JP5668718B2 - GaN自立基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、基板上にGaNの厚膜を形成して剥離することによりGaN自立基板を製造する方法に関する。
GaN等の窒化物半導体材料は、禁制帯幅が充分大きく、バンド間遷移も直接遷移型であるため、短波長発光素子への適用が盛んに検討されている。また、電子の飽和ドリフト速度が大きいこと、ヘテロ接合による2次元キャリアガスの利用が可能なこと等から、電子素子への応用も期待されている。
これらの素子を構成する窒化物半導体層は、有機金属気相成長法(MOVPE法)、分子線気相成長法(MBE法)、ハイドライド気相成長法(HVPE法)等の気相成長法を用いて基材上にエピタキシャル成長を行うことにより得られる。ところが、この窒化物半導体層と格子定数の整合する基材が存在しないため、良質の成長層を得ることが困難であり、得られる窒化物半導体層中には多くの結晶欠陥が含まれていた。この結晶欠陥は、素子特性の向上を阻害する要因となることから、これまで、窒化物半導体層中の結晶欠陥を低減する検討が盛んに行われてきた。
結晶欠陥の比較的少ないGaNの結晶を得るための方法として、サファイア等の異種材質の基材上に低温堆積緩衝層(バッファ層)を形成し、その上にエピタキシャル成長層を形成する方法が知られている。この低温堆積緩衝層を用いた結晶成長法では、例えば、サファイア等の基材上にGaNを500℃付近で堆積し、アモルファス状の膜ないし一部多結晶を含む連続膜を形成する。これを1000℃付近に昇温することで一部を蒸発させ、また結晶化することで、密度の高い結晶核を形成する。これを成長の核として比較的結晶性のよいGaN膜が得られる。しかしながら、低温堆積緩衝層を形成する方法を用いても、貫通転位や空孔パイプなどの結晶欠陥が相当程度存在し、いまだ望まれているような高性能の素子を得るには不充分であった。
そこで、結晶成長用の基板としてGaN基板を用い、この上に素子部を構成する半導体多層膜を形成する手法が盛んに検討されている。以下、こうした結晶成長用等に用いられるGaN基板を、GaN自立基板と称する。
特開2008−074671号公報
例えば、サファイア基板上に酸化亜鉛の層を形成したもの(ZnO/Sapphire)をGaNの成長基板として用いて、GaN膜の成長中にZnOがエッチングされ、基板からGaN膜が剥離(リフトオフ)してGaN自立基板を得ることができる方法がある(特許文献1参照)。
しかしながら、ZnOはGaNを成長できるような高温でNHやHなどの還元雰囲気に曝されると、厚いGaN膜が得られる前にほぼ全てがエッチングされる。この場合、成長中の薄いGaN膜が割れる等の問題が生じる。
これを回避するためにZnO膜を他の材料で完全に被覆し、GaN膜を成長させ、その後にウェットエッチングで剥離する方法や、GaN膜の成長中にHClの過剰供給によってZnOをエッチングする方法もある。
しかしながら、ウェットエッチングによる剥離では工程が増えてしまうので、プロセス増加による歩留まりの低下が懸念される。また、GaN膜の成長中にHClの過剰供給によりZnOをガスエッチングする方法は、HClがGaNもエッチングしてしまうので、成長中のGaN膜にもダメージが及ぶ可能性がある。工程数を増やすことなく、かつGaN膜にダメージを与えることもなくGaN膜をサファイア基板から剥離することが必要である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、厚いGaN膜を成長中に剥離させて、結晶性の良いGaN自立基板を歩留まり良く製造することができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、GaN自立基板を製造する方法であって、サファイア基板上にZnO膜を、該ZnO膜の(0002)のXRCのFWHMの値が500arcsec以下となるように形成する工程と、850℃以下の温度で前記ZnO膜上にGaN膜を剥離しないように形成する低温成長工程と、その後、昇温して950℃以上の温度で、GaN膜を追加形成するとともに該GaN膜を基板から剥離させて、GaN自立基板を得る高温成長工程とを含むことを特徴とするGaN自立基板の製造方法を提供する。
