JP5671071B2 - デジタル信号処理装置 - Google Patents
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Description
本発明は、光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置、アナログデジタルコンバータによって光信号から変換されたデジタル信号を処理するデジタル信号処理装置に関する。
本願は、2011年2月7日に日本へ出願された特願2011−024022号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2011年2月7日に日本へ出願された特願2011−024022号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
位相変調された偏波多重光信号をコヒーレント検波し、デジタル信号処理により信号を復元するデジタルコヒーレント伝送技術では、波長チャネル当たりの伝送容量、及び周波数利用効率が飛躍的に増大している(例えば、非特許文献1〜3参照)。
デジタル信号処理により、偏波多重信号の分離、局部発振光周波数オフセット補償、波長分散補償、偏波モード分散補償、及び帯域制限歪の補償が可能である。信号光の偏波状態、伝送路の偏波モード分散、局部発振光の周波数オフセット量などは時間変動するため、デジタル信号処理回路には、適応等化フィルタを含むのが一般的である。適応等化フィルタの制御アルゴリズムとしては、CMA(Constant Modulus Algorithm)や、DD−LMS(Decision-Directed Least Mean Squared algorithm)が代表的である。これらの制御アルゴリズムは、信号波形についての既知の情報を用いて、伝送路による波形歪を補償する伝達関数をリアルタイムに計算することで、等化フィルタの適応動作を実現している(例えば非特許文献4参照)。
信号歪を補償する別の方法として、最尤系列推定(MLSE)を用いる方法がある。MLSEは、複数の信号系列候補に伝送路モデルを作用させて複数の対照信号を生成し、入力信号と対照信号との差分を評価することで、最も尤もらしい送信時間系列を推定する手法である。
Frowin Derr, "Coherent optical QPSK intradyne system: Concept and digital receiver realization", JLT, vol. 10, no. 9 (1992)
S. Tsukamoto et al., "Coherent Demodulation of 40-Gbit/s Polarization-Multiplexed QPSK Signals with 16-GHz Spacing after 200-km Transmission", PDP29, OFC 2005
T. Kobayashi et al., "Ultra long-haul transmission over 6,000 km of 100 Gb/s serial signal by using coherent detection", Optical Fiber Communication - incudes post deadline papers, 2009. OFC 2009
Seb J. Savory, "Digital filters for coherent optical receivers", Optics Express, 16(2), 804-817(2008)
一方で、上述した適応等化フィルタは、ナイキスト限界以下の強い帯域狭窄化を行った場合の帯域制限歪の補償に関しては、限定的な効果しか持たない。帯域制限歪の適応等化による補償は、周波数領域では、信号のスペクトルを整形する操作である。ナイキスト帯域内、すなわちシンボルレートの1/2以下の周波数成分まで周波数フィルタによる減衰が及んでいる場合、帯域制限歪の線形等化フィルタによる補償は、帯域制限により減衰された高周波信号成分を増幅する操作となる。減衰した帯域では、信号雑音比が低下しているため、その帯域を増幅すると、全体の信号雑音比を低下させる結果となる。
そのため、信号の占有周波数帯域がナイキスト限界に近い場合、適応等化フィルタの歪補償動作にもかかわらず、伝送ペナルティは、帯域制限を強めるに従って急激に増大する。このため、等化フィルタにより受信信号の歪を補償する方法では、ナイキスト限界近くでの伝送設計が困難になる。光伝送システムには、波長合分波フィルタや、ADD−DROP用の光フィルタなどが存在し、信号光の周波数帯域が伝送中に削られるため、伝送中に削られる分を考慮して、周波数帯域の広い信号光を送出する必要がある。そのため、ナイキスト限界の周波数利用効率を達成することは現実的に難しい。仮にナイキスト限界帯域で信号光を送出した場合、受信側では、ナイキスト帯域以下に削られ、大きな伝送ペナルティが発生する可能性が高い。さらに、適応等化フィルタでは、非線形光学効果に起因する歪を補償することは原理的に不可能である。
一方で、信号歪を補償するもう1つの方式である最尤系列推定(MLSE)は、複数の信号系列候補に伝送路モデルを作用させて複数の対照信号を生成し、入力信号と対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信時間系列を推定する手法であり、上述した点に関して適応等化フィルタよりも有利である。受信信号を整形する操作は、行えないため、帯域制限された信号を受信する際に、雑音の増幅のような問題は生じない。そのため、帯域制限による受信品質の低下は、等化フィルタを利用した場合よりも緩やかである。また、伝送路モデルに非線形性を持たせることで、非線形歪の補償を行うことができる。
反面、MLSEは、計算量が大きくなる欠点がある。特に、DP−QPSKのようなマルチレーン伝送の場合、計算量の問題が深刻である。MLSEは、L個のシンボル系列を1つの状態として扱い、最も確からしい状態を、MのL乗個の候補の中から選定することで復号を行う。ここで、Mはシンボルの多値数であり、オン・オフ・キーイング(OOK)であればM=2、偏波多重4値位相変調(DP−QPSK)であればM=8である。多値数Mが増大すると、考慮すべき状態数が爆発的に増大してしまう。L=5の場合、オン・オフ・キーイングであれば、状態数は32であるが、DP−QPSKでは、状態数は32768となり、実装は困難である。
但し、マルチレーン信号をシングルレーン信号に分解してから受信することで、上記の問題を回避、ないし軽減することができる。DP−QPSK信号を直接MLSE復号器に入力するのではなく、偏波分離、あるいは偏波分離と直交位相分離とを先に行ってから、複数のMLSE復号器に入力することで、状態数を減らすことができる。上記と同じL=5の条件で、DP−QPSK信号に対して偏波分離を行うと、状態数は1024に減らすことができ、さらに直交位相分離も行うことで状態数を32に減らすことができる。
偏波分離は、適切に適応制御されたバタフライフィルタを利用することで実現可能である。バタフライフィルタは、図18に示すように、線形フィルタhxx、hxy、hyx、hyyを配置した構成の2入力2出力の信号処理回路である。X及びYの2レーンの信号を入力し、適切に選ばれた4個2組の伝達関数のもとで畳み込み線形和をとり、2レーンの信号を出力する。つまり、入力をXin、Yin、出力Xout、Youtとすると、入出力の関係は、次式(1)に示すようになる。
nは信号のサンプル番号であり、Tはサンプル間隔時間である。tは時刻である。hijは4つの線形フィルタの時間領域伝達関数であり、バタフライフィルタをFIRフィルタで実装した場合には、タップ係数に直接対応する。*は畳み込み演算を表す。
hijを適応等化アルゴリズムにより適切に決定すれば、出力信号は、偏波分離された状態になる。また、背景技術の項で触れたように各種の線形歪を補償することができる。
したがって、バタフライフィルタをMLSE復号器の前段に配置することで、MLSEの利点を少ない計算量で享受することが可能であるように見える。すなわち、偏波分離・キャリア位相推定・CD(波長分散)、及びPMD(偏波モード分散)の補償を前段の適応等化バタフライフィルタに分担させ、非線形歪、及び帯域制限歪の補償を後段のMLSEに分担させることによって、非線形歪と帯域制限歪耐力とに優れた受信信号処理アルゴリズムを構成する方式である。
しかしながら、上述したような動作を実現するためには、前段の適応等化フィルタが帯域制限歪による符号間干渉を残存させつつ、それ以外の信号歪や、偏波クロストークを補償して信号を出力する必要がある。従来、知られている光受信機の適応等化アルゴリズムでは、このような歪の一部を意図的に残存させる動作は不可能である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、判定帰還を行う適応等化フィルタを採用し、帰還ループに帯域制限に対応する固定フィルタを挿入することにより、挿入された固定フィルタに対応する量だけのシンボル間干渉が残存するように適応フィルタのパラメータを最適化することができるデジタル信号処理装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置およびアナログデジタルコンバータによって光信号から変換されたデジタル信号を処理するデジタル信号処理装置であって、前記デジタル信号を入力し、動的に制御可能な線形の伝達関数を入力された前記デジタル信号に作用させて出力する線形適応フィルタと、前記線形適応フィルタの出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させて複数の対照信号を生成し、入力された前記線形適応フィルタの出力信号と前記対照信号との差分を評価して最も尤もらしい送信時間系列を推定する最尤系列推定により受信信号を復号する最尤系列復号器と、前記最尤系列復号器からの復号データを入力し、前記復号データに対応する信号を生成する信号再生器と、前記信号再生器からの出力信号を入力し、前記最尤系列復号器の中で用いられる前記伝送路モデルと等価な歪を前記信号再生器の前記出力信号に付加して出力する帰還歪付加フィルタと、前記帰還歪付加フィルタの出力信号をターゲット信号として入力し、前記線形適応フィルタへ入力される前記デジタル信号を入力し、前記ターゲット信号と入力された前記デジタル信号との差を誤差信号として、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムにより、前記線形適応フィルタのタップ係数を更新する適応等化フィルタ制御ブロックとを備えるデジタル信号処理装置である。
