JP2000237030A - 電気カーペット - Google Patents

電気カーペット

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JP2000237030A
JP2000237030A JP11040542A JP4054299A JP2000237030A JP 2000237030 A JP2000237030 A JP 2000237030A JP 11040542 A JP11040542 A JP 11040542A JP 4054299 A JP4054299 A JP 4054299A JP 2000237030 A JP2000237030 A JP 2000237030A
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Yoshikazu Matsui
義和 松井
Kazunori Amano
和徳 天野
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Toshiba Home Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱体の通断電回数を必要以上に増やすこと
なく、消費電力の低減を実現する。 【解決手段】 カーペット本体1の温度が設定温度より
も低い場合は、第2の接点14によりヒータ5以外のヒー
タ6を通電する。このとき、ヒータ6のフルパワーで暖
房を行なう。一方、カーペット本体1の温度と設定温度
との差が小さくなったら、第2の接点14によりバイパス
路13を開き、ヒータ5,6を直列の状態で通電する。す
ると、加熱体5,6全体の消費電力は小さくなり、過電
流によりブレーカーが動作する心配がない。また、従来
のように加熱体を交互に通断電する必要がなく、第2の
接点14の切換回数も減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーペット本体内
に設けた加熱体により暖房能力を切換え可能な電気カー
ペットに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の電気カ
ーペットに内蔵する発熱体すなわちヒータの通電制御
は、カーペット本体内のヒータワイヤと並行に配設した
センサワイヤで、若しくはセンサワイヤと一体のヒータ
ワイヤでカーペット本体の温度を検知し、これを予め設
定された温度とマイクロコンピュータなどの制御手段で
比較・判断し、ヒータワイヤの通断電手段であるリレー
をオン・オフして通断電して、負荷であるヒータの通断
電を制御していた。
【0003】これを図7において具体的に説明すると、
101は例えばAC100Vの商用電源であり、この商用電源
101の両端間には、接点102と一方のヒータ103とからな
る直列回路と、接点104と他方のヒータ105とからなる直
列回路が並列に接続される。一方、制御回路108には前
記接点102と接点104を各々開閉するリレーが内蔵されて
おり、このリレーを構成するリレーコイル(図示せず)
に電流が流れると、対応する接点102または接点104が閉
じて、ヒータ103またはヒータ105に商用電源101からの
電源電圧が印加される構成になっている。
【0004】ところで、上記構成では、電源スイッチ
(図示せず)により電源を投入してしばらく経過し、カ
ーペット本体が所定の設定温度に達した後は、リレーの
接点102,104がオン・オフを繰り返してカーペット本体
を一定の温度に保持するが、リレーの接点102,104がオ
ンの間は電源を投入した初期と同様にフルパワーでカー
ペット本体を暖めており、ヒータ103,105の全体に電流
が流れて大電流を消費するから、一般家庭においては電
流の流れ過ぎによって、過電流保護器であるブレーカー
が動作するなどの不具合を生じる虞れがある。このた
め、本来は2本のヒータ103,105を各々独立して制御
(すなわち、2本同時にオンすることもある)すべきと
ころ、交互に通電するなどして、瞬間的にはヒータ10
3,105の全体に流れる電流を少なく抑えた制御を行なっ
ていた。しかし、2本のヒータ103,105を交互に通断電
するのは、リレーの接点102,104の寿命を早めることに
