JP5668210B2 - モータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、モータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造に関し、特に、輪状ステータと複数の端子ピンとをインサート成形する時に、筒状レゾルバケースを同時に成形し、この筒状レゾルバケースにモータのモータハウジングを圧入接続するための新規な改良に関する。
従来、用いられていたこの種のレゾルバ構造としては、例えば、特許文献1に開示されている構成を挙げることができる。
すなわち、この特許文献1の図1−2に開示されているように、レゾルバ部と回転トランス部とが、樹脂成形によって一体に結合され、レゾルバ部のレゾルバケースがこの樹脂成形によって形成されていた。
また、前述の特許文献1の樹脂成形の構成とは別の従来構成として、図6から図9で示される本出願人が製作していた構成を挙げることができる。
すなわち、図6から図9において、符号1で示されるものはレゾルバ部であり、このレゾルバ部1の外周には、金属により形成された円筒状のレゾルバケース2が図9のように嵌合され、このレゾルバケース2に形成されたかしめ3によって固定され、図6で示されるレゾルバケース2付きのレゾルバ4が形成されている。
特開2009−128255号公報
従来のレゾルバは、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、前述の特許文献1の構成の場合、レゾルバ部と回転トランス部とが樹脂で一体にインサート成形され、レゾルバケースも一体に成形されているが、モータとの接続構造についての記載は何ら開示されていない。
また、図6から図9に示されるレゾルバ部とレゾルバケースとの接続構造においては、嵌合とかしめによって行われていたため、レゾルバケースを単体として加工する必要があるため、ケース材料費、加工費、組立工数が発生し、かしめによる接続固定においては、その固定強度についての品質信頼性確保が必要となっていた。
本発明によるモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造は、内方へ向けて突出する複数の磁極を一体に有する輪状ステータと、前記輪状ステータに設けられる複数の端子ピンとをインサート成形すると共に、前記インサート成形により前記輪状ステータを保持すると共にモータの端部を接続するための筒状レゾルバケースが同時に形成され、前記筒状レゾルバケースの一端面側の内面に内側へ向けて突出する複数の係止部が形成され、前記筒状レゾルバケースの一端面側の外周面には、モータの外周を形成するモータハウジングが圧入式に接続されるように構成されているモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造において、前記各係止部は、ツメ部からなり、前記モータの端部の外周に形成された係止凹部は前記ツメ部に係止され、前記筒状レゾルバケースの一端面側の外周面をインロー部とし、前記インロー部を前記モータハウジング内に焼き嵌め圧入すると共に前記端部は前記輪状ステータの一端面側に位置し、前記端子ピンは、全体形状がL字型をなすと共に、その一端のピン部には、前記磁極に巻回されたステータ巻線の端線がからげて接続され、その他端の平板状の板状ピン部にはコネクタが前記筒状レゾルバケースの他端面側に形成されたレゾルバケース用切欠部を介して接続され、前記筒状レゾルバケースの他端面側の内壁には、前記輪状ステータの軸方向に沿う外側に向けて先細りとなるようにテーパ面が形成され、前記テーパ面は他の装置に装着する場合の受けとなることを特徴とする構成である。
本発明によるモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、内方へ向けて突出する複数の磁極を一体に有する輪状ステータと、前記輪状ステータに設けられる複数の端子ピンとをインサート成形すると共に、前記インサート成形により前記輪状ステータを保持すると共にモータの端部を接続するための筒状レゾルバケースが同時に形成され、前記筒状レゾルバケースの一端面側の内面に内側へ向けて突出する複数の係止部が形成され、前記筒状レゾルバケースの一端面側の外周面には、モータの外周を形成するモータハウジングが圧入式に接続されるように構成されていることにより、ケース機能の確保が容易にでき、ケースとレゾルバの固定が簡単かつ確実となり、従来のケースの加工等が不要となり、従来よりも大幅なコストダウンができる。また、ケースに設けた係止部により、モータとの接続が簡単かつ確実となる。
