JP5673767B1 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータの大型化を抑えつつ、互いに異なる電源電圧に対応可能な衛生洗浄装置を提供する。【解決手段】3つ以上の複数の抵抗体441a、441b、441cを有するヒータ441を有し給水源から供給される洗浄水を加熱する洗浄水加熱手段と、洗浄水加熱手段により加熱された洗浄水を人体に噴出する噴出ノズルと、供給電源から洗浄水加熱手段に供給される電力を制御する制御部と、複数の抵抗体のそれぞれに対して設けられ複数の抵抗体のそれぞれの通電状態と非通電状態とを切り替える複数のスイッチ手段443a、443b、443cと、を備え、複数の抵抗体の接続構成を切り替える切替手段447により、供給電源の電圧が所定値よりも高い場合において並列に接続された複数の抵抗体の数の割合を、供給電源の電圧が所定値以下の場合において並列に接続された複数の抵抗体の数の割合よりも低くする。【選択図】図3

Description

本発明の態様は、一般的に、衛生洗浄装置に関する。
例えば、人体局部を洗浄する洗浄水を加熱する温水ヒータを備えた衛生洗浄装置がある(特許文献1)。温水ヒータのなかには、複数の抵抗体を有する温水ヒータがある。
衛生洗浄装置は、世界各国で使用されている。例えば、任意の国の電源電圧が他の国の電源電圧とは異なることがある。そのため、一般的に、ヒータの仕様は、世界各国の電源電圧に応じて設定されている。これに対して、ヒータの共通化が望まれている。
例えば、高低2種の電源電圧をそれぞれ印加したときに消費電力を略一定に保つように、抵抗体により形成された複数のヒータを直列に接続する状態と並列に接続する状態とに切り換える選択手段を備えたヘアードライヤーがある(特許文献2)。
特許文献2に記載された選択手段を温水ヒータに適用すると、温水ヒータの端子数が増加する。すると、温水ヒータが大型化するという問題がある。あるいは、コストアップにつながるという問題がある。また、高低2種の電源電圧の比が2:1である場合には、特許文献2に記載された選択手段を温水ヒータに適用可能である。一方で、高低2種の電源電圧の比が2:1ではない場合には、所望の消費電力が得られず、特許文献2に記載された選択手段を温水ヒータに適用できないという問題がある。
特開2004−116206号公報 特開昭60−261410号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ヒータの大型化を抑えつつ、互いに異なる電源電圧に対応可能な衛生洗浄装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、3つ以上の複数の抵抗体を有するヒータを有し給水源から供給される洗浄水を加熱する洗浄水加熱手段と、前記洗浄水加熱手段により加熱された洗浄水を人体に噴出する噴出ノズルと、供給電源から前記洗浄水加熱手段に供給される電力を制御する制御部と、前記複数の抵抗体のそれぞれに対して設けられ前記複数の抵抗体のそれぞれの通電状態と非通電状態とを切り替える複数のスイッチ手段と、を備え、前記複数の抵抗体の接続構成を切り替える切替手段により、前記供給電源の電圧が所定値よりも高い場合において並列に接続された前記複数の抵抗体の数の割合を、前記供給電源の電圧が所定値以下の場合において並列に接続された前記複数の抵抗体の数の割合よりも低くすることを特徴とする衛生洗浄装置である。
この衛生洗浄装置によれば、回路構成を比較的簡単に切り替えることで、異なる電源電圧に対応可能な衛生洗浄装置が提供される。また、ヒータの端子数の増加を抑え、ヒータの大型化を抑えることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記複数の抵抗体のそれぞれの抵抗値は、前記供給電源の電圧が所定値以下の場合の最大定格電力と、前記供給電源の電圧が所定値よりも高い場合の前記最大定格電力と、が互いに同一となる比率であって、前記電力の相対的に低出力から前記電力の相対的に高出力の範囲において均一な電力分解能が得られる比率に設定されたことを特徴とする衛生洗浄装置である。
この衛生洗浄装置によれば、複数の抵抗体の抵抗値の比率は、低出力から高出力の範囲にわたり温度ムラが問題にならない電力分解能が得られるように設定されている。そのため、電力制御時に電力分解能が粗くなるパターン制御でも十分な電力分解能が得られる。
第3の発明は、第2の発明において、前記供給電源の電圧が所定値以下の場合には、前記制御部は、洗浄中における温水温度制御において、前記低出力のときに前記複数の抵抗体のうちで定格容量が相対的に小さい系統に通電する制御を実行し、前記高出力のときに前記複数の抵抗体のうちで定格容量が相対的に小さい系統に通電した状態のままで、総電力が必要な熱量なる制御を実行することを特徴とする衛生洗浄装置である。
この衛生洗浄装置によれば、供給電源の電圧が所定値以下の場合でも、細かな温水温度制御を行うことができる。
第4の発明は、第2または3の発明において、前記供給電源の電圧が所定値よりも高い場合には、前記制御部は、洗浄中における温水温度制御において、前記低出力のときに前記複数の抵抗体のうちのいずれかの第1の直列系統に通電する制御を実行し、前記高出力のときに前記複数の抵抗体のうちのいずれかの第2の直列系統に通電した状態のままで、前記第2の直列系統を除く残りの前記複数の抵抗体のうちの少なくともいずれかに通電する制御を実行することを特徴とする衛生洗浄装置である。
この衛生洗浄装置によれば、供給電源の電圧が所定値よりも高い場合でも、細かな温水温度制御を行うことができる。
第5の発明は、第2〜4のいずれか1つの発明において、前記制御部は、前記洗浄水加熱手段の内部の凍結を防止する凍結防止モードの動作を実行する場合には、前記複数の抵抗体のうちの直列系統のみに通電する制御であって、流れる電流のピークが最小となる直列系統に通電する制御を実行することを特徴とする衛生洗浄装置である。
この衛生洗浄装置によれば、ヒータへの通電を入り切りするスイッチを制御するだけで、容易に低出力に設定することができ、洗浄水加熱手段の凍結を防止することができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれか1つの発明において、総電流が流れる部位に設けられた温度ヒューズをさらに備えたことを特徴とする衛生洗浄装置である。
この衛生洗浄装置によれば、抵抗体の接続構成に応じた温度ヒューズの設置は必要ない。そのため、衛生洗浄装置が大型化することを抑えることができる。
本発明の態様によれば、ヒータの大型化を抑えつつ、互いに異なる電源電圧に対応可能な衛生洗浄装置が提供される。
