JP5672833B2 - 照明ユニット及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

照明ユニット及びこれを用いた表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5672833B2
JP5672833B2 JP2010177737A JP2010177737A JP5672833B2 JP 5672833 B2 JP5672833 B2 JP 5672833B2 JP 2010177737 A JP2010177737 A JP 2010177737A JP 2010177737 A JP2010177737 A JP 2010177737A JP 5672833 B2 JP5672833 B2 JP 5672833B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
lens
linear
sheet
linear lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010177737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012038579A (ja
Inventor
和輝 木村
和輝 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2010177737A priority Critical patent/JP5672833B2/ja
Publication of JP2012038579A publication Critical patent/JP2012038579A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5672833B2 publication Critical patent/JP5672833B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)

Description

本発明は、主に輝度ムラのない均一な光を射出するようにした照明光路の制御に用いられる照明ユニット並びにこの照明ユニットを用いた表示装置に関するものである。
液晶表示装置(LCD)に代表されるフラットパネルディスプレイは、提供される情報を認識するのに必要な照明装置を内蔵しているタイプが普及している。
この照明装置で消費する電力は、液晶表示装置全体で消費する電力の相当部分を占める。 従って、所定の輝度を提供するのに必要な照明装置の消費電力を低減することは、液晶表示装置全体の省電力化に寄与することになる。
ところで、従来、液晶表示装置に使用される照明装置として、主に直下型方式とエッジライト方式とが挙げられる。直下型方式の照明装置は、液晶表示パネルの背面に光源を多数配置した構成を備えており、主として20インチ以上の大型の液晶表示装置に適用されている。
一方、エッジライト方式の照明装置は、光源の配設位置が導光板の側部に限定された構成であるため、大型のディスプレイ装置には向いておらず、主としてノート型パソコン、液晶モニター、携帯情報端末等に適用されている。
しかし、最近では、照明装置用の光源として冷陰極管に替わってLED(Light Emitting Diode 発光ダイオード)が採用され始めたことにより、低消費電力化が図れ、薄型化の容易なエッジライト方式が、20インチ以上の中型ないし大型液晶表示装置へ採用され始めている。
一般的に、エッジライト方式は、導光板と呼ばれる透光性の板の端面にのみ光源が配設される構造のため、光源設置数に限界がある。従って、液晶表示装置が大型になるにつれ、エッジライト方式ではディスプレイ全体を明るくすることが難しくなり、輝度を向上させる光学シートの役割が重要となる。
一方、液晶表示装置の表示画面の輝度を向上させる手段として、特許文献1〜3に示されるようなレンズシートが開示されており、その代表として米国3M社の登録商標である輝度向上フィルムBEF(Brightness Enhancement Film)が広く使用されている。
図12は、液晶表示装置180に、BEF185を配設した一例を示す断面模式図である。この液晶表示装置180は、光源182の光出射側にBEF185を配設し、その射出面側に液晶表示パネル184を配設した構成を有している。図13は、BEF185の斜視図である。図12、図13に示すように、BEF185は、基板部材186上に断面三角形状の単位プリズム187が一方向に周期的に配列された光学フィルムである。この単位プリズム187は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)とされている。
BEF185は、「軸外(off-axis)」からの光を集光し、この光を視聴者に向けて「軸上(on-axis)」に方向転換(redirect)または「リサイクル(recycle)」することができる。すなわち、BEF185は、ディスプレイの使用時(観察時)に、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させることができる。ここで言う「軸上」とは、視聴者の視野方向F’に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向側である。
BEF185に代表されるレンズシートを用いる際に、透明基材上に拡散フィラーが塗布された拡散フィルムを導光板とレンズシートとの間に配置することによって、導光板から出射される光のムラを抑えることができる。
さらにまた、レンズシートと液晶パネル184との間に拡散フィルムを配置した場合には、BEF185等のプリズムレンズシートに起因する射出光のサイドローブを低減させることもできる。
一方、エッジライト方式の液晶表示装置に使用される導光板は、端面から入射される入射光を効率良く射出面へと導く光反射面が、射出面と対向する面に設けられることが一般的である。光反射面は、光源からの入射光のうち直接射出面から射出されない光を導光板内の様々な方向に反射させ、射出面側に向かわせるためのものであり、例えば正六角形の六方配置に白色のドットパターンが印刷されたもの、あるいはレンズ形状が付与されたもの等、効率よく射出面へ導くために様々な光反射面が提案されている(例えば特許文献4参照)。
しかしながら、どのような光反射面であっても、光反射面に形成された白色ドットパターンやレンズ形状などの光学構造物によるムラが視認されるという問題があり、その解決手段としては、導光板とレンズシートとの間に、特許文献5に示されるような拡散フィルムを使用する方法が一般的である。
しかし、このような光学構造物を隠蔽するために用いる拡散フィルムは、集光機能をほとんど有しておらず、正面方向の輝度が不足してしまう。正面方向の輝度を十分に得るためには、BEF185のようなレンズシートを複数枚重ねる必要があり、装置の薄型化が図れなくなったり、コストが高くなったり、視野が極端に狭くなるという問題が生じる。そのため、集光機能を有しながらも光学構造物を隠蔽できる光学シートの出現が望まれている。
特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報 特開2005−293940号公報 特開2004−295080号公報