もなり、またリレーの動作音が頻繁に発生して、耳障り
になる懸念も生じる。したがって、リレーの動作が頻繁
には発生せず聴覚上快適で、また過電流によりブレーカ
ーが動作する心配のない電気カーペットが望まれてい
た。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、加熱体の通断電回数を必要以上に増やす
ことなく、消費電力の低減を実現できる電気カーペット
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の電気
カーペットは、前記目的を達成するために、カーペット
本体に並行または近接して配設した複数の加熱体を電気
的に直列接続するとともに、前記複数の加熱体のなかで
少なくとも1つの加熱体の通断電を切換える通断電切換
手段を設けたものである。
【0007】例えば電源投入初期時などのカーペット本
体の温度が設定温度よりも低い場合には、通断電切換手
段により加熱体以外の加熱体を通電する。すると、この
通電した加熱体に全ての電圧が直接印加され、通電した
加熱体の抵抗値に見合うパワーで暖房を行なう。
【0008】次に、例えばカーペット本体の温度と設定
温度との差が小さくなったら、通断電切換手段によりそ
れまで通電していなかった加熱体と、他の加熱体とを直
列の状態で通電する。すると、通電する加熱体全体の抵
抗値は増加するが、この加熱体全体の消費電力は抵抗値
に反比例して小さくなるので、カーペット本体の温度が
ある程度安定した後は、過電流によりブレーカーが動作
する心配がない。また、従来のように加熱体を交互に通
断電する必要がなく、通断電切換手段の切換回数も減る
ので、この通断電切換手段の寿命を延ばすことができる
とともに、通断電切換手段の切換音も減り、聴覚上快適
なものとなる。
【0009】また、加熱体全体の消費電力が小さくなる
と、加熱体全体を断電した直後におけるカーペット本体
の温度上昇のオーバーシュート分が小さくなるので、カ
ーペット本体を設定温度に保持する際に、カーペット本
体の表面温度差が従来のものよりも小さくなる。したが
って、設定温度に近い制御を行なうことができる。
【0010】本発明の請求項2の電気カーペットは、前
記請求項1の構成に加えて、前記複数の加熱体は異なる
抵抗値を有するものであることを特徴とする。
【0011】複数の加熱体の各々を異なる抵抗値にすれ
ば、通断電切換手段を通電または断電したときの各々の
消費電力を、カーペット本体の特性に適したものにする
ことができる。
【0012】本発明の請求項3の電気カーペットは、前
記請求項1または2の構成に加えて、前記複数の加熱体
を並列にも接続できる接続切換手段を設けたことを特徴
とする。
【0013】接続切換手段により複数の加熱体を並列に
接続することもできるので、より広範囲に消費電力の切
換を行なうことが可能となる。
【0014】
【発明の実施形態】以下、本発明の電気カーペットの各
実施例について、図面を参照しながら説明する。図1〜
図4は本発明の第1実施例を示すもので、電気カーペッ
トの全体構成を図2および図3に基づき説明すると、1
は平面状のカーペット本体で、カーペット本体1はその
表面に表地2が形成され、通常はこの表地2をデザイン
化する。表地2は、特に用途をダイニングおよびキッチ
ン用とした場合に、防水対応のために合成樹脂シートを
使用することがある。4はカーペット本体1の下面を形
成する平面状のフェルトで、これは下方への断熱と座り
心地を良好にするためのものである。5,6は加熱体に
相当する線状のヒータで、これは図2に示すように、互
いの加熱体5,6が並行に近接して、カーペット本体1
の内部に概ね蛇行状に配置されており、カーペット本体
1の内部に一様に設けられている。また、7はヒータ
5,6とともにカーペット本体1の表地2とフェルト4
の間に設けられる温度検知手段たる線状の温度センサで
ある。この温度センサ7は、カーペット本体1の表面温
度を検知するためのものであり、この温度センサ7の検
知温度に基づき、ヒータ5,6を通断電するように構成
している。さらに、8は表地2の下方にあって、ヒータ
5,6や温度センサ7の上方に配設した金属網である。
この金属網8は、カーペット本体1の表地2に包丁など
の金属鋭利物が落下した場合でも、その先端がヒータ
5,6や温度センサ7などの充電部に到達せず、しか