本発明の実施の形態にかかる衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。 本実施形態の衛生洗浄装置の具体例を例示する模式図である。 本実施形態の衛生洗浄装置の具体例を例示する模式図である。 本実施形態の抵抗体の1系統毎の出力に使用される通電パターンの一例を例示する表である。 図2(a)〜図2(c)に関して前述した衛生洗浄装置を説明する模式図である。 図3(a)〜図3(c)に関して前述した衛生洗浄装置を説明する模式図である。 本実施形態の衛生洗浄装置の他の具体例を例示する模式図である。 本実施形態の衛生洗浄装置の他の具体例を例示する模式図である。 電源電圧が220Vの場合における出力ワット数と通電パターンとの間の対応の一例を例示する対応表である。 電源電圧が100Vの場合における出力ワット数と通電パターンとの間の対応の一例を例示する対応表である。 本実施形態の切替手段の変形例を表す構成回路図である。 3つの抵抗体が直並列に接続された回路構成を例示する回路構成図である。 4つの抵抗体が直並列に接続された回路構成を例示する回路構成図である。 本実施形態にかかる衛生洗浄装置の動作の変形例を説明する回路構成図である。 図14に表した回路構成図の等価回路図である。 本実施形態にかかる衛生洗浄装置の動作の変形例を説明するタイミングチャート図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。
なお、図1は、水路系の要部構成と電気系の要部構成とを併せて表している。
本実施形態にかかる衛生洗浄装置100は、洗浄水加熱手段440と、噴出ノズル473と、制御部405と、を備える。洗浄水加熱手段440は、ヒータ441を有し、給水源10から供給される洗浄水を加熱する。ヒータ441は、複数の抵抗体を有する。例えば、ヒータ441は、3つ以上の抵抗体を有する。
噴出ノズル473は、先端部に設けられた噴出口474を有する。噴出ノズル473は、噴出口474から水を噴出して、例えば図示しない便座に座った使用者の人体(例えば「おしり」など)を洗浄することができる。
例えば、図1に表したように、本実施形態にかかる衛生洗浄装置100は、水道や貯水タンクなどの給水源10から供給された水を噴出ノズル473の噴出口474に導く流路20を有する。流路20の上流側には、電磁弁431が設けられている。電磁弁431は、開閉可能な電磁バルブであり、制御部405からの指令に基づいて水の供給を制御する。つまり、電磁弁431は、給水源10から供給される水の噴出ノズル473への給水と止水とを切り替える。
電磁弁431の下流には、洗浄水加熱手段440が設けられている。洗浄水加熱手段440は、ヒータ441を有し、給水源10から供給された水を加熱して例えば規定の温度まで昇温させる。本実施形態の洗浄水加熱手段440は、例えばセラミックヒータなどを用いた瞬間加熱式(瞬間式)の熱交換器でもよいし、貯湯タンクを用いた貯湯加熱式の熱交換器でもよい。使用者は、操作部500を操作することにより温水温度を設定することができる。
洗浄水加熱手段440の下流には、流量の調整を行う流量切替弁471と、噴出ノズル473やノズル洗浄室478への給水の開閉や給水先の切替を行う流路切替弁472と、が設けられている。流量切替弁471は、噴出ノズル473を流れる水の流量を調整する。流路切替弁472は、給水先(流路の接続先)を噴出ノズル473およびノズル洗浄室478のいずれかに切り替えることができる。流量切替弁471および流路切替弁472は、1つのユニットとして設けられていてもよい。
流量切替弁471および流路切替弁472の下流には、噴出ノズル473が設けられている。噴出ノズル473は、ノズルモータ476からの駆動力を受け、便器のボウル内に進出したり、ケーシングの内部に後退することができる。つまり、ノズルモータ476は、制御部405からの指令に基づいて噴出ノズル473を進退させることができる。
ノズル洗浄室478は、その内部に設けられた図示しない吐水部から殺菌水あるいは水を噴射することにより、噴出ノズル473の外周表面(胴体)を殺菌あるいは洗浄することができる。あるいは、ノズル洗浄室478は、収納された状態の噴出ノズル473の噴出口474の部分を殺菌あるいは洗浄することができる。
制御部405は、電源回路401を介して供給電源30から電力を供給され、操作部500などからの信号に基づいて電磁弁431や、洗浄水加熱手段440や、流量切替弁471や、流路切替弁472や、ノズルモータ476の動作を制御することができる。例えば、制御部405は、供給電源30から洗浄水加熱手段440に供給される電力を制御する。
図2および図3は、本実施形態の衛生洗浄装置の具体例を例示する模式図である。
図2(a)は、供給電源が100ボルト(V)系である場合の接続構成を例示する回路構成図である。図2(b)は、図2(a)に表した回路構成図の等価回路図である。図2(c)は、スイッチ手段と電力との関係を例示する模式図である。
図3(a)は、供給電源が200V系である場合の接続構成を例示する回路構成図である。図3(b)は、図3(a)に表した回路構成図の等価回路図である。図3(c)は、スイッチ手段と電力との関係を例示する模式図である。
本願明細書においては、供給電源30の電圧(電源電圧)が85V以上132V以下である場合を、「100V系」と称する。また、本願明細書においては、供給電源30の電圧が198V以上264V以下である場合を、「200V系」と称する。
本願明細書においては、供給電源30の電圧が85V以上132V以下である国や地域を、「100V圏内」と称する。また、供給電源30の電圧が198V以上264V以下である国や地域を、「200V圏内」と称する。
図2(a)および図2(b)に表した具体例の衛生洗浄装置100aは、第1のスイッチ手段443aと、第2スイッチ手段443bと、第3のスイッチ手段443cと、第1のコネクタ444と、第2のコネクタ445と、ヒータ441と、温度ヒューズ449と、を備える。ヒータ441は、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、第3の抵抗体441cと、第1の端子(第1の電極)442aと、第2の端子(第2の電極)442bと、第3の端子(第3の電極)442cと、第4の端子(第4の電極)442dと、を有する。
通常使用時には、第1のコネクタ444は、第2のコネクタ445に接続されている。温度ヒューズ449は、総電流が流れる部位に設けられている。温度ヒューズ449は、洗浄水加熱手段440の空焚きを防止する。
第1のスイッチ手段443aは、第1の抵抗体441aへ通電される状態(通電状態)と、第1の抵抗体441aへ通電されない状態(非通電状態)と、を切り替える。第2のスイッチ手段443bは、第2の抵抗体441bへ通電される状態と、第2の抵抗体441bへ通電されない状態と、を切り替える。第3のスイッチ手段443cは、第3の抵抗体441cへ通電される状態と、第3の抵抗体441cへ通電されない状態と、を切り替える。
図2(a)および図2(b)に表したように、供給電源30が100V系である場合には、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、第3の抵抗体441cと、は、互いに並列に接続されている。
