JP5673139B2 - 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
特許文献1には、閃光定着器に対向して配置される用紙搬送器にて、複数の用紙ガイド板の端面が用紙に接触するように設けることで、用紙ガイド板の温度上昇を防ぎ、更に、これらの用紙ガイド板の端部を冷却することで用紙ガイド板の温度上昇を更に抑える構成が開示されている。
特許文献2には、トナーとソリッドインクを用いて両面印刷する場合に裏側にトナー像及びソリッドインク像が形成されている状態で、表側のトナーの定着をフラッシュ定着する際、裏側のソリッドインク像がフラッシュ定着時の加熱によって影響されないように、裏側を冷却する冷却部材を設ける方式が開示されている。
特開平3−214184号公報(実施例、第2図) 特開平10−171202号公報(発明の実施の形態、図1)
本発明が解決しようとする課題は、記録材上の画像に対しレーザ光を用いて加熱定着するに際し、記録材の損傷を防ぎつつ画像の光沢度を向上させた定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、表面に加熱定着が可能な画像が形成された記録材に対し、当該記録材の移動方向に交差する記録材の幅方向に沿って延びる予め決められた照射領域に向かってレーザ光を照射する照射手段と、記録材における前記照射領域を有する表面とは異なる裏面に対し前記照射領域に対応する領域並びに当該領域を超える記録材の移動方向上流の領域及び下流の領域を含むように設けられ、前記照射手段による記録材の表面の前記照射領域での加熱定着温度を維持し且つ記録材の裏面側の温度を水分の蒸発温度未満の温度に抑えるように、当該記録材を冷却する冷却手段と、を備えることを特徴とする定着装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る定着装置において、前記記録材として、紙基材に対し少なくとも前記表面側に樹脂が含まれる塗工層が形成されているものを前記冷却手段による冷却対象とすることを特徴とする定着装置である。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る定着装置において、前記冷却手段は、記録材と接触する部位の設定温度が環境温度よりも低温になるように設定されていることを特徴とする定着装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る定着装置において、前記照射領域を囲むように設けられ且つ前記照射手段によって照射されたレーザ光による当該照射領域からの反射光が前記照射領域に向かって再照射されるように前記反射光を反射する反射部材を更に備え、前記冷却手段は、記録材の移動方向では前記反射部材の占める領域よりも広い領域に亘って設けられることを特徴とする定着装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る定着装置において、記録材の種別を検知する検知手段と、この検知手段によって検知された記録材に対して前記冷却手段による冷却動作の要否を判別する判別手段と、この判別手段にて判別された冷却動作の要否に応じて前記冷却手段の動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする定着装置である。
請求項6に係る発明は、記録材を搬送する搬送手段と、記録材上に画像を形成する画像形成部と、この画像形成部にて記録材上に形成された画像を定着する請求項1乃至5のいずれかに係る定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る画像形成装置において、前記冷却手段は、前記搬送手段にて搬送される記録材の裏面に直接接触するように構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、請求項6に係る画像形成装置において、前記冷却手段は、前記搬送手段の一部を介して記録材に接触するように構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項7に係る画像形成装置において、搬送方向に沿って連続した記録材を用いることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、記録材上の画像に対しレーザ光を用いて加熱定着するに際し、記録材の損傷を防ぎつつ画像の光沢度を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、光沢度を向上させた画像形成が可能になる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、記録材に対する冷却効果を有効に作用させることができる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、レーザ光による定着効率を向上させることができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、徒に冷却手段を稼働させ過ぎることがない。