本発明において、前記線形適応フィルタへ入力される前記デジタル信号に対して、前記最尤系列復号器の遅延と前記帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記適応等化フィルタ制御ブロックへ出力する入力側遅延回路を更に備えることが好ましい。
本発明において、前記線形適応フィルタの前記出力信号を入力し、キャリア周波数・位相オフセットを推定し、位相補償信号、及び前記位相補償信号の逆数である逆補償信号を出力するキャリア位相推定回路と、前記線形適応フィルタと前記最尤系列復号器との間に配置され、前記線形適応フィルタの前記出力信号を主信号として入力し、前記キャリア位相推定回路から出力された前記位相補償信号を入力し、前記線形適応フィルタの前記出力信号に前記位相補償信号を作用させた上で前記最尤系列復号器に対して出力する位相補償回路と、前記帰還歪付加フィルタと前記適応等化フィルタ制御ブロックとの間に配置され、前記帰還歪付加フィルタの前記出力信号を主信号として入力し、前記キャリア位相推定回路から出力された前記逆補償信号を入力し、前記帰還歪付加フィルタの前記出力信号に前記逆補償信号を作用させた上で前記適応等化フィルタ制御ブロックに出力する位相逆補償回路とを更に備えることが好ましい。
本発明において、前記線形適応フィルタの前記出力信号に対して位相推定の遅延に等しい量の遅延を与え、前記位相補償回路に供給する主信号遅延回路と、前記適応等化フィルタ制御ブロックの前段に設けられ、前記線形適応フィルタへ入力される前記デジタル信号を入力し、前記最尤系列復号器の遅延と前記帰還歪付加フィルタの遅延と前記主信号遅延回路の前記遅延との和に等しい量の遅延を与えて、前記適応等化フィルタ制御ブロックへ供給する入力側遅延回路と、前記キャリア位相推定回路と前記位相逆補償回路との間に配置され、前記キャリア位相推定回路から出力される前記逆補償信号に対して、前記最尤系列復号器の前記遅延と前記帰還歪付加フィルタの前記遅延との和に等しい量の遅延を与える位相逆補償信号遅延回路とを備えることが好ましい。
本発明において、前記デジタル信号に基づいて、光伝送リンクにおける伝送の過程で前記光信号が受ける帯域制限幅およびロールオフ形状を推定して、帯域制限を特徴付けるパラメータを生成して出力する帯域制限推定回路をさらに備え、前記最尤系列復号器は、前記対照信号の生成に前記パラメータを利用し、前記帰還歪付加フィルタは、前記パラメータに対応する帯域制限歪を前記信号再生器の前記出力信号に付加することが好ましい。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置およびアナログデジタルコンバータによって、偏波多重された光信号から変換された2レーンの複素形式のデジタル電気信号を処理するデジタル信号処理装置であって、2つの入力と2つの出力との間を外部から制御可能な伝達関数を持つ4つの線形適応フィルタを介してストレート及びクロスに接続可能な構成を有し、前記2レーンのデジタル電気信号を入力し、X側及びY側の2レーンのデジタル信号を出力するバタフライフィルタと、前記バタフライフィルタのX側出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させてX側の複数の対照信号を生成し、入力された前記バタフライフィルタの前記X側出力信号と前記X側の対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信信号時間系列を推定する最尤系列推定により、X側受信信号を復号するX側最尤系列復号ブロックと、前記バタフライフィルタのY側出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させてY側の複数の対照信号を生成し、入力された前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号と前記Y側の対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信信号時間系列を推定する最尤系列推定により、Y側受信信号を復号するY側最尤系列復号ブロックと、前記X側最尤系列復号ブロックのX偏波同相成分及びX偏波直交位相成分の出力データを入力し、X側の信号を再生して出力するX側信号再生ブロックと、前記Y側最尤系列復号ブロックのY偏波同相成分及びY偏波直交位相成分の出力データを入力し、Y側の信号を再生して出力するY側信号再生ブロックと、前記X側信号再生ブロックの出力信号を入力し、入力された前記X側信号再生ブロックの前記出力信号に対して、前記X側最尤系列復号ブロックで用いられる前記伝送路モデルと等価な歪を付加して出力するX側帰還歪付加フィルタと、前記Y側信号再生ブロックの出力信号を入力し、入力された前記Y側信号再生ブロックの前記出力信号に対して、前記Y側最尤系列復号ブロックで用いられる前記伝送路モデルと等価な歪を付加して出力するY側帰還歪付加フィルタと、前記X側帰還歪付加フィルタの出力信号をX側ターゲット信号として入力し、前記バタフライフィルタへのX側入力信号及びY側入力信号を、入力側X信号及び入力側Y信号として入力し、前記X側ターゲット信号と前記入力側X信号の差、及び前記X側ターゲット信号と前記入力側Y信号との差を誤差信号として、LMS(Least Mean Squared)アルゴリズムにより、前記バタフライフィルタのX側出力へ結線された2つの線形適応フィルタのタップ係数を更新するX側適応等化フィルタ制御ブロックと、前記Y側帰還歪付加フィルタの出力信号をY側ターゲット信号として入力し、前記入力側Y信号及び前記入力側X信号を入力し、前記Y側ターゲット信号と前記入力側Y信号との差、及び前記Y側ターゲット信号と前記入力側X信号との差を誤差信号として、前記LMSアルゴリズムにより、前記バタフライフィルタのY側出力へ結線された2つの線形適応フィルタのタップ係数を更新するY側適応等化フィルタ制御ブロックとを備えるデジタル信号処理装置である。
本発明において、前記バタフライフィルタへの前記X側入力信号に対して、前記X側最尤系列復号ブロックの遅延と前記X側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側X信号、及び前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側X信号として供給するX入力側遅延回路と、前記バタフライフィルタへの前記Y側入力信号に対して、前記Y側最尤系列復号ブロックの遅延と前記Y側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側Y信号、及び前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側Y信号として供給するY入力側遅延回路とを更に備えることが好ましい。
本発明において、前記バタフライフィルタの前記X側出力信号を入力し、キャリア位相オフセットを推定し、X側位相補償信号及びX側位相逆補償信号を出力するX側キャリア位相推定ブロックと、前記バタフライフィルタの前記X側出力信号を主信号として入力し、前記X側キャリア位相推定ブロックからの前記X側位相補償信号を入力し、前記バタフライフィルタの前記X側出力信号に前記X側位相補償信号を作用させた上で、前記X側最尤系列復号ブロックに供給するX側位相補償回路と、前記X側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号を主信号として入力し、前記X側キャリア位相推定ブロックからの前記X側位相逆補償信号を入力し、前記X側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号に前記X側位相逆補償信号を作用させた上で前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記X側ターゲット信号として出力するX側位相逆補償回路と、前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号を入力し、キャリア位相オフセットを推定し、Y側位相補償信号及びY側位相逆補償信号を出力するY側キャリア位相推定ブロックと、前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号を主信号として入力し、前記Y側キャリア位相推定ブロックからの前記Y側位相補償信号を入力し、前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号に前記Y側位相補償信号を作用させた上で、前記Y側最尤系列復号ブロックに供給するY側位相補償回路と、前記Y側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号を主信号として入力し、前記Y側キャリア位相推定ブロックからの前記Y側位相逆補償信号を入力し、前記Y側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号に前記Y側位相逆補償信号を作用させた上で前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記Y側ターゲット信号として出力するY側位相逆補償回路とを更に備えることが好ましい。
本発明において、前記バタフライフィルタの前記X側出力信号に対して、前記X側キャリア位相推定ブロックの遅延に等しい量の遅延を与え、前記X側位相補償回路へ出力するX側主信号遅延回路と、前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号に対して、前記Y側キャリア位相推定ブロックの遅延に等しい量の遅延を与え、前記Y側位相補償回路へ出力するY側主信号遅延回路と、前記X側キャリア位相推定ブロックの前記X側位相逆補償信号に対して、前記X側最尤系列復号ブロックの遅延と前記X側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記X側位相逆補償回路へ出力するX側位相逆補償信号遅延回路と、前記Y側キャリア位相推定ブロックの前記Y側位相逆補償信号に対して、前記Y側最尤系列復号ブロック遅延と前記Y側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記Y側位相逆補償回路へ出力するY側位相逆補償信号遅延回路と、前記バタフライフィルタへの前記X側入力信号に対して、前記X側主信号遅延回路の前記遅延と前記X側最尤系列復号ブロックの前記遅延と前記X側帰還歪付加フィルタの前記遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記X側適応等化フィルタ制御ブロック及び前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側X信号として出力するX入力側遅延回路と、前記バタフライフィルタへの前記Y側入力信号に対して、前記Y側主信号遅延回路の前記遅延と前記Y側最尤系列復号ブロックの前記遅延と前記Y側帰還歪付加フィルタの前記遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記Y側適応等化フィルタ制御ブロック及び前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側Y信号として出力するY入力側遅延回路とを更に備えることが好ましい。