ヒータ441への通電方式としては、パターン制御方式や位相制御方式などが用いられる。本願明細書において、「パターン制御方式」とは、供給電源30の正弦波に対する半波を1単位とし、この半波単位でヒータ441への通電と非通電とを制御し、半波単位を複数組み合わせて総電力を制御する方式をいう。また、本願明細書において、「位相制御方式」とは、必要な熱量に応じて通電角を制御する方式をいう。位相制御方式では、細かい電力制御が可能である。パターン制御方式の詳細については、後述する。
このような通電制御を行う上で、商用電源(供給電源30)の電圧が異なる国や地域においては、電源電圧の値に応じて通電量を制御する必要がある。
例えば電源電圧が100V系から200V系に変わる場合において、パターン制御を行うと、200V系の地域では1半波当たりの電力値が100V系の地域と比べ4倍となり、過加熱状態となる。これに対して、通電量を抑えて電力制御する方法が挙げられる。例えば、パターン制御方式を使う場合、通電する半波の数を少なくして通電量を抑える手段があるが、フリッカーの問題が発生することがある。よって、一般的には、電源電圧に応じてヒータ441を取り替え、製品の仕様を変更する必要がある。
これに対して、100V圏内と200V圏内とにおいて、同じヒータを使用するために、電圧検出手段によって検出された電圧が所定値以上のときに、スイッチのオン及びオフを供給電源30の半波単位で行う方法が挙げられる。すなわち、これは、位相制御方式である。
しかし、位相制御による通電方法においては、ヒータ441の定格を超えない電力値で温度制御を行うことができる一方で、200V相当印加時には、ヒータ441に流れるピーク電流は、100V相当時にヒータ441に流れる電流に比べると大きい。そのため、位相制御による通電方法は、ヒータ441の寿命劣化を縮めることに繋がる。
例えば、200V系の地域において100V系用の抵抗値のヒータを使って100V系用のヒータと同じ電力を確保する場合を想定する。通常、目標電力を1200ワット(W)としたとき、100V系の地域で100V系用のヒータを使用する場合には、流れる電流のピーク値は、17アンペア(A)となる(12Arms×√2=17A)。
しかし、前述したように、200V系の地域で100V系用のヒータを使って1200Wを確保しようとすると、電流のピークは、25A程度となる。すると、ヒータ441において、過渡的な異常発熱が生じ、断線が生ずる可能性がある。
ヒータ441がセラミックヒータである場合には、パターンの剥離やクラックが生ずる可能性がある。
このような課題に対して、高低2種類の電源電圧(例:低範囲85V〜132V、高範囲:198V〜264V)をそれぞれ印加した時に消費電力を一定に保つように、抵抗体により形成された複数のヒータを、電源電圧が高電圧の場合には直列に接続する状態に切り替え、低電圧の場合には並列に接続する状態に切り替える方法が挙げられる。
こうすれば、商用電源の電圧の変化に応じて、ヒータなどの仕様や通電制御の仕様を変更する手間を省くことができる。商用電源の電圧の異なる国や地域において販売されるそれぞれの製品において、ヒータなどの仕様を共通化することができる。
しかし、高低2種類の電源電圧に応じて、複数のヒータの接続構成を、低電圧時には並列構成に切り替え、高電圧時には直列構成に切り替える手段を洗浄水を加熱する洗浄水加熱手段440のヒータ441に適用すると、ヒータ441の端子数が増加する。すると、ヒータ441自体が大型化し、コストアップに繋がるという問題がある。
また、電源電圧の比が2:1の場合には適用可能である一方で、電源電圧の比が2:1ではない場合には所望の消費電力が得られず、適用できないという問題がある。例えば、100Vと200Vとに切り替え可能となるように設定した場合において、240Vの地域で衛生洗浄装置100を使おうとすると、200V用に設定して衛生洗浄装置100を使用することになる。すると、所定より大きな電力となり、電力制御が粗くなり適切な性能が得られない。
これに対して、本実施形態では、図3(a)に表した具体例の衛生洗浄装置100bのように、供給電源30が200V系である場合には、図2(a)に関して前述した衛生洗浄装置100aに対して切替手段447がさらに設けられる。本実施形態では、切替手段447は、中継ハーネスである。但し、切替手段447は、中継ハーネスに限定されず、切替スイッチであってもよい。切替手段447の変形例については、後述する。
切替手段447は、第1のコネクタ444と第2のコネクタ445との間に設けられ、第1のコネクタ部447aと、第2のコネクタ部447bと、を有する。第1のコネクタ部447aは、第1のコネクタ444と接続される。第2のコネクタ部447bは、第2のコネクタ445と接続される。切替手段447は、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、第3の抵抗体441cと、の間の接続構成を切り替えることができる。
本具体例の衛生洗浄装置100bでは、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、第3の抵抗体441cと、は、互いに直並列に接続されている。具体的には、第1の抵抗体441aは、第2の抵抗体441bと並列に接続されている。第1の抵抗体441aは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。第2の抵抗体441bは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。
つまり、本実施形態では、切替手段447を設けることで、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)において並列に接続された抵抗体の数の割合を、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)において並列に接続された抵抗体の数の割合よりも高くする。言い換えれば、切替手段447を設けることで、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)において並列に接続された抵抗体の数の割合を、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)において並列に接続された抵抗体の数の割合よりも低くする。
例えば、図2(a)および図2(b)に表したように、供給電源30が100V系の場合には、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、第3の抵抗体441cと、が互いに並列に接続されている。つまり、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)において並列に接続された抵抗体の数の割合は、3/3である。
一方で、図3(a)および図3(b)に表したように、供給電源30が200V系の場合には、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、が互いに並列に接続されている。つまり、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)において並列に接続された抵抗体の数の割合は、2/3である。
