JP4027289B2 - 含浸剤の性能管理システム - Google Patents

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Description

この発明は、金属鋳物、粉末治金、セラミックス、プラスチックなどの物体の巣穴や細孔を含浸処理するために用いる含浸剤を、繰り返し使用する際に、含浸剤の性能を維持管理するためのシステムに関する。
金属鋳物、粉末治金、セラミックス、プラスチックなどの、物体の巣穴や細孔を樹脂で封止する含浸処理が従来から行われている。このような含浸処理は、巣穴や細孔によって気体や液体の漏れが発生することを防止するために行われている。
この含浸処理を、以下に簡単に説明する。この処理には、硬化性のモノマーを主成分とする含浸剤が用いられる。この含浸剤中に、上記巣穴や細孔を持った含浸対象物を浸し、その巣穴や細孔内に含浸剤を充填する。そして、含浸対象物の表面を洗浄して、表面に付着した余分な含浸剤を除いてから、巣穴や細孔中の含浸剤を硬化させて含浸処理を終了する。
上記のような工程中に、含浸対象物表面から余分な含浸剤を水洗によって取り除いているが、このときに取り除かれた含浸剤を回収して、再利用する試みがある(特許文献1参照)。
このように、一度使用した含浸剤を再利用するシステムを図10に示す。
まず、図10の含浸タンク1に含浸剤を満たし、その中に巣穴や細孔を有する含浸対象物を投入する。この工程では、巣穴や細孔に含浸剤が入り込みやすいように、減圧したり加圧したりすることがある。
次に、上記含浸対象物を、洗浄液を入れた洗浄タンク2に移して、余分な含浸剤を洗浄する。洗浄後、この洗浄タンク2から取り出した含浸対象物は、図示しない硬化工程へ移され、含浸剤を硬化する。
一方、上記洗浄タンク2の洗浄液には、含浸対象物から洗い落とされた余分な含浸剤が混ざっている。そこで、上記洗浄液を分離タンク3に移して、含浸剤と洗浄水とに分離する。このシステムで使用する含浸剤を、洗浄水と異なる密度のものにして、両者の密度差によって洗浄液から含浸剤を分離するようにする。例えば洗浄水より密度の低いモノマーを使用した場合、洗浄水と分離した分離タンク3の上澄み層を回収タンク4に回収する。この回収タンク4に回収された含浸剤が、回収含浸剤となる。
次に、回収タンク4に回収した回収含浸剤を貯蔵タンク5へ投入し、そこから含浸タンク1へ供給して、含浸処理に再使用する。なお、上記貯蔵タンク5と含浸タンク1との間の通路には図示しないバルブが設けられ、必要に応じて貯蔵タンク5から含浸タンク1へ含浸剤を供給したり、戻したりしている。つまり、含浸対象物を含浸タンク1へ入れて、含浸剤に浸ける前に、含浸対象物が浸かるほど含浸剤を入れない状態で真空処理を行う。この真空処理は、含浸対象物の巣穴や細孔内の空気を抜き、含浸剤が入り込みやすいようにするために行う。
そして、真空処理を行った後、含浸対象物が浸かるだけの含浸剤を貯蔵タンク5から供給し、次の真空処理の際には、含浸タンク1から上記貯蔵タンク5へ含浸剤を戻すようにする。
上記のようにして、一度使われた含浸剤も、回収して再度、使用される。しかし、含浸剤は、含浸処理に使われた分と、洗浄水に溶解した分とを合わせた量だけ減ってゆく。このようにして減った分の含浸剤は、新品含浸剤タンク6から、貯蔵タンク5へ補充するようにしている。
なお、図10において、細線の矢印は、含浸対象物の移動を示し、太線の矢印は液体の移動を示している。
上記のようなシステムにおいて、含浸剤の主成分は、水への溶解度の高いモノマーと、溶解度の低いモノマーとの混合液である。水への溶解度が高いモノマーは、溶解度の低いモノマーに比べて、一般に金属に対する密着力が強く、封止性に優れるほか、硬化後の硬化物が各種耐久性、特に耐熱性に優れるといった特長を有するものが多いが、水に対して溶解するために洗浄水との分離が困難であるという欠点もある。
これに対して、水への溶解度が低いモノマーは、金属に対する密着性、硬化後の硬化物の耐久性が、水への溶解度が高いモノマーよりも劣るが、洗浄水に溶解しないため、洗浄水との分離が容易であるという特長を備えている。
上記のような両者の特長を活かすため、水への溶解度が高いモノマーと、水への溶解度が低いモノマーとの両方を混合して用いるようにしている。このように、含浸剤中の上記両モノマーは、水への溶解度が異なるため、洗浄タンク2において、それぞれのモノマーの洗浄水への溶解量が異なる。そのため、分離タンク3を経て回収タンク4に回収された回収含浸剤中の各モノマーの比率が、初期のものと変わってしまう。つまり、水への溶解度が高いモノマーの方が、洗浄水に溶解してしまって、回収不可能となってしまう量が多いので、回収タンク4に回収された回収含浸剤では、初期よりも水への溶解度が高いモノマーの含有率が低くなってしまう。