本発明において、前記アナログデジタルコンバータから出力される前記デジタル電気信号を入力し、X偏波チャネルとY偏波チャネルの間のクロストークを除去し、偏波分離されたX側信号およびY側信号を生成する1タップバタフライフィルタと、前記1タップバタフライフィルタから出力される前記X側信号および前記Y側信号の周波数オフセットを補償し、周波数オフセット補償されたX側信号およびY側信号を前記バタフライフィルタへ出力する周波数オフセット補償回路とをさらに具備することが好ましい。
この発明によれば、判定帰還を行う適応等化フィルタを採用し、帰還ループに帯域制限に対応する固定フィルタを挿入することにより、挿入された固定フィルタに対応する量だけのシンボル間干渉が残存するように適応フィルタのパラメータを最適化することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
従来、帯域制限歪による符号間干渉を残存させつつ、それ以外の信号歪みや、偏波クロストークを補償する機能を有する適応等化フィルタの存在は知られていなかった。本発明の一実施形態による適応等化フィルタは、判定帰還を行う適応等化フィルタの帰還ループに帯域制限に対応する固定フィルタを挿入することを特徴としている。これにより、挿入した固定フィルタに対応するシンボル間干渉を残存させることができる効果を奏する。
従来、帯域制限歪による符号間干渉を残存させつつ、それ以外の信号歪みや、偏波クロストークを補償する機能を有する適応等化フィルタの存在は知られていなかった。本発明の一実施形態による適応等化フィルタは、判定帰還を行う適応等化フィルタの帰還ループに帯域制限に対応する固定フィルタを挿入することを特徴としている。これにより、挿入した固定フィルタに対応するシンボル間干渉を残存させることができる効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その1)を示すブロック図である。デジタル信号処理装置は、光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置、アナログデジタルコンバータによって光信号から変換されたデジタル信号を処理する。デジタル信号処理装置は、線形適応フィルタ(FIR)1、最尤系列復号器(MLSE)2、信号再生器(Data→Signal)3、帰還歪付加フィルタ(歪付加)4、及び適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)5を備えている。
線形適応フィルタ1は、動的に制御可能な線形の伝達関数を、入力信号(デジタル信号)に作用させて出力する。最尤系列復号器2は、線形適応フィルタ1の出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させて複数の対照信号を生成し、入力信号と対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信時間系列を推定する最尤系列推定により受信信号を復号する。信号再生器3は、最尤系列復号器2からの復号データを入力し、復号データに対応する信号を生成する。
帰還歪付加フィルタ4は、信号再生器3からの出力信号を入力し、最尤系列復号器2の中で用いられる伝送路モデルと等価な歪を付加して出力する。適応等化フィルタ制御ブロック5は、帰還歪付加フィルタ4の出力であるターゲット信号と、線形適応フィルタ1への入力信号とを入力し、ターゲット信号と入力信号との差を誤差信号として、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムにより、線形適応フィルタ(FIR)1のタップ係数を更新する。
図2は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その2)を示すブロック図である。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。入力側遅延回路6は、適応等化フィルタ制御ブロック5の前段に配置され、線形適応フィルタ1への入力信号を入力し、最尤系列復号器2の遅延と帰還歪付加フィルタ4の遅延との和に等しい量の遅延を与えて、適応等化フィルタ制御ブロック5に供給する。
図3は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その3)を示すブロック図である。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。キャリア位相推定回路7は、線形適応フィルタ1の出力信号を入力し、キャリア周波数・位相オフセットを推定し、補償信号e−jθ、及び補償信号の逆数である逆補償信号ejθを出力する。
位相補償回路8は、線形適応フィルタ1と最尤系列復号器2との中間に配置され、線形適応フィルタ1の出力信号を主信号として入力し、キャリア位相推定回路7から出力された位相補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上で最尤系列復号器2に供給する。
位相逆補償回路9は、帰還歪付加フィルタ4と適応等化フィルタ制御ブロック5との中間に配置され、帰還歪付加フィルタ4の出力信号を主信号として入力し、キャリア位相推定回路7から出力された逆補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上で適応等化フィルタ制御ブロック5に供給する。
図4は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その4)を示すブロック図である。なお、図3に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。主信号遅延回路6−1は、線形適応フィルタ1の出力と位相補償回路8の入力との間に配置され、位相推定の遅延に等しい量の遅延を与える。入力側遅延回路6−2は、適応等化フィルタ制御ブロック5の前段に配置され、線形適応フィルタ1への入力信号を入力し、最尤系列復号器2の遅延と、帰還歪付加フィルタ4の遅延と、主信号遅延回路6−1の遅延との総和に等しい量の遅延を与え、適応等化フィルタ制御ブロック5に供給する。位相逆補償信号遅延回路6−3は、キャリア位相推定回路7と位相逆補償回路9との間に介挿され、キャリア位相推定回路7から出力される逆補償信号に対して、最尤系列復号器2の遅延と帰還歪付加フィルタ4の遅延との和に等しい量の遅延を与える。
図5は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その5)を示すブロック図である。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図5に示すデジタル信号処理装置は、図1に示す構成に対して、帯域制限推定回路10をさらに備えている。帯域制限推定回路10は、デジタル信号処理装置への入力信号(すなわち、アナログデジタルコンバータによって光信号から変換されたデジタル信号)を入力し、光伝送リンクにおける伝送の過程で光信号が光送信機,伝送路,光受信機などから受ける帯域制限幅およびロールオフ形状を当該デジタル信号に基づいて推定して、帯域制限を特徴付けるパラメータを生成し、生成されたパラメータを最尤系列復号器2および帰還歪付加フィルタ4に出力する。最尤系列復号器2は、帯域制限推定回路10から出力されるパラメータを入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させて複数の対照信号を生成する際に、入力されたパラメータを用いる。帰還歪付加フィルタ4は、帯域制限推定回路10から出力されるパラメータを入力し、入力されたパラメータを利用して、信号再生器3からの出力信号に対して帯域制限に対応する帯域制限歪を与える。以上の構成によれば、最尤系列復号器2および帰還歪付加フィルタ4に対して、入力されるデジタル信号に対応した最適な帯域制限モデルを与えることができる。
図6は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その6)を示すブロック図である。デジタル信号処理装置は、光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置、アナログデジタルコンバータによって、偏波多重された光信号から変換された2レーンの複素形式のデジタル電気信号を処理する。デジタル信号処理装置は、バタフライフィルタ20、X側最尤系列復号器(X側MLSE復号ブロック)21−1、Y側最尤系列復号器(Y側MLSE復号ブロック)21−2、X側信号再生ブロック22−1、Y側信号再生ブロック22−2、X側帰還歪付加フィルタ(歪付加)23−1、Y側帰還歪付加フィルタ23−2、X側適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)24−1、及びY側適応等化フィルタ制御ブロック24−2を備えている。
バタフライフィルタ20は、2つの入力と2つの出力との間を、外部から制御可能な伝達関数を持つ4つの線形適応フィルタを介して、ストレート、及びクロスに接続した構成を有し、2レーンのデジタル電気信号を入力し、X側、及びY側の2レーンのデジタル信号を出力する。X側最尤系列復号器21−1は、バタフライフィルタ20のX側出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させて複数の対照信号を生成し、入力信号と対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信信号時間系列を推定する最尤系列推定によりX側受信信号を復号する。Y側最尤系列復号器21−2は、バタフライフィルタ20のY側出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させて複数の対照信号を生成し、入力信号と対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信信号時間系列を推定する最尤系列推定によりY側受信信号を復号する。
