JP5667483B2 - 建物設備運用状態評価方法および装置 - Google Patents

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Description

この発明は、建物の利用者からの申告情報を取得し、この取得された申告情報が一時的な要因によるものなのか否かを判別し、この申告情報の判別結果を利用して建物における設備の運用状態を評価する評価指標を求める建物設備運用状態評価方法および装置に関するものである。
従来より、エリア内の環境を享受する人の事情、要望などをくみ取った形で、快適度の高いきめ細かい環境を作り出すために、例えば下記の(1),(2)のような技術が開示されている。
(1)個人の好みの温熱環境を得るために、温熱環境エリア下に設置されている電話機等のキーを温熱感申告値入力用端末として用い、この端末を通じて好みの温熱感の申告値を受け取り、この申告値データとセンサ情報とをメンバーシップ関数でファジイ化した後、ファジイルールに基づくファジイ推論を行って空調設備を制御する(例えば、特許文献1参照)。
(2)個人の環境の嗜好性と身体上の事情とを示す個人申告情報や温熱環境エリア内に居る人の立ち振る舞いが意味する環境状態の変化要望内容からなる振舞情報などを活用し、温熱環境エリアに居る人の変化要望を集計し、各変化要望に対する申告率を算出し、申告率が所定の申告率よりも高い場合に、空調設備の現状の制御プランを変更する(例えば、特許文献2参照)。
これらの技術によれば、居住者からの環境に対する申告情報を取得し、空調設備の運用を変更して(例えば、空調制御設定値を変更する)、居住者が満足する快適性を確保することが可能となる。
特開平5−149601号公報 特開2010−025547号公報
居住空間において、省エネルギーと快適性とはトレードオフの関係にあり、地球環境問題を考慮すれば出来る限り省エネルギー(以下、省エネと略す)を重視したい。その場合、快適性を多少なりとも犠牲にすることを考えなければならないが、適切な運用をしなければ不必要に快適性を犠牲にしてしまうことにもなり得る。したがって、運用改善のために空調調制パラメータを修正したり、空調設備などを改修したりする際には、省エネ性だけではなく快適性も適切に評価して、空調制御パラメータの修正や空調設備の改修の必要性あるいは改修の規模などを判断しなければならない。
建物は、建物オーナが快適性や省エネ性を単純に評価できるものではなく、改修を施行する専門業者が評価することが多い。また、改修自体も相当な期間と費用を要する。したがって、建物オーナと専門業者で改修実施の合意を得るためには、省エネ性や快適性を評価するための客観的な評価指標が得られていることが望ましい。
しかしながら、居住者からの室内環境に対する不満等の要望を示す申告情報を利用して空調設備の運用を変更するシステムでは、単にその実績をもって評価指標を求めるだけでは、省エネ性や快適性を正しく評価することができないことがあった。
例えば、建物Aと建物Bがあり、両方が完全に同じ温度と湿度に空調制御できていたとする。このとき、不満足の申告が同じ回数発生しても、建物Aでは外出先から徒歩で戻ってきたばかりの営業職の居住者が一時的な不満を申告し、建物Bでは、室内に長く滞在して定常業務を行っている居住者らが不満を申告した場合、建物Aと建物Bとでは省エネ性や快適性の実効値は全く異なる。
この際の省エネ性について述べると、例えば、不満足の申告が同じ回数発生したことによって、空調制御設定値が同じ回数だけ変更されて、その分、エネルギーが余計に消費されたとする。この場合、建物Aと建物Bとでは同じだけエネルギーの消費量が増大するが、建物Aでは一時的な増エネルギーであり、建物Bではその限りではない。これを同じ増エネルギーであるとして、評価指標を求めると、判断を誤ってしまう。快適性についても同様のことが言える。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、評価指標の妥当性を向上させ、建物における設備の運用状態をより正しく評価することが可能な建物設備運用状態評価方法および装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係る建物設備運用状態評価方法は、建物の利用者からの申告情報を利用して運用される設備を対象とし、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、設備の運用状態を評価する建物設備運用状態評価方法であって、コンピュータは、利用者からの申告情報を取得する申告情報取得ステップと、利用者からの申告情報の性質に関連する情報を取得する関連情報取得ステップと、取得された申告情報が一時的な要因による一時的申告情報であるのか否かを、取得された申告情報の性質に関連する情報が、メモリに記憶されている予め規定された一時的申告情報の性質と見なせる条件を満たすか否かに基づき判別する申告情報判別ステップと、申告情報の判別結果を利用し、所定の評価期間における一時的申告情報と判別される申告情報を利用して運用された設備で消費されたエネルギー量について補正を加えて、所定の評価期間における設備のエネルギー面の運用状態を示す評価指標を求める評価指標算出ステップとを備えることを特徴とする(請求項1)。また、コンピュータは、利用者からの申告情報を取得する申告情報取得ステップと、取得された申告情報の性質に関連する情報を取得する関連情報取得ステップと、取得された申告情報が一時的な要因による一時的申告情報であるのか否かを、取得された申告情報の性質に関連する情報が、メモリに記憶されている予め規定された一時的申告情報の性質と見なせる条件を満たすか否かに基づき判別する申告情報判別ステップと、申告情報の判別結果を利用し、所定の評価期間における一時的申告情報と判別される申告情報を利用して運用された設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯について補正を加えて、所定の評価期間における設備の環境面の運用状態を示す評価指標を求める評価指標算出ステップとを実行することを特徴とする(請求項2)。
例えば、利用者からの申告情報を環境に対する不満とすると、この不満は最も顕著な「不快さ」の表れであるが、そこには、定常的な不満(本当に環境が悪くて不満を言っている場合)と、一時的な不満(例えば、外出戻り直後などに発生する室内環境への不満、非定常状態で発生する不満など)が混在していることがある。本発明では、設備の運用状態を評価する際、この申告情報の性質(一時的か否か)を判別することの必要性に着眼した。そして、この申告情報の判別結果を利用して評価指標を補正すれば、設備の運用状態をより正しく評価できることに想到した。
本発明において、申告情報の判別には、利用者の情報(性別、職種など)やセキュリティシステムなどの情報(入退室情報)を利用することが可能である。例えば、利用者の室内在室時間情報、任意時間経過後の申告情報、申告理由情報、申告履歴、利用者全体の申告パターンなどを利用して、取得された申告情報が一時的な要因による申告情報(一時的申告情報)であるのか否かを判別する。また、本発明において、評価指標は、エネルギー面の運用状態を示す評価指標であってもよいし、環境面の運用状態を示す評価指標であってもよい。
本発明において、評価指標をエネルギー面の運用状態を示す評価指標とする場合の第1例として、所定の評価期間のうち、一時的申告情報と判別される申告情報を利用して設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とするように補正し、評価対象時間帯の累積時間と、評価対象時間帯に設備の運用で消費したエネルギーの実績値により評価指標を求めることが考えられる。
また、本発明において、評価指標をエネルギー面の運用状態を示す評価指標とする場合の第2例として、所定の評価期間を評価対象時間帯とし、一時的申告情報と判別される申告情報を利用して設備の運用が行われた時間帯において省エネルギーを実現する側にその条件を緩和した設備の運用を仮想的に適用したものとして補正した場合に消費するエネルギーの仮想値(推定値)と、一時的申告情報と判別される申告情報を利用して設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯において設備の運用で消費したエネルギーの実績値により評価指標を求めることが考えられる。なお、この場合、仮想値の算出は、実績値の所定%減が仮想値になるものと仮定して試算するようにしてもよいし、多変量解析を用いた一般的な手法により求められた消費エネルギーの算出式を用いて試算してもよいし、建物運用の実績データベースを利用して類似環境条件での消費エネルギーを探索して用いてもよいし、建物特性に基づく各種エネルギー演算によって試算するようにしてもよい。
