU2aが各種手段(情報読出手段、安否応答送信手段、計時手段、比較手段、送信処理手段等)として行うべき様々な処理を規定したものになっている。
見守りサービスプログラムP11は、上述した一つめのパターン及び二つめのパターンに応じた処理を規定している。一つめのパターンとしては、複数の見守る人K1〜Kxの中のいずれか1人の通信端末装置40〜4xから送信された安否確認情報をサーバ装置2が受信することで処理を開始するようになっている。安否確認情報を受信すると、サーバ装置2のMPU2aは、受信した安否確認情報を見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ向けて送信する制御処理を行うと共に、計時を開始することを見守りサービスプログラムP11は規定している。それから、見守りサービスプログラムP11は、見守られる人のゲートウェイ装置10から安否応答情報が送信されてきたかを待つ状態となる。安否応答情報が送信されてこないと、その間も、他の見守る人の通信端末装置から安否確認情報が送信されてくるかをMPU2aが判断するようにしており、送信されてくると、その安否確認情報も、最初の場合と同様に、見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ向けて送信する制御処理をMPU2aが行うことを、見守りサービスプログラムP11は規定している。
それから、サービスプログラムP11は、MPU2aが計時した時間と、大容量記憶システム2gに記憶されている閾値時間とを比較し、計時時間が閾値時間を超過すると、安否応答が無い旨を示す未応答情報を、各見守る人K1〜Kxへ送信する処理を行う旨を規定している。このように、未応答情報を送信することで、各見守る人K1〜Kxは、見守られる人が応答できない程の状況になっていることを想定した対応をできるようにしている。
また、見守られる人のゲートウェイ装置10から安否応答情報が送信されてくると、MPU2aは、その時点で、安否確認情報を送信してきた見守る人の通信端末装置へ、その安否応答情報を送信する処理を行うことをサービスプログラムP11は規定している。なお、この際、図10(b)に示す見守る人テーブル5aにおいて、安否応答情報を送信した先に応じた送信済の欄に「○」を格納する処理をMPU2aが行うこともサービスプログラムP11は規定している(その後、安否応答情報を送信した場合も同様の処理を行う)。
そして、サービスプログラムP11は、安否応答情報を一旦、RAM2cに記憶する処理を行うと共に、それ以降に、見守る人の通信端末装置から送られてきた安否確認情報を受信した場合は、その安否確認情報は見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ送信することなく、RAM2cに記憶していた安否応答情報を読み出して、その見守る人の通信端末装置へ送信する処理を行うことを規定している。これにより、見守られる人の安否応答に係る負担は低減されると共に、そのようにして安否応答情報を受信する見守る人もスムーズに見守られる人の状況を確認することができる。サービスプログラムP11は、このような処理を、図10(b)に示す見守る人テーブル5aの送信済の欄のすべてに「○」が格納されるまで行うことを規定している。
一方、上述した二つめのパターンとして、見守りサービスプログラムP11は、まず、通信モジュール2bで随時、各見守られる人の通信装置(例えば、ゲートウェイ装置10)から送信されてくるセンサ情報(検知信号、機器ID、見守られる人のユーザID、ゲートウェイ装置10の装置ID13等を含んだもの)を受信したか否かを、MPU2aが検知することを規定している。また、MPU2aは現在の日時及び曜日等を把握する日時カレンダー機能を具備しており、この日時カレンダー機能と異常判断DB4に格納される異常判断の条件と、センサ情報の受信の有無とを随時対比して、異常になったか否かを検知することを、見守りサービスプログラムP11は規定している(見守られる人に係る異常検知を行う旨を規定)。
異常検知の具体例としては、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1から、冷蔵庫24の扉が開かれたことを検知した旨を示す検知信号等を含むセンサ信号を9:00〜12:00の間に通信モジュール2bで受信しなかった場合、MPU2aは、日時カレンダー機能と図9(b)の異常判断テーブル4aの中身を参照して、異常発生と判断し、異常を検知することになる。
異常を検知した場合、見守りサービスプログラムP11は、検知した異常に対して、異常IDを発行して、異常検知に係るユーザIDに対応する異常発生テーブルを異常発生DB7の中から検索して特定し、特定した異常発生テーブル7a(図12(b)参照)の中に、新たに発行した異常IDを追加すると共に、その追加した異常IDに対応付けて異常を検知した日時を「検知日時」の項目に追加することを規定する。この際、異常検知に係るセンサ、装置の機器ID、名称等も一緒に格納する。
