JP5676690B2 - 油圧クラッチの充填判定装置 - Google Patents
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Description
この発明は油圧クラッチの充填判定装置に関し、より具体的には有段式の自動変速機の油圧クラッチの油圧の充填判定装置に関する。
油圧を供給されると作動して変速段を確立自在な自動変速機の油圧クラッチ、より具体的にはそのピストン室への油圧の充填を判定する油圧クラッチの充填判定装置としては、特許文献1記載の技術が知られている。
油圧クラッチにおいては、初期充填として油圧クラッチに高圧の指示(目標)油圧を供給してピストンの無効ストローク詰めを行った後、係合時のショックを軽減するために指示油圧を低下させてクラッチプレートを滑らせて、次いで指示油圧を再び増加させ、増加された供給油圧がトルク(回転駆動力)を伝達可能な状態になったとき充填完了と検知(判断)している。
それについて特許文献1記載の技術にあっては、指示油圧を再び増加させた後、増加された指示油圧の検出値が所定の圧力上昇量に達したとき、充填完了と検知している。
特許文献1記載の技術は上記のように構成することで充填完了を判断しているが、例えば指示油圧が低い場合、あるいは油圧クラッチのリターンスプリングの設定などによって検出油圧の上昇が緩慢な場合、充填完了を精度良く検知することができなかった。
この発明の目的は上記した課題を解決し、油圧を供給されると作動して変速段を確立自在な自動変速機の油圧クラッチへの油圧の充填を精度良く判定するようにした油圧クラッチの充填判定装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、入力軸から入力される車両搭載動力源の回転駆動力を確立された変速段で変速して駆動輪に接続される出力軸に伝達すると共に、油圧を供給されると作動して前記変速段を確立自在な自動変速機の油圧クラッチへの油圧の充填を判定する油圧クラッチの充填判定装置において、前記油圧クラッチに供給されるべき目標油圧を検索する目標油圧検索手段と、前記検索された目標油圧に基づいて充填判定閾値を検索する充填判定閾値検索手段と、前記油圧クラッチに供給された油圧を検出する油圧検出手段と、前記目標油圧と前記油圧検出手段によって検出された検出油圧との差圧を算出する差圧算出手段と、前記算出された差圧を前記充填判定閾値と比較する比較手段と、前記算出された差圧が前記充填判定閾値未満となったとき、前記油圧クラッチへの充填が完了したと判定する充填完了判定手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る油圧クラッチの充填判定装置にあっては、前記充填判定閾値は、前記目標油圧が低いほど小さい値に設定される如く構成した。
請求項3に係る油圧クラッチの充填判定装置にあっては、前記充填判定閾値は、油温に基づいて設定される如く構成した。
請求項1に係る油圧クラッチの充填判定装置にあっては、油圧クラッチに供給されるべき目標油圧を検索し、検索された目標油圧に基づいて充填判定閾値を検索し、油圧クラッチに供給された油圧を検出し、目標油圧と検出油圧との差圧を算出し、算出された差圧を充填判定閾値と比較すると共に、算出された差圧が充填判定閾値未満となったとき、油圧クラッチへの充填が完了したと判定する如く構成したので、油圧クラッチにおいて増加された供給油圧がトルク(回転駆動力)を伝達可能な充填完了となったことを精度良く検知(判断)することができる。
即ち、差圧という幅を持った値を使用し、それを充填判定閾値と比較することで算出するので、閾値を油圧クラッチの応答性などに合わせて設定することができ、よって通常の場合はもとより、目標油圧(指示油圧)が低い場合あるいは検出油圧の上昇が緩慢な場合でも充填完了を精度良く検知することができる。