請求項6に係る発明によれば、記録材上の画像に対しレーザ光を用いて加熱定着するに際し、記録材の損傷を防ぎつつ画像の光沢度を向上させた画像形成装置を提供できる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、記録材に対する冷却効率を一層高めることができる。
請求項8に係る発明によれば、枚葉紙の場合であっても記録材の損傷を防ぎつつ画像の光沢度を向上させることができる。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、記録材に対する冷却効率をより一層高めることができる。
図1(a)は本発明を具現化する実施の形態モデルに係る定着装置を示す説明図であり、(b)はブリスターを示す説明図である。 実施の形態1の画像形成装置の概要を示す説明図である。 実施の形態1の定着装置を示す斜視図である。 実施の形態1の定着装置の概要を示す説明図である。 実施の形態1の定着装置の制御フローを示すフローチャートである。 (a)は記録材と冷却装置との位置関係を示す説明図であり、(b)は記録材が冷却される場合の各部位の温度変化の様子、(c)は記録材が冷却されない場合の各部位の温度変化の様子を示す。 実施の形態2の画像形成装置の概要を示す説明図である。 実施の形態2の定着装置の概要を示す説明図である。 実施の形態3の定着装置の概要を示す説明図である。 (a)〜(c)は実施例1でのシミュレーションの結果を示すグラフである。 実施例1の結果を示す表である。 実施例2の結果を示すグラフである。
◎実施の形態の概要
先ず、本発明が適用された定着装置の実施の形態の概要について説明する。
図1は本発明を具現化する実施の形態モデルに係る定着装置を示す説明図であり、(a)は基本構成を示す説明図であり、(b)は記録材がブリスターを発生した様子を示す説明図である。
同図において、定着装置は、表面に加熱定着が可能な画像IMGが形成された記録材Pに対し、記録材Pの移動方向に交差する記録材Pの幅方向に沿って延びる予め決められた照射領域IRに向かってレーザ光Liを照射する照射手段1と、記録材Pにおける照射領域IRを有する表面とは異なる裏面に対し照射領域IRに対応する領域並びに当該領域を超える記録材の移動方向上流の領域及び下流の領域を含むように設けられ、照射手段1による記録材Pの表面の照射領域IRでの加熱定着温度を維持し且つ記録材Pの裏面側の温度を水分の蒸発温度未満の温度に抑えるように、記録材Pを冷却する冷却手段2と、を備えている。
ここで、記録材Pとしては、代表的には連続紙(ロール紙、連帳用紙)や枚葉紙(カット紙)が挙げられる。
また、照射手段1は、レーザ光Liが照射できるものであればよく、記録材Pの幅方向に対して一列に複数のレーザ光源を配置したアレイレーザタイプのものが代表的に挙げられるが、画像IMGを定着できる容量を有するものであれば、スキャンタイプであっても差し支えない。
更に、照射手段1としては、記録材Pの移動方向に対して一つのレーザ光源からレーザ光Liを照射するものであれば差し支えないが、記録材Pの移動方向に沿って複数のレーザ光源を備え、例えば同じ照射領域IRに照射したり、記録材Pの移動方向に沿う異なる位置にある照射領域IRに照射するようにしてもよい。また、照射領域IRは、記録材Pの幅方向に沿って一直線状に設けられることが好ましいが、複数に分かれた形状であっても差し支えなく、その場合、照射手段1もそれに対応したものとなることは言うまでもない。
冷却手段2は、記録材Pに直接若しくは部材を介して接触して記録材Pを冷却するもので、例えばペルチエ素子のような冷却部材を用い、その冷却部位を直接記録材Pに接触させるようにしたり、部材を介して接触させたり、あるいは、冷却媒体として冷却ガスを用い、その冷却ガスを記録材Pに接触させる態様等、幅広く含む。その他、ヒートポンプを使用したり、フィンを設けてこのフィンを冷却する等も可能である。
ここで、「記録材Pの表面の照射領域IRでの加熱定着温度を維持し」とは、照射手段1によるレーザ光を照射した間における記録材Pの表面の照射領域IRでの到達温度が、加熱定着温度を維持することを意味し、冷却手段2による冷却効果が大きくても例えば照射手段1によるレーザ出力を上げることで対応できればよいように、予め決められた範囲内の加熱条件(レーザ出力等)が許容できる程度の冷却であることを意味する。また、「水分の蒸発温度未満」とは1気圧の下では100℃を意味する。要は、記録材Pの裏面を100℃未満に維持できれば、100℃を超える場合よりも記録材Pの内部の水分の蒸発が抑えられ、ブリスターに至る懸念が抑えられる。裏面が100℃以上になると、記録材Pの厚み方向の全体から蒸発が行われる可能性があり、ブリスターに至る可能性が高くなる。