また、見守りサービスプログラムP11は、異常検知した場合に伴って、現在の曜日を特定すると共に、異常検知に係るユーザIDに対応する順序テーブルを順序DB6の中から検索し、その検索した順序テーブル6aについて、現在の曜日に合致する順序情報部(第1順序情報部6a−1又は第2順序情報部6a−2のいずれか)を特定し、その特定した順序情報部を用いて見守る人K1〜Kxの送信順序を特定する。
そして、見守りサービスプログラムP11は、特定した1番目の送信先を、順序情報部の見守る人IDを参照して、見守る人DB5の中の見守る人テーブル5aの見守る人IDに対応付けられた「通信アドレス」を用いて、表示情報テーブル8から読み出した異常通知情報50を、通信モジュール2bを介し送信する処理を行うことを規定する。
なお、この送信処理により、送信順序が1番目の見守る人の通信端末装置には、図5(a)に示すような異常通知情報50に応じた内容が表示されることになる。また、異常通知情報50の内容が表示された通信端末装置の見守る人が、第1ボタン50aを選択して、図5(b)の問い合わせ画面51を表示させて、送信ボタン51aが選択されると、安否確認情報がサーバ装置2へ送信されることになる。そのため、見守りサービスプログラムP11は、異常通知情報50を送信してから、見守る人の通信端末装置から安否確認情報が送られてきたかをMPU2aが判断することも規定しており、安否確認情報が送信されてくれば、その安否確認情報を見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ送信する処理を行うことも規定している。
それから、見守りサービスプログラムP11は、異常通知情報50の送信処理を行ってから3分(所定時間)が経過したか否かを判断する。この3分は、異常通知情報50を順番に送信する際の時間間隔に相当し、MPU2aの計時機能により計測されるものである。なお、3分はデフォルトとして設定されている値であり、図示しない設定メニューにより2分〜10分等の間で、適宜、時間間隔を設定できるようになっている。
3分が経過すると、見守りサービスプログラムP11は、見守られる人M1から送信される安否応答情報を受信したか否かを判断し、受信していない場合は、以降、次の順序の送信先となる見守る人の通信端末装置(送信先)へ異常通知情報50を送信することを順次繰り返して処理を進行する旨を規定する。一方、このような処理の進行中に、見守られる人M1から送信される安否応答情報を受信した場合、見守りサービスプログラムP11は、上述した一つめのパターンで、安否応答情報を受信した場合の処理を行うことを規定すると共に、それ以降は、異常通知情報の送信処理を中止し、異常通知情報の未送信先へは異常通知情報を送信しないことを規定している。
なお、二つめのパターンにおいて、安否応答情報を受信した場合、見守りサービスプログラムP11は、その安否応答情報の中身(「元気です」又は「調子が悪いです」)を、異常発生テーブル7aにおいて異常IDと対応する「応答状況」の項目に格納すると共に、安否応答情報を受信した日時を「応答日時」の項目に格納することも規定している。また、最終的に、安否応答情報を受信しなかった場合(例えば、異常通知情報50を送信して、閾値時間9を経過して安否応答情報を受信しなかった場合)、見守りサービスプログラムP11は、異常IDと対応する「応答状況」の項目に「応答なし」という旨を格納すると共に、その「応答なし」を格納した日時を「応答日時」の項目に格納することも規定している。
見守りサービスプログラムP11が、二つめのパターンに対して、上述した処理を行うことにより、全ての見守る人へ異常通知情報を送信する前に、見守られる人から安否応答情報を受信した場合、それ以降の順序の見守る人へは異常通知情報を送信しないので、仮に、その異常通知情報が異常の誤検知に基づくものであれば、必要以上に誤検知に基づく異常通知情報が広がることを防止できる。さらに、異常通知情報を送信する順序は、見守りの時間を割けやすい人の順序に一致したものになっているので、検知した異常が誤検知でない場合は、異常の発生した見守られる人への訪問、救助等へ出向くことを迅速に行えるメリットがある。
なお、見守りサービスプログラムP11は、上述した処理内容を、一つの異常を検知するごとに行うことを規定しており、仮に、二つの異常を同時期に検知した場合は、それぞれの異常に関する上述した処理内容(二つの処理)を、平行的に進めることを規定する。
図13の第1フローチャート及び図14の第2フローチャートは、上述した見守りサービスプログラムP11に基づくサーバ装置2による安否応答方法の上述した一つめのパターンの処理手順を整理したものである。以下、この第1、2フローチャートに従って、サーバ装置2が行う一つめのパターンについての一連の処理を説明する。