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたものであり、導光板の光反射面に設けた光学構造物の像を隠蔽し、且つ正面方向の輝度を向上させながらも、視野が極端に狭くなることを防ぐようにした照明ユニット及びこの照明ユニットを用いた表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、本発明による照明ユニットは、光源と、光源から射出される光を入射させて観察者側へ射出する射出面と入射光の一部を反射させて射出面へ導く光反射面とを有する導光体と、導光体の射出面から射出する光を入射する光透過性の第一の基材と該第一の基材の光射出面側に設けられていて入射光を均一化して射出するために少なくとも一方向に配列されてなる複数の第一の線状レンズとを有する隠蔽レンズシートと、隠蔽レンズシートの射出面から射出する光を入射する第二の基材と該第二の基材の光射出面側に設けられ第一の線状レンズの少なくとも一部の配列方向と同方向に配列されていて入射光を集光して射出する第二の線状レンズとを有する集光シートと、を備えた照明ユニットであって、第一の線状レンズの第一の基材または第二の線状レンズの第二の基材と接する点から配列方向への変位をxm(但し、mは第一の線状レンズでは1、第二の線状レンズでは2とする)とし、第一の線状レンズまたは第二の線状レンズの延在方向に直交する断面の稜線に沿う上枠線をfm(xm)とすると、変位xmに対する第一または第二の線状レンズの上枠線fm(xm)への接線の割合を規定した傾き密度dm(xm)は、以下に示す(1)式で表すものとして、
Figure 0005672833
該(1)式で表される第一の線状レンズの傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が傾き密度d1(x1)の平均値の1.5倍以下になり、かつ傾き密度dm(xm)が最大値となる位置の変位xmをxm0としたとき、第一の線状レンズの変位x1がx10における上枠線f1(x1)の接線の傾きdf1(x1)/dx1(x=x10)が、以下に示す(2)式、
Figure 0005672833
で示す範囲に規定され、前記第一の線状レンズはその傾き密度d1(x1)が第一の基材との交点から前記第一の線状レンズの頂部に向うにつれて単調に増加して最大値になりその後単調に減少することで最小値となって前記頂部に至る形状を有する断面凸曲線形状であることを特徴とする。
本発明による照明ユニットによれば、光源から射出される光を、導光体を通して隠蔽レンズシートへ導き、導光体では光反射面の光学構造物により光を隠蔽レンズシートに導くそのため、光学構造物の像からなる疑似光源を隠蔽レンズシートによって均一に線状に拡散して隠蔽することができる。
ここで、隠蔽レンズシートにおいて、第一の線状レンズの第一の基材と接する点から配列方向への変位をx1とし、第一の線状レンズの延在方向に直交する断面の上枠線をf1(x1)としたとき、(1)式で表される傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が、傾き密度d1(x1)の平均値の1.5倍以下になる、つまり、接線の傾きdf(x)/dxが或る範囲の値を満遍なく有することで、光を均一に拡散して擬似光源の隠蔽性を高めることができる。そのため、表示画面の輝度ムラを効果的に低減することができる。
さらに、傾き密度d1(x1)が最大値となる変位x1をx10としたとき、変位x1がx10における上枠線f1(x1)の接線の傾きdf1(x1)/dx1(x1=x10)が、(2)式の範囲に規定されることで、隠蔽レンズシートの前方側に設けた集光シートの輝度向上効果をより高めることができる。
輝度を向上できる。
また、第一の線状レンズと第二の線状レンズの少なくとも一部の配列方向を略平行な方向とすることで、配列方向と略直交する方向に対する視野を狭くすることがない。そのため、導光板の光反射面に設けた光学構造物の疑似光源を隠蔽し且つ正面方向の輝度を向上させながらも、視野が極端に狭くなることを防ぐことができる。
また、第二の線状レンズの変位x2が最大値の位置x20における上枠線f2(x2)の接線の傾きdf2(x2)/dx2(x=x20)が、以下の(3)式、
Figure 0005672833
で示す範囲に規定されていることが好ましい。
これにより隠蔽レンズシートを経由した光が集光シートによって高輝度を達成できる。
また、第一の線状レンズの変位x1が0の点における接線の傾きdf1(x1)/dx1(x1=0)が、以下の(4)式、
Figure 0005672833
の範囲に規定されることが好ましい。
これによって、隠蔽レンズシートの第一の線状レンズを通過する疑似光源の光を広い範囲に亘って線状に広げることができる。
また、隠蔽レンズシートの入射面側に、第一の線状レンズと略直交する方向に配列された第三の線状レンズが設けられていてもよい。
この構成を採用すれば、二種類の第一及び第三の線状レンズが略直交して配設されているため、第一の線状レンズの配列方向に対する配光分布も大きく変化することはない。そのため、第一の線状レンズによる隠蔽効果や輝度向上効果を失うことはなく、しかも、第三の線状レンズは、第一の線状レンズによっては広げることのできない方向に疑似光源を広げることができるため、隠蔽効果を高めることが可能になる。
また、導光体の光反射面には入射光を反射させる複数の光学構造物が規則的に配置されており、任意の光学構造物から該光学構造物に2番目に近接する他の光学構造物である第2近接光学構造物へ向かう方向と第一及び第二の線状レンズの配列方向が略同一であることが好ましい。
導光体の光反射面に予め設定されている光学構造物の配列に対して、任意の光学構造物から第2近接光学構造物へ向かう方向を、隠蔽レンズシートの第一の線状レンズと集光シートの第二の線状レンズとの配列方向と略同一とすることで、疑似光源の広がり方向と略直交する方向における疑似光源の広がりが互いに近接することになり、輝度ムラを低減できる。
また、導光体に対して隠蔽レンズシートとは反対側の位置に、導光体の光反射面から射出する光を反射して再度導光体へと導く反射シートをさらに備えることが好ましい。
これにより、光源から導光体に出射する光の一部が射出面とは反対側に漏洩しても、反射シートによって隠蔽レンズシートの方向に反射させて向かわせることができる。
本発明による表示装置は、上述したいずれかに記載された照明ユニットと、表示画像を規定する画像表示素子と、を有することを特徴とする。
本発明による表示装置によれば、照明ユニットによって疑似光源による明暗の輝度ムラを抑制して高輝度の表示画像を観察できる。
また、画像表示素子が、画素単位での透過/遮光により画像を表示することが好ましい。
画素単位で光を透過/遮光して画像を表示するものであれば、照明ユニットにより輝度ムラの低減された光を利用することで、画像品位の高い画像を表示させることができる。
本発明による照明ユニット及び照明ユニットを用いた表示装置によれば、光源からの光を導く導光体の射出面側に第一の線状レンズが配列された隠蔽レンズシートを設けたことで、第一の線状レンズの配列方向に向かって導光体の射出面から射出される光を立ち上げることができるため、光学構造物の像を線状に拡散して隠蔽することができる。