本発明において、評価指標を環境面の運用状態を示す評価指標とする場合の例として、所定の評価期間のうち、設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯を評価対象時間帯とし、評価対象時間帯の累積時間と、評価対象時間帯のうち一時的申告情報と判別される申告情報を利用して設備が運用された時間帯を累積時間とするように補正した累積時間により評価指標を求めることが考えられる。
また、所定の評価期間のうち、一時的申告情報と判別される申告情報を利用して設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とするように補正し、評価対象時間帯の累積時間と、評価対象時間帯に設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯の累積時間により評価指標を求めることが考えられる。
本発明において、建物における設備は空調設備に限られるものではなく、照明設備などであってもよい。また、本発明において、評価指標をエネルギー面の運用状態を示す評価指標とする上述した第1例および第2例では、エネルギーの消費量を示す情報が建物における設備の運用に係る代表的な管理情報となり、評価指標を環境面の運用状態を示す評価指標とする上述した例では、設備の運用能力の過不足を示す情報が建物における設備の運用に係る代表的な管理情報となる。また、本発明は、上述した建物設備運用状態評価方法を適用した建物設備運用状態評価装置としても実現可能である。
本発明によれば、建物の利用者からの申告情報を取得し、この取得された申告情報が一時的な要因によるものなのか否かを判別し、この申告情報の判別結果と建物における設備の運用に係る管理情報とに基づいて建物における設備の運用状態を評価する評価指標を求めるようにしたので、評価指標の妥当性を向上させ、建物における設備の運用状態をより正しく評価することが可能となる。
本発明に係る建物設備運用状態評価装置の一実施の形態として空調設備運用状態評価装置を用いたシステムの概略を示す図である。 図1に示した空調設備運用状態評価装置の一例としてエネルギー面(省エネ性)の評価指標を求める空調設備運用状態評価装置の機能ブロックの第1例(実施の形態1)を示す図である。 実施の形態1の空調設備運用状態評価装置における基準値となるエネルギー消費量の算出過程の具体例を説明するための図である。 実施の形態1の空調設備運用状態評価装置における基準値となるエネルギー消費量の算出過程の具体例を説明するための図である。 図1に示した空調設備運用状態評価装置の他の例としてエネルギー面(省エネ性)の評価指標を求める空調設備運用状態評価装置の機能ブロックの第2例(実施の形態2)を示す図である。 実施の形態2の空調設備運用状態評価装置における一時的申告情報に基づく省エネ制御を実施する仮想空調時間帯の算出過程および省エネ余地の算出過程の具体例を説明するための図である。 実施の形態2の空調設備運用状態評価装置における一時的申告情報に基づく省エネ制御を実施する仮想空調時間帯の算出過程および省エネ余地の算出過程の具体例を説明するための図である。 図1に示した空調設備運用状態評価装置の別の例として環境面(快適性)の評価指標を求める空調設備運用状態評価装置の機能ブロック(実施の形態3)を示す図である。 実施の形態3の空調設備運用状態評価装置における申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間の算出過程の具体例を説明するための図である。 実施の形態3の空調設備運用状態評価装置における申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間の算出過程の具体例を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る建物設備運用状態評価装置の一実施の形態として空調設備運用状態評価装置を用いたシステムの概略を示す図である。
同図において、1は居住空間、2は居住空間1に調和空気を供給する空調機、3は空調機2への冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブ、4は居住空間1内の温度を室温として検出する室温センサ、5は空調機1への冷温水の供給量を制御するコントローラ、6は居住空間1に対して設けられている申告端末、は本発明に係る建物設備運用状態評価装置の一実施の形態として設けられた空調設備運用状態評価装置である。
この空調システムにおいて、コントローラ5は、室温センサが検出する居住空間1内の室温tpvを設定温度tspに一致させるように、冷温水バルブ3を介する空調機1への冷温水の供給量を制御することにより、空調機2からの居住空間1への給気の温度を調整する。
また、コントローラ5は、申告端末6を介する居住者(利用者)からの室内環境に対する不満等の要望を示す申告情報(要望申告)Vtiを入力とし、この申告情報Vtiに従って設定温度tspを変更する。すなわち、申告情報Vtiが、空調環境の温冷感に関して、より涼しくする方向の要望(例えば、温度の下げ)であって、設定温度tspが冷房設定値であれば、その設定値tspを低下させる方向へ変更する。
なお、図1において、申告端末6は居住空間1内において空調環境を享受する複数の人が使用することが可能であり、この申告端末6が居住空間1内に1台又は複数台予め設けられている。
また、本実施の形態(後述する実施の形態1〜3)では、夜の「0:00」に設定温度tspが建物側の設定管理温度(建物管理温度)tspBILにリセットされ、その後、申告情報Vtiが入力されれば、その申告情報Vtiの判別結果に拘わらず、建物管理温度tspBILを申告情報Vtiを実現する方向へ変更されるものとする。すなわち、申告情報Vtiが温度を下げる方向の要望であれば、建物管理温度tspBILを1℃低下させる方向へ変更されるものとする。
申告端末6を介する居住者からの申告情報Vtiは空調設備運用状態評価装置7にも入力される。また、空調設備運用状態評価装置7には、システム全体で使用される刻々と変化するエネルギー消費量wiも入力される。この入力されるエネルギー消費量wiが本発明でいう建物における設備の運用に係る代表的な管理情報に相当する。
空調設備運用状態評価装置7は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、本実施の形態特有の機能として空調設備の運用状態を評価する評価指標を求める評価指標算出機能を有している。
〔実施の形態1:エネルギー面(省エネ性)の評価(第1例)〕
図2に空調設備運用状態評価装置7の一例としてエネルギー面(省エネ性)の評価指標を求めるようにした場合の空調設備運用状態評価装置7の機能ブロックの第1例(実施の形態1)を示す。
〔申告情報判別の機能ブロック〕
この空調設備運用状態評価装置7(7A)は、申告端末6からの申告情報Vtiを取得する申告情報取得部7−1と、申告情報取得部7−1によって取得された申告情報Vtiが一時的な要因による一時的申告情報(以下、一時的申告と呼ぶ)であるのか否かを判別する判別実行部7−2と、判別実行部7−2によって判別された申告情報Vtiの判別結果を記憶する判別結果記憶部7−3と、コントローラ5における設定温度tspの設定変更履歴も含めて空調制御の運転実績を記憶する空調運転実績記憶部7−4とを備えている。
判別実行部7−2は、申告情報取得部7−1によって取得された申告情報Vtiが一時的申告であるのか否かを判別するが、その判別手順は任意のアルゴリズムを使用できる。たとえば、この実施の形態では、次に挙げる5つの判別手順のうち所望の判別手順を選択して、判別実行部7−2に設定することが可能とされている。