そして、画像IMGの光沢度の向上による画質での効果を有効に作用させる観点からすれば、記録材Pとして、紙基材Pに対し少なくとも前記表面側に樹脂が含まれる塗工層Pが形成されているものを冷却手段2による冷却対象とすることが好ましい。このような塗工層Pが処理された記録材Pとしては、コート紙やアート紙等が挙げられ、特に、写真画像を要求する場合には、記録材Pとして塗工層Pによって表面の平滑性がより高められたものが好適となる。
次に、図1(b)を用いて、塗工層Pが施された記録材Pに対してレーザ光Liが照射された場合の様子を説明する。
通常、記録材Pには、その性状を保つため、また、特に電子写真方式を採用するにあたって、記録材Pの紙基材Pは適度の含水率の水分を含んでいる。このように、紙基材Pの表面に塗工層Pが処理されると、含まれる水分は記録材Pの内部に閉じ込められたままとなり易く、特に、記録材Pの両面に塗工層Pが処理されている場合には、水分の抜けは、より一層抑えられる。
一方、未定着画像IMGとして、例えばトナー像がレーザ光Liにて加熱される際、光沢度を上げるには、トナー自体に加える熱量を多くする必要がある。つまり、トナーの溶融粘度をより低下させてある程度ゆっくり固化させることで、固化後のトナーの表面はより平坦になり、光沢度が向上する。そのためには、トナーに照射するレーザ光Liの出力を高める必要があり、温度が高められたトナーによって、結果的に照射領域IRでの温度は大きく上昇する。
照射領域IRでの温度上昇が大きいと、必然的に記録材Pの温度も上昇し、記録材P中の水分が蒸発するようにもなる。このように発生した水蒸気は、塗工層Pによって記録材Pから外部へ逃げるのが塞がれているため、少量であれば問題にはならないが、ある閾値を超えると、塗工層Pを破って外部に放出される。このような事態になると、記録材Pの表面にはブリスター(本来はふくれを意味するが、ここではふくれ部分が破裂した所謂パンクも含む意味として用いる)が発生する。
つまり、特に塗工層Pが処理された記録材Pにあっては、光沢度の向上と記録材Pの損傷とは相反する関係にあることから、記録材Pの損傷を防ぎながら光沢度向上を図ることが重要となる。尚、記録材P上の未定着画像IMGを定着する際、例えばロール部材に挟んで加熱する方式を採用すると、加熱時に記録材Pの表面がロール部材で抑えられることで、ブリスターの発生は起こり難いことは言うまでもない。
そして、冷却手段2による冷却効果をより一層確実にする観点から、冷却手段2は、記録材Pと接触する部位の温度が環境温度よりも低温になるように設定されていることが好ましい。この場合、記録材Pの照射領域IRとは異なる裏面側の温度を環境温度以下にすることで、記録材Pに対する冷却作用が発揮され、照射手段1によるレーザ光Liの強度をより大きくすることができ、画像IMGの光沢度が向上する。
また、照射手段1による定着効率を高める観点から、図1に示すように、照射領域IRを囲むように設けられ且つ照射手段1によって照射されたレーザ光Liによる当該照射領域IRからの反射光が照射領域IRに向かって再照射されるように前記反射光を反射する反射部材3を更に備えることが好ましい。このような反射部材3としては、その反射面が例えば湾曲状の鏡面であってもよいし、再帰性反射面や散乱面であってもよい。更には、反射部材3は一体型構成であってもよいし、分割構成であってもよい。
また、冷却手段2を有効に稼働させる観点から、記録材Pの種別を検知する検知手段と、この検知手段によって検知された記録材Pに対して冷却手段2による冷却動作の要否を判別する判別手段と、この判別手段にて判別された冷却動作の要否に応じて冷却手段2の動作を制御する制御手段と、を備えることが好ましい。このとき、検知手段は、記録材Pの種別を自動的に検知するようにしてもよいし、例えば手入力操作で使用される記録材Pを検知するようにしてもよい。また、判別手段による判別動作は、例えば記録材Pと冷却動作との関係を対応付けた対応表を記憶しておき、記録材Pが検知された段階で自動的に判別するようにしてもよいし、冷却動作の要否自体を手入力で行うようにしてもよい。
そして、このような定着装置を画像形成装置として適用するには、記録材Pを搬送する搬送手段と、記録材P上に画像IMGを形成する画像形成部と、この画像形成部にて記録材P上に形成された画像IMGを定着する定着装置と、を備え、この定着装置として上述の定着装置を適用すればよい。
このような画像形成装置として、冷却手段2による記録材Pへの冷却効率を高める観点から、冷却手段2は、前記搬送手段にて搬送される記録材Pの裏面に直接接触するように構成されていることが好ましい。このような態様に用いられる記録材Pとしては、連続紙が挙げられる。
また、冷却手段2を枚葉紙に適用させる観点から、冷却手段2は、前記搬送手段の一部を介して記録材Pに接触するように構成されていることが好ましい。このような態様としては、例えば記録材Pを吸着して搬送する循環回転するベルト部材を介して冷却する構成が挙げられる。尚、冷却効率としては搬送手段を介在させないものに比べて低下し易い。
