JP5671277B2 - アラミド繊維の染色方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アラミド繊維の染色方法に関するものである。
アラミド繊維は、一般に高強力、高弾性率、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性などの特性を有する高機能繊維(いわゆるスーパー繊維)の一つであり、全芳香族ポリアミド繊維ともいわれる。このアラミド繊維は、パラ系アラミド繊維とメタ系アラミド繊維の2種類に大別される。パラ系アラミド繊維は、特に強度、防弾・防刃性などに優れ、防弾チョッキ、自動車のブレーキパッドなどの摩耗材、タイヤコード、光ファイバーの補強材、ロープ、ネット、魚網などに使用されている。一方、メタ系アラミド繊維は、長期耐熱性、難燃性、耐薬品性などに優れ、バグフィルター、消防服などの各種防護作業服として使用されている。
これらのアラミド繊維は、剛直な分子構造と高い結晶性を有しており、一般の脂肪族ポリアミド繊維に比べ、通常の染色工程では十分な染色濃度を得ることができない。そこで、原着繊維などとして色相の限られた一部の産業用資材として使用されるに留まり、豊富な色相を要求される用途に使用することができないという問題があった。
そこで、アラミド繊維を染色するための種々の染色法が検討されており、中でも、各種薬剤による前処理、或いは、各種キャリヤーを併用した高温高圧染色が一般に行われている。例えば、下記特許文献1には、アラミド繊維を70℃以上のジメチルスルフォキシド中で加熱処理した後に染色する染色方法が提案されている。また、下記特許文献2には、繊維表面に強制的に座屈部(キンクバンド)を形成したアラミド繊維に芳香族系助剤をキャリヤーとして併用する染色方法が提案されている。
特開平7−316990号公報 特開2007−16343号公報
ところで、上記特許文献1の染色方法では、高濃度の染色繊維が得られるが、ジメチルスルフォキシドによるアラミド繊維の膨潤作用が強過ぎて、繊維の収縮が大きくなり布帛などの寸法を制御することが困難であるという問題があった。また、この染色方法では、強度低下も大きくアラミド繊維の特性を十分に維持することができないという問題があった。
一方、上記特許文献2の染色方法では、芳香族系助剤としてベンジルアルコールなどが使用されているが、高温の染色を行うために作業環境の臭気が強くなるだけでなく、染料とベンジルアルコールとの相溶性が悪くなり染色ムラになるという問題があった。また、この染色方法では、染色後に染色助剤が残留して難燃性などの物性が低下してアラミド繊維の特性を十分に維持することができないという問題があった。
更に、上記各方法においては、使用する薬剤が1回の処理毎に廃棄され加工コストも高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処して、濃色で豊富な色相に染色されたアラミド繊維が得られ、また、染色後のアラミド繊維に染色ムラや寸法変化、或いは、物性低下が生じることがないアラミド繊維の染色方法を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者らは、鋭意研究の結果、アラミド繊維を染色する前にベンジルアルコールによる処理を行い、この処理方法に工夫を加えることにより、上記課題を解決できることを見出し本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係るアラミド繊維の染色方法は、請求項1の記載によると、
アラミド繊維をベンジルアルコールが水中に10g/L以上、150g/L以下の濃度範囲で乳化してなる処理液で前処理する前処理工程と、
この前処理工程後に前記アラミド繊維を50℃以上、120℃以下の温度範囲で洗浄する洗浄工程と、
この洗浄工程後の前記アラミド繊維を乾燥した後に120℃以上、205℃以下の温度範囲で乾熱処理する乾熱処理工程と、
この乾熱処理工程後に前記アラミド繊維を染色する染色工程とを有している。
上記構成によれば、従来のキャリヤー染色のように、ベンジルアルコールなどのキャリヤーを併用した同浴染色をすることなく、濃色で豊富な色相に染色されたアラミド繊維を得ることができる。また、この染色されたアラミド繊維には、染色ムラや寸法変化、或いは、物性低下が生じることがない。
また、本発明は、請求項の記載によると、請求項1に記載のアラミド繊維の染色方法であって、
