JP5009206B2 - 警備装置 - Google Patents

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Description

本発明は、監視区域の異常を監視センタなどの外部の装置に通報する警備装置に関し、特に、警備セットモードの設定を遠隔操作で行える警備装置に関する。
従来、監視区域で発生した侵入異常や火災異常などの異常を検出すると、監視センタに異常通報する警備システムが知られている。監視センタは監視区域に設けられた警備装置と通信で接続されており、警備装置は監視区域に設置されたセンサと接続されている。そして、センサが検知対象を検知すると、警備装置が監視センタへ通信で異常を通報する。
従来の警備システムでは、監視区域の利用者が外出する場合に警備装置を操作して監視区域の異常を通報しない警備解除モードから監視区域の異常を通報する警備セットモードに移行させていた。この際、警備装置では警備セットモードの移行操作を受け付けると、監視区域に設置されている各種センサが全て正常状態であることを確認する。正常状態でないセンサ、つまり異常を検知しているセンサがあれば、当該センサの設置場所を利用者に報知し、利用者がセンサの検知原因を解消させて再度警備セットモードの移行操作を行う。なお、センサが検知対象とする異常とは、窓や扉の開放や熱源の検知など、外部に対して無防備であったり人の存在可能性を検知した状態である。
このような警備システムにおいて、最近では、携帯電話やパソコンなどの通信端末を利用して、監視区域の外より警備セットモードに移行できるようにした警備システムが提案されている(特許文献1)。特許文献1には、電話回線またはインターネットを介して中央処理装置(警備装置)に警戒動作の設定指令データが伝送されたときに窓などの戸締り点検を行い、異常がなければ警戒動作を有効に設定する監視システムが記載されている。
国際公開第03/088174号パンフレット(28ページ、実施の形態6)
上記の特許文献1の監視システムは、遠隔地から警戒動作を有効に設定する場合も、監視区域内で操作手段を操作して警戒動作を有効に設定する場合と同様に、警戒動作の変更時点でセンサの状態を確認することで正常状態の確認を行おうとしている。
しかしながら、監視区域の状況が把握できない遠隔地から警戒動作を設定する場合、警戒動作の変更時点におけるセンサの状態を確認するだけでは、監視区域が無人であることを真に確認することができず、誤報が発生するおそれがある。
すなわち、警戒動作の変更時点はセンサの検知範囲外に利用者(内在者)が居て、センサが内在者を検知しない可能性がある。この場合、従来の監視システムでは、内在者が居るにも拘らず警戒動作を有効としてしまい、内在者の存在がセンサに検知されたときに監視センタに異常通報されるという問題がある。このようにして誤報が生じると、不必要に対処員が出動することになるばかりか、監視区域に残っていた内在者にとっても不快な思いをさせることになる。
そこで、本発明は、遠隔から警備装置を警備セットモードに設定する場合に、事前に監視区域が無人か否かを利用者が確認できるようにして、誤報可能性を低減する警備装置の実現を目的とする。
上記目的を達成するために本発明による警備装置は、監視区域の異常を外部の装置に通報する警備装置であって、前記監視区域に生じた変化を検知するセンサと接続されるセンサ信号入力部と、前記センサによる検知の情報を蓄積する検知履歴部と、前記監視区域の警備状態として異常を通報しない警備解除モードまたは異常を通報する警備セットモードの設定信号を入力する操作部と、前記外部の装置及び利用者端末と通信する通信部と、前記利用者端末と接続されると前記検知履歴部に蓄積された前記検知の情報を前記利用者端末に送信する通知手段と、前記通知手段が前記検知の情報を前記利用者端末に送信すると前記利用者端末から警備セットモードの設定信号を受け付け可能とする受付手段と、前記操作部から警備セットモードの設定信号が入力されると、または前記受付手段が前記利用者端末から警備セットモードの設定信号を受け付けると警備状態を前記警備セットモードに設定するモード設定手段と、を備えることを特徴としている。
かかる構成において、警備装置は、センサが検知する監視区域の変化の履歴を蓄積記憶するとともに、通知手段によりこの情報を利用者端末に通知するように作用する。通知手段は、利用者端末と接続されたとき、または利用者端末からの要求に応じてかかる情報を通知してよい。
そして、利用者端末に検知情報を通知したことを条件に、受付手段は利用者端末からの警備セットモードを設定する信号を受付可能とし、該受付手段が利用者端末から警備セットモードを設定する信号を受け付けるとモード設定手段が警備状態を警備セットモードに設定するよう作用する。
したがって、本発明によれば、監視区域の状況が把握できない遠隔地から警戒動作を設定する前に、まず、監視区域におけるセンサの検知履歴を参照することとなる。これにより、利用者は、この検知履歴を参照することで監視区域が真に無人か否かを判別した上で警備セットモードの設定信号をすることが可能となり、内在者が居るにも拘らず遠隔から警備開始が設定されることを防止して誤報可能性を低減できる。
また、本発明による警備装置において、好ましくは、前記検知履歴部は、前記センサが検知した情報を検知時刻情報とともに記憶し、前記通知手段は、前記検知履歴部に蓄積された前記検知の情報を対応する検知時刻情報とともに前記利用者端末に送信する。
かかる構成において、検知履歴部にはセンサの検知履歴とこれに対応する検知時刻とが蓄積記憶され、通知手段は、センサの検知履歴とこれに対応する検知時刻とを利用者端末に送信するよう作用する。
かかる構成によれば、検知の履歴とその時刻から利用者が監視区域に現在人が存在しないことを判断するのが容易となる。
また、本発明による警備装置において、好ましくは、前記検知履歴部は、直近の過去所定時間内における前記センサが検知した情報、または直近所定数分の前記センサが検知した情報を蓄積する。