このように水への溶解度が高いモノマーの含有率が低下した回収含浸剤は、含浸剤として、初期の含浸剤に期待した性能が得られないことがある。従って、回収含浸剤中の、水への溶解度が高いモノマーの含有率が低下して、含浸剤の性能が低下する前に、含浸タンク1での回収含浸剤の使用を止めて、新品の含浸剤を使用するようにしていた。そのためには、予め実験を行って定めた一定期間が過ぎた時点で、上記回収含浸剤を含んだ含浸剤の使用を止めていた。
特開平4−154822号公報
上記のように、予め設定した期間が経過したら、回収含浸剤を新品の含浸剤に交換するようにしていたが、いつでも同じように、水への溶解度が高いモノマーの含有率が低下するとは限らないため、上記設定期間は、安全を見て短めに設定することが多かった。つまり、回収含浸剤を何回も再利用することができないという問題があった。
また、水への溶解度が高いモノマーの含有率が、予想以上に低下した場合には、性能が低下した含浸剤を使ってしまう危険性もあった。
この発明の課題は、回収含浸剤を繰り返し使用できるようにしながら、性能が低下した含浸剤の使用を確実に防止できる含浸剤の性能管理システムを提供することである。
なお、上記含浸剤の性能とは、巣穴や細孔を封孔する能力、つまり封孔性と、封孔後に要求される環境下での封孔持続性、つまり耐久性のことである。
第1の発明は、水への溶解度が異なる2種以上のモノマーを含む回収含浸剤、または上記含浸剤による含浸対象物の洗浄液から回収した回収含浸剤を含んだ含浸剤を貯蔵した含浸剤タンクと、この含浸剤タンク内の含浸剤の密度を測定し、測定結果を出力する測定装置と、この測定装置の出力結果が入力され、かつ、その密度が、予め設定した基準を満たしているかどうかを判定する機能を備えたコンピュータシステムと、含浸剤に含まれる水への溶解度が高いモノマーを上記含浸剤タンクに補充する補充装置とを備え、上記コンピュータシステムは、上記測定装置で測定した含浸剤の密度が予め設定した補充基準を満たしているか否かを判定する機能と、上記含浸剤の密度が上記補充基準を満たしていないと判定したときに、上記含浸剤の密度が上記補充基準を満たすために必要な水への溶解度が高いモノマーの量を特定する機能と、この特定結果に基づいて上記補充装置を動作させ、水への溶解度が高いモノマーの補充量を制御する機能とを備えた点に特徴を有する。
なお、上記コンピュータシステムが、水への溶解度が高いモノマーの補充量を特定する方法は、コンピュータに入力された密度値に基づいて特定するものならどのような方法でもかまわない。例えば、密度値から水への溶解度が高いモノマーの不足量を演算する演算式を、コンピュータシステムに予め記憶させておいて、それを用いて演算するようにしてもよいし、密度値と対応する補充量とを対応付けたテーブルを記憶させておいて、入力された密度値と上記テーブルから特定するようにしてもよい。
の発明は、上記第1の発明を前提とし、上記コンピュータシステムは、測定装置から入力された密度が、予め設定した使用可能範囲からはずれたときに、警告信号を出力する機能を備えた点に特徴を有する。
第3の発明は、上記第1または2の発明を前提とし、上記含浸剤タンクの含浸剤の水分量を測定し、測定結果をコンピュータシステムへ出力する水分計を備え、コンピュータシステムは、測定装置から入力された密度と、上記水分計から入力された水分量とに基づいて、水分を除いた含浸剤の密度を特定する機能と、この特定結果を判定する機能とを備えた点に特徴を有する。
なお、上記コンピュータシステムが、測定装置から入力された密度と、水分量とに基づいて含浸剤の密度を特定する方法としては、予め、記憶させておいた演算式によって演算する方法や、テーブルを記憶させておいて、そのテーブル値を用いる方法が含まれる。
の発明は、上記第1〜第の発明を前提とし、上記含浸剤タンクの含浸剤の水分量を検出して、測定結果をコンピュータシステムへ出力する水分計を備え、コンピュータシステムは、この水分計が検出した水分量が、予め設定した設定値に達したかどうかを判断する機能と、水分量が上記設定値に達したときに警告信号を発する機能とを備えた点に特徴を有する。
第1〜第の発明によれば、含浸剤の密度の変化によって、含浸剤中のモノマー比率の変化を検出し、含浸剤としての性能変化を、簡単に検出することができる。しかも、回収含浸剤を含んだ含浸剤タンク内の含浸剤の密度を検出する測定装置を、含浸処理装置に付属して設けることができるので、使用中の含浸剤の変化を監視して、性能が低下した含浸剤を使用することを防止できる。