更に、冷却手段2による冷却効率を高める観点から、画像形成装置の記録材Pとしては搬送方向に沿って連続した記録材Pを用いる方が好ましい。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は、一例として前述の実施の形態モデルの定着装置が適用された実施の形態1に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
本実施の形態の画像形成装置は、連続状の記録材Pを用いた構成のもので、記録材P上にトナー像を形成する画像形成装置本体10Aと、この画像形成装置本体10Aの記録材Pの搬送方向における上流側及び下流側に夫々記録材Pを供給する供給装置10B及び画像が形成された記録材Pを収容する収容装置10Cとが設けられている。尚、記録材Pとしては、ロール形状のものでもよいし、連帳用紙状の折り畳まれた形状のものであってもよいが、本実施の形態ではロール形状のもので説明する。
本実施の形態の画像形成装置本体10Aは、例えば電子写真方式を採用したもので、記録材P上に例えば複数色のトナーを用いて各色毎のトナー像を形成する各色用の画像形成部20(具体的にはブラック画像形成部20K、シアン画像形成部20C、マゼンタ画像形成部20M、イエロー画像形成部20Y)と、これら各色の画像形成部20にて記録材P上に多重化された状態で形成されたトナー像を定着する定着装置40と、記録材が搬送される経路の複数箇所に夫々設けられたロール部材16〜19等で構成されている。
ここで、ロール部材16は画像形成装置本体10A側の画像形成部20へ記録材Pを導く際に位置調整を行う位置調整ロール、ロール部材17は記録材Pを定着装置40に向かって導く張架ロール、ロール部材18,19は定着後の記録材Pを収容装置10Cに向かって搬送するに際し、記録材Pに予め定めた張力を付与する張力付与ロールである。
各色の画像形成部20は使用するトナーを除き略同様の構成となっているため、代表的にブラック画像形成部20Kを例に説明する。ブラック画像形成部20K(20)は、表面に図示しない感光層を有して矢印E方向に回転する円筒状の感光体21を有している。感光体21の周囲には、感光体21の感光層を予め決められた電位に帯電する帯電装置22、帯電装置22にて帯電された感光層を例えばレーザ光を用いて選択照射し、感光体21に静電潜像を形成する露光装置23、露光装置23によって形成された静電潜像をトナーにて現像することで顕像化する現像装置24、感光体21上のトナー像を記録材P上に転写する転写装置25、転写後の感光体21上の残留トナーを清掃する清掃装置26等が配置されている。尚、画像形成部20のトナー色の配列はこれに限らず、他の配列を用いるようにしてもよいことは言うまでもない。
また、供給装置10Bは、芯材にロール状に巻かれた記録材Pを保持する供給ロール12と、画像形成装置本体10A側へ記録材Pを供給するために搬送しながら張力を付与する張力付与ロール14,15等で構成されている。一方、収容装置10Cは、記録材Pを芯材に巻き取り収容する巻き取りロール13等で構成されている。
このような画像形成装置において、供給装置10Bから供給された記録材Pには、画像形成装置本体10Aの各色の画像形成部20から各色トナー像が順次転写され、記録材P上で多重化される。この多重化された未定着のトナー像を有する記録材Pは、定着装置40にて定着された後、収容装置10Cにて巻き取り収容される。
次に、このような画像形成装置における定着装置40について説明する。
図3は、定着装置40の斜視図であり、図4は記録材Pの搬送方向に交差する幅方向から見た図となっている。
本実施の形態の定着装置40は、表面に加熱定着が可能なトナー像が形成された記録材Pに対し、記録材Pの搬送方向に交差する幅方向に沿って延びる予め決められた照射領域IRに向かってレーザ光Liを照射する照射手段としてのアレイレーザ41と、記録材Pにおける照射領域IRを有する表面とは異なる裏面に対し照射領域IRに対応する領域を含み且つ当該領域を超える範囲にまたがって記録材Pに直接接触する形で設けられ、アレイレーザ41による記録材Pの表面の照射領域IRでの加熱定着温度を維持し且つ記録材Pの裏面側の温度を水分の蒸発温度未満の温度に抑えるように、当該記録材Pを冷却する冷却装置50と、を備えている。尚、符号42aは反射部材42に設けられた開口であり、この開口42aを通過する形でレーザ光Liが照射される。
アレイレーザ41は、本例では5個の高出力半導体レーザを用いたものを示したが、この数量等は限定されず、幾つあっても差し支えないが、記録材Pの幅方向における画像幅をカバーできる長さが必要である。また、アレイレーザ41は、例えば記録材P上の照射領域IRにレーザ光Liを集束させるような光学系を含んでいる。そして、照射領域IRでは、隣り合う高出力半導体レーザからのレーザ光Liが互いの端部でオーバーラップすることで、照射領域IRでの延びる方向に沿ってレーザ光Liの照射強度が略等しくなるように設定される。