なお、使用する判別手順は、この5つの判別手順に限られるものではなく、本評価手法を適用する建物や居住特性、取得できる情報の質や量などに応じて、適宜設計すればよい。また、以下の説明では、判別実行部7−2で一時的申告と判別されなかった申告情報Vtiを、定常的申告情報(以下、定常的申告と呼ぶ)とする。
〔判別手順1〕
時刻t=t1における申告Vt1と、入退室情報Sと申告のあった時刻t=t1とから算出される室内在室時間jとを照合し、在室時間j≦k (kはある任意の値)の場合には、一時的な申告(要望)と判別する。
〔判別手順2〕
時刻t=t1における申告Vt1と、任意の時間u経過後のt=t2における申告Vt2の内容(または有無)とを照合し、各申告が一時的か否かを判別する。
〔判別手順3〕
時刻t=t1における申告Vt1において、申告理由情報Rを取得し、“一時的理由”と設定した項目が選択された場合に、一時的と判別する。
〔判別手順4〕
時刻t=t1における申告Vt1と、室内環境情報Et1(たとえば室温)と、申告者個人の過去の申告履歴とを照合して、その一致度合fを算出し、一致度合f≦k(kはある任意の値)であれば一時的と判別する。
〔判別手順5〕
時刻t=t1における申告Vt1と、室内環境情報Et1(たとえば室温)と、規定した居住空間の居住者たち(集合)の申告パターン(頻度分布)Gとを照合し、その一致度合f≦k(kはある任意の値)であれば一時的と判別する
なお、上述した判別手順を採用する場合、サーカディアンリズム(代謝パターン)、過去の申告履歴、居住者情報(性別、職種、年齢など)、入退室情報、スケジューラ(就業時間など)、外部環境情報、建物/設備情報(使用用途、空調方式・・・)、個人の嗜好(暑がり/寒がり、など)、室内環境分布(CFD(Computational Fluid Dynamics)など)、申告理由などの利用が考えられる。
また、一致度度合f(類似度)の算出に際しては、判別関数(マハラノビスの汎距離:ある母集団に属するかどうかを判別、2群判別、多群判別)、ユークリッド距離、相関係数、クラスタ間の距離、ヒストグラムの類似度(画像処理技術)、時系列データの波形モデルに基づく判別手法(ABC:Average Behavior Calulation)などの使用が考えられる。
〔評価指標算出の機能ブロック〕
空調設備運用状態評価装置7Aは、さらに、評価期間Lを設定する評価期間設定部7−5と、刻々と入力されるエネルギーの消費量wiを記憶するエネルギー消費量記憶部7−6と、評価期間Lにおける一時的申告に対応した空調時間帯を除いた空調時間帯での平均的なエネルギーの消費量を基準値となるエネルギー消費量Wbaseとして算出する基準エネルギー消費量算出部7−7と、エネルギー消費量記憶部7−6に記憶されているエネルギー消費量を用いて比較値となるエネルギー消費量Wrを算出し、この算出したエネルギー消費量Wrと基準エネルギー消費量算出部7−7によって算出された基準値となるエネルギー消費量Wbaseとの比較から省エネ余地を算出する省エネ余地算出部7−8と、省エネ余地算出部7−8で算出された省エネ余地を表示する表示部7−9とを備えている。
〔基準値となるエネルギー消費量の算出〕
図3および図4を用いて基準エネルギー消費量算出部7−7での基準値となるエネルギー消費量Wbaseの算出過程の具体例を説明する。
ここで、図3(a)は評価期間Lにおける冷房設定値tspの変化を示し、図3(b)は評価期間Lにおけるエネルギー消費量の実績値wiの時系列変化を示している。図4は評価期間Lにおける空調設備の運用実績、申告情報の判別結果、判別結果による重みづけ係数n、申告情報に対応した設定変更運転での空調時間(以下、申告対応制御空調時間と記述)、一時的申告に対応した設定変更運転での空調時間(以下、一時的申告対応制御空調時間と記述)を示している。
この例では、評価期間Lを120時間(5日間)とし、1日目の14:00に定常的申告が発生し、3日目の15:00に一時的申告が発生し、4日目の14:00および5日目の14:00に定常的申告が発生している。これに対応するために、1日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、その日の夜の「0:00」に26℃に戻されている。また、3日目の15:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、その日の夜の「0:00」に26℃に戻されている。同様にして、4日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、5日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更されている。
この場合、判別実行部7−2は、設定されている判別手順に従って、1日目,4日目,5日目の申告については定常的申告と判別し、3日目の申告については一時的申告と判別し、その判別結果を判別結果記憶部7−3に保存する。また、この5日間の空調運転の実績は、空調運転実績記憶部7−4に保存される。
基準エネルギー消費量算出部7−7は、判別結果記憶部7−3に保存されている評価期間Lの申告情報の判別結果を取得し、この判別結果が定常的申告である場合にはその重みづけ係数nを「0」とし、一時的申告である場合にはその重みづけ係数nを「1」とする。この場合、1日目,4日目,5日目の申告については定常的申告であるのでその重みづけ係数nが「0」とされ、3日目の申告については一時的申告であるのでその重みづけ係数nが「1」とされる。
次に、基準エネルギー消費量算出部7−7は、空調運転実績記憶部7−4に保存されている評価期間Lの空調運転の実績に基づき、申告対応制御空調時間を求める。この場合、1日目については14:00に冷房設定値が26℃から25℃変更され、0:00に26℃に戻されているので、申告対応制御空調時間を10時間として求める。同様にして、3日目については9時間、4日目については10時間、5日目については10時間として、その申告対応制御空調時間を求める。
そして、基準エネルギー消費量算出部7−7は、各申告に対する重みづけ係数nとその申告対応制御空調時間とを乗じて、一時的申告対応制御空調時間を求める。この例では、1日目,4日目,5日目は重みづけ係数nが「0」であるので、一時的申告対応制御空調時間は0時間とされる。これに対し、3日目は重みづけ係数nが「1」であるので、一時的申告対応制御空調時間が9時間とされる。
基準エネルギー消費量算出部7−7は、この求められた一時的申告に対応した設定変更運転の空調制御が発生した時間帯(以下、一時的申告対応制御空調時間帯と記述)である3日目の15:00〜0:00(3日目の15:00〜4日目の0:00)以外の時間帯を評価対象時間帯とし、この評価対象時間帯での平均的なエネルギーの消費量を基準値となるエネルギー消費量Wbaseとして算出する。説明の簡単のために、3日目に発生した一時的申告対応制御空調時間帯をt1〜t1+Δt1(t1が開始時刻、Δt1が一時的申告対応制御空調時間に対応する)とすると、下記(1)式によって基準値となるエネルギー消費量Wbaseが求められる。なお、本実施の形態では一時的申告対応制御空調時間帯を1つ(t1〜t1+Δt1)として説明しているが、これが複数ある場合には(1)’ 式 のようになる。
Figure 0005667483
〔省エネ余地の算出〕
省エネ余地算出部7−8は、エネルギー消費量記憶部7−6に記憶されているエネルギー消費量の実績値を利用して比較値となるエネルギー消費量Wrを算出し、この算出したエネルギー消費量Wrと基準エネルギー消費量算出部7−7によって算出された基準値となるエネルギー消費量Wbaseとの比較から、省エネ余地を算出する。
例えば、一時的申告対応制御空調時間帯であるt1〜t1+Δt1での単位時間当たりのエネルギー消費量を比較値となるエネルギー消費量Wrとして算出し、この算出したエネルギー消費量Wrと基準値となるエネルギー消費量Wbaseとの差を省エネ余地として求める。この求められた省エネ余地は表示部7−9に表示される。
なお、この例では、比較値となるエネルギー消費量Wrとして一時的申告対応制御空調時間帯のエネルギー消費量を算出し、基準値となるエネルギー消費量Wbaseとの差を省エネ余地として求めるようにしたが、評価期間Lでのエネルギー消費量の実績値の平均値を比較値となるエネルギー消費量Wrとして求め、この求めたエネルギー消費量Wrと基準値となるエネルギー消費量Wbaseとの差を省エネ余地として求めるようにしてもよい。省エネ余地をユーザに表示する際には、比較値となるエネルギー消費量Wrにどのような値を採用しているかを同時に提示することが好ましい。