また、(1)式で表される傾き密度d(x)の最大値と最小値の差分を、傾き密度d(x)の平均値の1.5倍よりも小さくしたから、接線の傾きdf(x)/dxが、ある範囲の値を満遍なく有することになって疑似光源を均一に線状に引き延ばして明暗の差を抑制して、隠蔽することができる。そのため、表示画面の輝度ムラを効果的に低減することができる。
さらに、傾き密度d(x)が最大値となる上枠線f(x)の接線の傾きdf(x)/dx(x=x0)が、(2)式の範囲に規定されることで、疑似光源を広げると共に輝度を高めることができる。
また、第一の線状レンズと第二の線状レンズの配列方向を少なくとも略平行にすれば、その配列方向と略直交する方向に対する視野を狭くすることがない。そのため、本発明によれば、導光板の光反射面に設けた光学構造物の像である疑似光源を隠蔽レンズシートで拡散して隠蔽し、且つ正面方向の輝度を向上させながらも、視野が極端に狭くなることを防ぐことができる。
本発明の実施の形態による画像表示装置の構成を示す断面図である。 導光板中の光路図の一例を示す模式図である。 図1に示す実施の形態による照明ユニットにおける隠蔽レンズシートの斜視図である。 図3に示す隠蔽レンズシート1において第一の線状レンズの延在方向に直交する断面における上枠線に対する接線を示す図である。 (a)は実施の形態における擬似光源が隠蔽レンズシートを介して広がる光路を示す説明図とその光強度分布を示す図、(b)は隠蔽レンズシートの代わりにプリズムシートを配置した場合における擬似光源の光路の広がりを示す説明図と光強度分布図を示す(a)と同様な図である。 (a)は隠蔽レンズシートの第一の線状レンズの縦断面における上枠線の図 、(b)は上枠線に対する接線の傾きdf(x)/dxの絶対値の変化を示す説明図、(c) は第一の線状レンズに対する傾き密度d(x)の変化を示す説明図である。 隠蔽レンズシートに代えたプリズムシートによる正面輝度のプリズム頂角依存性のシミュレーション結果を示したプリズムの頂角と輝度比との関係を示すグラフであり、(a)は本実施形態と同様にプリズムシートを2枚重ねて配設した構成を採用した場合のもの、(b)はプリズムシートを1枚配設した構成を採用した場合のものである。 隠蔽レンズシートを透過する疑似光源の像の広がり程度を示す図であって、(a)は上枠線に対する傾き角度が50度から65度の範囲にある場合、(b)は傾き角 擬似光源が二つ並んだ場合の光強度の広がりを示した説明図であり、(a)は隠蔽レンズシートのみで構成した場合、(b)は隠蔽レンズシートとプリズムシートを重ねて構成した場合である。 (a)と(b)は光源構造物(疑似光源)を六方配列させた導光板の光反射面に対する隠蔽レンズシートの第一線状レンズの配列方向の違いによる擬似光源の像の広がりの間隔の違いを示した説明図である。 本実施形態の変形例によるプリズムからなる第二の線状レンズを配列させた集光シートを備えた液晶表示装置を示す図である。 BEFを配列した従来の液晶表示装置の一例を示す断面模式図である。 図12におけるBEFの斜視図である。
以下に、本発明の実施の形態による照明ユニットとこの照明ユニットを備えた画像表示装置について添付図面により説明する。
図1に示す本発明の実施の形態による画像表示装置1は、照明ユニット2と画像表示パネル3とを配設した構成を有している。なお、図1から図10は、本発明の実施の形態を説明するために模式的に示した図であり、各部の大きさや形状は理解を容易にするために適宜誇張して示しており、正確な寸法比を示すものではない。
画像表示パネル3は、2枚の偏光板(偏光フイルム)4,5と、その間に挟持された画像表示素子6とからなる。画像表示パネル3は例えば液晶表示パネルから構成され、その場合、画像表示素子6は2枚のガラス基板の間に液晶層が充填されて構成される。
画像表示パネル3は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する素子であることが望ましい。画素単位で光を透過/遮光して画像を表示するものであれば、照明ユニット2により輝度ムラの低減された光を利用することで、画像品位の高い画像を表示させることができる。
画像表示素子6として選択される液晶表示素子は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する代表的な素子であり、他の表示素子と比べて、画像品位を高くすることができる。
照明ユニット2はエッジライト型の照明装置であり、画像表示パネル3の光入射側に臨ませて配置されており、光の光路に沿って光源8,導光板9,隠蔽レンズシート10,集光シート11を含んで構成されている。
光源8としては、例えば線状光源や点状光源が挙げられる。線状光源としては、CCFLやHCFL、EEFL等の蛍光管が挙げられる。点状光源としては、LEDが挙げられる。LEDとしては白色LEDやRGB−LED等が挙げられる。図1では、光源8が導光板9の1つの端面に配置された例を示しているが、これに限らず、対向する2つの端面に配置する場合、または4つの端面に配置される場合なども採用できる。このとき、導光板9の形状は、図1に示すような楔形状であってもよく、或いは図2に示すように平板形状であってもよい。
図2に示す導光板9において、その観察者側Fに配設された射出面13とは反対側の面に光反射面14が形成されている。光反射面14は、光源8から入射する入射光のうち直接射出面13から射出されない光を導光板9内の様々な方向に反射させ、射出面13側に向かわせるための面であり、光反射面14には入射光を反射させるための複数の光学構造物15が設けられている。
光学構造物15としては、例えば白色拡散反射ドットが印刷されて配設されている。また別の例として、マイクロレンズ形状やプリズム形状等の構造物が形成されていてもよい。一例として、図2に示す導光板9では、光反射面14に白色拡散反射ドットパターンが所定間隔で印刷された平板形状が示されており、光源8から入射する光の光路が例示されている。
導光板9の背面側、即ち隠蔽レンズシート10と反対側には反射シート12が設けられている。そのため、導光板9を射出面13とは反対側の光出射面14側から出射した光は反射ミラー12によって導光板9内に戻され、射出面13から出射させられる。
一般的に導光板9は透明板であるため、このような光反射面14上の光学構造物15の像は擬似光源15′として観察者側Fから視認される。また、直下型の照明ユニットとは異なり、導光板9からの射出光は角度分布においてもムラが多く、均一な拡散光とは大きく異なる。そのため、エッジライト型の照明ユニット2において、一般的には導光板9の光路上に光反射面14を隠蔽するため、また射出光の角度分布ムラを低減するために、強い拡散性を有する拡散フィルム等が使用されている。しかしながら、このような拡散フィルムはほとんど集光性能を有していないので、本発明では採用しない。
そこで、本発明の実施の形態による照明ユニット2においては、導光板9から射出する光の進行方向に輝度ムラをなくすための隠蔽レンズシート10と集光機能を向上させるための集光シート11とを順次配置することにより、導光板9の光反射面14に配列させた光学構造物15による擬似光源15′を隠蔽し、導光板9からの射出光を広く拡散することなく光学的なムラを低減し、正面方向へ集光することとした。