特に、水への溶解度が高いモノマーの減少によるモノマー比率の変化を設定した範囲内に管理することができる。従って、回収含浸剤を含んだ含浸剤の性能を長期にわたって維持することができるようになり、経済的である。
従来は、水への溶解度の高いモノマーの減少によって、含浸剤の性能が低下したことを確実に、その場で、検出することが難しかったために、水への溶解度の高いモノマーの減少により、どれだけ性能が低下しているのか分からなかった。しかし、この発明によれば、密度や、水への溶解度が高いモノマーの減少量から、含浸剤の性能変化を検出することができ、しかも、減少したモノマーを補充することによって、含浸剤の性能を長期にわたって保つことができるようになる。
の発明では、含浸剤の密度が大幅に変化した場合に、警告信号を出力して、その旨を知らせるようにしている。従って、含浸剤の密度が大幅に変化して性能が落ちた含浸剤を使用してしまう危険性を回避できる。
また、第の発明によれば、含浸剤中のモノマー密度を、より正確に特定することができるようになる。密度を正確に特定できれば、モノマー比率も正確に特定でき、水への溶解度が高いモノマーを補充すべきかどうかの判断も正確にできるとともに、補充モノマー量も正確に特定することができる。
の発明によれば、含浸剤中の水分量が設定値を超えた場合、警告信号に基づいて、それを知ることができるようになる。従って、水分量が高くなることによって性能が落ちた含浸剤の使用を、止めることができる。
図1〜図9を用いてこの発明の実施例を説明する。
図1は、この発明の含浸剤の性能管理システムを備えた含浸処理工程を示した図である。このシステムは、図10に表した従来の含浸処理システムと同様に、鋳物などの含浸対象物を投入して含浸剤を含浸させる含浸タンク1と、含浸対象物表面の余分な含浸剤を洗浄する洗浄タンク2と、洗浄液から含浸剤を分離するための分離タンク3と、回収含浸剤を貯蔵する回収タンク4と、含浸対象物を含浸させる含浸タンク1と、この含浸タンク1との間で含浸剤が行き来する貯蔵タンク5と、新品の含浸剤を貯蔵した新品含浸剤タンク6とを備えている。
さらに、上記貯蔵タンク5内の含浸剤の密度や水分量を測定するための測定装置7と、この測定装置7に定期的に含浸剤を供給するポンプP1と、測定装置7の測定結果を入力してデータ処理するコンピュータCと、コンピュータCで制御されるポンプP2および警報機9とを備えている。また、上記ポンプP2には、後で説明するこの実施例の含浸剤の成分である水への溶解度が高いモノマーを貯蔵したモノマータンク8を接続している。
なお、図中、太線の矢印は、液体流路と液体の流れの方向を示し、細線は含浸対象物の流れ、点線の矢印は、信号配線と信号の流れを示している。
上記測定装置7は含浸剤の密度を測定する密度計S1と、含浸剤中の水分量を測定する水分計S2とを備えている。上記密度計S1の測定原理はどのようなものでもかまわないが、液体の密度を正確に測定できるものとして、例えば、振動式密度計を用いることができる。振動式密度計の測定原理は、ガラスの試料セルに試料を導入し、これに初期振動を与えて振動させると、試料セルが試料重量の平方根に比例した固有振動周期をもって振動するという性質を利用したものである。すなわち、固有振動周期の二乗が試料密度に比例するため、固有振動周期から密度を求めるというものである。
そして、この密度計S1が、設定時間毎に含浸剤を供給するポンプP1とともに、この発明の測定装置を構成し、自動的に密度を測定するようにしている。
また、上記水分計S2としては、含浸剤の静電容量を測定し、その値から水分量を特定するものがある。含浸剤の比誘電率は、モノマーの種類や組み合わせによって異なるが、約5〜20である。これに対して、水の比誘電率は約80と、上記モノマーの比誘電率に対して十分に大きい。そのため、含浸剤中に水が混入すれば、比誘電率が大きく変化する。従って、その変化に応じた静電容量を検出すれば、水の混入は容易に検出できる。この水分計S2では、静電容量を含水率(重量%)に換算して出力するようにしている。
また、上記測定装置7と貯蔵タンク5との間に設けたポンプP1は、定期的に貯蔵タンク5内の含浸剤を測定装置7へ供給するように設定しておく。上記供給間隔は、システムの規模や含浸剤の種類などに応じて、測定装置7に設定する。この実施例では、貯蔵タンク5の含浸剤量を約500(L)とし、ポンプP1による測定装置7への含浸剤供給間隔を30分間隔に設定する。測定装置7の密度計S1および水分計S2は、含浸剤が供給されたタイミングでその測定を行うようにしている。つまり、上記測定装置7は、30分間隔で含浸剤をサンプリングして、測定することになる。
そして、供給された含浸剤の密度および水分量を測定した測定装置7は、それぞれの測定結果をコンピュータCへ出力し、コンピュータCでは、上記測定装置7から入力された密度と、水分量とに基づいて、上記ポンプP2や警報機9へ制御信号を出力する。