また、基準値となるエネルギー消費量Wbaseと一時的申告対応制御空調時間帯のエネルギー消費量とを評価指標として表示部7−9に比較可能に表示したり、基準値となるエネルギー消費量Wbaseと評価期間Lでのエネルギー消費量の実績値の平均値とを評価指標として表示部7−9に比較可能に表示したりするようにしてもよい。
この実施の形態で示した基準値となるエネルギー消費量Wbase、あるいはWbaseを利用して得られる省エネ余地などの指標が本発明でいう設備の運用状態の評価指標に相当する。申告情報の判別結果(一時的/定常的)に基づいて算出した基準値となるエネルギー消費量Wbaseを利用することにより、設備の性能や運用が原因とは言い難い一時的な要望申告による影響をエネルギー評価の際に排除することができ、これにより評価指標の妥当性が格段に向上し、建物における空調設備の運用状態をより正しく評価することができるようになる。
なお、設備の性能や運用が原因とは言い難い一時的な要望申告による影響をエネルギー評価の際に排除していることが評価の妥当性を向上する効果を与えるものであり、評価方法自体は本実施の形態に示したWrとの比較に限らない。
〔実施の形態2:エネルギー面(省エネ性)の評価(第2例)〕
図5に空調設備運用状態評価装置7の他の例としてエネルギー面(省エネ性)の評価指標を求めるようにした場合の空調設備運用状態評価装置7の機能ブロックの第2例(実施の形態2)を示す。
この空調設備運用状態評価装置7(7B)において、「申告情報判別の機能ブロック」は、実施の形態1の空調設備運用状態評価装置7Aと同じなのでその説明は省略する。
〔評価指標算出の機能ブロック〕
この空調設備運用状態評価装置7Bは、評価期間Lを設定する評価期間設定部7−5と、刻々と入力されるエネルギーの消費量wiを記憶するエネルギー消費量記憶部7−6と、評価期間Lにおいて一時的申告に対応させて省エネ制御(以下、一時的申告対応省エネ制御と記述)を仮想的に実施する場合の仮想空調時間帯を抽出する省エネ制御仮想空調時間帯抽出部7−10と、一時的申告対応省エネ制御を仮想的に実施する場合のエネルギー消費量の算定式を登録した仮想エネルギー消費量算定式登録部7−11と、評価期間Lにおいて実際に消費したエネルギー消費量と評価期間Lにおいて一時的申告に対しては一時的申告対応省エネ制御を仮想的に実施した場合のエネルギー消費量の推定値である推定エネルギー消費量との比較値(差や比率など)を省エネ余地として算出する省エネ余地算出部7−12と、省エネ余地算出部7−12で算出された省エネ余地を表示する表示部7−9とを備えている。
なお、この実施の形態2において、仮想エネルギー消費量算定式登録部7−11には、一時的申告に対応させて仮想的に実施するとした省エネ制御の運転で消費されるエネルギー消費量の推定値(仮想値)を算出する算定式、あるいは、算出方法を登録する。これは主に制御プロバイダーから入手できる場合が多いが、例えば、当該建物や他物件の当該制御あるいは類似制御の運転実績データを利用し、環境条件(外気温、在室人数、室温設定値等)を説明変数とした一般的な多変量解析手法により求めた算出式を用いたり、前記運転実績のデータベースから類似する環境条件で運転したケースを抽出し、抽出したケースに対応する消費エネルギーを用いても良い。ここで、現在運用されている制御の制御パラメータのみを変更するような場合(例えば、設定値の緩和)には当該建物の運用実績データの利用が可能である。さらに、現状の制御運転のエネルギー消費量に対し、仮想的に採用するとした省エネ制御を運転した場合のエネルギー消費量の削減率が大雑把でも分かっていれば、これとwiを用いることでもエネルギー消費量を推定できる。
説明の簡単のために、本実施の形態においては、このエネルギー消費量の削減率が定められているとする。この場合、仮想エネルギー消費量算定式登録部7−11には、仮想エネルギー消費量の算出式として∫(1−P)×wi・dt、(積分区間は仮想的に実施する省エネ制御の運用時間帯)なる式が登録されている(以下では、pw=(1−P)×wiとして、この算出式を∫pw・dtと記述する)。ここで、Pは一時的申告対応省エネ制御運転時の現制御運転時に対するエネルギー消費量の削減率を示し、この例ではP=0.2(20%)として定められているものとする。
なお、上述したような一般的な多変量解析手法により、例えば、外気温tout、設定温度tsp、室温tpvを用いて仮想エネルギー消費量を算出する関数Fを求めた場合、その算出式として∫F(tout,tsp,tpv)・dtのように仮想エネルギー消費量の算出式が登録される。運転実績データを利用して求めた関数であるから、通常、入力変数(この場合は、外気温、設定温度、室温)は建物における設備の運用に係る管理情報として取得できるデータであり、その値を利用することで容易に仮想エネルギー消費量を算出できる。
〔省エネ余地の算出〕
図6および図7を用いて省エネ制御仮想空調時間帯抽出部7−10での一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯の抽出過程および省エネ余地算出部7−12での省エネ余地の算出過程の具体例を説明する。
ここで、図6(a)は評価期間Lにおける冷房設定値tspの変化を示し、図6(b)は評価期間Lにおけるエネルギーの消費量の実績値wiの時系列変化を示している。図7は評価期間Lにおける空調設備の運用実績、申告情報の判別結果、判別結果による重みづけ係数n、一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間、省エネ制御運転時のエネルギー消費量の削減率Pを示している。
この例では、評価期間Lを120時間(5日間)とし、1日目の14:00に一時的申告が発生し、3日目の15:00に定常的申告が発生し、4日目の14:00および5日目の14:00に一時的申告が発生している。これに対応するために、1日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、その日の夜の「0:00」に26℃に戻されている。また、3日目の15:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、その日の夜の「0:00」に26℃に戻されている。同様にして、4日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、5日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更されている。
この場合、判別実行部7−2は、設定されている判別手順に従って、1日目,4日目,5日目の申告については一時的申告と判別し、3日目の申告については定常的申告と判別し、その判別結果を判別結果記憶部7−3に保存する。また、この5日間の空調運転の実績は、空調運転実績記憶部7−4に保存される。
省エネ制御仮想空調時間帯抽出部7−10は、判別結果記憶部7−3に保存されている評価期間Lの申告情報の判別結果を取得し、この判別結果が定常的申告である場合にはその重みづけ係数nを「0」とし、一時的申告である場合にはその重みづけ係数nを「1」とする。この場合、1日目,4日目,5日目の申告については一時的申告であるのでその重みづけ係数nが「1」とされ、3日目の申告については定常的申告であるのでその重みづけ係数nが「0」とされる。
次に、省エネ制御仮想空調時間帯抽出部7−10は、空調運転実績記憶部7−4に保存されている評価期間Lの空調運転の実績に基づき、一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯を求める。本実施の形態では、一時的申告発生後1時間経過した後に、設定温度tspを建物管理温度tspBILに戻す一時的申告対応省エネ制御を行うものとして、すなわち定常的申告に対応した制御を実施する場合よりも省エネ側に設定値を緩和する制御を行うものとして、一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯を求める。