この過去所定時間は、監視区域に現在人が存在しないことを確認するに十分な時間として予め設定された時間でよく、人が存在している場合にセンサが検知する検知間隔に基づき、検知間隔の標準的な範囲における最大値に対応するよう設定されてよい。また、直近所定数は、複数の検知情報とその検知間隔のばらつき傾向が把握でき、監視区域に現在人が存在しないことを確認するに十分な数でよく、人が存在している場合にセンサが検知する検知間隔や検知頻度に基づき設定されてよい。
かかる構成によれば、ノイズとなる古い検知情報を過去の検知履歴から除外して、利用者が監視区域に現在人が存在しないことを判断するのが容易となる。
また、本発明による警備装置において、好ましくは、前記通知手段は、前記利用者端末から警備セットモードの仮設定信号を受信したときに前記検知の情報を前記利用者端末に送信し、前記受付手段は、前記通知手段が前記検知の情報を前記利用者端末に送信した後に前記利用者端末から前記警備セットモードの設定信号を受信すると受付処理する。
かかる構成において、警備装置は、遠隔の利用者端末から警備セットモードの仮設定信号を受信することで、まずセンサの検知履歴を前記利用者端末に送信し、この後に利用者端末から警備セットモードの設定信号を受信したときに、これを受け付けて警備状態を警備セットモードに設定するよう作用する。
かかる構成によれば、利用者は、遠隔から警備セットモードの設定を所望したときに、警備装置にセットモードの設定要求を送信すると、まず、利用者端末に提供されるセンサの検知履歴を参照することとなる。したがって、利用者が過去の検知情報を参照することが遠隔からの警戒開始の条件となり、利用者によりセンサによる過去の検知状況から監視区域に内在者が居ないことが判別された上で、遠隔から警備セットモードを設定することが可能となる。
前記検知履歴部は、警備装置が備える記憶手段で構成されてよく、また警備装置には前記検知履歴部に履歴を書き込む履歴書込手段が設けられてよく、前記履歴書込手段は警備装置の制御部により実現されてよい。前記履歴書込手段は、前記センサ信号入力部を介して前記センサから変化の検知信号が入力されたときの警備装置の時計の時刻を検知時刻情報として検出し、センサによる変化の検知の情報とともに検知時刻情報を前記検知履歴部に書き込んでよい。そして、前記履歴書込手段は、少なくとも検知時刻情報が直近の過去所定時間以内の検知情報、または直近所定数となる検知情報を前記履歴記憶部に保持させてよい。前記履歴書込手段は、直近の過去所定時間より前の履歴情報、または直近所定数より前の履歴情報を検知履歴部から削除してよく、これは、過去の検知情報を新しい検知情報で上書きする処理により実現されてよい。
前記通知手段は、前記検知履歴部からセンサの過去の検知情報を読み出して、この検知の情報を示す送信用情報(例えば後述のホームページ)を生成し、生成した送信用情報を前記利用者端末に送信してよい。また、通知手段は、この送信用情報に検知したセンサの設置位置を付して送信してよい。また前記通知手段は、現在の警備状態及び現在の警備状態に設定された時刻、設定した利用者の識別情報を伝えるメッセージを前記送信用情報に挿入してよい。また、予め設定された過去所定時間内にセンサの検知があれば、予め記憶されており警備セットモードの設定禁止を伝えるメッセージを選択して前記送信用情報に挿入してよい。
本発明は、遠隔の利用者端末から警備装置を警備セットモードに設定させる場合に、事前に監視区域内でセンサが検知した情報を利用者端末に提供するので、この検知の情報から監視区域内が現在無人であることを判別した上で警備セットモードの設定が可能となり
誤報可能性を低減できる警備装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。本実施の形態の例では、監視区域が住戸であり、警備装置が家庭用の警備装置、いわゆるホームセキュリティ用の警備装置である。
図1は、本実施の形態に係る警備装置を備えた警備システムの構成を示しており、図2は警備装置の構成を示している。まず、図1を参照し、警備システム1の概要を説明する。
図1において、警備システム1は、監視区域(住戸)2を遠隔から監視する外部の装置としての監視センタ3と、監視区域2に設置されて監視センタ3と通信する警備装置4とを備える。監視センタ3は、警備会社が運営するセンタ装置5を備えた施設であり、このセンタ装置5が警備装置4と通信する。警備装置4は、監視区域2に設置されたセンサと接続されて監視区域2における異常の監視を行い、検知した異常を監視センタ3に通報する。また、警備装置4は、監視区域2の利用者に付帯する利用者端末6と通信可能に接続される。利用者端末6は、監視区域2から離れているときに利用者が利用可能な端末であり、典型的には携帯電話及び携帯端末である。
警備装置4は、より具体的には警備コントローラ20とサーバ装置40とで構成されている。警備コントローラ20は、警備関連の主な機能を実現する構成であり、異常検知用のセンサと接続されて異常有無を監視し、検出した異常を監視センタ3に通報する。警備コントローラ20は監視センタ3のセンタ装置5と公衆回線網7を介して接続される。サーバ装置40は、遠隔の利用者端末6とインターネット8を介して接続され、警備コントローラ20とはLAN9を介して接続される。サーバ装置40はwebサーバ機能を有し、利用者端末6に対してホームページ上で情報を伝える。また、サーバ装置40は、ホームページの入力機能を利用して、警備セットモードや警備解除モードの設定を要求する設定信号を利用者端末6から受け付けて警備コントローラ20に送る。
警備コントローラ20では、設置された現地での警備コントローラ20自身への操作又は遠隔地の利用者端末6からの設定信号に応答して警備セットモードと警備解除モードが切り替え設定される。警備コントローラ20は、警備セットモード中に異常を検知すると、この異常の情報を異常信号として監視センタに送信し、サーバ装置40は警備コントローラ20が検知した異常の情報からホームページのコンテンツを生成する。利用者は、利用者端末6からインターネット8を介して、サーバ装置40が提供するホームページを閲覧する。
また、警備コントローラ20は、異常が復旧したことを検知すると異常復旧の情報を復旧信号として監視センタ3に送信し、サーバ装置40は警備コントローラ20が検知した異常復旧の情報でホームページを更新する。
他方、警備解除モード中は、防災センサや非常ボタンなど24時間監視する必要がある異常についてのみ上述の処理を実行する。