まず、サーバ装置2は、複数の見守る人K1〜Kxの中のいずれか1人の見守る人の通信端末装置から送られる安否確認情報を受信したか否かを判断する(S1)。受信していない場合(S1:NO)は、受信待ちの状態となり、受信した場合(S1:YES)、その受信した安否確認情報を見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ送信する(S2)。なお、このように安否確認情報が見守られる人M1の元へ送信されることで、見守られる人M1のテレビジョン装置25では、図4(a)に示す安否確認情報26に応じた内容が、画面25bに表示されることになる。また、サーバ装置2は、安否確認情報を見守られる人M1の元へ送信すると同時に、時間の経過を計時する処理を開始する。さらに、サーバ装置2は、安否確認情報を送信してきた見守る人の識別情報(見守る人ID、及び装置ID等)をRAM2cに記憶する(このような見守る人の識別情報の記憶は、安否確認情報を受信するごとに行う)。
次に、サーバ装置2は、上述した安否確認情報の送信に応じて、見守られる人M1のゲートウェイ装置10から送られる安否応答情報を受信したか否かを判断する(S3)。受信した場合(S3:YES)、後述する図14の第2フローチャートに示す処理をサーバ装置2は行うことになる。一方、この段階で安否応答情報を受信しなかった場合(S3:NO)、サーバ装置2は、複数の見守る人K1〜Kxの中の見守る人から別の安否確認情報を受信したか否かを判断する(S4)。なお、別の安否確認情報とは、この段階で、サーバ装置2が既に受信した安否確認情報と異なる安否確認情報を意味する(以下、同様)。このような別の安否確認情報は、上述した1人の見守る人と別の見守る人により送られる場合もあれば、上述した1人の見守る人により送られる場合もある(後者の場合は、上述した1人の見守る人が、複数回、安否確認情報を送ることになる)。
別の安否確認情報を受信した場合(S4:YES)、サーバ装置2は、その別の安否確認情報を見守られる人M1のゲートウェイ装置10へ送信する(S5)。このS5の段階の後、又は別の安否確認情報を受信しなかった場合(S4:NO)、サーバ装置2は、計時時間と、大容量記憶システム2gに記憶していた閾値時間9との比較を行う(S6)。
比較の結果、計時時間が閾値時間9を超過していない場合(S6:NO)、S3の段階へ戻り、サーバ装置2は再度、安否応答情報を受信したか否かを判断する(S3)。以降、計時時間が閾値時間9を超過しない間、S3〜S6の段階までの処理を繰り返すことになる。一方、比較の結果、計時時間が閾値時間9を超過した場合(S6:YES)、サーバ装置2は、見守られる人M1からの安否応答が無い旨を示す未応答情報を複数の見守る人K1〜Kxの全ての人の通信端末装置40〜4xへ送信する処理を行う(S7)。このように、閾値時間内に見守られる人M1からの安否応答が無い場合、未応答情報をサーバ装置2は全ての見守る人K1〜Kxへ送信するので、各見守る人K1〜Kxにとって、何の情報も来ないという事態が発生するのを防止でき、未応答情報を受信することで、各見守る人K1〜Kxは次善の対策の検討に入ることができる。
また、S3の段階で安否応答情報を受信した場合(S3:YES)、図14の第2フローチャートに示す各処理をサーバ装置2は行うことになる。この第2フローチャートにおいて、まずサーバ装置2は、この段階までに、安否確認情報を送信してきた見守る人の元へ、受信した安否応答情報を送信する(S10)。この安否応答情報の送信処理は、RAM2cに記憶されている見守る人の識別情報に基づき、図10(b)に示す見守る人テーブル5aの中から送信先の見守る人の通信アドレスを特定し、その特定した通信アドレスに対して、安否応答情報を送信するようになっている。なお、サーバ装置2は、図10(b)に示す見守る人テーブル5aにおいて、安否応答情報を送信した送信先に応じた見守る人の送信済の欄に「○」を格納する処理を行う(なお、後述のS14の段階における安否応答情報の送信の場合も同様に、送信先の見守る人の送信済の欄に「○」を格納することになる)。
このように安否応答情報が見守る人の元へ送信されると、見守る人の通信端末装置には図5(c)に示すような内容と同等の表示(「大丈夫です。」又は「問題発生です。」という表示)がなされるので、この表示を見ることで、見守る人は、見守られる人が大丈夫であること、又は問題が発生していることを把握でき、問題が発生している場合は、次善の対策の検討に入ることができる。
そして、サーバ装置2は、S10の段階で受信した安否応答情報を、RAM2cに記憶する処理を行う(S11)。それから、サーバ装置2は、全ての見守る人に安否応答情報を送信したか否かを判断する(S12)。この判断は、図10(b)の見守る人テーブル5aにおいて、全ての見守る人の送信済の欄に「○」が格納されているか否かで行うことになる。全ての見守る人へ安否応答情報を送信した場合(S12:YES)は、上述した一つめのパターンの一連の処理は終了となる。