また、前記各係止部は、ツメ部からなり、前記モータの端部に形成された係止凹部は前記ツメ部に係止され、前記筒状レゾルバケースの一端面側の外周面をインロー部とし、前記インロー部を前記モータハウジング内に焼き嵌め圧入すると共に、前記端部の端面は前記輪状ステータの一端面側に位置し、モータの係止凹部と各係止部のツメ部とによりモータがレゾルバと強固に接続され、さらに、モータハウジングがケースをインローとして圧入されるため、モータとレゾルバの極めて強固な接続が可能となる。
また、前記端子ピンは、全体形状がL字型をなすと共に、その一端のピン部には、前記磁極に巻回されたステータ巻線の端線がからげて接続され、その他端の平板状の板状ピン部にはコネクタがレゾルバ用切欠部を介して接続されることにより、レゾルバの入出力信号の接続が極めて容易となる。
また、前記筒状レゾルバケースの他端面側の内壁には、前記輪状ステータの軸方向に沿う外側に向けて先細りとなるようにテーパ面が形成されていることにより、前記レゾルバを他の装置に装着する場合の受けとなると共に、ケース自体の剛性を向上させることができる。
本発明によるモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1の背面図である。 図2の要部の拡大断面図である。 図1のB−B断面図である。 従来のレゾルバを示す斜視図である。 図6のレゾルバを示す斜視図である。 図6のレゾルバケースを示す斜視図である。 図6の平面斜視図である。
本発明は、輪状ステータと複数の端子ピンとをインサート成形する時に、筒状レゾルバケースを同時に成形し、この筒状レゾルバケースにモータのモータハウジングを圧入接続するようにしたモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造を提供することを目的とする。
以下、図面と共に本発明によるモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。
図1において符号4で示されるものはレゾルバであり、このレゾルバ4の輪状ステータ5の内面には、これと一体に内方へ向けて突出する複数の磁極2Dが形成されている。
前記輪状ステータ5及びこの輪状ステータ5の一部に取付ける複数の端子ピン6は、図示しない射出成形機の金型内に装着され、型閉じ後、溶融樹脂が射出されてインサート成形が行われる。
前述のインサート成形後,型開された金型から取り出された輪状ステータ5の外周には、円筒状をなすと共にモータ11の端部12を接続するための筒状レゾルバケース2が形成され、輪状ステータ5と一体に成形されていると共に、前記各端子ピン6は、図2で示されるように、筒状レゾルバケース2の一端面側2Aにはピン部6Aが突出して配設され、この筒状レゾルバケース2の他端面側2Bには、全体形状が板状をなす板状ピン部6Bが突出して配設されている。
前記各端子ピン6は、図2の断面図では図示されていないが、前記ピン部6Aと板状ピン部6Bが一体に形成され、全体形状がL字型に形成されている。尚、各板状ピン部6Bは、図3で示されるように、R1,R2が励磁信号入力用T,Tがサーミスタ接続用S1〜S4が出力信号用に用いられている。
前記筒状レゾルバケース2の内面には、ツメ部からなると共に内側へ向けて突出する複数の係止部10が、例えば、3ヶ所形成され、この筒状レゾルバケース2の外周面2Cにはインロー部2Caが形成されている。
前記筒状レゾルバケース2の外周面2Cをインロー部2Caとしてモータ11を挿入すると、このモータ11の端部12の外周に形成された係止凹部13が前記係止部10に係止されると共に、前記外周面2Cをインロー部2Caとしてモータ11のモータハウジング14が圧入され、モータ11とレゾルバ4とは簡単かつ強固に接続される。前記端部12は輪状ステータ5の一端面5A側に位置している。
前記筒状レゾルバケース2の外周面2Cをインロー部2Caとして前記モータハウジング14を圧入する場合、このモータハウジング14内に前記インロー部2Caを焼き嵌め圧入とすることにより、確実な圧入接続が達成される。
また、前述の筒状レゾルバケース2の外周面2Cには、図1及び図3で示されているように、この外周面2Cに沿って複数の周面凸部15が形成され、各周面凸部15は等角度間隔で形成されている。