請求項2に係る油圧クラッチの充填判定装置にあっては、充填判定閾値は、目標油圧が低いほど小さい値に設定される如く構成したので、上記した効果に加え、閾値を一層適正に設定することができ、よって目標油圧が低い場合であっても充填完了を一層精度良く検知することができる。
請求項3に係る油圧クラッチの充填判定装置にあっては、充填判定閾値は、油温に基づいて設定される如く構成したので、上記した効果に加え、油温を通じて環境要因の変化に合わせて閾値を設定することができ、よって充填完了を一層精度良く検知することができる。
以下、添付図面を参照してこの発明に係る油圧クラッチの充填判定装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る油圧クラッチの充填判定装置を全体的に示す概略図である。
図1を参照して以下説明すると、符号10は自動変速機を示す。自動変速機10は前進6速、後進1速の変速段を有する平行軸方式からなると共に、互いに平行に設けられた入力軸(メインシャフト)12と、中間軸14と、カウンタ軸16と、アイドル軸20と、出力軸(カウンタシャフト)22および後進アイドル軸24を備え、ディファレンシャル機構26と共に、変速機ケース10aの内部に収容される。
入力軸12はベアリングB1a,B1bによって回転可能に支持されると共に、エンジン(車両搭載動力源。「EG」と示す)28のクランクシャフトCSにトルクコンバータ30を介して連結される。
即ち、クランクシャフトCSはトルクコンバータ30のポンプ・インペラ30aに接続される一方、それに対向配置されて作動油を収受するタービン・ランナ30bは入力軸12に接続される。ポンプ・インペラ30aとタービン・ランナ30bはロックアップクラッチ30cが係合(オン)されるとき、直結される。
入力軸12の軸上にはエンジン28に近い側から順にメインドライブギヤGMVと、4−6速ドライブギヤG46Vと、6速クラッチCT6と、3速クラッチCT3と、3速−RドライブギヤG3RVが取り付けられる。
メインドライブギヤGMVは入力軸12に相対回転不能に取り付けられる一方、4−6速ドライブギヤG46Vと3速−RドライブギヤG3RVは入力軸12に相対回転可能に取り付けられる。6速クラッチCT6は油圧を給排されるとき作動して4−6速ドライブギヤG46Vを入力軸12に締結し/あるいはそれから解放し、3速クラッチCT3も同様に油圧を給排されると作動して3速−RドライブギヤG3RVを入力軸12に締結し/あるいはそれから解放する。
中間軸14はベアリングB2a,B2bによって回転可能に支持され、その軸上にはエンジン28に近い側から順に1速クラッチCT1と、1速ドライブギヤG1Vと、連結ドリブンギヤGCNと、5速ドライブギヤG5Vと、5速クラッチCT5と、2速クラッチCT2と、2速ドライブギヤG2Vが取り付けられる。
1速ドライブギヤG1Vと5速ドライブギヤG5Vと2速ドライブギヤG2Vは中間軸14に相対回転可能に取り付けられる一方、連結ドリブンギヤGCNは中間軸14に相対回転不能に取り付けられる。
1速クラッチCT1は油圧を給排されるとき作動して1速ドライブギヤG1Vを中間軸14に締結し/あるいはそれから解放し、5速クラッチCT5も同様に油圧を給排されると作動して5速ドライブギヤG5Vを中間軸14に締結し/あるいはそれから解放する。2速クラッチCT2も油圧を給排されると作動して2速ドライブギヤG2Vを中間軸14に締結し/あるいはそれから解放する。
カウンタ軸16はベアリングB3a,B3bによって回転可能に支持され、その軸上にはエンジン28に近い側から順に4速クラッチCT4と、メインドリブンギヤGMNと、4速ドライブギヤG4Vと、選択クラッチCTDと、後進ドライブギヤGRVが取り付けられる。
メインドリブンギヤGMNと4速ドライブギヤG4Vと後進ドライブギヤGRVはカウンタ軸16に相対回転可能に取り付けられる。4速クラッチCT4は油圧を給排されるとき作動してメインドリブンギヤGMNをカウンタ軸16に締結し/あるいはそれから解放し、4速クラッチCT4も同様に油圧を給排されると作動してメインドリブンギヤGMNをカウンタ軸16に締結し/あるいはそれから解放する。