また、全ての見守る人に安否応答情報を送信していない場合(S12:NO)、他の安否確認情報を受信したか否かを判断する(S13)。なお、他の安否確認情報とは、このS13の段階までに送信されてきた安否確認情報と異なるものを意味し、例えば、S1の段階で安否確認情報を送信した1人の見守る人と異なる他の見守る人により送信される安否確認情報が該当する。他の安否確認情報を受信した場合(S13:YES)、サーバ装置2は、RAM2cに記憶していた安否応答情報を読み出して、他の安否確認情報の送信元の見守る人の通信端末装置へ送信し(S14)、再度、S12の段階へ戻ることになる。また、他の安否確認情報を受信しなかった場合(S13:NO)、サーバ装置2は、計時時間と、大容量記憶システム2gに記憶していた閾値時間9との比較を行い(S15)、比較の結果、計時時間が閾値時間9を超過していない場合(S15:NO)、S13の段階へ戻り、他の安否確認情報の受信待ちの状態となり、計時時間が閾値時間9を超過した場合(S15:YES)、サーバ装置2は、RAM2cに記憶していた安否応答情報を読み出して、その時点で送信済みとなっていない見守る人の通信端末装置へ送信する(S14)。
このように、見守られる人M1が一旦、安否応答情報をサーバ装置2へ返せば、その後で、サーバ装置2へ送られてきた安否確認情報については、見守られる人の元へ送信されることもない上、そのような段階で安否確認情報を送ってきた見守る人の元へは、サーバ装置2がRAM2cに記憶していた安否応答情報を送るようにするので、安否応答情報を返した後に、安否確認情報がサーバ装置2へ届いても、そのような安否確認情報に見守られる人M1が煩わされることを回避できると共に、見守られる人M1が、そのような安否確認情報に応答する必要もなくなるので、見守られる人M1の安否応答の負担を軽減できる。
図15の第3フローチャートは、上述した見守りサービスプログラムP11に基づくサーバ装置2による安否応答方法の上述した二つめパターンの処理手順を整理したものである。この二つめのパターンの場合、まず、サーバ装置2は、見守られる人M1のゲートウェイ装置10から送信されるセンサ情報の受信の有無等に基づき、見守られる人に異常が発生したか否かの異常検知を行う(S20)。異常を検知しない場合(S20:NO)、引き続き、異常の検知を続行する。また、異常を検知した場合(S20:YES)、検知した異常に対してサーバ装置2は異常IDを発行する(S21)。この際、発行した新たな異常IDを異常発生テーブルに追加すると共に、異常検知日時も異常発生テーブルに登録することになる(図12(b)参照)。
それから、サーバ装置2は、異常検知に係る見守られる人M1のユーザID及び現在の曜日を参照して、順序テーブルを特定し(S22)、特定した順序テーブルの中から使用する順序情報部を決定して、順序(1番目)に応じた送信先を特定する(S23)。
サーバ装置2は、特定した順序(1番目)の見守る人の送信先(通信端末装置)へ異常通知情報を送信し(S24)、送信してからの時間の経過を計る処理を開始する。このような異常通知情報を受信した見守る人の通信端末装置には、図5(a)に示すような異常通知情報に応じた異常通知画面50のような内容が表示されることになる。
次に、サーバ装置2は、異常通知情報の送信に対して、見守る人の通信端末装置から送られる安否確認情報を受信したか否かを判断する(S25)。安否確認情報を受信した場合(S25:YES)、その受信した安否確認情報を見守られる人M1の元へ送信する(S26)。この安否確認情報の送信により、見守られる人M1のテレビジョン装置25には、図4(b)に示すような安否確認情報27に応じた内容が画面25bに表示されることになる。
安否確認情報の送信(S26)の後、又は安否確認情報を受信しなかった場合(S25:NO)、サーバ装置2は、S24の段階で異常通知情報を送信してから、所定時間(例えば、3分)が経過したか否かを判断する(S27)。所定時間が経過していない場合(S27:NO)、S25の段階へ戻り、所定時間が経過するまで、S25〜S27の段階を繰り返すことになる。また、所定時間が経過した場合(S27:YES)、見守られる人M1から送られる安否応答情報を受信したか否かを判断する(S28)。
安否応答情報を受信していない場合(S28:NO)、サーバ装置2は、送信順序の中で送信先の残りがあるか否かを判断し(S29)、送信先の残りがある場合(S29:YES)、S23の段階へ戻り、次の送信順序に応じた送信先を特定し、以降、安否応答情報を受信しない場合(S28:NO)は、送信先の残りがなくなるまで、S23〜S29までの処理を繰り返すことになる。そして、送信先の残りが無くなった場合(S29:NO)は、S24の段階から計時していた計時時間と、大容量記憶システム2gに記憶していた閾値時間との比較を行う(S30)。