なお、図1に示されるように本実施の形態の例では、警備装置4において、警備コントローラ20とサーバ装置40とが別体に構成されていた。しかし、サーバ装置40と警備コントローラ20とは通信可能に構成されていればよく、上記構成に限定されない。勿論、サーバ装置40と警備コントローラ20とが一体的に構成されていてもよい。一体的に構成する場合には、制御部や通信部、記憶部などサーバ装置40と警備コントローラ20とで共通するハードウェアを共用することでコストを低廉にすることができる。
以上に、警備システム1の概略を説明した。次に、警備システム1の各部について説明する。
<監視センタ>
監視センタ3は、上述したように警備会社が運営するセンタ装置5を備えた施設である。センタ装置5は、1又は複数のコンピュータで構成されており、本発明に関連する監視センタ3の機能を実現する。監視センタ3では、警備装置4から受信する各種情報をディスプレイに表示して監視員が監視区域を常時監視している。
また、監視センタ3のセンタ装置5は、監視区域の住所、電話番号、警備装置の識別番号、サーバ装置のIPアドレス、利用者の氏名、住所、電話番号、利用者端末の電子メールアドレス、過去の対処履歴などを対応付けて記憶管理するデータベースを具備している。また、センタ装置5では、現在勤務している対処員(警備員)の担当地域、現在の状態なども関連付けて記憶管理される。
センタ装置5のディスプレイには警備装置4から受信した異常信号に基づいて対処すべき監視区域2の情報及び異常の情報が表示される。また、警備装置4から復旧信号を受信するとディスプレイには異常が復旧したことが表示される。
監視員は、かかるディスプレイの表示を見て監視区域2に異常が発生していると判断すると、対処員への対処指示や、利用者に対する確認処理などの必要な措置をとる。対処員は、通常、各自の担当する地域にて待機又は巡回しており、監視センタ3から対処指示を受けると、異常の発生した監視区域2に急行する。対処員は、監視区域2に到着すると、警備装置4を対処モードに設定した後、監視区域2の点検を実施する。
<警備コントローラ>
警備コントローラ20は、図2に示されるように、通信部21、センサI/F(インターフェース)22、記憶部23、操作部24、報知部25、制御部31を備えており、制御部31が、警備コントローラ20の全体を制御する。
通信部21は、警備コントローラ20と監視センタ3、及び警備コントローラ20とサーバ装置40を接続する通信インターフェースである。上述したように、警備コントローラ20と監視センタ3はネットワークとしての公衆回線網7を介して接続され、警備コントローラ20とサーバ装置40とはLAN9により接続される。通信部21は、後述するサーバ装置40の通信部41とともに本発明の通信部として機能する。
センサI/F22は、監視区域2である住戸内外の適宜な場所に配置された各種センサと接続され、それら各種センサから検知信号を受信する通信インターフェースであり、本発明のセンサ信号入力部として機能する。センサは、検知対象の事象を検知するとセンサI/F22に対して検知信号を出力する。各種のセンサは、窓や戸の開放を検知するマグネットセンサや赤外線にて人体を検知する赤外線センサなどの防犯センサ、煙感知器や熱感知器などの防災センサ、利用者に操作される非常ボタンなどである。各種センサにはそれぞれ固有のID番号がセンサ識別情報として付与されており、検知信号にはこのID番号が含まれる。
操作部24は、利用者が警備装置4の警備状態として警備セットモードと警備解除モードを設定するスイッチである。警備セットモードとは、上述の防犯センサ(マグネットセンサや赤外線センサなど)が検知対象の事象(例えば窓や戸の開放、人体の検知などの異常状態)を検知したときに監視センタ3に異常通報するモードである。また、警備解除モードとは、防犯センサが検知対象の事象を検知しても異常を通報しないモードである。なお、防災センサ、非常ボタンによる検知信号が入力されたときは、警備セットモードと警備解除モードの何れのモードであっても、異常が通報される。
操作部24は、例えば、利用者により外出する際に操作されて警備セットモードを設定し、日中など利用者の出入りがあるときに操作されて警備解除モードが設定される。
また、操作部24は、利用者や対処員から異常の復旧操作を受けると操作者を認証し、認証OKであれば復旧操作信号を制御部31に出力する。
記憶部23は、ROM、RAMなどで構成され、警備コントローラ20の警備機能を実現するのに必要なデータを記憶する構成である。記憶部23は、センサ情報、警備装置ID、現在の警備状態を記憶している。
センサ情報は、各種センサのID番号毎にセンサの種類、及びセンサの設置位置を対応付けたテーブル情報である。センサ情報には、現在各センサが検知対象を検知した状態か否かを示す情報を書き込み記憶してもよい。警備装置IDは、警備装置4の識別番号であり、通報用の異常信号等の生成に用いられる。また、現在の警備状態は、警備コントローラ20が設定可能な上述した複数の警備状態のうち、現在設定されている警備状態を記憶している。
報知部25は、警備コントローラ20に備えられたスピーカから利用者に各種のガイダンスを出力する構成である。操作部24が操作されて警備セットモードの設定が指示されたときに正常状態でないセンサ、つまり異常を検知しているセンサがあれば、制御部31が報知部25を制御して当該センサの設置場所を利用者に報知する。利用者はセンサの検知原因を解消させて再度警備セットモードへの移行操作を行う。
制御部31は、上述したように警備コントローラ20の全体を制御する構成である。制御部31は、CPUやMPU等で構成されてよく、警備コントローラ20の機能を実現するプログラムを実行する。制御部31で実行するプログラムは、記憶部23に記憶されていてよい。
制御部31は、図示のようにモード設定部32、計時部33、判定部34、通報部35及び検知情報伝達部36を有している。これら構成も、これら構成の機能を実現するプログラムを制御部が実行することにより実現される。
モード設定部32は、操作部24への操作に応じてモード設定処理を行い、警備状態を警備解除モード又は警備セットモードに切り替え設定する。また、モード設定部32は、利用者端末6からサーバ装置40を介して受信される設定信号に応じてモード設定処理を行い、警備状態を警備解除モード又は警備セットモードに切り替え設定する。
