JP5673511B2 - 塗型剤評価方法及びこれを用いた鋳造品生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳型に塗布される塗型剤の欠陥を発見するための方法に関する。
鋳造による生産技術において、一般的に塗型剤が用いられている。鋳型の表面に塗型剤を塗布することにより、鋳型の保護、鋳造品の取り出し易さの向上、ガス抜け性の向上、保温等の効果が得られる。
特許文献1において、塗型剤の乾燥状態を正確に判定するための方法であって、鋳型に塗布された塗型剤に一対の電極を接触させる工程と、電極間の塗型剤を流れる電流を計測する工程と、計測された電流を所定値と比較して乾燥したか否かを判定する判定工程とを有する方法が開示されている。
特開平9−206882号公報
塗型剤の塗布状態は、その品質に大きく影響する。塗布状態は、鋳型の温度、塗型剤を吹き付ける際の吐出量・吐出距離、塗型剤の希釈量等の条件に影響を受ける。これらの条件が適切でない場合には、塗型剤が鋳型表面に塗布される時に塗型剤内部から多量の水蒸気が急速に発生し、膨れが発生する可能性が高くなる。当該膨れは、塗型剤の耐久性を低下させ、鋳型表面からの剥離等の不具合を招き、上記塗型剤に期待される効果を阻害する。このような膨れによる悪影響は、膨れが目視できない程微小な場合であっても現れることが多い。従って、このような塗布状態の欠陥は、塗型剤を塗布する工程の後の工程(例えば、溶融鋳造体を鋳型に流し込む工程等)を行う前に、確実に発見され、修復されなければならない。
そこで、本発明は、塗型剤に発生した膨れを、それが微小なものであっても確実に発見できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様は、鋳型に塗布された塗型剤の表面に水を掛ける水掛工程と、前記水が掛けられた前記塗型剤を所定の昇温速度で加熱する加熱工程と、前記加熱後の前記塗型剤に膨れが生じたか否かを視覚的に確認する視覚確認工程とを有する塗型剤評価方法である。
膨れの原因は、塗型剤が鋳型表面に塗布された後も塗型剤に含まれる例えばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等の物質が多量の水を含有しているため、鋳型剤の昇温により鋳型剤から水分が大量且つ急速に蒸発することによるものと考えられる。本発明は、当該因果関係を逆手にとり、目視できない程の微小な膨れも検出を容易にし、塗型剤の欠陥を発見できるようにするものである。
上記態様によれば、塗型剤に膨れが存在する場合には、膨れが存在する箇所の塗型剤の水分量が高く、水分の吸収し易さを示す濡れ性も高くなるため、水掛工程により塗型剤中に更に水分が取り込まれる。その後、この塗型剤中に含浸された水が加熱工程により急速に蒸発することにより、当該膨れが膨張し、その存在が目視できるようになる。一方、膨れが存在しない場合には、元来の水分量も少なく、濡れ性も低いため、上記水掛工程で水分を吸収せず、加熱工程を経ても塗型剤に変化は生じない。これにより、塗型剤に膨れが発生している場合には、それが微小なものであっても、確実に発見することが可能となる。尚、上記昇温速度は、塗型剤の種類、塗布量等の各種使用状況に合わせて適宜設定されるべきものである。上述したように、膨れを膨張させるためには、ある程度の蒸発の急速性が必要であり、上記昇温速度は、この必要性を満たすために、事前調査の結果等に基づいて設定されるべきものである。
また、前記塗型剤は、水和物を構成する化合物を含むことが望ましい。当該化合物としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が挙げられる。
上述した膨れを膨張させる作用は、塗型剤に含まれる水分量が大きい程顕著に現れる。上記化合物は、それらの結晶内に結晶水を保持する性質があり、また乾燥状態よりも水分を含んだ状態の方が濡れ性が向上する性質があるため、水掛工程及び加熱工程による効果を高めることができる。
また、前記水掛工程は、前記鋳型の表面温度が140℃より低い環境下で行われることが好ましい。鋳型の表面温度が140℃以上の環境下で水掛・昇温工程を行うと、元来膨れの無い塗型剤であっても膨れが生じてしまう可能性が認められるからである。
また、本発明の他の態様は、鋳造品を生産する方法であって、上記態様に係る方法による塗型剤評価工程を、塗型剤塗布工程後、鋳造体流し込み工程前に実行し、前記塗型剤評価工程による評価結果が良好である場合にのみ前記鋳造体流し込み工程を実行する鋳造品生産方法である。
これにより、塗型剤を塗布する工程の後の工程(溶融鋳造体を鋳型に流し込む工程等)を行う前に、塗型剤の塗布状態の欠陥を確実に発見し、適切な対応をとることができる。
本発明によれば、塗型剤に発生した膨れを、それが微小なものであっても確実に発見することが可能となる。また、鋳造品の生産において、欠陥を有する塗型剤の使用を確実に避けることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る塗型剤評価工程を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る加熱工程における鋳型の昇温温度を例示するグラフである。 実施の形態1に係る加熱工程において塗型剤を加熱する状態を例示する図である。 当初膨れが存在していた塗型剤の、実施の形態1に係る加熱工程後における状態を示している。 当初膨れが存在していなかった塗型剤の、実施の形態1に係る加熱工程後における状態を示している。 実施の形態1に係る塗型剤評価工程を含む鋳造品生産工程を示すフローチャートである。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る塗型剤評価工程S100を示している。塗型剤評価工程S100は、鋳造品を生産する際に用いられる塗型剤の塗布状態を評価するものであり、水掛工程S101、加熱工程S102、及び視覚確認工程S103を有する。