比較の結果、計時時間が閾値時間を超過していない場合(S30:NO)、S28の段階へ戻り、サーバ装置2は再度、安否応答情報を受信したか否かを判断する(S28)。また、比較の結果、計時時間が閾値時間を超過した場合(S30:YES)、図13の第1フローチャートのS7の段階へ飛び、サーバ装置2は、見守られる人M1からの安否応答が無い旨を示す未応答情報を複数の見守る人K1〜Kxの全ての人の通信端末装置40〜4xへ送信する処理を行って、一連の処理を終了する。なお、この場合は、異常発生テーブルに、「応答状況」の項目に「応答なし」の旨を格納すると共に、その日時を「応答日時」の項目に格納することになる。
一方、安否応答情報を受信した場合(S28:YES)、サーバ装置2は、図14の第2フローチャートに示す各処理(S10〜S14)を行うことになる。ただし、第2フローチャートにおけるS12の段階における全ての見守る人へ安否応答情報を送信したかの判断については、「全ての見守る人」ではなく、「S24の段階で異常通知情報を送信したことのある全ての見守る人」に対して、安否応答情報を送信したか否かの判断を行うことになる。
このように二つめのパターンにおいては、見守られる人M1の異常を検知した場合、その異常を通知するのを、全ての見守る人に対して同時に行うのではなく、所定の時間をあけて順番に行うので、検知された異常が誤検知に基づくものであれば、そのような誤検知に基づく異常が全ての見守る人に広まるのを防止することができる。また、順番に異常通知が見守る人に伝えられるので、複数の見守る人からの多数の安否確認情報が同時期に見守られる人M1の元へ届くような事態が発生することも回避でき、その上、一旦、見守られる人M1が安否応答情報を返せば、その後は、サーバ装置2で見守る人からの安否確認情報についての対応が行われるので、上述した一つめのパターンと同様に、二つめのパターンにおいても、見守られる人M1の安否応答の負担を低減できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が存在する。たとえば、上述した一つめのパターンにおいては、図14の第2フローチャートに示すように、サーバ装置2がRAM2cに安否応答情報を記憶している場合に(S11)、見守る人から安否確認情報を受信すると(S13:YES)、そのような安否確認情報は、見守られる人M1の元へ送信しないようにしていたが、そうではなく、送信するようにして、見守られる人M1への安否確認を重視する仕様にしてもよい。
なお、このように、安否確認情報を随時、見守られる人の元へ送信する場合は、安否確認情報がテレビジョン装置25に表示される煩わしさを軽減するために、図4(a)(b)に示すように、全画面的に安否確認情報を表示する替わりに、図16(a)の変形例に示すように、テレビジョン装置25の画面25bにおいて、いわゆるピクチャ・イン・ピクチャで、表示内容G1の一部に安否確認情報28の情報内容を重ねて表示するようにしてもよい。また、さらなる変形例としては、2回目以降の安否確認情報をテレビジョン装置25が受信すると、音声のみで安否確認情報の内容を伝えたり、LED表示部を設けて、そのLED表示部を点灯させて2回目以降の安否確認情報があった旨を見守られる人M1へ伝えるようにしてもよい。
さらに、上述した図14の第2フローチャートに示すように、サーバ装置2がRAM2cに安否応答情報を記憶している場合に受信した見守る人から安否確認情報は、見守られる人M1の元へ送信しないようにしていたが、安否確認情報があった旨などをサーバ装置2が見守られる人M1へ伝えるようにしてもよい。この場合は、図14の第2フローチャートのS14のYESの段階の後に、サーバ装置2が、安否確認情報等があった旨を伝えるための、確認通知情報を見守られる人M1の元へ送信することになる。
確認通知情報が見守られる人M1のゲートウェイ装置10で受信されると、図16(b)に示すように、テレビジョン装置25には、ピクチャ・イン・ピクチャ、ピクチャ・アウト・ピクチャ、又は透過型のオーバーレイヤー等の現在表示中の表示内容G1をできるだけ妨げない形態で、確認通知情報29に応じた情報内容を画面25bに表示することになる。この図16(b)に示す例の確認通知情報29では、「誰から安否確認情報を受信したか」と、「どのような内容の安否応答を行ったか」を示す内容になっている。
さらにまた、上述した二つめのパターンにおいては、図11(b)に示す順序テーブル6aでは、曜日ごとに複数の順序情報部を含ませるようにしていたが、時間帯ごと、又は曜日及び時間帯ごとに、それぞれ複数の順序情報部を有する順序テーブルを用いるようにしてもよい。