このように、結晶性の良いZnO膜上に、最初に低温でGaN膜を形成することで、ZnO膜はほとんどエッチングされず、GaN膜が剥離することなく自立可能な厚さまで成長させることができる。その後、昇温して高温でGaN膜を追加形成すれば、十分な成長速度で、結晶性が良く、厚いGaN膜を効率的に形成することができる。そして、この高温成長工程ではZnOはエッチングされ、前段で厚くなっているGaN膜を割れが生じることなく剥離させることができるため、効率的である。以上より、割れが無く、結晶性の良い高品質のGaN自立基板を歩留まり良く製造することができる。
このとき、前記低温成長工程において、750〜850℃の温度で前記ZnO膜上にGaN膜を剥離しないように形成することが好ましい。
このような温度であれば、GaN膜の成長速度が比較的速く、効率良く成長させることができる。
このとき、前記高温成長工程において、1000℃以上の温度で、前記GaN膜を追加形成するとともに該GaN膜を基板から剥離させることが好ましい。
このような温度であれば、GaN膜の成長速度が十分に速く効率良く成長でき、さらに、ZnO膜のエッチング速度も速くなり、GaN膜を確実に剥離させることができる。
このとき、前記ZnO膜を形成する工程において、スパッタリング法により前記サファイア基板上に前記ZnO膜を形成することが好ましい。
このように、スパッタリング法を用いれば、ZnO膜を容易に形成できるため、生産性を向上できる。
このとき、前記ZnO膜を形成する工程において、800℃以上の温度で前記サファイア基板上に前記ZnO膜を形成することが好ましい。
このような温度であれば、本発明の条件を満たす結晶性の良いZnO膜を容易に形成することができる。
このとき、前記低温成長工程及び前記高温成長工程において、HVPE法により前記GaN膜を形成することが好ましい。
このように、HVPE法であればGaN膜の成長速度が速いため、GaN自立基板を生産性良く製造することができる。
このとき、前記低温成長工程において、前記GaN膜を80μm以上の厚さまで形成することが好ましい。
前段でGaN膜をこのような厚さまで形成することで十分な強度となるため、後段の高温成長の際に剥離させても割れの発生をより確実に防止できる。
以上のように、本発明によれば、厚いGaN膜を割れないように成長中に剥離させ、結晶性の良い高品質のGaN自立基板を歩留まり良く製造することができる。
本発明のGaN自立基板の製造方法の実施態様の一例を示すフロー図である。 ZnO膜のエッチング速度とGaN膜の成長温度との関係を示すグラフである。 GaN膜の成長温度と成長速度の関係を示すグラフである。 従来のGaN自立基板の製造方法のフロー図である。 従来のGaN自立基板の製造方法の他の一例を示すフロー図である。
従来のGaN自立基板を製造する方法として、ZnO膜上に約900℃でGaN膜を成長させながら、ZnO膜をエッチングしてGaN膜をリフトオフ(剥離)し、その後、高温でGaN膜を厚く形成する方法がある。
図4は従来のGaN自立基板の製造方法のフロー図である。本発明者らは、上記のような従来の製造方法を検討した結果、以下のことを見出した。
図4(a)のようなサファイア基板上にZnO膜を形成したものを成長基板として、HVPE法によりHとNHの雰囲気下、900℃でGaN膜(1stGaN)を形成すると(図4(b))、GaN膜が十分な膜厚まで成長する前にZnOが大きくエッチングされてしまうため、GaN膜にひびが入り(図4(c))、最後は割れてしまう(図4(d))ことを本発明者らは見出した。成長温度900℃では、成長速度が100μm/hと速くても、1時間程度でZnO膜は完全にエッチングされて無くなってしまい、GaN膜が薄い段階で割れてしまう。
このため、本発明者らは、一段目で自立可能な程度まで厚くした後、二段目の高温成長時にGaN膜の剥離を行うことに想到した。これにより、割れを防止し、かつ、GaN膜成長工程で剥離を行うことができる。
しかし、上記のように低温、高温の二段階で成長させた場合にも、剥離後のGaN自立基板にクラックや割れが生じてしまうことがあった。これについて本発明者らが検討した結果、ZnO膜の結晶性が影響していることを見出した。