あるいは、本実施形態では、切替手段447を設けることで、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)において直列に接続された抵抗体の数の割合を、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)において直列に接続された抵抗体の数の割合よりも低くする。言い換えれば、切替手段447を設けることで、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)において直列に接続された抵抗体の数の割合を、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)において直列に接続された抵抗体の数の割合よりも高くする。
例えば、図2(a)および図2(b)に表したように、供給電源30が100V系の場合には、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、第3の抵抗体441cと、が互いに並列に接続されている。つまり、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)において直列に接続された抵抗体の数の割合は、0/3である。
一方で、図3(a)および図3(b)に表したように、供給電源30が200V系の場合には、第1の抵抗体441aと、第2の抵抗体441bと、が互いに並列に接続されている。つまり、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)において直列に接続された抵抗体の数の割合は、1/3である。
本実施形態では、供給電源30の電圧が所定値以下の場合および所定値よりも大きい場合のいずれにおいても、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cのうちで使われない抵抗体は存在しない。これにより、使用されない抵抗体を無駄に形成する必要がないため、ヒータ441が大型化することを抑えることができる。
本実施形態によれば、回路構成(本具体例ではヒータ441の抵抗体の接続構成)を比較的簡単に切り替えることで、異なる電源電圧に対応可能な衛生洗浄装置が提供される。また、図2(a)に表した衛生洗浄装置100aのヒータ441の端子数は、4である。一方で、図3(a)に表した衛生洗浄装置100bのヒータ441の端子数は、4である。本実施形態によれば、ヒータ441の端子数の増加を抑え、ヒータ441の大型化を抑えることができる。
図4は、本実施形態の抵抗体の1系統毎の出力に使用される通電パターンの一例を例示する表である。
図4に表したように、本実施形態のパターン制御方式では、16半波を1単位とする。なお、半波単位は、これだけに限定されるわけではない。
制御部405は、ヒータ441へ通電しない場合には、出力山数が0/16の通電パターンを選択する。制御部405は、ヒータ441へ通電し、総電力を増加させる場合には、出力山数が1/16、2/16、3/16、・・・、16/16の通電パターンを必要な熱量に応じて選択する。
図2(c)に表したように、供給電源30が100V系の場合において、低出力(例えば0Wよりも高く400W以下)時には、制御部405は、第1のスイッチ手段443aのみをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aを有する直列系統を使用する。中出力(例えば400Wよりも高く800W以下)時には、制御部405は、第1のスイッチ手段443aをオン制御したままで、第2のスイッチ手段443bをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aおよび第2の抵抗体441bを有する並列系統を使用する。高出力(例えば800Wよりも高く1200W以下)時には、制御部405は、第1のスイッチ手段443aおよび第2のスイッチ手段443bをオン制御したままで、第3のスイッチ手段443cをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cを有する並列系統を使用する。
図3(c)に表したように、供給電源30が200V系の場合において、低〜中出力(例えば0Wよりも高く968W以下)時には、制御部405は、第1のスイッチ手段443aのみをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aおよび第3の抵抗体441cを有する直列系統を使用する。高出力(例えば968Wよりも高く1290W以下)時には、制御部405は、第1のスイッチ手段443aをオン制御したままで、第2のスイッチ手段443bをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cを有する直並列系統を使用する。
本実施形態のパターン制御方式によれば、低出力時には、回路に流れる電流を抑えることができる。一方で、高出力時には、半波単位をオン/オフ制御する際に流れる電流の変化量を小さくすることができる。これにより、フリッカーの発生やノイズの発生を抑制することができる。
図2および図3に関して前述した具体例について、さらに説明する。
図5は、図2(a)〜図2(c)に関して前述した衛生洗浄装置を説明する模式図である。
図6は、図3(a)〜図3(c)に関して前述した衛生洗浄装置を説明する模式図である。
図5(a)は、図2(a)に表した回路構成図の等価回路図である。図5(b)は、本具体例の電力分解能を説明する模式図である。図5(c)は、本具体例の噴出口における温水温度を表すグラフ図である。
図6(a)は、図3(a)に表した回路構成図の等価回路図である。図6(b)は、本具体例の電力分解能を説明する模式図である。図6(c)は、本具体例の噴出口における温水温度を表すグラフ図である。
図5(c)および図6(c)に表したグラフ図の横軸は、時間を表す。図5(c)および図6(c)に表したグラフ図の縦軸は、温度を表す。
例えば、ノイズが発生しにくいパターン制御を使うと、細かい電力(熱量)の制御が実行されず、結果的に適切な温度に調整することができないことがある。
適切な温度に調整することができないと、加熱された洗浄水の温度ムラが大きくなり、使用者に不快な影響を与えることがある。
図5および図6を参照しつつ、詳細について説明する。本実施形態にかかる衛生洗浄装置100において、使用者が設定した温水温度の値が40℃である場合を例として考える。また、ここでは、低電圧地域の供給電源30の電圧を100Vとし、高電圧地域の供給電源30の電圧を200Vとする。
例えば、冬季における洗浄水加熱手段(熱交換器装置)440への入水温度を約5℃と仮定する。毎分約430cc程度の流量の条件下で吐水させる場合、設定温度40℃まで沸かし上げるため(40℃−5℃=35℃上昇)の必要熱量としては、約1200W程度が要求される。