この例では、1日目については14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、0:00に26℃に戻されているので、この設定変更運転での空調制御開始時刻から1時間後の15:00に設定値が建物管理温度tspBILに切り替えられる(緩和される)ので、その後の9時間である1日目の15:00〜0:00を抽出する。同様にして、3日目については設定値切替後の8時間である3日目の16:00〜0:00を、4日目については設定値切替後の9時間である4日目の15:00〜0:00を、5日目については設定値切替後の9時間である5日目の15:00〜0:00を抽出する。
そして、各申告に対する重みづけ係数nにより、一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯を抽出する。この例では、1日目,4日目,5日目は重みづけ係数nが「1」であるので、一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯は、1日目の15:00〜0:00、4日目の15:00〜0:00、5日目の15:00〜0:00となる。以下では、説明の簡単のために、それぞれの開始時刻をt1s、t2s、t3sとし、継続時間をΔt1s、Δt2s、Δt3sとして、仮想空調時間帯をそれぞれ、(t1s〜t1s+Δt1s)、(t2s〜t2s+Δt2s)、(t3s〜t3s+Δt3s)として説明する。Δt1s、Δt2s、Δt3sは、「9時間」,「9時間」,「9時間」に対応する。
省エネ余地算出部7−12は、省エネ制御仮想空調時間帯抽出部7−10で抽出された一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯と、仮想エネルギー消費量算定式登録部7−11に登録されている一時的申告対応省エネ制御の仮想エネルギー消費量の算定式(∫pw・dt)と、エネルギー消費量記憶部7−6に記憶されているエネルギー消費量の実績値wiとから、評価期間Lにおいて一時的申告発生時には一時的申告対応省エネ制御を仮想的に実施した場合の推定エネルギー消費量Wsaveを算出する。
この場合、前記仮想空調時間帯(1日目の一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯t1s〜t1s+Δt1s、4日目の一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯t2s〜t2s+Δt2s、5日目の一時的申告対応省エネ制御を実施する仮想空調時間帯t3s〜t3s+Δt3s)において実際に消費したエネルギー消費量であるエネルギー消費量Wtcは下記(2−1)式によって、前記仮想空調時間帯において仮想的に一時的申告対応省エネ制御を実施した場合の仮想エネルギー消費量Wtsは仮想エネルギー消費量算定式登録部7−11に登録されている算出式に基づいて下記(2−2)式によって求められる。そして、評価期間Lにおいて一時的申告に対しては仮想的に一時的申告対応省エネ制御を実施した場合の推定エネルギー消費量Wsaveは、前記仮想空調時間帯以外において実際に消費したエネルギー消費量(Wtotal−Wtc)(ここで、Wtotalは評価期間Lにおいて実際に消費したエネルギー消費量)と前記仮想エネルギー消費量Wtsを用いて下記(3)式によって求められる。
Figure 0005667483
そして、省エネ余地算出部7−12は、この評価期間Lにおいて実際に消費したエネルギー消費量Wtotalと、評価期間Lにおいて一時的申告に対しては仮想的に一時的申告対応省エネ制御を実施した場合の推定エネルギー消費量Wsaveとの差や比率などで表される比較値を評価期間Lにおける省エネ余地として求める。この求められた省エネ余地は表示部7−9に表示される。
この実施の形態で示した推定エネルギー消費量Wsave、あるいはWsaveを利用して得られる省エネ余地などの指標が本発明でいう設備の運用状態の評価指標に相当する。申告情報の判別結果(一時的/定常的)に基づいて算出した基準値となる推定エネルギー消費量Wsaveを利用することにより、設備の性能や運用が原因とは言い難い一時的な要望申告による影響をエネルギー評価の際に排除することができ、これにより評価指標の妥当性が格段に向上し、建物における空調設備の運用状態をより正しく評価することができるようになる。
なお、この例では、実際に実施している制御で消費するエネルギー消費量のP%減が仮想的に実施する省エネ制御の消費エネルギーと仮定して一時的申告対応省エネ制御の仮想エネルギー消費量を試算するようにしたが、省エネ制御を仮想的に適用した場合に消費される仮想エネルギー消費量を建物特性に基づく各種エネルギー演算によって求めるようにしてもよい。
また、この例では、一時的申告対応省エネ制御として、一時的申告後1時間経過した後に設定温度tspを建物管理温度tspBILに戻す制御を行うものと仮定したが、設定温度を戻すまでの経過時間を短縮したり、設定温度tspを徐々に戻すようにしたり、一時的申告に対応して変更する設定温度tspを定常的申告に対応する場合よりも省エネ側に緩和した値とするなど、適宜設計すればよい。
〔実施の形態3:環境面(快適性)の評価〕
図8に図1に示した空調設備運用状態評価装置7の別の例として環境面(快適性)の評価指標を求めるようにした場合の空調設備運用状態評価装置7の機能ブロック(実施の形態3)を示す。
この空調設備運用状態評価装置7(7C)において、「申告情報判別の機能ブロック」は、実施の形態1の空調設備運用状態評価装置7Aと同じなのでその説明は省略する。
〔評価指標算出の機能ブロック〕
この空調設備運用状態評価装置7Cは、評価期間Lを設定する評価期間設定部7−5と、刻々と入力される冷暖房能力の過不足情報Aiから冷房能力不足時間帯を抽出する冷暖房能力不足時間帯抽出部7−13と、評価期間Lにおける申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間を算出する申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部7−14と、評価期間Lにおける申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間を比較する申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間比較部7−15と、表示部7−9とを備えている。
なお、この実施の形態3において、冷暖房能力の過不足情報Aiは、例えば冷温水バルブ3(図1)の弁開度情報として与えられるものであり、冷温水バルブ3の弁開度が100%であれば冷暖房能力が不足していると判断されるものである。
また、図1には示していないが、居住空間1に対して空調機2からの給気量を調整する可変風量調節装置(VAV)が設けられているような場合には、VAVの風量情報を冷暖房能力の過不足情報Aiとすることも考えられる。この場合、VAV風量が最大であれば、冷暖房能力が不足していると判断することができる。
また、上述した弁開度情報やVAV風量情報が100%あるいは最大風量などの一定の条件に到達してからの経過時間を過不足情報とし、所定の経過時間を越えた場合を冷暖房能力不足と判断しても良い。建物の空調に一般的に利用される冷暖房能力不足の判断条件を適宜定めればよく、この判断に必要な情報が冷暖房能力の過不足情報Aiとなる。
冷暖房能力が不足すると、設定温度tspに室温tpvが追従せず、居住空間1内の快適性が損なわれることが多い。このことからも分かるように、冷暖房能力の過不足情報Aiは居住空間1内の快適性に関連した環境情報であり、この冷暖房能力の過不足情報Aiが本発明でいう建物における設備の運用に係る代表的な管理情報に相当する。
〔申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間の算出〕
図9および図10を用いて申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部7−14での申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間の算出過程の具体例を説明する。