ここで、ZnO膜の結晶性は、XRD(X−Ray Diffraction)による(0002)面のω rocking curve測定(以下、XRC)で得られる回折ピークの半値幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)の値により知ることができる。この値が小さいほど、つまり得られる回折ピークがシャープなほど結晶性が良好であることを示している。
図5は低温、高温の二段階でGaN膜を成長させるGaN自立基板の製造方法のフロー図である。
図5(a)では、サファイア基板上に成長温度300℃でZnO膜を形成した。このZnO膜は、(0002)のXRCのFWHMの値が1000arcsec以上であった。そして、図5(b)では、800℃でGaN膜を成長させ、続いて図5(c)では1040℃でGaN膜を成長させた。
上記のようなFWHMの値が1000arcsec以上である結晶性の悪いZnO膜上にGaN膜を形成した場合、800℃という低温でも、ZnO膜がエッチングされてしまい、GaN膜が自立可能な厚さになる前にZnO膜が大きく消失してしまう。これにより、GaN膜には結晶の脆さ起因のクラックが生じる(図5(b))。このため、後の高温成長工程では、高温で成長させたGaN膜にもクラックが伝播し、得られたGaN自立基板の結晶性が悪く、結晶そのものが脆くなってしまう。
ZnO膜の結晶性はこの上に成長されるGaN膜にも影響を与える。従って、XRC測定によるFWHM値の大きなZnO膜上に成長させたGaN膜も、同じ様にFWHM値が大きくなる。このようなGaN膜は、たとえ割れずに成長できたとしても、非常に脆い結晶となり、このため、図5(d)に示すように、研磨などの加工工程において割れてしまう可能性がある。
XRC測定のFWHM値が大きい(結晶性が悪い)ということは、結晶中に転位や点欠陥などの結晶欠陥が多く含まれることを示唆している。結晶性の悪いZnO膜は、この様な結晶欠陥がエッチングの起点となるために、エッチング速度が早くなってしまう。
このような課題を解決するためにさらに検討し、ZnO膜の結晶性を変えて、その上に、850℃以下の低温成長と950℃以上の高温成長の二段階成長を行って得られたGaN自立基板のクラック発生率を調べた。当該結果を表1に示す。
Figure 0005668718
低温成長工程における850℃以下の成長温度においても、ZnO膜のXRC測定による(0002)のFWHM値が1000arcsec以上となると、エッチング速度が速くなり、GaN膜が自立可能な厚さになる前にZnO膜がエッチングされてなくなってしまう。この様な、ZnO膜上に成長させたGaN自立基板は、表1に示すようにクラック発生率が100%で、さらに、ばらばらに割れてしまう。これに対し、ZnO膜のFWHM値が500arcsec以下、好ましくは200arcsec以下であれば、GaN膜の低温成長工程におけるZnO膜のエッチング速度が極端に遅くなり、GaN膜が自立可能な厚さまで剥離が生じないように成長可能となる。これにより、表1に示すように、GaN自立基板のクラック発生率が大きく低減された。
以上の検討より、ZnO膜の(0002)のXRCのFWHMの値が500arcsec以下であるようにZnO膜を形成し、GaNの一段目の低温成長時の温度を850℃以下とすることで、GaN膜成長時のZnO膜のエッチングはほとんど生じないことを見出し、また、950℃以上の高温で二段目の成長を行うことで、効率的にGaN膜を厚くしながら、確実に剥離させることができることを見出して、以下のような本発明を完成させた。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明のGaN自立基板の製造方法のフロー図である。
本発明では、まずサファイア基板10を準備し(図1(a))、例えばスパッタリング法によりサファイア基板10上に、ZnO薄膜11の(0002)のXRCのFWHMの値が500arcsec以下、好ましくは200arcsec以下となるように、ZnO膜11を形成する(図1(b))。
このようなZnO膜を形成する方法として、例えばMBE法を用いることも可能であるが、MBE法の装置は超高真空を必要とするものであるため、スパッタリング法によりZnO膜を形成する方がMBE法よりも生産性が高く、容易に成長させることができる。
このとき、800℃以上の温度でサファイア基板10上にZnO膜11を形成することが好ましい。
このような温度であれば、本発明の条件を満たす結晶性の良いZnO膜を容易に形成することができる。