そして、モード設定部32により警備状態が設定されるとその警備状態が現在の警備状態として記憶部23に記憶され、現在の警備状態に対応する制御が行われる。また、モード設定部32は、モード設定処理を行った結果として設定した警備状態をサーバ装置40に出力する。
計時部33は、モード設定部32により制御されて計時を行うタイマであり、モード設定部32の制御下でモード設定のための計時動作も行う。
判定部34は、センサから検知信号を受信すると、現在の警備状態及び記憶部23のセンサ情報と比較して異常の有無を判定する。判定部34は、警備セットモードに設定されているときに各種センサの何れかから検知信号を受信すると異常と判定する。また、判定部34は、警備解除モードに設定されているときに、防災センサ、非常ボタンの何れかから検知信号を受信すると異常と判定する。
より詳細には、記憶部23のセンサ情報は、各センサのID番号とセンサ種類、設置位置とを対応付けたテーブルである。また、判定部34では、予め警備状態毎に異常判定対象のセンサ種類が決められている。異常判定対象のセンサ種類とは、検知信号が入力されたときに異常と判定するセンサの種類である。各警備状態と異常判定対象のセンサの情報とが判定部34のプログラム上で決められてもよく、また、各警備状態と異常判定対象のセンサの情報とを対応付けるテーブルが記憶部23に記憶されて判定部34により参照されてもよい。
センサからの検知信号は、センサI/F22を介して制御部31に入力され、判定部34に伝えられる。センサからの検知信号は、センサのID番号を含んでいる。判定部34は、センサから検知信号を受信すると、センサ情報を参照して、センサ情報にてID番号と対応付けられたセンサ種類を特定する。本実施の形態ではセンサの種類が、防犯センサ、防災センサ、非常ボタンの3種類である。また、判定部34は、記憶部23に保持されている現在の警備状態を参照する。そして、判定部34は、特定されたセンサ種類と現在の警備状態に対応する異常判定対象のセンサとが一致すれば異常と判定し、一致しなければ異常でないと判定する。
通報部35は、判定部34が異常と判定するとかかる異常を示す異常信号を通信部21より監視センタ3及びサーバ装置40に送信する。異常信号は、記憶部23に記憶された警備装置4の識別番号(警備装置ID)、異常を検知したセンサのID番号、センサ情報から特定されるセンサの種類及びその設置位置の情報を含む。
また、通報部35は、操作部24からの復旧操作信号の入力により異常が復旧したと判定部34が判定すると、復旧信号を監視センタ3及びサーバ装置40に送信する。復旧信号は警備装置4の識別番号を少なくとも含む。
なお、異常信号及び復旧信号は、上記の全ての情報を含まなくてもよく、システム仕様に応じて必要な情報を含んでいればよい。
また、通報部35は、異常信号及び復旧信号の他に、モード設定部32により警備セットモードに設定されたことを監視センタ3に送信する処理を行う。即ち、通報部35は、モード設定部32にて警備セットモードが設定されるとセット通知信号を監視センタ3に送信する。
検知情報伝達部36は、センサI/F22より各センサの検知信号が制御部31に入力されるとサーバ装置40にセンサ検知情報を送信する。検知情報伝達部36は、センサから検知信号を受信すると、記憶部23のセンサ情報を参照して、センサ情報にてID番号と対応付けられたセンサを特定する。そして、検知情報伝達部36は、特定されたセンサID、センサ種類、設置位置をセンサ検知情報としてサーバ装置に送信する。また、このとき検知時刻もともに送信する。検知時刻は、検知信号の受信時刻であり、すなわち、検知信号がセンサI/F22を介して入力されたときの警備コントローラ20の時計(図示せず)の時刻情報である。なお、検知時刻は、サーバ装置40にて付加される情報であってもよい。検知情報伝達部36のかかる処理は警備状態に拘らず実行され、即ち、異常と判定されない警備解除モード中の検知信号であってもセンサ検知信号がサーバ装置40に出力される。
<サーバ装置>
次に、サーバ装置40の構成について説明する。サーバ装置40は、webサーバの機能を有するコンピュータである。図2に示されるように、サーバ装置40は、通信部41、記憶部42及び制御部43を有しており、制御部43がサーバ装置40の全体を制御する。
通信部41は、サーバ装置40とネットワーク、及びサーバ装置40と警備コントローラ20を接続する通信インターフェースである。サーバ装置40が接続されるネットワークはインターネット8であり、サーバ装置40はインターネット8を介して利用者端末6と接続される。通信部41は、上述したように警備コントローラ20の通信部21とともに本発明の通信部を構成する。
記憶部42は、ROM/RAM、ハードディスクドライブなどで構成され、監視センタ3やプロバイダなどから割り当てられたサーバ装置40のIPアドレスと、利用者情報と、異常状態保持テーブルと、現在の警備状態、および検知履歴情報を記憶している。
利用者情報は、警備装置4の利用者毎に、利用者のID、パスワード、利用者端末6の情報などを記憶管理するデータベースである。利用者情報は、利用者を識別し認証するための情報として用いられる。利用者端末6の情報として電子メールアドレスなども記憶されてよい。
異常状態保持テーブルは、異常を検知したセンサの情報を記憶するテーブルである。サーバ装置40が警備コントローラ20から異常信号を受信すると、異常信号が制御部43に伝えられる。そして、異常状態保持テーブルは、制御部43の書き込み処理を受けてかかる異常の状態を保持する。異常状態保持テーブルの例としては、異常信号に含まれるセンサID、センサ種類及びセンサの設置場所の情報が関連づけられる。また、サーバ装置40が警備コントローラ20から当該異常に関する復旧信号を受信すると、異常状態保持テーブルでは制御部43の書き込み処理によりこの異常の状態がテーブルから消去されて、異常状態の保持が解除され、すなわち異常の保持が終了する。
現在の警備状態は、警備コントローラ20から受信した現在の警備状態(警備セットモード又は警備解除モード)である。この情報は、利用者端末6への通知のために用いられる。この現在の警備状態の情報は、警備コントローラ20の通信部21からサーバ装置40の通信部41を経て制御部43に送られ、制御部43により書き換えられる