また、反射部材42は、半円筒の略中央部分に照射領域IRに向かってアレイレーザ41からのレーザ光Liが照射できるような長穴の開口42aが設けられている。このような反射部材42としては、一体型であってもよいし、例えば開口42aを境に分割されるものであってもよい。また、アレイレーザ41が開口42aに直接接触するようなレイアウトであっても差し支えない。
冷却装置50としては、ペルチエ素子51とこのペルチエ素子51を駆動する駆動装置52とで構成され、ペルチエ素子51に駆動装置52から電流を流すことで、ペルチエ素子51の記録材P側が熱を吸収する吸熱部(本例では結露などの影響のない0℃近くの値に設定されている)、吸熱部とは異なり記録材Pから離れる側が放熱部となって、記録材Pを冷却する。更に、放熱部側は、例えば図示外のファン等によって空冷されることで放熱部での温度上昇が抑えられ、吸熱部での効果的な吸熱がなされる。
また、ペルチエ素子51は、照射領域IRを大きく超える範囲にまたがって配置され、搬送される記録材Pに対して照射領域IRの上流側から照射領域IRを超えた下流側まで記録材Pを広く冷却するようになっている。
更に、本実施の形態では、駆動装置52のON/OFFやアレイレーザ41の出力を制御する制御装置100が設けられ、定着される記録材P上の未定着トナー像に対応した画像情報に基づいて、制御装置100が各種制御を行うようになっている。
一般に、このような定着装置40を用いてトナー像を定着する際、画質に合わせた光沢度を得ようとすると、照射エネルギーを調整することが必要である。例えば文字画像では像表面の光沢度は低い方が視認され易いが、一方、写真画像では像表面の光沢度は高い方が視認され易い。また、このような画質に応じて使用される記録材Pの種類も選定され、文字画像では抄紙された状態の凹凸表面が残る例えば上質紙が主として使用され、写真画像では抄紙表面に樹脂が含まれる塗工層が形成され、表面の凹凸が少なくなったコート紙等が使用される。
本実施の形態のような定着装置40では、トナー像に接触した状態で加熱する定着方式とは異なり、トナー像に非接触の状態で加熱定着する方式のため、光沢度を高くするにはレーザ光Liの照射エネルギーを高める必要がある。
しかしながら、特に、コート紙を用いて照射エネルギーを高め過ぎると、加熱されたトナーの熱がコート紙(記録材)へと流れ込み、コート紙の温度が上昇することで、ブリスター(ペーパーブリスター)と呼ばれる水蒸気による塗工層の破損を生じるようにもなる。尚、上質紙では、凹凸表面のためか、ブリスターの発生は起こり難い。
本実施の形態では、このような点も踏まえ、制御装置100による制御を行うようになっており、その制御フローは図5のようになっている。
先ず、使用される記録材Pがコート紙であるか否かの判断がなされる(ステップS1)。記録材Pがコート紙の場合には、トナー像での光沢が必要か否か、すなわち、光沢度を向上させる必要があるか否かの判断がなされる(ステップS2)。ここで、光沢が必要と判断されれば、照射エネルギーを高く設定し、ペルチエ素子51をONして、ペルチエ素子51で記録材Pを冷却しながら定着を行う(ステップS3〜S5)。
一方、使用される記録材Pがコート紙でない場合や、コート紙であっても写真画像ではなく光沢を必要としない画像の場合には、照射エネルギーを低く設定し、また、ペルチエ素子51もOFFとして定着を行う(ステップS6,S7,S5)。
ここで、記録材Pの種別や画像の種別を判断するには、センサや画像情報から自動的に種別を判断するようにしてもよいし、例えば、セットされる記録材Pや、出力される画像がどうであるかを手入力で行うようにして判断するようにしても差し支えない。更に、ペルチエ素子51のON/OFFも手入力でいずれかを選択するようにしてもよい。
本実施の形態では、このような制御フローを行うことで、例えば記録材Pとしてコート紙が用いられると共に画像の光沢度が必要な場合に、ペルチエ素子51を稼働させることで、記録材Pの損傷を抑えた状態で光沢度が向上した画像が形成される。
次に、定着時の記録材Pでの温度変化について説明する。定着時の記録材Pの温度は次のように変化するものと推定される。図6(a)は記録材Pと照射領域IRとの関係を示したもので、今、照射領域IRの記録材Pの搬送方向における上流端をMとし、下流端をNとする。
ここで、記録材Pのレーザ光Liの被照射面(表面)側のある点(トナーが付着している部分)での温度変化については、ペルチエ素子51の有無(冷却の有無に相当)によって、(b)及び(c)のように異なるものと推定される。
記録材Pの表面での温度上昇は、M位置で上昇が開始され、N位置まで上昇し、照射領域IRを抜けた後に低下する。この場合、M位置からN位置までの温度上昇はペルチエ素子51による冷却の有無に拘わらず略同じ上昇となるが、N位置を通過した後の温度低下の様子は異なる。
一方、記録材Pの裏面側では、冷却されていない場合には環境温度(室温)から徐々に温度の上昇が生じる。また、冷却されている場合には、冷却されていない場合より温度上昇の割合は低く抑えられる。更に、ペルチエ素子51により照射領域IRの下流側でも十分冷却することで、温度上昇の割合はより一層低く抑えられ、その分、記録材Pの表面の温度も速く低下するようになる。それ故、N位置を通過した後の表面側の温度の低下傾向は、冷却がある方が速く且つ大きく低下するのに対し、冷却がない場合にはゆっくりと低下するようになる。