X側信号再生ブロック22−1は、X側最尤系列復号器21−1のX偏波同相成分、及びX偏波直交位相成分の出力データを入力し、X側の信号を再生して出力する。Y側信号再生ブロック22−2は、Y側最尤系列復号器21−2のY偏波同相成分、及びY偏波直交位相成分の出力データを入力し、Y側の信号を再生して出力する。X側帰還歪付加フィルタ23−1は、X側信号再生ブロック22−1の出力信号を入力し、X側最尤系列復号器21−1の中で用いられる伝送路モデルと等価な歪を付加して出力する。Y側帰還歪付加フィルタ23−2は、Y側信号再生ブロック22−2の出力信号を入力し、Y側最尤系列復号器21−2の中で用いられる伝送路モデルと等価な歪を付加して出力する。
X側適応等化フィルタ制御ブロック24−1は、X側帰還歪付加フィルタ23−1の出力をターゲット信号として入力し、バタフライフィルタ20へのX側入力信号及びY側入力信号を、入力側X信号及び入力側Y信号として入力し、ターゲット信号と入力側X信号との差、及びターゲット信号と入力側Y信号との差を誤差信号としてLeast Mean Squaredアルゴリズムにより、バタフライフィルタ20のX側出力へ結線された2つのFIRフィルタのタップ係数を更新する。
Y側適応等化フィルタ制御ブロック24−2は、Y側帰還歪付加フィルタ23−2の出力をターゲット信号として入力し、バタフライフィルタ20へのY側入力信号及びX側入力信号を、入力側Y信号及び入力側X信号として入力し、ターゲット信号と入力側Y信号との差、及びターゲット信号と入力側X信号との差を誤差信号としてLeast Mean Squaredアルゴリズムにより、バタフライフィルタ20のY側出力へ結線された2つのFIRフィルタのタップ係数を更新する。
図7は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その7)を示すブロック図である。なお、図6に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。デジタル信号処理装置は、図6に示す構成に対して、X入力側遅延回路25−1とY入力側遅延回路25−2とを更に備えている。X入力側遅延回路25−1は、バタフライフィルタ20のX側入力へ供給される信号を入力し、当該信号に対して、X側最尤系列復号器21−1の遅延とX側帰還歪付加フィルタ23−1の遅延との和に等しい量の遅延を与えて、X側及びY側適応等化フィルタ制御ブロック24−1、24−2の入力側X信号入力に出力する。Y入力側遅延回路25−2は、バタフライフィルタ20のY側入力へ供給される信号を入力し、当該信号に対して、Y側最尤系列復号器21−2の遅延とY側帰還歪付加フィルタ23−2の遅延との和に等しい量の遅延を与えて、Y側及びX側適応等化フィルタ制御ブロック24−2、24−1の入力側Y信号入力に出力する。
図8は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その8)を示すブロック図である。なお、図6に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。デジタル信号処理装置は、図6に示す構成に対して、X側キャリア位相推定ブロック26−1、Y側キャリア位相推定ブロック26−2、X側位相補償回路27−1、Y側位相補償回路27−2、X側位相逆補償回路28−1、Y側位相逆補償回路28−2とを更に備えている。
X側キャリア位相推定ブロック26−1は、バタフライフィルタ20のX側出力信号を入力し、キャリア位相オフセットを推定し、位相補償信号及び位相逆補償信号を出力する。X側位相補償回路27−1は、バタフライフィルタ20のX側出力と、X側最尤系列復号器21−1との間に挿入され、バタフライフィルタ20のX側出力を主信号として入力し、X側キャリア位相推定ブロック26−1の位相補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上で、X側最尤系列復号器21−1に対して出力する。
X側位相逆補償回路28−1は、X側帰還歪付加フィルタ23−1とX側適応等化フィルタ制御ブロック24−1との間に挿入され、X側帰還歪付加フィルタ23−1からの信号を主信号として入力し、X側キャリア位相推定ブロック26−1からの位相逆補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上でX側適応等化フィルタ制御ブロック24−1のターゲット信号入力として出力する。
Y側キャリア位相推定ブロック26−2は、バタフライフィルタ20のY側出力信号を入力し、キャリア位相オフセットを推定し、位相補償信号及び位相逆補償信号を出力する。Y側位相補償回路27−2は、バタフライフィルタ20のY側出力と、Y側最尤系列復号器21−2との間に挿入され、バタフライフィルタ20のY側出力を主信号として入力し、Y側キャリア位相推定ブロック26−2の位相補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上で、Y側最尤系列復号器21−2に対して出力する。
Y側位相逆補償回路28−2は、Y側帰還歪付加フィルタ23−2とY側適応等化フィルタ制御ブロック24−2との間に挿入され、Y側帰還歪付加フィルタ23−2からの信号を主信号として入力し、Y側キャリア位相推定ブロック26−2からの位相逆補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上でY側適応等化フィルタ制御ブロック24−2のターゲット信号入力として出力する。
図9は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その9)を示すブロック図である。なお、図6に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。デジタル信号処理装置は、図6に示す構成に対して、X側主信号遅延回路30−1、Y側主信号遅延回路30−2、X側位相逆補償信号遅延回路31−1、Y側位相逆補償信号遅延回路31−2、X入力側遅延回路32−1、Y入力側遅延回路32−2を更に備えている。
X側主信号遅延回路30−1は、バタフライフィルタ20のX側出力とX側位相補償回路27−1との間に挿入され、X側キャリア位相推定ブロック26−1の遅延に等しい量の遅延を与える。Y側主信号遅延回路30−2は、バタフライフィルタ20のY側出力とY側位相補償回路27−2との間に挿入され、Y側キャリア位相推定ブロック26−2の遅延に等しい量の遅延を与える。
X側位相逆補償信号遅延回路31−1は、X側キャリア位相推定ブロック26−1の位相逆補償出力とX側位相逆補償回路28−1との中間に挿入され、X側最尤系列復号器21−1の遅延とX側帰還歪付加フィルタ23−1との遅延の和に等しい量の遅延を与える。Y側位相逆補償信号遅延回路31−2は、Y側キャリア位相推定ブロック26−2の位相逆補償出力とY側位相逆補償回路28−2との間に挿入され、Y側最尤系列復号器21−2の遅延とY側帰還歪付加フィルタ23−2との遅延の和に等しい量の遅延を与える。
X入力側遅延回路32−1は、バタフライフィルタ20のX側入力へ供給される信号を入力し、当該信号に対して、X側主信号遅延回路30−1の遅延とX側最尤系列復号器21−1の遅延とX側帰還歪付加フィルタ23−1の遅延との和に等しい量の遅延を与えて、X側及びY側適応等化フィルタ制御ブロック24−1、24−2のX側信号入力に出力する。Y入力側遅延回路32−2は、バタフライフィルタ20のY側入力へ供給される信号を入力し、当該信号に対して、Y側主信号遅延回路30−2の遅延とY側最尤系列復号器21−2の遅延とY側帰還歪付加フィルタ23−2の遅延との和に等しい量の遅延を与えて、Y側及びX側適応等化フィルタ制御ブロック24−2、24−1のY側信号入力に出力する。
図10は、本発明の一実施形態によるデジタル信号処理装置の基本構成(その10)を示すブロック図である。図6に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。このデジタル信号処理装置は、図6に示す構成に対して、1タップバタフライフィルタ33および周波数オフセット補償回路34を更に備えている。1タップバタフライフィルタ33には既存の1タップバタフライフィルタを用いることができる。同様に、周波数オフセット補償回路34には、既存の周波数オフセット補償回路を用いることができる。例えば、周波数オフセット補償回路34は、ビタビ・ビタビ(Viterbi-Viterbi)アルゴリズムを用いた回路または仮判定回路とPLL(Phase Locked Loop)回路によって構成される。なお、例えば図8に示したデジタル信号処理装置も周波数オフセット補償を行っているが、図10に示したデジタル信号処理装置とは周波数オフセット補償を行う位置が異なっている。
また、図11は、図10に示したデジタル信号処理装置を受信装置に組み込んだ光伝送リンクのブロック図である。この光伝送リンクは、送信機110,光ファイバ伝送路110,コヒーレント検波器120,局部発振レーザ130,アナログデジタルコンバータ140,受信信号処理回路150を備えている。また、送信機100は、光変調器101および送信レーザ102を備えている。コヒーレント検波器120,局部発振レーザ130,アナログデジタルコンバータ140,受信信号処理回路150が、受信装置を構成する。また、受信信号処理回路150が図10に示したデジタル信号処理装置に相当し、アナログデジタルコンバータ140の出力するデジタル信号が、図10に示す1タップバタフライフィルタ33に供給される。なお、コヒーレント検波器120および局部発振レーザ130は、上述した説明で図示を省略していた光電変換装置に相当する。