検知履歴情報は、履歴書込手段として機能する制御部43からの書き込み処理を受けて警備コントローラ20から受信したセンサ検知情報を検知情報として、時刻情報とともに記憶している。検知履歴情報を記憶することにより、記憶部42は本発明の検知履歴部に相当している。
検知履歴情報が記憶する検知情報は、センサが検知した監視区域の変化の情報、すなわち検知対象の事象を検知した情報であり、具体的にはセンサのID番号を含む。検知時刻は、上述したようにセンサの検知信号を受信した時刻であり、検知信号がセンサI/F22を介して入力されたときの警備コントローラ20の時計(図示せず)の時刻情報である。なお、検知時刻は、警備コントローラ20の時計に限らずサーバ装置40の時計(図示せず)の時刻情報を付加する構成としてよい。
図3は、検知履歴情報の例を示している。この例では、検知情報として、センサID番号、センサ種類及び設置位置を記憶しており、検知時刻情報と対応づけられている。センサID番号に対応するセンサ種類及び設置場所は、上述したように検知情報伝達部36によりセンサ情報から検索されセンサ検知情報に含まれる。
検知履歴情報は、所定時間を越える過去の検知情報を、最新の検知情報で上書きして現在までの直近となる過去所定時間の検知情報を蓄積して保持している。ここでいう所定時間は例えば20分である。この所定時間は、監視区域2に人が存在しないことを確認するのに十分な時間として予め設定されている。所定時間は、人が存在している場合のセンサ検知間隔の測定結果又は予測値に基づき、センサ検知間隔の標準的な範囲における最大値に対応するように設定されてよい。このとき、所定時間は、センサ検知間隔の最大値に適当な余裕を加算した時間に設定されてよい。上記よりこの所定時間は内在者確認時間と呼ぶことができる。
なお、本発明の範囲内で、所定時間を越える過去の検知情報も検知履歴情報として引き続き保持されていてもよい。
また、所定時間に限らず、直近の検知情報をある一定数保持するようにしてもよい。この一定数は、複数の検知情報とその検知間隔のばらつき傾向が把握でき、監視区域に現在人が存在しないことを確認するに十分な数とすることがよく、人が存在している場合にセンサが検知する検知間隔や検知頻度に基づき短時間のあいだに集中的にセンサが内在者を検知する回数を超える数が設定されることが好ましい。
制御部43は、上述のようにサーバ装置40の全体を制御する構成である。制御部43は、CPUやMPU等で構成されており、サーバ装置40の機能を実現するプログラムを実行する。制御部43で実行するプログラムは記憶部42に記憶されていてよい。制御部43は、図示のようにwebサーバ部44を有する。webサーバ部44はサーバ装置40のCPUやMPUに読み込まれて実行されるサーバプログラムにより実現される。
webサーバ部44は、ホームページ(webページ)を利用者端末6に提示することにより利用者に情報を伝える。また、webサーバ部44は、ボタンや入力欄などの入力機能が設定されたホームページを利用者端末6に提示することにより、利用者端末6を入力可能な状態とし、利用者の指示要求等の入力情報を利用者端末6から受信する。
すなわち、webサーバ部44は、利用者端末6からのアクセスを受けたとき、又は利用者端末6から警備セットモードの設定信号を受信したときに、検知履歴情報に記憶した検知情報を利用者端末6に通知する通知手段として機能し、且つ検知情報を通知した後に利用者端末6から設定信号を受け付ける受付手段として機能する。
具体的には、webサーバ部44は利用者端末6からの接続要求に応じて、ホームページの提供により、警備コントローラ20から受信して記憶部42に記憶されている異常状態保持テーブル、現在の動作モードの情報、及び検知履歴情報を利用者端末6に送信し、また、入力可能なホームページの提供により、警備状態の変更指示を利用者端末6から受け付ける。変更指示は本発明における警備状態の設定信号に相当する。
webサーバ部44は、上記の機能を実現するために、異常状態保持テーブルの情報を示すコンテンツ、現在の警備状態を示すコンテンツ、警備状態の変更を入力するコンテンツ、及び検知履歴情報を示すコンテンツをインターネットに公開するHTML文書(ホームページ)を記憶している。webサーバ部44は、警備コントローラ20から受信する情報に従って、記憶部42の異常状態保持テーブル、現在の警備状態、検知履歴情報が更新される都度、当該記憶部42の情報に基づいてホームページのコンテンツ情報を更新する。
webサーバ部44は、通信部41を介してネットワークからのアクセスがあると記憶部42の利用者情報に基づき当該アクセスが利用者端末6(利用者)からのアクセスであるか認証を行う。認証処理では、利用者情報のIDとパスワードの照合が行われ、これらIDとパスワードが利用者からの入力情報と記憶された利用者情報とで一致するか否かが判定されてよい。認証処理については、既に種々の方法が知られるところであり、ここでの説明は省略する。認証処理の結果、利用者端末6からのアクセスであることが認証できればアクセス元である利用者端末6とのセッションを開始してホームページのコンテンツ情報を送信する。これによりホームページが利用者端末6の画面に表示され閲覧可能になる。コンテンツ情報には、上述したように、現在の異常状態保持テーブルの情報を示すコンテンツ、現在の警備状態を示すコンテンツ、警備状態の変更を入力するコンテンツ及び検知履歴情報を示すコンテンツなどが含まれる。検知履歴情報には検知情報とその検知時刻が含まれている。なお、送信されるホームページには現在時刻を表示するようにしてもよい。
このように、webサーバ部44は、利用者端末6からのアクセスを受け、検知履歴情報に記憶した検知情報を通知し、警備状態の変更入力を受付可能なホームページを提供する。後述する例のように、入力ボタンがホームページ上に設定されてよい。webサーバ部44は、セッション中の利用者端末6から警備状態の変更入力を受け付けた場合、警備状態の設定信号(警備解除モード、警備セットモード)を警備コントローラ20に出力する。設定信号は、サーバ装置40の通信部41から警備コントローラ20の通信部21を経由して制御部31のモード設定部32に送られる。