通常、記録材Pがブリスターを生じるには、記録材Pの表面や裏面ではなく、内部の温度がどの程度になっているかに起因する。内部の温度は、表面の温度と裏面の温度との間になるが、この温度が100℃を超えて水分の蒸発が発生することで、急激に大きな体積増加が生じる結果、ブリスターに至る。それ故、冷却する場合には、冷却しない場合に比べて、記録材Pの内部温度の上昇が抑えられ、ブリスターの発生が抑えられる。
記録材Pの表面の温度上昇は、特に、トナーが溶融する際のトナー自体の有する熱によって加熱されるため、熱容量は一般的に小さく、記録材Pの内部奥深くまでその熱影響が及ぶには時間が必要となる。一方、記録材Pの裏面側が、広い面積でペルチエ素子51によって冷却されるため、温度上昇は遅いものとなる。そこで、仮に、記録材Pの裏面側の温度が高温になると、記録材P全体の温度が高くなり、また、100℃を超えると一気に水分の蒸発が発生する。したがって、この裏面の温度に着目することは重要である。
このように、ブリスターの発生を抑えることは、レーザ光Liの照射エネルギーを大きくする際も同様で、冷却する場合には、冷却しない場合に比べて、ブリスターの発生を抑えた状態で照射エネルギーを大きくできる分、光沢度が向上する。
本実施の形態では、冷却装置50としてペルチエ素子51を用いる態様を示したが、例えばヒートポンプを用いるようにしても差し支えない。また、例えば熱伝導性のよい部材、例えば銅合金等を記録材Pに接触させ、この部材にフィンを立ててこのフィンを冷却するようにしてもよい。このようなフィンを用いる態様では、例えばフィンの冷却を室温のエアーによって空冷するようにしてもよく、この場合、フィンを持たない場合に比べて、記録材Pの裏面の温度上昇が抑えられる。
本実施の形態では、記録材の種類、画像の種類によって、照射エネルギーやペルチエ素子51のON/OFFを行う方式を示したが、これに限られず、画像によって照射エネルギーを変え、ペルチエ素子51のON/OFFは行わず、いつもONとしても差し支えない。
◎実施の形態2
図7は、実施の形態1の定着装置40と異なる定着装置40が適用された実施の形態2に係る画像形成装置の概要を示す。
本実施の形態の画像形成装置は、実施の形態1の画像形成装置(図2参照)と異なり、記録材として枚葉状の記録材を用いた構成のものとなっている。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここでは詳細な説明は省略する。
同図において、画像形成装置は、例えば電子写真方式を用いたものであり、記録材(枚葉状)P上に例えば四色のトナーを用いて各色毎のトナー像を形成する各色の画像形成部20(具体的にはブラック画像形成部20K、シアン画像形成部20C、マゼンタ画像形成部20M、イエロー画像形成部20Y)と、これら各色の画像形成部20にて形成された各色トナー像を多重化された状態で搬送するベルト状の中間転写体30と、中間転写体30上の多重化トナー像を例えば記録材Pに一括転写する一括転写装置(二次転写装置)66と、この二次転写装置66にて記録材P上に転写された未定着トナー像を定着する定着装置40等で構成されている。
ここで、各色の画像形成部20は使用するトナーを除き略同様の構成であり、また、実施の形態1の画像形成部20(図2参照)と同様に構成されるため、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態の中間転写体30は、複数の張架ロール31〜36に掛け渡され、例えば張架ロール31を駆動ロール、張架ロール34を張力付与ロールとして回転する。また、張架ロール35をバックアップロールとして二次転写装置66が配置され、張架ロール31と中間転写体30を挟んで対向する位置に中間転写体30上の残留トナーを清掃する清掃装置37が設けられている。
更に、画像形成装置内の中間転写体30の下方には記録材Pが収容される記録材収容部62が設けられ、記録材収容部62から搬送される記録材Pの搬送経路には、記録材収容部62から二次転写装置66までに複数の搬送ロール63〜65が設けられると共に、二次転写を終えた記録材Pを定着装置40に向かって搬送する搬送ベルト67、定着装置40によって定着された記録材Pを装置外に排出する排出ロール68が設けられている。
そのため、本実施の形態では、各色の画像形成部20にて図中F方向に回転する感光体21上に形成された各色トナー像が一次転写装置25にて中間転写体30上に転写されることで、中間転写体30上に多重化トナー像が形成される。一方、記録材Pは、記録材収容部62から搬送ロール63〜65によって二次転写位置に搬送され、中間転写体30上で多重化されたトナー像が二次転写装置66にて記録材P上に一括転写される。二次転写装置66にて多重化トナー像が一括転写された記録材Pは、そのまま搬送ベルト67にて定着装置40に搬送され、定着される。定着を終えた記録材Pは排出ロール68にて画像形成装置外に排出されるようになる。