また、ZnO膜11の成膜速度を200nm/h以上、400nm/h以下となるように、ターゲットのスパッタリングレートを調節することで、より確実に、ZnO薄膜の(0002)のXRCのFWHMの値を500arcsec以下とすることができる。
次に、図1(c)に示すように、例えばHVPE法により、金属Ga存在下、Hを1〜10l/min、NHを0.3〜5l/min、HClを10〜200ml/minの流量、850℃以下の温度で、ZnO膜11上にGaN膜12aを剥離しないように形成する。
このようなGaN膜の成長方法として、HVPE法であれば、成長速度が速いため、特に厚い膜を形成する際にも生産性を向上できるため好ましいが、他に、MOVPE法やMBE法等を用いることもできる。
図2に、(0002)のXRCのFWHMの値が500arcsecのZnO膜と1000arcsecのZnO膜のエッチング速度と温度の関係を示す。なお、図2に示すZnO膜のエッチング速度は、基板の直径方向(縮径方向)の単位時間当たりの変化量である。
図2に示すように、HとNHの雰囲気下でのZnO膜のエッチング速度は、結晶性に関係なく850℃を超えると急激に速くなり、ZnO膜が大きくエッチングされてしまうことが分かる。また、FWHMの値が1000arcsecである結晶性の悪いZnO膜の場合には、850℃以下であってもエッチングされ、一方、FWHMの値が500arcsecである結晶性の良いZnO膜の場合には、850℃以下ではほとんどエッチングされないことがわかる。従って、本発明であれば、850℃以下の温度でGaN膜を成長させることで、ZnO膜はほとんどエッチングされず、GaN膜を結晶性良く、確実に剥離しないように形成することができる。
上記本発明のGaN膜の成長温度の範囲以外の温度、例えば900℃でGaN膜を剥離しないように成長させるには、ガス流量等の成長条件を非常にタイトに設定する必要があり、剥離の再現性や歩留まりに問題が生じる。従って、本発明のように、ZnO膜のエッチング速度を、ZnO膜の結晶性の向上及びGaN膜の成長温度によって制御する方法が剥離の再現性が良く、簡易である。
また、このときの成長温度は750℃以上の温度が好ましい。
図3に、HVPE法によるGaN膜成長時の成長温度と成長速度の関係を示す。図3に示すように、750℃以上の温度であれば、比較的速い10μm/h以上の成長速度とすることができる。このため、750〜850℃の温度範囲であれば、剥離を防止しながら、生産性良くGaN膜を成長させることができる。また、このような温度範囲であれば、例えば100μm以上の厚さのGaN膜を成長させた場合でも、ZnO膜はほとんどエッチングされず、剥離は生じない。
このとき、ZnO膜11上に例えばバッファ層等の他の層を形成して、その上にGaN膜12aを形成することもできるが、HVPE法によりZnO膜11上に直接GaN膜12aを形成することが好ましい。
本発明であれば、ZnO膜を他の層で被覆しなくともZnO膜のエッチングを抑制できるため、ZnO膜上に直接GaN膜を形成しても一段目の成長での剥離は生じず、このため工程を少なくでき、生産性が良くなる。
一段目の低温成長において形成するGaN膜12aの厚さとしては、二段目の高温での追加形成の剥離時に割れが生じない程度の厚さであればよく、80μm以上、特には100μm以上が好ましい。
このような厚さであれば、後工程の剥離時にGaN膜に割れが確実に生じない。また、生産性の観点からは、200μm以下の厚さが好ましい。
次に、図1(d)、図1(e)に示すように、昇温して950℃以上、特には1000℃以上の温度で、例えばHVPE法によりGaN膜12bを追加形成するとともにGaN膜12を基板から剥離させ、GaN自立基板13を得る。
このような950℃以上の高温であれば、GaN膜の成長速度が速く効率的であり、さらに、ZnO膜のエッチングも露出した端面から進行してGaN膜を確実に剥離させることができる。このため、剥離のための工程を別途行う必要がなく、生産性が良い。さらに、一段目で形成したGaN膜上に追加形成により自立基板の厚さとするため、十分な厚さの基板が得られるとともにGaN膜を結晶性良く成長させることができる。また、1000℃以上の温度であれば、より効率的にGaN成長、剥離を行うことができる。