図4は、利用者端末6からのアクセスを受け、webサーバ部44により利用者端末6に提供されるホームページの例を示している。図の例では、「現在の状態」が、異常状態保持テーブルに保持されている異常の情報であり、ここでは、異常が保持されておらず正常である例を示している。また、「現在の警備モード」は警備状態であり、この例では警備解除モードである。
また、「検知履歴」は、検知履歴情報に保持されている全ての検知情報とその検知時刻情報であり、検知信号を出力したセンサの種類と設置位置、及びその検知時刻の情報をホームページ上に公開する。なお、直近の所定時間を越える検知情報を保持している場合には、検知履歴情報に保持される全ての検知情報に限らず、直近の所定時間内の検知情報だけ、または直近のある一定数分の検知情報だけを公開する構成としてもよい。
さらに「警備モードの変更」は、警備状態の変更を入力する部分であり、この例では、警備セットモードの設定を指示するボタンが表示されている。このボタンがクリックされると(押下されると)、該当する警備状態(この例では警備セットモード)の設定信号がサーバ装置40に送られ、webサーバ部44にて受け付けられて警備コントローラに警備セットモードの設定信号が送られる。
このように、サーバ装置40は、利用者端末6に検知情報を通知した後に、警備状態の設定信号を受付ける。これにより、利用者は、例えば警備解除モードに設定されている状態で遠隔から警備セットモードの設定を所望したときに、利用者端末6に提供された検知履歴情報を参照することで、センサによる過去の検知状況から監視区域2に内在者が居ないことを判別した上で、遠隔から警備セットモードを設定することが可能となる。
次に図5から図7のフローチャートを用いて警備装置4の動作を説明する。ここでは、警備状態が警備セットモードであり既に警備を開始している状態での異常発生時の動作を先に説明し、続いてサーバ装置40による警備セットモードの設定信号受付処理、モード設定部32による警備セットモードへのモード設定処理の動作を説明する。
<異常発生時の動作>
図5は、警備コントローラ20における異常通報処理のフローチャートである。警備セットモードであるときにセンサから検知信号が入力されると、判定部34が警備状態に応じて異常の有無を判定する。判定部34にて異常と判定されると図5の処理が行われる。
図5に示すように、判定部34にて異常有りと判定されると、通報部35はLANを介してサーバ装置40に異常信号を送信し(ステップS1)、これにより異常発生がサーバ装置40から利用者端末6へとホームページを利用して提示される。また、通報部35は、公衆回線網7を介して監視センタ3のセンタ装置5へ異常信号を送信する(ステップS2)。監視センタ3が異常信号を受信すると、警備会社の対処員が監視区域に行き、監視区域2の内外を点検する。
次に、通報部35は、判定部34により異常から復旧したと判定されるのを待ち受ける(ステップS3)。例えば、センサから検知対象を検知した検知信号が入力されなくなり、対処員や利用者が点検後に所定の復旧操作を行うと復旧と判定される。判定部34にて復旧が判定されると(ステップS3−Yes)、通報部35はLAN9を介してサーバ装置40に復旧信号を送信し(ステップS4)、これにより異常状態からの復旧がサーバ装置40から利用者端末6へとホームページを利用して提示される。また、通報部35は、公衆回線網を介して監視センタ3のセンタ装置5へ復旧信号を送信し(ステップS5)、処理を終了する。
<遠隔からの設定信号受付>
図6は、サーバ装置40による警備セットモードの設定信号受付処理のフローチャートである。webサーバ部44は、遠隔の利用者端末6よりネットワーク及び通信部41を介してアクセスがあると図6の処理を行う。以下、現在の警備状態が警備解除モードであり、警備セットモードの設定信号を受け付ける場合を例に説明する。
図6に示すように、利用者端末6からアクセスがあると記憶部42の利用者情報に基づき当該アクセスが利用者端末6(利用者)からのアクセスであるか認証を行う(ステップS11)。認証処理の結果、利用者端末6からのアクセスが不正と判定されれば処理を終了する(ステップS11−No)。
認証処理の結果、利用者端末6からのアクセスであることが認証できればアクセス元である利用者端末6とのセッションを開始して、図4に示したような検知履歴部に記憶した検知情報とこの検知時刻を表示し、警備セットモードの設定を指示可能なホームページのコンテンツ情報を送信する(ステップS12)。
そして、webサーバ部44は、利用者端末6とのセッション切断となるまで(ステップS13)、利用者端末6から警備セットモードの設定信号が送信されるのを待ち受ける(ステップS14)。webサーバ部44は、利用者端末6からログオフの要求信号を受信した場合、又は利用者端末6から所定時間要求を受信しない(タイムアウト)場合に利用者端末6との間のセッションを切断する。セッション切断となる前に(ステップS13−No)、警備セットモードの設定信号を受信すると(ステップS14−Yes)、webサーバ部44は、この設定信号を受け付けて(ステップS15)、警備コントローラ20に警備セットモードの設定信号を送信する(ステップS16)。設定信号は、サーバ装置40の通信部41から警備コントローラ20の通信部21を経由して制御部31のモード設定部32に送られる。
webサーバ部44は、警備コントローラ20にて警備状態が設定されたか否かを判定する(ステップS17)。サーバ装置40が、警備コントローラ20から現在の警備状態として警備セットモードを示す情報を受信すると、記憶部42の現在の警備状態を書き換え処理し、この結果、webサーバ部44は、警備状態が設定されたことを表示するホームページを利用者端末6に送信する(ステップS18)。また、警備コントローラ20から警備状態の設定NG信号を受信すると(ステップS17−No)、webサーバ部44は、警備状態の設定NGであること及び設定NGの原因を示すメッセージを表示するホームページを利用者端末6に送信する(ステップS19)。
<警備セットモードへのモード設定処理>