上記前処理工程において、前処理温度が30℃以上、120℃以下であることを特徴とする。
上記構成のように、前処理工程における前処理温度を30℃以上、120℃以下にすることにより、請求項に記載の染色方法においても、請求項1に記載の発明と同様の作用効果をより一層得ることができる。
また、本発明は、請求項の記載によると、請求項1又は2に記載のアラミド繊維の染色方法であって、
上記洗浄工程において、上記アラミド繊維をpH8〜13のアルカリ性条件下で洗浄することを特徴とする。
上記構成のように、洗浄工程においてアラミド繊維をpH8〜13のアルカリ性条件下で洗浄することにより、請求項に記載の染色方法においても、請求項1又は2に記載の発明と同様の作用効果をより一層得ることができる。
また、本発明は、請求項の記載によると、請求項1〜のいずれか1つに記載のアラミド繊維の染色方法であって、
上記染色工程において、上記アラミド繊維を分散染料又はカチオン染料を使用して110℃以上の温度で高温高圧染色することを特徴とする。
上記構成によれば、染色工程においてアラミド繊維を分散染料又はカチオン染料を使用して染色するようにしてもよい。また、この際の染色温度は、110℃以上の温度であることがよい。このことにより、請求項に記載の染色方法においても、請求項1〜のいずれか1つに記載の発明と同様の作用効果をより一層得ることができる。
また、本発明は、請求項の記載によると、請求項1〜のいずれか1つに記載のアラミド繊維の染色方法であって、
上記前処理工程において、前処理後の処理液を回収し、当該処理液中のベンジルアルコール濃度を調整して、他の前処理工程に再利用することを特徴とする。
上記構成によれば、前処理後の処理液を回収する。この回収した処理液中のベンジルアルコール濃度は変化していることがあり、この濃度を調整することにより、他の前処理工程に再利用することができる。このことにより、請求項に記載の染色方法においては、請求項1〜のいずれか1つに記載の発明と同様の作用効果を得ることができると共に、ベンジルアルコールを効率よく使用することができるので、加工コストの低減を図ることができる。また、前処理工程に使用したベンジルアルコールがそのまま排水として廃棄されることがないので、排水処理の負荷軽減など環境対応型技術ということができる。
本発明に係る染色方法で染色するアラミド繊維には、例えば、パラ系アラミド繊維として、デュポン社のケブラー(登録商標)、帝人株式会社のトワロン(登録商標)とテクノーラ(登録商標)などがあり、一方、メタ系アラミド繊維として、デュポン社のノーメックス(登録商標)、帝人株式会社のコーネックス(登録商標)などがある。
これらのアラミド繊維の形態は任意であり、フィラメントファイバー、ステープルファイバーなどの繊維の状態であってもよく、或いは、フィラメント糸、紡績糸、織物、編物、不織布、ロープ、網などの繊維構造物の状態であってもよい。また、パラ系アラミド繊維或いはメタ系アラミド繊維のいずれか単独であってもよく、又は、これらの混合繊維の状態であってもよい。更に、アラミド繊維と他の化学繊維或いは天然繊維との混合繊維の状態であってもよい。
以下、本発明に係るアラミド繊維の染色方法の一実施形態について説明する。本実施形態に係る染色方法は、前処理工程、洗浄工程、乾熱処理工程及び染色工程を含んでいる。以下、各工程について説明する。
(A)前処理工程
前処理工程においては、アラミド繊維は、染色前にベンジルアルコールを含有する処理液で前処理される。この前処理によって、後で行われる染色工程の際に染色濃度の向上に寄与するベンジルアルコールがアラミド繊維に吸着されるものと考えられる。この前処理に使用する処理液は、ベンジルアルコールを水中に乳化してなるものであり、ベンジルアルコールの水中への乳化には、適宜、ノニオン性及び/又はアニオン性の界面活性剤を乳化剤として併用することが好ましい。
処理液中のベンジルアルコールの含有量は、10g/L〜150g/Lの範囲内が好ましく、更に、80g/L〜125g/Lの範囲内がより好ましい。処理液中のベンジルアルコールの含有量が10g/Lより少ない場合には、高い染色濃度が得られず、一方、150g/Lより多い場合には、ベンジルアルコールの水中での乳化状態が不安定となり、前処理ムラが発生しやすくなり染色ムラの原因となる。
処理浴中のアラミド繊維と処理液との比率(いわゆる浴比)は、前処理されるアラミド繊維の形態により適切な範囲が異なるが、例えば、編織物の前処理においては、1:1〜1:10の範囲内が好ましく、更に、1:1〜1:6の範囲内がより好ましい。浴比が1:1より小さい場合には、均一な前処理ができず、浴比が1:10より大きい場合には、処理効果は同様に得られるが、処理液コスト及び処理液の昇温エネルギーを無駄に消費することとなる。
ここで、編織物の前処理において、浴比が1:1の場合には、例えば、処理液に編織物をパッド・ニップする連続処理法があり、また、浴比が1:2〜1:6の場合には、例えば、気流染色機による低浴比処理法がある。
前処理工程の処理温度と処理時間は、アラミド繊維の種類と求める染色濃度によって適宜選定されるが、処理温度は、60℃〜140℃の範囲内が好ましく、更に、80℃〜120℃の範囲内がより好ましい。処理温度が60℃より低い場合には、高い染色濃度が得られない場合があり、一方、処理温度が140℃より高い場合には、同じ処理効果に対して処理液の昇温エネルギーを無駄に消費することとなる。一方、処理時間は、処理温度との関係で適宜選定すればよく、例えば、1分間〜120分間の範囲内が好ましく、更に、5分間〜90分間の範囲内がより好ましい。
前処理工程後のアラミド繊維は、処理装置において脱液され、続く洗浄工程に投入される。ここで、前処理工程後に処理装置内から余剰の処理液を回収し再利用することが好ましい。特に、浴比が大きくなるに従って、余剰の処理液が多くなり加工コストが高くなるからである。本実施形態においては、従来のキャリヤー染色での併用処理と異なり、処理液中には染料などの混入がなく、また、上記処理条件においては、ベンジルアルコールが分解等されることがないので容易に回収再利用できるからである。このことにより、処理液のコストが軽減され、安価で汎用な前処理が可能となる。更に、排水処理の負荷軽減にもつながる。
回収した処理液においては、処理前の濃度と比べ、ベンジルアルコール濃度が変化していることがあるので、例えば、紫外線透過率などを測定する方法で濃度を分析し、不足分のベンジルアルコールを追加するようにすれば、他の前処理に再利用することができる。また、処理するアラミド繊維の種類により処理液中のベンジルアルコール濃度が異なる場合にも対応できる。
(B)洗浄工程
洗浄工程においては、前処理工程でベンジルアルコールを含有する処理液で前処理されたアラミド繊維を洗浄する。アラミド繊維は、前処理工程後に脱液されて余剰の処理液は除去されている。しかし、この脱液では十分ではなく、前処理工程でアラミド繊維に吸着されたベンジルアルコール以外に繊維表面には、余剰のベンジルアルコールがムラに付着している。この繊維表面にムラに付着したベンジルアルコールを放置すると、次の工程で行われる乾熱処理の際に、作業環境に多くのベンジルアルコールが飛散するだけでなく、ベンジルアルコールが繊維表面にムラに吸着され、染色工程の際に染色ムラの原因となる。
そこで、洗浄工程によってアラミド繊維の表面にムラに付着したベンジルアルコールを除去するようにする。この洗浄工程においては、前処理工程で繊維に吸着されたベンジルアルコールは容易に除去されないものと考えられる。このことにより、次の工程で行われる乾熱処理の際に、作業環境に飛散するベンジルアルコールの量が軽減され、作業環境が良好な状態を維持することができる。また、染色工程の際に染色ムラが生じることを防止することができる。
アラミド繊維の洗浄は、水洗、湯洗、ソーピング或いは各種薬剤を併用した洗浄であってもよいが、前処理工程で繊維に吸着されたベンジルアルコールまで除去しないようにする。本実施形態においては、浴中のpH=8〜13の範囲内、好ましくは、pH=10〜13の範囲内でアルカリ洗浄を行う。使用するアルカリ剤の種類は、上記pHを維持できるものであればどのようなものであってもよいが、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどを使用するようにしてもよい。
本実施形態においては、メタケイ酸ナトリウムを0.5g/L〜5g/Lの範囲内で使用した。また、ノニオン系及び/又はアニオン系の界面活性剤を併用するようにしてもよい。更に、キレ―ト分散剤などの洗浄助剤を併用するようにしてもよい。
洗浄温度は、適宜選定すればよいが、本実施形態においては、50℃〜120℃の範囲内が好ましく、更に、80℃〜100℃の範囲内がより好ましい。一方、洗浄時間は、洗浄温度との関係で適宜選定すればよく、例えば、5分間〜90分間の範囲内が好ましい。この洗浄の際の浴比は、特に限定するものではなく、例えば、1:10〜1:30の範囲内であってもよい。
(C)乾熱処理工程
乾熱処理工程においては、洗浄工程後のアラミド繊維を乾熱処理する。洗浄後のアラミド繊維は濡れており、これをまず乾燥する必要がある。従って、乾燥工程と乾熱処理工程とを独立して行ってもよく、或いは、乾燥工程と乾熱処理工程とを一つの工程として、乾燥と乾熱処理とを同一の装置で行うようにしてもよい。
この乾熱処理においては、洗浄工程後のアラミド繊維に吸着されたベンジルアルコールが、アラミド繊維の内部に熱拡散するものと考えられる。このアラミド繊維の内部に熱拡散したベンジルアルコールは、続く染色工程の際に染色浴中のアラミド繊維を膨潤させて繊維内部への染料の拡散を促進するものと考えられる。従って、キャリヤー染色時に同浴で併用されるベンジルアルコールより、前もって繊維内部に拡散していたベンジルアルコールの方が、染色浴中から繊維内部に拡散して染着する染料を増大させるものと考えられる。
乾熱処理温度は、120℃〜205℃の範囲内が好ましく、更に、130℃〜180℃の範囲内がより好ましい。処理温度が120℃より低い場合には、十分な染色濃度が得られないことがある。また、処理温度が205℃より高い場合には、繊維に吸着されたベンジルアルコールが繊維の内部に熱拡散する前に大気中に飛散するものと考えられ、かえって染色濃度が低くなることがある。一方、処理時間は、処理温度との関係で適宜選定すればよく、例えば、15秒間〜10分間の範囲内が好ましく、更に、30秒間〜120秒間の範囲内がより好ましい。また、乾燥と乾熱処理とを同時に行う場合には、初期段階の乾燥に要する時間を考慮して処理時間を長くとるようにする。
(D)染色工程
染色は、アラミド繊維の従来の染色法と同様に、分散染料或いはカチオン染料を使用して浸染により染色することが好ましい。この染色の際には、上述のように、先の乾熱処理工程で繊維の内部に拡散したベンジルアルコールが、染浴中の染料の繊維内部への拡散を促進するものと考えられる。従って、染料とベンジルアルコールが同時に染浴中に存在する従来の染色法に比べ、染色ムラがなく均一で濃色に染色されたアラミド繊維が得られるようになる。
ここで、染色浴の処法は、従来の染色法と同様にすればよい。例えば、カチオン染料による染色の場合には、カチオン染料を酢酸酸性の浴中で染色する。染色温度は、アラミド繊維の種類や形態により適宜選定すればよいが、本実施形態においては、110℃〜140℃の範囲内が好ましく、更に、120℃〜135℃の範囲内がより好ましい。一方、染色時間は、染色装置及び染色温度との関係で適宜選定すればよく、例えば、10分間〜90分間の範囲内が好ましい。この染色の際の浴比は、特に限定するものではなく、例えば、1:8〜1:30の範囲内であってもよい。染色後のアラミド繊維は、従来の染色工程と同様にして還元洗浄後、中和して乾燥される。
以下、本実施形態に係るアラミド繊維の染色方法において、次のような各実施例及び比較例の染色を行った。なお、アラミド繊維には、メタ系アラミド繊維であるノーメックス(登録商標)を95重量%、パラ系アラミド繊維であるケブラー(登録商標)を5重量%混紡した40番手の混紡糸を経糸と緯糸に使用した目付260g/m2の平織物(以下、アラミド織物という)を使用した。各実施例には、このアラミド織物を通常の方法で糊抜き、精練してから使用した。
実施例1:
a.前処理工程
赤外線加熱式試験染色機;UR−MINI−COLOR MCUR−12N/12(株式会社テクサム技研製)、ポット容量420mlを使用し、アラミド織物10gと、ベンジルアルコール100g/Lをノニオン系活性剤及びアニオン系活性剤で水中に乳化した処理液30mlとを投入して浴比1:3とし、100℃で20分間の条件で前処理を行った。
b.洗浄工程
前処理と同じ試験染色機を使用して前処理後のアラミド織物を洗浄した。洗浄液には、アルカリ剤として、メタケイ酸ナトリウム2g/Lを使用し、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤及びキレート分散剤を併用した。洗浄は、浴比1:10とし、90℃で30分間の条件で行った。
c.乾熱処理工程
洗浄後のアラミド織物を130℃で90秒間の条件で乾燥と乾熱処理とを同時に行った。このとき、乾燥には約60秒間を要し、残りの約30秒間が乾熱処理に対応した。
d.染色工程
前処理と同じ試験染色機を使用して乾熱処理後のアラミド織物を染色した。染色浴には、Nichilon Blue GL200%(C.I.Basic Blue 54;日成化成株式会社製カチオン染料)3%owfを使用し、酢酸0.8g/L及び硝酸ナトリウム20g/Lを併用した。染色は、浴比1:10とし、135℃で30分間の条件で高温高圧染色を行った。染色後のアラミド織物は、還元剤としてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート5g/Lに酢酸2g/Lを併用して80℃で20分間の酸性還元洗浄を行い、その後、中和を行って乾燥した。
実施例2〜5:
上記実施例1に対して、乾熱処理工程における処理条件を変化させて行った。乾熱処理工程以外の前処理工程、洗浄工程及び染色工程は、上記実施例1と同様にして行った。各乾熱処理工程においては、洗浄後のアラミド織物を130℃で90秒間の条件で乾燥した後、実施例2では140℃で10分間、実施例3では160℃で10分間、実施例4では180℃で10分間、実施例5では205℃で10分間の条件で乾熱処理した。
比較例1:
上記実施例1に対して、前処理工程、洗浄工程及び乾熱処理工程を行わず、染色工程のみ行った。染色工程における条件は、上記実施例1と同様にして行った。
比較例2:
上記実施例1に対して、前処理工程を上記実施例1と同様にして行い、洗浄工程及び乾熱処理工程を行わなかった。前処理工程後のアラミド織物は、常温での乾燥(風乾)を行った後、染色を行った。染色工程における条件は、上記実施例1と同様にして行った。
比較例3:
上記比較例1と同様に、前処理工程、洗浄工程及び乾熱処理工程を行わず、染色工程のみ行った。但し、染色工程における条件は、上記実施例1と異なり、キャリヤー染色を行った。キャリヤーとしては、ベンジルアルコールを使用した。具体的には、上記実施例1と同じ試験染色機及び条件で行い、上記実施例1と同様の染色浴に、ベンジルアルコールを40g/L、ノニオン系活性剤及びアニオン系活性剤を併用して染色した。染色後の還元洗浄と中和は、上記実施例1と同様にして行い、乾燥後に脱キャリヤー処理として、160℃で10分間の乾熱処理を行った。
比較例4:
上記比較例3と同様にキャリヤー染色を行った。染色浴には、上記比較例3のベンジルアルコールに代えて、p−クロロフェノール系キャリヤー(明成化学工業株式会社製、テリールキャリヤーA−111)40g/Lを使用し、上記実施例1と同じ試験染色機及び条件で染色した。染色後の還元洗浄と中和は、上記実施例1と同様にして行い、乾燥後に脱キャリヤー処理として、160℃で10分間の乾熱処理を行った。
以上のようにして染色した実施例1〜5及び比較例1〜4の染色された各アラミド織物を以下のようにして評価した。
染色濃度(トータルK/S):
染色された各アラミド織物の表面染色濃度をトータルK/Sとして測定した。トータルK/Sの値が大きいほど、アラミド織物が濃色に染まっていることを示す。トータルK/Sとは、400nm〜700nmの測定範囲で20nm間隔に測定した16波長のK/S値16個を合計した値である。K/S値は、下記のKubelka−Munk式により、各波長における反射率Rから求められる。ここで、Kは吸光係数、Sは光散乱係数を表す。
K/S=(1−R)2/2R
なお、各波長における反射率Rの値は、積分球を搭載したアウカラーU(クラボウ株式会社製測色機)を用いて測定した。各アラミド織物に対して測定したトータルK/Sの値を表1に示す。また、各アラミド織物のトータルK/Sの値から、K/S≧110を○、110>K/S≧100を△、K/S<100×として評価しその結果を表1に示す。
染色ムラ:
染色された各アラミド織物の表面染色品位を目視観察し、染色ムラを評価した。染色ムラがなく表面品位の良好なものを○、若干の染色ムラを有するものを△、染色ムラが多く表面品位の不良なものを×として評価しその結果を表1に示す。但し、比較例1に関しては、表面染色濃度がかなり低く染色ムラを評価するに値しなかった。
物性変化(LOI値):
染色による物性変化の代表値として、難燃性を示すLOI値を採用した。LOI(Limited Oxygen Index)値とは、限界酸素指数ともいわれ、素材が燃えるために必要な最低の酸素濃度を示す数値であって、この値が高いほど難燃性の度合いが高いことを表している。空気中の酸素濃度は約21%であるので、LOI>21であると空気中で燃えにくいことを示す。アラミド繊維は、本来、LOI値が高い難燃性繊維であるが、実際には染色等の加工により若干低下することがある。特に、従来のキャリヤー染色においては、LOI値の低下が認められた。
染色された各アラミド織物のLOI値の測定には、酸素指数式燃焼性試験機;ON−1(スガ試験機株式会社製)を使用して、JIS L−1091;E法により行った。従って、ここでは、LOI≧25を○、25>LOI≧24を△、LOI<24を×として評価しその結果を表1に示す。
各種染色堅牢度:
上記各評価項目以外に染色物の基本的評価項目として各種染色堅牢度を確認した。洗濯堅牢度(JIS L−0844;A2法)、耐光堅牢度(JIS L−0842)、ドライクリーニング堅牢度(JIS L−0860;A法)、摩擦堅牢度(JIS L−0849;II法)の各染色堅牢度を評価したが、いずれの実施例、比較例においても、染色堅牢度は同レベルで良好であった。よって、評価結果を表1に示さずに省略する。
Figure 0005671277
表1から分かるように、実施例1〜5の染色された各アラミド織物においては、染色濃度、染色ムラ及び物性変化の各評価項目において良好な結果を示している。実施例1から実施例5に向けて徐々にトータルK/Sの値が下がっているが、このことは、乾熱処理の温度が実施例1から実施例5に向けて高温となっていることと関係するものと考えられる。
すなわち、乾熱処理の条件が強くなると、前処理工程及び洗浄工程を経てアラミド織物に吸着されたベンジルアルコールが乾熱処理中に空気中に飛散する量が増加し、アラミド織物の繊維内部に熱拡散する量が減少する。このことにより、染色工程における濃染効果に寄与するベンジルアルコールの量が少しずつ減少しているものと考えられる。
従って、実施例5の染色濃度においては、評価が△となっているが、トータルK/S=109であって、○評価の110とほぼ変わらない値を示し、この条件が限界領域であることを示している。
一方、比較例1の染色されたアラミド織物においては、トータルK/S=37と染色濃度が低く、実用的な染色物を得ることができない。また、比較例2においては、K/S=104とある程度の染色濃度を得ているが、染色ムラが発生し、また、物性低下が認められる。このことは、比較例2では洗浄工程及び乾熱工程が行われておらず、余剰のベンジルアルコールがアラミド織物の表面に残留した状態で染色が行われたことによるものと考えられる。
更に、比較例3及び比較例4においては、トータルK/S=122、123と良好な染色濃度が得られているが、染色ムラが激しく発生し、また、物性低下が認められ、従来のキャリヤー染色の欠点が現れている。これらの比較例3及び比較例4では、染色後に脱キャリヤー処理が行われているが、物性の低下は改善されていない。特に、比較例4において、p−クロロフェノール系キャリヤーによる物性低下が顕著である。また、これらの比較例3及び比較例4においては、脱キャリヤー処理による染色物の熱変色が認められた。
上述のように、本実施形態においては、染色濃度の高いアラミド織物を得ることができる。また、本実施形態における乾熱処理条件によっては、従来のキャリヤー染色よりも染色濃度の高い染色物を得ることができる。更に、本実施形態においては、乾熱処理を行うことにより、前処理を行い乾熱処理は行わずに染色した場合に比べ、染色濃度が高くなることが分かる。このことにより、乾熱処理によってアラミド織物の繊維内部に熱拡散したベンジルアルコールが染色濃度を向上させるという乾熱処理の作用効果が確認できる。
また、本実施形態において染色されたアラミド織物は、染色ムラがなく、LOI値などの物性の低下が認められない。従来のキャリヤー染色などでは、染色浴中に染料とキャリヤーが混在するので、染色性を阻害し、或いは、染料の溶解不良を生じて染色ムラが発生しやすい。また、染料と共に繊維内部に拡散したキャリヤーが染色後も残留することにより、物性の低下が生じる。これらの点で、本実施形態に係る染色方法は、従来のキャリヤー染色などに比較して良好な染色法である。
よって、上記実施形態においては、濃色で豊富な色相に染色されたアラミド繊維が得られ、また、染色後のアラミド繊維に染色ムラや寸法変化、或いは、物性低下が生じることがないアラミド繊維の染色方法を提供することができる。
また、本実施形態においては、ベンジルアルコールを扱う前処理工程の処理条件がキャリヤー染色の染色条件よりマイルドであるので、処理工程での作業環境にベンジルアルコールが飛散する量が少なく、良好な作業性を確保することができる。更に、洗浄工程及び乾熱処理工程において、余剰のベンジルアルコールは除去され、また、必要なベンジルアルコールは繊維内部に拡散しているので、染色工程における作業環境もキャリヤー染色に比べ良好なものとなる。
更に、本実施形態においては、前処理後に余剰の処理液を回収して、他の前処理工程に再利用することができる。これに対して、従来のキャリヤー染色においては、キャリヤーは染料と混在しているので、これを回収再利用することは困難であった。従って、本実施形態においては、ベンジルアルコールを回収再利用すれことが容易で、加工コストの低減を図ることができる。また、前処理工程に使用したベンジルアルコールがそのまま排水として廃棄されることがないので、排水処理の負荷軽減など環境対応型技術ということができる。
また、本実施形態においては、染色後に高温での脱キャリヤー処理を必要としないので、アラミド繊維に染着した染料が乾熱処理により熱変色することがなく、鮮明な染色物を得ることができる。
また、本実施形態に係る染色方法は、多彩な色相の染色物を得ることに有効である。ここで、パラ系アラミド繊維には繊維自体の着色があり多彩な色相展開がやや困難となる場合もある。これに対して、メタ系アラミド繊維には比較的繊維自体の着色が少なく、多彩な色相展開が可能である。
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態に限らず次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態においては、前処理は浸漬法で行ったが、上述のように、浴比1:1程度のパッド・ニップ法で処理液をアラミド織物に付与し、次にこのアラミド織物を乾燥することにより前処理を完結するようにしてもよい。すなわち、パッド・ニップ法でアラミド織物に付与された処理液は、適切な熱処理が行われていない。このアラミド織物を乾燥すると乾燥時の熱により、ベンジルアルコールが繊維に吸着されるようになり、上記実施形態の浸漬法と同様の効果が得られる。なお、この方法においては、前処理工程後の洗浄工程を省略してもよい。
(2)上記実施形態においては、染色にはカチオン染料を使用したが、これに限るものではなく、分散染料など他の適切な染料を使用するようにしてもよい。
(3)上記実施形態においては、還元洗浄は酸性系で行ったが、これに限るものではなく、一般的なハイドロサルファイトなどによるアルカリ系の還元洗浄を行うようにしてもよい。
(4)上記実施形態においては、メタ系アラミド繊維を主体とする織物の染色を行ったが、これに限るものではなく、パラ系アラミド繊維を主体とするものであってもよく、又は、織物に限らず、編物、不織布などであってもよく、或いは、糸、ワタなどであってもよい。

Claims (5)

  1. アラミド繊維をベンジルアルコールが水中に10g/L以上、150g/L以下の濃度範囲で乳化してなる処理液で前処理する前処理工程と、
    この前処理工程後に前記アラミド繊維を50℃以上、120℃以下の温度範囲で洗浄する洗浄工程と、
    この洗浄工程後の前記アラミド繊維を乾燥した後に120℃以上、205℃以下の温度範囲で乾熱処理する乾熱処理工程と、
    この乾熱処理工程後に前記アラミド繊維を染色する染色工程とを有するアラミド繊維の染色方法。
  2. 前記前処理工程において、前処理温度が30℃以上、120℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のアラミド繊維の染色方法。
  3. 前記洗浄工程において、前記アラミド繊維をpH8〜13のアルカリ性条件下で洗浄することを特徴とする請求項1又は2に記載のアラミド繊維の染色方法。
  4. 前記染色工程において、前記アラミド繊維を分散染料又はカチオン染料を使用して110℃以上の温度で高温高圧染色することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のアラミド繊維の染色方法。
  5. 前記前処理工程において、前処理後の処理液を回収し、当該処理液中のベンジルアルコール濃度を調整して、他の前処理工程に再利用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のアラミド繊維の染色方法。
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