バタフライフィルタ20ならびにX側適応等化フィルタ制御ブロック24−1およびY側適応等化フィルタ制御ブロック24−2への入力信号は、周波数オフセットが除去されていることが好ましい。一般に、送信機100内の送信レーザ102の発振波長と受信装置内の局部発振レーザ130の発振波長はわずかに異なるため、コヒーレント検波器120の出力信号は数GHz程度の周波数オフセットを持っている。そこで、図10に示したデジタル信号処理装置は、入力信号から周波数オフセットを除去するための回路として、周波数オフセット補償回路34を備えている。また、現在知られている方法(例えば、ビタビ・ビタビアルゴリズム)では、周波数オフセット補償に先立って、偏波チャネルを分離することが必要である。このため、図10に示したデジタル信号処理装置は、偏波チャネル分離のための1タップバタフライフィルタ33を周波数オフセット補償回路34の前段に備えている。
光変調器101は、送信レーザ102の出力を伝送すべきデータで変調して当該データを偏波多重QPSK光信号にマッピングし、当該偏波多重QPSK光信号を光ファイバ伝送路110に送出する。コヒーレント検波器120は、局部発振レーザ130の出力信号を用いて、光ファイバ伝送路110を伝搬してきた偏波多重QPSK光信号をコヒーレント検波してアナログ電気信号に変換する。アナログデジタルコンバータ140は、コヒーレント検波器120から出力されるアナログ電気信号をデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号を受信信号処理回路150(図10に示すデジタル信号処理装置)に出力する。このデジタル信号は、X偏波チャネル信号およびY偏波チャネル信号が混合された状態となっており、送信レーザ102と局部発振レーザ130との間の周波数ずれに由来する周波数オフセットを持っている。例えば、周波数オフセットの量は最大で2GHz程度である。
次に、図10に示すデジタル信号処理装置において、デジタル信号は1タップバタフライフィルタ33に入力される。1タップバタフライフィルタ33は、CMAによって適応制御され、X偏波チャネルとY偏波チャネルの間のクロストークを除去してXチャネル偏波およびYチャネル偏波を分離し、偏波分離されたX側信号およびY側信号を周波数オフセット補償回路34に出力する。周波数オフセット補償回路34は、1タップバタフライフィルタ33のX側信号およびY側信号を入力とし、周波数オフセットを除去して、周波数オフセットが補償されたX側信号およびY側信号をバタフライフィルタ20ならびにX側適応等化フィルタ制御ブロック24−1及びY側適応等化フィルタ制御ブロック24−2に出力する。これ以後の動作は、図6に示したデジタル信号処理装置の動作と同様であるため、ここでは説明を省略する。
上記デジタル信号処理装置の利点としては例えば次のものが挙げられる。第1に、周波数オフセット補償を安定的に行うことができる。第2に、バタフライフィルタ20に入力される偏波状態が一定になるため、バタフライフィルタ20の初期収束動作が安定する。第3に、入力偏波変動に対してロバストになる。
なお、図6に示すデジタル信号処理装置に関連して説明したように、バタフライフィルタ20は、FIRフィルタを用いて構成されたマルチタップバタフライフィルタである。1タップバタフライフィルタ33は、マルチタップバタフライフィルタのように歪補償を行うことができないため、1タップバタフライフィルタ33を設けた構成においても、歪補償のためにバタフライフィルタ20が必要となる。
A.第1実施形態
以下、上述したデジタル信号処理装置を実現するための第1実施形態について説明する。図12は、本発明の第1実施形態によるデジタル信号処理装置を組み込んだ光受信機の構成を示すブロック図である。また、図13は、本第1実施形態における外部環境、すなわち、デジタル信号処理装置を受信装置に組み込んだ光伝送リンクのブロック図である。
以下、上述したデジタル信号処理装置を実現するための第1実施形態について説明する。図12は、本発明の第1実施形態によるデジタル信号処理装置を組み込んだ光受信機の構成を示すブロック図である。また、図13は、本第1実施形態における外部環境、すなわち、デジタル信号処理装置を受信装置に組み込んだ光伝送リンクのブロック図である。
まず、図13を参照して外部環境について説明すると、光送信機60は、偏波多重4値位相変調の信号を生成し、伝送路62に入力する。光信号は、伝送路62中で波長分散、偏波モード分散、帯域制限歪、偏波状態の回転、及び光アンプ(図示省略)の自然放出光に由来する雑音が付加され(帯域制限61、63)、光受信機(光フロントエンド64、デジタル信号処理装置65)に入力される。
図12に示すように、光受信機への入力光は、90°光ハイブリッド(光フロントエンド)40(光フロントエンド64に相当)において、局部発振器(LO)41からの局部発振光と混合され、4組のバランスフォトダイオードでホモダイン検波される。これにより、光信号は、4レーンのベースバンドのアナログ電気信号に変換される。4レーンは、それぞれ、X偏波同相成分及び直交位相成分、Y偏波同相成分及び直交位相成分に対応するが、この段階では、伝送路62中での偏波状態の回転の影響で、それぞれの信号は、線形混合されている。
上記アナログ電気信号は、アナログデジタル変換器(以下、ADC)によりデジタル化され、さらにリサンプル回路により1シンボル当たり2サンプルの4レーンのデジタル信号に変換される。4レーンのデジタル信号は、同相成分を実部(real)、直交位相成分を虚部(imag)とする複素数として扱われ、X偏波及びY偏波に対応する2レーンの複素デジタル信号として扱われる。そのために、変換回路42−1及び42−2は、光フロントエンド40から出力される4レーンのデジタル信号(実信号)をX偏波及びY偏波に対応する2レーンの複素デジタル信号に変換する。
X偏波、及びY偏波の複素デジタル信号は、適応制御されたバタフライフィルタ43に入力される。適応等化アルゴリズムが適切に動作していれば、ここで、XY偏波間のクロストークと波長分散、偏波モード分散などの線形波形歪が補償される。バタフライフィルタ43は、ストレートまたはクロス結線された4つの有限インパルス応答フィルタ(FIRフィルタ)で構成されている。FIRフィルタの出力は、2:1にダウンサンプルされ、バタフライフィルタ43の出力信号は、1シンボル当たり1サンプルの信号となる。
バタフライフィルタ43の出力は、X側位相補償回路50−1及びY側位相補償回路50−2において、キャリア位相推定回路44−1、44−2からの位相補償信号に基づいて、周波数、及び位相オフセットが補償される。そして、X側位相補償回路50−1及びY側位相補償回路50−2から出力される2レーンの複素デジタル信号は、変換回路49−1及び49−2により、それぞれ同相成分(実部(real))と直交位相成分(虚部(imag))とに分離され、4レーンのデジタル信号(実信号)に変換される。これにより、X偏波同相成分、及び直交位相成分、Y偏波同相成分、及び直交位相成分の4レーンのデジタル信号となり、4つの互いに独立した最尤系列推定復号器(MLSE)45−1〜45−4に入力される。
これらの最尤系列推定復号器45−1〜45−4は、対照信号を生成するための伝送路モデルを内蔵している。本第1実施形態では、その伝送路モデルは、帯域制限に相当し、伝達関数の絶対値が実際に信号の通る伝送路のそれと一致するように調整する。換言すれば、最尤系列推定復号器45−1〜45−4の伝送路モデルは、実際の伝送路の帯域制限を再現するよう調整する。
最尤系列推定復号器45−1〜45−4の復号出力は、X偏波に対応する2レーン、Y偏波に対応する2レーン毎に、X側、Y側の信号再生ブロック46−1、46−2に入力され、ここで、再び、1シンボル当たり1サンプルのQPSK信号に変換される。再生された信号は、FIRフィルタで構成された帰還歪付加フィルタ47−1、47−2に入力される。
帰還歪付加フィルタ47−1、47−2は、最尤系列推定復号器45−1〜45−4に内蔵された対照信号生成用の伝送路モデルと等価な伝達特性を持ち、入力信号に符号間干渉を与えて出力する。この帰還歪付加フィルタ47−1、47−2の特性がバタフライフィルタ43と最尤系列推定復号器45−1〜45−4の歪補償分担を決定する。帰還歪付加フィルタ47−1、47−2の出力は、X側位相逆補償回路51−1,Y側位相逆補償回路51−2を介して、LMSアルゴリズムで動作するバタフライフィルタ適応制御ブロック(LMS)48−1、48−2に、ターゲット信号として入力される。
一方、バタフライフィルタ43への入力信号も、遅延回路52−1、52−2を介して、バタフライフィルタ適応制御ブロック48−1、48−2に入力信号として入力されている。バタフライフィルタ適応制御ブロック48−1、48−2は、入力信号とターゲット信号との差分を誤差信号として用いて、バタフライフィルタ43のタップ係数を更新する。
X側位相補償回路50−1は、バタフライフィルタ43のX側出力と、変換回路49−1との間に挿入され、バタフライフィルタ43のX側出力を主信号として入力し、キャリア位相推定ブロック44−1の位相補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上で、変換回路49−1に対して出力する。Y側位相補償回路50−2は、バタフライフィルタ43のY側出力と、変換回路49−2との間に挿入され、バタフライフィルタ43のY側出力を主信号として入力し、キャリア位相推定ブロック44−2の位相補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上で、変換回路49−2に対して出力する。
X側位相逆補償回路51−1は、X側帰還歪付加フィルタ47−1とバタフライフィルタ適応制御ブロック48−1との間に挿入され、X側帰還歪付加フィルタ47−1からの信号を主信号として入力し、X側キャリア位相推定回路44−1からの位相逆補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上でバタフライフィルタ適応制御ブロック48−1のターゲット信号入力として出力する。Y側位相逆補償回路51−2は、Y側帰還歪付加フィルタ47−2とバタフライフィルタ適応制御ブロック48−2との間に挿入され、Y側帰還歪付加フィルタ47−2からの信号を主信号として入力し、Y側キャリア位相推定回路44−2からの位相逆補償信号を補償信号として入力し、主信号に補償信号を作用させた上でバタフライフィルタ適応制御ブロック48−2のターゲット信号入力として出力する。