図8は、本実施の形態における定着装置40の概要を示すもので、冷却装置50は、記録材Pを搬送する搬送手段の一部を介して記録材Pに接触するものとなっている。
同図において、冷却装置50は、記録材Pの裏面(照射領域IRの面とは異なる面)に接触して、記録材Pを吸着しながら搬送するベルト部材56と、このベルト部材56が掛け渡されて、当該ベルト部材56を循環回転させる二つの張架ロール57,58と、張架ロール58とベルト部材56を挟んで対向する位置に設けられ且つベルト部材56が記録材Pを吸着するようにベルト部材56を帯電する帯電器59と、ベルト部材56の裏面側でベルト部材56に接して設けられるペルチエ素子51等で構成されている。尚、本実施の形態では、ペルチエ素子51が照射領域IRの下流側の方で長くなるように設けられている。
本実施の形態のベルト部材56は、耐熱性能、帯電性能及び熱伝導性能が良好となるように、例えばポリイミド樹脂からなる薄層のシート部材や、例えばポリイミド樹脂にセラミック粉末が混合された可撓性のシート部材で構成されており、ペルチエ素子51での吸熱によって、ベルト部材56を介して記録材Pが十分冷却されるようになっている。尚、ベルト部材56の素材としてはこれに限られず、他の公知の材料を用いるようにしても差し支えない。
本実施の形態の定着装置40では、未定着トナー像が転写された記録材Pが定着装置40に達すると、ベルト部材56が帯電器59によって帯電されているため、記録材Pはベルト部材56側に静電吸着され、ベルト部材56の回転に伴ってそのまま搬送される。ベルト部材56の回転により搬送された記録材Pは、照射領域IRにてアレイレーザ41からのレーザ光Liが照射された後、そのままベルト部材56の回転に伴って更に下流側に搬送される。そして、例えば図示外の剥離部材等によってベルト部材56上の記録材Pはベルト部材56と分離して、記録材Pの搬送方向に沿って搬送される。
そして、本実施の形態では、ベルト部材56をペルチエ素子51によって冷却することで、記録材Pがコート紙の場合であっても、記録材Pの損傷を防ぎながら、光沢度の向上が図られる。
また、本実施の形態では、冷却装置50の一部が記録材Pを搬送する搬送手段を兼用する構成を採用したことで、記録材Pが枚葉状であっても適用でき、照射領域IRでの記録材Pの姿勢が安定に保たれ、照射領域IR内でのレーザ光Liの照射強度も均一化されるようになる。
更に、ここでは、ベルト部材56に記録材Pを静電吸着する態様を示したが、例えばベルト部材56に微小な孔を設け、記録材Pを吸引する方式を採用するようにしてもよい。この場合、例えばペルチエ素子51の一部に孔を設け、この孔からベルト部材56を介して記録材Pを吸着するようにすればよい。
◎実施の形態3
図9は、実施の形態1,2の定着装置40と異なる定着装置40が適用された実施の形態3に係る定着装置の概要を示す。
本実施の形態の画像形成装置は、例えば実施の形態1の画像形成装置(図2参照)と略同様に構成されるため、ここではその説明は省略する。
本実施の形態の定着装置40は、記録材Pの照射領域IRの裏面側に冷却装置50としてヒートポンプ53を用いたもので、例えばヒートポンプ53の吸熱側を記録材Pに接触させるようにしたものである。記録材Pはヒートポンプ53の外周の一部を滑りながら搬送され、ヒートポンプ53と接触する部分では、十分な冷却がなされることで、記録材Pがコート紙の場合であっても、記録材Pの損傷を防ぎながら、光沢度の向上が図られる。
◎実施例1
本実施例では、照射エネルギーとブリスター発生との関係を確認するために、照射時に記録剤を冷却しない状態でのシミュレーション並びに実機での評価を行った。
先ず、コート紙として、王子製紙製のOKトップコート紙(OKTC+127)を用い、このコート紙上のトナーにある照射エネルギーのレーザ光を照射した場合に、トナー表面、トナーと紙との界面、紙裏面の温度が時間的にどう変化するかの一例をシミュレーションで求めた。ここでは、照射エネルギーを、2.0,2.5,3.0J/cmの三水準とし、夫々24ms(0.024s)のパルスとして加え、環境条件は25℃とした。
結果は、図10(a)〜(c)に示すように、トナー表面やトナー/紙界面の温度は、レーザ光の照射により急激に温度が上昇し、24msで最高点に到達し、その後、温度は低下する。一方、紙裏面の温度はゆっくりと上昇し、24msを超えても上昇は続く。
照射エネルギーを大きくすると、最高点に達する温度は上昇し、照射領域を過ぎた後の温度低下量は照射エネルギーが大きいものほど大きくなる。しかしながら、低下したときの温度は照射エネルギーが大きいものほど高めに推移する。
このような温度変化にあって、ブリスターを防ぐには、記録材の内部温度の推移が問題であり、特に、水分の蒸発が起きないように、およそ100℃を超えないように冷却することがよいことが理解された。