選択クラッチCTDは一体に形成されたセレクタSLに油圧を給排されると作動してカウンタ軸16を軸方向に移動可能に取り付けられ、そのドグ歯(図示せず)を4速ドライブギヤG4Vまたは後進ドライブギヤGRVの側面に係合させて4速ドライブギヤG4Vまたは後進ドライブギヤGRVをカウンタ軸16に締結し/あるいはそれから解放する。
アイドル軸20はベアリングB4a,B4bによって回転可能に支持されると共に、その軸上にはアイドルギヤGCCが設けられる。アイドルギヤGCCはアイドル軸20上に相対回転不能に取り付けられると共に、入力軸12上に設けられたメインドライブギヤGMVと中間軸14上に設けられた連結従動ギヤGCNと常時噛合する。
出力軸22はベアリングB5a,B5bによって回転可能に支持され、その軸上にはエンジン28に近い側から順にディファレンシャルドライブギヤGFVと、1速ドリブンギヤG1Nと、4−5−6速ドリブンギヤG456Nと、2−3速−RドリブンギヤG23RNが取り付けられる。
これらディファレンシャルドライブギヤGFVと1速ドリブンギヤG1Nと4−5−6速ドリブンギヤG456Nと2−3速−RドリブンギヤG23RNは全て出力軸22に相対回転不能に取り付けられる。
ディファレンシャルドライブギヤGFVはディファレンシャル機構26を駆動するディファレンシャルドリブンギヤGFNと常時噛合すると共に、1速ドリブンギヤG1Nは中間軸14上に設けられた1速ドライブギヤG1Vと常時噛合する。
また、4−5−6速ドリブンギヤG456Nは入力軸12上に取り付けられた4−6速ドライブギヤG46Vと中間軸14上に設けられた5速ドライブギヤG5Vと常時噛合すると共に、2−3速−RドリブンギヤG23RNは入力軸12に設けられた3−RドライブギヤG3RVと中間軸14上に設けられた2速ドライブギヤG2Vと常時噛合する。
後進アイドル軸24はベアリングB6a,B6bによって回転可能に支持され、その軸上には後進アイドルギヤGRIが相対回転不能に設けられる。後進アイドルギヤGRIは入力軸12上に設けられた3速−RドライブギヤG3RVとカウンタ軸16に設けられた後進ドライブギヤGRVと常時噛合する。
ディファレンシャル機構26は公知の差動機構26aを備え、出力軸22は差動機構26aからアクスルシャフトASL,ASRを介して左右の駆動輪WL,WRに接続される。
自動変速機10は車両(エンジン28や駆動輪WL,WRなどで示す)32に搭載される変速機であり、上記したように前進6速および後進1速の変速段を有する。エンジン28は例えばガソリンを燃料とする火花点火式の内燃機関からなる。
自動変速機10は油圧供給機構34とECU(電子制御ユニット)36を備える。図示は省略するが、油圧供給機構34はエンジン28で駆動される油圧(送油)ポンプを備え、油圧ポンプは変速機ケース10aの下部に形成されるオイルパン(リザーバ)から作動油を汲み上げて加圧して油圧をライン圧油路に吐出する。ライン圧油路はクラッチCTn(n:1から6)に接続される複数個の分岐油路に接続される。分岐油路のそれぞれには電磁弁が配置される。
詳細な図示は省略するが、油圧クラッチCTnはそれぞれ、軸側に固定されると共に、複数枚のディスクが突設されたドラムと、ギヤ側に固定されると共に、複数枚の摩擦プレートが突設されたハブと、ピストンと、リターンスプリングとを備え、ディスクと摩擦プレートが相互に嵌り合うように対向して配置される。ピストンは油圧を供給されるとき作動してディスクを摩擦プレートに押圧すると共に、リターンスプリングはピストンを初期位置に付勢する。
ECU36はCPU,ROM,RAM,I/Oなどを有するマイクロコンピュータを備え、後述するセンサ群の出力に基づいて電磁弁を励磁・消磁し、クラッチCTnに油圧を供給してオン(係合)/あるいは油圧を排出させてオフ(解放)して前進6速・後進1速のいずれかを確立する。図2にそれらの変速段を確立するためのクラッチCTnのオン・オフ動作を示す。