そこで、供給電源30の電圧が100Vの場合(図5(a)に表した等価回路の場合)、1系統当たりの抵抗体の抵抗値を25オーム(Ω)(400W容量)とし、3系統を互いに並列に接続することで、最大出力容量が1200Wとなる。つまり、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cのそれぞれの抵抗値を25Ωとすると、最大出力容量が1200Wとなる。具体的には、抵抗体の1本当りの電力値と、抵抗体の3本の合計の電力値と、については、以下の式が成り立つ。

抵抗体の1本当りの電力値=(100V)/25Ω=400W
抵抗体の3本の合計の電力値=400W×3=1200W
この場合、通電制御の方法としてパターン制御を挙げ、16半波を1単位とする制御方式であれば、抵抗体1本当たりにおける半波当たりの出力電力は25Wとなる。具体的には、以下の式が成り立つ。

400W÷16=25W

このとき、本願明細書において、半波当たり電力(前述の例では25W/半波)の指標を「電力分解能」と呼ぶ。つまり、図5(b)に表したように、電力分解能は、25Wである。電力分解能が小さいほど細かく電力を制御することができ、精度良い温度制御を実現することができる。
一方、ヒータの仕様(抵抗体の抵抗値)を変えずに高電圧地域(供給電源30の電圧が200Vの地域)で使用する場合、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cの互いの接続構成を図6(a)に表した直並列構成に切り替えるとする。なお、本具体例では、切替手段447を設けることで抵抗体の接続構成を直並列構成に切り替える。但し、抵抗体の接続構成を切り替える手段は、切替手段447だけに限定されるわけではない。
例えば、低出力時は第1のスイッチ手段443aの系統のみを使用する。つまり、第1の抵抗体441aと第3の抵抗体441cとを直列とし通電し電力制御をする。電源電圧が200Vであり、抵抗値が50Ω(25Ω×2)となるので、第1のスイッチ手段443aの系統の通電時の出力電力は800W(200V÷50Ω)となる。よって、図6(b)に表したように、電力分解能は、50Wとなる(800W÷16=50W)。
供給電源30の電圧が100Vのときの電力分解能(25W/半波)と、供給電源30の電圧が200Vのときの電力分解能(50W/半波)を比較すると、供給電源30の電圧が200Vのときの電力分解能の方が2倍程度粗い。
電源電圧のばらつきを加味すると、この比率はさらに大きくなる。
電力分解能が粗くなると、温度フィードバック制御を行う上で温水サーミスタの検知温度と、設定温度と、の偏差を「0」にすることが困難になる。これにより、加熱量を細かく調整できないことがある。
すなわち、図5(c)および図6(c)に表したように、洗浄水加熱手段440により加熱された洗浄水の温度ムラが大きくなり、洗浄中に使用者が温度変動を感じ取り、不快感を与えることがある。
これに対し、細かい電力制御を可能とする位相制御を使う方法が挙げられる。しかし、位相制御方式では、通電電流に高調波のノイズ成分が多く含まれ、ヒータのオン/オフ時に多くのノイズが発生することがある。そのため、ノイズを抑えるための部品が増え、制御基板の大型化やコストアップに繋がることがある。
これに対して、本実施形態の衛生洗浄装置の他の具体例では、第1の抵抗体441aの抵抗値は、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cの少なくともいずれかの抵抗値とは異なる。第2の抵抗体441bの抵抗値は、第1の抵抗体441aおよび第3の抵抗体441cの少なくともいずれかの抵抗値とは異なる。第3の抵抗体441cの抵抗値は、第1の抵抗体441aおよび第2の抵抗体441bの少なくともいずれかの抵抗値とは異なる。つまり、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cのそれぞれの抵抗値の全てが同じということはない。
これについて、図面を参照しつつ説明する。
次に、本実施形態の衛生洗浄装置の具体例について、図面を参照しつつ説明する。
図7および図8は、本実施形態の衛生洗浄装置の他の具体例を例示する模式図である。 図7(a)は、供給電源が100V系である場合の接続構成を例示する回路構成図である。図7(b)は、図7(a)に表した回路構成図の等価回路図である。図7(c)は、スイッチ手段と電力との関係を例示する模式図である。
図8(a)は、供給電源が200V系である場合の接続構成を例示する回路構成図である。図8(b)は、図8(a)に表した回路構成図の等価回路図である。図8(c)は、スイッチ手段と電力との関係を例示する模式図である。
図7(a)および図7(b)に表した衛生洗浄装置100c、ならびに図8(a)および図8(b)に表した衛生洗浄装置100dでは、第1の抵抗体441aの抵抗値は、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cの少なくともいずれかの抵抗値とは異なる。第2の抵抗体441bの抵抗値は、第1の抵抗体441aおよび第3の抵抗体441cの少なくともいずれかの抵抗値とは異なる。第3の抵抗体441cの抵抗値は、第1の抵抗体441aおよび第2の抵抗体441bの少なくともいずれかの抵抗値とは異なる。つまり、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cのそれぞれの抵抗値の全てが同じということはない。
第1の抵抗体441aの抵抗値、第2の抵抗体441bの抵抗値および第3の抵抗体441cの抵抗値は、供給電源30の電圧が所定値以下の場合と、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合と、のそれぞれにおいて、最大定格電力(全ての抵抗体に電流を流したフル通電の状態での電力)が合成インピーダンスの観点から1200Wになるように設定されている。且つ、第1の抵抗体441aの抵抗値、第2の抵抗体441bの抵抗値および第3の抵抗体441cの抵抗値の比率は、電力の相対的に低出力から電力の相対的に高出力の範囲において、均一な電力分解能が得られるように設定されている。
例えば、図7(a)および図7(b)に表した具体例の衛生洗浄装置100cでは、第1の抵抗体441aの抵抗値は、40Ωである。第2の抵抗体441bの抵抗値は、16.67Ωである。第3の抵抗体441cの抵抗値は、28.57Ωである。つまり、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cのそれぞれの抵抗値の概算比率は、10:4:7である。その他の回路構成は、図2(a)および図2(b)に関して前述した衛生洗浄装置100aの回路構成と同様である。
例えば、図8(a)および図8(b)に表した具体例の衛生洗浄装置100dでは、第1の抵抗体441aの抵抗値は、40Ωである。第2の抵抗体441bの抵抗値は、16.67Ωである。第3の抵抗体441cの抵抗値は、28.57Ωである。つまり、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cのそれぞれの抵抗値の概算比率は、10:4:7である。その他の回路構成は、図3(a)および図3(b)に関して前述した衛生洗浄装置100bの回路構成と同様である。