ここで、図9(a)は評価期間Lにおける冷房設定値tspの変化を示し、図9(b)は評価期間Lにおける冷暖房能力不足の時間帯を示している。図10は評価期間Lにおける空調設備の運用実績、申告情報の判別結果、判別結果による重みづけ係数n、冷暖房能力不足時間Z、一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間、定常的申告に対応した冷暖房能力不足時間を示している。
この例では、評価期間Lを120時間(5日間)とし、1日目の14:00に一時的申告が発生し、3日目の15:00に定常的申告が発生し、4日目の14:00および5日目の14:00に一時的申告が発生している。これにより、1日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、その日の夜の「0:00」に26℃に戻されている。また、3日目の15:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、その日の夜の「0:00」に26℃に戻されている。同様にして、4日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更され、5日目の14:00に冷房設定値が26℃から25℃に変更されている。
この場合、判別実行部7−2は、設定されている判別手順に従って、1日目,4日目,5日目の申告については一時的申告と判別し、3日目の申告については定常的申告と判別し、その判別結果を判別結果記憶部7−3に保存する。また、この5日間の空調運転の実績は、空調運転実績記憶部7−4に保存される。
申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部7−14は、判別結果記憶部7−3に保存されている評価期間Lの申告情報の判別結果を取得し、この判別結果が定常的申告である場合にはその重みづけ係数nを「0」とし、一時的申告である場合にはその重みづけ係数nを「1」とする。この場合、1日目,4日目,5日目の申告については一時的申告であるのでその重みづけ係数nが「1」とされ、3日目の申告については定常的申告であるのでその重みづけ係数nが「0」とされる。
次に、申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部7−14は、各申告情報に対応した設定変更運転での空調時間帯について、冷暖房能力不足時間Zを求める。この例では、1日目については3時間、3日目については1時間、4日目については3時間、5日目については2時間として冷暖房能力不足時間Zが求められている。
そして、申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部7−14は、各申告に対する重みづけ係数nとその申告情報に対応した設定変更運転での冷暖房能力不足時間Zとを乗じて、一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間を求める。この例では、1日目,4日目,5日目は重みづけ係数nが「1」であるので、一時的申告対応した冷暖房能力不足時間は3時間,3時間,2時間として求められ、3日目は重みづけ係数nが「0」であるので、一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間は0時間とされる。
そして、この一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間を加算して、評価期間Lにおける一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zqを求める。この場合、評価期間Lにおける一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zqは、Zq=8時間として求められる。
また、評価期間Lにおける定常的申告(つまり、一時申告以外)に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zrを求める。Zrは評価期間Lにおける冷暖房能力不足時間の累積値Ztotal=ΣZのうち、評価期間Lにおける一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zq以外の累積値であるので、重みづけ係数nを反転して「1」に対応するZの累積値を求めても良いし(図10)、Zr=(Ztotal−Zq)としてその値を演算して求めてもよい。いずれにしろ、この場合、評価期間Lにおける定常的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zrは、Zr=1時間として求められる。
〔申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間の比較〕
申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間比較部7−15は、申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部7−14によって求められた評価期間Lにおける一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zqおよび定常的申告(一時申告以外)に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zr(=Ztotal−Zq)を入力とし、申告情報の判別結果の種類ごとの冷暖房能力不足時間の比較結果を求める。
例えば、その比較結果として、定常的申告(一時申告以外)に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zr(=Ztotal−Zq)に対する一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zqの割合(Zq/Zr)=Zq/(Ztotal−Zq)を求める。この場合、その割合が大きければ、一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間が多く、設備の性能や運用が原因とは言い難い一時的な要望申告への対応で冷暖房能力不足が発生している場合が多いと考えられるため改修の緊急性はそれほど高くないと判断することが可能である。この求められた比較結果は表示部7−9に表示される。
なお、この例では、評価期間Lにおける定常的申告(一時申告以外)に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zr(=Ztotal−Zq)に対する一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zqの割合を評価指標として求めるようにしたが、評価期間Lにおける一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間帯の出現頻度と定常的申告(一時申告以外)に対応した冷暖房能力不足時間帯の出現頻度とを比較し、その比較結果を評価結果として表示するようにしてもよい。
また、比較する基準をZqとしてZr/Zq=(Ztotal−Zq)/Zqを評価指標として求めるようにしてもよく、Ztotalを基準としてZq/ZtotalやZr/Ztotal=(Ztotal−Zq)/Ztotalを評価指標として求めるようにしてもよい。Zq/(Ztotal−Zq)、(Ztotal−Zq)/Zq、Zq/Ztotal、(Ztotal−Zq)/Ztotalいずれの場合でも、評価期間Lにおける冷暖房能力不足の時間帯の累積時間Ztotalと評価期間Lにおける一時的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zqにより求められる評価指標の一形態である。
この実施の形態で示した定常的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zr、あるいはZrを利用して得られるZq/Zr、Zr/Zq、Zq/(Zq+Zr)、Zr/(Zq+Zr)などの指標が本発明でいう設備の運用状態の評価指標に相当する。申告情報の判別結果(一時的/定常的)に基づいて算出した定常的申告に対応した冷暖房能力不足時間の累積値Zrを利用することにより、設備の性能や運用が原因とは言い難い一時的な要望申告に対応した影響を環境評価の際に排除することができ、これにより評価指標の妥当性が格段に向上し、建物における空調設備の運用状態より正しく評価することができるようになる。