センサ群について説明すると、車両運転席床面に配置されたアクセルペダル(図示せず)はエンジン28の吸気管に配置されたスロットルバルブとの機械的な連結が断たれ、スロットルバルブをアクチュエータ(電動モータなど)で開閉するDBW(Drive By Wire)機構40が設けられる。
DBW機構40にはスロットル開度センサ42が設けられてアクチュエータの動作量からスロットルバルブの開度THを示す出力を生じると共に、アクセルペダルの付近にはアクセル開度センサ44が設けられてアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)APに応じた出力を生じる。
また、エンジン28のクランクシャフトCSの付近にはクランク角センサ46が設けられてピストンのクランク角度からエンジン回転速度(回転数)NEを示す出力を生じると共に、吸気管においてスロットルバルブの下流には絶対圧センサ50が設けられて吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAを示す出力を生じる。
さらに、自動変速機10の入力軸12の付近には第1回転速度センサ52が配置され、自動変速機10の入力軸回転速度NMを示す信号を出力すると共に、出力軸22には第2回転速度センサ54が配置され、自動変速機10の出力軸回転速度NCを示す信号を出力する。
またアクスルシャフトASL,ASRの付近には第3回転速度センサ56が配置され、アクスルシャフトASL,ASRの回転速度を示す出力を生じる。油圧供給機構34のリザーバには油温センサ60が配置されてATF温度(作動油の温度。油温)を示す信号を出力すると共に、レンジセレクタ(図示せず)の付近にはセレクタ位置センサ62が配置され、運転者によって選択されたP,N,D,Rなどのレンジを示す出力を生じる。
さらに油圧クラッチCTnのピストン室に接続される油路にはそれぞれ油圧センサ64が設けられ、油圧クラッチCTnのピストン室に供給される油圧に応じた出力を生じる。
これらセンサの出力はECU36に入力される。ECU36は第2回転速度センサ54(あるいは第3回転速度センサ56)の出力の時間間隔をカウントして車速Vを検出し、検出された車速Vと前記したアクセル開度APなどに基づき、自動変速機10の変速を制御すると共に、油圧クラッチCTnの充填完了を判定する。
図3は図1に示す装置の動作、より具体的にはECU36の動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムはECU36によって制御周期、例えば10msecごとに実行される。Sは処理ステップを意味する。
図3フロー・チャートを参照して説明すると、S10においてシフトマップ(変速マップ)を選択する。
これは車速Vとスロットル開度THとから車両の登坂勾配あるいは降坂勾配を示す勾配パラメータを求め、求めた勾配パラメータと、現在の変速段(今回の制御周期で係合されている変速段)とアクセル操作とブレーキ操作などから予め設定された平坦路、登坂路、重登坂路用などの変速マップのいずれかを選択する作業を意味する。尚、その詳細は例えば本出願人が先に提案した特許第4459361号公報に記載されているので、これ以上の説明は省略する。
次いでS12に進み、変速段を決定する。即ち、選択されたシフトマップを基準としてセレクタ位置センサ62の出力などに基づき、変速すべき次の変速段を決定する。尚、この実施例は後述するように全開UP(アップ)シフト変速の制御を特徴とすることから、以下それに限定して説明する。
図4はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
先ずS100において状態を判定する。即ち、油圧クラッチCTnや変速の進行度合いを判定し、状態に応じた制御フェーズを選択する。
図5はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャート、図6は同様にその処理を説明するタイム・チャートである。