上記バタフライフィルタ43は、図1〜図5の線形適応フィルタ(FIR)1、図6〜図10のバタフライフィルタ20に相当する。キャリア位相推定回路44−1、44−2は、図3及び図4のキャリア位相推定回路7、図8及び図9のX側キャリア位相推定ブロック26−1、Y側キャリア位相推定ブロック26−2に相当する。最尤系列推定復号器45−1〜45−4は、図1〜図5の最尤系列復号器(MLSE)2、図6〜図10のX側最尤系列復号器(X側MLSE復号ブロック)21−1、Y側最尤系列復号器(Y側MLSE復号ブロック)21−2に相当する。信号再生ブロック46−1、46−2は、図1〜図5の信号再生器(Data→Signal)3、図6〜図10のX側信号再生ブロック22−1、Y側信号再生ブロック22−2に相当する。
帰還歪付加フィルタ47−1、47−2は、図1〜図5の帰還歪付加フィルタ(歪付加)4、図6〜図10のX側帰還歪付加フィルタ(歪付加)23−1、Y側帰還歪付加フィルタ23−2に相当する。バタフライフィルタ適応制御ブロック(LMS)48−1、48−2は、図1〜図5の適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)5、図6〜図10のX側適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)24−1、及びY側適応等化フィルタ制御ブロック24−2に相当する。
X側位相補償回路50−1、Y側位相補償回路50−2は、図3及び図4の位相補償回路8、図8及び図9のX側位相補償回路27−1、Y側位相補償回路27−2に相当する。X側位相逆補償回路51−1、Y側位相逆補償回路51−2は、図3及び図4の位相逆補償回路9、図8及び図9のX側位相逆補償回路28−1、Y側位相逆補償回路28−2に相当する。また、遅延回路52−1、52−2は、図2の入力側遅延回路6、図4の入力側遅延回路6−2、図7のX入力側遅延回路25−1とY入力側遅延回路25−2、図9のX入力側遅延回路32−1、Y入力側遅延回路32−2に相当する。
上述した機構により、帯域制限歪を加えられた判定帰還信号をターゲット信号としてLMSアルゴリズムが動作することになり、バタフライフィルタ43は、所定の帯域制限歪のみ残存させ、波長分散や、偏波モード分散などの他の線形インペアメントを補償するように制御される。残存した帯域制限歪は、後段の最尤系列推定復号器45−1〜45−4によって補償され復号される。
このようにして、前段のバタフライフィルタ43と後段の最尤系列推定復号器45−1〜45−4とで、歪補償を分担することが実現される。帯域制限歪をバタフライフィルタ43では補償せず、後段の最尤系列推定復号器45−1〜45−4で補償することで、雑音成分の増幅を抑制することが可能となる。
上述した本第1実施形態によるデジタル信号処理装置の動作を計算機シミュレーションにより評価した。但し、本シミュレーションでは、キャリア位相推定及び位相補償部の動作は再現していない。本シミュレーションは、予め位相オフセットを補償された受信信号を仮定している。
送信データとして、擬似ランダムバイナリ列を用いた。送信データから、2サンプル毎シンボルのNRZ(Non-Return-to-Zero)の信号波形を生成した。信号波形のコピーを4つ用意し、互いに遅延をつけて、それぞれX偏波の同相位相(XI)チャネル、直交位相(XQ)チャネル、Y偏波の同相位相(YI)チャネル、直交位相(YQ)チャネルに割り当てた。シンボルレートは10GHzとした。変調方式が偏波多重QPSKであるため、ビットレートは40GHzとなる。偏波回転を模擬するため、X偏波とY偏波の信号は、直交関係を維持したまま次式(2)のように混合された。
Ex(nT)とEy(nT)、及びEx’(nT)とEy’(nT)は、それぞれX偏波とY偏波の入力信号、及びX偏波とY偏波の出力信号である。
さらに、帯域制限歪、波長分散、加算白色ガウス雑音(AWGN)が与えられた後、信号は受信ブロックに入力された。白色ガウス雑音の大きさは、12.5GHz基準のOSNR(Optical Signal-to-Noise Ratio)で規定した。帯域制限歪は5次ベッセル型ローパスフィルタを通過させることで付与した。出力される信号Ex”(nT)、及びEy”(nT)は、次式(3)、(4)のように表される。
Hbw(t)、及びHCD(t)は、それぞれ、帯域制限、及び波長分散を表す時間領域の伝達関数である。また、nx(t)およびny(t)は、白色ガウス雑音を表す。*は畳み込み演算を表す。上記の信号は、バタフライフィルタ43、X側位相補償回路50−1およびY側位相補償回路50−2、ならびに、変換回路49−1および49−2を通過し、最尤系列推定復号器45−1〜45−4へ出力される。適応等化アルゴリズムが収束していれば、波長分散と偏波回転とは除去され、バタフライフィルタ43の出力Ex’’’(nT)、及びEy’’’(nT)は、次式(5)、(6)のようになる。
受信回路には、本第1実施形態による提案方式を含めた次の3通りを用意し、それぞれについて評価を行った。
(A)本第1実施形態による提案方式、すなわち帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を備えた判定帰還LMSフィルタと最尤系列推定とによる復調を行う方式。
(B)単純組み合わせ方式。帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を持たない、通常の判定帰還LMSフィルタと最尤系列推定とによる復調を行う方式。
(C)従来方式。帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を持たない、通常の判定帰還LMSフィルタと閾値判定とによる復調を行う方式。
(A)本第1実施形態による提案方式、すなわち帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を備えた判定帰還LMSフィルタと最尤系列推定とによる復調を行う方式。
(B)単純組み合わせ方式。帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を持たない、通常の判定帰還LMSフィルタと最尤系列推定とによる復調を行う方式。
(C)従来方式。帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を持たない、通常の判定帰還LMSフィルタと閾値判定とによる復調を行う方式。
方式A、及び方式Bにおける最尤系列推定復号器45−1〜45−4は、拘束長5シンボルの32状態ビタビアルゴリズムで実装された。方式Aのビタビ復号器に参照信号を供給するための伝送路モデルは、送信側で付与したものと等価な帯域制限モデルであり、固定タップのFIRフィルタとして実装された。これと同じ伝達関数を備えたFIRフィルタが、バタフライフィルタ適応制御ブロック48−1、48−2にターゲット信号を供給する帰還ループに帰還歪付加フィルタ47−1,47−2として挿入される。
なお、提案方式Aにおける拘束長は2シンボル以上であれば良い。拘束長が2〜3シンボルであれば、帯域制限歪の補償に関して、限定的な効果が得られる。拘束長が5シンボル以上であれば明らかな効果が得られる。拘束長が長くなるほどより顕著な効果が得られるため、理論的には上限は限定されない。ただし、拘束長が長くなるほど計算量が増大するため、得られる効果と計算量とのトレードオフで拘束長が決定される。現状のデバイスの性能を考慮すると、拘束長は最大で7〜8シンボル程度が現実的である。
一方、方式Bにおけるビタビ復号器の伝送路モデルの伝達関数は、送信側で与えた帯域制限からLMS適応等化フィルタが行った帯域制限補償動作の分を補正した伝達関数を用いた。つまり、適応等化フィルタを含めた伝送路推定を行って伝送路モデルを生成している。また、方式B、及び方式Cでは、バタフライフィルタ適応制御ブロック48−1、48−2にターゲット信号を供給する帰還歪付加フィルタを挿入しない。
それぞれの方式A、B、Cの帯域制限幅ごとのOSNR耐力をシミュレーションで評価した。帯域制限フィルタの−3dB全幅を、シンボルレートをBとして、0.7Bから1.5Bの間で、0.05B刻みで可変させた。雑音は、OSNR換算で15dBから6dBまで、1dB刻みで与えた。
図14は、帯域制限がシンボルレート比0.9倍(9GHz)のときのビット誤り率のOSNR依存性を示す図である。「○」プロットが方式Aにより受信したもの、「△」プロットが方式Bで受信したもの、「□」プロットが方式Cにより受信したものである。方式Aは、方式B及び方式Cよりも、OSNR耐力に優れており、方式Aと方式Cとを比べると、ビット誤り率BER=10−3において2dBほどのOSNR耐力の差が見られる。
図15は、横軸にシンボルレート正規化光信号−3dB帯域幅、縦軸にビット誤り率10−3のときのOSNRを示す図である。帯域制限に伴う所要OSNRの増大が、方式Aでは、方式Bや、方式Cと比べ、緩やかであること分かる。
このシミュレーション結果は、帯域制限を受けた信号を復調する際の方式A、すなわち本第1実施形態による提案方式の長所を示している。この長所は、最尤系列推定が、帯域制限に起因するシンボル間干渉を効果的に補償することができることを利用したものである。しかしながら、単純に適応等化フィルタと最尤系列推定とを組み合わせただけでは、この利点を活かすのに不十分であることが方式Bとの比較から明らかであり、帰還歪付加フィルタ47−1、47−2を利用する本第1実施形態の有効性を、本シミュレーション結果は示している。
B.第2実施形態(非線形補償アルゴリズム)
次に、上述したデジタル信号処理装置を実現するための第2実施形態について説明する。図16は、本発明の第2実施形態によるデジタル信号処理装置を組み込んだ光受信機の構成を示すブロック図である。なお、図12に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。また、図17は、本第2実施形態における外部環境、すなわち、デジタル信号処理装置を受信装置に組み込んだ光伝送リンクのブロック図である。
次に、上述したデジタル信号処理装置を実現するための第2実施形態について説明する。図16は、本発明の第2実施形態によるデジタル信号処理装置を組み込んだ光受信機の構成を示すブロック図である。なお、図12に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。また、図17は、本第2実施形態における外部環境、すなわち、デジタル信号処理装置を受信装置に組み込んだ光伝送リンクのブロック図である。