また、評価期間Lのうち、一時的申告と判別される申告情報を利用して空調制御が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とし、この評価対象時間帯の累積時間とこの評価対象時間帯における冷暖房能力不足時間帯の累積時間により評価指標を求めるようにしてもよい。
この場合、例えば図9を参照して説明すると、評価期間Lのうち、一時的申告に対応した空調制御が発生した時間帯L1’,L3’,L4’以外の時間帯L1,L2,L2’,L3,L4を評価対象時間帯とする。そして、この評価対象時間帯L1,L2,L2’,L3,L4の時間を累積し、その累積した時間と評価対象時間帯における冷暖房能力不足時間帯の累積時間(この例では、L2’であり3日目の1時間)により評価対象指標を求める。例えば、評価対象時間帯L1,L2,L2’,L3,L4の累積時間に対する評価対象時間帯における冷暖房能力不足時間帯の累積時間L2’(1時間)の割合を評価指標とする。
また、上述した実施の形態において、求められた評価指標は表示部7−9に表示されるので、この評価指標を見て人が空調制御パラメータの修正や空調設備の改修が必要であるか否かを判断する。この際、判断の目安として閾値を表示し、この閾値との比較によって空調制御パラメータの修正や空調設備の改修が必要であるのかの判断を行わせるようにしてもよい。また、省エネ余地算出部7−8や7−12,申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間比較部7−15において、求められた評価指標と閾値との比較を行わせ、その比較結果を表示部7−9に表示するようにしてもよい。
また、省エネ余地算出部7−8や7−12,申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間比較部7−15において求めた評価指標を通信ネットワークを介してセンタへ送るようにし、センタの画面上で評価指標について判断するようにしてもよく、運用レポートとしてプリントアウトするなどしてもよい。
また、上述した実施の形態では、申告情報を利用して運用される設備として空調設備を対象として説明したが、照明設備など他の設備を対象としても同様にして適用することが可能である。照明設備の場合には明るさなどに対する不満等の要望を示す申告情報となる。
本発明の建物設備運用状態評価方法および装置は、建物の利用者からの申告情報が一時的な要因によるものなのか否かを判別し、この申告情報の判別結果を利用して建物における設備の運用状態をより正しく評価することが可能な評価指標を求める方法および装置として、空調設備や照明設備などの設備の改修や空調制御パラメータや照明制御パラメータなどの制御パラメータの修正などに利用することが可能である。
1…居住空間、2…空調機、3…冷温水バルブ、4…室温センサ、5…コントローラ、6…申告端末、7(7A,7B,7C)…空調設備運用状態評価装置、7−1…申告情報取得部、7−2…判別実行部、7−3…判別結果記憶部、7−4…空調運転実績記憶部、7−5…評価期間設定部、7−5…エネルギー消費量記憶部、7−8…基準エネルギー消費量算出部、7−8…省エネ余地算出部、7−9…表示部、7−10…省エネ制御仮想空調時間帯抽出部、7−11…仮想エネルギー消費量算定式登録部、7−12…省エネ余地算出部、7−13…冷暖房能力不足時間帯抽出部、7−14…申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間算出部、7−15…申告情報判別結果種類毎冷暖房能力不足時間比較部。

Claims (16)

  1. 建物の利用者からの申告情報を利用して運用される設備を対象とし、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、前記設備の運用状態を評価する建物設備運用状態評価方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記利用者からの申告情報を取得する申告情報取得ステップと、
    前記利用者からの申告情報の性質に関連する情報を取得する関連情報取得ステップと、
    前記取得された申告情報が一時的な要因による一時的申告情報であるのか否かを、前記取得された申告情報の性質に関連する情報が、前記メモリに記憶されている予め規定された一時的申告情報の性質と見なせる条件を満たすか否かに基づき判別する申告情報判別ステップと、
    前記申告情報の判別結果を利用し、所定の評価期間における前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して運用された前記設備で消費されたエネルギー量について補正を加えて、前記所定の評価期間における前記設備のエネルギー面の運用状態を示す評価指標を求める評価指標算出ステップと
    実行することを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  2. 建物の利用者からの申告情報を利用して運用される設備を対象とし、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、前記設備の運用状態を評価する建物設備運用状態評価方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記利用者からの申告情報を取得する申告情報取得ステップと、
    前記取得された申告情報の性質に関連する情報を取得する関連情報取得ステップと、
    前記取得された申告情報が一時的な要因による一時的申告情報であるのか否かを、前記取得された申告情報の性質に関連する情報が、前記メモリに記憶されている予め規定された一時的申告情報の性質と見なせる条件を満たすか否かに基づき判別する申告情報判別ステップと、
    前記申告情報の判別結果を利用し、所定の評価期間における前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して運用された前記設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯について補正を加えて、前記所定の評価期間における前記設備の環境面の運用状態を示す評価指標を求める評価指標算出ステップと
    を実行することを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  3. 請求項1に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記評価指標算出ステップは、
    前記所定の評価期間のうち、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とするように補正し、前記評価対象時間帯の累積時間と、前記評価対象時間帯に前記設備の運用で消費したエネルギーの実績値により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  4. 請求項1に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記評価指標算出ステップは、
    前記所定の評価期間を評価対象時間帯とし、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯において省エネルギーを実現する側にその条件を緩和した設備の運用を仮想的に適用したものとして補正した場合に消費するエネルギーの仮想値と、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯において前記設備の運用で消費したエネルギーの実績値により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  5. 請求項2に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記評価指標算出ステップは、