以下説明すると、S200において準備圧判定を行う。即ち、先に説明した初期充填として油圧クラッチCTnに高圧の目標油圧を供給してピストンの無効ストローク詰めを行った後、係合時のショックを軽減するために目標油圧を低下させてクラッチプレートを滑らせる準備圧を供給する準備制御を行うが、それが完了したか否か判定する。
図6に示す如く、これは変速開始と判断されてからの経過時間を計測し、計測時間が規定の時刻t1を超えるか否か判断することで行い、計測時間が規定の時刻t1を超えるとき、準備圧の供給が完了したと判定する。
次いでS202に進み、クラッチ充填判定を行う。
図7はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
以下説明すると、S300において油圧クラッチCTnの制御状態がクラッチ充填待ちか、換言すれば図6タイム・チャートの充填待ち制御(時刻t2)に入ったか否か判断し、否定されるときはS302に進み、油圧クラッチCTnが未だ充填されていないと判定(判断)する。尚、ここで油圧クラッチCTnは変速すべき変速段を確立させる該当クラッチを意味する。以下、油圧クラッチCTnを単に「クラッチ」という。
他方、S300で肯定されるときはS304に進み、クラッチの容積変化が完了するのを待つため、許容される共噛みトルクによって規定される目標油圧を算出(検索)して出力(指示)する。
目標油圧は、具体的には、図示しないルーチンにおいてエンジン28が出力するエンジントルク(エンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとから予め設定されたマップを検索して得た値)にトルクコンバータ30の増幅率を乗じて得たクラッチ伝達トルクに基づいて算出される。
S304においては目標油圧を算出(検索)して出力すると共に、算出された目標油圧と油温センサ60から検出された油温とに基づき、図8にその特性を示すマップを検索して充填判定閾値を検索する。
図8に示す如く、充填判定閾値は、目標油圧と油温とに基づいて設定され、目標油圧が低いほど小さい値に設定されると共に、油温が上昇するほど小さい値に設定される。
図7の説明に戻ると、次いでS306に進み、検索された目標油圧と油圧センサ64によって検出された検出油圧との差圧を算出し、算出された差圧を充填判定閾値と比較して算出された差圧が充填判定閾値未満か否か判断する。
S306で算出された差圧、より具体的にはその絶対値が充填判定閾値未満ではないと判断されるときはS302に進み、クラッチが未だ充填されていないと判定(判断)する一方、差圧、より具体的にはその絶対値が充填判定閾値未満と判断されるときはS308に進み、油圧クラッチへの充填が完了したと判定(判断)する。
図5フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS204に進み、前記した第1回転数センサ52と第2回転速度センサ54の出力から入力軸12と出力軸22に差回転が生じたか否か判断してイナーシャ相(図6に時刻t3で示す)に入ったか否か判定(判断)し、肯定されるときは回転変化時間や変速ショック回避用に設定される値に基づいて目標油圧を算出して出力するイナーシャ相制御を行う。
次いでS206に進み、検出された出力軸22の回転が変速先(次段)の変速段の回転数に達していたら、エンゲージ(係合)処理完了と判断する。
図4フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS102に進み、クラッチ圧決定などのS100で選択された制御フェーズに対応した処理を行う。