まず、図17を参照して外部環境について説明すると、光送信機80は、偏波多重4値位相変調の信号を生成し、伝送路82に入力する。光信号は、伝送路82中で波長分散、偏波モード分散、帯域制限歪、偏波状態の回転、及び光アンプの自然放出光に由来する雑音が付加され(帯域制限81、83)、光受信機(光フロントエンド84、デジタル信号処理装置85)に入力される。外部環境に関しては、第1実施形態とほぼ同様である。但し、伝送路82においては、第1実施形態で列挙した線形信号歪、及び加算的ガウス雑音が付加されるのに加えて、自己位相変調に起因する非線形歪が光信号に付加される。
第2実施形態によるデジタル信号処理装置において、バタフライフィルタ43の構成は、第1実施形態に示したものと同様であり、4つのFIRフィルタで構成される。一方、最尤系列復号ブロック70−1、70−2は、第1実施形態と異なり、X偏波チャネル、Y偏波チャネルのそれぞれに対し、1つずつの互いに独立したビタビ復号器として用意される。
ビタビ復号器の伝送路モデルは、帯域制限を与える線形部分と、自己位相変調に起因するパターン依存歪を与える非線形部分とから構成される。線形部分は、タップ係数を固定されたFIRフィルタで実装される。一方、非線形部分は、パターンに依存して歪量を直接指定する歪みテーブルによって制御されるフィルタである。歪テーブルは、リンク確立時にトレーニング信号によって生成される。
帰還歪付加フィルタ47−1、47−2は、上記ビタビ復号器内蔵の伝送路モデルと同様の仕組みで動作する。すなわち、線形部分と非線形部分との2つのフィルタで構成され、非線形部分のフィルタの伝達特性は、入力信号系列に応じて動的に制御される。線形フィルタの伝達特性と、非線形フィルタを制御する歪テーブルは、ビタビ復号器内蔵の伝送路モデルと同じものである。
帰還歪付加フィルタ47−1、47−2からの出力は、第1実施形態の場合と同様に、バタフライフィルタ適応制御ブロック48−1、48−2にターゲット信号として入力される。その結果、バタフライフィルタ43は、帯域制限歪と非線形歪以外の線形歪、並びに偏波回転のみを補償する。非線形歪は、本発明の実施形態によらない、通常の線形フィルタでも補償されずに通過するが、適応等化アルゴリズムのタップ係数推定精度に悪影響を与える。本第2実施形態の方法では、そのようなタップ係数推定精度への悪影響は生じない。
上述した第1、第2実施形態によれば、帯域制限信号に起因する歪を、最尤列推定で補償し、他の線形な歪を線形フィルタで補償することで、従来の線形フィルタで全ての線形歪に対応する方式による場合と比較して、光信号の周波数帯域の制限に伴う受信感度の低下を大幅に緩和することができる。特に、周波数帯域幅がナイキスト限界を下回る状況でも、受信感度の低下は非常に緩やかになる。したがって、光信号の周波数利用効率の向上を図ることが可能であり、また、光バンドパスフィルタを多段通過するようなネットワークを構築する際には、光フィルタによる狭窄化のペナルティを緩和することができる。
また、第1、第2実施形態によれば、帯域制限歪及び非線形歪を最尤系列推定で補償し、帯域制限歪以外の線形歪を線形フィルタで補償することで、上記利点に加えて、非線形歪に由来する受信信号品質の劣化を補うことができる。線形フィルタと非線形フィルタとを直列に接続する方法に比べ、非線形歪に起因する線形適応フィルタの適応等化収束精度を向上させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等(構成の付加、省略、置換、およびその他の変更)も含まれる。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の請求の範囲によってのみ限定される。
本発明は、例えば、光ファイバ通信用途の光信号受信機に適用可能である。本発明によれば、判定帰還を行う適応等化フィルタを採用し、帰還ループに帯域制限に対応する固定フィルタを挿入することにより、挿入された固定フィルタに対応する量だけのシンボル間干渉が残存するように適応フィルタのパラメータを最適化することができる。
1 線形適応フィルタ(FIR)
2 最尤系列復号器(MLSE)
3 信号再生器(Data→Signal)
4 帰還歪付加フィルタ(歪付加)
5 適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)
6、6−2 入力側遅延回路
6−1 主信号遅延回路
6−3 位相逆補償信号遅延回路
7 キャリア位相推定回路
8 位相補償回路
9 位相逆補償回路
10 帯域制限推定回路(帯域制限推定)
20、43 バタフライフィルタ
21−1 X側最尤系列復号器(X側MLSE復号ブロック)
21−2 Y側最尤系列復号器(Y側MLSE復号ブロック)
22−1、46−1 X側信号再生ブロック
22−2、46−2 Y側信号再生ブロック
23−1、47−1 X側帰還歪付加フィルタ(歪付加)
23−2、47−2 Y側帰還歪付加フィルタ
24−1 X側適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)
24−2 Y側適応等化フィルタ制御ブロック
25−1 X入力側遅延回路
25−2 Y入力側遅延回路
26−1 X側キャリア位相推定ブロック
26−2 Y側キャリア位相推定ブロック
27−1 X側位相補償回路
27−2 Y側位相補償回路
28−1 X側位相逆補償回路
28−2 Y側位相逆補償回路
30−1 X側主信号遅延回路
30−2 Y側主信号遅延回路
31−1 X側位相逆補償信号遅延回路
31−2 Y側位相逆補償信号遅延回路
32−1 X入力側遅延回路
32−2 Y入力側遅延回路
33 1タップバタフライフィルタ
34 周波数オフセット補償回路(周波数オフセット補償)
44−1、44−2 キャリア位相推定回路
48−1、48−2 バタフライフィルタ適応制御ブロック(LMS)
52−1、52−2 遅延回路
70−1、70−2 最尤系列復号ブロック
2 最尤系列復号器(MLSE)
3 信号再生器(Data→Signal)
4 帰還歪付加フィルタ(歪付加)
5 適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)
6、6−2 入力側遅延回路
6−1 主信号遅延回路
6−3 位相逆補償信号遅延回路
7 キャリア位相推定回路
8 位相補償回路
9 位相逆補償回路
10 帯域制限推定回路(帯域制限推定)
20、43 バタフライフィルタ
21−1 X側最尤系列復号器(X側MLSE復号ブロック)
21−2 Y側最尤系列復号器(Y側MLSE復号ブロック)
22−1、46−1 X側信号再生ブロック
22−2、46−2 Y側信号再生ブロック
23−1、47−1 X側帰還歪付加フィルタ(歪付加)
23−2、47−2 Y側帰還歪付加フィルタ
24−1 X側適応等化フィルタ制御ブロック(適応制御)
24−2 Y側適応等化フィルタ制御ブロック
25−1 X入力側遅延回路
25−2 Y入力側遅延回路
26−1 X側キャリア位相推定ブロック
26−2 Y側キャリア位相推定ブロック
27−1 X側位相補償回路
27−2 Y側位相補償回路
28−1 X側位相逆補償回路
28−2 Y側位相逆補償回路
30−1 X側主信号遅延回路
30−2 Y側主信号遅延回路
31−1 X側位相逆補償信号遅延回路
31−2 Y側位相逆補償信号遅延回路
32−1 X入力側遅延回路
32−2 Y入力側遅延回路
33 1タップバタフライフィルタ
34 周波数オフセット補償回路(周波数オフセット補償)
44−1、44−2 キャリア位相推定回路
48−1、48−2 バタフライフィルタ適応制御ブロック(LMS)
52−1、52−2 遅延回路
70−1、70−2 最尤系列復号ブロック
Claims (10)
- 光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置およびアナログデジタルコンバータによって光信号から変換されたデジタル信号を処理するデジタル信号処理装置であって、
前記デジタル信号を入力し、動的に制御可能な線形の伝達関数を入力された前記デジタル信号に作用させて出力する線形適応フィルタと、
前記線形適応フィルタの出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させて複数の対照信号を生成し、入力された前記線形適応フィルタの出力信号と前記対照信号との差分を評価して最も尤もらしい送信時間系列を推定する最尤系列推定により受信信号を復号する最尤系列復号器と、
前記最尤系列復号器からの復号データを入力し、前記復号データに対応する信号を生成する信号再生器と、
前記信号再生器からの出力信号を入力し、前記最尤系列復号器の中で用いられる前記伝送路モデルと等価な歪を前記信号再生器の前記出力信号に付加して出力する帰還歪付加フィルタと、
前記帰還歪付加フィルタの出力信号をターゲット信号として入力し、前記線形適応フィルタへ入力される前記デジタル信号を入力し、前記ターゲット信号と入力された前記デジタル信号との差を誤差信号として、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムにより、前記線形適応フィルタのタップ係数を更新する適応等化フィルタ制御ブロックと
を備えるデジタル信号処理装置。 - 前記線形適応フィルタへ入力される前記デジタル信号に対して、前記最尤系列復号器の遅延と前記帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記適応等化フィルタ制御ブロックへ出力する入力側遅延回路を更に備える請求項1に記載のデジタル信号処理装置。
- 前記線形適応フィルタの前記出力信号を入力し、キャリア周波数・位相オフセットを推定し、位相補償信号、及び前記位相補償信号の逆数である逆補償信号を出力するキャリア位相推定回路と、
前記線形適応フィルタと前記最尤系列復号器との間に配置され、前記線形適応フィルタの前記出力信号を主信号として入力し、前記キャリア位相推定回路から出力された前記位相補償信号を入力し、前記線形適応フィルタの前記出力信号に前記位相補償信号を作用させた上で前記最尤系列復号器に対して出力する位相補償回路と、
前記帰還歪付加フィルタと前記適応等化フィルタ制御ブロックとの間に配置され、前記帰還歪付加フィルタの前記出力信号を主信号として入力し、前記キャリア位相推定回路から出力された前記逆補償信号を入力し、前記帰還歪付加フィルタの前記出力信号に前記逆補償信号を作用させた上で前記適応等化フィルタ制御ブロックに出力する位相逆補償回路と
を更に備える請求項1に記載のデジタル信号処理装置。 - 前記線形適応フィルタの前記出力信号に対して位相推定の遅延に等しい量の遅延を与え、前記位相補償回路に供給する主信号遅延回路と、