も、カーペット本体1を人力で丸めることができる程度
の可撓性を有する網目状に形成される。
【0015】図1は電気カーペットの回路構成を示すも
のであり、同図において、11は例えばAC100Vの商用
電源であり、この商用電源11の両端間には、前述のヒー
タ5,6とともに、このヒータ5,6全体の通断電を切
換える第1の接点12が直列に接続される。また、複数の
ヒータ5,6のなかで、少なくとも一つのヒータ5の両
端間には、ヒータ5間を短絡するバイパス路13が接続さ
れる。バイパス路13の途中には、ヒータ5と並列に通断
電切換手段たる第2の接点14が接続され、この第2の接
点14によりバイパス路13を開閉して、ヒータ5の通断電
を切換えるように構成している。
【0016】15は、商用電源11からの電源電圧により動
作する制御回路である。この制御回路15は、図示しない
マイクロコンピュータなどからなる電気カーペットの制
御手段の他に、第1の接点12と共に第1のリレーを構成
する第1のリレーコイル16や、第2の接点14と共に第2
のリレーを構成する第2のリレーコイル17などを内蔵し
ている。そして、前記温度センサ7にて検知されるカー
ペット本体1の温度と、コントローラなどの操作部によ
り予め設定された温度とを制御回路15にて比較・判断
し、その結果に基づき第1のリレーコイル16または第2
のリレーコイル17に電流を供給または遮断することで、
第1の接点12または第2の接点14を各々独立に開閉制御
するように構成している。なお、本実施例では、ヒータ
5およびヒータ6はいずれも同じ800W(抵抗値:12.5
Ω)のものを用いている。
【0017】次に、上記構成について、図4のグラフを
参照しながらその作用を説明する。なお、図4は、電源
投入時前後からのカーペット本体1の温度変化を示した
ものである。
【0018】先ず、図示しない電源スイッチ(図示せ
ず)により電源を投入して、制御回路15に商用電源11か
らの電源電圧を供給する。この電源投入当初の期間T1
は、操作部の例えば温度調節ボリュームによる設定温度
よりも、温度センサ7で検知されるカーペット本体1の
温度が数℃以上低いので、制御回路15は第1のリレーコ
イル16および第2のリレーコイル17のいずれのも電流を
供給して、第1の接点12および第2の接点14をオンにす
る。すると、一方のヒータ5はバイパス路13によりその
両端間が短絡され、他方のヒータ6だけが通電されるの
で、商用電源11からの電源電圧が全てこのヒータ6に印
加され、ヒータ6は消費電力800Wのフルパワーで暖房
を行なう。なお、本実施例では、第2の接点14をオンに
すると、単独のヒータ6に商用電源11のAC100Vが印
加されるため、ヒータ6がフルパワーで暖房を行なう
が、ヒータ6が複数直列に接続された場合には、各ヒー
タ毎に商用電源11の電源電圧が分圧されるので、各ヒー
タの抵抗値に見合うパワーで暖房が行われる。
【0019】その後、カーペット本体1が暖まり、設定
温度との差が小さくなる期間T2に移行すると、制御回
路15は第2のリレーコイル17への電流の供給を遮断し、
第2の接点14をオフにする。これにより、それまでバイ
パス路13により短絡していたヒータ5と、別のヒータ6
は直列の状態で通電される。すると、通電するヒータ
5,6全体の抵抗値は、前述のヒータ6のみ通電する場
合の全体抵抗値と比較して2倍(12.5Ωから25Ω)に増
加するが、このヒータ5,6全体の消費電力は、ヒータ
5,6全体の抵抗値に反比例して小さくなる(800Wか
ら400W)。特に、1本のヒータ6当たりでは、それま
での800Wから200Wに消費電力が低減する。このよう
に、複数のヒータ5,6を直列に接続して、ヒータ5,
6全体の消費電力を低減することで、電気カーペット以
外の各種電気製品を同時に使用しても、過電流によりブ
レーカーが動作することが極力回避される。また、2本
のヒータを交互に通断電する従来のものに比べて、第1
の接点12や第2の接点14の動作回数も増えないので、リ
レーの寿命を縮めずにすむし、リレーの動作音も低減で
き、聴覚上快適な暖房が行なえる。
【0020】その後、制御回路15は、温度センサ7で検
知したカーペット本体1の温度が設定温度に近づくよう
に、第1のリレーコイル16に電流を供給または遮断し