本具体例によれば、複数の抵抗体の抵抗値の比率は、低出力から高出力の範囲にわたり温度ムラが問題にならない電力分解能が得られるように設定されている。そのため、電力制御時に電力分解能が粗くなるパターン制御でも十分な電力分解能が得られる。これにより、ノイズ成分を含む位相制御は、不要となる。よって、通電時のオン/オフ制御時に発生するノイズ成分が小さいパターン制御を使用することができる。これにより、余計なノイズ除去部品を用意する必要はない。
図9は、電源電圧が220Vの場合における出力ワット数と通電パターンとの間の対応の一例を例示する対応表である。
図10は、電源電圧が100Vの場合における出力ワット数と通電パターンとの間の対応の一例を例示する対応表である。
以下、説明の便宜上、出力電力と通電パターンとの間の対応表を「電力対応表」と称する。
供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(この例では、電源電圧が220Vの場合)には、洗浄中における温水温度制御において、制御部405は、低出力時には、複数の抵抗体のうちのいずれかの直列系統(第1の直列系統)に通電する制御を実行する。制御部405は、高出力時には、複数の抵抗体のうちのいずれかの直列系統(第2の直列系統)に通電した状態のままで、第2の直列系統を除く残りの複数の抵抗体のうちの少なくともいずれかに通電する制御を実行する。
図9に表したように、例えば、制御部405は、出力ワット数を44Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aのみをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aおよび第3の抵抗体441cを有する直列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を67Wとする場合には、第2のスイッチ手段443bのみをオン/オフ制御し、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cを有する直列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を860Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aをオン制御したままで、第2のスイッチ手段443bをオン/オフ制御し、直並列系統に通電する。なお、図9に表した電力対応表において、例えば、出力ワット数が860Wにおける「系統3」のワット数は、定格電力から「系統1」のワット数(706W)を引いた値である。
例えば、制御部405は、出力ワット数を1111Wとする場合には、第2のスイッチ手段443bをオン制御したままで、第1のスイッチ手段443aをオン/オフ制御し、直並列系統に通電する。なお、図9に表した電力対応表において、例えば、出力ワット数が1111Wにおける「系統3」のワット数は、定格電力から「系統2」のワット数(1070W)を引いた値である。
本実施形態によれば、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合でも、細かな温水温度制御を行うことができる。
供給電源30の電圧が所定値以下の場合(この例では、電源電圧が100Vの場合)には、洗浄中における温水温度制御において、制御部405は、低出力時には、複数の抵抗体のうちで定格容量が小さい系統に通電する制御を実行する。制御部405は、高出力時には、複数の抵抗体のうちで定格容量が小さい系統に通電した状態のままで、複数の抵抗体のうちで定格容量が順に高くなる系統に通電し、総電力が必要な熱量となる制御を実行する。
図10に表したように、例えば、制御部405は、出力ワット数を16Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aのみをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aを有する直列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を22Wとする場合には、第2のスイッチ手段443bのみをオン/オフ制御し、第2の抵抗体441bを有する直列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を37Wとする場合には、第3のスイッチ手段443cのみをオン/オフ制御し、第3の抵抗体441cを有する直列系統に通電する。
図10に表したように、例えば、制御部405は、出力ワット数を359Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aをオン制御したままで、第3のスイッチ手段443cをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aおよび第3の抵抗体441cを有する並列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を437Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aをオン制御したままで、第2のスイッチ手段443bをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441aおよび第2の抵抗体441bを有する並列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を537Wとする場合には、第3のスイッチ手段443cをオン制御したままで、第2のスイッチ手段443bをオン/オフ制御し、第3の抵抗体441cおよび第2の抵抗体441bを有する並列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を787Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aおよび第3のスイッチ手段443cをオン制御したままで、第2のスイッチ手段443bをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441a、第3の抵抗体441cおよび第2の抵抗体441bを有する並列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を959Wとする場合には、第1のスイッチ手段443aおよび第2のスイッチ手段443bをオン制御したままで、第3のスイッチ手段443cをオン/オフ制御し、第1の抵抗体441a、第2の抵抗体441bおよび第3の抵抗体441cを有する並列系統に通電する。
例えば、制御部405は、出力ワット数を1028Wとする場合には、第2のスイッチ手段443bおよび第3のスイッチ手段443cをオン制御したままで、第1のスイッチ手段443aをオン/オフ制御し、第2の抵抗体441b、第3の抵抗体441cおよび第1の抵抗体441aを有する並列系統に通電する。