前記適応等化フィルタ制御ブロックの前段に設けられ、前記線形適応フィルタへ入力される前記デジタル信号を入力し、前記最尤系列復号器の遅延と前記帰還歪付加フィルタの遅延と前記主信号遅延回路の前記遅延との和に等しい量の遅延を与えて、前記適応等化フィルタ制御ブロックへ供給する入力側遅延回路と、
前記キャリア位相推定回路と前記位相逆補償回路との間に配置され、前記キャリア位相推定回路から出力される前記逆補償信号に対して、前記最尤系列復号器の前記遅延と前記帰還歪付加フィルタの前記遅延との和に等しい量の遅延を与える位相逆補償信号遅延回路と
を備える請求項3に記載のデジタル信号処理装置。 - 前記デジタル信号に基づいて、光伝送リンクにおける伝送の過程で前記光信号が受ける帯域制限幅およびロールオフ形状を推定して、帯域制限を特徴付けるパラメータを生成して出力する帯域制限推定回路をさらに備え、
前記最尤系列復号器は、前記対照信号の生成に前記パラメータを利用し、
前記帰還歪付加フィルタは、前記パラメータに対応する帯域制限歪を前記信号再生器の前記出力信号に付加する
請求項1に記載のデジタル信号処理装置。 - 光ファイバ通信用途の光信号受信機に含まれ、光電変換装置およびアナログデジタルコンバータによって、偏波多重された光信号から変換された2レーンの複素形式のデジタル電気信号を処理するデジタル信号処理装置であって、
2つの入力と2つの出力との間を外部から制御可能な伝達関数を持つ4つの線形適応フィルタを介してストレート及びクロスに接続可能な構成を有し、前記2レーンのデジタル電気信号を入力し、X側及びY側の2レーンのデジタル信号を出力するバタフライフィルタと、
前記バタフライフィルタのX側出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させてX側の複数の対照信号を生成し、入力された前記バタフライフィルタの前記X側出力信号と前記X側の対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信信号時間系列を推定する最尤系列推定により、X側受信信号を復号するX側最尤系列復号ブロックと、
前記バタフライフィルタのY側出力信号を入力し、複数の信号系列候補に伝送路モデルの伝達関数を作用させてY側の複数の対照信号を生成し、入力された前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号と前記Y側の対照信号との差分を評価することで最も尤もらしい送信信号時間系列を推定する最尤系列推定により、Y側受信信号を復号するY側最尤系列復号ブロックと、
前記X側最尤系列復号ブロックのX偏波同相成分及びX偏波直交位相成分の出力データを入力し、X側の信号を再生して出力するX側信号再生ブロックと、
前記Y側最尤系列復号ブロックのY偏波同相成分及びY偏波直交位相成分の出力データを入力し、Y側の信号を再生して出力するY側信号再生ブロックと、
前記X側信号再生ブロックの出力信号を入力し、入力された前記X側信号再生ブロックの前記出力信号に対して、前記X側最尤系列復号ブロックで用いられる前記伝送路モデルと等価な歪を付加して出力するX側帰還歪付加フィルタと、
前記Y側信号再生ブロックの出力信号を入力し、入力された前記Y側信号再生ブロックの前記出力信号に対して、前記Y側最尤系列復号ブロックで用いられる前記伝送路モデルと等価な歪を付加して出力するY側帰還歪付加フィルタと、
前記X側帰還歪付加フィルタの出力信号をX側ターゲット信号として入力し、前記バタフライフィルタへのX側入力信号及びY側入力信号を、入力側X信号及び入力側Y信号として入力し、前記X側ターゲット信号と前記入力側X信号の差、及び前記X側ターゲット信号と前記入力側Y信号との差を誤差信号として、LMS(Least Mean Squared)アルゴリズムにより、前記バタフライフィルタのX側出力へ結線された2つの線形適応フィルタのタップ係数を更新するX側適応等化フィルタ制御ブロックと、
前記Y側帰還歪付加フィルタの出力信号をY側ターゲット信号として入力し、前記入力側Y信号及び前記入力側X信号を入力し、前記Y側ターゲット信号と前記入力側Y信号との差、及び前記Y側ターゲット信号と前記入力側X信号との差を誤差信号として、前記LMSアルゴリズムにより、前記バタフライフィルタのY側出力へ結線された2つの線形適応フィルタのタップ係数を更新するY側適応等化フィルタ制御ブロックと
を備えるデジタル信号処理装置。 - 前記バタフライフィルタへの前記X側入力信号に対して、前記X側最尤系列復号ブロックの遅延と前記X側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側X信号、及び前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側X信号として供給するX入力側遅延回路と、
前記バタフライフィルタへの前記Y側入力信号に対して、前記Y側最尤系列復号ブロックの遅延と前記Y側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側Y信号、及び前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側Y信号として供給するY入力側遅延回路と
を更に備える請求項6に記載のデジタル信号処理装置。 - 前記バタフライフィルタの前記X側出力信号を入力し、キャリア位相オフセットを推定し、X側位相補償信号及びX側位相逆補償信号を出力するX側キャリア位相推定ブロックと、
前記バタフライフィルタの前記X側出力信号を主信号として入力し、前記X側キャリア位相推定ブロックからの前記X側位相補償信号を入力し、前記バタフライフィルタの前記X側出力信号に前記X側位相補償信号を作用させた上で、前記X側最尤系列復号ブロックに供給するX側位相補償回路と、
前記X側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号を主信号として入力し、前記X側キャリア位相推定ブロックからの前記X側位相逆補償信号を入力し、前記X側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号に前記X側位相逆補償信号を作用させた上で前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記X側ターゲット信号として出力するX側位相逆補償回路と、
前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号を入力し、キャリア位相オフセットを推定し、Y側位相補償信号及びY側位相逆補償信号を出力するY側キャリア位相推定ブロックと、
前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号を主信号として入力し、前記Y側キャリア位相推定ブロックからの前記Y側位相補償信号を入力し、前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号に前記Y側位相補償信号を作用させた上で、前記Y側最尤系列復号ブロックに供給するY側位相補償回路と、
前記Y側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号を主信号として入力し、前記Y側キャリア位相推定ブロックからの前記Y側位相逆補償信号を入力し、前記Y側帰還歪付加フィルタからの前記出力信号に前記Y側位相逆補償信号を作用させた上で前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記Y側ターゲット信号として出力するY側位相逆補償回路と
を更に備える請求項6に記載のデジタル信号処理装置。 - 前記バタフライフィルタの前記X側出力信号に対して、前記X側キャリア位相推定ブロックの遅延に等しい量の遅延を与え、前記X側位相補償回路へ出力するX側主信号遅延回路と、
前記バタフライフィルタの前記Y側出力信号に対して、前記Y側キャリア位相推定ブロックの遅延に等しい量の遅延を与え、前記Y側位相補償回路へ出力するY側主信号遅延回路と、
前記X側キャリア位相推定ブロックの前記X側位相逆補償信号に対して、前記X側最尤系列復号ブロックの遅延と前記X側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記X側位相逆補償回路へ出力するX側位相逆補償信号遅延回路と、
前記Y側キャリア位相推定ブロックの前記Y側位相逆補償信号に対して、前記Y側最尤系列復号ブロック遅延と前記Y側帰還歪付加フィルタの遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記Y側位相逆補償回路へ出力するY側位相逆補償信号遅延回路と、
前記バタフライフィルタへの前記X側入力信号に対して、前記X側主信号遅延回路の前記遅延と前記X側最尤系列復号ブロックの前記遅延と前記X側帰還歪付加フィルタの前記遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記X側適応等化フィルタ制御ブロック及び前記Y側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側X信号として出力するX入力側遅延回路と、
前記バタフライフィルタへの前記Y側入力信号に対して、前記Y側主信号遅延回路の前記遅延と前記Y側最尤系列復号ブロックの前記遅延と前記Y側帰還歪付加フィルタの前記遅延との和に等しい量の遅延を与え、前記Y側適応等化フィルタ制御ブロック及び前記X側適応等化フィルタ制御ブロックの前記入力側Y信号として出力するY入力側遅延回路と
を更に備える請求項8に記載のデジタル信号処理装置。 - 前記アナログデジタルコンバータから出力される前記デジタル電気信号を入力し、X偏波チャネルとY偏波チャネルの間のクロストークを除去し、偏波分離されたX側信号およびY側信号を生成する1タップバタフライフィルタと、
前記1タップバタフライフィルタから出力される前記X側信号および前記Y側信号の周波数オフセットを補償し、周波数オフセット補償されたX側信号およびY側信号を前記バタフライフィルタへ出力する周波数オフセット補償回路と
をさらに具備する請求項6に記載のデジタル信号処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012556895A JP5671071B2 (ja) | 2011-02-07 | 2012-02-07 | デジタル信号処理装置 |
Applications Claiming Priority (4)
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