て、第1の接点12をオンオフし、ヒータ5,6全体の通
断電を切換える。そして、図4に示すように、第1の接
点12をオンしている期間T3,T4は、前述の期間T2
と同じように、直列に接続したヒータ5,6全体を通電
する。ヒータ5,6全体を通電しているときの消費電力
は従来のものよりも小さく、ヒータ5,6を断電した直
後におけるカーペット本体1の温度上昇のオーバーシュ
ート分が小さくなるので、ヒータ5,6の通電時および
断電時におけるカーペット本体1の表面温度の差(ディ
ファレンシャル)が小さくなる。したがって、カーペッ
ト本体1の温度をより設定温度に近づけて制御を行なう
ことができる。
【0021】一方、カーペット本体1をダイニングやキ
ッチンなどの床面などに敷いて使用する際に、刃物など
が誤って先端部から落下しても、カーペット本体1内に
ある金属網8により、それ以上の深部すなわちヒータ
5,6や温度センサ7への侵入が阻害される。よって、
刃物などの鋭利金属物が充電部などへ到達することがな
い。また、金属網8はある程度の可撓性を有するため、
カーペット本体1の非使用時には、カーペット本体1を
丸めて移動したり、邪魔にならないように収納すること
ができる。これにより、刃物などの突き刺さりを防止す
るために、従来のような金属板などの堅い素材をカーペ
ット本体内に設けたものに比べて、移動や収納に支障を
来たさない利点がある。
【0022】さらに、金属網8自体がカーペット本体1
の内部において均熱板の役目を果たすので、カーペット
本体1の表面温度のバラツキが少なくなる。しかも、前
述の金属板を表地の表面に設けると、デザイン上の制約
を著しく受けることになるが、本実施例では表地2の下
方に金属網8が配置されるため、表地2に任意のデザイ
ンを形成でき、デザイン上の制約もない。
【0023】以上のように、本実施例においては、カー
ペット本体1に並行または近接して配設した複数の加熱
体であるヒータ5,6を電気的に直列接続するととも
に、この複数の加熱体5,6のなかで少なくとも1つの
ヒータ5の通断電を切換える通断電切換手段としての第
2の接点14を設けている。
【0024】これにより、電源投入初期時などのカーペ
ット本体1の温度が設定温度よりも低い場合には、第2
の接点14によりヒータ5以外のヒータ6を通電する。す
ると、この通電したヒータ6に全ての電源電圧が直接印
加され、通電したヒータ6の抵抗値に見合うパワー(本
実施例では、ヒータ6が単独のため、ヒータ6のフルパ
ワー)で暖房を行なう。
【0025】次に、カーペット本体1の温度と設定温度
との差が小さくなったら、第2の接点14によりバイパス
路13を開き、それまでバイパス路13により通電していな
かったヒータ5と、他のヒータ6とを直列の状態で通電
する。すると、通電する加熱体5,6全体の抵抗値は増
加するが、この加熱体5,6全体の消費電力は抵抗値に
反比例して小さくなるので、カーペット本体1の温度が
ある程度安定した後は、過電流によりブレーカーが動作
する心配がない。また、従来のように加熱体を交互に通
断電する必要がなく、第2の接点14の切換回数も減るの
で、この第2の接点14の寿命を延ばすことができるとと
もに、第2の接点14の切換音も減り、聴覚上快適なもの
となる。
【0026】また、ヒータ5,6全体の消費電力が小さ
くなると、ヒータ5,6全体を断電した直後におけるカ
ーペット本体1の温度上昇のオーバーシュート分が小さ
くなるので、カーペット本体1を設定温度に保持する際
に、カーペット本体1の表面温度差が従来のものよりも
小さくなる。したがって、設定温度に近い制御を行なう
ことができる。
【0027】なお、本実施例では、各ヒータ5,6の抵
抗値を同じに設定したが、図1において、抵抗値が各々
異なるヒータ5,6を直列に接続してもよい。例えば、
目標の設定温度に達した後、すなわち図4に示す期間T
1を過ぎた後は、ヒータ5,6全体の消費電力がそれま
での1/4(25%)程度でも、周囲温度などの条件がよ
ければ、カーペット本体1を設定温度に十分保持でき
る。したがって、ヒータ5を267W(37.45Ω)とする一
方、ヒータ6を800W(12.5Ω)とすれば、電源投入初
期の期間T1では消費電力がヒータ6単独の800Wで、
その後の期間T2〜T4ではヒータ5,6を直列接続し
て、その消費電力が200Wに切り換わり、所望のヒータ