このような性能管理システムを備えた含浸処理システムを具体的に説明する。
この実施例のシステムは、含浸剤を入れた含浸タンク1内に、鋳物などの含浸対象物を投入して、含浸処理を行う。一方、洗浄液から回収した含浸剤を、回収タンク4を介して、貯蔵タンク5へ戻して含浸タンク1で再使用するものである。そして、含浸タンク1には、次々と新しい含浸対象物が投入され、連続的に処理を行う。
ここで使用する含浸剤は、水への溶解度が高いモノマーと水への溶解度が低いモノマーとの混合液を主成分とするものである。水への溶解度が高いモノマーとして2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマー、水への溶解度が低いモノマーとしてステアリルメタクリレートモノマーを使用し、両者を重量比50:50で混合する。
含浸剤として使用可能なモノマーの種類は上記のものに限らず、例えば、図2の表に示すように、密度や水への溶解度が様々なモノマーがある。つまり、これらのモノマーの中から、水への溶解度が異なるモノマーを選択して、それらを混合して用いることができる。もちろん、図2以外のモノマーを使用することもできる。
なお、水への溶解度が「高い」とか「低い」とかは、組み合わせるモノマーの内での相対的なものであって、溶解度の値がいくつ以上ならば高いというようなものではない。つまり、含浸剤として使用する組み合わせの中で、水への溶解度が高い方のモノマーを「水への溶解度の高いモノマー」といい、他方のモノマーを「水への溶解度の低いモノマー」という。
また、上記モノマー以外に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトル、ベンゾイルパーオキシサイドなどを、上記モノマーに対して0.1〜1.0(重量%)含み、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル、などを0.5〜3.0(重量%)含んでもよい。このように、界面活性剤を含むと、含浸対象物の表面に付着した余剰の含浸剤を効率よく落とすことができる。
上記のように、この実施例の含浸剤は、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマーとステアリルメタクリレートモノマーとを、重量比で、50:50に混合したものである。各モノマーの密度は、図2の表に示す通り、それぞれ25℃において1.024(g/cm)、0.861(g/cm)であるが、混合モノマーの密度は0.943(g/cm)である(図3参照)。つまり、この実施例の含浸剤の密度は、初期(新品)において0.943(g/cm)である。ただし、含浸剤には、上記したように重合開始剤や界面活性剤を入れているが、その含有量が少ないので、ここではこれら重合開始剤や界面活性剤の含浸剤密度への影響は無視できるものとする。
そして、上記2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマーとステアリルメタクリレートモノマーの比率が50:50から変化すると、モノマー混合物である含浸剤の密度も変化するが、モノマーの比率と上記密度との関係を図3及び図4に示す。なお、図3では、実施例における含浸剤のモノマーの組み合わせを「配合1」とし、それ以外の、2種のモノマーの配合例も、「配合2」および「配合3」として示している。ただし、個々での配合比率も重量比である。そして、上記各配合のモノマーのうち、密度の大きい方のモノマーをA群とし、密度の小さい方のモノマーをB群としている。
そして、上記コンピュータCは、図4に示すようなモノマー比率と密度との対応テーブルを記憶している。
あるいは、コンピュータCには、モノマーの比率と密度の関係を表す関数を記憶させておくようにしてもよい。図4からも明らかなように、モノマー密度とモノマーの比率とはリニアな相関があるため、モノマー密度からモノマー比率を正確に算出することが可能である。
そして、コンピュータCには、上記二種のモノマーを混合した含浸剤の密度と、上記対応テーブルあるいは相関式とに基づいて、含浸剤中のモノマーの比率を特定する機能を設定しておく。
さらに、上記コンピュータCは、含浸剤の密度の使用可能基準値ρ1と、水への溶解度が高いモノマーを補充すべきかどうかの基準となる補充基準値ρ2と、限界水分量W1とを記憶している。これらの値は、利用する含浸剤の種類や量に応じてコンピュータCにあらかじめ設定しておく値である。