上記した如く、この実施例にあっては、入力軸12から入力される車両搭載動力源(エンジン)28の回転駆動力を確立された変速段で変速して駆動輪WL,WRに接続される出力軸22に伝達すると共に、油圧を供給されると作動して前記変速段を確立自在な自動変速機10の油圧クラッチCTn(n:1から6)への油圧の充填を判定する油圧クラッチの充填判定装置において、前記油圧クラッチに供給されるべき目標油圧を検索する目標油圧検索手段(ECU36,S304)と、前記検索された目標油圧に基づいて充填判定閾値を検索する充填判定閾値検索手段(ECU36,S304)と、前記油圧クラッチに供給された油圧を検出する油圧検出手段(油圧センサ)64と、前記目標油圧と前記油圧検出手段によって検出された検出油圧との差圧を算出する差圧算出手段(ECU36,S306)と、前記算出された差圧を前記充填判定閾値と比較する比較手段(ECU36,S306)と、前記算出された差圧が前記充填判定閾値未満となったとき、前記油圧クラッチへの充填が完了したと判定する充填完了判定手段(ECU36,S308)とを備える如く構成したので、油圧クラッチCTnにおいて増加された供給油圧がトルク(回転駆動力)を伝達可能な充填完了となったことを精度良く検知(判断)することができる。
即ち、差圧という幅を持った値を使用し、それを充填判定閾値(図6で図示せず)と比較することで算出するので、閾値を油圧クラッチの応答性などに合わせて設定することができ、よって通常の場合はもとより、目標油圧(指示油圧)が低い場合あるいは検出油圧の上昇が緩慢な場合でも充填完了を精度良く検知することができる。
また、前記充填判定閾値は、前記目標油圧が低いほど小さい値に設定される如く構成したので、上記した効果に加え、閾値を一層適正に設定することができ、よって目標油圧が低い場合であっても充填完了を一層精度良く検知することができる。
また、前記充填判定閾値は、油温に基づいて設定される如く構成したので、上記した効果に加え、油温を通じて環境要因の変化に合わせて閾値を設定することができ、よって充填完了を一層精度良く検知することができる。
尚、上記において、有段式の自動変速機の例として平行軸方式の自動変速機を示したが、この発明はそれに限定されるものではなく、プラネタリ型でも良く、さらにはツインクラッチ型の自動変速機であっても良い。
また、原動機としてガソリンを燃料とする火花点火式のエンジン(内燃機関)を示したが、この発明はそれに限定されるものではなく、軽油を燃料とする圧縮着火式のディーゼルエンジンであっても良く、あるいは電動機など他の原動機であっても良い。
10 自動変速機、12 入力軸、14 中間軸、16 カウンタ軸、20 アイドル軸、22 出力軸、24 後進アイドル軸、28 エンジン(EG。動力源。内燃機関)、30 トルクコンバータ、32 車両、34 油圧供給機構、36 ECU(電子制御ユニット)、40 DBW機構、44 アクセル開度センサ、52,54,56 第1、第2、第3回転速度センサ、60 油温センサ、64 油圧センサ(油圧検出手段)、CTn(n:1から6) 油圧クラッチ(クラッチ)、GMVなど ギヤ
Claims (3)
- 入力軸から入力される車両搭載動力源の回転駆動力を確立された変速段で変速して駆動輪に接続される出力軸に伝達すると共に、油圧を供給されると作動して前記変速段を確立自在な自動変速機の油圧クラッチへの油圧の充填を判定する油圧クラッチの充填判定装置において、前記油圧クラッチに供給されるべき目標油圧を検索する目標油圧検索手段と、前記検索された目標油圧に基づいて充填判定閾値を検索する充填判定閾値検索手段と、前記油圧クラッチに供給された油圧を検出する油圧検出手段と、前記目標油圧と前記油圧検出手段によって検出された検出油圧との差圧を算出する差圧算出手段と、前記算出された差圧を前記充填判定閾値と比較する比較手段と、前記算出された差圧が前記充填判定閾値未満となったとき、前記油圧クラッチへの充填が完了したと判定する充填完了判定手段とを備えたことを特徴とする油圧クラッチの充填判定装置。
- 前記充填判定閾値は、前記目標油圧が低いほど小さい値に設定されることを特徴とする請求項1記載の油圧クラッチの充填判定装置。
- 前記充填判定閾値は、油温に基づいて設定されることを特徴とする請求項1または2記載の油圧クラッチの充填判定装置。
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