特性を得ることができる。つまり、複数のヒータ5,6
を各々異なる抵抗値にすれば、第2の接点14を通電また
は断電したときの各々の消費電力を、カーペット本体1
の特性に適したものにすることができる。
【0028】次に、本発明の第2実施例を図5に示す。
なお、先に説明した第1実施例と対応する部分には、同
一符号を付してその説明を省略する。本実施例では、第
1実施例におけるヒータ5,6に加え、これらのヒータ
5,6と直列に別のヒータ21を接続する。また、これら
のヒータ5,6,21のなかで、ヒータ21の両端間にもバ
イパス路22を設けるとともに、このバイパス路22を開閉
してヒータ21の通断電を切換える別の通断電切換手段と
しての第3の接点23を、バイパス路22の途中に挿入接続
する。そして、制御回路15に内蔵する第3のリレーコイ
ル24に電流を供給または遮断することにより、第3の接
点23をオンオフする構成となっている。なお、各ヒータ
5,6,21は、いずれも800W(抵抗値:12.5Ω)のも
のを用いている。
【0029】本実施例では、電源投入当初の期間T1に
おいて、第1〜第3のリレーコイル16,17,24に電流を
供給して、第1〜第3の接点12,14,23をいずれもオン
にする。すると、ヒータ5の両端間がバイパス路13によ
り短絡されるとともに、ヒータ21の両端間のバイパス路
22により短絡され、ヒータ6による消費電力800Wのフ
ルパワーで暖房が行なわれる。また、その後の期間T2
〜T4に移行すると、今度は第2のリレーコイル17への
電流の供給を遮断し、第2の接点14をオフにするととも
に、第3のリレーコイル24への電流の供給を遮断し、第
3の接点23をオフにする。これにより、各ヒータ5,
6,21が直列の状態で通電され、それまでの800Wから2
66.7Wに消費電力が低減する。
【0030】以上のように、本実施例では、カーペット
本体1に並行または近接して配設した複数の加熱体であ
るヒータ5,6,21を電気的に直列接続するとともに、
この複数の加熱体5,6,21のなかでヒータ5,21の通
断電を切換える通断電切換手段としての第2の接点14お
よび第3の接点23を設けている。従って、前述の第1実
施例の場合と同様に、カーペット本体1の温度がある程
度安定した後は、過電流によりブレーカーが動作する心
配がない。また、従来のように加熱体を交互に通断電す
る必要がなく、第2の接点14や第3の接点23の切換回数
も減るので、これらの第2の接点14や第3の接点23の寿
命を延ばすことができるとともに、第2の接点14や第3
の接点23の切換音も減り、聴覚上快適なものとなる。さ
らに、ヒータ5,6,21全体を断電した直後におけるカ
ーペット本体1の温度上昇のオーバーシュート分が小さ
くなるので、カーペット本体1を設定温度に保持する際
に、カーペット本体1の表面温度差が従来のものよりも
小さくなる。したがって、設定温度に近い制御を行なう
ことができる。
【0031】なお、本実施例においても、各々のヒータ
5,6,21の抵抗値を異なるものにすれば、第2の接点
14および第3の接点23を通電または断電したときの各々
の消費電力を、カーペット本体1の特性に適したものに
することができる。
【0032】次に、本発明の第3実施例を図6に示す。
なお、先に説明した第1実施例と対応する部分には、同
一符号を付してその説明を省略する。本実施例では、制
御回路15を構成する第2のリレーコイル17に対応して、
ヒータ5またはヒータ6の通断電を切換える通断電切換
手段であるとともに、ヒータ5,6を並列にも接続でき
る接続切換手段としての2つの切換接点31,32が設けら
れている。そして、切換接点31が常閉接点NC側にあ
り、切換接点32が常開端子NO側にある場合には、第1
の接点12をオンしたときにもヒータ5には通電されず、
ヒータ6に全ての電源電圧が直接印加される。したがっ
て、800W(抵抗値:12.5Ω)のヒータ5,6を用いた場
合、全体の消費電力はヒータ6単独による800Wとな
る。また、切換接点31および切換接点32をいずれも常閉
接点NC側にすると、ヒータ5,6が直列に接続した状
態で通電され、このときの全体の消費電力は400Wとな
る。さらに、切換接点31および切換接点32をいずれも常
開接点NO側にすると、商用電源11の両端にヒータ5お