例えば、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマーとステアリルメタクリレートモノマーを主成分とするこの実施例の含浸剤の場合には、上記使用可能基準値ρ1=0.937(g/cm)、補充基準値ρ2=0.940(g/cm)、限界水分量W1=5.0(重量%)とする。
上記のようなシステムによって含浸剤を管理する手順を以下に説明する。
なお、以下の説明でのリサイクル稼動時間とは、上記回収タンク4に貯蔵した回収含浸剤を含浸タンク1へ戻して再使用しながらの含浸処理を行った稼動時間のことである。また、稼動3ヶ月とか6ヶ月というのは、1日あたりの稼動時間を16時間として換算したものである。
まず、含浸タンク1に、含浸対象物を入れて真空処理を行い、貯蔵タンク5から含浸剤を満たして、含浸処理を開始する。
含浸処理手順は、従来例と同じなのでその説明は省略する。
含浸処理が連続的に行われている状態において、上記ポンプP1が30分間隔で、貯蔵タンク5の含浸剤を測定装置7へ供給する。測定装置7は、測定結果をコンピュータCへ出力する。コンピュータCは、入力された測定水分量の値を、予め記憶している限界水分量W1と対比する。そして、コンピュータCは、測定水分量が上記水分量W1を超えていると判断した場合には、警報器8へ、警報を発生させるための制御信号を出力する。
以上のように警報機9が警報を発することにより、作業担当者は、貯蔵タンク5内の含浸剤の水分量が、上記限界水分量W1を超えたことを知り、貯蔵タンク5内の含浸剤の使用を中止することができる。
上記限界水分量W1が、この発明の水分量における予め設定した設定値である。
また、コンピュータCが、上記警報機9へ対して出力する制御信号が、この発明の警告信号に当たる。
上記のように、含浸剤中の水分量が限界水分量W1を超えた場合に、警報を発するようにしたのは、含浸剤中の水分量が多くなると、それを使用して含浸処理を行った製品に欠陥が出ることがあるためである。
すなわち、水分は硬化しないため、水分を含んだ含浸剤を加熱して硬化させる際に、水分が蒸発してしまって、硬化した硬化物中に亀裂などが発生してしまうことがある。
また、含浸剤に含まれる水分を封じ込めたまま硬化させてしまった場合、その含浸処理した製品が使用中に加熱されると、硬化物中の水分が蒸発して封孔部分の再漏れが発生してしまうことがある。
このようなことが起これば、含浸処理した製品に欠陥が発生したことになる。
しかし、この実施例では、上記のような欠陥が発生し始める限界水分量W1を設定して、限界水分量W1を超えた場合には、警報を発するようにしている。そのため、水分量が多いことにより欠陥を発生させる危険性が高い含浸剤を、知らずに使ってしまうことを防止できる。
また、コンピュータCは、上記測定水分量が上記限界水分量W1を超えていない場合には、測定装置7の密度計S1から入力された測定密度値を予め記憶している使用可能基準値ρ1と対比する。この使用可能基準値ρ1が、この発明の密度における使用可能範囲の限界値である。そして、上記測定密度値が、この使用可能基準値ρ1より下がっていた場合には、コンピュータCは、警報器8へ制御信号を出力してこの含浸剤が使用可能範囲外にあることを知らせる。これにより、使用可能基準値ρ1よりも密度が低下した含浸剤の使用を取りやめることができる。
この実施例において、含浸剤の密度が下がるということは、混合したモノマーのうち、密度の高い方の2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマー(水への溶解度が高いモノマー)の比率が下がったということである。これは、水への溶解度が高いモノマーが、洗浄液に溶解して回収できなかったことを意味する。そして、含浸剤中の水への溶解度が高いモノマーである2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマーが少なくなると、含浸剤の性能が低下する。そこで、使用可能基準値ρ1より密度が低下した場合には、その含浸剤は使わないようにする。
含浸剤として必要な密度は、その含浸剤で含浸処理を行った製品の性能や、モノマーの種類によっても異なるが、この実施例では、ρ1=0.937(g/cm)としている。これは、後で説明する耐久性試験結果から、密度が0.925(g/cm)まで低下した場合に、耐久性試験の不合格品が発生したことがわかったので、それに基づいて余裕を見て設定した値である。なお、密度0.925(g/cm)は、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマー(水への溶解度が高いモノマー)とステアリルメタクリレートモノマー(水への溶解度が低いモノマー)との比が約40:60に対応する値である。