本実施形態によれば、供給電源30の電圧が所定値以下の場合でも、細かな温水温度制御を行うことができる。
次に、本実施形態の切替手段の変形例について、図面を参照しつつ説明する。
図11は、本実施形態の切替手段の変形例を表す構成回路図である。
図11(a)は、切替手段が2つの切替スイッチを有する変形例を表す構成回路図である。図11(b)は、切替手段が1つの切替スイッチを有する変形例を表す構成回路図である。
本実施形態の切替手段447は、中継ハーネスに限定されず、切替スイッチであってもよい。
図11(a)に表した変形例の切替手段460aは、第1の切替スイッチ461と、第2の切替スイッチ462と、を有する。供給電源30が100V系の場合には、制御部405は、第1の切替スイッチ461の接続を第1の接点部461aに設定し、第2の切替スイッチ462の接続を第3の接点部462aに設定する。一方で、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合には、制御部405は、第1の切替スイッチ461の接続を第2の接点部461bに設定し、第2の切替スイッチ462の接続を第4の接点部462bに設定する。
これにより、本変形例の切替手段460aは、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合において並列に接続された抵抗体の数の割合を、供給電源30の電圧が所定値以下の場合において並列に接続された抵抗体の数の割合よりも低くすることができる。
図11(b)に表した変形例の切替手段460bは、第1の切替スイッチ463を有する。供給電源30が100V系の場合には、制御部405は、第1の切替スイッチ463の接続を第1の接点部463aに設定する。一方で、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合には、制御部405は、第1の切替スイッチ463の接続を第2の接点部463bに設定する。
これにより、本変形例の切替手段460bは、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合において並列に接続された抵抗体の数の割合を、供給電源30の電圧が所定値以下の場合において並列に接続された抵抗体の数の割合よりも低くすることができる。
なお、図11(a)に表した回路は、例えば、供給電源30の電圧が所定値以下の場合(例えば100V系の場合)と、供給電源30の電圧が所定値よりも高い場合(例えば200V系の場合)と、を比較可能な電圧検出回路を有していてもよい。これによれば、第1の切替スイッチ461および第2の切替スイッチ462の接続の切り替え動作を自動的に行うことができる。これは、図11(b)に表した回路についても同様である。
すなわち、本実施形態にかかる衛生洗浄装置100の電源プラグを供給電源30に最初に接続すると、衛生洗浄装置100は、イニシャル動作を開始する。このときに、電圧検出回路は、供給電源30の電圧が所定値以下であるか、あるいは供給電源30の電圧が所定値よりも高いかを比較する。制御部405は、電圧検出回路の検出結果に基づいて、第1の切替スイッチ461および第2の切替スイッチ462の接続の切り替え動作を行う。これにより、第1の切替スイッチ461および第2の切替スイッチ462の接続の切り替え動作を自動的に行うことができる。
次に、抵抗体の直並列接続の変形例について、図面を参照しつつ説明する。
図12は、3つの抵抗体が直並列に接続された回路構成を例示する回路構成図である。 本変形例では、第1の抵抗体441aは、第2の抵抗体441bと並列に接続されている。第1の抵抗体441aは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。第2の抵抗体441bは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。これは、図3(a)および図3(b)、ならびに図8(a)および図8(b)に関して前述した直並列接続と同様である。
図13は、4つの抵抗体が直並列に接続された回路構成を例示する回路構成図である。 図13(a)に表した変形例では、第1の抵抗体441aは、第2の抵抗体441bおよび第4の抵抗体441dと並列に接続されている。第1の抵抗体441aは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。第2の抵抗体441bは、第4の抵抗体441dと並列に接続されている。第2の抵抗体441bは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。第4の抵抗体441dは、第3の抵抗体441cと直列に接続されている。
図13(b)に表した変形例では、第1の抵抗体441aは、第2の抵抗体441bと並列に接続されている。第1の抵抗体441aは、第3の抵抗体441cおよび第4の抵抗体441dと直列に接続されている。第2の抵抗体441bは、第3の抵抗体441cおよび第4の抵抗体441dと直列に接続されている。第3の抵抗体441cは、第4の抵抗体441dと直列に接続されている。
次に、本実施形態にかかる衛生洗浄装置の動作の変形例について、図面を参照しつつ説明する。
図14は、本実施形態にかかる衛生洗浄装置の動作の変形例を説明する回路構成図である。
図15は、図14に表した回路構成図の等価回路図である。
図16は、本実施形態にかかる衛生洗浄装置の動作の変形例を説明するタイミングチャート図である。
例えば、寒冷地の別荘などで長期間不在により衛生洗浄装置100が使用されない場合などにおいては、洗浄水加熱手段440の内部の水が凍結しないように、水を排出し凍結防止を行う必要がある。万が一、水の排出が行われていない場合においても洗浄水加熱手段440の内部の水が凍結しないように、一般的には、制御部405が低ワット制御を実行し水の凍結防止を行っている(凍結防止モード)。
ここでは、衛生洗浄装置100が図14に表した回路構成図を有する場合を例に挙げて説明する。図14に表した回路構成図は、図11(b)に関して前述した回路構成図と比較して、入水サーミスタ451と、温水サーミスタ453と、をさらに有する。入水サーミスタ451は、洗浄水加熱手段440に供給される水の温度を検出する。温水サーミスタ453は、洗浄水加熱手段440のヒータ441により加熱された温水温度を検出する。
凍結防止モードの動作は、例えば、温水サーミスタ453の温度が所定値未満となった場合に開始される。また、凍結防止モードの動作は、温水サーミスタ453の温度が所定値以上となった場合に解除される。
凍結防止モードが開始される際、洗浄水加熱手段440が空焚き状態となるが、安全装置(温度ヒューズ449や図示しない過熱検知回路)が働かないように、低ワット制御が必要となる。