図3及び図4に示す隠蔽レンズシート10において、導光板9に対向する面に平板状で光透過性の第一の基材17が設けられ、この第一の基材17の光出射方向の面には一方向に配列された複数の第一の線状レンズ18が配設されている。第一の線状レンズ18は縦断面視略凸曲面形状をなす単位レンズが一方向に延在して複数配列されて構成されている。なお、第一の線状レンズ18の縦断面形状の稜線をなす上枠線18aは厳密な半円または半楕円形状等の凸曲線ではなく、例えば直線部分を含んでいてもよい。
また、隠蔽レンズシート10の観察者側Fには集光シート11が配設されている。集光シート11は、第二の基材20の観察者F側の面に断面略三角形状のプリズムを第二の線状レンズ21として複数配列させた構成を有している。これら第二の線状レンズ21は、その配列方向が隠蔽レンズシート10における第一の線状レンズ18と略一致するように平行に配設した。第二の線状レンズ21の上枠線21aは、例えばその長手方向に直交する断面視において略二等辺三角形状でその頂部を凸アール状に丸く面取りした形状を呈する。
第一の線状レンズ18と第二の線状レンズ21の配列方向を略一致させることで、これらの線状レンズ18,21とは略直交する方向の視野を十分に確保することが可能となる。
ここで、下記(1)式に示す傾き密度dm(xm)の式は、隠蔽レンズシート10と集光シート11とに適用できる式である。mは1または2であり、m=1の場合には隠蔽レンズシートの特性を表し、m=2の場合には集光シート11の特性を表すものとする。また、図4に示すように、xm(=x)は第一の線状レンズ18の第一の基材17または第二の線状レンズ21の第二の基材20との交点から各線状レンズ18,21の配列方向の変位(長さ、範囲)を示すものとする。変位xmの最大値をxm0とする。
Figure 0005672833
そのため、傾き密度dm(xm)とは、第一または第二の線状レンズ18,21の上枠線の接線dfm(xm)/dxmに関し、変位xmの範囲における接線が同じ傾きをもつ割合を意味するものである。
即ち、(1)式の右辺は、例えば第一または第二の線状レンズ18,21の縦断面における上枠線(18a)の接線(19)の傾きdfm(xm)/dxmの変位xmに対する微分値の絶対値の逆数であり、接線(19)の傾き関数dfm(xm)/dxmの中で、例えば、変位xmの或る長さ位置を変位xaとして、変位xaにおける傾きdfm(xm)/dxm(xm=xa)の占める割合に比例する値である。ここでは、簡易的に、この値を傾き密度dm(xm)と規定することにする。
例えば、第一の線状レンズ18の延在方向に直交する面(XZ平面)における断面図を図4に示す。図4に示す隠蔽レンズシート10において、第一の線状レンズ18の第一の基材17と接する点から配列方向への変位xmをx1とし、第一の線状レンズ18の延在方向に直交するXZ平面で切った断面の略凸曲線形状の上枠線18aを変位x1の関数としてf1(x1)とする。
そして、下記に述べる実施例から、隠蔽レンズシート10において、(1)式で表される傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が、傾密度d1(x1)の平均値の1.5倍以下になることを特徴とする。この点については下記の実施例で説明する。
また、図4において、傾き密度d1(x1)の平均値は、隠蔽レンズシート10の第一の線状レンズ18の配列ピッチをPとしたとき、下記(5)式により表される。
Figure 0005672833
上述したように、光源8から射出された光は、導光板9に入射して観測者側Fへ射出されるが、その多くの光は、導光板9の光反射面14に配設された複数の光学構造物15により反射され、射出面13に向かう。そのため、観測者側Fから観測した場合、光学構造物15が擬似光源15′として視認される(図5参照)。
本実施形態における隠蔽レンズシート10では、傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差が、平均値の1.5倍よりも小さくなることを特徴とする、つまり、接線19の傾きdf1(x1)/dx1は、ある範囲の値を満遍なく有する。そのため、観察者側Fから観察したとき、擬似光源15′は線状に均一に広がったように見える。
接線の傾きが満遍なく広がることで、あらゆる角度の入射光を満遍なく均一に立ち上げることができることになる。逆に言うと、変位x1に対して傾き密度d1(x1)の変化が大きいということは、直線部分等の特定の傾きが多くなってしまったり、もしくは、少なくなってしまうということである。この場合、擬似光源15′が線状に広がっても、特定の傾きに対応した位置において、明るい点もしくは暗い点が生じてしまう。
図5に光線の進路と観測者側Fから観測した際の光強度の空間的依存性を示す。図5(a)に示すように、第一の線状レンズ18として満遍ない傾きをもった断面略凸曲面形状のレンズが配列された隠蔽レンズシート10を配設し、導光板9に設けた光学構造物15の疑似光源15′から発せられた光が、隠蔽レンズシート10の第一の線状レンズ18を経由した光hとなって観測者側Fから観測された場合、疑似光源15′からの光hの光強度は、実線で示すように、配列方向に向かってなだらかに変化する。したがって、擬似光源15′は、均一な線状に広がって視認される。
一方、図5(b)に示すように、特定の2つの傾きしかもたない断面三角形のプリズムをなす第二の線状レンズ21を配列した集光シート11を疑似光源15′の前方に配設させた場合、プリズムの傾きが2面であるために、疑似光源15′に対して集光シート11を通過した光は、2つの急激なピークの光強度を呈することになる。したがって、集光シート11だけを設けた場合、擬似光源15′は、プリズムによって二つにスプリットして視認されるのみで、輝度ムラ低減の効果は小さい。
なお、図5(a)、(b)中の破線は、隠蔽レンズシート10や集光シート11を配置しなかった場合の光強度の空間的依存性を示している。これらの場合、疑似光源15′の前方に隠蔽レンズシート10や集光シート11を配設しないと、いずれの場合も、破線で示すように、疑似光源15に対応する中央部でのみ極めて強い光強度を呈することになる。
そして、図6(a)において、隠蔽レンズシート10における第一の線状レンズ18の凸曲面のレンズ形状を上枠線18a(f1(x1))として示すと、横軸に変位x1(=x)、縦軸にf1(x1)(=f(x))の絶対値をとって図6(a)に示す。そして、この上枠線18aの1回微分による傾きの絶対値は同図(b)に示すようになり、凸曲面の上枠線18aの両端で最も傾きが大きく頂部で最も傾きが小さい変化を呈する。
この図6(a)に示す上枠線18aの傾き密度d1(x1)は図6(c)に示すようになる。図6(c)において、傾き密度d1(x1)は上枠線18aの第一の基材17との交点から次第に増大して最大値となり、その後小さくなって上枠線18aの頂点で最も小さい最小値となる。その後、傾き密度d1(x1)は増大して同様に最大値を経由して最小値に至るサインカーブに近い形状を呈するグラフが得られる。
そして、図6(c)に示すように、傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が、傾き密度d1(x1)の平均値の1.5倍以下になることを特徴としている。最大値と最小値の差が1.5倍より大きいと特定の傾きが大きくなり、隠蔽性が悪く輝度ムラが生じる不具合がでる。
また、隠蔽レンズシート10における、傾き密度d1(x1)が最大値となる変位x1をx10としたとき、変位x1がx10における上枠線3(f1(x1))の接線19の傾きdf1(x1)/dx1(x=x10)は、下記(2)式の範囲に規定される必要がある。