コンピュータCは、上記測定密度値が、上記使用可能基準値ρ1以上であると判断した場合には、補充基準値ρ2以上であるか否かを判定する。測定密度値が、補充基準値ρ2以上の場合には、コンピュータCは、次の測定値が入力されるまでの間、何もしないで含浸処理工程の稼動は継続される。
一方、コンピュータCは、上記測定密度値が補充基準値ρ2未満であると判断したときには、ポンプP2に補充制御信号を出力する。ポンプP2は、コンピュータCからの補充制御信号に基づいて、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマーを、水への溶解度が高いモノマーのモノマータンク8から貯蔵タンク5へ補充する。つまり、上記ポンプP2とモノマータンク8とによってこの発明の補充装置を構成している。
このとき、モノマータンク8から貯蔵タンク5へ補充されるモノマー量は、コンピュータCが、入力された測定密度値に応じて決定する。コンピュータCは、測定密度値を、新品含浸剤の密度0.943(g/cm)に戻すための必要量を、密度とモノマー比の対応テーブルや、予め記憶している演算式によって算出するようにする。
以上のように、コンピュータCは、含浸剤の密度が低下して、その密度が使用可能基準値ρ1以上であって、かつ、上記補充基準値ρ2未満の場合には、ポンプP2へ制御信号を出力し、減少した水への溶解度が高いモノマーを補充する。さらに急激に含浸剤密度が低下し、使用可能基準値ρ1未満になったと判断した場合には、コンピュータCは、警報機9へ制御信号を出力する。また、含浸剤に含まれる水分量が限界水分量W1を超えた場合には、密度に関係なく警報を発するようにしている。
しかし、実際に上記の条件で、約6ヶ月間のリサイクル稼動を行った結果、6ヶ月後の含浸剤の密度は、新品の0.943(g/cm)をほぼ保っていた。実際には、図5のグラフAで示すように密度0.943(g/cm)と補充基準値ρ2=0.940(g/cm)との間で変化していたが、この範囲を出なかった。
これに対し、水への溶解度が高いモノマーの補充を行わないでリサイクル稼動を行った(従来技術)結果は、図5のグラフBに示すように、含浸剤の密度が減少し続けた。
上記のようにして管理した含浸剤の性能試験を行ったので、以下に、その結果を説明する。
(含浸封孔性試験)
アルミニウム合金製の、円盤状のテストピース60個ずつに対して、新品含浸剤、本発明の技術を採用したリサイクル稼動6ヶ月後の含浸剤「リサイクル品R1」、従来技術のリサイクル稼動3ヶ月後の含浸剤「リサイクル品R2」、従来技術のリサイクル稼動6ヶ月後の含浸剤「リサイクル品R3」、これら4種類の含浸剤を用いて含浸処理を行った。含浸処理後のテストピースを空気圧0.5(MPa)で水没させ、漏れが発生するかどうかを検査した。その試験結果を図6に示す。
なお、上記テストピースは、含浸処理前の初期洩れ量は1〜60(ml/min)のものを使用した。
図6に示すように、この含浸封孔性試験において、この発明の技術を利用したリサイクル品R1では、新品含浸剤と同様に、60個中60個が合格したが、従来技術によるリサイクル品R2とR3によるものでは、不合格品が発生した。
また、含浸剤の密度は、リサイクル品R1は新品含浸剤と同じであるが、リサイクル品R2は0.925、R3は0.915と、密度が低くなり、密度が低くなるに従って、不良率も高くなっていることが分かる。
(耐久性試験I)
耐久性試験Iとして、熱耐久性試験1、冷熱耐久性試験、モーターオイル耐久性試験1の3種の耐久性試験を行った。
これらの試験では、上記含浸封孔性試験に用いたのと同様の4種の含浸剤を用いて、上記含浸封孔性試験で用いたのと同様のテストピースに含浸処理を行い、その中から封孔性試験に合格したテストピースを、各耐久性試験用に選択した。そして、これらのテストピースに対して、各耐久性試験を行った。
なお、各耐久性試験の試験方法は、以下の通りである。
熱耐久性試験1は、上記テストピースを、140℃のオーブン中に約400時間密閉放置し、放置後の気密性試験を行った。
冷熱耐久性試験では、−30℃に保った恒温槽と、150℃に保った恒温槽に交互に60分間ずつ放置することを250回繰り返した後に、気密性試験を行った。
また、モーターオイル耐久性試験1では、上記テストピースを、140℃に保たったモーターオイル中に、400時間、浸漬放置し、放置後の気密性試験を行った。
これらの耐久性試験結果を、図7に示す。
図7に示すように、上記耐久性試験においても、本発明によるリサイクル品R1で含浸処理を行ったテストピースは全て合格した。これに対して、従来技術のリサイクル品R2,R3では、不合格品が発生した。
(熱耐久性試験2)
また、熱耐久性試験2として、上記4種の含浸剤で硬化物試料を作製し、その試料の耐久性試験を行った。