    前記所定の評価期間のうち、前記設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯を評価対象時間帯とし、前記評価対象時間帯の累積時間と、前記評価対象時間帯のうち前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備が運用された時間帯を累積時間とするように補正した累積時間により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  6. 請求項2に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記評価指標算出ステップは、
    前記所定の評価期間のうち、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とするように補正し、前記評価対象時間帯の累積時間と、前記評価対象時間帯に前記設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯の累積時間により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記利用者からの申告情報の性質に関連する情報は、利用者の室内在室時間情報であり、
    前記一時的申告情報の性質と見なせる条件は、予め規定された時間以下である
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  8. 請求項1〜6の何れか1項に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記利用者からの申告情報の性質に関連する情報は、利用者からの申告した理由を示す申告理由情報であり、
    前記一時的申告情報の性質と見なせる条件は、“一時的理由”であることが選択されている
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  9. 請求項1〜6の何れか1項に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記利用者からの申告情報の性質に関連する情報は、利用者の過去の申告履歴であり、
    前記一時的申告情報の性質と見なせる条件は、過去の申告履歴との一致度合が予め規定された値以下である
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  10. 請求項1〜6の何れか1項に記載された建物設備運用状態評価方法において、
    前記利用者からの申告情報の性質に関連する情報は、利用者からの申告時点の室内環境情報であり、
    前記一時的申告情報の性質と見なせる条件は、予め規定された居住空間の居住者たちの申告パターンとの一致度合が予め規定された値以下である
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価方法。
  11. 建物の利用者からの申告情報を利用して運用される設備を対象とし、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、前記設備の運用状態を評価する建物設備運用状態評価装置であって、
    前記コンピュータは、
    前記利用者からの申告情報を取得する申告情報取得手段と、
    前記利用者からの申告情報の性質に関連する情報を取得する関連情報取得手段と、
    前記取得された申告情報が一時的な要因による一時的申告情報であるのか否かを、前記取得された申告情報の性質に関連する情報が、前記メモリに記憶されている予め規定された一時的申告情報の性質と見なせる条件を満たすか否かに基づき判別する申告情報判別手段と、
    前記申告情報の判別結果を利用し、所定の評価期間における前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して運用された前記設備で消費されたエネルギー量について補正を加えて、前記所定の評価期間における前記設備のエネルギー面の運用状態を示す評価指標を求める評価指標算出手段と
    を備えることを特徴とする建物設備運用状態評価装置。
  12. 建物の利用者からの申告情報を利用して運用される設備を対象とし、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、前記設備の運用状態を評価する建物設備運用状態評価装置であって、
    前記コンピュータは、
    前記利用者からの申告情報を取得する申告情報取得手段と、
    前記取得された申告情報の性質に関連する情報を取得する関連情報取得手段と、
    前記取得された申告情報が一時的な要因による一時的申告情報であるのか否かを、前記取得された申告情報の性質に関連する情報が、前記メモリに記憶されている予め規定された一時的申告情報の性質と見なせる条件を満たすか否かに基づき判別する申告情報判別手段と、
    前記申告情報の判別結果を利用し、所定の評価期間における前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して運用された前記設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯について補正を加えて、前記所定の評価期間における前記設備の環境面の運用状態を示す評価指標を求める評価指標算出手段と
    を備えることを特徴とする建物設備運用状態評価装置。
  13. 請求項11に記載された建物設備運用状態評価装置において、
    前記評価指標算出手段は、
    前記所定の評価期間のうち、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とするように補正し、前記評価対象時間帯の累積時間と、前記評価対象時間帯に前記設備の運用で消費したエネルギーの実績値により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価装置。
  14. 請求項11に記載された建物設備運用状態評価装置において、
    前記評価指標算出手段は、
    前記所定の評価期間を評価対象時間帯とし、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯において省エネルギーを実現する側にその条件を緩和した設備の運用を仮想的に適用したものとして補正した場合に消費するエネルギーの仮想値と、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯において前記設備の運用で消費したエネルギーの実績値により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価装置。
  15. 請求項12に記載された建物設備運用状態評価装置において、
    前記評価指標算出手段は、
    前記所定の評価期間のうち、前記設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯を評価対象時間帯とし、前記評価対象時間帯の累積時間と、前記評価対象時間帯のうち前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備が運用された時間帯を累積時間とするように補正した累積時間により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価装置。
  16. 請求項12に記載された建物設備運用状態評価装置において、
    前記評価指標算出手段は、
    前記所定の評価期間のうち、前記一時的申告情報と判別される申告情報を利用して前記設備の運用が行われた時間帯以外の時間帯を評価対象時間帯とするように補正し、前記評価対象時間帯の累積時間と、前記評価対象時間帯に前記設備の運用能力が不足状態に陥っていた時間帯の累積時間により前記評価指標を求める
    ことを特徴とする建物設備運用状態評価装置。
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