よびヒータ6が並列接続された状態になり、この場合
は、全体の消費電力が1600Wになる。したがって、本実
施例のように、複数のヒータ5,6を並列にも接続でき
る接続切換手段としての切換接点31および切換接点32を
設けるようにすれば、切換接点31および切換接点32によ
り複数のヒータ5,6を並列に接続することも可能にな
り、より広範囲に消費電力の切換を行なうことが可能と
なる。
【0033】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
通断電切換手段や接続切換手段などは、各実施例中で示
したリレーに限らず、サイリスタやトライアック(双方
向性三端子サイリスタ)などの半導体制御素子を利用す
ることもできる。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1の電気カーペットは、
カーペット本体に並行または近接して配設した複数の加
熱体を電気的に直列接続するとともに、前記複数の加熱
体のなかで少なくとも1つの加熱体にバイパス路を設
け、このバイパス路を開閉して前記少なくとも一つの加
熱体の通断電を切換える通断電切換手段を設けたもので
あり、加熱体の通断電回数を必要以上に増やすことな
く、消費電力の低減を実現でき、しかも設定温度に近い
制御を行なうことができる電気カーペットを提供でき
る。
【0035】本発明の請求項2の電気カーペットは、前
記請求項1の構成に加えて、前記複数の加熱体は異なる
抵抗値を有するものであることを特徴とし、この場合は
さらに、通断電切換手段を通電または断電したときの各
々の消費電力を、カーペット本体の特性に適したものに
することができる。
【0036】本発明の請求項3の電気カーペットは、前
記請求項1または2の構成に加えて、前記複数の加熱体
を並列にも接続できる接続切換手段を設けたことを特徴
とし、この場合はさらに、より広範囲に消費電力の切換
を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す電気カーペットの回
路構成図である。
【図2】同上電気カーペットの特にヒータの配置を示す
概略図である。
【図3】同上電気カーペットの全体構成を示す断面図で
ある。
【図4】同上カーペット本体の温度変化を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の第2実施例を示す電気カーペットの回
路構成図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す電気カーペットの回
路構成図である。
【図7】従来例を示す電気カーペットの回路構成図であ
る。
【符号の説明】
1 カーペット本体 5 ヒータ(少なくとも一つの加熱体) 6 ヒータ(加熱体) 13 バイパス路 14 第2の接点(通断電切換手段) 21 ヒータ(少なくとも一つの加熱体) 23 第3の接点(通断電切換手段) 31 切換接点(通断電切換手段,接続切換手段) 32 切換接点(通断電切換手段,接続切換手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーペット本体に並行または近接して配
    設した複数の加熱体を電気的に直列接続するとともに、
    前記複数の加熱体のなかで少なくとも1つの加熱体の通
    断電を切換える通断電切換手段を設けたことを特徴とす
    る電気カーペット。
  2. 【請求項2】 前記複数の加熱体は異なる抵抗値を有す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の電気カー
    ペット。
  3. 【請求項3】 前記複数の加熱体を並列にも接続できる
    接続切換手段を設けたことを特徴とする請求項1または
    2記載の電気カーペット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020174667A1 (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 三菱電機株式会社 空気調和機の室外機

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