上記硬化物試料とは、上記各含浸剤を硬化させて作製した試料である。そして、この試験結果を示した図8において、硬化物1は新品含浸剤の硬化物試料であり、硬化物2、3、4は、それぞれリサイクル品R1、R2,R3の硬化物試料のことである。
これらの各硬化物試料は、次のようにして作製する。まず、含浸剤を恒温槽で25℃に調整したもの1(ml)を、内径4(mm)、外径6(mm)、長さ約10(cm)で一端を封鎖したガラス管に注入し、これを90℃に調整した恒温湯槽に15分間浸漬して硬化させる。次に、上記ガラス管を室温で自然放冷させた後、ガラス管を粉砕して内部の硬化物を取り出して100℃のオーブンにて1時間乾燥させ、それをさらに約20(mm)に切りそろえたものを硬化物試料とする。
上記のように作製した硬化物試料を、大気圧下、140℃のオーブン中に約400時間密閉放置し、各硬化物試料の重量変化を測定した。その結果を示した図8では、初期の硬化物重量を100として、重量変化を表している。
図8に示すように、本発明のシステムで管理したリサイクル品R1の硬化物2の重量は、5(%)程度減少しているが、その変化量は、新品含浸剤の硬化物1とほとんど差がなかった。これに対して、従来技術のリサイクル品R2の硬化物3は、上記硬化物1に比べて重量の減少が大きいことが分かった。硬化物の重量が減少するということは、その含浸剤で含浸処理した場合、封孔している樹脂の重量が減少するということであって、製品の耐久性が低下する危険性があるということである。
しかし、本発明のリサイクル品R1では、新品含浸剤と同等の性能が得られることが確認できた。
以上のように、従来技術のリサイクル品において、その硬化物の重量が減少するという熱耐久性試験2の結果は、従来技術のリサイクル品によって不合格品が発生した上記耐久性試験Iの結果(図7参照)を裏付けるものとなった。
(モーターオイル耐久性試験2)
また、各含浸剤を用いた硬化物試料を作製して、そのモーターオイル耐久性試験2を行った。
この試験でも、硬化物試料を上記熱耐久性試験2と同様に作製し、この硬化物試料を大気圧下、140℃のモーターオイル中に約400時間浸漬放置し、その重量変化を測定した。各硬化物試料の初期重量を100として、その経時変化を図9に示している。
図9に示すように、新品含浸剤による硬化物1と、リサイクル品R1による硬化物2とは、ほとんど重量変化がないが、従来技術のリサイクル品R2およびR3の硬化物3,4は、オイル浸漬時間24時間以内に、急激に重量が増加している。そして、400時間後には、上記硬化物3は、約1.5倍、上記硬化物4は、約1.7倍にまで、重量が増加している。硬化物試料の重量が増加したのは、硬化物である樹脂がモーターオイルによって膨潤したためである。このように、膨潤してしまうということは、硬化物が脆くなることであり、このような硬化物で巣穴や細孔を封孔したとしても、モーターオイルなどの高温のオイル環境下では、耐久性が低下してしまう危険性がある。
このモーターオイル耐久性試験2の結果も、上記耐久性試験Iのモーターオイル耐久性試験1の結果(図7参照)を裏付けるものとなった。
以上の各試験によって、上記実施例の性能管理システムを用いた場合、6ヶ月間のリサイクル稼動後でも、新品含浸剤と同様の性能を維持できることが確認できた。
また、リサイクル稼動中に、含浸剤中の水への溶解度が高いモノマーの比率が大きく低下した場合や、水分量が大きくなった場合には、コンピュータCがすぐにそれを検出して、警報機9によって知らせることができるので、性能が低下した含浸剤を間違って使ってしまうこともない。
また、コンピュータCは、警報機9へ信号を出力する代わりに、警告ランプを点灯させたり、警告をディスプレイ表示させたりするようにしてもかまわない。
さらに、含浸処理工程を停止する信号を出力するようにしてもよい。例えば、含浸タンク1へ含浸対象物を投入するための搬送ラインを停止させる信号を出力して、性能が低下した含浸剤を使用しないようにすることもできる。
なお、上記実施例では、コンピュータCが、測定装置7から入力された測定密度値に基づいて、水への溶解度が高いモノマーの補充量を特定したり、警報機9に制御信号を出力したりするようにしているが、コンピュータCは、入力された測定水分量に基づいて、測定した含浸剤中の水分を除いたモノマーだけの密度を算出して、モノマー比率を正確に特定するようにしてもよい。つまり、含浸剤に水分が含まれていると、水の密度が、含浸剤全体の密度に影響を与えてしまうことがあるが、水分計S2によって水分量が分かっていれば、密度に対する水分の影響を補正することができる。