次に、実機での評価として、例えば実施の形態1に近似する装置を用い、冷却装置がない状態での、ブリスターの発生について確認した。ここでは、照射エネルギーを1.0,1.5,2.0,2.5,3.0J/cmの5水準とし、照射時間を10,24msの2水準とした。
結果は、図11に示すように、照射エネルギーが2.5J/cm及び3.0J/cmの場合にのみ、照射時間に拘わらず、ブリスターが発生した。
以上のことから、次のことが推測された。
ブリスターが発生する照射エネルギーは、照射時間を変えても、ほぼ同じ値のものとなる。これは、最終的にトナーから紙に移動する熱量が、ブリスターに大きく影響しているものと推定される。つまり、紙の熱をその分だけ奪ってやれば、照射時間に拘わらず、ブリスターの発生に至る閾値を高くすることができる。
本件発明者らは、更に、冷却装置を用いて同様の実験を行ったところ、3.0J/cmまでは照射時間を変えてもブリスターが発生しないことを確認した。
◎実施例2
本実施例は、照射エネルギーと光沢度との関係を確認したもので、使用した記録材は実施例1と同様のものとし、予め定めた大きさのベタ画像を形成し、その表面の光沢度を、角度60°の光沢度である60°グロス値として測定器を用いて測定した。
また、照射エネルギーは1.5,2.0,2.5,3.0J/cmの4水準で行い、照射時間は24msとした。
結果は、図12に示すように、照射エネルギーを大きくすることで、略比例するように光沢度が上昇するが、照射エネルギーが2.5J/cmや3.0J/cmではブリスターが発生することが確認された。
画質的には、60°グロス値で、15位は必要であるが、冷却しないとブリスターに繋がり、実用的ではない。しかしながら、冷却することで、十分な光沢度が達成されることが確認された。
1…照射手段,2…冷却手段,3…反射部材,IR…照射領域,Li…レーザ光,IMG…画像,P…記録材,P…紙基材,P…塗工層

Claims (9)

  1. 表面に加熱定着が可能な画像が形成された記録材に対し、当該記録材の移動方向に交差する記録材の幅方向に沿って延びる予め決められた照射領域に向かってレーザ光を照射する照射手段と、
    記録材における前記照射領域を有する表面とは異なる裏面に対し前記照射領域に対応する領域並びに当該領域を超える記録材の移動方向上流の領域及び下流の領域を含むように設けられ、前記照射手段による記録材の表面の前記照射領域での加熱定着温度を維持し且つ記録材の裏面側の温度を水分の蒸発温度未満の温度に抑えるように、当該記録材を冷却する冷却手段と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記記録材として、紙基材に対し少なくとも前記表面側に樹脂が含まれる塗工層が形成されているものを前記冷却手段による冷却対象とすることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2記載の定着装置において、
    前記冷却手段は、記録材と接触する部位の設定温度が環境温度よりも低温になるように設定されていることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置において、
    前記照射領域を囲むように設けられ且つ前記照射手段によって照射されたレーザ光による当該照射領域からの反射光が前記照射領域に向かって再照射されるように前記反射光を反射する反射部材を更に備え
    前記冷却手段は、記録材の移動方向では前記反射部材の占める領域よりも広い領域に亘って設けられることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置において、
    記録材の種別を検知する検知手段と、
    この検知手段によって検知された記録材に対して前記冷却手段による冷却動作の要否を判別する判別手段と、
    この判別手段にて判別された冷却動作の要否に応じて前記冷却手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  6. 記録材を搬送する搬送手段と、
    記録材上に画像を形成する画像形成部と、
    この画像形成部にて記録材上に形成された画像を定着する請求項1乃至5のいずれかに記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6記載の画像形成装置において、
    前記冷却手段は、前記搬送手段にて搬送される記録材の裏面に直接接触するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6記載の画像形成装置において、
    前記冷却手段は、前記搬送手段の一部を介して記録材に接触するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7記載の画像形成装置において、
    搬送方向に沿って連続した記録材を用いることを特徴とする画像形成装置。
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