先ず、水掛工程S101において、通常の塗型剤塗布工程により鋳型に塗布された塗型剤の表面に、鋳型表面温度が140℃より低い環境下で水が掛けられる。下記表1は、鋳型表面温度と濡れ性との関係を示している。微細な膨れの無い塗型剤に、鋳型表面温度を変えて水掛・昇温工程を行うと、鋳型表面温度が140℃以上である場合に膨れが生じた。即ち、鋳型表面温度が140℃以上の環境下で水掛・昇温工程を行うと、元来膨れの無い塗型剤であっても膨れが生じてしまう可能性がある。これは、温度が高くなると濡れ性が上がるケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムの科学的性質によるものである。そのため、水掛工程は、鋳型表面温度が140℃以下の環境下で行う必要がある。
その後、加熱工程S102において、上述にように水が掛けられた塗型剤、又は鋳型が所定の昇温速度で加熱される。当該加熱により、塗型剤に含浸された水は少なくとも自然乾燥より早く蒸発する。
図2は、上記加熱工程S102における鋳型の昇温速度を例示している。本例においては、鋳型の温度を70〜80秒かけて約50℃から約150℃に上昇させている。同図中、楕円Aで示す温度範囲において上記水掛工程S101により含浸された水が活発に蒸発する。
図3は、上記加熱工程S102において塗型剤11を加熱する状態を例示している。本例においては、鋳型12に塗布された塗型剤11がバーナー13から放出される直火により加熱されている。鋳型12の温度は、熱電対14を用いた温度計により計測される。尚、塗型剤11を加熱する手法は、これに限定されるものではない。
上記加熱工程S102後、図1に示すように、塗型剤に膨れが生じたか否かを視覚的に確認する視覚確認工程S103が行われる。
上記加熱工程S102により、水掛工程S101により塗型剤に含浸された水が急速に蒸発するため、当初の塗型剤に膨れが存在していた場合には、その大きさが増大し、その存在が目視できるようになる。一方、当初の塗型剤に膨れが存在していなかった場合には、塗型剤の表面形状は変化しない。
図4は、当初膨れが存在していた塗型剤の上記加熱工程S102後における状態を示している。同図が示すように、当初の膨れは大きく膨張し、目視可能になっている。
図5は、当初膨れが存在しなかった塗型剤の上記加熱工程S102後における状態を示している。この場合、塗型剤の表面は、当初の塗型剤と変わらず良好な状態のままである。
尚、上記昇温速度は、塗型剤の種類、塗布量等の各種使用状況に合わせて適宜設定されるべきものである。上述したように、膨れを膨張させるためには、ある程度の蒸発の急速性が必要であり、上記昇温速度は、この必要性を満たすために、事前調査の結果等に基づいて設定されるべきものである。
また、上記塗型剤は、水和物を構成する化合物を含むことが望ましい。当該化合物としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が挙げられる。これらの化合物の存在により、上記水掛工程S101による塗型剤の保水量が多くなり、上記加熱工程S102による膨れの膨張作用が顕著となる。
上記塗型剤評価工程S100によれば、塗型剤に膨れが発生している場合には、それが目視できない程に微小なものであっても、発見できるようになる。
図6は、上記塗型剤評価工程S100を含む鋳造品生産工程S200を示している。当該鋳造品生産工程S200においては、鋳型に塗型剤を塗布し乾燥させる塗型剤塗布工程S201後、当該塗型剤に対して上記塗型剤評価工程S100が実行される。
その後、塗型剤評価工程S100の視覚確認工程S103(図1参照)における確認結果に基づく判定S203が行われ、膨れがあると判定された場合(YES)には、再度塗型剤塗布工程S201が実行され、膨れがないと判定された場合(NO)には、溶融状態の鋳造体を鋳型に流し込む鋳造体流し込み工程S204が実行される。
鋳造体流し込み工程S204の後、当該鋳造体を冷却して硬化させる冷却工程S205が実行され、その後、当該硬化した鋳造体を取り出す鋳造体取り出し工程S206が行われる。
上記鋳造品生産工程S200によれば、鋳造体流し込み工程S204を実行する前に確実に塗型剤の膨れを発見することができる。これにより、鋳造体流し込み工程S204以降の工程に膨れを有する塗型剤が用いられることを確実に防止することができ、鋳造体の生産性を向上させることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能なものである。
11 塗型剤
12 鋳型
13 バーナー
14 熱電対

Claims (5)

  1. 鋳型に塗布された塗型剤の表面に水を掛ける水掛工程と、
    前記水が掛けられた前記塗型剤を所定の昇温速度で加熱する加熱工程と、
    前記加熱後の前記塗型剤に膨れが生じたか否かを視覚的に確認する視覚確認工程と、
    を有する塗型剤評価方法。
  2. 前記塗型剤は、水和物を構成する化合物を含む、
    請求項1に記載の塗型剤評価方法。
  3. 前記化合物は、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウムのいずれか一方又は両方である、
    請求項2に記載の塗型剤評価方法。
  4. 前記水掛工程は、前記鋳型の表面温度が140℃より低い環境下で行われる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗型剤評価方法。
  5. 鋳造品を生産する方法であって、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法による塗型剤評価工程を、塗型剤塗布工程後、鋳造体流し込み工程前に実行し、前記塗型剤評価工程による評価結果が良好である場合にのみ前記鋳造体流し込み工程を実行する、
    鋳造品生産方法。
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