また、上記実施例では、測定装置7を貯蔵タンク5に接続して、貯蔵タンク5内の含浸剤の密度や水分量を測定するようにしている。従って、この実施例では、上記貯蔵タンク5が、この発明の含浸剤タンクに当たる。そして、この貯蔵タンク5内の含浸剤は、貯蔵タンク5と含浸タンク1との間を行き来しているので、上記測定装置7が測定する含浸剤は、含浸タンク1内の含浸剤と同じである。つまり、この実施例において、上記測定装置7は、含浸対象物を投入する含浸タンク1内の含浸剤の密度や水分量を測定しているのと変わらない。
ただし、上記測定装置7を含浸タンク1に接続して、直接、含浸タンク1から含浸剤を取り込んで密度や水分量を測定するようにしてもよい。その場合には、上記含浸タンク1が、この発明の含浸剤タンクに相当する。さらに、上記貯蔵タンク5を設けないで、回収タンク4および水への溶解度が高いモノマーのモノマータンク8を直接含浸タンク1に接続し、回収含浸剤や水への溶解度が高いモノマーを含浸タンク1へ投入するようにしてもよい。
また、回収タンク4に測定装置7を接続して、回収タンク4内の回収含浸剤の密度や水分量を測定するようにしてもよい。その場合には、上記回収タンク4が、この発明の含浸剤タンクに相当する。
さらに、上記コンピュータCが、この発明のコンピュータシステムに当たり、コンピュータシステムの機能を1台のコンピュータCが備えている。しかし、コンピュータシステムの機能を複数の装置によって実現するようにしてもかまわない。例えば、測定装置7の密度計S1からの信号に応じて密度を判定する判定装置と、水分計S2の出力結果に基づいて警報器8に制御信号を出力する判定装置、水への溶解度が高いモノマー量を算出する装置などが別々であってもかまわない。
この発明の実施例の含浸処理システムを示した図である。 実施例の含浸剤として使用できるモノマーの例を示した表である。 密度が異なる2種のモノマーの配合例を示した表である。 図3に示した配合例におけるモノマーの比率と密度との関係を示したグラフである。 リサイクル稼動時間に対する含浸剤の密度の変化を示したグラフである。 実施例の含浸剤の含浸封孔性試験結果を示した表である。 実施例の含浸剤の耐久性試験結果を示した表である。 実施例の含浸剤の、耐久性試験2の結果を示したグラフである。 実施例の含浸剤の、モーターオイル耐久性試験2の結果を示したグラフである。 従来例の含浸処理工程を示した図である。
符号の説明
1 含浸タンク
2 洗浄タンク
4 回収タンク
5 貯蔵タンク
7 測定装置
8 (水への溶解度が高いモノマーの)モノマータンク
9 警報機
S1 密度計
S2 水分計
P2 ポンプ
C コンピュータ

Claims (4)

  1. 水への溶解度が異なる2種以上のモノマーを含む回収含浸剤、または上記含浸剤による含浸対象物の洗浄液から回収した回収含浸剤を含んだ含浸剤を貯蔵した含浸剤タンクと、この含浸剤タンク内の含浸剤の密度を測定し、測定結果を出力する測定装置と、この測定装置の出力結果が入力され、かつ、その密度が、予め設定した基準を満たしているかどうかを判定する機能を備えたコンピュータシステムと、含浸剤に含まれる水への溶解度が高いモノマーを上記含浸剤タンクに補充する補充装置とを備え、上記コンピュータシステムは、上記測定装置で測定した含浸剤の密度が予め設定した補充基準を満たしているか否かを判定する機能と、上記含浸剤の密度が上記補充基準を満たしていないと判定したときに、上記含浸剤の密度が上記補充基準を満たすために必要な水への溶解度が高いモノマーの量を特定する機能と、この特定結果に基づいて上記補充装置を動作させ、水への溶解度が高いモノマーの補充量を制御する機能とを備えた含浸剤の性能管理システム。
  2. 上記コンピュータシステムは、測定装置から入力された密度が、予め設定した使用可能範囲からはずれたときに、警告信号を出力する機能を備えた請求項1に記載の含浸剤の性能管理システム。
  3. 上記含浸剤タンクの含浸剤の水分量を測定し、測定結果をコンピュータシステムへ出力する水分計を備え、コンピュータシステムは、測定装置から入力された密度と、上記水分計から入力された水分量とに基づいて、水分を除いた含浸剤の密度を特定する機能と、この特定結果を判定する機能とを備えた請求項1または2に記載の含浸剤の性能管理システム。
  4. 上記含浸剤タンクの含浸剤の水分量を検出して、測定結果をコンピュータシステムへ出力する水分計を備え、コンピュータシステムは、この水分計が検出した水分量が、予め設定した設定値に達したかどうかを判断する機能と、水分量が上記設定値に達したときに警告信号を発する機能とを備えた請求項1〜3のいずれか1に記載の含浸剤の性能管理システム。
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