以上のような本発明の製造方法であれば、結晶性の良いGaN自立基板を生産性良く製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
直径50mmのサファイア基板上に、成長温度800℃で厚さ200nmのZnO膜を成長させた成長基板を準備した。成長基板のZnO膜の(0002)のXRC測定によるFWHM値は300arcsecであった。続いて、HVPE装置でZnO膜上にGaN膜を形成した。
このGaN膜成長の工程では、まず、800℃で80μmの厚さのGaN膜を成長させ、その後、昇温して1040℃で全体の厚さが800μmになるまでGaN膜を成長させた。この際、高温成長時にZnO膜がエッチングされてGaN膜が剥離して、GaN自立基板を得た。
実施例では、一段目の低温成長時にはZnO膜のエッチングはほとんど起こらないため剥離が生じず、高温成長時にGaN膜の剥離が生じ、得られたGaN自立基板は結晶性が良く、クラックの発生率も、20%と良好で、割れは生じていなかった。
(比較例)
直径50mmのサファイア基板上に、成長温度300℃で厚さ200nmのZnO膜を成長させた成長基板を準備した。成長基板のZnO膜の(0002)のXRC測定によるFWHM値は1000arcsecであった。続いて、HVPE装置でZnO膜上にGaN膜を形成した。
このGaN膜成長の工程では、まず、800℃で80μmの厚さのGaN膜を成長させ、その後、昇温して1040℃で全体の厚さが800μmになるまでGaN膜を成長させた。この際、GaN膜が剥離してGaN自立基板を得たが、一段目の成長時にGaN膜の剥離が生じていた。
比較例では、一段目の成長時に剥離が生じたため、GaN膜が一部割れてしまい、得られたGaN自立基板は、当該割れた部分での結晶性が著しく悪かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10…サファイア基板、 11…ZnO膜、 12a…GaN膜(一段目)、
12b…GaN膜(二段目)、 12…GaN膜(一段目+二段目)、
13…GaN自立基板。

Claims (7)

  1. GaN自立基板を製造する方法であって、
    サファイア基板上にZnO膜を、該ZnO膜の(0002)のXRCのFWHMの値が500arcsec以下となるように形成する工程と、
    850℃以下の温度で前記ZnO膜上にGaN膜を剥離しないように形成する低温成長工程と、
    その後、昇温して950℃以上の温度で、GaN膜を追加形成するとともに該GaN膜を基板から剥離させて、GaN自立基板を得る高温成長工程とを含むことを特徴とするGaN自立基板の製造方法。
  2. 前記低温成長工程において、750〜850℃の温度で前記ZnO膜上にGaN膜を剥離しないように形成することを特徴とする請求項1に記載のGaN自立基板の製造方法。
  3. 前記高温成長工程において、1000℃以上の温度で、前記GaN膜を追加形成するとともに該GaN膜を基板から剥離させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のGaN自立基板の製造方法。
  4. 前記ZnO膜を形成する工程において、スパッタリング法により前記サファイア基板上に前記ZnO膜を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のGaN自立基板の製造方法。
  5. 前記ZnO膜を形成する工程において、800℃以上の温度で前記サファイア基板上に前記ZnO膜を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のGaN自立基板の製造方法。
  6. 前記低温成長工程及び前記高温成長工程において、HVPE法により前記GaN膜を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のGaN自立基板の製造方法。
  7. 前記低温成長工程において、前記GaN膜を80μm以上の厚さまで形成することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のGaN自立基板の製造方法。
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