図17は、時間帯ごとに複数の順序情報部を含むようにした変形例の順序テーブル60aを示している。この順序テーブル60aは、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1用のものであり、第1順序情報部60a−1、第2順序情報部60a−2、及び第3順序情報部60a−3を含んでいる(各順序情報部60a−1〜3が複数の順序情報に該当)。第1順序情報部60a−1は6:00〜12:00までの午前の時間帯用のものであり、第2順序情報部60a−2は12:00〜19:00の午後の時間帯用のものであり、第3順序情報部60a−3は19:00〜6:00の夜間の時間帯用のものである。なお、第1順序情報部60a−1の順序付けは、6:00〜12:00の時間帯において見守りの時間を割ける人を優先的に並べたものになっており、第2順序情報部60a−2の順序付けは、12:00〜19:00の時間帯において、見守りの時間を割ける人を優先的に並べたものになっており、第3順序情報部60a−3の順序付けは、19:00〜6:00の時間帯において、見守りの時間を割ける人を優先的に並べたものになっている。
このような変形例の順序テーブル60aを用いる場合、サーバ装置2の見守りサービスプログラムP11は、上述した二つめのパターンの一連の処理において、異常検知に伴って先ず、異常検知に係る見守られる人用の順序テーブルを検索すると共に、現在の時間帯を特定し、その特定した現在の時間帯に合致する順序情報部(第1順序情報部60a−1、第2順序情報部60a−2、又は第3順序情報部のいずれか)を検索した順序テーブルの中から選定し、その選定した順序情報部を用いて見守る人K1〜Kxの送信順序を特定することになる。よって、図17に示す変形例の順序テーブル60aを用いた場合では、見守りに対して時間帯ごとに都合のよい人の順で送信先の順序を規定したので、実際に異常が発生した場合、その異常が発生した時間帯において、見守られる人への見守る人による対応をスムーズに行うことができ、見守られる人の元へ迅速な訪問・救助等を行いやすくしている。
図18は、曜日及び時間帯ごとに複数の順序情報部を含むようにした別の変形例の順序テーブル61aを示している。この順序テーブル61aは、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1用のものであり、第1順序情報部61a−1〜第6順序情報部61a−6を含んでいる。第1順序情報部61a−1は月曜日から金曜日の6:00〜12:00までの午前の時間帯用のものであり、第2順序情報部61a−2は土・日曜日の6:00〜12:00までの午前の時間帯用のものであり、第3順序情報部61a−3は月曜日から金曜日の12:00〜19:00の午後の時間帯用のものであり、第4順序情報部61a−5は土・日曜日の12:00〜19:00の午後の時間帯用のものであり、第5順序情報部61a−3は月曜日から金曜日の19:00〜6:00の夜間の時間帯用のものであり、第6順序情報部61a−6は土・日曜日の19:00〜6:00の夜間の時間帯用のものである。なお、各順序情報部61a−1〜6の順序付けは、それぞれの曜日の時間帯において見守りの時間を割ける人を優先的に並べたものになっている。
このような変形例の順序テーブル61aを用いる場合、サーバ装置2の見守りサービスプログラムP11は、上述した二つめのパターンの一連の処理において、異常検知に伴って先ず、異常検知に係る見守られる人用の順序テーブルを検索すると共に、現在の曜日及び時間帯を特定し、現在の曜日及び時間帯に合致する順序情報部(第1順序情報部61a−1〜第6順序情報部61a−6のいずれか)を検索した順序テーブルの中から選定し、その選定した順序情報部を用いて見守る人K1〜Kxの送信順序を特定することになる。よって、図18に示す変形例の順序テーブル61aを用いた場合では、見守りに対して曜日及び時間帯ごとに都合のよい人の順で、より細かく送信先の順序を規定したので、実際に異常が発生した場合、見守られる人への見守る人による対応を一段とスムーズに行うことができる。
図19(a)(b)は、さらに別の変形例の順序テーブル62a、62a′を示しており、順序テーブル62a、62a′は、各見守る人K1〜Kxの現在位置に応じて、ユーザIDが「U000001」の見守られる人M1の家屋H1から近い順に、送信先の順序が規定されたものになっている。すなわち、見守る人K1〜Kxのいずれかの人は、携帯式の通信端末装置を用いており、通信端末装置と共に移動することがあるので、移動中は、見守られる人M1の家屋H1までの距離が随時変わることになる。そのため、サーバ装置2で、各見守る人K1〜Kxから見守られる人M1の家屋までの距離を随時、算出し、算出した結果から距離の短い順序(近い順序)を特定し、その特定した順序に応じて送信順序を規定した順序テーブルを作成し、大容量記憶システム2gに記憶される順序DB6の中に格納する。そして、サーバ装置2は、各見守る人K1〜Kxの位置情報が更新されるごとに、距離の算出を行い、順序テーブルを作成して更新し、更新した順序テーブルを順序DB6の中に上書きしていく。