Figure 0005672833
つまり、上枠線3(f1(x1))の接線19の傾きの絶対値|df1(x1)/dx1(x=x10)は、27.5度から45度の範囲に含まれる。擬似光源を観察者側Fから視認できないようにするためには隠蔽レンズシート10の接線19の傾きが満遍なく変わるほうがよく、半円が最も好ましい。しかし、隠蔽レンズシート10を断面半円形状にすると輝度が大きくならないので、輝度を増大させる条件として、上記(2)式によってdf1(x1)/dx1(x=x10)の範囲を27.5度〜45度に規定した。
これについて図7により説明する。
図7(a)、(b)は、側面に光源8を設けた導光板9の上に光学シートを配置した照明光学系のシミュレーション結果を示す図であり、光学シートがプリズムシートである場合にプリズムの頂角を変化させた場合の正面輝度を輝度比としてプロットしたものである。ここで、輝度比とは、プリズムシートにおけるプリズム頂角が90度の場合の正面輝度を1とした場合の正面輝度の比である。
図7(a)は光学シートとして、隠蔽レンズシート10を簡略化した頂角可変のプリズムシート10Aとその上に設置した固定された頂角90度のプリズムシート11Aとを、プリズムが同一方向を向くように重ねて配設し、その下側にバックライトとして光源8と導光板9を設けた場合である。そして、下側のプリズムシート10Aの頂角を変化させた場合における輝度比を図7(a)にプロットした。
また、図7(b)は光学シートとして頂角可変のプリズムシート10Aを一枚だけバックライトの前方に配置した場合の輝度比を示す図である。
図7(b)に示すように、プリズムシート10Aを一枚配設した場合には、頂角90度のときに正面輝度は最大になるのに対し、図7(a)に示すように、プリズムシート10A,11Aを二枚配設した場合には、頂角100度付近で輝度比が最大となる。
つまり、プリズムシート10A,11Aを二枚配設した構成において、一枚目のプリズムシート10Aは断面三角形のプリズムの頂角100度の場合に、その両側の傾き角が40度付近の割合が多いほど高輝度になり、このときには、正面輝度を十分確保することができる。そして、一枚目のプリズムシート10Aのプリズム頂角が90度〜125度の範囲で両側の傾き角は45度〜27.5度の範囲となり、この範囲で輝度比は1以上という高い輝度が得られることがわかった。
そのため、傾き密度d1(x1)が最大値(x=x10)の場合、接線19の傾きdf1(x1)/dx1(x=x10)は、(2)式の範囲に規定される必要がある。
以上の構成において、傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が平均値に対する割合を、詳細に変化させた様々な形状の線状レンズ18を有する隠蔽レンズシート10を作製し、擬似光源15′の隠蔽度合いを検討した結果、上記平均値の割合が1.5倍よりも大きい場合には、明るい点と暗い点が視認でき、1.5倍以下の場合には、均一に広がっている、つまり、隠蔽されるということを確認できた。この点については、下記の実施例で詳しく説明する。
また、隠蔽レンズシート10において、変位xが0の点、即ち上枠線18aが第一の基材17に交わる点における接線19の傾きdf1(x1)/dx1(x1=0)は、下記(4)式の範囲に規定されることが望ましい。
Figure 0005672833
接線19の傾きの絶対値|df1(x1)/dx1(x1=0)は大きい方が、より斜めに進む光を立ち上げることができる。そのため、(4)式において、接線19の傾きの絶対値|df(x)/dx(x=0)の値が1.19(ラジアン)〜2.14(ラジアン)の範囲であれば、擬似光源15′を広い範囲にわたって線状に広げることができて、望ましい。
1.19ラジアンは角度で表すと50度になり、この値以上でなければ線状の広がりが十分とは言えない。一方、2.14ラジアンは角度で表すと65度になり、この値までであれば光学構造物15の配置を変更しても十分な線状の広がりを得ることができる。
しかし、接線19の傾きが50度に満たない場合には線状の広がりは十分といえず、傾きが65度を超える場合には光が斜めに広がりすぎて正面輝度の向上効果が小さくなる欠点が生じる。
また、図8(a)、(b)は、(4)式に関連して、図7に示す変位x1が0の点における接線19の傾きの絶対値|df1(x1)/dx1(x1=0)が50度未満の場合と、50度以上の場合とにおける疑似光源15′の像の広がりの度合いを示す図である。
接線19の傾きの絶対値|df1(x1)/dx1(x1=0)が50度に満たない場合には、図8(b)に示すように隠蔽レンズシート10を透過した疑似光源15′の線状の広がりが十分でなく、擬似光源15′の広がりが重ならずに分離された状態のため明暗が強く観測されてしまう。一方で、接線19の傾きの絶対値|df(x)/dx(x=0)が50度以上である場合には、図8(a)に示すように、線状の広がりが隣の擬似光源15′の広がりと重なり、明暗の境界がなくなり、高い隠蔽性を有するといえる。
更に図9は、擬似光源15′が複数(図では2つ)並んだ場合の光強度の空間的依存性を示すものである。
導光板9の厚みや光学構造物15の間隔等によるが、図9(a)に示すように、隠蔽レンズシート10のみ配設した場合では、擬似光源15′の線状の広がりが不十分になる場合がある。そこで、図9(b)に示すように、隠蔽レンズシート10の観察者F側に更に集光シート11を配置することで、各シート10,11を透過する光の線状の広がりが互いに重なり合わせられることで、擬似光源15′の線状の広がりを十分にもたせることもできる。
次に、集光シート11に関して、第二の線状レンズ21の延在方向に直交する断面視で頂部がアール状に面取りされた略プリズムの変位x2が最大距離x20における、第二の線状レンズ21の断面視で頂部が凸アール状をなす略三角形をなす上枠線f2(x2)に対する接線の傾きの絶対値|df2(x2)/dx2(x=x20)が、下記(3)式の範囲に規定されることが望ましい。
Figure 0005672833
これは、図7(b)に示すように、プリズムシートを一枚配置した場合と同様に、プリズムシートの頂角は90度のときに正面輝度が最も高くなるためである。そのため、第二の線状レンズ21の接線の傾きの絶対値|df2(x2)/dx2(x=x20)の範囲は、(3)式により0.84(ラジアン)〜1.19(ラジアン)に設定され、角度にして40度〜50度の範囲とされる。
上述のように本実施形態による液晶表示装置1によれば、光源8から射出され、導光板9内で光反射面14の光学構造物15で反射させられた光は、射出面13を通過して隠蔽レンズシート10によって広く拡散され、しかもその前方に配置された集光シート11によって正面輝度を十分高くできる。
しかも、隠蔽レンズシート10は、第一の線状レンズ18の上枠線18′における(1)式で規定する傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が平均値の1.5倍以下に設定され、(2)式で規定する範囲の値を満遍なく有するため、光学構造物15の像である疑似光源15′は線状に均一に広げることができて、明暗を低減できる。