一般的に、通常動作時の洗浄モードと、凍結防止モードと、は、ヒータ441の定格容量(全体の合成抵抗値)を変えずに行われる。図16に表したように、凍結防止モード時の通電制御は、ヒータ441へ出力を間欠的に制御し平均電力を数ワットレベルに下げ行われる。
しかし、ヒータ441を100V系と200V系とで共通化する場合、200V系で凍結防止モードを開始すると、1半波当たりの瞬間電力が100V系に比べて4倍となる。つまり、W=V/Rの式により、電圧が2倍になると電力は4倍となる。すると、ヒータ441に対しヒートショックの程度が大きくなり、信頼性に影響を及ぼす可能性がある。また、1半波の瞬間電力が4倍になると、オフ期間を4倍長くする必要がある。そのため、フリッカーへの影響が発生することがある。
これに対して、本変形例では、制御部405は、凍結防止モードを実行するときには、直列系統のみに通電する制御を実行する。例えば、制御部405は、凍結防止モードを実行するときには、切替手段460bの第1の切替スイッチ463の接続を第2の接点部463bに設定する。これにより、図14に表した回路構成は、図15(a)に表した回路構成と等価となる。そして、制御部405は、第1のスイッチ手段443aおよび第2のスイッチ手段443bを制御し、流れる電流のピークが最小となる直列系統に通電する。例えば、第1の抵抗体441aの抵抗値が40Ωであり、第2の抵抗体441bの抵抗値が16.67Ωであり、第3の抵抗体441cの抵抗値が28.57Ωである場合には、制御部405は、凍結防止モードを実行するときには、第1のスイッチ手段443aを閉じ、第2スイッチ手段443bを開いて、第1の抵抗体441aおよび第3の抵抗体441cを有する直列系統に通電する。
本変形例によれば、通電電流のピークを抑えることができる。よって、1半波の瞬間電力を抑えることができる。そのため、ヒートショックやフリッカーへの影響を軽減することが可能となる。また、スイッチの制御の簡単な制御で低出力に設定することができ、洗浄水加熱手段440の凍結を防止することができる。
凍結防止モードを解除する場合であって、供給電源30の電圧が所定値以下である場合には、制御部405は、切替手段460bの第1の切替スイッチ463の接続を第1の接点部463aに設定する。これにより、図14に表した回路構成は、図15(b)に表した回路構成と等価となる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、衛生洗浄装置100および洗浄水加熱手段440などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや抵抗体441a、441b、441cおよび切替手段447の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 給水源、 20 流路、 30 供給電源、 100、100a、100b、100c、100d 衛生洗浄装置、 401 電源回路、 405 制御部、 431 電磁弁、 440 洗浄水加熱手段、 441 ヒータ、 441a 第1の抵抗体、 441b 第2の抵抗体、 441c 第3の抵抗体、 441d 第4の抵抗体、 442a 第1の端子、 442b 第2の端子、 442c 第3の端子、 442d 第4の端子、 443a 第1のスイッチ手段、 443b 第2のスイッチ手段、 443c 第3のスイッチ手段、 444 第1のコネクタ、 445 第2のコネクタ、 447 切替手段、 447a 第1のコネクタ部、 447b 第2のコネクタ部、 449 温度ヒューズ、 451 入水サーミスタ、 453 温水サーミスタ、 460a 切替手段、 460b 切替手段、 461 第1の切替スイッチ、 461a 第1の接点部、 461b 第2の接点部、 462 第2の切替スイッチ、 462a 第3の接点部、 462b 第4の接点部、 463 第1の切替スイッチ、 463a 第1の接点部、 463b 第2の接点部、 471 流量切替弁、 472 流路切替弁、 473 噴出ノズル、 474 噴出口、 476 ノズルモータ、 478 ノズル洗浄室、 500 操作部

Claims (6)

  1. 3つ以上の複数の抵抗体を有するヒータを有し給水源から供給される洗浄水を加熱する洗浄水加熱手段と、
    前記洗浄水加熱手段により加熱された洗浄水を人体に噴出する噴出ノズルと、
    供給電源から前記洗浄水加熱手段に供給される電力を制御する制御部と、
    前記複数の抵抗体のそれぞれに対して設けられ前記複数の抵抗体のそれぞれの通電状態と非通電状態とを切り替える複数のスイッチ手段と、
    を備え、
    前記複数の抵抗体の接続構成を切り替える切替手段により、前記供給電源の電圧が所定値よりも高い場合において並列に接続された前記複数の抵抗体の数の割合を、前記供給電源の電圧が所定値以下の場合において並列に接続された前記複数の抵抗体の数の割合よりも低くすることを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記複数の抵抗体のそれぞれの抵抗値は、前記供給電源の電圧が所定値以下の場合の最大定格電力と、前記供給電源の電圧が所定値よりも高い場合の前記最大定格電力と、が互いに同一となる比率であって、前記電力の相対的に低出力から前記電力の相対的に高出力の範囲において均一な電力分解能が得られる比率に設定されたことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記供給電源の電圧が所定値以下の場合には、前記制御部は、洗浄中における温水温度制御において、前記低出力のときに前記複数の抵抗体のうちで定格容量が相対的に小さい系統に通電する制御を実行し、前記高出力のときに前記複数の抵抗体のうちで定格容量が相対的に小さい系統に通電した状態のままで、総電力が必要な熱量なる制御を実行することを特徴とする請求項2記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記供給電源の電圧が所定値よりも高い場合には、前記制御部は、洗浄中における温水温度制御において、前記低出力のときに前記複数の抵抗体のうちのいずれかの第1の直列系統に通電する制御を実行し、前記高出力のときに前記複数の抵抗体のうちのいずれかの第2の直列系統に通電した状態のままで、前記第2の直列系統を除く残りの前記複数の抵抗体のうちの少なくともいずれかに通電する制御を実行することを特徴とする請求項2または3に記載の衛生洗浄装置。
  5. 前記制御部は、前記洗浄水加熱手段の内部の凍結を防止する凍結防止モードの動作を実行する場合には、前記複数の抵抗体のうちの直列系統のみに通電する制御であって、流れる電流のピークが最小となる直列系統に通電する制御を実行することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。
  6. 総電流が流れる部位に設けられた温度ヒューズをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。
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