上記のような処理を実現するためには、サーバ装置2の見守りサービスプログラムP11は、図10(a)に示す見守る人DB5の中の各見守る人テーブルの「位置情報(住所)」の項目が、各見守る人K1〜Kxの通信端末装置から送信されてくる位置情報を受信することで更新されたか否かを判断しており、更新された場合は、新たな順序テーブルを作成することを規定している。距離の算出は、順序テーブルの「位置情報(住所)」に格納されている情報(住所情報又は緯度経度情報)と、その順序テーブルに対応付けられてユーザIDに一致する見守られる人DB3の「住所(GPS情報)」に格納された情報(位置情報:住所情報又は緯度経度情報)とを用いて行うようにしている。このようにして、見守る人K1〜Kxごとに両者間の距離をサーバ装置2のMPU2aが算出し、距離の短い順に順序を特定し、その特定した順序を送信順序として規定した順序テーブルを作成し、順序DB6に格納する。
図19(a)は、見守る人からの位置情報の更新に基づき16:01の時点で作成された順序テーブル62aであり、図19(b)は、見守る人からの位置情報の更新に基づき16:17の時点で作成された順序テーブル62a′である。異常通知情報を通知する際は、最新の順序テーブルを用いて送信順序を特定することになる。それにより、見守られる人M1の家屋H1に近くにいる順に見守る人へ異常通知情報が連絡されていくことになり、見守られる人M1に異常が発生した場合、素早く訪問・救助等を行いやすくなる。なお、異常通知情報の通知処理を開始してから、位置情報を受信した場合は、既に送信順序を特定していることから、新たに作成した順序テーブルを用いると処理が混乱するので、新たに作成した順序テーブルは次回からの処理に用いるようにすることが好適である。
図20(a)は、異常通知情報を順次送信する場合の順序間の時間間隔を設定する設定メニュー55であり、この設定メニュー55はサーバ装置2のオペレータに向けて提示されるものであり、サーバ装置2のROM2dに記憶されているものとする。この設定メニュー55では、時間間隔を第1設定欄55aで「2分〜10分」の間で、所要の時間に設定できると共に、第2設定欄55bで追加の時間も「0分〜5分」の間で設定できるようにしたことが特徴になっている。このような設定メニュー55を用いて、追加の時間を「0分」以外にすると、異常通知情報が通知される時間差を、前後する順序間で前の方の時間間隔に比べて、後の方の時間間隔を長くすることができる。
追加の時間とは、図20(b)に示すように、送信順序が後になるほど、時間間隔に累積的に追加されていく時間tのことであり、変形例の見守りサービスプログラムP11は、一番目の異常通知情報の送信と、二番目の異常通知情報の送信との時間間隔をT(第1設定欄55aで設定された時間)にし、二番目の異常通知情報の送信と、三番目の異常通知情報の送信との時間間隔はT+t(第2設定欄55bで設定された追加の時間)にし、三番目の異常通知情報の送信と、四番目の異常通知情報の送信との時間間隔はT+2tにし、以降、時間間隔はT+N×t(Nは前の方の送信の順番を示す数から1を引いた数)となる。
上記のように時間間隔を設定することで、前後する順序で後の方の時間間隔が長くなり、後の送信順序にいくほど、追加の時間が累積されて、時間差が大きくなることから、全ての見守る人に異常通知情報が送信されるまでに、見守られる人からの安否応答情報がサーバ装置2で受信される確率が高くなる。それにより、通知される異常通知情報が誤検知に基づくものであれば、誤検知による異常通知情報の拡散を、より確実に防止できる状況を作り出せる。
図21は、上述した二つめのパターンにおける変形例の見守りサービスプログラムP11の追加処理手順の一部部分を示し、この変形例では、同一のユーザID(1人の見守られる人)に対して同時期に複数の異常の検知が行われ、それぞれの異常検知に対する異常通知信号の送信に係る処理が進行していた場合に対応したものになっている(複数の処理が進行中)。具体的には、一の異常検知に伴う一の異常通知信号の送信処理中に、その異常検知に応じた安否応答情報を見守られる人から受信した場合は、他の異常検知に伴う他の異常通知信号の進行中の送信処理においても連動的に、それ以降の異常通知情報の未送信先への送信を中止するようにしたものである。
図21に示す変形例の追加処理を示すフローチャートの一部分は、上述した内容の具体的な処理手順を示すものであり、図15の第3フローチャートのS27の段階と、S28の段階との間に挿入されるS40、41等の処理を有するものになっている。すなわち、第3フローチャートのS27の段階で所定時間が経過した場合(S27:YES)、この変形例では、サーバ装置2は、他に進行中の異常通知信号の送信に係る処理があるか否かを判断する(S40)。なお、この判断は、異常検知に係る見守られる人用の異常発生テーブルを図12(a)に示す異常発生DB7の中から検索すると共に、検索した異常発生テーブルの中の「検知日時」及び「応答日時」の項目に格納された情報等を参照して行うことになる。他に進行中の異常通知信号の送信に係る処理がない場合(S40:NO)、図15の第3フローチャートのS28の段階へ進み、以降、図15の第3フローチャートに従って処理を進めることになる。