また、隠蔽レンズシート10の変位x1=0の点における接線19の傾きが(4)式を満たすことで、疑似光源15′を広い範囲に亘って線状に十分広げて互いに重ねることができるから、正面輝度を向上させつつ、明暗の境界がなくなって高い隠蔽性を発揮できる。
更に、隠蔽レンズシート10の前方側に集光シート11を設けて第二の線状レンズ21の上枠線である頂部が凸アールをなす略プリズムに対する接線の傾きを(3)式の範囲に設定したから、正面輝度を高く設定できる。
なお、以上の説明では、本実施の形態における隠蔽レンズシート10は、第一の線状レンズ18が一方向のみに延在して配列されたレンズシートとして説明してきたが、必ずしも一方向のみである必要はなく、例えば略直交する二方向に配列したクロスレンズ形状のレンズシートであっても良い。
また、隠蔽レンズシート10の配置に関して、光学構造物15が六方配置等の規則的に配置されている場合には、任意の光学構造物15から、この光学構造物15に2番目に近接する第2近接光学構造物15へ向かう方向と、第一の線状レンズ18の配列方向が略同一であることが望ましい。
具体的には、図10に示す照明ユニット2において、導光板9の光反射面14に予め配列された光学構造物15が六方配置されている場合、第一の線状レンズ18の配列方向の違いによる六方配置された擬似光源15′の像の広がり方の違いを示している。
導光板9の光反射面14に、光学構造物15及び疑似光源15′が正六角形の各角部と中心とに六方配置された構成を有するとして、そのうちの一部の光学構造物15及び疑似光源15′にアルファベットの符号をつけて個別に表示するものとする。
図10(a)に示す照明ユニット2では、隠蔽レンズシート10における第一の線状レンズ18の配列方向が、任意の光学構造物15p(疑似光源15′p)から、この光学構造物15pの周囲で最も近接する六方配置された最近接光学構造物15q(疑似光源15′q)へ向かう方向に略同一である場合を示している。
この場合、擬似光源15′は、光学構造物15pから最近接光学構造物15qへ向かう方向に延びて広がっているが、光学構造物15pから2番目に近接する1つの第2近接光学構造物15rに向かう方向には広がらないため、両者間に大きな隙間が作られてしまう。
一方、図10(b)では、隠蔽レンズシート10における第一の線状レンズ18の配列方向が、任意の光学構造物15p(疑似光源15′p)から、この光学構造物15pの周囲で二番目に近接する六方配置された最近接光学構造物15r(疑似光源15′r)へ向かう方向に略同一である場合を示している。
この場合、擬似光源15′は、光学構造物15pから第二近接光学構造物15rへ向かう方向に広がり、光学構造物15pから最近接光学構造物15qへ向かう方向には広がらない。しかし、光学構造物15p、15q間の距離は近接しているため、大きな隙間にはならない。そのため、光学構造物15の六方配列の構造から、図10(b)のように第一の線状レンズ18の配列した構成を採用した方が、図10(a)の場合よりも輝度ムラを抑制することができて好ましい。
また、図11に示す液晶表示装置1の変形例において、疑似光源15′の隠蔽効果を高めるために、隠蔽レンズシート10の入射面に、第一の線状レンズ18とは略直交する方向に断面略凸曲面をなす第三の線状レンズ24を設けてもよい。この場合、二種類の第一及び第三の線状レンズ18,24は略直交するため、第一の線状レンズ18の配列方向に対する配光分布も大きく変化することはない。そのため、第一の線状レンズ18による隠蔽効果や輝度向上効果を失うことはない。
隠蔽レンズシート10の入射面に設けた第三の線状レンズ24は、第一の線状レンズ18によっては広げることのできない方向に疑似光源15′を広げることができるため、隠蔽効果を高めることが可能になる。
また、導光板9から射出される光は、光反射面14によって反射されて射出面13から射出されるため、観察者F側の方向に対して大きく傾斜した角度の光が多い。そのため、その角度の傾いた射出光を正面方向へ立ち上げるために、隠蔽レンズシート10の入射面側に第三の線状レンズ24を設けることとしてもよい。
なお、隠蔽レンズシート10は、光透過性の第一の基材17上に紫外線硬化(UV)樹脂や放射線硬化樹脂を用いて成形されるか、またはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)等を用いて、この技術分野では良く知られている押し出し成形法、射出成形法、あるいは熱プレス成形法によって形成することができる。
また、集光シート11について、上述の実施形態では、第二の線状レンズ21の断面形状について頂部を凸アール状に面取りした略二等辺三角形状のプリズムを複数配列して構成したが、必ずしもこの形状である必要はなく、例えば、図11や図5(b)、図7等に示すように、断面二等辺三角形状のプリズムに形成してもよく、或いは上記(3)式を満たしていれば凸レンズ等のレンズ形状に近い形状に形成してもよい。
また、集光シート11の観察者側Fの面に、拡散要素を含んだ光学シートを付加して配置しても良い。拡散要素を含むことで、隠蔽レンズシート10及び集光シート11により線状に広がった光をぼやかして全方位的に広げることが出来る。これにより、より輝度ムラを低減させることが出来る。
ただし、上述の隠蔽レンズシート10により輝度ムラの低減が図れるため、拡散要素を含んだ光学シートは、拡散特性の強い拡散シートを使用する必要はない。そのため、全光線透過率を大きくすることができて、この拡散要素を含んだ光学シートによる輝度の低減を抑えることが出来る。
以上、本発明の実施形態による画像表示装置1及び照明ユニット2について説明したが、本実施形態による照明ユニット2は画像表示装置1等の表示装置にのみ適用されるものではない。例えば、光源8から射出された光を効率的に集光する機能を有する照明ユニット2として例えば照明装置などにも使用できることはいうまでもない。
次に、本実施形態に基づく実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例による照明ユニット2は、図1に示すように、アクリル製で四角形板状の導光板9の4辺に光源8として白色LEDをそれぞれ配置し、その観察者側の射出面13に隠蔽レンズシート10、集光シート11、拡散シート(図示せず)の順で重ねた構成を有している。導光板9の光反射面14には、光学構造物15として白色のドットパターンが図10に示すように六方配置で規則的に配列されている。
このような構成を備えた照明ユニット2の下記実施例1〜6と比較例について、照明光を観察者側から目視観察して疑似光源15′の像について隠蔽性の可否を輝度ムラの有無として目視確認した。また、照明ユニット2の観察者側にトプコン製の分光放射輝度計SR−3Aを配置させて正面輝度を測定した。
(実施例1)
実施例1による照明ユニット2は、隠蔽レンズシート10、集光シート11の材料としてポリカーボネート樹脂を用いて製造した。ポリカーボネート樹脂は屈折率が約1.59と高いため、より集光性能が高い隠蔽レンズシート10と集光シート11を得ることが出来るからである。
隠蔽レンズシート10における第一の線状レンズ18の略凸曲線状の上枠線18aは、上枠線18aに対する接線19の傾きの傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が、傾き密度d1(x1)の平均値のn倍になるような形状とした。
