JP5677158B2 - 塗装ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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[1]ステンレス鋼板と、前記ステンレス鋼板の表面に形成された、メラミン化合物およびイソシアネート化合物により架橋されたポリエステル樹脂を含む塗膜とを有し;前記ポリエステル樹脂に対する前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量の割合は、10〜40質量%の範囲内であり;前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量に対する前記イソシアネート化合物の割合は、20〜80質量%の範囲内である、塗装ステンレス鋼板。
[2]前記ポリエステル樹脂の数平均分子量は、10000〜40000の範囲内である、[1]に記載の塗装ステンレス鋼板。
[3]前記塗膜の膜厚は、3〜30μmの範囲内である、[1]または[2]に記載の塗装ステンレス鋼板。
[4]ステンレス鋼板を準備するステップと、架橋性官能基を有するポリエステル樹脂、メラミン化合物およびイソシアネート化合物を含む塗料を塗布し、乾燥させて、塗膜を形成するステップとを有し;前記ポリエステル樹脂に対する前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量の割合は、10〜40質量%の範囲内であり;前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量に対する前記イソシアネート化合物の割合は、20〜80質量%の範囲内である、塗装ステンレス鋼板の製造方法。
[5]前記ポリエステル樹脂の数平均分子量は、10000〜40000の範囲内である、[4]に記載の塗装ステンレス鋼板の製造方法。
本発明の塗装ステンレス鋼板およびその製造方法は、本発明者らにより解明された、せん断加工時の塗膜の浮きおよび剥離の発生メカニズムの知見に基づいてなされたものである。そこで、本発明の塗装ステンレス鋼板およびその製造方法について説明する前に、本発明者らが解明した、塗膜の浮きおよび剥離の発生メカニズムについて説明する。
本発明の塗装ステンレス鋼板は、ステンレス鋼板(塗装原板)と、ステンレス鋼板の表面に形成された塗膜とを有する。本発明の塗装ステンレス鋼板は、1)塗膜を構成する主樹脂として柔軟性に優れたポリエステル樹脂を使用すること、および2)ポリエステル樹脂を硬化させる硬化剤としてメラミン化合物とイソシアネート化合物を所定の比率で組み合わせて使用すること、を主たる特徴とする。
塗装原板としては、耐食性および意匠性に優れるステンレス鋼板が使用される。ステンレス鋼板の鋼種や表面仕上げの種類、硬さなどは、特に限定されない。塗装原板としては、板厚が0.2mm以下で、SUS304またはSUS301からなる、硬さが1/2H〜EHの高強度ステンレス鋼板がよく用いられるが、これらに限定されるものではない。たとえば、塗装原板は、フェライト系ステンレス鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼の焼鈍材または時効処理材であってもよい。
塗膜は、ステンレス鋼板の表面に形成されている。ステンレス鋼板の表面に塗装前処理皮膜が形成されている場合は、塗膜は塗装前処理皮膜の上に形成される。一方、ステンレス鋼板の表面に塗装前処理皮膜が形成されていない場合は、塗膜はステンレス鋼板の表面に直接形成される。塗膜は、ステンレス鋼板の片面にのみ形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。
塗装原板として、板厚0.2mmのステンレス鋼板(SUS304−CSP;1/2H)を準備した。ステンレス鋼板の表面に液温60℃のアルカリ脱脂水溶液を20秒間スプレーした後に湯洗して、ステンレス鋼板の表面を脱脂した。脱脂したステンレス鋼板の表面に、表1に示す組成の塗装前処理液をバーコーターで塗布し(20℃)、到達板温100℃、在炉時間50秒間の条件で加熱乾燥して、塗装前処理皮膜を形成した。塗装前処理皮膜の付着量は、Ti換算で9mg/m2であった。
作製した各塗装ステンレス鋼板について、JIS K5600−5−4に準拠して鉛筆硬度を測定し、耐キズ付き性を評価した。また、打ち抜き加工を行い、塗膜の浮きおよび剥離が発生するかどうかを調べた。打ち抜き加工は、2000kNサーボプレス機を用いて行った。打ち抜き穴の形状を図4に示す。打ち抜きのクリアランスは7%とし、打ち抜きパンチのRは0mmとした。
塗膜剥離の割合(%)=(塗膜が剥離した端面の長さ/打ち抜き端面の全長)×100
110 ステンレス鋼板
120 塗膜
200 ダイ
210 パンチガイド
220 パンチ
300 ダレ部
310 せん断面
320 破断面
330 塗膜の浮部
340 エナメルヘア
Claims (5)
- ステンレス鋼板と、
前記ステンレス鋼板の表面に形成された、メラミン化合物およびイソシアネート化合物により架橋されたポリエステル樹脂を含む塗膜と、を有する1コートの塗装ステンレス鋼板であって、
前記ポリエステル樹脂に対する前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量の割合は、10〜40質量%の範囲内であり、
前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量に対する前記イソシアネート化合物の割合は、20〜80質量%の範囲内である、
塗装ステンレス鋼板。 - 前記ポリエステル樹脂の数平均分子量は、10000〜40000の範囲内である、請求項1に記載の塗装ステンレス鋼板。
- 前記塗膜の膜厚は、3〜30μmの範囲内である、請求項1に記載の塗装ステンレス鋼板。
- ステンレス鋼板を準備するステップと、
架橋性官能基を有するポリエステル樹脂、メラミン化合物およびイソシアネート化合物を含む塗料を前記ステンレス鋼板の表面に塗布し、乾燥させて、前記ステンレス鋼板の表面に塗膜を形成するステップと、を有する1コートの塗装ステンレス鋼板の製造方法であって、
前記ポリエステル樹脂に対する前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量の割合は、10〜40質量%の範囲内であり、
前記メラミン化合物および前記イソシアネート化合物の合計量に対する前記イソシアネート化合物の割合は、20〜80質量%の範囲内である、
塗装ステンレス鋼板の製造方法。 - 前記ポリエステル樹脂の数平均分子量は、10000〜40000の範囲内である、請求項4に記載の塗装ステンレス鋼板の製造方法。
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