図7は、モード設定部32による警備セットモードの設定処理を示すフローチャートである。利用者は、例えば外出など住戸2が無人となる場合に操作部24を操作し、警備セットモードの設定信号を入力し、この信号が制御部31のモード設定部32にて受け付けられる。また、利用者は、例えば警備セットモードの設定を忘れて外出した場合などに遠隔で利用者端末6から警備セットモードの設定を要求する。利用者端末6からの設定信号は、サーバ装置40にてwebサーバ部44が提供するホームページを利用して受信され受け付けられ、警備コントローラ20へと入力される。
警備状態として警備解除モードが設定されているとき、モード設定部32は、操作部24にて警備セットモードの設定操作があったか否かを判定する(ステップS31)。警備セットの設定操作があると、モード設定部32は全センサの状態確認を行う(ステップS32)。ここでは、センサI/F22を介して該当のセンサが検知対象を検知した状態であるか否かが判定される。記憶部23のセンサ情報にセンサの状態を書き込み記憶している場合は当該情報を参照することで判別してもよい。ここで、異常を検知した状態のセンサがあれば(ステップS32−No)、モード設定部32は異常個所の点検ガイダンスを報知部25から出力する(ステップS33)。
他方、検知対象を検知しているセンサがない、即ち全センサが正常と判定すると(ステップS32−Yes)、モード設定部32は計時部33を制御して退館タイマを起動し(ステップS34)、利用者が住戸2から退館する時間として予め設定された退館時間(例えば30秒)を計時する。そして、退館時間が経過し退館タイマが終了すると(ステップS35−Yes)、モード設定部32は警備状態を警備セットモードに設定する(ステップS36)。そして、通報部35が、セット通知信号を通信部21を介して監視センタ3へ送信し、これにより警備セットモードの設定を監視センタ3に通知する(ステップS37)。また、モード設定部32は、警備セットモードを設定したことをサーバ装置40に送信する(ステップS38)。
ステップS31にて操作部24に対する警備セットの設定操作がないと判定されたとき、モード設定部32は、遠隔の利用者端末6からの警備セットモードの設定信号を受信したか否かを判定する(ステップS39)。受信していなければ、ステップS31に戻る。
ステップS39にて警備セットモードの設定信号を受信したと判定されると(ステップS39−Yes)、モード設定部32は、全センサの状態確認を行う(ステップS40)。上述のようにセンサI/F22を介して、又は記憶部23のセンサ情報を参照することで状態確認する。ここで、異常を検知した状態のセンサがあれば(ステップS40−No)、モード設定部32は設定NGと判定してサーバ装置40に当該センサの情報を含む設定NG信号を出力する。(ステップS41)。サーバ装置40は、設定NG信号を受信すると、センサ検知があるため警備セットモードの設定がNGであったこと、及び設定NGの原因として検知したセンサの情報をホームページ上に公開する。
他方、検知対象を検知しているセンサがない、即ち全センサが正常と判定すると(ステップS40−Yes)、モード設定部32は警備状態を警備セットモードに設定する(ステップS42)。またこのとき、モード設定部32は報知部25を制御して警備セットモードが設定されることを監視区域2内に報知させる。そして、通報部35が、セット通知信号を通信部21を介して監視センタ3へ送信し、これにより警備セットモードの設定を監視センタ3に通知する(ステップS43)。また、モード設定部32は、警備セットモードを設定したことをサーバ装置40に送信する(ステップS44)。サーバ装置40ではコンテンツ情報が更新されホームページ上の情報として利用者端末に通知される。
以上に本実施の形態のモード設定について説明した。上記した実施形態では、webサーバ部44が、利用者端末6からのアクセスを受けたときに検知履歴情報に保持されている検知情報と検知時刻を利用者端末6に通知する通知手段として機能し、且つ利用者端末6から設定信号を受け付ける受付手段として機能する例について説明した。
しかし、上記した実施形態の別の態様として、webサーバ部44は、利用者端末6から警備セットモードの設定信号を受信したときに、この設定信号を仮の設定信号として受け付けて一時記憶し、これに応答して、検知履歴情報を示すコンテンツとボタンなどにより確認入力を求めるコンテンツとを表示するホームページを利用者端末に送信する通知手段として機能する構成としてもよい。この場合、webサーバ部44は、検知履歴情報を示すコンテンツを送信した後に、同セッション中の利用者端末6から確認入力された結果として確認信号を受信すると、これを警備セットモードの真の設定信号として受け付けて、一時記憶していた警備セットモードの設定信号を警備コントローラ20に出力することで受付手段としても機能する。仮の設定信号として受け付け済みであることを利用者毎にフラグ管理してもよい。
図8に、この別態様においてwebサーバ部により利用者端末に提供されるホームページの例を示す。
図8(a)は、警備解除モードであるときに、利用者端末6からのアクセスを受け、webサーバ部44により利用者端末6に提供されるホームページの例を示している。ホームページには、「現在の状態」として異常状態保持テーブルを示すコンテンツ、「現在の警備モード」として警備状態を示すコンテンツ、「警備モードの変更」として警備状態の変更を入力するコンテンツが表示される。そして、「警備モードの変更」に表示される警備セットモードの設定を指示するボタンが押下されると警備セットモードの設定信号がサーバ装置40に送られる。webサーバ部44は、利用者端末6から警備セットモードの設定信号を受信すると、これを仮の設定信号として受け付けて一時記憶し、利用者端末6に検知履歴情報に記憶した検知情報と検知時刻および警備セットモードの設定確認を求めるホームページを送信する。
図8(b)は、警備セットモードの設定信号(仮の設定信号)を受信した後にwebサーバ部44から利用者端末6に送信されるホームページの例を示す。このホームページは、警備コントローラ20から受信する情報に従って、検知履歴情報が更新される都度、コンテンツ情報が更新されて記憶されていてよい。「検知履歴」は、検知履歴情報に保持されている検知情報と検知時刻である。また「警備セットモードを設定しますか」とされた部分は警備セット設定の確認入力をする部分であり、この例では、警備セットモードの設定を指示するボタンが表示されている。このボタンが押下されると、警備セットモードの設定確認信号がサーバ装置40に送られる。webサーバ部44はこの信号を受信すると、これを警備セットモードの真の設定信号として受け付けて警備コントローラに警備セットモードの設定信号を送信する。