nの値は、1.8、1.6、1.5、1.4、1.2、1.0、0.5の7つの異なる値を設定した。傾き密度d1(x1)が最大値となる変位x10における第一の線状レンズ18の上枠線18aの接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)は、全て0.36とした。
(実施例2)
実施例2による照明ユニット2は、第一の線状レンズ18の上枠線18aの接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)を全て0.47とし、それ以外は全て実施例1と同様にした。
(実施例3)
実施例3による照明ユニット2は、第一の線状レンズ18の上枠線18aの接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)を全て0.52とした以外は全て実施例1と同様にした。
(実施例4)
実施例4による照明ユニット2は、第一の線状レンズ18の上枠線18aの接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)を全て1.00とした以外は全て実施例1と同様にした。
(実施例5)
実施例5による照明ユニット2は、第一の線状レンズ18の上枠線18aの接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)を全て1.19とした以外は全て実施例1と同様にした。
(実施例6)
実施例6による照明ユニット2は、第一の線状レンズ18の上枠線18aの接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)を全て1.43とした以外は全て実施例1と同様にした。
(比較例)
比較例として、上述した実施例による照明ユニット2において、隠蔽レンズシート10に代えて光拡散シートを設置した。
上述した実施例1〜6及び比較例による照明ユニット2について、隠蔽性を目視観察し、輝度ムラを測定して、その評価結果を示すと下記表1のようになった。
表1において、縦枠にn値、横枠に傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)をとり、実施例1乃至6について、各枠内において、その左側は隠蔽性の結果を、右側は輝度の結果を表している。隠蔽性に関しては、目視により輝度ムラが観測できなかったものを○、観測できたものを×とした。また、輝度に関しては、比較例の輝度を基準として、比較例より輝度が高かったものを○、低かったものを×とした。
Figure 0005672833
その結果、接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)が0.52〜1.00(ラジアン)の範囲内では、隠蔽レンズシート10を設けたことにより比較例よりも高い輝度が得られた。また、nの値が1.5以下の隠蔽レンズシート10では、十分な隠蔽性を得ることが出来た。
そのため、照明ユニット2は、隠蔽レンズシート10の第一の線状レンズ18における上枠線18aに対する接線19の傾きdf1(x1)/dx1の最大値(x1=x10)が0.52〜1.00(ラジアン)の範囲即ち接線の角度27.5度〜45度の範囲で高い輝度が得られた((2)式参照)。また、傾き密度の最大値と最小値の差分が傾き密度の平均値に対して1.5倍以下であれば、光学構造物15の疑似光源15′の像を隠蔽できた。
1 画像表示装置
2 照明ユニット
3 液晶表示パネル
8 光源
9 導光板
10 隠蔽レンズシート
11 集光シート
15 光学構造物
15′ 疑似光源
17 第一の基材
18 第一の線状レンズ
18a 上枠線
19 接線
20 第二の基材
21 プリズム

Claims (8)

  1. 光源と、
    前記光源から射出される光を入射させて観察者側へ射出する射出面と、入射光の一部を反射させて前記射出面へ導く光反射面と、を有する導光体と、
    前記導光体の射出面から射出する光を入射する光透過性の第一の基材と、該第一の基材の光射出面側に設けられていて入射光を均一化して射出するために少なくとも一方向に配列されてなる複数の第一の線状レンズと、を有する隠蔽レンズシートと、
    前記隠蔽レンズシートの射出面から射出する光を入射する第二の基材と、該第二の基材の光射出面側に設けられ前記第一の線状レンズの少なくとも一部の配列方向と同方向に配列されていて入射光を集光して射出する第二の線状レンズと、を有する集光シートと、を備えた照明ユニットであって、
    前記第一の線状レンズの前記第一の基材または第二の線状レンズの第二の基材と接する点から配列方向への変位をxm(但し、mは第一の線状レンズでは1、第二の線状レンズでは2とする)とし、前記第一の線状レンズまたは第二の線状レンズの延在方向に直交する断面の稜線に沿う上枠線をfm(xm)とすると、前記変位に対する前記第一または第二の線状レンズの上枠線fm(xm)への接線の割合を規定した傾き密度dm(xm)は、以下に示す(1)式で表すものとして、
    Figure 0005672833
    該(1)式で表される第一の線状レンズの傾き密度d1(x1)の最大値と最小値の差分が傾き密度d1(x1)の平均値の1.5倍以下になり、かつ前記傾き密度dm(xm)が最大値となる位置の前記変位xmをxm0としたとき、前記第一の線状レンズの変位x1がx10における前記上枠線f1(x1)の接線の傾きdf1(x1)/dx1(x=x10)が、以下に示す(2)式、
    Figure 0005672833
    で示す範囲に規定され、前記第一の線状レンズはその傾き密度d1(x1)が第一の基材との交点から前記第一の線状レンズの頂部に向うにつれて単調に増加して最大値になりその後単調に減少することで最小値となって前記頂部に至る形状を有する断面凸曲線形状であることを特徴とする照明ユニット。
  2. 前記第二の線状レンズの変位x2が最大値の位置x20における、前記上枠線f2(x2)の接線の傾きdf2(x2)/dx2(x=x20)が、以下の(3)式、
    Figure 0005672833
    で示す範囲に規定されていることを特徴とする請求項1に記載された照明ユニット。
  3. 前記第一の線状レンズの変位x1が0の点における前記接線の傾きdf(x1)/dx1(x=0)が、以下の(4)式、
    Figure 0005672833
    の範囲に規定されることを特徴とする請求項1又は2に記載された照明ユニット。
  4. 前記隠蔽レンズシートの入射面側に、前記第一の線状レンズと略直交する方向に配列された第三の線状レンズが配列されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載された照明ユニット。
  5. 前記導光体の光反射面には入射光を反射させる複数の光学構造物が規則的に配置されており、任意の前記光学構造物から該光学構造物に2番目に近接する他の光学構造物である第2近接光学構造物へ向かう方向と前記第一及び第二の線状レンズの配列方向が略同一であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載された照明ユニット。
  6. 前記導光体に対して前記隠蔽レンズシートとは反対側の位置に、前記導光体の前記光反射面から射出する光を反射して再度前記導光体へと導く反射シートをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載された照明ユニット。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載された照明ユニットと、