一方、他にも進行中の異常通知信号の送信に係る処理がある場合(S40:YES)、次にサーバ装置2は、他の進行中の処理において、安否応答情報を受信により、異常通知信号の送信に係る処理が中止になったか否かを判断する(S41)。なお、この判断も、上述した異常発生テーブルの中の「応答状況」及び「応答日時」の項目に格納された情報等を参照して行う。他の進行中の処理が中止になっていない場合(S41:NO)、図15の第3フローチャートのS29の段階へ進み、以降、図15の第3フローチャートに従って処理を進めることになる。
また、他の進行中の処理が中止になった場合(S41:YES)、サーバ装置2は、見守られる人M1から送られる安否応答情報を受信したか否かを判断し(S42)、安否応答情報を受信した場合(S42:YES)、図14の第2フローチャートに示す各処理(S10〜S14)を行う。そして、安否応答情報を受信していない場合(S42:NO)、サーバ装置2は、S24の段階から計時していた計時時間と、大容量記憶システム2gに記憶していた閾値時間9との比較を行い(S43)、比較の結果、計時時間が閾値時間を超過していない場合(S43:NO)、S42の段階へ戻り、安否応答情報の受信を待つ状態になる。また、比較の結果、計時時間が閾値時間9を超過した場合(S43:YES)、図13の第1フローチャートのS7の段階へ飛び、サーバ装置2は、見守られる人M1からの安否応答が無い旨を示す未応答情報を複数の見守る人K1〜Kxの全ての人の通信端末装置40〜4xへ送信する処理を行う。
以上のような処理を追加で行うことで、他の処理が中止になった場合(S41:YES)は、異常通知情報の送信の段階(S24)へ戻ることがなくなるので、1人の見守られる人について複数の異常検知に伴う複数の異常通知情報の送信処理が平行的に進行していても、いずれかの処理の進行が止まれば、連動して他の異常通知情報の送信処理も中止されるので、異常通知情報が異常の誤検知に基づくものであっても、誤った異常通知情報が重複的に伝えられることを防止できる。
また、見守られる人に家屋に構築される異常検知に係るシステムについては、図1、2に示したものは一例にすぎず、他の処理・他のハード構成等を適用することも勿論可能である。たとえば、上述した説明では、見守られる人M1の家屋H1に設置された各センサ21〜23の検知信号、冷蔵庫24の扉開の検知信号、及びテレビジョン装置25の電源オンの検知信号を受信したか否かで、サーバ装置2が見守られる人の異常を検知するようにしたが、各センサ等からの検知信号を中継するゲートウェイ装置10で異常の有無を判断し、異常有りと判断した場合は、異常有りの信号(異常信号)をゲートウェイ装置10がサーバ装置2へ送信する仕様にしてもよい。このようにすれば、サーバ装置2はゲートウェイ装置10からの異常信号の受信の有無のみで、異常検知を行えるようになり、図9(b)に示す異常判断テーブル等に基づく異常判断に係る処理から解放され、処理負担の軽減を図れる。なお、ゲートウェイ装置10で異常の有無を判断する場合は、図9(b)に示す異常判断テーブル等と同等なものをゲートウェイ装置10に記憶させて、ゲートウェイ装置10にて、上述したサーバ装置2に係る異常判断の処理を行わせる必要がある。
また、他のハード構成の例としては、見守られる人の状況を検知する他の種類のセンサ、装置等を追加してもよく、具体例としては、トイレの使用を検知するセンサ(トイレの扉開閉を検知するセンサ等)を追加することも考えられる。さらに、各種センサは無線によりゲートウェイ装置10へ検知信号を送信する仕様にすることも可能である。
さらにまた、図4(a)(b)に示す安否確認情報26、27の表示は、テレビジョン装置25で行うのではなく、表示機能及びゲートウェイ装置10との通信機能を有する他の装置(例えば、スマートフォン、携帯電話機、パーソナルコンピュータ)で行うようにすることも可能である。加えて、見守られる人の異常を検知する装置(又はセンサ)自体が通信機能を具備する場合は、直接、その装置(又はセンサ)自体がサーバ装置2と通信を行って、ゲートウェイ装置10を省略した構成にすることも可能である。また、システム構成をシンプルにする場合には、例えば、通信機能を具備するテレビジョン装置25のみを用いて、見守られる人の異常を検知して、サーバ装置2へ送信する構成も可能である。
このようにテレビジョン装置25を用いる場合では、上述したように、図9(b)に示す異常判断テーブル等をテレビジョン装置25に記憶させ、テレビジョン装置25で、異常の有無を判断し、異常有りを検出したときは、異常検出の旨をサーバ装置2へ送信して、サーバ装置2の処理負担を低減することも可能である。
また、異常通知情報、安否確認情報等のサーバ装置2を介して送信する各情報は、電子メールにて送受信する仕様にしてもよい。さらに、上述した各変形例は、組み合わせることが可能なもの同士は、組み合わせるようにしてもよい。