かかる構成では、サーバ装置40は、利用者端末6から警備セットモードの設定要求を受信したときに、検知履歴情報の提示と警備セットの確認処理を行う。即ち、かかる構成
によっても、サーバ装置40は、利用者端末6に検知情報を通知した後に、警備状態の設定信号を受付ける。これにより、利用者は、警備解除モードに設定されている状態で遠隔から警備セットモードの設定を所望したときに、利用者端末6に提供された検知履歴情報を参照することで、センサによる過去の検知状況から監視区域2に内在者が居ないことを判別した上で、遠隔から警備セットモードを設定することが可能となる。
また、上記の実施形態では、webサーバ部44によりホームページ上で警備状態の変更を受け付ける例が説明された。しかし、本発明はこれに限定されず、利用者端末6からサーバ装置40に直接電子メールや所定のコマンドを送信することにより警備状態の変更を受け付けてもよい。この場合、記憶部42の利用者情報に基づいて送信元の認証を行った上で要求を受け付ける。また、検知履歴情報に記憶した検知情報と検知時刻、警備状態の設定結果や監視区域2の異常状態等の通知も電子メール等によって行われてよい。この構成では、サーバ装置40がメールサーバ機能を備えるとともに、検知情報等は、利用者情報に記憶された利用者端末6のメールアドレスに電子メールを送信することで通知する構成とするのが好ましい。即ち、サーバ装置40が利用者端末6から警備セットモードの設定信号を受信するとこれを仮の設定信号として一時記憶するとともに、サーバ装置40は利用者端末6に検知履歴を送信して、利用者端末から確認信号を受信するとこれを警備セットモードの設定信号として受付けて警備コントローラ20に出力する。
以上に本発明の好適な実施形態について説明した。上述したように、本発明によれば、警備装置は、監視区域におけるセンサの検知信号の履歴を蓄積記憶するとともに、利用者端末と接続されたとき、または利用者端末からの要求に応じて、通知手段により検知履歴の情報を利用者端末に通知し、その後、受付手段が利用者端末からの警備セットモードを設定する信号を受け付けるとモード設定手段が警備状態を警備セットモードに設定する。即ち、検知情報を利用者端末に提供したことを条件に利用者端末からの警備セットモードを設定する信号を受付可能とする。これにより、監視区域の状況が把握できない遠隔地から警戒動作を設定する場合に、利用者は、まず、監視区域におけるセンサの検知履歴を参照することとなり、監視区域が真に無人か否かを判別した上で警備セットモードの設定信号を警備装置に入力することが可能となって、内在者が居るにも拘らず遠隔から警備開始が設定されることを防止して誤報可能性を低減できる。
本発明の実施形態に係る警備装置を備える警備システムを示す図 警備装置の構成を示すブロック図 警備像地のサーバ装置に記憶される検知履歴情報のテーブルを示す図 サーバ装置から利用者端末に提供される、警備状態の設定を要求するためのホームページを示す図 警備装置の警備コントローラによる異常検出時の通報処理を示すフローチャート サーバ装置による遠隔からの警備セットモードの設定信号受付処理を示すフローチャート 警備セットモードの設定処理を示すフローチャート 実施形態の別態様としてサーバ装置から利用者端末に提供される、警備状態の設定を要求するためのホームページを示す図
符号の説明
1 警備システム
2 監視区域(住戸)
3 監視センタ
4 警備装置
5 センタ装置
6 利用者端末
7 公衆回線網
8 インターネット
9 LAN
20 警備コントローラ
21 通信部
22 センサI/F
23 記憶部
24 操作部
25 報知部
31 制御部
32 モード設定部
33 計時部
34 判定部
35 通報部
36 検知情報伝達部
40 サーバ装置
41 通信部
42 記憶部
43 制御部
44 webサーバ部

Claims (4)

  1. 監視区域の異常を外部の装置に通報する警備装置であって、
    前記監視区域に生じた変化を検知するセンサと接続されるセンサ信号入力部と、
    前記センサによる検知の情報を蓄積する検知履歴部と、
    前記監視区域の警備状態として異常を通報しない警備解除モードまたは異常を通報する警備セットモードの設定信号を入力する操作部と、
    前記外部の装置及び利用者端末と通信する通信部と、
    前記利用者端末と接続されると前記検知履歴部に蓄積された前記検知の情報を前記利用者端末に送信する通知手段と、
    前記通知手段が前記検知の情報を前記利用者端末に送信すると前記利用者端末から警備セットモードの設定信号を受け付け可能とする受付手段と、
    前記操作部から警備セットモードの設定信号が入力されると、または前記受付手段が前記利用者端末から警備セットモードの設定信号を受け付けると警備状態を前記警備セットモードに設定するモード設定手段と、
    を備えることを特徴とした警備装置。
  2. 前記検知履歴部は、前記センサが検知した情報を検知時刻情報とともに記憶し、
    前記通知手段は、前記検知履歴部に蓄積された前記検知の情報を対応する検知時刻情報とともに前記利用者端末に送信する請求項1に記載の警備装置。
  3. 前記検知履歴部は、直近の過去所定時間内における前記センサが検知した情報、または直近所定数分の前記センサが検知した情報を蓄積する請求項1または2に記載の警備装置。
  4. 前記通知手段は、前記利用者端末から警備セットモードの仮設定信号を受信したときに前記検知の情報を前記利用者端末に送信し、
    前記受付手段は、前記通知手段が前記検知の情報を前記利用者端末に送信した後に前記利用者端末から前記警備セットモードの設定信号を受信すると受付処理する請求項1から3の何れかに記載の警備装置。

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