従って、この外周面2Cにモータハウジング14が圧入される場合、前記筒状レゾルバケース2の樹脂成形で寸法公差が容易に確保できるように構成されている。
前記筒状レゾルバケース2の他端面側2Bに位置する前記各板状ピン部6Bには、図4の拡大断面図で示されているように、各板状ピン部6Bが弧状に配設されているため、この弧状の形状に沿う形状のコネクタ20が着脱自在に設けられている。
前記筒状レゾルバケース2の他端面側2Bの内壁には、前記輪状ステータ5の軸方向Aに沿う外側Aaに向けて先細りとなるようにテーパ面21が形成されている。
従って、前記テーパ面21の形成により、前記筒状レゾルバケース2全体の強度及び剛性の向上に寄与すると共に、レゾルバ4を装置に装着する際のガイド等となることができる。
前記筒状レゾルバケース2の前記各端子ピン6が位置する当該部分には、レゾルバケース用切欠部2Eが前記一端面側2A及び他端面側2Bに形成され、端子ピン6のピン部6Aには、各磁極2Dに巻回されたステータ巻線22の端線(図示せず)がからげられてティグ溶接される際に溶接作業が容易となるように構成されている。
また、端子ピン6が板状ピン部6Bに対するコネクタ20の着脱が前記レゾルバケース用切欠部2Eを介して容易となるように構成されている。
以上のように構成されたレゾルバ4は、モータ11に接続した後に、図示しない他の装置等に前記他端面側2Bが位置決め又は接続されて用いられる。
尚、前記レゾルバ4の一端面側2Aにモータ11を装着する場合には、前述のように、モータ11の端部12の係止凹部13が前記係止部10に係止されると共に、モータ11のモータハウジング14が前記外周面2Cをインロー部2Caとし、前記周面凸部15を介して圧入されるため、極めて強固にレゾルバ4とモータ11とが接続される。
本発明によるモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造は、モータとの結合だけではなく、他の回転型アクチュエータ等との結合にも適用できる。
2 筒状レゾルバケース
2A 一端面側
2B 他端面側
2C 外周面
2Ca インロー部
2D 磁極
2E レゾルバケース用切欠部
A 軸方向
Aa 外側
4 レゾルバ
5 輪状ステータ
5A 一端面
6 端子ピン
6A ピン部
6B 板状ピン部
10 係止部(ツメ部)
11 モータ
12 端部
13 係止凹部
14 モータハウジング
15 周面凸部
20 コネクタ
21 テーパ面
22 ステータ巻線

Claims (1)

  1. 内方へ向けて突出する複数の磁極(2D)を一体に有する輪状ステータ(5)と、前記輪状ステータ(5)に設けられる複数の端子ピン(6)とをインサート成形すると共に、前記インサート成形により前記輪状ステータ(5)を保持すると共にモータ(11)の端部(12)を接続するための筒状レゾルバケース(2)が同時に形成され、前記筒状レゾルバケース(2)の一端面側(2A)の内面に内側へ向けて突出する複数の係止部(10)が形成され、前記筒状レゾルバケース(2)の一端面側(2A)の外周面(2C)には、モータ(11)の外周を形成するモータハウジング(14)が圧入式に接続されるように構成されているモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造において、
    前記各係止部(10)は、ツメ部からなり、前記モータ(11)の端部(12)の外周に形成された係止凹部(13)は前記ツメ部(10)に係止され、前記筒状レゾルバケース(2)の一端面側(2A)の外周面(2C)をインロー部(2Ca)とし、前記インロー部(2Ca)を前記モータハウジング(14)内に焼き嵌め圧入すると共に前記端部(12)は前記輪状ステータ(5)の一端面(5A)側に位置し、前記端子ピン(6)は、全体形状がL字型をなすと共に、その一端のピン部(6A)には、前記磁極(2D)に巻回されたステータ巻線(22)の端線がからげて接続され、その他端の平板状の板状ピン部(6B)にはコネクタ(20)が前記筒状レゾルバケース(2)の他端面側(2B)に形成されたレゾルバケース用切欠部(2E)を介して接続され、前記筒状レゾルバケース(2)の他端面側(2B)の内壁には、前記輪状ステータ(5)の軸方向(A)に沿う外側(Aa)に向けて先細りとなるようにテーパ面(21)が形成され、前記テーパ面(21)は他の装置に装着する場合の受けとなることを特徴とするモータハウジング圧入ケース一体型レゾルバ構造。
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