    表示画像を規定する画像表示素子と、を有することを特徴とする表示装置。
  8. 前記画像表示素子が、画素単位での透過/遮光により画像を表示することを特徴とする請求項7に記載された表示装置。
JP2010177737A 2010-08-06 2010-08-06 照明ユニット及びこれを用いた表示装置 Expired - Fee Related JP5672833B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010177737A JP5672833B2 (ja) 2010-08-06 2010-08-06 照明ユニット及びこれを用いた表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010177737A JP5672833B2 (ja) 2010-08-06 2010-08-06 照明ユニット及びこれを用いた表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012038579A JP2012038579A (ja) 2012-02-23
JP5672833B2 true JP5672833B2 (ja) 2015-02-18

Family

ID=45850369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010177737A Expired - Fee Related JP5672833B2 (ja) 2010-08-06 2010-08-06 照明ユニット及びこれを用いた表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5672833B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5851312B2 (ja) * 2012-03-30 2016-02-03 シャープ株式会社 光源モジュール、およびそれを備えた液晶表示装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3356174B2 (ja) * 1992-05-15 2002-12-09 株式会社日立製作所 透過型スクリーン及びそれを備えた背面投写型画像ディスプレイ装置
JPH09197400A (ja) * 1996-01-23 1997-07-31 Hitachi Ltd 液晶表示装置
CN1947035B (zh) * 2004-09-30 2010-07-14 索尼株式会社 光学片材、背光装置和液晶显示设备
JP2009086208A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Toppan Printing Co Ltd 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2009140797A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Hitachi Maxell Ltd バックライト、光学部材及び液晶表示装置
JP2009163123A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Toppan Printing Co Ltd 拡散部材、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2010044921A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Kuraray Co Ltd 面光源素子並びにこれに用いる光制御部材及びこれを用いた画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012038579A (ja) 2012-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101542191A (zh) 背光装置及显示器
JP5526763B2 (ja) 隠蔽構造体を備えた照明装置と表示装置
EP1892465A1 (en) Backlight assembley and display apparatus having the same
JP2013206834A (ja) 導光体を用いた照明ユニット及びこれを備えた表示装置
KR20100064471A (ko) 광학시트 및 이를 갖는 액정 표시장치
US8118469B2 (en) Surface illuminating device and image display apparatus
WO2016194716A1 (ja) エッジライト型バックライト装置及び液晶表示装置
JP2014186913A (ja) 照明ユニット及び表示装置
JP2019184790A (ja) 光学構造体および表示装置
JP4815930B2 (ja) 光透過フィルム、バックライト装置および液晶表示装置
JP2012079460A (ja) 隠蔽レンズシートを用いた照明ユニット及びこれを備えた表示装置
JP5782806B2 (ja) 照明ユニット及びこれを備えた表示装置
JP4826377B2 (ja) 光学シートとそれを用いたバックライト・ユニットおよびディスプレイ
KR102428436B1 (ko) 도광판과 이를 구비한 백라이트 유닛 및 이를 적용한 액정표시장치
JP5434403B2 (ja) 照明ユニット及び表示装置
JP5672833B2 (ja) 照明ユニット及びこれを用いた表示装置
JP2014086245A (ja) 導光板、バックライト・ユニット及びディスプレイ装置
JP5699550B2 (ja) 隠蔽構造体を備えた照明ユニット、照明装置、表示装置
JP5458772B2 (ja) 偏光解消シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP5223408B2 (ja) 光学シート及びバックライトユニット並びにディスプレイ装置
JP5533174B2 (ja) 照明ユニット及びそれを備えた表示装置
JP5716295B2 (ja) 隠蔽構造体を備えた照明ユニット、照明装置、表示装置
JP5434398B2 (ja) 隠蔽構造体を備えた照明ユニット、表示装置
JP5531732B2 (ja) 隠蔽レンズシートを用いた照明ユニット、及び、表示装置
JP2012190582A (ja) 照明ユニットおよび照明装置ならびに表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140909

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20141107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5672833

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees