JPH101884A - パラ系アラミド繊維の染色方法 - Google Patents

パラ系アラミド繊維の染色方法

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JPH101884A
JPH101884A JP8149014A JP14901496A JPH101884A JP H101884 A JPH101884 A JP H101884A JP 8149014 A JP8149014 A JP 8149014A JP 14901496 A JP14901496 A JP 14901496A JP H101884 A JPH101884 A JP H101884A
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JP
Japan
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dyeing
para
treatment
methyl
temperature
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JP8149014A
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English (en)
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Saoaya Aoyama
幸乙綾 青山
Shigenobu Kobayashi
重信 小林
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パラ系アラミド繊維を多様な色相に染色する
ことができ、しかも染色堅牢性に優れたパラ系アラミド
繊維染色物を得ることができる染色方法を提供する。 【解決手段】 パラ系アラミド繊維をN―メチル―2―
ピロリドンで処理し、次いで染色する。N―メチル―2
―ピロリドンでの処理が浸漬処理であり、処理時間[A
(秒)]及び処理温度[T(絶対温度 °K)]が、l
ogA≧3.94×103 ×(1/T)−7.70
(但し、1.0≦logA≦6.3、283≦T≦47
7)を満足することが好ましく、染色温度は、120℃
以上であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラ系アラミド繊
維の染色方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アラミド繊維、特にパラ系アラミド繊維
は、高い比強度、比弾性率、優れた耐熱性、耐薬品性な
どを有するため、産業資材用のロープ、ネット、漁網あ
るいは防護作業衣などに広く利用されているが、結晶性
が高く、分子間結合力が強固で緻密な分子構造を有して
いるため、従来の染色技術で着色することが難しいとい
う問題があった。
【0003】このような問題を解決する方法として、例
えば、特開昭63−256765号公報、特開平2−4
1414号公報には、濃硫酸の紡糸溶液中に染料あるい
は顔料を分散させて製糸を行い着色糸を得る方法が、更
に、特開平3−76868号公報には、硫酸溶液に予め
浸漬した後に染色促進剤に接触させることによってカチ
オン染料に染色可能なポリパラフェニレンテレフタルア
ミド(PPTA)繊維を得る方法が開示されているが、
着色し得る色相の範囲や再現性あるいは耐光堅牢性など
の点で必ずしも十分とはいえない。
【0004】また、分散染料を用いて160℃以上の高
温で染色する方法も提案されている(特開平5−209
372号公報)が、染色温度が高温になる程、染色機も
特別なものが必要になるため、一般的な方法ではない。
【0005】さらに、本発明者らは、特開平7−316
990号公報において、パラ系アラミド繊維を70℃以
上のジメチルスルホキシドで処理した後、染色する方法
を提案したが、該方法では、膨潤作用が劣り、充分な深
色性が得られないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、パラ系アラミド繊維を多様な色
相に染色することができ、しかも染色堅牢性に優れたパ
ラ系アラミド繊維染色物を得ることができる染色方法を
提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく検討を重ねた結果、パラ系アラミド繊維を
N―メチル―2―ピロリドンで処理した後、染色すれば
よいことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明によれば、(1)パラ系アラ
ミド繊維をN―メチル―2―ピロリドンで処理し、次い
で染色することを特徴とするパラ系アラミド繊維の染色
方法、(2)N―メチル―2―ピロリドンでの処理が浸
漬処理であり、処理時間[A(秒)]及び処理温度[T
(絶対温度 °K)]が、logA≧3.94×103
×(1/T)−7.70(但し、1.0≦logA≦
6.3、283≦T≦477)を満足することを特徴と
する上記(1)記載のパラ系アラミド繊維の染色方法、
(3)分散染料又はカチオン染料を用いて染色する上記
(1)又は(2)記載のパラ系アラミド繊維の染色方
法、及び(4)染色温度が120℃以上である上記
(1)、(2)又は(3)記載のパラ系アラミド繊維の
染色方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において対象とするパラ系
アラミド繊維は、主鎖中にパラフェニレン基を有する芳
香族ポリアミド繊維を意味し、例えば、デュポン社のケ
ブラー(登録商標)に代表されるポリパラフェニレンテ
レフタルアミド(PPTA)繊維や、PPTAと3,
4′―オキシジフェニレンテレフタルアミドとの共重合
体繊維[帝人株式会社製テクノーラ(登録商標)]等を
挙げることができる。
【0010】本発明では、パラ系アラミド繊維をN―メ
チル―2―ピロリドンで処理した後、染色する。
【0011】このN―メチル―2―ピロリドンによる処
理は、任意の方法で行うことができるが、特に浸漬処理
が好適に用いられる。浸漬処理の場合、処理時間[A
(秒)]及び処理温度[T(絶対温度 °K)]が、l
ogA≧3.94×103 ×(1/T)−7.70
(但し、1.0≦logA≦6.3、283≦T≦47
7)を満足することが望ましい。この条件を満足しない
場合は、N―メチル―2―ピロリドンによる処理が不十
分となり、十分な効果が得られず、処理も不均一になる
恐れがある。
【0012】N―メチル―2―ピロリドンで処理した
後、N―メチル―2―ピロリドンを除去するために、湯
洗、水洗あるいは熱処理を施すのが望ましい。
【0013】次いで、N―メチル―2―ピロリドンで処
理したパラ系アラミド繊維を染色するが、染色温度は、
120℃以上が好ましく、130℃以上がより好まし
い。染色温度が120℃未満では、十分な染色が行えな
いことがある。
【0014】染色温度は、高いほど染着性は高まるが、
反面、染料の分解や、他の素材混用の場合はそれら素材
が劣化する等の問題も発生し始めるので、必ずしも高温
にすれば良いというわけではなく、高くても160℃で
十分である。
【0015】染色に際して用いられる染料としては、分
散染料、カチオン染料が好ましい。
【0016】分散染料は、水に難溶性で水中に分散した
系から疎水性繊維を染色する染料であって、ポリエステ
ル繊維やアセテート繊維などの染色に多く用いられてお
り、ベンゼンアゾ系(モノアゾ、ジスアゾなど)、複素
環アゾ系(チアゾールアゾ、ベンゾチアゾールアゾ、キ
ノリンアゾ、ピリゾンアゾ、イミダゾールアゾ、チオフ
ェンアゾなど)、アントラキノン系、縮合系(キノフタ
リン、スチリル、クマリンなど)などが挙げられる。
【0017】カチオン染料は、水に可溶性で、塩基性を
示す基を有する水溶性染料であって、アクリル繊維、天
然繊維あるいはカチオン可染型ポリエステル繊維等の染
色に多く用いられており、ジ及びトリアクリルメタン
系、キノンイミン(ポリメチン、アザメチンなど)、複
素環アゾ系(チアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ベン
ゾチアゾールアゾなど)、アントラキノン系などが挙げ
られる。また、最近は塩基性基を封鎖することにより分
散型にしたカチオン染料もあるが、このカチオン染料も
本発明で用いることが出来る。
【0018】N―メチル―2―ピロリドンによる処理及
び染色を施すパラ系アラミド繊維の形態は任意であり、
フィラメント糸やステープルファイバーでもよく、ある
いは織物、編物、紡績糸、ロープ等に例示されるような
繊維構造体であってもよい。更に、ポリエステル繊維、
メタ系アラミド繊維あるいは他の合成繊維や天然繊維等
と混用した繊維構造体であってもよい。通常は、繊維構
造体の形で、処理、染色される。
【0019】PPTAやPPTAと3、4’オキシジフ
ェニレンテレフタルアミドとの共重合体よりなるパラ系
アラミド繊維は、N−メチル−2−ピロリドンで処理す
ることにより膨潤し、その後の染色工程において、繊維
の微細領域の分子運動が活発になり、分子量の小さい分
散染料やカチオン染料が繊維の微細領域に拡散し、染色
性、染色堅牢性が向上するものと考えられる。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。なお、実施例における染色性及び染色堅牢性の
評価は、次のようにして行った。
【0021】(1)染色性 マクベスカラーアイ(Macbeth COLOR−E
YE)モデルM―2020PLを用いて測定し、見掛け
の色の濃さをK/S値で表した。K/S値は、染色され
た試料の最大吸収波長における反射率(R)から、下記
に示すクーベルカムンク(Kubelka―Munk)
の式より求められるものである。 K/S=(1−R)/2R この値が大きい程、色は濃いことを示す。
【0022】(2)染色堅牢性 JIS L 0844―73のA―2法に準じて評価し
た。即ち、試験布にナイロン白布(白布の仕様は、JI
S L 803―80にて規定)を縫いつけて洗濯した
後、ナイロン白布へ染料が移行して汚染される程度を、
洗濯前の白布に対して等級付け(1〜5級)して評価し
た。この等級数が大きいほど、染色堅牢性が高いことを
示す。
【0023】[実施例1]パラ系アラミド繊維として、
1000de/1334filのテクノーラ(登録商
標、帝人株式会社製)を用い、経緯糸密度がいずれも3
1本/インチの平織物を製織し、1g/リットルのスコ
アロール400(花王株式会社製)溶液で、80℃にて
20分間精錬した。
【0024】水洗、乾燥した後、約25℃のN―メチル
―2―ピロリドンに7日間浸漬して処理した。
【0025】次いで、100℃の熱湯で30分間湯洗し
た後、十分水洗して乾燥した。その後、下記染浴で、常
温から2℃/分の速度で昇温し、130℃で60分間染
色した。 染料 分散染料Resolin Red FB 6%owf (C.I.Disperse Red 60 )(Bayer AG製) 酢酸 0.2cc/リットル 分散均染剤 ディスパーVG(明成化学製) 0.5g/リットル 浴比 1:50
【0026】次いで、染色した試料を、下記の洗浄浴で
80℃にて20分間洗浄した。 NaOH(フレーク) 2g/リットル ハイドロサルファイト 2g/リットル アミラジンD 2g/リットル (非イオン活性剤 第一工業製薬製)
【0027】得られた染色試料は、K/S値が9.7で
あって、染色性は良好であり、染色堅牢性も5級と優れ
ていた。
【0028】[比較例1]実施例1において、N―メチ
ル―2―ピロリドンによる処理を行わなかったところ、
着色はほとんど認められず、染色性は不良であった。
【0029】[実施例2]実施例1において、分散染料
Resolin Red FBの代わりに、カチオン染
料Basacryl Red FB(C.I.Basic Red 2
9)(BASF社製)を6%owfで用いたところ、K
/S値が9.1であって、染色性は良好であり、染色堅
牢性も5級と優れていた。
【0030】[比較例2]実施例2において、N―メチ
ル―2―ピロリドンによる処理を行わなかったところ、
着色はほとんど認められず、染色性は不良であった。
【0031】[実施例3〜12]実施例1において、N
―メチル―2―ピロリドンによる処理温度及び処理時間
を表1に示すように変更した。結果は表1に示す通りで
あり、logA≧3.94×103 ×(1/T)−
7.70(但し、1.0≦logA≦6.3、283≦
T≦477)を満足する場合(実施例4、6、8、1
0)に、特に好ましい結果が得られた。
【0032】
【表1】
【0033】[実施例13〜16]実施例2において、
染色温度を表2に示すように変更した。結果は表2に示
す通りであり、120℃以上で染色した場合(実施例1
4〜16)に、特に好ましい結果が得られた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、パラ系アラミド繊維を
多様な色相に染色することができ、染色堅牢性に優れた
パラ系アラミド繊維染色物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06P 5/00 103 D06M 13/40

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラ系アラミド繊維をN―メチル―2―
    ピロリドンで処理し、次いで染色することを特徴とする
    パラ系アラミド繊維の染色方法。
  2. 【請求項2】 N―メチル―2―ピロリドンでの処理が
    浸漬処理であり、処理時間[A(秒)]及び処理温度
    [T(絶対温度 °K)]が、logA≧3.94×1
    03 ×(1/T)−7.70(但し、1.0≦log
    A≦6.3、283≦T≦477)を満足する請求項1
    記載のパラ系アラミド繊維の染色方法。
  3. 【請求項3】 分散染料又はカチオン染料を用いて染色
    する請求項1又は2記載のパラ系アラミド繊維の染色方
    法。
  4. 【請求項4】 染色温度が120℃以上である請求項
    1、2又は3記載のパラ系アラミド繊維の染色方法。
JP8149014A 1996-06-11 1996-06-11 パラ系アラミド繊維の染色方法 Pending JPH101884A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036534A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Kisen Kk アラミド繊維の染色方法
JP2012207349A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Teijin Techno Products Ltd 濃色に染色されたアラミド繊維およびアラミド繊維の染色方法

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